JP5594642B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明はブラシレスモータを使用する電動工具に関し、特にブラシレスモータのインバータ回路基板やハウジング内部の金属部分等の防水性能を向上させた電動工具に関する。
近年、ドリルやドライバ等の先端工具をモータによって回転駆動して所要の作業を行う電動工具において、ブラシレスモータが使われるようになってきた。ブラシレスモータは、ブラシ(整流用刷子)の無いDC(直流)モータであり、コイルをステータ側に、マグネットをロータ側に用い、インバータで駆動された電力を所定のコイルへ順次通電することによりロータを回転させる。ブラシレスモータでは、ステータに巻かれたコイルへの通電をオン・オフさせるためのスイッチング素子を、モータの近傍の回路基板上に配置する。スイッチング素子を配置する場所は、例えば特許文献1では、モータの後ろ側(先端工具と反対側)に取り付けられる略円形の回路基板上としている。
特開2006−297532号公報
ブラシレスモータを用いた電動工具では、通常、スター結線された3相巻線を有し、各相のプラス側及びマイナス側に1つずつの計6個のスイッチング素子が用いられる。ブラシレスモータには比較的大きな電流が流れるため、スイッチング素子の発熱量は大きくなる。このスイッチング素子を効果的に冷却するため、ハウジングのインバータ回路基板付近には空気口が設けられる。モータの回転軸に対して垂直に回路基板上が配置され、回路基板上にスイッチング素子が配置される。ブラシレスモータの回転軸にはファンが取り付けられ、ファンによって空気取入口から外気を吸引し、スイッチング素子やブラシレスモータが冷却される。
従来の電動工具は、ハウジングの後方や側方に空気取入口が設けられるため、雨天時の屋外使用では、雨水がハウジングの空気取入口からハウジングの内部に侵入し、インバータ回路基板等にかかってしまうことがあった。そのため、インバータ回路基板に何ら防水対策を施さない場合には、インバータ回路の動作不良や基板の浸食、その他の金属部の錆などによる導通不良が起こる恐れがある。このような浸水の影響を改善するために、現在、回路基板の表面をシリコン等でコーティングしているが、その場合防水効果の向上は著しいがスイッチング素子などの冷却性能が低下してしまう。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、空気口からハウジングの内部に進入した雨水等による影響を効果的に低減することができる電動工具を提供することにある。
本発明の別の目的は、ブラシレスモータを駆動するためのスイッチング素子の放熱特性を良好に維持しながら防水特性を改善した電動工具を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、空気口から進入した雨水等による動作不良や錆発生による導通不良を効果的に防止できる電動工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、モータを収容するハウジングと、ハウジングの下方に固定されるバッテリと、モータにより回転され、ハウジングから前方に突出する先端工具装着部と、モータを冷却するための冷却ファンと、を有する電動工具であって、ハウジングには、冷却ファンによって外気を吸引するための第1の空気口が設けられており、ハウジングの第1の空気口よりも下方には、第2の空気口が設けられており、第1の空気口からハウジングの内部に取り込んだ空気をモータに沿って通す第1の通路と、第1の通路から分岐され、第2の空気口へ通じる第2の通路を設けるようにした。また、冷却ファンによって第1の空気口から流入した空気は第1の通路に導かれ、第1の空気口から流入した水はモータに入る前に第1の通路から第2の通路に分岐し、第2の通路によって第2の空気口に導かれて外部に排出されるように構成した。第2の空気口は、ハウジングの後方に配置される。案内部は、下方に向かうにしたがって後方へと傾斜する傾斜部を有するように構成される。
本発明の他の特徴によれば、防水部材は金属製の板であり、回路基板の後方側においてスイッチング素子に接触するように取り付けられる。防水部材は少なくともスイッチング素子の搭載領域全体を覆う平面部を有し、平面部は回路基板と平行になるように配置され、案内部は平面部から所定の角度を有して下方に延びるように形成される。また防水部材にはモータの回転軸を貫通させるための穴が形成される。
本発明のさらに他の特徴によれば、ハウジングの回路基板の左右両側に第2の空気口が形成され、第2の空気口付近に位置する防水部材の左右両端は前方に折り曲げられる。回路基板と防水部材は、ねじを貫通させるためのねじ穴を有し、回路基板と防水部材は共通のねじによってモータに固定される。
本発明によれば、空気口からハウジングの内部に侵入した雨水等による影響を効果的に低減することができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
従来の実施例に係る電動工具の全体を示す断面図である。 本発明の実施例に係る電動工具を示す部分断面図である。 図2のA−A部の断面図である。 図2のB−B部の断面図である。 防水板20により侵入した雨水が排水される状況を説明するための部分断面図である。 モータ3の駆動制御系の回路を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例に係る電動工具の放熱シートを配置した状態を示す部分断面図である。 図7のC−C部の断面図である。 本発明の第3の実施例に係る電動工具の金属部をコーティング剤で覆った状態を説明するための図である。 本発明の第3の実施例に係る電動工具の防水板を配置した状態を示す部分断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。尚、以下の説明において、上下、前後の方向は、図1に示す方向として説明する。
本発明の構成を説明する前に、図1を用いて従来の電動工具であるインパクトドライバ1の全体構造を説明する。図1においてインパクトドライバ1は、モータハウジング部2a内にブラシレス直流方式のモータ3が収納され、モータハウジング部2aの前方に連続して形成された動力伝達ハウジング部2b内にはモータ3の回転力を回転打撃力としてアンビル10に伝達するための動力伝達機構部4が収容される。動力伝達機構部4の前端側にはアンビル10の端部が突出し、アンビル10の角穴部10aには先端工具、例えばドライバビット(図示なし)やボルト締付用ビットを装着することができる。先端工具の着脱の際には、スリーブ14を前方側に移動させることにより行う。
ハウジング2は、モータハウジング部2a、動力伝達ハウジング部2bおよび動力伝達ハウジング部2bから下側に延びるハンドルハウジング部2cから構成される。モータハウジング部2aとハンドルハウジング部2cは合成樹脂材料の成型によって一体に構成され、モータ3の回転軸11を通る鉛直面で2分割可能に形成される。組立の際にはハウジングの左側部材と右側部材を準備し、予め、図1の断面図で示すような一方のハウジング2(例えば左側)に、モータ3、動力伝達機構部4を組み込んだ動力伝達ハウジング部2b等の組込みを行い、しかる後、他方のハウジング2を重ねて、ねじ締め等で締結させる。
モータ3は、例えば3相のブラシレスDCモータである。モータ3は、円筒状の外形をもつステータ12と、ステータ12の内周部内に同心軸状に設けられるロータ(マグネットロータ)13を含んで構成される。ステータ12には、3相巻線U、V、Wからなるステータコイル(電機子巻線)12aが巻かれ、ロータ13には、回転軸11方向に延びるN極およびS極のマグネット(永久磁石)が4つ埋め込まれる。回転軸11は、その前方をベアリング24aにより、また、後方をベアリング24bにより、回転可能に保持される。
動力伝達機構部4は減速機構部、インパクト機構部、アンビル10の3つの主要部から構成される。減速機構部は遊星ギヤ6とリングギヤ7で構成される。インパクト機構部は減速機構部の前方に配置され、スピンドル8と、スピンドル8上に前後摺動可能に配されスプリング5によって打撃力が与えられるハンマ9を含んで構成される。アンビル10には、ハンマ9によって回転打撃力が与えられ、図示しない先端工具を回転させる。
ハンドルハウジング部2cの下方には、モータ3の駆動電源となるバッテリ21が着脱可能に装着される。バッテリ21は、図示されないリチウムイオン二次電池、ニッケル・カドミウム二次電池等から成る電池パックである。バッテリ21は、ハンドルハウジング部2cの一部に設けられたトリガスイッチ52を介して後述するインバータ回路に電気的接続される。インバータ回路は、ステータコイル12a(例えば、スター結線された3相コイル)に電気的に接続される。
モータ3の後側であって、回転軸11に対して垂直に配置されたインバータ回路基板18には、複数のスイッチング素子17が配置される。インバータ回路基板18には、ステータコイル12aに大駆動電流を通電する必要があり、スイッチング素子17としてIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やFET(電界効果トランジスタ)のような大容量の出力トランジスタを使用しなければならない。また、スイッチング素子17は電力損失が大きく、発熱が問題となるため、スイッチング素子17を放熱する必要がある。このため、回転軸11には冷却ファン15が設けられ、モータ3の回転時には、冷却ファン15を同時に回転させることにより空気口16、27を介して外気を吸引し、モータ3の後方から前方に流れる空気流を発生させ、スイッチング素子17を冷却する。
インバータ回路基板18の後ろ側のハウジング部分には、スイッチング素子17にほぼ対向する位置に2つの空気口16が形成される。空気口16は、例えば、モータハウジング部2aの分割面(後述)を通るように左右に延びるように形成された、横方向に細長い吸引口である。また、インバータ回路基板18の側方のハウジング部分の左右両側には、多数の空気口27(第の空気口)が形成される。モータ3の回転軸11の後方であって、ロータ13とベアリング24bの間には、スリーブ25が設けられる。スリーブ25は例えば合成樹脂製の一体成型品であり、ロータ13とベアリング24bの間にインバータ回路基板18を配置するための領域を確保するためのスペーサとしての役割を果たす。
インバータ回路基板18とマイコン基板19は、中継コネクタ35a、35bに接続されたリードワイヤで中継される。この中継コネクタ35a、35bは防水・防塵のため、シリコンなどでコーティングされると好ましい。
以上のように構成されたインパクトドライバ1によれば、作業者がハンドルハウジング部2cを把持しながら、トリガスイッチ52を引けば、モータ3がオンの状態となり、インパクトドライバ1の動作を開始できる。ネジ締め作業時には、回転軸11から伝達されたモータ3の回転力を遊星ギヤ6とリングギヤ7で減速し、その回転力をスピンドル8に伝達する。ネジ締め中に先端工具を介してアンビル10に所定以上の反力(負荷トルク)がかかると、スプリング5の作用によりハンマ9は回転力を打撃力へと変換する。これによりハンマ9はアンビル10に装着されている先端工具に回転打撃力を与えてネジを締め付けることができる。
図2は、本発明の実施例に係る電動工具を示す部分断面図である。本発明で従来技術と異なるのは、インバータ回路基板18に設けられたスイッチング素子17の金属部に、これよりも大きな金属製の防水板20を設けたことである。防水板20はモータ3の回転軸11と略垂直方向に延びる略平板状の金属製の部材であり、前側の面がスイッチング素子17の金属部(放熱板)と接触するように取り付けられる。ハウジングには2つの空気口16(第1の空気口)が設けられるため、防水板20はスイッチング素子17と空気口16の間に配置される。防水板20の下部は後方に斜めに折り曲げられた案内部20bが形成され、防水板20の下端20eは、追加で設置された空気口26(第の空気口)の近傍まで伸びており、空気口26の下部でモータハウジング部2aに接する、もしくは係合される。
モータハウジング部2aと防水板20は、上部で隙間が開いており、下部で密着している。空気口26を介して外部から取り込んだ空気(冷却風)を上部の隙間から通すことにより、モータ3を効果的に冷却することができる。また、防水板20の下部でモータハウジング部2aと密着していることにより、水や粉塵などがモータハウジング部2aの下方に設けられるハンドルハウジング部2cへと移動することがないようにしている。
インバータ回路基板18には、トリガスイッチ52と接続されるリード線31と、マイコン基板19と接続されるフラットケーブル30が接続される。また、図示されないが、ステータコイル12aと接続されるコイル線が接続される。ここで、本明細書ではリード線31、フラットケーブル30、コイル線等を総称して「配線」という。配線と空気口16の間に例えば防水板20のような防水部材が設けられる。このため、防水部材により、配線に水などが付着することを防ぐことができる。また、基板と配線の接続部にも水などが付着することを防ぐことができる。
一方、配線が防水部材と空気口の間にある場合には、防水部材に配線を通すための穴などを設けなければならない構造となり、製造が煩雑になりコストが高い電動工具となってしまう。しかし、本実施例のように構成すれば、製造が容易でコストが安い電動工具を提供できる。
図3は、図2のA−A部の断面図である。ここで特徴的なことは、防水板20の左右両端が空気口27(第の空気口)の近傍付近まで延び、その先端には、前方に折り曲げられ、さらに側方に折り曲げられた折り曲げ部20cが形成される。このように折り曲げ部20cを設けたことによって、モータハウジング部2aの側方に形成された空気口27を介して内部に進入する雨水などの液体が、モータ3及びインバータ回路基板18に直接付着することを有効に防止できる。尚、防水板20とモータハウジング2a−1、2a−2の間は密着させるのではなく、僅かながら隙間23を有するように構成すると良い。この隙間23を介して空気口27から吸引された外気の一部が、モータ3の外周部にそって流れ、冷却ファン15に到達する。
図4は、図2のB−B部の断面図である。防水板20は4つのネジ29によってインバータ回路基板18と共にステータ12に取り付けられる。図4から理解できるように、防水板20は、少なくとも6つのスイッチング素子17の全体領域を覆う大きさ以上であり、好ましくは、モータハウジング2a(2a―1、2a−2)の内部の断面のほとんどを覆う程度にする。モータハウジング部2aの内壁と防水板20の間は、上側、及び左右側に隙間を有するが、この隙間は冷却ファン15で吸引される空気を流すためである。一方、防水板20の下側には、横から見て斜めに配置される案内部20bが形成される。案内部20bは、少なくともモータハウジング部2aの内壁と接触するように設けられ、案内板に付着した水滴等が下方のハンドルハウジング部2cに流れないように構成される。
スイッチング素子17の全体領域を覆う領域の防水板20は板状の平板部20aであり、左右両端に設けられた複数の空気口27(第の空気口)の近傍付近まで平板部20aが延び、折り曲げ部20cと接続される。折り曲げ部20cの設けられる位置は、点線で示したインバータ回路基板18の左右端よりも半径方向外側に位置させる。尚、モータハウジング部2aは、モータ3の回転軸11を通り上下方向に延びる面で分割可能、つまり左右分割可能であり、モータ3や防水板20は、モータハウジング部2aの内壁に設けられた図示しないリブや溝部によって左右から挟むようにして保持させることができる。尚、防水板20は上端部付近ではモータハウジング部2aの内壁に接近するほど延びていない。これは、上部には空気口がないことと、上部に空間を多く設けて、そこに取り込まれた空気を多く流すためである。
防水板20の中央には、モータ3の回転軸11及びスリーブ25を貫通させるための貫通穴20dが設けられる。貫通穴20dの大きさは、スリーブ25との隙間が十分小さくなるように構成すると好ましい。この隙間は、冷却ファン15による空気の流れを許容する最小の間隔であれば良く、インバータ回路基板18の貫通穴とほぼ同様か、やや小さくすると良い。
図5は、防水板20により侵入した雨水が排水される状況を説明するための部分断面図である。インパクトドライバ1の状態により、何らかの理由で空気口16から、矢印aのように雨水等がモータハウジング部2aに侵入したとする。本実施例では侵入した雨水は、インパクトドライバ1を図1のように正立させた状態にした際に、防水板20に沿って矢印bの方向に流れ、矢印cのように案内部20bの傾斜面を流れ、追加された空気口26(第の空気口)よりモータハウジング部2aの外部に排出される。案内部20bは、空気口16の箇所に形成されたモータハウジング部2aの内壁の溝部に接続される。従って、案内部20bの上面と空気口26の下面は連続的に形成され、内部の水がスムーズに排水される。
尚、図5から理解できるように、防水板20の前方側の面は、スイッチング素子17の後面に接触していることである。防水板20は、アルミニウムまたはステンレスなどの金属製から構成することが好ましく、この場合、防水的な作用に加えて放熱板としての効果が期待できる。従って、本実施例による構成では、モータ3に流れる電流によって発熱するスイッチング素子17も効果的に冷却することができ、発熱や浸水によるインパクトドライバ1の動作不良を効果的に防ぐことができる。
次に図6を用いて、モータ3の駆動制御系の回路を説明する。モータ3は3相のブラシレスDCモータで構成された、いわゆるインナーロータ型であって、複数組(本実施例では2組)のN極とS極を含むマグネットを含んで構成されるロータ13と、スター結線された3相の固定子巻線U、V、Wから成るステータ12と、ロータ13の回転位置を検出するために周方向に所定の間隔毎、例えば角度60°毎に配置された3つの位置検出素子42を有する。これら位置検出素子42からの回転位置検出信号に基づいて固定子巻線U、V、Wへの通電方向と時間が制御されロータ13が回転する。位置検出素子42は、インバータ回路基板18上の前方側、マグネットに対向する位置に設けられる(図5参照)。
インバータ回路基板18上に搭載されるインバータ回路47には、3相ブリッジ形式に接続されたスイッチング素子17として、6つのFET_Q1〜Q6を含む。FET_Q1〜Q6の各ゲートは、マイコン基板19に搭載される制御信号出力回路46に接続され、6つのFET_Q1〜Q6の各ドレインまたは各ソースは、スター結線された固定子巻線U、V、Wに接続される。これによって、6つのFET_Q1〜Q6は、制御信号出力回路46から入力されたスイッチング素子駆動信号(H4、H5、H6等の駆動信号)によってスイッチング動作を行い、インバータ回路に印加されるバッテリ21の直流電圧を3相(U相、V相及びW相)電圧Vu、Vv、Vwとして固定子巻線U、V、Wに供給する。
FET_Q1〜Q6の各ゲートを駆動するスイッチング素子駆動信号(3相信号)のうち、3個の負電源側FET_Q4、Q5、Q6をパルス幅変調信号(PWM変調信号)H4、H5、H6として供給し、マイコン基板19上に搭載された演算部41によって、トリガスイッチ52のトリガ操作量(ストローク)の検出信号に基づいてPWM変調信号のパルス幅(デューティ比)を変化させることによってモータ3への電力供給量を調整し、モータ3の起動/停止と回転速度を制御する。
ここで、PWM変調信号は、インバータ回路47の正電源側FET_Q1〜Q3または負電源側FET_Q4〜Q6の何れか一方に供給され、FET_Q1〜Q3またはFET_Q4〜Q6を高速スイッチングさせることによって結果的にバッテリ21の直流電圧から各固定子巻線U、V、Wに供給する電力を制御する。尚、本実施例では、負電源側FET_Q4〜Q6にPWM変調信号が供給されるため、PWM変調信号のパルス幅を制御することによって各固定子巻線U、V、Wに供給する電力を調整してモータ3の回転速度を制御することができる。
インパクトドライバ1には、モータ3の回転方向を切り替えるための正逆切替レバー51が設けられ、回転方向設定回路50は正逆切替レバー51の変化を検出するごとに、モータ3の回転方向を切り替えて、その制御信号を演算部41に送信する。演算部41は、図示していないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するための中央処理装置(CPU)、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含んで構成される。
制御信号出力回路46は、回転方向設定回路50と回転子位置検出回路43の出力信号に基づいて所定のFET_Q1〜Q6を交互にスイッチングするための駆動信号を形成し、その駆動信号をインバータ回路47に出力する。これによって固定子巻線U、V、Wの所定の巻線に交互に通電し、ロータ13を設定された回転方向に回転させる。この場合、インバータ回路47の負電源側FET_Q4〜Q6に印加する駆動信号は、印加電圧設定回路49の出力制御信号に基づいてPWM変調信号として出力される。制御信号出力回路46によるPWM変調信号の作成は、ROMメモリに必要な制御データを予め記憶させておき、クロック信号に従って読み出してPWM作成データとして利用する。印加電圧設定回路49の出力制御信号に応答してPWM変調信号のパルス幅(デューティ比)が可変される。
モータ3に供給される電流は、電流検出回路48によって測定され、その値が演算部41にフィードバックされることにより、設定された駆動電力となるように調整される。尚、PWM変調信号は正電源側FET_Q1〜Q3に印加しても良い。尚、図示していないが、インバータ回路47においてスイッチング素子17の温度を測定する温度センサを設け、スイッチング素子17又はその周囲の温度を常にモニターするように構成しても良い。演算部41は、温度があらかじめ設定された基準値以上に上昇したと判断されたら、警告を出してモータ3の回転を制限したり、または、停止させる。
次に本発明の第2の実施例を説明する。図7はインバータ回路基板18を放熱特性のある放熱シート22で覆った状態を示した概略図である。インバータ回路基板18は空気口16付近に設けられているため、放熱シート22の冷却効果を上げることができると同時に、インバータ回路基板18の防水効果もあり、発熱や雨水などの侵入による工具の動作不良を防ぐことができる。図8は、図7のC−C部の断面図である。図8から理解できるように、放熱シート22はインバータ回路基板18の全面に渡って設けられる。本実施例では放熱シート22に付着した水分を外部に排出するような案内部は形成されないが、第1の実施例の案内部20bと空気口26と同様に、何らかの案内機構と排出口を設けて、放熱シート22に付着した水分を積極的に排出するように構成しても良い。
尚、放熱シート22で覆う範囲をインバータ回路基板18だけに留めず、その他の広い範囲にまで拡張しても良い。図9は、その状態を示す図である。図9ではインパクトドライバの金属部をコーティング剤で覆う形状とした。覆う部分は、インバータ回路基板18およびモータ3のステータ12を覆う部分36a、コントローラリードワイヤの接続部36b、トリガスイッチ52の接続部36c、フラットケーブルのコネクタ部36d、リードワイヤの中継コネクタ部36e、マイコン基板19のリードワイヤ部36fである。尚、モータ3などの発熱する部分には、放熱特性のあるシート又はコーティング剤で覆うことが望ましいが、発熱しない金属部分は、防水効果を有するコーティング剤で十分である。このように、雨水などが侵入・通過する箇所のほとんど全ての金属部をシリコン等でコーティングした構造とすることで、防水機能あるいは冷却機能の向上を図った電動工具を提供することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施例に係る電動工具の防水板を配置した状態を、図10を用いて説明する。図10において図4で示した第1の実施例と異なる点は、防水板60の固定方法である。図4においては、防水板20は共通のネジ29によってインバータ回路基板18とともにステータ12に固定した。しかしながら第3の実施例においては、防水板60は左右分割式のモータハウジング部2a―1及び2a―2に挟まれるように保持する。このため、モータハウジング部2の内壁には、図示しないリブや溝部を形成すると良い。このように構成することにより、防水板60にネジ穴を空ける作業が不要になり、製造コストダウンを図ることができる。ネジ穴の有無を除いた防水板60の形状、即ち、平面部、案内部、折り曲げ部、貫通口の形状等は、第1の実施例の防水板20と同一である。
以上、本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、本実施例では電動工具の例としてインパクトドライバを用いて説明したが、本発明の電動工具はこれに限られず、モータとしてブラシレスモータを駆動源にするものであれば、他の電動工具にも同様に適用できる。例えば、電動のインパクトドライバ、丸鋸、ハンマドリル、ジグソー、スクリュードライバ、グラインダ、釘打機などに適用することができる。また、スイッチング素子の配置を、モータの後側に回転軸に対して鉛直方向に設けられたインバータ回路基板の背面に実装したが、背面側だけでなくモータの下部や側部などの、ハウジングの胴体部内の任意の位置に配置しても良い。
また、本実施例では、防水部材として防水板20を基に説明したが、必ずしも板状である必要はない。防水する機能を有する部材であれば、多少の穴があっても、筒状、椀状等他の形状であっても良い。
1 インパクトドライバ 2 ハウジング 2a モータハウジング部
2b 動力伝達ハウジング部 2c ハンドルハウジング部 3 モータ
4 動力伝達機構部 5 スプリング 6 遊星ギヤ 7 リングギヤ
8 スピンドル 9 ハンマ 10 アンビル
10a (アンビルの)角穴部 11 回転軸 11a 軸受部材
12 ステータ 12a ステータコイル
13 ロータ 14 スリーブ 15 冷却ファン 16 空気口
17 スイッチング素子 18 インバータ回路基板
18a (インバータ回路基板の)貫通穴
19 マイコン基板 20 防水板 20a (防水板の)平面部
20b (防水板の)案内部 20c (防水板の)折り曲げ部
20d (防水板の)貫通穴 20e (防水板の)下端
21 バッテリ 22 放熱シート 23 隙間
24a、24b ベアリング 25 スリーブ
26、27 空気口 29 ネジ 30 フラットケーブル
31 リード線 35a、35b 中継コネクタ
36b、36c 接続部 36d コネクタ部 36e 中継コネクタ部
36f リードワイヤ部 41 演算部 42 回転位置検出素子
43 回転子位置検出回路 46 制御信号出力回路
47 インバータ回路 48 電流検出回路
49 印加電圧設定回路 50 回転方向設定回路
51 正逆切替レバー 52 トリガスイッチ 60 防水板

Claims (8)

  1. モータと、
    前記モータを収容するハウジングと、
    前記ハウジングの下方に固定されるバッテリと、
    前記モータにより回転され、前記ハウジングから突出する先端工具装着部と、
    前記モータを冷却するための冷却ファンと、
    を有する電動工具であって、
    前記ハウジングには、前記冷却ファンによって外気を吸引するための第1の空気口が設けられており、
    前記ハウジングの前記第1の空気口よりも下方には、第2の空気口が設けられており、
    前記第1の空気口から前記ハウジングの内部に取り込んだ空気を前記モータに沿って通す第1の通路と、
    前記第1の通路から分岐され、前記第2の空気口へ通じる第2の通路と、を有し、
    前記冷却ファンによって前記第1の空気口から流入した空気は前記第1の通路に導かれ、
    前記第1の空気口から流入した水は前記モータに入る前に前記第1の通路から前記第2の通路に分岐し、前記第2の通路を通って前記第2の空気口に導かれて外部に排出されるように構成したことを特徴とする電動工具。
  2. 前記第2の空気口より下方への水の流れを阻止する案内部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記案内部は、下方に向かうにしたがって後方へと傾斜するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
  4. 前記第2の空気口は、前記ハウジングの後方に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記ハウジングは前記モータの回転軸を通り上下方向に延びる面で左右分割可能に構成され、
    前記案内部は、前記ハウジングの内壁に設けられたリブ又は溝に係合して保持されることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の電動工具。
  6. 前記モータはブラシレスDCモータであり、
    前記ブラシレスDCモータを制御する制御回路基板をハンドルハウジング部内に配置し、
    前記第1の空気口と前記制御回路基板の間に前記案内部を設けたことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の電動工具。
  7. 前記案内部は、付着した水分を前記第2の空気口方向に導くように形成され、
    該案内部は前記第2の空気口に接続されることにより、前記電動工具を正立させた際に付着した水分が前記第2の空気口を介して外部に排出されることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の電動工具。
  8. 前記ハウジングは、前記モータを収容するモータハウジング部と、前記モータハウジング部から下方に延びるハンドルハウジング部と、を有し、
    前記第2の空気口より下方であって、前記ハンドルハウジング部の下方には前記バッテリが着脱可能に装着され、
    前記案内部は、前記第1の空気口と前記バッテリが装着される前記ハンドルハウジング部の部分との間に設けられることを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
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