JP5605771B2 - 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 - Google Patents
固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5605771B2 JP5605771B2 JP2013178374A JP2013178374A JP5605771B2 JP 5605771 B2 JP5605771 B2 JP 5605771B2 JP 2013178374 A JP2013178374 A JP 2013178374A JP 2013178374 A JP2013178374 A JP 2013178374A JP 5605771 B2 JP5605771 B2 JP 5605771B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel cell
- layer
- electrode
- solid oxide
- solid electrolyte
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Description
また、前記固体電解質は、好ましくは一般式La1-aSraGa1-b-cMgbCocO3(但し、0.05≦a≦0.3、0<b<0.3、0≦c≦0.15)で表される。これにより、低温で高い発電性能を得ることができる。本発明においては、支持体に含まれるCaを減らすという簡単なやり方で、電解質の性能を担保できる理想的な配合比を保持した焼成体を得ることができる。
フォルステライトを含有する原料粉体に、溶媒(水、アルコールなど)を添加して坏土を作製する。このとき、任意成分として、分散剤、バインダー、消泡剤、造孔剤等を添加してもよい。作製した坏土を成形し、乾燥し、次いで仮焼(800℃以上1100℃未満)して多孔質支持体を得る。坏土の成形には、シート成形法、プレス成形法、押出成形法などが用いられるが、内部にガス流路が形成される多孔質支持体の場合は、押出成形法が好ましい。次いで、高純度フォルステライト層をコーティングや印刷により前記多孔質支持体上に成形する。高純度フォルステライト層のコーティングは、原料スラリーをコーティングするスラリーコート法、テープキャスティング法、ドクターブレード法、転写法などが挙げられる。印刷は、スクリーン印刷法やインクジェット法などが挙げられる。また、多孔質支持体の作製には、少なくとも2つの層を一体的に押出成形する「多層押出成形」などの方法を用いてもよい。
(多孔質支持体用坏土Aの作製)
高純度フォルステライト(0.02質量%のCaOを含むMg2SiO4原料)粉末を平均粒子径が0.7μmとなるよう調節した。該粉末100重量部を溶媒(水)20重量部、バインダー(メチルセルロース系水溶性高分子)8重量部、及び造孔剤(平均粒子径5μmのアクリル系樹脂粒子)15重量部を高速ミキサーで混合後、混練器(ニーダー)で混練し、真空土練装置で脱気し、押し出し成形用の坏土を調製した。ここで、平均粒子径はJIS R 1629にて測定し、50%径にて示した値である(以下同様)。
NiO粉末と10YSZ(10mol%Y2O3−90mol%ZrO2)粉末とを重量比65:35で湿式混合し乾燥粉末を得た。平均粒子径は0.7μmとなるよう調節した。該粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。なお、「10mol%Y2O3−90mol%ZrO2」は、Y原子およびZr原子の総量に対する、Y原子の濃度が10mol%、Zr原子の濃度が90mol%であることを意味する。
NiOとGDC10(10mol%Gd2O3−90mol%CeO2)の混合物を共沈法で作製後、熱処理を行い燃料極触媒層粉末を得た。NiOとGDC10の混合比は重量比で50/50とした。平均粒子径は0.5μmとなるよう調節した。該粉末20重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤 (ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。なお、「10mol%Gd2O3−90mol%CeO2」は、Gd原子およびCe原子の総量に対する、Gd原子の濃度が10mol%、Ce原子の濃度が90mol%であることを意味する。
反応抑制層の材料として、前記したセリウム系複合酸化物(LDC40。すなわち、40mol%のLa2O3−60mol%のCeO2)の粉末10重量部を用いた。焼結助剤としてGa2O3粉末を0.04重量部混合し、さらに溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤 (ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。なお、「40mol%のLa2O3−60mol%のCeO2」は、La原子およびCe原子の総量に対する、La原子の濃度が40mol%、Ce原子の濃度が60mol%であることを意味する。
固体電解質層の材料として、La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.2O3の組成のLSGM粉末を用いた。LSGM粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。
空気極の材料として、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3の組成の粉末を用いた。該粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。
上記のようにして得られた坏土並びに各スラリーを用いて、以下の方法で固体酸化物形燃料電池セルを作製した。
前記多孔質支持体用坏土Aを押出し成形法によって円筒状成形体を作製した。室温で乾燥した後、1050℃で2時間熱処理して多孔質支持体を作製した。この多孔質支持体上に、スラリーコート法により燃料極層、燃料極触媒層、反応抑制層、固体電解質層の順番で成形した。これら積層成形体を1300℃で2時間共焼成した。次に、空気極の面積が17.3cm2になるようにセルへマスキングをし、固体電解質層の表面に空気極層を成形し、1100℃で2時間焼成した。なお、多孔質支持体は、共焼成後の寸法で、外径10mm、肉厚1mmとした。作製した固体酸化物形燃料電池セルは、燃料極層の厚さが100μmであり、燃料極触媒層の厚さが10μmであり、反応抑制層層の厚みが10μmであり、固体電解質層の厚みが30μmであり、空気極の厚みが20μmである。なお、多孔質支持体の外径は成膜していない個所をマイクロメータで測定した。膜厚はシステムの発電試験後にセルを切断して、断面をSEMで30〜2000倍の任意の倍率にて観察し、膜厚の最大値と最小値を足して2で割ったものである。切断箇所は空気極の成膜してある部分の中央部とした。
得られた固体酸化物形燃料電池セルを用いて、発電試験を行った。燃料極側の集電は、燃料極の露出部に集電金属を銀ペーストで張り合わせて焼き付けた。空気極側の集電は、空気極表面に銀ペーストを塗布した後、空気極の端部に集電金属を銀ペーストで張り合わせて焼き付けた。
発電条件は以下である。
燃料ガス :(H2+3%H2O)とN2の混合ガス(混合比はH2:N2=7:4(vol:vol))
燃料利用率:75%
酸化ガス :空気
運転温度 :700℃
電流密度 :0.2A/cm2
この条件で発電試験を行い、運転0時間後の起電力;OCV(V)と初期電位(V0)と連続運転5000時間後の電位(V5000)とを測定した。耐久性能は、5000時間連続運転後の電位を初期電位で割り100を乗じた値(V5000*100/V0)とした。結果を表1に示す。
CaO含有量を0.26質量%とした以外は参考例1と同様にして固体酸化物形燃料電池セルを作製し、発電試験を行った。結果を表1に示す。
固体酸化物形燃料電池セルの破断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−4100)により、加速電圧15kV、2次電子画像、倍率100〜10000倍で観察し、固体電解質層の組織の形状を評価した。
また、固体酸化物形燃料電池セルの切断面を研磨した面をEPMA(島津製作所製島津電子線マイクロアナライザーEPMA−8705)にて元素分析し、固体電解質層の構成元素が均等に分布しているかどうかを観察した。
「◎」は、固体電解質がLSGM結晶からなる緻密体で構成されている場合、
「○」は、固体電解質がLSGM結晶からなるが、Srの拡散が観察される場合、
「×」は、Srが拡散してしまい、LSGM結晶ではなくなっている場合、
を、それぞれ示す。多孔質支持体におけるCaOの含有量が0.2質量%以下の参考例1は、十分な初期電位と耐久性能を示した。
参考例1及び比較例1で得られた固体酸化物形燃料電池セルの断面をSEMで観察した(それぞれ図7及び図8)。図7から、本発明の固体酸化物形燃料電池セルでは、燃料極層、燃料極触媒層、反応抑制層、及び固体電解質層の各層が形成されていることが分かる。一方、図8では、多孔質支持体と燃料極層との間にCaを含む拡散層が形成され、燃料極層、燃料極触媒層、反応抑制層、及び固体電解質層の各層も、図7の本発明の固体酸化物形燃料電池セルと比較して乱れていることが分かる。また、固体電解質層は、粗なLaGaO層となり、LSGM層ではなくなっているため固体電解質として機能しないことが分かった。なお、元素分析(EDX分析)の結果から、拡散層には、Ca、Sr、La、Ga、Zr、Si、Mg及びGdが含まれていることが分かった。
(多孔質支持体用坏土Bの作製)
フォルステライト(0.5質量%のCaOを含むMg2SiO4原料)粉末を平均粒子径が0.7μmとなるよう調節した。該粉末100重量部を溶媒(水)20重量部、バインダー(メチルセルロース)8重量部、潤滑剤0.5重量部、及び造孔剤(平均粒子径5μmのアクリル系樹脂粒子)15重量部を高速ミキサーで混合した後、混練器(ニーダー)で混練し、真空土練装置で脱気して、押し出し成形用の坏土を調製した。
高純度フォルステライト(0.02質量%のCaOを含むMg2SiO4原料)粉末を平均粒子径が0.7μmとなるよう調節した。該粉末20重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、及び分散剤1重量部をボールミルで十分に攪拌してスラリーを調製した。
上記のようにして得られた多孔質支持体用坏土B、多孔質支持体用スラリー、及び参考例1で得られた各スラリーを用いて、以下の方法で固体酸化物形燃料電池セルを作製した。
前記多孔質支持体用坏土Bを押出し成形法によって円筒状成形体を作製した。室温で乾燥した後、1050℃で2時間熱処理した。次に、スラリーコート法により高純度フォルステライト層を形成し、1050℃で2時間熱処理して多孔質支持体を作製した。さらに、スラリーコート法により燃料極層、燃料極触媒層、反応抑制層、固体電解質層の順番で成形した。これら積層成形体を1300℃で2時間共焼成した。次に、空気極の面積が17.3cm2になるようにセルへマスキングをし、固体電解質層の表面に空気極層を成形し、1100℃で2時間焼成した。なお、多孔質支持体は、共焼成後の寸法で、外径10mm、肉厚1mmとし、高純度フォルステライト層の厚さが50μmであった。作製した固体酸化物形燃料電池セルは、燃料極層の厚さが100μmであり、燃料極触媒層の厚さが10μmであり、反応抑制層の厚みが10μmであり、固体電解質層の厚みが30μmであり、空気極の厚みが20μmであった。
得られた固体酸化物形燃料電池セルについて、参考例1と同様にして発電試験を行った。結果を表2に示す。
高純度フォルステライト層用スラリーに造孔剤(平均粒径5μmのアクリル樹脂粒子)15重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして固体酸化物形燃料電池セルを作製し、発電試験を行った。結果を表2に示す。
高純度フォルステライト層の厚さを130μmとしたこと以外は実施例2と同様にして固体酸化物形燃料電池セルを作製し、発電試験を行った。結果を表2に示す。
燃料極層の厚さを150μmとしたこと以外は実施例3と同様にして固体酸化物形燃料電池セルを作製し、発電試験を行った。結果を表2に示す。
Caが少ない層を備えた多孔質支持体は、十分に発電することが分かった。
(固体電解質層用スラリーBの作製)
固体電解質層の材料として、10YSZ(10mol%Y2O3−90mol%ZrO2)粉末を用いた。10YSZ粉末40重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。なお、「10mol%Y2O3−90mol%ZrO2」は、Y原子およびZr原子の総量に対する、Y原子の濃度が10mol%、Zr原子の濃度が90mol%であることを意味する。
第2固体電解質層の材料として、前記したGDC10(10mol%Gd2O3−90mol%CeO2)粉末を用いた。GDC10粉末10重量部を溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ノニオン性界面活性剤)1重量部と混合した後、十分攪拌してスラリーを調製した。なお、「10mol%Gd2O3−90mol%CeO2」は、Gd原子およびCe原子の総量に対する、Gd原子の濃度が10mol%、Ce原子の濃度が90mol%であることを意味する。
前記多孔質支持体用坏土B、前記多孔質支持体用スラリー、前記燃料極層用スラリー、前記燃料極触媒層用スラリー、前記固体電解質層用スラリーB、前記第2固体電解質層用スラリー、及び、前記空気極用スラリーを用いて、以下の方法で固体酸化物形燃料電池セルを作製した。
前記多孔質支持体用坏土Bから押出し成形法によって円筒状成形体を作製した。室温で乾燥した後、1050℃で2時間熱処理した。次に、前記多孔質支持体用スラリーを用いてスラリーコート法により高純度フォルステライト層を形成し、1050℃で2時間熱処理して多孔質支持体を作製した。さらに、スラリーコート法により燃料極層、燃料極触媒層、固体電解質層、第2固体電解質層の順番で成形した。これら積層成形体を1300℃で2時間共焼成した。次に、空気極の面積が17.3cm2になるようにセルへマスキングをし、第2固体電解質層の表面に空気極層を成形し、1100℃で2時間焼成した。なお、多孔質支持体は、共焼成後の寸法で、外径10mm、肉厚1mmとし、高純度フォルステライト層の厚さが50μmであった。作製した固体酸化物形燃料電池セルは、燃料極層の厚さが100μmであり、燃料極触媒層の厚さが10μmであり、固体電解質層の厚みが30μmであり、第2固体電解質層の厚みが5μmであり、空気極の厚みが20μmであった。なお、多孔質支持体の外径は成膜していない個所をマイクロメータで測定した。膜厚はシステムの発電試験後にセルを切断して、断面をSEMで30〜2000倍の任意の倍率にて観察し、膜厚の最大値と最小値を足して2で割ったものである。切断箇所は空気極の成膜してある部分の中央部とした。得られた固体酸化物形燃料電池セルについて、実施例1と同様にして発電試験を行った。結果を表3に示す。
(多孔質支持体用坏土Cの作製)
フォルステライト(2.6質量%のCaOを含むMg2SiO4原料)粉末を平均粒子径が1.3μmとなるよう調節した。該粉末100重量部を溶媒(水)20重量部、バインダー(メチルセルロース)7重量部、潤滑剤(脂肪酸エステル)0.4重量部、及び造孔剤(平均粒子径5μmのアクリル系樹脂粒子)10重量部を高速ミキサーで混合後、混練器(ニーダー)で混練し、真空土練装置で脱気し、押し出し成形用の坏土を調製した。ここで、平均粒子径はJIS R 1629にて測定し、50%径にて示した値である。
上記のようにして得られた多孔質支持体用坏土C、前記燃料極層用スラリー、前記燃料極触媒層用スラリー、前記固体電解質層用スラリーB、前記第2固体電解質層用スラリー、及び前記空気極用スラリーの各スラリーを用いて、以下の方法で固体酸化物形燃料電池セルを作製した。
前記多孔質支持体用坏土Cから押出し成形法によって円筒状成形体を作製した。室温で乾燥した後、1100℃で2時間熱処理して多孔質支持体を作製した。この多孔質支持体上に、スラリーコート法により燃料極層、燃料極触媒層、固体電解質層、第2固体電解質層の順番で成形した。これら積層成形体を1300℃で2時間共焼成した。次に、空気極の面積が17.3cm2になるようにセルへマスキングをし、第2固体電解質層の表面に空気極層を成形し、1100℃で2時間焼成した。なお、多孔質支持体は、共焼成後の寸法で、外径10mm、肉厚1mmとした。作製した固体酸化物形燃料電池セルは、燃料極層の厚さが100μmであり、燃料極触媒層の厚さが10μmであり、固体電解質層の厚みが30μmであり、第2固体電解質層の厚みが5μmであり、空気極の厚みが20μmであった。なお、多孔質支持体の外径は成膜していない個所をマイクロメータで測定した。膜厚はシステムの発電試験後にセルを切断して、断面をSEMで30〜2000倍の任意の倍率にて観察し、膜厚の最大値と最小値を足して2で割ったものである。切断箇所は空気極の成膜してある部分の中央部とした。得られた固体酸化物形燃料電池セルについて、実施例1と同様にして発電試験を行った。結果を表4に示す。
固体酸化物形燃料電池セルの破断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−4100)により、加速電圧15kV、2次電子画像、倍率100〜10000倍で観察し、固体電解質層の組織の形状を評価した。
また、固体酸化物形燃料電池セルの切断面を研磨した面をEPMA(島津製作所製島津電子線マイクロアナライザーEPMA−8705)にて元素分析し、固体電解質層の構成元素が均等に分布しているかどうかを観察した。
「◎」は、固体電解質が10YSZ結晶からなる緻密体で、支持体と燃料極の間に瞭な中間層の形成が見つからない場合、
「○」は、固体電解質が10YSZM結晶からなるが、中間層が観察される場合、
「×」は、Caが拡散してしまい、10YSZ結晶相が緻密にならない場合、
を、それぞれ示す。多孔質支持体におけるCaOの含有量が2質量%以下の実施例8は、十分な初期電位と耐久性能を示した。
実施例8で得られた固体酸化物形燃料電池セルの断面をSEMで観察した。図9では、多孔質支持体、燃料極層、燃料極触媒層、固体電解質層、第2固体電解質層、空気極層が分かる。
Claims (10)
- 多孔質支持体の表面に、内側電極、固体電解質、及び外側電極が順次積層されてなる固体酸化物形燃料電池セルの製造方法であって、
前記多孔質支持体は、フォルステライトを含む成形体であって、少なくとも2つの層を備えた成形体を作製した後に前記成形体を焼成してなるものであり、
前記成形体の内側電極が積層される側の層は、前記成形体の他の層よりもCa元素含有量が少ないか、又はCaを含有しない、
固体酸化物形燃料電池セルの製造方法。 - 前記固体電解質は、Sr及びMgがドープされたランタンガレート系酸化物を含んでなる、請求項1に記載の製造方法。
- 前記成形体の内側電極が積層される側の層は、Ca元素含有量がCaO換算で0.2質量%以下であり、さらにフォルステライトを含有してなる、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記成形体の内側電極が積層される側の層は、前記成形体の他の層よりも薄い、請求項1に記載の製造方法。
- 前記焼成は、少なくとも、前記成形体の内側電極が積層される側の層と、内側電極と、固体電解質とを、1100℃以上1400℃未満で共焼成することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
- 多孔質支持体の表面に、内側電極、固体電解質、及び外側電極が順次積層されてなる固体酸化物形燃料電池セルであって、
前記多孔質支持体は、フォルステライトを含む成形体であって、少なくとも2つの層を備えた成形体を作製した後に前記成形体を焼成してなるものであり、
前記成形体の内側電極が積層される側の層は、前記成形体の他の層よりもCa元素含有量が少ないか、又はCaを含有しない、
固体酸化物形燃料電池セル。 - 前記固体電解質は、Sr及びMgがドープされたランタンガレート系酸化物を含んでなる、請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
- 前記成形体の内側電極が積層される側の層は、Ca元素含有量がCaO換算で0.2質量%以下であり、さらにフォルステライトを含有してなる、請求項6又は7に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
- 前記成形体の内側電極が積層される側の層は、前記成形体の他の層よりも薄い、請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
- 前記焼成は、少なくとも、前記成形体の内側電極が積層される側の層と、内側電極と、固体電解質とを、1100℃以上1400℃未満で共焼成することを含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池セル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013178374A JP5605771B2 (ja) | 2012-09-14 | 2013-08-29 | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012203133 | 2012-09-14 | ||
JP2012203133 | 2012-09-14 | ||
JP2013178374A JP5605771B2 (ja) | 2012-09-14 | 2013-08-29 | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014075338A JP2014075338A (ja) | 2014-04-24 |
JP5605771B2 true JP5605771B2 (ja) | 2014-10-15 |
Family
ID=50749335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013178374A Active JP5605771B2 (ja) | 2012-09-14 | 2013-08-29 | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5605771B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6395111B2 (ja) * | 2014-09-26 | 2018-09-26 | Toto株式会社 | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 |
JP6317711B2 (ja) * | 2015-08-04 | 2018-04-25 | 日本特殊陶業株式会社 | 固体酸化物形電気化学セル、固体酸化物形燃料電池、及び高温水蒸気電気分解装置 |
DE102017208222A1 (de) * | 2017-05-16 | 2018-11-22 | Robert Bosch Gmbh | Brennstoffzellenvorrichtung |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6893769B2 (en) * | 2002-12-18 | 2005-05-17 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Fuel cell assemblies and methods of making the same |
JP2005093241A (ja) * | 2003-09-17 | 2005-04-07 | Kyocera Corp | 固体電解質形燃料電池 |
JP4633531B2 (ja) * | 2005-04-27 | 2011-02-16 | 東京瓦斯株式会社 | 固体酸化物形燃料電池スタックの電気的接合構造及び接合方法 |
JP4902013B1 (ja) * | 2010-12-10 | 2012-03-21 | 日本碍子株式会社 | 燃料電池セル |
DE102011081553A1 (de) * | 2011-08-25 | 2013-02-28 | Robert Bosch Gmbh | Inert geträgerte tubulare Brennstoffzelle |
-
2013
- 2013-08-29 JP JP2013178374A patent/JP5605771B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014075338A (ja) | 2014-04-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6332610B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 | |
JP5553187B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 | |
US11909051B2 (en) | Cell, cell stack unit, electrochemical module, and electrochemical apparatus | |
JP6156778B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル | |
JP5605771B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 | |
US9461327B2 (en) | Solid oxide fuel cell and method for producing the same | |
JP6194698B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 | |
JP6395111B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 | |
JP2015201429A (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 | |
JP2016072216A (ja) | 固体酸化物形燃料電池セルスタック | |
JP2015201428A (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル | |
JP6712119B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セルスタック | |
JP7100610B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池用燃料極 | |
JP2014209476A (ja) | 固体酸化物形燃料電池セル及びその製造方法 | |
JP6712118B2 (ja) | 固体酸化物形燃料電池セルスタック |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140314 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20140314 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20140411 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140428 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140522 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140804 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5605771 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140817 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |