JP5607147B2 - 固体状態でフィルムを長手方向に延伸するための方法およびその方法を実施するための装置 - Google Patents

固体状態でフィルムを長手方向に延伸するための方法およびその方法を実施するための装置 Download PDF

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Description

本発明は、特に比較的低温で一軸延伸されたフィルムの直交積層体を製造することに鑑みて、熱可塑性フィルム材料を長手方向に配向するための方法および装置に関する。
直交積層体の最良の総合強度特性(all−round strength properties)が以下の配向のステップによって得られることが知られている。すなわち、最初に、押出ダイからのドローダウン中に強くほぼ一軸に溶融配向するか、さらによいのは、ポリマー材料が半溶融である間にほぼ一軸に配向し、次いで、幾分低温でさらに配向する。ここで「総合強度特性」とは、引張強さ、降伏点、引裂伝播抵抗、および破壊抵抗の組合せを指す。配向ステップのこの組合せがなぜ好ましいか満足のゆく説明をするのは困難であるが、簡単には、配向がこれらのステップで実施されるとき、分子鎖は広範な異なる度合いの配向を示すことになり、フィルムが引裂き力または破壊力を受けたとき、比較的低配向のものが、フィルムが分裂するのではなく再配向するのを助けることになると言うことができる。
しかし、低温で延伸することは、たとえば主に高密度ポリエチレン(HDPE)、またはアイソタクチックもしくはシンジオタクチックポリプロピレン(PP)からなるフィルムにおいて著しい問題を引き起こす。この問題の一方は、フィルムが長手方向に延伸されたとき、その厚さが減少すると同時に、横断方向に収縮する傾向が大きいことである。この傾向は、温度が低いとき、たとえば達成される特性に関する限りHDPEおよびPPにとって最適な延伸温度である10〜40℃の間で最高になる。この問題の他方は、これらの低温では、材料が、適度に長いゾーン内で徐々に配向を発達させるのではなく「ネックイン」する傾向があることである。これは、近接して離間された延伸ローラ間または延伸バー間で延伸が行われなければならいことを意味し、特別な予防策がとられない限り、これは、フィルムが横断方向で必要とされる収縮を受けるのを妨げることになる。
約40年前に公開された米国特許第3,233,029号(Rasmussen)(特許文献1)には、この問題の解決策、すなわち、1つまたは複数の短い延伸ゾーン内で延伸する前に長手方向にひだ付けすることによって、フィルムが収縮しがちである横断方向収縮の実質的な部分を「予想する」ことが提案されており、これについては本請求項1の導入部でより正確に述べる。
米国特許第3,233,029号(特許文献1)では、記載されているひだ付け機構は、シャフト上に離間されて取り付けられた2組の円板からなり、1組がひだ付けされるフィルムの上、1組が下にあり、一方の組の円板が他方の組の円板間で噛み合う。それにより、フィルムに折畳みまたは回旋が強制的に形成される。さらに、フィルムの中央における応力に等しい応力をへりに加えるように適合されたクラウン(crown−shaped)ローラの上をフィルムが通ることが好ましいことが開示されている。クラウン成形(crown−shaping)は、ローラが、その中央で最大の直径を有し、直径がその端部に向かって徐々に減少することを意味する。最後に、フィルムが延伸ゾーン内で冷却されることが好ましく、これは、延伸バーをフェルトで覆い、このフェルトを湿潤に保つことによって簡便に行うことができることが開示されている。水はまた、その潤滑作用により、フィルムが横断方向に収縮することができる助けとなり、この横断方向収縮はひだを除去する。ひだは、最終製品に残らない。
発明者は、この古い発明を、可撓化されたHDPEおよびPPと協働させたが、比較的狭い幅のものにすぎず、たとえば直交積層工業用袋や直交積層カバーシートの工業生産には不十分であった。この発明を、プレーンなHDPEまたはPP製のフィルムなど、より硬いフィルムに応用しようと試みたとき、またはより広い幅、たとえば1m幅のフィルムで試みたとき、フィルムによって加えられる横断方向の力により、細い、長手方向に延びる線の形態でフィルムの横断方向延伸が常に生じた。長手方向ひだ付けを適用し、それにより長手方向延伸中にフィルムの横断方向収縮を可能にする原理は、今までのところ、細い長手方向の線に沿って横断方向の延伸および細長化(attenuation)をも生じる条件下で工業的に実施されていると思われる。
やはり約40年前に公開された英国特許第1,062,936号(Rasmussen)(特許文献2)は、HDPEまたはアイソタクチックPPフィルムの低温延伸に関する問題に別の角度から取り組んでいる。これは、フィルムの移動方向に波形形成された表面の上を、張力を受けたフィルムを通すことによって、フィルムを等間隔で離間された長手方向ゾーン内で初期延伸にかけることを含み、これらの条件は、フィルムが該表面の上を通りつつある間に、波形の高くなった部分と接触するフィルムのゾーン内で配向が開始され、しかし間にあるゾーン内では実質的に開始されないような条件である。
これは、「フィルムの幅全体にわたるせん断線(shearing line)または微視的なネックダウンゾーンの実質的に規則的なパターン」の形態で配向を生じ、これが「強い配向を生じさせるための後続の延伸手順を容易にする」と説明される。
さらに、一般的な説明および特許請求の範囲において、波形表面は、溝付きバーまたは交差溝付きローラであることが述べられている。しかし、その具体的な説明は、溝付きバーの使用について記載しているにすぎず、この特許は、適用可能な溝付きローラの寸法および実際的な構造の特定を含まない。具体的な説明では、溝付きバーは、フィルムを運ぶローラに近接して取り付けられる。
その例は、10%ポリイソブチレンが加えられたHDPEの1m幅のフィルムの延伸に関する。この例は、今やブローアップ比1:1で押し出された管状フィルムを使用して反復されており、それにより、この古い発明で主張されている利点は再確認されている。しかし、同様の、しかしブローアップ比1.4:1で押し出されたフィルムを使用すると、配向は不規則なものになった。さらに、プレーンなHDPE製のブローされたフィルムに変えたとき、このプロセスは、フィルムを損傷するように作用した。ブローアップ比1:1は、一部には押出ダイの必要とされるサイズのために、また一部にはフィルムのゲージの制御がより不十分であるために、フィルムの押出には通常使用されないことに留意されたい。
他の欠点、すなわち延伸が固定されたバーの上で工業速度で実施されたとき、非常に大きな摩擦熱が発生することを述べておくべきである。
本願が出願されたとき公開されていなかった国際公開WO2009/056601(Rasmussenら)(特許文献3)では、上述の第1の発明がさらに進められている。その改良は、元のフィルム幅の半分以上の長さの縮小ゾーン内で徐々に幅の縮小が行われ、このゾーンは、回転軸を様々な方向にして設置された上流ローラアセンブリおよび下流ローラもしくはローラアセンブリによって限定され、この方向は、フィルムの中央で機械方向と90°の角度を形成し、徐々にその縁部に向かって変化し、フィルムを縮小ゾーン内で収束するように送ることを特徴とする。好ましくは、幅縮小ゾーンは、2つの同心配置された「バナナ」ローラ間に形成され、好ましくは、相互に噛み合う溝付きバナナローラのいくつかの対があり、これらのローラーが前記ゾーンを通してフィルムを案内する。これらの溝付きバナナローラのすべてが、幅縮小ゾーンの上流端および下流端でバナナローラと同心である。
また、国際公開WO2009/056601(特許文献3)は、ひだ付けを、溝付きローラのいくつかの組を用いていくつかのステップで実施することができ、それにより、それらの組における溝のピッチを相互に異なるようにし、より粗いひだ付けから、より細かいひだ付けに発展させることができる特徴を教示している。
フィルム表面は摩擦性が高すぎず、フィルムが厚すぎない条件下で、国際公開WO2009/056601(特許文献3)に開示されているプロセスは、通常、プレーンなHDPEまたはPPフィルムがおよそ室温で延伸されるときでさえ、完全に満足のゆく延伸結果を達成するのに十分なものとなる。しかし、積層するために、フィルムは、低溶融性の、したがって幾分摩擦性の表面層を有し得る。これは、フィルムが長手方向に配向される間に横断方向収縮によって行われるべきであるひだの除去に抗する可能性がある。延伸は、主に、フィルムが延伸ゾーンの上流端内でローラの上で引っ張られる間に行われ、したがってフィルムとこのローラとの間の高い摩擦は有害となり得る。この問題を克服するために、そのような場合、ひだは、実際上可能な限り細かくなければならない。
米国特許第3,233,029号 英国特許第1,062,936号 国際公開WO2009/056601
固体状態で延伸することによって長手方向配向を有する熱可塑性ポリマーフィルムを提供する、改良された本プロセスは、以下の既知の特徴、すなわち本プロセスの少なくとも1つの延伸操作が、2つ以上の延伸ローラ間および/または2つ以上の延伸ローラ上で、フィルムが1つまたは複数の短いゾーン内で進む間に行われ、それにより、長手方向に延在するひだのパターンの形態で延伸する前に、縁部から縁部までの直線で測定された幅が縮小されることを含む。
ひだの形成が、少なくとも部分的に、溝付きローラ、すなわち円形の頂部および溝のパターンで波形表面を有するローラを使用して確立される。
本発明は、前記延伸操作において、ひだの形成が少なくとも2つのステップで行われ、最後のステップが、平滑延伸用ローラの上流でそれに近接して取り付けられた溝付きミニローラの周りに、長手方向に張力を受けながら前進するフィルムを巻き付けることによって実施され、ミニローラが、以下の大きさによって規定されることを特徴とする。すなわち、
a)溝のピッチが、溝の中央から隣接する溝の中央(または頂部の中央から隣接する頂部の中央)まで測定して、20mm以下である。
b)頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで波形ローラ表面に沿って測定された周長、すなわち図1の実施形態では(S1+S2+2×S3)を、溝のピッチで除したものが、1.10から1.80の間の範囲内にある。
c)ローラの直径が、波形の頂部で測定して、最高で溝のピッチの4倍である。
このようにして、ひだ付けを、これまで可能であったものより細かく、かつ/またはより均一にすることができ、それにより延伸における不規則性が克服される。
本発明のこの態様を実施するのに適した装置が、請求項15に規定されている。
共に円形の表面の波形のピッチに関して見られるそのような深い波形プロファイルおよびそのような小さい直径を有する溝付きローラは、驚くべき効果を有する。これらの寸法の珍しい関係を感じ取るために、図1を参照されたい。張力を受けたフィルムは、ミニローラの周りに巻き付きいてる間、溝の底部に向かって引っ張られる傾向が大きくなり、それにより、特に細かくかつ均一にひだを形成することが可能になる。述べたように、フィルムはミニローラに接近するときすでに事前ひだ付けされているが、これらのひだは、次いで細かさおよび均一性がミニローラによって調整されるので、より粗く、かつ幾分不均一であってもよいことが条件である。この事前ひだ付けは、上述の米国特許第3,233,029号(特許文献1)および国際公開WO2009/056601(特許文献3)で特許請求されている、噛み合う溝付きローラの1つまたは複数の対により実施されることが好ましい。
縁部から縁部までを直接測定される事前ひだ付けによって生じる幅の縮小は、フィルムがミニローラを離れるとき測定される(先行するひだ付け装置をフィルムが離れるときの幅からの)幅の縮小より実質的に小さくなるべきではなく、そうでないと、ミニローラが、通常長手方向に延在する「細い線」として現れる横断方向配向を引き起こすことになる。事前ひだ付けによって生じる幅の縮小は、幾分小さい可能性があるが、これに関して何らかの割合を述べることは不可能である。というのは、いくつかのパラメータ、たとえば開始フィルムにおける状態配向(state orientation)に依存するからである。しかし、「細い線」の形成を回避しなければならないことが基準である。
ミニローラの周りにフィルムを巻き付けることに関して、これもまたいくつかのパラメータに依存する事柄であるが、これはミニローラの所与の応用例について実際に容易に確立される。非常に一般的に言えば、巻き付きは、頂部で測定して、大抵の応用例について20°以上、好ましくは45°以上、最も好ましくは60°以上とすべきである。本明細書では、巻き付きとは、フィルムがミニローラの一部分の周りの経路に沿って進むことを意味する。
ミニローラの表面上の波形の接線は、好ましくは、どの場所においても、ローラの軸に対して60°より急勾配の角度を形成すべきでない。大抵の場合、好ましくは、表面の大部分が、波形パターンの各ピッチ内で、軸に対して30°〜50°の間の角度を形成すべきであり(接線と軸の間で測定して(図1における−α)、これは45°である)、一方、底部および特に頂部は、好ましくは平坦、または丸められるべきである。これに関して、図1を参照されたい。好ましくは、頂部と溝の間の表面の少なくとも一部が切頭円錐状、すなわち軸区間が直線(レクティリニア)区間を有する。
頂部の中央から隣接する頂部の中央までの周囲の長さを溝の直接ピッチで除したものが、1.10から1.80の間の範囲内にあることを上述した。しかし、通常、この比率は、1.20〜1.30の範囲に制限されることが好ましい(図1では、1.24)。
また、ミニローラの直径が、波形の頂部で測定して、最高で波形のピッチの4倍であることをも上述した。しかし、好ましくは、最高で波形のピッチの3倍であり、より好ましくは、波形のピッチの1.5〜2.5倍の間である。
延伸プロセス全体における各操作中のひだ付けの度合い(すなわち、縁部から縁部までの直接距離が縮小される比率)は、通常、延伸プロセス全体の終わりにすべてのひだが消えているように適合すべきである。ひだは、長手方向延伸中の固有の横断方向収縮により消える。したがって、ミニローラ延伸操作中のひだ付けの度合いは、この操作中にひだが消えるように限定することができる。あるいは、この操作の後に若干のひだ付けが維持されるが、後続の延伸操作時に除去されてもよい。
ミニローラの直径の上限について前述したが、下限は、実際上の限界によって設定される。可能な限り小さくするために、本発明の非常に重要な実施形態の一つは、ミニローラの支持に関する請求項7で述べられているように特徴付けられる。この実施形態を早く理解するために、図2を参照する。ここでは、ミニローラを擁する(nest)短いアイドリング支持ローラが対で取り付けられており、一方の支持ローラがミニローラの一方の側、他方の支持ローラが他方の側にあり、これが最も実際的な配置である。しかし、支持ローラは個々に取り付けることもでき、ミニローラの一方の側の支持ローラがミニローラの他方の側の支持ローラから軸方向に変位される。支持ローラは共に、小径のミニローラを反らせようとすることになる、幅出しされたフィルムがミニローラに対して加える力を吸収する。ミニローラの周りのフィルムの選ばれた巻き付きをあてがうために、これらの短い支持ローラの直径は、ミニローラの直径よりはるかに大きくすることはできない。
これらの短い支持ローラは、ミニローラの摩耗を回避するために、硬質ゴムなどで被覆されることが好ましい。
熱可塑性ポリマーフィルムを延伸するように働く細いローラにこれらの支持ローラを提供することは、新規であると考えられ、本発明の別の態様として請求項9で独立に特許請求されている。
熱可塑性フィルム材料が長手方向に延伸されるとき、多くの場合、実際上可能な限り小さい直径を有するローラを使用することが有利となり得る。というのは、そのローラが、フィルムを最もよく捉えるからである。したがって、請求項10からわかるように、延伸ローラに関するこの支持システムは、比較的小径の平滑延伸用ローラの支持を含めて、幅広く使用することができ、それ自体発明であると考えられる。ミニローラは、実際には、多数の短いセグメントから製造されることになる。これらのセグメントのそれぞれを共通のシャフトに固定することができ、このシャフトがその端部に取り付けられた軸受けで回転する。この組立てが通常好ましいが、あるいはシャフトを固定とし、セグメントのそれぞれがシャフト上で回転してもよい。通常、ミニローラに駆動力を供給する必要はないが、必要な場合には、当然ながら、これらのセグメントをシャフトに固定しなければならない。
本発明の他の実施形態は、ミニローラの上を通る間、フィルムの配向がミニローラ上で開始されるようにフィルムの張力が調整されることを特徴とする。これは、押出ダイからの引取りの後、フィルムを延伸する最初のステップとして、または換言すれば「事前延伸」プロセスとして特に有用である。これについては、図3に関連してさらに述べる。
他の実施形態は、請求項9で述べられているように特徴付けられる。この実施形態は、最終延伸が行われる前に、ひだ付けの最後のステップで特に有用である。次いでこのフィルムは、ひだが比較的粗く、かつ/または不均一であってもよい比較的深くひだ付けされた形態でミニローラの装置に遭遇する。
一方のローラの溝が他方のローラの溝に対してずらされるような2つのミニローラの、それらの軸方向での配置は、一方のローラの頂部の中央が、他方のローラの溝の中央と位置合わせされることを意味する。このずれは、往復運動との組合せで、入来する粗いかつ/または不均一なひだを、より細かいかつ/またはより均一なひだに変換した。この効果については、図4に関連してさらに述べる。
本発明のこの実施形態の裏にある一般的な着想は、より広い範囲を有する。というのは、往復運動する溝付きローラがミニローラであることが、必須ではないが好ましい、すなわち、それらの寸法が、請求項1で述べられている限界内にあることが、必須ではないが好ましいからである。このより広い範囲は、請求項1から独立の、しかし請求項1に密接に関連する発明を規定する請求項11からわかる。
本発明のこの態様を実施するのに適した装置が、請求項20に規定されている。
次に、本発明について、図を参照してより詳細に述べる。
通常最も好ましい範囲を有する寸法を有するミニローラを、軸断面で示す図であり、この図面は見れば自ずと明らかである。 いくつかの短い支持ローラ上に重ねられたミニローラを示す図である。 事前延伸するためのライン内のミニローラ装置を示す略図である。 1対の溝付きローラがフィルムに対して横断方向で共に往復運動し、入来するひだをより細かく、またはより均一にするプロセスを示す略図である。図4aは、往復運動構成の一方の外側位置、図4bは他方の外側位置を示す。 1対の溝付きローラがフィルムに対して横断方向で共に往復運動し、入来するひだをより細かく、またはより均一にするプロセスを示す略図である。図4aは、往復運動構成の一方の外側位置、図4bは他方の外側位置を示す。
図2では、ミニローラ(1)が、支持ローラ対(2)(3)上に重ねられている。1対だけが完全に示されているが、ミニローラは、非常に幅の広いフィルムを延伸するために数メートルの長さとすることができ、その場合、非常に多数の短い支持ローラが必要とされる。これらの支持ローラは、小型のフレームによって保持され、それらの端部に小型の軸受けを有する。軸受けは、支持ローラの内側、または小型のフレームの内側にあってもよい。各支持ローラの表面は、硬質ゴムで被覆される。支持ローラは、幅出しされたフィルムがミニローラに対して加える力を吸収するように取り付けられる(図3および図4参照)。
図3では、たとえば主にHDPEまたはPPからなることができ、レイフラットチューブとすることができるフィルム(2)が、押出しおよび押出ダイからの引取りに関連して生じた溶融配向以外に配向を有していない。このフィルムは、たとえば1.5:1と2.0:1の間の延伸比で、駆動ホールドバックローラ(4)とそのゴム被覆されたカウンタローラ(5)との間のニップ内で開始される事前配向手順を通る。フィルム内の張力は、駆動ローラ(9)によってもたらされる。フィルムは、クラウンアイドルローラ(6)の上を通り、フィルムの幅以上である経路の後で、溝がたとえば次に来るミニローラ(1)の溝のピッチの約10倍という比較的大きいピッチを有する、噛み合う2つの溝付きアイドルローラ(7)に入る。この噛み合いは、縁部から縁部まで測定して、その幅の約15%の縮小に相当する均一な粗いひだ付けをフィルムに与えるように設定される。クラウンローラ(6)がない場合、幅の縮小は、フィルムの縁部がローラ(4)からミニローラ(1)への経路に従うことになるという効果を有することになり、この経路はフィルムの中央での経路より長くなり、この差は有害となるはずであるが、ローラ(6)のクラウン成形がこの差を補償する。位置(6)は、その効果を調整可能とするように可変である。
あるいは、このひだ付けは、国際公開WO2009/056601(特許文献3)に記載されているように実施することができる。
粗い溝付きローラ(7)からミニローラ(1)へ通る間に、アイドル中であるミニローラ(1)のピッチに等しいピッチで、粗いひだ付けが徐々に細かいひだ付けに変化する。このローラは、図2に関連して述べた多数の短いローラによって支持され、またそれらの上に重ねられている。符号(8)は、これらのローラ用の保持部を象徴化して表す。この保持部は、調整可能に設置されることが好ましい。
駆動ローラ(4)に対する駆動ローラ(9)の速度を調整することにより、これらがフィルム内に張力を引き起こし、それにより、フィルムがミニローラ(1)の上を通るとき、またローラ(1)とローラ(9)の間の短い空間を通るとき、配向が引き起こされ、一方、ミニローラ(1)の上流で、事実上、配向は生じない。
ローラ(9)に近接して配置されるローラ(10)もまた駆動型であり、一方、ローラ(11)は、ゴム被覆されたニップローラである。ローラ(10)は、ローラ(9)と同じ周速で回転することができ、それにより、事実上すべての配向が、ミニローラ(1)上およびミニローラ(1)とローラ(9)の間の空間内で生じ、または、ローラ(10)の方がローラ(9)より速く、たとえば最大約10%速く動くことができる。その場合には、さらなる延伸が、ローラ(9)上およびローラ(9)とローラ(10)の間で生じる。
図4aおよび図4bでは、後続の長手方向延伸を容易にし改善するように、ミニローラを使用し、比較的粗く不均一なひだを、より細かく、かつより均一にする。フィルムは、約1.5:1倍の幅の縮小に相当する比較的深いひだ付けで溝付きローラ(12)から出るが、ひだは、ある場所で密な分布状態にあり、ある場所であまり密でない分布状態にあり得ると考えられる。2つのミニローラ(1)およびそれらの支持部は、上下に往復運動し、図4aは上の方の位置を示し、図4bは下の方の位置を示し、他のローラは往復運動しない。2つのミニローラ(1)は、一方の頂部の中央が他方の溝の中央に対応するように、それらの軸方向に相互に変位されるが、好ましくは、互いに噛み合うべきでない。
図4aに示されている位置では、フィルムは、上部のミニローラによってアイドリングガイドローラ(14)に送られ、そこから別のアイドリングガイドローラ(15)に、さらに駆動ホールドバック延伸ローラ(16)に送られる。
ローラ(17)は、ローラ(16)と圧接したゴム被覆のニップローラであり、ローラ(18)は、第1の駆動引っ張り延伸ローラである。1つまたは複数の他の引っ張り延伸ローラが続くが、図示しない。
ミニローラから延伸ローラ(16)への経路全体に沿って、隣接するローラ間の間隔は最小限に抑えられている。さらに、ローラ(14)、(15)、(16)及び(18)の直径は、ローラの曲がりによる問題を引き起こすことのない可能な限り小さいものである。
図4bでは、フィルムが下側のミニローラから直接ローラ(16)に送られることになる。
この往復運動システムの等化効果は、以下のように簡単に述べることができる。すなわち、
フィルム幅のある細い部分が、図4aに示されている位置でミニローラ上の頂部に遭遇するとき、密なひだの分布を有すると考えてみる。その場合、密にひだ付けされたフィルムは、この頂部に隣接する2つの溝の底部に向かって引っ張られる傾向にある。それにより、このひだ付けは、密度が低くなる。
一方、フィルム幅のある細い部分が、図4aに示されているミニローラ上の溝に遭遇するとき、密なひだの分布を有すると考えてみる。その場合、往復運動が図4bの状況に達するまで、分布は密なままとなる。その状況において、ひだ付けは、密度が低くなる。
実験により決定されたリズムでの、フィルムの速度に対する往復運動により、ひだ付けの不規則性を最小限に抑えることができ、一方、ひだ付けのパターンが、2つのミニローラのそれぞれのピッチより細かくなる。
本願は、特許請求の範囲に記載の発明に係るものであるが、以下も包含する。
1. 1つまたは複数の延伸操作で固体状態で延伸することによって、長手方向配向を有する熱可塑性ポリマーフィルムを提供する方法であって、少なくとも1つのそのような操作で延伸することが、2つ以上の延伸ローラ間もしくは2つ以上の延伸ローラ上で、または部分的にそのようなローラ上、部分的にそのようなローラ間で、前記フィルムが1つまたは複数の短いゾーン内で前進する間に行われ、延伸する前に、縁部から縁部までの直線で測定された幅が縮小され、この縮小が、長手方向に延在するひだのパターンの形態であり、ひだの形成が、少なくとも部分的に、円形の頂部および溝のパターンで波形表面を有する溝付きローラを使用して確立される、方法において、前記延伸操作において、ひだの形成が少なくとも2つのステップで行われ、最後のステップが、平滑延伸用ローラの上流でそれに近接して取り付けられた溝付きミニローラの周りに、長手方向に張力を受けた前進するフィルムを巻き付けることによって実施され、前記ミニローラが、
a)波形のピッチが、頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで測定して、20mm以下であり、
b)頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで波形ローラ表面に沿って測定された周長を、前記ピッチで除したものが、1.10から1.80の間の範囲内にあり、
c)前記ミニローラの直径が、波形の頂部で測定して、最高で前記ピッチの4倍である大きさによって規定されることを特徴とする方法。

2. 前記巻き付けが、ローラの頂部で測定して、ミニローラ表面の約20°以上で行われることを特徴とする前記1に記載の方法。

3. 前記ミニローラの表面上の波形の接線が、どの場所においても、ローラの軸に対して60°より急勾配の角度を形成せず、好ましくは、この角度が、各ピッチの長さの大部分にわたって30°〜50°の範囲内にあることを特徴とする前記1または2に記載の方法。

4. 頂部が平坦である、または丸められることを特徴とする前記3に記載の方法。

5. 頂部の中央から各隣接する頂部の中央までの周囲の長さを前記ピッチで除したものが、1.20から1.30の範囲内にあることを特徴とする前記1〜4のいずれか一つに記載の方法。

6. 前記ミニローラの直径が、最高で前記ピッチの3倍であり、好ましくは、前記ピッチの1.5〜2.5倍の間であることを特徴とする前記1〜5のいずれか一つに記載の方法。

7. 前記ミニローラが、複数の短い支持ローラによって支持され、この支持ローラは、前記ミニローラの長さに沿って組み立てられておりおよび前記ミニローラを擁するようにそれらの軸が互いにずらされていることを特徴とする前記1〜6のいずれか一つに記載の方法。

8. 前記ミニローラの上を通る間、前記フィルムの配向が前記ミニローラ上で開始されるように前記フィルムの張力が調整されることを特徴とする前記1〜7のいずれか一つに記載の方法。

9. 前記フィルムの各側に1つずつ2つの平行のミニローラが使用され、前記2つのローラは、一方のローラ次いで他方のローラが交互に、前記フィルムと圧接するように往復運動し、前記往復運動する2つのミニローラの上流および下流のローラ構成が、前記フィルムが一方のミニローラ次いで他方のミニローラに交互に巻き付くような構成であり、前記2つのミニローラが、一方のミニローラ上の頂部が他方のミニローラ上の溝の底部と位置合わせされるように互いに対して配置されることを特徴とする前記1〜8のいずれか一つに記載の方法。

10. 延伸ローラを使用して固体状態で延伸することによって長手方向配向を有する熱可塑性ポリマーフィルムを提供する方法であって、少なくとも1つの延伸ローラが、40mm以下である直径を有する、方法において、そのような延伸ローラが、複数の短い支持ローラによって支持されており、前記支持ローラは、前記延伸ローラの長さに沿って組み立てられておりおよび前記延伸ローラを擁するように軸が互いにずらされていることを特徴とする方法。

11. 固体状態で延伸することによって長手方向配向を有する熱可塑性ポリマーフィルムを提供する方法であって、延伸することが、2つ以上の延伸ローラ間および/または2つ以上の延伸ローラ上で、前記フィルムが1つまたは複数の短いゾーン内で前進する間に行われ、延伸する前に、縁部から縁部までの直線で測定された幅が縮小され、この縮小が、長手方向に延在するひだの規則的なパターンの形態であり、1つまたは複数の延伸ゾーンの幅および長さの縮小が、横断方向に収縮するポリマー材料の固有の傾向によってフィルムがひだから完全に真っ直ぐになり、一方、長手方向に延伸されることを可能にするように適合され、ひだの形成が、少なくとも部分的に、溝付きローラ、すなわち円形の頂部および溝のパターンで波形表面を有するローラを使用して確立される、方法において、ひだが供される前記フィルムが、前記フィルムの各側に1つずつ2つの平行の溝付きローラの使用を含むプロセスにかけられ、前記2つのローラは、一方のローラ次いで他方のローラが交互に、前記フィルムと圧接するように往復運動し、前記往復運動する2つの溝付きローラの上流および下流のローラ構成が、前記フィルムが一方の溝付きローラ次いで他方の溝付きローラに交互に巻き付くような構成であり、前記2つの溝付きローラが互いに対してずれており、その結果、一方の溝付きローラ上の頂部が他方の溝付きローラ上の溝の底部と位置合わせされることを特徴とする方法。

12. 前記熱可塑性ポリマーが、50%以上について、HDPEまたは結晶性PPまたは前記2つの組合せからなることを特徴とする前記1〜11のいずれか一つに記載の方法。

13. 前記延伸操作中のひだ付けの度合いが、この操作中にひだが消えるように限定されることを特徴とする前記1に記載の方法。

14. 延伸操作中のひだ付けの度合いは、この操作の終了後に若干のひだ付けが維持されるような度合いであり、このひだ付けが、後続の延伸操作によって除去されることを特徴とする前記1に記載の方法。

15. 熱可塑性フィルム(20)を長手方向に配向するための装置であって、機械方向で順に、
i)前記フィルムの幅にわたって、規則的な長手方向に延在するひだを与えるために、噛み合う溝付きローラまたは円板の噛み合う組を含むひだ付けローラを備える幅縮小ステーションと、
ii)前記幅縮小ステーションの下流に少なくとも1つの平滑延伸用ローラを含む、前記フィルムを長手方向に固体状態で延伸するための長手方向延伸ステーションとを備える装置において、
前記幅縮小ステーションが、少なくとも2組のひだ付けローラを備え、ひだ付けローラの下流の組が、第1の平滑延伸用ローラの上流に近接して取り付けられ、かつ次の大きさによって規定される溝付きミニローラ、すなわち
a)波形のピッチが、頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで測定して、20mm以下であり、
b)頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで波形ローラ表面に沿って測定された周長を、前記ピッチで除したものが、1.10から1.80の間の範囲内にあり、
c)前記ミニローラの直径が、波形の頂部で測定して、最高で前記ピッチの4倍である溝付きミニローラを備えることを特徴とする装置。

16. 前記ミニローラの表面の波形の接線が、どの場所においても、ローラの軸に対して60°より急勾配の角度を形成せず、好ましくは、この角度が、各ピッチの長さの大部分にわたって30°〜50°の範囲内にあることを特徴とする前記15に記載の装置。

17. 前記ミニローラが、複数の短い支持ローラによって支持されており、前記支持ローラは、前記ミニローラの長さに沿って組み立てられておりおよび前記ミニローラを擁するように軸が相互にずらされていることを特徴とする前記15または16に記載の装置。

18. ひだ付けローラの下流の組が、前記フィルムの各側に1つずつ2つの平行のミニローラを備え、各ミニローラが、前記15に規定されている通りであり、前記ミニローラはそれぞれ、一方のローラ次いで他方のローラが交互に、前記フィルムと圧接するように往復運動マウント上に取り付けられ、前記フィルムが一方のミニローラ次いで他方のミニローラに交互に巻き付き、前記2つのミニローラが、一方のミニローラ上の頂部が他方のミニローラ上の溝の底部と位置合わせされるように互いに対して配置される、前記15〜17のいずれか一つに記載の装置。

19. 少なくとも1つの延伸ローラが、40mm以下である直径を有し、および複数の短い支持ローラによって支持されており、前記支持ローラは、前記延伸ローラの長さに沿って組み立てられておりおよび前記延伸ローラを擁するように軸が互いにずらされている、前記15〜18のいずれか一つに記載の装置。

20. 熱可塑性フィルム(20)を長手方向に配向するための装置であって、機械方向で順に、
i)前記フィルムの幅にわたって、規則的な長手方向に延在するひだを与えるために、噛み合う溝付きローラまたは円板の噛み合う組を含むひだ付けローラを備える幅縮小ステーションと、
ii)前記幅縮小ステーションの下流に少なくとも1つの平滑延伸用ローラを含む、前記フィルムを長手方向に固体状態で延伸するための長手方向延伸ステーションとを備える装置において、
前記幅縮小ステーションが、少なくとも2組のひだ付けローラを備え、ひだ付けローラの下流の組が、第1の平滑延伸用ローラの上流に近接して取り付けられることを特徴とし、
ひだ付けローラの前記下流の組が、前記フィルムの各側に1つずつ2つの平行の溝付きローラを備え、前記平行のローラはそれぞれ、一方のローラ次いで他方のローラが交互に、前記フィルムと圧接するように往復運動マウント上に取り付けられ、前記フィルムが一方のひだ付けローラ次いで他方のひだ付けローラに交互に巻き付き、前記2つのローラが、一方のミニローラ上の頂部が他方のミニローラ上の溝の底部と位置合わせされるように互いに対して配置されることを特徴とする装置。

21. 下流の組の各ひだ付けローラが、複数の短い支持ローラによって支持されており、前記支持ローラは、前記ひだ付けローラの長さに沿って組み立てられておりおよびそれぞれのローラを擁するように軸が相互にずらされている、前記20に記載の装置。

22. 第1のひだ付けローラの上流、好ましくは開始フィルムの幅以上の距離だけ第1のひだ付けローラの上流に位置するクラウンローラを備え、この距離が、好ましくは調整可能である、前記15〜21のいずれか一つに記載の装置。

Claims (24)

  1. 1つまたは複数の延伸操作で固体状態で延伸することによって、長手方向配向を有する熱可塑性ポリマーフィルムを提供する方法であって、少なくとも1つのそのような操作で延伸することが、2つ以上の延伸ローラ間もしくは2つ以上の延伸ローラ上で、または部分的にそのようなローラ上、部分的にそのようなローラ間で、前記フィルムが1つまたは複数の短いゾーン内で前進する間に行われ、延伸する前に、縁部から縁部までの直線で測定された幅が縮小され、この縮小が、長手方向に延在するひだのパターンの形態であり、ひだの形成が、少なくとも部分的に、円形の頂部および溝のパターンで波形表面を有する溝付きローラを使用して確立される、方法において、前記延伸操作において、ひだの形成が少なくとも2つのステップで行われ、最後のステップが、平滑延伸用ローラの上流でそれに近接して取り付けられた溝付きミニローラの周りに、長手方向に張力を受けた前進するフィルムを巻き付けることによって実施され、前記ミニローラが、
    a)波形のピッチが、頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで測定して、20mm以下であり、
    b)頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで波形ローラ表面に沿って測定された周長を、前記ピッチで除したものが、1.10から1.80の間の範囲内にあり、
    c)前記ミニローラの直径が、波形の頂部で測定して、最高で前記ピッチの4倍である大きさによって規定されることを特徴とする方法。
  2. 前記巻き付けが、ローラの頂部で測定して、ミニローラ表面の20°以上で行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ミニローラの表面上の波形の接線が、どの場所においても、ローラの軸に対して60°より急勾配の角度を形成しないことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ミニローラの表面上の波形の接線が、どの場所においても、ローラの軸に対して60°より急勾配の角度を形成せず、この角度が、各ピッチの長さの大部分にわたって30°〜50°の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  5. 頂部が平坦である、または丸められることを特徴とする請求項3または4に記載の方法。
  6. 頂部の中央から各隣接する頂部の中央までの周囲の長さを前記ピッチで除したものが、1.20から1.30の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  7. 前記ミニローラの直径が、最高で前記ピッチの3倍であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  8. 前記ミニローラの直径が、前記ピッチの1.5〜2.5倍の間であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  9. 前記ミニローラが、複数の短い支持ローラによって支持され、この支持ローラは、前記ミニローラの長さに沿って組み立てられておりおよび前記ミニローラを擁するようにそれらの軸が互いにずらされていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  10. 前記ミニローラの上を通る間、前記フィルムの配向が前記ミニローラ上で開始されるように前記フィルムの張力が調整されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の方法。
  11. 前記フィルムの各側に1つずつ2つの平行のミニローラが使用され、前記2つのローラは、一方のローラ次いで他方のローラが交互に、前記フィルムと圧接するように往復運動し、前記往復運動する2つのミニローラの上流および下流のローラ構成が、前記フィルムが一方のミニローラ次いで他方のミニローラに交互に巻き付くような構成であり、前記2つのミニローラが、一方のミニローラ上の頂部が他方のミニローラ上の溝の底部と位置合わせされるように互いに対して配置されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
  12. 固体状態で延伸することによって長手方向配向を有する熱可塑性ポリマーフィルムを提供する方法であって、延伸することが、2つ以上の延伸ローラ間および/または2つ以上の延伸ローラ上で、前記フィルムが1つまたは複数の短いゾーン内で前進する間に行われ、延伸する前に、縁部から縁部までの直線で測定された幅が縮小され、この縮小が、長手方向に延在するひだの規則的なパターンの形態であり、1つまたは複数の延伸ゾーンの幅および長さの縮小が、横断方向に収縮するポリマー材料の固有の傾向によってフィルムがひだから完全に真っ直ぐになり、一方、長手方向に延伸されることを可能にするように適合され、ひだの形成が、少なくとも部分的に、溝付きローラ、すなわち円形の頂部および溝のパターンで波形表面を有するローラを使用して確立される、方法において、ひだが供される前記フィルムが、前記フィルムの各側に1つずつ2つの平行の溝付きローラの使用を含むプロセスにかけられ、前記2つのローラは、一方のローラ次いで他方のローラが交互に、前記フィルムと圧接するように往復運動し、前記往復運動する2つの溝付きローラの上流および下流のローラ構成が、前記フィルムが一方の溝付きローラ次いで他方の溝付きローラに交互に巻き付くような構成であり、前記2つの溝付きローラが互いに対してずれており、その結果、一方の溝付きローラ上の頂部が他方の溝付きローラ上の溝の底部と位置合わせされることを特徴とする方法。
  13. 前記熱可塑性ポリマーが、50%以上について、HDPEまたは結晶性PPまたは前記2つの組合せからなることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
  14. 前記延伸操作中のひだ付けの度合いが、この操作中にひだが消えるように限定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 延伸操作中のひだ付けの度合いは、この操作の終了後に若干のひだ付けが維持されるような度合いであり、このひだ付けが、後続の延伸操作によって除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 熱可塑性フィルム(20)を長手方向に配向するための装置であって、機械方向で順に、
    i)前記フィルムの幅にわたって、規則的な長手方向に延在するひだを与えるために、噛み合う溝付きローラまたは円板の噛み合う組を含むひだ付けローラを備える幅縮小ステーションと、
    ii)前記幅縮小ステーションの下流に少なくとも1つの平滑延伸用ローラを含む、前記フィルムを長手方向に固体状態で延伸するための長手方向延伸ステーションとを備える装置において、
    前記幅縮小ステーションが、少なくとも2組のひだ付けローラを備え、ひだ付けローラの下流の組が、第1の平滑延伸用ローラの上流に近接して取り付けられ、かつ次の大きさによって規定される溝付きミニローラ、すなわち
    a)波形のピッチが、頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで測定して、20mm以下であり、
    b)頂部の中央から各隣接する頂部の中央まで波形ローラ表面に沿って測定された周長を、前記ピッチで除したものが、1.10から1.80の間の範囲内にあり、
    c)前記ミニローラの直径が、波形の頂部で測定して、最高で前記ピッチの4倍である溝付きミニローラを備えることを特徴とする装置。
  17. 前記ミニローラの表面の波形の接線が、どの場所においても、ローラの軸に対して60°より急勾配の角度を形成しないことを特徴とする請求項16に記載の装置。
  18. 前記ミニローラの表面の波形の接線が、どの場所においても、ローラの軸に対して60°より急勾配の角度を形成せず、この角度が、各ピッチの長さの大部分にわたって30°〜50°の範囲内にあることを特徴とする請求項16に記載の装置。
  19. 前記ミニローラが、複数の短い支持ローラによって支持されており、前記支持ローラは、前記ミニローラの長さに沿って組み立てられておりおよび前記ミニローラを擁するように軸が相互にずらされていることを特徴とする請求項16〜18のいずれか一つに記載の装置。
  20. ひだ付けローラの下流の組が、前記フィルムの各側に1つずつ2つの平行のミニローラを備え、各ミニローラが、請求項16に規定されている通りであり、前記ミニローラはそれぞれ、一方のローラ次いで他方のローラが交互に、前記フィルムと圧接するように往復運動マウント上に取り付けられ、前記フィルムが一方のミニローラ次いで他方のミニローラに交互に巻き付き、前記2つのミニローラが、一方のミニローラ上の頂部が他方のミニローラ上の溝の底部と位置合わせされるように互いに対して配置される、請求項16〜19のいずれか一つに記載の装置。
  21. 少なくとも1つの延伸ローラが、40mm以下である直径を有し、および複数の短い支持ローラによって支持されており、前記支持ローラは、前記延伸ローラの長さに沿って組み立てられておりおよび前記延伸ローラを擁するように軸が互いにずらされている、請求項16〜20のいずれか一つに記載の装置。
  22. 第1のひだ付けローラの上流に位置するクラウンローラを備える、請求項16〜21のいずれか一つに記載の装置。
  23. 開始フィルムの幅以上の距離だけ第1のひだ付けローラの上流に位置するクラウンローラを備える、請求項16〜21のいずれか一つに記載の装置。
  24. 前記距離が調整可能である、請求項23に記載の装置。
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