JP5615093B2 - 転写搬送装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタ、複写機、複合機等の画像形成装置に適用できる転写搬送装置及び画像形成装置に関する。
トナー像を担持するトナー像担持体(具体的には静電潜像担持体や、該静電潜像担持体からのトナー像が一旦転写される中間転写体等のトナー像担持体)上の該トナー像を記録用紙等の転写シートに転写する転写搬送装置として、転写シートを転写位置に通過するように搬送する無端状の転写ベルトを複数の張架ローラにより内側から張架して該張架ローラの軸線周りの回転により該転写ベルトを周回移動させつつ転写バイアス印加手段により転写位置に転写バイアスを印加してトナー像担持体上のトナー像を転写シートに転写するものが知られている(特許文献1〜3参照)。
このような従来の転写搬送装置では、転写シート上のトナー像が定着工程で定着される前に乱されることを防止するという観点から、該転写シート上での帯電状態が維持されるように、例えば、転写ベルトに高抵抗を有するものを用い、複数の張架ローラのうち、少なくとも、転写位置から転写ベルトの走行方向下流側の直近位置にある張架ローラが電気的にフロート状態とされることがある。
特開2001−194931号公報 特開2009−156980号公報 特開平9−134045号公報
かかる構成の転写搬送装置においては、転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離して次工程(具体的には搬送工程や定着工程)に搬送されるときに剥離帯電が発生し、転写シート上の帯電量が増加し、次工程に搬送された転写シート上の電荷が該工程の転写シートとの接触部材(例えば搬送ガイド部材や定着ガイド部材)で放電(リーク)したときの電気ノイズが大きくなってしまう。そうすると、該電気ノイズによる不都合、例えば、該電気ノイズによる制御部の制御に異常をきたし、画像形成装置の駆動が停止したり、操作部での操作が不能になったりといった誤動作を招く。
この点に関し、特許文献1〜3の何れの構成も、転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離したときに発生する剥離帯電に起因する不都合を考慮したものではない。
すなわち、特許文献1に記載の構成は、転写紙が定着ユニットに送り出された後の転写搬送ベルトを転写搬送ベルト除電チャージャにより除電するもの(特許文献1の段落[0030]参照)であり、転写搬送ベルトを内側に配置された除電ブラシと転写搬送ベルトとの間で放電させることで、転写搬送ベルトとステー部材との間で発生する放電現象を防止し、放電現象に起因する転写紙上のトナー像の乱れを防止するもの(特許文献1の段落[0032]参照)である。
また、特許文献2に記載の構成は、除電部材により2次転写ベルトを内側から除電することで、特に低湿においても転写不良を防止でき、記録媒体を2次転写ベルトに沿って確実に搬送するもの(特許文献2の段落[0011]参照)である。
また、特許文献3に記載の構成は、感光体ドラムの転写位置より転写紙搬送方向前方で駆動ローラの近辺に、転写用紙を転写ベルトから分離するための分離チャージャが設けられ、転写ベルトの再生使用を保証するために駆動ローラから従動ローラに至る折り返し側の転写ベルトに沿って転写クリーナブレード、除電チャージャが設けられたもの(特許文献3の段落[0018]参照)である。
ところで、昨今の画像形成装置にあっては、軽量化を図るために、画像形成装置の筐体を樹脂化することが行われている。画像形成装置の筐体が、鋼板等の金属フレームであった場合、金属フレームの内部に、電気ノイズの発生源があっても金属フレームのシールド効果により外部に漏れにくいため、例えば、制御部の誤動作が発生するような問題とならないことが多い。一方、筐体が樹脂化される場合には、金属フレームに比べシールド性能が低下するので、フレーム内部で発生した電気ノイズが外部に漏れやすい。
すなわち、転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離したときに発生する剥離帯電の電気ノイズによって起こりうる不都合(例えば、制御部の誤動作)は、筐体が金属フレームに比べてシールド性能が落ちる樹脂フレームである場合に、特に顕著となる。
本発明は、前述のごとき事情に鑑みてなされたもので、転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離したときに発生する剥離帯電を抑制でき、これにより次工程での電気ノイズを低減させることが可能な転写搬送装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、トナー像を担持するトナー像担持体上の該トナー像が転写される転写位置を通過するように転写シートを搬送する無端状の転写ベルトと、前記転写ベルトを内側から張架して軸線周りの回転により該転写ベルトを周回移動させる複数の張架ローラと、前記転写位置に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段とを備え、前記転写ベルトは高抵抗(例えば、体積抵抗率が1010Ω・cm〜1011Ω・cm程度)を有するものであり、前記複数の張架ローラのうち、少なくとも、前記転写位置から前記転写ベルトの走行方向下流側の直近位置にある直近張架ローラが電気的にフロート状態(接地されていない状態)とされた転写搬送装置であって、前記直近張架ローラは、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離する剥離位置に配設され、前記剥離位置よりも前記走行方向下流側の所定範囲内において前記転写ベルトに対向して除電手段が配置され、前記所定範囲は、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが前記転写ベルトから剥離したときに発生する剥離帯電を抑制可能な範囲であることを特徴とする画像形成装置を提供する
本発明によれば、前記転写シート上の前記剥離帯電を該転写シートが次工程に到達するまでに抑制することができ、これにより次工程での電気ノイズを低減させることができる。
前記除電手段によって除電された後は、転写シート上でトナー像を保持する程度に、該転写シート上の電荷量が残ることが好ましい。こうすることで、転写シート上でトナー像が定着工程で定着される前に乱されることを防止することが可能となる。
ところで、前記直近張架ローラが、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離する剥離位置に配設されている場合において、前記除電手段によって、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離する前に該転写シート上の電荷を除電すると、前記剥離帯電されていない該転写シート上の電荷を除電することになるため、該転写シート上のトナー像を保持する帯電が低下し、該転写シート上でトナー像が定着工程で定着される前に乱されることになる。よって、転写シート上の前記剥離帯電による帯電電荷を前記剥離位置よりも前記走行方向下流側で除電することが好ましい。しかし、この場合、前記除電手段が前記剥離位置から離れすぎると、転写シート上の前記剥離帯電による帯電電荷を除電する除電効果がなくなってしまう。
かかる観点から、本発明において、前記除電手段は、転写シート上の前記剥離帯電による帯電電荷を前記剥離位置よりも前記走行方向下流側の所定範囲内で除電する構成とされている態様を例示できる。
この特定事項では、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離した後に該転写シート上の電荷を、高抵抗であるが通電可能な該転写ベルトを介して除電することができ、これにより、転写シート上の電荷量を、トナー像を保持する程度に残して該転写シート上でのトナー像の乱れを防止しつつ、前記転写シート上の前記剥離帯電を抑制することが可能となる。
ところで、前記除電手段として、例えば、除電チャージャを用いて転写シートを除電する構成をとる場合には、チャージャに対して高電圧を印加するための高圧発生回路が必要になり、さらに、ジャム処理等の作業で搬送路を開放する際に、チャージャを配置するための空間が余分に必要になり、十分な作業空間が確保できにくい、或いは、作業空間を確保するために大型化するといったことが生じる。
かかる観点から、本発明において、前記除電手段は、導電性のブラシ毛を有する除電ブラシである態様を例示できる。
この特定事項では、前記除電ブラシを接地するだけで済み、高圧発生回路のような電気部品を設ける必要がないので、装置構成を簡単なものにすることが可能となる。しかも、前記除電ブラシを比較的コンパクトにできるので、ジャム処理等の作業で搬送路を開放する際に、作業空間が確保でき、或いは、作業空間を確保するために大型化を招くことがない。
本発明において、前記除電ブラシは、前記転写ベルトの外周面に対向して配置されている態様を例示できる。
この特定事項では、前記除電ブラシが前記転写ベルトの外周面に対向して配置されているので、前記転写シート上からの電荷を、前記転写ベルトを介して確実に除電することが可能となる。
本発明において、前記除電ブラシは、前記転写ベルトに対して非接触とされている態様を例示できる。
この特定事項では、前記除電ブラシが前記転写ベルトに対して非接触とされているので、前記転写ベルト上に付着することがあるトナー等の不要物の付着を十分抑制でき、これにより、前記除電ブラシによる前記除電効果を長期にわたり維持することが可能となる。
本発明において、前記除電ブラシは、前記張架ローラの軸線方向に延びている態様を例示できる。この場合、前記除電ブラシは、ブラシ先端が前記転写ベルトにて搬送される最大サイズの転写シートの該転写ベルトにおける少なくとも最大搬送領域の該軸線方向の全領域に臨むように配置されていてもよいが、該軸線方向の一部領域に臨むように配置されることもできる。具体的には、前記除電ブラシのブラシ先端の前記一部領域に臨む前記軸線方向における長さは、前記最大搬送領域の前記軸線方向における長さの50%以上であることが好ましい。こうすることで、前記除電ブラシの前記軸線方向の長さを短くでき、それだけコストを低く抑えた状態で前記除電効果を得ることができる。
本発明において、次の態様(a)及び(b)とすることが好ましい。すなわち、
態様(a)では、前記除電ブラシにおける前記ブラシ毛の束間のピッチをP[mm]、前記除電ブラシのブラシ先端の前記一部領域に臨む前記軸線方向における長さの前記最大搬送領域の前記軸線方向における長さに対する比率をR、前記ブラシ先端と前記転写ベルトとの間隔をd[mm]、前記剥離帯電された転写シートの次工程での放電により前記除電ブラシとグランドとの間に流れる最大電流値をI[μA]としたとき、P≦0.8mmかつR≧0.5の場合には、d≦8.5mmかつI≧−0.0933[μA/mm]×d+1.513μAの関係を満たすことで、前記電気ノイズを十分低減することができる。
態様(b)では、前記除電ブラシにおける前記ブラシ毛の束間のピッチをP[mm]、前記除電ブラシのブラシ先端の前記一部領域に臨む前記軸線方向における長さの前記最大搬送領域の前記軸線方向における長さに対する比率をR、前記ブラシ先端と前記転写ベルトとの間隔をd[mm]、前記剥離帯電された転写シートの次工程での放電により前記除電ブラシとグランドとの間に流れる最大電流値をI[μA]としたとき、0.8mm<P≦2.4mmかつR≧0.9の場合には、4.5mm≦d≦8.5mmかつI≧−0.13[μA/mm]×d+2.035μAの関係を満たし、0.8mm<P≦2.4mmかつ0.9>R≧0.5の場合には、d<4.5mmかつI≧−0.065[μA/mm]×d+1.3725μAの関係を満たすことで、前記電気ノイズを十分低減することができる。
前記態様(a)及び態様(b)では、前記ブラシ毛の束間のピッチP、前記比率R及び前記最大電流値I等を予め規定しておけば、前記電気ノイズを十分低減できる、前記ブラシ先端と前記転写ベルトとの間隔dを容易に設定することができる。
本発明において、前記トナー像担持体は、トナー像が一旦転写される中間転写体とされており、前記転写ベルトは、前記中間転写体上のトナー像が2次転写される2次転写位置を通過するように転写シートを搬送する2次転写ベルトとされている態様を例示できる。
この特定事項では、前記中間転写体によってトナー像が一旦転写され、該中間転写体上のトナー像が前記2次転写ベルトにて搬送される転写シートに前記2次転写位置で2次転写される中間転写型の画像形成装置に好適に用いることができる。
以上説明したように、本発明によると、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離したときに発生する剥離帯電による該転写シート上の帯電電荷を除電する構成とした前記除電手段を備えているので、前記転写シート上の前記剥離帯電を該転写シートが次工程に到達するまでに抑制することができ、これにより次工程での電気ノイズを低減させることが可能となる。
本発明に係る転写搬送装置の一実施形態である2次転写ユニットを備えた画像形成装置を正面より視た概略断面図である。 図1に示す画像形成装置における2次転写ユニット及びその周辺部分を示す概略断面図である。 除電ブラシの具体的な構成を示す概略平面図であって、(a)は、除電ブラシの一例を示す図であり、(b)は、除電ブラシの他の例を示す図である。 ブラシ毛のブラシ先端が2次転写ベルトの最大搬送領域の一部領域に臨むように配置された除電ブラシの状態を概略的に示す平面図である。 除電ブラシの電流値を測定する実施例1の測定例を示す概略構成図である。 実施例1で用いたカラーチャートを示す概略図である。 実施例1の測定結果を示す表である。 図7に示す測定結果においてブラシ毛の束間のピッチを0.8mmとした場合のグラフである。 図7に示す測定結果においてブラシ毛の束間のピッチを2.4mmとした場合のグラフである。 実施例2に用いた除電ブラシを示す概略構成図である。 実施例2の測定結果を示す表である。 実施例3の測定結果を実施例1の末欄の条件(ピッチP=2.4mm、長さM2=270mm)の測定結果と共に示す表である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
(画像形成装置の全体構成の説明)
図1は、本発明に係る転写搬送装置の一実施形態である2次転写ユニット300を備えた画像形成装置100を正面より視た概略断面図である。また、図2は、図1に示す画像形成装置100における2次転写ユニット300及びその周辺部分を示す概略断面図である。
図1に示す画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、記録用紙等の転写シート(以下、用紙という。)Paに対して多色及び単色の画像を形成するカラー画像形成装置である。画像形成装置100は、原稿読取装置108と、装置本体110とを備えており、装置本体110には、画像形成部102とシート搬送系103とが設けられている。
画像形成部102は、露光ユニット1、複数の現像ユニット2,…、複数の感光体ドラム3,…、複数のクリーニング部4,…、複数の帯電器5,…、中間転写ベルトユニット6、複数のトナーカートリッジユニット21,…及び定着ユニット7を備えている。
また、シート搬送系103は、給紙トレイ81、手差し給紙トレイ82及び排出トレイ91を備えている。
装置本体110の上部には、原稿が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の下部には原稿を読み取るための光学ユニット90が設けられている。また、原稿載置台92の上側には原稿読取装置108が設けられている。原稿読取装置108は、原稿載置台92の上に自動で原稿を搬送する。また、原稿読取装置108は、装置本体110に対して前側開きで回動自在に取り付けられており、原稿載置台92の上を開放することにより原稿を手置きで載置できるようになっている。
原稿読取装置108は、自動的に搬送される原稿又は原稿載置台92上に載置された原稿を読み取ることができる。原稿読取装置108で読み取られた原稿の画像全体は、画像データとして画像形成装置100の装置本体110へと送られ、装置本体110において画像データに基づき形成された画像が用紙Paに記録される。
画像形成装置100において扱われる画像データは、複数色(ここではブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色)を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像ユニット2,…、感光体ドラム3,…、クリーニング部4,…、帯電器5,…及びトナーカートリッジユニット21,…は、各色に応じた複数種類(ここでは4種類)の画像を形成するようにそれぞれ複数個(ここでは4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)に設定され、これらによって複数(ここでは4つ)の画像ステーションが構成されている。
帯電器5,…は、感光体ドラム3,…の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型であるローラ型やブラシ型の帯電器を用いることができる。
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成されている。露光ユニット1には、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、このポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3,…に導くためのレンズやミラー等の光学素子とが設けられている。また、露光ユニット1としては、この他にも、例えば、EL(エレクトロルミネッセンス)やLED(発光ダイオード)等の発光素子をアレイ状に並べた書込みヘッドを用いる手法を採用することもできる。
露光ユニット1は、入力された画像データに応じて、帯電された感光体ドラム3,…をそれぞれ露光することにより、画像データに応じた静電潜像をそれぞれの感光体ドラム3,…の表面に形成する。
トナーカートリッジユニット21,…は、トナーを収容するユニットであり、現像ユニット2,…の現像槽へトナーが供給されるようになっている。画像形成装置100の装置本体110において、トナーカートリッジユニット21,…から現像ユニット2,…の現像槽へ供給されるトナーは、該現像槽における現像剤のトナー濃度が一定になるように制御される。
現像ユニット2,…は、それぞれの感光体ドラム3,…上に形成された静電潜像を4色(Y,M,C,K)のトナーにより顕像化するものである。また、クリーニング部4,…は、現像及び画像転写後における感光体ドラム3,…上の表面に残留したトナーを除去、回収する。
感光体ドラム3,…の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、トナー担持体の一例である中間転写体として作用する中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、複数の中間転写ローラ64,…及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。
中間転写ローラ64,…は、Y,M,C,Kの各色に対応して4本設けられている。中間転写ベルト駆動ローラ62は、中間転写ベルト従動ローラ63及び中間転写ローラ64,…と共に中間転写ベルト61を張架し、回転駆動されることで、中間転写ベルト61が移動方向(図1中矢印Z方向)に周回移動され、それに伴い従動ローラ63及び中間転写ローラ64,…が従動回転される。
各中間転写ローラ64,…は、感光体ドラム3,…上に形成されたトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3,…に接触するように設けられている。中間転写ベルト61は、感光体ドラム3,…に形成された各色のトナー像を順次重ねて転写されることによって、表面にカラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。中間転写ベルト61は、例えば、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いた無端状のものとされている。
感光体ドラム3,…から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64,…によって行われる。中間転写ローラ64,…には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。中間転写ローラ64,…は、直径8mm〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えば、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)や発泡ウレタン等の樹脂材料)により覆われているローラである。中間転写ローラ64,…は、この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加する転写電極とされている。本実施の形態では、転写電極としてローラ形状の転写電極を使用しているが、それ以外に、ブラシなどの転写電極を用いることが可能である。
既述のとおり、各感光体ドラム3,…上で各色相に応じて顕像化されたトナー像は、中間転写ベルト61上で積層される。中間転写ベルト61上で積層されたトナー像は、中間転写ベルト61の周回移動によって、用紙Paと中間転写ベルト61との接触位置に配置された2次転写ユニット300における2次転写ローラ361によって用紙Pa上に転写される。なお、2次転写ユニット300については、後ほど詳しく説明する。
このとき、2次転写ローラ361は、中間転写ベルト61との間で転写ニップが形成された状態で、トナーを用紙Paに転写させるための電圧(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。2次転写ローラ361及び中間転写ベルト駆動ローラ62が互いに圧接されることで2次転写ローラ361と中間転写ベルト61との間の2次転写位置Q1(図2参照)には2次転写ニップが形成される。2次転写ニップを定常的に得るために、2次転写ローラ361及び中間転写ベルト駆動ローラ62のうち何れか一方が硬質材料(金属等)で構成された硬質ローラとされ、他方が軟質材料(弾性ゴムや発泡性樹脂等の樹脂材料)で構成された弾性ローラとされている。
2次転写ローラ361による中間転写ベルト61上から用紙Pa上へのトナー像の転写にあたり、用紙Pa上に転写されずに中間転写ベルト61上にトナーが残存することがある。中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となる。このため、中間転写ベルト61上に残存したトナーは、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去、回収される。具体的には、中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触するクリーニング部材(例えばクリーニングブレード)が備えられている。従動ローラ63は、中間転写ベルト61を内側(裏側)から支持しており、クリーニング部材は、外側から従動ローラ63に向けて押圧するように中間転写ベルト61に接触している。
給紙トレイ81は、画像形成(印刷)される用紙Paを予め収容しておくトレイであり、装置本体110における露光ユニット1の下方に設けられている。また、手差し給紙トレイ82には、画像形成(印刷)される用紙Paが載置される。排出トレイ91は、装置本体110における画像形成部102の上方に設けられており、画像形成(印刷)済みの用紙Paをフェイスダウンで集積する。
また、装置本体110には、給紙トレイ81及び手差し給紙トレイ82から送られてきた用紙Paを2次転写ローラ361及び定着ユニット7を経て、排出トレイ91に送るためのシート搬送路Sが設けられている。シート搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の(ここでは第1から第4)搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13、2次転写ローラ361、定着ユニット7におけるヒートローラ71及び加圧ローラ72、排出ローラ31が配置されている。
第1から第4搬送ローラ12a〜12dは、用紙Paの搬送を促進、補助するための小型のローラであり、シート搬送路Sに沿って設けられている。また、ピックアップローラ11aは、給紙トレイ81の用紙供給側の近傍に備えられ、給紙トレイ81から用紙Paを1枚ずつピックアップしてシート搬送路Sに供給する。同様に、ピックアップローラ11bは、手差し給紙トレイ82の用紙供給側の近傍に備えられ、手差し給紙トレイ82から用紙Paを1枚ずつピックアップしてシート搬送路Sに供給する。
また、レジストローラ13は、シート搬送路Sを搬送されている用紙Paを一旦保持するものである。そして、レジストローラ13は、感光体ドラム3,…上のトナー像の先端と用紙Paの先端を合わせるタイミングで用紙Paを2次転写ローラ361に搬送する。
定着ユニット7は、未定着トナー像を用紙Paに定着するものであり、定着ローラとして作用するヒートローラ71及び加圧ローラ72を備えている。ヒートローラ71は、回転駆動されることで、従動回転される加圧ローラ72と共に用紙Paを挟持しつつ用紙Paを搬送するようになっている。また、ヒートローラ71は、内側に設けられたヒータ71aによって加熱され、温度検出器71bからの信号に基づき所定の定着温度に維持されるようになっている。ヒータ71aにより加熱されたヒートローラ71は、加圧ローラ72と共に用紙Paに転写された多色トナー像を用紙Paに熱圧着することにより、多色トナー像を溶融、混合、圧接して用紙Paに対して熱定着させる。また、定着ユニット7には、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
このように構成された画像形成装置100において、用紙Paにして片面印刷が要求されたときには、各給紙トレイ81,82から供給された用紙Paは、シート搬送路Sに沿って設けられた第1搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、用紙Paの先端と中間転写ベルト61上のトナー像の先端を整合するタイミングで2次転写ローラ361によって搬送され、用紙Pa上にトナー像が転写される。その後、用紙Paは定着ユニット7を通過することによって用紙Pa上の未定着トナーが熱で溶融、固着され、第2搬送ローラ12b及び排出ローラ31を経て排出トレイ91上に排出される。
また、用紙Paに対して両面印刷が要求されたときには、前記した片面印刷が終了して定着ユニット7を通過した用紙Paの後端が排出ローラ31とシート搬送路Sの分岐部Saとの間に位置する状態で、排出ローラ31が逆回転することによって用紙Paが第3及び第4搬送ローラ12c,12dに導かれる。そして、レジストローラ13を経て転写ニップに搬送されてきた用紙Paは、裏面に印刷された後、排出トレイ91に排出される。
なお、本実施の形態に係る画像形成装置100では、筐体が金属フレームに比べてシールド性能が落ちる樹脂フレームで形成されている。
(2次転写ユニットについて)
図2に示すように、2次転写ユニット300は、無端状の2次転写ベルト310と、複数の張架ローラ320,330,340,350と、転写バイアス印加手段360と、除電手段370とを備えている。
2次転写ベルト310は、所定の極性(ここではマイナス)に帯電したトナー像を中間転写ベルト61上の該トナー像が転写される2次転写位置Q1を通過するように用紙Paを搬送するようになっている。
複数の張架ローラ320,330,340,350は、2次転写ベルト310の内側面に当接し、2次転写ベルト310を内側から張架して軸線周りの回転により2次転写ベルト310を周回移動させるようになっている。ここでは、複数の張架ローラ320,330,340,350のうち、符号320の張架ローラは、駆動ローラとされ、符号330の張架ローラは、従動ローラとされ、符号340の張架ローラは、補助ローラとされ、また、符号350の張架ローラは、テンションローラとされている。以下、張架ローラ320は駆動ローラ320と、張架ローラ330は従動ローラ330と、張架ローラ340は補助ローラ340と、また、張架ローラ350はテンションローラ350と言い換える。
駆動ローラ320は、図示を省略した回転駆動部から図示を省略した駆動伝達機構を介して駆動力が伝達されることで、軸線回りに所定の回転方向(図2の矢印A方向)に回転駆動されるようになっている。従動ローラ330は、駆動ローラ320の回転駆動による2次転写ベルト310の所定の走行方向(図2の矢印B方向)への移動に伴ってA方向に従動回転されるようになっている。
補助ローラ340は、2次転写ベルト360と中間転写ベルト61との間で転写ニップの幅が大きくとれるように第2転写位置Q1よりも走行方向B上流側近傍において中間転写ベルト61を介して中間転写ベルト駆動ローラ62に対向して配置されている。テンションローラ350は、駆動ローラ320、従動ローラ330及び補助ローラ340に巻き掛けられた2次転写ベルト310に対して適度の張り状態を調整できるようになっている。なお、補助ローラ340及びテンションローラ350も、従動ローラ330と同様、2次転写ベルト310の走行方向Bへの移動に伴ってA方向に従動回転されるようになっている。
詳しくは、駆動ローラ320は、走行方向Bの下流側端に配置されており、従動ローラ330は、走行方向Bの上流側端に配置されている。また、補助ローラ340は、従動ローラ330と第2転写位置Q1との間に配置されており、テンションローラ350は、2次転写ローラ361の中間転写ベルト駆動ローラ62とは反対側に配置されている。
そして、2次転写ベルト310は、駆動ローラ320と第2転写位置Q1との間で直線状に張設されており、駆動ローラ320は、2次転写位置Q1よりも走行方向Bの下流側にあって、2次転写ベルト310にて搬送される用紙Paが2次転写ベルト310から剥離する剥離位置Q2に配置されている。
転写バイアス印加手段360は、ここでは、2次転写位置Q1に転写バイアスを印加する転写バイアス印加装置とされており、2次転写電極(具体的には2次転写ローラ361)と、中間転写ベルト61上のトナー像を2次転写ローラ361側に移行させて2次転写ベルト310上の用紙Paに静電的に転写するための転写バイアスを印加する転写バイアス発生回路362とを備えている。2次転写ローラ361は、2次転写ベルト310及び中間転写ベルト61を間にして中間転写ベルト駆動ローラ62に押圧されている。
ここでは、転写バイアス発生回路362は、中間転写ベルト61上のトナー像の帯電極性と同極性(具体的にはマイナス)の電圧が中間転写ベルト駆動ローラ62に印加され、2次転写電極として2次転写ローラ361がグランドに接地されるようになっている。なお、転写バイアス発生回路362は、中間転写ベルト61上のトナー像の帯電極性と逆極性の電圧が2次転写ローラ361に印加され、2次転写電極として中間転写ベルト駆動ローラ62がグランドに接地されるようになっていてもよい。
2次転写ベルト310は、体積抵抗率が1010Ω・cm〜1011Ω・cm程度の高抵抗のものとされており、例えば、ポリイミドやポリカーボネイト、フッ素コートされたNBR(Nitrile butadiene rubber:ニトリルゴム)等にカーボンブラックなどの導電材を適当量含有させたものを使用できる。なお、カーボンブラックは分散性の点で2次転写ベルトの電気抵抗値が場所によるムラを生じやすいために、好ましくは、カーボンブラックのほかに、ヒドリンゴム(電気抵抗値の低いゴム)を混入させることもできる。
そして、駆動ローラ320、従動ローラ330、補助ローラ340及びテンションローラ350のうち、少なくとも、駆動ローラ320(直近張架ローラの一例)が電気的にフロート状態(グランドに接地されていない状態)とされている。駆動ローラ320は、第2転写位置Q1から2次転写ベルト310の走行方向Bにおける下流側の直近位置(具体的には剥離位置Q2)に位置する張架ローラとされている。
本実施の形態では、張架ローラのうち、駆動ローラ320、補助ローラ340及びテンションローラ350がグランドに接地されておらず、従動ローラ330がグランドに接地されている。
また、2次転写ユニット300と定着ユニット7との間には、2次転写ユニット300から定着ユニット7の用紙Paの搬送を案内するガイド部材8が設けられている。
そして、除電手段370は、2次転写ベルト310にて搬送される用紙Paが2次転写ベルト310から剥離位置Q2で剥離したときに発生する剥離帯電による用紙Pa上の帯電電荷を除電するようになっている。
詳しくは、除電手段370は、用紙Pa上の剥離帯電による帯電電荷を剥離位置Q2よりも2次転写ベルト310の走行方向Bにおける下流側の所定範囲(図2のL参照)内で除電するようになっている。所定範囲Lは、除電手段370によって帯電電荷を除電可能な範囲である。所定範囲Lとしては、33mm以下程度を例示できる。ここでは、所定範囲Lは13mm〜33mm程度とされることが好ましい。剥離位置Q2は、2次転写ベルト310の周面が、まだ、用紙Paの搬送に面している(搬送面の一部である)ので、除電ブラシ370を配置すると搬送の妨げになる。このため、ガイド部材8のL字状の角部付近までは、除電ブラシ370の配置は困難である。したがって、所定範囲Lの下限値13mmは、絶対的数値ではなく、設計により変化する値である。
図3は、除電ブラシ370の具体的な構成を示す概略平面図である。図3(a)は、除電ブラシ370の一例370aを示しており、図3(b)は、除電ブラシ370の他の例370bを示している。
図2及び図3に示すように、除電手段370a,370b(370)は、導電性のブラシ毛371を有する除電ブラシとされ、グランドに接地されている。除電ブラシ370a,370b(370)は、ブラシ毛371の基端側が導電性の保持部材(具体的にはアルミ製テープ)372によって保持されたものであり、ブラシ毛371の先端が剥離位置Q2よりも2次転写ベルト310表面の走行方向Bにおける下流側の所定範囲Lの何れかの位置に間隔dを置いて対向するように配置されている。すなわち、除電ブラシ370a,370b(370)は、ブラシ毛371が2次転写ベルト310の外周面に2次転写ベルト310に対して非接触で対向するように配置されている。そして、除電ブラシ370a,370b(370)は、保持部材372が装置本体110に固定された樹脂部材373(図2参照)に支持されている。なお、樹脂部材373は、2次転写ベルト310の表面から所定距離Y(ここでは8.5mm)だけ離れている。
除電ブラシ370a,370b(370)は、駆動ローラ320の軸線方向(長手方向、図3のC方向)に延びており、ブラシ毛371と、ブラシ毛371を保持する保持部材372とで構成されている。
具体的には、ブラシ毛371は、基端部が短手方向(図3のW方向)に沿って長手方向(軸線方向)Cに列設された状態で保持部材372に保持されている。除電ブラシ370a,370b(370)としては、例えば、導電性繊維で構成されたブラシ毛371を板状のアルミニウム(Al)等の金属材料で構成された保持部材372で両側から挟持したものを用いることができる。ブラシ毛371と保持部材372とが導電性の接着剤で接着されていてもよい。なお、図3(a)に示す除電ブラシ370a(370)は、図3(b)に示す除電ブラシ370b(370)よりもブラシ毛371の単位長さ当たりの密度が大きくなっている。ここでは、図3(a)に示すブラシ毛371の束間のピッチPは、 0.8mmとされ、図3(b)に示すブラシ毛371の束間のピッチPは、2.4mmとされている。
以上説明した画像形成装置100では、中間転写ベルト61上のトナー像を2次転写するにあたり、駆動ローラ320が回転駆動され、それに伴って2次転写ベルト310がB方向(中間転写ベルト61に対して順方向)に周回移動しつつ従動ローラ330、補助ローラ340、テンションローラ350及び2次転写ローラ361が従動回転される。
次に、レジストローラ13を経て2次転写ベルト310にて搬送されてきた用紙Paが2次転写位置Q1に移行すると、転写バイアス発生回路362から転写バイアスが印加された中間転写ベルト駆動ローラ62により中間転写ベルト61上のトナー像が2次転写ベルト310上の用紙Paに2次転写される。こうしてトナー像が2次転写された用紙Paは、直線状態の2次転写ベルト310上を搬送される。このとき、用紙Pa上のトナー像が定着ユニット7で定着される前に乱されることを防止するために、帯電状態が用紙Pa上で残存している。
次に、2次転写ベルト310上の用紙Paが2次転写ベルト310の直線状態から駆動ローラ320のところで屈曲する部分である剥離位置Q2に移行すると、この剥離位置Q2で剥離される。このとき、剥離帯電が発生し、用紙Pa上の帯電量が増加する。ここで、次工程(具体的には搬送工程や定着工程)に搬送された用紙Pa上の電荷が該工程の用紙Paとの接触部材(具体的には搬送ガイド部材8や定着ユニット7)で放電(リーク)したときの電気ノイズが大きくなってしまい、該電気ノイズによる不都合、例えば、該電気ノイズによる制御部(図示せず)の制御に異常をきたし、画像形成装置100の駆動が停止したり、操作部(図示せず)での操作が不能になったりといった誤動作を招きやすい。この点、本実施の形態では、除電ブラシ370を備えているので、次の作用によって用紙Pa上の電荷を逃すことができるものと考えられる。
すなわち、剥離帯電が発生した用紙Pa上の電荷は、高抵抗であるが通電可能な2次転写ベルト310を伝って剥離位置Q2よりも走行方向Bにおける下流側の所定範囲L内に対向して配置された帯電ブラシ370のブラシ毛371から保持部材372を経てグランドに放電される。ここで、除電ブラシ370によって除電された後は、用紙Pa上でトナー像を保持する程度に、用紙Pa上の電荷量が残ることが好ましい。こうすることで、用紙Pa上でトナー像が定着ユニット7で定着される前に乱されることを防止することが可能となる。なお、除電ブラシ370による放電量(用紙Pa上の電荷量)は、剥離位置Q2からブラシ毛371に対応する2次転写ベルト310上の除電位置(ブラシ毛371に沿って延設された仮想直線との交差位置)Q3までの距離X(図2参照)、及びブラシ毛371と2次転写ベルト310との間隔d(図3参照)のうち少なくとも一つを変更することで調整することができる。距離X及び間隔dの他に、除電ブラシ370のブラシ毛371の束の数N、ブラシ毛371の保持部材372からの突出量h1及び保持部材371の短手方向Wの幅h2のうち少なくとも一つにより調整することができる。かかる調整を行うことで、剥離位置Q2とグランドとの間のインピーダンスを変化させることができる。また、除電位置Q3での2次転写ベルト310の電位も除電に大きく関与している(後述する実施例3参照)。
このように、本実施の形態によれば、剥離帯電による用紙Pa上の帯電電荷を除電する構成とした除電ブラシ370を備えていることで、用紙Pa上の剥離帯電を用紙Paが次工程に到達するまでに抑制することができ、これにより次工程での電気ノイズを低減させることができる。
また、本実施の形態において、除電ブラシ370は、用紙Pa上の剥離帯電による帯電電荷を剥離位置Q2よりも走行方向Bにおける下流側の所定範囲L内で除電することで、2次転写ベルト310にて搬送される用紙Paが2次転写ベルト310から剥離した後に用紙Pa上の電荷を、高抵抗であるが通電可能な2次転写ベルト310を介して除電することができ、これにより、用紙Pa上の電荷量を残存させて用紙Pa上でのトナー像の乱れを防止しつつ、用紙Pa上の剥離帯電を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態において、除電ブラシ370を接地するだけで済み、高圧発生回路のような電気部品を設ける必要がないので、装置構成を簡単なものにすることが可能となる。しかも、除電ブラシ370を比較的コンパクトにできるので、ジャム処理等の作業で搬送路を開放する際に、作業空間が確保でき、或いは、作業空間を確保するために大型化を招くことがない。
また、本実施の形態において、除電ブラシ370が2次転写ベルト310の外周面に対向して配置されていることで、用紙Pa上からの電荷を、2次転写ベルト310を介して確実に除電することが可能となる。
また、本実施の形態において、除電ブラシ370が2次転写ベルト310に対して非接触とされていることで、2次転写ベルト310上に付着することがあるトナー等の不要物の付着を十分抑制でき、これにより、除電ブラシ370による前記除電効果を長期にわたり維持することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、除電手段は、用紙Pa上の剥離帯電による帯電電荷を、2次転写ベルト310を介して間接的に除電するが、それに限定されるものではなく、用紙Pa上の剥離帯電による帯電電荷を直接的に除電してもよい。
また、本実施の形態においては、転写搬送装置を2次転写ユニット300として中間転写型の画像形成装置100に適用したが、1次転写ユニットとして適用していもよい。すなわち、トナー像担持体を感光体ドラムとし、転写ベルトを感光体ドラム上のトナー像が1次転写される1次転写位置を通過するように転写シートを搬送する1次転写ベルトとしてもよい。
ところで、除電ブラシ370は、ブラシ先端が2次転写ベルト310にて搬送される最大サイズの用紙Paの2次転写ベルト310における少なくとも最大搬送領域の軸線方向Cの全領域に臨むように配置されていてもよいが、図4に示すように、一部領域L2に臨むように対向して配置されていてもよい。
図4は、ブラシ毛371のブラシ先端371aが2次転写ベルト310の最大搬送領域L1の一部領域L2に臨むように対向して配置された除電ブラシ370の状態を概略的に示す平面図である。
図4に示す除電ブラシ370は、ブラシ毛371のブラシ先端371aが2次転写ベルト310にて搬送される最大サイズの用紙Paの2次転写ベルト310における最大搬送領域(例えばA3縦通し又はA4横通しの用紙Paの軸線方向Cの領域)L1の一部領域L2(例えば2次転写ベルト310の軸線方向Cの中央部)に臨むように配置されている。こうすることで、除電ブラシ370の軸線方向Cの長さを短くでき、それだけコストを低く抑えた状態で除電ブラシ370による前記除電効果を得ることができる。
(実施例1)
次に、画像形成装置100の図3(a)に示す370a及び図3(b)に示す370bについて、除電ブラシ370の長さMを、最大搬送領域L1に臨む長さM1(300mm)にした場合と、最大搬送領域L1の一部領域L2に臨む長さM2にした場合とでブラシ毛371と2次転写ベルト310との間隔dは変化させて、電気ノイズの状態に対する最大電流値Iを調べたので以下に説明する。
実施例1では、2次転写ベルト310は、軸線方向Cの幅が323mmのものを用いた。また、ブラシ毛371と2次転写ベルト310との間隔dを4.5mm〜8.5mmの1mm毎の長さとし、また、除電ブラシ370aにおけるブラシ毛371の束間のピッチPを0.8mmとし、除電ブラシ370bにおけるブラシ毛371の束間のピッチPを2.4mmとし、図5に示すように、保持部材372とグランドGとの間に設けた直流電流計E(FLUKE CORPORATION製、型式87V 13/18P)によって最大電流値I[μA]をハイレジ設定で測定した。なお、ここでは、剥離位置Q2からブラシ毛371に対応する2次転写ベルト310上の除電位置Q3までの距離Xを33mmとし、ブラシ毛371の保持部材372からの突出量h1を6mmとし、保持部材371の短手方向Wの幅h2を5mmとしている。実験条件を以下に示す。
(実験条件)
環境条件:温度18℃ 相対湿度10%を選択(電気ノイズの生じやすい条件)
通紙条件:A4サイズ紙 横送り(用紙の長手方向が搬送方向に直角となる)
印字パターン:カラーチャート(図6参照)
図6は、実施例1で用いたカラーチャートを示す概略図である。図6中の符号kはブラック、符号cはシアン、符号mはマゼンタ、符号yはイエローのチャートをそれぞれ示している。
測定結果を図7に示す。なお、図7において、符号Q2は剥離位置、符号Q3は除電位置、符号Pはブラシ毛371の束間のピッチ[mm]、符号Mはブラシ毛371の毛束のある領域の軸線方向Cにおける長さ[mm]、符号Nは軸線方向Cにおける除電ブラシ370の毛束の数、符号dはブラシ毛371と2次転写ベルト310との間隔[mm]をそれぞれ示している。ここで、毛束の数Nは、長さMを束間のピッチPで除すことで求めることができる。毛束の数Nは、除電ブラシ370自体の除電能力を表すパラメータとすることができる。また、距離Xや間隔dは、除電ブラシ370の配置により変化するものなので、除電ブラシ370の配置による除電能力を表すパラメータとすることができる。そして、毛束の数Nは大きくなるほど除電性能が高くなり、距離X及び間隔dは小さくなるほど、除電性能が高くなる。
電気ノイズの評価は、レジストローラ13の直上流側の用紙検知センサ51(図2参照)及び定着ユニット7の直下流側の用紙検知センサ52(図2参照)の2次転写ベルト310に近い2つのセンサに電気ノイズが乗ったかどうかで判定した。「○」は電気ノイズが乗らなかったことを示し、「×」は電気ノイズが乗ったことを示している。
図7に示すように、除電ブラシ370の長さMを、最大搬送領域L1に対応する長さM1(300mm)の50%(一部領域L2に対応する長さM2(=150mm))以上の長さとすることで、確実に電気ノイズを軽減できることが分かった。また、次の条件を満たすことで、電気ノイズを十分軽減できることも分かった。
図8は、図7に示す測定結果においてブラシ毛371の束間のピッチPを0.8mmとした場合のグラフを示している。また、図9は、図7に示す測定結果においてブラシ毛371の束間のピッチPを2.4mmとした場合のグラフを示している。
図8に示すように、斜線で示す範囲を電気ノイズが乗らない範囲とすることができる。すなわち、
P≦0.8mmかつR≧0.5(R=M2/M1(M1=300mm、M2≧150mm))の場合には、
d≦8.5mm(図8のα1の左側参照)
I≧−0.0933d+1.513(図8のグラフβ1の上側参照) … 式(1)
の関係を満たす場合に電気ノイズを十分軽減できる。
なお、前記の式(1)において、「−0.0933」は、グラフβ1の傾き[(0.72μA−1.00μA)/(8.5mm−5.5mm)]から得られた値であり、「1.513」は、グラフβ1の縦軸の切片(0.72μA+0.0933×8.5mm又は1μA+0.0933×5.5mm)から得られた値である。
また、図9に示すように、斜線で示す範囲を電気ノイズが乗らない範囲とすることができる。すなわち、
0.8mm<P≦2.4mmかつR≧0.9(R=M2/M1(M1=300mm、M2≧270mm))の場合には、
4.5≦d≦8.5mm(図9のα1の左側、α2の右側参照)
I≧−0.13d+2.035(図9のグラフβ2の上側参照) … 式(2)
なお、前記の式(2)において、「−0.13」は、グラフβ2の傾き[(0.93μA−1.45μA)/(8.5mm−4.5mm)]から得られた値であり、「2.035」は、グラフβ2の縦軸の切片(0.93μA+0.13×8.5mm又は1.45μA+0.13×4.5mm)から得られた値である。
又は、
0.8mm<P≦2.4mm
0.9>R≧0.5(R=M2/M1(M1=300mm、270mm>M2≧150mm))の場合には、
d<4.5mm(図9のα2の左側参照)
I≧−0.065d+1.3725(図9のグラフβ3の上側参照) … 式(3)
の関係を満たす場合に電気ノイズを十分軽減できる。
なお、前記の式(3)において、「−0.065」は、グラフβ3の傾き[(0.95μA−1.08μA)/(6.5mm−4.5mm)]から得られた値であり、「1.3725」は、グラフβ3の縦軸の切片(0.95μA+0.065×6.5mm又は1.08μA+0.065×4.5mm)から得られた値である。
何れにしても、除電ブラシ370の実際上の配置であれば、2次転写ベルト310に対してブラシ毛371を非接触にするには、距離dは2mm以上(図8及び図9のα3の右側参照)とすることが望ましい。
ところで、電気ノイズを軽減するためには、除電ブラシ370のブラシ毛371の保持部材372からの突出量h1は、保持部材371の短手方向Wにおける幅h2によって異なる。
(実施例2)
次に、図10に示すように、除電ブラシ370の軸線方向Cの長さMを一部領域L2に対応する長さM2(=200mm)にした場合において、ブラシ毛371の保持部材372からの突出量h1と、保持部材371の短手方向Wの幅h2とを変更して電気ノイズの状態を調べたので以下に説明する。
実施例2では、実施例1と同様、2次転写ベルト310は、軸線方向Cの幅が323mmのものを用いた。また、剥離位置Q2からブラシ毛371に対応する2次転写ベルト310上の除電位置Q3までの距離Xを33mmとし、ブラシ毛371と2次転写ベルト310との間隔dを8.5mmとし、除電ブラシ370bにおけるブラシ毛371の束間のピッチPを2.4mmとした。
測定結果を図11に示す。なお、図11において、「○」は電気ノイズが乗らなかったことを示し、「×」は電気ノイズが乗ったことを示し、「△」は電気ノイズが乗ったものの許容できる程度のものであったことを示している。
除電ブラシ370において、保持部材372の短手方向Wの幅h2が5mmでは、ブラシ毛371の保持部材372からの突出量h1が10mmで電気ノイズが乗らなかった。保持部材372の短手方向Wの幅h2が6mmでは、ブラシ毛371の保持部材372からの突出量h1が3mmで電気ノイズが許容できる程度となり、4mm以上で電気ノイズが乗らなかった。また、保持部材372の短手方向Wの幅h2が7mmでは、ブラシ毛371の保持部材372からの突出量h1が3mm以上で電気ノイズが乗らなかった。
(実施例3)
実施例1の末欄の条件(ピッチP=2.4mm、長さM2=270mm)において、剥離位置Q2から除電位置Q3までの距離Xを33mmに代えて13mmとして電気ノイズの状態に対する最大電流値Iを調べた。
図12は、実施例3の測定結果を実施例1の末欄の条件(ピッチP=2.4mm、長さM2=270mm)の測定結果と共に示す表である。
図12に示すように、ブラシ毛371と2次転写ベルト310との間隔dが19mmでも電気ノイズが生じなかった。実施例1の末欄の条件(ピッチP=2.4mm、長さM2=270mm)の距離d(4.5mm〜8.5mm)と比較すると、最大(8.5mm)でも倍程度の相違がある。
これは、剥離位置Q2から除電位置Q3までの距離Xの長さが長くなるほど、2次転写ベルト310の表面電位が低下することによるものと考えられる。つまり、距離Xが小さければ、除電ブラシ370の毛先と2次転写ベルト310との間には、より高い電位差が生じ、距離Xが大きければ、除電ブラシ370の毛先と2次転写ベルト310との間には、より低い電位差が生じるので、除電ブラシ370による除電性能が変化を受けると考えられる。また、距離Xが小さければ、2次転写ベルト310の剥離位置Q2から除電位置Q3までのインピーダンスも小さくなるので、剥離位置Q2とグランドとの間のインピーダンスに余裕が生じて、除電ブラシ370の毛先と2次転写ベルト310との間隔dを大とする(インピーダンスが増大)ことが可能と考えられる。
61 中間転写ベルト(トナー像担持体の一例)
100 画像形成装置
300 2次転写ユニット(転写搬送装置の一例)
310 2次転写ベルト
320 駆動ローラ(直近張架ローラの一例)
330 従動ローラ(張架ローラの一例)
340 補助ローラ(張架ローラの一例)
350 テンションローラ(張架ローラの一例)
360 転写バイアス印加装置(転写バイアス印加手段の一例)
361 2次転写ローラ
362 転写バイアス発生回路
370 除電手段
371 ブラシ毛
372 保持部材
d ブラシ先端と転写ベルトとの間隔
C 軸線方向
I 最大電流値
L 所定範囲
L1 最大搬送領域
L2 一部領域
M1 最大搬送領域に臨む長さ
M2 一部領域に臨む長さ
P ピッチ
Pa 用紙(転写シートの一例)
R 一部領域に臨む長さの最大搬送領域に臨む長さに対する比率
Q1 2次転写位置
Q2 剥離位置
Q3 除電位置
X 剥離位置から除電位置までの距離

Claims (10)

  1. トナー像を担持するトナー像担持体上の該トナー像が転写される転写位置を通過するように転写シートを搬送する無端状の転写ベルトと、
    前記転写ベルトを内側から張架して軸線周りの回転により該転写ベルトを周回移動させる複数の張架ローラと、
    前記転写位置に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と
    を備え、
    前記転写ベルトは高抵抗を有するものであり、前記複数の張架ローラのうち、少なくとも、前記転写位置から前記転写ベルトの走行方向下流側の直近位置にある直近張架ローラが電気的にフロート状態とされた転写搬送装置であって、
    前記直近張架ローラは、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離する剥離位置に配設され、
    前記剥離位置よりも前記走行方向下流側の所定範囲内において前記転写ベルトに対向して除電手段が配置され、
    前記所定範囲は、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが前記転写ベルトから剥離したときに発生する剥離帯電を抑制可能な範囲であることを特徴とする転写搬送装置。
  2. 請求項に記載の転写搬送装置であって、
    前記除電手段は、導電性のブラシ毛を有する除電ブラシであることを特徴とする転写搬送装置。
  3. 請求項に記載の転写搬送装置であって、
    前記除電ブラシは、前記転写ベルトの外周面に対向して配置されていることを特徴とする転写搬送装置。
  4. 請求項又は請求項に記載の転写搬送装置であって、
    前記除電ブラシは、前記転写ベルトに対して非接触とされていることを特徴とする転写搬送装置。
  5. 請求項から請求項までの何れか一つに記載の転写搬送装置であって、
    前記除電ブラシは、前記張架ローラの軸線方向に延びており、ブラシ先端が前記転写ベルトにて搬送される最大サイズの転写シートの該転写ベルトにおける最大搬送領域の該軸線方向の一部領域に臨むように配置されていることを特徴とする転写搬送装置。
  6. 請求項に記載の転写搬送装置であって、
    前記除電ブラシのブラシ先端の前記一部領域に臨む前記軸線方向における長さは、前記最大搬送領域の前記軸線方向における長さの50%以上であることを特徴とする転写搬送装置。
  7. トナー像を担持するトナー像担持体上の該トナー像が転写される転写位置を通過するように転写シートを搬送する無端状の転写ベルトと、
    前記転写ベルトを内側から張架して軸線周りの回転により該転写ベルトを周回移動させる複数の張架ローラと、
    前記転写位置に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と
    を備え、
    前記転写ベルトは高抵抗を有するものであり、前記複数の張架ローラのうち、少なくとも、前記転写位置から前記転写ベルトの走行方向下流側の直近位置にある直近張架ローラが電気的にフロート状態とされた転写搬送装置であって、
    前記直近張架ローラは、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離する剥離位置に配設され、
    前記剥離位置よりも前記走行方向下流側の所定範囲内において前記転写ベルトに対向して除電手段が配置され、前記除電手段は、導電性のブラシ毛を有する除電ブラシであり、
    前記除電ブラシは、前記張架ローラの軸線方向に延びており、ブラシ先端が前記転写ベルトにて搬送される最大サイズの転写シートの該転写ベルトにおける最大搬送領域の該軸線方向の一部領域に臨むように配置され、
    前記ブラシ毛の束間のピッチをP[mm]、前記除電ブラシのブラシ先端の前記一部領域に臨む前記軸線方向における長さの前記最大搬送領域の前記軸線方向における長さに対する比率をR、前記ブラシ先端と前記転写ベルトとの間隔をd[mm]、前記剥離帯電された転写シートの次工程での放電により前記除電ブラシとグランドとの間に流れる最大電流値をI[μA]としたとき、P≦0.8mmかつR≧0.5の場合には、
    d≦8.5mmかつI≧−0.0933[μA/mm]×d+1.513μA
    の関係を満たすことを特徴とする転写搬送装置。
  8. トナー像を担持するトナー像担持体上の該トナー像が転写される転写位置を通過するように転写シートを搬送する無端状の転写ベルトと、
    前記転写ベルトを内側から張架して軸線周りの回転により該転写ベルトを周回移動させる複数の張架ローラと、
    前記転写位置に転写バイアスを印加する転写バイアス印加手段と
    を備え、
    前記転写ベルトは高抵抗を有するものであり、前記複数の張架ローラのうち、少なくとも、前記転写位置から前記転写ベルトの走行方向下流側の直近位置にある直近張架ローラが電気的にフロート状態とされた転写搬送装置であって、
    前記直近張架ローラは、前記転写ベルトにて搬送される転写シートが該転写ベルトから剥離する剥離位置に配設され、
    前記剥離位置よりも前記走行方向下流側の所定範囲内において前記転写ベルトに対向して除電手段が配置され、前記除電手段は、導電性のブラシ毛を有する除電ブラシであり、
    前記除電ブラシは、前記張架ローラの軸線方向に延びており、ブラシ先端が前記転写ベルトにて搬送される最大サイズの転写シートの該転写ベルトにおける最大搬送領域の該軸線方向の一部領域に臨むように配置され、
    前記除電ブラシにおける前記ブラシ毛の束間のピッチをP[mm]、前記除電ブラシのブラシ先端の前記一部領域に臨む前記軸線方向における長さの前記最大搬送領域の前記軸線方向における長さに対する比率をR、前記ブラシ先端と前記転写ベルトとの間隔をd[mm]、前記剥離帯電された転写シートの次工程での放電により前記除電ブラシとグランドとの間に流れる最大電流値をI[μA]としたとき、0.8mm<P≦2.4mmかつR≧0.9の場合には、
    4.5mm≦d≦8.5mmかつI≧−0.13[μA/mm]×d+2.035μA
    の関係を満たし、
    0.8mm<P≦2.4mmかつ0.9>R≧0.5の場合には、
    d<4.5mmかつI≧−0.065[μA/mm]×d+1.3725μA
    の関係を満たすことを特徴とする転写搬送装置。
  9. 請求項1から請求項までの何れか一つに記載の転写搬送装置であって、
    前記トナー像担持体は、トナー像が一旦転写される中間転写体とされており、
    前記転写ベルトは、前記中間転写体上のトナー像が2次転写される2次転写位置を通過するように転写シートを搬送する2次転写ベルトとされていることを特徴とする転写搬送装置。
  10. 請求項1から請求項までの何れか一つに記載の転写搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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