JP5614677B2 - 難加工材料の精密加工方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、難加工材料の精密加工方法及びその装置に係わり、更に詳しくはSiC、GaN又はWC等の超硬合金を始めとする難加工材料をプラズマ処理と機械研磨を複合させて高能率且つ高精密に加工する方法及びその装置に関するものである。
近年、航空宇宙、原子力、電子機器、自動車などの各種分野において、製品の小型化、軽量化及び高性能化の要求が高まる中で、より軽量・高強度・耐熱性の高い素材である難加工材料の適用が進んでいる。しかし、難加工材料は一般的に熱伝導率が低い、加工硬化しやすいという特徴を持つため、加工する際に工具寿命が短い、寸法精度が出しにくいなどの諸問題を抱えており、生産性の向上を妨げている。高精度ガラスモールド用の金型材料には、耐摩耗性、耐熱性、化学的安定性等が要求されるため、高硬度の難加工材料が用いられる。この金型材料の中でも代表的な高硬度材料として多結晶CVD−SiCやWC等の超硬合金が挙げられる。しかしながら、これらの材料は高硬度ゆえに最終仕上げ研磨工程においてはダイヤモンドの微細砥粒が用いられるため、これにより平坦化は可能であるが、スクラッチや加工変質層の生成は免れない。
一方、単結晶のSiCやGaN基板は、Siに比べてエネルギーバンドギャップが大きく、また熱伝導率や絶縁破壊電圧も格段に大きな値を持つ半導体であるため、次世代のパワーデバイス用半導体材料として期待されている。このような単結晶のSiCやGaN基板は、ダイヤモンド砥粒を設けたワイヤーソー等でスライスし、その切断面はダイヤモンド砥粒を用いたラッピングで平坦化している。この場合も基板表面にスクラッチや加工変質層が存在すると、本来有する優れた電子物性を十分に発揮できないので、表面にできるだけダメージを導入せずに仕上げることが要求されている。このような仕上げ加工方法として、種々のCMP(Chemical Mechanical Polishing)プロセスが研究開発されている。CMPは、薬液と砥粒を用いることによって、化学的かつ機械的に基板を平坦化する技術であり、配線上絶縁膜の段差解消や、メタル配線における金属材料の平坦加工など、現在のデバイス製造プロセスにおいて重要な役割を担っている。しかしながら、SiCおよびGaNは高硬度かつ化学的に不活性であり、デバイスグレードのエピタキシャル成長用の基板として使用できるレベルの表面品位は得られていない。また、加工速度が0.5μm/h以下と極端に遅いため、生産性が悪い。
また、特許文献1には、導電性物質の外周部に研磨砥粒を固着した工具を用い、ラジカルを含むプロセスガスを半導体基板の被研磨面に供給することで前記被研磨面の所定の領域をエッチングする工程、前記工具の研磨砥粒を前記被研磨面に接触させた状態で前記被研磨面の所定の領域を機械的に研磨する工程、前記ラジカルを含むプロセスガスを前記被研磨面に供給することで前記半導体基板をエッチングする状況下で、前記工具の研磨砥粒を前記被研磨面に接触させた状態で前記被研磨面の所定の領域を機械的に研磨する工程、の選択された2以上の工程を有する半導体装置の製造方法が記載されている。更に、前記工程において生じた残渣物を前記工具により除去することも開示されている。
また、特許文献2には、鏡面研磨が施されたSiC単結晶基板の表面をプラズマにより酸化し、酸化層を前記SiC単結晶基板の表面に形成する工程と、前記酸化層の少なくと
も一部を反応性イオンエッチングにより除去する工程とを複数回繰り返し、更に酸化層を形成した前記SiC単結晶基板の表面を化学的機械研磨法により研磨する工程を包含するSiC単結晶基板の製造方法が記載されている。ここで、プラズマによる酸化工程は、圧力が10-1〜102Pa程度の減圧された酸素雰囲気又は酸素及びAr等の不活性ガスを含む雰囲気で行うことが開示されている。尚、最後に行う化学的機械研磨は、反応性イオンエッチング中に衝突したイオンによるダメージを除去するためである。
特開2002−246339号公報 特許第3761546号公報
機械加工は、一般的に工具と被削材との硬度差を利用するため、金型用材料やSiC等の高硬度・脆性・難削材料に対しては、加工能率が低下するとともに、高硬度砥粒の適用によるスクラッチや加工変質層の生成を抑制することは困難である。一方、加工能率が被削材の硬度には直接依存しない加工法として、放電加工や化学エッチング(ドライ、ウエット)等の物理化学的な加工法が挙げられるが、原理的に機械加工におけるラッピングやポリシングによって得られるレベルの平坦度やマイクロラフネスを実現することは難しい。研磨プロセスにおいては砥粒の接触点における局所的な高温・高圧場の形成によるメカノケミカル効果を利用した高能率加工やスラリーのpH制御による材料表面の軟質化を援用したCMP等が開発されており、サファイヤ基板の平坦化やシリコンベースの半導体デバイス製造プロセス等において実用化されているが、金型材や高硬度半導体・セラミック材料(SiC,GaN,Si34)に対しては、その効果は認められるもののさらなる高能率化が要求されている。
また、特許文献1では、プラズマエッチングと機械研磨を複合化した加工方法であるが、その目的はプラズマCVM(Chemical Vaporization Machining)では加工が困難な薄膜、例えばAu膜が形成されている場合等において、先ず機械研磨によって半導体基板を構成するSiを露出させることにより、その後のプラズマCVMによる加工を行うことができるようにすることにある。従って、高硬度の難加工材料を加工する方法を開示しているのではない。また、特許文献2は、プラズマ酸化と反応性イオンエッチングとを複合化した加工方法であるが、どちらも等方的な処理であるので、プロセスに平坦化の機構はないのである。ま、低圧酸素プラズマを用いて酸化させるため酸化速度は遅く、その上、反応性イオンエッチングによるダメージの生成は避けられず、最後にこのダメージをCMPで除去することが必要になり、加工効率は悪い。
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、SiC、GaN又はWC等の超硬合金を始めとする難加工材料の表面に、大気圧プラズマで生成した高密度ラジカルを照射することによって、ラッピングやポリシング等の機械研磨で容易に除去が可能になるように表面の機械的性質を改質し、スクラッチフリー、ダメージフリーの高品位表面を高能率に創成することが可能な難加工材料の精密加工方法及びその装置を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、SiC、GaN又は超硬合金からなる難加工材料を、スクラッチや加工変質層を導入せずに高能率で加工する難加工材料の精密加工方法であって、不活性ガスと、H2OとH22の一方又は双方を含む雰囲気中に高周波電力を投入して発生させた大気圧プラズマによってOHラジカルを生成し、この反応性の高いOHラジカルを難加工材料の表面に作用させて酸化し、難加工材料の表面に該難加工材料よりも軟質な酸化物層からなる表面改質層を形成する表面改質プロセスと、モース硬度が前記難加工材料と表面改質層の中間硬度を有する研磨材料を用い、難加工材料に対してスクラッチや加工変質層を導入せず、且つ難加工材料よりも前記表面改質層に対する除去レートが高い研磨機構によって該表面改質層を選択的に除去する研磨プロセスと、を含み、同じ加工装置で前記表面改質プロセスと研磨プロセスを交互に繰り返し、あるいは同時に進行させて加工することを特徴とする難加工材料の精密加工方法を構成した(請求項1)。
そして、前記表面改質プロセスによる表面改質層の厚さ増加速度の変化率が、表面改質層の厚さが増すにつれて漸減する改質機構であることが好ましい(請求項)。
そして、本発明は、SiC、GaN又は超硬合金からなる難加工材料を、スクラッチや加工変質層を導入せずに高能率で加工する難加工材料の精密加工装置であって、難加工材料と研磨体とを接触状態で相対的に移動させて、該難加工材料の表面を研磨する駆動機構を備えるとともに、難加工材料の表面近傍でプラズマを発生させるための空間を設けるとともに、大気圧下で前記空間に不活性ガスとH2OとH22の一方又は双方を含む酸化性ガスを供給するガス供給手段を設け、更に前記空間に高周波電力を投入する電力供給手段を有し、前記空間に投入した高周波電力によって不活性ガスと酸化性ガスからなる大気圧プラズマを発生させ、大気圧プラズマによって生成した反応性の高いOHラジカルを難加工材料の表面に作用させて該難加工材料よりも軟質な酸化物層からなる表面改質層を形成し、前記研磨体に用いる研磨材料のモース硬度が前記難加工材料と表面改質層の中間硬度を有し、難加工材料に対してスクラッチや加工変質層を導入せず、且つ難加工材料よりも前記表面改質層に対する除去レートが高い材料であり、同じ加工装置でプラズマによる表面改質と機械研磨を交互に繰り返し、あるいは同時に進行させて加工することを特徴とする難加工材料の精密加工装置を構成した(請求項3)。
具体的には、本発明の難加工材料の精密加工装置は、前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、導電性のヘッド本体に少なくとも表面に前記研磨材料を設けた研磨パッドを、前記空間を形成して固定するとともに、前記ヘッド本体に前記空間へ連通したガス供給孔を形成したものであり、前記保持テーブル又は難加工材料と前記研磨ヘッドの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させるのである(請求項)。
あるいは、本発明の難加工材料の精密加工装置は、前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、導電性のヘッド本体の内部に通気性の多孔質金属板と該多孔質金属板にガスを供給するガス供給孔を形成するとともに、少なくとも表面に前記研磨材料を設けた通気性の多孔質研磨パッド又は複数の貫通孔が形成された研磨パッドを、前記多孔質金属板に積層状態で設け、前記多孔質研磨パッドの気孔又は研磨パッドの貫通孔がプラズマを発生させる前記空間となっており、前記保持テーブル又は難加工材料と前記研磨ヘッドの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させるものである(請求項)。
あるいは、本発明の難加工材料の精密加工装置は、前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、絶縁性のヘッド本体に少なくとも表面に前記研磨材料を設けた研磨パッドを、前記空間を形成して固定するとともに、前記ヘッド本体に前記空間へ連通したガス供給孔を形成した軸部を有し、該
軸部の周囲に設けたコイル又は対向電極に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記ガス供給孔から空間に大気圧プラズマを発生させるものである(請求項)。
あるいは、本発明の難加工材料の精密加工装置は、少なくとも表面に前記研磨材料を設けた表裏方向に通気性を有する前記研磨体である研磨定盤を保持して回転する研磨テーブルと、前記難加工材料を保持し、所定押圧力で接触させながら回転する導電性の加工物ホルダーとを備え、前記研磨テーブルは、導電性のテーブル本体の回転軸部に前記研磨定盤の裏面側にガスを供給するガス供給孔を設け、前記研磨定盤の表面近傍に前記空間を設け、前記加工物ホルダー又は難加工材料と前記研磨テーブルの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させるものである(請求項)。
この場合、前記研磨定盤が、通気性を有する多孔質板、複数の貫通孔を形成した板材、複数の貫通孔を形成するとともに、表面側の貫通孔の周囲に凹部を形成した板材、表面に複数の凹溝を平行に設けるとともに、該凹溝に連通する複数の貫通孔を形成した板材、表面に複数の凹溝を平行且つ交差状に設けるとともに、該凹溝に連通する複数の貫通孔を形成した板材の何れか1種であることが好ましい(請求項)。
また、本発明の難加工材料の精密加工装置は、前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転するとともに、三次元的に駆動する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、先端部に回転対称曲面を有し、内部に空洞部を有する導電性のパイプ状本体と、該パイプ状本体の先端部の外面に少なくとも表面に前記研磨材料を設けた研磨パッドを、前記空間を形成して固定するとともに、前記空洞部から前記空間へ連通した複数のガス供給孔を形成したものであり、前記保持テーブル又は難加工材料と前記研磨ヘッドの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させるものである(請求項)。
以上にしてなる本発明の難加工材料の精密加工方法及びその装置は、大気圧プラズマによって生成した活性なOHラジカルの照射によって加工物表面を酸化し、硬度や剥離強度等の機械的性質を低下させ、平坦化並びに平滑化能力に優れた機械加工法を適用することで、高能率化と高品位化を両立させることができる。大気圧プラズマを用いると酸化力が大きなOHラジカルを容易にかつ高密度に生成できるため、ほとんどの材料に対する表面改質効果が期待できる。したがって、本発明は、化学的な反応性の高い大気圧プラズマプロセスと仕上げ能力の高い機械加工プロセスとを融合するという点において斬新であり、従来技術では困難であったSiC、GaN又は超硬合金からなる難削材料の高能率・高品位加工プロセスを実現することができる。また、表面改質プロセスと研磨プロセスを同じ加工装置で時間差を設けて実行する又は同時に実行することにより、加工材料の搬送やセッティングの手間が省けるとともに、加工効率の向上を図ることができる。また、大気圧プラズマによる表面改質プロセスで酸化された難加工材料表面の酸化物層の除去を機械的に行うため、プラズマエッチングにおける等方的エッチングの問題点を解決でき、更に機械的な研磨によって、常に新しい加工物の表面が露出するので、プラズマ改質の効率が格段に向上するのである。
本発明の大気圧プラズマ援用加工は、難加工材料の加工を容易化するプロセスにおいて律速段階と推測される酸化等の表面改質過程を、高密度ラジカル酸化種の照射により高能率化することで加工能率を大幅に向上させることに特色がある。それにより、金型材料のみならず次世代半導体デバイス用基板、あるいは工具材料の高能率・高品位加工の実現が期待できる。
本発明の加工原理を示す説明図である。 本発明の加工原理を確認するための実証実験装置の簡略断面図である。 He+H2Oプラズマで処理した4H−SiC単結晶基板の触針粗さ計による測定結果を示すグラフである。 He+O2プラズマで処理した4H−SiC単結晶基板の触針粗さ計による測定結果を示すグラフである。 He+H2Oプラズマにおける発光分光測定結果を示すグラフである。 任意ガス雰囲気でプラズマ処理した4H−SiC単結晶基板のXPS測定結果を示し、Si2p軌道スペクトルのグラフである。 任意ガス雰囲気でプラズマ処理した4H−SiC単結晶基板のXPS測定結果を示し、O1s軌道スペクトルのグラフである。 He+H2Oプラズマ処理した4H−SiC単結晶基板のHF浸漬後の触針粗さ計による測定結果を示すグラフである。 各種表面改質した4H−SiC基板のボールオンディスク摩擦摩耗試験後、触針粗さ計による測定結果を示すグラフである。 4H−SiC基板をHe+H2Oプラズマ処理したときのプラズマ照射時間と酸化膜厚の関係を示すグラフである。 4H−SiC基板とWCをHe+H2Oプラズマ処理したときの表面硬度の変化を示すグラフである。 4H−SiC(0001)Si面の平滑化加工結果であり、(a)は未加工表面のマイケルソン型位相シフト干渉顕微鏡によるSlope像であり、(b)は加工表面のSlope像である。 WC焼結体の平滑化加工結果であり、(a)は未加工表面のマイケルソン型位相シフト干渉顕微鏡によるSlope像であり、(b)は加工表面のSlope像である。 第1実施例の精密加工装置を示す簡略断面図である。 研磨ヘッドの詳細を示し、(a)は研磨ヘッドの拡大断面図、(b)は研磨ヘッドの研磨面の平面図、(c)は研磨ヘッドの変形例を示す研磨面の平面図である。 第2実施例の精密加工装置の研磨ヘッドの詳細を示し、(a)は研磨ヘッドの拡大断面図、(b)は多孔質研磨パッドの断面図、(c)は多数の貫通孔を有する研磨パッドの断面図である。 第3実施例の精密加工装置の研磨ヘッドの詳細を示し、誘導結合型でプラズマを発生する方式の断面図である。 第3実施例の精密加工装置の研磨ヘッドの詳細を示し、容量結合型でプラズマを発生させる方式の断面図である。 第4実施例の精密加工装置の要部の拡大断面図である。 第4実施例の精密加工装置に使用する研磨定盤を示し,(a)は平面図、(b)は断面図である。 第4実施例の精密加工装置に使用する他の形態の研磨定盤を示し,(a)は研磨定盤の平面図、(b)は研磨定盤の断面図、(c)は研磨定盤の変形例の断面図である。 第4実施例の精密加工装置に使用する更に他の形態の研磨定盤を示し,(a)は研磨定盤の平面図、(b)は研磨定盤の断面図である。 第5実施例の精密加工装置を示し、(a)は要部の断面図、(b)は要部の拡大断面図である 第6実施例の精密加工装置を示す簡略側面図である。
次に、本発明を実施形態に基づいて更に詳細に説明する。本発明で対象とする難加工材料は、SiC、GaN又はWC等の超硬合金、セラミックスであり、その形態は単結晶、
CVDによる堆積膜、焼結体を問わない。
本発明の難加工材料の精密加工方法は、大気圧プラズマによって生成した反応性の高い酸化種を難加工材料の表面に作用させて改質し、難加工材料に表面改質層を形成する表面改質プロセスと、難加工材料に対してスクラッチや加工変質層を導入せず、且つ難加工材料よりも前記表面改質層に対する除去レートが高い研磨機構によって該表面改質層を選択的に除去する研磨プロセスと、を含み、前記表面改質プロセスと研磨プロセスを交互に繰り返し、あるいは同時に進行させて加工することを特徴としている。
ここで、前記表面改質プロセスによる表面の改質が、前記難加工材料の表面を軟質化するプロセスであり、モース硬度が前記難加工材料と表面改質層の中間硬度を有する研磨材料を用いた研磨プロセスにて表面改質層を除去するのである。更に、前記表面改質プロセスによる表面改質層の厚さ増加速度の変化率が、表面改質層の厚さが増すにつれて漸減する改質機構であることは、平坦化プロセスにおいて本質的である。
具体的には、前記表面改質プロセスにおける酸化種が、OHラジカル又はハロゲンラジカルである。特に、前記表面改質プロセスにおいて、不活性ガスと、H2OとH22の一方又は双方を含む雰囲気中に高周波電力を投入してOHラジカルを生成し、OHラジカルによって難加工材料の表面に酸化物層を形成することが実用的において最も好ましい。
本発明は、大気圧プラズマによって生成した反応性の高いOHラジカル等の酸化種をSiCや超硬合金等の難加工材料の表面に作用させて軟質化することで、スクラッチフリーかつダメージフリーの表面を高能率にラッピング・ポリシング仕上げを行う新しい加工プロセスである。具体的には、改質した表面の硬度、剥離強度、耐摩耗性等の機械的特性を評価項目として、大気圧プラズマ照射における改質条件(ガス種、投入電力)の最適化を図ることが実用化において重要になる。また、改質した表面のラッピング及びポリシングにおける加工特性(加工能率、表面粗さ)と、加工表面の物性(欠陥密度、電子物性)を評価項目として、ラッピング・ポリシング条件(砥粒材質、加工圧力、砥粒の相対速度)を最適化することも重要である。
大気圧プラズマプロセスはプラズマに供給する反応ガスを変えることにより、エッチング、成膜、表面クリーニング、改質等のプロセスを容易に行える。本発明者らはこれまでフッ素系の反応ガスを用いて単結晶SiCを高速にエッチング加工できるという結果を得ている。しかしながら、エッチング反応は等方的に進行するため表面粗さの低減に対しては効率が低い。プラズマCVMは、加工に異方性を持たせてNC加工できるようにしたものである。また、被加工物の純度や加工変質層の存在によっては、反応生成物の残留や表面粗さの悪化等により表面品位が低下する。本発明のプロセスにおいては、プラズマ照射は表面を酸化、若しくはフッ化等で改質するのみで、改質した表面の除去は機械的に行うため、プラズマエッチングにおける問題点を解決できる。また、機械的な研磨によって、常に新しい加工物の表面が露出するので、プラズマ改質の効率が格段に向上するのである。
図1は本発明の加工原理を説明するための模式図である。基本的には、大気圧プラズマによる表面改質プロセス(A)と、機械的研磨による研磨プロセス(B)とを繰り返して行うのである。それぞれのプロセス(A),(B)を別々の装置で処理することも可能であるが、加工材料の搬送やセッティングに手間がかかるとともに、加工効率の向上を図るため、同じ装置で時間差を設けて実行する又は同時に実行することが望ましい。先ず、加工前の加工材料1の表面には、図1(a1)に示すように、多数の凹部2と凸部3が存在し、市販のSiC基板でもP−V値が4〜5nm程度である。図中符号Pはプラズマ発生領域である。ここで、大気圧プラズマで生成した酸化種を加工材料1の表面に供給して該
表面を酸化し、所定厚さの酸化層4が形成される(図1(b1))。この酸化層4のモース硬度は、加工材料に比べて大幅に軟化しているため、加工材料1と酸化層4の中間硬度の研磨材料を用いた研磨機構Mで該加工材料1の表面を研磨する(図1(b1))。この場合、研磨機構Mに直接接触する凸部3の酸化層4が選択的に除去され、加工材料1の母材が露出する(図1(c1))。このとき、凹部2は加工されない。図1の分図の「a」は表面改質プロセス(A)に対応し、分図の「b」は研磨プロセス(B)に対応する。
次に、再度、表面改質プロセス(A)によって、加工材料1の表面を酸化する(図1(a2))。この場合、凹部2には未加工の酸化層4が残っているので、新たに形成される酸化層5は、母材が露出した凸部3が厚く、未加工の酸化層4で覆われた部分では薄く形成される。つまり、凹部2では、繰り返し表面改質プロセス(A)を行っても酸化層の厚さの増加は少ない。そして、再度、研磨プロセス(B)によって研磨すると、凸部3が選択的に除去される(図1(b2))。図1(c2))は、加工材料1の表面が平坦化した面が広くなり、凹部2の深さも浅くなっている状態を示している。同様に、図1(a3)、(b3)のように繰り返すと図1(c3)のように、更に凹部2の深さが浅くなる。最終的に、前記凹部2に残っている酸化層を研磨して除去すれば、平坦化加工が完了する。
本発明は、難加工材料表面とプラズマ中のラジカルを反応させることによって材料表面をより軟質な組成に変化させ、物理的作用により容易に処理面を除去する加工プロセスである。その加工原理を実証するための実験装置を図2に示す。本実験では、難加工材料としてφ34.9mm、厚さ0.4mmの4H−SiC単結晶基板のSi面を用い、プラズマを照射した領域の物性がどのように変化しているのかを解明するため、任意ガスを導入した大気圧プラズマを基板に照射し、その処理面の解析を行った。表面改質プロセス(A)を実行するためのプラズマ発生部10は、電極11をガス供給管12の中心に通し、隙間から雰囲気ガスを先端から吐出できるようにした構造である。前記電極11は、アルミナで先端を被覆した銅棒を使用した。これにより、誘電体バリア放電を発生させ、基板の損傷を引き起こす恐れのある金属壁面からのγ作用による電子の放出が引き起こすアーク放電の発生を防ぎ、安定なグロー放電を維持できる。
4H−SiC単結晶基板13を回転テーブル14の上に固定した。一方、研磨プロセス(B)を実行するための小型の研磨装置15を前記基板13に対向させて設置した。前記研磨装置15は、回転可能な研磨ヘッド16を備え、表面に研磨パッドが装着されている。また、高周波電源17には、出力1kW、周波数13.56MHzのPEARL工業社製RF POWER GENERATOR RP−1000rcを用いた。チャンバー内のガスを任意ガス雰囲気に置換するために、一度ロータリーポンプで真空引きをした後、任意ガスを大気圧になるまで導入した。前記プラズマ発生部10と研磨装置15の軸を前記回転テーブル14の回転軸と平行にし、それぞれ回転中心から等距離偏心した位置に設定した。
先ず、プラズマ発生部10のみを用い、回転テーブル14を静止した状態で、4H−SiC単結晶基板13の表面改質を試みた。実験条件を表1に示す。H2Oは、Heガスをバブリングすることで供給し、H2Oの分圧は温湿度計を用いて測定した。また,プラズマの発光分光測定を行うための光学系を設置した。分光器はオーシャンオプティクス社製USB4000ファイバマルチチャンネル分光器を使用した。プラズマ処理後の基板表面の形状を触針粗さ計により評価した。また、基板表面の組成はXPSにより測定した。
He+H2Oプラズマ照射後の基板の表面形状を測定した結果を図3、He+O2プラズマ照射後の基板の表面形状を測定した結果を図4に示す。図3から、He+H2Oプラズマを照射することで、基板が隆起したことがわかった。それに対して、He+O2プラズマ照射しても基板の隆起は僅かであった。この結果から、H2O由来のラジカル種と基板が化学反応を起こしていると考えら、酸化種の供給としてO2よりもH2Oの方が効果的であることが分かった。次に、He+H2Oプラズマの発光分光測定結果を図5に示す。この結果から、H2Oを導入することにより、H2O由来のスペクトルが顕著に現れていることが分かる。308nm付近のピークは酸化力の大きなOHラジカル由来のピークであることから、OHラジカルが基板隆起に寄与していると考えられる。
次に未処理部,プラズマ照射部のXPS解析結果を図6及び図7に示す。図6のSi2p軌道スペクトルにおいて、未処理部とHe+H2O処理部を比較すると、ピーク値が101eVから103eVへシフトしている。また、He+O2処理部は両者の間の状態であると考えられる。101eVのピークはSi−C結合であるのに対して、103eVはSi−O結合であることが知られているので、このピークシフトはプラズマを照射することで基板表面にO原子が結合したことに起因していると考えられる。更に、図7のO1s軌道スペクトルにおいて、スペクトルピーク強度が未処理部よりもプラズマ処理部の方が大きくなっていることからも、プラズマによってO原子がSiC基板表面に結合したことが確認できる。また、He+H2O処理の方がHe+O2処理よりもO原子のピーク強度が大きいことから,He+H2Oの方が基板の酸化作用に優れていることが分かる.これはO2ガス由来のOラジカルよりもH2O由来のOHラジカルの方が大きな酸化力を有することに起因していると考えられる。参考のため、表2に各種酸化種の酸化力を示す。
次に、He+H2Oプラズマを2時間照射した4H−SiC基板に対してフッ酸洗浄(
10wt%、室温、10min)を行い、触針式粗さ計によって基板の深さ方向の測定を行った。その結果を図8に示す。この結果から、XPS測定において、O原子のピークが最も大きく検出されたHe+H2Oプラズマによる処理部分のみがフッ酸によってエッチングされたことがわかった。したがって、He+H2Oプラズマによって、基板表面にはSiO2が形成されたと考えられる。これらの結果から、大気圧He+H2Oプラズマに研磨機構を並行して作用させることで、SiC基板の高効率な除去加工が期待できることが分かった。
図9は、プラズマ照射なし、O2プラズマ照射、H2Oプラズマ照射の3種類の4H−SiC基板のボールオンディスク摩擦摩耗試験結果を示している。この結果、H2Oプラズマ照射した場合が最も摩耗量が大きいこと、つまり研磨による加工速度が速いことが確認できた。
図10は、4H−SiC基板を表1の実験条件で表面改質(酸化)したときのプラズマ照射時間と酸化膜厚の関係を示すグラフである。プラズマ照射時間の増大により酸化膜形成レートが減少していることが分かる。これは、酸化種の基板内部への浸透性が悪化するためであると考えられる。研磨の際には、形成した表面の酸化膜を即座に除去し、常にSiC表面状態を更新することが必要である。
図11は、4H−SiC基板とWC超硬合金の表面を、それぞれ2時間H2Oプラズマを照射した後の表面硬度の変化を測定した結果を示す。どちらもプラズマ処理後は、表面硬度が大幅に低下していることが確認できた。
図2の加工装置を用いて4H−SiC基板を加工した結果を図12に示し、WC超硬合金(焼結体)を加工した結果を図13に示している。いずれも(a)は本発明による加工前の表面を示す、(b)は加工後の表面を示している。本発明の加工によって難加工材料の表面の粗さが大幅に改善されたことが分かる。
酸化性ガスとしては、OHラジカルを効率良く生成できるものを用いることができ、前述のH2Oの他に、H22も使用できる。酸化性ガスとしてハロゲン系ガスを用いることも可能である。ハロゲン系ガスとしては、フッ素系ガスや塩素系ガス、あるいはハロゲン間化合物ガスを用いることができる。加工材料の表面をフッ化や塩化して、フッ化物層や塩化物層を研磨によって除去することも可能である。プラズマCVMでは、生成したフッ化物を加工材料の表面から蒸発させて除去し、加工を進行するものであるが、ところが生成したフッ化物の蒸気圧が低い場合には、蒸発によって容易に除去できるとは限らない。加工材料の表面に反応生成物層が形成され、あるいは付着すると、その後の加工速度が大幅に低下することは避けられないのである。しかし、本発明は加工材料の表面を大気圧プラズマにより加工がしやすい状態に改質し、その改質層を機械研磨によって除去することで平坦化加工することができるのである。
具体的には、フッ素系ガスとしては、CF4、C26、C38、C46、ClF3、ClF、NF3、F2、SF6、COF2、CF3Br、BrF3、BrF5、HF等が挙げられ、これらの群から選択される一種以上のガスを用いる。また、一部重複するが、塩素系ガスとしては、Cl2、CF2Cl2、ClF3、C25Cl、CCl4、PCl3、BCl3、SiCl4等が挙げられ、これらの群から選択される一種以上のガスを用いる。
幾何学的な仕上げ表面に対して機能性を付与するプラズマ照射処理を同一装置で行うことが可能な複合処理システムへと発展させることは重要である。それにより、金型の特性として重要な耐摩耗性や離型性を向上するための、窒化処理、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜の付与、フッ素系高分子膜の付与等、幾何学的な形状精度に加えて、表面
を機能化する付加価値の高いプロセスとして完成することが期待できる。以下の実施例ではより具体的な加工装置の概念を説明する。
図14及び図15は、表面改質プロセスと研磨プロセスを同時に実行することが可能な加工装置の実施例を示している。第1実施例の精密加工装置は、難加工材料の表面よりも小さな加工ヘッドで加工する方式である。難加工材料100と研磨体101とを接触状態で相対的に移動させて、該難加工材料100の表面を研磨する駆動機構102を備えるとともに、難加工材料100の表面近傍でプラズマを発生させるための空間103を設けるとともに、大気圧下で前記空間103に不活性ガスと酸化性ガスを供給するガス供給手段104を設け、更に前記空間103に高周波電力を投入する電力供給手段105を有し、前記空間103に投入した高周波電力によって不活性ガスと酸化性ガスからなる大気圧プラズマを発生させ、大気圧プラズマによって生成した反応性の高い酸化種を難加工材料100の表面に作用させて表面改質層を形成し、前記研磨体101に用いる研磨材料106が難加工材料100に対してスクラッチや加工変質層を導入せず、且つ難加工材料100よりも前記表面改質層に対する除去レートが高い材料であり、プラズマによる表面改質と機械研磨を交互に繰り返し、あるいは同時に進行させて加工するものである。ここで、精密加工装置において、前記大気圧プラズマによる表面の改質が、前記難加工材料100の表面を軟質化するプロセスであり、モース硬度が前記難加工材料100と表面改質層の中間硬度を有する研磨材料106を用いた研磨プロセスにて表面改質層を除去するのである。
具体的には、前記精密加工装置は、前記難加工材料100を保持して駆動する保持テーブル200と、前記難加工材料100の表面に所定押圧力で前記研磨体101である研磨ヘッド301を接触させながら回転する研磨ヘッド駆動手段300とを備え、前記研磨ヘッド301は、導電性のヘッド本体302に少なくとも表面に前記研磨材料106を設けた研磨パッド303を、前記空間103を形成して固定するとともに、前記ヘッド本体302に前記空間103へ連通したガス供給孔304を形成したものであり、前記保持テーブル200又は難加工材料100と前記研磨ヘッド301の間に前記電力供給手段105から高周波電力を印加し、前記空間103に大気圧プラズマを発生させる。
前記研磨ヘッド301は、研磨ヘッド駆動手段300の回転軸305に対して絶縁体306を介して設けられたチャック部307に着脱可能に取付けられている。前記チャック部307の内部には、前記ガス供給孔304に連通したカス導入孔308が、軸方向から半径方向外方へ連続形成され、該チャック部307の外周に設けたロータリージョイント309を介してガス供給チューブ310が接続されている。前記チャック部307とロータリージョイント309及びガス供給チューブ310の基部は導電体で作製されており、チャック部307とロータリージョイント309の間は、磁性流体シールで密封されるとともに、ベアリングが接触状態で介在しているので電気的接続が図られている。前記ロータリージョイント309は、図示しないホルダーで非回転に保持され、前記電力供給手段105に接続されたガス供給チューブ310の導電体部分を通してロータリージョイント309、ヘッド本体302に高周波電力を印加できるようになっている。
前記研磨ヘッド301は、図15に拡大して示しているように、ヘッド本体302の円板部分の下面周囲に複数の研磨パッド303,…が放射状に固定されている。中央部は、研磨パッド303が存在せず、前記空間103となっている(図15(b))。この空間103に供給された雰囲気ガスは、研磨パッド303,303間の隙間から外部に排気される。また、図15(c)に示した研磨ヘッド301は、ヘッド本体302の円板部分の下面周囲に略中央部から複数の研磨パッド303,…が放射状に固定され、前記ガス供給孔304に連通した複数の噴出口311を前記研磨パッド303,303間の空間103
に設けたものである。
図16は、第2実施例を示している。本実施例は、前記研磨ヘッド301の代わりに研磨ヘッド401を用いる。その他の構成は、第1実施例と同じであるので、同一構成には同一符号を付して、その説明は省略する。本実施例の研磨ヘッド401は、導電性のヘッド本体402の内部に通気性の多孔質金属板403と該多孔質金属板403にガスを供給するガス供給孔404を形成するとともに、少なくとも表面に前記研磨材料106を設けた通気性の多孔質研磨パッド405(図16(b)参照)又は複数の貫通孔406,…が形成された研磨パッド407を、前記多孔質金属板403に積層状態で設け、前記多孔質研磨パッド405の気孔又は研磨パッド407の貫通孔406がプラズマを発生させる前記空間103となっている。
図17及び図18は、プラズマの発生機構が異なるものである。本実施例で用いる研磨ヘッド501は、第1実施例の研磨ヘッド301と同じ構造である。その他の構成は、第1実施例と同じであるので、同一構成には同一符号を付して、その説明は省略する。本実施例研磨ヘッド501は、絶縁性のヘッド本体502に少なくとも表面に前記研磨材料106を設けた研磨パッド503を、前記空間103を形成して固定するとともに、前記ヘッド本体502に前記空間103へ連通したガス供給孔504を形成した軸部505を有し、該軸部505の周囲に設けたコイル506(図17参照)又は対向電極507,507(図18参照)に前記電力供給手段105から高周波電力を印加し、前記ガス供給孔504から空間103に大気圧プラズマを発生させるものである。前記コイル506又は対向電極507,507と軸部505とは非接触になるので、電力の供給が容易である。コイル506を用いる方式は、誘導結合型でプラズマを発生し、対向電極507,507を用いる方式は、容量結合型でプラズマを発生させるのである。この場合、プラズマは、主に前記ガス供給孔504の内部で発生し、生成したラジカルがガスの流れとともに空間103に移動し、難加工材料100の表面を改質するのである。
これまでは、難加工材料の表面よりも小さな加工ヘッドで加工する方式であったが、図19に示した第4実施例の精密加工装置は、広い研磨定盤で小さな難加工材料を加工する方式である。この場合、大量の難加工材料を平坦化加工するのに適している。本実施例の精密加工装置は、少なくとも表面に前記研磨材料106を設けた表裏方向に通気性を有する前記研磨体である研磨定盤601を保持して回転する研磨テーブル600と、前記難加工材料100を保持し、所定押圧力で接触させながら回転する導電性の加工物ホルダー700とを備え、前記研磨テーブル600は、導電性のテーブル本体602の回転軸部603に前記研磨定盤601の裏面側にガスを供給するガス供給孔604を設け、前記研磨定盤601の表面近傍に前記空間103を設け、前記加工物ホルダー700又は難加工材料100と前記研磨テーブル600の間に前記電力供給手段105から高周波電力を印加し、前記空間103に大気圧プラズマを発生させるものである。
本実施例においても前記研磨定盤601にはバリエーションがある。図20に示した研磨定盤601Aは、通気性を有する多孔質板で構成したものであり、表面に形成された微細な気孔がプラズマを発生させる前記空間103となる。図21に示した研磨定盤601Bは、複数の貫通孔605,…を形成した板材であり、貫通孔605が前記空間103となる。この場合、前記研磨定盤601Bの表面側の貫通孔605の周囲に凹部606を形成して前記空間103とすることも好ましい(図21(c)参照)。また、図22に示した研磨定盤601Cは、表面に複数の凹溝607,…を平行に設けるとともに、該凹溝607に連通する複数の貫通孔608を形成した板材である。図示したものは、表面に複数
の凹溝607,…を平行且つ交差状に設けたものであり、正方格子あるいは斜め格子の配列がある。
これらの加工装置において、プラズマ発生部の環境はドライであってもウェットであっても良い。研磨プロセスは、スラリー研磨もあるので、その場合には雰囲気に水(H2O)が存在する。ウェット環境の場合は、雰囲気ガスとしてHe等の不活性ガスあるいは空気だけを供給すれば、H2Oは自動的に供給される。尚、プラズマ発生部は雰囲気ガスが吐出するので、難加工材料の加工面の水分は飛ばされるので、プラズマ発生には問題がない。
これまでの実施例は難加工材料を平面加工するものであるが、図23に示した第5実施例の精密加工装置は、任意の曲面を平滑化するNC加工装置である。本実施例の精密加工装置は、前記難加工材料100を保持して駆動する保持テーブル200と、前記難加工材料100の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッド800を接触させながら回転するとともに、三次元的に駆動する研磨ヘッド駆動手段300とを備え、前記研磨ヘッド800は、先端部に回転対称曲面801を有し、内部に空洞部802を有する導電性のパイプ状本体803と、該パイプ状本体803の先端部の外面に少なくとも表面に前記研磨材料106を設けた研磨パッド804を、前記空間103を形成して固定するとともに、前記空洞部802から前記空間103へ連通した複数のガス供給孔805を形成したものであり、前記保持テーブル200又は難加工材料100と前記研磨ヘッド800の間に前記電力供給手段105から高周波電力を印加し、前記空間103に大気圧プラズマを発生させるものである。この場合、前記研磨ヘッド800の回転中心は周速がゼロであるので、中心軸からずらせた部分を難加工材料の加工面に接触させて研磨する。従って、難加工材料の加工面の法線に対して研磨ヘッド800の回転軸を傾けてセットする。
図24に示した精密加工装置は、既存の研磨装置に前述のようなプラズマ発生部10を単に付加した構造であり、研磨ヘッド900の研磨領域に向けてプラズマ発生部10を配置したものである。
M 研磨機構、 P プラズマ発生領域、
1 加工材料、 2 凹部、
3 凸部、 4 酸化層、
5 酸化層、
10 プラズマ発生部、 11 電極、
12 ガス供給管、 13 SiC単結晶基板、
14 回転テーブル、 15 研磨装置、
16 研磨ヘッド、 17 高周波電源、
100 難加工材料、 101 研磨体、
102 駆動機構、 103 空間、
104 ガス供給手段、 105 電力供給手段、
106 研磨材料、
200 保持テーブル、 300 研磨ヘッド駆動手段、
301 研磨ヘッド、 302 ヘッド本体、
303 研磨パッド、 304 ガス供給孔、
305 回転軸、 306 絶縁体、
307 チャック部、 308 カス導入孔、
309 ロータリージョイント、 310 ガス供給チューブ、
311 噴出口、
401 研磨ヘッド、 402 ヘッド本体、
403 多孔質金属板、 404 ガス供給孔、
405 多孔質研磨パッド、 406 貫通孔、
407 研磨パッド、
501 研磨ヘッド、 502 ヘッド本体、
503 研磨パッド、 504 ガス供給孔、
505 軸部、 506 コイル、
507 対向電極、
600 研磨テーブル、 601 研磨定盤、
601A 研磨定盤、 601B 研磨定盤、
601C 研磨定盤、 602 テーブル本体、
603 回転軸部、 604 ガス供給孔、
605 貫通孔、 606 凹部、
607 凹溝、 608 貫通孔、
700 加工物ホルダー、
800 研磨ヘッド、
801 回転対称曲面、 802 空洞部、
803 パイプ状本体、 804 研磨パッド、
805 ガス供給孔、
900 研磨ヘッド。

Claims (9)

  1. SiC、GaN又は超硬合金からなる難加工材料を、スクラッチや加工変質層を導入せずに高能率で加工する難加工材料の精密加工方法であって、
    不活性ガスと、H2OとH22の一方又は双方を含む雰囲気中に高周波電力を投入して発生させた大気圧プラズマによってOHラジカルを生成し、この反応性の高いOHラジカルを難加工材料の表面に作用させて酸化し、難加工材料の表面に該難加工材料よりも軟質な酸化物層からなる表面改質層を形成する表面改質プロセスと、
    モース硬度が前記難加工材料と表面改質層の中間硬度を有する研磨材料を用い、難加工材料に対してスクラッチや加工変質層を導入せず、且つ難加工材料よりも前記表面改質層に対する除去レートが高い研磨機構によって該表面改質層を選択的に除去する研磨プロセスと、
    を含み、同じ加工装置で前記表面改質プロセスと研磨プロセスを交互に繰り返し、あるいは同時に進行させて加工することを特徴とする難加工材料の精密加工方法。
  2. 前記表面改質プロセスによる表面改質層の厚さ増加速度の変化率が、表面改質層の厚さが増すにつれて漸減する改質機構である請求項1記載の難加工材料の精密加工方法。
  3. SiC、GaN又は超硬合金からなる難加工材料を、スクラッチや加工変質層を導入せずに高能率で加工する難加工材料の精密加工装置であって、
    難加工材料と研磨体とを接触状態で相対的に移動させて、該難加工材料の表面を研磨する駆動機構を備えるとともに、難加工材料の表面近傍でプラズマを発生させるための空間を設けるとともに、大気圧下で前記空間に不活性ガスとH2OとH22の一方又は双方を含む酸化性ガスを供給するガス供給手段を設け、更に前記空間に高周波電力を投入する電力供給手段を有し、前記空間に投入した高周波電力によって不活性ガスと酸化性ガスからなる大気圧プラズマを発生させ、大気圧プラズマによって生成した反応性の高いOHラジカルを難加工材料の表面に作用させて該難加工材料よりも軟質な酸化物層からなる表面改質層を形成し、前記研磨体に用いる研磨材料のモース硬度が前記難加工材料と表面改質層の中間硬度を有し、難加工材料に対してスクラッチや加工変質層を導入せず、且つ難加工材料よりも前記表面改質層に対する除去レートが高い材料であり、同じ加工装置でプラズマによる表面改質と機械研磨を交互に繰り返し、あるいは同時に進行させて加工することを特徴とする難加工材料の精密加工装置。
  4. 前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、導電性のヘッド本体に少なくとも表面に前記研磨材料を設けた研磨パッドを、前記空間を形成して固定するとともに、前記ヘッド本体に前記空間へ連通したガス供給孔を形成したものであり、前記保持テーブル又は難加工材料と前記研磨ヘッドの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させる請求項3記載の難加工材料の精密加工装置。
  5. 前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、導電性のヘッド本体の内部に通気性の多孔質金属板と該多孔質金属板にガスを供給するガス供給孔を形成するとともに、少なくとも表面に前記研磨材料を設けた通気性の多孔質研磨パッド又は複数の貫通孔が形成された研磨パッドを、前記多孔質金属板に積層状態で設け、前記多孔質研磨パッドの気孔又は研磨パッドの貫通孔がプラズマを発生させる前記空間となっており、前記保持テーブル又は難加工材料と前記研磨ヘッドの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させる請求項3記載の難加工材料の精密加工装置。
  6. 前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、絶縁性のヘッド本体に少なくとも表面に前記研磨材料を設けた研磨パッドを、前記空間を形成して固定するとともに、前記ヘッド本体に前記空間へ連通したガス供給孔を形成した軸部を有し、該軸部の周囲に設けたコイル又は対向電極に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記ガス供給孔から空間に大気圧プラズマを発生させる請求項3記載の難加工材料の精密加工装置。
  7. 少なくとも表面に前記研磨材料を設けた表裏方向に通気性を有する前記研磨体である研磨定盤を保持して回転する研磨テーブルと、前記難加工材料を保持し、所定押圧力で接触させながら回転する導電性の加工物ホルダーとを備え、前記研磨テーブルは、導電性のテーブル本体の回転軸部に前記研磨定盤の裏面側にガスを供給するガス供給孔を設け、前記研磨定盤の表面近傍に前記空間を設け、前記加工物ホルダー又は難加工材料と前記研磨テーブルの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させる請求項3記載の難加工材料の精密加工装置。
  8. 前記研磨定盤が、通気性を有する多孔質板、複数の貫通孔を形成した板材、複数の貫通孔を形成するとともに、表面側の貫通孔の周囲に凹部を形成した板材、表面に複数の凹溝を平行に設けるとともに、該凹溝に連通する複数の貫通孔を形成した板材、表面に複数の凹溝を平行且つ交差状に設けるとともに、該凹溝に連通する複数の貫通孔を形成した板材の何れか1種である請求項7記載の難加工材料の精密加工装置。
  9. 前記難加工材料を保持して駆動する保持テーブルと、前記難加工材料の表面に所定押圧力で前記研磨体である研磨ヘッドを接触させながら回転するとともに、三次元的に駆動する研磨ヘッド駆動手段とを備え、前記研磨ヘッドは、先端部に回転対称曲面を有し、内部に空洞部を有する導電性のパイプ状本体と、該パイプ状本体の先端部の外面に少なくとも表面に前記研磨材料を設けた研磨パッドを、前記空間を形成して固定するとともに、前記空洞部から前記空間へ連通した複数のガス供給孔を形成したものであり、前記保持テーブル又は難加工材料と前記研磨ヘッドの間に前記電力供給手段から高周波電力を印加し、前記空間に大気圧プラズマを発生させる請求項3記載の難加工材料の精密加工装置。
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