JP5609120B2 - 直流モータ及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

直流モータ及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、ブラシ付の直流モータ及び電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、モータにおいては、回転時に生ずる音(及び振動)の低減が最も重要な課題となっている。具体的には、例えば、特許文献1には、整流子の周方向に沿って複数(4つ)の給電ブラシを設けることにより、その整流子を挟む複数組(二組)の給電ブラシ対が形成されたブラシ付きの直流モータにおいて、その二組の給電ブラシ対の一方を周方向にシフトすることより、高速回転時に生ずる磁気音の低減を図る構成が開示されている。また、モータ回転時に発生する音には、このような磁気音以外にも給電ブラシがセグメント(整流子片)に摺接することにより生ずるブラシ音がある。そして、例えば、特許文献2には、各セグメントの間隔(ピッチ)或いはセグメント幅を不等として、給電ブラシとの接触の際に生ずる電流変動の周波数を各セグメント毎に異なる値とすることにより、そのブラシ音ノイズの低減を図る構成が開示されている。
特開2004−364414号公報 特開昭55−109156号公報
しかしながら、上記のように各セグメント幅又はその間隔を不等とすることで、該各セグメントに接続された各モータコイルへの通電時間、即ち磁気力発生時間にばらつきが生ずる。そして、これにより生ずる磁気力の不均衡が磁気音の増大を招くという問題がある。
また、整流子を挟んで二つの給電ブラシが直線上に配置される構成、即ち180°の対向位置に配置される構成では、通常、その対向する二つの給電ブラシが同一のタイミングで各セグメントに接触することになる。
例えば、図7に示す例では、整流子50の外周に沿って4つの給電ブラシ51a〜51dを配置することにより、その整流子50を挟んで180°の対向位置に配置される二つの給電ブラシ、具体的には、給電ブラシ51a,51c、及び給電ブラシ51b,51dにより二組の給電ブラシ対が形成されている。そして、整流子50には、そのブラシ数「4」では割り切れない「22」個のセグメント53が設けられている。
このような構成では、図8に示すように、各給電ブラシ対での間隔こそ半周期(1/2T)ずれるものの、当該各給電ブラシ対を構成する二つの給電ブラシ間、即ち給電ブラシ51a,51c間、及び給電ブラシ51b,51d間では、両者が同一のタイミングで整流子50の各セグメント53に接触することになる。そして、その各接触タイミングにおいて同時に発生する二つのブラシ音が互いに強め合うことにより、そのノイズレベルが高くなるという問題があり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
尚、特許文献1に記載の従来技術を適用(図8参照、二点鎖線に示す位置に給電ブラシ51a,51cをシフト)した場合にも、整流子を挟んで対向配置された各給電ブラシ対において、それぞれ、その二つの給電ブラシ51a,51c、及び51b,51dが同一のタイミングで各セグメントに接触することに変わりない。即ち、単に、その二つの給電ブラシ51a,51cの接触タイミングが等しくずれるだけに過ぎない。従って、上記問題については何ら解決するものではない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、磁気音の増大を抑えつつ、より効果的にブラシ音を低減することのできる直流モータ及び電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のセグメントを周方向に整列配置してなる整流子と、前記各セグメントに摺接する複数の給電ブラシとを備え、該各給電ブラシは、前記整流子の周方向に沿って設けられることにより、前記整流子を挟む複数組の給電ブラシ対を形成する直流モータであって、前記給電ブラシの数及び前記セグメントの数は、セグメント数を給電ブラシ数で割り切れない関係を有し、前記整流子を挟む二つの前記給電ブラシが異なるタイミングで前記セグメントに接触するように、各組の前記給電ブラシ対における一方の給電ブラシを他方の給電ブラシを基準とした180°の対向位置から周方向に所定角ずれた位置に配置し、各組の前記給電ブラシ対に対して異なる前記所定角を設定したこと、を要旨とする。
上記構成によれば、各給電ブラシが各セグメントに接触するタイミングを分散させて、該接触により生ずる電流変動を高次化するとともに、そのピーク値を抑えることができる。そして、その磁気力発生時間のばらつきの影響もまた、各セグメント幅又はその間隔を不等とする従来技術(特許文献2参照)よりも小さい。その結果、磁気音の増大を抑えつつ、より効果的にブラシ音を低減することができる。
また、各セグメントに対して各給電ブラシが接触する各タイミングの間隔を不等とすることが可能になる。そして、これにより、そのブラシ音の更なる低減を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、4つの前記給電ブラシと22個の前記セグメントを有すること、を要旨とする。
即ち、通常、ブラシ数が「4」である場合、周方向に隣り合う位置に配置された二つの給電ブラシの間隔は90°である。そして、セグメント数がブラシ数では割り切れない「22」である場合には、その周方向に隣り合う二つの給電ブラシの接触タイミングは、互いに半周期(1/2T)ずれることになる。従って、このような構成に請求項1の発明を適用することにより、その4つの給電ブラシを全て異なるタイミングで各セグメントに接触させることができるとともに、その4つの接触タイミングを全て異なる間隔とすることができる。そして、これにより、より顕著な効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、前記所定角は、2.45°〜3.27°の範囲内で設定されること、を要旨とする。
上記構成によれば、重複なく、且つバランスよく各セグメントに対する各給電ブラシの接触タイミングを設定することが可能になる。その結果、より効果的にブラシ音を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の直流モータを備えた電動パワーステアリング装置であること、を要旨とする。
上記構成によれば、そのモータ音を低減して、より静粛性の高い電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明によれば、磁気音の増大を抑えつつ、より効果的にブラシ音を低減することが可能な直流モータ及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 モータの断面図。 整流子及び給電ブラシの配置を示す模式図。 各セグメントに対する各給電ブラシの接触タイミングを示す説明図。 別例の整流子及び給電ブラシの配置を示す模式図。 別例の各セグメントに対する各給電ブラシの接触タイミングを示す説明図。 従来の整流子及び給電ブラシの配置を示す模式図。 従来の各セグメントに対する各給電ブラシの接触タイミングを示す説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。そして、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。尚、本実施形態では、モータ12には、ブラシ付の直流モータが採用されており、同モータ12は、ECU11から駆動電力の供給を受けることにより回転する。そして、EPSアクチュエータ10は、このモータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU11には、トルクセンサ14及び車速センサ15が接続されており、ECU11は、これらトルクセンサ14及び車速センサ15により検出される操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、操舵系に付与すべきアシスト力(目標アシスト力)を演算する。そして、その目標アシスト力に相当するモータトルクを発生させるべく、モータ12に対して駆動電力を供給することにより、同モータ12を駆動源とするEPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている。
次に、本実施形態のEPSの駆動源であるモータの構成について説明する。
図2に示すように、本実施形態のモータ12は、略有底円筒状をなすヨーク20の内周に永久磁石21を固着してなる固定子22と、同永久磁石21の内側において回転自在に支承された電機子23と、同電機子23に給電する給電ブラシ24とを備えたブラシ付き直流モータとして構成されている。
詳述すると、電機子23は、回転軸25に固定されることにより同回転軸25とともに一体回転する電機子コア26及び整流子27を備える。本実施形態では、回転軸25は、ヨーク20の底部20a及び同ヨーク20の開口端20bを閉塞するハウジング28にそれぞれ設けられた軸受29a,29bに軸支されることにより、ヨーク20の軸線に沿うように配置されている。そして、電機子23は、これにより、その電機子コア26が永久磁石21に対応する軸方向位置に配置された状態で、回転自在にヨーク20内に収容されている。
さらに詳述すると、電機子コア26は、径方向外側に向かって放射状に延設された複数(本実施形態では22本)のティース30を有しており、これら各ティース30には、巻線(モータコイル)31が巻回されている。そして、固定子22側において同電機子コア26と対向する永久磁石21には、その周方向に沿って複数(本実施形態では4極)の磁極が形成されている。
一方、整流子27は、回転軸25に固定された円筒体32の周面に複数(本実施形態では、22個)のセグメント33を固定することにより形成される。具体的には、円筒体32は、ヨーク20内において、上記電機子コア26よりも開口端20b側(図2中、下側)に配置されており、各セグメント33は、円筒体32の周面に沿って所定間隔で整列配置されている。そして、これらの各セグメント33には、それぞれ、上記各ティース30に巻回された巻線31の一部が接続されている。
また、本実施形態のモータ12は、整流子27の径方向外側において、当該整流子27を囲むように周方向に沿って配置された複数(4本)の給電ブラシ24を有している。そして、これら各給電ブラシ24は、ブラシホルダ34内に収容され、コイルばね35に付勢されることにより、上記整流子27の周面に配設された各セグメント33に対し、その先端が摺接されている。
さらに詳述すると、各給電ブラシ24には、所定角度をおいて周方向に離間した二つを組として、上記ECU11により、そのモータ回転に応じた正負の電圧が印加される。そして、これらの各給電ブラシ24が同整流子27の回転位置に応じた各セグメント33に摺接することにより、当該各セグメント33に接続された巻線31に対する通電が行われる。
即ち、ブラシ付きモータである本実施形態のモータ12では、その電機子23の回転により各給電ブラシ24の摺接するセグメント33が移行することで、モータコイルを構成する巻線31に対する通電方向の切り替え(整流)が行なわれる。そして、モータ12は、その巻線31に対する通電により、当該巻線31と上記固定子22側に形成された各磁極との間に生ずる電磁力(電磁吸引力及び反発力)に基づくモータトルクを発生する構成となっている。
(ブラシ配置)
次に、本実施形態のモータにおけるブラシ配置について説明する。
図3に示すように、本実施形態のモータ12は、整流子27の周方向に沿って配置された4本の給電ブラシ24(24a〜24d)を有している。そして、本実施形態では、これにより、その整流子27を挟んで配置された二つの給電ブラシ24、即ち給電ブラシ24a,24c、及び24b,24dにより、二組の給電ブラシ対が形成されている。
尚、本実施形態では、これら各給電ブラシ24(24a〜24d)において、その周方向に約90°の間隔をおいて隣り合う二つの給電ブラシ24は、互いに極性の異なる異極ブラシとなっている。そして、本実施形態では、上記ECU11による給電は、その周方向に隣り合う正負一対の給電ブラシ24a,24b、及び給電ブラシ24c,24dのそれぞれを組として行われる。
即ち、給電ブラシ24a,24cが正極(+)となる場合には、給電ブラシ24b,24dは負極(−)となり、反対に給電ブラシ24a,24cが負極(−)となる場合には、給電ブラシ24b,24dは正極(+)となる。そして、本実施形態では、これにより、それぞれ整流子27を挟んで配置される各給電ブラシ対、即ち給電ブラシ24a,24c、及び給電ブラシ24b,24dは、それぞれ等しい極性を有する同極ブラシとなっている。
また、本実施形態では、これらの各給電ブラシ対を構成する二つの給電ブラシ24のうちの一方(給電ブラシ24c,24d)は、それぞれ、その他方の給電ブラシ(給電ブラシ24a,24b)を基準とした180°の対向位置から周方向に所定角(α,β)ずれた位置に配置(シフト)されている。
具体的には、給電ブラシ24a,24cにより構成される給電ブラシ対においては、その給電ブラシ24cが、整流子27を挟む位置に配置された給電ブラシ24aを基準とした180°の対向位置から周方向(同図中、給電ブラシ24aの軸線を通る直線L上の周方向位置から反時計回り)に所定角αずれた位置に配置されている。また、給電ブラシ24b,24dにより構成される給電ブラシ対においては、その給電ブラシ24dが、整流子27を挟む位置に配置された給電ブラシ24bを基準とした180°の対向位置から周方向(同図中、給電ブラシ24bの軸線を通る直線M上の周方向位置から反時計回り)に所定角βずれた位置に配置されている。
そして、本実施形態では、これにより、各給電ブラシ対において、当該各給電ブラシ対を構成する二つの給電ブラシ24、即ち給電ブラシ24aと給電ブラシ24c、及び給電ブラシ24bと給電ブラシ24dが、それぞれ異なるタイミングで、整流子27側の各セグメント33に接触する構成となっている。
詳述すると、本実施形態のモータ12におけるセグメント数は、ブラシ数「4」では割り切れない「22」である。そして、各給電ブラシ24a〜24dのうち、周方向に隣り合う位置に配置された給電ブラシ24a,24bの間隔は、90°に設定されている。このため、図4に示すように、これら周方向に隣り合う二つの給電ブラシ24a,24bが整流子27側の各セグメント33に接触するタイミングは、半周期(1/2T)ずれている。
即ち、仮に、これら各給電ブラシ24a,24bに対し、それぞれの対応する二つの給電ブラシ24c,24dが、180°の対向位置に配置されているとすれば(図7参照)、各組の給電ブラシ対を構成する二つの給電ブラシ24a,24c、及び給電ブラシ24b,24dは、それぞれ同一のタイミングで整流子27側の各セグメント33に接触することになる(図8参照)。
しかしながら、本実施形態のモータ12では、各給電ブラシ24c,24dは、それぞれ、その他方の給電ブラシとなる各給電ブラシ24a,24bを基準とした180°の対向位置(同図中、それぞれ直線L,M上の周方向位置)から反時計周りに所定角α,βずれた位置に配置されている。従って、例えば、図3中、整流子27が時計回りに回転する場合、図4に示すように、これら各給電ブラシ24c,24dは、それぞれ、その対応する各給電ブラシ24a,24bよりも早いタイミングで整流子27側の各セグメント33に接触する。そして、本実施形態では、これにより、各給電ブラシ24a〜24dが異なるタイミングで整流子27側の各セグメント33に接触する構成となっている。
また、本実施形態では、各給電ブラシ24a,24cが構成する給電ブラシ対に設定される所定角αと各給電ブラシ24a,24cが構成する給電ブラシ対に設定される所定角βは、互いに異なる値となっている。そして、本実施形態では、これにより、整流子27側の各セグメント33に対して各給電ブラシ24a〜24dが接触する各タイミングの間隔t1〜t4が不等となるように構成されている。
さらに詳述すると、本実施形態では、セグメント数が「22」であることから、各給電ブラシ24a〜24dは、それぞれ「約16.36°」に一度、整流子27側の各セグメント33に接触する。そして、図7及び図8に示すように、仮に各組の給電ブラシ対を構成する二つの給電ブラシ(51a,51c、51b,51d)が同一のタイミングで各セグメント53に接触し、且つ各組の接触タイミングが半周期(1/2T)ずれているならば、「約8.18°」の間隔で交互に、これら二組の給電ブラシ対が各セグメント53に接触することになる。
従って、各給電ブラシ対を構成する二つの給電ブラシ24、即ち給電ブラシ24a,24c、及び給電ブラシ24b,24dに対し、その周方向のシフト角に相当する所定角α,βとして、互いに異なる上記「約8.18°」以外の値を設定することで、各給電ブラシ24a〜24dが異なるタイミングで各セグメント33に接触させることができる。
更に、整流子27が一回転する間に、その各セグメント33に対する各給電ブラシ24a〜24dの合計接触回数は「88」であり、仮に、これらの各給電ブラシ24a〜24dが均等間隔で各セグメント33に接触するとすれば、その間隔は約「4.1°」となる。従って、この「4.1°」以外の値を上記の各所定角α,βに設定することにより、整流子27側の各セグメント33に対して各給電ブラシ24a〜24dが接触する各タイミングを不等間隔とすることができる。そして、磁気音抑制の観点から各給電ブラシ24a〜24dの接触タイミングのバランスを考慮するならば、上記所定角α,βは、「2.45°〜3.27°」の範囲とすることが望ましい。
尚、この範囲は、図7及び図8に示すように、仮に各組の給電ブラシ対において、その二つの給電ブラシ51a,51c、及び給電ブラシ51b,51dがそれぞれ同一のタイミングで整流子50側の各セグメント53に接触するとした場合における接触タイミングの周期「約8.18°」に「0.3〜0.4」を乗ずることにより得られる。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)整流子27を挟む二つの給電ブラシ24a,24cが形成する給電ブラシ対において、一方の給電ブラシ24cは、他方の給電ブラシ24aを基準とした180°の対向位置から周方向に所定角αずれた位置に配置される。同じく整流子27を挟む二つの給電ブラシ24b,24dが形成する給電ブラシ対において、一方の給電ブラシ24dは、他方の給電ブラシ24bを基準とした180°の対向位置から周方向に所定角βずれた位置に配置される。そして、これにより、給電ブラシ24aと給電ブラシ24c、及び給電ブラシ24bと給電ブラシ24dは、それぞれ異なるタイミングで、整流子27側の各セグメント33に接触する。
上記構成によれば、各給電ブラシ24a〜24dが各セグメント33に接触するタイミングを分散させて、該接触により生ずる電流変動を高次化するとともに、そのピーク値を抑えることができる。そして、その磁気力発生時間のばらつきの影響もまた、各セグメント幅又はその間隔を不等とする従来技術(特許文献2参照)よりも小さい。その結果、磁気音の増大を抑えつつ、より効果的にブラシ音を低減することができる。
特に、本実施形態のモータ12のセグメント数は、ブラシ数「4」では割り切れない「22」であり、且つ、周方向に隣り合う位置に配置された二つの給電ブラシ24a,24bの間隔は90°であることから、これら二つの給電ブラシ24a,24bが整流子27側の各セグメント33に接触するタイミングは、半周期(1/2T)ずれる。従って、上記のように、これら各給電ブラシ24a,24bが形成する各給電ブラシ対において、その対応する各給電ブラシ24b,24dを周方向にシフトさせることにより、各給電ブラシ24a〜24dを異なるタイミングで各セグメント33に接触させることができる。
(2)各給電ブラシ24a,24cが構成する給電ブラシ対に設定される所定角αと各給電ブラシ24b,24dが構成する給電ブラシ対に設定される所定角βは、互いに異なる値となっている。
上記構成によれば、整流子27側の各セグメント33に対して各給電ブラシ24a〜24dが接触する各タイミングの間隔t1〜t4を不等とすることが可能になる。そして、これにより、そのブラシ音の更なる低減を図ることができる。
(3)上記所定角α,βは、「2.45°〜3.27°」の間に設定される。
上記構成によれば、重複なく、且つバランスよく各セグメント33に対する各給電ブラシ24a〜24dの接触タイミングを設定することが可能になる。その結果、より効果的にブラシ音を低減することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明をEPS1のモータ12に具体化したが、その他、EPS以外の用途に用いられるモータに適用してもよい。また、EPSに適用する場合においても、本実施形態のEPS1のような所謂コラム型に限らず、所謂ラックアシスト型や所謂ピニオン型等、その他の形式のEPSに具体化してもよい。
・上記実施形態では、モータ12は、そのブラシ数を「4」、セグメント数を「22」としたが、ブラシ数及びセグメント数については、必ずしもこれに限るものではない。即ち、整流子を挟んで配置される複数組(二組)の給電ブラシ対が形成されたモータであればよい
・更に、本実施形態では、給電ブラシ24c及び給電ブラシ24dを、ともに同一の方向(反時計周り方向)にシフトすることとした。しかし、これに限らず、これらは、相反する方向にシフトしてもよい。
具体的には、例えば、図5に示すように、給電ブラシ24cを時計回り方向にシフトする一方、給電ブラシ24dを反時計回り方向にシフトする。これにより、例えば、同図中、整流子27が時計回りに回転する場合には、図6に示すように、給電ブラシ24cは、対応する給電ブラシ24aよりも遅いタイミングで整流子27側の各セグメント33に接触することになるものの、上記実施形態と同様に、各給電ブラシ24a〜24dを異なるタイミングで各セグメント33に接触させることができる。そして、各給電ブラシ対における周方向シフトの所定角α,βを異なる値とすることで、各セグメント33に対する各給電ブラシ24a〜24dの接触タイミングを不等間隔(t1〜t4)とすることができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、13…減速機構、23…電機子、24(24a〜24d)…給電ブラシ、27…整流子、33…セグメント、50…整流子、51a〜51d…給電ブラシ、53…セグメント、α,β…所定角、T…周期、t1〜t4…間隔。

Claims (4)

  1. 複数のセグメントを周方向に整列配置してなる整流子と、前記各セグメントに摺接する複数の給電ブラシとを備え、該各給電ブラシは、前記整流子の周方向に沿って設けられることにより、前記整流子を挟む複数組の給電ブラシ対を形成する直流モータであって、
    前記給電ブラシの数及び前記セグメントの数は、セグメント数を給電ブラシ数で割り切れない関係を有し、
    前記整流子を挟む二つの前記給電ブラシが異なるタイミングで前記セグメントに接触するように、各組の前記給電ブラシ対における一方の給電ブラシを他方の給電ブラシを基準とした180°の対向位置から周方向に所定角ずれた位置に配置し、各組の前記給電ブラシ対に対して異なる前記所定角を設定したこと、
    を特徴とする直流モータ。
  2. 請求項1に記載の直流モータにおいて、
    4つの前記給電ブラシと22個の前記セグメントを有すること、
    を特徴とする直流モータ。
  3. 請求項2に記載の直流モータにおいて、
    前記所定角は、2.45°〜3.27°の範囲内で設定されること、
    を特徴とする直流モータ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の直流モータを備えた電動パワーステアリング装置。
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