JP5609798B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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そのため、蓋板93の振動をより効果的に抑制できる電力変換装置が望まれていた。
該複数の電子部品を収納する収納ケースとを備え、
該収納ケースは、底壁と、該底壁に対して該底壁の板厚方向に所定間隔をおいて対向配置された蓋板と、上記底壁又は上記蓋板と一体に形成された側壁とを有し、
上記蓋板は、その端縁に沿って同一平面上に形成された周辺部と、該周辺部よりも上記板厚方向に突出した凸部と、両脇に配された上記凸部の間に形成された、少なくとも一本の直線状の溝状部とを備え、該溝状部は、上記凸部の側面によって構成された溝側面と、上記周辺部と同一平面上に配された溝底部とを有し、
上記溝状部を含み該溝状部の長手方向に平行な直線上に、上記凸部が存在するよう構成されており、
上記側壁には、上記電力変換回路を制御する外部機器と該電力変換回路とを電気的に接続するための制御コネクタが設けられ、上記蓋板は複数本の上記溝状部を有し、該複数本の溝状部には、その一端が上記周辺部に開放した開放溝状部があり、上記板厚方向から見た場合に、上記開放溝状部を開放側に延長した仮想延長線から外れた位置に、上記制御コネクタが設けられており、
上記蓋板は、上記側壁とは別部材となっており、上記側壁は、該側壁の外面からケース外側に突出し上記板厚方向に延びる柱部を有し、該柱部に螺子孔が形成され、上記蓋板には貫通孔が形成され、雄螺子を上記貫通孔に挿入して上記螺子孔に螺合することにより上記蓋板を上記側壁に締結するよう構成され、上記板厚方向から見た場合に、上記仮想延長線と上記側壁の外面とが交わる交点と、上記制御コネクタとの間に上記柱部が位置していることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
このようにすると、上記直線上において、溝底部と凸部との境界に段差ができるため、この直線を中心として、蓋板が湾曲しにくくなる。そのため、蓋板の振動を効果的に抑制することが可能になり、振動に伴って異常音が発生したり、電子部品固定用の螺子が緩んだりする不具合を防止できる。
この場合には、長さが互いに異なる複数の溝状部を有するため、それぞれの溝状部の固有振動数をずらすことができる。そのため、蓋板の共振をより抑制しやすくなる。
したがって、制御コネクタが水滴によって濡れる不具合を防止できる。すなわち、電力変換装置の上方に配置される機器から、結露水等の水滴が滴下することがあり、この水滴から制御コネクタを保護する必要がある。水滴が蓋板に滴下すると、この水滴は上記開放溝状部を流れ、上記周辺部に開放した開放部から排出される。その後、水滴は、開放部から上記仮想延長線を通って側壁の外面に到達し、該外面を伝わって底板側へ移動する。そのため、この仮想延長線上から外れた位置に制御コネクタを設けることにより、水滴の排出経路から制御コネクタを離すことができ、制御コネクタが水滴によって濡れる不具合を防止することが可能になる。
したがって、水滴の排出経路と制御コネクタとの間に上記柱部が設けられているため、水滴は、柱部を乗り越えなければ制御コネクタに到達できない。そのため、制御コネクタが水滴によって濡れる不具合をより効果的に防止することができる。
この場合には、入力コネクタと出力コネクタが、水滴によって濡れる不具合を防止することができる。
この場合には、4本の溝状部が互いに連結しているため、これら4本の溝状部の間で水滴が移動しやすくなる。また、上記連結溝状部は、周辺部に対して3箇所において開放しているため、水滴を排出しやすい。そのため、水滴が溝状部に溜まりにくくなる。
電力変換装置に係る実施例について、図1〜図5を用いて説明する。図2に示すごとく、本例の電力変換装置1は収納ケース2を備え、この収納ケース2に、電力変換回路11(図5参照)を構成する複数の電子部品10が収納されている。
収納ケース2は、底壁20と、蓋板3と、側壁21とを有する。蓋板3は、底壁20に対して底壁20の板厚方向(Z方向)に所定間隔をおいて対向配置されている。側壁21は、底壁20と一体に形成され、底壁20の周辺からZ方向に立設している。
そして、溝状部4を含み溝状部4の長手方向に平行な直線a上に、凸部31が存在するよう構成されている。
また、第1溝状部4aと、第2溝状部4bと、第4溝状部4dとは互いに平行である。第3溝状部4cは、他の溝状部4a,4b,4dに対して直交している。
上記第3側壁21cに入力コネクタ51が設けられ、上記第4側壁21dに出力コネクタ52が設けられている。溝状部4は、入力コネクタ51側に開放しておらず、また、出力コネクタ52側にも開放していない。
図1、図2に示すごとく、側壁21は複数の柱部14を備える。柱部14は、側壁21の外面からケース外側に突出し、Z方向に延びている。上述した複数個の螺子孔のうち、一部の螺子孔は、柱部14に形成されている。そして、複数の柱部14のうち1個の柱部14aは、上記仮想延長線bと側壁21の外面とが交わる交点15と、制御コネクタ50との間に位置している。
また、制御回路18によって、スイッチング素子10bのデューティーを調節することにより、出力コネクタ52から出力される電圧を調整するようになっている。
このようにすると、直線a上において、溝底部32と凸部31との境界に段差ができるため、この直線aを中心として、蓋板3が湾曲しにくくなる。そのため、蓋板3の振動を効果的に抑制することが可能になり、振動に伴って異常音が発生したり、電子部品固定用の螺子(図示しない)が緩んだりする不具合を防止できる。
このようにすると、溝状部4a,4c,4dの固有振動数をずらすことができる。そのため、蓋板3の共振をより抑制しやすくなる。
このようにすると、第3溝状部4cの長手方向(Y方向)と、他の溝状部4a,4b,4dの長手方向(X方向)とが直交しているため、蓋板3は、X方向に平行な直線(a1,a2,a4)を中心としても湾曲しにくくなり、Y方向に平行な直線(a3)を中心としても湾曲しにくくなる。そのため、蓋板3の振動を効果的に抑制できる。
このようにすると、制御コネクタ50が水滴によって濡れる不具合を防止できる。すなわち、電力変換装置1の上方に配置される機器から、結露水等の水滴が滴下することがあり、この水滴から制御コネクタ50を保護する必要がある。水滴が蓋板3に滴下すると、この水滴は開放溝状部41を流れ、周辺部30に開放した開放部49から排出される。その後、水滴は、開放部49から仮想延長線bを通って側壁21の外面に到達し、該外面を伝わってZ方向へ移動する。そのため、この仮想延長線b上から外れた位置に制御コネクタ50を設けることにより、水滴の排出経路から制御コネクタ50を離すことができ、制御コネクタ50が水滴によって濡れる不具合を防止することが可能になる。
このようにすると、水滴は、柱部14を乗り越えなければ制御コネクタ50に到達できない。そのため、制御コネクタ50が水滴によって濡れる不具合をより効果的に防止することができる。
このようにすると、入力コネクタ51と出力コネクタ52が、水滴によって濡れる不具合を防止することができる。
このようにすると、4本の溝状部4a〜4dが互いに連結しているため、これら4本の溝状部4a〜4dの間で水滴が移動しやすくなる。また、連結溝状部40は、周辺部30に対して3箇所において開放しているため、水滴を排出しやすい。そのため、水滴が溝状部4に溜まりにくくなる。
本例は、溝状部4の形状を変更した例である。図6に示すごとく、本例の蓋板3は、実施例1と同様に長方形状を呈している。蓋板3の一方の長辺12a側には、第1周辺部30aが配されており、他方の長辺12b側には、第2周辺部30bが配されている。そして、第5溝状部4eと第6溝状部4fとの2本の溝状部4が、第1周辺部30aから第2周辺部30bに向って延出している。また、第2周辺部30bから第7溝状部4gが、第1周辺部30aに向って延出している。
それぞれの溝状部4を含み該溝状部4の長手方向に平行な直線a上には、突部31が存在している。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
本例は、溝状部4の形状を変更した例である。図7に示すごとく、本例では、蓋板3に、第8溝状部4h〜第11溝状部4kが長方形状に連結した状態で形成されている。また、第1周辺部30aと第10溝状部4jとの間を、第12溝状部4mが繋いでいる。さらに、第2周辺部30bと第8溝状部4hとの間を、第13溝状部4nが繋いでいる。これら6本の溝状部4h〜4nは、互いに連結して連結溝状部40となっている。
それぞれの溝状部4を含み該溝状部4の長手方向に平行な直線a上には、突部31が存在している。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
本例は、溝状部4の形状を変更した例である。図8に示すごとく、本例では、第1周辺部30aから、X方向に向って第14溝状部4pが延出している。また、第2周辺部30bから、X方向に向って第15溝状部4qが延出している。Y方向において、第14溝状部4pと第15溝状部4qとは、略同じ位置に形成されている。また、第14溝状部4pの先端から、第16溝状部4rがY方向に向って延出している。さらに、第15溝状部4qの先端から、第17溝状部4sがY方向に向って延出している。そして、第16溝状部4rの先端と、第17溝状部4sの先端との間を、第18溝状部4tが繋いでいる。これら5本の溝状部4p〜4tは、互いに連結して連結溝状部40となっている。
また、それぞれの溝状部4を含み該溝状部4の長手方向に平行な直線a上には、突部31が存在している。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
本例は、溝状部4の形状を変更した例である。図9に示すごとく、本例では、第1周辺部30aから、X方向に向って第19溝状部4uが延出している。第19溝状部4uの先端には、第20溝状部4vが連結している。第20溝状部4vはY方向に延出している。第19溝状部4uは、Y方向における、第20溝状部4vの中央位置において、該第20溝状部4vに連結している。また、第20溝状部4vの両端から、X方向における第2周辺部30b側に向って、第21溝状部4wと第22溝状部4xとがそれぞれ延出している。これら4本の溝状部4u〜4xは、互いに連結して連結溝状部40となっている。
また、それぞれの溝状部4を含み該溝状部4の長手方向に平行な直線a上には、突部31が存在している。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
2 収納ケース
20 底壁
21 側壁
3 蓋板
30 周辺部
31 凸部
32 溝底部
4 溝状部
40 連結溝状部
41 開放溝状部
Claims (4)
- 電力変換回路を構成する複数の電子部品と、
該複数の電子部品を収納する収納ケースとを備え、
該収納ケースは、底壁と、該底壁に対して該底壁の板厚方向に所定間隔をおいて対向配置された蓋板と、上記底壁又は上記蓋板と一体に形成された側壁とを有し、
上記蓋板は、その端縁に沿って同一平面上に形成された周辺部と、該周辺部よりも上記板厚方向に突出した凸部と、両脇に配された上記凸部の間に形成された、少なくとも一本の直線状の溝状部とを備え、該溝状部は、上記凸部の側面によって構成された溝側面と、上記周辺部と同一平面上に配された溝底部とを有し、
上記溝状部を含み該溝状部の長手方向に平行な直線上に、上記凸部が存在するよう構成されており、
上記側壁には、上記電力変換回路を制御する外部機器と該電力変換回路とを電気的に接続するための制御コネクタが設けられ、上記蓋板は複数本の上記溝状部を有し、該複数本の溝状部には、その一端が上記周辺部に開放した開放溝状部があり、上記板厚方向から見た場合に、上記開放溝状部を開放側に延長した仮想延長線から外れた位置に、上記制御コネクタが設けられており、
上記蓋板は、上記側壁とは別部材となっており、上記側壁は、該側壁の外面からケース外側に突出し上記板厚方向に延びる柱部を有し、該柱部に螺子孔が形成され、上記蓋板には貫通孔が形成され、雄螺子を上記貫通孔に挿入して上記螺子孔に螺合することにより上記蓋板を上記側壁に締結するよう構成され、上記板厚方向から見た場合に、上記仮想延長線と上記側壁の外面とが交わる交点と、上記制御コネクタとの間に上記柱部が位置していることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置において、上記蓋板は複数本の上記溝状部を有し、該複数の溝状部のうち少なくとも一部は、上記長手方向における長さが互いに異なるよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、上記側壁には、上記電力変換回路と外部機器とを電気的に接続するための入力コネクタおよび出力コネクタが設けられ、上記板厚方向から見た場合に、上記仮想延長線から外れた位置に、上記入力コネクタ及び上記出力コネクタがそれぞれ設けられていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置において、上記蓋板は長方形状に形成され、該蓋板は第1溝状部と、第2溝状部と、第3溝状部と、第4溝状部との4本の上記溝状部を有し、これら4本の溝状部が互いに連結して連結溝状部が形成されており、上記第1溝状部および上記第2溝状部は互いに平行であり、それぞれの一端が上記蓋板の一方の長辺側に開放し、上記第3溝状部は、上記第1溝状部の他端と上記第2溝状部の他端との間を繋いでおり、上記第4溝状部は、上記第3溝状部の両端の間から上記蓋板の他方の長辺に向って延び、該他方の長辺側に開放していることを特徴とする電力変換装置。
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