JP5599642B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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この様な技術によれば、基板間に接着剤などを介在させることなく基板同士を貼り合わせることができる。そのため、貼り合わせ後の処理(例えば、プラズマ処理、熱処理、化学処理など)におけるプロセス条件の多様化を図ることができる。また、pn接合や絶縁膜の埋め込みなども容易とすることができる。
第1の基板の貼り合わせ面と、第2の基板の貼り合わせ面と、を貼り合わせて1枚の基板を形成する基板処理装置であって、
前記第1の基板を載置する載置部と、
前記載置部に載置された前記第1の基板と所定の間隔をあけて対峙させた前記第2の基板の周縁部を保持する保持部と、
前記保持部を前記周縁部から退避方向に移動させて、前記保持部による前記周縁部の保持状態を変化させる状態変化部と、
前記状態変化部を制御して、前記保持部の退避方向への移動の速度または方向を一時的に変化させて、貼り合わせの進行状態を変化させる制御部と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置が提供される。
第1の基板の貼り合わせ面と、第2の基板の貼り合わせ面と、を貼り合わせて1枚の基板を形成する基板処理方法であって、
前記第1の基板を載置部に載置する工程と、
前記載置部に載置された前記第1の基板と所定の間隔をあけて対峙させた前記第2の基板の周縁部を保持する工程と、
前記第2の基板の所定の位置を押圧して前記第2の基板の貼り合わせ面の一部と、前記第1の基板の貼り合わせ面の一部と、を接触させる工程と、
前記周縁部の保持状態が一時的に変化するように制御することで貼り合わせの進行状態を変化させる工程と、
を備えたことを特徴とする基板処理方法が提供される。
図1は、本実施の形態に係る基板処理装置を例示するための模式図である。
図1に示すように、基板処理装置1には、載置部2、基板保持部3、押圧部4、撮像部5、照明部6、支持部7、制御部8が設けられている。
また、後述する照明部6の下方には座部2bが設けられている。座部2bは、載置面2aの位置が所定の高さとなるようにするために設けられている。座部2bは必ずしも必要ではなく、必要に応じて適宜設けるようにすればよい。
基板保持部3には、保持部3a、状態変化部3b、基部3cが設けられている。
保持部3aは、載置部2に載置された基板W1と所定の間隔をあけて対峙させた基板W2の周縁部を保持する。貼り合わせる前の基板W1と基板W2との間隔は、例えば、200μm〜500μm程度とすることができる。
傾斜部3dは、保持部3aの先端側が載置面2aに近づく方向に傾斜している。なお、傾斜部3dをテーパ状とすることもできる。この場合、保持部3aの形状を略円錐状、略角錐状、略円錐台状、略角錐台状などとすることができる。
例えば、図1中の矢印Aの方向に保持部3aの位置を変化させるようにすることができる。この場合、傾斜部3dの先端側が載置面2aに近づく方向に傾斜しているため、保持部3aを基板W2の径外方向(退避方向)に移動させる際の移動量に応じて基板W2の周縁部の高さ方向の位置を徐々に下げるようにすることができる。
状態変化部3bは、例えば、サーボモータやパルスモータなどの制御モータにより構成されるものとすることができる。
また、後述する撮像部5からの画像データに基づいて、載置部2に載置された基板W1に対する基板W2の位置合わせを行う図示しない位置合わせ部を設けるようにすることができる。図示しない位置合わせ部としては、保持部3aに保持された基板W2の外周端を水平方向に押して基板W2の位置合わせを行うようなものを例示することができる。
押圧部4は、保持部3aに保持された基板W2の略中央部分をパッド4cで押圧することにより基板W2を撓ませて、基板W1の貼り合わせ面の一部と基板W2の貼り合わせ面の一部とを接触させる。
移動部4aは、載置部2の載置面2aと対向させるようにして支持部7に設けられている。
移動部4aは、サーボモータやパルスモータなどの制御モータにより構成されるものとすることができる。また、圧力制御された流体により駆動されるもの(例えば、エアシリンダなど)などにより構成されるものとすることもできる。
パッド4cは、例えば、シリコンゴムやフッ素ゴムなどの軟質樹脂により形成されるものとすることができる。この場合、パッド4cをシリコンゴムあるいはフッ素ゴムから形成するものとすれば、基板W2が汚染されることを抑制することができる。
撮像素子部5aは、撮像された光学像の画像データを電気信号に変換する。撮像素子部5aとしては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子が周期的に複数配列されたものを例示することができる。
撮像された光学像の画像データは電気信号に変換され撮像部5から制御部8に送られる。
また、平面的に光を出射するものではなくてもよいが、平面的に光を出射するものとすれば貼り合わせ状態の光学像を撮像することが容易となる。
また、出射される光の波長は特に限定されないが、出射される光の波長を1000nm〜1100nm程度とすれば載置部2、基板W1、基板W2を透過させることが容易となる。そのため、貼り合わせ状態の光学像を撮像することが容易となる。
また、貼り合わせ状態の光学像を基板W1、基板W2を透過する光により撮像する場合を例示したがこれに限定されるわけではない。例えば、基板W1、基板W2に光を照射し、反射した光を撮像部5により撮像するようにしてもよい。
貼り合わされた部分と貼り合わされる前の部分(貼り合わされていない部分)とでは、光学的な特性が変化する。例えば、貼り合わされた部分の方が光の透過率が高くなる。そのため、撮像部5により基板W1と基板W2との貼り合わせの状態を撮像することで、貼り合わされた部分と貼り合わされる前の部分とを判別することができる。すなわち、撮像部5により撮像された光学像の画像データを電気信号に変換し、制御部8において画像処理を行うことで貼り合わせ状態を検出することができる。
対峙させた2枚の基板W1、W2の所定の位置に荷重をかけて貼り合わせを行う場合には、貼り合わされる基板間に空気層が存在することになる。そして、荷重をかけることで空気層を排除しながら貼り合わせを進行させることになる。
例えば、図2(a)に示すように、貼り合わされた部分100が略同心円状となって貼り合わせが進行する場合(均等に貼り合わせが進行する場合)がある。一方、図2(b)に示すように、貼り合わせの進行が速い部分101aと貼り合わせの進行が遅い部分101bとが生じることで貼り合わされた部分101が変形する場合もある。
そのため、貼り合わせ条件(例えば、均等に貼り合わせを進行させるための条件)を一度設定しても、貼り合わせ面の表面状態などが変化すると均等に貼り合わせを進行させることができなくなるおそれがある。
例えば、図2(b)に例示をしたものの場合には、貼り合わせの進行が遅い部分101bの近傍にある保持部3aの退避方向への移動速度を一時的に上げるように状態変化部3bを制御するようにすることができる。または、貼り合わせの進行が速い部分101aの近傍にある保持部3aの位置を制御してこの部分における基板W2の周縁部位置の下降を一時的に停止させたり、上げたりするようにすることができる。その様にすれば、均等に貼り合わせを進行させることができるので、ボイドや位置ずれの発生を抑制することができる。
本実施の形態においては、大気圧環境下において基板W1と基板W2との貼り合わせを行うようにしている。そのため、支持部7と基台9とにより載置部2、基板保持部3、照明部6などが囲まれている必要はない。ただし、支持部7と基台9とにより載置部2、基板保持部3、照明部6などが囲まれるようにすれば、貼り合わせ面にパーティクルなどの異物が付着することを抑制することができる。この場合、支持部7と基台9とによりパーティクルなどの侵入が抑制される程度の気密構造を形成するようにすればよい。
また、制御部8は、撮像部5により撮像された光学像の画像データに基づいて貼り合わせの進行状態を変化させる。例えば、電気信号に変換され撮像部5から送られてきた画像データを画像処理し、その結果に基づいて状態変化部3bの制御を行い貼り合わせの進行状態を変化させるようにすることができる。
まず、図示しない搬送装置や作業者などにより基板W1が搬入されて、載置部2の載置面2a上の所定の位置に載置される。載置面2a上の所定の位置に載置された基板W1は、図示しない真空チャックや静電チャックなどにより保持される。
この際、撮像部5により基板W1と基板W2とを撮像して、基板W1に対する基板W2の位置合わせを行うようにすることができる。
また、図1中の矢印Bに示す方向に保持部3aの位置を変化させるようにすれば基板W2の周縁部の高さ方向の位置をより詳細に制御することができる。
また、図1中の矢印Cの方向に揺動させて保持部3aの位置を変化させるようにすれば、図1中の矢印Aの方向の位置の変化と、矢印Bの方向の位置の変化とを1つの変化で行わせることができる。
以後、必要に応じて前述の手順を繰り返すことで基板W1、基板W2の貼り合わせを連続的に行うことができる。
まず、基板W1を載置部に載置する(ステップS1)。
次に、載置部に載置された基板W1と所定の間隔をあけて対峙させた基板W2の周縁部を保持する(ステップS2)。
基板W1と基板W2との間隔は、例えば、200μm〜500μm程度とすることができる。
この際、基板W2を押圧する位置は中央部分とすることもできるし、任意の位置とすることもできる。例えば、基板W2の一方の周縁部が押圧されるようにすることもできる。この様にすれば、基板W2の一方の周縁部を貼り合わせの起点とすることができる。
例えば、基板W1と、基板W2の周縁部と、の間の距離が変化するように周縁部の保持状態を制御する。そして、周縁部の保持状態を制御することで貼り合わせが均等に進行するように貼り合わせの進行状態を変化させるようにすることができる。
基板W2の周縁部の保持が解除されると、対峙させた2枚の基板W1、W2の貼り合わせ面同士が全面において貼り合わされることになる。
前述の実施の形態に関して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、または、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、基板処理装置1が備える各要素の形状、寸法、材質、配置、数などは、例示をしたものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、2枚の基板を貼り合わせる場合を例示したが、3枚以上の基板を貼り合わせることもできる。例えば、すでに複数の基板が貼り合わされた基板を載置部2に載置し、載置された基板に基板W2を貼り合わせるようにすることができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (8)
- 第1の基板の貼り合わせ面と、第2の基板の貼り合わせ面と、を貼り合わせて1枚の基板を形成する基板処理装置であって、
前記第1の基板を載置する載置部と、
前記載置部に載置された前記第1の基板と所定の間隔をあけて対峙させた前記第2の基板の周縁部を保持する保持部と、
前記保持部を前記周縁部から退避方向に移動させて、前記保持部による前記周縁部の保持状態を変化させる状態変化部と、
前記状態変化部を制御して、前記保持部の退避方向への移動の速度または方向を一時的に変化させて、貼り合わせの進行状態を変化させる制御部と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。 - 前記第2の基板は複数の前記保持部により周縁部を保持され、
前記制御部は、複数の前記保持部のうち、貼り合せの進行状態が遅いまたは速い部分の近傍にある保持部の移動の速度を一時的に変化させるように前記状態変化部を制御することを特徴とする請求項1の基板処理装置。 - 前記第1の基板と前記第2の基板との貼り合わせの状態を撮像する撮像部をさらに備え、
前記制御部は、前記撮像部により撮像された光学像の画像データに基づいて前記貼り合わせの進行状態を変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。 - 前記状態変化部は、前記第1の基板と、前記第2の基板の周縁部と、の間の距離が変化するように前記周縁部の保持状態を変化させることを特徴とする請求項1〜3に記載の基板処理装置。
- 第1の基板の貼り合わせ面と、第2の基板の貼り合わせ面と、を貼り合わせて1枚の基板を形成する基板処理方法であって、
前記第1の基板を載置部に載置する工程と、
前記載置部に載置された前記第1の基板と所定の間隔をあけて対峙させた前記第2の基板の周縁部を保持する工程と、
前記第2の基板の所定の位置を押圧して前記第2の基板の貼り合わせ面の一部と、前記第1の基板の貼り合わせ面の一部と、を接触させる工程と、
前記周縁部の保持状態が一時的に変化するように制御することで貼り合わせの進行状態を変化させる工程と、
を備えたことを特徴とする基板処理方法。 - 前記第1の基板と前記第2の基板との貼り合わせの状態を撮像する工程をさらに備え、
前記貼り合わせの進行状態を変化させる工程において、前記撮像された光学像の画像データに基づいて前記貼り合わせの進行状態を変化させることを特徴とする請求項5記載の基板処理方法。 - 前記貼り合わせの進行状態を変化させる工程において、前記第1の基板と、前記第2の基板の周縁部と、の間の距離が変化するように前記周縁部の保持状態を制御することを特徴とする請求項5または6に記載の基板処理方法。
- 前記第2の基板の貼り合わせ面の一部と、第1の基板の貼り合わせ面の一部と、を接触させる工程において、前記第2の基板の一方の周縁部が押圧されることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の基板処理方法。
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