JP3366419B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3366419B2
JP3366419B2 JP06157794A JP6157794A JP3366419B2 JP 3366419 B2 JP3366419 B2 JP 3366419B2 JP 06157794 A JP06157794 A JP 06157794A JP 6157794 A JP6157794 A JP 6157794A JP 3366419 B2 JP3366419 B2 JP 3366419B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真プロセスを
用いたレ−ザプリンタ等の光プリンタ,複写機,フアク
シミリ装置等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レ−ザプリンタ等の電子写真方式の画像
形成装置においては、ドラム状又はベルト状の感光体
(像担持体)の表面を帯電器によって帯電した後、露光
装置により露光して静電潜像を形成し、その潜像を現像
装置からの現像剤により顕像化した後、それを転写装置
を用いて給紙装置からの転写材(転写紙,OHPシ−ト
等)上に転写し、定着装置によって定着するようにして
いる。
【0003】このような画像形成装置における転写装置
として従来よりコロナ転写帯電器が用いられている。コ
ロナ転写帯電器による転写プロセスを詳述すると、コロ
ナ放電によって転写材に電荷が付与されることにより、
転写材と像担持体表面との間に電界が作られ、その電界
により電荷をもった現像剤(トナ−)が転写材側に引き
付けられて転写される。
【0004】そして、コロナ転写帯電器による転写プロ
セスにおいては転写材に付与された電荷により転写材が
像担持体に静電的に吸着されるため、転写後に転写材を
像担持体から分離するために転写材の電荷を適度に除去
する除電装置が必要となる。この除電プロセスは転写材
の電荷を除去し過ぎるとトナ−を吸引する力が弱くなっ
て転写不良を発生し、逆に電荷の除去が少な過ぎると転
写材の分離を行うことができなくなる。ところが、コロ
ナ転写帯電器によって転写材に付与される電荷量が環境
等によって変化するため、常に適切な除電を行うことは
困難であり、除電プロセスのバラツキにより分離不良あ
るいは転写不良が発生していた。
【0005】上記問題点を解決するために、近年電圧が
印加された中抵抗の転写ベルトにより転写紙を搬送しつ
つ感光ドラム表面に接触させて転写を行うベルト転写方
式が用いられるようになった。図2に、ベルト転写方式
を採用した従来の画像形成装置の一例を示す。図2にお
いて、転写紙10は、搬送ロ−ラ対11によって入り口
ガイド板12、13にガイドされつつ搬送され、感光体
ドラム1と転写ベルト2の接触部近傍へ至る。そして、
転写紙10は矢印方向Aへ回転する感光体ドラム1と、
中抵抗の材質により形成され駆動ロ−ラ3と従動ロ−ラ
4に巻装されて矢印B方向へ回動する転写ベルト2に挟
まれて感光体ドラム1の表面と接触する。
【0006】この時、バイアス印加ロ−ラ5には電源2
0によって電圧が印加されている。従って、転写紙10
は感光ドラム1との接触部において転写ベルト2の有す
る電荷が発生する電界によってトナ−の転写を受ける。
ここで、転写紙10の転写ベルト2に接触する面は転写
ベルト2の有する電荷により誘電分極していて転写紙1
0が転写ベルト2に静電的に吸着されているため、何ら
特別な手段を設けること無く転写紙10は感光ドラム1
から容易に分離される。従って、このような中抵抗の転
写ベルトを備えたベルト転写方式を採用した画像形成装
置においては、感光ドラム1からの転写紙10の分離性
は非常に良好である。
【0007】そして、転写を受けた転写紙10は転写ベ
ルト2によって吸着されつつ搬送され駆動ロ−ラ3の位
置で転写ベルト2から分離される。ここで、バイアス印
加ロ−ラ5と駆動ロ−ラ3の間の転写ベルト2の内周面
には電源20に接続された金属板であるフィ−ドバック
板6が接触配置されていて、駆動ロ−ラ3近傍の転写ベ
ルト2の電位は低電位となっているため、転写紙10は
転写ベルト2から容易に分離される。そして、転写紙1
0は出口ガイド板14、15にガイドされて定着ロ−ラ
対16に搬送され転写紙10上のトナ−画像は定着され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ベルト転写方式を採用した画像形成装置においては、黒
ポチ状や水玉状の異常画像が発生するという問題があっ
た。これは、転写紙10が感光ドラム1から分離すると
きに、転写ベルト2の有する電荷により感光ドラム1と
転写紙10との間に剥離放電が発生して転写紙10のト
ナ−像担持面側に電荷が付与される。そして、転写紙1
0の転写部下流の搬送過程において転写紙10のトナ−
像非担持面が導電性のガイド板等に接触したときに、転
写紙10のトナ−像担持面側の電荷が放電する。この時
の電荷の移動によりトナ−が移動して上述のような異常
画像が発生するものと考えられる。
【0009】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、転写材の像担持体からの分離性が良好であっ
て、画像品質が向上した画像形成装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、電気抵抗が中抵抗である材料により形成
され、転写部を通過するように転写材を担持搬送し、像
担持体上に形成された画像を印加された電圧によって静
電的に転写材に転写させる転写ベルトを備えた画像形成
装置において、上記転写ベルトの移動方向に関して上流
の上記転写部と下流の紙分離位置との間に配設され、上
記転写ベルトの転写材担持面に向けて帯電を行う直流電
圧が印加された帯電手段と、上記転写ベルトを介して上
記帯電手段に対向する位置に配設され、転写電流を一定
に保つよう制御するフィードバック板とを設けたもので
ある。
【0011】上記画像形成装置において、上記帯電手段
はスコロトロン帯電器で構成すると良い。また、上記直
流電圧の極性は、上記転写ベルトに印加される電圧の極
性と同極性にすると良い。
【0012】
【作用】この発明によれば、転写ベルトによってトナ−
像の転写を受けた転写材のトナ−像担持面の電荷の分布
が不均一であっても、直流電圧が印加された帯電手段に
よりこれが一様とされるため、転写後の搬送途中で転写
材のトナ−像担持面に付与された電荷が放電しても、異
常画像となることが防止される。
【0013】また、この発明によれば、帯電手段がスコ
ロトロン帯電手段であるため、その特性により転写材の
トナ−像担持面に付与された電荷は良好に一様とされ、
転写後の搬送途中で転写材のトナ−像担持面に付与され
た電荷が放電しても、異常画像となることが防止され
る。
【0014】また、この発明によれば、帯電手段に印加
される直流電圧の極性が、転写ベルトに印加される電圧
の極性と同極性であり、転写材のトナ−像担持面に付与
された電荷と逆極性であるため、転写材のトナ−像担持
面に付与された電荷は良好に一様とされ、転写後の搬送
途中で転写材のトナ−像担持面に付与された電荷が放電
しても、異常画像となることが防止される。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て具体的に説明する。図1は、この発明の画像形成装置
の一実施例を示す要部構成図であり、図2と同じ部分に
は同一符号を付している。
【0016】図1において、光導電性の感光体ドラム1
は像担持体であり、転写されるべきトナ−画像を周面に
保持して矢印A方向へ回転する。転写ベルト2は二層構
造であって、感光体ドラム1と接触する側の表面層は電
気抵抗が1×109Ω〜1×1012Ωの材料で、バイア
ス印加ロ−ラ5と接触する側の裏面層は電気抵抗が1×
109Ω〜1×1012Ωの材料で構成されている。そし
て、転写ベルト2は駆動ロ−ラ3と従動ロ−ラ4とに巻
装され、駆動ロ−ラ3により反時計回りに(矢印B方
向)に回動される。
【0017】駆動ロ−ラ3は金属ロ−ラの外周面に、転
写ベルト2との摩擦係合を高めるためのゴム層を形成さ
れ、図示しない駆動機構により反時計回りに回転され
る。従動ロ−ラ4は金属ロ−ラである。
【0018】バイアス印加ロ−ラ5は金属ロ−ラであっ
て、感光体ドラム1と転写ベルト2との接触部から駆動
ロ−ラ3側へ所定距離ずれた位置において転写ベルト2
の内周面に当接し、転写ベルト2の回動に従動して回転
する。フィ−ドバック板6は金属板であって、バイアス
印加ロ−ラ5と駆動ロ−ラ3との間で転写ベルト2の内
周面に接触している。バイアス印加ロ−ラ5およびフィ
−ドバック板6は共に電源20に接続されている。
【0019】トナ−画像転写時には、反時計方向へ回動
する転写ベルト2の従動ロ−ラ4側から転写紙10が給
紙される。即ち、転写紙10は搬送ロ−ラ対11によっ
て入り口ガイド板12、13に沿って転写部である感光
体ドラム1と転写ベルト2の接触部近傍へ搬送される。
そして、転写紙10は感光体ドラム1と転写ベルト2に
挟まれて両者の回転に伴って図中左方へ搬送される。転
写時には、電源20からバイアス印加ロ−ラ5に電圧が
印加され、電流I1が流れる。この電流I1 の一部は電
気抵抗が中抵抗である転写ベルト2中を右方へ流れて転
写電流I2 となり、感光体ドラム1上のトナ−画像を転
写紙10に転写させる。電流I1 の残りの部分I3 は転
写ベルト2中を流れてフィ−ドバック板6から電源20
へ戻る。
【0020】このようなベルト転写方式においては、バ
イアス印加ロ−ラ5に印加する電圧を一定に保った場
合、環境変動による転写ベルト2,転写紙10の抵抗値
の変化、転写ベルト2自体の抵抗ムラ、転写紙10の種
類、感光ドラム1上に形成される画像部の面積等により
バイアス印加ロ−ラ5と感光ドラム1との間の抵抗値が
変化するため、感光ドラム1へ流れる転写電流I2 が変
化する。感光ドラム1へ流れる転写電流が変化するとこ
れに伴い転写効率が変化して安定した画像の形成を行う
ことができなくなる。
【0021】従って、電源から流れ出る電流I1 とフィ
−ドバック板6から電源20へ流れる電流I3 との差が
一定となるように電源20の電圧を制御することが従来
より行われている。これによって、感光ドラム1へ流れ
る転写電流I2 を一定に保つことができ、所定の転写効
率を維持することができる。本実施例においては、トナ
−の極性はプラス極性であって、転写電流I2 が−50
μAとなるように設定されている
【0022】こうして、転写部においてトナ−画像の転
写を受けた転写紙10は転写ベルト2によって搬送され
駆動ロ−ラ3の位置に至る。このとき、上述のようにバ
イアス印加ロ−ラ5と駆動ロ−ラ3の間の転写ベルト2
の内周面には電源20に接続された金属板であるフィ−
ドバック板6が接触配置されていて、駆動ロ−ラ3近傍
の転写ベルト2の電位は低電位となっているため、転写
紙10は転写ベルト2から容易に分離される。そして、
転写紙10は出口ガイド板14、15にガイドされて定
着ロ−ラ対16に搬送され転写紙10上のトナ−画像は
定着される。
【0023】そして、このような装置においては、前述
のように転写紙10の転写部下流の搬送時において、転
写紙10のトナ−像担持面側の電荷が放電して異常画像
が発生する。これを解消するためには、転写紙10のト
ナ−像担持面側の電荷を除電することが考えられるが、
完全にこの電荷を除去すべく除電するには大きな電圧を
必要とする。
【0024】上記放電現象に関して実験を重ねたとこ
ろ、異常画像の程度は転写紙10のトナ−像担持面側の
電荷の総量よりも、その電荷の分布の均一性に密接な関
係があることが判った。即ち、転写紙10のトナ−像担
持面側の電荷の総量が多い場合でもその電荷の分布が均
一である場合には異常画像の程度は低く、その電荷の総
量が少ない場合であってもその電荷の分布が不均一であ
ると異常画像の程度が高い。
【0025】従って、本実施例においては、転写ベルト
2の移動方向に関して転写部の下流側に、転写ベルト2
の外周面に向けてコロナチャ−ジャ21が配設されてい
る。そして、転写紙10がコロナチャ−ジャ21の作用
部に到達したときに、転写紙10のトナ−画像担持面の
電荷を一様にすべく−6kVの直流電圧が印加され転写
紙10に電荷が付与される。これによって、転写紙10
の表面に発生した電荷は一様とされ、この電荷によって
引き起こされる異常画像の発生が解消される。
【0026】ところで、コロナチャ−ジャ21は転写紙
10のトナ−画像担持面の電荷を一様にするものである
から、そのような特性を顕著に有するスコロトロン帯電
器であることが好ましい。また、コロナチャ−ジャ21
に印加される電圧の極性は、転写紙10のトナ−画像担
持面の電荷を一様にするという点で転写紙10上のトナ
−や剥離放電によって付与された電荷と同極性であって
も効果を有するが、逆極性である方がその効果は大き
い。従って、コロナチャ−ジャ21に印加される電圧の
極性は、転写ベルト2に印加される電圧の極性と同極性
であることが好ましい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、転写ベルトによってトナ−像の転写を受けた転写材
のトナ−像担持面の電荷の分布が不均一であっても、直
流電圧が印加された帯電手段によりこれが一様とされる
ため、転写後の搬送途中で転写材のトナ−像担持面に付
与された電荷が放電しても、異常画像となることが防止
される。従って、転写材の像担持体からの分離性が良好
であって、画像品質が向上した画像形成装置を提供でき
る。
【0028】また、この発明によれば、帯電手段がスコ
ロトロン帯電手段であるため、その特性により転写材の
トナ−像担持面に付与された電荷は良好に一様とされ、
転写後の搬送途中で転写材のトナ−像担持面に付与され
た電荷が放電しても、異常画像となることが防止され
る。従って、転写材の像担持体からの分離性が良好であ
って、画像品質が向上した画像形成装置を提供できる。
【0029】また、この発明によれば、帯電手段に印加
される直流電圧の極性が、転写ベルトに印加される電圧
の極性と同極性であり、転写材のトナ−像担持面に付与
された電荷と逆極性であるため、転写材のトナ−像担持
面に付与された電荷は良好に一様とされ、転写後の搬送
途中で転写材のトナ−像担持面に付与された電荷が放電
しても、異常画像となることが防止される。従って、転
写材の像担持体からの分離性が良好であって、画像品質
が向上した画像形成装置を提供できる。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す要部構成図であ
る。
【図2】従来のベルト転写方式を採用した画像形成装置
の一例を示す要部構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体 2 転写ベルト 3 駆動ロ−ラ 4 従動ロ−ラ 5 バイアス印加ロ−ラ 6 フィ−ドバック板 10 転写紙 21 帯電器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/00 510

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気抵抗が中抵抗である材料により形成
    され、転写部を通過するように転写材を担持搬送し、像
    担持体上に形成された画像を印加された電圧によって静
    電的に転写材に転写させる転写ベルトを備えた画像形成
    装置において、上記転写ベルトの移動方向に関して上流
    の上記転写部と下流の紙分離位置との間に配設され、上
    記転写ベルトの転写材担持面に向けて帯電を行う直流電
    圧が印加された帯電手段と、上記転写ベルトを介して上
    記帯電手段に対向する位置に配設され、転写電流を一定
    に保つよう制御するフィードバック板とを設けたことを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像形成装置であって、
    上記帯電手段はスコロトロン帯電器であることを特徴と
    する画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の画像形成装置であ
    って、上記直流電圧の極性は、上記転写ベルトに印加さ
    れる電圧の極性と同極性であることを特徴とする画像形
    成装置。
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