JP5598722B2 - 音声再生装置、音声再生装置における再生音調整方法 - Google Patents

音声再生装置、音声再生装置における再生音調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、音源データに基づいて音声を再生する音声再生装置に係り、特に、個々のユーザに適した再生音の調整を行なう音声再生装置、音声再生装置における再生音調整方法に関する。
多くの音声再生装置はイコライザ機能を備えている。イコライザ機能は、再生音の周波数特性を調整することで、聴感上の音響特性をフラットにしたり、特定の周波数帯域を強調して音像を明確にする等のために用いられる。また、小音量時に低音域と高音域とを増強し、均一な聴感を実現するラウドネス効果を得るためにも用いられている。
イコライザ機能は、再生音域を複数の音域、例えば、低音域、中低音域、中音域、中高音域、高音域に分けて、それぞれの音域ごとに強調や低減の度合いを自由に設定するものや、ジャンルあるいは周辺環境、年齢等のユーザ属性等に対応してプリセットされた周波数特性を選択するもの等が実用化されている。
ところで、リスニング環境やユーザの聴覚はそれぞれであるから、音声再生装置が出力する音声の周波数特性と、聴感上の音響特性とは必ずしも一致しない。例えば、音声再生装置がフラットな周波数特性で音声を出力しても、リスニング環境やユーザの聴覚によっては、特定の音域が強調されて聴こえたり、特定の音域が弱められて聴こえたりすることがよくある。このため、近年、イコライザの機能性を高める目的で、聴感上の音響特性に基づいて再生音をイコライズすることが行なわれている。
従来、聴感上の音響特性の調整は、検査対象の周波数帯域を有する比較音と、それより広い周波数帯域の基準音とを交互に再生し、比較音が基準音と同じ音量に聴こえるようにユーザが比較音の音量を調整することで行なっていた。
そして、比較音の音量を所定の基準よりを上げた周波数帯域については、ユーザにとって弱く聴こえたことから強調して再生し、また、比較音の音量を所定の基準よりを下げた周波数帯域については、ユーザにとって強く聴こえたことから、弱めて再生することで、ユーザの聴感上フラットな周波数特性を得ることができる。
この聴感上フラットな周波数特性を基準に、ユーザの希望するイコライズを行なうことにより、よりユーザの好みや意図に合致した音声再生を楽しむことが可能となる。
特開平09−027996号公報
しかしながら、比較音と基準音とを交互に再生し、比較音が基準音と同じ音量に聴こえるように比較音の音量を調整することは、音の記憶に頼ることになるため、ユーザにとって容易な作業でなく、不正確になりがちである。また、音量対比のために試行錯誤を繰り返すことになり、再生音調整作業に時間を要してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、個々のユーザに適した再生音の調整を行なう音声再生装置、音声再生装置における再生音調整方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様である音声再生装置は、所定の周波数帯域を有する基準音を再生するための基準音音源データおよびそれぞれ周波数帯域の異なる比較音を再生するための比較音音源データを格納する音源データ格納部と、前記音源データ格納部に格納された音源データに基づいて、前記基準音と前記比較音とを再生する再生処理部と、前記比較音に対する音量調整操作を受け付ける比較音音量調整操作部と、前記基準音と、受け付けた音量調整操作に従った音量の比較音とを同時に出力するとともに、前記音量調整操作の結果を再生に係る比較音と対応付けて記録する音響特性情報生成部と、を備えたことを特徴とする。
ここで、前記基準音音源データと前記比較音音源データは、前記再生処理部において異なるチャンネルで並行して再生されることができる。
また、前記音響特性情報生成部は、前記基準音と前記比較音とを混合して出力するようにしてもよい。このとき、前記音響特性情報生成部は、前記基準音と前記比較音とを混合した混合音を複数のチャンネルに出力することができる。
また、前記基準音と前記比較音の音量を連動して変化させる主音量調整操作を受け付ける主音量調整操作部をさらに備え、前記音響特性情報生成部は、前記比較音に対する音量調整操作の結果を、さらに、前記主音量調整操作の結果と対応付けて記録するようにしてもよい。
また、複数の比較音に対応付けられた前記音量調整操作の結果に基づいて、聴感上音響特性を算出する音響特性調整部をさらに備えるようにしてもよい。このとき、前記音源データ格納部は、楽曲を再生するための楽曲音源データをさらに格納し、前記再生処理部は、前記音源データ格納部に格納された楽曲音源データに基づいて楽曲を再生し、前記音響特性調整部は、前記楽曲の再生に際し、算出した前記聴感上音響特性に基づいて再生音の周波数特性を変化させることができる。
いずれの場合も、前記比較音音量調整操作部は、前記比較音と前記基準音とが同じ音量になるように前記比較音音量調整操作部を操作するように促すことが望ましい。また、前記それぞれの比較音の周波数帯域は、前記基準音の周波数帯域より狭くすることができる。さらには、前記比較音および前記基準音は、楽器音とすることができる。
あるいは、前記比較音および前記基準音は、それぞれが協和音を構成する音高としてもよい。このとき、前記比較音および前記基準音は、基本周波数を欠いた倍音列とならないように音高が定められていることが望ましい。
また、前記音源データ格納部は、前記基準音音源データと比較音音源データとを、同一トラックの別個のチャンネル音声として格納するようにしてもよい。このとき、前記比較音音量調整操作部は、前記別個のチャンネル音声の出力のオンオフを独立して切り替え可能とすることができる。
また、前記再生処理部は、前記比較音に応じて異なる前記基準音を再生するようにしてもよい。
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様である音声再生装置における再生音調整方法は、所定の周波数帯域を有する基準音を再生するための基準音音源データおよびそれぞれ周波数帯域の異なる比較音を再生するための比較音音源データを格納する音源データ格納ステップと、前記基準音と前記比較音とを再生する再生処理ステップと、前記比較音に対する音量調整操作を受け付ける比較音音量調整操作ステップと、前記基準音と、受け付けた音量調整操作に従った音量の比較音とを同時に出力するとともに、前記音量調整操作の結果を再生に係る比較音と関連付けて記録する音響特性情報生成ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、個々のユーザに適した再生音の調整を行なうことができる。
本実施形態に係る音声再生装置の構成を示すブロック図である。 基準音と複数の比較音との関係例を示す図である。 音響特性情報生成部の第1実施例の構成を説明するブロック図である。 本実施形態に係る音声再生装置の第1実施例の動作を説明するフローチャートである。 音響特性情報生成部の第2実施例の構成を説明するブロック図である。 本実施形態に係る音声再生装置の第2実施例の動作を説明するフローチャートである。 マルチチャンネルに対応した音声再生装置の構成を示すブロック図である。 基準音と複数の比較音との関係例を示す図である。 マルチチャンネルに対応した音響特性情報生成部の構成例を説明するブロック図である。
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る音声再生装置の構成を示すブロック図である。音声再生装置は、記録メディアに記録された音源データを読み込んで再生し、スピーカやヘッドフォン等の音声出力装置あるいは増幅装置等に音声信号を出力する装置である。本実施形態の音声再生装置は、据置型の音響装置、可搬型のポータブル再生装置、車載オーディオ装置、音源再生機能を搭載したPC等種々の音響装置に適用することができる。
本図に示すように、音声再生装置100は、音源データ格納部110、再生処理部120、音響特性情報生成部130、周波数特性調整部150、音声出力部160、メイン音量操作部170、比較音音量調整操作部180を備えている。
音源データ格納部110は、記録メディアから音源データを読み込んで格納する記憶領域である。記録メディアは、CD、DVD、HDD(ハードディスクドライブ)、半導体メモリ等を用いることができ、着脱可能な可搬型としてもよいし、音声再生装置100内蔵としてもよい。また、音源データ格納部110は、他の再生装置からケーブル等を介して音源データを読み込むようにしたり、ラジオ、FMトランスミッタ等のように無線で音源データを読み込むようにしてもよい。
本実施形態では、一般の楽曲音源データ321を記録した記録メディア320に加え、基準音音源データ311と比較音音源データ312を記録した記録メディア310から音源データを読み込むものとする。基準音音源データ311と比較音音源データ312は、再生音の調整を行なう際に用いる音源データである。基準音音源データ311と比較音音源データ312は、音源データ格納部110に不揮発的に記録しておいてもよい。
ここで、基準音音源データ311は、所定の周波数帯域を有する基準音を再生するための音源データであり、比較音音源データ312は、それぞれ周波数帯域の異なる複数の比較音を再生するための音源データである。基準音は、比較音と明確に区別できるように、いずれの比較音とも異なる周波数帯域とすることが望ましい。
図2は、基準音と複数の比較音との関係例を示す図である。図2(a)は、基準音として中低音域の特定周波数帯域の音声を用い、比較音1として低音域の特定周波数帯域の音声を用い、比較音2として中音域の特定周波数帯域の音声を用い、比較音3として高音域の特定周波数帯域の音声を用いた場合を示している。
それぞれの比較音の帯域は、再生音の調整を行なう際の対象となる周波数帯域に相当するため、再生音域に渡って複数設定することが望ましい。また、後述する周波数特性調整部150が独立調整可能な周波数帯域に対応させることが望ましい。例えば、周波数特性調整部150が、低音域、中低音域、中音域、中高音域、高音域ごとに特性を調整可能であれば、低音域、中低音域、中音域、中高音域、高音域ごとに比較音を用意するようにする。
図2(b)は、基準音として低音域から高音域に渡る広い周波数帯域を有する音声を用いた場合を示している。比較音については図2(a)と同様である。
基準音としてホワイトノイズを用いたり、基準音、比較音とも電子音を用いることもできるが、本実施形態では、基準音、比較音とも楽器音を用いるものとする。例えば、基準音として、周波数帯域の広いドラムセットの音声を用い、低音域の比較音1としてベースの音声を用い、中音域の比較音2としてピアノの音声を用い、高音域の比較音3としてシンバルを用いることにより、電子音を用いる場合よりも音楽性が強調され、ユーザの興味を喚起することができる。
なお、基準音と比較音とを変更できるようにしてもよい。基準音と比較音とを変更できるようにすることで、例えば、ユーザが中音域のピアノの音声を基準に他の音域の調整を行ないたい場合には、基準音として中音域のピアノの音声を設定することができるようになる。また、音声再生装置100側で、ランダムに変更したり、所定の規則に従って変更するようにしてもよい。
図1の説明に戻って、以下では、記録メディア310から基準音音源データ311と比較音音源データ312を読み込んで再生音の調整を行なう処理を行なうモードを「再生音調整モード」と称し、記録メディア320から一般の楽曲音源データ321を読み込んで再生するモードを「楽曲再生モード」と称するものとする。「楽曲再生モード」においては、ユーザの好みにより任意のイコライズ処理を施して再生することができる。
再生処理部120は、音源データ格納部110に格納された音源データの再生処理を行なう。再生音調整モードにおいては、音源データ格納部110に格納された基準音音源データ311および比較音音源データ312に基づいて、基準音といずれかの比較音とを同時に再生する。
このとき、例えば、基準音音源データ311は左チャンネルから再生し、比較音音源データ312は右チャンネルから再生するようにする。これにより、従来の2チャンネル音声再生装置と同様の構成を用いて、比較音のみを対象とした音量調整行なうことが容易となる。
なお、本実施形態では、再生処理部120は、右チャンネル、左チャンネルの2チャンネルステレオ再生を行なうものとするが、5.1チャンネル等のマルチチャンネル再生を行なうものであってもよい。この場合も、基準音音源データ311と、比較音音源データ312とは異なるチャンネルで再生するようにする。
比較音音量調整操作部180は、再生音調整モードにおいて、ユーザから比較音に対する音量調整操作を受け付ける。メイン音量操作部170は、いわゆるメインボリュームであり、右チャンネルの音量と左チャンネルの音量とを連動して変化させる音量調整操作を受け付ける。再生音調整モードにおいては、基準音と比較音の音量を連動して変化させる音量調整操作を受け付けることになる。
音響特性情報生成部130は、再生音調整モードにおいて、基準音と、比較音音量調整操作部180が受け付けた音量調整操作に従った音量の比較音とを同時に、音声出力部160に出力するとともに、音量調整操作の結果を再生に係る比較音と対応付けて音響特性情報データ140として記録する。このとき、聴感上の音響特性は、メイン音量に応じて変化するため、メイン音量操作部170の音量もさらに対応付けて記録するようにしてもよい。
このように、本実施形態では、基準音と比較音とを同時に出力することで、ユーザが比較音の音量の判定を容易に行なえるようにしている。すなわち、ユーザは、基準音と比較音とを同時に聴くことができるため、基準音と比較音とが同じ音量であるかどうかを容易に判断することができる。また、ユーザは、基準音と比較音とを交互に聴き比べる必要がなくなるため、再生音の調整作業に費やす時間を短縮することができる。
周波数特性調整部150は、音響特性情報データ140を参照して、聴感上の音響特性を算出する。すなわち、各比較音の周波数帯域とユーザの音量調整結果に基づいて、周波数帯域ごとの聴感上の音響特性を算出する。また、楽曲再生モードにおいて、ユーザからのイコライザ調整を受け付け、受け付けた調整内容と、音響特性情報データ140を参照して算出した聴感上の音響特性に基づいて再生音の周波数特性を変化させて音声出力部160に出力する。
例えば、楽曲再生モードにおいて、ユーザからフラットな特性で再生するイコライザ調整を受け付けた場合は、聴感上音響特性を基準に再生音がフラットな周波数特性を有するように再生音をイコライズする。また、ユーザからラウドネスの指示を受け付けた場合は、聴感上音響特性を基準に再生音の低音域と高音域とが強調された周波数特性を有するように再生音をイコライズする。
音声出力部160は、メイン音量操作部170が受け付けた操作内容に従った音量の音声信号をスピーカ等の音声出力装置200に出力する。音声出力装置200は、本実施形態では、2チャンネルとするが、再生処理部120に対応させてマルチチャンネルを採用してもよい。また、チャンネルごとに複数のユニットを備えたマルチウェイ方式を採用してもよい。
なお、本実施形態では、デジタル形式の音源データをアナログ形式で音声出力装置200に出力することを想定しているが、アナログ形式の音源データを用いたり、デジタル形式で音声出力装置200に出力するようにしてもよい。また、デジタル形式からアナログ形式の変換も再生処理部120で行なってもよいし、音声出力部160で行なうようにしてもよい。前者の場合は、アナログ形式の比較音信号に対して音量調整を行ない、後者の場合はデジタル形式の比較音信号に対して音量調整を行ない、その後、アナログ形式に変換することになる。
次に、音響特性情報生成部130の構成の第1実施例について図3のブロック図を参照して説明する。第1実施例では、再生音調整モードにおいて、左チャンネルから基準音を再生し、右チャンネルから比較音を再生して、右チャンネルの比較音に対して音量調整器132を用いて、比較音音量調整操作部180が受け付けた操作にしたがった音量調整を行なう。
この場合、基準音音源データ311と比較音音源データ312は、左チャンネルに基準音を記録し、右チャンネルに比較音を記録した1つのファイルとして扱うことができる。また、複数の比較音は、1つのファイルに連続して記録してもよいし、トラックで区切るようにしてもよい。もちろん、左チャンネルから比較音を再生し、右チャンネルから基準音を再生するようにしてもよい。
このように、例えば、左チャンネルから基準音を再生し、右チャンネルから比較音を再生するようにすることにより、従来の一般的な2チャンネルの音声再生装置から大きく構成を変更することなく、本発明を適用することができるようになる。
そして、第1実施例では、混合部133によって、音基準音と音量調整後の比較音とを混合して音声出力部160に出力する。この結果、右チャンネルと左チャンネルとから同一の混合音が出力されることになる。マルチチャンネルの場合も同様に、すべてのチャンネルから同一の混合音を出力する。
音響特性情報生成部130は、制御部131を備えている。制御部131は、再生音調整モードにおいて、検査対象とする比較音を所定の順序にしたがって再生させ、ユーザから検査対象となった比較音に対する音量操作を受け付ける。
このとき、比較音音量調整操作部180は、ユーザの操作を支援するため、比較音と基準音とが同じ音量に聴こえるように比較音の音量を調整する旨をユーザに促すことが望ましい。促す方法は、例えば、図示しない表示装置において操作手順の表示を行なったり、音声で操作手順を通知することが挙げられる。
また、制御部131は、ある検査対象の比較音についてユーザの音量調整が終了すると、その比較音に対応付けて音量調整結果を音響特性情報データ140に記録する。ただし、周波数特性調整部150に対して直接通知、記録するようにしてもよい。比較音との対応付けは、例えば、比較音の識別子を記録したり、比較音の再生順にしたがって記録する等で行なうことができる。
次に、音声再生装置100の第1実施例の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。本フローチャートでは、再生音調整モードと楽曲再生モードとで分けて説明する。モードの判別は、例えば、通常は楽曲再生モードで動作し、ユーザから再生音調整の指示を受け付けた場合や初期設定時等に再生音調整モードに移行するようにする。
まず、再生音調整モードでは(S101:再生音調整)、メイン音量操作部170によって、メイン音量の調整を受け付ける(S102)。メイン音量は、ユーザが通常聴く音量に設定することが望ましい。これは、聴感上の音響特性は、メイン音量に応じて変化するためである。
そして、制御部131は、記録メディア310から基準音音源データ311と比較音音源データ312とを音源データ格納部110に読み込んで、あらかじめ定められた検査順序にしたがって検査対象とする比較音を設定する(S103)。検査順序は、例えば、低音域の比較音から開始し、徐々に高音域の比較音に移行する等とすることができる。
検査対象とする比較音が設定されると、再生処理部120が基準音と比較音との再生を開始し、音響特性情報生成部130が基準音と比較音とを混合し、音声出力部160が混合された音声データを出力する(S104)。この結果、音声出力装置200のすべてのチャンネルから基準音と比較音とが混合された同一の音声が出力されることになる。
ユーザは、混合された音声を聴いて、比較音と基準音とが同じ音量に聴こえるように比較音音量調整操作部180を操作する。上述のように、この際に、比較音音量調整操作部180は、比較音と基準音とが同じ音量に聴こえるように比較音の音量を調整する旨をユーザに促すことが望ましい。
音響特性情報生成部130は、比較音音量調整操作部180を介して比較音の音量調整を受け付けると(S105)、調整された音量の比較音と基準音とを混合する(S106)。すなわち、比較音の音量調整はリアルタイムに行なわれ、ユーザは即座に調整後の音量で比較音と基準音との音量比較を行なうことができる。このため、音量の判断が一層容易になっている。
比較音の音量調整は、ユーザが比較音と基準音とが同じ音量に聴こえたと判定するまで繰り返す(S107)。このため、ユーザが、調整が終了したことを音声再生装置100に示すための操作子や指示画面等を設けることが望ましい。
検査対象の比較音の音量調整が終了すると(S107:Yes)、音量調整結果を、検査対象の比較音と対応付けて音響特性情報データ140として記録する(S108)。この際に、メイン音量の調整結果をさらに対応付けるようにしてもよい。この場合、メイン音量ごとに聴感上の音響特性を得ることができるため、楽曲再生モードにおいてメイン音量に応じた周波数特性調整を行なうことができるようになる。
他の比較音がある場合には、比較音設定(S103)以降の処理を、すべての比較音に対して行なうまで繰り返す(S109)。この結果、比較音ごと、すなわち、周波数帯域ごとに音量調整結果を記録した音響特性情報データ140を得ることができる。
なお、他の比較音の音量調整を行なう際に、既に音量調整を終えた比較音を、基準音に重ねて再生するようにしてもよい。この場合、既に音量調整を終えた比較音と基準音とを混合した音が新たに基準音となり、比較音に応じて、基準音が変わることとなる。また、基準音を複数準備してもよく、例えば、低音域の比較音から開始し、徐々に高音域の比較音に移行する検査順序とした場合に、それらの比較音との比較に用いる基準音も、低音域の基準音から開始し、徐々に高音域の基準音に移行するようにしてもよい。基準音のレベルは予めわかっているため、基準音が変わっても周波数特性調整を行なうことができる。
このように、比較音に合わせて、ユーザが比較しやすい基準音を出力するようにすれば、より適切な音量調整を行なうことができる。
周波数特性調整部150は、音響特性情報データ140に基づいて、聴感上の音響特性を算出し(S110)、聴感上の音響特性を基準としたイコライザ設定を記録して(S111)、再生音調整モードの動作を終了する。
次に、楽曲再生モード(S101:楽曲再生)における動作を説明する。楽曲再生モードにおいても、メイン音量操作部170によって、メイン音量の調整を受け付ける(S112)。ただし、メイン音量の調整は随時受け付け可能である。
そして、ユーザから再生対象の楽曲の指定を受け付ける(S113)。また、ユーザからイコライズ調整を受け付ける(S114)。イコライズ調整は、例えば、特定音域に対する強調あるいは低減設定、ラウドネス設定、ジャンルや周辺環境等に対応してプリセットされた周波数特性セットの選択等とすることができる。
次いで、記録メディア320から指定された楽曲の楽曲音源データ321を音源データ格納部110に読み込んで、再生処理部120が再生を開始する(S115)。この再生音に対して、周波数特性調整部150が、再生音調整モードで算出した音響特性を基準に、ユーザから受け付けたイコライズ調整を施す周波数特性調整を行なって(S116)、音声出力部160がイコライズされた音声データを出力する(S117)。この結果、音声出力装置200からイコライズされた再生音声が出力されることになる。
なお、メイン音量に対応して再生音の調整を行なっている場合には、処理(S112)で調整を受け付けたメイン音量に応じた音響特性を基準に周波数特性調査を行なうようにする。
以上説明したように、本実施形態の第1実施例によれば、再生音の調整を行なう際に、基準音と比較音とを同時に出力するため、ユーザが比較音の音量の判定を容易に行なうことができるようになる。また、ユーザは、基準音と比較音とを交互に聴き比べる必要がなくなるため、再生音の調整作業に費やす時間を短縮することができる。
ところで、本実施形態の第1実施例では、基準音、比較音とも電子音ではなく楽器の音を用いるようにしている。このため、従来無味乾燥な作業になりがちな比較音の音量調整を、あたかもレコーディング等の音楽制作現場におけるミキシング処理を行なっているような感覚で行なうことができる。特に、検査対象の比較音の音量調整を行なう際に、既に音量調整を終えた比較音を基準音に重ねて再生することにより、ミキシング処理を行なっている感覚を一層強めることができる。
これにより、再生音調整作業のエンタテインメント性を高めることができ、ユーザの興味を喚起することができる。これは、ユーザが積極的に再生音調整作業を行なう動機付けとなり、結果として、より聴感上の音響特性の優れた高品質の再生音を提供することができるようになる。
次に、音響特性情報生成部130の構成の第2実施例について図5のブロック図を参照して説明する。図5(a)に示すように、第2実施例では、左チャンネルに対応して音量調整器132Lが設けられ、右チャンネルに対応して音量調整器132Rが設けられており、比較音音量調整操作部180によって選択的に音量が調整される。どちらの音量調整器が調整対象になるかは制御部131によって選択される。具体的には、比較音が再生されるチャンネルの音量調整器が調整対象となる。また、第2実施例では、混合部は設けられず、右チャンネルで再生された音声は右チャンネルから出力され、左チャンネルで再生された音声は左チャンネルから出力される。
すなわち、第2実施例では、比較音と基準音とを右チャンネルと左チャンネルとで順番に出力し、右チャンネルの再生音の調整と左チャンネルの再生音の調整の両方を行なうようにする。つまり、右チャンネルから比較音、左チャンネルから基準音を同時に出力することで右チャンネルの再生音の調整を行ない、また、左チャンネルから比較音、右チャンネルから基準音を同時に出力することで左チャンネルの再生音の調整を行なう。
いずれの場合も、ユーザは、比較音と基準音とが同じ音量に聴こえるように比較音音量調整操作部180を操作する。これにより、右チャンネルと左チャンネルとで独立して聴感上の音響特性に基づいたイコライズを行なうことができるようになる。なお、第2実施例では、比較音と基準音とが混合されずに別個のチャンネルから出力されるため、基準音の周波数帯域と同じ周波数帯域の比較音が含まれていてもよい。
この場合、基準音音源データ311と比較音音源データ312は、左チャンネルに基準音を記録し、右チャンネルに比較音を記録したファイルおよび左チャンネルに比較音を記録し、右チャンネルに基準音を記録したファイルとして扱うことができる。また、複数の比較音は、1つのファイルに連続して記録してもよいし、トラックで区切るようにしてもよい。
左チャンネルの再生音の調整を行なう場合には、図5(b)に示すように、比較音音量調整操作部180の操作対象は左チャンネルの音量調整器132Lとし、右チャンネルの音量調整器132Rは基準値で固定とする。
この状態で、左チャンネルから比較音を再生し、右チャンネルから基準音を再生する。そして、左チャンネルの比較音に対して音量調整器132Lを用いて、比較音音量調整操作部180が受け付けた操作にしたがった音量調整を行なう。制御部131は、音量調整結果を音響特性情報データ140として記録する。この際に、検査対象の比較音に加え、検査対象のチャンネルの情報も対応付けて記録する。
一方、右チャンネルの再生音の調整を行なう場合には、図5(c)に示すように、比較音音量調整操作部180の操作対象は右チャンネルの音量調整器132Rとし、左チャンネルの音量調整器132Lは基準値で固定とする。
この状態で、右チャンネルから比較音を再生し、左チャンネルから基準音を再生する。そして、右チャンネルの比較音に対して音量調整器132Rを用いて、比較音音量調整操作部180が受け付けた操作にしたがった音量調整を行なう。制御部131は、音量調整結果を音響特性情報データ140として記録する。この際に、検査対象の比較音に加え、検査対象のチャンネルの情報も対応付けて記録する。
制御部131は、検査対象とする比較音を順次定めて、左右チャンネルごとに再生し、ユーザから検査対象となった比較音に対する音量操作を左右チャンネルごとに受け付ける。このとき、比較音音量調整操作部180は、ユーザの操作を支援するため、比較音が出力されるチャンネルを示し、比較音と基準音とが同じ音量に聴こえるように比較音の音量を調整する旨をユーザに促すことが望ましい。
次に、音声再生装置100の第2実施例の動作について図6のフローチャートを参照して説明する。本フローチャートでは、再生音調整モードと楽曲再生モードとで分けて説明する。第1実施例と同様の動作については説明を簡略化する。
まず、再生音調整モードでは(S201:再生音調整)、メイン音量操作部170によって、メイン音量の調整を受け付ける(S202)。
そして、制御部131は、記録メディア310から基準音音源データ311と比較音音源データ312とを音源データ格納部110に読み込んで、あらかじめ定められた順序にしたがって、検査対象のチャンネルを設定する(S203)。検査順序は、例えば、左チャンネル、右チャンネルの順とすることができる。次いで、検査順序にしたがって検査対象とする比較音を設定する(S204)。
検査対象とするチャンネルおよび比較音が設定されると、検査対象チャンネルで比較音が再生され、その他のチャンネルで基準音が再生されるように、再生処理部120が基準音音源データ311と比較音音源データ312の再生を開始し、基準音と比較音とを同時に出力する(S205)。
ユーザは、同時に再生される音声を聴いて、比較音と基準音とが同じ音量に聴こえるように比較音音量調整操作部180を操作する。第2実施例においても比較音と基準音とが同時に出力されるため、ユーザは、容易に比較音の音量を判定することが可能となる。
音響特性情報生成部130は、比較音音量調整操作部180を介して比較音の音量調整を受け付けると(S206)、操作内容にしたがって、比較音を再生している検査対象のチャンネルの音量を調整する(S207)。比較音の音量調整は、ユーザが比較音と基準音とが同じ音量に聴こえたと判定するまで繰り返す(S208)。
検査対象チャンネルの検査対象の比較音の音量調整が終了すると(S208:Yes)、音量調整結果を、検査対象のチャンネルおよび比較音と対応付けて音響特性情報データ140として記録する(S209)。
他の比較音がある場合には、比較音設定(S204)以降の処理を、すべての比較音に対して行なうまで繰り返す(S210)。この結果、検査対象チャンネルについて比較音ごと、すなわち周波数帯域ごとに音量調整結果を記録した音響特性情報データ140を得ることができる。
すべての比較音に対して音量調整を終えると(S210:No)、検査対象チャンネル設定(S203)以降の処理を、すべてのチャンネルに対して行なうまで繰り返す(S211)。
すべてのチャンネルに対して比較音ごとの音量調整を終えると(S211:No)、周波数特性調整部150は、音響特性情報データ140に基づいて、聴感上の音響特性をチャンネル単位で算出し(S212)、聴感上の音響特性を基準としたイコライザ設定を記録して(S213)、再生音調整モードの動作を終了する。
次に、楽曲再生モード(S201:楽曲再生)における動作を説明する。楽曲再生モードにおいても、メイン音量操作部170によって、メイン音量の調整を受け付け(S214)、再生対象の楽曲の指定を受け付ける(S215)。また、ユーザからイコライズ調整を受け付ける(S216)。
そして、記録メディア320から指定された楽曲の楽曲音源データ321を音源データ格納部110に読み込んで、再生処理部120が再生を開始する(S217)。この再生音に対して、周波数特性調整部150が、再生音調整モードで算出した音響特性を基準に、ユーザから受け付けたイコライズ調整を施す周波数特性調整を、チャンネル単位で行なって(S218)、音声出力部160がイコライズされた音声データを出力する(S219)。この結果、音声出力装置200からチャンネル単位でイコライズされた再生音声が出力されることになる。
このように、本実施形態の第2実施例においても再生音の調整を行なう際に、基準音と比較音とを同時に出力するため、ユーザが比較音の音量の判定を容易に行なうことができるようになる。また、ユーザは、基準音と比較音とを交互に聴き比べる必要がなくなるため、再生音の調整作業に費やす時間を短縮することができる。
次に、音声再生装置が5.1チャンネル等のマルチチャンネルに対応している場合について説明する。なお、5.1チャンネルであることは一例であり、他のマルチチャンネルに対応している音声再生装置であってもよい。
図7は、5.1チャンネルに対応音声再生装置の構成を示すブロック図である。本図に示すように、音声再生装置100aは、5.1チャンネルに対応した再生処理部120a、音響特性情報性生成部130a、音響特性情報データ140a、周波数特性調整部150a、音声出力部160a、比較音音量調整操作部180aを備えており、他のブロックについては、図1に示した音声再生装置100と同様である。また、音声出力装置は、5.1チャンネルに対応した音声出力装置200aを用いることができる。ただし、2チャンネルの音声出力装置を用いてもよい。
本例において、基準音と比較音とは、例えば、図8に示すような音域で設定することができる。すなわち、音域を「超低音域」「低音域」「中低音域」「中高音域」「高音域」「超高音域」の6つに分割し、「中高音域」を基準音とし他の音域を比較音としている。
ここで、音域を6つに分割したのは、5.1チャンネルの6つのチャンネルに対応させたためである。そして、DVD等の記録メディア310において、センターチャンネル(C−ch)に「中高音域」の基準音を記録し、レフトチャンネル(L−ch)に「低音域」の比較音を記録し、ライトチャンネル(R−ch)に「中低音域」の比較音を記録し、サラウンドレフトチャンネル(SL−ch)に「高音域」の比較音を記録し、サラウンドライトチャンネル(SR−ch)に「超高音域」の比較音を記録し、低音増強チャンネル(LFE:Low Frequency Effect)に、「超低音域」の比較音を記録しておく。
この場合、例えば、「超低音域」の比較音としてバスドラムの音を用い、「低音域」の比較音としてベースギターの音を用い、「中低音域」の比較音としてテナーサックスの音を用い、「中高音域」の基準音としてヴォーカルの音を用い、「高音域」の比較音としてフルートの音を用い、「超高音域」の比較音としてシンバルの音を用いることができる。このように、基準音と比較音を、その音域に対応した楽器音とすることで、よりエンタテインメント性を高めるとともに、ユーザの聴取嗜好や音楽性に合致した再生音調整を行なうことができるようになる。
また、基準音、比較音によって和音を奏でるように、協和音を構成するような音高の音を基準音、比較音として出力するようにしてもよい。和音の響きが心地好く聞こえるバランスになるように各音域の音量調整をすることにより、ユーザの音楽性が反映された調整を行なうことができるようになる。この場合も、既に音量調整を終えた比較音を基準音に重ねて再生することにより厚みのある和音を聞きながら音量調整を行なうことができる。さらには、音量調整前の比較音を基準音に重ねて再生するようにしてもよい。
このとき、特に低音域の音量調整に過誤を生じさせないために、ミッシングファンダメンタル現象を生じさせないような和音を採用することが望ましい。ここで、ミッシングファンダメンタル現象は、基本周波数を欠いた倍音列を聴いたときに、存在しないはずの基本周波数の音高が知覚される現象であり、例えば、100Hz、150Hz、200Hz…の混合音を鳴らすと、実際には含まれていない50Hz付近の音が知覚されることになる。これにより、低音域の音量調整結果がユーザの意図と乖離してしまうおそれがあるため、ミッシングファンダメンタル現象を生じさせるような和音は避けることが好ましい。
なお、基準音と比較音は、例えば、Dolby AC3(商標)、Dts(商標)、MPEG AAC(商標)等の広く普及している音声圧縮方式を用いて記録メディア310に記録しておくことで、既存の装置を利用することができ、汎用性を持たせることができる。また、音声再生装置が5.1チャンネル以上のチャンネル数に対応している場合には、それらのチャンネル数に対応して音域を分割するようにしてもよい。
図9は、5.1チャンネルに対応した音響特性情報生成部130aの構成例を示すブロック図である。本図の例では、比較音音量調整操作部180aは、比較音を出力する各チャンネルの音量を独立して調整できるのに加え、出力のオンオフも独立に切替えられるようになっている。このため、比較音を1つずつ調整していくことも、ミキシングのように複数の比較音を同時に再生しながら調整することも任意に行なうことができ、ユーザが求める音響をより効果的に、楽しみながら得られるようになっている。
本図の例では、各チャンネルの再生音は混合されて各チャンネルから出力されるようになっているが、混合せずに、各チャンネルから独立した再生音を出力するようにしてもよい。このとき、チャンネルと音域との対応関係を変更できるようにしてもよい。例えば、上述の例では、レフトチャンネル(L−ch)に「低音域」の比較音を記録し、ライトチャンネル(R−ch)に「中低音域」の比較音を記録していたが、レフトチャンネル(L−ch)から「中低音域」の比較音を再生し、ライトチャンネル(R−ch)から「中低音域」の比較音を再生させるようにしてもよい。このようにすることで、スピーカや周辺環境による周波数特性のばらつきを平均化させることができるようになる。
100…音声再生装置
110…音源データ格納部
120、120a…再生処理部
130、130a…音響特性情報生成部
131…制御部
132…音量調整器
132L…音量調整器
132R…音量調整器
133…混合部
140、140a…音響特性情報データ
150、150a…周波数特性調整部
160、160a…音声出力部
170…メイン音量操作部
180、180a…比較音音量調整操作部
200、200a…音声出力装置
310…記録メディア
311…基準音音源データ
312…比較音音源データ
320…記録メディア
321…楽曲音源データ

Claims (16)

  1. 所定の周波数帯域を有する基準音を再生するための基準音音源データおよびそれぞれ周波数帯域の異なる比較音を再生するための比較音音源データを格納する音源データ格納部と、
    前記音源データ格納部に格納された音源データに基づいて、前記基準音と前記比較音とを再生する再生処理部と、
    前記比較音に対する音量調整操作を受け付ける比較音音量調整操作部と、
    前記基準音と、受け付けた音量調整操作に従った音量の比較音とを同時に出力するとともに、前記音量調整操作の結果を再生に係る比較音と対応付けて記録する音響特性情報生成部と、
    を備えたことを特徴とする音声再生装置。
  2. 前記基準音音源データと前記比較音音源データは、前記再生処理部において異なるチャンネルで並行して再生されることを特徴とする請求項1に記載の音声再生装置。
  3. 前記音響特性情報生成部は、
    前記基準音と前記比較音とを混合して出力することを特徴とする請求項1または2に記載の音声再生装置。
  4. 前記音響特性情報生成部は、
    前記基準音と前記比較音とを混合した混合音を複数のチャンネルに出力することを特徴とする請求項3に記載の音声再生装置。
  5. 前記基準音と前記比較音の音量を連動して変化させる主音量調整操作を受け付ける主音量調整操作部をさらに備え、
    前記音響特性情報生成部は、前記比較音に対する音量調整操作の結果を、さらに、前記主音量調整操作の結果と対応付けて記録することを特徴とする請求項1に記載の音声再生装置。
  6. 複数の比較音に対応付けられた前記音量調整操作の結果に基づいて、聴感上音響特性を算出する音響特性調整部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の音声再生装置。
  7. 前記音源データ格納部は、楽曲を再生するための楽曲音源データをさらに格納し、
    前記再生処理部は、前記音源データ格納部に格納された楽曲音源データに基づいて楽曲を再生し、
    前記音響特性調整部は、前記楽曲の再生に際し、算出した前記聴感上音響特性に基づいて再生音の周波数特性を変化させることを特徴とする請求項6に記載の音声再生装置。
  8. 前記比較音音量調整操作部は、
    前記比較音と前記基準音とが同じ音量になるように前記比較音音量調整操作部を操作するように促すことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の音声再生装置。
  9. 前記それぞれの比較音の周波数帯域は、前記基準音の周波数帯域より狭いことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の音声再生装置。
  10. 前記比較音および前記基準音は、楽器音であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の音声再生装置。
  11. 前記比較音および前記基準音は、それぞれが協和音を構成する音高であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の音声再生装置。
  12. 前記比較音および前記基準音は、基本周波数を欠いた倍音列とならないように音高が定められていることを特徴とする請求項11に記載の音声再生装置。
  13. 前記音源データ格納部は、前記基準音音源データと比較音音源データとを、同一トラックの別個のチャンネル音声として格納していることを特徴とする請求項1に記載の音声再生装置。
  14. 前記比較音音量調整操作部は、前記別個のチャンネル音声の出力のオンオフを独立して切り替え可能であることを特徴とする請求項13に記載の音声再生装置。
  15. 前記再生処理部は、前記比較音に応じて異なる前記基準音を再生することを特徴とする請求項1に記載の音声再生装置
  16. 所定の周波数帯域を有する基準音を再生するための基準音音源データおよびそれぞれ周波数帯域の異なる比較音を再生するための比較音音源データを格納する音源データ格納ステップと、
    前記基準音と前記比較音とを再生する再生処理ステップと、
    前記比較音に対する音量調整操作を受け付ける比較音音量調整操作ステップと、
    前記基準音と、受け付けた音量調整操作に従った音量の比較音とを同時に出力するとともに、前記音量調整操作の結果を再生に係る比較音と関連付けて記録する音響特性情報生成ステップと、
    を有することを特徴とする音声再生装置における再生音調整方法。
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