JP2014189748A - スチレン系延伸シート及びその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐衝撃性スチレン系樹脂及びポリ乳酸の有するそれぞれの有用性を損なうことなくこれらを併用してなる成形品を得ることであり、特に成形品の強度、耐油性並びに加工特性の両立を図ったスチレン系延伸シート及びその成形品を提供すること。
【解決手段】 耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)とを含有するスチレン系樹脂組成物を二軸延伸してなることを特徴とするスチレン系延伸シート、及びこれを成形してなる成形品
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐衝撃性スチレン系樹脂とポリ乳酸とよりなる延伸シート及び延伸シートを成形してなる成形品に関する。
近年、生分解性を有する各種ポリマーを含有したプラスチック製品を使用することは、環境保護の観点からも、植物由来原料の使用が石油資源節約の観点からも好ましいことが一般消費者にも認識されるようになり、工業製品にも生分解性ポリマー、植物由来ポリマーを原料とする試みが広く行われてきている。
特にポリ乳酸は、植物由来かつ生分解性を有するポリマーであり、かつ生分解性ポリマーの中でも、比較的高い融点と強靭性、透明性、耐薬品性を兼ね備えている点から、実用上優れたポリマーと認識されている。
一方、スチレン系樹脂は、成形加工性に優れ、剛性などの実用物性に優れている。そこで、これら樹脂の特長をそれぞれ生かす検討がなされている。例えば、スチレン系樹脂とポリ乳酸とを配合し、流動性の確保及び機械物性の改良を行う検討がなされている。(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、スチレン系樹脂とポリ乳酸の相溶性は非常に悪く、単純に配合・溶融混合しただけでは、市場が求める物性やそれぞれの樹脂特性を活かした製品設計をすることは困難である。
特開2008−50426号公報
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、耐衝撃性スチレン系樹脂及びポリ乳酸の有するそれぞれの有用性を損なうことなくこれらを併用してなる成形品を得ることであり、特に成形品の強度、耐油性並びに加工特性の両立を図ったスチレン系延伸シート及びその成形品を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、耐衝撃性スチレン系樹脂とポリ乳酸と配合した樹脂組成物を二軸方向に延伸してなるシートが、実用的な物性を有すると共に、成形性及び耐油性に優れる成形品を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、耐衝撃性スチレン系樹脂とポリ乳酸とを含有するスチレン系樹脂組成物を二軸延伸してなることを特徴とするスチレン系延伸シート、及びこれを成形してなる成形品を提供するものである。
本発明のスチレン系延伸シートは、加工性に優れ、得られる成形品は機械的強度・耐油性が良好である。また、植物由来の樹脂を配合することで環境負荷低減することができ、各種汎用成形体に使用することも可能となり、環境保護の観点から好ましい。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる(A)成分の耐衝撃性スチレン系樹脂としては、ゴム等の成分が含まれるポリスチレン系樹脂であれば良く、例えば、スチレン単独の重合体からなる連続相にゴム状重合体がグラフト重合して粒子分散してなる樹脂として、一般的に入手できるものを用いることができる。耐衝撃性スチレン系樹脂に含まれるゴム成分としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体などが挙げられる。特に、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体として含まれていることが好ましい。
本発明で使用する耐衝撃性スチレン系樹脂(A)の流動性としては、延伸成形時の加工特性と、二次成形時での厚み均一性の観点から、1〜10g/10min.の範囲にあることが好ましい。
また、耐衝撃性スチレン系樹脂(A)内のゴム成分の含有率としては衝撃強度と延伸成形時の加工特性との両立の観点から、2.0〜15.0質量%であることが好ましい。
本発明で用いるポリ乳酸(B)は、例えば、とうもろこしやイモ類などから得たでんぷんを糖化して、更に乳酸菌により乳酸を得て、次に乳酸を環化反応させてラクチドとし、これを開環重合して得られる、一般的に入手可能なポリ乳酸(B)を用いることができる。また、石油からラクチドを合成し、これを開環重合して得たポリ乳酸でも、あるいは石油から乳酸を得て、これを直接脱水縮合して得たポリ乳酸を用いても良い。
また、ポリ乳酸を構成する乳酸は、L−乳酸とD−乳酸を混合して用いることもできるが、得られる延伸シートの耐熱性に優れる点から、L−乳酸もしくはD−乳酸の何れか一方の異性体からなるものであることが好ましく、具体的には、D体含有率(原料として用いる乳酸全体質量に対するD−乳酸の割合)が3.0%以下であるものが好ましい。
さらに、ポリ乳酸(B)には、主たる構成モノマーであるD−乳酸およびL−乳酸以外に他の成分が共重合されても良い。他の共重合成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸等を挙げることが可能である。このような共重合成分は、全単量体成分中、通常0〜30モル%の含有量とすることが好ましく、さらに0〜10モル%であることがより好ましい。
ポリ乳酸(B)の分子量や分子量分布は、実質的に成形加工が可能であれば特に限定されないが、重量平均分子量としては、好ましくは1万〜40万、より好ましくは4万〜20万の範囲である。
耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)の合計を100質量%としたときの、それぞれの成分の含有率としては、耐衝撃性スチレン系樹脂(A)が95〜50質量%、ポリ乳酸(B)が、5〜50質量%の範囲であることが好ましい。より好ましくは、耐衝撃性スチレン系樹脂(A)が90〜60質量%、ポリ乳酸(B)が10〜40質量%の範囲である。ポリ乳酸(B)が50重量%を超えると、樹脂組成物のビカット軟化点温度や熱変形温度が耐衝撃性スチレン系樹脂よりも低下することがあり、最終成形品としての耐熱性が不足する虞がある。一方、耐衝撃性スチレン系樹脂(A)が95重量%を超えると、物性は耐衝撃性スチレン系樹脂(A)の物性とほとんど変わらないことになり、ポリ乳酸(B)を併用する効果が発現されにくくなる。
また、本発明では、耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)とを上記の配合割合で用いるものであるが、必要に応じてそのほかの樹脂や各種添加剤を併用してもよい。
各種添加剤としては、例えば、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、安置ブロッキング剤、熱安定化剤などが挙げられる。
本発明のスチレン系延伸シートは、上記配合で混合した樹脂組成物を用い、長手方向と幅方向の二軸延伸を行うものである。延伸工程を経ることによって、樹脂の分子鎖が配列し、成形品の強度と耐油性の向上を図ることが可能となる。
また、二軸延伸シートの熱収縮応力(ORS)は、ASTM D1504に準拠し、乾式加熱によりシート温度120℃において発現する応力の最大値であり、縦及び横方向の熱収縮応力は、0.2〜1.0MPaであることが好ましい。熱収縮応力が小さい場合には、成形品の強度が不足することがあり、また熱収縮応力が大きいと二次成形時の型再現性で問題が生じることがある。
本発明のスチレン系延伸シートの厚みについては、特に限定されるものではないが、二次加工によって成形品を得る際の取扱い容易性と、成形品としての強度の観点から、70〜500μmの範囲になるようにすることが好ましく、100〜300μmの範囲であることがより好ましい。
本発明のスチレン系延伸シートは、上記の各成分を溶媒に溶かした溶液を均一に混合し、その溶液から溶媒を除去後、製膜して得ることも可能であるが、溶媒への原料の溶解、溶媒除去などの工程が不要で、実用的な製造方法である溶融製膜法を採用することが好ましい。溶融製膜法とは、各成分を溶融混練することにより、シートを製造する方法である。その溶融製膜方法については、特に制限はなく、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー、単軸又は二軸押出機等の通常使用されている種々の混合機を用いて樹脂組成物を得た後、溶融混合樹脂をスリット状の口金に導き、冷却キャスティングドラム上にシート状に押出し、Tダイ法やタッチロールキャスト法等を用いてシートを得る方法等が挙げられる。これらの溶融製膜法の中でも生産性の観点から、単軸押出機又は二軸押出機を使用してシート化する方法が好ましく、混合性の点で二軸押出機を使用してシート化する方法が更に好ましい。
また、樹脂の混合順序についても特に制限はなく、例えば、耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)とをドライブレンドした後、溶融混練機に供する方法や、予め耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)とを溶融混練したマスターバッチを作製した後、このマスターバッチと耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とを溶融混練した後、製膜する方法等が挙げられる。
また、必要に応じて、その他の添加剤を同時に溶融混練する方法や、予め耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とその他の添加剤を溶融混練したマスターバッチを作製した後、このマスターバッチと耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)とを溶融混練する方法を用いても良い。
また、各成分を溶融混練する時の温度は180℃〜260℃の範囲であることが好ましく、ポリ乳酸(B)の劣化を防ぐ観点、及び、ポリ乳酸(B)と耐衝撃性スチレン系樹脂(A)の混練性の観点から、各成分を溶融混練する時の温度は200℃〜230℃の範囲であることがより好ましい。
スチレン系延伸シートの延伸倍率は、少なくとも一方向において1.3〜8.0倍であり、好ましくは1.7〜6.0倍であり、より好ましくは1.5〜4.0倍である。また、延伸温度は、70〜95℃の範囲である。スチレン系延伸シートは、延伸後、延伸による配向が緩和するのを防ぐ観点、及び、結晶化の進行による成形性の低下を防ぐ観点から、延伸温度以下で冷却することが好ましく、20〜60℃で冷却することがより好ましい。
スチレン系延伸シートの延伸条件の好ましい一例は、2.0〜2.5倍にロール延伸した後、2.0〜2.5倍にテンター延伸した0.21mmスチレン系延伸シートを製造する場合、テンター延伸温度は70〜90℃であり、冷却温度は40〜70℃である。
また、延伸倍率を2.5倍から3.0倍に変更する場合、同一ORSのシートを得るには、大まかな目安として、延伸温度を2〜7℃上げるのが好ましい。
また、得られるスチレン系延伸シートに帯電防止性や防曇性等を付与するために、その表面を界面活性剤等で被覆する場合には、少なくとも延伸シートの一表面に、適当な濃度に調整した界面活性剤等の水溶液を、スクィーズロールコーター、エアーナイフコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、グラビアロールコーター、バーコーター等の種々の方法により塗布した後、塗布した水溶液を乾燥する方法が挙げられる。また、特に被覆膜の均一性を向上させる観点からは、シート表面をコロナ処理した後、上記の方法で界面活性剤等を塗布するのが好ましい。コロナ処理の強度は、シートの表面を水との接触角が80〜30°になるように調整するのが好ましく、より好ましくは接触角が70〜35°になるように調整することである。シートの表面と水との接触角の好ましい上限は被覆膜の均一性を向上させるための値であり、好ましい接触角の下限は、シートをロール状に巻いた場合にブロッキングを防ぐための値である。
上記で得られたスチレン系延伸シートは、熱成形により二次加工して成形品とすることができる。熱成形方法としては、熱板接触加熱成形法、真空成形法、真空圧空成形法、プラグアシスト成形法等が好ましく用いられる。成形品の厚みの均一性や、成形品の生産効率の観点からは熱板接触加熱成形法が特に好ましいが、特に透明性を重視する場合は間接加熱による真空成形法や真空圧空成形法を、また、深絞り成形を行う場合はプラグアシスト成形法を採用することも可能である。
これらの成形法を用いたスチレン系延伸シートの二次成形は、シートロールを用い連続的に行っても良いし、カット版のシートを用い1ショット毎に成形しても良い。以下、好ましい成形品製造条件の一例を挙げる。
熱板接触加熱成形法により、本発明のスチレン系延伸シートを成形する場合の好ましい熱板温度条件は、成形品の型再現性や成形サイクルの観点(下限)、及び、成形品の透明性やレインドロップの発生の観点(上限)から、熱板温度を樹脂混合物のビカット軟化温度+10〜50℃とし、より好ましくは+15〜40℃とし、更に好ましくは+20〜35℃とする。また、加熱時間(シートを真空及び/又は圧空で熱板に接触させている時間と、これが終了しシートを金型へ伸ばすために真空及び/又は圧空になるまでの遅れ時間の合計)は、0.5〜15.0秒が好ましい。
成形品の形状は、容器の蓋、トレー、フードパック、ブリスターパック、その他各種パック、ケース等、特に制限されないが、本発明のスチレン系延伸シート及びその成形品の特徴である成形性、耐油性、耐衝撃性の観点から、食品包装用であることが好ましく、特に容器トレーとしての使用が好ましい。
また、特に本発明の延伸シートから得られる成形品は耐油性に優れる観点より、内容物の食品として、油成分を含むものであっても、好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。特に断りのない限り、部及び%はいずれも質量基準である。
尚、得られたシートの熱収縮応力、耐油性、成形強度、耐熱性については、以下の方法で測定し、評価した。
(1)熱収縮応力(ORS)
ASTM D−1504を準拠して測定を行った。
(2)耐油性
得られたスチレン系延伸シートを100×20mmの短冊に切り出し、直径90mmの紙管に巻きつけ、食用油(ホワイトF−2:不二精機株式会社製)を塗布し、60℃の恒温装置で静置して、経時変化により短冊にクラックが入る時間を確認した。
(3)成形強度(耐折強度)
JIS P8115に基づき、縦方向と横方向の平均が5回未満を×、5回以上〜10回未満を○、10回以上を◎とした。
(4)成形性及び耐熱性
深さ27mm、開口部95mm×95mmの容器を熱板接触加熱成形法(加熱温度1.2秒、成形遅れ時間1.5秒、成形時間2.0秒、加熱圧力0.1MPa、成形圧力0.4MPa、金型温度50℃にて成形)で得られた成形品について、表面荒れが生じずに成形できたものを○、表面荒れやその他成形不良が生じたものを×とした。さらに、75℃の熱風乾燥機中に5分間放置後、外観を目視した。外観変形がないものを○、一部変形のあるものを△、大変形のあるものを×とした。
(5)流動性
流動性については、耐衝撃性スチレン系樹脂については、200℃、5kg荷重、ポリ乳酸については、210℃、2.16kg荷重にて測定した。
耐衝撃性スチレン系樹脂(A)としては以下のものを使用した。
(A−1):流動性が2.0g/10min、樹脂中のゴム成分含有率が7%のスチレン系樹脂
(A−2):流動性が4.0g/10min、樹脂中のゴム成分含有量が10%のスチレン系樹脂
(A−3): 流動性が10.0g/10min、樹脂中のゴム成分含有量が3%のスチレン系樹脂
上記樹脂の合成方法については下記の通りである。
(A−1):スチレンモノマー90部、トルエン10部、ブタジエンゴムを6部、t−ブチルパーオキシベンゾエートを300ppm(モノマー比)加え、攪拌式の反応槽において、130℃で1.5時間、140℃〜180℃で3.5時間反応させ、未反応のモノマー及びトルエンを230℃、真空度70〜30Torr.で除去し、精製することで得た。
(A−2):(A−1)の条件において、ブタジエンゴムを8%にした以外は同様の条件で合成することで、上記樹脂を得た。
(A−3):(A−1)の条件において、ブタジエンゴムを2.5%にした以外は同様の条件で合成することで、上記樹脂を得た。
ポリ乳酸(B)としては、Nature Works社製 4032D(流動性7g/10min.、D体:1.4%、重量平均分子量:18万)を使用した。
実施例1
耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)/ポリ乳酸(B)=75/25の比率で、直径30mmのスクリューを有する2軸押出機(日本製鋼所製 TEX30α−31.5BW−5V)に供給し、溶融、混練し、T−ダイよりシートを押し出して、そのシートをロールで冷却、再加熱した後、ロール群の速度差により、シートをシート流れ方向(MDとする)に2.0倍延伸した。さらにテンターにより、シートをシート流れ方向に対して直交方向(TDとする)に2.0倍延伸して、厚み0.25mmのシートを得た。
実施例2
実施例1のTD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例3
実施例1において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)/ポリ乳酸(B)=90/10の比率に変えた以外は同等の方法でシートを得た。
実施例4
実施例3の条件で、TD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例5
実施例1において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)/ポリ乳酸(B)=65/35の比率に変えた以外は同等の方法でシートを得た。
実施例6
実施例5の条件で、TD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例7
実施例1において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)を耐衝撃性スチレン系樹脂(A−2)に変更した以外は同等の方法でシートを得た。
実施例8
実施例7のTD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例9
実施例7において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−2)/ポリ乳酸(B)=90/10の比率に変えた以外は同等の方法でシートを得た。
実施例10
実施例9の条件で、TD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例11
実施例7において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−2)/ポリ乳酸(B)=65/35の比率に変えた以外は同等の方法でシートを得た。
実施例12
実施例11の条件で、TD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例13
実施例1において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)を耐衝撃性スチレン系樹脂(A−3)に変更した以外は同等の方法でシートを得た。
実施例14
実施例13のTD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例15
実施例13において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−3)/ポリ乳酸(B)=90/10の比率に変えた以外は同等の方法でシートを得た。
実施例16
実施例15の条件で、TD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
実施例17
実施例13において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−3)/ポリ乳酸(B)=65/35の比率に変えた以外は同等の方法でシートを得た。
実施例18
実施例17の条件で、TD及びMDの延伸倍率を2.5倍にした以外は同等の方法でシートを得た。
比較例1
実施例1において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)を単独で使用した以外は同等の方法でシートを得た。
比較例2
実施例1において、無延伸(TD及びMD延伸倍率1.0倍)にした以外は同様にしてシートを得た
比較例3
実施例において、耐衝撃性スチレン系樹脂(A−1)の変わりに汎用ポリスチレン(GPPS:MFR:2.0g/10min.)を用いた以外は同様の条件でシートを得た。
評価結果を表1〜3に示す。
Figure 2014189748
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Claims (9)

  1. 耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)とを含有するスチレン系樹脂組成物を二軸延伸してなることを特徴とするスチレン系延伸シート。
  2. 前記耐衝撃性スチレン系樹脂(A)とポリ乳酸(B)との使用割合が(A)/(B)であらわされる質量比として、95/5〜50/50の範囲である請求項1記載のスチレン系延伸シート。
  3. 前記耐衝撃性スチレン系樹脂(A)が、スチレン単独の重合体からなる連続相にゴム状重合体がグラフト重合してなるものである請求項1又は2記載のスチレン系延伸シート。
  4. 前記耐衝撃性スチレン系樹脂(A)中のゴム成分の含有率が2.0〜15質量%のものである請求項3記載のスチレン系延伸シート。
  5. 前記スチレン系樹脂組成物を二軸延伸する際の倍率が、少なくとも一方向で1.3〜8.0倍である請求項1〜4の何れか1項記載のスチレン系延伸シート。
  6. 縦方向、及び横方向の熱収縮応力が0.2〜1.0MPaの範囲である請求項1〜5の何れか1項記載のスチレン系延伸シート。
  7. 請求項1〜6の何れか1項記載のスチレン系延伸シートを熱成形法によって成形してなるものであることを特徴とする成形品。
  8. 食品包装用である請求項7記載の成形品。
  9. 前記食品が、油成分を含有するものである請求項8記載の成形品。
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