JP2009154406A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクが記録媒体にうまく着弾しない状態を適切に解消する。
【解決手段】画像センサ151にインクジェットヘッド1のインク吐出面を撮像させる。画像解析部43は、画像センサ151からの撮像データに基づいて、インク吐出面に紙片が付着しており、インク吐出面に形成された複数のインクの吐出口が紙片によって遮蔽されているか否かを判定する。複数のインクの吐出口が紙片によって遮蔽されていると画像解析部43が判定すると、異物除去作業制御部44は、異物除去ユニット170を制御して、インク吐出面から紙片を除去させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、インクを吐出する吐出口を有するインクジェット記録装置に関する。
インクを吐出する複数の吐出口が形成されたインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置において、インクジェットヘッドから記録媒体にインクを吐出させる際、インクが記録媒体へとうまく着弾しないことがある。特許文献1は、インクを吐出する各ノズルにおいてインクの不吐出を検出するためのチャートを印刷し、そのチャートをラインセンサ等からなる読み取り部で読み取る。そして、読み取ったデータを解析することによって、不吐出のノズルを検出している。
特開2006−187979号公報
ところで、記録媒体にインクがうまく着弾しないのには種々の原因が考えられる。例えば、インクジェットヘッドの内部において何らかの異常が発生したために、吐出口からインクがうまく吐出されなくなることが考えられる。あるいは、インクの飛翔を妨げるような物体がインクジェットヘッドに付着することも考えられる。したがって、記録媒体にインクがうまく着弾しないのを解消するためには、そのような状態を引き起こした原因に応じて適切な処置を施さなければならない。しかし、特許文献1は、ノズルごとの不吐出を判定するだけであり、適切な処置としてどのような処置を施すべきかの判定ができない。したがって、特許文献1によると、インクジェットヘッドからのインクが記録媒体にうまく着弾しない状態が適切に解消されないおそれがある。
本発明の目的は、インクが記録媒体にうまく着弾しない状態が適切に解消されやすいインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出する複数の吐出口が形成された吐出面を有するインクジェットヘッドと、記録媒体が載置される載置部材を有し、前記吐出面と対向する対向位置に前記載置部材を搬送する搬送機構と、前記搬送機構に前記対向位置へと前記載置部材を搬送させると共に、前記対向位置に向かって前記インクジェットヘッドからインクを吐出させる印字制御手段と、前記載置部材に載置された記録媒体の表面、前記載置部材の表面、及び、前記吐出面のいずれかを撮像可能な画像センサと、前記画像センサによる撮像に基づいて、前記吐出口と前記対向位置との間にインクの飛翔を遮蔽する物体が、2以上の前記吐出口に跨って存在するか否かを判定する遮蔽物判定手段と、前記インクの飛翔を遮蔽する物体が2以上の前記吐出口に跨って存在すると前記遮蔽物判定手段が判定した場合に、所定の遮蔽物存在時動作を実行する遮蔽物存在時動作実行手段とを備えている。
本発明によると、インクの飛翔を遮蔽する物体が複数の吐出口に跨って存在するか否かを判定する。このため、かかる物体が存在すると判定した場合に、インクジェットヘッドに遮蔽物が存在した際に実行すべき遮蔽物存在時動作を適切に実行することができる。したがって、インクが記録媒体にうまく着弾しない状態が適切に解消されやすくなる。なお、遮蔽物存在時動作とは、遮蔽物を除去する除去動作や、遮蔽物の存在をユーザに報知する報知動作など、遮蔽物が存在しない正常な状態に復帰するため、又は、復帰するための処理に貢献するような種々の動作に相当する。
また、本発明においては、前記対向位置の近傍において記録媒体の搬送不良が発生したか否かを検出する搬送不良検出手段をさらに備えており、前記画像センサが、前記対向位置の近傍において記録媒体の搬送不良が発生したと前記搬送不良検出手段が検出した場合に、前記記録媒体の表面、前記載置部材の表面、及び、前記吐出面のいずれかを撮像することが好ましい。これによると、対向位置の近傍において記録媒体の搬送不良が発生した場合には、記録媒体の一部が破れたりしてインクジェットヘッドに付着することが多い。したがって、かかる場合に画像センサに吐出面や記録媒体の表面を撮像させ、遮蔽物が存在するか否かを判定することにより、遮蔽物の存在を適切に検出することができる。
また、本発明においては、前記遮蔽物判定手段が、前記吐出面に平行な方向に関していずれの位置に前記インクの飛翔を遮蔽する物体が存在するかを判定することが好ましい。この構成によると、遮蔽物が存在する位置を特定することができる。
また、本発明においては、前記遮蔽物存在時動作実行手段が、前記吐出面に平行な方向に関していずれの位置に前記インクの飛翔を遮蔽する物体が存在するかをユーザに報知する報知手段を有しており、前記所定の遮蔽物存在時動作として、前記遮蔽物判定手段の判定結果が示す前記吐出面に平行な方向に関する位置を前記報知手段に報知させることが好ましい。これによると、遮蔽物が存在する位置がユーザに報知されるため、ユーザは速やかにインクジェットヘッドから遮蔽物を除去することができる。
また、本発明においては、前記遮蔽物存在時動作実行手段が、前記インクの飛翔を遮蔽する物体を除去する除去作業を実行する遮蔽物除去手段を有しており、前記所定の遮蔽物存在時動作として、前記遮蔽物判定手段の判定結果が示す前記吐出面に平行な方向に関する位置を含む範囲において前記遮蔽物除去手段に除去作業を実行させることが好ましい。これによると、遮蔽物の検出に伴って自動的に遮蔽物を除去することができる。
また、本発明においては、前記遮蔽物除去手段が、前記吐出面上の複数の範囲のそれぞれにおいて前記除去作業を実行可能であり、前記遮蔽物存在時動作実行手段が、前記遮蔽物判定手段の判定結果に基づいて前記吐出面上の複数の範囲の少なくともいずれかにおいて前記遮蔽物除去手段に前記除去作業を実行させることが好ましい。これによると、遮蔽物除去手段が吐出面上の複数の範囲のそれぞれにおいて除去作業を実行するように構成されており、遮蔽物が存在する範囲の判定に基づいて除去作業の範囲が決定される。このため、遮蔽物が存在する位置において確実に除去作業を実行することができる。
また、本発明においては、前記吐出面に付着したインクを除去するインク除去手段をさらに備えており、前記遮蔽物存在時動作実行手段が、前記遮蔽物除去手段に前記除去作業を実行させた後に、前記インク除去手段にインクを除去させることが好ましい。これによると、吐出面において遮蔽物が存在した箇所はインクで汚れている可能性が高いため、遮蔽物を除去した後にインクを除去することにより、その後のインク吐出が適切に実行される。
また、本発明においては、前記画像センサが、前記吐出面を撮像してもよい。これによると、画像センサが吐出面を直接撮像するので、吐出面に遮蔽物が存在した場合にその遮蔽物を確実に撮像することができる。
また、本発明においては、前記画像センサが、前記印字制御手段が前記インクジェットヘッドから前記対向位置に向かってインクを吐出させた後の前記記録媒体の表面又は載置部材の表面を撮像してもよい。これによると、画像センサが記録媒体又は載置部材の表面を撮像するので、記録媒体へのインク吐出の結果に基づいて遮蔽物の存在を検出することができる。
また、本発明においては、前記画像センサが、前記記録媒体の表面、前記載置部材の表面と前記吐出面とを選択的に撮像可能であってもよい。これによると、画像センサが吐出面と載置部材又は記録媒体の表面とを選択的に撮像することができるため、吐出面を直接撮像することと載置部材や記録媒体の表面を撮像することとの両方に対応することができる。
また、本発明においては、前記遮蔽物判定手段が、前記画像センサによる前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面の撮像に基づいて、インクが前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面に着弾していない前記吐出口の分布を取得すると共に、取得した前記吐出口の分布から、前記インクの飛翔を遮蔽する物体が2以上の前記吐出口に跨って存在するか否かを判定することが好ましい。これによると、記録媒体にインクが着弾していない吐出口の分布により、遮蔽物が存在するか否かを判定している。したがって、記録媒体や載置部材の撮像に基づいて遮蔽物の存在を判定することができる。
また、本発明においては、前記印字制御手段が、前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面に所定のテストパターン画像が形成されるように前記インクジェットヘッド及び搬送機構を制御し、前記遮蔽物判定手段が、前記画像センサによる前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面の撮像が示す前記テストパターン画像に基づいて前記吐出口の分布を取得することが好ましい。これによると、載置部材や記録媒体の表面にテストパターン画像を形成し、形成された画像を撮像することにより、載置部材や記録媒体に形成された画像にドット抜けがあるか否かに基づいてインクが着弾しなかった吐出口の分布を取得することができる。
また、本発明においては、前記吐出面上における前記吐出口の分布パターンに関するパターンデータを記憶するパターン記憶手段をさらに備えており、前記遮蔽物判定手段が、前記パターン記憶手段が記憶した前記パターンデータが示す分布パターンと前記画像センサによる前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面の撮像とに基づいて、前記吐出口の分布を取得することが好ましい。載置部材や記録媒体にインクが着弾しなかったのが遮蔽物が存在するためか、単にインクが吐出されなかっただけなのかがわからない場合がある。上記の構成によると、パターンデータと撮像とに基づいて遮蔽物が存在するか否かを判定するので、遮蔽物が存在するのか単に吐出されなかっただけなのかをより確実に区別することができる。
また、本発明においては、前記印字制御手段が、前記搬送機構によって搬送された記録媒体の表面に向かって前記インクジェットヘッドからインクを吐出させて記録媒体上に画像を形成する際に、前記搬送機構が記録媒体を搬送する方向に直交し且つ記録媒体に沿った方向に関して前記インクジェットヘッドの記録媒体に対する位置が保持されてもよい。記録媒体に沿って搬送方向に直交する方向、例えば、記録媒体の幅方向に関してインクジェットヘッドが印字の際に記録媒体に対して移動しない方式が採用されている場合がある。かかる場合には、記録媒体の幅方向に関して記録領域を確保するため、インクジェットヘッドを記録媒体の幅に合わせて長尺にしたり、複数のインクジェットヘッドを記録媒体の幅方向に配列したりする必要がある。このような場合には、インクジェットヘッドの吐出面の合計面積が大きくなりやすく、記録媒体などの遮蔽物が吐出面につきやすくなる。このため、遮蔽物を検出する本発明は、このようなインクジェットヘッドに採用されることが好ましい。
以下、本発明の好適な実施の形態について図を参照しつつ説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係る第1の実施形態であるインクジェットプリンタの全体的な構成を示す概略平面図である。本実施形態のインクジェットプリンタは、外部機器等から画像データを受信し、その画像データに応じた画像を印刷用紙Pに形成する装置である。
インクジェットプリンタ100は、制御部40を有している。制御部40は、インクジェットプリンタ100の各部の動作を制御すると共に、インクジェットプリンタ100に設けられた各種センサからのデータを受信する。インクジェットプリンタ100には、ユーザに対して種々の情報を報知する報知部50(報知手段)が設けられている。報知部50は、例えばインクジェットプリンタ100の筐体表面に設けられたディスプレイであってもよい。このディスプレイは、印刷状況を示す情報や、インクジェットプリンタ100の動作に関するエラー情報などを表示する画面を有している。
インクジェットプリンタ100は、印刷用紙Pを搬送する用紙搬送機構12を有している。用紙搬送機構12は、ニップローラ15、搬送ローラ13、搬送ベルト14(載置部材)を有している。用紙搬送機構12は、2つの搬送ローラ13からなる一対の搬送ローラを有しており、図1には2つの搬送ローラ13のうちの1つが示されている。もう1つの搬送ローラ13は、図1に示されている搬送ローラ13から副走査方向に沿って水平に離隔した位置に設置されている。2つの搬送ローラ13はいずれも主走査方向に長尺である。2つのうち一方の搬送ローラ13は、図示されていない駆動装置によって駆動され、図1のA方向に回転する。他方の搬送ローラ13は、A方向と同じ方向に回転自在にインクジェットプリンタ100に支持されている。
なお、本明細書において、副走査方向とは印刷用紙の搬送方向と同じ方向(図1中、手前から奥に向かう方向)であり、主走査方向とは副走査方向に垂直であって水平面に沿った方向(図1中、右方)である。また、上及び下とは図1において上及び下を示す。
搬送ベルト14は、2つの搬送ローラ13に巻き掛けられた無端のベルトである。搬送ベルト14の2つの表面のうち、搬送ローラ13に接触していない表面は、印刷用紙Pの載置面14aである。搬送ローラ13が回転すると、搬送ベルト14は搬送ローラ13の表面に沿って搬送ローラ13の回転方向に走行する。
また、用紙搬送機構12は、主走査方向に平行に連なる複数のニップローラ15を有している。ニップローラ15は、搬送ローラ13の上方において、主走査方向に沿った回転軸の周りに回転するように支持されている。ニップローラ15は、図示されていない付勢手段によって搬送ベルト14の載置面14aへと下方向に付勢されている。
印刷用紙Pは図示されていない給紙部から用紙搬送機構12へと送られてくる。印刷用紙Pの一端がニップローラ15に達すると、印刷用紙Pは、ニップローラ15と搬送ベルト14とに挟まれる。搬送ベルト14が走行すると、これに伴ってニップローラ15と搬送ベルト14との間に挟まれつつ印刷用紙Pが副走査方向へと移動する。これによって、印刷用紙Pは搬送ベルト14の載置面14aに密着されつつ載置される。印刷用紙Pは、ニップローラ15を通過すると、搬送ベルト14の載置面に吸着されつつ搬送ベルト14と共に副走査方向に沿って搬送される。
インクジェットプリンタ100には、用紙搬送機構12によって搬送された印刷用紙Pの通過を検出する搬送センサ161(搬送不良検出手段)が設けられている。搬送センサ161は、搬送ベルト14の載置面14aより僅かに上方の位置に、下方を通過する印刷用紙Pが検出可能になるように配置されている。また、搬送センサ161は、後述のインクジェットヘッド1と鉛直方向に関して対向する領域の近傍に設けられている。搬送センサ161は、平面視においてインクジェットヘッド1同士の間などに配置されており、インクジェットヘッド1から印刷用紙Pへ吐出されたインクの飛翔を妨げないようになっている。搬送センサ161は、図1に示すように印刷用紙Pの搬送経路に沿って複数設けられている。搬送センサ161の検出結果は制御部40へと送信される。
また、インクジェットプリンタ100は、4つのインクジェットヘッド1を有している。インクジェットヘッド1は、概略的に、平面視において主走査方向について長尺な矩形の形状を有している。4つのインクジェットヘッド1は、いずれも上下方向及び主走査方向の両方について同じ位置に配置されており、副走査方向に沿って所定の間隔で配列されている。インクジェットヘッド1の下部には、内部にインク流路が形成されたヘッド本体2が設けられている。ヘッド本体2の詳細については後述する。
ヘッド本体2の下面、すなわちインクジェットヘッド1の下面には、インクの吐出口が形成されたインク吐出面2a(吐出面)が形成されている。インク吐出面2aは水平且つ平坦な面であり、搬送ベルト14の載置面14aに対向している。インクジェットヘッド1の内部にはインク流路が形成されている。このインク流路の一端はインク吐出面2aに形成された各ノズルに連通しており、インク流路の他端は、インクジェットヘッド1の上面に形成されたインクの供給口(不図示)に連通している。インクの供給口は、インクジェットヘッド1ごとに異なる色のインクを貯留するインクタンク(不図示)に接続されている。一方、搬送ベルト14の載置面14aにおいて、鉛直方向に関してインクジェットヘッド1と対向する対向位置には、用紙搬送機構12によって印刷用紙Pが搬送されてくる。インクジェットヘッド1から吐出されたインクは、用紙搬送機構12によってインクジェットヘッド1の下方へと搬送された印刷用紙Pに着弾し、用紙上にドットを形成する。
インクジェットヘッド1の両端はヘッド昇降機構11に固定されている。ヘッド昇降機構11は、4つのインクジェットヘッド1を同時に昇降させて搬送ベルト14の上面の載置面14aとインク吐出面2aとの距離を変化させる。ヘッド昇降機構11は、インク吐出面2aが水平な位置を保ち、且つ、互いに同じ高さを保つようにインクジェットヘッド1を昇降させる。これによって、インク吐出面2aが後述の高さH1〜H5のそれぞれに位置するようにインクジェットヘッド1を配置することができるようになっている。
また、インクジェットプリンタ100は、図1及び図2に示すように、各インクジェットヘッド1のインク吐出面2aを撮像する画像センサ151を有している。画像センサ151による撮像が実行される際には、図2に示すように、画像センサ151より僅かに上方の高さH1にインク吐出面2aが位置するようにヘッド昇降機構11がインクジェットヘッド1を移動させる。これによって、画像センサ151がインクジェットヘッド1の下方を通過することができるようになる。画像センサ151の上面には読み取り面151aが設けられている。読み取り面151aは、鉛直方向に関してインク吐出面2aの位置より僅かに下方に位置している。読み取り面151aは、主走査方向に関して長尺に形成されている。すなわち、画像センサ151は、ライン型センサである。画像センサ151の撮像範囲、すなわち読み取り面151aの存在範囲は、主走査方向に関して、インクジェットヘッド1の印刷可能範囲と同じ範囲となっている。
インクジェットプリンタ100には、画像センサ151を副走査方向に沿って移動させる画像センサ搬送機構が設けられている。この画像センサ搬送機構は、図1に示すように、駆動ローラ154、従動ローラ155及び駆動ベルト153を有している。駆動ローラ154、従動ローラ155は副走査方向に関して水平に離隔するように設置されている。これらのローラはいずれも主走査方向に沿った回転軸周りに回転可能に設置されている。駆動ローラ154は図示しない駆動モータによって上記の回転軸周りに回転するようになっている。駆動ベルト153は駆動ローラ154及び従動ローラ155の周りに巻き掛けられており、駆動ローラ154が駆動されると、これらのローラの周囲を走行する。一方、画像センサ151は固定部152を介して駆動ベルト153に固定されている。したがって、駆動ベルト153が走行すると、画像センサ151が副走査方向に沿って移動する。
画像センサ搬送機構は、以上の構成を有することにより、図2に示すように各インクジェットヘッド1の下方において副走査方向に沿って画像センサ151を往復移動させることができるように構成されている。画像センサ151は、各インクジェットヘッド1の下方を通過する際に、そのインクジェットヘッド1のインク吐出面2aを撮像する。そして、撮像した画像に対応する撮像データを制御部40へと送信する。なお、画像センサ151による撮像の分解能は、インク吐出面2aに形成された吐出口108aの存在を個別に確認可能な程度であることが好ましい。
また、インクジェットプリンタ100は、異物除去作業を実行する異物除去ユニット170(遮蔽物除去手段)を有している。異物除去作業は、インクジェットヘッド1の各インク吐出面2aに異物が付着した場合にそれを掻き落とす作業である。異物除去ユニット170は、図1及び図3に示すように、異物除去部材171及び、異物除去部材171を支持する移動台172を有している。移動台172は、主走査方向に沿って長尺な直方体の概略形状を有している。異物除去部材171は、主走査方向に関して移動可能に移動台172の上面に支持されている。異物除去部材171はゴムなどの樹脂材料からなる部材である。図1や図3(b)に示すように、異物除去部材171の上面171aは水平であり、異物除去部材171の図3(b)において左方に面した表面171bは、上面171bとの間の角θが鋭角となるように鉛直方向から傾斜している。異物除去部材171の副走査方向に関する幅は、インクジェットヘッド1の幅と同じになっている。
異物除去ユニット170は、移動台172上で異物除去部材171を主走査方向に沿って往復移動させる除去部材搬送機構を有している。この除去部材搬送機構は、駆動ローラ173、図示しない従動ローラ及び駆動ベルト174を有している。駆動ローラ173及び従動ローラは主走査方向に沿って互いに水平に離隔している。駆動ベルト174はこれらのローラの周囲に巻き掛けられている。駆動ローラ173は図示しない駆動モータによって駆動され、副走査方向に沿った回転軸周りに回転する。駆動ローラ173が回転すると、駆動ベルト174が駆動ローラ173及び従動ローラの周囲を走行する。一方、異物除去部材171は駆動ベルト174に固定されており、駆動ベルト174を走行させることによって主走査方向に沿って往復移動するようになっている。
また、インクジェットプリンタ100は、異物除去ユニット170全体を副走査方向に関して往復移動させる除去ユニット搬送機構180を有している。この除去ユニット搬送機構180は、駆動ローラ182、従動ローラ183及び駆動ベルト181を有している。駆動ローラ182及び従動ローラ183は副走査方向に沿って互いに水平に離隔している。駆動ベルト181はこれらのローラの周囲に巻き掛けられている。一方、移動台172は固定部175を介して駆動ベルト181に固定されており、駆動ベルト181を走行させることによって副走査方向に沿って往復移動するようになっている。
異物除去ユニット170は、以下のように、インクジェットヘッド1の各インク吐出面2aに付着した異物を除去する。まず、ヘッド昇降機構11は、図3(a)に示すように、異物除去ユニット170より上方の高さH2にインク吐出面2aが位置するようにインクジェットヘッド1を移動させる。これによって、インクジェットヘッド1の下方を異物除去ユニット170が通過することができるようになる。そして、除去ユニット搬送機構180が、異物除去ユニット170を4つのインクジェットヘッド1のいずれかの下方へと移動させる。なお、異物除去部材171は、異物除去処理を実行する前には、図3(b)においてインクジェットヘッド1のインク吐出面2aより右方に位置している。そして、ヘッド昇降機構11は、インク吐出面2aが高さH3に位置するまでインクジェットヘッド1を移動させる。高さH3は、異物除去部材171の上面171aと同じ高さである。
そして、除去部材搬送機構が、異物除去部材171を図3(b)中左方へと移動させ、インク吐出面2aの下方を通過させる。このとき、異物除去部材171の上面は、インク吐出面2aと当接しつつ左方へと移動する。これによって、インク吐出面2aに付着した異物が掻き落とされる。ここで、異物除去部材171には図3(b)に示すように鋭角部θが形成されているため、インク吐出面2aに付着した異物を削ぎ落とすように鋭角部θに掻き取らせることができる。したがって、鋭角部ではなく例えば直角部が形成されている場合と比べて、インク吐出面2aに付着した異物をより確実に掻き落とすことが可能である。
また、インクジェットプリンタ100は、図1及び図4に示すように、メンテナンスユニット140(インク除去手段)を有している。メンテナンスユニット140は、インク吐出面2aに付着したインクを掻き落としてインク吐出面2aを清掃する、吐出面メンテナンス作業を実行するものである。メンテナンスユニット140は、ワイパブレード143、移動台145及び固定台146を有している。移動台145及び固定台146は、ワイパブレード143を支持する台であり、いずれも水平な上面を有している。固定台146はインクジェットプリンタ100に水平に固定された平板状の部材である。移動台145は、固定台146上に、主走査方向について往復移動が可能なように載置されている。移動台145は、図4に示すようにトレイ部145a及びトレイ部145bから構成されている。トレイ部145aは、トレイ部145bの図4において右端からさらに右方へと移動できるようにトレイ部145bに支持されており、トレイ部145bは固定台146の図4において右端から右方へと移動できるように固定台146に支持されている。
ワイパブレード143は、移動台145の上面に固定されている。ワイパブレード143は、長辺が副走査方向に沿っており短辺が上下方向に沿っている矩形の形状を有する部材であり、ゴムなどの弾性材料からなる。ワイパブレード143の上面は水平に沿うように形成されている。ワイパブレード143は、副走査方向に関して4つのインクジェットヘッド1を跨ぐような長さを有している。これによって、ワイパブレード143は、4つのインクジェットヘッド1のインク吐出面2aを同時に清掃できるようになっている。
また、メンテナンスユニット140は、移動台145を移動する移動台搬送機構を有している。この移動台搬送機構は、従動ローラ147、駆動ローラ149及び駆動ベルト148を有している。従動ローラ147及び駆動ローラ149は、互いに主走査方向に沿って水平に離隔されており、いずれも副走査方向に沿った回転軸の周りに回転が可能なようにインクジェットプリンタ100内に設置されている。駆動ローラ149は、図示されていない駆動モータによって駆動されるようになっている。駆動ベルト148は、従動ローラ147及び駆動ローラ149の周囲に巻き掛けられている。一方、移動台145は、固定部144を介して駆動ベルト148に固定されている。したがって、駆動ローラ149が回転すると、従動ローラ147及び駆動ローラ149の周囲を駆動ベルト148が走行し、固定部144を介して移動台145が主走査方向に沿って移動する。
メンテナンスユニット140は、以下のように、インクジェットヘッド1のインク吐出面2aに付着したインクを掻き落とす。まず、ヘッド昇降機構11は、インクジェットヘッド1を、メンテナンスユニット140の上端より上方の高さH4へと移動させる。これによって、インクジェットヘッド1の下方をワイパブレード143が通過できるようになる。次に、移動台搬送機構が移動台145を図4の移動方向Aへと移動させ、インク吐出面2aの下方を通過させる。次に、ヘッド昇降機構11は、ワイパブレード143の上端と同じ高さである高さH5にインク吐出面2aが位置するようにインクジェットヘッド1を降下させる。図4にはこのときの状態が示されている。そして、移動台搬送機構が移動台145を図4の移動方向Bへと移動させ、インク吐出面2aの下方を通過させる。
このとき、ワイパブレード143は、上面をインク吐出面2aに当接させつつ図4において左方へと移動する。これによって、インク吐出面2aに付着したインクが掻き落とされる。また、インク吐出面2aに開口した後述のノズル108の吐出口108aにおいて、ワイパブレード143の上面によって余剰のインクが掻き取られ、インクメニスカスの状態が整えられる。
次に、図5〜図7を参照しつつ、インクジェットヘッド1の下部に設けられたヘッド本体2について説明する。図5は、ヘッド本体2の平面図である。図6は、図5の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。なお、図6では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及びノズル108を実線で描いている。図7は、図6に示すVII−VII線に沿った部分断面図である。
ヘッド本体2は、図5に示すように、4つのアクチュエータユニット21が、流路ユニット9の上面9aに固定されている。図6に示すように、アクチュエータユニット21は、流路ユニット9に形成された圧力室110に対向して設けられた複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。インクジェットヘッド1には、図示しない基板及びドライバICが設けられている。制御部40からの印字指令が送信されると、基板及びドライバICを通じてアクチュエータユニット21へと駆動信号が供給される。かかる駆動信号に応じて、アクチュエータユニット21は、圧力室110内のインクに吐出エネルギーを付与する。
流路ユニット9は直方体形状を有している。流路ユニット9の上面9aには、図示しないリザーバユニットからのインクが供給される10個のインク供給口105bが形成されている。リザーバユニットはインクジェットヘッド1内に設けられており、図示しないインクタンクからインクジェットヘッド1へと供給されたインクを、さらに流路ユニット9へと供給する部材である。
流路ユニット9の内部には、インク供給口105bに連通するマニホールド流路105及びマニホールド流路105から分岐した副マニホールド流路105aが形成されている。流路ユニット9には多数のノズル108が形成されている。流路ユニット9の下面はインク吐出面2aに相当し、図7に示すように、ノズル108が吐出口108aとして開口している。ノズル108は、主走査方向に沿った仮想直線に副走査方向から射影したときのノズル108の射影点がその仮想直線上において等間隔に並ぶように、平面視においてマトリクス状に配列されている。これによって、インクジェットヘッド1は、ノズル108からのインクによって印刷用紙P上にドットを形成する際に、主走査方向に関して等間隔でドットを形成することができる。例えば、上記の仮想直線上において1/600インチの間隔で射影点が並ぶ場合には、主走査方向に関して600dpiの解像度でドットを形成することができる。ノズル108は、平面視においてアクチュエータユニット21に含まれる領域内いっぱいに分布している。このため、ノズル108の形成領域は、アクチュエータユニット21の形状と同様の台形形状を有している(図9参照)。圧力室110も、流路ユニット9におけるアクチュエータユニット21の固定面において、ノズル108と同様マトリクス状に多数配列されている。
流路ユニット9は、図7に示すように、9枚のステンレス鋼等の金属プレート122〜130から構成されている。これらプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形状の平面を有する。これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、プレート122〜130に形成された貫通孔が連結されて、流路ユニット9内に、マニホールド流路105から副マニホールド流路105a、そして副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経てノズル108に至る多数の個別インク流路132が形成される。
リザーバユニットから流路ユニット9内に供給されたインクは、マニホールド流路105(副マニホールド流路105a)から、各個別インク流路132に流れ込み、アパーチャ112(絞り)及び圧力室110を介してノズル108に至る。
以下、制御部40について図8を参照しつつ説明する。制御部40は、プロセッサ回路やメモリなどのハードウェアと、これらのハードウェアを後述の印字制御部41等の各機能ブロックとして機能させるプログラムなどのソフトウェアとから構築されている。図8は、制御部40の機能ブロックの構成を示している。
制御部40は、印字制御部41(印字制御手段)及び搬送不良処理部42(遮蔽物存在時動作実行手段)を有している。印字制御部41は、外部機器等から受信した画像データに応じた画像を印刷用紙Pに形成するように、インクジェットヘッド1にインクを吐出させたり、用紙搬送機構12に印刷用紙Pを搬送させたりする。
ところで、用紙搬送機構12がインクジェットヘッド1の下方へと印刷用紙Pを搬送する際に、印刷用紙Pの搬送不良が発生することがある。印刷用紙Pの搬送不良は、例えば、印刷用紙Pが折れ曲がったりカールしたりすることによって、ピックアップローラ15と搬送ベルト14との間に詰まったり、インクジェットヘッド1に引っかかったりした場合に発生する。そこで、搬送センサ161は、印刷用紙Pが通過したか否かを検出し、検出結果を制御部40に送信する。印字制御部41は、搬送センサ161の検出結果に基づいて、用紙搬送機構12に印刷用紙Pの搬送処理を実行させている最中であるにも関わらず搬送センサ161のいずれかの下方をある一定の期間印刷用紙Pが通過しなかった場合には、搬送不良が発生したと判定する。そして、インクジェットヘッド1及び用紙搬送機構12の動作を停止し、印字処理を中断させる。
また、搬送センサ161による検出結果は搬送不良処理部42にも入力される。搬送不良処理部42は、搬送センサ161からの検出結果に基づいて、搬送不良からの回復を図る以下の回復処理を実行する。まず、搬送不良処理部42は、用紙搬送機構12及び画像センサ151を制御して、画像センサ151にインクジェットヘッド1を撮像させる。画像センサ151から撮像データは搬送不良処理部42に入力される。搬送不良処理部42は、画像センサ151からの撮像データを解析する画像解析部43(遮蔽物判定手段)を有している。
インクジェットヘッド1の近傍で用紙の搬送不良が発生した場合、印刷用紙Pが破れたりして、その破片がインクジェットヘッド1に付着するおそれがある。あるいは、印刷用紙Pが小さい場合には、用紙の全体がインクジェットヘッド1に付着するおそれもある。印刷用紙やその破片がインク吐出面2aに付着すると、吐出口108aが遮蔽されて、吐出口108aから吐出されたインクが印刷用紙Pに着弾しなくなる場合がある。そのままの状態で放置すると、印刷用紙Pに形成される画像の品質が低下する。そこで、画像解析部43は、搬送センサ161が搬送不良を検出した場合には、画像センサ151からの撮像データに基づいて、インク吐出面2aに印刷用紙やその破片が付着しているか否かを判定する。搬送センサ161はインクジェットヘッド1の近傍に設けられており、搬送センサ161が搬送不良を検出した場合には、インク吐出面2aに印刷用紙やその破片が付着しているおそれがあるからである。
図9は、インク吐出面2aに紙片p1が付着している様子を示している。画像センサ151からの撮像データがこのような像に相当する場合、画像解析部43はインク吐出面2aに紙片が付着していると判定する。また、画像解析部43は、紙片p1が付着したインク吐出面2aが、4つのインクジェットヘッド1のうちいずれのインクジェットヘッド1のインク吐出面2aに相当するかを判定する。
具体的には、以下の通りに判定がなされる。搬送不良処理部42はノズルパターン記憶部45(パターン記憶手段)を有している。ノズルパターン記憶部45は、図9に示すような吐出口108aの平面視における分布を示す分布データ(パターンデータ)を記憶している。ノズルパターン記憶部45は、吐出口108aの平面方向に関する位置データを吐出口108aごとに分布データとして記憶していてもよいし、吐出口108aが形成されている範囲を概略的に示すデータを分布データとして記憶していてもよい。例えば、インク吐出面2a上には吐出口108aが形成された4つの台形領域が存在するが、これらの台形領域の位置、大きさ及び範囲を示すデータを分布データとして記憶していてもよい。
そして、画像解析部43は、ノズルパターン記憶部45が記憶している吐出口108aの分布データに基づいて、画像センサ151からの撮像データにおいて吐出口108aが形成されているべき領域に紙片p1を示す画像が映りこんでいるか否かを判定する。この判定は例えば、画像センサ151からの撮像データにおいて吐出口108aが形成されている位置の画像データがインクの色に相当するデータか否かを、吐出口108aごとに判断することによってなされてもよい。あるいは、画像センサ151からの撮像データにおいて吐出口108aが形成された台形領域内に紙片に相当する色の画像が映りこんでいるか否かを判断することによってなされてもよい。画像解析部43は、紙片p1がいずれのインクジェットヘッド1に付着しているかを取得する。つまり、画像解析部43は、4つのインクジェットヘッド1のインク吐出面2aにおいて、いずれの範囲内に紙片p1が付着しているかを取得する。
搬送不良処理部42は、紙片を除去するための異物除去作業を異物除去ユニット170に実行させる異物除去作業制御部44を有している。画像センサ151からの撮像データに基づいてインク吐出面2aに紙片が付着していると画像解析部43が判定すると、異物除去作業制御部44は、異物除去ユニット170及び除去ユニット搬送機構180を制御して、インク吐出面2aに付着した紙片を除去させる。このとき、異物除去作業制御部44は、まず、インク吐出面2aに紙片が付着していると画像解析部43が判定したインクジェットヘッド1に対応する位置へと、異物除去ユニット170を除去ユニット搬送機構180に移動させる。これによって、異物除去ユニット170は、インク吐出面2aのうちの紙片が付着した位置を含む範囲において、確実に異物除去作業を実行することができる。そして、異物除去ユニット170を作動させて、紙片が付着しているインクジェットヘッド1のインク吐出面2aから紙片を異物除去ユニット170に除去させる。
そして、インク吐出面2aに紙片が付着していると画像解析部43が判定した場合に、搬送不良処理部42は、インク吐出面2aに紙片が付着しているため異物除去動作を実行中である旨を報知部50に報知させる。このとき、いずれのインクジェットヘッド1に紙片が付着しているかを報知させることが好ましい。異物除去作業によっても紙片を除去できなかった場合にはユーザによって手動で紙片を除去させてもよいが、その際にいずれのインクジェットヘッド1に紙片が付着しているかを報知することによって、ユーザが紙片を速やかに除去できる。
また、搬送不良処理部42は、異物除去ユニット170による異物除去作業が終了すると、メンテナンスユニット140に吐出面メンテナンス作業を実行させる。インク吐出面2aに紙片が付着した場合には、ノズル108の吐出口108a周辺の余剰インクが紙片とインク吐出面2aとの間に浸入したりして、インク吐出面2aがインクで汚染されているおそれがある。上記のように、異物除去作業が終了した後に吐出面メンテナンス作業を実行することによって、インク吐出面2aの汚染を除去することができる。
以下、制御部40が印字処理中に実行する一連のステップを図10を参照しつつ説明する。印字制御部41は、印字処理を開始すると、インクジェットヘッド1及び用紙搬送機構12を制御しつつ印刷用紙P上に画像を形成する(S1)。次に、制御部40は、搬送センサ161の検出結果に基づいて搬送不良が発生したか否かを判定する(S2)。搬送不良が発生していないと判定すると(S2、NO)、印字制御部41は、印字処理のジョブが全て終了したか否かを判定する(S14)。印字処理のジョブが全て終了したと判定すると(S11、YES)、印字処理を終了する。印字処理のジョブが終了していないと印字制御部41が判定すると(S11、NO)、制御部40は、S1からの処理を実行する。
S2において、搬送不良が発生したと判定すると(S2、YES)、印字制御部41は、印字処理を一旦停止する(S3)。そして、搬送不良処理部42は、搬送不良が生じたことを報知部50に報知させる(S4)。例えば、紙詰まりが生じたため詰まった紙を除去するように指示するメッセージを報知部50に報知させる。次に、搬送不良処理部42は、画像センサ151を作動させてインクジェットヘッド1のインク吐出面2aを撮像させる(S5)。次に、画像解析部43は、画像センサ151からの撮像データを解析する(S6)。そして、インク吐出面2aに紙片が付着しているか否かを判定する(S7)。紙片が付着していないと画像解析部43が判定すると(S7、NO)、S12からの処理を実行する。
紙片が付着していると画像解析部43が判定すると(S7、YES)、搬送不良処理部42は、インク吐出面2aに紙片が付着しており、異物除去作業を実行中であることを報知部50に報知させる(S8)。次に、異物除去作業制御部44は、除去ユニット搬送機構180に異物除去ユニット170を、紙片が付着したインクジェットヘッド1に対応する位置まで移動させる(S9)。そして、異物除去作業制御部44は、インク吐出面2aから紙片を除去する異物除去作業を異物除去ユニット170に実行させる(S10)。さらに、搬送不良処理部42は、メンテナンスユニット140に吐出面メンテナンス作業を実行させる(S11)。
次に、制御部40は、紙詰まり等が解除されるまで待機する(S12、NO)。例えば、搬送不良によって紙詰まり等が発生した場合には、詰まった用紙をユーザに排除させる。インクジェットプリンタ100内には紙詰まりが解除されたか否かを検出する手段が設けられており(不図示)、かかる検出手段の検出結果に基づいて、制御部40が紙詰まり等の解除を判定する。紙詰まり等が解除されたと判定すると(S12)、印字制御部41は、印字処理を再開する(S13)。そして、制御部40は、S1からの処理を実行する。
以上の構成を有する第1の実施形態によると、インク吐出面2aに紙片が付着したか否かを適切に判定する。したがって、紙片が付着していると判定した場合に、紙片を掻き落とすために必要な異物除去作業や、それをユーザへと報知する処理を適切に実行することができる。また、第1の実施形態においては、画像センサ151が、インク吐出面2aを直接撮像するので、インク吐出面2aに紙片が付着した場合にその紙片を確実に撮像することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について図11〜図14を参照しつつ説明する。なお、第2の実施形態において第1の実施形態と同じ構成については適宜説明を省略する。また、第2の実施形態において第1の実施形態と同じ符号は同じ構成を示している。
第2の実施形態は、第1の実施形態の画像センサ151の代わりに図11(a)の画像センサ251を有している。画像センサ251は、インクジェットプリンタ100内に固定されている。画像センサ251の下面には読み取り面251aが設けられている。画像センサ251は読み取り面251aが搬送ベルト14の僅かに上方に位置するように配置されており、インクジェットヘッド1から吐出されたインクによって印刷用紙Pに形成された画像を読み取ることができるように配置されている。画像センサ251が撮像した結果は、制御部240の画像解析部243へと送信される。
なお、第2の実施形態の制御部240は、第1の実施形態の制御部40に相当するものである。制御部240は搬送不良処理部42の代わりに搬送不良処理部242を有しているが、それ以外の構成は制御部40と同様である。また、搬送不良処理部242は画像解析部43の代わりに画像解析部243を有しているが、それ以外の構成は搬送不良処理部42と同様である。
なお、画像センサ251の替わりに、図11(b)の画像センサ351が設けられていてもよい。画像センサ351は、読み取り面351aが設けられたセンサ本体352と、センサ本体352の両端に固定された軸部材351bと、軸部材351bを図11において左右両方から支持する支持部材351cとを有している。支持部材351cは軸部材351bを、図11(b)の二点鎖線の周りにセンサ本体352が回転できるように支持している。また、支持部材351cの内部には、センサ本体352を上記の二点鎖線の周りに回転するように駆動する回転駆動機構が構築されている(不図示)。また、この実施形態には画像センサ搬送機構353が設けられている。画像センサ搬送機構353は、副走査方向に沿って各インクジェットヘッド1の下方へと画像センサ351を移動させることができる。
かかる構成によって、画像センサ351は、読み取り面351aが下方に面している状態と、読み取り面351aが上方に面している状態とを選択的に取ることができる。また、読み取り面351aが下方に面している状態においては印刷用紙P上に形成された画像を、読み取り面351aが上方に面している状態においてはインク吐出面2aをそれぞれ撮像することができる。このような構成により、インク吐出面2aを撮像する第1の実施形態の場合と、印刷用紙P上に形成された画像を撮像する第2の実施形態の場合との両方に対応可能な構成が実現する。
次に、第2の実施形態において、インク吐出面2aに紙片が付着したか否かを判定する方法について説明する。第2の実施形態においては、印刷用紙P上に形成されたテストパターン画像に基づいてインク吐出面2aに紙片が付着したか否かを判定する。図12は、かかるテストパターン画像281を示している。テストパターン画像はどのようなものであってもよいが、本実施形態においては、各インクジェットヘッド1から吐出されるインクによって内部が塗りつぶされた図12に示されるような矩形上の画像、つまりいわゆるベタ画像である。このようなベタ画像は、インク吐出面2aに形成された全ての吐出口108aからインクが連続的に吐出されることによって形成される。したがって、テストパターン画像281は、図12に示すように主走査方向に関して吐出口108aが形成された領域291の幅いっぱいに形成される。
そして、例えば図12に示すようにインク吐出面2aに紙片p2が付着している場合には、紙片p2によって吐出口108aが遮蔽され、吐出口108aから印刷用紙Pまでのインクの飛翔経路が遮断される。これによって、テストパターン画像281において、主走査方向に関して紙片p2が付着した領域292に相当する範囲281aは、他の領域と比べてインクの着弾量が全体として少なくなっている。
そこで、画像解析部243は、画像センサ251からの撮像データに基づいて、印刷用紙P上に形成されたテストパターン画像281におけるインクの着弾を主走査方向に沿って順に確認する。例えば、インクジェットヘッド1が主走査方向に関して600dpiに相当する間隔でドットを形成できるように構成されている場合、主走査方向に沿って1/600インチの間隔でドットが形成されているかを確認し、ドットが形成されていない位置を取得する。
次に、画像解析部243は、ノズルパターン記憶部45が記憶している吐出口108aの分布データに基づいて、ドットが形成されていない位置に対応する吐出口108aがいずれであるかを取得する。本実施形態においてノズルパターン記憶部45は、吐出口108aごとに吐出口108aの主走査方向及び副走査方向の両方に関する位置を記憶している。一方、第1の実施形態において説明したように、吐出口108aは、主走査方向に沿った仮想直線に副走査方向から射影したときの吐出口108aの射影点がその仮想直線上において等間隔に並ぶように配列されている。つまり、テストパターン画像281において主走査方向に関してドットが形成されるべき位置と、インク吐出面2aにおいて主走査方向に関する吐出口108aの位置とは、一対一に対応している。したがって、ノズルパターン記憶部45が記憶している吐出口108aの主走査方向に関する位置と、テストパターン画像281において主走査方向に関してドットが形成されていない位置とを照合することにより、形成されなかったドットに対応する吐出口108aがいずれであるかを取得することができる。
そして、画像解析部243は、ノズルパターン記憶部45が記憶している吐出口108aの主走査方向及び副走査方向の両方に関する位置に基づいて、ドットが形成されなかった吐出口108aのインク吐出面2a上の分布を取得する。図13の領域293〜295は、画像解析部243が取得した吐出口108aの分布領域の3つの例を示している。そして、画像解析部243は、取得した分布に基づいて、インク吐出面2aに紙片が付着しているか否かを判定する。具体的には、取得した分布領域において閉領域内に複数の吐出口108aが分布している場合、例えば、図13の領域293のように、領域293に含まれる閉領域293aや閉領域293bに複数の吐出口108aが分布している場合には、紙片が付着していると判定する。なお、領域293は、紙片p2によって遮蔽される吐出口108aが分布している領域に相当する。
ただし、画像解析部243が取得した分布領域が、図13の領域294のように1つの台形領域に一致する場合には、画像解析部243は紙片が付着していないと判定する。これは、ドットが形成されなかった吐出口108aの分布領域が例えば領域294と一致する場合、そもそも吐出口108aからインクが吐出されなかった蓋然性が高いからである。なんとならば、領域294は、1つのアクチュエータユニット21によって吐出エネルギーが付与される吐出口108aが分布している領域に相当する。この領域内の全ての吐出口108aからのインクが印刷用紙Pに着弾しなかったということは、何らかの理由でアクチュエータユニット21の1つが作動しなくなり、その結果、領域294に囲まれた全ての吐出口108aからインクが吐出されなくなった、という蓋然性が高い。その一方で、領域294内の全ての吐出口108aのみをちょうど遮蔽するように紙片が付着する可能性は少ないからである。
また、取得された分布領域が、各閉領域内に複数の吐出口108aを含むような領域ではなく、例えば、領域295にように、1つの閉領域内に1個の吐出口108aのみを含むような領域である場合には、画像解析部243は紙片が付着していないと判定する。これは、紙片が付着した場合には、1個の吐出口108aのみならず、複数の吐出口108aに亘ってインクの飛翔を遮断することが多い。これに対して、1つの閉領域内に1つの吐出口108aのみが含まれる場合には、紙片の付着以外の理由によってドットが形成されなかった蓋然性が高いからである。
以下、第2の実施形態の制御部240が印字処理中に実行する一連のステップを図14を参照しつつ説明する。印字制御部41は、印字処理を開始すると、インクジェットヘッド1及び用紙搬送機構12を制御しつつ印刷用紙P上に画像を形成する(S21)。次に、制御部240は、搬送センサ161の検出結果に基づいて搬送不良が発生したか否かを判定する(S22)。搬送不良が発生していないと判定すると(S22、NO)、印字制御部41は、印字処理のジョブが全て終了したか否かを判定する(S35)。印字処理のジョブが全て終了したと判定すると(S35、YES)、印字処理を終了する。印字処理のジョブが終了していないと印字制御部41が判定すると(S35、NO)、制御部240は、S21からの処理を実行する。
S22において、搬送不良が発生したと判定すると(S22、YES)、印字制御部41は、印字処理を一旦停止する(S23)。そして、搬送不良処理部242は、搬送不良が生じたことを報知部50に報知させる(S24)。次に、搬送不良処理部242は、紙詰まり解消処理を実行する(S25)。紙詰まり解消処理は、搬送不良が紙詰まり等によって発生した場合に、その紙詰まりを解消させるような処理である。例えば、紙詰まりを除去するようにユーザに指示するメッセージを報知部50に表示させ、紙詰まりが解消するまで待機するといった処理でもよい。あるいは、紙詰まりを自動で解消するような構成を設けており、かかる構成によって紙詰まりを解消させてもよい。
次に、搬送不良処理部242は、印字制御部41に印字指令を送信し、印刷用紙P上にテストパターン画像を形成させる(S26)。なお、テストパターン画像の詳細については後述する。次に、搬送不良処理部242は、画像センサ251を作動させて、印刷用紙P上に形成されたテストパターン画像を撮像させる(S27)。次に、搬送不良処理部242の画像解析部243は、画像センサ251からの撮像データを解析する(S28)。画像解析部243は、画像センサ251からの撮像データに基づいて、インク吐出面2aに紙片が付着しているか否かを判定する(S29)。
つまり、画像解析部243は、テストパターン画像においてドットが形成されなかった吐出口108aのインク吐出面2a上の分布を、ノズルパターン記憶部45が記憶している分布データに基づいて取得する。そして、画像解析部243は、取得した領域が例えば図13の領域293であった場合には、紙片が付着していると判定する(S29、YES)。
一方で、画像解析部243は、取得した領域が図13の領域294や領域295であった場合には、紙片が付着していないと判定する(S29、NO)。紙片が付着していないと判定した場合には(S29、NO)、画像解析部243は、さらに、ドット欠けがあったか否かを判定する(S36)。テストパターン画像において全てのドットが形成されていた場合には、画像解析部243はドット欠けがないと判定し(S36、NO)、制御部240はS34からの処理を実行する。これに対して、テストパターン画像においてドットが形成されるべき位置にドットがなかった場合、例えば、ドットが形成されなかった吐出口108aの分布領域として、図13の領域294や295が取得されるような場合には、画像解析部243は、紙片の付着以外の何らかの理由でドット欠けが発生したと判定する(S36、YES)。この場合には、搬送不良処理部242は、ドット欠けがあったことを報知部50に報知させる(S37)。そして、S34からの処理を実行する。
一方で、S29において、紙片が付着していると画像解析部243が判定すると(S29、YES)、搬送不良処理部242は、インク吐出面2aに紙片が付着していることを報知部50に報知させる(S30)。次に、異物除去作業制御部44は、除去ユニット搬送機構180に異物除去ユニット170を、紙片が付着したインクジェットヘッド1に対応する位置まで移動させる(S31)。そして、異物除去作業制御部44は、インク吐出面2aから紙片を除去する異物除去作業を異物除去ユニット170に実行させる(S32)。さらに、搬送不良処理部242は、メンテナンスユニット140に吐出面メンテナンス作業を実行させる(S33)。そして、印字制御部41は、印字処理を再開し(S34)、制御部240は、S21からの処理を実行する。
このように、第2の実施形態によると、印刷用紙P上に形成されたテストパターン画像の撮像に基づいてインク吐出面2aに紙片が付着しているか否かを判定している。この場合に、ノズルパターン記憶部45が記憶した吐出口108aの分布パターンに基づいて、テストパターン画像上でドットが形成されなかった吐出口108aの分布を取得し、その分布領域から紙片が付着しているか否かを判定している。したがって、紙片が吐出口108aを遮蔽することによってインクが印刷用紙Pに着弾しなかったのか、単に吐出口108aからインクが吐出されなかっただけなのかをより確実に判定している。これによって、例えば、紙片が付着していると判定した場合には異物除去作業や用紙付着の報知を実行し、その他の理由によってインクが着弾しなかった場合にはドット欠けの報知を実行するなど、それぞれの場合に応じた適切な処理を実行することができる。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態においては、インク吐出面2aに紙片が付着することを想定しているが、その他の異物が付着する場合に本発明が適用されてもよい。つまり、上記の画像解析部43や画像解析部243は、インク吐出面2aと搬送ベルト14の載置面14aとの間を遮蔽するような紙片以外の異物を判定するものであってもよい。また、インク吐出面2aに異物が付着する場合のみならず、その他の原因でインク吐出面2aと下方の対向位置との間に異物が存在してインクの飛翔を妨げる場合にも本発明が適用されてもよい。
また、上述の実施形態においては、本発明の遮蔽物存在時動作として、異物除去作業、吐出面メンテナンス作業、及び、紙片の付着を報知する動作が実施されるが、これらのいずれか1つが実施されてもよいし、これらのいずれか2つが実施されてもよい。
また、第2の実施形態においては、印刷用紙P上にテストパターン画像を形成し、その撮像からインク吐出面2aに紙片が付着したか否かを判定している。しかし、印刷用紙P上ではなく、搬送ベルト14の載置面14a上にテストパターン画像を形成し、その撮像からインク吐出面2aに紙片が付着したか否かを判定してもよい。
また、第2の実施形態のような画像センサ251や画像センサ351を設けることにより、印刷用紙P上に形成された画像を読み取るスキャナ機能と印刷用紙P上に画像を形成するプリンタ機能とを有する複合装置として本発明を実施してもよい。この場合、画像センサ351を採用すると、第1の実施形態における画像センサ151とスキャナ機能との両方の機能をも画像センサ351に担わせることができる。
また、上述の実施形態においては、異物除去作業が実施された後に吐出面メンテナンス作業が実施されるが、吐出口108aからインクを吐出して余剰のインクを排出するパージ処理が実施されてもよい。
また、上述の実施形態において、用紙が付着したインクジェットヘッド1がいずれかを報知部50に報知させている。この場合に、本体内部のインクジェットヘッド1の近傍にインクジェットヘッド1ごとに発光部を設けておき、用紙が付着したインクジェットヘッド1に対応する発光部を点灯させてもよい。
また、上述の実施形態において、画像解析部43や画像解析部243が、紙片が付着したインクジェットヘッド1を特定し、報知部50にそのインクジェットヘッド1を報知せている。しかし、画像解析部43等が、紙片が付着している位置をより詳細に取得し、取得した詳細な位置を報知部50に報知させてもよい。
また、上述の第2の実施形態において、テストパターン画像上でドットが形成されなかった吐出口108aの分布領域に含まれる閉領域内に吐出口108aが複数含まれているか否かに基づいて紙片が付着したか否かを判定している。しかし、閉領域内に吐出口108aが所定数以上あるか否かに基づいて紙片が付着したか否かを判定してもよい。あるいは、閉領域の面積が所定値以上であるか否かに基づいて紙片が付着したか否かを判定してもよい。
また、上述の実施形態のように、印字処理の際にインクジェットヘッド1が主走査方向に関して印刷用紙Pに対して移動しないいわゆるラインヘッド方式が採用されている場合には、主走査方向に関する印刷用紙Pの幅いっぱいに印刷領域を確保するために、インクジェットへッドを長尺に構成する必要がある。あるいは、印刷用紙Pの幅より短いインクジェットヘッドを主走査方向に関して複数個並べる必要がある。このような場合には、インク吐出面の総面積が大きくなるため、搬送不良が生じた際に紙片の付着が起こりやすくなる。したがって、紙片の付着を適切に判定する本発明はラインヘッド方式に好適なものといえる。一方で、印字処理の際に主走査方向に関してヘッドが移動する方式のものも、搬送不良が生じた際に紙片が付着することは十分考えられるため、このような方式に本発明が採用されてもよい。
本発明の一実施形態である第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略的な構成を示す斜視図である。 図1においてインクジェットヘッド及び画像センサ周辺の側面図である。 図1においてインクジェットヘッド及び異物除去ユニット周辺の側面図及び正面図である。 図1においてインクジェットヘッドをメンテナンスユニットが清掃する際の正面図ある。 図1のヘッド本体の平面図である。 図3の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図6のVII−VII線に沿った部分断面図である。 図1の制御部の構成を示すブロック図である。 図1のインクジェットヘッドのインク吐出面に紙片が付着した場合のインクジェットヘッドの底面図である。 図8の制御部が印字処理中に実行する一連のステップを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態である第2の実施形態に係る画像センサの正面図である。 第2の実施形態において印刷用紙上に形成されるテストパターン画像とインク吐出面上の吐出口の分布との関係を示す模式図である。 第2の実施形態においてインクが印刷用紙に着弾しなかった吐出口の分布を示すインク吐出面の拡大図である。 第2の実施形態の制御部が印字処理中に実行する一連のステップを示すフローチャートである。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
2a インク吐出面
12 用紙搬送機構
14 搬送ベルト
14a 載置面
40 制御部
41 印字制御部
42 搬送不良処理部
43 画像解析部
44 異物除去作業制御部
45 ノズルパターン記憶部
50 報知部
100 インクジェットプリンタ
108 ノズル
108a 吐出口
140 メンテナンスユニット
151 画像センサ
161 搬送センサ
170 異物除去ユニット
180 除去ユニット搬送機構
240 制御部
242 搬送不良処理部
242 搬送不良処理部
243 画像解析部
251 画像センサ
281 テストパターン画像

Claims (14)

  1. インクを吐出する複数の吐出口が形成された吐出面を有するインクジェットヘッドと、
    記録媒体が載置される載置部材を有し、前記吐出面と対向する対向位置に前記載置部材を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構に前記対向位置へと前記載置部材を搬送させると共に、前記対向位置に向かって前記インクジェットヘッドからインクを吐出させる印字制御手段と、
    前記載置部材に載置された記録媒体の表面、前記載置部材の表面、及び、前記吐出面のいずれかを撮像可能な画像センサと、
    前記画像センサによる撮像に基づいて、前記吐出口と前記対向位置との間にインクの飛翔を遮蔽する物体が、2以上の前記吐出口に跨って存在するか否かを判定する遮蔽物判定手段と、
    前記インクの飛翔を遮蔽する物体が2以上の前記吐出口に跨って存在すると前記遮蔽物判定手段が判定した場合に、所定の遮蔽物存在時動作を実行する遮蔽物存在時動作実行手段とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記対向位置の近傍において記録媒体の搬送不良が発生したか否かを検出する搬送不良検出手段をさらに備えており、
    前記画像センサが、前記対向位置の近傍において記録媒体の搬送不良が発生したと前記搬送不良検出手段が検出した場合に、前記記録媒体の表面、前記載置部材の表面、及び、前記吐出面のいずれかを撮像することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記遮蔽物判定手段が、前記吐出面に平行な方向に関していずれの位置に前記インクの飛翔を遮蔽する物体が存在するかを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記遮蔽物存在時動作実行手段が、前記吐出面に平行な方向に関していずれの位置に前記インクの飛翔を遮蔽する物体が存在するかをユーザに報知する報知手段を有しており、前記所定の遮蔽物存在時動作として、前記遮蔽物判定手段の判定結果が示す前記吐出面に平行な方向に関する位置を前記報知手段に報知させることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記遮蔽物存在時動作実行手段が、前記インクの飛翔を遮蔽する物体を除去する除去作業を実行する遮蔽物除去手段を有しており、前記所定の遮蔽物存在時動作として、前記遮蔽物判定手段の判定結果が示す前記吐出面に平行な方向に関する位置を含む範囲において前記遮蔽物除去手段に除去作業を実行させることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記遮蔽物除去手段が、前記吐出面上の複数の範囲のそれぞれにおいて前記除去作業を実行可能であり、
    前記遮蔽物存在時動作実行手段が、前記遮蔽物判定手段の判定結果に基づいて前記吐出面上の複数の範囲の少なくともいずれかにおいて前記遮蔽物除去手段に前記除去作業を実行させることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記吐出面に付着したインクを除去するインク除去手段をさらに備えており、
    前記遮蔽物存在時動作実行手段が、
    前記遮蔽物除去手段に前記除去作業を実行させた後に、前記インク除去手段にインクを除去させることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記画像センサが、前記吐出面を撮像することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記画像センサが、前記印字制御手段が前記インクジェットヘッドから前記対向位置に向かってインクを吐出させた後の前記記録媒体の表面又は載置部材の表面を撮像することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記画像センサが、前記記録媒体の表面、前記載置部材の表面と前記吐出面とを選択的に撮像可能であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記遮蔽物判定手段が、
    前記画像センサによる前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面の撮像に基づいて、インクが前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面に着弾していない前記吐出口の分布を取得すると共に、取得した前記吐出口の分布から、前記インクの飛翔を遮蔽する物体が2以上の前記吐出口に跨って存在するか否かを判定することを特徴とする請求項9又は10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記印字制御手段が、前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面に所定のテストパターン画像が形成されるように前記インクジェットヘッド及び搬送機構を制御し、
    前記遮蔽物判定手段が、前記画像センサによる前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面の撮像が示す前記テストパターン画像に基づいて前記吐出口の分布を取得することを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記吐出面上における前記吐出口の分布パターンに関するパターンデータを記憶するパターン記憶手段をさらに備えており、
    前記遮蔽物判定手段が、
    前記パターン記憶手段が記憶した前記パターンデータが示す分布パターンと前記画像センサによる前記記録媒体の表面又は前記載置部材の表面の撮像とに基づいて、前記吐出口の分布を取得することを特徴とする請求項11又は12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記印字制御手段が、前記搬送機構によって搬送された記録媒体の表面に向かって前記インクジェットヘッドからインクを吐出させて記録媒体上に画像を形成する際に、前記搬送機構が記録媒体を搬送する方向に直交し且つ記録媒体に沿った方向に関して前記インクジェットヘッドの記録媒体に対する位置が保持されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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