JP5593564B1 - テンションパッド装置のフェルト保持構造 - Google Patents

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Abstract

本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造の一例である挿入式保持構造10は、固定外筒11と、突起付き内筒12を備えている。固定外筒11は、その内側に突起付き内筒12を配置するものであり、固定ネジ13を介して、テンションパッド装置の台座14に固定されている。また、台座14の表面に金属の帯板等の対象物への押圧部分となるフェルト15が配置される。また、固定外筒11は、スリッターラインにおいて帯板が流れてくる側の台座14の端面の長手方向に沿って固定されている。また、突起付き内筒12は、フェルト15を把持する部材である。

Description

本発明は、テンションパッド装置のフェルト保持構造に関する。詳しくは、テンションパッド方式の張力付与装置において、フェルトの脱落が生じにくく、保守が迅速かつ容易なテンションパッド装置のフェルト保持構造に係るものである。
長尺かつ幅広なシート状の金属板を長手方向に沿って複数条の帯板に連続的に裁断するスリッターラインや、各種の金属コイル巻取りラインにおいて、巻取り張力を付与する張力付与装置が使用される。
また、近年の金属コイルの表面処理は多様化、高級化しており、例えば、金属表面に各種メッキやカラー塗装を施すものや、樹脂コーティング等の表面処理を行うものが増加している。このような表面処理を行う金属コイルは傷つきやすく、例えば、本発明者が開発したベルト式巻取り張力付与装置(特許文献1参照)のベルト側で巻取り張力が付与される。
一方、金属コイルの中には、コイル表面に防錆油が塗布されたものや、すり傷がつきにくいもの、或いはすり傷がついても問題ないものが存在する。このような金属コイルには、テンションパッド方式の張力付与装置を用いて巻取り張力が付与される。
例えば、図1に、スリッターラインにおけるテンションパッド装置1の配置位置を示している。巻取り機2の前段にテンションパッド装置1が配置され、金属コイルへの巻取り張力の付与により、均一な巻取りを可能にしている。
このテンションパッド装置1では、図2に示すように、金属の帯板3を上下のフェルト4で押圧し、フェルト表面と帯板表面との摩擦力で巻取り張力を発生させる。
このテンションパッド装置1では、巻取り張力として発生する数トンの力がフェルト4にかかり、矢印Aで示す帯板3の移動方向に引っ張られることとなる。そのため、巻取り張力に見合う力でフェルト4を拘束しないとフェルト4が脱落してしまうものとなっている。
こうしたなか、フェルトを取り付ける装置の台座表面に多数の微小な突起を設け、フェルトの固定を試みたフェルトの取付け構造が存在し、例えば、特許文献2に記載の取付け構造が提案されている。
ここで、特許文献2には、装置の台座表面にサンドペーパーを貼り付けて微小な突起を設ける構造が記載されている。また、台座表面に機械加工を施し、微小な突起を設ける構造も提案されている。微小な突起により、台座表面とフェルトの間の摩擦力を高めて、フェルトを固定しようとするものである。
また、従来の取付け構造としては、固定ボルトによりフェルトを挟んで固定するものが存在する。
図2に示すように、上下に配置された台座5のライン上流側の端面には、固定ネジ6により外筒7が固定されている。また、外筒7の内側には、フェルト4の端部をフェルト止めネジ8で固定したフェルト止め金具9が配置されている。
また、図3の左図はフェルト4及びフェルト止め金具9を平面視したものである。一定間隔で取り付けられたフェルト止めネジ8によって、フェルト4の端部が挟持して固定される。また、図3の矢印Bで示すフェルト止めネジ8同士の間隔は、一般的に、約50mm〜150mmとなっている。なお、図3の右図は同構造の側面断面図である。また、固定ボルトによる類似のフェルト固定構造が前述した特許文献2にも記載されている。
特許第3686886号公報 特開平5−208214号公報
しかしながら、特許文献2に記載のサンドペーパーを用いる構造では、防錆油が塗布された金属コイルを通板する際に、フェルトに油が染み込み、台座表面に達するものとなっている。この結果、油によりサンドペーパーが剥離してしまうため、頻繁にサンドペーパーを貼り替える必要があった。
また、機械加工で台座表面に微小な突起を設けた構造でも、フェルトを介して台座表面に油が達することで、表面が滑りやすくなり、フェルトが脱落してしまう要因となっていた。
また、テンションパッド装置では、ラインの運転に伴い、フェルトの表面汚れや、金属粉の付着によるコイル表面の損傷が生じる。そのため、ラインの運転を止めて、フェルト表面の清掃や交換を行う作業が頻繁に必要となり、ラインの生産性が低下する問題も存在している。
ここで、前述した固定ボルトを用いた構造では、ボルトの数が多いため、フェルトの交換作業に非常に手間がかかってしまう。また、幅広、厚板の金属コイルの巻取り時には、大きな張力でフェルトが引っ張られるため、ボルトの部分でフェルトが断裂して、脱落してしまうことがあった。
従って、テンションパッド装置では、フェルトを充分に把持する機能と、フェルトの交換が簡単かつ迅速に行える構造が望まれている。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、フェルトの脱落が生じにくく、保守が迅速かつ容易なテンションパッド装置のフェルト保持構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のテンションパッド装置のフェルト保持構造は、所定の台座に設けられた略筒状体で長手方向に開口が形成された外筒の内側に配置される第1の片と、該第1の片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の片と、前記第1の片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の片と、前記第2の片の前記第1の片と反対側の端部に沿って前記第3の片の方向に突出して設けられると共に、前記第2の片と反対側の端部が凹凸状に形成された第4の片とを備える。
ここで、所定の台座に設けられた外筒の内側に配置される第1の片と、第1の片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の片と、第1の片の短手方向の他方の端部に沿って第2の片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の片と、第2の片の第1の片と反対側の端部に沿って設けられた第4の片によって、物体を配置可能な構造を構築することができる。即ち、各片で囲まれた領域にフェルトの端部を配置することができる。なお、ここでいう所定の台座とは、フェルトが配置されるテンションパッド装置の台座を意味する。また、フェルトは張力を付与する対象物を押圧する部分である。
また、第1の片を、テンションパッド装置の台座の対象物が巻き取られる方向とは反対側の端面にその長手方向に沿って設けられた外筒に配置することによって、装置に対象物が入ってくる側の台座の端面に物体を配置可能な構造を構築することができる。なお、対象物が巻き取られる方向とは、装置から対象物が離れていく方向を意味する。また、対象物とは、巻取り張力が付与される物体であり、例えば、金属の帯板が含まれるものである。
また、端部が凹凸状に形成された第4の片によって、台座に取付けるフェルトを保持することができる。即ち、凸の突起部分がフェルトに食い込み、把持力を生じるものとなる。また、第4の片の凹凸状の端部を、対象物が巻き取られる方向とは反対側に向けて配置することによって、巻取り張力によりフェルトが引っ張られた際に、凸の突起部分が更に食い込み、把持力を高めることができる。
また、第2の片の第1の片と反対側の端部に沿って設けられると共に、第2の片と反対側の端部が凹凸状に形成された第4の片によって、第4の片の長手方向に亘って凹凸を有することとなる。即ち、フェルトの広範囲で凸の突起部分が食い込み、把持力を高めることができる。
また、第4の片の端部の凹凸が略均等に形成された場合には、フェルト全幅に対して均等な把持力が生じ、より一層フェルトが脱落しにくいものとなる。
また、第2の片と第4の片の間で鋭角をなし、その角度が60度以上である場合には、巻取り張力によりフェルトが引っ張られた際に、引っ張られる張力の分力が凹凸の部分に向けて働き、フェルトがより一層第4の片の凸の突起部分に食い込み、更に把持力を高めることができる。
一方で、第2の片と第4の片の間の角度が60度未満の場合には、フェルトに巻取り張力が生じる前の段階での、凸の突起部分へのフェルトの引っ掛かり具合が不充分となり、フェルトを把持しづらい構造となってしまう。
また、第3の片の第1の片と反対側の端部に沿って設けられ、第3の片との間で鋭角をなす第5の片を備える場合には、第5の片によってもフェルトの端部を押さえることができる。即ち、例えば、厚みのあるフェルトの端部を各片で囲まれた領域に配置した際に、フェルトの第4の片の凸の突起部分が食い込む面と反対側の面が傾斜した第5の片の端部と接触し、第4の片の凹凸状の端部と第5の片の端部の両方でフェルトを抑えて、把持力を高めることができる。
また、第4の片の端部の凸部が略円錐状に形成された場合には、凸部がフェルトの繊維を損傷することなくフェルト内部に食い込むことになり、より一層把持力を高めることができる。
また、第4の片の端部の凹凸が略均等に形成され、隣接する凸部同士の距離の間隔が10mm〜30mmの範囲である場合には、フェルトに均等かつ充分な把持力を生じさせることができる。
一方で、隣接する凸部同士の距離の間隔が10mm未満の場合には、第4の片の端部の加工に手間がかかるものとなってしまう。また、凸部がより尖った形状となり、突起とフェルトの接触面積が小さく強い面圧となるのでフェルトの繊維が破損しやすくなる。また、隣接する凸部同士の距離の間隔が30mmを超えた場合には、第4の片の端部中の凸部の数が少なくなり、把持力が低下してしまうことになる。
また、第1の片、第2の片、第3の片及び第4の片で囲まれた領域に挿通可能な棒状体を備える場合には、棒状体でもフェルトの端部を抑えることができる。即ち、例えば、厚みのあるフェルトの端部を各内片で囲まれた領域に配置した際に、フェルトの第4の片の凸の突起部分が食い込む面と反対側の面が棒状体と接触し、第4の片の凹凸状の端部と棒状体の両方でフェルトを抑えることになる。この結果、凸部の突起部分がフェルトに更に食い込み、把持力をより高めることができる。
また、所定の台座の外筒側と反対側に位置しフェルトの端部を係止可能な係止部を備える場合には、台座の対象物が出てくる側でフェルトの端部を係止することができる。即ち、対象物を押圧する上下の台座のうち、上側の台座の対象物が出てくる側の端面に係止部を設けることで、フェルトの端部の垂れ下がりを抑え、対象物の円滑な通板を可能にする。
また、上記の目的を達成するために、本発明のテンションパッド装置のフェルト保持構造は、第1の外片と、所定の台座に配置され、かつ、前記第1の外片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の外片と、前記第1の外片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の外片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の外片と、前記第2の外片の前記第1の外片と反対側の端部に沿って前記第3の外片の方向に突出して設けられた第4の外片と、前記第1の外片、前記第2の外片、前記第3の外片及び前記第4の外片に囲まれた領域に配置される第1の内片と、該第1の内片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の内片と、前記第1の内片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の内片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の内片と、前記第2の内片の前記第1の内片と反対側の端部に沿って前記第3の内片の方向に突出して設けられると共に、前記第2の内片と反対側の端部が凹凸状に形成された第4の内片とを備える。
ここで、第1の外片と、所定の台座に配置され、かつ、第1の外片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の外片と、第1の外片の短手方向の他方の端部に沿って第2の外片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の外片と、第2の外片の第1の外片と反対側の端部に沿って設けられた第4の外片によって、物体を配置可能な構造を構築することができる。即ち、各外片で囲まれた領域にフェルトの端部及び各内片で構成される構造を配置することができる。
また、所定の台座に配置された第2の外片によって、各外片で構成される構造を台座に設けることができる。例えば、台座の端面に第2の外片をネジ構造等で固定することで、各外片で構成される構造が台座に固定されることになる。
また、第1の内片と、第1の内片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の内片と、第1の内片の短手方向の他方の端部に沿って第2の内片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の内片と、第2の内片の第1の内片と反対側の端部に沿って設けられた第4の内片によって、物体を配置可能な構造を構築することができる。即ち、各内片で囲まれた領域にフェルトの端部を配置することができる。
また、第1の外片、第2の外片、第3の外片及び第4の外片に囲まれた領域に配置される第1の内片によって、各内片で構築される構造を各外片で構築される構造の内側に配置することができる。
また、端部が凹凸状に形成された第4の内片によって、台座に取付けるフェルトを保持することができる。即ち、凸の突起部分がフェルトに食い込み、把持力を生じるものとなる。また、第4の内片の凹凸状の端部を、対象物が巻き取られる方向とは反対側に向けて配置することによって、巻取り張力によりフェルトが引っ張られた際に、凸の突起部分が更に食い込み、把持力を高めることができる。
また、第2の外片がテンションパッド装置の台座の対象物が巻き取られる方向とは反対側の端面にその長手方向に沿って設けられた場合には、装置に対象物が入ってくる側の台座の端面に物体を配置可能な構造を構築することができる。
また、上記の目定を達成するために、本発明のテンションパッド装置のフェルト保持構造は、第1の片と、所定の台座に配置され、かつ、前記第1の片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の片と、前記第1の片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の片と、前記第2の片の前記第1の片と反対側の端部に沿って前記第3の片の方向に突出して設けられると共に、前記第2の片と反対側の端部が凹凸状に形成された第4の片とを備える。
ここで、所定の台座に配置された第2の片によって、台座にフェルトの端部を配置可能な構造を構築することができる。
また、端部が凹凸状に形成された第4の片によって、台座に取付けるテンションパッドを保持することができる。即ち、凸の突起部分がフェルトに食い込み、把持力を生じるものとなる。
本発明に係るテンションパッド装置のフェルト保持構造は、フェルトの脱落が生じにくく、保守が迅速かつ容易なものとなっている。
スリッターラインにおけるテンションパッド装置の配置を示す概略図である。 従来のフェルトの保持構造を示す概略図である。 従来のフェルトの保持構造の固定部分の詳細を示す概略図である。 本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造の一例を示す概略断面図である。 固定外筒の構造の一例を示す概略斜視図(a)及び突起付き内筒の構造の一例を示す概略斜視図(b)である。 図4における矢印Z方向の断面図である。 内筒に傾斜片を設けた保持構造の一例を示す概略断面図(a)及び矢印Z方向の断面図(b)である。 内筒に丸型の押さえ棒を挿入した概略断面図(a)及び内筒に角型の押さえ棒を挿入した概略断面図(b)である。 三角形の突起形状の概略図(a)、頂部が平坦な突起形状の概略図(b)、三角形の底部が平坦な突起形状の概略図(c)、底部が半円形かつ平坦な部分で繋がった突起形状の概略図(d)及び半円形が連続した突起形状の概略図(e)である。 固定外筒と傾斜突起部を有する内筒の一例を示す概略図(a)、傾斜突起部を有する固定筒の一例を示す概略図(b)及び傾斜突起部の傾斜角度の一例を示す拡大図(c)である。 フェルト先端受けを有する保持構造の一例を示す概略図である。 テンションパッド装置の上側台座が上昇した際の様子を示す概略図である。 台座固定式のテンションパッド装置のフェルト保持構造の一例を示す概略断面図である。 図13における矢印Z方向の断面図である。 固定筒に丸型の押さえ棒を挿入した概略断面図(a)及び固定筒に角型の押さえ棒を挿入した概略断面図(b)である。 フェルト装着前の概略図(a)及び下側台座にフェルトを取り付けた状態の概略図(b)である。 上下台座にフェルトを取り付けた状態の概略図(a)及び帯板を挟圧した状態の概略図(b)である。 テンションパッド装置の概略図(a)、プーリー式ベルトブライドルの概略図(b)及び長円ドラム回転式ベルトブライドルの概略図(c)である。 突起形状の一例及びフェルトの断面を示す概略図である。 フェルトの顕微鏡拡大写真を示す図である。 金属コイルの巻取りの様子を示す模式図である。 突起板とフェルトの耐力実験の内容を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図4は、本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造の一例を示す概略断面図である。図5は、固定外筒の構造の一例を示す概略斜視図(a)及び突起付き内筒の構造の一例を示す概略斜視図(b)である。図6は、図4における矢印Z方向の断面図である。
図4に示すように、本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造の一例である挿入式保持構造10は、固定外筒11と、突起付き内筒12を備えている。
固定外筒11は、その内側に突起付き内筒12を配置するものであり、固定ネジ13を介して、テンションパッド装置の台座14に固定されている。また、台座14の表面に金属の帯板等の対象物への押圧部分となるフェルト15が配置される。なお、図4では、装置を構成する上下の台座のうち、下側の部分のみを示している。
また、固定外筒11は、スリッターラインにおいて帯板が流れてくる側の台座14の端面の長手方向に沿って固定されている。また、突起付き内筒12は、フェルト15を把持する部材である。
ここで、必ずしも、固定外筒11が固定ネジ13で固定される必要はなく、固定外筒11が台座14に固定可能であれば充分である。また、固定ネジ13の数や固定位置も特に限定されるものではない。
図5(a)に示すように、固定外筒11は、底片16と、第一側片17と、第二側片18と、第一鉤型片19及び第二鉤型片20を有している。また、各片は長手方向に略同一の長さを有し、各片が一体化して固定外筒11が構成されている。また、固定ネジ13を介して、第一側片17が台座14の端面に固定されている。
また、図5(b)に示すように、突起付き内筒12は、底片21と、第一側片22と、第二側片23と、第一鉤型片24と、第二鉤型片25及び突起部26を有している。また、各片は長手方向に略同一の長さを有し、一体化して突起付き内筒12が構成されている。
また、突起部26は、多数の凸状部がその長手方向に略均等に形成されており、フェルト15に食い込み、把持力を生じる部分となる。
ここで、必ずしも、固定外筒11及び突起付き内筒12を構成する各片が略同一の長さを有し、各片が一体化している必要はない。例えば、各々の片の長さが異なる場合や、別体を接続して形成されるものであってもよい。
また、突起部26の形状と大きさは特に限定されるものではなく、対象となるフェルト15に対して把持力を生じるものであれば充分である。但し、フェルト15に対して均等な把持力を生じさせやすくなる点から、突起部26の凸状部がその長手方向に略均等に形成されることが好ましい。
また、必ずしも、固定外筒11が第二鉤型片20を有する必要はなく、また、突起付き内筒12が第一鉤型片24を有する必要はない。固定外筒11の内部に突起付き内筒12が配置可能であれば充分である。例えば、第二鉤型片20及び第一鉤型片24がない構造でも、固定外筒11の内部に突起付き内筒12を配置した際の固定外筒11の内側との隙間が小さいものであれば、充分に配置が可能となる。
図6に示すように、フェルト15の端部は、突起付き内筒12の内部に配置され、さらに固定外筒11に収納されており、台座14側の長手方向領域に突起部26を持つ片が配置された状態となる。また、突起部26が長手方向に亘ってフェルト15に刺さって食いついているため、台座14側のフェルト15の全幅に亘って把持されるものとなる。
本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造では、フェルトの把持力を更に高める構造として、以下の実施の形態も採用しうる。なお、ここで示す構造は、本発明の実施の形態の1つであり、本発明は以下の構造に限定されるものではない。
図7は、内筒に傾斜片を設けた保持構造の一例を示す概略断面図(a)及び、矢印Z方向の断面図(b)である。図8は、内筒に丸型の押さえ棒を挿入した概略断面図(a)及び内筒に角型の押さえ棒を挿入した概略断面図(b)である。
図7(a)に示すように、挿入式保持構造27では、突起付き内筒28が傾斜片29を有している。傾斜片29は、突起付き内筒28の長手方向に亘って形成され、内筒の内側に向けて曲がった形状となっている。なお、固定外筒11及び突起付き内筒28の傾斜片29以外の構造は、前述した挿入式保持構造10と同様であり、その説明を省略する。
フェルト15の端部が突起付き内筒28の内部に配置され、台座14側の長手方向領域に突起部26を持つ片が配置された状態となる。また、フェルト15の端部の突起部26が接触する領域の反対側では、傾斜片29がフェルト15を押さえる構造となっている。図7(b)では、フェルト15が、左右両側から突起部26及び傾斜片29によって挟まれている様子を示している。
即ち、フェルト15の端部の両面が、突起部26及び傾斜片29により把持されるものとなり、フェルト15がより一層脱落しにくい構造となっている。
さらに、本発明の他の実施の形態として、棒状体を挿入して、フェルトの端部を押さえて把持力を高める構造も考えられる。図8(a)に示す構造では、前述した固定外筒11及び突起付き内筒12から構成される挿入式保持構造10に、筒状の丸棒30を差し込んでいる。また、図8(b)では、同様に角棒31を差し込んでいる。
丸棒30及び角棒31は、突起付き内筒12の内側に挿入可能な大きさであり、かつ、突起付き内筒12と同程度の長さを有する物体である。フェルト15を取り付けた突起付き内筒12を固定外筒の内部に配置した後に、突起付き内筒12に丸棒30または角棒31を挿入するものとなっている。
丸棒30及び角棒31は、フェルト15の端部の突起部26が接触する領域の反対側を押さえ、突起部26と共に、フェルト15を挟むことにより突起がより深く食い込むので把持力を高める効果がある。
ここで、丸棒30及び角棒31の大きさや長さは特に限定されるものでなく、突起付き内筒12の内部に挿入可能かつフェルト15を押さえることが可能なものであれば充分である。また、その形状も限定されるものではない。フェルトの厚みに応じて、適宜選択することができる。但し、フェルトをしっかりと押さえる観点から、突起付き内筒と同程度の長さを有することが好ましい。
本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造では、テンションパッド装置を構成するフェルトの硬度や厚み等によって、突起付き内筒の突起部の形状を変更することが考えられる。図9に、突起形状の一例を示す。
例えば、図9(a)に示す突起部32は、三角形を連続的に形成して、頂点がフェルトに食い込む形状となっている。また、隣接する頂点同士の距離、つまり、突起のピッチが10mm〜20mmの範囲内で形成されている。
ここで、必ずしも、突起のピッチが10mm〜20mmの範囲内で形成される必要はない。但し、突起部の作成が容易である点及びフェルトに対する充分な把持力を生じさせることが可能な頂点の大きさ及び数を確保する点から、突起のピッチが10mm〜20mmの範囲内で形成されることが好ましい。
また、必ずしも、突起のピッチが一定の範囲内で形成される必要はなく、フェルトを保持できれば充分であり、巻取り張力の付与対象となる対象物の種類やフェルトの種類によって変動してよい。例えば、対象物が非鉄金属の場合には、鉄鋼コイルよりも低い巻取り張力で充分なので、非鉄金属コイル用のテンションパッド装置では突起のピッチを、例えば、30mmに設定してもよい。即ち、突起のピッチが10mm〜30mmの範囲内で形成されてよい。また、その他、対象物や素材の条件によっては、突起のピッチが30mmを超えて設定されることも考えられる。
また、図9(b)に示す突起部33は、頂部が平坦な突起形状を有し、図9(c)に示す突起部34は、三角形の底部が平坦な突起形状を有している。さらに、図9(d)に示す突起部35は、底部が半円形かつ平坦な部分で繋がった突起形状を有している。また、図9(e)に示す突起部26は、半円形が連続した突起形状を有し、これは、前述した図5(b)に記載の突起付き内筒12の突起部26の形状である。
このように、突起付き内筒の突起部の形状は、フェルトの種類に合わせて種々異ならせることができる。また、ここで示した突起部の形状は、あくまで一例であり、本発明における突起部の形状は、対象のフェルトに把持力を生じさせることができる範囲で適宜変更することができる。
また、本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造では、突起付き内筒の突起部を持つ片に角度を付けて、フェルトへの把持力を高める構造を採用しうる。なお、ここで示す構造は、本発明の実施の形態の1つであり、本発明は以下の構造に限定されるものではない。
図10は、固定外筒と傾斜突起部を有する内筒の一例を示す概略図(a)、傾斜突起部を有する固定筒の一例を示す概略図(b)及び傾斜突起部の傾斜角度の一例を示す拡大図(c)である。
図10(a)に示すように、突起付き内筒の突起部58を持つ片は、傾斜して形成され、突起部58がフェルト15に食い込む形状となっている。同様に、図10(b)に示す固定筒の突起部58を持つ片も傾斜して形成され、フェルト15に食い込む形状となっている。なお、図10(b)に示す固定筒の詳細については後述する。
図10(c)に示すように、突起部58を持つ傾斜片63は、内筒の第一側片64との間で約60度の角度をなすように設けられている。換言すると、傾斜片63は水平方向に対して約30度傾いていることになる。これにより、図中の矢印Fの向きで示す巻取り張力がフェルト15に働いた際に、矢印fで示す方向に分力が生じ、フェルト15が突起部により深く食い込むこととなる。この結果、フェルトの把持力をより一層高めることができる構造となっている。
ここで、傾斜片63と第一側片64のなす角度の60度は一例であり、この角度に限定されるものではない。但し、フェルトを突起付き内筒に取り付ける際に、食い付きをよくし、フェルトの把持力を高める点から、この角度が60度以上の鋭角に設定されることが好ましい。
本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造では、フェルトの先端の脱落防止を考慮した実施の形態も存在する。なお、ここで示す構造は、本発明の実施の形態の1つであり、本発明は以下の構造に限定されるものではない。
図11は、フェルト先端受けを有する保持構造の一例を示す概略図である。図12は、テンションパッド装置の上側台座が上昇した際の様子を示す概略図である。
図11に示すように、テンションパッド装置36は、上側台座37及び下側台座38と、各々に配置される上側フェルト39、下側フェルト40から構成されている。また、上側台座37は、油圧シリンダによって昇動可能に支持されたフレーム(図示せず)に取り付けられ、固定された下側台座38との間で帯板3を挟圧する。
また、上側フェルト39及び下側フェルト40は、前述した固定外筒11と突起付き内筒12から構成される挿入式保持構造10で、ライン上流側の端部が保持されている。なお、図中の矢印Aが、帯板3が流れていく方向を示している。
また、上側台座37のライン下流側の端面には、フェルト先端受け41が、固定ネジ42によって取り付けられている。フェルト先端受け41は、上側台座37の端面の長手方向に沿って形成され、上側フェルト39の先端を保持することができる。図12に示すように、上側フェルト39の先端を保持することで、上側台座37が矢印Cの方向に上昇した際にフェルトの脱落を防ぐことができる。
ここで、フェルト先端受け41の形状及び固定方法は特に限定されるものではなく、上側フェルト39の先端側が保持可能な構造となっていれば充分である。
以上までは、固定外筒及び突起付き内筒の組合せによるテンションパッド装置のフェルト保持構造の一例を示したが、本発明の実施の形態としては、以下のようなテンションパッド装置のフェルト保持構造も考えられる。
図13は、台座固定式のテンションパッド装置のフェルト保持構造の一例を示す概略断面図である。図14は、図13における矢印Z方向の断面図である。図15は、固定筒に丸型の押さえ棒を挿入した概略断面図(a)及び固定筒に角型の押さえ棒を挿入した概略断面図(b)である。
図13に示すように、台座固定式保持構造43は、フェルト15を内側に配置する固定筒44と、固定筒44を台座14に固定する固定ネジ45を有している。
固定筒44は、スリッターラインにおいて帯板3が流れてくる側の台座14の端面の長手方向に沿って固定されている。また、固定筒44は、フェルト15を把持する部材である。
固定筒44は、底片46と、第一側片47と、第二側片48と、第一鉤型片49と、第二鉤型片50及び突起部51を有している。また、各片は長手方向に略同一の長さを有し、各片が一体化して固定筒44が構成されている。また、固定ネジ45を介して、第一側片47が台座14の端面に固定されている。
また、突起部51は、多数の凸状部がその長手方向に略均等に形成されており、フェルト15に食い込み、把持力を生じる部分となる。
ここで、必ずしも、固定筒44が第2鉤型片50を有する必要はなく、フェルト15の端部が保持可能であれば充分である。
図14に示すように、フェルト15の端部は、固定筒44の内部に配置され、台座14側の長手方向領域に突起部51を持つ片が配置された状態となる。また、突起部51の長手方向に亘ってフェルト15に突起部51が食い込んでいるため、台座14側のフェルトの全幅に亘って把持されるものとなる。
このように、台座固定式保持構造43では、テンションパッド装置の台座に直接、フェルト15の端部を配置可能な固定筒44を設けたものとなっている。
また、台座固定式保持構造43についても、図15(a)及び図15(b)に示すような棒状体を挿入して、フェルトの端部を押さえて把持力を高める構造が採用しうる。図15(a)には、前述した筒状の丸棒30を差し込んだ状態を、図15(b)には、前述した角棒31を差し込んだ状態をそれぞれ示している。
丸棒30及び角棒31は、フェルト15の端部の突起部51が接触する領域の反対側を押さえ、突起部51と共に、フェルト15を挟み、把持力を高めている。
以下、本発明について、前述した挿入式保持構造10を用いたテンションパッド装置へのフェルトの取付けと帯板の通板の流れを示し、本発明の理解に供する。
図16は、フェルト装着前の概略図(a)及び下側台座にフェルトを取り付けた状態の概略図(b)である。図17は、上下台座にフェルトを取り付けた状態の概略図(a)及び帯板を挟圧した状態の概略図(b)である。
図16(a)に示すように、テンションパッド装置36の上側台座37には、固定外筒11及びフェルト先端受け41が取り付けられている。また、下側台座38には、固定外筒11が取り付けられている。その状態から、上側台座37を矢印Dの方向に上昇させる。
次に、図16(b)に示すように、突起付き内筒12に下側フェルト40を取り付けたものをライン外で準備し、下側台座38の固定外筒11に挿入する。
同様に、図17(a)に示すように、突起付き内筒12に上側フェルト39を取り付けたものをライン外で準備し、上側台座37の固定外筒11に挿入する。また、この際に、上側フェルト39の先端を折り曲げてフェルト先端受け41に装着した状態にする。以上の流れにより、テンションパッド装置36にフェルトが装着される。
スリッターラインを作動し、帯板3を通板したら、図17(b)に示すように、上側台座37を矢印Eの方向に下降させる。そして、圧下装置(図示せず)で帯板3を挟圧して矢印Aの方向に帯板3の巻取りを開始すると、フェルトとの摩擦力により帯板3へ巻取り張力が付与される。
ここで、上側フェルト39及び下側フェルト40は、突起付き内筒12の突起部により端部が保持される。また、フェルトが矢印Aの方向に引っ張られることで、突起部がフェルトにより一層食い込み、把持力が高まるものとなっている。
また、フェルトの装着や取り外しは、固定外筒11に、フェルトを取り付けた突起付き内筒12を差し込むだけなので、容易に行うことができる。また、突起付き内筒12へのフェルトの取付けも、フェルトの端部を内筒の内側に入れて、突起部と接触させるだけなので、非常に簡単かつ迅速に行うことができる。
また、上記では、一般的なテンションパッド装置(図18(a)参照)に本発明の構造を使用する例を示したが、その他の巻取り張力付与装置にも適用することができる。例えば、プーリー式ベルトブライドル(図18(b)参照)や、長円ドラム回転式ベルトブライドル(図18(c)参照)といった、テンションパッドを併用した巻取り張力付与装置にも使用可能である。
続いて、本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造におけるフェルトの保持力を確認するために行った検討内容について以下説明する。
図19は、突起形状の一例及びフェルトの断面を示す概略図である。図20は、フェルトの顕微鏡拡大写真を示す図である。図21は、金属コイルの巻取りの様子を示す模式図である。図22は、突起板とフェルトの耐力実験の内容を示す模式図である。
(1)突起部の形状
ここでは、図19に示すような突起形状を有する突起部52について検討を行った。突起部52には、先端53が略円錐状に尖った突起板59が長手方向に亘って均等な間隔で形成されている。また、隣接する先端53同士の距離、即ち、突起のピッチが約12mm、突起板59の底部にあたる部分の長さが約9mmとなっている。また、隣接する突起板59同士の間には、略平坦な領域が形成され、その長さが約3mmとなっている。また、先端53の頂点の角度は約60度となっている。
また、フェルト54は、約10mmの厚みを有しており、約25μm径の長尺繊維が絡み合って、不織布シート状に形成されたものである。この突起部52をフェルト54に接触させた場合、突起板59の先端53がフェルト54の繊維の間に入り込み、約8mmの長さ食い込む状態となる。なお、図20は、フェルト54を顕微鏡観察(倍率100倍)した際の極細長尺な繊維が絡まった状態を表している。
ここで、前述したように、本発明の構造において、突起部の形状は特に限定されるものではない。但し、突起部52のように先端53が略円錐状に形成されることで、フェルト54の長尺繊維が突起部によって切断されずに食いつくことになり、把持力を維持しやすくなることから、強い巻取り張力が発生するテンションパッド装置では、突起部の先端が略円錐状に形成されることが好ましい。
(2)巻取り張力の理論値
テンションパッド装置を用いる金属コイルのコイル幅として、一般的に、1,500mmのコイル幅を有するものが多く見られる。図21に示すように、例えば、板厚3mm、コイル幅が1,500mmの鉄鋼コイル55が巻取り機56で充分に堅くしっかりと巻き取られるためには、約4,500kgの巻取り張力を付与する必要がある。この巻取り張力をテンションパッド装置57の摩擦ブレーキで付与するためには、上下2枚のフェルト54で挟圧することから、1枚のフェルトあたり約2,250kgの巻取り張力を負担する必要が生じる。
ここで、図19で示した突起部52でフェルト54を固定する場合、突起部52の突起のピッチの約12mm、コイル幅1,500mmの値から、1枚のフェルト54に対して、概算で125個の突起板59が存在することになる。また、1枚のフェルトにかかる負荷が約2,250kgであるため、突起板59の1個あたり、約18kgの負荷に耐えるものでなければならない。そこで、フェルト54と突起板59について、以下の引っ張り試験を行い、突起板59とフェルト54の張力に対する耐久性を確認した。
(3)引っ張り試験の方法及びその結果
引っ張り試験では、図22に示すように、1枚の突起板59を万力台60で挟み、フェルト54を突き刺した状態とした。このフェルト54を更にバネばかり61に接続し、矢印Fの方向に張力を付与して、バネばかり61で測定した力の大きさにより、突起板59とフェルト54の耐久性を確認した。
上記試験の結果、1枚の突起板59は、約60kgの張力で引っ張った際にも、フェルト54を断裂することなく保持することが確認できた。換言すれば、1枚のフェルト54に対して、突起板59が125個存在し、これが上下2段に設けられることから、突起部52を有する保持構造では、約15,000kgの巻取り張力にも耐えうるものであると言える。即ち、本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造は、充分にフェルトの保持が可能な構造であることが明らかとなった。
また、上記試験では、約10mmの厚みのフェルト54の耐用力は、1枚の突起板59あたり約60kgまでは充分であることを確認した。ここで、約5mmの厚みのフェルトの利用も考慮すると、1枚の突起板59あたりの耐用力を半分の約30kgとして必要な突起数を計算する。コイル幅1,500mmの上下2段からなるテンションパッド装置における必要張力を4,500kgとして、突起数は75個(4500/(30×2))となる。即ち、コイル幅1,500mmに75個の突起が存在し、突起のピッチは約20mmとなる。よって、突起のピッチを約20mmに設定することで、約5mmの厚みのフェルトに対しても、充分利用可能であることが明らかである。
以上のように、本発明を適用したテンションパッド装置のフェルト保持構造は、テンションパッドの脱落が生じにくく、保守が迅速かつ容易なものとなっている。
1 テンションパッド装置
2 巻取り機
3 帯板
4 フェルト
5 台座
6 固定ネジ
7 外筒
8 フェルト止めネジ
9 フェルト止め金具
10 挿入式保持構造
11 固定外筒
12 突起付き内筒
13 固定ネジ
14 台座
15 フェルト
16 底片
17 第一側片
18 第二側片
19 第一鉤型片
20 第二鉤型片
21 底片
22 第一側片
23 第二側片
24 第一鉤型片
25 第二鉤型片
26 突起部
27 挿入式保持構造
28 突起付き内筒
29 傾斜片
30 丸棒
31 角棒
32 突起部
33 突起部
34 突起部
35 突起部
36 テンションパッド装置
37 上側台座
38 下側台座
39 上側フェルト
40 下側フェルト
41 フェルト先端受け
42 固定ネジ
43 台座固定式保持構造
44 固定筒
45 固定ネジ
46 底片
47 第一側片
48 第二側片
49 第一鉤型片
50 第二鉤型片
51 突起部
52 突起部
53 先端
54 フェルト
55 鉄鋼コイル
56 巻取り機
57 テンションパッド装置
58 突起部
59 突起板
60 万力台
61 バネばかり
63 傾斜片
64 第一側片

Claims (12)

  1. 所定の台座に設けられた略筒状体で長手方向に開口が形成された外筒の内側に配置される第1の片と、
    該第1の片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の片と、
    前記第1の片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の片と、
    前記第2の片の前記第1の片と反対側の端部に沿って前記第3の片の方向に突出して設けられると共に、前記第2の片と反対側の端部が凹凸状に形成された第4の片とを備える
    テンションパッド装置のフェルト保持構造。
  2. 前記所定の台座は対向する2つの台座の少なくとも一方であり、対向する面に摩擦性を有するフェルトが配置可能に構成され、
    対向する2つの台座の少なくとも一方に連結されると共に、一方の台座を他方の台座と対向する面で接近または離反せしめる駆動部を備える
    請求項1に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  3. 前記第4の片の端部は凹凸が略均等に形成された
    請求項1または請求項2に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  4. 前記第2の片と前記第4の片の間で鋭角をなし、その角度が60度以上である
    請求項1または請求項2に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  5. 前記第3の片の前記第1の片と反対側の端部に沿って設けられ、前記第3の片との間で鋭角をなす第5の片を備える
    請求項1または請求項2に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  6. 前記第4の片の端部は凸部が略円錐状に形成された
    請求項1または請求項2に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  7. 前記第4の片の端部は凹凸が略均等に形成され、隣接する凸部同士の距離の間隔が10mm〜30mmの範囲である
    請求項1または請求項2に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  8. 前記第1の片、前記第2の片、前記第3の片及び前記第4の片で囲まれた領域に挿通可能な棒状体を備える
    請求項1または請求項2に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  9. 前記所定の台座の前記外筒と反対側に位置しフェルトの端部を係止可能な係止部を備える
    請求項1または請求項2に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  10. 第1の外片と、
    所定の台座に配置され、かつ、前記第1の外片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の外片と、
    前記第1の外片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の外片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の外片と、
    前記第2の外片の前記第1の外片と反対側の端部に沿って前記第3の外片の方向に突出して設けられた第4の外片と、
    前記第1の外片、前記第2の外片、前記第3の外片及び前記第4の外片に囲まれた領域に配置される第1の内片と、
    該第1の内片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の内片と、
    前記第1の内片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の内片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の内片と、
    前記第2の内片の前記第1の内片と反対側の端部に沿って前記第3の内片の方向に突出して設けられると共に、前記第2の内片と反対側の端部が凹凸状に形成された第4の内片とを備える
    テンションパッド装置のフェルト保持構造。
  11. 前記第2の外片はテンションパッド装置の台座の対象物が巻き取られる方向とは反対側の端面にその長手方向に沿って設けられた
    請求項10に記載のテンションパッド装置のフェルト保持構造。
  12. 第1の片と、
    所定の台座に配置され、かつ、前記第1の片の短手方向の一方の端部に沿って設けられた第2の片と、
    前記第1の片の短手方向の他方の端部に沿って前記第2の片が設けられた方向と同じ方向に設けられた第3の片と、
    前記第2の片の前記第1の片と反対側の端部に沿って前記第3の片の方向に突出して設けられると共に、前記第2の片と反対側の端部が凹凸状に形成された第4の片とを備える
    テンションパッド装置のフェルト保持構造。
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