JP5594659B2 - 洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、医療用器材等の洗浄を行う方法および洗浄装置に関する。
手術や医療現場で用いられるメスや鋏等の医療用器材は、ステンレスや鉄等の金属で形成されている。このような医療用器材が、医療で使用されると血液や体液と接触するが、使用直後に洗浄せずに放置されると錆が発生する。
また、使用直後に医療用器材が洗浄されたとしても、医療用器材を再使用するための再生処理工程(洗浄工程や滅菌工程を含む)における、洗浄工程の洗浄水や滅菌工程の蒸気の管理が不適切であったり、洗浄工程後や滅菌工程後の乾燥が不十分であったり、保管環境が不適切であったりした場合には、医療用器材に錆やスケールが付着する。
医療用器材は洗浄して繰り返し使用するものであるから、錆やスケールが付着してしまうとこれらを除去する必要がある。従来一般的には、医療用器材の錆やスケールの除去には、ブラッシングや研磨によって物理的に除去する方法、酸性洗浄剤に浸漬することで化学的に除去する方法、酸性洗浄剤に浸漬後にブラッシングや研磨等を施して除去する方法などが行われていた。
なお、ブラッシングや研磨によって単に物理的に錆やスケールを除去する方法では、作業者が除去した粉塵に曝されるおそれがあり、また、鋏等のボックスロック部(蝶番の嵌合部)が存在する医療用器材の錆やスケールを除去する場合には、ボックスロック部の錆やスケールを落としにくいといった問題や作業者に多大な労力負荷がかかるという問題があった。
一方、酸性洗浄剤に対象となる医療用器材を浸漬して化学的に除去する方法や、酸性洗浄剤に浸漬し、その後洗浄する方法によれば、粉塵の曝露の危険性や、ボックスロック部における錆やスケールの除去の問題は解決できる。
特開平10−137901号公報
しかしながら、酸性洗浄剤に対象となる医療用器材を浸漬して化学的に除去する方法や、酸性洗浄剤に浸漬し、その後洗浄する方法によれば、酸性洗浄剤が医療用器材に残留してしまうと、腐食の原因にもなり、且つ作業者に対して化学的な危険性があるといった課題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、医療用器材等の洗浄対象物に付着した錆やスケールを確実に除去することができるとともに、洗浄対象物の腐食が生じないようにし、かつ作業者の危険性を減らすと同時に作業者の労力負荷を減らすことができる洗浄方法および洗浄装置を提供することにある。
本発明にかかる洗浄方法によれば、金属製の医療用器材である洗浄対象物に、酸性洗浄剤により洗浄を施し、酸性洗浄剤による洗浄終了後に、洗浄対象物に、アルカリ性洗浄剤により洗浄を施し、アルカリ性洗浄剤による洗浄終了後に、アルカリ性洗浄剤を水又は温水ですすぐとともに、すすぎ開始から所定時間経過した時点で防錆潤滑剤を投入することを特徴としている。
この方法によれば、金属製の医療用器材である洗浄対象物のボックスロック部を含む洗浄対象物全体の錆やスケールを確実に除去でき、また酸性洗浄剤で洗浄した後にアルカリ性洗浄剤で洗浄を行うため、洗浄終了後に酸性の残留物が無くなり腐食を防止することができる。また洗浄対象物としては、洗浄槽も含めた概念であってもよい。また、作業者のブラッシングや研磨が必要なくなるので作業者の労力負荷を大幅に軽減できる。
また、前記酸性洗浄剤による洗浄は、超音波洗浄であり、前記アルカリ性洗浄剤による洗浄は、超音波洗浄又はジェット洗浄であることを特徴としてもよい。
また、アルカリ性洗浄剤による洗浄は、酸性洗浄剤による洗浄で用いた酸性洗浄剤の化学当量よりも少ない化学当量のアルカリ性洗浄剤によって行うことを特徴とすることで、アルカリ性洗浄剤を節約することができる。すなわち、アルカリ性洗浄剤による洗浄の大きな目的は、洗浄終了後に酸性洗浄剤が洗浄対象物に付着していることを防止することにあるので、酸性洗浄剤による洗浄の終了後に一旦酸性洗浄液を排水すれば残留している酸性洗浄液を中和できる化学当量のアルカリ性洗浄液があれば十分であると考えられるためである。
さらに、酸性洗浄剤での洗浄終了後の廃液を、アルカリ性洗浄剤で洗浄する際に用いるアルカリ性洗浄剤を用いて中和処理してから排水し、アルカリ性洗浄剤での洗浄終了後の廃液を、酸性洗浄剤で洗浄する際に用いる酸性洗浄剤を用いて中和処理してから排水することを特徴としてもよい。
この方法によれば、洗浄剤を有効利用し、各廃液に対して中和剤を予め用意しておかなくてもよいので経費節減を図れる。
また、酸性洗浄剤による洗浄終了後に、酸性洗浄剤を排水してからアルカリ性洗浄剤での洗浄を実行する前に、洗浄対象物を水又は温水ですすぐことを特徴としてもよい。
この方法によれば、洗浄対象物に付着している酸性洗浄剤を希釈できるので、後工程でのアルカリ性洗浄剤の使用量をさらに減らすことができる。
本発明の洗浄方法および洗浄装置によれば、洗浄対象物に付着した錆やスケールを確実に除去することができ、また洗浄後の腐食を防止するとともに、作業者の危険性を減らすことができる。
本発明に係る洗浄方法を示すフローチャートである。 本発明に係る洗浄装置の構成を示す説明図である。
図1に本実施形態の洗浄方法のフローチャートを示す。
本実施形態の洗浄方法における洗浄対象物としてステンレス製又は鉄製などの医療用器材を想定している。医療用器材には、メス、鋏、鉗子等がある。
まずステップS1では医療用器材の予備洗浄を行う。予備洗浄とは、洗浄剤を用いずに水又は温水で医療用器材を洗浄することである。これにより、医療用器材表面の埃等を落とすことができる。予備洗浄においては、医療用器材を水又は温水に浸漬させておくだけの浸漬洗浄、水又は温水を医療用器材に噴射させるジェット洗浄、水又は温水に医療用器材を浸漬させておき水又は温水に超音波振動をかける超音波洗浄のいずれかを採用することができる。
次に、ステップS2では、予備洗浄の後、医療用器材を酸性洗浄剤で洗浄する。酸性洗浄剤としては、塩酸、硝酸、リン酸、アミド硫酸等の無機酸又はカルボン酸、クエン酸等の有機酸を含む酸性の水溶性洗浄剤を用いることができる。
酸性洗浄剤による洗浄としては、医療用器材を酸性洗浄剤に浸漬させておくだけの浸漬洗浄、酸性洗浄剤を医療用器材に噴射させるジェット洗浄、酸性洗浄剤に医療用器材を浸漬させておき酸性洗浄剤に超音波振動をかける超音波洗浄のいずれかを採用することができる。
酸性洗浄剤による洗浄によって、医療用器材に付着した錆やスケール等を除去することができる。
次に、ステップS3のように、酸性洗浄剤による洗浄後、水又は温水ですすぎを行う。すすぎを行うことで医療用器材に付着している酸性洗浄剤を希釈化できる。酸性洗浄剤を希釈化することで、後工程のアルカリ性洗浄剤の使用量を減らすことができる。
すすぎとしては、医療用器材を水又は温水に浸漬する浸漬洗浄、水又は温水を医療用器材に噴射させるジェット洗浄、又は水又は温水に医療用器材を浸漬させておき水又は温水に超音波振動をかける超音波洗浄のいずれかを採用することができる。
ステップS4では、すすぎ後にアルカリ性洗浄剤による洗浄を行う。アルカリ性洗浄剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を含むアルカリ性の水溶性洗浄剤を用いることができる。
アルカリ性洗浄剤による洗浄としては、医療用器材をアルカリ性洗浄剤に浸漬させておくだけの浸漬洗浄、アルカリ性洗浄剤を医療用器材に噴射させるジェット洗浄、又はアルカリ性洗浄剤に医療用器材を浸漬させておきアルカリ性洗浄剤に超音波振動をかける超音波洗浄のいずれかを採用することができる。
アルカリ性洗浄剤で洗浄を行うことにより、医療用器材に付着したタンパク質等の除去を行うことができるとともに、医療用器材に残留する酸性洗浄剤をアルカリに置換することができる。
次に、ステップS5のように、アルカリ性洗浄剤による洗浄後、水又は温水ですすぎを行う。すすぎを行うことで医療用器材に付着しているアルカリ性洗浄剤を希釈化できる。すすぎとしては、医療用器材を水又は温水に浸漬する浸漬洗浄、水又は温水を医療用器材に噴射させるジェット洗浄、又は水又は温水に医療用器材を浸漬させておき水又は温水に超音波振動をかける超音波洗浄のいずれかを採用することができる。
すすぎ終了後、ステップS6のように、医療用器材を乾燥させる。乾燥は、熱風を医療用器材に噴射させることと、又は医療用器材の設置雰囲気を加温することにより行われる。これにより、医療用器材の洗浄工程が終了する。
次に、本実施形態の洗浄装置について説明する。
図2に洗浄装置の一実施形態における内部構成を示す。
洗浄装置20は、医療用器材を収容して洗浄する洗浄槽21を有しており、洗浄槽21の内部には1又は複数の噴射ノズル22が配置されている。本実施形態では、洗浄槽21の上方と下方に2つの噴射ノズル22,22が配置されている。
これらの噴射ノズル22,22は、噴射する噴射流によって回転する回転噴射ノズルである。
かかる噴射ノズル22,22の間に、洗浄対象となる医療用器材がラック等に載置されて挿入される。このため、噴射ノズル22,22からの噴射流が医療用器材に噴射されるように、洗浄槽21の上部に設けられている噴射ノズル22は、その噴射流が下方に向けて噴射するように調整されており、他方、洗浄槽21の下部に設けられている噴射ノズル22は、その噴射方向が上方に向けて噴射するように調整されている。
また、洗浄槽21の底面には、超音波振動板(特許請求の範囲でいう超音波発生装置)23が設けられており、超音波振動板23が駆動することで洗浄槽21内に貯留された洗浄剤に超音波を印加する。
洗浄槽21には、酸性洗浄剤タンク24が、三方弁25を介し、酸性洗浄剤供給管26を通じて酸性洗浄剤を供給可能に接続されている。三方弁25と酸性洗浄剤タンク24との間には投入ポンプ28が設けられており、投入ポンプ28は、酸性洗浄剤タンク24から酸性洗浄剤を吸い上げて洗浄槽21、又は排水管40側に送ることができる。
三方弁25の他方は、排水管40側に接続されており、アルカリ性洗浄剤の廃液を排水する際に酸性洗浄剤も排水することでアルカリ性洗浄剤の廃液を中和させることができる。
洗浄槽21には、アルカリ性洗浄剤タンク30が、三方弁31を介し、アルカリ性洗浄剤供給管32を通じてアルカリ性洗浄剤を供給可能に接続されている。三方弁31とアルカリ性洗浄剤タンク30との間には投入ポンプ34が設けられており、投入ポンプ34は、アルカリ性洗浄剤タンク30からアルカリ性洗浄剤を吸い上げて洗浄槽21、又は排水管40側に送ることができる。
三方弁31の他方は、排水管40側に接続されており、酸性洗浄剤の廃液を排水する際にアルカリ性洗浄剤も排水することで酸性洗浄剤の廃液を中和させることができる。
また、洗浄槽21には、水・温水供給管35が接続されており、水又は温水(湯)を洗浄槽21に導入することができる。図面上では、水又は温水のタンク又は供給装置については省略して図示している。
水・温水供給管35の中途部には、制御弁36が設けられており、水・温水の洗浄槽21への供給の実行や停止を制御することができる。
なお、洗浄槽21の底面は傾斜面に形成されており、最も低くなった部分にポット部38が形成されている。このポット部38は、洗浄槽21内の洗浄剤が残らず流れ込むように凹部状に形成されている。かかるポット部38内には、ヒータ41が設けられており、ポット部38内の洗浄剤を加熱できるようになっている。
ポット部38の底部からは配管42が接続されている。配管42は中途部で分岐され、分岐された一方は排水弁43を介して排水管40に接続され、分岐された他方は循環ポンプ46を介して循環配管45に接続されている。
循環配管45は、洗浄槽21から排出された洗浄剤等を再利用するためにリザーブタンク48又は洗浄槽21に接続されている。すなわち、循環配管45は循環ポンプ46の下流側で2つに分岐され、一方は切換弁50を介してリザーブタンク48に接続されるリザーブタンク配管51となり、他方は切換弁52を介して洗浄槽21に接続される洗浄槽配管54となる。洗浄槽配管54は、各噴射ノズル22に接続されており、噴射ノズル22から噴射される洗浄剤は、循環ポンプ46によって洗浄槽21から導入され、循環して用いられる。
リザーブタンク48は、リザーブタンク配管51から洗浄槽21内で洗浄に用いられた洗浄剤を収容するタンクである。リザーブタンク48に収容する洗浄剤は、超音波洗浄で用いたアルカリ性洗浄剤である。ジェット洗浄で用いた洗浄剤には、大きな汚れが入っていることがあり、再利用するには好ましくないと考えられるためである。また、酸性洗浄剤を収容するには、リザーブタンク48の材質を耐酸性の材質にしなくてはならず、材質的に問題となる場合もあるため、超音波洗浄で用いたアルカリ性洗浄剤とした。
リザーブタンク48には、リザーブタンク48内に貯留されている洗浄剤を再び洗浄槽21へ導入するための導入配管55が設けられている。導入配管55は、制御弁56を介して洗浄槽21に接続されている。制御弁56が開の場合、リザーブタンク48内の洗浄剤は洗浄槽21内に導入される。このように、一度使用した洗浄剤を再度使用することができるようにすることにより、洗浄剤の使用量を削減することができる。
また、水・温水供給管35における制御弁36の上流側においては、水・温水供給管35から分岐して水又は温水をリザーブタンク48へ導入させるための水・温水リザーブタンク配管58が設けられている。水・温水リザーブタンク配管58の中途部には、制御弁59が設けられている。この制御弁59の開閉によって、水又は温水をリザーブタンク48へ供給するか、供給しないかを制御できる。
水・温水リザーブタンク配管58の出口側端部にはシャワーヘッド70が取り付けられており、水又は温水は、シャワー状にリザーブタンク48内に流入する。これにより、リザーブタンク48の内壁に付着している汚れを除去することができる。
なお、すすぎ時に水又は温水を洗浄槽21内に導入する際には、制御弁36を閉じ、制御弁59を開、制御弁56を開とすることにより、水又は温水をリザーブタンク48経由で洗浄槽21に導入させるようにしてもよい。このようにすれば、リザーブタンク48を洗浄する水又は温水とすすぎ水とを兼ねることができるので、水又は温水の使用量を削減することができる。ただし、この場合はリザーブタンク48内に洗浄剤が収容されていないときに限られる。
また、洗浄槽21には、防錆潤滑剤が貯留された防錆潤滑剤タンク60が接続されている。防錆潤滑剤タンク60は潤滑剤配管61を介して洗浄槽21に接続されている。潤滑剤配管61の中途部には防錆潤滑剤を洗浄槽21内に送り込むための投入ポンプ62が設けられている。
投入ポンプ62は、水又は温水による一連の洗浄工程の最後のすすぎ工程の段階でオンとなり、防錆潤滑剤を洗浄槽21内に導入する。
洗浄槽21の上部には、洗浄終了後(すすぎ工程の後)の医療用器材を乾燥させるために加熱空気を洗浄槽21内に導入するための加熱空気供給部66が設けられている。加熱空気供給部66は、洗浄槽21の上部に連通された供給管67と、槽外の空気を取り入れるために供給管67内に配置されたブロワー68と、ブロワー68によって取り入れられた空気を加熱するヒータ69とを備えている。
また、洗浄槽21の上部には、洗浄槽21内に導入された加熱空気が医療用器材の乾燥によって吸湿した吸湿空気となったときに、この吸湿空気を排気する排気口64が設けられている。
洗浄装置20には、投入ポンプ28、投入ポンプ34、投入ポンプ62、三方弁25、三方弁31、制御弁36、制御弁56、制御弁59、排水弁43、循環ポンプ46、切換弁50、切換弁52、ヒータ41、ヒータ69、ブロワー68を制御することにより、医療用器材の洗浄工程全体の制御を実行する制御部72が設けられている。
制御部72の記憶部(図示せず)には、種々の洗浄コースがプログラミングされて記憶されており、所定の洗浄コースを選択することによって、制御部72から選択された洗浄コースに従った種々の信号が制御弁等の制御対象に送られ、洗浄槽21内に載置された洗浄器材に所望の洗浄を施すことができる。制御部72の記憶部に記憶されている種々の洗浄コースのうちから最適な選択コースを選択することによって、医療用器材の汚れの種類や状態に基づいて最適な洗浄を施すことができる。
次に、洗浄コースの一例として、予備洗浄→酸性洗浄剤での洗浄→すすぎ→アルカリ性洗浄剤での洗浄→すすぎ→乾燥を施す洗浄コースを選択した場合についての、洗浄装置20の全体動作について説明する。
まず、医療用器材をバスケット等の洗浄剤が流通可能な容器に収納し、この容器を洗浄槽21内に配置する。このとき、医療用器材は重なりあっていてもよいが、鉗子や剪刀(鋏)は開いた状態で設置すると錆やスケールの除去がより容易となる。
(予備洗浄)
予備洗浄では、被洗浄物としての医療用器材が挿入された洗浄槽21内に、制御部72からの信号によって制御弁36を開いて水・温水供給管35から水又は温水を供給する。そして、制御部72は、排水弁43を閉、切換弁50を閉、切換弁52を開とし、さらに循環ポンプ46を駆動させて洗浄槽21内の水又は温水を噴射ノズル22,22へ供給する。すると、噴射ノズル22,22から水又は温水が医療用器材へ噴射され、予備洗浄が施される。予備洗浄の効果としては、医療用器材表面の埃などを落とす効果がある。
制御部72は、予備洗浄開始から所定時間経過した時点で、循環ポンプ46の駆動を停止し、切換弁52を閉として、予備洗浄を終了させる。
(酸性洗浄剤による洗浄)
その後、制御部72は、三方弁25を酸性洗浄剤タンク24と洗浄槽21とが連通するように制御し、投入ポンプ28を駆動させて酸性洗浄剤を洗浄槽21へ導入する。
このとき、予備洗浄で用いた水又は温水を排水せずに、そのまま洗浄槽21内に残留させておき、そこへ酸性洗浄剤を所定量添加することにより、所定濃度の酸性洗浄剤が生成される。ただし、制御部72は、予備洗浄で用いた水又は温水を排水し、新たに水又は温水を洗浄槽21内に導入して酸性洗浄剤タンク24からの酸性洗浄剤と水又は温水とを混合させることで所定濃度の酸性洗浄剤を生成してもよい。
このとき、制御部72は、酸性洗浄剤タンク24からの酸性洗浄剤の導入量と、水又は温水の導入量とを記憶させておく。
酸性洗浄剤による洗浄は、ジェット洗浄、超音波洗浄、浸漬洗浄の何れかを採用することができる。
ジェット洗浄の場合、制御部72は排水弁43を閉、切換弁50を閉、切換弁52を開とし、さらに循環ポンプ46を駆動させて洗浄槽21内の酸性洗浄剤を噴射ノズル22,22へ供給する。すると、噴射ノズル22,22から酸性洗浄剤が医療用器材へ噴射され、ジェット洗浄が施される。
超音波洗浄の場合、制御部72は排水弁43を閉とした状態のまま超音波振動板23を駆動し、洗浄槽21内の医療用器材に超音波を所定時間照射する。かかる超音波の照射によって、特にボックスロック部などの隙間に存在する汚れ等の除去が行える。超音波の周波数としては、およそ28〜100kHzである。なお、制御部72は、超音波振動板23の駆動を間欠的に駆動するよう制御したり、あるいは超音波の周波数をスイープさせるように制御してもよい。
浸漬洗浄の場合、制御部72は、排水弁43を閉とした状態のまま医療用器材を洗浄槽21内に浸漬させておく。
ジェット洗浄を終了させる場合、制御部72は、酸性洗浄剤によるジェット洗浄開始から所定時間経過した時点で、循環ポンプ46の駆動を停止し、切換弁52を閉として、酸性洗浄剤によるジェット洗浄を終了させる。
超音波洗浄を終了させる場合、制御部72は、酸性洗浄剤による超音波洗浄開始から所定時間経過した時点で、超音波振動板23の駆動を停止させ、超音波洗浄を停止させる。
なお、酸性洗浄剤による洗浄中は、制御部72はヒータ41を制御して酸性洗浄剤を加熱してもよい。加熱温度としては、室温〜95℃程度までが好ましい。
錆を除去する効果は、温度が高くなると反応速度も速くなるので、酸性洗浄剤による洗浄時間は加熱温度との関係で設定するとよい。
酸性洗浄剤による洗浄終了後、制御部72は排水弁43を開くように制御し、洗浄槽21内の洗浄後の酸性洗浄剤を排水管40へ流して排水する。
このとき、制御部72は、酸性洗浄剤の排水をアルカリ性洗浄剤を用いて中和するとよい。制御部72は、中和のためのアルカリ性洗浄剤の導入量を決めるために、酸性洗浄剤による洗浄時において洗浄槽21内に導入した酸性洗浄剤の化学当量を予め記憶しておき、この酸性洗浄剤により洗浄で使用した酸性洗浄剤の化学当量と同じ化学当量となるように三方弁31の開閉と投入ポンプ34の駆動を制御してアルカリ性洗浄剤を排水管40に導入する。
なお、制御部72は、中和のためのアルカリ性洗浄剤の導入量決定の際、洗浄槽21に設けられているpH測定センサ74からの洗浄槽21内の酸性洗浄剤のpHデータを用いることもできる。制御部72は、pH測定センサ74から入力されるpHデータと、洗浄槽21内の酸性洗浄剤の容量とから分離している水素イオン濃度が算出でき、この水素イオン濃度より中和に必要なアルカリ性洗浄剤量を算出することができる。
(すすぎ)
次に、制御部72は、洗浄槽21内に、制御部72からの信号によって制御弁36を開いて水・温水供給管35から水又は温水を供給する。そして、制御部72は、排水弁43を閉、切換弁50を閉、切換弁52を開とし、さらに循環ポンプ46を駆動させて洗浄槽21内の水又は温水を噴射ノズル22,22へ供給する。すると、噴射ノズル22,22から水又は温水が医療用器材へ噴射され、すすぎが施される。
すすぎの効果としては、医療用器材に付着した酸性洗浄剤の希釈という効果がある。
制御部72は、すすぎ開始から所定時間経過した時点で、循環ポンプ46の駆動を停止し、切換弁52を閉として、すすぎを終了させる。
その後制御部72は、排水弁43を開として、すすぎ後の水又は温水を排水管40へ排水する。また、すすぎは、上記動作を繰り返してもよい。
(アルカリ性洗浄剤による洗浄)
酸性洗浄剤のすすぎが終了した後、制御部72は、洗浄槽21内に、制御部72からの信号によって制御弁36を開いて水・温水供給管35から水又は温水を供給する。そして、制御部72は、三方弁31をアルカリ性洗浄剤タンク30と洗浄槽21とが連通するように制御し、投入ポンプ34を駆動させてアルカリ性洗浄剤を洗浄槽21へ導入する。このとき、アルカリ性洗浄剤の洗浄槽への投入する化学当量は、先の酸性洗浄剤の投入量から求められる化学当量よりも少ない量とする。これは、酸性洗浄剤による洗浄後に酸性洗浄剤は排水してしまうため、酸性洗浄剤の残留成分だけを考慮すればよいためである。
制御部72は、アルカリ性洗浄剤の投入量を算出する際には、洗浄槽21内に残留している酸性洗浄剤量を予測して、この残留酸性洗剤液量が中和できる程度の量のアルカリ性洗浄剤量を算出し、算出された量のアルカリ性洗浄剤が導入されるように、三方弁31の開閉と投入ポンプ34の駆動を制御する。なお制御部72へは、酸性洗浄剤の残留予測量を予め記憶させておけばよい。
また、洗浄槽21に設けたpH測定センサ74によって、制御部72は、洗浄槽21内のpHを常時チェックしつつアルカリ性洗浄剤を洗浄槽21内に導入し、洗浄槽21内が少なくとも中和される程度にまでpHの値が変化した時点でアルカリ性洗浄剤の導入を停止するように三方弁31の開閉と投入ポンプ34の駆動を制御してもよい。
アルカリ性洗浄剤による洗浄も、ジェット洗浄、超音波洗浄、浸漬洗浄の何れかを採用することができる。
ジェット洗浄の場合、制御部72は排水弁43を閉、切換弁50を閉、切換弁52を開とし、さらに循環ポンプ46を駆動させて洗浄槽21内のアルカリ性洗浄剤を噴射ノズル22,22へ供給する。すると、噴射ノズル22,22からアルカリ性洗浄剤が医療用器材へ噴射され、ジェット洗浄が施される。
超音波洗浄の場合、制御部72は排水弁43を閉とした状態のまま超音波振動板23を駆動し、洗浄槽21内の医療用器材に超音波を所定時間照射する。かかる超音波の照射によって、特にボックスロック部などの隙間に存在する汚れ等の除去が行える。超音波の周波数としては、およそ28〜100kHzである。なお、制御部72は、超音波振動板23の駆動を間欠的に駆動するよう制御したり、あるいは超音波の周波数をスイープさせるように制御してもよい。
浸漬洗浄の場合、制御部72は、排水弁43を閉とした状態のまま医療用器材を洗浄槽21内に浸漬させておく。
ジェット洗浄を終了させる場合、制御部72は、アルカリ性洗浄剤によるジェット洗浄開始から所定時間経過した時点で、循環ポンプ46の駆動を停止し、切換弁52を閉として、アルカリ性洗浄剤によるジェット洗浄を終了させる。
超音波洗浄を終了させる場合、制御部72は、アルカリ性洗浄剤による超音波洗浄開始から所定時間経過した時点で、超音波振動板23の駆動を停止させ、超音波洗浄を停止させる。
なお、アルカリ性洗浄剤による洗浄中は、制御部72はヒータ41を制御してアルカリ性洗浄剤を加熱してもよい。加熱温度としては、室温〜95℃程度までが好ましい。
アルカリ性洗浄剤による洗浄の終了後、制御部72は排水弁43を開くように制御し、洗浄槽21内の洗浄後のアルカリ性洗浄剤を排水管40へ流して排水する。
このとき、制御部72は、アルカリ性洗浄剤の排水を酸性洗浄剤を用いて中和するとよい。制御部72は、中和のための酸性洗浄剤の導入量を決めるために、アルカリ性洗浄剤による洗浄時において洗浄槽21内に導入したアルカリ性洗浄剤の化学当量を予め記憶しておき、このアルカリ性洗浄剤により洗浄で使用したアルカリ性洗浄剤の化学当量と同じ化学当量となるように三方弁25の開閉と投入ポンプ28の駆動を制御して酸性洗浄剤を排水管40に導入する。
なお、制御部72は、中和のための酸性洗浄剤の導入量決定の際、洗浄槽21に設けられているpH測定センサ74からの洗浄槽21内のアルカリ性洗浄剤のpHデータを用いることもできる。制御部72は、pH測定センサ74から入力されるpHデータと、洗浄槽21内のアルカリ性洗浄剤の容量から分離している水酸化物イオン濃度が算出でき、この水酸化物イオン濃度より中和に必要な酸性洗浄剤量を算出することができる。
また、制御部72は、アルカリ性洗浄剤を排水するのではなく、リザーブタンク48に貯留させるようにしてもよい。ただし、リザーブタンク48に貯留させるアルカリ性洗浄剤は、超音波洗浄に用いられたもののみとする。
リザーブタンク48へアルカリ性洗浄剤を貯留させる際には、制御部72は、切換弁50を開とし、循環ポンプ46を駆動させることによって、洗浄槽21内のアルカリ性洗浄剤をリザーブタンク配管51を経由させてリザーブタンク48へ導入させる。
リザーブタンク48に貯留されたアルカリ性洗浄剤は、次の医療用器材のアルカリ性洗浄剤による洗浄工程に用いることができる。これにより、アルカリ性洗浄剤の使用量節減に寄与することができる。
リザーブタンク48内のアルカリ性洗浄剤を洗浄槽21に導入する際には、制御部72は制御弁56を開くように制御する。これにより、リザーブタンク48内のアルカリ性洗浄剤は、導入配管55を経由して、洗浄槽21内に導入される。
なお、リザーブタンク48内のアルカリ性洗浄剤は、酸性洗浄剤による洗浄の終了後の酸性洗浄剤の中和に使用することもできる。かかる場合、制御部72は、酸性洗浄剤による洗浄の終了後に制御弁56を開き、洗浄槽21内にアルカリ性洗浄剤を導入させる。このとき制御部72は、洗浄槽21内の酸性洗浄剤の化学当量を予め記憶しておき、この化学当量と同じ化学当量となるように制御弁56を制御してアルカリ性洗浄剤を洗浄槽21に導入する。
なお、制御部72は、中和のためのアルカリ性洗浄剤の導入量決定の際、洗浄槽21に設けられているpH測定センサ74からの洗浄槽21内のアルカリ性洗浄剤のpHデータを用いることもできる。
(すすぎ)
アルカリ性洗浄剤による洗浄終了後に、洗浄槽21内からアルカリ性洗浄剤を排水又はリザーブタンクへ48の貯留が完了すると、制御部72は、洗浄槽21内に制御弁36を開いて水・温水供給管35から水又は温水を供給する。
そして、制御部72は、排水弁43を閉、切換弁50を閉、切換弁52を開とし、さらに循環ポンプ46を駆動させて洗浄槽21内の水又は温水を噴射ノズル22,22へ供給する。すると、噴射ノズル22,22から水又は温水が医療用器材へ噴射され、すすぎが施される。
アルカリ性洗浄剤による洗浄の後、最後にすすぎを行うことによって、酸性洗浄剤の残留の可能性を無くし、医療用器材の腐食を確実に防止することができる。
制御部72は、すすぎ開始から所定時間経過した時点で、投入ポンプ62を駆動させて防錆潤滑剤を洗浄槽21内に導入する。防錆潤滑剤の導入量は予め設定して制御部72の記憶部に記憶させておき、制御部72は設定された量の防錆潤滑剤が洗浄槽21内に導入されたと判断した時点で投入ポンプ62の駆動を停止する。
制御部72は、錆潤滑剤を洗浄槽21内に導入してから所定時間経過した時点で、循環ポンプ46の駆動を停止し、切換弁52を閉として、すすぎを終了させる。
その後制御部72は、排水弁43を開として、すすぎ後の水又は温水を排水管40へ排水する。また、すすぎは、上記動作を繰り返してもよい。
(乾燥)
すすぎ終了後、医療用器材に残留している水分を乾燥させるための乾燥工程が施される。乾燥を開始させるために、制御部72は、ブロワー68に制御信号を出力してブロワー68を駆動させ、洗浄槽21の外部からの空気を供給管67内に取り入れる。同時に制御部72はヒータ69を制御して供給管67内に取り入れられた空気を加熱する。
ヒータ69によって加熱された加熱空気は洗浄槽21内に導入され、医療用器材を乾燥する。そして、吸湿した加熱空気は洗浄槽21の上部に設けられた排気口64から排気される。
制御部72は、加熱空気を洗浄槽21内に取り入れてから所定時間経過後、ブロワー68の駆動およびヒータ69の加熱制御を停止する。これにより、乾燥工程が終了する。その後、洗浄槽21から医療用器材を取り出すことができる。
以上、述べてきた洗浄は、医療用器材に対して予備洗浄→酸性洗浄剤による洗浄→すすぎ→アルカリ性洗浄剤による洗浄→すすぎ→乾燥を施す洗浄コースを選択した場合である。
ただし、制御部72が実行する洗浄コースは、このような順序で行うものに限られることはなく、予備洗浄、酸性洗浄剤による洗浄の後のすすぎについては省略してもよい。
なお、洗浄対象物としては医療用器材に限定するものではなく、他の分野における器材の洗浄を行ってもよい。
さらに、洗浄装置において、洗浄槽内に洗浄対象物を配置せずに酸性洗浄剤による超音波洗浄又はジェット洗浄を行い、この後に、アルカリ性洗浄剤による超音波洗浄又はジェット洗浄を行うことにより、洗浄槽内の錆やスケールを除去することもできる。
20 洗浄装置
21 洗浄槽
22 噴射ノズル
23 超音波振動板
24 酸性洗浄剤タンク
25,31 三方弁
26 酸性洗浄剤供給管
28,34,62 投入ポンプ
30 アルカリ性洗浄剤タンク
32 アルカリ性洗浄剤供給管
35 水・温水供給管
36,56,59 制御弁
38 ポット部
40 排水管
41 ヒータ
42 配管
43 排水弁
45 循環配管
46 循環ポンプ
48 リザーブタンク
50,52 切換弁
51 リザーブタンク配管
54 洗浄槽配管
55 導入配管
58 水・温水リザーブタンク配管
60 防錆潤滑剤タンク
61 潤滑剤配管
64 排気口
66 加熱空気供給部
67 供給管
68 ブロワー
69 ヒータ
70 シャワーヘッド
72 制御部
74 pH測定センサ

Claims (13)

  1. 金属製の医療用器材である洗浄対象物に、酸性洗浄剤により洗浄を施し、
    酸性洗浄剤による洗浄終了後に、洗浄対象物に、アルカリ性洗浄剤により洗浄を施し、
    アルカリ性洗浄剤による洗浄終了後に、アルカリ性洗浄剤を水又は温水ですすぐとともに、すすぎ開始から所定時間経過した時点で防錆潤滑剤を投入することを特徴とする洗浄方法。
  2. 前記酸性洗浄剤による洗浄は、超音波洗浄であり、
    前記アルカリ性洗浄剤による洗浄は、超音波洗浄又はジェット洗浄であることを特徴とする請求項1記載の洗浄方法。
  3. アルカリ性洗浄剤による洗浄は、酸性洗浄剤による洗浄で用いた酸性洗浄剤の化学当量よりも少ない化学当量のアルカリ性洗浄剤によって行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の洗浄方法。
  4. 酸性洗浄剤での洗浄終了後の廃液を、アルカリ性洗浄剤で洗浄する際に用いるアルカリ性洗浄剤を用いて中和処理してから排水し、
    アルカリ性洗浄剤での洗浄終了後の廃液を、酸性洗浄剤で洗浄する際に用いる酸性洗浄剤を用いて中和処理してから排水することを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項記載の洗浄方法。
  5. 酸性洗浄剤による洗浄終了後に、酸性洗浄剤を排水してからアルカリ性洗浄剤での洗浄を実行する前に、
    洗浄対象物を水又は温水ですすぐことを特徴とする請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項記載の洗浄方法。
  6. 金属製の器量用器材である洗浄対象物が収容および洗浄剤が貯留される洗浄槽と、
    洗浄槽に収容された洗浄対象物に向けて洗浄剤をジェット水流として噴出させて、洗浄対象物にジェット洗浄を施す噴出ノズルと、
    洗浄槽に貯留された洗浄剤に超音波を照射して、洗浄対象物に超音波洗浄を施す超音波発生装置と、
    洗浄剤としての酸性洗浄剤を貯留しておく酸性洗浄剤タンクおよび酸性洗浄剤タンク内の酸性洗浄剤を洗浄槽へ供給する第1のポンプを有する酸性洗浄剤供給部と、
    洗浄剤としてのアルカリ性洗浄剤を貯留しておくアルカリ性洗浄剤タンクおよびアルカリ性洗浄剤タンク内のアルカリ性洗浄剤を洗浄槽へ供給する第2のポンプを有するアルカリ性洗浄剤供給部と、
    水又は温水を供給する水・温水供給部と、
    噴射ノズル、超音波発生装置、酸性洗浄剤供給部、アルカリ性洗浄剤供給部および水・温水供給部を制御して洗浄槽内の洗浄対象物を洗浄する制御部と
    防錆潤滑剤が貯留された防滑潤滑剤タンクと、
    防錆潤滑剤を洗浄槽へ送り込む投入ポンプとを具備し、
    前記制御部は、
    洗浄対象物が収容された洗浄槽に酸性洗浄剤タンクから酸性洗浄剤を導入して洗浄対象物に酸性洗浄剤により超音波洗浄、ジェット洗浄又浸漬洗浄を施し、
    酸性洗浄剤による洗浄終了後に、酸性洗浄剤を排水し、
    酸性洗浄剤排水後に洗浄槽にアルカリ性洗浄剤タンクからアルカリ性洗浄剤を導入して洗浄対象物にアルカリ性洗浄剤により超音波洗浄、ジェット洗浄又は浸漬洗浄を施し、
    アルカリ性洗浄剤による洗浄終了後に、アルカリ性洗浄剤を排水し、
    洗浄槽に水タンクから水又は温水を導入して洗浄対象物を水又は温水ですすぐとともに、すすぎ開始から所定時間経過した時点で防錆潤滑剤を投入するように制御することを具備することを特徴とする洗浄装置。
  7. 前記制御部は、
    前記酸性洗浄剤により超音波洗浄を施し、
    前記アルカリ性洗浄剤により超音波洗浄又はジェット洗浄を施すように制御することを特徴とする請求項6記載の洗浄装置。
  8. 前記制御部は、
    アルカリ性洗浄剤による洗浄を行う際に、酸性洗浄剤による洗浄で用いた酸性洗浄剤の化学当量よりも少ない化学当量のアルカリ性洗浄剤を洗浄槽に導入することを特徴とする請求項6または請求項7記載の洗浄装置。
  9. 前記制御部は、
    酸性洗浄剤での洗浄終了後、酸性洗浄剤による洗浄後の廃液に、アルカリ性洗浄剤供給部からアルカリ性洗浄剤を供給して酸性洗浄剤による洗浄後の廃液を中和処理してから排水するように制御することを特徴とする請求項6〜請求項8のうちのいずれか1項記載の洗浄装置。
  10. 前記洗浄槽には導入された洗浄剤のpHを測定するpH測定センサが設けられ、
    前記制御部は、
    酸性洗浄剤による洗浄後の廃液に、アルカリ性洗浄剤供給部からアルカリ性洗浄剤を供給して中和処理する際に、pH測定センサで測定されたpHに基づいて、中和処理に必要なアルカリ性洗浄剤の供給量を算出して供給を行うように制御することを特徴とする請求項9記載の洗浄装置。
  11. 前記制御部は、
    アルカリ性洗浄剤での洗浄終了後、アルカリ性洗浄剤による洗浄後の廃液に、酸性洗浄剤供給部から酸性洗浄剤を供給してアルカリ性洗浄剤による洗浄後の廃液を中和処理してから排水するように制御することを特徴とする請求項6〜請求項10のうちのいずれか1項記載の洗浄装置。
  12. 前記洗浄槽には導入された洗浄剤のpHを測定するpH測定センサが設けられ、
    前記制御部は、
    アルカリ性洗浄剤による洗浄後の廃液に、酸性洗浄剤供給部から酸性洗浄剤を供給して中和処理する際に、pH測定センサで測定されたpHに基づいて、中和処理に必要な酸性洗浄剤の供給量を算出して供給を行うように制御することを特徴とする請求項11記載の洗浄装置。
  13. 前記制御部は、
    酸性洗浄剤による洗浄終了後に、酸性洗浄剤を排水してからアルカリ性洗浄剤での洗浄を実行する前に、
    酸性洗浄剤排水後に洗浄槽に水タンクから水又は温水を導入して貯留し、
    洗浄対象物を水又は温水ですすいだ後、水又は温水を排水することを特徴とする請求項6〜請求項12のうちのいずれか1項記載の洗浄装置。
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