JP5614095B2 - 液体噴射装置 - Google Patents
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Description
た噴射ヘッドから液体を噴射する液体噴射装置が知られている。この液体噴射装置では、
噴射しようとする液体を専用容器に収容しておき、この専用容器内の液体を、液体通路を
介して噴射ヘッドに供給することによって噴射している。
動作(初期充填)を行う必要があり、初期充填は次のようにして行われるのが一般的であ
る。先ず、噴射ヘッドに液体を供給する液体通路上に設けたチョーク弁を閉じておく。次
に、噴射ヘッドの下面(噴射ノズルが形成された面)にキャップを当接させて噴射ノズル
の周囲に閉空間を形成した状態で、キャップ内に吸引ポンプの負圧を導入することにより
、キャップ内に負圧を蓄積する。そして、キャップ内に負圧が十分に蓄積された状態でチ
ョーク弁を開くことで、液体が一気に流入して噴射ヘッド内を満たすようになっている(
いわゆる吸引充填)。
ることがあり、噴射ヘッド内で液体の成分が沈降すると、噴射ノズルから液体を適切に噴
射することができなくなってしまう。あるいは、噴射ヘッド内の液体に気泡が混入しても
、噴射ノズルから適切に液体を噴射することができなくなる。そこで、噴射ヘッドの上流
側にサブタンクを設けるとともに、このサブタンクと噴射ヘッドとの間に液体の循環経路
を形成しておき、循環ポンプを用いて液体を循環させる技術が提案されている(特許文献
1)。このようにサブタンクと噴射ヘッドとの間で液体を循環させることで、液体の成分
が沈降することを回避することができる。また、サブタンク内では液体がゆっくりと流れ
、その間に液体中の気泡が液面に浮かび上がることで、液体から気泡を除去する効果も期
待できる。
ヘッドに液体を初期充填するための機構(吸引ポンプや、噴射ヘッドにキャップを当接す
るためのアクチュエーターなど)に加えて、液体を循環させるための機構(サブタンクや
、循環ポンプなど)が必要となり、液体噴射装置の構造が複雑になってしまうという問題
があった。
液体噴射装置の構造を複雑にすることなく、噴射ヘッドへの液体の初期充填と、噴射ヘッ
ドの上流側の液体の循環とを実行可能な技術の提供を目的とする。
採用した。すなわち、
噴射ヘッドに設けられた噴射ノズルから液体を噴射する液体噴射装置であって、
前記噴射ノズルから噴射する液体を貯留する液体貯留部と、
前記液体貯留部内の液体を前記噴射ヘッドへ導く第1通路、および該噴射ヘッド内の液
体を該液体貯留部へ導く第2通路によって構成される循環通路と、
前記第1通路上に設けられて、前記液体貯留部内の前記液体を前記噴射ヘッドに向けて
圧送する加圧ポンプと、
前記加圧ポンプと前記噴射ヘッドとの間に前記第1通路を開閉可能に設けられて、前記
噴射ノズルから前記液体が噴射されて前記噴射ヘッド内の圧力が低下すると開弁して、前
記液体貯留部内の液体を該噴射ヘッドに流入させる開閉弁と、
前記開閉弁を強制的に開弁させる強制開弁機構と、
前記加圧ポンプを作動させるとともに前記強制開弁機構を作動させることで、前記液体
貯留部と前記噴射ヘッドとの間で前記液体を循環させる液体循環手段と、
前記開閉弁を閉弁したまま前記加圧ポンプを作動させることで前記第1通路内の液体を
所定圧力まで加圧した後、前記強制開弁機構を作動させて該加圧された液体を該噴射ヘッ
ドに流入させる加圧充填手段と
を備えることを要旨とする。
第1通路と、噴射ヘッド内の液体を液体貯留部へと導く第2通路とによって循環通路が形
成されており、第1通路上には、噴射ヘッドに向けて液体を圧送する加圧ポンプや、加圧
ポンプと噴射ヘッドとの間で第1通路を開閉する開閉弁が設けられている。この開閉弁は
、噴射ノズルから液体が噴射されて噴射ヘッド内の圧力が低下すると開弁する弁であるこ
とから、加圧ポンプによって圧送される液体を適度な圧力に調整して噴射ヘッドに供給す
ることができる。また、このような開閉弁を強制的に開弁させる強制開弁機構が設けられ
ており、強制開弁機構を作動させた状態で、加圧ポンプで液体を圧送することによって、
第1通路および第2通路から成る循環通路を通じて液体貯留部と噴射ヘッドとの間で液体
を循環させることができる。このように液体を循環させることで、沈降性の成分が含まれ
る液体を噴射しようとする場合でも、噴射ヘッド内で液体の成分が沈降することはなく、
液体を適切に噴射可能な状態を維持することが可能となる。
とで第1通路内の液体を加圧した後、強制開弁機構を作動させて液体を一気に流入させる
ことで噴射ヘッドに液体を充填するようになっており、これにより、液体噴射装置の構造
を簡素化することが可能となっている。すなわち、液体を循環させるための装置構成であ
る加圧ポンプや強制開弁機構を利用して噴射ヘッドに液体を充填するので、前述した吸引
充填のための装置構成(吸引ポンプや、キャップや、噴射ヘッドにキャップを当接させる
機構など)が不要となり、液体噴射装置の構造を簡素化することができる。
に連通するとともに、変形可能な膜部材で一部が構成された弁室を開閉弁に内蔵しておき
、弁室内の液体が噴射ヘッドに供給されて膜部材が弁室の縮小方向に変形することで開閉
弁が開弁する。そして、強制開弁機構は、膜部材に外力を加えて膜部材を弁室の縮小方向
に変形させることで、開閉弁を強制的に開弁させる。
の液体の噴射によって噴射ヘッド内の圧力が低下すると、弁室内の液体が噴射ヘッドに供
給され、それに伴って膜部材が弁室の縮小方向に変形するので、開閉弁は液体の噴射に合
わせて自動的に開弁する。一方、強制開弁機構を作動させると、膜部材に外力を加えるこ
とで直接的に膜部材を弁室の縮小方向に変形させることができるので、簡単な構造であり
ながら、開閉弁の強制的な開弁を確実に実行することが可能となる。
弁を複数組設けておいてもよく、この場合には、強制開弁機構によって複数の開閉弁を同
時に開弁させるようにしてもよい。
圧ポンプ、および開閉弁を複数組搭載していても、液体貯留部と噴射ヘッドとの間で液体
を循環させたり、噴射ヘッドに液体を充填したりする際には、1つの強制開弁機構を作動
させるだけでよいので、液体の循環や液体の充填に伴う制御が容易となる。
例を説明する。
A.装置構成:
B.印刷動作の概要:
C.本実施例のキャリッジの構成:
D.本実施例のインク充填動作:
E.変形例:
図1は、本実施例の液体噴射装置としてのインクジェットプリンター10を例示した説
明図である。図示したインクジェットプリンター10は、いわゆるリール・ツー・リール
方式で供給される薄いフィルム状の印刷媒体2に対してインクを噴射して印刷を行うプリ
ンターである。尚、本実施例では、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボ
ネート、アクリル樹脂などの高分子材料のフィルムに、紫外線の照射により硬化する紫外
線硬化インク(UVインク)を用いて印刷するものとして説明するが、フィルムの材質や
インクの種類はこれに限定されるわけではない。
2を搬送するための搬送ユニット20や、装填されたロール状の印刷媒体2を搬送ユニッ
ト20に向けて繰り出す繰出装置40や、搬送ユニット20によって搬送された印刷媒体
2をロール状に巻き取る巻取装置50や、主走査方向に往復動しながら印刷媒体2上にイ
ンクドットを形成する印刷ユニット60などから構成されている。
支持するとともに、搬送台22に吸着固定された印刷媒体2の中心線の主走査方向に対す
る傾きを、搬送台22を回転させることで補正する支持機構24と、主走査方向に直行す
る副走査方向に沿って搬送台22および支持機構24を移動させる副走査移動テーブル2
6などによって構成されている。搬送台22の上面(印刷媒体と接する面)には、多数の
小さな孔(細孔)が形成されており、これらの細孔は吸引ポンプ(図示せず)と接続され
ていることから、吸引ポンプの作動により、印刷媒体2を搬送台22上に吸着固定するこ
とが可能となっている。また、搬送台22の副走査方向の両端には、送込ローラー28お
よび送出ローラー30が設けられており、これらが回転することによって、搬送台22へ
の印刷媒体2の送り込みや、搬送台22からの印刷媒体2の送り出しを円滑に行うことが
できる。
走査移動テーブル26を駆動するための図示しない駆動モーター(副走査移動モーター)
を作動させると、機台32の上面に設けられた一対の副走査ガイドレール34に沿って副
走査移動テーブル26が移動するようになっている。このように副走査移動テーブル26
を移動させることで、副走査移動テーブル26上に支持機構24を介して搭載された搬送
台22を、副走査方向に沿って移動させることができる。
ル状に巻きつけられた繰出リール42と、印刷媒体2を繰り出す方向に繰出リール42を
回転させる繰出モーター(図示せず)と、繰出リール42から繰出されて搬送台22に供
給される印刷媒体2が弛まないように張り具合を調整するための繰出バッファローラー4
4などで構成されている。繰出リール42から繰出された印刷媒体は、繰出バッファロー
ラー44によってV字状に屈曲されて搬送台22に供給されるようになっている。この繰
出バッファローラー44は、上下動するようになっており、繰出バッファローラー44が
下降することで印刷媒体2の張りを強め、繰出バッファローラー44が上昇することで印
刷媒体2の張りを弱めることができる。また、繰出バッファローラー44によって張り具
合が調整された印刷媒体2は、複数の送込ガイドローラー46の間を縫うようにしてガイ
ドされながら搬送台22に送り込まれるようになっており、このようなガイドローラーを
搬送台22の直前に配置しておくことで、印刷媒体2が斜めになったり伸びたりすること
を防止して、搬送台22に印刷媒体2を適切に送り込むことができる。尚、繰出リール4
2、繰出バッファローラー44、および送込ガイドローラー46は、それぞれ両端が支持
部材(例えば、側壁や支柱)によって支持されているが、図1では、繰出リール42、繰
出バッファローラー44、および送込ガイドローラー46の配置を見やすくするために、
支持部材の図示が省略されている。
れる巻取リール52と、印刷媒体2を巻き取る方向に巻取リール52を回転させる巻取モ
ーター(図示せず)と、搬送台22と巻取リール52との間で印刷媒体2が弛まないよう
に張り具合を調整するための巻取バッファローラー54などで構成されている。搬送台2
2から巻取リール52までの間に、印刷媒体2は、巻取バッファローラー54を介するこ
とでV字状に屈曲されている。巻取バッファローラー54も、上述した繰出バッファロー
ラー44と同様に、上下動するようになっており、巻取バッファローラー54が下降する
ことで印刷媒体2の張りを強め、巻取バッファローラー54が上昇することで印刷媒体2
の張りを弱めることができる。また、巻取バッファローラー54によって張り具合が調整
された印刷媒体2は、斜めになったり伸びたりすることを防止するための複数の巻取ガイ
ドローラー56の間を縫うようにしてガイドされながら巻取リール52に巻き取られるよ
うになっている。尚、巻取リール52、巻取バッファローラー54、および巻取ガイドロ
ーラー56は、それぞれ両端が支持部材(例えば、側壁や支柱)によって支持されている
が、図1では、巻取リール52、巻取バッファローラー54、および巻取ガイドローラー
56の配置を見やすくするために、支持部材の図示が省略されている。
や、キャリッジ62を主走査方向に沿って往復動させる主走査移動テーブル64などによ
って構成されている。キャリッジ62の内部には、別の位置に搭載された図示しないイン
クカートリッジから供給されるインクを貯留しておくサブタンクなどが設けられていると
ともに、キャリッジ62の底面側(印刷媒体2を向いた側)には、複数の噴射ヘッドが搭
載されている。各噴射ヘッドには、インクを噴射する複数の噴射ノズルが形成されており
、サブタンク内のインクを噴射ヘッドに導いて、噴射ノズルから印刷媒体に向かってイン
クを噴射することで、印刷を行うようになっている。尚、キャリッジ62の詳細な構成に
ついては、後ほど別図を用いて説明する。
延設されたフレーム66上に載せられている。また、主走査移動テーブル64を駆動する
ための図示しない駆動モーター(主走査移動モーター)が設けられており、この主走査移
動モーターを作動させると、フレーム66の上面に設けられた一対の主走査ガイドレール
68に沿って主走査移動テーブル64が往復動するようになっている。このように主走査
移動テーブル64を往復動させることで、主走査移動テーブル64に吊り下げて搭載され
たキャリッジ62を、主走査方向に沿って往復動させることができる。
た印刷媒体の上方)から外れた位置には、メンテナンス領域が設けられており、このメン
テナンス領域には、印刷に用いられることなく噴射ノズルから排出されるインクを受ける
廃インク受け部70が設置されている。噴射ノズルが目詰まりした場合などには、キャリ
ッジ62をメンテナンス領域まで移動させて、噴射ノズルから廃インク受け部70に向け
てインクを排出するようになっている。
作を制御する図示しない制御部も搭載されている。印刷媒体2を搬送する動作や、印刷媒
体2を繰り出す動作や、印刷媒体2を巻き取る動作や、キャリッジ62を往復動させる動
作や、噴射ノズルからインクを噴射する動作などは、全て制御部によって制御されている
。
示した説明図である。図示されているように、キャリッジ62の底面には、略矩形形状を
した複数の噴射ヘッド100が設けられており、図示した例では、7つの噴射ヘッド10
0を1組として噴射ユニット102を構成している。それぞれの噴射ヘッド100には、
インクを噴射する複数の噴射ノズル104が一定の間隔で列状に設けられており、このよ
うな噴射ヘッド100が、端部の一部が互いに重なるように副走査方向に沿って互い違い
に並べられることによって、主走査方向から見たときに、噴射ユニット102内の複数の
噴射ノズル104が一定間隔で配置された一つの噴射ノズル列を構成するようになってい
る。尚、詳しくは後述するが、噴射ユニット102を構成する7つの噴射ヘッド100は
、キャリッジ62の内部に設けられた分岐継手106によって互いに接続されており、こ
の分岐継手106は、圧力調整弁108と呼ばれる特殊な弁を介して、インクが貯留され
ているサブタンクと接続されている。圧力調整弁108は、噴射ノズル104からインク
を噴射して噴射ヘッド100内の圧力が低下すると自動的に開弁して、インクを噴射ヘッ
ド100に流入させるようになっている。
ー色、黒色の4種類のインクを用いてカラー印刷することが可能であり、このことと対応
して、インクの種類毎に噴射ユニット102が設けられており、これら4つの噴射ユニッ
ト102は、主走査方向に並べられている。
る一対の紫外線光源110が主走査方向の両端部に搭載されている。前述したように、本
実施例のインクジェットプリンター10では、紫外線の照射により硬化するUVインクを
用いており、主走査方向に沿ってキャリッジ62を往復動させながらUVインクを噴射ノ
ズル104から印刷媒体2に向けて噴射するのと同期して紫外線光源110を点灯させる
ことで、印刷媒体2上に噴射されたUVインクを硬化させて定着させるようになっている
。尚、一対の紫外線光源110は、常に同時に点灯させなければならないわけではなく、
キャリッジ62の往復動に合わせて後追いする側を交互に点灯させてもよい。すなわち、
キャリッジ62が図中の右側に向かって移動するときは左側の紫外線光源110を点灯さ
せ、キャリッジ62が図中の左側に向かって移動するときは右側の紫外線光源110を点
灯させるようにしてもよい。
次に、上述した構成を有する本実施例のインクジェットプリンター10で行われる印刷
動作の概要について簡単に説明する。
しながら主走査方向にキャリッジ62を往復動させて印刷する様子を示した説明図である
。先ず、図3(a)には、繰出リール42から繰出された印刷媒体2が、搬送台22上に
吸着固定されている状態が示されている。前述したように、搬送台22の上面には、吸引
ポンプと接続された複数の細孔が形成されており、吸引ポンプの作動により、印刷媒体2
を搬送台22上に吸着固定することが可能である。また、搬送台22の両端に設けられた
送込ローラー28および送出ローラー30は、それぞれ大小2つのローラーから成るいわ
ゆるニップローラーで構成されており、大小2つのローラーを逆方向に回転させることで
、間に挟んだ印刷媒体2を送ることが可能であるが、搬送台22上に印刷媒体2が吸着固
定された状態では、これら送込ローラー28および送出ローラー30は停止している。そ
して、この搬送台22は、主走査方向に沿って往復動するキャリッジ62の下方に設けら
れており、キャリッジ62の底面に搭載された噴射ヘッド100から印刷媒体2に向けて
インクを噴射することによって画像等を印刷する。
2が往動および復動している間は停止しており、キャリッジ62が折り返す際に、キャリ
ッジ62の印刷幅(すなわち、図2の噴射ユニット102の幅)分だけ巻取リール52側
に移動するようになっている。本実施例のインクジェットプリンター10では、搬送台2
2が巻取リール52側に移動しても、繰出リール42および巻取リール52が回転するこ
とはなく、代わりに、繰出バッファローラー44が上昇して繰出リール42と搬送台22
との間の印刷媒体2の張りを調整するとともに、巻取バッファローラー54が下降して搬
送台22と巻取リール52との間の印刷媒体2の張りを調整するようになっている。こう
してキャリッジ62の主走査方向への往復動と、搬送台22の副走査方向への移動とを繰
り返すうちに、搬送台22上に吸着固定された印刷媒体2への一画像領域分の印刷が終了
すると、キャリッジ62の往復動を一旦停止する。尚、一画像領域の大きさは、搬送台2
2の副走査方向の長さや、副走査移動テーブル26の移動可能距離などに応じて予め定め
られている。
印刷が終了したら、吸引ポンプの停止により搬送台22への印刷媒体2の吸着固定を解除
する。その後、送込ローラー28および送出ローラー30を構成するニップローラーを回
転させることで、大小2つローラーの間に挟んだ印刷媒体2を送りながら、副走査移動テ
ーブル26を繰出リール42側に移動させる。これにより、印刷媒体2の未だ印刷されて
いない部分を搬送台22上に供給すると同時に、一画像領域分の印刷開始位置に搬送台2
2を戻すことができる。尚、このとき、搬送台22の上面に設けられた複数の細孔から空
気を噴き出して印刷媒体2を浮かせるようにしてもよく、こうすれば、印刷媒体2をより
円滑に送ることができる。
により搬送台22上に印刷媒体2を吸着固定した後、繰出リール42を回転させて印刷媒
体2を繰り出すとともに、巻取リール52を回転させて印刷媒体2を巻き取る。また、印
刷媒体2の繰り出しに合わせて、繰出バッファローラー44が下降して繰出リール42と
搬送台22との間の印刷媒体2の張りを調整し、印刷媒体2の巻き取りに合わせて、巻取
バッファローラー54が上昇して搬送台22と巻取リール52との間の印刷媒体2の張り
を調整する。以上のような一連の動作を行って図3(a)の状態に復帰すると、キャリッ
ジ62の往復動を再開することにより、リール・ツー・リール方式で供給されるフィルム
状の印刷媒体2に連続した画像等を印刷することが可能となる。また、繰出バッファロー
ラー44および巻取バッファローラー54を用いて印刷媒体2の張りを調整する機構を採
用することにより、高分子フィルムなどの印刷媒体2が引っ張りによって伸びてしまうこ
とを防止することができる。
液体の光重合性樹脂や、紫外線の照射を受けて光重合性樹脂の重合を開始させる光重合開
始剤や、色材としての顔料などを調合して製造される。このうち顔料は、液体の光重合性
樹脂に懸濁した状態で存在しており、UVインクを長期間放置しておくと、比重の重い顔
料が沈降する傾向にある。そして、このような沈降が噴射ヘッド100内で生じると、噴
射ノズル104からインクを適切に噴射することができなくなってしまう。また、インク
を貯留しておくサブタンク内や、サブタンクから噴射ヘッドにインクを導く通路内で沈降
が生じると、インクに顔料濃度の濃い部分と薄い部分とが生じて、適正なインク色(濃さ
)で印刷することができなくなってしまう。こうした点に鑑み、本実施例のインクジェッ
トプリンター10では、以下のような構成のキャリッジ62が採用されている。
図4は、本実施例のインクジェットプリンター10に搭載されたキャリッジ62の構成
を示した説明図である。前述したように、キャリッジ62には、図示しないインクカート
リッジから供給されるインクを貯留しておくサブタンク200や、サブタンク200に貯
留されているインクを噴射する噴射ヘッド100などが設けられている。また、図4に示
されているように、サブタンク200内のインクを噴射ヘッド100に導く通路上には、
サブタンク200内のインクを噴射ヘッド100に向けて圧送する加圧ポンプ202や、
インクに含まれる気泡を除去する脱気モジュール204や、インクの噴射によって噴射ヘ
ッド100内の圧力が低下すると自動的に開弁する圧力調整弁108や、噴射ユニット1
02を構成する7つの噴射ヘッド100のそれぞれに接続する分岐継手106などが設け
られている。加えて、本実施例のキャリッジ62には、サブタンク200内のインクを噴
射ヘッド100に導く通路とは別に、噴射ヘッド100内のインクをサブタンク200に
導く通路が形成されており、この通路上には、噴射ユニット102を構成する7つの噴射
ヘッド100からの通路を1つにまとめる統合継手210や、通路を開閉する開閉バルブ
212などが設けられている。尚、本明細書中では、サブタンク200内のインクを噴射
ヘッド100に導く通路を「往路214」と呼び、噴射ヘッド100内のインクをサブタ
ンク200に導く通路を「復路216」と呼ぶことがあるものとする。また、前述したよ
うに、本実施例のインクジェットプリンター10では、シアン色、マゼンタ色、イエロー
色、黒色の4種類のインクを用いており、サブタンク200、加圧ポンプ202、脱気モ
ジュール204、圧力調整弁108、分岐継手106、統合継手210、開閉バルブ21
2は、何れもインクの種類毎に設けられているが、図4では、1種類のインクについての
み示されている。
218が設置されている。本実施例のインクジェットプリンター10で印刷に用いられる
UVインクは、室温で高い粘度を有している。そこで、ヒーター218で加温してインク
の粘度を低下させることによって、キャリッジ62内のインクの流動性を高めるようにな
っている。ヒーター218としては、いわゆるカートリッジヒーターやシートヒーターな
どを採用することができ、サブタンク200の外周に設置しておくことによって、サブタ
ンク200内に貯留されているインクを加温することができる。
圧送されるようになっている。本実施例の加圧ポンプ202は、いわゆるダイアフラムポ
ンプで構成されているが、インクを噴射ヘッド100に向けて圧送可能なものであれば、
ポンプの種類はこれに限定されるわけではない。また、図4に示した例では、サブタンク
200が噴射ヘッド100よりも上方に設けられているが、サブタンク200と噴射ヘッ
ド100との間に加圧ポンプ202を設けておけば、仮にサブタンク200を噴射ヘッド
100と同じ高さ、あるいは噴射ヘッド100よりも下方に設けてもサブタンク200内
のインクを噴射ヘッド100に供給することができるので、サブタンク200のレイアウ
トの自由度を高めることができる。
ようになっている。脱気モジュール204内には、図示は省略するが、インクが流入する
脱気室と、空気などの気体を通してインクなどの液体を通さない分離膜を介して脱気室と
接する減圧室とが設けられている。減圧ポンプによって減圧室を減圧すると、脱気室内の
インクに含まれる気泡は分離膜を通って減圧室に抜けていくので、噴射ヘッド100内の
インクに気泡が混入することを防止するようになっている。
106に流入する。分岐継手106の内部では、往路214が7つの通路に分岐されて、
噴射ユニット102を構成する7つの噴射ヘッド100に接続されている。この分岐継手
106の外周にも、前述したサブタンク200と同様にヒーター220が設置されており
、分岐継手106内のインクを加温するようになっている。ここで、分岐継手106の流
入口から各噴射ヘッド100までの通路の長さは一定となるように設定されている。これ
は、次のような理由によるものである。すなわち、仮に噴射ヘッド100によって通路長
にばらつきがあると、通路長の長い噴射ヘッド100では、通路長の短い噴射ヘッド10
0に比べて、インクの噴射によって噴射ヘッド100内の圧力が低下してもインクが供給
され難い傾向にある。その結果、通路長の短い噴射ヘッド100と、通路長の長い噴射ヘ
ッド100とで、噴射されるインク量にも差が生じるので、印刷の濃い部分と淡い部分と
ができてしまうことになる。この点、全ての噴射ヘッド100で通路長を揃えておけば、
噴射ヘッド100によって噴射するインク量に差が生じることはなく、画像等を適切に印
刷することが可能となる。尚、通路長を揃えるには、分岐継手106の流入口に近い噴射
ヘッド100については、通路をあえて迂回させることにより、流入口から遠い噴射ヘッ
ド100に通路長を合わせればよい。
に設けられたインク室(図示せず)に流入する。図示は省略するが、噴射ヘッド100内
には、インク室に接してピエゾ素子が設けられており、このピエゾ素子に電圧を印加する
と、ピエゾ素子が変形(伸長)してインク室を加圧することから、インク室に連通する噴
射ノズル104からインクを噴射することが可能となっている。本実施例のインクジェッ
トプリンター10では、噴射ヘッド100の外周にも、ヒーター222が設置されており
、噴射ヘッド100のインク室内のインクを加温していることから、流動性を高めたまま
インクを噴射することができる。
すると、ピエゾ素子が元の形状が戻る(収縮する)ことにより、噴射ヘッド100のイン
ク室内の圧力が低下する。すると、前述したように、分岐継手106を介して噴射ヘッド
100と接続された圧力調整弁108が自動的に開弁して、サブタンク200側からイン
クが流入する。尚、噴射ヘッド100のインク室には復路216も接続されており、各噴
射ヘッド100からの復路216は、統合継手210によって1つにまとめられた後、開
閉バルブ212を介してサブタンク200に繋がっているが、この開閉バルブ212は、
噴射ノズル104からインクを噴射して印刷を行っている間は閉弁しているので、サブタ
ンク200内のインクが復路216を通じて噴射ヘッド100に流入することはない。以
下では、本実施例のインクジェットプリンター10に搭載された圧力調整弁108の構造
、および圧力調整弁108が開弁する様子について詳しく説明する。
造を示した断面図である。図示されているように、圧力調整弁108には、加圧ポンプ2
02および脱気モジュール204を介してサブタンク200に接続された圧力室300や
、分岐継手106を介して噴射ヘッド100に接続された弁室302などが設けられてい
る。圧力室300の天井の略中央には、突部304が形成されており、この突部304の
先端面には、圧力室300の上方に位置する弁室302に連通する貫通孔306が開口し
ている。また、圧力室300の内部には、突部304の先端面に対向して板状の蓋部30
8が設けられており、この蓋部308は、圧力室300の底面に設置された支持バネ31
0によって突部304に向けて押し上げられている。
成された膜部材312によって上端面(貫通孔306が開口する面に対向した面)が構成
されている。また、弁室302の内部には、伝達竿314が設けられており、この伝達竿
314は、一端が膜部材312に接するとともに、他端が貫通孔306を通って蓋部30
8に接合されている。さらに、本実施例のインクジェットプリンター10では、弁室30
2の膜部材312と対向する位置(図中では、膜部材312の上方)に、膜部材312を
弁室302の内側に向けて押すための開弁アクチュエーター320が設けられている。
室300の内部に設けられた支持バネ310の力によって蓋部308が突部304に向け
て押し上げられているので、蓋部308が突部304の先端面に当接して貫通孔306を
塞ぐことで、圧力調整弁108は閉じた状態となっている。前述したように、サブタンク
200内のインクは、加圧ポンプ202によって圧送されるようになっており、圧力調整
弁108が閉じた状態では、加圧ポンプ202の作動によって圧力室300内の圧力が増
加することになる。このとき、圧力増加による力は蓋部308を押し上げる方向に働くの
で、圧力室300内の圧力が増加しても、圧力調整弁108が開弁することはない。
は、噴射ヘッド100内の圧力の低下に伴って圧力調整弁108が開弁した状態が示され
ている。前述したように、噴射ノズル104からインクを噴射することによって、噴射ヘ
ッド100内の圧力が低下する。噴射ヘッド100は、分岐継手106を介して圧力調整
弁108の弁室302と接続されており、噴射ヘッド100内の圧力が低下すると、弁室
302内のインクが噴射ヘッド100へと流れることから、弁室302内の圧力も低下し
て、弁室302の上端面を構成する膜部材312が弁室302内に引き込まれるように変
形する。膜部材312には、伝達竿314の一端が接しており、膜部材312が弁室30
2内に引き込まれることで、伝達竿314を圧力室300に向けて押し下げる。すると、
伝達竿314の他端に接合されている蓋部308は、支持バネ310の力に抗して押し下
げられて突部304の先端面から離間するので、圧力調整弁108は開弁した状態となり
、圧力室300内のインクが貫通孔306を通って弁室302に流入することになる。
復して、膜部材312を弁室302内に引き込む力は働かなくなる。代わりに支持バネ3
10の力によって、蓋部308が押し上げられるとともに、伝達竿314を介して膜部材
312が押し戻されるので、図5に示したように、圧力調整弁108が閉じた状態となる
。このような圧力調整弁108を加圧ポンプ202と噴射ヘッド100との間に設けてお
けば、加圧ポンプ202によって圧送されるインクは、圧力調整弁108で圧力調整され
た後に噴射ヘッド100に供給されることになるので、高い圧力のインクが噴射ヘッド1
00内に流入して噴射ノズル104からインクが漏れるようなことはなく、サブタンク2
00内のインクを噴射ヘッド100に適切に供給することが可能となる。その結果、前述
したように、サブタンク200のレイアウトの自由度を高めることができる。
開弁する機構となっているが、本実施例のインクジェットプリンター10では、圧力調整
弁108の膜部材312と対向する位置に開弁アクチュエーター320が搭載されており
、この開弁アクチュエーター320を作動させることにより、圧力調整弁108を強制的
に開弁させることが可能となっている。
的に開弁された状態が示されている。本実施例の開弁アクチュエーター320は、通電に
よって伸長するソレノイドで構成されており、開弁アクチュエーター320が伸長するこ
とで、膜部材312を弁室302の内側に向けて押すようになっている。すると、膜部材
312に一端が接している伝達竿314を介して、伝達竿314の他端に接合された蓋部
308が支持バネ310の力に抗して押し下げられるので、蓋部308が突部304の先
端面から離間して圧力調整弁108が開弁した状態となる。尚、開弁アクチュエーター3
20は、ソレノイドに限定されるわけではなく、膜部材312を弁室302の内側に向け
て押圧可能であれば、例えば、カムであってもよい。また、他の部材を介して間接的に膜
部材312を押圧するようにしてもよい。
に開弁させた状態で、加圧ポンプ202を継続的に作動させるとともに、復路216に設
けられた開閉バルブ212(図4参照)を開放することによって、サブタンク200と噴
射ヘッド100との間でインクを循環させることが可能となっている。すなわち、サブタ
ンク200内のインクは、加圧ポンプ202によって圧送されると、強制的に開弁された
圧力調整弁108の圧力室300および弁室302を通過して、噴射ヘッド100に流入
する。一方、噴射ヘッド100内のインクは、噴射ノズル104から噴射されることなく
、復路216へと押し出され、開放された開閉バルブ212を通過して、サブタンク20
0に戻される。
ていると、長期間の放置により、こうした成分の沈降が生じることになり、特に噴射ヘッ
ド100内でインク成分の沈降が生じた場合には、噴射ノズル104からインクを適切に
噴射できなくなってしまう。そこで、印刷を行っていないとき(噴射ノズル104からイ
ンクを噴射していないとき)には、加圧ポンプ202を作動させたまま圧力調整弁108
を強制的に開弁させるようにすれば、サブタンク200と噴射ヘッド100との間でイン
クが循環されるので、噴射ヘッド100内や、サブタンク200内、及びサブタンク20
0から噴射ヘッド100までの通路内などでインク成分の沈降が生じることはなく、正常
に印刷可能な状態を維持することができる。
インクを圧送する加圧ポンプ202や、圧力調整弁108を強制的に開弁させるための開
弁アクチュエーター320などを搭載したキャリッジ62を採用することによって、サブ
タンク200と噴射ヘッド100との間でインクを循環させることが可能となっている。
また、本実施例のインクジェットプリンター10では、こうしたインクを循環させるため
の機構を利用して、空の状態の噴射ヘッド100へのインクの充填(いわゆる初期充填)
を行うようになっている。以下では、噴射ヘッド100にインクを充填する動作(インク
充填動作)について説明する。
図7は、噴射ヘッド100にインクを充填する際に実行する処理(インク充填処理)の
流れを示したフローチャートである。この処理は、インクジェットプリンター10に搭載
された図示しない制御部によって実行される。尚、インク充填処理は、キャリッジ62を
メンテナンス領域まで移動させた状態で行われる。
0を作動させることなく、加圧ポンプを作動させる(ステップS100)。前述したよう
に、サブタンク200と噴射ヘッド100との間でインクを充填させる際には、開弁アク
チュエーター320を作動させた状態(圧力調整弁108を強制的に開弁させた状態)で
加圧ポンプ202を作動させるようになっていた。これに対して、噴射ヘッド100にイ
ンクを充填する際には、開弁アクチュエーター320を作動させずに圧力調整弁108が
閉弁したまま、加圧ポンプ202を作動させてサブタンク200内のインクを圧送する。
そのため、圧力調整弁108の圧力室300内のインクは加圧されることになる(図5参
照)。
圧力まで加圧されたか否かを判断する(ステップS102)。本実施例のインクジェット
プリンター10では、圧力室300内に圧力センサー(図示せず)が設けられており、圧
力室300内の圧力を検出可能となっている。そして、所定圧力に達していない場合には
(ステップS102:no)、ステップS102の判断を繰り返し、所定圧力まで加圧さ
れたか否かを監視している状態となる。尚、ステップS102では、所定圧力まで加圧さ
れたか否かを直接的に判断しているが、所定圧力まで加圧されるのに要する時間(加圧時
間)を予め実験的に求めておき、この加圧時間が経過したか否かを判断するようにしても
よい。
所定圧力まで加圧された場合には(ステップS102:yes)、開弁アクチュエーター
320を作動させる(ステップS104)。前述したように、開弁アクチュエーター32
0を作動させると、圧力調整弁108内の蓋部308が押し下げられて、圧力調整弁10
8が開弁した状態となる(図6(b)参照)。そのため、圧力室300内で所定圧力まで
加圧されたインクが、噴射ヘッドへと一気に流入して噴射ヘッド内を満たすことになる。
尚、このとき、復路216上に設けられた開閉バルブ212(図4参照)は閉じた状態と
なっているので、噴射ヘッド内にあった空気(あるいは古いインク)は、復路216に流
れ込むことはなく、噴射ノズルから排出される。
0の作動を解除した後(ステップS106)、加圧ポンプ202を停止して(ステップS
108)、図7に示したインク充填処理を終了する。このように、圧力調整弁108を閉
弁させた後に加圧ポンプ202を停止させることで、圧力調整弁108の圧力室300内
のインクがわずかに加圧された状態となるので、インクの噴射によって圧力調整弁108
が自動的に開弁した際には、噴射ヘッド100に速やかにインクを供給することができる
。
まりした場合など、噴射ヘッド100から適切にインクを噴射できなくなったときにも実
行することができる。すなわち、圧力室300内で加圧されたインクを噴射ヘッド100
に一気に流入させることによって、噴射ノズル104の目詰まりを押し出す(除去する)
ことが可能であるので、噴射ヘッド100を正常に印刷可能な状態に回復させることがで
きる。
00内のインクを噴射ヘッド100へ導く通路(往路214)上に加圧ポンプ202と圧
力調整弁108とが設けられており、圧力調整弁108は、噴射ノズル104からのイン
クの噴射によって噴射ヘッド100内の圧力が低下すると自動的に開弁する弁であること
から、加圧ポンプ202によって圧送されるインクを適度な圧力に調整して噴射ヘッド1
00に供給することができる。また、このような圧力調整弁108を強制的に開弁させる
開弁アクチュエーター320が設けられており、開弁アクチュエーターを作動させた状態
で、加圧ポンプでインクを圧送することによって、往路214および復路216から成る
循環通路を通じてサブタンク200と噴射ヘッド100との間でインクを循環させること
ができる。その結果、沈降性の成分が含まれるインクを用いても、噴射ヘッド100内や
、サブタンク200内、及びサブタンク200から噴射ヘッド100までの通路などでイ
ンク成分の沈降が生じることはなく、適切に印刷可能な状態を維持することが可能となる
。
を作動させずに加圧ポンプ202を作動させることで圧力調整弁108の圧力室300内
のインクを加圧した後、開弁アクチュエーター320を作動させてインクを一気に流入さ
せることで噴射ヘッドにインクを充填するようになっている。そのため、インクジェット
プリンター10の構造を簡素化することができる。すなわち、一般に、噴射ヘッド100
にインクを充填する方法としては、噴射ヘッド100の上流側でチョーク弁を閉じ、噴射
ヘッド100の下面(噴射ノズル104が形成された面)にキャップを当接させて噴射ノ
ズル104の周囲に閉空間を形成した状態で、吸引ポンプでキャップ内に負圧を蓄積した
後、チョーク弁を開いてインクを一気に噴射ヘッド100へ流入させる方法(吸引充填)
が採用されている。しかし、このような吸引充填を行う場合には、インクを循環させるた
めの装置構成に加えて、吸引充填を行うための装置構成(吸引ポンプ、キャップ、噴射ヘ
ッドにキャップを当接させる機構など)が必要となるので、インクジェットプリンター1
0の構造が複雑になってしまう。この点、本実施例のインクジェットプリンター10では
、インクを循環させるための装置構成である加圧ポンプ202および開弁アクチュエータ
ー320を利用して噴射ヘッド100へのインクの充填を行うので、吸引充填のための装
置構成が不要となり、インクジェットプリンター10の構造を簡素化することが可能とな
る。
以上に説明した実施例では、圧力調整弁108を強制的に開弁させる機構(強制開弁機
構)として、開弁アクチュエーター320が、圧力調整弁108毎に設けられていた。し
かし、1つの強制開弁機構によって、複数の圧力調整弁108を強制的に開弁させること
としてもよい。以下では、このような構成を採用した変形例について説明する。尚、変形
例の説明にあたっては、前述した実施例と同様の構成部分については、先に説明した実施
例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
成を示した説明図である。尚、図8には、前述した実施例と同様に、キャリッジ62に4
つの圧力調整弁108が搭載された例が示されている。図示されているように、強制開弁
機構400は、連動竿402や、カム404などから構成されている。前述したように、
圧力調整弁108は、膜部材312を圧力調整弁108の内側に向けて押圧することによ
って強制的に開弁させることが可能となっており(図6(b)参照)、連動竿402には
、圧力調整弁108の膜部材312を押圧するための押圧部406が、圧力調整弁108
毎に設けられている。
作動によりカム404が回転すると、カム404の凸部404aが動作受け部408を押
して、連動竿402を図中の右側に移動させる。すると、この動きによって、連動竿40
2に取り付けられた押圧部406は、それぞれ対応する圧力調整弁108の膜部材312
を押圧するので、キャリッジ62に搭載された4つの圧力調整弁108が一斉に開弁する
ことになる。
、このバネ410は、カム404の凸部404aが動作受け部408を押して連動竿40
2を移動させると、圧縮された状態となる。そして、カム404がさらに回転して凸部4
04aが動作受け部408を押さなくなると、バネ410が元に戻る力によって連動竿4
02を押し戻す(図中の左側に移動させる)ので、圧力調整弁108の強制的な開弁が解
除される。
0によって、複数の圧力調整弁108を一斉に開弁することが可能となっており、サブタ
ンク200と噴射ヘッド100との間でインクを循環させたり、噴射ヘッド100にイン
クを充填したりする際には、強制開弁機構400のカム404を回転させるだけでよいの
で、インクの循環やインクの充填に伴う制御を簡素化することができる。
に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施すること
が可能である。
26…副走査移動テーブル、 42…繰出リール、
44…繰出バッファローラー、 52…巻取リール、
54…巻取バッファローラー、 62…キャリッジ、
64…主走査移動テーブル、 70…廃インク受け部、
100…噴射ヘッド、 102…噴射ユニット、 104…噴射ノズル、
106…分岐継手、 108…圧力調整弁、 110…紫外線光源、
200…サブタンク、 202…加圧ポンプ、 204…脱気モジュール、
210…統合継手、 212…開閉バルブ、 214…往路、
216…復路、 218,220,222…ヒーター、
300…圧力室、 302…弁室、 304…突部、
306…貫通孔、 308…蓋部、 310…支持バネ、
312…膜部材、 314…伝達竿、 320…開弁アクチュエーター
Claims (3)
- 噴射ヘッドに設けられた噴射ノズルから液体を噴射する液体噴射装置であって、
前記噴射ノズルから噴射する液体を貯留する液体貯留部と、
前記液体貯留部内の液体を前記噴射ヘッドへ導く第1通路、および該噴射ヘッド内の液体を該液体貯留部へ導く第2通路によって構成される循環通路と、
前記液体貯留部へ前記液体を供給する第3通路と、
前記第1通路上に設けられて、前記液体貯留部内の前記液体を前記噴射ヘッドに向けて圧送する加圧ポンプと、
前記加圧ポンプと前記噴射ヘッドとの間に前記第1通路を開閉可能に設けられて、前記噴射ノズルから前記液体が噴射されて前記噴射ヘッド内の圧力が低下すると開弁して、前記液体貯留部内の液体を該噴射ヘッドに流入させる開閉弁と、
前記開閉弁を強制的に開弁させる強制開弁機構と、
前記加圧ポンプを作動させるとともに前記強制開弁機構を作動させることで、前記液体貯留部と前記噴射ヘッドとの間で前記液体を循環させる液体循環手段と、
前記開閉弁を閉弁したまま前記加圧ポンプを作動させることで前記第1通路内の液体を所定圧力まで加圧した後、前記強制開弁機構を作動させて該加圧された液体を該噴射ヘッドに流入させる加圧充填手段と
を備える液体噴射装置。 - 請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記開閉弁は、前記噴射ヘッドに連通するとともに、変形可能な膜部材で一部が構成された弁室を内蔵しており、該弁室内の前記液体が前記噴射ヘッドに供給されて該膜部材が該弁室の縮小方向に変形すると開弁する弁であり、
前記強制開弁機構は、前記膜部材に外力を加えて該膜部材を前記弁室の縮小方向に変形させることで、前記開閉弁を強制的に開弁させる機構である液体噴射装置。 - 請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置であって、
前記循環通路、前記加圧ポンプ、および前記開閉弁を複数組備え、
前記強制開弁機構は、前記複数の開閉弁を同時に開弁させる機構である液体噴射装置。
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