以下に、本発明にかかる居住環境制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1である居住環境制御装置が制御する居住環境を示す概念図であり、図2は、本発明の実施の形態1である居住環境制御装置と居住環境制御装置が制御する設備との関係を示すブロック図である。ここでは、戸建て住宅の居住環境を例に説明するが、戸建て住宅に限られるものではなく、オフィス、集合住宅などの居住環境にも適用可能である。
図1に示すように、本実施の形態1で説明する戸建て住宅は、天窓11、地窓12などの換気設備1と、照明器具21などの照明設備2と、シャッター31、ブラインド32などの遮蔽・遮光設備3と、エアコン41などの空調設備4とを備えている。
天窓11、地窓12などの換気設備1は、図示せぬ駆動装置によって開閉可能であって、壁面に設けられた開閉スイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより開閉する。また、換気設備1には、居住環境制御装置5(図2参照)が接続してあり、居住環境制御装置5から入力された制御信号によっても開閉する。
照明器具21などの照明設備2は、壁面に設けられたスイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより点灯または消灯する。また、照明設備2には、居住環境制御装置5が接続してあり、居住環境制御装置5から入力された制御信号によっても点灯または消灯する。
シャッター31、ブラインド32などの遮蔽・遮光設備3は、図示せぬ駆動装置によって開閉可能であって、壁面に設けられた開閉スイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより開閉する。また、ブラインド32は、自動採光システムを搭載しており、運転モードを自動採光モードにすると、日射を有効に活用すべく、羽根(図示せず)の角度を制御する。また、遮蔽・遮光設備3には、居住環境制御装置5が接続してあり、居住環境制御装置5から入力された制御信号によっても開閉する。
エアコン41などの空調設備4は、壁面に設けられたスイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより運転を開始または停止する。また、空調設備4には、居住環境制御装置5が接続してあり、居住環境制御装置5から入力された制御信号によっても運転を開始または停止する。
また、図2に示すように、戸建て住宅は、室内(居室空間)に日射センサ61、温湿度センサ62、人感センサ63を備えている。日射センサ61は、日射量を計測するためのもので、設置場所における日射量を逐次計測可能である。温湿度センサ62は、室内の温度と湿度とを計測するためのもので、設置場所における温度と湿度とを逐次計測可能である。人感センサ63は、人の在否を判定するためのもので、居室に人がいるか否かを逐次検出可能である。
これら、日射センサ61、温湿度センサ62、人感センサ63は、居住環境制御装置5に接続してあり、日射センサ61が計測した日射量、温湿度センサ62が計測した室内の温度(室温)と湿度、人感センサ63が検出した人の在否は、逐次、居住環境制御装置5に入力される。そして、居住環境制御装置5に入力された日射量、室内の温度と湿度、人の在否は、一定時間、居住環境制御装置5に記憶される。
また、戸建て住宅は、室外に温湿度センサ72を備えている。温湿度センサ72は、室外の温度と湿度とを計測するためのもので、設置場所における温度と湿度とを逐次計測可能である。この温湿度センサ72は、居住環境制御装置5に接続してあり、温湿度センサ72が計測した室外の温度(外気温)と湿度は、逐次、居住環境制御装置5に入力される。そして、居住環境制御装置5に入力された室外の温度と湿度は、一定時間、居住環境制御装置5に記憶される。
また、居住環境制御装置5には、ラジオ放送、テレビ放送、ネットワークに公開された情報などから天気予報を取得する天気予報取得装置9が接続してあり、居住環境制御装置5は、天気予報取得装置9から天気予報(たとえば、天気、最高気温)を取得可能である。そして、取得した天気予報は、一定時間、居住環境制御装置5に記憶される。
図3は、本発明の実施の形態1である居住環境制御装置の制御手順を示すフローチャートである。図4は、図3に示した在・不在判定の内容を示すフローチャートである。図5は、図3に示した在室時制御におけるブラインド・シャッター制御の内容を示すフローチャートであり、図6は、図3に示した在室時制御におけるエアコン・天窓・地窓制御の内容を示すフローチャートである。図7は、図3に示した不在時制御におけるブラインド・シャッター制御の内容を示すフローチャートであり、図8は、図3に示した不在時制御における天窓・地窓制御の内容を示すフローチャートである。
図3に示すように、上述した居住環境制御装置5は、まず、在・不在判定を行う(ステップS1)。在・不在判定は、居室内に人がいるか否かを判定するもので、在室と判定した場合には在室時制御(ステップS2)を実行し、不在と判定した場合には、不在時制御(ステップS6)を実行する。
在・不在判定は、予め設定した在室確認時間を越えて人感センサ63がオン状態を継続した場合に在室と判定する一方、予め設定した不在確認時間を越えて人感センサ63がオフ状態を継続した場合に不在と判定する。
図4に示す例では、在室確認時間を5分、不在確認時間を15分に設定してある。そして、図4に示すように、在・不在判定を開始すると、居住環境制御装置5は、まず、現在の人感センサ63の状態を取得する(ステップS11)。人感センサ63がオンの場合には(ステップS11:Yes)、さらに、過去5分間の人感センサ63の状態を取得する(ステップS12)。そして、人感センサ63が過去5分間継続してオンの場合には、居室に在室していると判定する(ステップS13)。なお、人感センサ63がオンの場合であって、かつ、人感センサ63が過去5分間継続してオンでない場合(ステップS11:Yes,ステップS12:No)には、人感センサ63がオンの状態を5分間継続するまで判定を保留する。
ステップS11において、人感センサ63がオフの場合には(ステップS11:No)、さらに、過去15分間の人感センサ63の状態を取得する(ステップS14)。そして、人感センサ63が過去15分間継続してオフの場合には(ステップS14:Yes)、不在であると判定する(ステップS15)。なお、人感センサ63がオフであって、かつ、人感センサ63が過去15分間継続してオフでない場合(ステップS11:No,ステップS14:No)には、人感センサ63がオフの状態を15分間継続するまで判定を保留する。
図5に示すように、在室時制御(ステップS2)を開始すると、居住環境制御装置5は、最初にブラインド・シャッター制御(ステップS3)を実行する。居住環境制御装置5は、まず、記憶した天気予報から最高気温を取得する。最高気温が26°C以上の場合には冷房期と判定し(ステップS31:Yes)、日射量を取得する。日射量が120W/m2以上の場合(ステップS32:Yes)には日中であると判定し、シャッター31を閉鎖するとともにブラインド32を全閉にする(ステップS33)。
最高気温が26°C以上であって日射量が120W/m2未満の場合には(ステップS31:Yes,ステップS32:No)、シャッター31を開放するとともに、ブラインド32の運転モードを自動採光モードにする(ステップS34)。
最高気温が26°C未満であって日射量が120W/m2以上の場合には(ステップS31:No,ステップS35:Yes)、シャッター31を開放するとともにブラインド32の運転モードを自動採光モードにする(ステップS34)。
図6に示すように、居住環境制御装置5は、つぎにエアコン・天窓・地窓制御(ステップS4)を実行する。居住環境制御装置5は、まず、外気温を取得する。外気温が28°C以上の場合(ステップS41:Yes)には、室温を取得する。室温が27°C未満の場合(ステップS42:Yes)には、不快指数DIを求める。不快指数DIが75未満の場合(ステップS43:Yes)には、エアコン41をオフにするとともに、天窓11と地窓12とを開放する(ステップS44)。なお、不快指数DIは、下記の数式1によって求める。
不快指数DIが75以上の場合(ステップS43:No)には、エアコン41をオンにするとともに天窓11と地窓12とを閉鎖する(ステップS45)。また、室温が27°C以上の場合(ステップS42:No)にも、天窓11と地窓12とを閉鎖する(ステップS45)。
外気温が28°C未満であって、20°Cを越える場合(ステップS41:No,ステップS46:Yes)には、エアコン41をオフにする(ステップS47)。そして、外気温が23°C(管理温度)以上の場合(ステップS48:Yes)には、室温と外気温とを比較する。室温が外気温以上の場合(ステップS49:Yes)には、雨が降っていないこと(ステップS50:No)を条件に天窓11と地窓12とを開放する(ステップS51)。なお、雨が降っているかいないかは、屋外湿度によって判定可能である。
室温が外気温よりも低い場合(ステップS49:No)には、天窓11と地窓12とを閉鎖する(ステップS52)。
外気温が23°C(管理温度)未満であって、室温が23°C(管理温度)未満の場合(ステップS48:No,ステップS53:Yes)には、天窓11と地窓12とを閉鎖する(ステップS54)。室温が23°C(管理温度)以上の場合(ステップS53:No)には、雨が降っていないこと(ステップS50:NO)を条件に天窓11と地窓12とを開放する(ステップS51)。なお、雨が降っている場合(ステップS50:Yes)には、天窓11と地窓12とを閉鎖する(ステップS54)。
また、外気温が20°以下の場合(ステップS46:No)にも天窓11と地窓12とを閉鎖する(ステップS54)。
不在時制御(ステップS6)を開始すると、居住環境制御装置5は、照明器具21とエアコン41とをオフにする(図示せず)。
その後、図7に示すように、居住環境制御装置5は、ブラインド・シャッター制御(ステップS8)を実行する。居住環境制御装置5は、日射量を計測する。日射量が120W/m2以上の場合(ステップS81:Yes)には、日中であると判定する。そして、日中である場合には、記憶した天気予報から最高気温を取得する。最高気温が26°C以上の場合(ステップS82:Yes)には冷房期と判定し、シャッター31を閉鎖するとともにブラインド32を全閉にする(ステップS83)。
最高気温が26°C未満の場合(ステップS82:No)には、シャッター31を開放するとともにブラインド32を全開にする(ステップS84)。
図8に示すように、居住環境制御装置5は、つぎに、天窓・地窓制御(ステップS9)を実行する。居住環境制御装置5は、まず、室温と外気温とを計測し、室温と外気温とを比較する。室温が外気温以上の場合(ステップS91:Yes)には、雨が降っていないこと(ステップS92:NO)を条件に天窓11と地窓12とを開放する(ステップS93)。室温が外気温以上であっても雨が降っている場合(ステップS91:Yes,ステップS92:Yes)には、天窓11と地窓12とを閉鎖する(ステップS94)。
上述した本発明の実施の形態1である居住環境制御装置5は、冷房期であると判定するとともに日中であると判断した場合に、シャッター31およびブラインド32を制御して、日射を遮蔽または遮光するので、季節(冷房期)と日射量とが連動して制御され、総合的に判断した場合に省エネルギーとなる居住環境を提供できる。
また、居住環境制御装置5は、5分を越えて人感センサ63がオン状態を継続した場合に在室と判定する一方、15分を越えて人感センサ63がオフ状態を継続した場合に不在と判定し、在室と判定した場合に予め定めた在室時制御にしたがって照明器具21、シャッター31およびブラインド32、エアコン41、並びに天窓11および地窓12を制御するので、照明器具21、シャッター31およびブラインド32、エアコン41、天窓11および地窓12が連動して制御され、総合的に判断した場合に省エネルギーとなる居住環境を提供できる。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2である居住環境制御装置が制御する居住環境を示す概念図であり、図10は、本発明の実施の形態2である居住環境制御装置と居住環境制御装置が制御する設備との関係を示すブロック図である。ここでは、オフィスの居住環境を例に説明するが、オフィスに限られるものではなく、戸建て住宅、集合住宅などの居住環境にも適用可能である。
図9に示すように、本実施の形態2で説明するオフィスは、外調機111などの換気設備101と、照明器具121などの照明設備102と、ブラインド132などの遮蔽・遮光設備103と、空調機141、熱源142などの空調設備104とを備えている。
外調機111などの換気設備101は、壁面に設けられた運転スイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより運転を開始または停止する。また、換気設備101には、居住環境制御装置105(図10参照)が接続してあり、居住環境制御装置105から入力された制御信号によっても運転を開始または停止する。
照明器具121などの照明設備102は、壁面に設けられたスイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより点灯または消灯する。また、照明設備102には、居住環境制御装置105が接続してあり、居住環境制御装置105から入力された制御信号によっても点灯または消灯する。
ブラインド132などの遮蔽・遮光設備103は、図示せぬ駆動装置によって開閉可能であって、壁面に設けられた開閉スイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより開閉する。また、ブラインド132は、自動採光システムを搭載しており、運転モードを自動採光モードにすると、日射を有効に活用すべく、羽根(図示せず)の角度を制御する。また、遮蔽・遮光設備103には、居住環境制御装置105が接続してあり、居住環境制御装置105から入力された制御信号によっても開閉する。
空調機141などの空調設備104は、壁面に設けられたスイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより運転を開始または停止する。また、空調機141、熱源142などの空調設備104には、居住環境制御装置105が接続してあり、居住環境制御装置105から入力された制御信号によっても運転を開始または停止する。
また、オフィスは、室内(居室空間)に日射センサ161、温湿度センサ162、人感センサ163、CO2センサ164を備えている。日射センサ161は、日射量を計測するためのもので、設置場所における日射量を逐次計測可能である。温湿度センサ162は、室内の温度と湿度とを計測するためのもので、設置場所における温度と湿度とを逐次計測可能である。人感センサ163は、人の在否を判定するためのもので、居室に人がいるか否かを逐次検出可能である。CO2センサ164は、CO2濃度を計測するためのもので、設置場所におけるCO2濃度を逐次計測可能である。なお、CO2濃度は1000ppmを法令基準値とされており、CO2濃度が1000ppm以上の場合には換気量が不足しているとされる。
これら、日射センサ161、温湿度センサ162、人感センサ163、CO2センサ164は、居住環境制御装置105に接続してあり、日射センサ161が計測した日射量、温湿度センサ162が計測した室内の温度(室温)と湿度、人感センサ163が検出した人の在否、CO2センサ164が計測したCO2濃度は、逐次、居住環境制御装置105に入力される。そして、居住環境制御装置105に入力された日射量、室内の温度と湿度、人の在否、CO2濃度は、一定時間、居住環境制御装置105に記憶される。
また、オフィスは、室外に温湿度センサ172を備えている。温湿度センサ172は、室外の温度と湿度とを計測するためのもので、設置場所における温度と湿度とを逐次計測可能である。この温湿度センサ172は、居住環境制御装置105に接続してあり、温湿度センサ172が計測した室外の温度(外気温)と湿度は、逐次、居住環境制御装置105に入力される。そして、居住環境制御装置105に入力された室外の温度と湿度は、一定時間、居住環境制御装置105に記憶される。
また、居住環境制御装置105には、ラジオ放送、テレビ放送、ネットワークに公開された情報などから天気予報を取得する天気予報取得装置109が接続してあり、居住環境制御装置105は、天気予報取得装置109から天気予報(たとえば、天気、最高気温)を取得可能である。そして、取得した天気予報は、一定時間、居住環境制御装置105に記憶される。
図11は、本発明の実施の形態2である居住環境制御装置の制御手順を示すフローチャートである。図12は、図11に示した在・不在判定の内容を示すフローチャートである。図13は、図11に示した在室時制御におけるブラインド制御の内容を示すフローチャートであり、図14は、図11に示した在室時制御における外調機・熱源制御の内容を示すフローチャートである。図15は、図11に示した不在時制御におけるブラインド制御の内容を示すフローチャートであり、図16は、図11に示した不在時制御における外調機制御の内容を示すフローチャートである。
図11に示すように、上述した居住環境制御装置105は、まず、在・不在判定を行う(ステップS101)。在・不在判定は、居室内に人がいるか否かを判定するもので、在室と判定した場合には在室時制御(ステップS102)を実行し、不在と判定した場合には、不在時制御(ステップS106)を実行する。
在・不在判定は、予め設定した在室確認時間を越えて人感センサ163がオン状態を継続した場合に在室と判定する一方、予め設定した不在確認時間を越えて人感センサ163がオフ状態を継続した場合に不在と判定する。
図12に示す例では、在室確認時間を5分、不在確認時間を15分に設定してある。そして、図12に示すように、在・不在判定を開始すると、居住環境制御装置105は、まず、現在の人感センサ163の状態を取得する(ステップS111)。人感センサ163がオンの場合には(ステップS111:Yes)、さらに、過去5分間の人感センサ163の状態を取得する(ステップS112)。そして、人感センサ163が過去5分間継続してオンの場合には、居室に在室していると判定する(ステップS113)。なお、人感センサ163がオンの場合であって、かつ、人感センサ163が過去5分間継続してオンでない場合(ステップS111:Yes,ステップS112:No)には、人感センサ163がオンの状態を5分間継続するまで判定を保留する。
ステップS111において、人感センサ163がオフの場合には(ステップS111:No)、さらに、過去15分間の人感センサ163の状態を取得する(ステップS114)。そして、人感センサ163が過去15分間継続してオフの場合には(ステップS114:Yes)、不在であると判定する(ステップS115)。なお、人感センサ163がオフであって、かつ、人感センサ163が過去15分間継続してオフでない場合(ステップS111:No,ステップS114:No)には、人感センサ163がオフの状態を15分間継続するまで判定を保留する。
図13に示すように、在室時制御(ステップS102)を開始すると、居住環境制御装置105は、最初にブラインド制御(ステップS103)を実行する。居住環境制御装置105は、まず、記憶した天気予報から最高気温を取得する。最高気温が26°C以上の場合には冷房期と判定し(ステップS131:Yes)、日射量を取得する。日射量が120W/m2以上の場合(ステップS132:Yes)には日中であると判定し、ブラインド132を全閉にする(ステップS133)。
最高気温が26°C以上であって日射量が120W/m2未満の場合には(ステップS131:Yes,ステップS132:No)、ブラインド132の運転モードを自動採光モードにする(ステップS134)。
最高気温が26°C未満であって日射量が120W/m2以上の場合には(ステップS131:No,ステップS135:Yes)、ブラインド132の運転モードを自動採光モードにする(ステップS134)。
図14に示すように、居住環境制御装置105は、つぎに外調機・熱源制御(ステップS104)を実行する。居住環境制御装置105は、まず、外気温を取得する。外気温が28°C以上の場合(ステップS141:Yes)には、室温を取得する。室温が27°C未満の場合(ステップS142:Yes)には、湿度を取得する。湿度が40%以上70%以下の場合(ステップS143:Yes)には、外調機111の運転を停止する(ステップS144)。そして、CO2濃度を取得する(ステップS145)。CO2濃度が1000ppm以上の場合に外調機111の運転を再開する(ステップS146)。
湿度が70%を越える場合または40%に満たない場合(ステップS143:No)には、外調機111の運転を開始する(ステップS147)。また、室温が27°C以上の場合(ステップS142:No)にも、外調機111の運転を開始する(ステップS147)。なお、すでに外調機111の運転を開始している場合には、運転状態を継続する。
外気温が28°C未満であって、20°Cを越える場合(ステップS141:No,ステップS148:Yes)には、熱源142の運転を停止する(ステップS149)。そして、外気温が23°C(管理温度)以上の場合(ステップS150:Yes)には、室温と外気温とを比較する。室温が外気温以上の場合(ステップS151:Yes)には、湿度を取得する。湿度が40%以上70%以下の場合(ステップS152:Yes)には、外調機111の運転を停止する(ステップS153)。
室温が外気温未満の場合(ステップS151:No)には、外調機111の運転を停止する(ステップS154)。
外気温が23°C(管理温度)未満であって、室温が23°C(管理温度)未満の場合(ステップS150:No,ステップS155:Yes)には、外調機111の運転を停止する(ステップS153)。室温が23°C(管理温度)以上の場合(ステップS155:No)には、湿度を取得する。湿度が40%以上70%以下の場合(ステップS152:Yes)には、外調機111の運転を停止する(ステップS153)。
また、外気温が20°以下の場合(ステップS148:No)にも外調機111の運転を停止する(ステップS153)。
不在時制御(ステップS106)を開始すると、居住環境制御装置105は、照明器具121と空調機141とをオフにする(図示せず)。
その後、図15に示すように、居住環境制御装置105は、ブラインド制御(ステップS108)を実行する。居住環境制御装置105は、日射量を計測する。日射量が120W/m2以上の場合(ステップS181:Yes)には、日中であると判定する。そして、日中である場合には、記憶した天気予報から最高気温を取得する。最高気温が26°C以上の場合(ステップS182:Yes)には冷房期と判定し、ブラインド132を全閉にする(ステップS183)。
最高気温が26°C未満の場合(ステップS182:No)には、ブラインド132を全開にする(ステップS184)。
一方、日射量が120W/m2未満の場合(ステップS181:No)には、日中でないと判定する。そして、日中でない場合には、記憶した天気予報から最高気温を取得する。最高気温が26°C以上の場合には冷房期と判定し、ブラインド132を全開にする(ステップS186)。
最高気温が26°C未満の場合(ステップS185:No)には、ブラインド132を全閉にする(ステップS187)。
図16に示すように、居住環境制御装置105は、つぎに、外調機制御(ステップS109)を実行する。居住環境制御装置105は、まず、室温と外気温とを計測し、室温と外気温とを比較する。室温が外気温以上の場合(ステップS191:Yes)には、外調機111の運転を開始する(ステップS192)。なお、すでに外調機111が運転を開始している場合には運転を継続する。そして、湿度が40%以上70%以下でない場合(S193:No)には、外調機の運転を停止する(ステップS194)。
一方、室温が外気温よりも低い場合(ステップS191:No)には、外調機の運転を停止する(ステップS195)。そして、CO2濃度を取得する(ステップS196)。CO2濃度が1000ppm以上の場合(ステップS196:Yes)には、外調機111の運転を再開する(ステップS197)。
上述した本発明の実施の形態2である居住環境制御装置105は、冷房期であると判定するとともに日中であると判断した場合に、ブラインド132を制御して、日射を遮蔽または遮光するので、季節(冷房期)と日射量とが連動して制御され、総合的に判断した場合に省エネルギーとなる居住環境を提供できる。
また、居住環境制御装置105は、5分を越えて人感センサ163がオン状態を継続した場合に在室と判定する一方、15分を越えて人感センサ163がオフ状態を継続した場合に不在と判定し、在室と判定した場合に予め定めた在室時制御にしたがって照明器具121、ブラインド132、空調機141、並びに熱源142を制御するので、照明器具121およびブラインド132、空調機141、外調機111が連動して制御され、総合的に判断した場合に省エネルギーとなる居住環境を提供できる。
さらに、CO2濃度が法令基準値(1000ppm)、湿度が40%以上70%以下に収束しない場合には、外調機111を運転するので執務環境の悪化を招くことなく、省エネルギーとなる居住環境を提供できる。
くわえて、休日や夜間など通常執務者がいない場合でも空調設備101の運転を停止するのではなく、次の日の熱負荷が小さくなるように居住環境を制御できる。
(実施の形態3)
図17は、本発明の実施の形態3である居住環境制御装置が制御する居住環境を示す概念図であり、図18は、本発明の実施の形態3である居住環境制御装置と居住環境制御装置が制御する設備との関係を示すブロック図である。ここでは、集合住宅の居住環境を例に説明するが、集合住宅に限られるものではなく、戸建て住宅、オフィスなどの居住環境にも適用可能である。
図17に示すように、本実施の形態3で説明する集合住宅は、換気扇211、吸気口212などの換気設備201と、照明器具221などの照明設備202と、シャッター231、ブラインド232などの遮蔽・遮光設備203、エアコン241などの空調設備204とを備えている。
換気扇211は、壁面に設けられたスイッチ(図示せず)を操作することにより、運転を開始または停止する。また、換気扇211には、居住環境制御装置205が接続してあり、居住環境制御装置205から入力された制御信号によっても運転を開始または停止する。
吸気口212は、壁面に設けられ、手動操作または図示せぬ駆動装置によって開閉する。また、吸気口212には、居住環境制御装置205が接続してあり、居住環境制御装置205から入力された制御信号によっても開閉する。
照明器具221などの照明設備202は、壁面に設けられたスイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより点灯または消灯する。また、照明設備202には、居住環境制御装置205が接続してあり、居住環境制御装置205から入力された制御信号によっても点灯または消灯する。
シャッター231、ブラインド232などの遮蔽・遮光設備203は、図示せぬ駆動装置によって開閉可能であって、壁面に設けられた開閉スイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより開閉する。また、ブラインド232は、自動採光システムを搭載しており、運転モードを自動採光モードにすると、日射を有効に活用すべく、羽根(図示せず)の角度を制御する。また、遮蔽・遮光設備203には、居住環境制御装置205が接続してあり、居住環境制御装置205から入力された制御信号によっても開閉する。
エアコン241などの空調設備204は、壁面に設けられたスイッチ(図示せず)やリモコン(図示せず)を操作することにより運転を開始または停止する。また、空調設備204には、居住環境制御装置205が接続してあり、居住環境制御装置205から入力された制御信号によっても運転を開始または停止する。
また、集合住宅は、室内(居室空間)に日射センサ261、温湿度センサ262、人感センサ263、VOCセンサ264を備えている。日射センサ61は、日射量を計測するためのもので、設置場所における日射量を逐次計測可能である。温湿度センサ262は、室内の温度と湿度とを計測するためのもので、設置場所における温度と湿度とを逐次計測可能である。人感センサ263は、人の在否を判定するためのもので、居室に人がいるか否かを逐次検出可能である。VOCセンサ264は、VOCの濃度を計測するためのもので、設置場所におけるVOC濃度を逐次計測可能である。
なお、VOCとは、常温で揮発する有機化合物のことで、代表的にものとして、ホルムアルデヒド、クロルピリホス、トルエン、キシレン、ベンゼン、スチレンなどがある。これらの揮発性有機化合物は、建材や家具の塗料、接着剤、樹脂として、また、殺虫剤、防蟻剤として現在広く利用されている。また、これらの揮発性有機化合物は、空気中に含まれる濃度が一定以上になるとごく微量であっても、臭気、目、鼻、喉への刺激、めまい、頭痛などを引き起こす。また、化学性物質過敏症の原因になるとも考えられている。さらに、高濃度になると、発がん性を有するとされる。シックハウス症候群の主要な原因物質である。
これら、日射センサ261、温湿度センサ262、人感センサ263、VOCセンサ264は、居住環境制御装置205に接続してあり、日射センサ261が計測した日射量、温湿度センサ262が計測した室内の温度(室温)と湿度、人感センサ263が検出した人の在否、VOCセンサ264が計測したVOC濃度は、逐次、居住環境制御装置205に入力される。そして、居住環境制御装置205に入力された日射量、室内の温度と湿度、人の在否、VOC濃度は、一定時間、居住環境制御装置205に記憶される。
また、集合住宅は、室外に温湿度センサ272を備えている。温湿度センサ272は、室外の温度と湿度とを計測するためのもので、設置場所における温度と湿度とを逐次計測可能である。この温湿度センサ272は、居住環境制御装置205に接続してあり、温湿度センサ272が計測した室外の温度(外気温)と湿度は、逐次、居住環境制御装置205に入力される。そして、居住環境制御装置205に入力された室外の温度と湿度は、一定時間、居住環境制御装置205に記憶される。
また、居住環境制御装置205には、ラジオ放送、テレビ放送、ネットワークに公開された情報などから天気予報を取得する天気予報取得装置209が接続してあり、居住環境制御装置205は、天気予報取得装置209から天気予報(たとえば、天気、最高気温)を取得可能である。そして、取得した天気予報は、一定時間、居住環境制御装置205に記憶される。
図19は、本発明の実施の形態3である居住環境制御装置の制御手順を示すフローチャートである。図20は、図19に示した在・不在判定の内容を示すフローチャートである。図21は、図19に示した在室時制御におけるブラインド・シャッター制御の内容を示すフローチャートであり、図22は、図19に示した在室時制御におけるエアコン・換気扇・吸気口制御の内容を示すフローチャートである。図23は、図19に示した不在時制御におけるブラインド・シャッター制御の内容を示すフローチャートであり、図24は、図19に示した不在時制御における換気扇・吸気口制御の内容を示すフローチャートである。
図19に示すように、上述した居住環境制御装置205は、まず、在・不在判定を行う(ステップS201)。在・不在判定は、居室内に人がいるか否かを判定するもので、在室と判定した場合には在室時制御(ステップS202)を実行し、不在と判定した場合には、不在時制御(ステップS206)を実行する。
在・不在判定は、予め設定した在室確認時間を越えて人感センサ263がオン状態を継続した場合に在室と判定する一方、予め設定した不在確認時間を越えて人感センサ263がオフ状態を継続した場合に不在と判定する。
図20に示す例では、在室確認時間を5分、不在確認時間を15分に設定してある。そして、図20に示すように、在・不在判定を開始すると、居住環境制御装置205は、まず、現在の人感センサ263の状態を取得する(ステップS211)。人感センサ263がオンの場合には(ステップS211:Yes)、さらに、過去5分間の人感センサ263の状態を取得する(ステップS212)。そして、人感センサ263が過去5分間継続してオンの場合には、居室に在室していると判定する(ステップS213)。なお、人感センサ263がオンの場合であって、かつ、人感センサ263が過去5分間継続してオンでない場合(ステップS211:Yes,ステップS212:No)には、人感センサ263がオンの状態を5分間継続するまで判定を保留する。
ステップS211において、人感センサ263がオフの場合には(ステップS211:No)、さらに、過去15分間の人感センサ263の状態を取得する(ステップS214)。そして、人感センサ263が過去15分間継続してオフの場合には(ステップS214:Yes)、不在であると判定する(ステップS215)。なお、人感センサ263がオフであって、かつ、人感センサ263が過去15分間継続してオフでない場合(ステップS211:No,ステップS214:No)には、人感センサ263がオフの状態を15分間継続するまで判定を保留する。
図21に示すように、在室時制御(ステップS202)を開始すると、居住環境制御装置205は、最初にブラインド・シャッター制御(ステップS203)を実行する。居住環境制御装置205は、まず、記憶した天気予報から最高気温を取得する。最高気温が26°C以上の場合には冷房期と判定し(ステップS231:Yes)、日射量を取得する。日射量が120W/m2以上の場合(ステップS232:Yes)には日中であると判定し、シャッター231を閉鎖するとともにブラインド232を全閉にする(ステップS233)。
最高気温が26°C以上であって日射量が120W/m2未満の場合には(ステップS231:Yes,ステップS232:No)、シャッター231を開放するとともに、ブラインド232の運転モードを自動採光モードにする(ステップS234)。
最高気温が26°C未満であって日射量が120W/m2以上の場合には(ステップS231:No,ステップS235:Yes)、シャッター231を開放するとともにブラインド232の運転モードを自動採光モードにする(ステップS234)。
図22に示すように、居住環境制御装置5は、つぎにエアコン・換気扇・吸気口制御(ステップS204)を実行する。居住環境制御装置205は、まず、外気温を取得する。外気温が28°C以上の場合(ステップS241:Yes)には、室温を取得する。室温が27°C未満の場合(ステップS242:Yes)には、不快指数DIを求める。不快指数DIが75未満の場合(ステップS243:Yes)には、換気扇211をオンにするとともに、吸気口212を開放する(ステップS44)。
不快指数DIが75以上の場合(ステップS243:No)には、エアコン241をオンにする一方、換気扇211をオフにするとともに吸気口212を閉鎖する(ステップS245)。また、室温が27°C以上の場合(ステップS242:No)にも、エアコン241をオンにする一方、換気扇211をオフにするとともに吸気口212を閉鎖する(ステップS245)。
つぎに、VOC濃度を取得する。VOC濃度が既定値(Xppm)を越える場合(ステップS246:Yes)には、換気扇211をオンにするとともに吸気口212を開放する(ステップS247)。
なお、VOC濃度の規定値(Xppm)は、厚生労働省医薬局審査管理化学物質安全対策室が定めた濃度指針値にしたがい、物質ごとに設定している。たとえば、ホルムアルデヒドは0.08ppm、トルエンは0.07ppm、キシレンは0.20ppm、パラジクロロベンゼンは0.04ppm、エチルベンゼンは0.88ppm、スチレンは0.05ppmに設定している。
外気温が28°C未満であって、20°Cを越える場合(ステップS241:No,ステップS248:Yes)には、エアコン241をオフにする(ステップS249)。そして、外気温が23°C(管理温度)以上の場合(ステップS250:Yes)には、室温と外気温とを比較する。室温が外気温以上の場合(ステップS251:Yes)には、雨が降っていないこと(ステップS252:No)を条件に換気扇211をオンにするとともに吸気口212を開放する(ステップS247)。なお、雨が降っているかいないかは、屋外湿度によって判定可能である。
室温が外気温未満の場合(ステップS251:No)には、換気扇211をオフにするとともに吸気口212を閉鎖する(ステップS253)。
外気温が23°C(管理温度)未満であって、室温が23°C(管理温度)未満の場合(ステップS250:No,ステップS254:Yes)には、換気扇211をオフにするとともに吸気口212を閉鎖する(ステップS255)。室温が23°C(管理温度)以上の場合(ステップS254:No)には、雨が降っていないこと(ステップS252:NO)を条件に換気扇211をオンにするとともに吸気口212を開放する(ステップS247)。なお、雨が降っている場合(ステップS252:Yes)には、換気扇211をオフにするとともに吸気口212を閉鎖する(ステップS255)。
また、外気温が20°以下の場合(ステップS248:No)にも換気扇211をオフにするとともに吸気口212を閉鎖する(ステップS255)。
不在時制御(ステップS206)を開始すると、居住環境制御装置5は、照明器具21とエアコン41とをオフにする(図示せず)。
その後、図23に示すように、居住環境制御装置205は、ブラインド・シャッター制御(ステップS208)を実行する。居住環境制御装置205は、日射量を計測する。日射量が120W/m2以上の場合(ステップS281:Yes)には、日中であると判定する。そして、日中である場合には、記憶した天気予報から最高気温を取得する。最高気温が26°C以上の場合(ステップS282:Yes)には冷房期と判定し、シャッター231を閉鎖するとともにブラインド232を全閉にする(ステップS283)。
最高気温が26°C未満の場合(ステップS282:No)には、シャッター231を開放するとともにブラインド232を全開にする(ステップS284)。
図24に示すように、居住環境制御装置205は、つぎに、換気扇・吸気口制御(ステップS209)を実行する。居住環境制御装置205は、まず、室温と外気温とを計測し、室温と外気温とを比較する。室温が外気温以上の場合(ステップS291:Yes)には、雨が降っていないこと(ステップS292:No)を条件に換気扇211をオンするとともに吸気口212を開放する(ステップS293)。室温が外気温以上であっても雨が降っている場合(ステップS291:Yes,ステップS292:Yes)には、換気扇211をオフするとともに吸気口を閉鎖する(ステップS294)。
つぎに、VOC濃度を取得する。VOC濃度が既定値(Xppm)を越える場合(ステップS295:Yes)には、換気扇をオンにするとともに吸気口212を開放する(ステップS293)。
上述した本発明の実施の形態3である居住環境制御装置205は、冷房期であると判定するとともに日中であると判断した場合に、シャッター31およびブラインド32を制御して、日射を遮蔽または遮光するので、季節(冷房期)と日射量とが連動して制御され、総合的に判断した場合に省エネルギーとなる居住環境を提供できる。
また、居住環境制御装置205は、5分を越えて人感センサ263がオン状態を継続した場合に在室と判定する一方、15分を越えて人感センサ263がオフ状態を継続した場合に不在と判定し、在室と判定した場合に予め定めた在室時制御にしたがって照明器具221、シャッター231およびブラインド232、エアコン241、並びに換気扇211および吸気口212を制御するので、照明器具221、シャッター231およびブラインド232、エアコン241、換気扇211および吸気口212が連動して制御され、総合的に判断した場合に省エネルギーとなる居住環境を提供できる。