JP5600976B2 - クロロプレン重合体フィルムの製造方法 - Google Patents

クロロプレン重合体フィルムの製造方法 Download PDF

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本願発明は、クロロプレンモノマーを乳化重合して得られるクロロプレンラテックスを用い、中和、凍結凝固、水洗および乾燥する工程を経てクロロプレン重合体フィルムを製造する方法において、フリーズドラム上で凍結凝固したフィルムを、フリーズドラムの回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離でフリーズドラムの直径の0.06〜0.40倍の上部の位置、且つ、フリーズドラムの表面からの水平距離でフリーズドラムの直径の0.30〜0.80倍の位置に、その回転軸を有するように設置した取り出し角度調整バーを介して取り出すことにより、フィルムの取り出し速度を速くし、フリーズドラムの表面の付着物を掻き取るドクターナイフとクロロプレン重合体フィルムのフリーズドラムからの取り出し位置との距離をフリーズドラムの直径の0.10倍以上にすることにより、フィルム切れを防止するクロロプレン重合体フィルムの改善した製造方法に関する。
クロロプレン重合体は、一般ゴム物性、耐候性、耐熱性、耐薬品性などの物性のバランスが良好であるため、一般工業用ゴム製品、自動車部品、接着剤等幅広い分野で使用されている。そのクロロプレン重合体には各種グレードが存在し、大別して、イオウ変性グレード、非イオウ変性グレードおよび高結晶化グレードがあり、それぞれの特徴を生かして、電線、ホース、自動車部品、航空機部品、接着剤およびコーティング剤として広範に利用されている。
クロロプレン重合体の製造方法として、クロロプレンモノマーを乳化重合して得られるイオウ変性クロロプレンラテックスを中和、凍結凝固、水洗、乾燥する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法を、図1のプロセスフローで説明する。
クロロプレンモノマーを乳化重合して得られるクロロプレンラテックスをラテックスタンク(1)で貯蔵し、送液ポンプ(2)により、クロロプレンラテックスをpH調製タンク(3)に送液して、酸水溶液を添加して中和する。中和後のクロロプレンラテックスをフリーズドラム(4)の液溜(5)に供給し、フリーズドラム(4)で凍結凝固させながら、ウオッシュベルト(6)から引き取ることにより、クロロプレン重合体フィルムが取り出され、ウオッシュベルト(6)上に洗浄水を滴下させて水洗し、圧搾ロール(7)を経て、ドライヤー(8)で乾燥し、巻き取りドラム(9)により、クロロプレン重合体フィルムを巻取り、カッター(10)により裁断して、製品として出荷する。
このフリーズドラム(4)には、ドラム表面の付着物を掻き取るドクターナイフ(11)が設置されている。
クロロプレン重合体の内、イオウ変性クロロプレン重合体は、一般のクロロプレン重合体に比較して、機械的強度や動的特性が優れること、素練りにより粘度低下が容易であること、金属酸化物のみで加硫可能であること、スコーチ安定性に優れること等の特性を有しているが、反面、一般のクロロプレン重合体よりも柔らかく、フリーズドラム(4)でイオウ変性クロロプレン重合体フィルムを取り出す際に、その取り出し速度を速くすると、フリーズドラム(4)の表面の凸部により、1〜10mm直径の穴が開いて、フィルムが切れたり、ドクターナイフ(11)と接触してフィルムが裂けたりすることがあるため、取り出し速度を遅くして生産性を低く抑えなければならなかった。
また、イオウ変性クロロプレン重合体は、フィルム化の前にラテックス状態でタンクに溜めておくと分子量が低下してスペックアウトしてしまうため、できるだけ速くフィルム化して取り出さなければならず、上記のようなフィルム切れや裂けのために、フィルムの取り出しを中止したり、フィルムの取り出し速度を遅くせねばならず、イオウ変性クロロプレン重合体フィルムのスペックアウト量が増大したり、イオウ変性クロロプレン重合体フィルムの生産効率を低下させる原因となっていた。
同様に、他のクロロプレン重合体グレードでも、フリーズドラムからの剥離性が悪いグレードやフィルム強度が弱いフィルムの取り出し速度を速くすると、応力が大きくなってフィルムが切れたり、裂けたりするため、フィルムの取り出し速度を遅くすることになり、生産効率を低下させる原因となっていた。
特開2005−105008公報
本願発明の目的は、フリーズドラム(4)からクロロプレン重合体フィルムを取り出す際に、取り出し角度調節バーを設置して、フリーズドラム(4)の円周面と取り出すクロロプレン重合体フィルムとの角度を大きくして、クロロプレン重合体フィルムにかかる応力を低下させることにより、クロロプレン重合体フィルムが裂ける頻度を少なく、スムーズにフィルムを取り出すことが可能となり、クロロプレン重合体フィルムの生産性を向上させるクロロプレン重合体フィルムの製造方法を提供することにある。
また、フリーズドラムの表面をNi金属とCr金属の合金によるめっきを施し、フリーズドラム表面の平滑度を良くして、クロロプレン重合体フィルムが傷により裂けることを防止するクロロプレン重合体フィルムの製造方法、および、ドクターナイフとクロロプレン重合体フィルムのフリーズドラムからの取り出し位置との距離を大きくして、ドクターナイフとフィルムとの接触によるクロロプレン重合体フィルム切断の頻度を少なくするクロロプレン重合体フィルムの製造方法を提供することも本願発明の目的である。
本願発明は、クロロプレンモノマーを乳化重合して得られるクロロプレンラテックスを用い、中和、凍結凝固、水洗および乾燥する工程を経てクロロプレン重合体フィルムを製造する方法において、フリーズドラム上で凍結凝固したフィルムを、フリーズドラムの回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離でフリーズドラムの直径の0.06〜0.40倍の上部の位置に、且つ、フリーズドラムの表面からの水平距離でフリーズドラムの直径の0.30〜0.80倍の位置に、その回転軸を有するように設置した取り出し角度調整バーを介して取り出すことにより、従来の方法よりも、フリーズドラムと取り出すフィルムとの角度が大きくなって、フィルムの取り出し速度を速くしてもフリーズドラムからフィルムにかかる応力が小さくなり、フィルムが裂ける頻度が少なく、スムーズにフィルムを取り出すことが可能となり、クロロプレン重合体フィルムの生産性を向上させることができることを見出し、本願発明を完成するに至った。
また、取り出し角度調整バーの位置を、フリーズドラムの回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離でフリーズドラムの直径の0.15〜0.36倍の上部の位置に、且つ、フリーズドラムの表面からの水平距離でフリーズドラムの直径の0.30〜0.80倍の位置に、その回転軸を有するように設置すれば、フィルムの取り出し速度をさらに速くすることが可能となり好ましい。
本願発明で使用するフリーズドラム表面にNi金属とCr金属の合金によるめっきを施すと、フリーズドラム表面の平滑度が増して、取り出されるクロロプレン重合体フィルムは傷により避ける頻度が少なくなり、クロロプレン重合体フィルムの生産性をさらに向上させることができ好ましい。
また本願発明では、ドクターナイフとクロロプレン重合体フィルムのフリーズドラムからの取り出し位置との距離をフリーズドラムの直径の0.10倍以上にすると、ドクターナイフとフィルムとの接触によりフィルムが切れてフィルムの巻き取りラインを止める頻度が少なくなるので好ましい。
以下、本願発明を詳細に説明する。
本願発明を図により具体的に説明する。
図1は、クロロプレンモノマーを乳化重合して得られるクロロプレンラテックスを用い、中和、凍結凝固、水洗および乾燥する工程を経てクロロプレン重合体フィルムを製造する方法において、乳化重合して得られるクロロプレンラテックスからクロロプレン重合体フィルムを製造する従来のプロセスフローを示す。
また、図2には、フリーズドラム(4)からクロロプレン重合体フィルム(12)を取り出す従来法を示す。
本願発明では、図3に示すように、取り出し角度調整バー(13)を設置して、フリーズドラムの円周面と取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)との角度(14)を、図2に示される従来法の角度(14)よりも大きく広げることにより、クロロプレン重合体フィルム(12)をフリーズドラム(4)から剥がれ易くすると共に、フィルムにかかる応力を小さくして、フィルムの取り出し速度を速くしても巻き取り時における破断の頻度を少なくし、クロロプレン重合体フィルムの生産性を向上させることが可能となる。
この取り出し角度調整バー(13)を機能させて、フリーズドラム(4)からクロロプレン重合体フィルム(12)を取り出す角度(14)を図2の従来方法よりも広くするためには、取り出し角度調整バー(13)をフリーズドラム(4)の表面からの水平距離(15)でフリーズドラムの直径の0.30〜0.80倍の位置、且つ、フリーズドラム(4)の回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離(16)で0.06〜0.40倍の上部の位置に、その回転軸を有するように設置することが必要である。
その理由は、フリーズドラム(4)の表面からの水平距離(15)が上記範囲よりも小さくなると、取り出し角度調整バー(13)がフリーズドラム(4)に近づき過ぎて、クロロプレン重合体フィルム(12)を取り出す角度(14)を大きくできず、また、フリーズドラム(4)の表面からの水平距離(15)が上記範囲よりも大きくなると、取り出し角度調整バー(13)がウオッシュベルト(6)に近づき過ぎて、取り出し角度調整バー(13)で取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)の角度(17)変更が大きくなって、取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)にかかる負荷が大きくなるからである。
一方、フリーズドラム(4)の回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離が上記範囲外になると、フリーズドラム(4)から取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)を取り出す角度(14)を大きくすることができなくなるからである。
具体的には、上記の水平距離(15)および垂直距離(16)を設定することにより、角度調整バー(13)を設けない場合よりもクロロプレン重合体フィルムを取り出す角度(14)を大きくすることができ、最大で22°程大きくすることができる。
しかしながら、その角度を余り大きくすると、取り出し角度調整バー(13)で取り出したクロロプレン重合体フィルム(12)の角度変更が大きくなって、取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)にかかる負荷が大きくなることがあるため、クロロプレン重合体フィルムを取り出す角度(14)の角度増大値は5〜15°が好ましく、この角度増大を実現するためには、フリーズドラム(4)の回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離(16)で0.15〜0.36倍の上部の位置に、その回転軸を有するように取り出し角度調整バー(13)を設置することが好ましい。
尚、フリーズドラム(4)とウオッシュベルト(6)の位置関係は、ウオッシュベルト(6)の方が高い位置にあると、クロロプレン重合体フィルムをフリーズドラム(4)から取り出すことができないため、フリーズドラム(4)の中心位置に近い位置、すなわち、フリーズドラム(4)の中心位置からフリーズドラム(4)の直径の20%程度下の位置に、ウオッシュベルト(6)のベルト面を設置するとよい。
また、フリーズドラム(4)とウオッシュベルト(6)の水平距離(15)に関しては、フリードラム(4)の表面から、フリーズドラム(4)の直径の1.2〜2.3倍の距離が好ましい。何故ならば、近すぎると、取り出し角度調整バー(13)で取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)の角度(17)の変更が大きくなって、取り出したクロロプレン重合体フィルム(12)にかかる負荷が大きくなるため好ましくなく、遠すぎると、取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)に張力が伝わりにくく、クロロプレン重合体フィルム(12)の自重による弛みにより(17)の角度が保てなくなり好ましくないからである。
この取り出し角度調整バー(13)は、回転をする円筒状の構造であり、その内部をステンレス製とし、外部をポリ塩化ビニールなどの樹脂製とし、接触するフィルムの表面を傷つけない様に平滑な面を有している。
また、取り出し角度調整バー(13)を、フリーズドラムの回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離(16)でフリーズドラム(4)の直径の0.15〜0.36倍の上部、且つ、フリーズドラム(4)の表面からの水平距離でフリーズドラム(4)の直径の0.30〜0.80倍の位置に、その回転軸を有するように設置すると、さらにフリーズドラム(4)の円周面と取り出すクロロプレン重合体フィルム(12)との角度(14)が大きくなり、取り出されるクロロプレン重合体フィルム(12)にかかる応力を小さくして、クロロプレン重合体フィルムの破断の頻度を少なくすることができ、クロロプレン重合体フィルムの生産性がさらに向上する。
フリーズドラム(4)の材質はステンレス製がよく、その表面にNi金属とCr金属の合金によるめっきを施し、フリーズドラム(4)の表面を平滑にすると、表面の凸部によるフィルム穴が開くことを防止でき、クロロプレン重合体フィルムの取り出し速度を速くしても取り出し時における破断の頻度が少なく、クロロプレン重合体フィルムの生産性がさらに向上する。
さらに、フリーズドラム(4)の表面の付着物を掻き取るドクターナイフ(11)とクロロプレン重合体フィルムのフリーズドラム(4)からの取り出し位置(18)との距離(19)をフリーズドラム(4)の直径の0.10倍以上にするとよい。このことによりドクターナイフ(11)が、取り出されるクロロプレン重合体フィルム(12)に接触して、取り出されたクロロプレン重合体フィルム(12)が切れるのを防止することができる。
また、取り出し角度調整バー(13)により、フリーズドラム(4)からフィルムを取り出す角度(14)を図2の従来方法よりも広くして、フィルムにかかる負荷を小さくすることにより、フィルムの取り出し速度を大きくしてもフィルムの破断が起こらず、フィルム取り出しの効率化が図れる。
上記のように、取り出し角度調整バー(13)を設置の上、フリーズドラム(4)を使用してクロロプレンラテックスを凍結凝固させながら、凍結凝固されたフリーズドラム(4)の表面上の付着物をドクターナイフ(11)により掻き取ることにより、クロロプレン重合体フィルムの取り出し位置(18)からクロロプレン重合体フィルムを生産性良く取り出すことができる。
本願発明のクロロプレン重合体フィルムの製造方法によれば、フリーズドラム(4)の表面の凸部によるフィルムに穴が開く頻度を抑えて、フィルムが切れたり、ドクターナイフ(11)と接触してフィルムが裂ける頻度が少なくなり、クロロプレン重合体フィルムの生産効率が向上する。
乳化重合して得られるクロロプレンラテックスからクロロプレン重合体フィルムを製造するプロセスフローを示す図である。 図1中のフリーズドラムからクロロプレン重合体フィルムを取り出す方法を示す図である。 本願発明におけるフリーズドラム、ドクターナイフおよび取り出し角度調整レバーの位置関係を示す図である。 実施例1におけるフリーズドラム、ドクターナイフおよび取り出し角度調整レバーの位置関係を示す図である。 比較例1におけるフリーズドラム、ドクターナイフおよび取り出し角度調整レバーの位置関係を示す図である。
以下の実施例により、本願発明をより具体的に説明するが、本願発明は、これらの実施例により何等限定されるものではない。
実施例1
クロロプレン重合体としてイオウ変性クロロプレン重合体(スカイプレンR−10(登録商標)(東ソー株式会社製))を使用した。
クロロプレンモノマーとイオウを乳化重合して得られるラテックスを直径4〜6m、高さ4〜6mのラテックスタンク(1)で貯蔵し、送液ポンプ(2)により、30〜50kg/分の速度でラテックスを直径1m、高さ2mのpH調製タンク(3)に送液して、8重量%の酢酸水溶液を添加して、pHを5.5〜6.5に調整して中和した。
中和後のラテックスを直径1.5mのフリーズドラム(4)の液溜(5)部分に供給してから、長さ1500mm、直径50mmであり、中心部が直径18mmのステンレス製の棒で、その外側が内径18mm、外径50mmのポリ塩化ビニール製の筒で覆われた取り出し角度調整バー(13)を図4に示した位置関係で設置した。
尚、フリーズドラム(4)の表面は、Ni金属とCr金属の合金によるめっきを施してある。
この図において、フリーズドラム(4)からの水平距離(15)で540mm(フリーズドラムの直径の0.36倍)離れ、フリーズドラム(4)の回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離(16)が405mm(フリーズドラムの直径の0.27倍)の上部の位置に取り出し角度調整バー(14)を設置した。
また、ウオッシュベルト(6)のベルト面をフリーズドラム(4)の中心線からフリーズドラム(4)の直径の12%、即ち、180mm下の位置に設置し、フリーズドラム(4)の表面からの水平距離2200mm(フリーズドラムの直径の1.47倍)の位置にウオッシュベルト(6)を設置した。
この結果、さらに、フリーズドラム(4)からクロロプレン重合体フィルムを取り出す位置(18)でのフリーズドラム(4)の円周面とクロロプレン重合体フィルムとの角度(14)が61°と大きくなり、取り出す際の応力が小さくなったため、フリーズドラム(4)からクロロプレン重合体フィルムを取り出す速度を14m/分の速度で実施することができた。また、クロロプレン重合体フィルムを取り出す位置(18)とドクターナイフ(11)との距離(19)が375mm(フリーズドラムの直径の0.25倍)と大きくなり、ドクターナイフ(11)と取り出したクロロプレン重合体フィルム(12)が接触してフィルムの裂けが発生する機会が少なくなった。
フリーズドラム(4)で凍結凝固させながら、ウオッシュベルト(6)から引き取ることにより、クロロプレン重合体フィルムが取り出され、ウオッシュベルト(6)上に洗浄水を滴下させて水洗し、圧搾ロール(7)を経て、ドライヤー(8)で150℃の温度で乾燥し、巻き取りドラム(9)によりクロロプレン重合体フィルムを巻取り、カッター(10)により裁断して、製品として出荷したが、1年間の間にフィルムが裂けて、フィルムの取り出しが中断した時間は2.8時間と短い時間であった。
また、取り出し角度調整バー(13)でのクロロプレン重合体フィルムの角度(17)は155°となり、スムーズにクロロプレン重合体フィルムを取り出すことができた。
実施例2
クロロプレン重合体として非イオウ変性クロロプレン重合体(スカイプレンB−30(登録商標)(東ソー株式会社製))を使用した以外は、実施例1と同じ方法で、クロロプレン重合体フィルムを製造した。
その結果、1年間の間に取り出したクロロプレン重合体フィルムが裂けて、フィルムの取り出しが中断した時間は2.3時間と短い時間であった。
実施例3
クロロプレン重合体として高結晶化クロロプレン重合体(スカイプレンG−40S(登録商標)(東ソー株式会社製))を使用した以外は、実施例1と同じ方法で、高結晶化クロロプレン重合体フィルムを製造した。
その結果、1年間の間に取り出したクロロプレン重合体フィルムが裂けて、フィルムの取り出しが中断した時間は2.8時間と短い時間であった。
比較例1
取り出し角度調整バー(13)を設置せず、図5に示される位置関係でドクターナイフ(11)を設置し、その後の製品に至るプロセスは実施例1と同様にして実施した。
その結果、フリーズドラム(4)からクロロプレン重合体フィルムを取り出す位置(18)でのフリーズドラム(4)の円周面とクロロプレン重合体フィルムとの角度(14)は55°と小さく、取り出す際の応力が大きくなった結果、クロロプレン重合体フィルムを取り出す速度を12m/分の速度でしか実施できず、13m/分の速度を超えるとフィルムが破断してしまった。
また、フィルムを取り出す位置(18)とドクターナイフ(11)との距離(19)が110mm(フリーズドラムの直径の0.073倍)と近くなり、フィルムとドクターナイフ(11)が接触する機会が増加して、1年間の間に取り出したクロロプレン重合体フィルムが裂けて、フィルムの取り出しが中断した時間は29.5時間と長い時間となった。
比較例2
クロロプレン重合体のグレードとして共重合成分がないクロロプレン重合体を使用した以外は、比較例1と同じ方法で、クロロプレン重合体フィルムを製造した。
その結果、1年間の間にフィルムが裂けて、取り出したクロロプレン重合体フィルムの取り出しが中断した時間は28.6時間と長い時間となった。
本願発明であるクロロプレン重合体フィルムの取り出し方法は、クロロプレン重合体フィルムの製造方法として効率的に利用できる。
1:ラテックスタンク
2:送液ポンプ
3:pH調製タンク
4:フリーズドラム
5:液溜
6:ウオッシュベルト
7:圧搾ロール
8:ドライヤー
9:巻き取りドラム
10:カッター
11:ドクターナイフ
12:取り出すクロロプレン重合体フィルム
13:取り出し角度調整バー
14:フリーズドラムの円周面と取り出すクロロプレン重合体フィルムとの角度
15:取り出し角度調整バーのフリーズドラムの表面からの水平距離
16:取り出し角度調整バーのフリーズドラムの回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離
17:取り出し角度調整バーでのクロロプレン重合体フィルムの角度
18:クロロプレン重合体フィルムを取り出す位置
19:ドクターナイフとクロロプレン重合体フィルムのフリーズドラムからの取り出し位置との距離

Claims (4)

  1. クロロプレンモノマーを乳化重合して得られるクロロプレンラテックスを用い、中和、凍結凝固、水洗および乾燥する工程を経てクロロプレン重合体フィルムを製造する方法において、フリーズドラム上で凍結凝固したフィルムを、フリーズドラムの回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離でフリーズドラムの直径の0.06〜0.40倍の上部の位置に、且つ、フリーズドラムの表面からの水平距離でフリーズドラムの直径の0.30〜0.80倍の位置に、その回転軸を有するように設置した取り出し角度調整バーを介して取り出すことを特徴とするクロロプレン重合体フィルムの製造方法。
  2. フリーズドラム上で凍結凝固したフィルムを、フリーズドラムの回転軸と直交し水平方向に延びる水平面からの垂直距離でフリーズドラムの直径の0.15〜0.36倍の上部の位置に、且つ、フリーズドラムの表面からの水平距離でフリーズドラムの直径の0.30〜0.80倍の位置に、その回転軸を有するように設置した取り出し角度調整バーを介して取り出すことを特徴とする請求項1に記載のクロロプレン重合体フィルムの製造方法。
  3. 表面にNi金属とCr金属の合金によるめっきを施されたフリーズドラム上で凍結凝固を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のクロロプレン重合体フィルムの製造方法。
  4. 凍結凝固されたフリーズドラム表面の付着物を掻き取るドクターナイフとクロロプレン重合体フィルムのフリーズドラムからの取り出し位置との距離をフリーズドラムの直径の0.10倍以上にしてクロロプレン重合体フィルムを取り出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクロロプレン重合体フィルムの製造方法。
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