JP5599669B2 - 細胞または物質の定量用試薬 - Google Patents

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発明の分野
本発明は、アニオン性界面活性剤を含んでなる、細胞または物質の定量用試薬に関する。本発明は、また、該定量用試薬を使用する定量方法および定量用キットに関する。本発明は、さらに、アニオン性界面活性剤を含んでなる色素抽出剤および脱色剤に関する。
従来、細胞増殖能の測定方法としては、MTT法やWST−1法、WST−8法等が使用されている(非特許文献1)。これらの測定方法は、細胞内の脱水素酵素の働きにより生成されるホルマザンを測定することによって生細胞数を測定する方法である。しかし、これらの測定方法は、共通の問題点として、大量の検体の測定が困難であること、操作が煩雑であること、測定時に遮光が必要であること、染色のムラが形成しやすいこと、細胞の種類および数により発色感度が異なること等が挙げられている。また、細胞の状態を顕微鏡で確認しにくいこと、さらには、試薬が高価であることも挙げられている。
ところで、アニオン性界面活性剤は、これまでに洗剤組成物に使用することが知られている(特許文献1)。しかし、染色後の色素を抽出できることについては報告されていない。
特開2006−188674号公報 Biological & pharmaceutical bulletin, 1996, 19 (11), p1518-1520
本発明者らは、アニオン性界面活性剤が、細胞等を染色した後の色素を脱色および抽出できることを見出した(実施例1、3および4)。また、本発明者らは、色素抽出液の吸光度と細胞数とが直線的に相関していることを見出した(実施例2)。本発明はこれらの知見に基づくものである。
本発明は、アニオン性界面活性剤を含んでなる細胞または物質の定量用試薬を提供することを目的とする。本発明は、また、該定量用試薬を使用する定量方法および定量用キットを提供することを目的とする。本発明は、さらに、アニオン性界面活性剤を含んでなる色素抽出剤および脱色剤を提供することを目的とする。
本発明によれば、アニオン性界面活性剤を含んでなる、細胞または物質の定量用試薬(以下、「本発明による定量用試薬」ということがある)が提供される。
本発明によれば、染色された対象細胞または対象物質に、アニオン性界面活性剤を接触させ、除去または抽出された染色液色素を定量することを含んでなる細胞または物質の定量方法(以下、「本発明による方法」ということがある)が提供される。
本発明によれば、本発明による定量用試薬を含んでなる、定量用キット(以下、「本発明によるキット」ということがある)が提供される。
本発明によれば、アニオン性界面活性剤を含んでなる色素抽出剤または脱色剤が提供される。
本発明による定量方法は、従来の方法と比較して、遮光やインキュベーション等の工程が不要であるから、簡便かつ迅速に対象物質を定量することができる点、酵素反応を利用しないため、供試薬剤によるpHの変動、温度、反応時間、培地成分(血清中酵素等)の影響を受けにくく、また、染色のムラが形成されにくいため、精度の高い定量が可能となる点、有機溶媒や放射性元素を使用しないので操作が安全で溶液の廃棄が容易である点、染色前後で長期間保存可能なため、大量な検体でも短時間で処理することができる点で有利である。
本発明による定量方法は、また、低コストで実施することができ、市販のWST−1測定キットやMTT測定キットの約1%程度のコストで行うことができる点で有利である。
また、本発明は、未だ有用な手法は開発されていない細胞の石灰化の定量分析や染色後のメンブレンの脱色および再染色等、幅広い分野に応用できる点で有利である。
本発明による方法の実施態様の例を示した図である。 トリパンブルー染色法を用いた付着細胞の生死判定試験の結果を示した図である。A:付着力のある細胞(染色液あり)、B:付着力のない細胞(染色液あり)、C:付着力のある細胞(染色液除去)、D:付着力のない細胞(染色液除去)。 染色されたヒト不死化口腔粘膜上皮細胞に対する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの脱色能を示した図である。A:処理前、B:処理後。 吸光スペクトルを測定した結果を示した図である。 各種溶液の脱色能を示した図である。吸光スペクトル測定結果については、縦軸は吸光度、横軸は波長(300〜800nm)を示す。 各種細胞染色液に対する脱色能を示した図である。 細胞生存能の測定について、本発明による方法とWST−1法との比較を示した図である。 ヒドロキシウレア(HU)の細胞毒性に関する評価について、本発明による方法とWST−1法との比較を示した図である。 ヒドロキシウレア(HU)の細胞毒性に関する経時的評価について、本発明による方法とWST−1法との比較を示した図である。 細胞石灰化の定量分析について示した図である。A:処理前の写真、B:処理後の写真、C:アリザリンレッド抽出液の写真、D:吸光スペクトルの測定結果。 CBB染色後のPVDFメンブレンに対する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの脱色能について示した図である。A:CBB染色液による染色、B:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムによる脱色、C:CBB染色による再染色。
発明の具体的な説明
定量用試薬
本発明による定量用試薬において使用される「アニオン性界面活性剤」としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸またはその塩、石鹸等が挙げられる。
本願明細書において、「アルキルベンゼンスルホン酸」は、ベンゼン環にアルキル基とスルホン酸基を有する化合物を意味する。
本願明細書において、「アルキル基」は、アルキル上の1またはそれ以上の水素原子が1またはそれ以上の置換基(同一または異なっていてもよい)により置換されたアルキルおよび非置換アルキルを意味する。置換基としては、アルキルベンゼンスルホン酸の色素抽出能または脱色能を妨げない置換基を選択することができる。置換基の最大数は、当業者であれば、アルキル上の置換可能な水素原子の数に依存して決定することができる。アルキル基は、好ましくは、非置換アルキル基である。
アルキル基は、直鎖型であっても分岐型であってもよく、分岐鎖は環状構造(例えば、C3−7環状アルキル基)を形成してもよいが、好ましくは、直鎖型である。
アルキル基の主鎖の炭素数は、例えば、5〜20とすることができるが、好ましくは、8〜16であり、より好ましくは、10〜14である。
本願明細書において、「ベンゼン環」は、ベンゼン環上のアルキル基とスルホン酸基以外の1またはそれ以上の水素原子が1またはそれ以上の置換基(同一または異なっていてもよい)により置換されたベンゼン環およびアルキル基とスルホン酸基以外で置換されていないベンゼン環を意味する。置換基としては、アルキルベンゼンスルホン酸の色素抽出能または脱色能を妨げない置換基を選択することができる。ベンゼン環は、好ましくは、アルキル基とスルホン酸基以外で置換されていないベンゼン環である。
アルキルベンゼンスルホン酸の塩としては、アルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩、亜鉛塩等が挙げられるが、好ましくは、アルカリ金属塩、より好ましくは、ナトリウム塩である。
アルキルベンゼンスルホン酸またはその塩の好ましい態様は、直鎖型の非置換C8〜16アルキル基のみを有するベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩であり、より好ましくは、直鎖型の非置換C10〜14アルキル基のみを有するベンゼンスルホン酸のナトリウム塩である。
本発明において使用されるアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩は、市販されているものを入手することができる。
本発明において使用されるアルキルベンゼンスルホン酸またはその塩は、また、公知の方法に従って製造することもできる。
本発明による定量用試薬は、アルキルベンゼンスルホン酸またはその塩を0.5〜5w/v%、好ましくは、1〜3w/v%で、蒸留水、リン酸緩衝液(PBS(−))等の溶媒に溶解させて使用することができる。
本願明細書において、「石鹸」は、脂肪酸の塩を意味する。
脂肪酸の炭素数は、例えば、8〜22とすることができるが、好ましくは、10〜20であり、より好ましくは、12〜18である。脂肪酸は、飽和脂肪酸であっても、不飽和脂肪酸であってもよいが、好ましくは、飽和脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸)である。
脂肪酸の塩としては、アルカリ金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アルギニン塩等が挙げられるが、好ましくは、アルカリ金属塩、より好ましくは、ナトリウム塩またはカリウム塩である。
石鹸の好ましい態様は、C12〜18脂肪酸のアルカリ金属塩であり、より好ましくは、C12〜18脂肪酸のナトリウム塩またはカリウム塩である。
本発明において使用される石鹸は、市販されているものを入手することができる。
本発明において使用される石鹸は、また、公知の方法に従って製造することもできる。
本発明による定量用試薬は、石鹸を0.5〜5w/v%、好ましくは、1〜3w/v%で、蒸留水、リン酸緩衝液(PBS(−))等の溶媒に溶解させて使用することができる。
本発明による定量用試薬において使用される「アニオン性界面活性剤」は、単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
実施例によれば、本発明おいて使用されるアニオン性界面活性剤は、染色された細胞の染色液色素を抽出することができる(実施例1)。また、アニオン性界面活性剤は、染色された細胞中の石灰化部分の染色液色素を抽出することができる(実施例3)。さらに、アニオン性界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)は、対象物質(タンパク質)と結合した染色液色素を脱色(除去)することができる(実施例4)。
このように、アニオン性界面活性剤は、染色された対象細胞または対象物質の染色液色素を脱色し、抽出することができる。従って、アニオン性界面活性剤は対象物質の定量用試薬として用いることができる。
本願明細書において、「定量用試薬」は、染色された対象細胞または対象物質の色素を脱色または抽出することができる溶剤または薬剤を意味する。
本発明によれば、アニオン性界面活性剤を含んでなる色素抽出剤または脱色剤が提供される。
本発明による色素抽出剤または脱色剤によれば、タンパク質検出のために染色されたメンブレンやゲルから色素を抽出または除去することができる。本発明による色素抽出剤または脱色剤を用いることにより、同一のメンブレン等に対して異なる染色液で染色することができる(例えば、同一メンブレンに対してCBB染色とStains−All染色を行うこところができる)。また、染色不十分であった場合に、本発明による色素抽出剤または脱色剤を用いることにより、一度脱色し、再度染色することもできる。
定量方法
本発明による方法によれば、本発明による定量用試薬を用いて、対象細胞または対象物質を定量的に測定することができる。
具体的には、本発明による方法は、染色された対象細胞または対象物質に、アニオン性界面活性剤(本発明による定量用試薬)を接触させ、得られた溶液中の染色液色素を定量することにより実施することができる。
本願明細書において、「対象細胞」は、本発明による定量用試薬を用いて定量できるものであれば特に限定されない。細胞は、好ましくは、付着細胞である。付着細胞としては、例えば、線維芽細胞、上皮細胞等が挙げられる。
本願明細書において、「対象物質」は、本発明による定量用試薬を用いて定量できるものであれば特に限定されず、例えば、細胞小器官や、組織または細胞に含まれる特定の物質(例えば、細胞内に沈着されたカルシウム塩、リン酸塩等)が挙げられる。
対象が細胞である場合は、細胞培養系や組織切片において実施することができる。対象が物質である場合は(例えば、特定の細胞小器官または細胞もしくは組織に含まれる特定の物質)、対象物質を含む細胞培養系や組織切片において、あるいは対象物質としてのタンパク質を用いて実施することができる。
本発明による方法は、例えば、下記工程により実施することができる:
(i)細胞培養系において、検出対象である細胞または検出対象を含んでなる細胞を染色液で染色する工程;
(ii)工程(i)で得られた染色された細胞に、本発明による定量用試薬を接触させる工程;および
(iii)工程(ii)で得られた溶液中の染色液色素を定量する工程。
工程(i)において、細胞培養系は、検出対象である細胞または検出対象を含んでなる細胞を播種し、培養することにより準備することができる。
工程(i)において、細胞は、染色する前に固定することができる。ここで、細胞の固定は、例えば、メタノール、ホルマリン、パラホルムアルデヒド等を用いて行うことができる。固定液は、適宜希釈して用いることができる。固定液は、染色前に除去することができ、また、細胞は、染色前に乾燥させることができる。このように固定された細胞は、長期間保存することができる。
本発明による方法は、また、例えば、下記工程により実施することができる:
(i’)検出対象を含んでなる組織切片または検出対象であるタンパク質を染色液で染色する工程;
(ii’)工程(i’)で得られた染色された組織切片やタンパク質に、本発明による定量用試薬を接触させる工程;および
(iii’)工程(ii’)で得られた溶液中の染色液色素を定量する工程。
工程(i’)においては、組織切片は、例えば、凍結切片、パラフィン切片等として準備することができる。タンパク質は、メンブレン(例えば、PVDFメンブレン、ニトロセルロースメンブレン、ナイロンメンブレン等)、ゲル(例えば、SDS−PAGEゲル、アガロースゲル等)に結合させた状態で準備することができる。
工程(i)または工程(i’)において、使用する染色液は、当業者であれば、対照細胞または対象物質に応じて適宜決定することができる。
本願明細書において、「染色」とは、色素を含む染色液を用いて対象物質を着色することを意味する。
本願明細書において、「染色液」は、対象細胞または対象物質を染色できる色素を含み、かつ本発明による定量用試薬で抽出できるものであればよく、好ましくは、水溶性染色液である。水溶性染色液としては、例えば、ギムザ染色液、メチルグリーン染色液、ナイルブルー染色液、ボンソーキシリジン染色液、ライトグリーン染色液、クーマシーブリリアントブルー染色液が挙げられる。
染色液は、当業者であれば、対象物質と染色液の組み合わせに応じて適宜希釈して使用することができる。
染色液は、工程(ii)または工程(ii’)の前に除去し、その後、水、リン酸緩衝液(PBS)等で洗浄することができる。染色後の細胞は、工程(ii)または工程(ii’)の前に乾燥させることができる。このように染色された細胞等は、長期間保存することができる。
工程(ii)において、「本発明による定量用試薬を接触させる」とは、工程(i)で得られた染色された細胞に本発明による定量用試薬を添加し、好ましくは、これを攪拌することにより行うことができる。攪拌は、例えば、振とう攪拌等に供することにより行うことができる。「接触」は、染色された細胞の染色液色素が本発明による定量用試薬により完全に抽出されるまで行うことができる。
工程(ii’)において、「本発明による定量用試薬を接触させる」とは、工程(i’)で得られた染色された組織切片またはタンパク質に本発明による定量用試薬を添加し、好ましくは、これを攪拌することにより行うことができる。攪拌は、例えば、振とう攪拌等に供することにより行うことができる。「接触」は、染色された組織切片またはタンパク質の染色液色素が本発明による定量用試薬により完全に抽出されるまで行うことができる。
工程(iii)において、工程(ii)で得られた溶液(色素抽出液)中の染色液色素は、吸光度、吸光スペクトル等を測定することにより定量することができる。工程(iii’)において、工程(ii’)で得られた溶液(色素抽出液)中の染色液色素は、吸光度、吸光スペクトル等を測定することにより定量することができる。
実施例によれば、細胞数と溶液の吸光度(色素濃度)との間には直線的な相関関係が認められた(実施例2)。従って、工程(iii)または工程(iii’)において、定量された色素の量に基づいて、対象細胞または対象物質を定量することができる。
例えば、対象が細胞である場合には、該細胞数と吸光度との関係を示す検量線を作成し、細胞の数を定量することができる。また、対象が物質(例えば、細胞中に含まれるカルシウム塩)である場合には、該物質量(例えば、カルシウム塩の量)と吸光度との関係を示す検量線を作成し、対象物質(例えば、カルシウム塩)を定量することができる。
本発明による方法の実施態様の例を図1に示す。
本発明によれば、本発明による定量方法を利用して、細胞の石灰化を測定する方法が提供される。
本願明細書において、「細胞の石灰化」とは、細胞内にカルシウム塩が沈着した状態を意味する。
例えば、工程(i)において、染色液としてカルシウム塩を染色することができるアリザリンレッド染色液を使用することにより、細胞内に沈着されたカルシウム塩、すなわち細胞の石灰化を定量化することができる。
本発明によれば、また、本発明による定量方法を利用して、細胞の生存能または増殖能に与える被験物質の影響を測定することができる。また、本発明による定量方法を利用して、細胞の生物学的機能(例えば、細胞の石灰化能等)に与える被験物質の影響を測定することができる。
本願明細書において、「被験物質」としては、例えば、化合物、タンパク質、合成ポリペプチド、精製または部分精製ポリペプチド、抗体、細菌放出物質(細菌代謝産物を含む)、核酸(DNA、RNA等)等が挙げられ、好ましくは、化合物であるが、これらに限定されるものではない。「被験物質」は新規な物質であってもよいし、公知の物質であってもよい。
例えば、工程(i)を、被験物質存在下の細胞培養系および被験物質不在下の細胞培養系において行い、工程(iii)の後に、工程(iv−1)被験物質存在下および被験物質不在下における対象細胞の量を比較する工程、を更に含むことができる。被験物質の存在により、対象細胞の量が減少した場合、該被験物質を細胞毒性がある物質であると判定することができる。また、被験物質の存在により、対象細胞の量が増加した場合、該被験物質を細胞増殖促進能がある物質であると判定することができる。
また、工程(i)を、被験物質存在下の細胞培養系および被験物質不在下の細胞培養系において行い、工程(iii)の後に、工程(iv−2)被験物質存在下および被験物質不在下における対象物質の量を比較する工程、を更に含むことができる。被験物質の存在により、対象物質の量(例えば、カルシウム塩の量)が減少または増加した場合、該被験物質を、該対象物質の量を指標にして判定可能な細胞の生物学的機能(例えば、細胞の石灰化能)に影響を与える物質であると判定することができる。
定量用キット
本発明によれば、本発明による方法を実施するための定量用キットが提供される。
本発明による定量用キットとしては、例えば、細胞の生存能または増殖能を測定するためのキットであって、本発明による定量用試薬を少なくとも含んでなる定量用キットが挙げられる(第一の態様の定量用キット)。
第一の態様の定量用キットによれば、対象細胞を定量することにより細胞の生存能または増殖能を測定することができる。
第一の態様の定量用キットは、所望により、対象細胞を染色するための染色液、色素を定量するための種々の試薬(例えば、固定液、緩衝剤等)、説明書、および/または器具等を更に含むことができる。
本発明による定量用キットとしては、また対象物質を定量するためのキットであって、本発明による定量用試薬を少なくとも含んでなる定量用キットが挙げられる(第二の態様の定量用キット)。
第二の態様の定量用キットによれば、対象物質(例えば、細胞中に含まれる目的の物質)を定量することができる。
第二の態様の定量用キットは、所望により、対象物質を染色するための染色液、色素を定量するための種々の試薬(例えば、固定液、緩衝剤等)、説明書、および/または器具等を更に含むことができる。
第二の態様の定量用キットとしては、例えば、対象物質を染色するための染色液としてアリザリンレッド染色液を含んでなる、細胞の石灰化を測定するためのキットが提供される。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:アニオン性界面活性剤の脱色/抽出能の測定
(1)トリパンブルー染色法を用いた付着細胞の生死判定試験
ヒト歯髄由来細胞を24ウェルプレート(Costar社製)に10,000個/ウェルで播種し、5日間培養した後、0.4w/v%トリパンブルー染色液(和光純薬工業株式会社製)を300μl/ウェルで添加し、位相差顕微鏡(Nikon社製)で観察した。なお、本願明細書の実施例において、ヒト歯髄由来細胞は、日本歯科大学の倫理委員会により承認されたガイドラインのもと日本歯科大学病院で14〜22歳のボランティアから採取されたヒト正常埋伏第三臼歯から得られたヒト歯髄由来の細胞である(以下、「ヒト歯髄由来細胞」はこのようにして得られた細胞を使用する。)。
その結果、付着力のある細胞は、トリパンブルー染色液で染色されなかったが(図2A)、付着力がない細胞(死細胞)はトリパンブルー染色液で染色された(図2B)。
次に、トリパンブルー染色液を除去し、PBS溶液で2回洗浄した。その結果、プレートに付着された細胞は、2回の洗浄後も付着されたままであった(図2C)。一方、付着力のない死細胞は浮遊し、2回の洗浄により除去された。(図2D)。
以上のことから、細胞を播種し、その後PBSで洗浄することにより、付着力のない死細胞は除去され、付着力のある細胞を生細胞として取得できることが確認された。
(2)染色された細胞に対するアニオン性界面活性剤の脱色能の観察
ヒト不死化口腔粘膜上皮細胞(NDUSD−1細胞; Odontology, 1998, 86, p37-47の記載に従って取得することができる)を60mm培養皿(NUNC社製)に50,000個/培養皿で播種し、5日培養した。その後、100%メタノールを添加し(1ml/培養皿)、室温で5分間固定した。100%メタノールを除去し、室温で乾燥させた後、10%ギムザ染色液(MERCK社製)を添加し、室温で30分間染色した。染色液を除去した後、細胞を水洗し、室温で乾燥させた後、位相差顕微鏡で観察した。次いで、1.5w/v%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(化学名:n―ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、和光純薬工業株式会社製;1.5gの直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを100mlの蒸留水に溶解して作製)を添加し、マイクロシェーカー(IKA社製)で30分間振とうさせた。得られた脱色液を除去した後、細胞を水洗し、位相差顕微鏡で観察した。
その結果、NDUSD−1細胞は、10%ギムザ染色液により、細胞質は青色に、核は紫色にそれぞれ染色された(図3A)。一方、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムで処理することにより、細胞内の色素は完全に除去された(図3B)。
(3)吸光スペクトルの測定
実施例1の(2)で得られた脱色液について、吸光スペクトルをマイクロプレートリーダー(日立社製)で測定した。その結果、波長631nmにピークがあることが確認された(図4)。
(4)各種溶液の脱色能の測定
ヒト歯髄由来細胞を24ウェルプレート(Costar社製)に10,000個/ウェルで播種し、5日培養した。その後、100%メタノールを添加し(300μl/ウェル)、室温で5分間固定した。100%メタノールを除去し、室温で乾燥させた。次いで、10%ギムザ染色液(MERCK社製)を添加し、室温で30分間染色した。染色液を除去した後、細胞を水洗し、室温で乾燥させた。ここに、下記表1に示す各種溶液を添加し、マイクロシェーカー(IKA社製)で30分間振とうさせた後、上清を100μlずつ取って96ウェルプレート(IWAKI社製)に移し、マイクロプレートリーダー(日立社製)を用いて波長300−800nmの範囲で吸光スペクトルを測定した。ここで、各種溶液の脱色前の原液を対照として、対照と比べて吸光スペクトルに著しい変化があるものを脱色能があると判定し、対照と比べて吸光スペクトルに変化がないものを脱色能がないと判定した。
脱色能の評価に関しては、位相差顕微鏡で細胞の脱色を観察することにより行った。具体的には、各ウェルについて、以下の基準で評価を行った。
+++(優れた脱色能がある):染色液色素が完全に除去された。
++(脱色能がある):染色液色素が70〜50%除去された。
+(弱い脱色能がある):染色液色素が50〜20%除去された。
±(わずかな脱色能しかない):染色液色素が20%未満しか除去されない。
−(脱色能がない):染色液色素が全く除去されない。
なお、位相差顕微鏡で細胞の構造が確認できなかったものは細胞融解されたと判定した。(※で示した。)
アニオン性界面活性剤である、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウムには優れた脱色能があることが認められた(図5)。一方、ノニオン性界面活性剤であるTritonX−100やTween20には脱色能は認められなかった(図5)。以上の結果から、アニオン性界面活性剤は優れた脱色能を有することが確認された。
(5)各種細胞染色液に対する脱色能の測定
染色液として、ギムザ染色液に代えて、メチルグリーン染色液(和光純薬工業株式会社製)、ナイルブルー染色液(MP Biomedicals,Inc製)、ボンソーキシリジン染色液(和光純薬工業株式会社製)、ライトグリーン染色液(和光純薬工業株式会社製)およびオイルレッドO染色液(Sigma社製)を使用し、各種溶液として直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを使用する以外は、実施例1の(4)の記載に従って脱色能の測定を行った(なお、オイルレッドO染色液の測定のみ、OP9細胞(理化学研究所、Cell Bankより入手)を使用した)。
その結果、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムは水溶性染色液であるメチルグリーン染色液、ナイルブルー染色液、ボンソーキシリジン染色液、ライトグリーン染色液に対しては、優れた脱色能を有することが確認された(図6)。一方、脂溶性染色液であるオイルレッドO染色液に対してはわずかに脱色能を示すのみであった(図6)。
以上のことから、アニオン性界面活性剤は、各種水溶性染色液に対して優れた脱色能を有することが示された。
実施例2:WST−1法との比較実験
(1)細胞生存能の測定試験
ヒト歯髄由来細胞を24ウェルプレート(Costar社製)に1〜5×10個/ウェルの範囲で播種し、4日間培養した後、本発明による方法、WST−1法の各方法を用いてそれぞれ細胞数を測定した。
本発明による方法は、まず、上記プレートに100%メタノールを添加し(300μl/ウェル)、室温で5分間固定した後、100%メタノールを除去し、室温で乾燥させた。次いで、10%ギムザ染色液で染色(室温、30分間)した後、染色液を除去し、細胞を水洗し、室温で乾燥させた。ここに1.5%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加し、マイクロシェーカーで30分間振とうさせた後、上清を100μlずつ取って96ウェルプレート(IWAKI社製)に移し、マイクロプレートリーダーで吸光度を測定した(測定波長:631nm)。
WST−1法は、Cell counting kit(製品コード:CK01;同仁化学社製)を用いて行った。10%のWST−1試薬含有培地を細胞に添加し、遮光で3時間培養後、上清を100μlずつ取って、96ウェルプレートに移した後、マイクロプレートリーダーで吸光度を測定した(波長:450nm)。
その結果、本願発明による方法では、WST−1法と同様に、細胞数と吸光度との間に直線的な相関が認められた(図7)。
(2)被験物質の細胞毒性についての評価試験I
ヒト歯髄由来細胞を24ウェルプレートに20,000個/ウェルで播種した後、ヒドロキシウレア(HU;Sigma社製)を添加し(1日目)、4日目に、各方法を用いてヒドロキシウレアの細胞毒性を測定した。
本願発明による方法は、1日目に各種濃度のヒドロキシウレアを添加する以外は、実施例2の(1)に従って行った。
WST−1法は、1日目に各種濃度のヒドロキシウレアを添加する以外は、実施例2の(1)に従って測定した。
その結果、本願発明による方法によれば、WST−1法と同様に、ヒドロキシウレアの濃度依存的な細胞毒性を評価できることが確認された(図8)。図8からは、本願発明による方法は、WST−1法よりも良好な相関を示すことが認められる。
(3)被験物質の細胞毒性についての評価試験II
ヒト歯髄由来細胞を24ウェルプレートに20,000個/ウェルで播種した後、ヒドロキシウレアを添加し(1日目)、各方法を用いて、ヒドロキシウレアの細胞毒性について経時変化を測定した。
本願発明による方法は、1日目に各種濃度のヒドロキシウレアを添加すること、1〜4日目まで毎日測定すること以外は、実施例2の(1)に従って行った。
WST−1法は、1日目に各種濃度のヒドロキシウレアを添加すること、1〜4日目まで毎日測定すること以外は、実施例2の(1)に従って測定した。
その結果、本願発明による方法によれば、WST−1法よりも鮮明に、ヒドロキシウレアの細胞毒性を経時的に評価できることが確認された(図9)。
実施例3:細胞の石灰化の定量
ヒト歯髄由来細胞を24ウェルプレートに30,000個/ウェルで播種し、2日間培養し100%融合した後、Proc. Natl. Acad. Sci. U S A, 2000, 97, 13625-30の記載に従って、石灰化分化培地で2週間、石灰化の分化誘導を行った。その後、石灰化が誘導された細胞を4%パラホルムアルデヒド(300μl/ウェル)で30分間固定した。次いで、アリザリンレッド染色液(Sigma社製)で染色(室温、60分間)した後、染色液を除去し、細胞を水洗し、室温で乾燥させた後、位相差顕微鏡で観察した。ここに1.5%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加し、マイクロシェーカーで30分間振とうさせた後、マイクロプレートリーダーで吸光スペクトルを測定した。さらに、得られた抽出液を除去した後、細胞を水洗し、位相差顕微鏡で観察した。
その結果、1.5%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムによりアリザリンレッド染色液の脱色が可能であることが確認された(図10A〜C)。また、波長517nmにピークがあることが確認された(図10D)。
また、脂肪酸ナトリウムおよび脂肪酸カリウムについても同様に、アリザリンレッド染色液の脱色が可能であることが確認された(データ省略)。
実施例4:タンパク質染色液に対する脱色能
OP9細胞(理化学研究所、Cell bankより入手)からProteoExtract(登録商標) Subcellular Proteome Extration Kit (Calbiochem Cat# 539790、EMD Chemicals Inc製)で細胞の質、膜、核および骨格のたんぱく質をそれぞれ抽出し、SDS−PAGE後、PVDFメンブレン(Invitrogen社製)にタンパク質を転写し、クーマシーブリリアントブルー(CBB)染色液で染色を行った(図11A)。その後、PVDFメンブレンを1.5%直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムに浸して、マイクロシェーカーで30分間振とうさせた。その結果、たんぱく質と結合したCBB色素は脱色された(図11B)。その後さらに、このPVDFメンブレンに対してCBB染色を行うと、最初の染色と同様の位置で染色された(図11C)。
以上のことから、アニオン性界面活性剤による脱色後のタンパク質は、再染色が可能であることが示された。

Claims (4)

  1. 染色された対象細胞または対象物質に、アニオン性界面活性剤を接触させ、除去または抽出された染色液色素を定量することを含んでなる、細胞または物質の定量方法であって、対象物質が、細胞または組織中に含まれる物質である、方法
  2. 請求項1に記載の方法に用いるための、アニオン性界面活性剤を含んでなる、細胞または物質の定量用試薬。
  3. 請求項2に記載の定量用試薬を含んでなる、細胞または物質の定量用キット。
  4. 請求項1に記載の方法に用いるための、アニオン性界面活性剤を含んでなる、色素抽出剤。
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