以下の実施形態では、送信端末をPC、または携帯電話、受信端末をテレビとする。コンテンツとして、例えばビデオカメラで撮影した動画や、デジタルカメラ(デジカメ)で撮影した静止画が含まれる。これらの動画と静止画を合わせて映像と呼ぶ。テレビはメールアドレスを有しないため、製造の際、各テレビを特定する機器IDをテレビ内に記憶させ、ユーザはテレビのリモコン等を使ってその機器IDを知ることができる。送信者はその機器IDをキーとして映像を送る。映像の送信と受信を制御するため、センタにサーバを設置しネットワークで接続する。PCはこのサーバに送信者として会員登録する。その際、自分が映像を送りたい相手のテレビの機器IDをも合わせて登録する。
テレビがネットワークを介してサーバにアクセスすると、画面には登録された送信者を承認する確認メッセージが表示される。受信者がこれを承認すると送信者が登録した内容が有効となり、サーバは送信者からの映像の預かりサービスを開始する。サーバは映像を預かると、登録された受信者のテレビ画面に映像が届いていることを表示する。受信者は所望の映像を選択すると、サーバからこれを受信し視聴することができる。
図1は、本実施例によるコンテンツ配信システムのを示す全体構成図の例である。本システムは、送信側端末(PC10)と、受信側端末(テレビ20)と、両者間のコンテンツ配信を中継する配信サーバ(サーバ30)とが、インターネット等のネットワーク4に接続されて構成される。そして、メールソフトを有するPC10からメールソフトを有しないテレビ20へ、送信者所有の映像コンテンツをサーバ30を介して送信するものである。
送信者宅1にいる送信者はビデオカメラ11やデジカメ12で撮影した映像コンテンツ(以下、映像ファイル、ビデオとも呼ぶ)をPC10にコピーする。ルータ(図示せず)を経由してネットワーク4に接続し、センタ3にあるサーバ30に映像を預ける。サーバ30は送信者(PC10)からの映像を預り、送信者が指定した受信者宅2のテレビ20からのアクセスを待つ。テレビ20がルータ及びネットワーク4を経由してセンタ3にあるサーバ30に接続してきた場合、サーバ30は映像が届いていることを示すメッセージを送り、テレビ20の画面に表示する。その後、受信者はその映像を選択して受信し、視聴することができる。テレビ20に記録装置(例えばハードディスク)が内蔵されていれば、映像のダウンロードも可能である。
サーバ30には、受信側端末であるテレビ20を特定する機能が必要となる。よって、サーバ30を用いてコンテンツ配信サービスを行うセンタ3は、テレビ20を製造した同一メーカが立ち上げ、運営することが効率的である。また、受信端末であるテレビ20を識別するために、各テレビ20の機器IDをアドレスとして用いる。なお、送信者は自宅のPC10だけでなく、事前に登録しておいた携帯電話50で撮影した映像ファイルをネットワーク4を介してサーバ30に送信することも可能であり、これは実施例2で説明する。以下、センタ3(サーバ30)の行うコンテンツ配信サービスを「ビデオお届けサービス」と呼ぶことにする。
次に、サーバ30およびテレビ20の内部構成を詳細に説明する。
図2は、サーバ30の内部構成の一例を示す図である。
ネットワーク送受信部31は、外部のネットワーク4に接続され、該ネットワーク経由でPC10やテレビ20と通信を行う。
会員情報管理部32は、未読メールチェックテーブル33、送信者DB34、受信者DB35、テレビ機器DB36、およびコンテンツ管理テーブル37の各データベースやテーブルを有し、送信者と受信者の情報、およびコンテンツの預かり情報を保存している。PC10やテレビ20からアクセスがあった際に、関連するデータベースやテーブルを参照して、会員情報の確認や登録などの処理を行う。
例えば、送信者のPC10から会員仮登録が実行された場合には、未読メールチェックテーブル33に、機器ID,ユーザID等の情報を登録する。テレビ20から送信者の承認処理が実行された場合には、その内容に従って送信者DB34および受信者DB35の内容を更新する。また、テレビ20からアクセスがあった場合には、テレビ20に対して機器IDの送信を要求しこれを取得する。取得した機器IDを、テレビ機器DB36の情報と照合し、正規のIDであるかどうかを確認する。不正な機器IDの場合はこの時点で検出し、以後の処理を拒否する。コンテンツ管理テーブル37はユーザから預かっているコンテンツを管理し、各ユーザとのサービス契約事項を保持する。
コンテンツ送受信部38は、PC10から映像コンテンツを受信し、またテレビ20に映像コンテンツを送信する。コンテンツ格納部39は、送受信する映像コンテンツを格納する。すなわち、PC10からアップロードされた映像コンテンツをコンテンツ格納部39に格納し、テレビ20から映像の受信・視聴の要求、もしくは映像のダウンロードの要求があった場合には、コンテンツ格納部39から映像コンテンツを読み出し、テレビ20へ送信する。
図3は、テレビ20の内部構成の一例を示す図である。
ネットワーク送受信部21は、外部のネットワーク4に接続され、該ネットワーク経由でサーバ30と通信を行う。ブラウザ部22は、サーバ30から送信されたHTMLやBMLなどの形式で記述された情報に従って、メール画面や承認画面等の画面情報を描画し、表示部27に出力する。動画再生部23は、サーバ30から送信されるコンテンツに含まれる静止画や動画ファイルを復号化し、静止画や動画像として再生し、表示部27に出力する。
機器ID通知処理部24は、サーバ30からの要求に基づいて、機器ID保持部25から当該テレビ20に割り当てられた機器ID情報を読み出し、サーバ30に通知する。機器ID保持部25には、当該テレビ20固有の機器ID情報が格納保持されている。この機器ID情報はテレビ20の製造時に各端末毎に割り当てられ、機器ID保持部25に書き込まれている。ユーザがこの機器IDを知りたいときは、例えばリモコン操作により読み出して、表示部27に表示することができる。
コンテンツ記録部26は、例えばハードディスク記録装置であり、サーバ30から受信した映像コンテンツをダウンロードし保存する。ユーザは保存した映像を必要なときに読み出し、動画再生部23を通じて視聴することができる。記録部26は内蔵でも外付けでも構わない。表示部27は、ブラウザ22、動画再生部23および機器ID通知処理部24から出力された映像や情報を画面に表示する。
図4は、本実施例のコンテンツ配信サービス(ビデオお届けサービス)の処理フローを示す図である。まず処理の概要をステップ順に説明する。
ステップS101:送信者は映像の受信者から、相手の受信端末(テレビ20)の機器IDとそのテレビ20が接続されているサーバ30のURLを取得する。あるいは逆に、受信者は映像の送信者に、テレビ20の機器IDとサーバ30のURLを電話やFAXで知らせてもよい。そのためテレビ20の機器ID保持部25には、機器を特定するための機器IDが記録されている。この機器IDは、映像送信の際のアドレスとして用いる。なおこの機器IDは、B−CASカードの番号と同様に、テレビの所有者はリモコン等を使って容易に知ることができるようにしておく。
ステップS102:送信者は上記の情報(テレビ20の機器IDとサーバ30のURL)を基に、PC10からサーバ30にアクセスし、送信者と受信者の情報を入力する。これを会員仮登録と呼ぶ。具体的には送信者情報として、送信者のメールアドレスをユーザIDとし、住所、氏名、表示される名前、生年月日、電話番号等を登録する。また受信者情報として、テレビ20の機器ID、表示される名前を登録する。これらの情報は、サーバ30のデータベースに仮登録される。
ステップS103:センタ3のサーバ30は、仮登録された受信者のテレビ20に対して、機器IDを基に、会員の仮登録があったことを知らせる。これに対し受信者は仮登録の内容を確認して承認を行う。その際テレビ20にはメールソフトがインストールされていないので、次のようにして通知する。サーバ30の未読メールチェックテーブル33には、仮登録があった機器IDのフラグを立てておく。サーバ30はあるテレビ20からアクセスがあるとこのテーブルを参照し、アクセスしたテレビの機器IDのフラグが立っているかどうか調べる。フラグが立っていれば、送信者データベース34から送信者のユーザIDと氏名を調べて、「○○さんが映像ファイルを送ろうとしている」ことをテレビ20に表示する。受信者は、表示されている送信者(○○さん)が所望の相手であればその送信を承認する。
ステップS104:受信者がテレビ20に表示された送信者を承認すると、サーバ30は仮登録された会員情報を本登録に変更する。また、受信者が承認したか否かの結果を送信者にメールで知らせる。メールアドレスは会員仮登録の際に登録されたメールアドレスを用いればよい。本登録することで、サーバ30は登録された送信者から送られる映像の預かりサービスを開始する。すなわち、受信者が送信者を承認してくれるまでは、送信者はサーバ30に映像を預けることができない。よって、サーバ30は無駄な預かりサービスを回避することができる。
ステップS105:送信者はPC10を操作して、送信を承認した受信者を指定し、ビデオカメラ11やデジカメ12で撮影した映像をサーバ30に送信(アップロード)する。サーバ30は、PC10から送られた映像をコンテンツ格納部39に格納する。そして、指定された受信者から受信要求があるまで預かる。
ステップS106:サーバ30は、預かっている映像の形式(ファイル形式)を、必要に応じてテレビ20で表示できる形式に変換する。例えば動画の場合、PC10で格納したファイル形式はPC上では再生可能であっても、テレビ20ではそのまま再生することができない場合がある。サーバ30にて映像の形式を変換することで、テレビ20の負担を軽減することができる。
ステップS107:受信者がテレビ20からサーバ30にアクセスすると、サーバ30は未読メールチェックテーブル33を調べる。アクセスしたテレビ20の機器IDに対して未読メールのフラグが立っていれば、受信者はそのメール(映像コンテンツ)をまだ受信していないことを意味する。その場合サーバ30はテレビ20に対し、映像が届いていることを知らせる。受信者は所望の映像を選択してサーバ30から受信し、これをテレビ20で視聴する。
ステップS108:テレビ10がハードディスク等の記録装置26を内蔵していれば、受信した映像を格納して保存(ダウンロード)することが可能である。また、保存した映像で不要なものがあれば、テレビ20を操作して消去することも可能である。なお、映像の消去に関しては、サーバ30に預けた状態の映像を、送信者がPC10を操作して消去することも可能である。すなわち、送信者と受信者の少なくとも一方は、送受信する映像を消去する権限を有する。
ステップS109:送信者は、次に送信すべき映像があれば、ステップS105に戻り、次の映像をサーバ30に送信する。すなわち、ステップS101〜S104までの会員登録は初回のみで完了する。2回目からは不要として、登録された送信者と受信者の間では随時映像を送信することができる。
本システムによるコンテンツ配信サービスによれば、次のようなメリットがある。
(a)受信端末がテレビという家電品では、PCと異なり、メールソフトのような追加のソフトを組み込むことが難しい。その理由として、開発・検証にかかるコストが高いことや、バージョンアップ時の対応が、過去製品との互換性の確認も含めて困難であることが挙げられる。これに対し本システムでは、テレビに対してメールソフトを組み込むことなく映像コンテンツを送受信することができる。
(b)テレビという家電品では、PCと異なり、お年寄り等も含め多様なユーザが取り扱う機会が多い。また、リモコンを使用するため入力手段も限られる。したがって、誰でも簡単手軽に取り扱えること、および誤操作なく取り扱えることが要求される。これに関し本システムでは、テレビを識別するために各機器に割り当てられた固有の機器IDを使用することで、自アカウントを識別するための個人のIDの入力をする手間がなく、また間違い操作を防止することができる。
(c)受信者が送信者を確認し承認した後に、サーバはその送信者からのコンテンツを預かり、受信者へ送信するようにした。よって受信者は、不特定多数の人からスパムメールのような不要なコンテンツを送り付けられることがない。また配信サーバは無駄な預かりを回避することができる。
以下、図4のコンテンツ配信サービスの各処理について詳細な説明を行う。
(1)機器IDとURLの告知(ステップS101)
「ビデオお届けサービス」を提供するベンダーは、例えばテレビメーカーであれば、自社のホームページ、テレビのパンフレット、テレビに同梱されるチラシ等に、本サービスを実施するサーバ30のアドレス(URL)を記述しておく。また、テレビの機器IDは機器ID保持部25に記録しておき、B−CASカードの番号などと同様に、ユーザがリモコンの操作で簡単に知ることができるようにしておく。
この機器IDはメールアドレスのように使われるIDである。送信者が入力を間違えても第三者に送らないように工夫することが望ましい。そのため、機器IDそのものをユーザに提示する代わりに、誤入力を防止する為の処理を施した変換機器IDを提示することが望ましい。例えば、仮に本来の機器IDが32ビット長だとして、これを8ビットずつに区切った4つの数値を加算してチェックサムを求める。そしてこのチェックサムの末尾8ビットを取り出して元の機器IDに連結し、合計40ビットの変換機器IDを生成する。ユーザにはこの変換機器IDを提示する。
このようにして生成した変換機器IDは、仮に送信者が入力の際にIDの一部を誤って入力したとしても、チェックサムまで含めて第三者の変換機器IDと一致する可能性は低く、またサーバ側でチェックサムを照合した場合に不一致になる可能性が高いので、誤ってそのまま第三者のテレビに送信される可能性が低くなり、安全性を増すことができる。
上記の変換処理を実施する場合には、テレビ20においては、先に説明した図3の機器ID通知処理部24で機器IDを読み出した際に変換処理を行うことができる。また、サーバ30側においても、同様に、図2の会員情報管理部32においてテレビ20から機器IDを取得した後に、テレビ20の変換処理と逆の変換処理を施すことにより、テレビ20の機器ID保持部25が保持する変換前の機器IDを復元することが可能である。
なお、以下の説明で、特に実施例1、実施例2、実施例3においては、機器IDとは、本来の機器IDもしくは上記の変換機器IDを指すものとする。
テレビの所有者は、ビデオを送って欲しい相手(家族、友人、親戚等)に自分のテレビの機器IDとサービス業者のポータル(サーバ)のURLを電話やFAXで伝え、「ビデオお届けサービス」への会員登録を依頼する。
(2)会員仮登録(ステップS102)
送信者は、受信者から取得した機器IDとサーバのURLに基づき、「ビデオお届けサービス」への会員登録(仮登録)を実行する。送信者のPC10にはブラウザ22が搭載され、以下の作業はブラウザで動作するものとする。PC10から上記URLにアクセスし、会員登録する。図9〜図14は、会員登録時の表示画面を示す。
図9は、ビデオお届けサービスのトップ画面である。まだユーザIDを所有していない場合は、「ユーザ登録」ボタンを押下してユーザ登録を実施する。図10は、規約、個人情報取扱い条件を表示する画面である。図11は、送信先のテレビの機器IDを入力する画面である。なお、この表示画面では、機器IDの代わりにユーザに分かりやすい用語「宛先ID」を用いている。以下「宛先ID」は「機器ID」と同じ意味である。図12は、受信者、送信者の情報を入力する画面である。図13は、入力内容を確認する画面である。図14は、仮登録が完了したことを示す画面である。
仮登録が完了すると、サーバ30は未読メールチェックテーブル33にその内容を登録する。図5は、未読メールチェックテーブル33の一例を示す。テーブルには、機器ID毎に送信者として承認を待っている人がいるか否か、承認済みの送信者から新たな映像ファイルが送られているか否かを示すフラグを設けておく。この例では、機器IDが「1234567」のテレビに対して、承認を依頼している送信者が2人いて、そのユーザID(ID1、ID2)が示されている。また、承認済みのユーザ(ID1)からのメール(実際には映像)が届いており、このテレビの受信者はそのメールをまだ読んでいないことを示している。
(3)受信者の承認と会員本登録(ステップS103、S104)
図15は、受信者がテレビ20からセンタ3のサーバ30にアクセスする初期画面を示す。これはPC10でインターネットに接続したときの初期画面に相当するもので、テレビ20にはアクセス先のアドレスを記憶させてある。画面ではビデオお届けサービスのことを「ビデオお届け」と表示している。サーバ30は図5の未読メールチェックテーブル33を参照し、以下の画面に、送信者として承認を待っている人の状況と、承認済みの送信者から送られている映像ファイルの状況を表示する。
送信者が会員仮登録を行い、受信者からの承認を待っている場合は、図15で「ビデオお届けサービス」を選択する。受信者は、リモコンでカーソルを上下左右に移動させた後で、決定キーを押下したり、各サービスをリモコンのキー番号に対応させて、数字キーにより「ビデオお届け」サービスメニューを選択する。
図16は、送信者の承認画面である。この例では、「タローさんが送信者として仮登録したので、それを承認して欲しい」ことを意味している。受信者は承認するか否かを決め、テレビのリモコンで「○=承認」か「×=拒否」を選択する。「△=今は決めない」を選択した場合は、後で承認するか否かを決めることも可能である(図32)。
また、承認済みのユーザが新たな映像ファイルを送っている場合も、図15のように「新着メール1件」と表示し、新着映像があることを知らせる。そして、受信者に「ビデオお届け」を選択し受信一覧を表示するように誘導する。なお、表示画面では「メール」という用語を用いている。テレビ20にはメールソフトはインストールされていないので、技術的にはメールを受信するわけではないが、ユーザ(送信者、受信者)の理解しやすさを考えて「メール」という表現を使っている。
受信者が送信者を承認すると、送信者は会員仮登録から本登録を行い、サーバ30はその内容を送信者DB34と受信者DB35に追加する。
図6は、送信者DBの一例を示す。ユーザIDから生年月日までは仮登録の内容、本登録時は受信者数=1で受信を承認(送信することを許可)してくれた受信者のテレビの機器ID(仮登録時に入力済み)を記録する。また、本登録時にユーザが入力したクレジットカードの番号、有効期限、入会年月日を追加登録する。携帯電話から送信する場合もあるので、欄だけを設けておいて、追加された場合に登録する。図6で受信者数=3となっているのは、本登録の後、受信者が2人増加したためである。
図7は、受信者DBの一例を示し、これも本登録時に追加登録する。当初、送信者数=1とし、送信することを許可した送信者のユーザID(この場合はユーザID5)を登録しておく。その後、別の送信者に送信を許可した場合はユーザ数をインクリメントし、及びそのユーザID(この場合はユーザID6)を追加する。受信者DBの個人を特定する情報としては、機器IDと表示される名前だけでも実現可能であるが、今後受信者課金に変更することを考慮した場合は、住所、氏名、電話番号、生年月日も入力した方が変更は容易である。図12の登録画面でこれらの情報も入力してもらえばよい。図7にはこれらの情報も付加した内容を示す。送信者DB、受信者DBが追加登録されれば、送信者は受信者に対して、メールを送ることができる。
受信者が送信者を承認すると、サーバ30は送信者に「承認されました」というメールを送るとともに本登録できるURLを知らせる。送信者はPC10でこのURLを入力し、本登録画面にアクセスする。図17は本登録画面を示す。パスワード、及びパスワードを忘れたときのための質問と答えを設定する。コースは定額基本コース、定額上級コース、従量コースの3通りを設定し、送信者に選択してもらう。定額コースは決まった容量のハードディスク容量が使えて、定額の費用が発生する。上級コースは利用できるハードディスク容量が大きい。一方、従量コースは1回につき、決まった容量までであれば、決まった料金が発生し、所定期間後に、サーバ30が自動的に消去する。本実施例では送信者課金を想定しているため、本登録でクレジットカード番号、有効期限、セキュリティコードを入力してもらう。クレジットカードの情報は前記(2)の会員仮登録の際入力してもらうことも可能であるが、カードの認証が済んだにもかかわらず、受信者から承認されなければ、課金が発生するのを防止しなければならない。よって本実施例では、課金してもよい本登録時にクレジットカードの情報を入力してもらうことにする。
(4)PCから映像ファイルのアップロード(ステップS105)
PC10から図9の画面でログインすると、図18のメール作成用画面が表示される。ここで「メールを作成」を選択して、受信者、添付ファイルを選択する。画面中央に、「宛先(必須)」の枠内に承認してくれた受信者の名前を表示する。送信者はこの中から受信者を選択する。チェックボックスを選択すると、チェックマークを表示する。
図19は作成したメールの内容を示す。画面上方の「ファイル追加」ボタン201を押下すると、PC10に格納されたファイルを選択する画面202がポップアップ表示される。図19では表現の都合上、画面の下部にファイル選択画面202を示している。その中から送信したいファイルを選ぶ。そのファイルはサムネールとともにファイル名、作成日付とともにPC10の画面にファイルリスト203として表示される。図19では添付ファイルを3個選択した例を示す。また、宛先リスト204は、リストの中から2人を送信先として選択している。なお、リスト204の中で「受取中止」のマークがついている受信者は、この送信者を過去に一旦承認したが、ユーザの意向により現在は受け取り拒否に設定していることを示している。
ここで、送信する映像ファイルの統合について説明する。ビデオカメラ11で撮影を行うと、録画開始から一時停止までの1シーンで1つの動画ファイルになる場合がある。その場合、ビデオカメラ11からPC10に映像ファイルをコピーする際に、複数ファイルが存在し、運動会や学芸会といった1つのイベントが複数のファイルで構成されることになる。1つのイベントについて関連性のあるファイルは纏めて取り扱うことが多いと考えられる。したがってこのような場合、一般には、送信者は1メールで複数ファイルをアップロードする必要がある。
一方、受信者の立場に立って考えると、1つのメールで上記のような細切れのファイルが複数本送信されてきた場合、それらを再生する際に、細切れのファイル1つ1つに対して、再生の操作をその都度行うより、一度の操作で全体を順番に再生できたほうが便利である。その点を考慮し、本実施例では、送信者が複数のファイルを一度にアップロードする場合、サーバ30ではそれらのファイルを統合するものとする。本実施例では、送信者が図19にてファイルを添付した順序にしたがって、サーバ30はファイルを統合する。図19のファイルリスト203にファイルを登録した後でも、ファイルを選択して、ファイルの順序を入れ替えることができるようにしておく。受信者の再生の際には、上記順番にしたがって、統合されたファイルを再生する。
また本実施例では、映像ファイルには動画と静止画とが含まれる。これらが混在してアップロードされることがあるので、以下のように扱う。
(a)送信するファイルが動画だけの場合は、サーバ30で添付の順番通りにつなぎ、1つの動画ファイルにする。
(b)送信するファイルが静止画だけの場合は、複数ファイルのまま扱い、統合はしない。1ファイル毎アイコンのようにテレビに表示する。
(c)送信するファイルが動画と静止画が混在する場合は、動画は添付の順番通りにつなぎ、静止画ファイルがあるまで1つの動画ファイルにする。静止画は1ファイル毎に扱う。送信者が添付した順に表示する。動画なら1ファイル再生し、静止画になれば数秒間表示した後、次のファイルを表示する(静止画なら表示、動画なら再生)。
なお上記(a)〜(c)では、動画はできる限り1ファイルにまとめる、と述べたが、統合せずに1ファイルずつのまま保持し、添付ファイル順に1つずつ再生を行ってもよいことは言うまでもない。
また、1つのメールで動画、静止画の混在を認めない、という制約を課すこともできる。その場合、動画、静止画のどちらを送るのかをあらかじめ選択してもらい、ファイル拡張子をチェックして、間違った形式のファイルを添付された場合は「そのファイルは動画(静止画)ではありません」と送信者に警告を発し、添付を受け付けないようにする。図19には、「動画・静止画ファイルではありません」というエラーメッセージ205の例を示した。動画・静止画両方を扱う場合は、それ以外のファイルが添付されれば、その旨を送信者に通知し、動画(静止画)しか扱わない場合は、それ以外のファイルが添付された場合にエラーメッセージとして送信者に通知するようにする。
また、新たな受信者にビデオを送りたい場合は、図18で「宛先の追加・編集」を選択すると、図20の宛先の追加・編集画面が表示される。送信者は、新たな受信者の情報を入力し、承認を待つ。また、住所、氏名等、個人の情報まで入力してもらう場合は、図20から図12の画面に切替えて、これらの情報を入力する項目を設定すればよい。
(5)映像形式の変換(ステップS106)
動画の場合、PC10で格納したファイル形式は、たとえPC上では再生可能であっても、テレビ20でそのままで再生できるファイル形式であるとは限らない。テレビで表示できるファイル形式に変換するために、サーバ30は映像形式の変換を行う。
動画ファイルは一般的に次のような構成になっている。まず映像信号を圧縮符号化した映像エレメンタリーストリームと、音声信号を圧縮した音声エレメンタリーストリームが存在する。次にそれらをパケット化してマルチプレクス(多重化)し、システムストリームとする。このシステムストリームが動画ファイルである。なおこの際、映像や音声に関する権利情報その他の補助的な情報もシステムストリーム中に一緒に多重化することもある。
PC10で格納したファイル形式を、テレビで表示できるファイル形式に変換する場合には、次のように行う。まずPC10で格納した形式のシステムストリームをデマルチプレクス(多重分離)し、映像と音声の各エレメンタリーストリームを得る。次に、映像のエレメンタリーストリームをデコードし、引き続き、テレビで対応できる符号形式のエレメンタリーストリームに再エンコードする。音声に関しても同様にデコードおよび再エンコードする。次に、再エンコードの結果得られた映像および音声のエレメンタリーストリームを、テレビで対応できる形式のシステムストリームとしてマルチプレクスし、作成する。このようにして、PC10で格納したファイル形式を、テレビで表示できるファイル形式の動画ファイルに変換する。
(6)映像の受信と視聴(ステップS107)
受信者は図15の画面でビデオお届けサービスを選択し、図11の送信者承認画面を経由して、図24の受信メール一覧表示画面を表示する。リモコンを使ってカーソルをアイコン#1〜#9のいずれかに移動して所望のメールを選択し、決定ボタンを押下すると、選択したメールが静止画の集合の場合は、図25の画像一覧表示画面が表示される。アイコン#1〜#9のいずれかに移動して所望の画像を選択すると、図26のように選択した画像が拡大表示される。また、図24で選択した映像コンテンツが動画の場合は、画面全体に動画が再生される。もちろん、図26のように画面の一部に動画を表示しても良い。
(7)映像のダウンロードと消去
テレビ20がHDD等の記録装置26を有していれば、サーバ30にある映像コンテンツをダウンロードして記録することが可能である。図24で「選んでダウンロード」を選択すると、図27のダウンロード選択画面が表示される。受信者が所望するアイコンを選択して、実行ボタンを押下すれば、図28の確認画面が表示され、「はい」を選択すれば、図29のダウンロード実行画面が表示され、HDDに格納保存される。正常終了すると図30のダウンロード終了画面を表示し、異常終了した場合は、ダウンロードに失敗したことを画面に表示する。
本実施例では、コンテンツを消去する権限を受信者に与えているので、図24に「選んでゴミ箱へ」が表示されている。このボタンが押下されれば、ダウンロードと同様の手順で、アイコンを選択して、コンテンツを消去することが可能である。
コンテンツ消去の権限を送信者に与えることももちろん可能である。送信者がPCの操作履歴からサーバに預けた映像ファイルを消去すればよい。前記(5)でサーバ30での映像変換処理を述べた。この変換処理に合わせ、消去はどのタイミングでどちらの形式のファイルを消去すべきかを考慮する。ある1つの映像ファイルに関して、PCフォーマットをファイルAからテレビフォーマットBに変換する例を考える。サーバ30はAを預かり、Bに変換した後、図5の未読メールチェックテーブル、及び図8のコンテンツ管理テーブルを更新し受信者の視聴を可能にする。送信者が消去コマンドを発行するタイミングに従い、下記のように処理するのがよい。
(a)ファイルがまだAのままの場合は、Aを消去し、変換処理は実施しない。
(b)AからBへの変換途中の場合、変換処理は中止し、A及び作成途中のBも消去する。
(c)Bへの変換終了後の場合、AもBも消去し、未読メールチェックファイル、コンテンツ管理テーブルも更新する。
上記のようにファイルの消去は送信者、受信者のそれぞれ、あるいは両方に権限を与えることが可能である。
(8)受け取り(ステップS107)の一時拒否
前記図24で「送信者一覧」を選択すると、図31の送信者一覧画面が表示される。また、図16で承認も拒否もしないで「今は決めない」を選択し、ビデオお届けサービスを選択し、図24で「送信者一覧」を選択すると、承認待ちの送信者の情報も含まれて図31に表示される。このテレビの所有者は送信者として五郎、花子の2人を承認した後、花子からの受信を一時拒否しているところに、タローから送信者として承認依頼を受けている状態である。タローにカーソルがある状態で決定ボタンを押下すると、図32の送信者承認画面が表示され、「○=承認」か「×=拒否」を選択する。また、五郎にカーソルがある状態で決定ボタンを押下すると、図33の受信停止画面が表示され、「ビデオを受け取る」という状態から「ビデオを受け取らない」という状態に変更することが可能である。逆に、図31で花子にカーソルがある状態で決定ボタンを押下すると、図32と同様、花子用の画面が表示され、「ビデオを受け取らない」状態から「ビデオを受け取る」状態に変更することが可能である。
本実施例ではテレビ画面でパスワードの入力を不要としたが、送信者をテレビ画面で承認するときに、受信者にパスワードを設定してもらうことも可能であることは言うまでもない。ビデオの受け取りの一時拒否や受け取り承認の際にパスワードを入力してもらう、という使い方がある。映像によってペアレンタルロックをかけたい、と送信者が判断した場合は、ペアレンタルロックをかけて送信し、受信者が設定したパスワードを入力しなければその映像を見ることができない、ということが可能となる。また、送信者がメールを送信するときに、パスワードを設定して送信すれば、受信者はそのパスワードを入力しなければ見ることができない、という運用することももちろん可能である。図19にはパスワードを設定、ペアレンタルロックを設定する項目を加えた例を示した。
本実施例は、送信者は携帯電話50を用いてサーバ30へアップロードを行う場合である。
図1に示したコンテンツ配信システムにおいて、送信者は会員登録することで、携帯電話50で撮影した映像を承認してくれた受信者のテレビ20に送信することができる。この場合の映像のアップロードは、携帯電話にインストールされているメールソフトを使用する。その理由は、前記(4)と同じように実際はメールを使わずに、送り先を指定してサーバ30に映像ファイルをアップロードする方法も可能であるが、キャリア、携帯電話のメーカ毎に仕様が異なる可能性が高いため、テスト工数が多数発生することが考えられる。そのため本実施例では独自仕様を避け、携帯電話にインストールされているメールソフトをできるだけ使って、サーバ30に映像ファイルを送る方式とする。
まず送信者は、送信端末である携帯電話50をPC10から登録する。図18、図19の画面左側の「携帯電話の登録、編集」を選択すると、図21の携帯電話の登録画面が表示される。ここでは1つの送信者IDに対して、9台の携帯電話のメールアドレスが登録されていることを示す。家族の人数、1人で複数台の携帯電話を所有することを考えて最大10個のアドレスの登録を許可している。空欄に携帯電話のEメールアドレスとその所有者の名前を入力し、送信ボタンを押下する。
携帯電話を用いた送信方法として案1,案2,案3が可能である。
<案1>すべての受信者にメールアドレスを割り当てる方法。
図22は、携帯電話50からサーバ30にアクセスするためのURLを得るためのPC画面である。実施方法は下記3通り考えられる。
(a)携帯電話30にURLをメールで送信する。図22でURLを送って欲しい携帯電話50のチェックボックスを選択すると、サーバ30はログインできるためのURLをその携帯電話50に送信する。
(b)QRコード(登録商標)をPC画面に表示し、携帯電話50でこのコードを読み込みURLを入手する。
(c)携帯電話50からURLを手入力する。
(a)〜(c)で携帯電話30はURLを入手、入力できる。サーバ30に携帯電話50からのアクセスを受け付けるWeb画面を準備しておき、携帯電話30はこのURLにアクセスし、ログインする。
図23は、携帯電話50を使ってログインする画面を表示する。ビデオお届けサービス用に取得したユーザIDとパスワードでログインする。サーバ30は送信者DB34からこの送信者が送信できる受信者の一覧を表示する。ここには機器IDを表示するのではなく、送信者が登録した受信者の名称(図12「この宛先の名前」)を表示する。サーバ30はあらかじめ受信者一人ずつに対応したEメールアドレスを割り当てて送信者DB34、受信者DB35に記憶しておく。送信者は携帯電話50の画面に表示された中から送り先を選択するとメーラーが起動し、TO(宛先)にこの人のメールアドレスが入力される。以下はメールを送る方法で、映像ファイルを添付して、メールを送信する。テレビにはメールソフトが存在しないため、映像ファイルは実際にはサーバ30に送られる。サーバ30は受信者のEメールアドレスと受信者DBからどの機器IDに送られたものか判断する。以下、サーバ30は映像ファイルを預かっておく。
<案2>メールアドレスはサーバ30の1つだけでの実現方法。
案1はすべての受信者にメールアドレスを割り当てるものであるが、案2はメールアドレスはサーバ30が有する1つだけとする。図6、図7に受信者Eメールアドレスを記述したが、案2では存在しない。図23で受信者P1〜P9の中から選択した場合、誰を選んでも、サーバ30のメールアドレスを宛先に指定して携帯電話のメーラーを起動させる。サーバ30は受信者P1〜P9を認識し、受信者DBから送信者が送りたい相手の機器IDを調査し、メール本文にその受信者の機器IDを記述する。メールがサーバ30に到着すると、メール本文に書いてある機器IDを認識し、映像ファイルを預かっておく。
<案3>携帯電話に受信者のメールアドレスを送ってもらう方法。
案1と同様にすべての受信者にメールアドレスを割り当てておくが、案3ではサーバ30に携帯電話30からのアクセスを受け付けるWeb画面を準備せず、携帯電話30が有するメールソフトのみで映像ファイルを送信する。図22のように送信に使いたい携帯電話のチェックボックスにチェックを入れ、「携帯電話からの送信に使用する宛先メールアドレスを携帯電話に送る」というボタンを用意する(図22では図示せず)。送信者がこのボタンを押下すると、サーバ30は送信者DBからその送信者が送ることができる受信者を調査し、選択した携帯電話にサーバ30が割り当てた受信者のメールアドレス及びその受信者の名称が送られる。送信者は携帯電話でこの中からメールアドレスを選択し、メーラーを起動させる。
案1、案3ではテレビはメールソフトを有していないにもかかわらず、送信者はメールを送るのと同様の手順でメールを送るが、実際はサーバ30に送る。これらテレビに割り当てられたメールアドレスはセキュリティ保護のため、送信者が容易に変更できることが望ましい。図21、図22で画面左側に表示されている「宛先の追加・編集」を選択すると、図20が表示され、この画面で宛先ID、宛先名称の変更、削除、及び(サーバ30から割り当てられた)メールアドレスを変更することができる。案2の場合もメーラーを起動する場合、サーバ30のアドレスを定期的に変更して送信者に伝えることが望ましい。
携帯電話30からの送信はテスト工数の観点から標準のメールソフトを使う例を述べた。一方PCからアップロードする場合は、サーバ30にPCからのアクセスを受け付けるWeb画面を用意して、その画面で映像ファイルを送信する例を述べた。この方が、映像ファイルの順序を変更できたり、各ファイルでの代表的な場面をサムネール表示したり、使い勝手がよい。PC10で送る場合も携帯電話30と同様、PC10にインストールされているメールソフトを使ってもよいことは言うまでもない。
本実施例では、「ビデオお届けサービス」に対する課金方法について説明する。料金のプランとして定額制と従量制の両方がある。定額制の場合は一定容量までが一定の価格であり、1ケ月所定の料金を払えば、所定の容量のハードディスクを割り当てられる。一方、従量制の場合は1回いくらである。例えば、1回5GBまで500円とし、受信者が見ようが見まいが、2週間でサーバ30が強制的に消去する、という運用方法が考えられる。運営者はハードディスク容量を効率的に利用したいので、預かったコンテンツは早く受信者に届け、受信者が消去してくれればサーバ30を効率的に運用できる、というメリットがある。そのため、従量制の場合は、図24の画面を表示する前に図8のコンテンツ管理テーブルを確認し、従量性で預けられた映像ファイルを特定し、そのファイルの上に「○月○日までに消去されれば、お預かり費用を半額にします」というメッセージを表示することもできる。ハードディスク内蔵テレビを有する受信者は早くダウンロードし、消去すれば送信者は料金が軽減され、運営者はハードディスクの効率的な運用ができる、という効果がある。
本実施例では送信者課金を前提にしたが、受信者課金も可能である。その場合、ユーザ仮登録の場合、(1)送信者課金、(2)受信者課金、(3)基本は送信者であるが期間延長した場合は受信者課金、の3通りの中からどれかを選んでもらえばよい。(2)、(3)の場合は本登録の前に、受信者に書類を郵送し、口座引き落としの手続きやクレジットカード番号、有効期限を登録してもらう、等の手続きを行えばよい。図24を表示する際に、図8で有効期限の迫った映像ファイルの上には、「有効期限○月○日まで」と表示し、受信者が再生した後や、その映像ファイルにカーソルがある状態で「受信者課金に変更しますか?1ケ月○○円で○ギガバイトまでお預かりできます」と表示して、受信者課金に誘導することも可能である。仮登録時に、(2)受信者課金、(3)期間延長した場合は受信者課金、と選択してあれば、課金手続きは済んでいるのでそのまま実行し、(1)送信者課金、の場合のみ上記の手続きをすれば受信者課金に切替えることが可能である。受信者のテレビがハードディスクを有していないがもう少し見たい映像があれば、受信者が負担して見たい、という場合に有効な方法である。
PC10の操作でコースの変更(定額制、従量制)や会員の退会、等、可能なことは言うまでもない。
前記課金方法は、後述のサーバ構成による実施例においても同様に適用可能である。
図34は、本実施例によるコンテンツ配信システムを示す全体構成図の例である。本システムは、送信側端末(PC10)と、受信側端末(テレビ20)と、両者間のコンテンツ配信を中継する配信サーバ(配信サーバ30)と、認証サーバ(認証サーバ70)が、インターネット等のネットワーク4に接続されて構成される。そして、メールソフトを有するPC10からメールソフトを有しないテレビ20へ、送信者所有の映像コンテンツを配信サーバ30を介して送信するものである。以下、センタ3(配信サーバ30)の行うコンテンツ配信サービスを「ビデオお届けサービス」と呼ぶことにする。
送信者宅1にいる送信者はビデオカメラ11やデジカメ12で撮影した映像コンテンツ(以下、映像ファイル、ビデオとも呼ぶ)をPC10にコピーする。ルータ(図示せず)を経由してネットワーク4に接続し、センタ3にある配信サーバ30に映像を預ける。配信サーバ30は送信者(PC10)からの映像を預かり、送信者が指定した受信者宅2のテレビ20からのアクセスを待つ。テレビ20がルータ及びネットワーク4を経由してセンタ3にある認証サーバ70(ここでは全てのサービスの入り口として稼動するものとして説明するが他に専用の入り口サーバがあっても良い)に接続し、受信者が「ビデオお届けサービス」を選択すると、テレビ20が認証サーバ70から該サービスのURLと同時にワンタイムIDを受け取り、「ビデオお届けサービス」の配信サーバ30に接続し、ワンタイムIDを渡す。配信サーバ30は、テレビ20より受け取ったワンタイムIDを認証サーバ70へ渡し、当該の受信者の機器IDを受け取り、送信者から預かった受信者の機器IDと整合が取れれば配信サーバ30は映像が届いていることを示すメッセージを送り、テレビ20の画面に表示する。その後、受信者はその映像を選択して受信し、視聴することができる。テレビ20に記録装置(例えばハードディスク)が内蔵されていれば、映像のダウンロードも可能である。
本実施例のシステムでは、受信端末であるテレビ20を識別するために、各テレビ20の機器IDをアドレスとして用いる。なお、送信者は自宅のPC10だけでなく、事前に登録しておいた携帯電話50で撮影した映像ファイルをネットワーク4を介して配信サーバ30に送信することも可能であり、これは実施例5で説明する。
次に、配信サーバ30、認証サーバ70およびテレビ20の内部構成を詳細に説明する。配信サーバ30の内部構成は、図2のサーバ30同じである。 ネットワーク送受信部31は、外部のネットワーク4に接続され、該ネットワーク経由で認証サーバ70やPC10やテレビ20と通信を行う。
会員情報管理部32は、未読メールチェックテーブル33、送信者DB34、受信者DB35、テレビ機器DB36、およびコンテンツ管理テーブル37の各データベースやテーブルを有し、送信者と受信者の情報、およびコンテンツの預かり情報を保存している。PC10やテレビ20からアクセスがあった際に、関連するデータベースやテーブルを参照して、会員情報の確認や登録などの処理を行う。
図35は、認証サーバ70の内部構成の一例を示す図である。
ネットワーク送受信部71は、外部のネットワーク4に接続され、該ネットワーク経由で配信サーバ30やPC10やテレビ20と通信を行う。
会員情報管理部72は、テレビ機器DB76、ワンタイムID管理テーブル77の、データベースやテーブルを有し、テレビ機器の情報、および加入しているサービス情報を保存している。テレビ20や、サービスサーバ(例えば、配信サーバ30)からアクセスがあった際に、関連するデータベースやテーブルを参照して、機器情報の確認や登録などの処理を行う。
テレビ20から初回のアクセス時に、機器IDを登録する。サービスを選択した際に、該機器IDと選択したサービスIDをリンクしてテレビ機器DBへ登録する。
例えば、送信者のPC10から配信サーバ30へ会員仮登録が実行された場合には、未読メールチェックテーブル33に、機器ID,ユーザID等の情報を登録する。テレビ20から送信者の承認処理が実行された場合には、その内容に従って送信者DB34および受信者DB35の内容を更新する。また、テレビ20からアクセスがあった場合には、認証サーバ70から発行されたワンタイムIDをテレビ20から取得して、認証サーバ70へワンタイムIDを照会し、テレビ20に対して機器IDを取得する。この手続きで同時にワンタイムIDが不正か否かも確認できる。取得した機器IDを、テレビ機器DB36の情報と照合し、正規のIDであるかどうかを確認する。不正な機器IDの場合はこの時点で検出し、以後の処理を拒否する。コンテンツ管理テーブル37はユーザから預かっているコンテンツを管理し、各ユーザとのサービス契約事項を保持する。
コンテンツ送受信部38は、PC10から映像コンテンツを受信し、またテレビ20に映像コンテンツを送信する。コンテンツ格納部39は、送受信する映像コンテンツを格納する。すなわち、PC10からアップロードされた映像コンテンツをコンテンツ格納部39に格納し、テレビ20から映像の受信・視聴の要求、もしくは映像のダウンロードの要求があった場合には、コンテンツ格納部39から映像コンテンツを読み出し、テレビ20へ送信する。
図3は、テレビ20の内部構成の一例を示す図である。ネットワーク送受信部21は、外部のネットワーク4に接続され、該ネットワーク経由で認証サーバ70や配信サーバ30と通信を行う。ブラウザ部22は、認証サーバ70や配信サーバ30から送信されたHTMLやBMLなどの形式で記述された情報に従って、メール画面や承認画面等の画面情報を描画し、表示部27に出力する。動画再生部23は、配信サーバ30から送信されるコンテンツに含まれる静止画や動画ファイルを復号化し、静止画や動画像として再生し、表示部27に出力する。
機器ID通知処理部24は、機器ID保持部25から当該テレビ20に割り当てられた機器ID情報を読み出し、認証サーバ70に通知する。機器ID保持部25には、当該テレビ20固有の機器ID情報が格納保持されている。この機器ID情報はテレビ20の製造時に各端末毎に割り当てられ、機器ID保持部25に書き込まれている。ユーザがこの機器IDを知りたいときは、例えばリモコン操作により読み出して、表示部27に表示することができる。
コンテンツ記録部26は、例えばハードディスク記録装置であり、配信サーバ30から受信した映像コンテンツをダウンロードし保存する。ユーザは保存した映像を必要なときに読み出し、動画再生部23を通じて視聴することができる。記録部26は内蔵でも外付けでも構わない。表示部27は、ブラウザ22、動画再生部23および機器ID通知処理部24から出力された映像や情報を画面に表示する。
本実施例のコンテンツ配信サービス(ビデオお届けサービス)の処理フローを図4を用いて説明する。本実施例の処理は実施例1の処理とほぼ同じであり、本実施例と実施例1との差分のみ説明する。なお、図4のフローの中で、実施例1でいうサーバ30は配信サーバ30と読み替える。
ステップS101〜ステップ106は実施例1と同じである。
ステップS107:受信者がテレビ20から認証サーバ70にアクセスすると、認証サーバ70からワンタイムIDが発行されるので、それを配信サーバ30へアクセス時に送信し、配信サーバ30は、認証サーバ70へテレビ20から受け取ったワンタイムIDを送信し、機器IDを照会してこの機器IDを受け取る。配信サーバ30は、この機器IDから未読メールチェックテーブル33を調べる。アクセスしたテレビ20の機器IDに対して未読メールのフラグが立っていれば、受信者はそのメール(映像コンテンツ)をまだ受信していないことを意味する。その場合配信サーバ30はテレビ20に対し、映像が届いていることを知らせる。受信者は所望の映像を選択してその映像を配信サーバ30から受信し、これをテレビ20で視聴する。
ステップS108〜ステップS109は実施例1と同じである。 本実施例によるサーバ構成によるサービス構築においては、実施例1のサーバ構成でのメリットに加えて、さらに以下のメリットがある。
(d)テレビ機器専用の管理サーバとして認証サーバを立てることにより、追加されるサービス用サーバへ高負荷な処理を任せることができ、多様なサービスの追加が可能となる。
(e)機器IDを認証サーバにて管理することで、認証サーバが管理する情報もシンプルで無駄がなくなり、また、配信サーバも当該のサービス専用の情報を管理することに専念でき、こちらも無駄がなくなる。これによりサービスの管理が容易となる。
(f)テレビ機器からのアクセスを一本化(本実施例では認証サーバを入り口として扱っている)することで、不正なサービスを抑止することができるばかりでなく、サービスが必ず認証サーバにて機器IDを照会することで二重のチェックによる安全なサービス提供が可能となる。
以下、図4のコンテンツ配信サービスの各処理について詳細な説明を行う。本実施例の処理は実施例1の処理とほぼ同じであり、本実施例と実施例1との差分のみ説明する。
(1)機器IDとURLの告知(ステップS101)
実施例1に加え、本実施例の認証サーバ70では、図35の会員情報管理部72においてテレビ20から変換機器IDを取得した後に、テレビ20の変換処理と逆の変換処理を施すことにより、テレビ20の機器ID保持部25が保持する変換前の機器IDを復元することが可能である。会員情報管理部72は初回アクセス時に、復元した機器IDをデータベースへ登録する。図36に前記テレビ機器DBの一例を示す。テレビ機器DBでは、各機器IDと利用しているサービスIDを管理している。また、配信サーバ30から機器ID照会のために利用されるワンタイムIDは、会員情報管理部72が機器IDと、サービスIDとリンクしてユニークなIDとして発行、削除管理する。図37は、このワンタイムIDの管理テーブルを示す。
テレビの所有者は、ビデオを送って欲しい相手(家族、友人、親戚等)に自分のテレビの変換機器IDとサービス業者のポータル(サーバ)のURLを電話やFAXで伝え、「ビデオお届けサービス」への会員登録を依頼する。
(2)会員仮登録(ステップS102)
送信者は、受信者から取得した変換機器IDとサーバのURLに基づき、「ビデオお届けサービス」への会員登録(仮登録)を実行する。送信者のPC10にはブラウザ22が搭載され、以下の作業はブラウザで動作するものとする。PC10から上記URLにアクセスし、会員登録する。なお、配信サーバ60は、送信者の入力した変換機器IDを機器IDへ復元した後これを登録する。図9〜図14は、会員登録時の表示画面を示す。この表示画面では、変換機器IDの代わりにユーザに分かりやすい用語「宛先ID」を用いている。以下「宛先ID」は「変換機器ID」と同じ意味である。その他会員登録についての説明は実施例1と同様のため割愛する。
(3)受信者の承認と会員本登録(ステップS103、S104)
受信者が送信者を承認すると、送信者は会員仮登録から本登録を行い、配信サーバ30はその内容を送信者DB34と受信者DB35に追加する。
図6は、送信者DBの一例を示す。ユーザIDから生年月日までは仮登録の内容、本登録時は受信者数=1で受信を承認(送信することを許可)してくれた受信者のテレビの機器ID(仮登録時に入力された変換機器IDを機器IDへ変換済み)を記録する。その他は実施例1と同じである。
(4)PCから映像ファイルのアップロード(ステップS105)
アップロードについては、実施例1と同様である。
(5)映像形式の変換(ステップS106)
+映像の変換については実施例1と同様である。
(6)映像の受信と視聴(ステップS107)
受信者はテレビ20で認証サーバ70(ここではポータルサイトを兼ねている)へ接続する。テレビ20は認証サーバ70へ機器IDと認証データを結合したデータを暗号化して送信する。ここでいう認証データとは、例えばテレビ20のメーカー名、型番等の、機器の種別を表す情報などであり、本実施例ではこの機器の種別を表す情報をモデルIDと呼ぶ。認証サーバ70がこの暗号化されたデータより、認証データと機器IDを取り出し、接続のための条件を満たしているか(接続可能な機種か否か、また、登録済みの機器IDか否か)チェックする。接続拒否する場合はテレビ20へエラーを返し、接続許可する場合は、トップページ(図15の画面)を送信しテレビ20で表示する。
受信者は、この画面でビデオお届けサービスを選択すると、テレビ20が認証サーバ70より該サービスに接続するために必要な配信サーバ30のURLと、認証サーバ70が発行するワンタイムID(これは、テレビ20などから要求があった際に、認証サーバ70の会員情報管理72にてユニークなIDを発行して、ワンタイムID管理テーブル77へも登録され、ネットワーク送受信部71からテレビ20などの要求元機器へ送信される。)を受信し、この情報を基にテレビ20が配信サーバ30へ接続し、ワンタイムIDを送信する。
配信サーバ30は、このワンタイムIDを認証サーバ70へ送信し、認証サーバがこのワンタイムIDについてワンタイムID管理テーブル77にて確認する。認証サーバ70は、更に、ワンタイムID管理テーブル77にて取得できる機器識別IDからテレビ機器DB76を確認して、当該の機器が配信サーバ30のサービスに相当するサービスIDか確認して未登録であればエラーを返しても良い。
認証サーバ70よりエラーが返されれば接続できない旨を伝える情報をテレビ20へ返す。認証サーバ70より正常に機器IDを取得できた場合は、その機器IDをテレビ機器DB36で参照し、整合が取れれば、テレビへ送信者承認画面図11表示のための情報を送信する。
前記の認証については、より詳細に後述する。テレビ20は、図11の送信者承認画面を経由して、図24の受信メール一覧表示画面を表示する。リモコンを使ってカーソルをアイコン#1〜#9のいずれかに移動して所望のメールを選択し、決定ボタンを押下すると、選択したメールが静止画の集合の場合は、図25の画像一覧表示画面が表示される。
アイコン#1〜#9のいずれかに移動して所望の画像を選択すると、図26のように選択した画像が拡大表示される。また、図24で選択した映像コンテンツが動画の場合は、画面全体に動画が再生される。もちろん、図26のように画面の一部に動画を表示しても良い。
(7)映像のダウンロードと消去
映像のダウンロードと消去については実施例1と同様である。
本実施例においても、実施例2と同様に送信者が携帯電話50を用いて配信サーバ30へアップロードを行うことができる。
本実施例により、サーバは機器IDにて機器を管理するが、ユーザへは変換機器IDを通知して利用することで、送信者がIDを誤入力して予期せぬユーザあるいは機器へコンテンツを送信する事故がなくなるメリットがある。
ここで、本実施例4の認証処理について以下説明する。
図38は、本実施例のコンテンツ配信サービスの認証フローを示す図である。まず処理の概要をステップ順に説明する。
ステップS201:受信者がポータルサイトにアクセスする際に、受信端末(テレビ20)が認証データ(例えば、機器の種別を表すモデルID)と機器ID(機器固有のIDで例えば、製造番号)を併せて、安全な伝送路(例えば、SSL通信路)を通して認証サーバ70へ送信する。受信機器のブラウザの持つCOOKIEの機能を用いても良い。
ステップS202:認証サーバ70では会員情報管理部72が各種処理を担う。認証サーバ70では、認証データを取り出し、アクセス機器がサービスを利用可能かどうかの検証を行い(COOKIEの正当性検証を実施しても良い)、また、機器IDが登録されているかテレビ機器DB76にて照会する。ここで、不正あるいは未対応機器と判断されれば、その旨受信端末へ伝える。
例えば認証データが機器の種別を表すモデルIDであった場合に、モデルIDが自社の製品を示すものであれば、サービスを利用可能であると判定する。サービスを利用可能な機器のモデルIDは認証サーバ70の図示しないモデルID情報DBに格納されている。
また、テレビ機器DB76には、機器IDとサービスIDが対応付けて登録されており、アクセスしてきたユーザが希望するサービスが、ユーザの使用しているテレビ20の機器IDに対応しているか照会する。
受信端末は認証結果についてユーザへ表示等を行う。正常に確認が通れば、認証サーバ70は配信サーバ30から問い合わせる際に利用するワンタイムIDを発行する。これにより万が一受信端末の一部の情報を詐称してアクセスする端末があってもこれを拒否することができ、不正利用を防止できる。
ステップ203:認証サーバ70はこれを、ワンタイムID管理テーブル77に保持し、受信端末へユーザが選択したサービスサーバ(例えば、配信サーバ30)のURL情報と共にこのワンタイムIDを送信する。一定時間アクセスがない場合はテーブルから当該のワンタイムIDを削除しても良い。
ステップ204:受信端末は認証サーバ70から受信したワンタイムIDをサービスサーバアクセス時に送信する。
ステップ205:配信サーバ30では、各種処理を会員情報処理部32が担う。配信サーバ30は、このワンタイムIDを認証サーバ70へ送信する。
ステップ206:認証サーバ70は、配信サーバ30から受信したワンタイムIDをテーブルで照会し、登録されたものがなければエラーとして返信し、あれば当該の機器IDを返信する。2回目以降のアクセスでは無効化するため、テーブルから先に照会したワンタイムIDに関する項目を削除する。これにより詐称を回避する安全な認証を可能とする。
ステップ207:配信サーバ30は、認証サーバ70より受信した機器IDをデータベースと照会し、サービスに加入したユーザのものであることが確認できれば、受信端末へサービス提供を開始する。すなわちコンテンツの配信を開始する。
ステップ208:受信端末は、配信サーバ30からのコンテンツを受信し、保存あるいは再生を開始する。
先に説明した実施例では、認証サーバ70が管理するIDは機器IDを用いることで機器あるいはユーザを認証したが、本実施例ではユーザが使用する機器を買い替えた場合等に対応するため、機器IDを利用して生成されるユニークなID(以下機器識別ID)を利用する。これにより以下のメリットがある。
(1)買い替えなどで手放した機器を第三者に不正に利用されることを防ぐ。
(2)サーバで不要なIDを管理する必要がなくなりデータベースの肥大化を防ぐ。
以上のように更にシステムの運用性を向上できる。そこで、以下この機器識別IDを利用する場合の実施例について説明する。
認証サーバ70では、会員情報管理部72は適宜発行した他のIDと重なることのないユニークな機器識別IDを発行し、データベース(テレビ機器DB76)へ登録する。図39にテレビ機器DBの一例を示す。また、図40にワンタイムID管理テーブルの一例を示す。テレビ機器DB76では、機器識別IDと各機器IDとユーザが利用しているサービスのサービスIDを夫々管理している。ワンタイムID管理テーブルでは、機器識別IDとワンタイムIDとサービスIDを夫々管理している。
図41は、本実施例の機器識別IDに関する処理フローを示す図である。各処理についてステップ順に以下説明する。
ステップS301:ユーザは受信端末(テレビ20)が接続されている認証サーバ70(ここではポータルサーバを兼ねる)へ、各種サービスを利用するための初期画面(図15)を表示するためアクセスする。テレビ20は認証データと機器IDを認証サーバ70へ送信する。
ステップS302:認証サーバ70は、上記の情報(テレビ20の認証データと機器ID)を基にテレビ機器DB76の内容を参照し、既に登録済みか否か確認し受信端末に適した初期画面情報を用意する。
ステップS303:認証サーバ70は、この初期画面情報をネットワーク送受信部71経由で、ここではテレビ20へ送信する。テレビ20はこれをネットワーク受信部21にて受信し、ブラウザ22を経由して表示部27へ表示する。
ステップS304:ユーザが、初期画面から、直接あるいはメニュー等を経由して機器識別ID発行あるいは機器識別ID削除を選択する。
ステップS305:ユーザが、機器識別ID発行を選択した場合、認証サーバ70は会員情報管理72にて他の機器識別IDと重ならないユニークなIDを発行し、テレビ20から受信している機器IDと関連付けてテレビ機器DB76へ登録する。認証サーバ70は、ネットワーク送受信部71経由で発行した機器識別IDを通知するための画面情報をテレビ20へ送信する。テレビ20に表示される画面例を図42に示す。図中トップページは初期画面を意味する。
図示はしないが、もし初めての利用時等、ユーザが未だ機器識別IDを取得していない場合は、図43に示した画面を表示して機器識別IDの取得を促すようにすると、更に使い勝手が良い。ユーザが、図中の「機器識別ID取得」を選択することで前述のように認証サーバ70が機器識別ID発行を行う。なお、ユーザが、送信者へ通知する等の都合で機器識別IDを確認する場合もここで行うことができる。
ステップS306:ユーザが、機器識別ID削除を選択した場合、認証サーバ70は、ネットワーク送受信部71経由で削除を確認するための画面情報をテレビ20へ送信する。テレビ20に表示される画面例を図44に示す。図中の初期化は削除に相当する。ここでユーザが「初期化する」を選択すると、認証サーバ70は会員情報管理72にて登録済みの機器識別IDについてテレビ機器DB76から関連情報を削除する。図示しないが削除後は、削除した旨の画面をテレビ20へ表示しても良いし、初期画面へ戻っても良い。図44に示した画面で、ユーザが「初期化しない」を選んだ場合も、初期画面へ戻る。
続いて、機器識別IDを採用した場合のサービスについて説明する。本実施例によるコンテンツ配信システムの全体構成は図34と同様である。
本実施例のシステムでは、受信端末であるテレビ20を識別するために、各テレビ20の機器識別IDをアドレスとして用いる。また、認証サーバ70、配信サーバ30と、送信者へ伝えるIDも機器識別IDに統一する。これにより、先に述べたユーザ利用機器が置き換わった場合等への対応が容易で、高い運用性が保たれる。なお、送信者は自宅のPC10だけでなく、事前に登録しておいた携帯電話50で撮影した映像ファイルをネットワーク4を介して配信サーバ30に送信することも可能であり、これは実施例4で説明したシステムの機器IDを機器識別IDと置き換わったものであり説明は割愛する。
次に、配信サーバ30、認証サーバ70の内部のデータベース等について構成を説明する。
図45は、未読メールチェックテーブル33の一例を示す。テーブルには、機器ID毎に送信者として承認を待っている人がいるか否か、承認済みの送信者から新たな映像ファイルが送られているか否かを示すフラグを設けておく。この例では、機器識別IDが「1234567」のテレビに対して、承認を依頼している送信者が2人いて、そのユーザID(ID1、ID2)が示されている。また、承認済みのユーザ(ID1)からのメール(実際には映像)が届いており、このテレビの受信者はそのメールをまだ読んでいないことを示している。
図46は、送信者DBの一例を示す。ユーザIDから生年月日までは仮登録の内容、本登録時は受信者数=1で受信を承認(送信することを許可)してくれた受信者のテレビの機器識別ID(仮登録時に入力済み)を記録する。また、本登録時にユーザが入力したクレジットカードの番号、有効期限、入会年月日を追加登録する。携帯電話から送信する場合もあるので、欄だけを設けておいて、追加された場合に登録する。図46で受信者数=3となっているのは、本登録の後、受信者が2人増加したためである。
図47は、受信者DBの一例を示し、これも本登録時に追加登録する。当初、送信者数=1とし、送信することを許可した送信者のユーザID(この場合はユーザID5)を登録しておく。その後、別の送信者に送信を許可した場合はユーザ数をインクリメントし、及びそのユーザID(この場合はユーザID6)を追加する。受信者DBの個人を特定する情報としては、機器識別IDと表示される名前だけでも実現可能であるが、今後受信者課金に変更することを考慮した場合は、住所、氏名、電話番号、生年月日も入力した方が変更は容易である。図12の登録画面でこれらの情報も入力してもらえばよい。図47にはこれらの情報も付加した内容を示す。送信者DB、受信者DBが追加登録されれば、送信者は受信者に対して、メールを送ることができる。
図48は、コンテンツ管理テーブルを示し、機器識別IDと、該機器識別IDの受信者向けに受信している受信ファイル数と、そのファイル名、該ファイルの送信者ユーザIDと、該送信者の加入している料金プランと、その有効期限が管理されている。
その他のサービス利用方法については前述の実施例に対して、機器IDが機器識別IDとなる点以外は同様なので割愛する。
上記により、利用者、認証サーバ、配信サーバは機器識別IDのみで運用でき、利用者の使い勝手が向上し、サービス提供者の管理が容易となる。
前述のシステムでは認証サーバの管理が簡単にできるメリットがあるが、1ユーザが複数の機器を所有する場合や、一つの機器を複数のユーザ(例えば家族で共有)での利用についての利便性が考えられていない。そこで、本実施例のシステムにおいて、前記の課題に対応するため、機器識別IDだけでなく、会員IDも併せて管理するシステムについて以下説明する。
本実施例によるコンテンツ配信システムの全体構成図は、認証サーバ70が認証サーバ80に変わった以外は、図34と同様である。本システムは、送信側端末(PC10)と、1又は複数の受信側端末(テレビ20)と、両者間のコンテンツ配信を中継する配信サーバ(配信サーバ30)と、認証サーバ(認証サーバ80)が、インターネット等のネットワーク4に接続されて構成される。前述の「ビデオお届けサービス」では、メールソフトを有するPC10からメールソフトを有しないテレビ20へ、送信者所有の映像コンテンツを配信サーバ30を介して送信する。
次に、認証サーバ80の内部構成を詳細に説明する。
図49は、認証サーバ80の内部構成の一例を示す図である。
ネットワーク送受信部81は、外部のネットワーク4に接続され、該ネットワーク経由で配信サーバ30やPC10やテレビ20と通信を行う。
会員情報管理部82は、会員DB85、テレビ機器DB86、ワンタイムID管理テーブル87の、データベースやテーブルを有し、会員の情やテレビ機器の情報、および加入しているサービス情報を保存している。テレビ20や、サービスサーバ(例えば、配信サーバ30)からアクセスがあった際に、関連するデータベースやテーブルを参照して、機器情報の確認や登録などの処理を行う。
図50は会員DB85について管理する内容を示した図である。
主会員は主に利用するユーザを示し、機器の所有者を想定している。主会員IDとパスワード、機器識別IDを管理する。管理DBとしては、将来の拡張を考え、表示される名前、住所、氏名、電話、生年月日、統合課金サービスに備えて、クレジットカード番号と有効期限等も管理しても良い。
図51は、テレビ機器DB86について管理する内容を示した図である。
機器識別ID、機器ID、主会員IDと、子会員IDを管理する。
図52は、ワンタイムID管理テーブル87について管理する内容を示した図である。
機器識別ID、サービスID、ワンタイムIDを管理する。
会員情報管理部82は、上記DBやテーブルを相互参照する機能を有する。
例えば、配信サービス等で利用されるメールアドレスは、会員登録時に会員情報管理部82が機器識別IDと会員IDを組み合わせたアドレスを生成して他の情報と併せてDBへ登録する。これにより、例えば「ビデオお届けサービス」等で、機器識別IDと、会員IDを指定することで、機器を共有している会員のうち特定の会員へ指定してビデオを送信すると言ったサービスを実現することが可能となる。
会員の登録手順について以下説明する。
前述の実施例に示したように、テレビ20にてユーザが機器識別IDを登録する。なお、サービスIDについては、サービスを選択した際に、該機器識別IDと選択したサービスのサービスIDをリンクしてテレビ機器DBへ登録する。ここまでの操作でテレビ機器DB86へ機器識別IDが登録される。
図53は、本実施例の会員ID登録に関する処理フローを示す図である。各処理についてステップ順に以下説明する。
ステップS401:ユーザは受信端末(テレビ20)が接続されている認証サーバ80(ここではポータルサーバを兼ねる)へ、各種サービスを利用するための初期画面(図15)を表示するためアクセスする。テレビ20は認証データと機器IDを認証サーバ80へ送信する。
ステップS402:認証サーバ80は、上記の情報(テレビ20の認証データと機器ID)を基にテレビ機器DB86の内容を参照し、既に登録済みか否か確認し受信端末に適した初期画面情報を用意する。
ステップS403:認証サーバ80は、この初期画面情報をネットワーク送受信部81経由で、ここではテレビ20へ送信する。テレビ20はこれをネットワーク受信部21にて受信し、ブラウザ22を経由して表示部27へ表示する。
ステップS404:ユーザが、初期画面から、直接あるいはメニュー等を経由して会員ID登録あるいは会員ID削除を選択する。
ステップS405:ユーザが、会員ID登録を選択した場合、認証サーバ80は会員情報管理82にて会員ID登録画面情報をテレビ20へ送信する。テレビ20に表示される画面例を図54に示す。図中トップページは初期画面を意味する。
ステップS406:ユーザが、画面に従い必要な項目を入力し、画面中の「登録」を選択することで認証サーバ80が会員情報管理82にて会員DB85、テレビ機器DB86へ会員ID登録を行う。この入力画面例を図55に示す。なお、ユーザが、送信者へ通知する等の都合で会員IDを確認する場合もここで行うことができる。初回の登録の場合、認証サーバ80がユニークなIDを提示しても良い。既に登録済みの会員の場合は、手動で入力して登録しても良い。
図示しないが、その他の個人情報を入力した場合、既に登録済みの情報と照合された場合、認証サーバ80が、登録済み会員IDを提示する図52相当の画面を送信してユーザへ提示しても良い。主会員登録が済んでいない場合は、認証サーバ80が子会員登録できない旨を示すマスク表示や、メッセージ表示を入れた画面を送信しテレビ20で表示し、登録不可能とする。
ステップS407:ユーザが、会員削除を選択した場合、認証サーバ80は、会員情報管理82にてテレビ20の機器識別IDを照合し、ネットワーク送受信部81経由で削除可能な会員情報の載った削除を確認するための画面情報をテレビ20へ送信する。
ステップS408:テレビ20に表示される画面例を図56に示す。図中トップページは初期画面を意味する。ここでユーザが「削除」を選択すると、認証サーバ80は会員情報管理82にて登録済みの会員IDについて会員DB85、テレビ機器DB86から関連情報を削除する。図示しないが、削除実行前にパスワード入力画面を提示して削除の再確認を行っても良い。削除後は、削除した旨の画面をテレビ20へ表示しても良いし、初期画面へ戻っても良い。
上記のより、認証サーバ80にて会員情報と機器識別IDをリンクして管理し、機器を共有しながらユーザ毎に細やかなサービスに対応することができる。また、一人のユーザが複数の機器を所有する場合、機器に跨って利用するようなサービスにも対応することができる。
なお、本実施例では、機器識別IDを使用した処理を記載したが、機器識別IDを使用せず、機器IDのみの処理であっても、実現可能である。機器識別IDを使用しない場合には、テレビ20と認証サーバ、配信サーバとの間の処理には機器IDを使用する。
続いて、会員ID、機器識別IDを採用した場合のサービスについて以下説明する。送信者が会員を特定して送信した場合は、受信機器にて会員IDとパスワードを入力することでメッセージを受信することができる。
本実施例のシステムでは、受信端末であるテレビ20を識別するために、各テレビ20の機器識別IDをアドレスとして用いる。送信先情報として、機器識別IDと会員IDを組み合わせた情報をアドレスとして指定することで、機器の特定と、会員の特定を行った送信が可能となる。また、認証サーバ80、配信サーバ30と、送信者へ伝えるIDも機器識別IDに統一する。これにより、先に述べたユーザ利用機器が置き換わった場合等への対応が容易で、高い運用性が保たれる。なお、送信者は自宅のPC10だけでなく、事前に登録しておいた携帯電話50で撮影した映像ファイルをネットワーク4を介して配信サーバ30に送信することも可能であり、これは実施例5で説明したシステムの機器IDを機器識別IDと置き換わったものであり説明は割愛する。
次に、「ビデオお届けサービス」において、送信者の操作について以下説明する。
基本的な流れは前述の通りだが、特に会員宛に送信したい場合は、機器識別IDだけでなく会員IDを入力する必要がある。(会員ID未入力時の動作は前述と同様の動作となる。)
図4のコンテンツ配信サービスの処理における、会員仮登録(ステップS102)において、図57に示した画面が、本実施例における会員IDに対応したサービスでの、送信先のテレビの機器識別IDと会員IDを入力する画面である。なお、この表示画面では、機器識別IDの代わりにユーザに分かりやすい用語「宛先ID」を用いている。「宛先ID」は「機器識別ID」と同じ意味である。他の画面においても、会員IDが入力された場合は以降宛先IDと共に会員IDが表示される。操作手順等は前述と同様なので説明は割愛する。
なお、機器IDとコンテンツ(ファイル名)と会員IDとは、それぞれ対応付けられて、コンテンツ管理テーブルで管理されている。送信先情報として、機器識別IDと会員IDを組み合わせた情報をアドレスとして指定することで、コンテンツ送信者は、特定の会員IDをもつ会員を指定してコンテンツを送信することができる。これらの情報は、コンテンツ管理テーブルで管理される。
配信サーバ30は、テレビ20から送信された、会員IDとパスワードを受信し、この会員IDと機器IDに対応するコンテンツを、テレビ20に送信する。
なお、コンテンツの配信を行うときに配信サーバ30に会員IDを通知することもできるが、最初にアクセスしたときに会員IDを認証サーバ80に通知し、認証サーバ80は会員ID毎にワンタイムIDを発行するようにしてもよい。機器ID毎ではなく会員ID毎にワンタイムIDを発行すれば、テレビ20が配信サーバに配信要求を行うときにはワンタイムIDの通知のみでよい。
更に、会員ID、機器識別IDを採用した場合に、ポータルサーバによる、文字情報からなるコンテンツ(以下、文字情報からなるコンテンツをメッセージと呼ぶ。)の配信サービス(以下、本実施例中はメッセージ配信サービスと呼ぶ。)について説明する。本実施例の全体構成図は、認証サーバ70が認証サーバ80に変わった以外は、図34と同様である。本システムは、送信側端末(PC10)と、受信側端末(テレビ20)と、両者間のメッセージ配信を中継するセンタ3(認証サーバ80からなるポータルサーバ)が、インターネット等のネットワーク4に接続されて構成される。そして、メールソフトや、Webブラウザソフトを有するPC10からテレビ20へ、センタ3を介して送信するものである。以下、センタ3の行うメッセージ配信サービスを「お知らせサービス」と呼ぶことにする。
なお、前述の機器識別IDや、会員IDは、前述の実施例にて登録されているものとして説明する。
送信者宅1にいる送信者は、ルータ(図示せず)を経由してネットワーク4に接続したPC10を操作し、メールソフトあるいは認証サーバ80が用意したページにアクセスしてメッセージを認証サーバ80へ送信する。認証サーバ80は送信者(PC10)からのメッセージを預かり、送信者が指定した受信者宅2のテレビ20からのアクセスを待つ。
テレビ20がルータ及びネットワーク4を経由してセンタ3にある認証サーバ80(ここでは全てのサービスの入り口として稼動するものとして説明するが他に専用の入り口サーバがあっても良い)に接続し、受信者が「お知らせサービス」を選択すると、認証サーバ80は「お知らせ」が届いていることを示すメッセージを送り、テレビ20の画面に表示する。
その後、受信者はその「お知らせ」を選択して受信し、内容を確認することができる。テレビ20に記録装置(例えばハードディスク)が内蔵されていれば、メッセージのダウンロードも可能である。特に送信者が会員を特定して送信した場合は、受信機器にて当該の会員IDに対応するパスワードを入力することでメッセージを受信することができる。
本実施例のシステムでは、受信端末であるテレビ20を識別するために、各テレビ20の機器識別IDをアドレスとして用いる。送信先情報として、機器識別IDと会員IDを組み合わせた情報をアドレスとして指定することで、機器の特定と、会員の特定を行った送信が可能となる。また、認証サーバ80、送信者へ伝えるIDも機器識別IDに統一する。
これにより、受信者が使用する機器が、認証サーバ80にその機器識別IDが登録されていれば、認証サーバ80がデータベースを参照し、受信者が直接機器識別IDとリンクして登録されていない場合でも、属する機器識別を検索してメッセージを送信し、受信者がこれを受信することができ、使い勝手の良いメッセージ配信サービスを提供できる。
なお、送信者は自宅のPC10だけでなく、携帯電話50からでもネットワーク4を介して認証サーバ80に送信することも可能である。
また、本サービスは、前述の実施例に示したように専用のサービスサーバを用意して実現しても良い。その場合の操作手順や、サーバ間のフローは前述の「ビデオお届けサービス」と同様で、利用者の限定が可能となり、より安全で、更に多種多様なデータを扱うようなサービスを提供できる。ここでは、お知らせとして簡単な文字情報を使用するものとして、認証サーバで管理するデータベースにメッセージや送信者の管理機能を追加した構成で説明する。
もっとも簡単な構成としては、認証サーバ80がポータルサーバとして初期画面等を送信する際に利用する機能(例えば、HTTPサーバ機能)を活用して、送信者が利用する機器に対して操作画面を送信する方法である。通常の受信者の入り口は機器認証を兼ねるので、PC10や携帯電話50向けに、専用の入り口を用意する。
図58は、本実施例の「お知らせサービス」の送信時の処理フローを示した図である。各処理についてステップ順に以下説明する。
ステップS501:送信者はPC10で認証サーバ80の「お知らせサービス」送信ページへアクセスする。
ステップS502:認証サーバ80は「お知らせ」入力ページ情報を送信者の端末PC10へ送信する。
ステップS503:PC10は認証サーバ80から受信した「お知らせサービス」送信ページを表示し、送信者がこれにメッセージと送信先(機器識別IDと会員ID)を入力する。図59に示した画面が、本実施例における会員IDに対応したサービスでの、送信先のテレビの機器識別IDと会員IDを入力するメッセージ入力画面である。
なお、この表示画面では、機器識別IDの代わりにユーザに分かりやすい用語「宛先ID」を用いている。「宛先ID」は「機器識別ID」と同じ意味である。送信者が入力後、送信ボタンを選択してPC10がメッセージを認証サーバ80へ送信する。ここで、図60に示すような確認画面を表示して送信者の確認をとってから送信しても良い。
ステップS504:認証サーバ80は、送信者の端末(PC10)から受信したメッセージを登録する。
図49は、認証サーバ80の内部構成の一例を示す図である。但し図のテレビ機器DB86は本実施例においてはテレビ機器DB96と読み替える。
ネットワーク送受信部31は、外部のネットワーク4に接続され、該ネットワーク経由でPC10やテレビ20と通信を行う。
会員情報管理部92は、会員DB85、テレビ機器DB96、ワンタイムID管理テーブル87の、データベースやテーブルを有し、会員の情やテレビ機器の情報、および加入しているサービス情報を保存している。PC10やテレビ20からアクセスがあった際に、関連するデータベースやテーブルを参照して、機器情報の確認や登録などの処理を行う。
図61は、テレビ機器DB96について管理する内容を示した図である。
機器識別ID、機器ID、主会員IDと、子会員ID、ならびに、「お知らせサービス」で登録されるメッセージとその送信者情報(例えばメールアドレス)を管理する。
以上により、「お知らせサービス」利用の送信者からのメッセージを認証サーバ80が登録完了する。
図62は、本実施例の「お知らせサービス」の受信時の処理フローを示した図である。各処理についてステップ順に以下説明する。
ステップS601:ユーザは受信端末(テレビ20)にてこれが接続されている認証サーバ80へアクセスする。テレビ20は認証データと機器IDを認証サーバ80へ送信する。
ステップS602:認証サーバ80は、上記の情報(テレビ20の認証データと機器ID)を基にテレビ機器DB96の内容を参照し、既に登録済みか否か確認し受信端末に適した初期画面情報を用意する。
ステップS603:認証サーバ80は、上記ステップにて受信した機器IDについて、テレビ機器DB96を検索し、機器IDと関連のある主会員IDを取得する。この主会員IDより会員DB85を検索し、関連する機器識別IDを全て取得する。再度、テレビ機器DB96を検索し、取得した機器識別ID全てに関するメッセージと送信者の情報を取得する。
ここで、当該のメッセージがない場合は、ステップS604へ遷移する。当該のメッセージがある場合は、ステップS605へ遷移する。
ステップS604:通常の初期画面(図15)情報をネットワーク送受信部31経由で、ここではテレビ20へ送信する。テレビ20はこれをネットワーク受信部21にて受信し、ブラウザ22を経由して表示部27へ表示する。
ステップS605:もし当該のメッセージが複数ある場合は、図63に示す「お知らせ」メッセージ一覧画面情報をネットワーク送受信部31経由で、テレビ20へ送信する。テレビ20はこれをネットワーク受信部21にて受信し、ブラウザ22を経由して表示部27へ表示する。受信者が所望のメッセージを選択すると、図64に示した「お知らせ」メッセージ表示画面が表示される。
もし当該のメッセージが一件の場合は、図63の一覧画面を経由せずに図64の「お知らせ」メッセージ表示画面を表示しても良い。
また、メッセージが特定の会員向けのものであった場合、図65のパスワード入力画面を経由して、ユーザが自分の会員IDに対応した正しいパスワードを入力した場合のみ図64の「お知らせ」メッセージ表示画面を表示しても良い。
なお、当該のメッセージがある場合でも通常の初期画面(図15)経由で、メッセージ一覧あるいはメッセージ表示画面を表示するようにしても良い。
上記により、以下に示すような効果が得られる。
例えば、テレビ20が受信者であるユーザ(もちろん送信者と受信者が同一でも良い)の自宅に複数ある場合に、居間にあるテレビ20をテレビAとし、書斎にあるテレビ20をテレビBとする。送信者がテレビBの機器識別ID宛に「お知らせ」メッセージを送信した場合でも、ユーザが居間にあるテレビAでポータルサーバへアクセスすれば、このメッセージを受信することが出来る。
認証サーバ80が本実施例の「お知らせサービス」に対応しているテレビ向けに専用の入り口を設ければ、ユーザがテレビ視聴中でも、テレビがバックグラウンドでこの専用の入り口へアクセスすることでメッセージを受信して、それをテレビ画面へ重畳して表示する等の機能が実現可能となる。
更に、会員ID、機器識別IDを採用した場合の「お知らせサービス」を「ビデオお届けサービス」へ適用した実施例を以下に示す。
コンテンツ配信システムの全体構成図は、認証サーバ70が認証サーバ80に変わった以外は、図34と同様である。本システムは、送信側端末(PC10)や送信側端末(携帯電話50)と、受信側端末(テレビ20)と、両者間のコンテンツ配信を中継する配信サーバ(配信サーバ30)と、認証サーバ(認証サーバ80)が、インターネット等のネットワーク4に接続されて構成される。前述の「ビデオお届けサービス」では、メールソフトを有するPC10あるいは携帯電話50からメールソフトを有しないテレビ20へ、送信者所有の映像コンテンツを配信サーバ30を介して送信する。
図4に示した、コンテンツ配信サービス(ビデオお届けサービス)の処理フローのステップS105において、以下の処理を施すことによって実現が可能となる。
送信者はPC10を操作して、送信を承認した受信者を指定し、ビデオカメラ11やデジカメ12で撮影した映像を配信サーバ30に送信(アップロード)する。配信サーバ30は、PC10から送られた映像をコンテンツ格納部39に格納する。そして、指定された受信者から受信要求があるまで預かる。これと同時に、認証サーバ80に対して、当該の機器識別ID宛にコンテンツを預けた旨の「お知らせ」メッセージを送信する。
上記により、ユーザは受信端末でポータルサーバにアクセスし、「お知らせサービス」利用時に「ビデオお届けサービス」で受信したコンテンツがあることを知ることができる。
更に、図62に示した本実施例の「お知らせサービス」の受信時の処理フローのステップS603において、以下の処理を施すことで、受信者が本サービスを利用している場合のみメッセージを伝えることもできる。
認証サーバ80は、上記ステップにて受信した機器IDについて、テレビ機器DB96を検索し、機器IDと関連のある主会員IDを取得する。この主会員IDより会員DB85を検索し、関連する機器識別IDを全て取得する。再度、テレビ機器DB96を検索し、取得した機器識別ID全てに対して本サービスのサービスIDによる抽出を行い関連するメッセージと送信者の情報を取得する。
上記により、ユーザは受信端末でポータルサーバにアクセスし、「お知らせサービス」利用時に受信端末利用者に関連する会員IDの中に「ビデオお届けサービス」を利用している会員IDがある場合のみ「ビデオお届けサービス」で受信したコンテンツがあることを知ることができる。
送信端末と受信端末と配信サーバとがネットワークを介して接続され、送信端末から受信端末へ配信サーバを経由してコンテンツを送信するコンテンツ配信システムであって、配信サーバは、受信端末を特定する機器IDを登録したデータベースと、送信端末から送信されたコンテンツを一旦格納するコンテンツ格納部と、コンテンツを受信端末の機器IDおよび送信者毎に区別して管理するテーブルを有する。配信サーバは受信端末から要求があったとき、テーブルを参照し、その受信端末の機器IDが送信先とされるコンテンツをその受信端末に送信する。
前記これらの実施例1〜7によれば、送信端末から送信されたコンテンツを配信サーバを経由して受信端末へ送信するコンテンツ配信方法であって、受信端末を特定する機器IDを配信サーバに登録し、配信サーバは、送信端末から送信されたコンテンツを送信先の受信端末の機器ID毎に区別して格納し、配信サーバは受信端末から要求があったとき、その受信端末の機器IDが送信先とされるコンテンツをその受信端末に送信する。
また、送信端末から送信されたコンテンツを格納し受信端末へ送信する配信サーバであって、受信端末を特定する機器IDを登録したデータベースと、送信端末から送信されたコンテンツを一旦格納するコンテンツ格納部と、コンテンツを受信端末の機器IDおよび送信者毎に区別して管理するテーブルを有し、受信端末から要求があったとき、テーブルを参照し、その受信端末の機器IDが送信先とされるコンテンツをその受信端末に送信する。
また、送信端末から送信されたコンテンツを配信サーバを経由して受信する受信端末であって、当該受信端末を特定する機器IDを保持する機器ID保持部と、受信するコンテンツまたはコンテンツの送信者を選択する選択部と、受信したコンテンツを表示する表示部とを有し、配信サーバへ当該受信端末の機器IDを通知することで、配信サーバが格納している当該受信端末宛のコンテンツ一覧または送信者一覧を取得して表示する。
また、送信端末と受信端末と配信サーバと認証サーバとがネットワークを介して接続され、送信端末から受信端末へ配信サーバを経由してコンテンツを送信するコンテンツ配信システムであって、配信サーバは、受信端末を特定する機器IDを登録したデータベースと、送信端末から送信されたコンテンツを一旦格納するコンテンツ格納部と、コンテンツを受信端末の機器IDおよび送信者毎に区別して管理するテーブルを有する。認証サーバは、ユーザが所有する機器IDと言ったユーザ情報とサービスIDとを格納し、また、ワンタイムIDを一時的に発行ならびに格納し、これとユーザ情報を結び付けるためのテーブルを有する。配信サーバは受信端末から要求があったとき、テーブルを参照し、その受信端末の機器IDが正当なIDか否かを認証サーバにて認証を得た後、送信先とされるコンテンツをその受信端末に送信する。
また、送信端末から送信されたコンテンツを、配信サーバを経由して受信端末へコンテンツを送信するには、受信端末を特定する機器IDを配信サーバに登録し、配信サーバは、送信端末から送信されたコンテンツを送信先の受信端末の機器ID毎に区別して格納し、配信サーバは受信端末から要求があったとき、その受信端末の機器IDが送信先とされるコンテンツを、認証サーバが発行したワンタイムIDを受信機器から受け取り、そのワンタイムIDを用いて認証サーバにて認証を受けた後、その受信端末に送信される。
また、認証方法であって、送信端末から送信されたコンテンツを格納し受信端末へ送信する配信サーバが、受信端末を特定する機器IDを登録したデータベースと、送信端末から送信されたコンテンツを一旦格納するコンテンツ格納部と、コンテンツを受信端末の機器IDおよび送信者毎に区別して管理するテーブルを有し、受信端末から要求があったとき、認証サーバが発行したワンタイムIDを利用して認証サーバにて認証を受けた後、受け取った機器IDについて機器IDテーブルを参照して、その受信端末の機器IDが送信先とされるコンテンツをその受信端末に送信する。
また、認証サーバであって、機器からの受信した認証データと機器IDからなる情報からユーザ情報と対応するサービスを確認するテーブルを有し、配信サーバが認証するためのワンタイムのIDを発行ならびに受信機器との関連を一時的に格納し、受信端末が送信端末から送信されたコンテンツを配信サーバ経由で受信する受信する際に認証する。
また、配信サーバが当該受信端末を特定する機器IDを保持する機器ID保持部と、受信するコンテンツまたはコンテンツの送信者を選択する選択部と、受信したコンテンツを表示する表示部とを有し、受信機器は認証サーバへ当該受信端末の認証データと機器IDを通知することで、ワンタイムIDを受け取り、それを配信サーバへ送信することで、配信サーバがそのワンタイムIDを認証サーバへ送信し当該の受信機器IDを受け取る。受信機器は、配信サーバが格納している当該受信端末宛のコンテンツ一覧または送信者一覧を取得して表示する。