JP5594334B2 - パターン位相差フィルム、画像表示装置、パターン位相差フィルムの製造用金型及びパターン位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

パターン位相差フィルム、画像表示装置、パターン位相差フィルムの製造用金型及びパターン位相差フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、パッシブ方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルムに関するものである。
近年、3次元表示可能なフラットパネルディスプレイが提供されている。ここでフラットパネルディスプレイにおいて3次元表示をするには、通常、何らかの方式で右目用の画像と、左目用の画像とを、それぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供することが必要である。右目用の画像と左目用の画像とを選択的に提供する方法としては、例えば、パッシブ方式が知られている。このパッシブ方式の3次元表示方式について図を参照しながら説明する。図18は、液晶表示パネルを使用したパッシブ方式の3次元表示の一例を示す概略図である。この図18の例では、液晶表示パネルの垂直方向に連続する画素を、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分け、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動し、これにより右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。なおこれにより液晶表示パネルの画面は、短辺が垂直方向で長辺が水平方向となる帯状の領域により、右目用の画像を表示する領域と左目用の画像を表示する領域とに交互に区分されることになる。
さらにパッシブ方式では、液晶表示パネルのパネル面にパターン位相差フィルムを配置し、右目用及び左目用の画素からの直線偏光による出射光を、右目用及び左目用で回転方向の異なる円偏光に変換する。このためパターン位相差フィルムは、液晶表示パネルにおける領域の設定に対応して、遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)が直交する2種類の帯状領域が順次交互に形成される。これによりパッシブ方式では、対応する偏光フィルタを備えてなる眼鏡を装着して、右目用の画像と左目用の画像とをそれぞれ選択的に視聴者の右目及び左目に提供する。なおここでこの隣接する帯状領域の遅相軸方向は、通常、水平方向に対して、+45度と−45度、0度と+90度、又は0度と−90度の何れかの組み合わせが採用される。なおこの図18の例では、通常の画像表示装置における呼称に習って画面の長辺方向を水平方向として示す。
このパッシブ方式は、応答速度の遅い液晶表示装置でも適用することができ、さらにパターン位相差フィルムと円偏光メガネとを用いた簡易な構成で3次元表示することができる。
このパッシブ方式に係るパターン位相差フィルムは、画素の割り当てに対応して透過光に位相差を与えるパターン状の位相差層が必要である。このパターン位相差フィルムに関して、特許文献1には、配向規制力を制御した光配向膜をガラス基板上に形成し、この光配向膜により液晶の配列をパターンニングして位相差層を作成する方法が開示されている。また特許文献2には、レーザーの照射によりロール版の周側面に微細な凹凸形状を形成し、この凹凸形状を転写してパターン状に配向規制力を制御した光配向膜を作製する方法が開示されている。
ところでパターン位相差フィルムを使用したディスプレイ装置において、白色画面を表示したところ、図19に示すように、あたかもモアレ縞のように、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域OBが発生した。この帯状領域OBは、一般の動画を表示した場合にも、視聴者に不自然な印象を与えるものであった。このような他の部位に比して明るさの異なる帯状領域OBの発生は防止することが望まれる。
特開2005−49865号公報 特開2010−152296号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、パターン位相差フィルムを使用したパッシブ方式の画像表示装置において、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を防止することができるパターン位相差フィルム、このパターン位相差フィルムを使用した画像表示装置、パターン位相差フィルムの製造用金型、パターン位相差フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、位相差層における領域間の境界を非直線化するとの着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 透明フィルム材による基材上に、画像表示パネルからの出射光に対応する位相差を与える位相差層が設けられ、
前記位相差層は、
第1の方向に遅相軸を有する第1の領域と、前記第1の領域とは異なる第2の方向に遅相軸を有する第2の領域とが順次交互に設けられ、
前記第1の領域と第2の領域との境界が、蛇行するように形成される。
(1)によれば、第1の領域と第2の領域との境界が、蛇行するように形成されていることから、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生が防止される。
(2) (1)において、
前記境界の蛇行は、振幅が1μm以上、50μm以下である。
(2)によれば、より確実に、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生が防止される。
(3) (1)又は(2)において、
前記境界が、前記位相差層に係る液晶の未配向領域である。
(3)によれば、より具体的構成により境界を把握することができる。
(4) (1)、(2)又は(3)において、
前記第1の領域が、
右目用画像データで駆動される前記画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える右目用領域であり、
前記第2の領域が、
左目用画像データで駆動される前記画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える左目用領域である。
(4)によれば、画像表示パネルとの対応により各領域を把握することができる。
(5) (1)、(2)、(3)又は(4)に記載のパターン位相差フィルムを配置する。
(5)によれば、輝度レベルの局所的な変動による縞模様の発生を防止した画像表示装置を提供することができる。
(6) パターン位相差フィルムの製造用金型において、
前記パターン位相差フィルムは、
透明フィルム材による基材上に、配向膜、位相差層が設けられ、
前記位相差層は、
第1の方向に遅相軸を有する第1の領域と、前記第1の領域とは異なる第2の方向に遅相軸を有する第2の領域とが順次交互に設けられ、
前記パターン位相差フィルムの製造用金型は、
賦型処理により前記配向膜の凹凸形状の作製に供する製造用金型であり、
前記第1の領域に対応する領域と前記第2の領域に対応する領域とが交互に設けられ、
前記第1の領域に対応する領域と第2の領域に対応する領域との境界が、蛇行するように形成される。
(6)によれば、製造用金型を使用した賦型処理により配向膜を作製してパターン位相差フィルムを製造する場合に、この配向膜における第1及び第2の領域に対応する領域の境界が蛇行するように設定することができ、その結果、位相差層における第1及び第2の領域間の境界が、蛇行するように形成される。これにより他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生が防止される。
(7) (6)において、
前記第1の領域が、
右目用画像データで駆動される画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える右目用領域であり、
前記第2の領域が、
左目用画像データで駆動される前記画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える左目用領域である。
(7)によれば、画像表示パネルとの対応により各領域を把握することができる。
(8) 製造用金型を作製する製造用金型の作製工程と、
前記製造用金型を使用した賦型処理により基材上に配向膜を作製する配向膜作製工程と、
前記配向膜の上に位相差層を作製する位相差層作製工程とを備え、
前記製造用金型の作製工程は、
母材の表面に、ライン状の凹凸形状が作製された帯形状による第1の領域と、前記第1の領域におけるライン状の凹凸形状とは延長方向が異なるライン状の凹凸形状が作製された帯形状による第2の領域とが順次交互に連続するようにして、前記配向膜に係るライン状の凹凸形状を作製する凹凸形状の作製工程を備え、
前記凹凸形状の作製工程は、
マスクラビングにより前記第1の領域及び又は前記第2の領域に係る前記ライン状の凹凸形状を作製し、
当該マスクラビングにかかるマスクは、前記第1の領域及び前記第2の領域の境界に対応する部位が蛇行するように形成された
パターン位相差フィルムの製造方法。
(8)によれば、この製造方法により作成したパターン位相差フィルムにおいて、第1及び第2の領域に対応する領域の境界が、蛇行するように形成されることから、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生が防止される。
本発明によれば、パターン位相差フィルムを使用したパッシブ方式の画像表示装置において、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す図である。 図1のパターン位相差フィルムの製造工程の説明に供する図である。 ロール版の製造工程を示す図である。 図3の続きを示す図である。 露光用マスクの説明に供する図である。 図5の例とは異なる例による露光用マスクの説明に供する図である。 図5及び図6の例とは異なる例による露光用マスクの説明に供する図である。 ロール版における境界の説明に供する図である。 パターン位相差フィルムにおける境界の写真である。 図9とは異なる撮影方法によるパターン位相差フィルムの写真である。 図9の拡大写真である。 境界の説明に供する図である。 第2実施形態に係る面出し工程の説明に供する図である。 第2実施形態に係るロール版の説明に供する図である。 第2実施形態に係るパターン位相差フィルムを示す図である。 第2実施形態に係るロール版の製造工程の説明に供する図である。 図16の続きを示す図である。 パッシブ方式による3次元画像表示の説明に供する図である。 他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の説明に供する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態の全体構成〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置に適用されるパターン位相差フィルムを示す図である。この第1実施形態に係る画像表示装置は、垂直方向(図1においては左右方向が対応する方向である)に連続する液晶表示パネルの画素が、順次交互に、右目用の画像を表示する右目用画素、左目用の画像を表示する左目用画素に振り分けられて、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動される。これにより画像表示装置は、右目用の画像を表示する帯状の領域と、左目用の画像を表示する帯状の領域とに表示画面が交互に区分され、右目用の画像と左目用の画像とを同時に表示する。この画像表示装置は、この液晶表示パネルのパネル面に、この図1に示すパターン位相差フィルム1が配置され、このパターン位相差フィルム1により右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。これによりこの画像表示装置は、パッシブ方式により所望の立体画像を表示する。
ここでパターン位相差フィルム1は、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルムからなる基材2の一方の面上に、配向膜3、位相差層4が順次作製される。パターン位相差フィルム1は、位相差層4が屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により形成され、この液晶材料の配向を配向膜3の配向規制力によりパターンニングする。なおこの液晶分子の配向を図1では細長い楕円により誇張して示す。このパターンニングにより、パターン位相差フィルム1は、液晶表示パネルにおける画素の割り当てに対応して、一定の幅により、右目用の領域(第1の領域)Aと左目用の領域(第2の領域)Bとが順次交互に帯状に形成され、右目用及び左目用の画素からの出射光にそれぞれ対応する位相差を与える。
配向膜3は、基材2の表面に、微細な凹凸形状の賦型に供する樹脂である賦型用樹脂が塗付され、この賦型用樹脂の賦型処理により凹凸形状が作製される。この実施形態では、この賦型用樹脂に紫外線硬化性樹脂が適用される。なお紫外線硬化性樹脂としては、アクリレート系、メタクリレート系、エポキシ系等の単量体、プレポリマー、或いはこれらの混合物にベンゾフェノン、芳香族ヨードニウム等の光重合開始剤を添加したものを適用することができる。
これによりパターン位相差フィルム1は、基材2の表面に紫外線硬化性樹脂5が塗布された後、この紫外線硬化性樹脂5の表面に微小な凹凸形状が形成され、この微小な凹凸形状により配向膜3が形成される。パターン位相差フィルム1は、後述する賦型用金型の表面に作製された微小な凹凸形状を転写して、配向膜3に係る微小な凹凸形状が作製され、この凹凸形状による配向規制力により位相差層4をパターンニングする。このため配向膜3は、右目用及び左目用の帯状領域A及びBにそれぞれ対応する帯状の領域が順次交互に形成され、それぞれ微小な凹凸形状が作製される。ここでこの微小な凹凸形状は、一方向に延長するライン状(線)の凹凸形状により形成され、この一方向に延長する方向が右目用領域Aと左目用領域Bとで90度異なる方向となるように、かつ各領域の延長方向(水平方向であり、図1に於いては右上と左下とを結ぶ方向)に対して45度傾くように形成される。なおこの各領域の延長方向に対する傾きにあっては、基材2のリタデーションが無視できない程度に大きい場合には、リタデーション値に応じて、適宜、増減される。パターン位相差フィルム1は、この図1に示す基本構成に加えて、粘着層、セパレータフィルム、反射防止フィルム等が必要に応じて設けられる。
図2は、このパターン位相差フィルム1の製造工程を示す略線図である。この製造工程10は、基材2がロールにより提供され、この基材2を供給リール11から供給する。製造工程10は、ダイ12によりこの基材2に紫外線硬化性樹脂の塗布液を塗布する。この製造工程10において、ロール版20は、パターン位相差フィルム1の配向膜3に係る凹凸形状が周側面に形成された円筒形状の賦型用金型である。製造工程10は、紫外線硬化性樹脂が塗布された基材2を加圧ローラ14によりロール版20の周側面に押圧し、高圧水銀燈からなる紫外線照射装置15による紫外線の照射により紫外線硬化性樹脂を硬化させる。これにより製造工程10は、ロール版20の周側面に形成された凹凸形状を基材2に転写する。その後、剥離ローラ16によりロール版20から硬化した紫外線硬化性樹脂と一体に基材2を剥離し、ダイ19により液晶材料を塗布する。またその後、紫外線照射装置17による紫外線の照射により液晶材料を硬化させた後、巻き取りリール18に巻き取る。パターン位相差フィルム1は、この巻き取りリール18に巻き取ったシート材に、必要に応じて粘着層、反射防止層等を形成した後、所望の大きさに切断して作製される。これによりパターン位相差フィルム1は、ロールにより提供される基材2を連続して処理して効率良く大量生産される。
図3及び図4は、パターン位相差フィルムの製造用金型であるロール版20の製造工程を示す図である。なおこの図3及び図4において、パターン位相差フィルム1の領域A、Bに対応する領域を、それぞれ符号ARA、ARBにより示す。この製造工程では、面出し工程において、母材40の周側面を切削により平滑化する。続いてこの製造工程は、下地層41が作製される(図3(a))。ここで母材40は、ロール版20の外形形状に対応する円筒形状の金属材料である。母材40は、加工のしやすさや寸法安定性などから金属材料であることが好ましく、ニッケル、クロム、ステンレス、銅などであることがより好ましい。なおこの実施形態において、母材40は、銅が適用される。
下地層41は、上層に設けられる材料層について、母材40に対する密着力を強化するために設けられる。この実施形態では、下地層41は、無電解メッキにより、リンをドープしたニッケル層により膜厚500nmで作製される。
続いてこの工程は、下地層41の上に、第1の無機材料層42を作製する。この実施形態では、この第1の無機材料層42にニッケル層が適用され、スパッタリングにより膜厚100nmのニッケル層を作製する。なおこの第1の無機材料層42には、金属材料、無機酸化物、無機窒化物、無機炭化物などの各種無機材料を広く適用することができるものの、加工のしやすさなどから、クロム、チタン、ニッケル、タングステン、ステンレス系金属材料、アルミ、SiO、SiO、Al、Cr、TiO、Si、AlN、TiN、SiO、SiC、WC、DLCなどを適用することができる。
続いてこの工程は、図3(b)に示すように、第1の凹凸形状作製工程において、第1の無機材料層42の全面に微小なライン状凹凸形状を形成する。ここでこのライン状凹凸形状は、配向膜3の右目用領域又は左目用領域の凹凸形状に対応する微小な凹凸形状である。この実施形態では、ラビング布を使用したラビング処理によりこの凹凸形状が作製される。なお図3及び図4では、便宜上、ラビングロールRによりラビング処理を示す。
続いてこの工程は、マスク作製工程において、レジスト材料により、右目用領域Aに対応する領域ARAを被覆し、かつ左目用領域Bに対応する領域ARBを露出させたマスク43が作製される(図3(c))。すなわちこの工程では、ポジ型のレジスト剤を全面に塗布した後、露光、現像処理することにより、左目用領域Bに対応する領域ARBを露出させたマスクが作製される。なおレジスト材料としては特に限定されるものではなく、ネガ型レジスト材料を適用しても良い。また塗布方法、露光方法にあっても種々の手法を広く適用することができる
続いて図4(d)に示すように、薄膜作製工程において、全面に、第2の無機材料層44が作製される。この実施形態では、スパッタリングにより膜厚100nmのニッケル層を作製し、これによりこの第2の無機材料層44にニッケル層が適用される。なおこの第2の無機材料層44は、金属材料、無機酸化物、無機窒化物、無機炭化物などの各種無機材料を広く適用することができるものの、加工のしやすさなどから、クロム、チタン、ニッケル、タングステン、ステンレス系金属材料、アルミ、SiO、SiO、Al、Cr、TiO、Si、AlN、TiN、SiO、SiC、WC、DLCなどから選択される。
続いて図4(e)に示すように、第2の凹凸形状作製工程において、第1の無機材料層43におけるライン状凹凸形状の延長方向とは異なる方向(この実施形態では第1の無機材料層43におけるラビング方向とは90度の角度をなす方向である)に全面をラビング処理し、第2無機材料層(ニッケル層)44の表面に凹凸形状を作製する。その後、製造工程は、図4(f)に示すように、続くレジスト除去工程において、マスク43を、その上層の第2無機材料層44と共に除去する。これらによりこの製造工程は、2回の凹凸形状作製処理により配向膜3の領域A及びBに対応する凹凸形状を作製し、ロール版20を作製する。
〔第1実施形態の詳細構成〕
ところで図19について上述したように、パターン位相差フィルムを使用したディスプレイ装置において、白色画面を表示したところ、あたかもモアレ縞のように、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域OBが発生した。種々に検討した結果によれば、この帯状領域Bは、パターン位相差フィルムにおける右目用の領域と左目用の領域との境界を非直線化すれば、発生しないことが判った。
すなわちこの帯状領域Bは、見る方向を変化させるとその形状が変化することにより、モアレと同様に、規則正しい繰り返し模様の重ね合わせにより視覚的に発生するものと考えられる。画像表示パネルでは、マトリックス状に画素が配置され、画素間にはいわゆるブラックマトリックスによる遮光部が設けられる。これに対してパターン位相差フィルムにおいては、位相差層に右目用の領域と左目用の領域とが交互に設けられ、この右目用及び左目用の領域間の境界が、画像表示パネルの遮光部と重なり合うように配置される。しかしながらこのように右目用及び左目用の領域間の境界が、画像表示パネルの遮光部に重なり合うように配置しても、各画素から斜め出射する出射光は、右目用及び左目用の領域間の境界を透過することになり、これによりパターン位相差フィルムにおける右目用領域及び左目用領域の作製周期と、画像表示パネルにおける遮光部の作製周期との規則性により帯状領域OBが観察されると考えられる。これによりパターン位相差フィルムにおける右目用の領域と左目用の領域との境界を非直線により作製すれば、パターン位相差フィルムにおける右目用領域及び左目用領域の作製周期の規則性を緩和し、帯状領域OBが視認されなくなると考えられる。
このためこの実施形態では、マスク作製工程(図3(c))において、マスク43の作製に使用する露光用マスクの設定により、ロール版20における右目用領域ARA及び左目用領域ARB間の境界を蛇行させ、ロール版20により作製する配向膜3において、この右目用領域A及び左目用領域Bの境界を非直線化する。またこれによりこの実施形態では、パターン位相差フィルム1において、位相差層4における右目用領域A及び左目用領域Bの境界を蛇行させて非直線化し、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域OBの発生を防止する。
ここで図5は、この露光用マスクを部分的に拡大して示す図である。この図5においては、ロール版20の領域ARA、ARBに対応する領域を、それぞれ符号AA、ABにより示す。ここでこの露光用マスク50は、矩形波状に、幅方向(この図5においては左右方向)に、一定のピッチで一定量だけ蛇行するように作製され、これにより領域AA及びABの境界が矩形波状に蛇行するように作製される。このように境界を蛇行させた場合、マスク43(図4(d))により母材40の表面に段差が発生することにより、このマスク43を使用したマスクラビングの際(図4(e))、この段差の低い側である領域ARBにおいて、段差の近傍領域では正常にライン状凹凸形状を作製できなくなる。これにより符号Xにより示すように、この段差により凹部となる部位では、著しくライン状凹凸形状を作製することが困難になり、その結果、この露光用マスク50を使用して作成したロール版20によるパターン位相差フィルム1では、右目用領域A及び左目用領域Bの境界が境界幅の変化を伴って蛇行するようになる。これによりパターン位相差フィルム1では、右目用領域及び左目用領域の規則性が緩和され、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を防止することができる。
なおこのように段差の低い側である領域ARBにおいて、段差の近傍領域では正常にライン状凹凸形状を作製することが困難になることにより、領域AAの幅WAは、領域ABの幅WBに比して、幅狭に形成される。因みに、この図5の例では、領域AA及びABを幅方向に蛇行させていることにより、領域AA及びABの幅WA及びWBは、領域AA及びABの境界の蛇行中心による幅となる。
なおこの図5では、全ての境界が蛇行するように作製されているものの、実用上充分に帯状領域の発生を防止できる場合には、一定の本数毎に、又はランダムな本数毎に、一部の境界のみ蛇行させるようにしてもよい。また長手方向の全てに境界を蛇行させる代わりに、長手方向に、一定の間隔で、又はランダムな間隔により、離散的に蛇行させるようにしてもよい。また蛇行させる量も、一定量により蛇行させる代わりに、蛇行させる量をランダムに変化させるようにしてもよい。またこのような矩形波状の境界の蛇行に代えて、正弦波状、三角波状に境界を蛇行させてもよい。
図6は、各領域AA及びABにおいて、両側の境界で蛇行を異ならせた場合を示す図である。この図6に示すように、1つの領域の両側の境界で蛇行を異ならせるようにしてもよい。なおこのように露光用マスクにおいて境界を蛇行させる代わりに、例えば図7に示すように、いわゆるFMスクリーン(Frequency Modulation Screening)を適用して、境界を跨ぐ一定領域幅の領域ARで、露光に供するドットの密度を低減し、これによりロール版20における右目用領域ARA及び左目用領域ARB間の境界を蛇行させるようにしてもよい。なおこの図7の例では、ドット径10μmにより露光してこの露光用マスクを作製するようにして、領域AAの中央部分では100%の密度によりドットを作製して露光処理し、これによりこの中央部分では全面を露光する。また領域AAの境界部分については、境界を跨ぐ領域ARの幅を10〜16μmに設定し、この領域ARでは密度30〜70%によりランダムに露光するようにして、ロール版20における右目用領域ARA及び左目用領域ARB間の境界を蛇行させることができる。
図8は、図6の露光用マスクを使用した場合の、ロール版20の詳細を示す図である。この場合、ロール版20は、露光用マスクの設定に対応して、右目用領域ARA及び左目用領域ARB間の境界が蛇行するように作製される。またこの境界に、ラビング不良領域により示すように、ラビング処理による凹凸形状が充分に作製されていない、充分に配向規制力を備えていない領域が蛇行するように、さらに幅が変化するように作製される。その結果、このロール版20により作製されるパターン位相差フィルム1においても、右目用領域A及び左目用領域Bの境界が蛇行するように作製される。
図9及び図10は、実際に作製したパターン位相差フィルム1における境界を詳細に示す写真である。図9は、直交二コルにパターン位相差フィルムを配置し、直交ニコルに対するパターン位相差フィルムの傾きを調製して撮影したものである。図9は、右目用領域A及び左目用領域Bの設定により正しく位相差層4が配向している部位で透過光量が最小となるように、直交二コルに対してパターン位相差フィルムの傾きを設定した場合の写真であり、この場合、位相差層の配向が不十分な境界の部位で透過光が検出され、これにより蛇行し、かつ幅の変化する明部の連続線により境界を見て取ることができる。また図10は、光源の設定によりパターン位相差フィルム1に発生する段差の部分(露光マスクにおける領域AAのエッジ部分)を見て取ることができるようにしたものである。図9(a)及び図10(a)は、境界を直線状に作製した場合である。また図9(b)及び図10(b)は、図5の例による露光用マスクを使用した場合である。また図9(c)及び図10(c)は、図7の例による露光用マスクを使用した場合である。これらにより右目用領域ARA及び左目用領域ARB間の境界が、境界幅の変化を伴って蛇行していることが判る。
図11(a)、(b)、(c)は、図9(a)、(b)、(c)をそれぞれ部分的に拡大して撮影した写真である。この図11によれば、より詳細に境界の蛇行、幅の変化を見て取ることができる。なお本願には含まれないものの、実用上充分に帯状領域OBの発生を防止できる場合には、境界の幅のみを変化させるようにしてもよい。
種々に実験した結果によれば、境界の蛇行の大きさは、その振幅が、1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、なかでも、3μm〜36μmの範囲内であることがより好ましく、特に、5μm〜26μmの範囲内であれば、画像表示パネルの大きさが種々に異なる場合でも、実用上充分に帯状領域OBの発生を防止することができる。
なお図12は、このようにして作製される境界の説明に供する図である。この図12は、境界を横切る方向にパターン位相差フィルムの位相差を測定したものである。パターン位相差フィルムの各部における光軸の向きを観察すると、領域A及びBでは位相差層における光軸の方向が領域A又はBの延長方向に対して斜め45度の角度を成すのに対し、境界では、領域Aから領域Bに向かうに従って徐々に領域Aの向きから領域Bの向きに光軸の向きが変化していることが確認された。
また直交二コル配置(図9、図10、図11の撮影の条件である)による偏光板の間にパターン位相差フィルム1を配置して、パターン位相差フィルム1を徐々に回転させて境界を拡大観察したところ、パターン位相差フィルム1の回転により明暗が脈動する不規則な形状による微小領域が密接して配置されていることが判った。これにより境界では、隣接する領域A及びBによる配向規制力により液晶材料の配向が若干なりとも影響を受けてはいるものの、概ね、配向膜からの配向規制力を受けていない塗布したままの状態である、液晶分分子同士が相互に影響を与え合いながらランダムな向きに液晶分子が配置されている状態で、液晶材料がそのまま固化していると判断される。なおこの図12に示すように位相差層が変化し、かつ直交二コル配置による観察によりこのような液晶の挙動が見て取れる領域を、液晶の未配向領域と呼ぶ。
以上の構成によれば、パターン位相差フィルムにおいて、右目用領域である第1の領域と左目用領域である第2の領域との境界を蛇行させることにより、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を防止することができる。
またこの蛇行を、振幅が1μm以上、50μm以下に設定することにより、確実に帯状領域の発生を防止することができる。
また金型を使用した賦型処理により配向膜を作製してパターン位相差フィルムを作製する場合に、この金型において右目用領域に対応する領域(第1の領域)と左目用領域に対応する領域の領域(第2の領域)との境界を蛇行させることにより、簡易に、帯状領域の発生を防止することができる。
〔第2実施形態〕
図13は、本発明の第2実施形態に係るロール版製造工程の面出し工程の説明に供する図である。この実施形態では、この図13に示す面出し工程に関する構成が異なる点を除いて、第1の実施形態と同一に構成される。
ここでこの実施形態では、この面出し工程による切削処理により、配向膜3の右目用領域A及び左目用領域Bの長手方向に対して、斜めに傾いた角度θで延長する断面円弧形状による凹溝52を母材40に作製する。この実施の形態でこのように凹溝52を作製した後、右目用領域及び左目用領域に対応するライン状の凹凸形状を作製してロール版51を作製する。
具体的に、この実施形態では、母材40に対する面出し処理に係るバイトの移動方向をこの凹溝52の延長方向に設定する。ここでこのような面出し処理は、バイトにより母材40の表面を切削して母材40の表面を平坦化する処理ではあるものの、処理後の表面を微細に観察すると、図13(b)により示すように、微細な凹溝52による切削痕が作製される。なお実測した結果では、この凹溝は約50μm幅、深さ26nm、断面円弧形状により、配向膜の賦型に係るライン状凹凸形状より格段に大きな幅により、かつ右目用領域A及び左目用領域Bより小さな幅により作製される。
より具体的に、この実施形態では、図13(a)に示すように、母材40の回転速度に対するバイトの送り速度の設定により、円周接線方向に対し工具軌跡が角度θとなるように設定し、これによりこの凹溝52の延長方向に係る斜めに傾いた角度θを5度以上、30度以下の範囲で所望の角度に設定した。
これにより図14(a)に示すように、この実施形態に係るロール版51は、この凹溝52による凹凸形状の表面に、下地層41、第1の無機材料層42、第2の無機材料層44が順次設けられ、この第1及び第2の無機材料層42、44による表面形状に凹溝52による凹凸形状が現れることになる。またロール版51を平面視した場合には、この凹溝52が、配向膜3の右目用領域A及び左目用領域Bに対応する領域ARA及びARBの長手方向に対して角度θだけ傾いて延長するように作製されることになる。
その結果、図15に示すように、このロール版51により作製されるパターン位相差フィルム61の配向膜3においては、この凹溝52に対応する凸条62による凹凸形状により表面形状が変化した上で、さらに配向に供するライン状の凹凸形状が作製されることになる。これによりこの実施形態では、さらに一段と、右目用領域と左目用領域との境界に関する規則性を緩和することができ、一段と他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生が防止することができる。
なおこのように、面出し工程を利用して凹溝を作製する代わりに、別途、専用の工程を設けて凹溝を作製してもよい。
この実施形態では、さらに右目用領域及び左目用領域の長手方向に対して斜めに傾いた角度で延長する断面円弧形状による凹溝により、配向膜の表面形状を変化させることにより、他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を防止することができる。
〔第3実施形態〕
図16及び図17は、図3及び図4との対比により示す第3実施形態に係るロール版の製造工程を示す図である。この実施形態では、領域A及びBを交互にマスクしてラビング処理することにより、ロール版を作成する。この実施形態では、この図16及び図17に係るロール版の作成工程が異なる点を除いて、第1実施形態又は第2実施形態と同一に構成される。なおこの実施形態において、上述の実施形態と同一の構成は対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
この製造工程では、母材40の周側面を切削により平滑化した後、順次、下地層41、無機材料層42が作製される(図16(a))。続いてこの工程は、マスク作製工程において、レジスト材料により、右目用領域Aに対応する領域ARAを被覆し、かつ左目用領域Bに対応する領域ARBを露出させたマスク43Aが作製される(図16(b))。続いてこの工程は、図16(c)に示すように、第1の凹凸形状作製工程において、ラビング処理により全面に微小なライン状凹凸形状を形成する。
続いてこの工程は、マスク43Aを除去した後、図17(d)に示すように、マスク43Aとは逆に、左目用領域Bに対応する領域ARBを被覆し、かつ右目用領域Aに対応する領域ARAを露出させたマスク43Bが作製される。続いてこの工程は、図17(e)に示すように、第2の凹凸形状作製工程において、ラビング処理により全面に微小なライン状凹凸形状を形成する。
その後、製造工程は、図17(f)に示すように、レジスト除去工程において、マスク43Bを除去する。これらによりこの製造工程は、交互のマスクラビングにより配向膜13の領域A及びBに対応する凹凸形状を作製し、ロール版30を作製する。
この一連のロール版作成工程において、この実施形態では、第1実施形態について上述したと同様のマスクの設定により、領域A及びBの間の境界が蛇行するように、ロール版を作製する。
この第3実施形態では、交互のマスクラビングによりロール版を作成する場合でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更し、さらに組み合わせることができる。
すなわち上述の実施形態では、パターン位相差フィルムにおける境界を蛇行させ、またさらには境界に対して斜めに傾く凸条を作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらの構成に加えて、領域間の段差を低減させるように構成してもよい。すなわち上述の第1実施形態では、第1の無機材料層42、第2の無機材料層44を順次積層してロール版を作製していることにより(図4(f))、領域ARA、ARBで、第2の無機材料層44の厚みによる段差が発生する。パターン位相差フィルムでは、この段差までも賦型され、これにより右目用領域Aと左目用領域Bとで、段差が発生することになる。このような段差の発生は、画像表示パネルからの斜め出射光に対して、右目用領域Aと左目用領域Bの交互の繰り返しによる規則性を強調することなる。これによりこのような段差を小さくすることにより、一段と確実に他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を防止することができる。なお具体的に、第2の無機材料層44の膜厚を100μmよりも小さくして、好ましくは50μm以下として、さらにより好ましくは20μm以下として、確実に他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を防止することができる。
また上述の各実施形態の構成に加えて、パターン位相差フィルムにおける境界を幅広とするようにして、帯状領域の発生を一段と防止するようにしてもよい。なおこの場合、第1の実施形態の構成を前提とする場合には、マスク43の膜厚を厚くすれば、下層の領域ARBのこのマスク43のエッジに接する部位において、充分にラビング処理できない個所が発生し、これにより境界を拡大することができる。
また上述の各実施形態の構成に加えて、右目用領域A及び左目用領域Bの領域幅を可変(変調)することにより、右目用領域A及び左目用領域Bの繰り返しによる規則性を緩和し、帯状領域の発生を一段と防止するようにしてもよい。なおこの場合、例えば連続する右目用領域A及び左目用領域Bを一定本数毎区切ってグループ化し、各グループ単位で領域幅を可変してもよい。またランダムに、領域単位で、領域幅を可変してもよい。またさらに各領域の長手方向で領域幅を可変してもよい。
また上述の各実施形態の構成に加えて、画像表示パネル側の遮光部の構成により帯状領域の発生を一段と防止するようにしてもよい。なおこの遮光部の処理にあっては、上述の境界にかかる処理と同様に、例えば遮光部のエッジを蛇行させる場合、遮光部の幅を可変(変調)する場合等、種々の手法を広く適用することができる。
また上述の実施形態では、露光用マスクの設定により境界を蛇行させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、露光用マスクを使用しないで、直接の露光処理により母材表面にマスク43(図3(c))を作製する場合にも広く適用することができる。なおこの場合、この直接の露光に供する紫外線の操作によりマスク43のエッジを蛇行させることにより、境界を蛇行させることができる。
また上述の実施形態では、紫外線硬化性樹脂を賦型用樹脂に適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、紫外線硬化性樹脂以外の各種の賦型用樹脂を広く適用することができ、また軟化させた基材を直接ロール版に押し付けて賦型する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、賦型層により配向膜を作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、いわゆる光配向の手法を適用して配向膜を作成する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、ロール版によりパターン位相差フィルムを生産する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、平板によりパターン位相差フィルムを生産する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、液晶表示パネルの使用を前提とする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、有機ELパネル、プラズマディスプレイパネルの使用を前提とする場合にも広く適用することができ、また偏光フィルタを一体に設ける場合にも広く適用することができる。
1、61 パターン位相差フィルム
2 基材
3 配向膜
4 位相差層
5 賦型層
10 製造工程
11 供給リール
12、19 ダイ
14 加圧ローラ
15、17 紫外線照射装置
16 剥離ローラ
18 巻き取りリール
20、51 ロール版
40 母材
41 下地層
42、44 無機材料層
43 マスク
50 露光用マスク
52 凹溝
62 凸条

Claims (8)

  1. 透明フィルム材による基材上に、画像表示パネルからの出射光に対応する位相差を与える位相差層が設けられ、
    前記位相差層は、
    第1の方向に遅相軸を有する第1の領域と、前記第1の領域とは異なる第2の方向に遅相軸を有する第2の領域とが順次交互に設けられ、
    前記第1の領域と第2の領域との境界が、蛇行するように形成され、
    前記蛇行が、前記第1及び第2の領域の作製周期の規則性を緩和し、前記第1及び第2の領域の作製周期と前記画像表示パネルの遮光部の作製周期との規則性によって表示画面に生じる他の部位に比して明るさの異なる帯状領域の発生を低減する蛇行である
    パターン位相差フィルム。
  2. 前記境界の蛇行は、振幅が1μm以上、50μm以下である
    請求項1に記載のパターン位相差フィルム。
  3. 前記境界が、前記位相差層に係る液晶の未配向領域である
    請求項1又は請求項2に記載のパターン位相差フィルム。
  4. 前記第1の領域が、
    右目用画像データで駆動される前記画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える右目用領域であり、
    前記第2の領域が、
    左目用画像データで駆動される前記画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える左目用領域である
    請求項1、請求項2又は請求項3に記載のパターン位相差フィルム。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3、又は請求項4に記載のパターン位相差フィルムを配置した
    画像表示装置。
  6. パターン位相差フィルムの製造用金型において、
    前記パターン位相差フィルムは、
    透明フィルム材による基材上に、配向膜、位相差層が設けられ、
    前記位相差層は、
    第1の方向に遅相軸を有する第1の領域と、前記第1の領域とは異なる第2の方向に遅相軸を有する第2の領域とが順次交互に設けられ、
    前記パターン位相差フィルムの製造用金型は、
    賦型処理により前記配向膜の凹凸形状の作製に供する製造用金型であり、
    前記第1の領域に対応する領域と前記第2の領域に対応する領域とが交互に設けられ、
    前記第1の領域に対応する領域と第2の領域に対応する領域との境界が、蛇行するように形成された
    パターン位相差フィルムの製造用金型。
  7. 前記第1の領域が、
    右目用画像データで駆動される画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える右目用領域であり、
    前記第2の領域が、
    左目用画像データで駆動される前記画像表示パネルの画素からの出射光に対応する位相差を与える左目用領域である
    請求項6に記載のパターン位相差フィルムの製造用金型。
  8. 製造用金型を作製する製造用金型の作製工程と、
    前記製造用金型を使用した賦型処理により基材上に配向膜を作製する配向膜作製工程と、
    前記配向膜の上に位相差層を作製する位相差層作製工程とを備え、
    前記製造用金型の作製工程は、
    母材の表面に、ライン状の凹凸形状が作製された帯形状による第1の領域と、前記第1の領域におけるライン状の凹凸形状とは延長方向が異なるライン状の凹凸形状が作製された帯形状による第2の領域とが順次交互に連続するようにして、前記配向膜に係るライン状の凹凸形状を作製する凹凸形状の作製工程を備え、
    前記凹凸形状の作成工程は、
    マスクラビングにより前記第1の領域及び又は前記第2の領域に係る前記ライン状の凹凸形状を作製し、
    当該マスクラビングにかかるマスクは、前記第1の領域及び前記第2の領域の境界に対応する部位が蛇行するように形成された
    パターン位相差フィルムの製造方法。
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