JP5605688B2 - 波長変換光学系及びレーザ装置 - Google Patents

波長変換光学系及びレーザ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5605688B2
JP5605688B2 JP2010151909A JP2010151909A JP5605688B2 JP 5605688 B2 JP5605688 B2 JP 5605688B2 JP 2010151909 A JP2010151909 A JP 2010151909A JP 2010151909 A JP2010151909 A JP 2010151909A JP 5605688 B2 JP5605688 B2 JP 5605688B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength conversion
laser beam
laser
optical element
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010151909A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012014047A (ja
Inventor
斉 河井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2010151909A priority Critical patent/JP5605688B2/ja
Publication of JP2012014047A publication Critical patent/JP2012014047A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5605688B2 publication Critical patent/JP5605688B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Description

本発明は、波長が互いに異なる第1、第2、第3レーザ光が入射する第1波長変換光学素子、及び第1波長変換光学素子により波長変換された第4レーザ光と第1波長変換光学素子を透過したレーザ光から第5レーザ光を発生させる第2波長変換光学素子を備えた波長変換光学系に関する。また、このような波長変換光学系を備えたレーザ装置に関する。
上記のような波長変換光学系を備えたレーザ装置として、例えば、露光装置や各種検査装置、光治療装置等に好適に用いられるレーザ装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
このような従来のレーザ装置に用いられてきた波長変換部の概要構成を図6に示す。この波長変換部130は、基本波レーザ光L1,L2,L3が入射する第1,第2,第3の3つの系列と、これら3つの系列の出力光が略同軸に重ね合わされて入射する第4系列とを有して構成される。例えば、下記特許文献2に記載された構成例では、第1系列に入射した基本波レーザ光L1は波長変換されることなく基本波ω1がミラーM1,M2,M3を介して第4系列の波長変換光学素子135に入射する。第2系列に入射した基本波レーザ光L2は、この系列に設けられた波長変換光学素子131により波長変換されて周波数が2倍の第2高調波ω2が発生され、ミラーM2及びM3を介して第4系列の波長変換光学素子135に入射する。第3系列に入射した基本波レーザ光L3は、この系列に設けられた3つの波長変換光学素子132,133,134により順次波長変換されて周波数が5倍の第5高調波ω3が発生され、ミラーM3を介して第4系列の波長変換光学素子135に入射する。
第4系列に設けられた波長変換光学素子135では、第2系列の波長変換光学素子131から出射した第2高調波ω2と、第3系列の波長変換光学素子134から出射した第5高調波ω3との和周波発生(SFG)が行われ、周波数が基本波の7倍の第7高調波ω4が発生する。波長変換光学素子135で発生した第7高調波ω4と、波長変換光学素子135を透過した基本波ω1が波長変換光学素子136に入射する。波長変換光学素子136では、第7高調波ω4と基本波ω1の和周波発生が行われ、周波数が基本波の8倍、波長が1/8の第8高調波ω5が発生して出力される。これにより、例えば、基本波レーザ光の波長を1547nmとした場合には、波長変換部130から193nmの深紫外光が出力される。
ここで、第4系列の波長変換光学素子135において効率的に波長変換を行わせるためには、第2系列の波長変換光学素子131から出射した第2高調波ω2と、第3系列の波長変換光学素子134から出射した第5高調波ω3とを、同軸に重ね合わせる(光軸を一致させる)必要がある。また、第4系列の波長変換光学素子136において効率的に波長変換を行わせるためには、波長変換光学素子135により発生された第7高調波ω4と、第1系列から出射した基本波ω1とを同軸に重ね合わせる必要がある。そのため、ミラーM1,M2,M3には、各ミラーに入射するレーザ光ω1,ω2,ω3の入射位置と、ミラーの傾斜角度を調整する調整機構が付帯して設けられている。
特開2008−122785号公報 特開2010−93210号公報
本願発明者らは、波長変換光学素子を透過するレーザ光を利用することにより、レーザ装置全体の構成を簡明化する手法を考案した。例えば、図6に示した従来の構成例においては、第2系列の波長変換光学素子131において、入射する基本波ω1の第2高調波発生(SHG)が行われ第2高調波ω2が発生されるが、この波長変換光学素子131を波長変換されずに透過する基本波がある。この透過した基本波ω1を利用することにより、波長変換部における第1系列、及び第1系列に基本波レーザ光L1を入射させるレーザ光出力部を削減することができ、レーザ装置全体を簡明化することができる。これは、第2系列の波長変換光学素子131において和周波発生や差周波発生を行うような構成の場合も同様である。
しかしながら、上記のように第1系列を削除した波長変換光学系では、第4系列の第2番目の波長変換光学素子136において2つのレーザ光を同軸に調整することが困難である。前記構成例に基づき図7を参照して具体的に説明すると、第4系列の波長変換光学素子135で発生する第7高調波ω4はウォークオフ(Walk-off)によりビームがシフトし、基本波ω1は複屈折によりビームがシフトする。このとき、両者のシフト量が異なるため、波長変換光学素子135から出射する第7高調波ω4と基本波ω1とは同軸からずれる。第2系列の波長変換光学素子131から略同軸で出射する基本波ω1及び第2高調波ω2の波長変換光学素子135への入射光軸を調整するミラー41は共通であり、基本波ω1と第2高調波ω2とを個別に調整できないことから、同軸からずれた第7高調波ω4と基本波ω1とを再び同軸に調整することは困難である。
上記具体例は、基本波ω1、第2高調波ω2及び第5高調波ω3が波長変換光学素子135に垂直入射する場合であるが、上記3つのレーザ光及び波長変換光学素子135で発生するレーザ光のうち少なくともいずれかが紫外光である場合に、紫外光が戻り光となって可視〜赤外領域の光学素子に損傷を与えないように、波長変換光学素子135の入射面が所定角度傾斜して配設されることがある。このとき、基本波ω1と第2高調波ω2とは波長変換光学素子135における屈折率が異なるため、波長変換光学素子135から出射する基本波ω1と第7高調波ω4とは上記平行シフトのみならずビームの出射角度も変化する。これは、波長変換光学素子135においてウォークオフや複屈折が生じない場合においても発生する。そして、角度変位により同軸からずれた第7高調波ω4と基本波ω1とを、ミラーM4により再び同軸に調整することも困難である。
そのため、図7に示したような波長変換光学系では第4系列の波長変換効率が大きく低下し、構成を簡明化した波長変換光学系及びレーザ装置を実現することは困難と考えられていた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、波長変換部の構成簡明化と第1,第2波長変換光学素子におけるレーザ光の重複度向上とを両立可能とする波長変換光学系を提供することを目的とする。併せて、波長変換部にレーザ光を出力するレーザ光出力部を含めて装置全体の構成を簡明化したレーザ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明を例示する第1の態様は波長変換光学系である。この波長変換光学系は、(1)互いに波長が異なり第1部材(例えば、実施形態における波長変換光学素子31)から略同軸に出射される第1レーザ光及び第2レーザ光(例えば、実施形態における基本波ω及び第2高調波2ω)と、第1、第2レーザ光と波長が異なり第2部材(例えば、実施形態における波長変換光学素子34)から出射される第3レーザ光(例えば、実施形態における第5高調波5ω)とが入射して、第1レーザ光を透過し第2レーザ光と第3レーザ光との和周波発生または差周波発生により第4レーザ光(例えば、実施形態における第7高調波7ω)を発生させる第1波長変換光学素子(例えば、実施形態における波長変換光学素子35)と、(2)前記第1波長変換光学素子から出射した第1レーザ光及び前記第4レーザ光が入射し、第1レーザ光と第4レーザ光との和周波発生または差周波発生により第5レーザ光(例えば、実施形態における第8高調波8ω、レーザ光Lv)を発生させる第2波長変換光学素子(例えば、実施形態における波長変換光学素子36)と、(3)前記第1部材と前記第1波長変換光学素子との間に位置して設けられ、略同軸で入射する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸を、第1波長変換光学素子において第2レーザ光と第3レーザ光とが同軸に重なり、かつ第2波長変換光学素子において第1レーザ光と第4レーザ光とが同軸に重なるように、所定の相対角度となるように角度変位させる光軸変位手段(例えば、実施形態における光軸変位装置50)とを備えて構成される。
なお、前記光軸変位手段が、略同軸で入射する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸を光軸直行方向に相対変位させるハービングと、ハービングから出射した第1レーザ光及び第2レーザ光の出射光軸が所定の相対角度となるように角度変位させるウェッジ板(例えば、実施形態におけるウェッジ板52)とを有することは、好ましい構成形態である。
あるいは、前記光軸変位手段が、略同軸で入射する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸を光軸直行方向に相対変位させる第1のウェッジ板(例えば、実施形態におけるウェッジ板53)と、第1のウェッジ板と対向配置され第1のウェッジ板から出射した第1レーザ光及び第2レーザ光の出射光軸が所定の相対角度となるように角度変位させる第2のウェッジ板(例えば、実施形態におけるウェッジ板54)と備えることも好ましい構成形態である。
本発明を例示する第2の態様はレーザ装置である。このレーザ装置は、所定波長の基本波レーザ光を出力するレーザ光出力部と、このレーザ光出力部から出力された基本波レーザ光を波長変換して出力する波長変換部とを備えて構成される。そのうえで、波長変換部は、第1の態様の波長変換光学系を有して、前記第1部材、前記第2部材、前記第1波長変換光学素子、及び前記第2波長変換光学素子が波長変換部に設けられた波長変換光学素子であり、レーザ光出力部から出力された基本波レーザ光が、波長変換部により波長変換されて第2波長変換光学素子から出力されるように構成される。
なお、前記レーザ光出力部から出力される基本波レーザ光は赤外〜可視領域の光であり、前記第1部材から出射される第1レーザ光及び第2レーザ光、前記第2部材から出射される第3レーザ光、及び前記第1波長変換光学素子から出射される第4レーザ光の少なくともいずれかは、紫外領域の光であることは好ましい構成形態である。さらに、前記第2波長変換光学素子から出力されるレーザ光が、波長200nm以下の深紫外光であることが好ましい構成形態である。
第1の態様の波長変換光学系によれば、第1レーザ光及び第2レーザ光が略同軸に出射する第1部材と、第1,第2,第3レーザ光が入射する第1波長変換光学素子との間に、第1レーザ光及び第2レーザ光の出射光軸を相対変位させる光軸変位手段が設けられている。このため、第1部材から略同軸に出射する第1,第2レーザ光の出射光軸を光軸変位手段により相対変異させることができ、これにより第1,第2波長変換光学素子の両者においてレーザ光の重複度を向上させることができる。
従って、本発明によれば、波長変換部の構成簡明化と第1,第2波長変換光学素子におけるレーザ光の重複度向上とを両立可能な波長変換光学系を提供することができる。また、このような波長変換光学系を波長変換部に用いることにより、装置全体の構成を簡明化したレーザ装置を提供することができる。
本発明の態様として例示するレーザ装置の全体図である。 上記レーザ装置における波長変換部の構成例を示す概要構成図である。 第1構成形態の光軸変位装置の概要図である。 第2構成形態の光軸変位装置の概要図である。 第3構成形態の光軸変位装置の概要図である。 従来の波長変換部の構成を説明するための説明図である。 従来の波長変換部を簡明化する場合の構成及び作用を説明するための説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。本発明の態様として例示するレーザ装置LSを図1に示す。レーザ装置LSは、大別的には、所定波長の基本波レーザ光を出力するレーザ光出力部1と、レーザ光出力部1から出力された基本波レーザ光を波長変換して出力する波長変換部3と、レーザ光出力部1及び波長変換部3を含むレーザ装置全体の作動を制御する制御部8などから構成される。
図1に示すレーザ装置LSは、レーザ光出力部1を、第1の基本波レーザ光を出力する第1レーザ光出力部1aと、第2の基本波レーザ光を出力する第2レーザ光出力部1bとにより構成した形態を例示する。ここで、第1レーザ光出力部1aから出力する第1の基本波レーザ光の波長、及び第2レーザ光出力部1bから出力する第2の基本波レーザ光の波長は、このレーザ装置LSから出力するレーザ光の波長や波長変換部3の構成に応じて適宜設定することができる。
また、図1では、レーザ光出力部1を、シード光を出力するレーザ光発生部10と、レーザ光発生部10から出力されたシード光を増幅する光増幅部20とにより構成した形態を示す。レーザ光発生部10には、第1基本波のシード光Ls1を発生する第1レーザ光源11、第2基本波のシード光Ls2を発生する第2レーザ光源12が設けられる。光増幅部20には、第1レーザ光源11から出力された第1基本波のシード光Ls1を増幅する第1ファイバ光増幅器21、第2レーザ光源12から出力された第2基本波のシード光Ls2を増幅する第2ファイバ光増幅器22が設けられている。
すなわち、本構成形態のレーザ光出力部1は、第1レーザ光出力部1aにおいて、第1レーザ光源11から出力された第1基本波のシード光Ls1が、第1ファイバ光増幅器21により増幅され、増幅された第1の基本波レーザ光La1が波長変換部3に出力される。また、第2レーザ光出力部1bにおいて、第2レーザ光源12から出力された第2基本波のシード光Ls2が、第2ファイバ光増幅器22により増幅され、増幅された第2の基本波レーザ光La2が波長変換部3に出力される。
なお、第1,第2ファイバ光増幅器21,22は、各々複数のファイバ光増幅器を直列に接続して複数段からなるファイバ光増幅器群として構成しても良い。また、第1レーザ光出力部1aから出力する第1の基本波レーザ光La1と第2レーザ光出力部1bから出力する第2の基本波レーザ光La2の波長が同一の場合には、シード光を発生するレーザ光源を共通化し(例えば第1レーザ光源11とし)、レーザ光源から出力された基本波のシード光を光分割器等により並列分岐して、第1ファイバ光増幅器21及び第2ファイバ光増幅器22に入射させるように構成しても良い。
波長変換部3には、複数の波長変換光学素子及びミラー等からなる波長変換光学系30が設けられている。波長変換光学系30は、第1レーザ光出力部1aの第1ファイバ光増幅器21から出力された第1の基本波レーザ光La1が入射して伝播する第1系列I、第2レーザ光出力部1bの第2ファイバ光増幅器22から出力された第2の基本波レーザ光La2が入射して伝播する第2系列II、及び第1系列Iを伝播したレーザ光と第2系列IIを伝播したレーザ光が重ね合わされて伝播する第3系列IIIにより構成される。
第1〜第3系列には、波長変換光学素子31〜36が設けられており、波長変換部3に入射した第1の基本波レーザ光La1及び第2の基本波レーザ光La2が、波長変換光学系30の第1系列I,第2系列II,第3系列IIIを伝播する過程で各経路に設けられた波長変換光学素子により順次波長変換され目的に応じた所定波長のレーザ光Lvが波長変換部3から出力される。第1系列Iの波長変換光学素子31と第3系列の波長変換光学素子35との間に、後に詳述する光軸変位装置50(50A,50B,50C)が設けられる。
なお、波長変換光学系30の具体的な構成は、レーザ装置LSの用途及び機能に応じて公知の波長変換光学素子を組み合わせ、適宜な出力波長の構成とすることができる。
次に、以上のように概要構成されるレーザ光出力部1及び波長変換部3の、より具体的な構成例を説明する。以下では、レーザ光出力部1における第1レーザ光出力部1aから出力する第1の基本波レーザ光La1、及び第2レーザ光出力部1bから出力する第2の基本波レーザ光La2を、ともに波長が1547nmの赤外領域のレーザ光とし、これを波長変換光学系30の第1〜第3系列に設けられた波長変換光学素子31〜36により順次波長変換して、波長変換部3から波長193nmの深紫外領域のレーザ光Lvを出力する場合の構成例について説明する。
この場合、第1レーザ光出力部1a及び第2レーザ光出力部1bの基本的な構成は同様になる。波長が1547nmの基本波のシード光Ls1,Ls2を発生するレーザ光源11,12として、例えば、発振波長が1.5μm帯のDFB(Distributed Feedback)半導体レーザを好適に用いることができる。DFB半導体レーザは、ペルチェ素子等を利用した温度調整器により温度制御した状態で発振させることにより、波長1547nmの単一波長のシード光を発生させることができる。DFB半導体レーザは、励起電流を波形制御することにより任意強度でCW発振またはパルス発振させることができる。
なお、レーザ光発生部10にEOM(Electro-Optic Modulator)等の外部変調器を設け、CW発振させたDFB半導体レーザの出力光を外部変調器によりパルス変調して、レーザ光発生部10からパルス光を出力するように構成しても良い。
レーザ光発生部10から出力された波長1547nmの赤外光を増幅する光増幅部20の第1ファイバ光増幅器21及び第2ファイバ光増幅器22として、コアにエルビウム(Er3+)がドープされたエルビウムドープ・ファイバー光増幅器(EDFA)を好適に用いることができる。
光増幅部20から出力された波長1547nmの赤外光を波長193nmの深紫外光に変換する波長変換光学系30の具体的な構成例を図2に示す。この図において、光路上に楕円形で示すものはコリメータレンズや集光レンズであり、個々の説明を省略する。また、偏光面が紙面に平行なp偏光を矢印で、偏光面が紙面に垂直なs偏光をドット付きの○印で示す。また、基本波をω、そのn次高調波をnωで示す。
既述したように、波長変換光学系30は、第1ファイバ光増幅器21から出力された第1の基本波レーザ光La1が入射して伝播する第1系列I、第2ファイバ光増幅器22から出力された第2の基本波レーザ光La2が入射して伝播する第2系列II、及び第1系列Iを伝播したレーザ光と第2系列IIを伝播したレーザ光が重ね合わされて伝播する第3系列IIIの3つの系列からなる。
本構成例の波長変換光学系30は、各系列に設けられた6つの波長変換光学素子31〜36と、2枚のミラー41,42と、光軸変位装置50(50A,50B,50C)とを主体として構成される。第1系列Iには波長変換光学素子31、第2系列IIには波長変換光学素子32,33,34、第3系列には波長変換光学素子35,36が設けられている。まず、この波長変換光学系30の概要について説明する。
第1系列Iでは、第1ファイバ光増幅器21から出力された波長1547nm、周波数ωの第1の基本波レーザ光La1が、波長変換光学素子31によりω→2ωに波長変換され、発生した第2高調波2ωと波長変換光学素子31を透過した基本波ωが出力される。
第2系列IIでは、第2ファイバ光増幅器22から出力された波長1547nm、周波数ωの第2の基本波レーザ光La2が、この系列に設けられた波長変換光学素子32,33,34によりω→2ω→3ω→5ωの順に波長変換され、発生した第5高調波5ω(及び波長変換されずに透過した各周波数の光)が出力される。
第3系列IIIでは、波昌変換光学素子35において、第1系列から出射した第2高調波2ωと第2系列から出射した第5高調波5ωの和周波発生により第7高調波7ωが発生され、波長変換光学素子36において、第7高調波7ωと第1系列から出射した基本波ωの和周波発生により、周波数が基本波ωの8倍、波長が基本波の1/8である波長193nmの第8高調波8ωが生成される。以下、各系列の波長変換光学素子を含め波長変換光学系30の詳細構成を説明する。
(第1系列I)
第1系列Iには波長変換光学素子31が配設されている。第1ファイバ光増幅器21から出力された第1の基本波レーザ光La1は、波長変換光学素子31に集光入射して第2高調波発生(SHG)を行わせ、周波数が基本波ωの2倍、波長が半分(773.5nm)の第2高調波2ωを発生させる。波長変換光学素子31により発生したp偏光の第2高調波2ωと、波長変換光学素子31を波長変換されずに透過したs偏光の基本波ωは、ミラー41に入射させる。第2高調波発生用の波長変換光学素子31として、LBO結晶を用いることができるほか、PPLN結晶やPPKTP結晶、PPSLT結晶などの疑似位相整合(QPM:Quasi Phase Matching)結晶を用いることができる。
なお、波長変換光学素子31としてQPM結晶を用いる場合には、波長変換光学素子31にp偏光の基本波レーザ光を入射し、波長変換光学素子31から出射したp偏光の基本波ω及びp偏光の第2高調波2ωを2波長波長板を透過させて基本波ωだけをs偏光に変換する。2波長波長板は、例えば、結晶の光学軸と平行にカットした一軸性の結晶の平板からなる波長板が用いられる。この波長板は、一方の波長の光(基本波ω)に対して偏光面を回転させ、他方の波長の光(第2高調波2ω)に対しては、偏光面が回転しないように、波長板の厚さを一方の波長の光に対してλ/2の整数倍で、他方の波長の光に対しては、λの整数倍になるようにカットすることにより構成される。
(第2系列II)
第2系列IIには波長変換光学素子32,33,34が配設されている。第2ファイバ光増幅器22から第2系列に入射した第2の基本波レーザ光La2は、p偏光で波長変換光学素子32に集光入射し、この波長変換光学素子32において第2高調波発生によりp偏光の第2高調波2ωを発生させる。発生したp偏光の第2高調波2ωと波長変換光学素子32を透過したp偏光の基本波ωは、波長変換光学素子33に集光入射し、和周波発生によりs偏光の第3高調波3ωを発生させる。波長変換光学素子32,33は、例えば、第2高調波発生用の波長変換光学素子32としてPPLN結晶、第3高調波発生用の波長変換光学素子33としてLBO結晶が好適に用いられる。なお、波長変換光学素子32として、PPKTP結晶、PPSLT結晶、LBO結晶等を用いることもできる。
波長変換光学素子33により発生されたs偏光の第3高調波3ωと、波長変換光学素子33を透過したp偏光の第2高調波2ωは、2波長波長板43を透過させて第2高調波2ωだけをs偏光に変換する。2波長波長板の構成及び作用は上述したとおりであるが、一方の波長の光(第2高調波2ω)に対して偏光面を回転させ、他方の波長の光(第3高調波3ω)に対しては、偏光面が回転しないように、波長板の厚さを一方の波長の光に対してλ/2の整数倍で、他方の波長の光に対しては、λの整数倍になるようにカットすることにより構成される。
ともにs偏光になった第2高調波2ω及び第3高調波3ωは、波長変換光学素子34に集光入射し、和周波発生により周波数が基本波の5倍、波長が1/5(309.4nm)の第5高調波5ωを発生させる。第5高調波発生用の波長変換光学素子34として、例えばLBO結晶が好適に用いられるが、BBO結晶、CLBO結晶を用いることも可能である。波長変換光学素子34としてLBO結晶を用いた場合には、波長変換光学素子34から出射される第5高調波5ωは、ウォークオフのため断面が楕円形になっている。そこで、2枚のシリンドリカルレンズ44v,44hにより、楕円形の断面形状を円形に整形し、ミラー42に入射させる。
ミラー42は、基本波ω及び第2高調波2ωの波長帯域のレーザ光を透過し、第5高調波5ωの波長帯域のレーザ光を反射するように波長選択性を有して構成されており、このミラー(ダイクロイックミラー)42を透過したs偏光の基本波ωおよびp偏光の第2高調波2ωと、ミラー42で反射されたp偏光の第5高調波5ωとが同軸に重ね合わされて第3系列IIIの波長変換光学素子35に入射する。
(第3系列III)
第3系列IIIには、波長変換光学素子35,36が近接して配設されている。また、既述した基本波ω、第2高調波2ω、第5高調波5ωの各光路には、波長変換光学素子35,36に所定のスポットサイズで各波長の光が集光入射するように設定されたレンズが設けられている。波長変換光学素子35では、第1系列Iから入射したp偏光の第2高調波2ωと、第2系列IIから入射したp偏光の第5高調波5ωによる和周波発生が行われ、周波数が基本波の7倍、波長が1/7(221nm)の第7高調波7ωが発生される。第7高調波発生用の波長変換光学素子35として、CLBO結晶が好適に用いられる。
波長変換光学素子35で発生したs偏光の第7高調波7ωと、波長第1系列Iから入射して波長変換光学素子35を透過したs偏光の基本波ωとは、波長変換光学素子36に入射し、和周波発生により周波数が基本波の8倍、波長が1/8(193.4nm)の第8高調波8ωが発生される。第8高調波発生用の波長変換光学素子36として、CLBO結晶が好適に用いられる。
このような波長変換光学系30では、波長変換光学素子35で和周波発生に用いられる第2高調波2ωと、波長変換光学素子36で和周波発生に用いられる基本波ωとが、第1系列の波長変換光学素子31からほぼ同軸(QPM結晶の場合には完全に同軸)に出射される。このような場合、波長変換光学素子35において第2高調波2ωと第5高調波5ωとを同軸に重ね合わせ、かつ波長変換光学素子35で発生した第7高調波7ωと波長変換光学素子35を透過した基本波ωとを波長変換光学素子36で同軸に重ね合わせることは、ミラー41の調整のみでは困難である(本願発明の課題を参照)。
そこで、本発明の波長変換光学系30では、第1系列の波長変換光学素子31と第4系列の波長変換光学素子35との間に、略同軸で入射する基本波ω及び第2高調波2ωの出射光軸を相対変位させる光軸変位装置50(50A,50B,50C)を設けている。図3に、第1構成形態の光軸変位装置50Aの概要図を示す。なお、図3(及び以降説明する図4、図5)においては、基本波ω、第2高調波2ω、第5高調波5ω等の光路を、理解容易のため、僅かにずらして表記している。
この光軸変位装置50Aは、第1系列の波長変換光学素子31とミラー41との間に設けられており、基本波ω及び第2高調波2ωを透過するハービング51を主体として構成される。
ハービング51は、光学ガラスを用いた平行平板であり、基本波ω及び第2高調波2ωの波長、及びハービング51への入射角に応じて、基本波ωと第2高調波2ωの出射光軸を屈折率差に基づいたシフト量で平行に相対変位させる。基本波ω及び第2高調波2ωは赤外〜可視領域の光であり、公知の種々の屈折率の光学ガラスを用いることができる。
図7を参照して説明したように、波長変換光学素子35で発生する第7高調波7ωはウォークオフ(Walk-off)によりビームがシフトし、波長変換光学素子35を透過する基本波ωは複屈折によりビームがシフトして、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとが同軸からずれる。
光軸変位装置50Aでは、ハービング51により、基本波ωの出射光軸と第2高調波2ωの出射光軸を、屈折率差に基づいたシフト量で平行に相対変位させ、これにより波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとが同軸に重なるようにする。
いま、波長変換光学素子35で発生する第7高調波7ωのウォークオフに起因するビームのシフト量、及び、波長変換光学素子35を透過する基本波ωの複屈折に起因するビームのシフト量は、波長変換光学素子35の材質及び形状寸法等から算出することができる。そして、両者のシフト量の差に基づいて、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとのずれ量(シフトずれ)を算出することができる。
そのため、算出された基本波と第7高調波とのずれ量に基づいて、シフトずれを相殺するように仕様を設定したハービング51を配設することにより、シフトずれを相殺するオフセットを基本波ωと第2高調波2ωに与えることができ、これにより波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとを同軸に重ね合わせることができる。なお、ハービング51の仕様に基づいて形状等を定める具体的な要素として、ハービングの材質(屈折率)、厚さ、基本波ω及び第2高調波2ωの光軸に対する傾斜角(設置角度)等がある。
従って、このような光軸変位装置50Aを備えた波長変換光学系30によれば、波長変換光学素子35における第2高調波2ωと第5高調波5ωの重複度を保持し、かつ波長変換光学素子36における第7高調波7ωと基本波ωの重複度を向上させて、第3系列IIIの波長変換効率を高めることができる。
なお、ハービング51を紙面に直行する軸回りに傾動操作可能(すなわち、基本波ω及び第2高調波2ωの入射角を調整可能)なハービング調整機構を備えて構成することは、好ましい構成例である。このような構成によれば、ハービング51の傾き角度をハービング調整機構により調整操作することにより、基本波ωと第2高調波2ωの出射光軸のオフセット量を微調整することができる。これにより、個々の光学素子にばらつき等があっても、波長変換光学素子36における第7高調波7ωと基本波ωの重複度を高い状態に設定することができる。
ところで、波長変換光学素子35に入射する3つのレーザ光及び波長変換光学素子35で発生するレーザ光のうち、少なくともいずれかが紫外領域の光である場合、波長変換光学素子35の入射面で反射した紫外光や出射面で反射した紫外光が、光路を逆方向に進む戻り光となって可視〜赤外領域の光学素子に損傷を与えないようにする必要がある。例示する波長変換光学系30においては、波長変換光学素子35に入射する第5高調波5ωが波長309nmの紫外光、波長変換光学素子35で発生する第7高調波7ωが波長221nmの紫外光であり、波長変換光学素子35の入射面で反射した第5高調波5ωや波長変換光学素子35の出射面で反射した第7高調波7ωが戻り光となって、波長変換部3における波長変換光沢素子31,32,33やレーザ光出力部の第1,第2ファイバ光増幅器21,22等に損傷を与えないようにする必要がある。
このような戻り光による光学素子の損傷防止手段のひとつとして、波長変換光学素子35の入射面が所定角度傾斜するように配設し、波長変換光学素子35への入射角が垂直入射とならないようにする手法がある。この様な手法を用いた場合、波長が異なる基本波ωと第2高調波2ωでは波長変換光学素子35における屈折角が異なるため、波長変換光学素子35から出射する基本波ωと第7高調波7ωとは、上記平行シフトのみならずビームの出射角度も異なったものとなる。
第2構成形態の光軸変位装置50Bは、上記のような場合にも、波長変換光学素子35において第2高調波2ωと第5高調波5ωとを同軸に重ね合わせ、かつ波長変換光学素子35で発生した第7高調波7ωと波長変換光学素子35を透過した基本波ωとを波長変換光学素子36で同軸に重ね合わせることを可能とするものである。
第2構成形態の光軸変位装置50Bは、第1構成形態の光軸変位装置50Aと同様に、第1系列の波長変換光学素子31とミラー41との間に設けられる。図4に、光軸変位装置50Bの概要図を示す。なお、図4は光軸変位装置50Bの基本構成のみを示しており、波長変換光学結晶31〜36及びミラー41,42の記載を省略している。
光軸変位装置50Bは、既述した第1構成形態の光軸変位装置のハービング51に加えて、ハービング51を透過した基本波ω及び第2高調波2ωが透過するウェッジ板52を備えて構成される。ウェッジ板52は、入射面と出射面が所定の相対角度傾斜して形成された光学素子であり、基本波ω及び第2高調波2ωの波長及びウェッジ板の角度に応じて、基本波ωと第2高調波2ωの出射光軸を屈折率差に基づいた屈折角で相対変位させる。基本波ω及び第2高調波2ωは赤外〜可視領域の光であり、公知の種々の屈折率の光学ガラスを用いることができる。
ここで、波長変換光学素子35から出射する基本波ωの出射角度、及び、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωの出射角度は、波長変換光学素子35の材質、入射面及び出射面の傾斜角度等から算出することができる。そして、両者の出射角度の差に基づいて、波長変換光学素子35から出射する基本波ωと第7高調波7ωとの出射角度のずれ量(角度ずれ)を算出することができる。
そのため、算出された角度ずれに基づいて、この角度ずれを相殺する仕様のウェッジ板52をハービング51に加えて配設することにより、角度ずれを相殺する相対角を基本波ωと第2高調波2ωに与え、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとを同軸に重ね合わせることができる。ウェッジ板52の仕様に基づいて形状等を定める具体的な要素として、ウェッジ板の材質(屈折率)、ウェッジ角度(入出射面の相対角度)等がある。
従って、上記のような光軸変位装置50Bを備えた波長変換光学系30によれば、紫外光の戻り光防止手段として波長変換光学素子35の入出射面を傾斜させるような手法を採用した場合でも、波長変換光学素子35における第2高調波2ωと第5高調波5ωの重複度を保持し、かつ波長変換光学素子36における第7高調波7ωと基本波ωの重複度を向上させて、第3系列IIIの波長変換効率を高めることができる。
次に、第3構成形態の光軸変位装置50Cについて、図5を参照して説明する。光軸変位装置50Cは、既述した光軸変位装置50A,50Bと同様に、第1系列の波長変換光学素子31とミラー41との間に設けられる。なお、図5は光軸変位装置50Cの基本構成のみを示しており、波長変換光学結晶31〜36及びミラー41,42の記載を省略している。
光軸変位装置50Cは、上述した第2構成形態の光軸変位装置50Bにおけるハービング51とウェッジ板52に代えて、対向配置された第1ウェッジ板53と第2ウェッジ板54の2枚のウェッジ板により同様の機能の光軸変位装置を構成した構成例である。
すなわち、本構成例の光軸変位装置50Cでは、第1ウェッジ板53により、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとのシフトずれを相殺するオフセットを基本波ωと第2高調波2ωに与え、対向配置された第2ウェッジ板54により、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとの角度ずれを相殺する角度で基本波ωと第2高調波2ωを出射する。
第1構成形態の説明で既述したように、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとのずれ量(シフトずれ)を算出することができ、基本波及び第2高調波にシフトずれを相殺するオフセットを生じさせる第1ウェッジ板53の仕様及び第2ウェッジ板54との配置間隔を設定できる。
同様に、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとの角度ずれを算出することができ、第1ウェッジ板53で屈折された基本波ω及び第2高調波2ωの拡がり角度を補正して、第7高調波7ωと基本波ωとの角度ずれを相殺する相対角を基本波ωと第2高調波2ωとに与える第2ウェッジ板54の仕様を設定できる。
これらのウェッジ板を透過する基本波及び第2高調波は赤外〜可視領域の光であり、公知の光学ガラスから、適宜な屈折率の素材を選択し、上記仕様に応じたウェッジ角度のウェッジ板を製作して、光軸変位装置50Cを構成することができる。
これにより、波長変換光学素子35から出射する第7高調波7ωと基本波ωとのシフトずれを相殺するオフセットが基本波ω及び第2高調波2ωに与えられ、第7高調波7ωと基本波ωとの角度ずれを相殺する相対角度が基本波ω及び第2高調波2ωに与えられる。
従って、本構成の光軸変位装置50Cを備えた波長変換光学系30によれば、紫外光の戻り光防止手段として波長変換光学素子35の入出射面を傾斜させるような手法を採用した場合でも、波長変換光学素子35における第2高調波2ωと第5高調波5ωの重複度を保持し、かつ波長変換光学素子36における第7高調波7ωと基本波ωの重複度を向上させて、第3系列IIIの波長変換効率を高めることができる。
なお、第1ウェッジ板53と第2ウェッジ板54との光軸方向の間隔を調整可能なウェッジ間隔調整機構を備えて構成することは、本構成形態の好ましい構成例である。このような構成によれば、2枚のウェッジ間隔をウェッジ間隔調整機構により調整操作することにより、基本波ωと第2高調波2ωの出射光軸のシフト量を微調整することができる。これにより、個々の光学素子にばらつき等があっても、波長変換光学素子36における第7高調波7ωと基本波ωの重複度を高い状態に保持することができる。
以上説明したような光軸変位装置50(50A,50B,50C)を備えた波長変換光学系30は、基本波の入射系列を2系列とし構成を簡明化することができる。さらに、このような波長変換光学系を用いたレーザ装置LSは、波長変換部3に基本波レーザ光を出力するレーザ光出力部1を第1レーザ光出力部1a及び第2レーザ光出力部1bの2系列とすることができ、レーザ装置全体の構成を大幅に簡明化することができる。
従って、本発明の態様によれば、波長変換部3の構成簡明化と波長変換光学素子35,36におけるレーザ光の重複度向上とを両立させた波長変換光学系を提供することができる。そして、このような波長変換光学系を備えた波長変換部を用いることにより、装置全体の構成を大幅に簡明化したレーザ装置を提供することができる。
このようなレーザ装置は、小型軽量であるとともに取り扱いが容易であり、例えば、顕微鏡や望遠鏡等の観察装置、測長器や形状測定器等の測定装置、光造形装置や露光装置等の光加工装置検査装置、光治療装置等に好適に適用することができる。
LS レーザ装置
La1 第1の基本波レーザ光(第1レーザ光)
La2 第2の基本波レーザ光
Lv 出力光(第5レーザ光)
ω 基本波(第1レーザ光)
2ω 第2高調波(第2レーザ光)
5ω 第5高調波(第3レーザ光)
7ω 第7高調波(第4レーザ光)
8ω 第8高調波(第5レーザ光)
1 レーザ光出力部
1a 第1レーザ光出力部
1b 第2レーザ光出力部
3 波長変換部
10 レーザ光発生部
20 光増幅部
30 波長変換光学系(I 第1系列、II 第2系列、III 第3系列)
31〜36 波長変換光学素子
31 波長変換光学素子(第1部材)
34 波長変換光学素子(第2部材)
35 波長変換光学素子(第1波長変換光学素子)
36 波長変換光学素子(第2波長変換光学素子)
50 光軸変位装置(光軸変位手段)
50A 第1構成形態の光軸変位装置
50B 第2構成形態の光軸変位装置
50C 第3構成形態の光軸変位装置
51 ハービング
52 ウェッジ板
53 第1ウェッジ板
54 第2ウェッジ板

Claims (7)

  1. 互いに波長が異なり第1部材から略同軸に出射される第1レーザ光及び第2レーザ光と、前記第1、第2レーザ光と波長が異なり第2部材から出射される第3レーザ光とが入射し、前記第1レーザ光を透過し前記第2レーザ光と前記第3レーザ光との和周波発生または差周波発生により第4レーザ光を発生させる第1波長変換光学素子と、
    前記第1波長変換光学素子から出射した前記第1レーザ光及び前記第4レーザ光が入射し、前記第1レーザ光と前記第4レーザ光との和周波発生または差周波発生により第5レーザ光を発生させる第2波長変換光学素子と、
    前記第1部材と前記第1波長変換光学素子との間に位置して設けられ、略同軸で入射する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸を、前記第1波長変換光学素子において前記第2レーザ光と前記第3レーザ光とが同軸に重なり、かつ前記第2波長変換光学素子において前記第1レーザ光と前記第4レーザ光とが同軸に重なるように、所定の相対角度となるように角度変位させる光軸変位手段とを備えたことを特徴とする波長変換光学系。
  2. 前記光軸変位手段は、略同軸で入射する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸を光軸直行方向に相対変位させるハービングと、前記ハービングから出射した前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸が所定の相対角度となるように角度変位させるウェッジ板とを有することを特徴とする請求項1に記載の波長変換光学系。
  3. 前記光軸変位手段は、略同軸で入射する前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸を光軸直行方向に相対変位させる第1のウェッジ板と、前記第1のウェッジ板と対向配置され前記第1のウェッジ板から出射した前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光の出射光軸が所定の相対角度となるように角度変位させる第2のウェッジ板とを有することを特徴とする請求項1に記載の波長変換光学系。
  4. 所定波長の基本波レーザ光を出力するレーザ光出力部と、前記レーザ光出力部から出力された前記基本波レーザ光を波長変換して出力する波長変換部とを備え、
    前記波長変換部は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換光学系を有して、前記第1部材、前記第2部材、前記第1波長変換光学素子、及び前記第2波長変換光学素子が前記波長変換部に設けられた波長変換光学素子であり、
    前記レーザ光出力部から出力された前記基本波レーザ光が、前記波長変換部により波長変換されて前記第2波長変換光学素子から出力されることを特徴とするレーザ装置。
  5. 前記レーザ光出力部は、所定波長の第1の基本波レーザ光を出力する第1レーザ光出力部と、所定波長の第2の基本波レーザ光を出力する第2レーザ光出力部とからなり、
    前記第1レーザ光出力部から出力された前記第1の基本波レーザ光及び前記第2レーザ光出力部から出力された前記第2の基本波レーザ光のいずれか一方が前記波長変換光学系における前記第1部材が設けられた系列に入射し、他方が前記波長変換光学系における前記第2部材が設けられた系列に入射することを特徴とする請求項4に記載のレーザ装置。
  6. 前記レーザ光出力部から出力される前記基本波レーザ光は赤外〜可視領域の光であり、
    前記第1部材から出射される前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光、前記第2部材から出射される前記第3レーザ光、及び前記第1波長変換光学素子から出射される前記第4レーザ光の少なくともいずれかは、紫外領域の光であることを特徴とする請求項4または5に記載のレーザ装置。
  7. 前記第2波長変換光学素子から出力されるレーザ光は、波長が200nm以下の深紫外光であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のレーザ装置。
JP2010151909A 2010-07-02 2010-07-02 波長変換光学系及びレーザ装置 Active JP5605688B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010151909A JP5605688B2 (ja) 2010-07-02 2010-07-02 波長変換光学系及びレーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010151909A JP5605688B2 (ja) 2010-07-02 2010-07-02 波長変換光学系及びレーザ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012014047A JP2012014047A (ja) 2012-01-19
JP5605688B2 true JP5605688B2 (ja) 2014-10-15

Family

ID=45600515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010151909A Active JP5605688B2 (ja) 2010-07-02 2010-07-02 波長変換光学系及びレーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5605688B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3004820B1 (fr) * 2013-04-19 2016-08-19 Centre Nat Rech Scient Generateur de faisceaux laser coherents infrarouge et visible.
DE102013011534B4 (de) 2013-07-10 2015-09-03 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Kultivierungsgefäß und Verfahren zur Kultivierung biologischer Zellen in hängenden Tropfen

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10186428A (ja) * 1996-12-26 1998-07-14 Sony Corp レーザ光発生装置
JPH10339891A (ja) * 1997-06-06 1998-12-22 Nikon Corp 波長変換装置および該波長変換装置を用いた紫外レーザ装置
JP4636020B2 (ja) * 2004-05-26 2011-02-23 株式会社ニコン 波長変換光学系、レーザ光源、露光装置、マスク検査装置、及び高分子結晶の加工装置
JP2006317725A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Nikon Corp 波長変換方法、波長変換光学系、及びレーザ光源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012014047A (ja) 2012-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5041256B2 (ja) 量子エンタングルメント生成装置及び方法並びに量子エンタングルメント生成検出装置及び方法
JP7451656B2 (ja) レーザビームの方法及びシステム
US8780946B2 (en) Ultraviolet laser device
KR102344775B1 (ko) 제3 고조파 생성을 위한 고효율 레이저 시스템
WO2012033105A1 (ja) レーザ装置
JP5648969B2 (ja) パルス光の伝送方法及びこの伝送方法を用いたレーザ装置
JP6016086B2 (ja) 紫外レーザ装置、この紫外レーザ装置を備えた露光装置及び検査装置
JP2011128330A (ja) レーザ装置
JP5646040B2 (ja) レーザービームの周波数変換のための装置及び方法
WO2014021370A1 (ja) レーザ装置、該レーザ装置を備えた露光装置及び検査装置
JP2013156448A (ja) レーザ装置、露光装置及び検査装置
JP2012150186A (ja) 出力波長選択型レーザ装置
WO2012128354A1 (ja) 紫外レーザ装置
JP5605688B2 (ja) 波長変換光学系及びレーザ装置
JP2014224917A (ja) パルスレーザ装置、露光装置および検査装置
US20090180498A1 (en) Coherent Beam Combiner Based on Parametric Conversion
JP6299589B2 (ja) 紫外レーザ装置、該紫外レーザ装置を備えた露光装置及び検査装置
JP2012252289A (ja) レーザ装置、露光装置及び検査装置
JP2013044764A (ja) レーザ装置、疑似位相整合型の波長変換光学素子のフォトリフラクティブ効果抑制方法、露光装置及び検査装置
JP6055925B2 (ja) レーザ光源によって第1周波数で生成されたレーザビームを周波数変換するための装置
WO2023145524A1 (ja) 光学装置及び光生成方法
JP5397773B2 (ja) 光源装置
JP2011069945A (ja) レーザ光発生方法
WO2022239058A1 (ja) 波長変換装置
JP2012216637A (ja) レーザ光の波長変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5605688

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250