JP5594528B2 - 冷却装置及び画像形成装置 - Google Patents

冷却装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5594528B2
JP5594528B2 JP2010201930A JP2010201930A JP5594528B2 JP 5594528 B2 JP5594528 B2 JP 5594528B2 JP 2010201930 A JP2010201930 A JP 2010201930A JP 2010201930 A JP2010201930 A JP 2010201930A JP 5594528 B2 JP5594528 B2 JP 5594528B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
metal
heat
switching
cooling liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010201930A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012058512A (ja
Inventor
友康 平澤
賢一 竹原
泰明 飯嶋
博充 藤谷
慶祐 湯淺
覚 岡野
政範 斉藤
伸五 鈴木
圭介 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2010201930A priority Critical patent/JP5594528B2/ja
Publication of JP2012058512A publication Critical patent/JP2012058512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5594528B2 publication Critical patent/JP5594528B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)

Description

本発明は、冷却液を用いた液冷式の冷却装置、及びその冷却装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置において、紙やOHP等の記録媒体に文字、記号等の画像を記録する方式として種々の方式が採用されている。中でも、電子写真方式は、高精細な画像を高速で形成することができることから広く使用されている。一般的に、電子写真方式の画像形成装置における画像形成工程は、光学装置で画像情報を読み込む工程と、読み込んだ画像情報に基づいて感光体上に静電潜像を書き込む工程と、感光体上に現像装置からトナーを供給してトナー像を形成する工程と、感光体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、転写したトナー像を記録媒体に定着する工程などから成る。
ところで、上記画像形成工程を行う際、画像形成装置内の種々の装置の駆動によって生じた熱により装置内の温度が上昇して、様々な弊害が生じることが知られている。例えば、光学装置では、原稿をスキャンするスキャナランプや、スキャナランプを駆動させるスキャナモータが発熱し、書き込み装置においては、ポリゴンミラーを高速回転させるモータが発熱する。現像装置においては、トナーを攪拌して帯電させる際に摩擦熱が生じ、定着装置では、トナー像を熱定着するためのヒータが発熱する。また、両面印刷の場合は、定着装置によって加熱された記録媒体が両面印刷用の搬送路に送られるため、その搬送路の周辺温度が上昇する。そして、これらの熱によって装置内の温度が上昇すると、トナーが軟化して不良画像が発生したり、溶融したトナーが固まると現像装置内の可動部をロックして故障が発生したりする。また、温度上昇により、軸受け等のオイルの劣化、モータの機械的寿命の短縮、電気基板上のICの誤作動、故障、耐熱温度の低い樹脂部品の変形などの問題も生じる。従来は、このような画像形成装置内の温度上昇による弊害を防止するために、冷却ファンとダクトなどを用いた空冷式の冷却装置によって冷却を行っていた。
しかし、近年、印刷等の処理の高速化に伴い、画像形成装置内部に備えた発熱体の数が増加している。また、画像形成装置は小型化を達成するためその構成部品は高密度化しており、それに伴い、画像形成装置内部の気流設計の最適化が困難になって、画像形成装置の内部は熱がこもりやすくなっている。また、省エネルギー化の要請から、画像定着時の消費エネルギーを少なくすべく、溶融温度の低いトナーが開発されており、特に、溶融温度の低いトナーを使用した場合は、画像形成装置内の温度上昇をこれまでよりも一層抑制する必要が生じる。このような理由から、従来の空冷方式では十分な冷却効果を得ることが困難になりつつある。そのため、より冷却能力の高い冷却方式として液冷式の冷却装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7に、一般的な液冷式冷却装置の構成を示す。
図7に示すように、液冷式冷却装置900は、発熱部又は温度上昇箇所300に装着された受熱部310、ポンプ320、ラジエータ330、ファン340、リザーブタンク350、これらを接続し冷却液を循環させる配管360によって構成されている。冷却液をポンプ320によって受熱部310とラジエータ330との間で循環させることにより、受熱部310で吸収した熱をラジエータ330で放熱する。さらに、ファン340からラジエータ330に送風することによって、ラジエータ330内を流れる冷却液の温度を強制的に低下させる。液冷式は、空冷式と異なり、空気に比べて熱容量の大きい液体冷媒(冷却液)によって熱を輸送するため、受熱特性が高く、発熱部又は温度上昇箇所300を効果的に冷却することが可能である。
一般的に、受熱部310の構成材料としては、できるだけ高い受熱特性を持たせるため、熱伝導率の高い銅又はアルミニウムが用いられる。例えば、受熱部310は、内部に流路を形成したアルミニウム製又は銅製のブロックや、アルミニウム製のパイプとアルミニウム板をロウ付けしたもの、あるいは、銅製のパイプとパイプ状のアルミニウム製ブロックを拡管、かしめなどの方法で接合したもので構成される。
また、ラジエータ330の構成材料も、同様の理由で銅又はアルミニウムが用いられる。例えば、ラジエータ330は、アルミニウム、銅又はステンレス製のチューブと、アルミニウム、銅又はステンレス製のコルゲートフィンとを、ロウ付けなどで接合して構成される。
また、配管360は、金属パイプ、ゴム又は樹脂のチューブで構成される。金属パイプは、ゴム又は樹脂のチューブに比べて冷却液の蒸発を軽減できる点で好ましいが、曲げるのが容易ではないため、装置への組み付けが困難である。そのため、部分的に柔軟なゴム又は樹脂のチューブを使用して組付け容易性を確保している。なお、ゴム又は樹脂のチューブを使用する場合は、できるだけ水分蒸発が少なく、かつ、冷却液が接触する金属部分の腐食を防止するために、低ハロゲン溶出の材料、形状を選定することが望ましい。
上述のように、冷却装置の受熱部やラジエータ等には金属材料が用いられているが、それらの金属部分が異種金属材料で構成されている場合、いわゆるガルバニック腐食を起こす虞がある。ガルバニック腐食とは、異種金属が電気的に接続された状態で電解質溶液中に浸漬された場合に、図8に示す異種金属間の標準電極電位に基づくイオン化傾向の差によって、貴な(イオン化傾向が小さい)金属を陰極に、卑な(イオン化傾向が大きい)金属を陽極にして電位差が形成され、陽極の卑金属が金属イオンとなって電解質溶液中に溶出して腐食される現象である。また、異種金属間の電位差が大きいほど電流が増大して腐食も促進される。
例えば、銅製のブロックで構成されている受熱部と、アルミニウム製のコルゲートフィンタイプのラジエータを用いた冷却装置において、受熱部とラジエータが電気的に接続されていると、両者間には電子伝導路が形成された状態となっている。また、一般的に冷却液は、導電性を有する防錆剤が含有された電解質溶液となっているため、冷却液を介して両者間にはイオン伝導路が形成された状態となっている。このため、受熱部とラジエータの冷却液に接触している各金属部分の一方が陽極、他方が陰極となって、陽極側(この場合、ラジエータ側)が金属イオンとなって冷却液中に溶出するガルバニック腐食が生じる。そして、腐食した箇所から冷却液が漏出すると、必要な冷却が行えなくなり、温度上昇による異常画像が発生する虞がある。また、漏出した冷却液が画像形成部などの装置に付着することにより、画像品質が低下する虞もある。
上記ガルバニック腐食を防止する方法として、金属部分を同種の金属材料で構成することが挙げられる。しかし、一般的には、冷却性能を向上させるために受熱部に銅を用い、低コスト化の観点からラジエータにアルミニウムを用いることが多く、性能やコストの観点から必ずしも同種の金属材料を選択できるわけではない。
また、ガルバニック腐食を防止するために、金属部分同士を電気的に絶縁することも考えられる。しかし、絶縁された金属部分が存在すると、そこに静電気が溜まりやすいため、金属部分が帯電してしまうことがある。例えば、感光体を帯電させる帯電装置として、細い金属ワイヤに高電圧を印加してコロナ放電を起こし、発生したイオンを感光体の表面に付与することによって帯電を行うコロナ放電方式の帯電装置や、中抵抗の帯電ローラを感光体に接触又は近接して電圧を印加し、接触又は近接位置の近傍で放電を発生させて感光体の帯電を行う近接放電方式の帯電方式がある。特に、このようなコロナ放電方式や近接放電方式の帯電装置を用いている場合、画像形成部の周辺には帯電装置で発生したイオンが浮遊しているため、絶縁された金属部分が帯電する。そして、金属部分が帯電すると、画像に悪影響を及ぼす虞がある。さらに、帯電量が大きくなると放電する虞もあり安全性に問題が生じる。
本発明は、斯かる事情に鑑み、金属材料で構成した部分のガルバニック腐食を抑制しつつ、当該金属材料部分が帯電することによる周囲への影響を低減できる冷却装置、その冷却装置を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け、前記切換手段によって、1つの前記金属接液部ごとに前記アース状態に切り換えるように構成したものである。
切換手段を操作して各金属接液部を絶縁状態にしておくことにより、絶縁状態にしている間は、各金属接液部に異種金属間の標準電極電位差による電流が流れることがないので、ガルバニック腐食を抑制することができる。一方、各金属接液部が絶縁状態となっていると、これらの金属接液部は帯電する虞があるので、所定のタイミングで切換手段を操作して各金属接液部をアース状態にすることにより、金属接液部の帯電を未然に防ぐ、あるいは金属接液部が帯電しても除電することができる。しかも、1つの金属接液部ごとにアース状態に切り換えることにより、金属接液部同士は、電気的に接続されることがないので、ガルバニック腐食をより効果的に抑制することが可能となる。
請求項2の発明は、温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け、前記切換手段によって、イオン化傾向が同じ又は近い値の前記金属接液部同士を同時に前記アース状態に切り換えるように構成したものである。
切換手段を操作して各金属接液部を絶縁状態にしておくことにより、絶縁状態にしている間は、各金属接液部に異種金属間の標準電極電位差による電流が流れることがないので、ガルバニック腐食を抑制することができる。一方、各金属接液部が絶縁状態となっていると、これらの金属接液部は帯電する虞があるので、所定のタイミングで切換手段を操作して各金属接液部をアース状態にすることにより、金属接液部の帯電を未然に防ぐ、あるいは金属接液部が帯電しても除電することができる。しかも、イオン化傾向が同じ又は近い値の金属接液部同士を同時にアース状態に切り換えることにより、金属接液部材間の電位差が生じない、又は電位差が小さくなるため、ガルバニック腐食を防止又は抑制することができる。
請求項3の発明は、温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け、前記切換手段による前記アース状態への切換頻度を、帯電手段からの距離が近い前記金属接液部の順に多くするように構成したものである。
切換手段を操作して各金属接液部を絶縁状態にしておくことにより、絶縁状態にしている間は、各金属接液部に異種金属間の標準電極電位差による電流が流れることがないので、ガルバニック腐食を抑制することができる。一方、各金属接液部が絶縁状態となっていると、これらの金属接液部は帯電する虞があるので、所定のタイミングで切換手段を操作して各金属接液部をアース状態にすることにより、金属接液部の帯電を未然に防ぐ、あるいは金属接液部が帯電しても除電することができる。また、各金属接液部の帯電量は、それらと帯電手段段との距離が近いほど多くなる傾向にある。そのため、上記のように、切換手段によるアース状態への切換頻度を、帯電手段からの距離が近い金属接液部の順に多くすることで、帯電しやすい環境下にある金属接液部でも、帯電量が多くなる前に除電することができるようになる。
請求項4の発明は、温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け、前記金属接液部の前記アース状態への切り換えを、所定の時間間隔をおいて短時間行うように設定したものである。
切換手段を操作して各金属接液部を絶縁状態にしておくことにより、絶縁状態にしている間は、各金属接液部に異種金属間の標準電極電位差による電流が流れることがないので、ガルバニック腐食を抑制することができる。一方、各金属接液部が絶縁状態となっていると、これらの金属接液部は帯電する虞があるので、所定のタイミングで切換手段を操作して各金属接液部をアース状態にすることにより、金属接液部の帯電を未然に防ぐ、あるいは金属接液部が帯電しても除電することができる。しかも、アース状態への切り換えを、所定の時間間隔をおいて短時間行うように設定することにより、金属接液部が互いに電気的に接続される時間が短くなるので、ガルバニック腐食をより効果的に抑制することが可能となる。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の冷却装置において、前記切換手段と放電による影響を回避すべき装置又は部材との間に、導電性の遮蔽部材を配設したものである。
アース状態に切り換える際、万が一、切換手段で放電が発生した場合であっても、その放電により生じる電磁波に対して導電性の遮蔽部材がシールドの役割を果たすことで、放電による影響を回避すべき装置又は部材への悪影響を防止することができる。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の冷却装置において、前記切換手段を、可動することにより前記金属接液部と前記アース部との導通と遮断とを切り換えるスイッチとしたものである。
切換手段を上記のように構成されたスイッチとすることで、簡単な構成により絶縁状態とアース状態とを切換可能となる。
請求項の発明は、請求項1からのいずれか1項に記載の冷却装置において、前記受熱部が、表面に静電潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電させる帯電手段と、前記潜像担持体上にトナー像を形成する現像手段とを備えた画像形成装置の前記現像手段の熱を吸収するように配設されたものであって、当該受熱部の前記金属接液部を、前記切換手段によって前記絶縁状態と前記アース状態とに切り換えるように構成したものである。
この場合、受熱部が帯電手段の近傍に配設されるため、受熱部の金属接液部は帯電しやすい環境下にあるが、切換手段によって当該金属接液部をアース接続することにより、金属接液部の帯電を未然に防ぐ、あるいは金属接液部が帯電しても除電することができる。これにより、金属接液部が帯電することによる画像への影響を低減することが可能となる。
請求項の発明は、請求項1からのいずれか1項に記載の冷却装置を備えた画像形成装置である。
画像形成装置が、請求項1からのいずれか1項に記載の冷却装置を備えているので、この冷却装置による上記効果が得られる。
本発明によれば、冷却装置における金属接液部を電気的に絶縁した絶縁状態にしておくことができる。これにより、絶縁状態にしている間は、各金属接液部に異種金属間の標準電極電位差による電流が流れることがないので、ガルバニック腐食を抑制することができる。その結果、金属接液部が腐食することによる冷却液の漏出が抑制され、冷却性能を長期に亘って維持することが可能となる。また、漏出した冷却液が周囲の装置に付着することによる不具合も低減することができる。
また、本発明によれば、絶縁状態からアース状態に切り換えることができるので、金属接液部の帯電を未然に防ぐ、あるいは金属接液部が帯電しても除電することができる。これにより、金属接液部が帯電することによる周囲への影響も回避又は低減することができる。このように、本発明によれば、金属接液部におけるガルバニック腐食と帯電の両方の抑制又は防止を実現することができ、信頼性の高い画像形成装置等を提供することが可能となる。
本発明に係るカラー画像形成装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の第2実施形態におけるスイッチのアース状態への切り換えのタイミングを説明するための図である。 スイッチを共通化した構成を示す概略図である。 本発明の第3実施形態におけるスイッチのアース状態への切り換えのタイミングを説明するための図である。 本発明の第4実施形態の構成を示す概略図である。 一般的な液冷式冷却装置の構成を示す概略図である。 各種金属の標準電極電位に基づくイオン化傾向の差を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1は、本発明に係るカラー画像形成装置の概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkを並べて配設したタンデム型の画像形成部を備える。各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、画像形成装置本体100に着脱可能に構成されており、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっている。
具体的には、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkは、潜像担持体としてのドラム状の感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3と、感光体2の表面にトナー像を形成する現像手段としての現像装置4と、感光体2の表面を清掃するクリーニング手段としてのクリーニングブレード5を備えている。なお、図1では、イエローのプロセスユニット1Yが備える感光体2、帯電ローラ3、現像装置4、クリーニングブレード5のみに符号を付しており、その他のプロセスユニット1C,1M,1Bkにおいては符号を省略している。
図1において、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの上方には、感光体2の表面を露光する露光手段としての露光装置6が配設されている。露光装置6は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体2の表面へレーザ光を照射するようになっている。
また、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの下方には、転写装置7が配設されている。転写装置7は、転写体としての無端状のベルトから構成される中間転写ベルト10を有する。中間転写ベルト10は、支持部材としての複数のローラ21〜24に張架されており、それらローラ21〜24のうちの1つが駆動ローラとして回転することによって、中間転写ベルト10は図の矢印に示す方向に周回走行(回転)するように構成されている。
4つの感光体2に対向した位置に、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ11が配設されている。各一次転写ローラ11はそれぞれの位置で中間転写ベルト10の内周面を押圧しており、中間転写ベルト10の押圧された部分と各感光体2とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。各一次転写ローラ11は、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が一次転写ローラ11に印加されるようになっている。
また、中間転写ベルト10を張架する1つのローラ24に対向した位置に、二次転写手段としての二次転写ローラ12が配設されている。この二次転写ローラ12は中間転写ベルト10の外周面を押圧しており、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ12は、一次転写ローラ11と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ12に印加されるようになっている。
画像形成装置本体100の下部には、紙やOHP等のシート状の記録媒体Pを収容した複数の給紙カセット13が配設されている。各給紙カセット13には、収容されている記録媒体Pを送り出す給紙ローラ14が設けてある。また、画像形成装置本体100の図の左側の外面には、機外に排出された記録媒体Pをストックする排紙トレイ20が設けてある。
画像形成装置本体100内には、記録媒体Pを給紙カセット13から二次転写ニップを通って排紙トレイ20へ搬送するための搬送路R1が配設されている。搬送路R1において、二次転写ローラ12の位置よりも記録媒体搬送方向上流側にはレジストローラ15が配設されている。また、二次転写ローラ12の位置よりも記録媒体搬送方向下流側には、定着装置8が配設され、さらにその搬送方向下流側に一対の排紙ローラ16が配設されている。定着装置8は、例えば、内部にヒータ17を有する定着部材としての定着ローラ18と、定着ローラ18を加圧する加圧部材としての加圧ローラ19を備える。定着ローラ18と加圧ローラ19とが接触した箇所には、定着ニップが形成されている。
また、画像形成装置本体100内に、両面印刷を行う際に記録媒体Pを表裏反転させて供給するための反転路R2が配設されている。反転路R2は、定着装置8と排紙ローラ16との間で搬送路R1から分岐し、レジストローラ15の上流側で搬送路R1に合流している。反転路R2には正逆方向に回転するスイッチバックローラ26が設けてある。
以下、図1を参照して上記画像形成装置の基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkの感光体2が図の反時計回りに回転駆動され、帯電ローラ3によって各感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。図示しない読取装置によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて、露光装置6から帯電された各感光体2の表面にレーザ光が照射されて、各感光体2の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体2上に形成された静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
中間転写ベルト10を張架するローラの1つが回転駆動し、中間転写ベルト10を図の矢印の方向に周回走行させる。また、各一次転写ローラ11に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ11と各感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。そして、各感光体2に形成された各色のトナー画像が、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト10上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト10はその表面にフルカラーのトナー画像を担持する。また、中間転写ベルト10に転写しきれなかった各感光体2上のトナーは、クリーニングブレード5によって除去される。
給紙ローラ14が回転することによって、給紙カセット13から記録媒体Pが搬出される。搬出された記録媒体Pは、レジストローラ15によってタイミングを計られて、二次転写ローラ12と中間転写ベルト10との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ12には、中間転写ベルト10上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト10上のトナー画像が記録媒体P上に一括して転写される。その後、記録媒体Pは定着装置8に送り込まれ、定着ローラ18と加圧ローラ19によって記録媒体Pが加圧及び加熱されてトナー画像が記録媒体P上に定着される。そして、記録媒体Pは一対の排出ローラ16によって排紙トレイ20に排出される。
また、両面印刷を行う場合は、片面(表側の面)に画像を定着した記録媒体Pを、排紙トレイ20に排出せずに反転路R2へ搬送する。反転路R2において、記録媒体Pはスイッチバックローラ26による逆回転によって逆向きに搬送され、再び搬送路R1へと送られる。これを、一般に、スイッチバック動作と呼び、この動作によって記録媒体Pの表裏を反転させる。
反転された記録媒体Pは二次転写ニップへと搬送され、二次転写ニップにおいて、上記片面に画像を転写した場合と同様にして、記録媒体Pの裏面に画像が転写される。そして、定着装置8によって記録媒体Pの裏面に画像を定着させた後、その記録媒体Pを排紙トレイ20へ排出する。
以上の説明は、記録媒体にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図2は、本発明に係る特徴部分の第1実施形態の構成を示す概略図である。
図2に示すように、画像形成装置本体100内には、画像形成装置の温度上昇箇所を冷却するための冷却装置9が配設されている。この冷却装置9は、液冷式の冷却装置であり、受熱部31と、放熱部30と、ポンプ32と、タンク35と、これらを接続し冷却液を循環させる循環路を構成するための配管36等を備える。冷却液には、水を主成分とし、凍結温度を下げるためのプロピレングリコール又はエチレングリコールや、金属製の部品の錆を防止するための防錆剤(例えば、リン酸塩系物質:リン酸カリ塩、無機カリ塩等)が添加されたものが用いられる。
受熱部31は、画像形成装置の温度上昇箇所としての冷却対象に配設される。ここでは、冷却対象として、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Bkが有する現像装置4に、それぞれ受熱部31が接触して配設されている。
現像装置4では、画像形成時、トナーを摩擦帯電させるためのトナー攪拌動作によって摩擦熱が発生する。このとき、現像装置4で発生した熱は、受熱部31を介して内部の冷却液に伝達される。そして、ポンプ32によって、冷却液は受熱部31から配管36を経て放熱部30に配設されたラジエータ33に送られ、ラジエータ33において冷却液の熱が放熱される。また、放熱部30にはファン34が設けられており、このファン34からラジエータ33に送風することによって、ラジエータ33内を流れる冷却液が強制的に冷却される。このように、冷却液を受熱部31と放熱部30との間で循環させて吸熱と放熱のサイクルを繰り返し行うことにより、現像装置4の温度上昇が抑制される。これにより、現像装置4内でのトナーの溶融及び固着を防止することができ、異常画像の発生を回避できる。さらに、本実施形態では、各現像装置4のケーシングを熱伝導率が高いアルミニウムで構成しているので、ケーシングの側面を冷却することでケーシング全体を冷却することが可能である。また、タンク35は、ラジエータ33からの冷却液を一時的に貯留し、配管36内での大きな圧力変動を防止する。
本実施形態では、受熱部31、ラジエータ33は金属材料で構成されている。具体的には、受熱部31は銅製の部材で構成され、ラジエータはアルミニウム製の部材で構成されている。なお、ポンプ32及びタンク35は、ポリプロピレン製の部材で構成されている。また、配管36は、アルミニウム製の金属パイプ37とゴムチューブ38によって構成されている。図2では、配管36の白色で示された部分が金属パイプ37、黒色で示された部分がゴムチューブ38である。
また、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37は、それぞれ、金属材料で構成され冷却液に接触する部分(以下「金属接液部」という)を有する。さらに、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37は、図示しない樹脂製のブラケットで画像形成装置本体100に固定されており、それらの上記金属接液部は互いに電気的に絶縁されている。また、各受熱部31とそれらに対応する現像装置4との間には、絶縁性が高い低硬度のシリコーン製の熱伝導シートを介在させて、両者間を電気的に絶縁している。
また、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37は、アース接続可能に構成されている。詳しくは、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37は、被覆銅線を介して複数のスイッチS1〜S10の一端に接続され、各スイッチS1〜S10の他端は画像形成装置本体100に設けたアース部Eに接続されている。各スイッチS1〜S10の導電性の可動片が揺動(可動)することによって、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37の、アース部Eに対する導通と遮断とを切換可能となっている。また、各スイッチS1〜S10は、図示しない制御装置で切換操作される。
各スイッチS1〜S10を操作して、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37と、アース部Eとを導通させた場合、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37の上記金属接液部同士は互いに電気的に接続された状態になる。一方、各スイッチS1〜S10を操作して、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37と、アース部Eとの導通を遮断し、アース接続を解除した状態にすると、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37(これらの金属接液部同士)は互いに電気的に絶縁された状態となる。すなわち、複数のスイッチS1〜S10は、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37(これらの金属接液部同士)を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部Eに電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段として機能する。このように、本実施形態では、上記のように構成されたスイッチS1〜S10を切換手段として用いることで、簡単な構成により絶縁状態とアース状態とを切換可能となっている。
上述のように、受熱部31は銅製の材料で構成され、ラジエータ33と金属パイプ37はアルミニウム製の材料で構成されているため、これらの金属接液部が電気的に接続されていると、異種金属間の標準電極電位差により冷却液に電流が流れて、ガルバニック腐食が生じる。しかし、本実施形態では、上記各スイッチS1〜S10を操作して、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37と、アース部Eとの導通を遮断すれば、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37のそれぞれの金属接液部を電気的に絶縁した絶縁状態にしておくことができる。これにより、絶縁状態にしている間は、各金属接液部に異種金属間の標準電極電位差による電流が流れることがないので、ガルバニック腐食を抑制することができる。
一方、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37が絶縁された状態となっていると、これらの金属部分は帯電する虞がある。特に、帯電ローラの近くに配設された受熱部31や金属パイプ37等は、帯電ローラから発生する静電気によって曝されているため、帯電しやすい環境下にある。そこで、本実施形態では、所定のタイミングで、各スイッチS1〜S10を操作して、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37と、アース部Eとを導通させてアース状態にすることにより、金属部分の帯電を未然に防ぐ、あるいは帯電した金属部分を除電することが可能である。
本実施形態では、アース状態への切り換えを、画像形成装置の電源をONにしたとき、画像出力開始時、画像出力終了時、電源をOFFにするときに、それぞれ1回ずつ行い、連続画像印刷中は1分ごとに1回行うようにしている。これにより、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37が帯電することによる画像への悪影響(例えば、帯電によって生じる電気ノイズによって感光体上の静電潜像が乱れるなど)や電装部の誤作動等を防止できる。
また、アース状態にしておく時間は、0.5秒間だけにしている。このように、アース状態への切り換えを、所定の時間間隔をおいて短時間行うように設定することにより、金属接液部が互いに電気的に接続される時間が短くなるので、ガルバニック腐食をより効果的に抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、各スイッチS1〜S10を同じタイミングで切り換えて、各金属接液部をアース状態にしているが、各スイッチS1〜S10を1つずつ(例えば2秒間隔で)切り換えて、1つの金属接液部ごとにアース状態にすることも可能である。この場合、金属接液部同士は、電気的に接続されることがないので、ガルバニック腐食をより効果的に抑制することが可能である。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図3は、本実施形態において、上記スイッチS1〜S10のアース状態への切り換えのタイミングを説明するための図である。図3に示すように、本実施形態では、スイッチS1〜S4に接続された各受熱部31はそれぞれ銅製の部材、スイッチS5〜S9に接続された各金属パイプ37はそれぞれアルミニウム製の部材、スイッチS10に接続されたラジエータ33はステンレス製の部材で構成されている。ここでは、ラジエータ33がステンレス製の部材で構成されている点と、以下に説明する各スイッチS1〜S10の切換のタイミング以外は、上記第1実施形態と同様の構成である。
また、図3に示すように、スイッチS1〜S10のアース状態への切り換えのタイミングは、同種の金属材料で構成された接続箇所ごとに同じタイミングに設定されている。具体的には、銅製の受熱部31に接続された各スイッチS1〜S4はタイミング1、アルミニウム製の金属パイプ37に接続された各スイッチS5〜S9はタイミング2、ステンレス製のラジエータ33に接続されたスイッチS10はタイミング3にしている。また、タイミング1、タイミング2、タイミング3の順に切り換えを行い、各タイミング間は2秒間に設定されている。なお、本実施形態においても、アース状態への切り換えは、画像形成装置の電源をONにしたとき、画像出力開始時、画像出力終了時、電源をOFFにするときに、それぞれ1回ずつ行われ、連続画像印刷中は1分ごとに1回行われようにしている。また、上記と同様に、アース状態にしておく時間は、0.5秒間だけにしている。
このように、アース接続する際、同種の金属材料で構成された接続箇所ごとに同じタイミングでスイッチS1〜S10を切り換えることにより、イオン化傾向が同じ値の金属接液部のみが同時に電気的に接続されることになる。この場合、金属接液部材間の電位差がないため、ガルバニック腐食を防止できる。
また、銅系の材料同士、アルミニウム系の材料同士、ステンレス系の材料同士など、互いにイオン化傾向が近い値の金属接液部同士を同時にアース状態に切り換えるように構成してもよい。この場合、イオン化傾向が近い金属接液部同士が同時にアース状態に切り換えられても、金属接液部材間の電位差が小さいため、ガルバニック腐食の発生を抑制することができる。
また、図4に示すように、同じタイミングでアース状態への切り換えを行うスイッチを共通化してもよい。ここでは、各受熱部31に接続されるスイッチを1つのスイッチS11とし、各金属パイプ37に接続されるスイッチをスイッチS12としている。これにより、部品点数が少なくなり、低コスト化及び装置の小型化を図れる。
図5は、本発明の第3実施形態において、各スイッチS1〜S10のアース状態への切り換えのタイミングを説明するための図である。なお、本実施形態の構成は、以下に説明する各スイッチS1〜S10の切換のタイミング以外は上記第1実施形態と同様の構成である。
図5に示すように、本実施形態では、連続印刷中の各スイッチS1〜S10の切換間隔を、スイッチの接続箇所の帯電装置からの距離に基づいて変化させている。具体的には、帯電装置からの距離が100mm未満である各受熱部31に接続されている各スイッチS1〜S4は1分ごと、帯電装置からの距離が100mm以上200mm未満である金属パイプ37に接続されている各スイッチS5〜S9は5分ごと、帯電装置からの距離が200mm以上であるラジエータ33に接続されているスイッチS10は30分ごとに、アース状態への切換を行うように設定している。すなわち、各スイッチS1〜S10によるアース状態への切換頻度を、帯電手段からの距離が近い接続箇所(金属接液部)の順に多くするように構成している。
受熱部31、ラジエータ33、金属パイプ37の帯電量は、それらと帯電装置との距離が近いほど多くなる傾向にある。そのため、上記のように、各スイッチS1〜S10によるアース状態への切換頻度を、帯電装置からの距離が近い接続箇所の順に多くすることで、帯電しやすい環境下にある接続箇所でも、帯電量が多くなる前に除電することができ、帯電による画像への悪影響や電装部の誤作動等をより効果的に防止できるようになる。
図6は、本発明の第4実施形態の構成を示す概略図である。
本実施形態は、スイッチS1〜S10と放電による影響を回避すべき画像形成部や図示しない電装部との間に、導電性の遮蔽部材40を配設している。本実施形態では、遮蔽部材40を、ステンレス板としているが、その他の金属板や金網、あるいは導電性樹脂で構成されたものであってもよい。なお、図6では、遮蔽部材40を配設している以外は、上記第1実施形態と同様の構成となっているが、本実施形態において、上記第2実施形態や上記第3実施形態と同様の構成も適宜選択して適用することが可能である。
これにより、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37をアース接続する際、万が一、スイッチS1〜S10で放電が発生した場合であっても、その放電により生じる電磁波に対して導電性の遮蔽部材40がシールドの役割を果たすことで、画像形成部で形成される画像への悪影響や、電装部の誤動作等の不具合を防止することができる。また、遮蔽部材40自体の帯電を防止するため、遮蔽部材40はアース接続されていることが望ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述の実施形態では、絶縁状態とアース状態とを切り換える切換手段として、スイッチを用いているが、各受熱部31、ラジエータ33、各金属パイプ37と、アース部Eとを電気的に接続させる導電性部材を備え、その導電性部材を移動させて受熱部31等、アース部Eの少なくとも一方に対して接離可能に構成することによっても、絶縁状態とアース状態を切り換えることが可能である。
また、上述の実施形態においては、冷却装置9における全ての金属接液部についてアース状態に切換可能に構成しているが、金属接液部が帯電装置から離れていたり、金属接液部と帯電装置との間に遮蔽物があったりして、帯電しないあるいは僅かにしか帯電しない金属接液部がある場合は、その金属接液部についてアース接続する必要はない。また、金属接液部を有する装置又は部材として、受熱部31、ラジエータ33、金属パイプ37を例に挙げて説明したが、ポンプ32やタンク35、その他の装置又は部材が金属接液部を有する構成であっても同様に適用できる。また、絶縁状態とアース状態とを切り換えるタイミングも上記実施形態の限りではなく、帯電装置の性能、帯電方法、帯電装置からの距離、金属部品の材質等により適宜決定することが望ましい。
また、本発明の冷却装置を搭載する画像形成装置は、図1に示すような4つのプロセスユニットを横方向に並べた4色タンデム型の電子写真方式の画像形成装置に限らない。1色のみ使用するモノクロ画像形成装置や、5色以上の色を使用するカラー画像形成装置、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機、その他の電子機器等にも、本発明の冷却装置を搭載可能である。また、プロセスユニットは縦方向に並べて配設されていてもよく、中間転写ベルトや転写装置、定着装置等のその他の装置の配置も適宜変更可能である。また、冷却装置の配置も、適宜変更可能である。
以上のように、本発明によれば、冷却装置における金属接液部を電気的に絶縁した絶縁状態にしておくことができる。これにより、絶縁状態にしている間は、各金属接液部に異種金属間の標準電極電位差による電流が流れることがないので、ガルバニック腐食を抑制することができる。その結果、金属接液部が腐食することによる冷却液の漏出が抑制され、冷却性能を長期に亘って維持することが可能となる。また、漏出した冷却液が画像形成部等の装置に付着することによる画像品質の低下などの不具合も低減することができる。
また、本発明によれば、絶縁状態からアース状態に切り換えることができるので、金属接液部の帯電を未然に防ぐ、あるいは金属接液部が帯電しても除電することができる。これにより、金属接液部が帯電することによる周囲への影響も回避又は低減することができる。特に、感光体を帯電させる帯電手段が、コロナ放電方式や近接放電方式の帯電装置で構成されている場合は、画像形成部の周辺には帯電装置で発生したイオンが浮遊しており、絶縁された金属部分は帯電しやすい環境下にあるため、本発明の構成を適用することが好ましい。このように、本発明によれば、金属接液部におけるガルバニック腐食と帯電の両方の抑制又は防止を実現することができ、信頼性の高い画像形成装置等を提供することが可能となる。
2 感光体(潜像担持体)
3 帯電ローラ(帯電手段)
4 現像装置(現像手段)
9 冷却装置
30 放熱部
31 受熱部
32 ポンプ
E アース部
S1〜S12 スイッチ(切換手段)
40 遮蔽部材
特開2007−24985号公報

Claims (8)

  1. 温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、
    金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け
    前記切換手段によって、1つの前記金属接液部ごとに前記アース状態に切り換えるように構成したことを特徴とする冷却装置。
  2. 温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、
    金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け、
    前記切換手段によって、イオン化傾向が同じ又は近い値の前記金属接液部同士を同時に前記アース状態に切り換えるように構成したことを特徴とする冷却装置。
  3. 温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、
    金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け、
    前記切換手段による前記アース状態への切換頻度を、帯電手段からの距離が近い前記金属接液部の順に多くするように構成したことを特徴とする冷却装置。
  4. 温度上昇箇所を冷却するための冷却液の循環路と、前記温度上昇箇所の熱を前記冷却液に吸収させる受熱部と、前記冷却液の熱を放出させる放熱部と、前記冷却液を循環させるポンプとを備えた液冷式の冷却装置において、
    金属材料で構成され前記冷却液に接触する複数の金属接液部を、互いに電気的に絶縁した絶縁状態と、それぞれがアース部に電気的に接続されたアース状態とに切り換える切換手段を設け、
    前記金属接液部の前記アース状態への切り換えを、所定の時間間隔をおいて短時間行うように設定したことを特徴とする冷却装置。
  5. 前記切換手段と放電による影響を回避すべき装置又は部材との間に、導電性の遮蔽部材を配設した請求項1から4のいずれか1項に記載の冷却装置。
  6. 前記切換手段を、可動することにより前記金属接液部と前記アース部との導通と遮断とを切り換えるスイッチとした請求項1から5のいずれか1項に記載の冷却装置。
  7. 前記受熱部が、表面に静電潜像を担持する潜像担持体と、前記潜像担持体を帯電させる帯電手段と、前記潜像担持体上にトナー像を形成する現像手段とを備えた画像形成装置の前記現像手段の熱を吸収するように配設されたものであって、当該受熱部の前記金属接液部を、前記切換手段によって前記絶縁状態と前記アース状態とに切り換えるように構成した請求項1から6のいずれか1項に記載の冷却装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の冷却装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2010201930A 2010-09-09 2010-09-09 冷却装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP5594528B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010201930A JP5594528B2 (ja) 2010-09-09 2010-09-09 冷却装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010201930A JP5594528B2 (ja) 2010-09-09 2010-09-09 冷却装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012058512A JP2012058512A (ja) 2012-03-22
JP5594528B2 true JP5594528B2 (ja) 2014-09-24

Family

ID=46055665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010201930A Expired - Fee Related JP5594528B2 (ja) 2010-09-09 2010-09-09 冷却装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5594528B2 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3244731B2 (ja) * 1990-10-24 2002-01-07 キヤノン株式会社 帯電装置及びプロセスユニット及び画像形成装置
JP2001155761A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Toyota Motor Corp 燃料電池の冷却構造
JP4155038B2 (ja) * 2003-01-28 2008-09-24 日産自動車株式会社 燃料電池システム
JP4074259B2 (ja) * 2004-03-17 2008-04-09 浜松ホトニクス株式会社 半導体レーザ装置
JP2006056017A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Canon Inc 画像形成装置
JP4964435B2 (ja) * 2005-07-12 2012-06-27 株式会社リコー 現像器の冷却装置、及び画像形成装置
JP2007047540A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP4814625B2 (ja) * 2005-08-29 2011-11-16 シャープ株式会社 画像形成装置
JP4289375B2 (ja) * 2006-06-30 2009-07-01 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
JP5194457B2 (ja) * 2007-01-24 2013-05-08 株式会社リコー 画像形成装置の冷却装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012058512A (ja) 2012-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594527B2 (ja) 冷却装置及び画像形成装置
US8792800B2 (en) Cooling device and image forming apparatus including same
JP5874948B2 (ja) 画像形成装置
JP5251314B2 (ja) 液冷式冷却装置および画像形成装置
JP2010020090A (ja) 画像形成装置
JP2012083701A (ja) 冷却装置、画像形成装置
US20160026113A1 (en) Developing device and image forming apparatus
JP5194457B2 (ja) 画像形成装置の冷却装置
JP2007047540A (ja) 画像形成装置
JP2013200549A (ja) 冷却装置、及び画像形成装置
JP5594528B2 (ja) 冷却装置及び画像形成装置
JP5111249B2 (ja) 冷却装置、画像形成装置および冷却方法
JP2009139718A (ja) 画像形成装置
JP5818131B2 (ja) 冷却装置及び画像形成装置
JP5557096B2 (ja) 画像形成装置
JP5692638B2 (ja) 画像形成装置
JP5240595B2 (ja) 画像形成装置
JP5594588B2 (ja) 冷却装置及びこの冷却装置を備えた画像形成装置
JP2005227610A (ja) 冷却方法およびこれを実施する画像形成装置
JP2007101787A (ja) 画像形成装置
JP5532403B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2017015942A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2008064904A (ja) 電子写真方式の画像形成装置用回転体及び画像形成装置
JP2012237879A (ja) 被冷却体及び画像形成装置
JP2005049761A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140318

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140723

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5594528

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees