JP5595767B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱庫内にマイクロ波を放射することで加熱庫内の調理物を加熱調理するレンジ調理機能を備えた加熱調理器に関する。
この種の加熱調理器では、加熱庫内の中央部にマイクロ波を集中させることで、当該加熱庫内の中央部に載置された調理物(例えば、少量の調理物)を集中的に加熱するモードと、加熱庫内にマイクロ波を広く分散させることで、当該加熱庫内に広く載置された調理物(例えば、大きな調理物や複数の調理物)を均一に加熱するモードとを切り替え可能に構成することが考えられている。
例えば、特許文献1に記載の加熱調理器は、加熱庫の底部の中央部に、中心部と外周部に開口を有するプレート状の2つのスタラを上下に重ねて回転可能に備えている。そして、これら2つのスタラの相対的な回転位置を制御することで、外周部の開口が塞がれ中心部のみが開口したモード、つまり、加熱庫内に供給されたマイクロ波を中心部の開口から集中的に放射するモードと、中心部と外周部の両方が開口したモード、つまり、加熱庫内に供給されたマイクロ波を中心部の開口と外周部の開口の双方から分散して放射するモードとを切り替えるように構成されている。即ち、この特許文献1の加熱調理器は、2つのスタラの相対的な回転位置を制御してマイクロ波の遮蔽具合を変えることで、加熱庫内におけるマイクロ波の放射領域の分布(加熱分布)を変更し、これにより、加熱モードを切り替えるように構成されている。
特開2007−26738号公報
しかしながら、この種の加熱調理器において、加熱庫内に一旦導入されたマイクロ波は、当該加熱庫内を不規則に拡散していく。そして、このように加熱庫内において一旦拡散してしまったマイクロ波に対して、その全ての遮蔽具合をスタラの開口量を変えることで切り替えることは困難である。従って、特許文献1の構成では、加熱庫内に導入されたマイクロ波の一部(特に、スタラの近傍に拡散したマイクロ波のみ)の遮蔽具合を変えることができるに過ぎず、加熱モードの切り替えを効果的に行うことができない。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱モードの切り替えを一層効果的に行うことができる加熱調理器を提供することにある。
本発明の加熱調理器は、内部に調理物を載置する加熱庫と、前記加熱庫内に導通孔を介して連結された導波管と、前記導波管内にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段と、導電性材料で構成され、前記マイクロ波供給手段から前記導波管内に供給されたマイクロ波を、前記導通孔を介して前記加熱庫内に導く第1のアンテナおよび第2のアンテナを備え、前記第1のアンテナは、前記導通孔を貫通する第1の連結部を有し、前記第2のアンテナと相互に絶縁された状態で前記第1の連結部を回転軸として回転可能に配設され、前記第2のアンテナは、前記導通孔を貫通する第2の連結部を有し、前記第1のアンテナと相互に絶縁された状態で前記第2の連結部を回転軸として回転可能に配設され、前記第1の連結部は前記第2の連結部からなる回転軸の外周部に位置し、前記第2の連結部は前記第1の連結部からなる回転軸の内周部に位置しており、前記導波管において、前記第2の連結部の下端部は、前記第1の連結部の下端部よりも下方に突出しており、前記第1の連結部は絶縁体で覆われ、前記第2の連結部は絶縁体で覆われることなく露出しており、前記第2の連結部を有する前記第2のアンテナに接続された回転駆動手段が当該第2のアンテナを回転させると、この第2のアンテナの回転に連動して前記第1のアンテナが回転するように構成されていることに特徴を有している。
本発明の加熱調理器によれば、複数のアンテナのうち第2の連結部を有する第2のアンテナの回転に連動して他の第1のアンテナが回転するように構成したので、この連動時における複数のアンテナの相対位置を異ならせることで、これら複数のアンテナによる加熱庫内へのマイクロ波の放射領域の分布(マイクロ波の放射領域の分布に応じた加熱領域の分布、即ち、加熱分布)を変えることができ、ひいては、加熱モードの切り替えを行うことができる。
また、複数のアンテナは、導電性材料で構成され、少なくとも何れか1つのアンテナが連結部を有し、その連結部が導通孔を貫通している。そのため、マイクロ波供給手段によって導波管内に供給されたマイクロ波は、この連結部を通じて加熱庫内に導き出される。即ち、連結部を有するアンテナは、加熱庫内に導入されて不規則に拡散してしまったマイクロ波ではなく、導波管内のマイクロ波、つまり、加熱庫内に拡散する前のマイクロ波を、連結部を通じて加熱庫内に導き出す。これにより、導波管内のほぼ全てのマイクロ波の放射領域の分布を変えることができ、加熱モードの切り替えを一層効果的に行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係るものであり、(a)は加熱調理器の外観を示す正面図、(b)は図1(a)のX−X線に沿う加熱調理器の断面側面図 要部を示す縦断側面図 加熱調理器の電気的構成を示すブロック図 (a)は集中加熱モードにおける集中放射部と分散放射部の相対位置を示す図、(b)は分散加熱モードにおける集中放射部と分散放射部の相対位置を示す図 (a)は集中加熱モードにおけるマイクロ波の放射パターンを示す図、(b)は分散加熱モードにおけるマイクロ波の放射パターンを示す図 集中加熱モードおよび分散加熱モードにおけるマイクロ波の放射領域の分布を比較して示す図 制御装置が自動的に行う制御例を示すタイムチャート 本発明の第2の実施形態に係る図4相当図 本発明の第3の実施形態に係る図4相当図 本発明の第4の実施形態に係る図4相当図 図4相当図 本発明の第5の実施形態に係る図2相当図
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1〜図7を参照しながら説明する。図1に示すように、加熱調理器1の外郭を構成する外箱1aの内部には、内箱2が固定されている。これら外箱1aおよび内箱2は、それぞれ、前面が開口するものであり、左側板と右側板と底板と天板と後板とを相互に組み合せることによって構成されている。内箱2の底板は、マイクロ波を透過可能な部材(この場合、セラミック板)で構成され、内箱2の左側板と右側板と天板と後板は、それぞれ、マイクロ波を透過不能な金属等で構成されている。この内箱2の内部空間は、内部に載置された調理物をマイクロ波で加熱調理(レンジ調理)するための加熱庫3として機能する。内箱2の前面は、加熱庫3内に調理物を出し入れするための出入口として機能する。
加熱庫3の内部には、内箱2の底板上に、加熱対象となる調理物(図2参照)が載置される。この内箱2の底板には、ほぼ中央部に位置して集中加熱領域が設けられている。この集中加熱領域は、内箱2の底板に、例えば円形状の輪郭線を描くことで示されており、使用者が集中加熱領域を目視できるようになっている。外箱1aの前面には、扉4が設けられている。この扉4は、外箱1aに対して水平な開放状態および垂直な閉鎖状態の相互間で、左右方向に延びる回動軸5を中心に回動可能に構成されている。扉4の閉鎖状態では、加熱庫3の出入口は、加熱庫3内に調理物を出し入れ不能に閉鎖される。扉4の開放状態では、加熱庫3の出入口は、加熱庫3内に調理物を出し入れ可能に開放される。
内箱2の天井部の後端部には、当該内箱2の左右方向のほぼ中央部に位置して、赤外線センサ6が設けられている。この赤外線センサ6は、複数(例えば、8個)の赤外線素子(図示せず)を備えており、加熱庫3内の調理物の表面温度に応じた大きさの温度信号を出力する。この赤外線センサ6は、例えばステッピングモータからなるセンサモータ7によって、その赤外線素子による温度検出領域を移動できるようになっている。この赤外線センサ6は、マイクロコンピュータを主体にROM,RAMなどを有して構成された制御装置8(図3参照)に接続されている。この制御装置8は、赤外線センサ6から出力される温度信号に基づいて、加熱庫3内の調理物の温度を検出する。
内箱2の底部には、ケーシング9が固定されている。このケーシング9は、非磁性金属(アルミニウムなど)から構成され、上面が開口する容器状をなす。
外箱1aの内部には、前後方向へ指向する導波管10が設けられている。この導波管10は、非磁性金属(例えば、アルミニウムなど)からなる。導波管10の前端部は、ケーシング9に下方から固定されている。導波管10の後端部には、マグネトロン11(マイクロ波供給手段に相当)が接続されている。このマグネトロン11は、電気的なオン状態でマイクロ波を発振して、当該マイクロ波を導波管10内に供給する。導波管10は、マイクロ波が供給される通路として機能する。
図2に示すように、ケーシング9の底部のほぼ中央部には、導通孔12が形成されている。従って、導波管10は、加熱庫3内に導通孔12を介して連結されている。この導通孔12は、集中加熱領域と同心な円形状の貫通孔からなるものであり、マイクロ波が通過することが可能な大きさに設定されている。この導通孔12の径寸法は、マグネトロン11が発生するマイクロ波の波長(この場合、概ね120mm)の1/4以下の長さに設定されている。
ケーシング9には、導通孔12の内周面に位置して、ほぼ円筒状の軸受部材13が固定されている。この軸受部材13は、空気以外の絶縁性材料で構成されるものである。この場合、軸受部材13は、マイクロ波を透過可能であって当該マイクロ波によって加熱され難い絶縁体(例えば、誘電体であるテフロンなど)からなり、加熱庫3内の集中加熱領域に対して同心な状態で配設されている。
この軸受部材13は、軸方向(図2では上下方向)に延びる円筒状の本体部14と、この本体部14の外周部において当該本体部14の周方向に円環状に延びるベース部15とを有している。
本体部14は、内周板14aと、外周板14bと、底板14cとを有している。これら内周板14a,外周板14b,底板14cも、それぞれ、加熱庫3内の集中加熱領域に対して同心な状態となっている。内周板14aと外周板14bとの間には、軸収納室が形成されている。この軸収納室は、上面が開口し、下面が底板14cによって塞がれた空間状をなす。ベース部15は、本体部14の軸方向(図2では上下方向)のほぼ中央部に形成されており、その外縁端部に形成された係止溝15aが、ケーシング9の導通孔12部分に係止している。
軸受部材13は、分散放射アンテナ16(第1のアンテナに相当)および集中放射アンテナ17(第2のアンテナに相当)を回転可能に支持するためのものである。次に、これら分散放射アンテナ16および集中放射アンテナ17の構成について説明する。
分散放射アンテナ16は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、外側回転軸16a(第1の連結部に相当)と分散放射部16bとを有する。
外側回転軸16aは、円筒状をなしており、軸受部材13の本体部14の軸収納部内に挿入されている。従って、外側回転軸16aの内周面は、本体部14の内周板14aによって覆われており、外側回転軸16aの外周面は、本体部14の外周板14bによって覆われている。
この外側回転軸16aは、軸受部材13と同心な状態で軸収納部内に配設されており、集中加熱領域のほぼ中心部から垂直に延びる軸心線CLを中心に回転可能に構成されている。従って、外側回転軸16aは、その回転中心である軸心線CLが集中加熱領域の中心点を通るように、当該集中加熱領域の下方に配置されている。
この外側回転軸16aは、軸方向(図2では上下方向)のほぼ中央部に位置して、当該外側回転軸16aの周方向に延びる突部16cを有している。この突部16cは、外側回転軸16aの外周面から突出する円環状をなし、軸受部材13の外周板14bの内周面に形成された段部14dに下方から接触している。これにより、外側回転軸16a、ひいては、分散放射アンテナ16の上方への移動が規制されている。
また、外側回転軸16aは、その下端面が本体部14の底板14cによって支持されている。これにより、外側回転軸16a、ひいては、分散放射アンテナ16の下方への移動が規制されている。即ち、軸受部材13の本体部14は、分散放射アンテナ16(特に、外側回転軸16a部分)を、上下方向への移動を規制にした状態で導通孔12内に保持する。
図4にも示すように、分散放射部16bは、水平方向に直線状に延び、両端部に丸みを有する長板状の部材である。この場合、分散放射部16bの長手方向の寸法は、集中加熱領域の径寸法よりも大きい寸法に設定されている。分散放射部16bは、集中加熱領域を含む加熱庫3の底面(内箱2底部のセラミック板)に対して下方から対向するように配置される。
この分散放射部16bは、その中心部が外側回転軸16aの上端部に固定されており、当該外側回転軸16aと一体的に回転する。分散放射部16bは、加熱庫3の底面(内箱2底部のセラミック板)に平行に延びており、軸心線CLを挟んで対称に設けられている。即ち、分散放射アンテナ16は、同じ長さの2つのエレメント(マイクロ波を放射する部分である分散放射部16b)を対称に有するダイポールアンテナを模した形状となっている。分散放射部16bの中心部には、円形状の挿通孔16d(図2参照)が設けられている。この分散放射部16bは、ケーシング9の内部に回転可能に収容される。
集中放射アンテナ17は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、内側回転軸17a(第2の連結部に相当)と集中放射部17bとを有する。
内側回転軸17aは、円柱状をなしており、軸受部材13の本体部14を構成する内周板14aの内周部に挿通されている。従って、内側回転軸17aの外周面は、本体部14の内周板14aによって覆われている。また、このように、内側回転軸17aと外側回転軸16aとの間に絶縁体からなる内周板14aを介在させることによって、これら内側回転軸17aと外側回転軸16aが相互に電気的に絶縁された状態で保持されている。
この内側回転軸17aは、軸受部材13と同心な状態で内周板14aの内周部内に配設されており、外側回転軸16aと共通の軸心線CLを中心に回転可能に構成されている。従って、内側回転軸17aも、その回転中心である軸心線CLが集中加熱領域の中心点を通るように、当該集中加熱領域の下方に配置されている。
図4にも示すように、集中放射部17bは、分散放射アンテナ16の分散放射部16bと同様に、水平方向に直線状に延び、両端部に丸みを有する長板状の部材であるが、その長手方向の寸法が分散放射部16bよりも短く設定されている。この場合、集中放射部17bの長手方向の寸法は、集中加熱領域の径寸法とほぼ同じ寸法に設定されている。集中放射部17bは、集中加熱領域に対して下方から対向するように配置される。
この集中放射部17bは、その中心部が内側回転軸17aの上端部に固定されており、当該内側回転軸17aと一体的に回転する。集中放射部17bは、加熱庫3の底面(内箱2底部のセラミック板)および分散放射部16bに平行に延びており、軸心線CLを挟んで対称に設けられている。即ち、集中放射アンテナ17も、同じ長さの2つのエレメント(マイクロ波を放射する部分である集中放射部17b)を対称に有するダイポールアンテナを模した形状となっている。この集中放射部17bは、内側回転軸17aを分散放射部16bの挿通孔16d(図2参照)に回転可能に挿通させた状態で、当該分散放射部16bの上方に位置している。そして、集中放射部17bは、分散放射部16bと間隔(この場合、5mm程度)を有した状態で、ケーシング9の内部に回転可能に収容される。即ち、分散放射部16bと集中放射部17bは、相互に絶縁されつつ近接した状態で配設されている。また、分散放射部16bを含む分散放射アンテナ16と集中放射部17bを含む集中放射アンテナ17とは相互に絶縁されているとともに、これら2つのアンテナ16,17は、それぞれ加熱庫3の内壁面とも当該加熱庫3内の空間を介して絶縁されている。
分散放射アンテナ16および集中放射アンテナ17は、何れも、加熱庫3内にマイクロ波を放射するものである。ここで、これら分散放射アンテナ16および集中放射アンテナ17による単独のマイクロ波の放射パターン(放射領域)について、それぞれ説明する。
分散放射アンテナ16は、その一部である外側回転軸16aが導通孔12を貫通し、当該外側回転軸16aの下端部が導波管10内に延びている。そのため、マグネトロン11によって導波管10内に供給されたマイクロ波は、分散放射アンテナ16の外側回転軸16aに結合し、当該分散放射アンテナ16の分散放射部16bから加熱庫3内に放射される。即ち、導波管10内のマイクロ波は、外側回転軸16aを通じて加熱庫3内に導き出される。
一方、集中放射アンテナ17も、その一部である内側回転軸17aが導通孔12を貫通し、当該内側回転軸17aの下端部が導波管10内に延びて露出している。そのため、マグネトロン11によって導波管10内に供給されたマイクロ波は、集中放射アンテナ17の内側回転軸17aに結合し、当該集中放射アンテナ17の集中放射部17bから加熱庫3内に放射される。即ち、導波管10内のマイクロ波は、内側回転軸17aを通じて加熱庫3内に導き出される。
ここで、分散放射アンテナ16の外側回転軸16aは、導波管10内において、集中放射アンテナ17の内側回転軸17aよりも上方に位置し、かつ、軸受部材13によって覆われている。そのため、導波管10内のマイクロ波は、内側回転軸17aよりも外側回転軸16aに結合し難い。しかも、分散放射アンテナ16の分散放射部16bは、その長手方向の寸法が集中放射アンテナ17の集中放射部17bよりも大きく設定されており、マイクロ波が導き出される外側回転軸16aから、当該マイクロ波が放射され易い両端部までの寸法が長い。即ち、分散放射アンテナ16は、マイクロ波を放射し易い部分(分散放射部16bの両端部)の回転径が大きい形状となっている。そのため、分散放射アンテナ16の分散放射部16bによる単独のマイクロ波の放射パターンは、当該分散放射部16bの両端部から弱く放射されるパターンとなる。また、分散放射部16bの長手方向の寸法が長いことから、マイクロ波の放射パターンは、加熱庫3のほぼ全域にわたる広いものとなる。
一方、集中放射アンテナ17の内側回転軸17aは、導波管10内において、分散放射アンテナ16の外側回転軸16aよりも下方に突出し、かつ、軸受部材13によって覆われることなく露出している。そのため、導波管10内のマイクロ波は、外側回転軸16aよりも内側回転軸17aに強く結合し易い。しかも、集中放射アンテナ17の集中放射部17bは、その長手方向の寸法が分散放射アンテナ16の分散放射部16bよりも小さく設定されており、マイクロ波が導き出される内側回転軸17aから、当該マイクロ波が放射され易い両端部までの寸法が短い。即ち、集中放射アンテナ17は、マイクロ波を放射し易い部分(集中放射部17bの両端部)の回転径が小さい形状となっている。そのため、集中放射アンテナ17の集中放射部17bによる単独のマイクロ波の放射パターンは、当該集中放射部17bの両端部から強く放射されるパターンとなる。また、集中放射部17bの長手方向の寸法が短いことから、マイクロ波の放射パターンは、加熱庫3内の集中加熱領域に局所的に集中する狭いものとなる。
なお、分散放射アンテナ16によるマイクロ波の放射領域の一部(この場合、放射領域の中央部)は、集中放射アンテナ17によるマイクロ波の放射領域と重なっている。また、これら2つのアンテナ16,17は、互いに近接した状態となっている。そのため、一方のアンテナから放射されたマイクロ波が、他方のアンテナよって反射され再放射(二次放射)されるようになり、このような二次放射によっても、マイクロ波が伝播されるようになっている。即ち、相互に絶縁されつつ近接した状態で配設された2つのアンテナ16,17は、相互に影響し合う作用を有する。
このようなマイクロ波の放射領域を有する分散放射アンテナ16の分散放射部16bと集中放射アンテナ17の集中放射部17bとの間には、ストッパ18が配設されている。このストッパ18も、空気以外の絶縁性材料で構成されるものである。この場合、ストッパ18は、マイクロ波を透過可能であって当該マイクロ波によって加熱され難い絶縁体(例えば、誘電体であるテフロン(登録商標)など)からなる。次に、このストッパ18の構成について説明する。
図4にも示すように、ストッパ18は、ほぼ円板状のベース部18aと、このベース部18aの外縁部に設けられた2つの係止部18b,18cとを有している。ベース部18aは、その中心部に挿通孔18d(図2参照)を有しており、この挿通孔18dには、集中放射アンテナ17の内側回転軸17aが挿通される。係止部18bおよび係止部18cは、それぞれ、ベース部18aの外縁部から下方に突出している。これら係止部18b,18c間の周方向の間隔(角度)は、ほぼ90度に設定されているが、実際は90度よりも若干小さい角度に設定されている。具体的には、係止部18b,18c間の間隔は、分散放射アンテナ16の分散放射部16bの周方向の厚さ寸法分だけ相互に近づいた角度となっている。
このような構成のストッパ18は、そのベース部18aの上面が集中放射アンテナ17の集中放射部17bの下面に固定されており、集中放射アンテナ17(集中放射部17b)と一体的に回転するようになっている。
次に、上述した2つのアンテナ16,17を回転駆動するための構成について説明する。
図2に示すように、導波管10の前端部の下部には、例えばステッピングモータからなるアンテナモータ19(回転駆動手段に相当)が固定されている。このアンテナモータ19は、円柱状の回転軸20と、この回転軸20の先端部に形成され当該回転軸20と一体的に回転する操作軸21とを有している。操作軸21は、その軸方向(図2では上下方向)に見た断面が矩形状をなしており、導波管10の内部に挿入されている。これら回転軸20および操作軸21は、それぞれ、非磁性金属(例えば、アルミニウムなど)からなり、外側回転軸16aおよび内側回転軸17aと同心に配置されている。
導波管10内において、内側回転軸17aの下端部は、外側回転軸16aの下端部よりも下方に突出している。その内側回転軸17aの下端部には、下方に開口するキー溝22が形成されている。このキー溝22は、その軸方向(図2では上下方向)に見た断面が矩形状をなしている。このキー溝22内には、アンテナモータ19の操作軸21が下方から挿入されている。アンテナモータ19の操作軸21が回転すると、その操作軸21の回転力がキー溝22から内側回転軸17aに伝達され、内側回転軸17a、ひいては、集中放射アンテナ17が回転する。
集中放射アンテナ17が一方向(この場合、図4(a)に示す矢印A方向)に回転すると、この集中放射アンテナ17の回転に伴って、ストッパ18も一体的に一方向(矢印A方向)に回転する。そして、ストッパ18の係止部18bが、分散放射アンテナ16の分散放射部16bに接触するようになる。ストッパ18の係止部18bが分散放射アンテナ16の一部(この場合、分散放射部16b)に当接することで、集中放射アンテナ17の回転力が、ストッパ18を介して分散放射アンテナ16に伝達されるようになり、これにより、集中放射アンテナ17の一方向(矢印A方向)への回転に連動して、分散放射アンテナ16が一方向(矢印A方向)に回転するようになる。
そして、ストッパ18が集中放射アンテナ17と一体的に回転して係止部18bが分散放射アンテナ16の分散放射部16bに接触することで、図4(a)に示すように、分散放射アンテナ16の分散放射部16bと集中放射アンテナ17の集中放射部17bとが相互に直交した状態となり、集中放射アンテナ17のうちマイクロ波を放射し易い部分(集中放射部17bの両端部)が、分散放射アンテナ16の分散放射部16bからほぼ直角に突出した状態となる。そして、この状態で、分散放射アンテナ16と集中放射アンテナ17とが一体的に一方向(矢印A方向)に回転するようになる。
一方、集中放射アンテナ17が他方向(この場合、図4(b)に示す矢印B方向)に回転すると、この集中放射アンテナ17の回転に伴って、ストッパ18も一体的に他方向(矢印B方向)に回転する。そして、ストッパ18の係止部18cが、分散放射アンテナ16の分散放射部16bに接触するようになる。ストッパ18の係止部18cが分散放射アンテナ16の一部(この場合、分散放射部16b)に当接することで、集中放射アンテナ17の回転力が、ストッパ18を介して分散放射アンテナ16に伝達されるようになり、これにより、集中放射アンテナ17の他方向(矢印B方向)への回転に連動して、分散放射アンテナ16が他方向(矢印B方向)に回転するようになる。
そして、ストッパ18が集中放射アンテナ17と一体的に回転して係止部18cが分散放射アンテナ16の分散放射部16bに接触することで、図4(b)に示すように、分散放射アンテナ16の分散放射部16bと集中放射アンテナ17の集中放射部17bとが相互に同じ方向に指向した状態(分散放射部16bと集中放射部17bとが重なった状態)となり、集中放射アンテナ17のうちマイクロ波を放射し易い部分(集中放射部17bの両端部)が、分散放射アンテナ16の分散放射部16bに重なった状態となる。そして、この状態で、分散放射アンテナ16と集中放射アンテナ17とが一体的に他方向(矢印B方向)に回転するようになる。
次に、加熱調理器1の操作系の構成について説明する。
図1に示すように、扉4の下部には操作パネル23(操作部に相当)が設けられている。この操作パネル23内には、エンコーダ24が収納されている。このエンコーダ24は、扉4の閉鎖状態で前後方向へ指向する操作軸(図示せず)を有しており、この操作軸には、使用者によって回動操作されるダイアル25が固定されている。エンコーダ24は、ダイアル25の操作量が予め決められた単位値に到達する毎に、パルス信号を出力する。このエンコーダ24は、制御装置8(図3参照)に接続されている。この制御装置8のROMには、各種の調理メニューを実行するための制御プログラムや制御データなどが予め記録されている。制御装置8は、エンコーダ24から出力されるパルス信号を計数することでダイアル25の操作量を検出し、その操作量に応じた設定内容(調理メニュー、加熱時間、加熱出力など)で各種の調理メニューを実行するようになっている。
また、操作パネル23内には、スタートスイッチ26が収納されている。このスタートスイッチ26は、例えば、オン状態およびオフ状態に切り替えられる自己復帰形のプッシュスイッチからなる。スタートスイッチ26は、操作パネル23に設けられた操作子27が押込み操作されることでオン状態に切り替えられる。このスタートスイッチ26は、制御装置8(図3参照)に接続されている。制御装置8は、スタートスイッチ26がオン状態に切り替えられると、選択された調理メニューに応じた処理を開始する。
また、操作パネル23には、後述する調理モード(集中加熱モードや分散加熱モード)を選択して設定するための各種の調理モード設定キー28が設けられている。この調理モード設定キー28も、例えば、オン状態およびオフ状態に切り替えられる自己復帰形のプッシュスイッチなどを備えて構成されており、操作子が操作されることでオン状態に切り替えられ、制御装置8に制御信号(調理モードを設定するための信号)を出力するようになっている。
なお、図3に示すように、制御装置8には、モータ駆動回路29と、モータ駆動回路30と、マグネトロン駆動回路31が接続されている。モータ駆動回路29は、センサモータ7に駆動信号(パルス信号)を印加するものである。制御装置8は、このモータ駆動回路29を介してセンサモータ7の駆動を制御し、赤外線センサ6による温度検出領域を調整する。モータ駆動回路30は、アンテナモータ19に駆動電源を印加するものである。制御装置8は、このモータ駆動回路30を制御することで、アンテナモータ19の操作軸21を所定速度(例えば、1周あたり2〜3秒程度の速度)で回転させる。マグネトロン駆動回路31は、マグネトロン11に駆動電源を印加するものである。制御装置8は、このマグネトロン駆動回路31を制御することで、マグネトロン11をオン状態およびオフ状態に切り替える。
次に、上記構成の加熱調理器1において制御装置8が実行する調理モードについて説明する。この場合、制御装置8は、アンテナモータ19の回転方向を制御することで、調理モードとして、少なくとも、集中加熱モードと分散加熱モードを実行可能に構成されている(回転方向制御手段)。なお、集中加熱モードとは、図5(a)に示すように、加熱庫3内の中央部(集中加熱領域)に載置された少量の調理物(例えば、茶碗1杯のごはんなど)を集中的に加熱するモードである。分散加熱モードとは、図5(b)に示すように、加熱庫3内に広く載置された調理物(例えば、大きな調理物や複数の調理物)を、加熱ムラなどが生じないように極力均一に加熱するモードである。
集中加熱モードでは、制御装置8は、アンテナモータ19を一方向(図4(a)に示す矢印A方向)に回転させることで、集中放射アンテナ17の集中放射部17bの両端部を分散放射アンテナ16の分散放射部16bからほぼ直角に突出させた状態とし、この状態で、分散放射アンテナ16と集中放射アンテナ17とを一体的に回転させる。そして、マグネトロン11をオンしてマイクロ波を導波管10内に供給する。
このとき、分散放射アンテナ16および集中放射アンテナ17を含むアンテナ全体としては、マイクロ波が最も放射され易い部分(集中放射アンテナ17の集中放射部17bの両端部)が突出した状態となっている。そのため、導波管10内のマイクロ波は、その殆どが、集中放射アンテナ17の集中放射部17bから集中的に強く放射され、残りのマイクロ波が、分散放射アンテナ16の分散放射部16bから弱く放射される(図5(a)に示す矢印参照。なお、矢印の長さは、放射されるマイクロ波の強さ、量を概念的に示すものである)。そして、集中放射アンテナ17の集中放射部17bから放射されたマイクロ波は、当該集中放射部17bに対向する集中加熱領域に局所的に伝播する。
これにより、2つのアンテナ16,17による加熱庫3内へのマイクロ波の放射領域の分布(マイクロ波の放射領域の分布に応じた加熱領域の分布、即ち、加熱分布)は、図6に実線aで示すように、加熱庫3の縁部ほど少なく中央部ほど大きい山形のパターンとなり、加熱庫3内の中央部(集中加熱領域)に載置された調理物を集中的に加熱することができる。
一方、分散加熱モードでは、制御装置8は、アンテナモータ19を他方向(図4(b)に示す矢印B方向)に回転させることで、集中放射アンテナ17の集中放射部17bの両端部を分散放射アンテナ16の分散放射部16bに重ねた状態とし、この状態で、分散放射アンテナ16と集中放射アンテナ17とを一体的に回転させる。そして、マグネトロン11をオンしてマイクロ波を導波管10内に供給する。
このとき、分散放射アンテナ16および集中放射アンテナ17を含むアンテナ全体としては、マイクロ波が最も放射され易い部分(集中放射アンテナ17の集中放射部17bの両端部)が突出せずに隠れた状態となっている。そのため、導波管10内のマイクロ波は、分散放射アンテナ16の分散放射部16bおよび集中放射アンテナ17の集中放射部17bの双方から、ほぼ均一の強さで広範に放射される(図5(b)に示す矢印参照。なお、矢印の長さは、放射されるマイクロ波の強さ、量を概念的に示すものである)。そして、これら分散放射アンテナ16の分散放射部16bと集中放射アンテナ17の集中放射部17bとの双方から放射されたマイクロ波は、加熱庫3内に広く分散するように伝播する。
これにより、2つのアンテナ16,17による加熱庫3内へのマイクロ波の放射領域の分布は、図6に破線bで示すように、加熱庫3の全域にわたってほぼ均一な直線状のパターンとなり、加熱庫3内に広く載置された調理物を極力均一に加熱することができる。なお、この分散加熱モードにおけるマイクロ波の放射領域の分布は、アンテナ全体(分散放射アンテナ16および集中放射アンテナ17を含む全体)としては、分散放射アンテナ16の分散放射部16bの両端部からマイクロ波が放射され易くなることから、加熱庫3内の中央部(集中放射アンテナ17の集中放射部17bに対向する部分)では僅かに少なくなる。
制御装置8は、調理モード設定キー28の操作に応じて、上述した集中加熱モード、或いは、分散加熱モードを選択的に実行するようになっている。即ち、この場合、調理モード設定キー28は、集中加熱モードを設定するための「軽負荷キー」、或いは、分散加熱モードを設定するための「重負荷キー」として設けられている。そして、制御装置8は、「軽負荷キー」が操作されて集中加熱モードが設定された場合には、アンテナモータ19の回転方向を一方向(図4(a)に示す矢印A方向)に制御する。一方、制御装置8は、「重負荷キー」が操作されて分散加熱モードが設定された場合には、アンテナモータ19の回転方向を他方向(図4(b)に示す矢印B方向)に制御する。
次に、上述のように集中加熱モードと分散加熱モードとを実行可能に構成された加熱調理器1において、レンジ調理処理中(加熱動作中)に制御装置8が自動的に行う制御例について、図7を参照しながら説明する。
図7(a)に示す制御例は、調理開始から所定時間は、加熱処理を集中加熱モードで行い、その後は、加熱処理を分散加熱モードで行うものである。即ち、加熱処理の初期は集中加熱モードとし、その後(加熱処理の中期から終期)は、分散加熱モードとする制御方式である。
例えば、小さな調理物や少量の調理物は、比較的に短い加熱時間(例えば、1〜2分程度)で加熱処理を終了できることが多い。そのため、小さな調理物や少量の調理物を加熱庫3内の中央部(集中加熱領域)に載置して集中加熱モードで加熱処理を行う場合には、当該集中加熱モードを、加熱開始から比較的に短い時間(1〜2分程度)だけ持続すれば、加熱処理の目的が達せられる。一方、大きな調理物や加熱庫3内に広く載置された調理物は、加熱処理を終了するには、比較的に長い加熱時間(この場合、少なくとも2分以上)が必要である。
そのため、この図7(a)に示す制御例では、制御装置8は、調理開始から所定時間(この場合、2分)は、加熱処理を集中加熱モードで行う。そして、調理開始から所定時間(2分)を経過しても調理物の加熱が終了していない場合には、加熱庫3内に載置された調理物が大きな調理物、或いは、広く載置された調理物であると推定し、その後の加熱処理を分散加熱モードに自動的に切り替えて行う。これにより、加熱庫3内に載置された調理物に応じた加熱処理を、使用者による加熱モードの切り替え操作などを要することなく、適切に行うことができる。なお、制御装置8は、赤外線センサ6の出力信号に基づいて検出した調理物の温度に基づいて、調理物の加熱が終了したか否かを判断するようになっている。
図7(b)に示す制御例は、集中加熱モードと分散加熱モードとを交互に自動的に切り替えて行う制御方式である。即ち、集中加熱モードは、加熱庫3内の中央部にマイクロ波を集中的に放射するモードである。一方、分散加熱モードは、加熱庫3の縁部にもマイクロ波を放射するモードである。そのため、集中加熱モードは加熱庫3内の中央部の加熱に適しており、分散加熱モードは加熱庫3の縁部を含む全体の加熱に適している。
そして、この図7(b)に示す制御例では、制御装置8は、中央部の加熱に適した集中加熱モードと、縁部を含む全体の加熱に適した分散加熱モードとを交互に自動的に切り替えて行う。これにより、例えば、加熱庫3内に大きな調理物を載置した場合や、加熱庫3内に複数の調理物を分散して載置した場合にも、その調理物の全体を、加熱ムラなどを生じることなく極力均一に加熱することができる。
図7(c)に示す制御例は、上述した図7(b)の制御例の変形例である。即ち、集中加熱モードと分散加熱モードとの切り替え時には、分散放射アンテナ16の分散放射部16bと集中放射アンテナ17の集中放射部17bは、相互に連動して回転せず、相互の位置関係が変動する状態となる。そして、このように2つの放射部16b,17bの相互の位置関係が変動している状態では、アンテナ全体(分散放射アンテナ16および集中放射アンテナ17を含む全体)としての形状が確定せず、電気的にも不安定な状態となる。そのため、制御装置8は、加熱モードの切り替え時(集中加熱モードから分散加熱モードへの移行期間、および、分散加熱モードから集中加熱モードへの移行期間)には、マグネトロン11をオフし、マイクロ波を発生しないようにする。
なお、上述の図7(a)の制御例においても、集中加熱モードから分散加熱モードへの移行時にマグネトロン11をオフするようにするとよい。
以上に説明したように本実施形態によれば、次の効果を奏する。
加熱調理器1は、2つのアンテナ16,17のうち集中放射アンテナ17の回転に連動して分散放射アンテナ16を回転するように構成した。そして、この連動時における2つのアンテナ16,17の相対位置(アンテナ全体としての形状)が、集中加熱モードにおける連動時と分散加熱モードにおける連動時とで異なるように構成した。これにより、これら2つのアンテナ16,17による加熱庫3内へのマイクロ波の放射領域の分布(マイクロ波の放射領域の分布に応じた加熱領域の分布、即ち、加熱分布)を、集中加熱モードと分散加熱モードとで異ならせることができ、加熱モードの切り替えが可能となる。
また、2つのアンテナ16,17は、何れも、導電性材料で構成され、それぞれ外側回転軸16a,内側回転軸17aを有し、それら外側回転軸16a,内側回転軸17aが導通孔12を貫通している。そのため、マグネトロン11によって導波管10内に供給されたマイクロ波は、これら外側回転軸16a,内側回転軸17aを通じて加熱庫3内に導き出される。即ち、2つのアンテナ16,17は、加熱庫3内に導入されて不規則に拡散してしまったマイクロ波ではなく、導波管10内のマイクロ波、つまり、加熱庫3内に拡散する前のマイクロ波を、外側回転軸16a,内側回転軸17aを通じて加熱庫3内に導き出す。これにより、導波管10内のほぼ全てのマイクロ波の放射領域の分布を効率良く変えることができ、加熱モードの切り替えを一層効果的に行うことができる。
加熱調理器1は、アンテナモータ19の回転方向を制御する制御装置8を備え、2つのアンテナ16,17の放射部16b,17bの相対位置(アンテナ全体としての形状)が、アンテナモータ19の回転方向に応じて変更されるように構成した。このような構成によれば、2つのアンテナ16,17の相対位置(形状)を、1つのアンテナモータ19で変更することができ、その他の駆動手段を必要としない。また、このような構成は簡素であり、信頼性の高い加熱調理器1を得ることができる。なお、アンテナモータ19としては、ステッピングモータなどを用いることができ、構成の簡素化を図ることができる。
加熱調理器1は、導波管10内のマイクロ波を加熱庫3内に導き出す複数のアンテナとして、回転軸の外周部に位置する外側回転軸16aを有する分散放射アンテナ16と、回転軸の内周部に位置する内側回転軸17aを有する集中放射アンテナ17とを備えている。従って、このように複数(この場合、2つ)のアンテナを有する構成において、加熱庫3内の中央部にマイクロ波を放射するための集中放射アンテナ17を、中央部に配置し易くでき、集中加熱モードによる局所的な加熱効果を十分に発揮することができる。
絶縁性材料で構成され、かつ、集中放射アンテナ17と一体に回転するストッパ18を備えた。そして、このストッパ18に2つの係止部18b,18cを設けた。そして、集中放射アンテナ17の回転に伴いストッパ18の係止部18b,18cの何れかが分散放射アンテナ16に接触して当該分散放射アンテナ16を押すことにより、集中放射アンテナ17に連動して分散放射アンテナ16が一体的に回転するように構成した。
これにより、集中放射アンテナ17の回転に連動して分散放射アンテナ16を一体的に回転させることを、ストッパ18を備えた簡素な構成にて実現することができる。また、ストッパ18の係止部18bが分散放射アンテナ16の分散放射部16bに接触することで、2つのアンテナ16,17を集中加熱モードの形態(2つのアンテナ16,17が相互に直交した形態)とすることができる。一方、ストッパ18の係止部18cが分散放射アンテナ16の分散放射部16bに接触することで、2つのアンテナ16,17を分散加熱モードの形態(2つのアンテナ16,17が相互に同一方向に重なった形態)とすることができる。
このように、2つのアンテナ16,17の形態を、ストッパ18を用いた簡素な構成によって適切に変更することができ、2つの加熱モードによる加熱効果を十分に発揮することができる。また、2つのアンテナ16,17間に、絶縁性材料からなるストッパ18が介在することによって、これらアンテナ16,17間の距離を適切に保つとともに、アンテナ16,17が相互に電気的に絶縁された状態を適切に保つことができ、安定した加熱性能を維持することができる。
分散放射アンテナ16は、導波管10内のマイクロ波を加熱庫3内に分散させるように導く形状となっている。一方、集中放射アンテナ17は、導波管10内のマイクロ波を加熱庫3内の所定部分(この場合、加熱庫3内の中央部の集中加熱領域)に集中させるように導く形状となっている。このように、2つのアンテナ16,17の形状を異ならせて、それぞれの機能(マイクロ波の放射パターン)に特徴を持たせたので、これらアンテナ16,17の相対位置に応じて実現される2つの加熱モードによる加熱パターンが明確に異なるものとなり、加熱モードを変更可能とした構成を一層効果的に利用することができる。
なお、この場合、回転軸の内周部(より中央側の部分)に位置する内側回転軸17aを有するアンテナが、マイクロ波を加熱庫3内の中央部に集中させるように導く集中放射アンテナ17として設けられている。そのため、特に、複数のアンテナの回転中心(内側回転軸分)の上方領域(この場合、加熱庫3内の中央部の集中加熱領域)における加熱を強くしたい場合に有効である。
集中放射アンテナ17の集中放射部17bは、分散放射アンテナ16の分散放射部16bよりも上方に位置している。これにより、特に、集中加熱領域に載置された調理物を集中的に加熱したい場合に、集中放射アンテナ17の集中放射部17bが、分散放射アンテナ16の分散放射部16bよりも調理物に近い位置に存することになり、調理物に対する集中加熱の効果を一層効率良く発揮することができる。なお、マイクロ波は、アンテナから一旦放射されると不規則に拡散してしまう性質を有する。そのため、特に調理物にマイクロ波を集中的に供給したい集中加熱モードにおいては、集中放射アンテナ17の集中放射部17bが分散放射アンテナ16の分散放射部16bよりも上方に位置するほど(調理物に近いほど)、放射されたマイクロ波が拡散する前に調理物に到達するようになり、調理物を集中的に強く加熱することができる。
集中放射アンテナ17の集中放射部17bの外形寸法は、少なくとも、分散放射アンテナ16の分散放射部16bの外形寸法よりも小さく設定されている。このように、集中放射部17bの外形寸法(マイクロ波を導き出す内側回転軸17aから、マイクロ波を放射し易い両端部までの寸法)を小さくすることで、当該集中放射部17bからマイクロ波が一層集中的に、かつ、一層強く放射されるようになり、集中加熱モードにおける集中加熱効果を一層向上することができる。
アンテナモータ19は、集中放射アンテナ17の内側回転軸17aに接続されている。このように、回転軸の内側を構成する内側回転軸17aにアンテナモータ19の回転軸20を連結することで、回転軸の外側を構成する分散放射アンテナ16の外側回転軸16aにアンテナモータ19の回転軸20を連結する場合に比べ、アンテナモータ19の回転軸20を細くすることができる。これにより、当該回転軸20が貫通している導波管10の底部の孔を小さくすることができ、導波管10からのマイクロ波の漏洩を防止することができる。
分散放射アンテナ16の分散放射部16b(分散放射アンテナ16のうち加熱庫3側の部分)の形状、および、集中放射アンテナ17の集中放射部17b(集中放射アンテナ17のうち加熱庫3側の部分)の形状は、加熱庫3の底面に平行に延びる長板状である。このような簡素な形状にて、2つのアンテナ16,17を構成することができる。なお、分散放射アンテナ16の分散放射部16bおよび集中放射アンテナ17の集中放射部17bを、加熱庫3の底面に平行に延びる棒状に設けてもよい。この場合も、2つのアンテナ16,17を簡素な形状とすることができる。
導通孔12と分散放射アンテナ16の外側回転軸16aとの間の距離を短くすると、当該部分が電気的に不安定となりスパークなどの発生のおそれがある。一方、導通孔12と分散放射アンテナ16の外側回転軸16aとの間の距離を長くすると、分散放射アンテナ16の外側回転軸16aを介したマイクロ波の導出が弱まり、マイクロ波の放射領域の分布(加熱分布)が変わってしまうおそれがある。
そこで、上述の加熱調理器1では、導通孔12と分散放射アンテナ16の外側回転軸16aとの間に、空気以外の絶縁性材料(絶縁体)からなる軸受部材13の外周板14bを介在させた。従って、絶縁体が有する誘電性により、導通孔12の内周面と外側回転軸16aの外周面との間の、マイクロ波から見た見かけ上の距離(マイクロ波から見た電気的・磁気的な距離)を適度に広くできる効果が得られ、導通孔12の内周面と外側回転軸16aの外周面との間を電気的・磁気的に安定させることができ、スパークなどの発生を抑制することができる。また、軸受部材13の外周板14bによって、導通孔12と分散放射アンテナ16の外側回転軸16aとの位置関係を安定させることができ、マイクロ波による加熱分布が意図せずに変わってしまうことを防止することができる。
また、分散放射アンテナ16の外側回転軸16aと集中放射アンテナ17の内側回転軸17aとの間にも、空気以外の絶縁性材料(絶縁体)からなる軸受部材13の内周板14aを介在させた。従って、絶縁体が有する誘電性により、外側回転軸16aの内周面と内側回転軸17aの外周面との間の、マイクロ波から見た見かけ上の距離(マイクロ波から見た電気的・磁気的な距離)を適度に広くできる効果が得られ、外側回転軸16aの内周面と内側回転軸17aの外周面との間を電気的・磁気的に安定させることができ、スパークなどの発生を抑制することができる。また、軸受部材13の内周板14aによって、分散放射アンテナ16(特に、外側回転軸16a部分)と集中放射アンテナ17(特に、内側回転軸17a部分)との位置関係を安定させることができ、マイクロ波による加熱分布が意図せずに変わってしまうことを防止することができる。
導波管10内において、集中放射アンテナ17の内側回転軸17aの下端部は、分散放射アンテナ16の外側回転軸16aの下端部よりも下方に突出している。これにより、導波管10内のマイクロ波を、集中放射アンテナ17の内側回転軸17aおよび分散放射アンテナ16の外側回転軸16aの何れにも結合させることができ、導波管10内のマイクロ波を効率良く加熱庫3内に導き出すことができる。
分散放射アンテナ16の外側回転軸16aおよび集中放射アンテナ17の内側回転軸17aは、何れも、加熱庫3の底部のほぼ中央部(集中加熱領域)に対向している。従って、分散放射アンテナ16からのマイクロ波の放射領域の分布および集中放射アンテナ17からのマイクロ波の放射領域の分布が、何れも、加熱庫3内の中央部を中心とする対称的なものとなり、マイクロ波の放射領域の分布が加熱庫3内にて非対称となることに起因する加熱分布の偏りがなく、調理物を良好に加熱することができる。
また、使用者は、無意識に、或いは、加熱庫3底部の描画(この場合、集中加熱領域を示す輪郭線)などによって誘導的に、加熱対象とする調理物を加熱庫3内の中央部を中心に載置する場合が多い。そのため、分散放射アンテナ16の外側回転軸16aおよび集中放射アンテナ17の内側回転軸17aを、何れも加熱庫3内の中央部に対向させ、2つのアンテナ16,17からのマイクロ波の放射領域の分布を加熱庫3内の中央部を中心とする対称的なものとしておくことで、加熱庫3内の中央部を中心に載置された調理物を均一に加熱することができる。
制御装置8は、加熱動作中に、アンテナモータ19の回転方向を切り替え可能に構成されている。これにより、加熱庫3内に載置された調理物の大きさ、個数、載置位置などに応じて加熱モードを切り替えることができ、その調理物に適した仕上がりで良好に加熱することができる。また、制御装置8は、加熱モードの切り替えを自動的に行うので、使用者を、加熱モードの切り替えのため操作で煩わせることがない。
加熱調理器1は、調理モードを設定するための各種の調理モード設定キー28を有する操作パネル23を備えている。そして、制御装置8は、操作パネル23を介して設定された調理モードに応じて、アンテナモータ19の回転方向を制御する。これにより、使用者は、操作パネル23の操作を介して、加熱対象となる調理物に応じた加熱モードを選択することができ、使用者の意図に応じた加熱処理が可能な使い勝手の良い加熱調理器1を提供することができる。
導通孔12の径寸法がマイクロ波の波長の1/4の長さよりも大きいと、当該導通孔12からのマイクロ波放射量(2つのアンテナ16,17を介さずに導通孔12を通して直接的に加熱庫3内に導入されるマイクロ波の放射量)が増加し、導通孔12部分の電界強度が強くなり、スパークなどが発生するおそれがある。そこで、上述した加熱調理器1では、導通孔12の径寸法は、マグネトロン11が導波管10内に供給するマイクロ波の波長の1/4以下の長さに設定されている。これにより、導通孔12部分の電界強度が強くなることを抑制でき、スパークなどの発生を防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図8を参照しながら説明する。本実施形態は、アンテナの形状が、上述の第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
分散放射アンテナ41(第1のアンテナに相当)は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、図示しない外側回転軸(第1の連結部に相当)と分散放射部41bとを有する。
分散放射アンテナ41の外側回転軸は、上述した外側回転軸16aと同様の構成となっている。この外側回転軸の上端部に分散放射部41bが固定されており、外側回転軸と分散放射部41bとが一体的に回転するようになっている。
この分散放射部41bは、ほぼ円板状の部材の一部を切り欠くようにして水平方向にほぼ扇状に延出した部材であり、その外周部および内周部に、軸心部(外側回転軸)を中心として周方向に断続的に形成された複数の孔部41cを有している。この場合、外周部の孔部41cの方が、内周部の孔部41cよりも大きく開口した構成となっている。また、これら孔部41cは、それぞれ、外周側の方が、内周側よりも大きく開口した形状となっている。また、この場合も、分散放射部41bの径方向の寸法は、集中加熱領域の径寸法よりも大きい寸法に設定されている。分散放射部41bは、集中加熱領域を含む加熱庫3の底面(内箱2底部のセラミック板)に対して下方から対向するように配置される。
分散放射部41bは、加熱庫3の底面(内箱2底部のセラミック板)に平行に延びており、軸心線CL(図2参照)を挟んで非対称に設けられている。この分散放射部41bは、ケーシング9の内部に回転可能に収容される。
集中放射アンテナ42(第2のアンテナに相当)は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、図示しない内側回転軸(第2の連結部に相当)と集中放射部42bとを有する。
集中放射アンテナ42の内側回転軸は、上述した内側回転軸17aと同様の構成となっている。この内側回転軸の上端部に集中放射部42bが固定されており、内側回転軸と集中放射部42bとが一体的に回転するようになっている。
この集中放射部42bは、集中放射部17bと同様に、水平方向に直線状に延び、両端部に丸みを有する長板状の部材であるが、その長手方向の一方の寸法が短く、他方の寸法が長く設定されている。この場合、集中放射部42bの一方の寸法(短い方の長さ)は、集中加熱領域の径寸法とほぼ同じ寸法に設定されている。集中放射部42bの他方の寸法(長い方の長さ)は、分散放射部41bの半径寸法とほぼ同じ寸法に設定されている。集中放射部42bは、その一端部側(短い方の端部側)が集中加熱領域に対して下方から対向するように配置される。
集中放射部42bは、加熱庫3の底面(内箱2底部のセラミック板)および分散放射部41bに平行に延びており、軸心線CL(図2参照)を挟んで非対称に設けられている。即ち、集中放射アンテナ42は、長さが異なる2つのエレメント(マイクロ波を放射する部分である集中放射部42b)を非対称に有するダイポールアンテナを模した形状となっている。
なお、この場合も、集中放射部42bは、分散放射部41bの上方に位置いている。また、分散放射部41bと集中放射部42bは、相互に絶縁されつつ近接した状態で、ケーシング9内に回転可能に配設されている。
次に、これら分散放射アンテナ41および集中放射アンテナ42によるマイクロ波の放射パターン(放射領域)について説明する。
この場合も、分散放射アンテナ41の外側回転軸は、導波管10内において、集中放射アンテナ42の内側回転軸よりも上方に位置し、かつ、軸受部材13(図2参照)によって覆われている。一方、集中放射アンテナ42の内側回転軸は、導波管10内において、分散放射アンテナ41の外側回転軸よりも下方に突出し、かつ、軸受部材13によって覆われることなく露出している。そのため、導波管10内のマイクロ波は、分散放射アンテナ41(外側回転軸)よりも集中放射アンテナ42(内側回転軸)に強く結合し易い。
そして、分散放射アンテナ41の分散放射部41bは、水平方向に扇状に延出した形状をなして広い面積を有しており、マイクロ波が導き出される軸心部(外側回転軸)から、当該マイクロ波が放射され易い外縁部までの寸法が長い。即ち、分散放射アンテナ41は、マイクロ波を放射し易い部分(分散放射部41bの外縁部)の回転径が大きい形状となっている。そのため、分散放射アンテナ41の分散放射部41bによる単独のマイクロ波の放射パターンは、当該分散放射部41bの主として外縁部から弱く放射されるパターンとなる。また、分散放射部41bの外縁部までの寸法が長いことから、マイクロ波の放射パターンは、加熱庫3のほぼ全域にわたる広いものとなる。なお、分散放射アンテナ41の分散放射部41bは、その外縁部のみではなく、空中に開放した各孔部41cからもマイクロ波を放射する。
一方、集中放射アンテナ42の集中放射部42bは、その長手方向の一方の寸法が他方の寸法よりも短く、かつ、分散放射アンテナ41の分散放射部41bの外縁部までの寸法よりも小さく設定されており、マイクロ波が導き出される軸心部(内側回転軸)から、当該マイクロ波が放射され易い一方の端部(短い方の端部)までの寸法が短い。即ち、集中放射アンテナ42は、マイクロ波を放射し易い部分(集中放射部42bの短い方の端部)の回転径が小さい形状となっている。そのため、集中放射アンテナ42の集中放射部42bによる単独のマイクロ波の放射パターンは、当該集中放射部42bの一方の端部(短い方の端部)から強く放射されるパターンとなる。また、集中放射部42bの一方の端部(短い方の端部)の寸法が短いことから、マイクロ波の放射パターンは、加熱庫3内の集中加熱領域に局所的に集中する狭いものとなる。
なお、集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)からのマイクロ波の放射パターンは、マイクロ波が導き出される軸心部(外側回転軸)から先端部までの寸法が長いことから、当該集中放射部42bの一方の端部(短い方の端部)からの放射パターンよりは弱く分散したものとなる。しかし、集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)は、分散放射アンテナ41の分散放射部41bよりは面積が小さく指向性のある形状(この場合、直線状)をなしている。そのため、集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)からのマイクロ波の放射パターンは、分散放射アンテナ41の分散放射部41bからの放射パターンよりは強く局所的に集中したものとなる。
次に、本実施形態における集中加熱モードおよび分散加熱モードの態様について説明する。なお、図示はしないが、この場合も、加熱調理器1は、集中放射アンテナ42の集中放射部42bと一体的に回転するストッパを備えており、集中放射アンテナ42の集中放射部42bの回転に伴いストッパ(係止部)が分散放射アンテナ41の分散放射部41bに接触することにより、集中放射アンテナ42に連動して分散放射アンテナ41が回転するように構成されている。
集中加熱モードでは、制御装置8は、アンテナモータ19(図2参照)を一方向(図8(a)に示す矢印A方向)に回転させることで、集中放射アンテナ42の集中放射部42bの一方の端部(短い方の端部)を分散放射アンテナ41の分散放射部41bの軸心部から径方向に突出させた状態とし、この状態で、分散放射アンテナ41と集中放射アンテナ42とを一体的に回転させる。そして、マグネトロン11をオンしてマイクロ波を導波管10内に供給する。
このとき、分散放射アンテナ41および集中放射アンテナ42を含むアンテナ全体としては、マイクロ波が最も放射され易い部分(集中放射アンテナ42の集中放射部42bのうち短い方の端部)が突出した状態となっている。そのため、導波管10内のマイクロ波は、その殆どが、集中放射アンテナ42の集中放射部42bの一方の端部(短い方の端部)から集中的に強く放射され、残りのマイクロ波が、分散放射アンテナ41の分散放射部41bおよび集中放射アンテナ42の集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)から弱く放射される。そして、集中放射アンテナ42の集中放射部42bの一方の端部(短い方の端部)から放射されたマイクロ波は、当該集中放射部42bの短い方の端部に対向する集中加熱領域に局所的に伝播する。
一方、分散加熱モードでは、制御装置8は、アンテナモータ19を他方向(図8(b)に示す矢印B方向)に回転させることで、集中放射アンテナ42の集中放射部42bの一方の端部(短い方の端部)を分散放射アンテナ41の分散放射部41bに重ねた状態とし、この状態で、分散放射アンテナ41と集中放射アンテナ42とを一体的に回転させる。そして、マグネトロン11をオンしてマイクロ波を導波管10内に供給する。
このとき、分散放射アンテナ41および集中放射アンテナ42を含むアンテナ全体としては、マイクロ波が最も放射され易い部分(集中放射アンテナ42の集中放射部42bのうち短い方の端部)が突出せずに隠れた状態となっている。そのため、導波管10内のマイクロ波は、分散放射アンテナ41の分散放射部41bおよび集中放射アンテナ42の集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)から広範に放射される。なお、分散放射部41bよりも集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)の方が、面積が小さく指向性も強い形状となっている。そのため、マイクロ波は、分散放射部41bよりも集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)から若干強く放射される。そして、これら分散放射アンテナ41の分散放射部41bと集中放射アンテナ42の集中放射部42bの他方の端部(長い方の端部)から放射されたマイクロ波は、加熱庫3内に広く分散するように伝播する。
以上に説明したように本実施形態においても、2つのアンテナ41,42による加熱庫3内へのマイクロ波の放射領域の分布(マイクロ波の放射領域の分布に応じた加熱領域の分布、即ち、加熱分布)を、集中加熱モードと分散加熱モードとで異ならせることができ、加熱モードの切り替えが可能となる。
また、2つのアンテナ41,42は、何れも、導電性材料で構成され、それぞれ外側回転軸,内側回転軸を有し、それら外側回転軸,内側回転軸が導通孔12(図2参照)を貫通している。そのため、導波管10内のマイクロ波(加熱庫3内に拡散する前のマイクロ波)を、外側回転軸,内側回転軸を通じて加熱庫3内に導き出すことができ、これにより、導波管10内のほぼ全てのマイクロ波の放射領域の分布を効率良く変えることができ、加熱モードの切り替えを一層効果的に行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について図9を参照しながら説明する。本実施形態も、アンテナの形状が、上述の第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態は、同一形状の2つのアンテナ51,52を備えた構成である。即ち、アンテナ51,52は、何れも、分散放射アンテナ(第1のアンテナ)としての機能と、集中放射アンテナ(第2のアンテナ)としての機能の双方を有する。
アンテナ51は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、図示しない外側回転軸(第1の連結部に相当)と放射翼部51b(放射部に相当)とを有する。また、アンテナ52は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、図示しない内側回転軸(第2の連結部に相当)と放射翼部52b(放射部に相当)とを有する。
アンテナ51の外側回転軸は、上述した外側回転軸16aと同様の構成となっている。この外側回転軸の上端部に放射翼部51bが固定されており、外側回転軸と放射翼部51bとが一体的に回転するようになっている。また、アンテナ52の内側回転軸は、上述した内側回転軸17aと同様の構成となっている。この内側回転軸の上端部に放射翼部52bが固定されており、内側回転軸と放射翼部52bとが一体的に回転するようになっている。
放射翼部51bおよび放射翼部52bは、この場合、同一の形状となっており、水平方向に直線状に延び、両端部に丸みを有する長板状の部材である。そして、その長手方向の一方の寸法が短く、他方の寸法が長く設定されている。この場合、放射翼部51bおよび放射翼部52bの最も短い方の寸法は、集中加熱領域の径寸法とほぼ同じ寸法に設定されており、より具体的には、マグネトロン11から導波管10内に供給されるマイクロ波の波長(この場合、概ね120mm)の1/4の長さ、つまり、約30mmに設定されている。一方、放射翼部51bおよび放射翼部52bの最も長い方の寸法は、マグネトロン11から導波管10内に供給されるマイクロ波の波長(概ね120mm)の2/4(1/2)の長さに設定されている。
即ち、放射翼部51bおよび放射翼部52bは、長手方向の全体の寸法がマグネトロン11から供給されるマイクロ波の波長の3/4の長さに設定され、且つ、回転軸である外側回転軸あるいは内側回転軸から最も短い方の先端部までの寸法と、外側回転軸あるいは内側回転軸から最も長い方の先端部までの寸法との比が1対2に設定されている。また、放射翼部51bおよび放射翼部52bは、その最も短い方の端部側が、それぞれ集中加熱領域に対して下方から対向するように配置される。
このような放射翼部51bおよび放射翼部52bは、加熱庫3の底面(内箱2底部のセラミック板)に平行に延びており、軸心線CL(図2参照)を挟んで非対称に設けられている。即ち、放射翼部51bおよび放射翼部52bは、長さが異なる2つのエレメント(マイクロ波を放射する部分である放射翼部51bおよび放射翼部52b)を非対称に有するダイポールアンテナを模した形状となっている。
なお、この場合も、放射翼部52bは、放射翼部51bの上方に位置いている。また、放射翼部51bと放射翼部52bは、相互に絶縁されつつ近接した状態で、ケーシング9内に回転可能に配設されている。また、アンテナ51とアンテナ52とは相互に絶縁されているとともに、これら2つのアンテナ51,52は、それぞれ加熱庫3の内壁面とも当該加熱庫3内の空間を介して絶縁されている。
次に、これらアンテナ51およびアンテナ52によるマイクロ波の放射パターン(放射領域)について説明する。
アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bは、その長手方向の一方の寸法が他方の寸法よりも短く設定されており、マイクロ波が導出される軸心部(外側回転軸あるいは内側回転軸)から、当該マイクロ波が放射され易い最も短い方の端部までの寸法が短い。即ち、アンテナ51およびアンテナ52は、マイクロ波を放射し易い部分(放射翼部51bの最も短い方の端部あるいは放射翼部52bの最も短い方の端部)の回転径が小さい形状となっている。そのため、アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bによる単独のマイクロ波の放射パターンは、それぞれ、当該放射翼部51bおよび当該放射翼部52bの最も短い方の端部から強く放射されるパターンとなる。また、放射翼部51bおよび放射翼部52bの最も短い方の端部の寸法が短いことから、マイクロ波の放射パターンは、加熱庫3内の集中加熱領域に局所的に集中する狭いものとなる。
なお、放射翼部51bおよび放射翼部52bの最も長い方の端部からのマイクロ波の放射パターンは、マイクロ波が導出される軸心部(外側回転軸あるいは内側回転軸)から先端部までの寸法が長いことから、当該放射翼部51bおよび当該放射翼部52bの最も短い方の端部からの放射パターンよりは弱く分散したものとなる。しかし、これら放射翼部51bおよび放射翼部52bの最も長い方の端部は、指向性のある形状(この場合、直線状)をなしている。そのため、放射翼部51bおよび放射翼部52bの最も長い方の端部からのマイクロ波の放射パターンは、上述した分散放射アンテナ41の分散放射部41bのように広い面積を有したアンテナからの放射パターンよりは強く局所的に集中したものとなる。
次に、本実施形態における集中加熱モードおよび分散加熱モードの態様について説明する。
集中加熱モードでは、制御装置8は、アンテナモータ19(図2参照)を一方向(図9(a)に示す矢印A方向)に回転させることで、アンテナ51の放射翼部51bの最も短い方の端部をアンテナ52の放射翼部52bからほぼ直角に突出させ、且つ、アンテナ52の放射翼部52bの最も短い方の端部をアンテナ51の放射翼部51bからほぼ直角に突出させた状態とし、この状態で、アンテナ51とアンテナ52とを一体的に回転させる。そして、マグネトロン11をオンしてマイクロ波を導波管10内に供給する。
このとき、アンテナ51およびアンテナ52を含むアンテナ全体としては、マイクロ波が最も放射され易い部分(アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bのうち最も短い方の端部)が何れも突出した状態となっている。そのため、導波管10内のマイクロ波は、その殆どが、アンテナ51の放射翼部51bの最も短い方の端部およびアンテナ52の放射翼部52bの最も短い方の端部から集中的に強く放射される。また、アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bの最も長い方の端部からもマイクロ波が弱く放射される。そして、アンテナ51の放射翼部52bおよびアンテナ52の放射翼部52bの最も短い方の端部から放射されたマイクロ波は、当該放射翼部51bおよび当該放射翼部52bの最も短い方の端部に対向する集中加熱領域に局所的に伝播する。
一方、分散加熱モードでは、制御装置8は、アンテナモータ19を他方向(図9(b)に示す矢印B方向)に回転させることで、アンテナ51の放射翼部51bの最も短い方の端部をアンテナ52の放射翼部52bに重ね、且つ、アンテナ52の放射翼部52bの最も短い方の端部をアンテナ51の放射翼部51bに重ねた状態とし、この状態で、アンテナ51とアンテナ52とを一体的に回転させる。そして、マグネトロン11をオンしてマイクロ波を導波管10内に供給する。
このとき、アンテナ51およびアンテナ52を含むアンテナ全体としては、マイクロ波が最も放射され易い部分(アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bのうち最も短い方の端部)が何れも突出せずに隠れた状態となっている。そのため、導波管10内のマイクロ波は、アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bの他方の端部(最も長い方の端部)から広範に放射される。そして、これらアンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bの他方の端部(最も長い方の端部)から放射されたマイクロ波は、加熱庫3内に広く分散するように伝播する。
以上に説明したように本実施形態においても、同一形状の2つのアンテナ51,52による加熱庫3内へのマイクロ波の放射領域の分布(マイクロ波の放射領域の分布に応じた加熱領域の分布、即ち、加熱分布)を、集中加熱モードと分散加熱モードとで異ならせることができ、加熱モードの切り替えが可能となる。
また、2つのアンテナ51,52は、何れも、導電性材料で構成され、それぞれ外側回転軸,内側回転軸を有し、それら外側回転軸,内側回転軸が導通孔12(図2参照)を貫通している。そのため、導波管10内のマイクロ波(加熱庫3内に拡散する前のマイクロ波)を、外側回転軸,内側回転軸を通じて加熱庫3内に導き出すことができ、これにより、導波管10内のほぼ全てのマイクロ波の放射領域の分布を効率良く変えることができ、加熱モードの切り替えを一層効果的に行うことができる。
また、アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bを、マグネトロン11から供給されるマイクロ波の波長の3/4の長さ、即ち、マグネトロン11から供給されるマイクロ波を放射し易い長さに設定したので、これら放射翼部51bおよび放射翼部52bからマイクロ波を効率良く放射することができる。なお、アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bを、マグネトロン11から供給されるマイクロ波を放射し易い長さである当該マイクロ波の波長の1/4の長さに設定してもよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について図10および図11を参照しながら説明する。本実施形態は、上述の第3の実施形態についてアンテナの形状を変更した実施形態である。以下、第3の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態も、上述の第3の実施形態と同様に、同一形状の2つのアンテナ61,62を備えた構成であり、アンテナ61,62は、何れも、分散放射アンテナ(第1のアンテナ)としての機能と、集中放射アンテナ(第2のアンテナ)としての機能の双方を有する。そして、アンテナ61の放射翼部61b(放射部に相当)およびアンテナ62の放射翼部62b(放射部に相当)は、それぞれ水平方向に屈曲している。
即ち、上述の第3の実施形態で示したように、アンテナ51の放射翼部51bおよびアンテナ52の放射翼部52bを、マグネトロン11から供給されるマイクロ波の波長の3/4の長さに設定することで、これら放射翼部51bおよび放射翼部52bからマイクロ波を効率良く放射することができる。しかし、放射翼部51bおよび放射翼部52bの長さを直線状に大きく設定すると、最も長い方の先端部が軸心部(外側回転軸あるいは内側回転軸)から離れてしまい、当該先端部から放射されるマイクロ波の強度が弱くなってしまう。そこで、本実施形態では、アンテナ61の放射翼部61bおよびアンテナ62の放射翼部62bを、それぞれ、マグネトロン11から供給されるマイクロ波の波長の3/4の長さを確保しつつ、最も長い方の先端部を水平方向に屈曲させた。
これにより、全体としてはマイクロ波が効率良く放射される長さを維持しつつ、放射翼部61bおよび放射翼部62bの径方向の寸法を小さくすることができる。従って、放射翼部61bおよび放射翼部62bの最も長い方の先端部から放射されるマイクロ波の強度が弱くなってしまうことを回避することができる。また、放射翼部61bおよび放射翼部62bの最も長い方の先端部が、より加熱庫3内の中央部(集中加熱領域)に近付くことから、集中加熱モードにおいて、放射翼部61bおよび放射翼部62bの最も長い方の先端部から放射されるマイクロ波も、加熱庫3内の中央部に伝播し易くなる。従って、加熱庫3内の中央部の加熱分布を強くすることができ、加熱庫3内の中央部の集中加熱を促進することができる。
なお、集中加熱モードでは、図10(a)に示すように、2つのアンテナ61,62を閉じるように回転させることで(矢印A方向参照)、アンテナ61の放射翼部61bの最も短い方の端部をアンテナ62の放射翼部62bからほぼ直角に突出させ、且つ、アンテナ62の放射翼部62bの最も短い方の端部をアンテナ61の放射翼部61bからほぼ直角に突出させた状態としてもよい。この場合、2つのアンテナ61,62を開くように回転させることで(矢印B方向参照)、アンテナ61の放射翼部61bの最も短い方の端部をアンテナ62の放射翼部62bに重ね、且つ、アンテナ62の放射翼部62bの最も短い方の端部をアンテナ61の放射翼部61bに重ねた状態とすることが可能である。
また、図11(a)に示すように、2つのアンテナ61,62を開くように回転させることで(矢印A方向参照)、アンテナ61の放射翼部61bの最も短い方の端部をアンテナ62の放射翼部62bからほぼ直角に突出させ、且つ、アンテナ62の放射翼部62bの最も短い方の端部をアンテナ61の放射翼部61bからほぼ直角に突出させた状態としてもよい。この場合、2つのアンテナ61,62を閉じるように回転させることで(矢印B方向参照)、アンテナ61の放射翼部61bの最も短い方の端部をアンテナ62の放射翼部62bに重ね、且つ、アンテナ62の放射翼部62bの最も短い方の端部をアンテナ61の放射翼部61bに重ねた状態とすることが可能である。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について図12を参照しながら説明する。本実施形態は、複数のアンテナの全てに導通孔12を貫通する連結部を設けるのではなく、複数のアンテナのうち少なくとも何れか1つのアンテナに連結部を設けた実施形態である。以下、上述の第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上述した軸受部材13に代わる軸受部材71は、軸方向(図12では上下方向)に延びる円筒状の本体部72と、この本体部72の外周部において当該本体部72の周方向に円環状に延びるベース部73とを有している。
本体部72は、その中央部に、当該本体部72を軸方向に貫通する軸挿通孔72aを有している。この軸挿通孔72aも、加熱庫3内の集中加熱領域に対して同心な状態となっている。また、本体部72は、その上部に、当該本体部72の周方向に沿って延びる段差状の嵌合部72bを有している。この嵌合部72bも加熱庫3内の集中加熱領域に対して同心な状態となっている。ベース部73は、本体部72の側周部の下部に形成されており、その外縁端部に形成された係止溝73aが、ケーシング9の導通孔12部分に係止している。
軸受部材71は、分散放射アンテナ74(第1のアンテナに相当)および集中放射アンテナ75(第2のアンテナに相当)を回転可能に支持するためのものである。次に、これら分散放射アンテナ74および集中放射アンテナ75の構成について説明する。
分散放射アンテナ74は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、同軸周動部74a(同軸周部に相当)と分散放射部74b(放射部に相当)とを有する。
同軸周動部74aは、円筒状をなしており、軸受部材71の本体部72上部の嵌合部72bに回転可能に嵌合されている。この同軸周動部74aは、軸受部材71の上部(本体部72上部の嵌合部72b)において、当該軸受部材71と同心な状態で、且つ、集中加熱領域のほぼ中心部から垂直に延びる軸心線CLを中心に回転可能に構成されている。従って、同軸周動部74aは、その回転中心である軸心線CLが集中加熱領域の中心点を通るように、当該集中加熱領域の下方に配置されている。
また、同軸周動部74aは、その下端面および内周面の一部(この場合、下部の内周面)が本体部72の嵌合部72bによって支持されている。これにより、同軸周動部74a、ひいては、分散放射アンテナ74の下方への移動が規制されている。即ち、軸受部材71の本体部72は、分散放射アンテナ74(特に、同軸周動部74a部分)を、下方向への移動を規制した状態で保持する。また、同軸周動部74aは、後述する集中放射アンテナ75の回転軸部75aと同軸に設けられ、当該回転軸部75aの周囲を非導通状態に取り巻くように配設される。また、同軸周動部74aは、集中放射アンテナ75の回転軸部75aの軸方向に沿う方向(図12では上下方向)の寸法が、分散放射アンテナ74の分散放射部74bの厚さ寸法よりも大きく設定されており、分散放射アンテナ74の中央部にて分散放射部74bから下方に突出するフランジ形状となっている。
集中放射アンテナ75は、非磁性の導電性材料(例えば、アルミニウムなど)で構成されており、導通孔12を貫通する回転軸部75a(連結部に相当)と、当該回転軸部75aに設けられた集中放射部75b(放射部に相当)とを有する。
回転軸部75aは、円柱状をなしており、軸受部材71の本体部72の軸挿通孔72aに挿通されている。従って、回転軸部75aの外周面は、本体部72(軸挿通孔72aの内周面)によって覆われている。また、回転軸部75aと同軸周動部74aとの間には、絶縁体からなる軸受部材71の一部(この場合、本体部72上部の嵌合部72b)が介在する。これにより、これら回転軸部75aと同軸周動部74aとが相互に電気的に絶縁された状態で保持されている。
この回転軸部75aは、軸受部材71と同心な状態で本体部72の軸挿通孔72a内に配設されており、同軸周動部74aと共通の軸心線CLを中心に回転可能に構成されている。従って、回転軸部75aも、その回転中心である軸心線CLが集中加熱領域の中心点を通るように、当該集中加熱領域の下方に配置されている。
また、この回転軸部75aは、軸方向(図12では上下方向)のほぼ中央部に位置して、当該回転軸部75aの周方向に延びる突部75cを有している。この突部75cは、回転軸部75aの外周面から突出する円環状をなし、軸受部材71のベース部73の下面に下方から接触している。これにより、回転軸部75a、ひいては、集中放射アンテナ75の上方への移動が規制されている。なお、集中放射アンテナ75の集中放射部75bは、分散放射アンテナ74の分散放射部74bとの間に若干の隙間を有した状態で配設されることで、分散放射アンテナ74が上方へ抜けてしまうことを防止する抜け止め機能を有している。
分散放射アンテナ74および集中放射アンテナ75は、何れも、加熱庫3内にマイクロ波を放射するものである。ここで、これら分散放射アンテナ74および集中放射アンテナ75による単独のマイクロ波の放射パターン(放射領域)について、それぞれ説明する。
分散放射アンテナ74は、その一部である同軸周動部74aが導通孔12を貫通しておらず、導波管10の外部に設けられている。そのため、マグネトロン11によって導波管10内に供給されたマイクロ波のうち導通孔12を通過したマイクロ波は、分散放射アンテナ74の同軸周動部74aに結合し、当該分散放射アンテナ74の分散放射部74bから加熱庫3内に放射される。即ち、導波管10内のマイクロ波の一部は、同軸周動部74aを通じて加熱庫3内に放射される。なお、導波管10内から導通孔12を通過して同軸周動部74aに結合するマイクロ波は僅かであり、導波管10内の殆どのマイクロ波は、後述するように集中放射アンテナ75の回転軸部75aに結合して加熱庫3内に導かれる。
一方、集中放射アンテナ75は、その一部である回転軸部75aが導通孔12を貫通し、当該回転軸部75aの下端部が導波管10内に延びて露出している。そのため、マグネトロン11によって導波管10内に供給されたマイクロ波は、その殆どが集中放射アンテナ75の回転軸部75aに結合し、当該集中放射アンテナ75の集中放射部75bから加熱庫3内に放射される。即ち、導波管10内の殆どのマイクロ波は、回転軸部75aを通じて加熱庫3内に導き出される。なお、回転軸部75aに結合したマイクロ波の一部は、導波管10の外部において当該回転軸部75aの近傍に位置する同軸周動部74aに伝播する。即ち、分散放射アンテナ74には、回転軸部75aから伝播するマイクロ波と、当該回転軸部75aを介さずに導通孔12を通過した僅かなマイクロ波とが結合する。
ここで、分散放射アンテナ74の同軸周動部74aは、導波管10内に設けられておらず、導波管10の外部に位置している。そのため、導波管10内のマイクロ波は、回転軸部75aよりも同軸周動部74aに結合し難い。しかも、分散放射アンテナ74の分散放射部74bは、その長手方向の寸法が集中放射アンテナ75の集中放射部75bよりも大きく設定されており、マイクロ波が結合する同軸周動部74aから、当該マイクロ波が放射され易い両端部までの寸法が長い。即ち、分散放射アンテナ74は、マイクロ波を放射し易い部分(分散放射部74bの両端部)の回転径が大きい形状となっている。そのため、分散放射アンテナ74の分散放射部74bによる単独のマイクロ波の放射パターンは、当該分散放射部74bの両端部から弱く放射されるパターンとなる。また、分散放射部74bの長手方向の寸法が長いことから、マイクロ波の放射パターンは、加熱庫3のほぼ全域にわたる広いものとなる。
一方、集中放射アンテナ75の回転軸部75aは、導波管10内において、下方に突出し、かつ、軸受部材71によって覆われることなく露出している。そのため、導波管10内のマイクロ波は、同軸周動部74aよりも回転軸部75aに強く結合し易い。しかも、集中放射アンテナ75の集中放射部75bは、その長手方向の寸法が分散放射アンテナ74の分散放射部74bよりも小さく設定されており、マイクロ波が導き出される回転軸部75aから、当該マイクロ波が放射され易い両端部までの寸法が短い。即ち、集中放射アンテナ75は、マイクロ波を放射し易い部分(集中放射部75bの両端部)の回転径が小さい形状となっている。そのため、集中放射アンテナ75の集中放射部75bによる単独のマイクロ波の放射パターンは、当該集中放射部75bの両端部から強く放射されるパターンとなる。また、集中放射部75bの長手方向の寸法が短いことから、マイクロ波の放射パターンは、加熱庫3内の集中加熱領域に局所的に集中する狭いものとなる。
ストッパ18の挿通孔18dには、集中放射アンテナ75の回転軸部75aが挿通される。また、挿通孔18dの下部には、下方に突出するフランジ部18eが設けられている。このフランジ部18eは、軸方向(図12では上下方向)に沿う寸法が、ベース部18aの厚さ寸法よりも大きく設定されている。そして、このフランジ部18eも、回転軸部75aと同軸周動部74aとの間に介在する。これにより、これら回転軸部75aと同軸周動部74aとが相互に電気的に絶縁された状態となる。また、ストッパ18のフランジ部18eの下端部と軸受部材71の上端部との境界部分は、集中放射アンテナ75の回転軸部75aと分散放射アンテナ74の同軸周動部74aとが対向した位置に収まるように設けられている。
以上に説明した本実施形態のように、2つのアンテナのうち何れか1つのアンテナ(この場合、集中放射アンテナ75)のみに、導通孔12を貫通する連結部(回転軸部75a)を設ける構成としてもよい。このような構成においても、分散放射アンテナ74には、回転軸部75aを連結部として導通孔12に貫通させた集中放射アンテナ75からマイクロ波が伝播する。従って、連結部を有しない分散放射アンテナ74にも十分にマイクロ波を供給することができる。
また、導通孔12と、分散放射アンテナ74と、集中放射アンテナ75との間に、絶縁体である軸受部材71を介在させたので、電界強度が強くなり電気的・磁気的に不安定となり易い部分の安定化を図ることができる。
また、絶縁体である軸受部材71と、同じく絶縁体であるストッパ18との境界部分(隙間部分)が同軸周動部74aの下端部よりも下方部分、即ち、同軸周動部74aが延びる方向よりも先の部分に存すると、沿面放電により、スパークなどが発生し易い。そこで、ストッパ18と軸受部材71との境界部分を、集中放射アンテナ75の回転軸部75aと分散放射アンテナ74の同軸周動部74aとが対向した位置に収まるように設けた。これにより、軸受部材71とストッパ18との境界部分が、同軸周動部74aの下端部よりも上方部分、即ち、同軸周動部74aが延びる方向とは反対側の部分に収まる構成となるので、同軸周動部74aの下端部における沿面放電の発生を抑制することができ、スパークなどの発生を抑えることができる。
また、上下に配設された2つのアンテナ74,75の放射部74b,75bを、絶縁体である軸受部材71とストッパ18とによって安定して保持することができる。また、分散放射アンテナ74の分散放射部74bの下方から軸受部材71を組み付け、上方からストッパ18を組み付けることができ、組み立て性がよい。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、上述の各実施形態にのみ限定されるものではなく、例えば、次のように変形または拡張することができる。
導波管10内のマイクロ波を導通孔12を介して加熱庫3内に導き出すアンテナは、2つのエレメントを有するダイポールアンテナを模した形状に限られるものではなく、例えば3つ以上の複数のエレメントを有する形状としてもよい。その場合、複数のエレメントのうち少なくとも何れか1つについて、軸心部から先端部までの長さを他のエレメントよりも短く設けることで、集中放射アンテナの集中放射部として機能するように構成することができる。
導波管10内のマイクロ波を導通孔12を介して加熱庫3内に導き出すアンテナは、2つに限られるものではなく、2つ以上の複数(例えば、3つ、4つ)のアンテナを設けるようにしてもよい。その場合、内側のアンテナの連結部(回転軸)ほど、導波管10内において下方に突出するように構成するとよい。これにより、複数のアンテナの何れの連結部も、導波管10内において他の連結部に覆われていない状態となり、導波管10内のマイクロ波を加熱庫3内に導き出し易くできる。この場合、アンテナの数に応じて、切り替え可能な加熱モードを複数設定することができる。また、アンテナの数や切り替え可能な加熱モードの数に応じて、ストッパ18に係止部を複数設けるとよい。また、複数のアンテナの形状は、適宜変更して実施することができる。
加熱庫3内の中央部に載置することが想定される調理物(例えば、茶碗1杯のごはん)を温めるための「ごはんあたためキー」を、集中加熱モードに対応する「軽負荷キー」として設けることができる。また、少ない消費電力で加熱を行うための「省エネ加熱キー」や「エコ加熱キー」などを、集中加熱モードに対応する「軽負荷キー」として設けてもよい。また、加熱庫3に広く載置されることが想定される調理物(例えば、グラタンやピザ)を加熱調理するためのキーを、分散加熱モードに対応する「重負荷キー」として設けることができる。その他、各キーの加熱対象となる調理物の種類、大きさ、想定される載置数などに応じて、「軽負荷キー」、或いは、「重負荷キー」の何れかのキーとして設けることができる。
分散放射アンテナ16,41,74が内側、集中放射アンテナ17,42,75が外側となる構成としてもよい。即ち、分散放射アンテナ16,41,74の分散放射部16b,41b,74bを短く(小さく)することで、集中放射部としての機能を担うようにし、集中放射アンテナ17,42,75の集中放射部17b,42b,75bを長く(大きく)することで、分散放射部としての機能を担うように構成してもよい。
軸受部材13,71やストッパ18の材料は、テフロンに限られるものではなく、マイクロ波を透過可能であって当該マイクロ波によって加熱され難い絶縁性材料(誘電性材料)であればよい。
集中加熱領域を、照明装置(庫内灯など)によって照射するようにしてもよい。
図面中、1は加熱調理器、3は加熱庫、8は制御装置(回転方向制御手段)、10は導波管、11はマグネトロン(マイクロ波供給手段)、12は導通孔、13,71は軸受部材(絶縁体)、16,41,74は分散放射アンテナ(第1のアンテナ)、16aは外側回転軸(第1の連結部)、17,42,75は集中放射アンテナ(第2のアンテナ)、17aは内側回転軸(第2の連結部)、18はストッパ、19はアンテナモータ(回転駆動手段)、23は操作パネル(操作部)、51,52はアンテナ、61,62はアンテナ、75aは連結部を示す。

Claims (16)

  1. 内部に調理物を載置する加熱庫と、
    前記加熱庫内に導通孔を介して連結された導波管と、
    前記導波管内にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段と、
    導電性材料で構成され、前記マイクロ波供給手段から前記導波管内に供給されたマイクロ波を、前記導通孔を介して前記加熱庫内に導く第1のアンテナおよび第2のアンテナを備え、
    前記第1のアンテナは、前記導通孔を貫通する第1の連結部を有し、前記第2のアンテナと相互に絶縁された状態で前記第1の連結部を回転軸として回転可能に配設され、
    前記第2のアンテナは、前記導通孔を貫通する第2の連結部を有し、前記第1のアンテナと相互に絶縁された状態で前記第2の連結部を回転軸として回転可能に配設され、
    前記第1の連結部は前記第2の連結部からなる回転軸の外周部に位置し、前記第2の連結部は前記第1の連結部からなる回転軸の内周部に位置しており、
    前記導波管において、前記第2の連結部の下端部は、前記第1の連結部の下端部よりも下方に突出しており、
    前記第1の連結部は絶縁体で覆われ、前記第2の連結部は絶縁体で覆われることなく露出しており、
    前記第2の連結部を有する前記第2のアンテナに接続された回転駆動手段が当該第2のアンテナを回転させると、この第2のアンテナの回転に連動して前記第1のアンテナが回転するように構成されていることを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記回転駆動手段の回転方向を制御する回転方向制御手段を備え、
    前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナの相対位置が、前記回転駆動手段の回転方向に応じて変更されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 絶縁性材料で構成され、前記第2のアンテナと一体に回転するストッパを備え、
    前記第2のアンテナの回転に伴い前記ストッパが前記第1のアンテナに接触することにより、前記第2のアンテナに連動して前記第1のアンテナが回転するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 前記第1のアンテナは、前記導波管内のマイクロ波を前記加熱庫内に分散させるように導き、
    前記第2のアンテナは、前記導波管内のマイクロ波を前記加熱庫内の所定部分に集中させるように導くことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記第2のアンテナは、前記第1のアンテナよりも上方に位置することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の加熱調理器。
  6. 前記第2のアンテナの外形寸法は、前記第1のアンテナの外形寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の加熱調理器。
  7. 前記回転駆動手段は、前記第2のアンテナに接続されていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の加熱調理器。
  8. 前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナのうち前記加熱庫側の部分の形状は、前記加熱庫の底面に平行に延びる棒状または板状であることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の加熱調理器。
  9. 前記導通孔と前記第1の連結部との間に、絶縁体を介在させたことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の加熱調理器。
  10. 前記第1の連結部と前記第2の連結部との間に、絶縁体を介在させたことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の加熱調理器。
  11. 前記第2のアンテナは、前記第2の連結部から先端部までの寸法が、前記マイクロ波供給手段から前記導波管内に供給されるマイクロ波の波長の1/4の長さに設定されていることを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の加熱調理器。
  12. 前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナを、それぞれ水平方向に屈曲させたことを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の加熱調理器。
  13. 前記第1の連結部からなる回転軸および前記第2の連結部からなる回転軸は、前記加熱庫の底部のほぼ中央部に対向していることを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の加熱調理器。
  14. 前記回転方向制御手段は、加熱動作中に、前記回転駆動手段の回転方向を切り替え可能に構成されていることを特徴とする請求項2または請求項2を引用する請求項3から13の何れか1項に記載の加熱調理器。
  15. 調理モードを設定するための操作部を備え、
    前記回転方向制御手段は、前記操作部を介して設定された調理モードに応じて、前記回転駆動手段の回転方向を制御することを特徴とする請求項2または請求項2を引用する請求項3から14の何れか1項に記載の加熱調理器。
  16. 前記導通孔の径寸法は、前記マイクロ波供給手段から前記導波管内に供給されるマイクロ波の波長の1/4以下の長さに設定されていることを特徴とする請求項1から15の何れか1項に記載の加熱調理器。
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