JP2012150186A - 出力波長選択型レーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡明な構成で、異なる波長の光を任意に選択して出力可能な出力波長選択型のレーザ装置を提供する。
【解決手段】本発明は、波長変換部に複数の波長変換光学素子を有し、レーザ光出力部から出力された基本波レーザ光を波長変換して出力するレーザ装置である。そのうえで、複数の波長変換光学素子を透過して出射される複数波長の多成分光を個々の波長の光に分光するプリズム51と、プリズム51を回動させる回動ステージ55と、回動ステージ55の作動を制御するステージ制御部80とを備え、ステージ制御部80は、選択された波長の光が出力ポート3pから出力されるように回動ステージ55の作動を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の波長変換光学素子を有し、レーザ光出力部から出力された基本波レーザ光を複数の波長変換光学素子により波長変換して出力ポートから出力するレーザ装置に関する。
上記のようなレーザ装置は、例えば、顕微鏡や形状測定装置、露光装置等の光源として広く用いられている。このようなレーザ装置は、一般的に、レーザ光出力部から波長λ=1.0〜1.55μmの基本波レーザ光が出力され、この基本波レーザ光を波長変換部に設けられた複数の波長変換光学素子により順次波長変換して、例えば、ArFエキシマレーザと同じ波長λ=193nmの紫外レーザ光を出力するように構成されている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
特開2000−200747号公報 特開2002−50815号公報
上記のように、レーザ光出力部から出力された基本波レーザ光を複数の波長変換光学素子により波長変換して出力するレーザ装置は従来から知られているが、従来のレーザ装置では波長変換部から出力される光の波長が予め規定されており、例えば出力光の波長は193nmに固定されていた。そのため、異なる波長のレーザ光による観察や計測、加工等を行おうとすると、複数台のレーザ装置が必要になりレーザ装置を搭載するシステムの大型化や複雑化、高額化を招くという課題があった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、従来の波長変換部を利用した簡明な構成で、異なる波長の光を任意に選択して出力可能な出力波長選択型のレーザ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して目的を達成するため、本発明を例示する態様は、複数の波長変換光学素子を有し、レーザ光出力部から出力された基本波レーザ光を複数の波長変換光学素子により波長変換して出力ポートから出力するレーザ装置である。そのうえで、前記複数の波長変換光学素子を透過して出射される複数波長からなる多成分光を個々の波長の光に分光する分光素子と、この分光素子により分光された複数の光のいずれかが出力ポートから出力されるように分光素子を変位させる分光素子変位機構(例えば、実施形態における回動ステージ55)と、分光素子変位機構の作動を制御する制御部(例えば、実施形態におけるステージ制御部80)とを備え、前記制御部は、所定の選択操作に基づいて選択操作に応じた波長の光が出力ポートから出力されるように前記分光素子変位機構の作動を制御することを特徴として出力波長選択型レーザ装置が構成される。
なお、前記多成分光は、電界振幅が、多成分光の光軸及び分光された光の光軸を含む面に平行なp偏光成分の光と垂直なs偏光成分の光とを含み、前記複数の波長変換光学素子と分光素子との間に、s偏光成分の光またはp偏光成分の光の偏波面を90度回転させる波長板を備えて構成することができる。
また、前記分光素子はプリズムであり、前記分光素子変位機構はプリズムを回動させてプリズムへの多成分光の入射角を変化させることにより、選択操作に応じた波長の光が出力ポートから出力されるように構成することができる。
このような構成の出力波長選択型レーザ装置においては、分光素子により分光された複数の光のいずれかが出力ポートから出力されるように分光素子を変位させる分光素子変位機構を備え、制御部は選択操作に応じた波長の光が出力ポートから出力されるように分光素子変位機構の作動を制御する。分光素子は、例えば、プリズムや回折格子等を用いることができる。従って、本発明によれば、従来の波長変換部を利用した簡明な構成で、異なる波長の光を任意に選択して出力可能な出力波長選択型のレーザ装置を提供することができる。
レーザ装置の全体構成を例示する概要構成図である。 上記レーザ装置における波長変換光学系の概要構成図である。 三角プリズムにより基本波ω及び各高調波2ω〜8ωが分光される様子を模式的に示す説明図である。 第1構成形態の出力光選択装置の概要構成図である。 第2構成形態の出力光選択装置の概要構成図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1に本発明を適用したレーザ装置LS全体の概要構成を示す。レーザ装置LSは、基本波レーザ光を出力するレーザ光出力部1、複数の波長変換光学素子を有しレーザ光出力部1から出力された基本波レーザ光を所定波長のレーザ光に波長変換して出力ポート3pから出力する波長変換部3、レーザ光出力部1及び波長変換部3の作動を制御する制御部8などを備えて構成される。
レーザ光出力部1、波長変換部3は、このレーザ装置LSを用いて構成されるシステムの用途及び機能に応じて適宜に設定可能である。本実施形態では、レーザ光出力部1から波長1547nmの基本波レーザ光La(La1,La2,La3)を出力し、これを波長変換部3において波長変換して、最短波長193nmのレーザ光Lvを出力する場合を例として説明する。
図1には、レーザ光出力部1を、第1の基本波レーザ光La1を出力する第1レーザ光出力部1aと、第2の基本波レーザ光La2を出力する第2レーザ光出力部1bと、第3の基本波レーザ光La3を出力する第3レーザ光出力部1cとにより構成した形態を示す。また図1では、レーザ光出力部1を、シード光を出力するレーザ光発生部10と、レーザ光発生部10から出力されたシード光を増幅する光増幅部20とにより構成した形態を示す。
すなわち、第1レーザ光出力部1aは、第1基本波のシード光Ls1を発生する第1レーザ光源11と、第1レーザ光源11により発生された第1基本波のシード光Ls1を増幅する第1ファイバ光増幅器21とによって構成される。同様に、第2第2レーザ光出力部1bは、第2基本波のシード光Ls2を発生する第2レーザ光源12と、第2基本波のシード光Ls2を増幅する第2ファイバ光増幅器22とにより構成され、第3レーザ光出力部1cは、第3基本波のシード光Ls3を発生する第3レーザ光源13と、第3基本波のシード光Ls3を増幅する第3ファイバ光増幅器23とにより構成される。本構成形態においては、第1,第2,第3レーザ光出力部1a,1b,1cから各々波長1547nmの基本波レーザ光La1,La2,La3を出力する。
このとき、第1〜第3レーザ光源11〜13は、例えば、発振波長が1.5μm帯のDFB(Distributed Feedback)半導体レーザを好適に用いることができる。DFB半導体レーザは、CW発振及びパルス発振させることができ、励起電流を制御することによりパルス波形を高速で制御することができる。またDFB半導体レーザは、温度制御することにより狭帯域化された波長1547nmのシード光を出力させることができる。なお、レーザ光発生部10にEOM(Electro Optic Modulator)等の外部変調器を設け、CWまたはパルス発振させたDFB半導体レーザの出力光を外部変調器により切り出して所要波形のパルス光を出力するように構成しても良い。第1〜第3ファイバ光増幅器21〜23は、コアにエルビウム(Er)がドープされたエルビウム・ドープ・ファイバー光増幅器(EDFA)を好適に用いることができる。
第1ファイバ光増幅器21から出射した第1の基本波レーザ光La1、第2ファイバ光増幅器22から出射した第2の基本波レーザ光La2、及び第3ファイバ光増幅器23から出射した第3の基本波レーザ光La3は、レーザ光出力部1(1a,1b,1c)から出力され、波長変換部3に入力される。
波長変換部3には、複数の波長変換光学素子やミラー等からなる波長変換光学系30が設けられている。波長変換光学系30の概要構成を図2に示す。図2において、光路上に楕円形で示すものはコリメータレンズや集光レンズであり個々の説明を省略する。また図中には、偏光面が紙面に平行なp偏光を上下方向の矢印で、偏光面が紙面に垂直なs偏光をドット付きの○印で示す。また、基本波をω、そのn次高調波をnωで示す。
波長変換光学系30は、第1レーザ光出力部1aから出力された第1の基本波レーザ光La1が入射して伝播する第1系列I、第2レーザ光出力部1bから出力された第2の基本波レーザ光La2が入射して伝播する第2系列II、第3レーザ光出力部1cから出力された第3の基本波レーザ光La3が入射して伝播する第3系列III、及び第1,第2,第3系列を伝播したレーザ光が重ね合わされて伝播する第4系列IVからなり、各系列に設けられた計6個の波長変換光学素子31〜36を主体として構成される。第4系列IVの終端部には、オペレータの選択操作によって選択された波長の光を波長変換部3から出力する出力光選択装置50(50A,50B)が設けられている。
波長変換部3では、各レーザ光出力部から出力された波長1547nmの基本波レーザ光が順次波長変換され、最短波長が193nmで選択された所望波長のレーザ光Lvが出力される。まず、最短波長193nmに変換する波長変換光学系30の全体概要を説明し、続いて第1〜第4系列の構成及び各系列を伝播するレーザ光の状態について説明する。
第1系列Iに入射した波長1547nm、周波数ωの第1の基本波レーザ光La1は、この系列に設けられた波長変換光学素子31〜33により順次ω→2ω→3ω→5ωに波長変換され、発生した第5高調波5ωが第4系列IVに入射する。第2系列IIに入射した波長1547nm、周波数ωの第2の基本波レーザ光La2は、この系列に設けられた波長変換光学素子34によってω→2ωに波長変換され、発生した第2高調波2ωが第4系列IVに入射する。第3系列IIIに入射した波長1547nm、周波数ωの第3の基本波レーザ光La3は、波長変換されることなく第4系列IVに入射する。
第4系列IVでは、波長変換光学素子35において、第1系列で発生した第5高調波5ωと第2系列で発生した第2高調波2ωの和周波発生により第7高調波7ωが発生され、波長変換光学素子36において、第7高調波7ωと第3系列IIIから入射した基本波ω(第3の基本波レーザ光La3)との和周波発生により、周波数が基本波ωの8倍、波長が基本波の1/8である波長193nmの第8高調波8ωが生成される。
波長変換光学素子36で発生した第8高調波8ω、及び波長変換されずに波長変換光学素子36を透過した基本波ω、第2高調波2ω、第3高調波3ω、第5高調波5ω、及び第7高調波7ωは出力光選択装置50に入射し、選択操作により選択された波長の出力レーザ光Lvが出力ポート3pから出力される。以下、各系列の構成及び伝播するレーザ光の状態について説明する。
第1系列Iには、波長変換光学素子31,32,33が配設されている。第1系列に入射した第1の基本波レーザ光La1は波長変換光学素子31に集光入射し、この波長変換光学素子31において第2高調波発生によりp偏光の第2高調波2ωを発生させる。発生したp偏光の第2高調波2ωと波長変換光学素子31を透過したp偏光の基本波ωは波長変換光学素子32に集光入射し、和周波発生によりs偏光の第3高調波3ωを発生させる。波長変換光学素子31,32は、例えば、第2高調波発生用の波長変換光学素子31としてPPLN(Periodically Poled LN)結晶、第3高調波発生用の波長変換光学素子32としてLBO(LiB35)結晶が好適に用いられる。なお、第2高調波発生用の波長変換光学素子31として、PPKTP結晶、PPLT結晶などの疑似位相整合結晶、LBO結晶等を用いることもできる。
波長変換光学素子32において発生したs偏光の第3高調波3ωと、波長変換光学素子32を透過したp偏光の第2高調波2ωは、2波長波長板45を透過させて第2高調波2ωだけをs偏光に変換する。2波長波長板45は、例えば、結晶の光学軸と平行にカットした一軸性の結晶の平板からなる波長板が用いられる。この波長板は、一方の波長の光(第2高調波2ω)に対して偏光面を回転させ、他方の波長の光(第3高調波3ω)に対しては、偏光面が回転しないように、波長板の厚さを一方の波長の光に対してλ/2の整数倍で、他方の波長の光に対しては、λの整数倍になるようにカットすることにより構成される。
ともにs偏光になった第2高調波2ω及び第3高調波3ωは波長変換光学素子33に集光入射し、和周波発生により周波数が基本波の5倍、波長が1/5(309nm)の第5高調波5ωを発生させる。第5高調波発生用の波長変換光学素子33として、例えばBBO(β-BaB24)結晶が好適に用いられる。このとき、位相整合はTypeI角度位相整合である。なお、波長変換光学素子33として、CLBO(CsLiB610)結晶を用いることも可能である。BBO結晶から出射される第5高調波5ωは、ウォークオフに起因してビーム断面が楕円形になっているため、2枚のシリンドリカルレンズ46v,46hによりビーム断面を円形に整形し、ミラー41に入射させる。
ミラー41は、基本波ω及び第2高調波2ωの波長帯域のレーザ光を透過し、第5高調波5ωの波長帯域のレーザ光を反射する波長選択性を有して構成されており、このミラー(ダイクロイックミラー)41で反射されたp偏光の第5高調波5ωは、第4系列IVの波長変換光学素子35に入射する。
第2系列IIには波長変換光学素子34が配設されている。第2系列に入射した第2の基本波レーザ光La2は波長変換光学素子34に集光入射し、p偏光の第2高調波2ωを発生させる。第2高調波発生用の波長変換光学素子34として、PPLN結晶が好適に用いられる。なお、波長変換光学素子34として、前記同様の他のQPM結晶等を用いることができる。波長変換光学素子34において発生したp偏光の第2高調波2ωは、ミラー42に入射させる。
ミラー42は、基本波ωの波長帯域のレーザ光を透過し、第2高調波2ωの波長帯域のレーザ光を反射する波長選択性を有して構成されており、ミラー(ダイクロイックミラー)42で反射されたp偏光の第2高調波2ωは、ミラー41を透過して第5高調波5ωと同軸に重ね合わされて第4系列IVの波長変換光学素子35に入射する。
第3系列IIIには波長変換光学素子が設けられておらず、第3系列に入射した第3の基本波レーザ光La3は、波長変換されることなくミラー43に入射する。そして、ミラー43で反射されたs偏光の基本波ωは、ミラー42及びミラー41を透過して、ミラー42で反射された第2高調波2ω及びミラー41で反射された第5高調波5ωと同軸に重ね合わされて第4系列IVの波長変換光学素子35に入射する。
第4系列IVには、波長変換光学素子35と波長変換光学素子36が配設されている。また、既述した基本波ω、第2高調波2ω、第5高調波5ωの各光路には、波長変換光学素子35,36に所定のスポットサイズで各波長の光が集光入射するように設定されたレンズが設けられている。波長変換光学素子35では、第1系列Iから入射したp偏光の第5高調波5ωと第2系列IIから入射したp偏光の第2高調波2ωとによる和周波発生が行われ、周波数が基本波の7倍、波長が1/7(221nm)の第7高調波7ωが発生される。第7高調波発生用の波長変換光学素子35は、CLBO結晶がTypeI角度位相整合で用いられる。
波長変換光学素子35で発生したs偏光の第7高調波7ωと、波長第3系列IIIから入射して波長変換光学素子35を透過したs偏光の基本波ωは、波長変換光学素子36に入射し、和周波発生により周波数が基本波の8倍、波長が1/8(193nm)の第8高調波8ωが発生される。第8高調波発生用の波長変換光学素子36は、CLBO結晶がTypeI角度位相整合で用いられる。
そして、波長変換光学素子36において発生した第8高調波8ω、波長変換光学素子36を透過した基本波ω、第2高調波2ω、第3高調波3ω、第5高調波5ω、及び第7高調波7ωが波長変換光学素子36から出射し、出力光選択装置50に入射する。
波長変換光学素子36から出射する基本波ω、及び第2〜第8高調波2ω〜8ωの波長λnをまとめると以下のようになる。
・基本波ω :波長λ1=1547nm
・第2高調波2ω:波長λ2=774nm
・第3高調波3ω:波長λ3=516nm
・第5高調波5ω:波長λ5=309nm
・第7高調波7ω:波長λ7=221nm
・第8高調波8ω:波長λ8=193nm
出力光選択装置50(50A,50B)では、上記のように複数の波長成分が含まれた多成分光を、波長λの相違を利用して分光素子により分光し、所要波長の光を出射させるように構成される。分光素子の端的な例として、図3に三角プリズム51により基本波ω及び各高調波2ω〜8ωが分光される様子を模式的に示す。三角プリズム51に入射した多成分光は、スネルの法則に従い、三角プリズムの材質及び入射波長λに応じた屈折率で屈折し、波長に応じた出射角度で出射して分光される。この波長帯域の光を透過する光学素子の材料として石英ガラスや蛍石が例示される。
合成石英ガラスを用いた三角プリズム51では、波長λが短い光ほど屈折率が大きく、図3に示すように、第8高調波8ω、第7高調波7ω、第5高調波5ω…基本波ωが分光される。三角プリズム51に入射する多成分光の入射角と、三角プリズム51から出射する各波長の光の出射角との関係は既知である。そのため、図中に円弧状の矢印を付記するように、三角プリズム51を紙面直交方向に延びる回動軸52周りに回動させて多成分光の入射角を変化させることにより、所定位置に開口する出力ポート3pから任意波長のレーザ光(図3においては第5高調波5ω)を選択して出射させることができる。
第1構成形態の出力光選択装置50Aの概要構成を図4に示す。出力光選択装置50Aは、波長変換光学素子36から出射される多成分光を個々の波長の光に分光する三角プリズム(分光素子)51と、三角プリズム51を紙面直交の回動軸52周りに回動させる回動ステージ55と、制御装置8に設けられオペレータの操作に基づいて回動ステージ55の作動を制御するステージ制御部80とを備えて構成される。
ステージ制御部80は、出力ポート3pから出射させる光の波長と回動ステージ55の角度位置との関係等が予め設定記憶されたメモリ81、操作パネル8aから出力される操作信号に応じて演算処理を行い各部に指令信号を出力する処理回路82、処理回路82から出力される指令信号に基づいて回動ステージ55を駆動するドライバ85などから構成される。
メモリ81には、三角プリズム51への多成分光の入射角と各波長の光の出射角との関係に基づき、各波長の光を出力ポート3pから出射させるときの回動ステージ55の角度位置が対応づけられ、波長・角度テーブルとして予め設定記憶されている。例えば、波長774nmの第2高調波2ωを出射させるときの回動ステージ55の角度位置をθ2、波長309nmの第5高調波5ωを出射させるときの回動ステージ55の角度位置をθ5、波長193nmの第8高調波8ωを出射させるときの回動ステージ55の角度位置をθ8としたときに、2ωとθ2、5ωとθ5、8ωとθ8が各々対応づけられて設定記憶されている。
処理回路82には、操作パネル8aにおいてオペレータが選択した出力波長の選択操作信号が入力されており、処理回路82は出力波長の選択操作信号に対応する回動ステージ55の角度位置をメモリ81から読み出し、当該角度位置に対応する指令信号をドライバ85に出力する。例えば、操作パネル8aにおいてオペレータが第5高調波5ωを選択し、その選択操作信号が入力されると、処理回路82は選択された第5高調波5ωに対応する角度位置θ5をメモリ81から読み出し、対応する指令信号をドライバ85に出力する。このとき、回動ステージ55が既に第5高調波5ωを出射させる角度位置θ5に設定されていた場合には、処理回路82はドライバ85に指令信号を出力せず、当該角度位置で保持させる。
ドライバ85は、処理回路82から出力された指令信号に基づいて回動ステージ55を駆動する。例えば、回動ステージ55が第8高調波8ωを出射させる角度位置θ8に設定されていた状態で、第5高調波5ωの角度位置θ5を指示する指令信号が入力されたときに、ドライバ85は回動ステージ55に駆動信号を出力して回動ステージ55をθ5の角度位置まで回動させ、当該角度位置で保持する。
これにより、操作パネル8aにおけるオペレータの選択操作に基づいて、選択操作に応じた波長のレーザ光(上記例では波長λ5=309nmの第5高調波5ω)Lvが出力ポート3pから出力される状態にセットされる。操作パネル8aにおいてオペレータが異なる波長の選択操作を行ったときには回動ステージ55が駆動され、直ちに選択操作に応じた波長のレーザ光(例えば波長λ8=193nmの第8高調波8ω)Lvが出力ポート3pから出力される状態にセットされる。従って、このような出力光選択装置50Aを備えたレーザ装置LSによれば、従来から用いられてきた波長変換部を利用した簡明な構成で、異なる波長の光を任意に選択して出力可能な出力波長選択型のレーザ装置を提供することができる。
次に、第2構成形態の出力光選択装置50Bについて、図4と同様の概要構成を示す図5を参照して説明する。本構成形態の出力光選択装置50Bは、波長変換光学素子36と三角プリズム(分光素子)51との間に、所定偏光成分の光の偏波面を90度回転させる波長板58を備える点が、前述した出力光選択装置50Aと相違する。そこで、以下では第1構成形態の出力光選択装置50Aと同様部分に同一番号を付して重複説明を省略し、相違する波長板58の構成及び作用について説明する。
既述したように、波長変換部終段の波長変換光学素子36から出射する光は、基本波ω、第2〜第8高調波2ω〜8ωを含む多成分光である。いま、これらの成分光のうち、波長が紫外領域の光を選択的に出射させる場合を考える。このとき、対象となる波長成分の光とその偏光状態は以下のようになる。
・第5高調波5ω:波長λ5=309nm、p偏光
・第7高調波7ω:波長λ7=221nm、s偏光
・第8高調波8ω:波長λ8=193nm、p偏光
波長板58は、s偏光成分の光の偏波面を90度回転させる偏波面回転素子であり、例えば、波長221nmの光の偏光面を90度回転させる透過型(または反射型)の1/2波長板を用いることができる。波長変換光学素子36から出射した多成分光は、波長板58を透過することにより第7高調波7ωの偏波面が90度回転され、p偏光となって三角プリズム51に入射する。なお、対象とする波長帯域全域で光の偏波面を90度回転させる広帯域の偏波面回転素子を用いるような場合には、s偏光成分の光(例えば第3高調波3ωや第7高調波7ω)を出射させるときだけ、波長板58が光路中に挿入されるように構成しても良い。
メモリ81には、各波長の光を出力ポート3pから出射させるときの回動ステージ55の角度位置が波長・角度テーブルとして予め設定記憶されている。本例においては、波長309nmの第5高調波5ωを出射させるときの回動ステージ55の角度位置θ5、波長221nmの第7高調波7ωを出射させるときの回動ステージ55の角度位置θ7、波長193nmの第8高調波8ωを出射させるときの回動ステージ55の角度位置θ8が各々対応づけられて設定記憶されている。
処理回路82の作用は既述した第1構成形態の出力光選択装置50Aと同様であり、処理回路82は出力波長の選択操作信号に対応する回動ステージ55の角度位置をメモリ81から読み出し、当該角度位置に対応する指令信号をドライバ85に出力する。例えば、操作パネル8aにおいてオペレータが第7高調波7ωを選択し、その選択操作信号が入力されると、処理回路82は選択された第7高調波7ωに対応する角度位置θ7をメモリ81から読み出し、対応する指令信号をドライバ85に出力する。
ドライバ85は、処理回路82から出力された指令信号に基づいて回動ステージ55を駆動し、例えば、回動ステージ55が第8高調波8ωを出射させる角度位置θ8に設定されていた状態で、第7高調波7ωの角度位置θ7を指示する指令信号が入力されたときに、ドライバ85は回動ステージ55に駆動信号を出力して回動ステージ55をθ7の角度位置まで回動させ、当該角度位置で保持する。
これにより、操作パネル8aにおけるオペレータの選択操作に基づいて、選択操作に応じた波長のレーザ光(上記例では波長λ7=221nmの第7高調波7ω)Lvが出力ポート3pから出力される状態にセットされる。操作パネル8aにおいてオペレータが異なる波長の選択操作を行ったときには回動ステージ55が駆動され、直ちに選択操作に応じた波長のレーザ光(例えば波長λ8=193nmの第8高調波8ω)Lvが出力ポート3pから出力される状態にセットされる。従って、このような出力光選択装置50Bを備えたレーザ装置LSによれば、前述同様に従来の波長変換部を利用した簡明な構成で、異なる波長の光を任意に選択して出力可能な出力波長選択型のレーザ装置を提供することができる。
また、本構成の出力光選択装置50Bによれば、分光素子(三角プリズム)51に入射する光の偏光成分を任意に変化させることができる。これにより、選択対象の光を高効率に取り出すことができる。また、例えば分光素子として複屈折性を有する材料を用いることにより多成分光の分解能を向上させることなども可能となる。
以上では、複数波長からなる多成分光を個々の波長の光に分光する分光素子として、屈折率の波長依存性を利用した三角プリズムを用いた構成を例示したが、波長ごとに各成分光を分離可能であればよく、例えば透過型または反射型の回折格子を用いても良い。また、波長変換部3に6個の波長変換光学素子を有し、波長1547nmの基本波レーザ光を最短波長193nmの紫外レーザ光に波長変換して出力する構成を例示したが、レーザ光出力部や波長変換部の構成並びに入出力波長は適宜に変更可能であり、波長変換部に複数の波長変換光学素子を備えた構成であれば本発明を適用して同様の効果を得ることができる。
LS レーザ装置
La(La1,La2,La3) 基本波レーザ光
Lv レーザ光
1 レーザ光出力部
3 波長変換部(3p 出力ポート)
8 制御部(8a 操作パネル)
10 レーザ光発生部
20 光増幅部
30 波長変換光学系
31〜36 波長変換光学素子
50A 第1構成形態の出力光選択装置
50B 第2構成形態の出力光選択装置
51 三角プリズム
55 回動ステージ
58 波長板
80 ステージ制御部
81 メモリ
82 処理回路
85 ドライバ

Claims (3)

  1. 複数の波長変換光学素子を有し、レーザ光出力部から出力された基本波レーザ光を前記複数の波長変換光学素子により波長変換して出力ポートから出力するレーザ装置であって、
    前記複数の波長変換光学素子を透過して出射される複数波長からなる多成分光を個々の波長の光に分光する分光素子と、
    前記分光素子により分光された複数の光のいずれかが前記出力ポートから出力されるように前記分光素子を変位させる分光素子変位機構と、
    前記分光素子変位機構の作動を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、所定の選択操作に基づいて前記選択操作に応じた波長の光が前記出力ポートから出力されるように前記分光素子変位機構の作動を制御することを特徴とする出力波長選択型レーザ装置。
  2. 前記多成分光は、電界振幅が、前記多成分光の光軸及び分光された光の光軸を含む面に平行なp偏光成分の光と垂直なs偏光成分の光とを含み、
    前記複数の波長変換光学素子と前記分光素子との間に、前記s偏光成分の光または前記p偏光成分の光の偏波面を90度回転させる波長板を備えることを特徴とする請求項1に記載の出力波長選択型レーザ装置。
  3. 前記分光素子はプリズムであり、前記分光素子変位機構は前記プリズムを回動させて前記プリズムへの前記多成分光の入射角を変化させることにより、前記選択操作に応じた波長の光が前記出力ポートから出力されるように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の出力波長選択型レーザ装置。
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