JP5604757B2 - 食酢及びその製造方法 - Google Patents
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(1)蒸し米と麹と水とを容器内に仕込んで該容器内に仕込み組成物を調製するとともに該仕込み組成物の層を形成し、該仕込み組成物を糖化し且つアルコール発酵し且つ酢酸発酵して酢酸発酵組成物の層となして食酢を調製する食酢の製造方法であって、
酢酸発酵組成物の層の表面に向けて所定量の乾燥麹を添加した乾燥麹添加状態を形成し
且つ該乾燥麹添加状態を所定期間維持することを特徴とする食酢の製造方法、
(2)蒸し米と麹と水とを容器内に仕込んで該容器内に仕込み組成物を調製するとともに該仕込み組成物の層の表面に向けて所定量の振り麹を添加した状態を形成し、該仕込み組成物を糖化し且つアルコール発酵し且つ酢酸発酵して酢酸発酵組成物の層となして食酢を調製する食酢の製造方法であって、
酢酸発酵組成物の層の表面に向けて所定量の乾燥麹を添加した乾燥麹添加状態を形成し
且つ該乾燥麹添加状態を所定期間維持することを特徴とする食酢の製造方法、
(3)乾燥麹の添加量が、仕込み組成物の総重量に対する重量比率で、10重量%以上20重量%以下である上記(1)または(2)に記載の食酢の製造方法、
を要旨とする。
食酢を製造するにあたり、仕込み組成物を構成する成分のうち蒸し米と麹が調製される。
蒸し米の調製は、例えば、公知の炊飯方法を適宜用いて実現可能である。具体的には、例えば、米を準備して、米を水に浸漬させて暫く置いた後、水と米とを分離し、米を蒸気で加熱する。こうして蒸し米が調製される。なお、米は、原料となるでんぷん質物の例として用いられるものであり、白米、胚芽米、玄米などを適宜用いられてよいが、食酢に含有されるアミノ酸含有量を効率良く高める点では、玄米が好ましい。
麹は、澱粉を含む製麹原料に種麹を蒔くとともに種麹を構成する麹黴を増殖させて形成される。具体的には、麹は、生麹を好適に用いられる。種麹は、特に限定されず、例えば、白麹、黄麹、黒麹など適宜採用可能である。製麹原料には、でんぷん質物が好適に用いられる。また、麹は、米麹を好適に用いられる。米麹を調製する際に用いられる製麹原料としては、米類であれば特に限定されないが、7分づき米が好適である。そこで、7分づき米を用いた米麹を麹に採用する場合を例として、麹の調製を説明する。
仕込み工程においては、上記のように調製された蒸し米と米麹とが、水とともに容器内に仕込まれる。具体的には、蒸し米、米麹及び水が容器内に投入される。このとき容器中に調製される組成物を、仕込み組成物と呼ぶ。容器内には、仕込み組成物の層が形成されていることになる。
仕込み組成物の調製終了後、かめ壷等の容器内に形成される仕込み組成物の層の表面上に、振り麹が蒔かれることが好ましい。振り麹とは、水に浮くように調製された麹である。仕込み組成物の層の上表面が振り麹で覆われていることで、雑菌が外部から仕込み組成物の層内部へと侵入することを効果的に抑制することができる。振り麹は、例えば、仕込み組成物の形成の際に用いられる麹よりも製麹にかける時間を長くし、仕込み組成物の形成の際に調製された麹を乾燥させて調製される。振り麹の好適な製造方法の一例を挙げると、振り麹は、製麹温度を30℃以上40℃以下の範囲とし、製麹時間を90時間以上150時間以下の範囲とする他は、仕込み組成物を構成する麹の調製方法として上記に説明した方法と同様の方法を適用されることで調製することができる。なお、製麹原料としては、特に限定されず、白米、7分づき米など適宜選択可能である。このように、振り麹は、製麹時間を長くし、麹を乾燥させて調製されることで、その水分含有量を適切に減じた状態となすことが容易となり、麹をより水に浮くように調製しやすくなる。麹菌の生存を確保しつつ水に浮きやすくする点で、振り麹の水分含有量は、振り麹の全重量に対する水分の割合であるが、5重量%以上20重量%以下であることが好ましい。
仕込み工程終了後、仕込み組成物の醸造が行われる。これは、仕込み組成物の層を内部に形成したかめ壷を所定の場所に所定期間置いておくことで実施される。このとき、かめ壷内部では、仕込み組成物に含まれる蒸し米に含まれる澱粉が米麹の麹黴によって糖化されて糖化物となる。すなわち、麹黴から産生される加水分解酵素により澱粉のグリコシド結合が加水分解されてオリゴ糖や単糖類へと低分子化され、でんぷん質物分解物が形成される。このとき、でんぷん質物分解物は、酢酸発酵の後においても、食酢によりまろやかな甘味を残し易くする点で、単糖類、二糖類、オリゴ糖、多糖類など様々な分子量を有する化合物の混合物となっていることが好適である。また、酵母などの作用により糖化物がアルコール発酵されて仕込み組成物がアルコール発酵組成物となる。このとき、酵母としては、例えば、麹に含まれる酵母や、かめ壷に住み着いた酵母や、空気中に存在する酵母などが挙げられる。
醸造工程で生成された酢酸発酵組成物に対しては、次のように熟成工程が施される。熟成工程は、酢酸発酵組成物を構成する上澄み液などといった液体成分のうま味を向上させ、酢酸発酵組成物の液体成分を原酢となす工程である。したがって、熟成工程は、最終的に得られる食酢のうま味の向上に貢献する。醸造工程で進行する糖化、アルコール発酵及び酢酸発酵は、同じかめ壷内で行なわれるが、熟成工程についても、そのかめ壷で実施される。即ち、蒸し米、米麹、水といった原料を仕込んだかめ壷内で、醸造工程及び熟成工程が継続実施される。
醸造工程終了後の所定時期において、かめ壷などの容器内に形成される該酢酸発酵組成物の層の表面に向けて所定量の乾燥麹が添加され、容器内に乾燥麹添加状態が形成される。すなわち、伝統的製法を用いた例では、かめ壷における酢酸発酵組成物の上澄み液の液面上に乾燥麹が添加される。乾燥麹は、酢酸発酵組成物を構成する上澄み液の液面上に浮くように水分含有量を減ぜられた麹として調製されるものである。乾燥麹は、例えば、仕込み組成物の形成の際に調製される麹と同様の方法で調製された麹を所定期間乾燥させることで調製可能である。このとき、乾燥麹の水分含有量は、乾燥麹の全重量に対する水分の割合(重量%)であるが、5重量%以上20重量%以下であることが好ましい。また、乾燥麹としては、白麹、黄麹、黒麹など適宜採用可能であり、かめ壷内に投入される麹を均質化することができる点で、上述した振り麹が好適に用いられる。
熟成工程終了後、得られた原酢を精製する。原酢の精製は、例えば次のように実施される。熟成工程終了後、かめ壷より酢酸発酵組成物を取り出し、酢酸発酵組成物を圧搾し、圧搾液を得る。さらに、圧搾液をろ過して、酢酸発酵組成物に含まれる液体成分と固形成分とを分離する。これにより得られた液体成分として原酢が精製される。原酢の酸度は、仕込み組成物の内容や醸造工程や熟成工程の実施期間などの諸条件で適宜変動しうるが、通常、5%以上8%以下の範囲にある。こうして得られた原酢は、そのまま食酢とされてよいし、原酢を適宜希釈したものが食酢とされてもよい。原酢を希釈する場合、原酢は、酸度が4%以上5%以下となるように所定の希釈溶媒で希釈される。希釈溶媒は、安全に飲用可能なものであって原酢の酸度を低下させることができるものであれば特に限定されないが、原酢の甘味やうま味を妨げにくい点で、水を好適に採用される。このようにして、製品としての食酢が得られる。なお、通常は、製品としての食酢は、原酢を水で適宜希釈するとともに、加熱殺菌又は限外濾過などの無菌処理を施される。
上記に示すような製造方法を実施して得られた食酢は、酢酸発酵終了後に乾燥麹を追加で添加する工程を経ることなく調製された食酢に比べて、糖度が高められたものであり、すなわち甘味の高められたものである。具体的に、食酢の糖度は、食酢の酸度を4.3%とした条件下で、Brix値(%)で8以上となる程度であるが、食酢の糖度が、Brix値(%)で10以上となる程度であることがより好ましい。また、食酢としての酸味を確実に維持する点で、食酢は、糖度がBrix値(%)で13以下とされていることが好ましい。
(蒸し米の調製)
金属製容器に、でんぷん質物として玄米1300kgと水2000リットルを入れ、常温で17時間、静置した。その後、玄米と水と分離する水切りを行い、玄米を蒸煮装置にセットし、水蒸気圧1013hPaの過熱水蒸気を蒸煮装置内に導き、水蒸気により玄米を加熱蒸煮した。蒸煮時間は、1時間とした。蒸煮処理後、蒸煮装置を自然放冷により冷却して蒸し米を得た。
金属製容器に、製麹原料となる7分づき米1300kgと、水2000リットルを入れ、常温で17時間、7分づき米を水に浸漬した。その後、浸漬した米と水とを分離する水切りを行って浸漬処理米を得て、浸漬処理米を製麹装置にセットし、水蒸気圧1013hPaの過熱水蒸気を装置内に導き、浸漬処理米を水蒸気により加熱蒸煮して蒸煮処理米を得た。蒸煮時間は1時間とした。蒸煮処理後、蒸煮処理された米を自然放冷して荒熱をとった。この荒熱をとった蒸煮処理米に種麹を蒔き、製麹を開始した。種麹には、黄麹が用いられた。また、製麹の条件について、製麹温度を36℃、製麹時間を42時間とした。こうして米麹を得た。
調製した蒸し米8.1kg(元原料6kg相当)、米麹4.2kg(元原料4kg相当)、水47.7リットルの配合割合で、蒸し米、米麹、水を陶磁器製のかめ壷に仕込んだ。このとき、かめ壷内に、仕込み組成物60kgが調製された。
仕込み終了後、仕込み組成物の層の上表面を覆うように、振り麹500gを蒔いた。なお、振り麹は、7分づき米130kg、及び、水200リットルを用い、7分づき米の水への浸漬時間を15時間、製麹時間を100時間としたほかは上記米麹の調製と同じ方法で米麹を調製し、さらにその米麹を乾燥室で24時間、37℃の条件下で乾燥することにより調製された。振り麹の水分含有量は15重量%であった。
仕込み組成物を収容して振り麹を添加したかめ壷に蓋をし、かめ壷を所定の場所に静置することで、醸造工程が実施された。醸造工程では、仕込み組成物に含まれる澱粉が糖化し、糖化物のアルコール発酵にともなうアルコール発酵組成物の形成が行われ、さらにアルコール発酵組成物の酢酸発酵に伴う酢酸発酵組成物の形成が進行する。
熟成工程は、醸造工程に引き続いて醸造工程実施場所にかめ壷を静置することで実施された。
仕込み組成物の調製時から表1の添加迄欄に示す期間が経過した時点で、乾燥麹の添加を行い、かめ壷内に乾燥麹添加状態を形成した。乾燥麹の添加は、かめ壷内に形成されている酢酸発酵組成物の層の表面上に、乾燥麹を6.8kg添加することで実施された。このことは、表1の添加物及び添加量欄に明記される。なお、表1中、この欄において、上段が添加物の種別を示し、下段が添加量(kg)を示す。
乾燥麹は、上記振り麹と同様に調製された。すなわち、乾燥麹は、7分づき米130kg、及び、水200リットルを用い、7分づき米の水への浸漬時間を15時間、製麹時間を100時間としたほかは、上記米麹の調製と同じ方法で米麹を調製し、さらにその米麹を乾燥室で24時間、37℃の条件下で乾燥することにより調製された。乾燥麹の水分含有量は15重量%であった。
仕込み組成物の調製及び振り麹の添加を終了したかめ壷を所定の場所に6ヶ月間静置した時点で、仕込み組成物の状態を確認したところ、かめ壷内部では酢酸発酵組成物の形成が進行しており、アルコール発酵組成物の濃度が1%(V/V%)以下となっていた。これにより、醸造工程が仕込み組成物の調製から6ヶ月経過した時点ですでに終了段階に達し、熟成工程に進んでいることが確認された。アルコール濃度は、酸化法により測定された。具体的には、次のようにアルコール濃度の測定が実施された。
アルコール濃度を測定対象となるアルコール発酵組成物2mLを試料としてケルダールフラスコにはかりとり、これに10mLの蒸留水を加えて水蒸気蒸留する。このとき、得られる蒸留液は100mLのメスフラスコ内に受け取られた。水蒸気蒸留は、メスフラスコ内に70mLから80mLの範囲に収まる程度の蒸留液が溜まった段階で終了し、終了後得られた蒸留液に水を加えて100mLの液を得た。この液のうち10mLを共栓三角フラスコ内にいれ、そこにN/5重クロム酸カリウム溶液10mLと濃硫酸10mLを加え、共栓三角フラスコに栓をして一時間放置して放置液を得る。このとき、アルコール発酵組成物に残存するアルコール量に応じて重クロム酸カリウムがアルコールとの反応に消費される。放置後、放置液に蒸留水(20mL)を加えて希釈して希釈液を得る。この希釈液に、10%ヨウ化カリウム溶液5mlを添加する。このとき、ヨウ化カリウムが残余の重クロム酸カリウムで酸化分解され、ヨウ素が遊離してくる。このヨウ素を、N/10チオ硫酸ナトリウム溶液で酸化還元滴定する。酸化還元滴定の終点に近づいてヨウ素自身の色による液色が薄まってきたら1%デンプン溶液約0.5mlを加え、ヨウ素デンプンの紫色が消失する点まで滴定する。なお、酸化還元滴定の終点では、クロムによる淡青色が残る。このとき、酸化還元滴定で消費されたN/10チオ硫酸ナトリウム溶液の消費量(A)(mL)を特定し、この値とN/10チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター(F)と、下記数式(2)を用いて、試料100mL中のアルコール量を特定した。なお、アルコールの量は、アルコール表(Windisch)を用いて(W/V%)という単位から(V/V%)という単位に換算され、アルコール濃度が特定された。
乾燥麹の添加後、表1の添加後欄に示す期間が経過するまで、かめ壷を所定の場所に静置し、その期間が経過した時点で熟成工程を終了した。
熟成工程終了後、かめ壷から酢酸発酵組成物を取り出し、これを圧搾して圧搾液を調製し、圧搾液のろ過を行い、原酢をなすろ液を得た。
原酢2mLをビーカーにとって、これに水を加えて全体で10mLとし、さらにフェノールフタレイン指示薬をビーカー内に滴下して、これを酸度特定用試料液とした。0.1N水酸化ナトリウムをビュレットに注ぎ、そのビュレットを、酸度特定用試料液がはいっているビーカーの上方にセットし、0.1N水酸化ナトリウムを酸度特定用試料液に滴下して中和滴定を行った。0.1N水酸化ナトリウムのファクター(F)は、1.00であった。この値と、中和滴定に要した0.1N水酸化ナトリウムの体積V(mL)と、上記式(1)に基づき、酸度が算出された。酸度の値を表1に示す。
得られた食酢についてBrix値(%)を測定した。Brix値は、Brix計(アタゴ社製、商品名;手持屈折計)を用いられた。食酢のBrix値は表1に示されるとおりである。
得られた食酢について上記したようなポストカラム−OPA法(ポストカラム誘導体化高速液体クロマトグラフ法)により、食酢に含まれるアミノ酸含有量(mg/100mL)を定めた。食酢に含まれるアミノ酸含有量の特定結果は表1に示されるとおりである。
仕込み組成物を調製して乾燥麹の添加までに経過する期間及び乾燥麹の添加後にかめ壷を静置しておく期間を、表1の添加迄欄及び添加後欄に示す期間としたほかは実施例1と同様にして食酢を得た。得られた食酢及び乾燥麹の添加直前の原酢について、実施例1と同様に酸度、Brix値、アミノ酸含有量を測定した。結果を表1に示す。なお、熟成工程終了後に原酢を精製してこれを水で希釈して得られた食酢については、表1の熟成工程終了後欄に記載され、乾燥麹の添加直前の上澄み液の一部を分取してこれを精製して得られた原酢を水で希釈して調製された食酢については、表1の添加直前欄に記載されている。
乾燥麹の添加量を、表1の添加物及び添加量欄に示す量(kg)としたほかは実施例1と同様にして食酢を得た。得られた食酢及び乾燥麹の添加直前の原酢について、実施例1と同様に酸度、Brix値、アミノ酸含有量を測定した。なお、熟成工程終了後に原酢を精製してこれを水で希釈して得られた食酢については、表1の熟成工程終了後欄に記載され、乾燥麹の添加直前の上澄み液の一部を分取してこれを精製して得られた原酢を水で希釈して調製された食酢については、表1の添加直前欄に記載されている。
比較例1,2,3,4,5について、酢酸発酵組成物へ乾燥麹を添加することに替えて蒸し米6.8kg(表1に示す)を添加したほかは、それぞれ実施例1,2,3,4,5と同様にして食酢を得た。得られた食酢及び蒸し米の添加直前の原酢について、実施例1から5と同様に酸度、Brix値、アミノ酸含有量を測定した。結果を表1に示す。ここに、乾燥麹にかえて添加された蒸し米には、仕込み組成物の調製時に用いた蒸し米を準備する際に採用された方法と同様の方法で準備されたものが用いられた。なお、熟成工程終了後に原酢を精製してこれを水で希釈して得られた食酢については、表1の熟成工程終了後欄に記載され、蒸し米の添加直前の上澄み液の一部を分取してこれを精製して得られた原酢を水で希釈して調製された食酢については、表1の添加直前欄に記載されている。
比較例6,7,8,9,10について、酢酸発酵組成物へ乾燥麹を添加することに替えて、仕込み組成物の調製時に蒸し米と水とともにかめ壷に仕込む際に用いられる麹と同様の方法で調製された麹6.8kg(表1に示す)を用いたほかは、それぞれ実施例1,2,3,4,5と同様にして食酢を得た。ここに、酢酸発酵組成物へ添加される麹は、乾燥麹よりも水分含有量の多い麹(非乾燥麹)である。得られた食酢及び麹の添加直前の原酢について、実施例1と同様に酸度、Brix値、アミノ酸含有量を測定した。なお、熟成工程終了後に原酢を精製してこれを水で希釈して得られた食酢については、表1の熟成工程終了後欄に記載され、非乾燥麹の添加直前の上澄み液の一部を分取してこれを精製して得られた原酢を水で希釈して調製された食酢については、表1の添加直前欄に記載されている。
実施例1で得られた食酢を水で10倍に希釈した液を調製して試飲液1となした。比較例1で得られた食酢についても、同様に水で10倍に希釈して試飲液2を調製した。比較例1で得られた食酢については、試飲液2のほかに、水で10倍に希釈するとともに、Brix値が試飲液1と同様になるようにブドウ糖を添加したものを調整して試飲液3となした。
Claims (3)
- 蒸し米と麹と水とを容器内に仕込んで該容器内に仕込み組成物を調製するとともに該仕込み組成物の層を形成し、該仕込み組成物を糖化し且つアルコール発酵し且つ酢酸発酵して酢酸発酵組成物の層となして食酢を調製する食酢の製造方法であって、
酢酸発酵組成物の層の表面に向けて所定量の乾燥麹を添加した乾燥麹添加状態を形成し且つ該乾燥麹添加状態を所定期間維持することを特徴とする食酢の製造方法。 - 蒸し米と麹と水とを容器内に仕込んで該容器内に仕込み組成物を調製するとともに該仕込み組成物の層の表面に向けて所定量の振り麹を添加した状態を形成し、該仕込み組成物を糖化し且つアルコール発酵し且つ酢酸発酵して酢酸発酵組成物の層となして食酢を調製する食酢の製造方法であって、
酢酸発酵組成物の層の表面に向けて所定量の乾燥麹を添加した乾燥麹添加状態を形成し且つ該乾燥麹添加状態を所定期間維持することを特徴とする食酢の製造方法。 - 乾燥麹の添加量が、仕込み組成物の総重量に対する重量比率で、10重量%以上20
重量%以下である請求項1または2に記載の食酢の製造方法。
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