JPH11109771A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11109771A
JPH11109771A JP9274212A JP27421297A JPH11109771A JP H11109771 A JPH11109771 A JP H11109771A JP 9274212 A JP9274212 A JP 9274212A JP 27421297 A JP27421297 A JP 27421297A JP H11109771 A JPH11109771 A JP H11109771A
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belt
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JP9274212A
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Hiroko Ogama
裕子 大釜
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小サイズ記録材の搬送性を維持しながら、搬
送部材の帯電による画像の乱れを防ぐことができる画像
形成装置を提供すること。 【構成】 感光ドラム(静電潜像担持体)1上に形成し
たトナー像を記録材上に静電的に転写する転写ローラ5
と、転写−定着間に設けられる記録材搬送用の搬送ベル
ト(搬送部材)28を有する画像形成装置において、前
記搬送ベルト28によって記録材が前記転写ローラ5か
ら分離する際の分離方向が転写ローラ5と前記感光ドラ
ム1との接触部での転写ローラ接線S方向よりも感光ド
ラム1側に近づく方向になるよう規制するとともに、前
記搬送ベルト28の記録材との接触点(頂点R部)にお
ける外周速を記録材搬送速度に対して105%以上に設
定し、同搬送ベルト28の帯電極性を転写電圧と同極性
に制御する制御手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式、静
電記録方式等を採用する画像形成装置に関し、特に記録
材上にトナー像を静電的に転写する手段として転写ロー
ラ方式を採用する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像形成装置において
は、静電潜像担持体上のトナー像を記録材上に静電的に
転写する手段として、コロナ放電を用いたコロナ転写装
置、導電性を有する弾性ローラにトナーと逆極性の電圧
を印加して記録材上にトナー像を静電的に転写するロー
ラ転写装置、ベルト状の回転体に記録材を静電的に吸着
するとともに、ベルト状回転体からの静電気力によりト
ナー像を記録材に転写するベルト転写装置等が広く用い
られている。中でもローラ転写装置はオゾンの発生が少
ないこと、転写用ローラが記録材搬送用ローラを兼ねる
ことから画像形成装置の低コスト化に適しており、近年
広く採用されている。
【0003】ローラ転写方式は、図5に示すように、給
紙部(図5のT1方向)から搬送された記録材Pを像担
持体である感光ドラム1と転写ローラ5の圧接によって
形成される転写ニップ部Nで狭持搬送しながら、転写ロ
ーラ5から記録材Pにトナーとは逆極性の電荷(転写電
荷)を付与することによって感光ドラム1上のトナー像
を記録材P上に静電転写するものである。
【0004】このようなローラ転写方式を採用する画像
形成装置では、図6に示すように、転写ニップ部Nから
記録材Pが分離する転写分離角(転写ローラ5と感光ド
ラム1の共通接線Sに対して転写ニップ部Nより後の記
録材Pの搬送を決定する搬送路部材の頂点と転写ニップ
分離点を結んだ直線Bの成す角度)を転写ニップ接線S
に対して上方(感光ドラム1寄り)とすることによっ
て、定着装置内でトナー像が静電的な力によって定着器
加熱部材上に転移して発生する所謂静電オフセットの発
生を防止できることが分かっている。
【0005】上記理由を図7に示す電荷移動の模式図を
使って説明する。
【0006】転写ニップ部Nでの記録材Pへの電荷の移
動は転写ニップ部Nから記録材Pが分離する際に発生
し、このとき、転写ローラ5から記録材Pへは転写電荷
(トナーとは逆極性の電荷/例えばプラス)が移動し、
同時に感光ドラム1から記録材P上へはトナーと同極性
の電荷(例えばマイナス)が移動する。この場合、転写
ニップ部Nからの記録材分離角が転写ニップ接線よりも
上方になると、転写ローラ5と記録材P間の分離が感光
ドラム1と記録材P間の分離よりも早く開始され、転写
ローラ5からは先に電荷の移動が開始された分より多く
転写電荷が記録材P上に移動するため、結果的に記録材
P上の電荷としてはトナー保持極性の電荷が過剰な状態
を作ることができる。この結果、記録材P上のトナー保
持力を高めることができ、静電オフセットの発生を防ぐ
ことができる。
【0007】又、近年、画像形成装置に対しては様々な
メディアに対して印字を行えるようにという市場の要求
が高まってきており、これを受けて例えば小サイズ記録
材を通紙・印字するために、図2に示すように、小サイ
ズ記録材搬送用の搬送ベルトや搬送ローラ等の搬送部材
28を転写−定着間に有する画像形成装置も増えてい
る。このように、小サイズ記録材搬送用の搬送部材28
を有する画像形成装置では、この搬送部材28の頂点R
(転写ニップ部Nから分離した記録材Pが最初に搬送部
材28に接触する接点)が転写ニップ部Nからの記録材
Pの分離角を規制することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の画像形成装置では、小サイズ記録材の搬送部材2
8に転写分離角を感光ドラム1側へ持ち上げる機能を持
たせているために以下に示すような問題があった。
【0009】即ち、図2に示すように、静電オフセット
の発生を防ぐために小サイズ記録材搬送部材28の頂点
Rを感光ドラム1と転写ローラ5のニップ接線よりも上
方に設定した場合には、搬送部材28のSb部分からR
部分間で記録材Pを持ち上げる必要があり、搬送部材2
8が感光ドラム1と転写ローラ5のニップ接線よりも下
に配置した場合よりも搬送部材28により高い搬送力を
要する。従って、搬送部材28を従来の構成のままとす
ると、搬送力不足のために小サイズ記録材Pの搬送性が
低下し、最悪の場合にはジャムが発生する可能性があっ
た。
【0010】そこで、搬送部材28を記録材Pの搬送速
度よりも速い速度で駆動することによって搬送部材28
の搬送力を上げることが考えられるが、この場合、記録
材Pと搬送部材28間の摺擦が激しくなり、搬送部材2
8がトナーと同極性に帯電する反発電界を形成し、この
電界の影響で転写後の画像が乱れるという問題があっ
た。
【0011】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、小サイズ記録材の搬送性を維
持しながら、搬送部材の帯電による画像の乱れを防ぐこ
とができる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、静電潜像担持体上に形成し
たトナー像を記録材上に静電的に転写する転写ローラ
と、転写−定着間に設けられる記録材搬送用の搬送部材
を有する画像形成装置において、前記搬送部材によって
記録材が前記転写ローラから分離する際の分離方向が転
写ローラと前記静電潜像担持体との接触部での転写ロー
ラ接線方向よりも静電潜像担持体側に近づく方向になる
よう規制するとともに、前記搬送部材の記録材との接触
点における外周速を記録材搬送速度に対して105%以
上に設定し、同搬送部材の帯電極性を転写電圧と同極性
に制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記搬送部材を、転写電圧と同極性に帯電
を制御する特性を有する帯電制御剤を添加した材料で構
成したことを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記搬送部材を体積低効率が1×10
10[Ω・cm]以下の材料で構成するとともに、ダイオ
ードを介して接地したことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0016】<実施の形態1>図1は本発明に係る画像
形成装置要部の断面図であり、同図において、1は像担
持体である感光ドラムであり、この感光ドラム1はOP
C、アモルファスSi等の感光材料をアルミニウムやニ
ッケル等のシリンダ状の基板上に形成して構成されてお
り、不図示の駆動手段によって図示矢印a方向(時計方
向)に所定の周速度で回転駆動される。
【0017】2は回転する感光ドラム1の周囲を所定の
極性・電位に一様に帯電処理する帯電手段であり、本実
施の形態ではこの帯電手段として帯電ローラを使用した
接触帯電装置を用いている。
【0018】3は画像情報露光手段であり、本実施の形
態ではレーザービームスキャナーが用いられている。こ
のレーザービームスキャナー3は、半導体レーザー、ポ
リゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、不図示の
ホスト装置から送られてきた画像情報に応じてON/O
FF制御されたレーザービームを出射して感光ドラム1
の一様に帯電された表面を走査露光して感光ドラム1上
に静電潜像を形成する。
【0019】4は感光ドラム1上の静電潜像をトナー像
として現像する現像装置である。尚、現像方法としては
ジャンピング現像法、二成分現像法等が用いられ、イメ
ージ露光と反転現像との組み合わせで用いられることが
多い。
【0020】5は弾性層を有する回転体形状の接触帯電
部材としての転写ローラであり、該転写ローラ5は感光
ドラム1に加圧接触されて転写ニップ部Nを形成し、不
図示の駆動手段によって図示矢印b方向(反時計方向)
に所定の周速度で回転駆動される。そして、回転する感
光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ニップ部N
において、該転写ニップ部Nに対して給紙部から給紙さ
れた記録材Pに対して順次静電転写される。
【0021】而して、給紙部から給紙された記録材P
は、プレフィードセンサ23で待機した後に、レジスト
ローラ24及びレジストセンサ25を経て転写ニップ部
(画像形成部)Nに給紙される。そして、この記録材P
は、レジストセンサ24によって感光ドラム1の表面に
形成されたトナー像と同期取りされ、感光ドラム1と転
写ローラ5とで形成される転写ニップ部Nに供給され
る。
【0022】転写ニップ部Nにおいてトナー像の転写を
受けて転写ニップ部Nを通過した記録材Pは、感光ドラ
ム1の面から分離され、搬送ベルト28を通って定着装
置6へ搬送される。尚、本実施の形態に係る定着装置6
は、加熱部材と加圧部材の圧接ローラ対から成る熱ロー
ラ方式の定着装置である。
【0023】そして、トナー像を担持した記録材Pは、
定着装置6の加熱部材と加圧部材の圧接ニップ部で狭持
搬送されて加熱・加圧を受けることによってトナー像の
定着を受けた後に機外に排出される。
【0024】尚、記録材Pに対するトナー像転写後の感
光ドラム1の表面はクリーニング装置7によって転写残
留トナーが除去されて清掃され、繰り返して作像に供さ
れる。ここで、本実施の形態に係るクリーニング装置7
はブレードクリーニング装置であり、7aはクリーニン
グブレードである。
【0025】以下、実験例に基づいて本発明の作用効果
を説明する。
【0026】転写ローラ5はφ6[mm]の鉄から成る
芯金の上にEPDMから成る弾性層を加硫成型した抵抗
値3×108 [Ω](2kV印加時の抵抗値)、外径φ
20[mm]の弾性体ローラである。又、感光ドラム1
は、OPC層をアルミニウムシリンダ状に形成した外径
45[mm]の円筒形回転体である。そして、転写ロー
ラ5は、感光ドラム1に対してバネによって総圧1.5
kgで加圧されて転写ニップ部Nを形成している。
【0027】転写ニップ部Nからの記録材Pの分離は、
転写ニップ部Nの直後に配された除電針30に不図示の
高圧電源から転写電圧とは逆極性の1〜2kV程度の電
圧を印加して記録材P上の過剰な電荷を相殺し、感光ド
ラム1への記録材Pの静電的な吸着力を弱めることによ
ってなされる。
【0028】ここで、転写ニップ部Nの前後の記録材搬
送系の断面を図2に示す。
【0029】図2において、28は小サイズ記録材搬送
用の搬送部材であり、この搬送部材28は、体積抵抗値
1×1012[Ω・cm]以上のEPDMにトリフェニル
メタン系、四級アンモニウム系、イミダゾール系等の転
写電圧極性と同極性(本実施の形態では正帯電特性)の
帯電特性を持つ帯電制御材を練り込んでエンドレスベル
ト状に成形した搬送ベルトで構成されている。この搬送
ベルト28はシャフト28aとシャフト28b間に張設
されており、シャフト28aから不図示の駆動ギヤを介
して駆動力を受けて図2の矢印R3方向に回転駆動され
る。このとき、搬送ベルト28の頂点R部分の外周速が
105%となるように該搬送ベルト28の駆動速度が調
整される。
【0030】搬送ベルト28の頂点R部分の位置は、転
写ニップ接線Sよりも感光ドラム1寄り(図2の上方)
に配置することによって、転写ニップ部Nから記録材P
が分離する際に分離が転写ローラ5から始まるように
し、記録材P上に乗ってくる電荷量を転写電荷(トナー
と逆極性の電荷)が過剰となるようにコントロールする
ことによって記録材Pのトナー保持力を高めて定着部で
発生する静電オフセットを防止している。尚、本実施の
形態では、転写ニップ部Nからの記録材分離角度(図2
の直線Bと転写ニップ接線Sの成す角度θ)を5°に設
定した。
【0031】転写−定着間距離よりも長さが短い記録材
Pは、転写ニップ部Nから分離して未定着のトナー像を
保持したまま、搬送ベルト28によって定着装置6(図
1参照)へと搬送される。
【0032】表1に、搬送ベルト28の頂点R部の外周
速と小サイズ記録材P(用紙サイズ100mm×150
mm/坪量90[g/m2 ]の搬送性の関係を示す(実
施例1)。比較例として、搬送ベルト28の頂点R部を
転写ニップ接線Sに対して転写ローラ5寄りにした場合
の小サイズ記録材Pの搬送性を示した(比較例1)。こ
こで、小サイズ記録材Pの搬送性は該記録材Pを100
0枚通紙して発生したジャムの回数で示した。尚、本実
施の形態で示す画像形成装置の転写ニップ部Nから定着
突入までの距離は200[mm]である。
【0033】
【表1】表1に示すように、搬送ベルト28の頂点R部
を転写ニップ接線Sよりも下にした場合(比較例1)、
搬送ベルト28のスピードによらず記録材Pは搬送ベル
ト28にスムーズに乗って搬送されるため、小サイズ記
録材Pの安定した搬送性が得られる。
【0034】これに対し、搬送ベルト28の頂点R部を
転写ニップ接線Sよりも感光ドラム1寄り(画像形成装
置本体上方)に配置した場合(実施例1)、搬送ベルト
28の駆動周速が遅いと該搬送ベルト28の搬送力が落
ちるために小サイズ記録材Pが搬送ベルト28の主搬送
部に乗らず、搬送不良が生じてジャムが発生する。搬送
ベルト28の駆動周速を上げるに従って搬送ベルト28
による搬送力が増し、ジャムの発生頻度は小さくなるこ
とがこの結果から分かる。検討の結果、搬送ベルト28
の頂点R部の外周速を105%以上とすることによって
小サイズ記録材Pの安定した搬送性が得られ、ジャム発
生を防止できることが分かった。
【0035】次に、表2に基づいて搬送ベルト28の頂
点R部の外周速と普通紙へ印字を行った場合の搬送ベル
ト対応部の画像の飛び散りの関係を説明する。表2に示
したのは、記録材としてXerox4024(75g/m
2 )を使用し、室温15℃、湿度10%RHの環境で印
字を行った自動両面2面目の画像の評価結果である。比
較例として、本実施の形態と同一のEPDMゴムを使用
した帯電制御剤を添加していない搬送ベルトを使用した
場合の画像評価結果(比較例2)を示す。
【0036】
【表2】表2によれば、搬送ベルトの駆動周速がプロセ
ススピードに対して100%の速度で搬送される記録材
に対して速くなるに伴って、帯電制御剤を添加しない搬
送ベルトの場合は画像の飛び散りが悪化していることが
分かる。これは、搬送ベルトの駆動周速が速くなり、記
録材と搬送ベルトとの間で摺擦が増して搬送ベルトが帯
電するためであって、ネガトナーを用いてプラスの転写
電圧を印加して実験を行ったところ、帯電制御剤が添加
されていない搬送ベルトは記録材との摩擦帯電の影響で
−3kV以上に帯電し、転写後の記録材上のトナーがそ
の帯電の影響で記録材上の搬送ベルト対向面で飛び散り
画像が発生した。
【0037】しかし、表2に示すように、帯電制御剤を
添加して帯電極性が転写電荷と同極性側に寄るようにコ
ントロールした搬送ベルトでは、ベルトの駆動周速によ
らず飛び散りのない良好な画像が得られた。これは、正
帯電制御系の帯電制御剤によって搬送ベルトの帯電がプ
ラス寄りにコントロールされ、ベルトが強くマイナス
(転写電荷と逆極性)側に帯電するのを防止する効果が
作用するためで、本実験では、何れの帯電制御剤を使用
した場合でも搬送ベルトの帯電電位は−500V〜+1
kVの範囲であった。
【0038】又、本実施の形態で示した構成で普通紙、
OHT用紙に対して温度15℃〜32.5℃、湿度10
%〜85%の環境で印字を行ったところ、何れも静電オ
フセットのない良好な画像が得られた。
【0039】以上説明したように、転写−定着間に小サ
イズ記録材搬送用のベルトを持ち、該搬送ベルトによっ
て転写ニップ部からの記録材分離角を転写ニップ接線よ
りも上方に持ち上げる構成の画像形成装置において、前
記搬送ベルトの頂点R部の外周速を記録材搬送速度に対
して105%以上とすることによって、静電オフセット
がなく、同時に優れた小サイズ紙搬送性を得るととも
に、搬送ベルト材質として転写電荷と逆極性側の帯電特
性を有する帯電制御剤を添加したゴムを使用することに
よって搬送ベルトの帯電特性を制御し、搬送ベルトを記
録材搬送速度に周速差をつけた場合でも、飛び散りのな
い良好な画像を得ることができる。
【0040】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形
態2を図3に基づいて説明する。尚、図3は本発明の実
施の形態2に係る画像形成装置の転写部の上視図であ
る。
【0041】本実施の形態では、転写−定着間搬送手段
として、中央部に搬送ベルト28を配し、その両端部に
搬送ローラ29a,29bを配した構成を採用してい
る。
【0042】このように、両端部に搬送ローラ29a,
29bを配した構成を採用すると、カールした小サイズ
記録材が通紙され、記録材が中央部の搬送ベルト28に
接触しない場合でも、両端の搬送ローラ29a,29b
によって記録材の搬送が行われるため、両面通紙した場
合でも小サイズ記録材の搬送性に対するマージンを確保
することできる。
【0043】本実施の形態でも、前記実施の形態1と同
一位置に搬送ベルト28及び搬送ローラ29a,29b
の頂点R部を配置し、搬送ベルト28と搬送ローラ29
a,29bの前記頂点R部の外周速を共に105%とし
た。又、搬送ベルト28及び搬送ローラ29a,29b
の材質としては、カーボン等を混入して体積抵抗値を1
×1010[Ω・cm]以下とした低抵抗のEPDMにト
ナーと同極性の帯電制御剤を添加した材料を用い、搬送
ベルト28の電位はフロートとした。
【0044】又、本実施の形態で用いた転写ローラ5
は、φ6[mm]の鉄製の芯金の上にEPDMから成る
弾性層を加硫成型した抵抗値3×108 [Ω](2kV
印加時の抵抗値)、外径φ16[mm]の弾性体ローラ
で構成されている。感光ドラム1は、OPC層をアルミ
ニウムシリンダ上に形成した外径φ30[mm]の円筒
形回転体で構成されている。そして、転写ローラ5は、
感光ドラム1に対してバネによって総圧1kgで加圧さ
れて転写ニップ部を形成している。
【0045】本実施の形態においては、転写ニップ部か
らの記録材の分離は、小径感光ドラム1を使用すること
による曲率分離で行っており、転写ニップ部直後に配し
た除電針(電位はアース)で記録材上の過剰な電荷を除
去して分離を助ける構成とした。このように曲率分離方
式を採ることにより、画像形成装置を小さくすることが
可能となり、又、除電針に除電針バイアスを印加する高
圧回路が不要となるためにコストダウンを図ることがで
きる。
【0046】而して、本実施の形態においては、搬送ロ
ーラ29a,29bは搬送ベルト28よりも記録材との
接触回数が多いため、帯電が大きくなり易い。又、除電
針に分離のための電圧を印加している実施の形態1と比
較して、除電針をアースに落とした場合は記録材上に過
剰な転写帯電が乗ってき易く、過剰な転写電荷によって
も搬送ベルト28及び搬送ローラ29a,29bが帯電
するため、転写後の飛び散りが発生し易い。
【0047】しかし、本実施の形態のように搬送ベルト
28及び搬送ローラ29a,29bを低抵抗材料で構成
して容量を増すことによって帯電電位を小さく抑え、更
に、転写電荷と逆極性側の帯電制御特性を有する帯電制
御剤を添加することによって搬送ベルト28の帯電を転
写電荷と同極性にコントロールし、搬送ベルト28及び
搬送ローラ29a,29bの帯電に起因するトナーの飛
び散りを防ぐことができる。
【0048】ところで、定着器近傍の搬送路内に低抵抗
部材を設けると、そこからトナー保持電荷がリークし、
記録材上のトナー保持電荷が不足して静電オフセットが
発生することが懸念されるが、本実施の形態では搬送ベ
ルト28と搬送ローラ29a,29b共にフロートとし
ているため、極端な帯電はしないもののトナー保持電荷
のリークも発生せず、静電オフセットを悪化させること
はない。
【0049】勿論、本実施の形態においても、搬送ベル
ト28と搬送ローラ29a,29bの頂点R部の位置を
感光ドラム−転写ニップ接線よりも感光ドラム1寄りに
配置することで静電オフセットの発生を防ぐことがで
き、又、搬送ベルト28及び搬送ローラ29a,29b
の頂点R部の外周速を105%以上とすることによって
小サイズ記録材の搬送性を高めることができる。
【0050】<実施の形態3>次に、本発明の実施の形
態3を図4に基づいて説明する。尚、図4は本発明の実
施の形態3に係る画像形成装置要部の断面図であり、本
図においては図2に示したと同一要素には同一符号を付
しており、以下、それらについての説明は省略する。
【0051】本実施の形態では、搬送ベルト28及び搬
送ローラ29の帯電極性をコントロールする手段とし
て、搬送ベルト28と搬送ローラ29の材質を低抵抗化
し、ダイオード31を介して接地する方法を採用してい
る。
【0052】本実施の形態において使用する搬送ベルト
28は、EPDMにカーボンを分散させて抵抗調整する
ことによって体積抵抗率を1×104 [Ω]としたベー
スゴムエンドレスベルトに形成したゴムベルトであり、
搬送ローラ29は搬送ベルト28と同一材料で外径φ1
0[mm]の円筒形に形成したゴムローラで構成されて
いる。
【0053】そして、搬送ベルト28と搬送ローラ29
は導電POM等の導電性軸28bからダイオード31を
介して接地されている。このとき、ダイオード31はト
ナーと逆極性(転写電荷とは同極性)の電荷を溜める方
向に接続され、トナーを飛び散らせる極性とは逆極性に
搬送ベルト28及び搬送ローラ29の極性をコントロー
ルして転写後のトナー像の飛び散りを防止するものであ
る。
【0054】本実施の形態ではネガトナー(負極性のト
ナー)を用いており、この場合のダイオード31の向き
は図4に示した向きとなるが、ポジトナーを用いる系の
場合は図4とは逆向きにダイオード31を接続すれば同
一の効果が得られる。尚、搬送ベルト28及び搬送ロー
ラ29の頂点R部の外周速は前記実施の形態と同様に1
05%とした。
【0055】而して、本実施の形態のように搬送ベルト
28を低抵抗材料で構成し、ダイオード31によって帯
電極性を制御することによって搬送ベルト28の帯電を
トナーを飛び散らせる極性とは逆極性にすることが可能
となり、前記実施の形態1及び2と同様の効果を得るこ
とができる。
【0056】又、帯電制御剤を練り込む場合は、該帯電
制御剤とベースとなる材料ゴムとの加工性の相性を考慮
してベースとなるゴム材料を選択する必要があったが、
そのような材料選択上の制約がなく、搬送性や摩耗等を
考慮した場合の材料選択の幅を広げることができる。
【0057】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、静電潜像担持体上に形成したトナー像を記録材
上に静電的に転写する転写ローラと、転写−定着間に設
けられる記録材搬送用の搬送部材を有する画像形成装置
において、前記搬送部材によって記録材が前記転写ロー
ラから分離する際の分離方向が転写ローラと前記静電潜
像担持体との接触部での転写ローラ接線方向よりも静電
潜像担持体側に近づく方向になるよう規制するととも
に、前記搬送部材の記録材との接触点における外周速を
記録材搬送速度に対して105%以上に設定し、同搬送
部材の帯電極性を転写電圧と同極性に制御する制御手段
を設けたため、小サイズ記録材の搬送性を維持しなが
ら、搬送部材の帯電による画像の乱れを防ぐことができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置要部の断面図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の転
写部の上視図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る画像形成装置要部
の断面図である。
【図5】従来の画像形成装置の転写部の断面図である。
【図6】従来の画像形成装置の転写部の構成と転写分離
角を示す断面図である。
【図7】画像形成装置の転写ニップ部での電荷の移動を
説明する模式図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(静電潜像担持体) 5 転写ローラ 28 搬送ベルト(搬送部材) 29 搬送ローラ(搬送部材) 31 ダイオード
【表1】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像担持体上に形成したトナー像を
    記録材上に静電的に転写する転写ローラと、転写−定着
    間に設けられる記録材搬送用の搬送部材を有する画像形
    成装置において、 前記搬送部材によって記録材が前記転写ローラから分離
    する際の分離方向が転写ローラと前記静電潜像担持体と
    の接触部での転写ローラ接線方向よりも静電潜像担持体
    側に近づく方向になるよう規制するとともに、前記搬送
    部材の記録材との接触点における外周速を記録材搬送速
    度に対して105%以上に設定し、同搬送部材の帯電極
    性を転写電圧と同極性に制御する制御手段を設けたこと
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記搬送部材を、転写電圧と同極性に帯
    電を制御する特性を有する帯電制御剤を添加した材料で
    構成したことを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記搬送部材を体積低効率が1×1010
    [Ω・cm]以下の材料で構成するとともに、ダイオー
    ドを介して接地したことを特徴とする請求項1記載の画
    像形成装置。
JP9274212A 1997-10-07 1997-10-07 画像形成装置 Pending JPH11109771A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012047819A (ja) * 2010-08-24 2012-03-08 Sharp Corp 転写搬送装置及びそれを備えた画像形成装置

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