JP5610047B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吐出口から第1液滴を吐出するに先だって、第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を記録媒体に付与する液体吐出装置に関する。
吐出口からインク滴のみを吐出するインクジェットプリンタにおいて、搬送面とインクジェットヘッドの吐出口が開口する吐出面との間に用紙が詰まった場合(ジャム)、詰まった用紙が除去された後に、吐出口からインクを排出すると共に、吐出面のワイピングを行うことによって、印刷可能状態に復旧させることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−69163号公報
インクを用紙に吐出することで用紙に形成されるドットのにじみを低減したり、ドットの発色性を向上したりするために、ドットが形成される箇所に、インク滴に先だって、インク中の色素成分を凝集又は析出させる前処理液を塗布するインクジェットプリンタにおいては、ジャムが発生したときに、用紙に塗布された前処理液が、インクジェットヘッドの吐出面に付着することがある。このとき、詰まった用紙が除去されるまでの間に、吐出口内のインクと吐出面に付着した前処理液とが反応して、吐出口内のインク中の色素成分が凝集又は析出し、凝集物又は析出物によって吐出口が閉塞される。この場合、吐出口の閉塞を回復するのが困難となる。
本発明の目的は、吐出口が凝集物又は析出物によって閉塞されるのを防止することができる液体吐出装置を提供することにある。
本発明の液体吐出装置は、記録媒体を搬送する搬送機構と、記録媒体に画像を形成する第1液体を吐出するための吐出口が形成された液体吐出ヘッドと、記録媒体の搬送方向に関して前記液体吐出ヘッドよりも上流に配置され、前記第1液体と反応して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を記録媒体に付与する第2液体付与手段と、前記吐出口と対向する位置で生じた記録媒体の詰まりを検出する検出手段と、前記第1液体を前記吐出口から排出させる排出手段と、前記排出手段を制御する制御手段とを備えている
。前記制御手段は、前記搬送機構により搬送される記録媒体に前記第2液体の付与及び前記第1液体による前記画像の記録がされるように前記搬送機構、前記第2液体付与手段及び前記液体吐出ヘッドを制御し、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後に、記録媒体の搬送を停止させるように前記搬送機構を制御すると同時に、前記吐出口から前記第1液体が排出されるように前記排出手段を制御する。
本発明によると、記録媒体が詰まることによって、第2液体が塗布された記録媒体が吐出口に接触し、吐出口において第1液体と第2液体とが混合されたとしても、記録媒体の詰まりが検出された直後に吐出口から第1液体と共に第2液体が排出される。このように、第1液体中の成分が凝集又は析出する前に、吐出口から混合された第1及び第2液体が排出されるため、吐出口が凝集物又は析出物によって閉塞されるのを防止することができる。
本発明においては、前記排出手段が、前記吐出口に接続された液体流路に前記第1液体を強制的に供給することによって、前記吐出口から前記第1液体を排出させるポンプを含んでいることが好ましい。これによると、吐出口から効率よく第1液体を排出させることができる。
また、本発明においては、前記搬送機構の搬送面と前記吐出口との距離が変化するように、前記搬送機構と、前記液体吐出ヘッドとの少なくともいずれかを移動させる移動機構をさらに備えており、前記制御手段は、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後から、前記移動機構が前記搬送面と前記吐出口との距離を所定値以上とするまで、前記吐出口から前記第1液体が排出され続けるように、前記排出手段を制御することが好ましい。これによると、詰まった記録媒体を取り除くための準備が完了するまで吐出口から第1液体が排出され続けるため、吐出口が閉塞されるのをさらに防止することができる。
さらに、本発明においては、前記制御手段が、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出するまでに前記第2液体付与手段により記録媒体に付与された前記第2液体の量が多くなるに連れて、前記吐出口から排出する前記第1液体の量が多くなるように、前記排出手段を制御することが好ましい。これによると、記録媒体に付与された前記第2液体の量が多くなると吐出口の閉塞が強固になされる可能性があり、この吐出口の閉塞を防止するために必要な第1液体の排出量を適切に調整して吐出口の閉塞を防止できる。また、当初から第1液体の排出量を多く設定しておく場合と比較して第1液体が無駄に排出されるのを抑制することができる。
加えて、本発明においては、前記吐出口を払拭するワイパを有するワイプ機構と、前記搬送機構の搬送面をクリーニングするクリーニング機構とをさらに備えており、前記記録媒体の詰まりが解除された後に、前記ワイプ機構による前記吐出口の払拭と、前記クリーニング機構による前記搬送面のクリーニングとが同時に行われることが好ましい。これによると、正常な状態に素早く復帰させることができる。
また、本発明においては、記録媒体に記録された画像を読み取る画像センサと、前記記録媒体の詰まりが解除された後に、全ての前記吐出口から前記第1液体の液滴を吐出させることによって記録媒体にテストパターンが記録されるように前記液体吐出ヘッドを制御するテストパターン制御手段と、前記テストパターン制御手段が記録媒体に前記テストパターンを記録させたときの前記画像センサの読み取り結果から、各前記吐出口から液滴が吐出されたか否かを判断する判断手段とをさらに備えていることが好ましい。これによると、吐出口が閉塞されているか否かを確実に検出することができる。
さらに、本発明においては、前記搬送方向に配列された複数の前記液体吐出ヘッドを備えており、前記検出手段が、前記液体吐出ヘッドの前記搬送方向に関する下流側にそれぞれ配置された記録媒体の有無を検知する複数の記録媒体センサを有しており、前記検出手段は、前記複数の記録媒体センサの検知結果から、詰まった記録媒体が対向している前記液体吐出ヘッドを特定し、前記制御手段は、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後に、記録媒体の搬送を停止させるように前記搬送機構を制御すると同時に、前記検出手段が特定した前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から前記第1液体が排出されるように前記排出手段を制御することが好ましい。これによると、詰まった記録媒体が対向している液体吐出ヘッドを容易に特定することができると共に、第1液体が無駄に排出されるのを抑制することができる。
このとき、前記制御手段は、前記搬送方向に関する前記第2液体付与手段と前記検出手段が特定した前記液体吐出ヘッドまでの距離が短くなるに連れて、前記検出手段が特定した当該液体吐出ヘッドに係る前記吐出口から排出する前記第1液体の量が多くなるように、前記排出手段を制御することがより好ましい。用紙に付与された第2液体が乾燥するとジャムが発生した場合に液体吐出ヘッドに第2液体が付着しにくくなり、これによると、第2液体が第2液体における未乾燥率が高くなるに連れて、第1液体の排出量が増えるため、吐出口が凝集物又は析出物によって閉塞されるのを効率よく防止することができる。
本発明においては、前記搬送方向に配列された複数の前記液体吐出ヘッドを備えており、前記検出手段が、前記搬送方向に関して、前記第2液体付与手段の上流側及び前記液体吐出ヘッドの下流側にそれぞれ配置された記録媒体の有無を検知する2つの記録媒体センサを有しており、前記制御手段は、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後に、記録媒体の搬送を停止させるように前記搬送機構を制御すると同時に、全ての前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から前記第1液体が排出されるように前記排出手段を制御することが好ましい。これによると、2つの記録媒体センサにより、記録媒体の詰まりを効率よく検出することができる。また、記録媒体センサの数を少なくして低コスト化を図ることができる。
本発明によると、記録媒体が詰まることによって、第2液体が塗布された記録媒体が吐出口に接触し、吐出口において第1液体と第2液体とが混合されたとしても、記録媒体の詰まりが検出された直後に吐出口から第1液体と共に第2液体が排出される。このように、第1液体中の成分が凝集又は析出する前に、吐出口から混合された第1及び第2液体が排出されるため、吐出口が凝集物又は析出物によって閉塞されるのを防止することができる。
本発明の実施形態によるインクジェットプリンタの概略側面図である。 図1に示すインクジェットヘッドのヘッド本体に係る上面図である。 図2に示す一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図4に示すワイパ制御部の動作を説明するための図である。 図4に示すテストパターン印刷部により印刷されたテストパターンを説明するための図である。 図1に示すインクジェットプリンタの印刷動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
インクジェットプリンタ101は、図1に示すように、図1右方から左方に向かって用紙Pを搬送する搬送ユニット20と、搬送ユニット20によって搬送された用紙Pに、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインク滴をそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド1と、各インクの色素成分を凝集又は析出させるプレコート液(Pre)の液滴を吐出するプレコートヘッド2と、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2に対応するポンプ32(図4参照)と、6つの用紙センサ31a〜31fと、ラインセンサ30と、ヘッド昇降機構33(図4参照)と、ワイパユニット36(図4及び図5参照)と、クリーナーユニット37と、インクジェットプリンタ101全体を制御する制御装置16とを有している。なお、本実施形態において、副走査方向とは搬送ユニット20で用紙Pを搬送するときの搬送方向と平行な方向であり、主走査方向とは副走査方向に直交する方向であって水平面に沿った方向である。また、顔料インクに対しては顔料色素を凝集させるプレコート液が使用され、染料インクに対しては染料色素を析出させるプレコート液が使用される。
搬送ユニット20は、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8とを有している。ベルトローラ7は、駆動ローラであって、図示しない搬送モータから駆動力が与えられることで図1中反時計回りに回転する。ベルトローラ6は、従動ローラであって、ベルトローラ7の回転により搬送ベルト8が走行するのに伴って回転する。搬送ベルト8の外周面には、弱粘着性のシリコン層が形成されており、載置された用紙Pを保持する。搬送ベルト8の外周面に載置された用紙Pは、図1左方へと搬送される。4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する下流側には、剥離プレート13が配置されている。搬送方向に搬送された用紙Pは、プレコートヘッド2及び4つのインクジェットヘッド1の下方を順に通過した後に、剥離プレート13によって、搬送ベルト8の搬送面から剥離されると共に、搬送ベルト8の図中左方に配置された排紙トレイ14に排出される。プラテン10は、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2に対向配置され、搬送ベルト8の上側ループを内側から支える。これにより、搬送ベルト8の外周面と4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2の吐出面との間には、画像形成に適した所定の間隙が形成される。
4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2は、同一構造を有しており、それぞれ主走査方向に沿って延在し、副走査方向には互いに平行に配置されている。プレコートヘッド2は、4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する上流側に配置されている。各インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2の下面は、複数の吐出口108(図3参照)が配列された吐出面となっている。すなわち、インクジェットプリンタ101は、主走査方向にインク滴が吐出される複数の吐出口108が配列されたライン式のカラーインクジェットプリンタである。
搬送ベルト8の上側ループの外周面と各吐出面とが対向しつつ平行となっている。搬送ベルト8によって搬送されてきた用紙Pは、プレコートヘッド2のすぐ下方を通過する際に、用紙Pの上面における画像が形成される領域にプレコート液が塗布されるように、プレコートヘッド2からプレコート液滴が吐出される。その後、当該用紙Pが、4つのインクジェットヘッド1のすぐ下方を通過する際に、用紙Pの上面におけるプレコート液が塗布された領域に、各インクジェットヘッド1から各色のインク滴が順に吐出される。これにより、用紙P上に所望のカラー画像が形成される。このとき、用紙P上に塗布されたプレコート液上にインク滴が着弾すると、プレコート液がインク滴の色素成分を凝集又は析出させるため、用紙Pにおけるインクにじみ防止や用紙P上に形成される画像の発色性向上がなされる。
次に、図2、図3を参照しつつインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2について詳細に説明する。なお、プレコートヘッド2は、インクジェットヘッド1と同一の構造を有しているため、説明を省略する。図3では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及び吐出口108を実線で描いている。
インクジェットヘッド1は、図2に示すように、流路ユニット9の上面9aに4つのアクチュエータユニット21が固定された積層体である。図2及び図3に示すように、流路ユニット9は、圧力室110等を含むインク流路が内部に形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
流路ユニット9は、ステンレス鋼からなる複数の金属製のプレートを互いに位置合わせした積層体である。流路ユニット9内には、マニホールド流路105から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経て吐出口108に至る多数の個別インク流路が形成される。
流路ユニット9の上面9aには、図示しないリザーバユニットからのインクが供給される計10個のインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の下面には吐出面が形成されており、多数の吐出口108がマトリクス状に配置されている。なお、吐出口108は、主走査方向に関して主走査方向解像度である600dpiの間隔で配列されている。
流路ユニット9におけるインクの流れについて説明する。図3〜図4に示すように、リザーバユニットからインク供給口105bを介して流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105から副マニホールド流路105aに分配される。副マニホールド流路105a内のインクは、各個別インク流路に流れ込み、圧力室110を介して吐出口108に至る。
ポンプ32は、対応するインクジェットヘッド1又はプレコートヘッド2において、吐出口108内のインクが外部に排出されるように、リザーバユニットを介して流路ユニット9のインク供給口105bにインクを強制的に供給する。なお、図4においては1つのポンプ32が示されているが、インクジェットプリンタ101は、各インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2に対応する5つのポンプ32を有している。
図1に戻って、6つの用紙センサ31a〜31fは、搬送ベルト8の搬送面における用紙Pの有無を検知するための反射型センサであり、プレコートヘッド2の搬送方向に関する両側、及び、4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する下流側において、搬送ベルト8の搬送面と対面するようにそれぞれ配置されている。具体的には、搬送方向の上流側から、用紙センサ31a、プレコートヘッド2、用紙センサ31b、インクジェットヘッド1(K)、用紙センサ31c、インクジェットヘッド1(C)、用紙センサ31d、インクジェットヘッド1(M)、用紙センサ31e、インクジェットヘッド1(Y)、用紙センサ31fの順に配置されている。これにより、6つの用紙センサ31a〜31fの検知結果から、用紙Pと対向しているのが4つのインクジェットヘッド1のうちどれかを特定することができる。
ラインセンサ30が、4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する下流側において、搬送ベルト8の外周面と対面するように配置されている。ラインセンサ30は、主走査方向に配列された複数の光素子を有しており、4つのインクジェットヘッド1から吐出されたインク滴によって用紙P上に印刷された画像を読み取ることができる。
4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2と、6つの用紙センサ31a〜31fと、ラインセンサ30とが、フレーム35に固定されている。ヘッド昇降機構33は、図示しないモータによって、フレーム35と共に4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を図1中上下方向に昇降させる。
ワイパユニット36は、後述するメンテナンス動作において、各吐出面を払拭するゴムなどの弾性材料からなる板部材であるワイパ36a(図5参照)を有している。ワイパユニット36は、ワイパ36aを、インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2の吐出面に接触させつつ主走査方向に沿って移動させることによって、各吐出面を払拭する。
クリーナーユニット37は、後述するメンテナンス動作において、搬送ベルト8の外周面をクリーニングする。クリーナーユニット37は、搬送ベルト8の図1中左下方に配置されており、洗浄液塗布部材37aとブレード37bとを有している。洗浄液塗布部材37aは、搬送ベルト8の幅方向全域と対向するように延在しつつ、図示しない洗浄液タンクから供給された洗浄液を保持する多孔質体を有している。ブレード37bは、洗浄液塗布部材37aの搬送ベルト8の回転方向に関するすぐ下流側に配置されており、搬送ベルト8の幅方向全域と対向するように延在しているゴムなどの弾性材料からなる板部材である。
洗浄液塗布部材37a及びブレード37bは、図示しない移動機構によって、洗浄液塗布部材37aの多孔質体及びブレード37bの先端が搬送ベルト8の外周面と当接する当接位置と、洗浄液塗布部材37aの多孔質体及びブレード37bの先端が搬送ベルト8の外周面から離隔する離隔位置とを選択的に取り得る。後述するメンテナンス動作において、クリーナーユニット37は、洗浄液塗布部材37a及びブレード37bを当接位置に移動させる。このとき、搬送ベルト8が反時計回りに回転することによって、洗浄液塗布部材37aが搬送ベルト8の外周面に洗浄液を塗布し、ブレード37bが搬送ベルト8の外周面に付着した汚れを洗浄液と共に掻き取る。ブレード37bが掻き取った洗浄液は、図示しない廃液タンクに流れ込む。
次に、図4を参照しつつ、制御装置16について説明する。制御装置16は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びこれらプログラムに使
用されるデータを書き替え可能に記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時的に記憶するRA
M(Random Access Memory)とを含んでいる。制御装置16を構成する各機能部は、これらハードウェアとEEPROM内のソフトウェアとが協働して構築されている。図4に示すように、制御装置16は、インクジェットプリンタ101全体を制御するものであり、搬送制御部50と、画像データ記憶部41と、ヘッド制御部42と、用紙詰まり検出部43と、パージ制御部44と、ヘッド昇降制御部45と、ワイパ制御部46と、クリーナー制御部47と、テストパターン印刷部48と、吐出異常検出部49とを有している。
搬送制御部50は、搬送方向に沿って用紙Pが搬送されるように搬送ユニット20の搬送モータを制御する。画像データ記憶部41は、用紙Pに印刷される画像に係る画像データを記憶している。
ヘッド制御部34は、画像データ記憶部41に記憶された画像データに基づいて、プレコートヘッド2のアクチュエータユニット21を駆動することによって、プレコート液滴を所望のタイミングで吐出口108から吐出させると共に、各インクジェットヘッド1のアクチュエータユニット21を駆動することによって、所望の体積のインク滴を所望のタイミングで吐出口108から吐出させる。
用紙詰まり検出部43は、搬送された用紙Pが、各インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2に係る吐出面と対向する位置で詰まったことを用紙詰まりとして検出する。(なお、用紙詰まり検出部43及び用紙センサ31a〜31eが、検出手段に含まれている。)具体的には、用紙詰まり検出部43は、用紙センサ31a〜31eが搬送された用紙Pを検出したときから、用紙Pの搬送速度から決定される所定時間以内に、用紙Pを検出した用紙センサ31a〜31eの搬送方向に関する下流側に隣接する用紙センサ31b〜31fが用紙Pを検出しなければ、用紙詰まりを検出すると共に、図示しない表示装置に用紙詰まりが検出されたことを表示させる。
また、用紙詰まり検出部43は、用紙詰まりを検出したときに、用紙センサ31a〜31fの検出結果から詰まった用紙が対向しているインクジェットヘッド1を特定する。例えば、用紙詰まり検出部43は、用紙センサ31b〜31dが用紙Pを検出し、用紙センサ31a、31e、31fが用紙Pを検出していなければ、詰まった用紙Pと対向しているインクジェットヘッド1を、3つのインクジェットヘッド1(K)、インクジェットヘッド1(C)、インクジェットヘッド1(M)に特定する。
ヘッド昇降制御部45は、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2が、用紙Pに印刷を行うときの印刷位置(図1及び図5(c)参照)、及び、各インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2の吐出面と搬送ベルト8の搬送面とが所定距離で離隔するメンテナンス位置(図5(a)及び図5(b)参照)とを選択的に取るように、ヘッド昇降機構33によるフレーム35の昇降動作を制御する。なお、メンテナンス位置は、印刷位置よりも上方(搬送ベルト8から離隔する方向)に位置している。
ここで、上述の用紙詰まりが発生すると、ユーザが詰まった用紙Pの除去作業を行うことになる。ヘッド昇降制御部45は、除去作業を行うユーザからの除去作業開始指令によって、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を印刷位置からメンテナンス位置に移動させる。これにより、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2の吐出面と搬送ベルト8の搬送面との距離が広がり、ユーザは詰まった用紙Pを容易に除去することができる。ユーザは、詰まった用紙Pを除去した後に、図示しない操作パネルに印刷再開指令を入力する。後述するように、ユーザからの印刷再開指令によって、インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2に係るメンテナンス処理が実行される。
パージ制御部44は、インクジェットヘッド1に係る吐出口108内のインク、又は、プレコートヘッド2に係る吐出口108内のプレコート液が排出されるパージ動作が行われるように、5つのポンプ32を駆動する。上述の用紙詰まりが発生すると、詰まった用紙Pの印刷面がインクジェットヘッド1の吐出面に接触することがある。
パージ制御部44は、用紙詰まり検出部43が用紙詰まりを検出した直後に、搬送制御部50を介して搬送ベルト8の回転を停止させると同時に、用紙詰まり検出部43が特定したインクジェットヘッド1に係る吐出口108からインクが排出されるように、ポンプ32の駆動を開始する。これにより、インクジェットヘッド1に係る吐出口108内のインクが付着したプレコート液と共に外部に排出される。排出されたインク及びプレコート液は、搬送ベルト8上に流れ落ちる。ヘッド昇降制御部45が、除去作業を行うユーザからの除去作業開始指令を受けて、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を印刷位置からメンテナンス位置に移動したとき、パージ制御部44は、ポンプ32の駆動を停止する。
このとき、パージ制御部44は、用紙詰まり検出部43が特定したインクジェットヘッド1のプレコートヘッド2からの搬送方向に関する距離が短くなるに連れて、及び、詰まった用紙Pに塗布されたプレコート液の量が多くなるに連れて、当該インクジェットヘッド1に係る吐出口108から排出されるインク量が多くなるように、各インクジェットヘッドに対応するポンプ32の駆動回転数を制御する。なお、用紙Pに塗布されたプレコート液の量は、画像データから算出される。
また、パージ制御部44は、後述のメンテナンス処理において、インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2の各吐出口108から所定量のインク及びプレコート液が排出されるように各ポンプ32を駆動する。
ワイパ制御部46は、メンテナンス動作において、インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2の各吐出面がワイパ36aに払拭されるように、ワイパユニット36を制御する。
メンテナンス動作は、詰まった用紙Pが除去されることによって用紙詰まりが解除された後に、ユーザからの印刷再開指令によって開始される。メンテナンス動作が開始されると、パージ制御部44が、図5(a)に示すように、インクジェットヘッド1の各吐出口108から所定量のインクを排出させる。また、これと同時に、プレコートヘッド2の各吐出口108から所定量のプレコート液を排出させる。そして、図5(b)に示すように、ワイパ制御部46が、ワイパ36aが各吐出面に接触しつつ主走査方向に沿って移動するようにワイパユニット36を制御することで、各吐出面を払拭する。各吐出面の払拭が完了すると、図5(c)に示すように、ヘッド昇降制御部45が、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2をメンテナンス位置から印刷位置に移動させて、メンテナンス動作が完了する。
クリーナー制御部47は、メンテナンス動作において、ワイパユニット36による吐出面の払拭が開始されると同時に、搬送制御部50を介して搬送ベルト8を反時計回りに回転させると共に、洗浄液塗布部材37a及びブレード37bを、当接位置に移動させる。これにより、搬送ベルト8の外周面に排出されたインク及びプレコート液が、洗浄液塗布部材37aに塗布された洗浄液と共に、ブレード37bに掻き取られる。
テストパターン印刷部48は、メンテナンス動作が完了した後に、ヘッド制御部42及び搬送制御部50を介して、インクジェットヘッド1毎に、図6に示すようなテストパターン90を用紙Pに印刷させる。テストパターン印刷部48は、ヘッド制御部42を介して主走査方向に関する一方から順に3つ毎に選択された吐出口108からインク滴を同時に吐出させることを、選択を開始する吐出口108を他方に1つずつ移動させながら3回繰り返すことによって、テストパターン90を形成する。これにより、テストパターン90においては、吐出口108に対応する搬送方向に延在する複数の直線が主走査方向に配列された直線群が3つ形成される。これら3つの直線群は搬送方向に配列されている。このように、主走査方向に関して隣接する直線同士を、搬送方向に関して互いに異なる位置に形成することによって、直線同士が接触するのを防止している。
吐出異常検出部49は、用紙Pに印刷されたテストパターン90をラインセンサ30に読み取らせ、その読み取り結果から、テストパターン90の各直線の主走査方向に関する位置を検出する。吐出異常検出部49は、その検出結果から、インク滴の着弾位置の位置ずれ又はインク滴の不吐出などの吐出異常を起こしている吐出口108を検出する。吐出異常検出部49は、吐出異常を起こしている吐出口108を検出すると、その旨を図示しない表示装置に表示させる。
次に、インクジェットプリンタ101の印刷動作について説明する。図7に示すように、インクジェットプリンタ101が、上位のコンピュータから印刷指令を受信すると、受信した印刷指令に係る印刷が開始される(S101)。具体的には、搬送ユニット20が、用紙Pの搬送を開始し、画像データ記憶部41に記憶された画像データに係る画像が搬送された用紙Pに印刷されるように、プレコートヘッド2がプレコート液滴を吐出しつつ、各インクジェットヘッド1がインク滴を吐出する。
印刷が開始されると、用紙詰まり検出部43は、搬送された用紙Pが各インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2に係る吐出面と対向する位置で詰まることによって発生する用紙詰まりを検出したか否かを判断する(S102)。用紙詰まり検出部43が、用紙詰まりを検出しなければ(S102:NO)、印刷指令に係る印刷が完了するまで、用紙詰まりを検出したか否かの判断を繰り返す(S103:NO)。印刷が完了すれば(S103:YES)、印刷動作を終了する。
一方、用紙詰まり検出部43が、用紙詰まりを検出すれば(S102:YES)、用紙詰まり検出部43は、用紙センサ31a〜31fの検出結果から、詰まった用紙が対向しているインクジェットヘッド1を特定(S104)すると共に、図示しない表示装置に用紙詰まりが検出されたことを表示させる。また、パージ制御部44が、用紙詰まり検出部43が用紙詰まりを検出した直後に、用紙詰まり検出部43が特定したインクジェットヘッド1に係る吐出口108からのインクの排出を開始する(S105)。ここで、用紙詰まりが検出された直後は、遅くとも、吐出口108に付着したプレコート液によってインクの色素成分が完全に凝集又は析出するまで、又は、インクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2が印刷位置から移動を開始するまでである。ヘッド昇降制御部45は、ユーザからの除去作業開始指令を受けるまで待機し(S106)、除去作業開始指令を受ければ(S106:YES)、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を印刷位置からメンテナンス位置に移動させる(S107)。パージ制御部44は、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2がメンテナンス位置に移動したときに、吐出口108からのインクの排出を停止する(S108)。
その後、制御装置16は、用紙詰まりに関する用紙Pが除去された後に、ユーザからの印刷再開指令を受けるまで待機し(S109)、印刷再開指令を受ければ(S109:YES)、インクジェットヘッド1の吐出口108からインクを強制排出させた後のワイパ36aによる吐出面の払拭、及び、これと同時に行われるクリーナーユニット37による搬送ベルト8の外周面のクリーニングを含むメンテナンス動作を実行する(S110)。
メンテナンス動作が完了すると、テストパターン印刷部48が用紙Pにテストパターン90を印刷させ、吐出異常検出部49が、用紙Pに印刷されたテストパターン90をラインセンサ30に読み取らせて解析し(S111)、吐出異常を起こしている吐出口108が存在するか否かを判断する(S112)。吐出異常検出部49が、吐出異常を起こしている吐出口108が存在していないと判断すれば(S112:NO)、制御装置16は、新たな用紙Pに対して印刷指令に係る印刷を再び開始する(S101)。吐出異常検出部49が、吐出異常を起こしている吐出口108が存在すると判断すれば(S112:NO)、吐出異常検出部49は、その旨を図示しない表示装置に表示させる(S113)。以上で印刷動作を終了する。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ101によると、用紙Pが詰まることによって、プレコート液が塗布された用紙Pがインクジェットヘッド1の吐出口108に接触し、吐出口108においてインクとプレコート液とが混合されたとしても、用紙詰まりが検出された直後に、吐出口108からインクが排出される。このように、吐出口108において、インクの色素成分が凝集又は析出する前に、混合されたインクとプレコート液とが排出されるため、吐出口108がインクの色素成分の凝集物又は析出物によって閉塞されるのを防止することができる。
また、ポンプ32が、対応するインクジェットヘッド1において、リザーバユニットを介して流路ユニット9のインク供給口105bにインクを強制的に供給することによって、吐出口108内のインクを外部に排出するため、吐出口108から効率よくインクを排出することができる。
さらに、パージ制御部44は、用紙詰まり検出部43が用紙詰まりを検出した直後に、用紙詰まり検出部43が特定したインクジェットヘッド1に係る吐出口108からインクが排出されるように、ポンプ32の駆動を開始し、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を印刷位置からメンテナンス位置に移動したときに、ポンプ32の駆動を停止する。このように、詰まった用紙Pを取り除くための準備が完了するまで吐出口108からインクが排出され続けるため、吐出口108がインクの色素成分の凝集物又は析出物によって閉塞されるのをさらに防止することができる。
このとき、用紙詰まり検出部43が、プレコートヘッド2の搬送方向に関する両側、及び、4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する下流側のそれぞれに配置された6つの用紙センサ31a〜31fの検出結果に基づいて、用紙Pと対向しているインクジェットヘッド1を特定するため、インクを排出させるべき吐出口108を容易に特定することができると共に、特性した吐出口108のみからインクを排出させることでインクが無駄に排出されるのを抑制することができる。
また、パージ制御部44は、詰まった用紙Pに対して塗布されたプレコート液の量が多くなるに連れて、当該インクジェットヘッド1に係る吐出口108から排出されるインク量が多くなるように、逆にいうと、プレコート液の量が少なくなるに連れて、排出されるインク量が少なくなるように、ポンプ32の駆動回転数を制御するため、インクが無駄に排出されるのを抑制することができる。
さらに、パージ制御部44は、用紙詰まり検出部43が特定したインクジェットヘッド1のプレコートヘッド2からの搬送方向に関する距離が短くなるに連れて、当該インクジェットヘッド1に係る吐出口108から排出されるインク量が多くなるように、ポンプ32の駆動回転数を制御する。これにより、吐出口108に付着するプレコート液における未乾燥率が高くなるに連れて、インクの排出量が増えるため、吐出口108がインクの色素成分の凝集物又は析出物によって閉塞されるのを効率よく防止することができる。
加えて、メンテナンス動作において、インクジェットヘッド1の吐出口108からインクを強制排出させた後のワイパ36aによる吐出面の払拭、及び、クリーナーユニット37による搬送ベルト8の外周面のクリーニングが同時に行われるため、インクジェットプリンタ101を印刷可能な状態に素早く復帰させることができる。
また、メンテナンス動作が完了した後に、テストパターン印刷部48が用紙Pにテストパターン90を印刷させ、吐出異常検出部49が、用紙Pに印刷されたテストパターン90をラインセンサ30に読み取らせて解析し、インク滴の着弾位置の位置ずれ又はインク滴の不吐出など吐出異常を起こしている吐出口108が存在するか否かを判断するため、インクジェットヘッド1に係る吐出口108が閉塞されているか否かを確実に検出することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。上述の実施形態では、ポンプ32が、対応するインクジェットヘッド1又はプレコートヘッド2において、リザーバユニットを介して流路ユニット9のインク供給口105bにインクを強制的に供給することによって、吐出口108内のインクを排出する構成であるが、インクジェットヘッド1が有するアクチュエータユニット21を駆動することによって、吐出口108内のインクを排出する構成であってもよい。この場合の排出方法は、アクチュエータユニット21を駆動することによってンクジェットヘッド1の全ての吐出口108からインク滴を吐出することを指しており、所定の排出量に達するまでインク滴を複数回吐出することが望ましい。
また、上述の実施形態においては、用紙詰まり検出部43が用紙詰まりを検出した直後から、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を印刷位置からメンテナンス位置に移動するまでの間、ポンプ32を駆動して吐出口108からのインクの排出を継続する構成であるが、用紙詰まり検出部43が用紙詰まりを検出した直後から所定時間が経過するまでの間、又は、用紙詰まり検出部43が用紙詰まりを検出した直後からユーザの排出停止指令を受けるまでの間、吐出口108からのインクの排出を継続する構成であってもよい。また、上述の実施形態においては、ヘッド昇降制御部45が、除去作業を行うユーザからの除去作業開始指令によって、4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を印刷位置からメンテナンス位置に移動させる構成であるが、ユーザからの除去作業開始指令を受けずにメンテナンス位置に移動させてもよい。この場合は、詰まった用紙Pと4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を早く離すことができるので、用紙に塗布された前処理液が、インクジェットヘッドの吐出面に付着され続けることを回避できる。
さらに、上述の実施形態においては、用紙詰まり検出部43が、プレコートヘッド2の搬送方向に関する両側、及び、4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する下流側のそれぞれに配置された6つの用紙センサ31a〜31fの検出結果に基づいて、用紙Pと対向している吐出口からインクを排出すべきインクジェットヘッド1を特定する構成であるが、プレコートヘッド2又は4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する上流側、及び、4つのインクジェットヘッド1の搬送方向に関する下流側に一つずつ、計2つの用紙センサを配置する構成であってもよい。このとき、用紙詰まり検出部が、上流側の用紙センサが用紙を検知した所定時間経過後に、下流側の用紙センサが用紙Pを検知しなければ用紙詰まりを検出し、用紙詰まりを検出した直後に、全てのインクジェットヘッド1に係る吐出口108からインクの排出を開始することが好ましい。これによると、2つの用紙センサで用紙詰まりを効率よく検出することができるため、用紙センサの数を減らして低コスト化を図ることができる。
加えて、上述の実施形態においては、用紙詰まり検出部43が特定したインクジェットヘッド1のプレコートヘッド2からの搬送方向に関する距離が短くなるに連れて、及び、詰まった用紙Pに対して塗布されたプレコート液の量が多くなるに連れて、当該インクジェットヘッド1に係る吐出口108から排出するインク量を多くする構成であるが、インクジェットヘッド1のプレコートヘッド2からの搬送方向に関する距離、及び、詰まった用紙Pに対して塗布されたプレコート液の量の少なくともいずれかによって、吐出口108から排出するインク量を変化させない構成であってもよい。
さらに、上述の実施形態においては、メンテナンス動作において、インクジェットヘッド1の吐出口108からインクを排出させた後のワイパ36aによる吐出面の払拭、及び、クリーナーユニット37による搬送ベルト8の外周面のクリーニングを同時に行う構成であるが、これらを互いに異なるタイミングで行う構成であってもよい。
加えて、上述の実施形態においては、メンテナンス動作が完了した後に、用紙Pにテストパターン90を印刷し、当該テストパターン90をラインセンサ30に読み取らせた結果から吐出異常を起こしている吐出口108が存在するか否かを判断する構成であるが、テストパターン90の印刷及び吐出異常を起こしている吐出口108が存在するか否かの判断を行わない構成であってもよい。
また、上述の実施形態においては、プレコートヘッド2の吐出口108からプレコート液滴を吐出することによって、用紙Pにプレコート液を塗布する構成であるが、他の構成で用紙Pにプレコート液を塗布してもよい。例えば、外周面にプレコート液を保持するローラを用紙Pに当接させることによって、用紙Pにプレコート液を塗布する構成であってもよい。
さらに、上述の実施形態においては、ヘッド昇降機構33が、フレーム35と共に4つのインクジェットヘッド1及びプレコートヘッド2を昇降させる構成であるが、ヘッド昇降機構が、インクジェットヘッド1のみを昇降させる構成であってもよいし、搬送ユニット20を昇降させる構成であってもよい。後者の場合、インクジェットヘッド1は固定されていてもよいし、昇降可能となっていてもよい。
加えて、上述の実施形態においては、用紙詰まり検出部43が用紙詰まりを検出した直後に、用紙詰まり検出部43が特定したインクジェットヘッド1に係る吐出口108からのインクを排出させ、他のインクジェットヘッド1に係る吐出口108からインクを排出させない構成であるが、他のインクジェットヘッド1に係る吐出口108から、アクチュエータユニット21を駆動することによって、インク滴を吐出させる構成であってもよい。これによると、他のインクジェットヘッド1に係る吐出口108内のインクが増粘するのを抑制することができる。
また、上述の実施形態では、パージ動作において、インクジェットヘッド1単位で吐出口108からインクを強制排出させる構成であるが、インクジェットヘッド内の流路を互いに独立させることによって、インクジェットヘッドに係る一部の吐出口からインクを排出可能な構成とし、インクジェットヘッド1に係る吐出口のうち、用紙Pと対向する吐出口のみからインクを排出させてもよい。例えば、搬送される用紙Pの幅及び当該用紙Pの主走査方向に関する位置を検出し、検出結果に基づいて用紙Pと対向する吐出口を特定すると共に、特定した吐出口からインクを排出させる構成であってもよい。これによると、インクが無駄に排出されるのをさらに抑制することができる。
また、上述の実施形態では、4つのインクジェットヘッド1が互いに異なる色のインク滴を吐出する構成であるが、2、3又は5以上のインクジェットヘッド1が互いに異なる色のインク滴を吐出する構成であってもよいし、1つのインクジェットヘッドが複数の色のインク滴及びプレコート液滴を吐出する構成であってもよい。
本発明は、インク以外の液体を吐出する液体吐出装置にも適用可能である。さらに、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機などにも適用可能である。
1 インクジェットヘッド
2 プレコートヘッド
8 搬送ベルト
16 制御装置
30 ラインセンサ
31a〜31f 用紙センサ
32 ポンプ
33 ヘッド昇降機構
34 ヘッド制御部
36 ワイパユニット
36a ワイパ
37 クリーナーユニット
37a 洗浄液塗布部材
37b ブレード
42 ヘッド制御部
43 用紙詰まり検出部
44 パージ制御部
45 ヘッド昇降制御部
46 ワイパ制御部
47 クリーナー制御部
48 テストパターン印刷部
49 吐出異常検出部
50 搬送制御部
101 インクジェットプリンタ
108 吐出口

Claims (9)

  1. 記録媒体を搬送する搬送機構と、
    記録媒体に画像を形成する第1液体を吐出するための吐出口が形成された液体吐出ヘッドと、
    記録媒体の搬送方向に関して前記液体吐出ヘッドよりも上流に配置され、前記第1液体と反応して前記第1液体中の成分を凝集又は析出させる第2液体を記録媒体に付与する第2液体付与手段と、
    前記吐出口と対向する位置で生じた記録媒体の詰まりを検出する検出手段と、
    前記第1液体を前記吐出口から排出させる排出手段と、
    前記排出手段を制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、前記搬送機構により搬送される記録媒体に前記第2液体の付与及び前記第1液体による前記画像の記録がされるように前記搬送機構、前記第2液体付与手段及び前記液体吐出ヘッドを制御し、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後に、記録媒体の搬送を停止させるように前記搬送機構を制御すると同時に、前記吐出口から前記第1液体が排出されるように前記排出手段を制御することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記排出手段が、前記吐出口に接続された液体流路に前記第1液体を強制的に供給することによって、前記吐出口から前記第1液体を排出させるポンプを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記搬送機構の搬送面と前記吐出口との距離が変化するように、前記搬送機構と、前記液体吐出ヘッドとの少なくともいずれかを移動させる移動機構をさらに備えており、
    前記制御手段は、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後から、前記移動機構が前記搬送面と前記吐出口との距離を所定値以上とするまで、前記吐出口から前記第1液体が排出され続けるように、前記排出手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御手段は、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出するまでに前記第2液体付与手段により記録媒体に付与された前記第2液体の量が多くなるに連れて、前記吐出口から排出する前記第1液体の量が多くなるように、前記排出手段を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記吐出口を払拭するワイパを有するワイプ機構と、
    前記搬送機構の搬送面をクリーニングするクリーニング機構とをさらに備えており、
    前記記録媒体の詰まりが解除された後に、前記ワイプ機構による前記吐出口の払拭と、前記クリーニング機構による前記搬送面のクリーニングとが同時に行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 記録媒体に記録された画像を読み取る画像センサと、
    前記記録媒体の詰まりが解除された後に、全ての前記吐出口から前記第1液体の液滴を吐出させることによって記録媒体にテストパターンが記録されるように前記液体吐出ヘッドを制御するテストパターン制御手段と、
    前記テストパターン制御手段が記録媒体に前記テストパターンを記録させたときの前記画像センサの読み取り結果から、各前記吐出口から液滴が吐出されたか否かを判断する判断手段とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記搬送方向に配列された複数の前記液体吐出ヘッドを備えており、
    前記検出手段が、前記液体吐出ヘッドの前記搬送方向に関する下流側にそれぞれ配置され、記録媒体の有無を検知する複数の記録媒体センサを有しており、
    前記検出手段は、前記複数の記録媒体センサの検知結果から、詰まった記録媒体が対向している前記液体吐出ヘッドを特定し、
    前記制御手段は、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後に、記録媒体の搬送を停止させるように前記搬送機構を制御すると同時に、前記検出手段が特定した前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から前記第1液体が排出されるように前記排出手段を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記制御手段は、前記搬送方向に関する前記第2液体付与手段と前記検出手段が特定した前記液体吐出ヘッドまでの距離が短くなるに連れて、前記検出手段が特定した当該液体吐出ヘッドに係る前記吐出口から排出する前記第1液体の量が多くなるように、前記排出手段を制御することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記搬送方向に配列された複数の前記液体吐出ヘッドを備えており、
    前記検出手段が、前記搬送方向に関して、前記第2液体付与手段の上流側及び前記液体吐出ヘッドの下流側にそれぞれ配置された記録媒体の有無を検知する2つの記録媒体センサを有しており、
    前記制御手段は、前記検出手段が前記記録媒体の詰まりを検出した直後に、記録媒体の搬送を停止させるように前記搬送機構を制御すると同時に、全ての前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から前記第1液体が排出されるように前記排出手段を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
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