JP5593168B2 - 画像形成装置及びトナー消費量算出方法 - Google Patents

画像形成装置及びトナー消費量算出方法 Download PDF

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Description

本発明は、複写機や複合機等の画像形成装置の分野に属し、特に、トナーの消費量を算出する技術に関するものである。
電子写真方式の複写機やプリンターには、画像形成のたびにトナーの消費量を算出し、その算出結果にもとづいて、トナー残量をパネル表示するものがある。
ここで、トナー残量の検知方法としてセンサー等を用いる方法があるが、このような方法によると、小型化や省スペース化による機構上の制約を受けたり、部品追加や設計変更によるコストが増加する等の問題が生ずる。
このため、画像出力のたびに印字ドット数をカウントし、この印字ドット数に1ドット当たりのトナー量を乗じることによってトナー消費量を求める方法が多く採用されている。
ところが、電子写真方式を用いた画像形成装置においては、感光体ドラムからの電界の影響を受けるため、印字ドットのパターンによっては単位ドット当たりのトナー量が変化することがある。
このため、画像のエッジ部に配置される印字ドットは、印字ドットが網羅的に配置された部分(ベタ部)よりも多くトナーが消費されることとなり(これをエッジ効果という)、結果としてトナー消費量の算出に誤差が生ずることとなっていた。また、印字ドットの連続数(線幅)が異なると単位ドットにおけるエッジ効果の作用が変化するため、線幅の違いによってもトナー消費量の算出に誤差生じていた。
このため、印字画素の連続数に応じた重み係数を予め準備しておき、画素ごとに対応する重み係数を乗じて1画素当たりのトナー消費量を求め、これを画像に含まれるすべての画素について積算することによって1ページの画像のトナー消費量を算出する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−98185号公報
しかしながら、このような従来のトナー消費量の算出方法では、画像属性に拘わらず全画素に対して均一に演算処理が行われるため以下に示す弊害が生じていた。
例えば、従来のトナー消費量の算出方法は、印字画素が比較的連続する文字部に対しては有効だが、写真などからなる階調部は、画素のオン/オフパターンが高密度に繰り返され、複雑なドットパターンが多く存在するため、線間によるエッジ効果を考慮しない上述の方法では、トナー消費量の算出に大きな誤差が生ずる問題となっていた。
また、線間の変化に応じたトナー消費量の重み付けをトナー消費量の算出処理に加えたとしても、実際にそのような係数を階調部に存在する莫大な数のドットパターンに対応して準備することは困難であり、また、そのような重み付けの係数を用いた演算処理も膨大なものとなり現実的ではなかった。
したがって、従来のトナー消費量の算出方法が、仮に文字部に対しては有効であったとしても、階調部に対しては有効でない場合が多く、結果、総トナー消費量の算出精度としては低いものとなっていた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、画像属性に応じた適切なトナー消費量算出処理を行うことにより、トナー消費量の算出精度の高い画像形成装置及びトナー消費量算出方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明の画像形成装置は、対象画像に含まれる各画素の属性データにもとづき、各画素が文字部か階調部かを識別する画像属性識別部と、前記文字部又は階調部に応じた所定の演算処理を行って前記対象画像の形成に用いるトナーの消費量を算出するトナー消費量算出部とを備えるようにしてある。
また、本発明のトナー消費量算出方法は、対象画像に含まれる各画素の属性データにもとづき、各画素が文字部か階調部かを識別するステップと、前記文字部又は階調部に応じた所定の演算処理を行って前記対象画像の形成に用いるトナーの消費量を算出するステップとを有する方法としている。
本発明によれば、トナー消費量を精度良く算出することができる。
本発明の一実施形態に係る複写機の概略構成図である。 本実施形態に係る複写機の電気的な構成の一例を示すブロック図である。 γ補正曲線の一例を示す図である。 (a)は、ディザ処理に用いる閾値テーブルの一例を示す図、(b)は、ディザマトリクスを示す図である。 (a)は、画素値が「75」である場合においてディザ処理を行うときの各ブロックについてのオンデューティの設定方法を説明するための図、(b)は、画素値が「75」である場合においてディザ処理を行ったときに用紙に形成される画像の一例を示す図である。 画素値とトナー消費量との関係を示すグラフを表した図である。 階調値補正テーブルの一例を示す図である。 本実施形態に係るトナー消費量の算出処理を説明するための画像を示した図である。 線幅と線間からなる画素パターンの区分にもとづく補正例を示す図である。 センサー読取値と付加補正係数(消費量補正係数2)との相関を示す図である。 トナー消費量算出補正に用いるパターン画像の一例を示した図である。 濃度補正処理及びキャリブレーション処理を示すフローチャートである。 キャリブレーション後に実施される画像形成動作を示すフローチャートである。 トナー消費量の算出処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の一実施態様である複写機の概略構成図である。
図1に示すように、複写機1の内部には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の各色別に画像形成部2C、2M、2Y、2K(これらをまとめて画像形成部2という)が並設されている。
画像形成部2は、用紙に対するカラー画像の形成(印刷)を行うものであり、画像形成部2C、2M、2Y及び2Kは、それぞれ、例えば、アモルファスシリコンからなる感光体ドラム(像担持体)3、この感光体ドラム3の周囲に配設された帯電部4、露光部5、現像部6及び感光体クリーニング部7を備えている。
帯電部4は、感光体ドラム3の表面全体を均一に所定電位に帯電させるものである。
露光部5は、画像データのパルス信号に基づき生成されたレーザー光(レーザービーム)を感光体ドラム3の表面に照射し、この感光体ドラム3の表面上に静電潜像を形成するものである。
現像部6は、感光体ドラム3に形成された静電潜像に対してトナー供給部8から供給されるトナー(現像剤)を付着させることで、トナー像として静電潜像を顕在化させるものである。
感光体クリーニング部7は、後述する中間転写ベルト(中間転写体)10へのトナー画像の一次転写終了後、中間転写ベルト10に転写されずに感光体ドラム3の表面に残ったトナーを除去するものである。
画像形成部2の下方には、感光体ドラム3の表面に顕在化したトナー像の中間転写(一次転写)を行うための中間転写ローラー9(一次転写ローラー)及び中間転写ベルト(中間転写体)10が配設されている。中間転写ベルト10は、ベルト状の被転写体であり、各感光体ドラム3と対向配置された中間転写ローラー9によって感光体ドラム3に押圧された状態で、駆動ローラー11〜13によって無端回転するように構成されている。
感光体ドラム3上に形成される各色のトナー像は、無端回転される中間転写ベルト10上に、それぞれタイミングを合わせて、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの順に転写されて重ね合わされる。これにより中間転写ベルト10上にC,M,Y,Kの4色からなるカラー画像が形成される。
駆動ローラー13と対向する位置には、中間転写ベルト10を介して二次転写ローラー14が設けられている。二次転写ローラー14は、後述の制御部33(図2参照)からの転写バイアスによって中間転写ベルト10上のカラー画像を用紙(記録媒体)へ転写するものである。
また、複写機1は、画像形成部2へ向けて給紙を行う給紙部15を備えている。給紙部15は、各サイズの用紙を収納する給紙カセット151、用紙が搬送される経路である搬送路152、及び、搬送路152中の用紙の搬送を行う搬送ローラー153等を備え、給紙カセット151から1枚ずつ取り出された用紙を画像形成部2、すなわち、二次転写ローラー14の位置へ向けて搬送する。なお、給紙部15は、二次転写処理された用紙を定着部16へ搬送し、この定着処理された用紙を複写機本体上部の用紙排紙トレイ17へ排出する。
搬送路152における二次転写ローラー14より下流側の適所には、定着部16が設けられている。定着部16は、用紙に転写されたトナー像を定着させるものである。定着部16は、ヒートローラー161及び圧ローラー162からなり、ヒートローラー161の熱によって用紙上のトナーを溶かし、圧ローラー162によって圧力をかけてトナーを用紙上に定着させる。
また、複写機1は、除電クリーニング18を備えている。除電クリーニング18は、中間転写ベルト10上のトナー(残留トナー)を除去(回復)するものである。除電クリーニング18は、図略のクリーニング電極及びクリーニングブラシ(回転ブラシ)からなり、クリーニング電極によってトナーの帯電電荷と逆極性のクリーニングバイアスをクリーニングブラシに印加し、これによる静電電力によって中間転写ベルト10上のトナーをクリーニングブラシに移動させることでトナー除去を行う。
複写機1の上部には、原稿読取部20と原稿給送部24とが設けられている。
原稿読取部20は、CCD(Charge Coupled Device)及び露光ランプ等からなるスキャナー部21と、ガラス等の透明部材により構成された原稿台22及び原稿読取スリット23とを備える。
CCDは、例えば、複数の光電変換素子が主走査方向に配列されてなる光電変換素子列が、副走査方向に3列並べられ、1列にはR(レッド)のフィルターが配設され、他の1列にはG(グリーン)のフィルターが配設され、他の1列にはB(ブルー)のフィルターが配設された構成を有するラインセンサーである。なお、以下の説明においては、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のフィルターがそれぞれ配設された副走査方向に並ぶ3つの光電変換素子を1つの画素というものとする。このとき、1つの画素から、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色成分の画像データがそれぞれ出力される。
スキャナー部21は、図略の駆動部によって移動可能に構成され、原稿台22に載置された原稿を読み取るときは、原稿台22に対向する位置で原稿面に沿って移動され、原稿画像を走査しつつ取得した画像データを制御部33(図2参照)へ出力する。また、原稿給送部24により給送された原稿を読み取るときは、原稿読取スリット23と対向する位置に移動され、原稿読取スリット23を介して原稿給送部24による原稿の搬送動作と同期して原稿の画像を取得し、その画像データを制御部33へ出力する。
原稿給送部24は、原稿を載置するための原稿載置部25と、画像読み取り済みの原稿を排出するための原稿排出部26と、原稿載置部25に載置された原稿を1枚ずつ繰り出して原稿読取スリット23に対向する位置へ搬送し、原稿排出部26へ排出するための給紙ローラーや搬送ローラー(図示せず)等からなる原稿搬送機構27を備える。原稿搬送機構27は、さらに原稿を表裏反転させて原稿読取スリット23と対向する位置へ再搬送する用紙反転機構(図示せず)を備え、原稿の両面の画像を、原稿読取スリット23を介してスキャナー部21から読み取り可能にしている。
また、原稿給送部24は、その前面側が上方に移動可能となるように前記本体に対して回動自在に設けられている。原稿給送部24の前面側を上方に移動させて原稿台22の上面を開放することにより、原稿台22の上面に読み取り原稿、例えば、見開き状態にされた書籍等を操作者が載置できるようになっている。
図2は、複写機1の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、複写機1は、ネットワークI/F部30、記憶部40、ユーザーインターフェイス部50、画像形成部2及び制御部33を備えている。
ネットワークI/F部30は、LAN等のネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(外部装置)との間における種々のデータの送受信を制御するものである。記憶部40は、ネットワークI/F部30を介してパーソナルコンピュータ等から送信されてきた画像データや原稿読取部20の読み取り動作で得られた画像データを一時的に記憶するものである。
ユーザーインターフェイス部50は、複写機1のフロント部に設けられ、ユーザーによる各種指示入力が行われる入力キーとして機能したり、所定の情報を表示したりするものである。画像形成部2は、図1に示す画像形成部2C,2M,2Y,2Kに相当するものであり、記憶部40に記憶されるなどした画像データにもとづいて用紙に対する画像の形成(印刷)を行うものである。
濃度センサー19は、各感光体ドラム3や中間転写ベルト10に形成された濃度パッチやパターン画像の濃度を算出するものであり、主に後述する濃度補正処理時やトナー消費量測定の前処理として利用される。
制御部33は、各種制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、データを一時的に保管する機能や作業領域としての機能を有するRAM(Random Access Memory)、及び、制御プログラム等をROMから読み出して実行するマイクロコンピュータやASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用のハードウェア回路などからなり、上記各部に対する各種制御信号の送受信を行い、複写機1全体の動作制御を司るものである。
制御部33は、図2に示すように、画像処理部331と、中間調γ補正処理部332と、疑似中間調処理部333と、濃度補正処理部334と、エッジ補正部335と、パルス幅変調部336と、レーザードライバ337と、ピクセルカウント部338と、ドットカウント部339とを備える。なお、ピクセルカウント部338とドットカウント部339とを併せて消費量算出部と称する。
画像処理部331は、原稿読取部20から受信した画像データに対して原稿に対する光源の照明むらやCCDにおける各受光センサーの感度バラツキ等に起因する画像データのバラツキを補正するシェーディング補正、CCDの各色成分のラインセンサー間隔によるずれを補正するCCDライン補正、RGB各色の波長の相違、及び、スキャナー部21が有する図略の光学系の特性に起因する色ずれを補正する色収差補正、図略の光学系によるCCDへの入射光の「ぼけ」を補正してメリハリの効いた画像データに変換するMTF補正、画素毎にRGB各色の画素値に含まれる混色成分を除去する補正を施す色補正等の各種補正処理を行うものである。
また、画像処理部331は、画像属性識別部3311を備え、原稿読取部20から受信した画像データを解析し、各印字画素が、写真などからなる階調部の画像データを構成する画素か否か、文字などからなる文字部の画像データを構成する画素か否かを識別し、階調部の画像データは中間調γ補正処理部332に出力し、文字部の画像データはエッジ補正部335に出力する。
中間調γ補正処理部332は、C,M,Y,Kの色成分毎に画像データの階調特性を変更する中間調γ補正処理を行うものであり、本実施形態では、階調部の画像データに対する中間調γ補正処理を行う。
図3(a)は、画像処理部331から中間調γ補正処理部332に入力される階調部の画像データの各画素データが示す画素値を横軸、画像の濃度を縦軸として、両者の関係(以下、現像特性という)を示したグラフであり、点線で示すグラフL1は、理想的な関係を示すグラフであり、グラフL2は、誤差が生じた場合の関係を示すグラフである。また、図3(b)は、中間調γ補正処理に用いる中間調γ補正曲線を示すグラフL3を表した図である。
中間調γ補正処理は、図3(a)に示すように、実際の現像特性(例えばグラフL2で示される現像特性)が目標の現像特性(グラフL1)と異なる場合に、図3(b)に示すように、中間調γ補正処理部332に入力された各画素データ(以下、入力画素データという)が示す各画素値を、例えば工場出荷時に設定された目標の現像特性(グラフL1)が得られるように変換(加工)することにより画像の明るさや色の彩度等を調整するものであり、この画素値の変換に、図3(b)に示すような中間調γ補正曲線(L3)が使用される。
例えば、図3(a)に示すように、画像処理部331から取得したある画像データ(入力画素データ)が示す画素値が「50」であるとき、画像濃度の理想値は「100」であるところ、実際に算出した画像濃度が「150」と大きくなったものとすると、中間調γ補正処理部332は、図3(b)に示すように、画像濃度を抑制して「100」の画像濃度が得られるようにするべく、「50」の画素値をもつ前記入力画素データを、それより画素値の小さい、例えば「30」の画素値をもつ画素データ(出力画素データ)に変換する。
中間調γ補正処理部332は、中間調γ補正曲線が示す入力画像データと出力画像データとの関係を中間調γ補正テーブルとして中間調γ補正テーブル記憶部3321に保持しており、中間調γ補正処理部332に画像データが入力されると、この入力画像データに対応する出力画像データを中間調γ補正テーブル記憶部3321に記憶された中間調γ補正テーブルを参照して導出し、入力画像データをその導出した出力画像データに変換して後段の擬似中間調処理部333に出力する。
後述するように、中間調γ補正テーブルは、濃度補正処理部334による濃度補正処理が実施されるたびに更新される。この濃度補正処理は、複写機1の主電源がオンされたとき、複写機1において予め定められた枚数の用紙に画像形成動作を行ったとき、複写機1周辺の温度や湿度を検出する温度検出部や湿度検出部が備えられている場合に複写機1周辺の温度や湿度の変化が予め定められた変化量を超えるものであるときの少なくとも1つのタイミングで実施するようにするとよい。
疑似中間調処理部333は、ディザ処理などの疑似中間調処理を行うための必要なマトリクスと閾値テーブルをスクリーン記憶部に保存している。図4(a)は閾値テーブルを示し、露光部5に出力されるPWM信号(パルス信号)のオンデューティ値として、複数のオンデューティ値r1〜r15が設定されている。オンデューティ値r1〜r15は、r15を100(%)として、0%から順に一定の割合で増大するように設定された値である。ディザ処理において、マトリクスと閾値テーブルとの関係を説明する。このディザ処理における1画素のオンデューティ値は、4ビットのデジタル信号で表される。図4(b)はディザマトリクスを示し、4(行)×4(列)の計16個の画素値に対して、図4(a)の閾値テーブルが適用される。
ここで、図4(b)のマトリクスに記された数値(1〜15)は図4(a)の閾値テーブルの縦軸の値(1〜15)に相当する。
今、ディザマトリクス内の画素値が全て「75」であったとすると、「0」〜「3」の画素位置に設定された全ての閾値が注目画素の画素値より小さいから、疑似中間調処理部333は、これらのブロックについてのオンデューティ値として「r15」を出力する。また、「4」〜「7」の画素位置については、オンデューティ値「r1」〜「r3」に対応する閾値のみが注目画素の画素値より小さいから、疑似中間調処理部333は、これらの画素位置についてのオンデューティ値として「r3」を出力する。「8」〜「15」の画素位置に設定された全ての閾値が画素値よりも大きいため、疑似中間調処理部333は、これらの画素位置についてのオンデューティ値を「r0」で出力する。(r0は図示していないが、r0からr15の16段階の値が0〜15の値を示し、4bitで表されることになる。)
なお、図5(a)には、画素値が「75」以下の閾値を太線で囲んで示している。また、図5(b)には、画素値が「75」である場合において、上述したディザ処理を用いて疑似中間調処理を行ったときに用紙に形成される画像の一例を示している。
濃度補正処理部334は、以下に説明する濃度補正処理を行うものである。本実施形態に係る複写機1においては、複写機1を構成する各部が基準時(例えば工場出荷時)と同等の状態を維持していれば、感光体ドラム3の特性、現像バイアス、露光量あるいは帯電バイアス等の濃度パラメータ値と中間転写ベルト10に形成されるトナー像のトナー濃度との関係も基準時と略同一の状態が維持され、現像バイアス等を予め設定された所定の濃度パラメータ値で現像動作を行った場合、中間転写ベルト10には所望のトナー濃度を有するトナー像が形成される。
ところが、複写機1を構成する各部に経時的変化等の変化が生じた場合、現像バイアス等の値と中間転写ベルト10に形成されるトナー像のトナー濃度との関係が基準時における関係から変化し、所定のパラメータ値で現像動作を行っても所望のトナー濃度のトナー像が得られなくなることがある。濃度補正処理部334は、この濃度の変化を補正する処理を行うものである。
濃度補正処理部334は、まず、前述したように複写機1の主電源がオンされたとき等に、濃度の異なる複数の濃度パッチを試験的に感光体ドラム3や中間転写ベルト10に出力する。そして、濃度補正処理部334は、このようにして形成された濃度パッチの濃度を濃度センサー19により計測させ、この濃度パッチの濃度値と所定の基準値との比較に基づき、濃度パラメータ値と中間転写ベルト10に形成されるトナー像のトナー濃度との関係が基準時のものから変化しているか否かの確認を行う。
そして、濃度補正処理部334は、濃度パラメータ値とトナー濃度との関係が変化していることを検出すると、感光体ドラム3の経時的変化等が生じても画像形成動作を安定して良好な状態に維持させるため、中間調γ補正テーブルを調整する濃度補正処理を実施する。
ここで、本実施形態の濃度補正処理部334は、感光体ドラム3や中間転写ベルト10に形成する濃度パッチを、疑似中間調処理部333のスクリーン記憶部3331に記憶されているマトリクスと閾値テーブルを用いて形成する。
すなわち、本実施形態では、感光体ドラム3や中間転写ベルト10に形成すべき濃度パッチの目標濃度が予め設定されている。例えば、10%、30%、50%、70%、100%である。そして、従来では、各濃度に対応する画像データが濃度パッチ用画像データとして予め生成されていて所定の記憶部に格納され、濃度補正処理を実施するときには、制御部がその記憶部から濃度パッチ用画像データを読み出して、この画像データにもとづく画像形成動作を画像形成部に実行させていたが、本実施形態では、疑似中間調処理を行った場合に各目標濃度が得られるものとして予め求められた画素値を濃度補正用画素データとして濃度補正処理部334の濃度補正用画素データ記憶部3341に予め保持している。
そして、濃度補正処理部334は、濃度補正処理を行うべく感光体ドラム3や中間転写ベルト10に濃度パッチを形成する際には、濃度補正用画素データ記憶部3341に記憶されている濃度補正用画素データを疑似中間調処理部333に出力する。
これにより、疑似中間調処理部333は、濃度補正処理部334からそれぞれ出力された各濃度補正用画素データが示す画素値から、マトリクスと閾値テーブルを用いて各画素のオンデューティ値を導出し、画像形成部2は、そのオンデューティ値にもとづいて感光体ドラム3や中間転写ベルト10に濃度パッチを形成する。
そして、濃度補正処理部334は、感光体ドラム3や中間転写ベルト10に形成された各濃度パッチの濃度を濃度センサー19により測定させ、中間調γ補正テーブル記憶部3321に格納されている中間調γ補正テーブルの出力画像データを、測定された各濃度パッチの濃度に基づいて書き換える。
エッジ補正部335は、画像処理部331から入力した文字部の画像データに対し、スムージングなどのエッジ補正処理を実施する。
具体的には、ある注目画素とその周辺画素との濃度差を抽出し、ある一定の濃度差がある箇所をエッジ部として抽出する。そして、エッジ部と判定された画素やその周辺画素の濃度補正を行うことによってスムージング等を行う。
例えば、エッジ部に接する画素に対し、黒画素や中間調の画素を補完したりすることで文字曲線に発生するジャギー等を除去する。
パルス幅変調部336は、疑似中間調処理部333及びエッジ補正部335における各種処理を経た階調部及び文字部の画像データを入力すると、PWM信号を生成してレーザードライバ337に出力する。
レーザードライバ337は、このPWM信号にもとづいて露光部5におけるレーザー光の照射を制御する。
ピクセルカウント部338は、画像形成部2によって画像形成動作が実施されるときに、中間調γ補正処理部332に入力される直前の画像データ(画像処理部331から順次出力される画像データ)を取り込み、この画像データが示す画素値を基づいてトナーの消費量を算出するものであり、重み係数テーブル記憶部3381と、画像データ補正部3382と、積算部3383と、トナー消費量算出部3384とを備える。
重み係数テーブル記憶部3381は、ピクセルカウント部338が取り込む画像データの各画素値と、所定の係数により重み付けした値(以下、重み付け値という。)との対応関係を示すテーブルを記憶するものである。
図6のグラフL4で示すように、トナー消費量は、擬似中間調処理部333から出力される画素データが示す画素値に比例する関係とはならず、グラフL5で示すように非線形な関係となる。本実施形態では、或る画素値に要するトナー消費量を基準とし、各画素値に要するトナー消費量と前記基準のトナー消費量との差を解消するための、所定の係数により重み付けした値が、例えば工場出荷時に画素値ごとに予め求められている。
重み係数テーブル記憶部3381は、画像処理部331から出力され得る画像データの各画素値と重み付け値との対応関係を示すテーブルを記憶しているものである。図7に、該テーブルの一例を示す。図7に示すように、テーブルには、画像処理部331から出力される画像データが示す各々の画素値とこの画素値に重み係数を乗算した後の補正値が対応付けられている。
画像データ補正部3382は、前記画像処理部331から画像データ(画素データ)を受信したときに、該画像データを前記重み係数テーブル記憶部3381に格納されたテーブルを用いて補正するものである。すなわち、画像データ補正部3382は、画像処理部331から出力された画像データが示す画素値が例えば画素値31のときには、該画素値31に対応する重み付け値23を前記テーブルから導出する。画像データ補正部3382は、導出したデータを積算部3383に出力する。
積算部3383は、画像データ補正部3382から順次出力されるデータが示す画素値を積算するものである。
トナー消費量算出部3384は、積算部3383により算出された積算値から所定の算出式を用いてトナーの消費量を算出する。また、トナー消費量算出部3384は、今回算出したトナー消費量を前回までのトナー消費量の累計値に加算し、トナー総消費量を算出する。
例えば、図8に示す画像が、画像サイズがA4(600dpi×600dpi)で4,960×7,016画素からなる場合、次式によって階調部画像のトナー被覆率を求めることができる。
階調部のトナー被覆率=積算値÷(A4サイズの画素数×255)×100
={(23×1,000,000)+(47×1,000,000)+(95×1,000,000)}
÷(4,960×7,016×255)×100
≒1.86(%)
ここで、トナー被覆率1%あたりのトナー消費量が4(mg)の場合、階調部のトナー消費量=4(mg)×1.86(%)=7.44(mg)と算出される。
ドットカウント部339は、エッジ補正部335とパルス幅変調部336の間に配置され、補正係数記憶部3391と、パターン画像形成部3392と、濃度算出部3393と、パターン検出部3394と、ドット計数部3395と、演算部3396と、トナー消費量算出部(文字部消費量算出部)3397とを備える。
ドットカウント部339は、画像処理部331から出力され、エッジ補正部335を介して入力した文字部の画像データを取り込み、この画像データに含まれる印字画素の線幅と印字画素数にもとづいてトナーの消費量を算出するものである。さらに、ドットカウント部339においては、予め濃度特性を算出し、その濃度特性をトナー消費量の算出に反映させるキャリブレーション処理(以下、キャリブレーションと略する。)を行う。
補正係数記憶部3391は、図9に示すように、線幅が異なる各画素パターンにもとづいて定められる補正係数とその画素パターンの区分とを対応付けた補正テーブルを記憶する。
補正係数(消費量補正係数1)は、予め実際の測定にもとづいて定めることができる数値である。例えば、エッジ部の存在しないベタ画像の1画素で消費されるトナー量を1としたうえで、線幅を変えた各画素パターンごとに1画素当たりのトナー消費量を測定し、その変化の割合を補正係数として求めることが好ましい。
なお、この補正テーブルには、後述する付加補正テーブルから抽出される付加補正係数についても該当する画素パターンの区分に対応付けて格納する。
また、補正係数記憶部3391は、図10に示すように、現像特性(濃度)にもとづいて定められる付加補正係数(消費量補正係数2)を画素パターンと所定の濃度とに対応付けた付加補正テーブルを記憶する。
付加補正係数(消費量補正係数2)は、濃度の変動に応じて定められる数値である。基準となる濃度のベタ画像のセンサー読取値(濃度)を1とした場合における1画素当たりのトナー消費量を付加補正係数=1としたうえで、ベタ画像のセンサー読取値が変化した場合の1画素当たりのトナー消費量を予め求めておいてテーブル化したものである。同様に他のパターンにおいてもテーブルとして有している。
パターン画像形成部3392は、線幅を変えた複数のライン像をパターン画像として保持し、そのパターン画像を画像形成部2が各感光体ドラム3や中間転写ベルト10上に形成する。このようにして形成されたパターン画像の濃度を計測することにより、付加補正係数を求めることができる。
例えば、図11は、本実施形態において形成されるパターン画像であり、線幅3画素の代表的なパターン画像を示すものである。
なお、パターン画像の形成を含むキャリブレーションの実施は、濃度補正処理に用いる中間調γ補正テーブルの更新とともに実施することが好ましい。すなわち、複写機1の主電源がオンされたとき、複写機1において予め定められた枚数の用紙に画像形成動作を行ったとき、複写機1周辺の温度や湿度を検出する温度検出部や湿度検出部が備えられている場合には、複写機1周辺の温度や湿度の変化が予め定められた変化量を超えるものであるときの少なくとも1つのタイミングで行うようにするとよい。
濃度算出部3393は、感光体ドラム3や中間転写ベルト10に形成された各パターン画像の濃度(センサー読取値)を濃度センサー19に計測させる。
そして、濃度算出部3393は、センサー読取値に対応する付加補正係数を求める。
例えば、図11に示す線幅3画素のパターン画像のセンサー読取値が「0.7」である場合、濃度算出部3393は、図10に示す付加補正テーブルにアクセスし、Case2の相関から対応する消費量補正係数2(付加補正係数)「1.2」を抽出する。センサー読取値が0.5の場合は、Case1とCase3の中間にあたるため、(1.0+0.7)÷2=0.85を設定する。
濃度算出部3393は、求めた付加補正係数を以降の線幅3画素の画像形成処理時のトナー消費量算出演算に用いるため、この付加補正係数を予め補正係数を格納した補正テーブルの各区分に対応付けて記憶する。
なお、パターン画像の濃度計測はパターン画像の形成のタイミングとあわせて、定期又は不定期に行うことができる。
例えば、複写機1の機内温度が一定値(例えば、5℃)以上変化した時や、一定枚数(例えば、250枚)印字した時など、複写機1の印字性能を考慮した適切なタイミングで行うことが好ましい。
また、複写機1の主電源がオンされたときや所謂スリープモードの状態中に、パターン画像の形成や濃度計測を行うことが好ましい。このようにすることで、ダウンタイムの発生によるユーザーの不便を回避することができる。
パターン検出部3394は、エッジ補正部335から取得した文字部の画像データに関する2値データを解析し、線幅(印字ドットの連続数)が異なる所定の画素パターンに該当する領域を検出する。2値化後のデータはエッジ補正部335から出力されるデータの最上位ビットを用いて得ることができる。なお、エッジ補正部335では擬似中間調処理部333で出力されるビット数と同一になるように補正される。
具体的には、印字ドットの連続数を1〜8の範囲で変化させた複数の画素パターンを対象画像のドット配列から検出する。
ドット計数部3395は、所定の画素パターンに該当する領域に含まれる印字画素の数をその画素パターンの区分ごとに計数する。
そして、求めた画素数の計数値は、後述する補正テーブルに格納する。
なお、本実施形態において、パターン検出部3394は、露光部5におけるレーザー光の走査方向にもとづく所定の線幅にしたがって該当する領域を検出し、ドット計数部3395は、その領域に含まれる画素数を計数するものとする。
図9は、本実施形態に係るトナー消費量算出に用いる補正テーブルの一例を示す図である。
図9に示す補正テーブルにおいて、「2値パターン」は、印字画素の配列パターンを2値データにもとづいて表した区分であり、「1」は印字画素、「0」は非印字画素、「*」は「0」又は「1」のいずれでも良いことを表している。
「カウンタ部」は、「2値パターン」に対応した欄であり、印字画素の配列パターンを、線幅に基づいて表したものである。
例えば、Count2に対応する「00011000******」は、線幅が2画素の画素パターンに対応した区分であり、Count3に対応する「000111000*****」は、線幅が3画素の画素パターンに対応した区分である。また、Count*-*に対応した「1*************」は、Count1〜8のいずれにも該当しないケース(但し、画素パターンの全てが非印字画素の場合を除く)を考慮した区分である。該当パターンに一致した場合、Count1とCount*-*は1つずつ、Count2は2つずつ、Count3は3つずつ、以下同様にしてCount8は8つずつカウントアップされる。
「カウンタ値」の欄には、「2値パターン」又は「カウンタ部」の区分ごとに該当する画素パターンに含まれる印字画素の計数値を格納する。
例えば、図8に示す画像例の文字部については、ドット計数部3395は、Count1に対応した「0001000*******」の区分に該当する画素を500画素検出(計数)したこととなる。
また、ドット計数部3395は、これらの各画素パターンごとに算出した計数値を積算する。
つまり、Count1〜8及びCount*-*に該当する線幅にもとづく画素パターンに含まれる印字画素数が「カウンタ値」に格納され、さらに、各「カウント値」の積算値が「合計カウント値」に格納される。
演算部3396は、2値パターン又はカウンタ部の区分ごとに計数した印字画素数とその区分に対応した補正係数(消費量補正係数1)とを乗算し、さらに同区分に対応した付加補正係数(消費量補正係数2)を乗算してその積算値を求める。積算値は、補正テーブルの「補正後カウント値」に格納される。
トナー消費量算出部3397は、演算部3396が求めた積算値と単位画素当たりのトナー消費量を用いてトナー消費量を算出することができる。
例えば、「合計カウント値」から導き出される対象画像の印字率が5%であった場合、トナー消費量算出部3397は、次式によってトナー被覆率を算出する。
トナー被覆率=5(%)×3,700,428(ドット)÷1,735,680(ドット)
≒10.66(%)
ここで、トナー消費量算出部3397は、トナー被覆率1%あたりのトナー消費量が4(mg)の場合、文字部のトナー消費量=4(mg)×10.66(%)=42.64(mg)と算出する。
これにより、ピクセルカウント部338が求めた階調部のトナー消費量と、ドットカウント部339が求めた文字部のトナー消費量とを合計して総トナー消費量を算出することができる。例えば、本実施形態の例で用いた図8に示す画像を形成する際に使用するトナー消費量=7.44(mg)+42.64(mg)=50.08(mg)となる。
図12は、濃度補正処理及びキャリブレーション処理を示すフローチャートである。
図12に示すように、複写機1の主電源がオンされると(ステップ♯1:YES)、濃度補正処理部334は、濃度補正用画素データ記憶部3341に記憶されている濃度補正用画素データを擬似中間調処理部333に出力し、スクリーン記憶部3331に記憶されているマトリクスと閾値テーブルを用いたディザ処理を擬似中間調処理部333に実施させ、この擬似中間調処理部333の出力にもとづき濃度パッチを感光体ドラム3又は中間転写ベルト10に形成する動作を画像形成部2に実施させる(ステップ#2)。
つぎに、濃度補正処理部334が、濃度センサー19から受信した濃度情報が示す濃度が適正範囲から変化しているか否かを判断し(ステップ♯4)、変化しているときには(ステップ♯4:YES)、その濃度にもとづいて中間調γ補正テーブルを書き換える(ステップ♯5)。
なお、ステップ#4において、一定の変化が検出されない場合には(#4:NO)、ステップ#5を実施することなく一連の処理を終了する。
図13は、キャリブレーション後に実施される画像形成動作を示すフローチャートである。
図13に示すように、スキャナー部21から画像データが出力されると(#11:YES)、画像処理部331は、この画像データに対し種々の画像処理を実施する(ステップ#12)。例えば、画像処理部331は、シェーディング補正や色補正等の各種補正処理を実施する。
また、画像処理部331の画像属性識別部3311は、画像データの属性を識別する(ステップ#13)。
階調部の画像データは(#13:階調部)、中間調γ補正処理部332が、濃度補正処理部334により書き換えられた中間調γ補正テーブルを用いて中間調γ補正処理を実施する(ステップ#14)。次いで、擬似中間調処理部333は、中間調補正処理部332による中間調γ補正処理後の画像データに対して、スクリーン記憶部3331に格納されているスクリーンを用いた擬似中間調処理を実施する(ステップ#15)。
他方、文字部の画像データは(#13:文字部)、エッジ補正部335が文字部のエッジ部に対するスムージング処理等を実施する(ステップ#16)。
そして、画像処理部2は、必要な処理が施された階調部と文字部の画像データにもとづいて用紙への画像形成動作を実施する(ステップ#17)。
図14は、トナー消費量の算出処理を示すフローチャートである。
図14に示すように、スキャナー部21から画像データが出力されると(ステップ♯21:YES)、画像処理部331は、この画像データに対し、種々の画像処理を実施する(ステップ#22)。例えば、画像処理部331は、シェーディング補正や色補正等の各種補正処理を実施する。
また、画像処理部331の画像属性識別部3311は、画像データの属性を識別する(ステップ#23)。具体的には、画像属性識別部3311は、画像データに含まれる各画素が階調部に属するか文字部に属するかを識別し、階調部の画像データについては中間調γ補正処理部332に出力し、文字部の画像データについてはエッジ補正部335に出力する。
ここで、ピクセルカウント部338は、画像処理部331から中間調γ補正処理部332に出力された画像データを取り出し(#23:階調部)、画像データ補正部3382が、補正データ記憶部3381に格納された重み付け値を取り出して各画素値を補正し(ステップ#24)、積算部3383は、補正された画素データを積算する(ステップ#25)。
続いて、トナー消費量算出部3384が、積算部3383による画素データの積算値にもとづいて階調部のトナー消費量を算出し、その累計値を算出する(ステップ♯26)。
他方、ドットカウント部339は、エッジ補正部335において必要な処理を経た文字部の画像データ(2値データ)を入力し(#23:文字部)、パターン検出部3394が、印字画素の連続数(線幅)からなる所定の画素パターンに該当する領域を検出し、ドット計数部3395が、この領域に含まれる印字画素数を計数する(ステップ♯27)。
次いで、演算部3396が、計数した印字画素数を、その画素パターンに対応する線幅に応じた重み付け(補正係数)と、パターン画像の測定濃度(現像特性)に応じた重み付け(前処理で抽出した付加補正係数)によって補正し(ステップ♯28)、演算部3396が、補正後の画素数を積算する(ステップ♯29)。
続いて、トナー消費量算出部3397が、積算部3396による画素数の積算値にもとづいて文字部のトナー消費量を算出し、その累計値を算出する(ステップ♯30)。
そして、ピクセルカウント部338のトナー消費量算出部3385及びドットカウント部339のトナー消費量算出部3397は、一連の原稿に対する画素数の積算処理が完了したか否かを判断し(ステップ#31)、完了していない場合には(#31:NO)、ステップ#21に戻る一方、完了した場合には(#31:YES)、それぞれのトナー消費量を合算して総トナー消費量を算出する(ステップ#32)。
以上のように、本実施形態の複写機1によれば、画像属性に応じた補正処理にもとづいてトナー消費量を算出するようにしている。
具体的には、階調部に対しては、中間調γ補正処理部332による中間調γ補正処理後の画素値ではなく、中間調γ補正処理部332に入力される直前の画素値にもとづいて補正処理を行い、その補正後の画素値にもとづいて階調部におけるトナー消費量を算出するようにしている。
また、文字部に対しては、線幅に応じたエッジ効果の変化を数値化した補正係数を用いてトナー消費量を算出するようにしている。さらに、現像特性に応じたエッジ効果の変化を数値化した付加補正係数を用いてトナー消費量を算出するようにしている。
したがって、本実施形態の複写機1によれば、従来のように、画像属性を問わず画一的な演算処理を用いる方法に比べ、合理的かつ正確にトナー消費量を算出することができる。
また、従来は、中間調γ補正処理後の画素値を用いてトナー消費量を算出していたが、この方法に比べ、感光体ドラム3の特性や現像特性に影響を受けることがなく、正確にトナー消費量を算出することができる。
さらに、濃度補正に用いる濃度パッチのパターンが実際の濃度階調処理で用いる擬似中間調処理を利用して作成するようにしたので、より正確にトナー消費量を算出することができる。
また、本実施形態の複写機1では、所定のタイミングにもとづいて、トナー消費量補正に用いるパターン画像を感光体ドラム3上又は中間転写ベルト10上に形成し、これを算出することによってその時点における現像特性を取得し、その現像特性に応じた重み付け処理をさらに施すことによってトナー消費量を算出するようにしている。
このため、経年変化や環境変化等による現像特性の変動をトナー消費量の算出に反映させることができる。
このため、ライフ(使用期間)を通じて安定的に精度良くトナー消費量を算出することができる。
以上、本発明について、実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、感光体ドラム3に対するレーザー光の走査方向、すなわち、画像形成の方向にしたがって印字画素の連続数を検出して、トナー消費量の算出に反映するようにしているが、副走査方向に対する印字画素の連続数を検出してトナー消費量の算出に利用することができる。
また、本実施形態では、代表的なパターン画像を形成することで、関連する処理(濃度計測、付加補正係数の保持、トナー消費量の算出に関する演算等)を行うようにしているが、画像パターンの種類や数を増やして同様の処理を行うこともできる。このようにすることで、トナー消費量の算出精度をさらに向上させることができる。
さらに、濃度補正処理やキャリブレーションのタイミングは、複写機1の主電源がオンされたとき、複写機1周辺の環境、例えば、温度や湿度を検出する温度検出部や湿度検出部等の環境検出部が備えられている場合において、複写機1周辺の温度や湿度の変化が予め定められた変化量を超えるものであるときの少なくとも1つのタイミングの他、複写機1にパーソナルコンピュータが通信可能に接続されている場合には、パーソナルコンピュータを介してユーザーからの指示が行われた場合に実施するようにしてもよい。
本発明は、複写機だけではなく、プリンターや複合機といった電子写真方式を採用する画像形成装置に好適に用いることができる。
1 複写機(画像形成装置)
19 濃度センサー
2 画像形成部
331 画像処理部
332 中間調γ補正処理部
333 疑似中間調処理部
334 濃度補正処理部
338 ピクセルカウント部
3381 補正データ記憶部
3382 画像データ補正部
3383 ピクセル計数部
3384 演算部
3385 トナー消費量算出部(階調部消費量算出部)
339 ドットカウント部
3391 補正係数記憶部
3392 パターン画像形成部
3393 濃度算出部
3394 パターン検出部
3395 ドット計数部
3396 演算部
3397 トナー消費量算出部(文字部消費量算出部)

Claims (6)

  1. 対象画像に含まれる各画素が文字部か階調部かを識別する画像属性識別部と、
    前記階調部の画素に対し、中間調γ補正テーブルを用いた中間調γ補正処理を行う中間調γ補正処理部と、
    前記中間調γ補正後の画素に対し、所定のドットパターンに基づいてスクリーン処理を行うスクリーン処理部と、
    前記スクリーン処理後の画素にもとづいて、前記対象画像の画像形成を行う画像形成部と、
    前記ドットパターンにもとづく濃度補正用画像であって、前記画像形成部により画像形成された画像の濃度に基づいて前記中間調γ補正テーブルの補正を行う濃度補正処理部と、を備えるとともに、
    前記文字部におけるトナーの消費量を、その画素の連続数に応じた重み付けにもとづいて算出するドットカウント部と、
    前記階調部におけるトナーの消費量を、その画素値に応じた補正値にもとづいて算出するピクセルカウント部と、
    前記文字部におけるトナーの消費量及び前記階調部におけるトナーの消費量にもとづき、前記対象画像の形成に用いるトナー消費量を算出するトナー消費量算出部と、を備え、
    前記ピクセルカウント部は、
    前記階調部におけるトナーの消費量を、前記中間調γ補正を行う前の画素値に応じた補正値にもとづいて算出する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ドットカウント部が、
    前記文字部の画素の連続数にもとづき該当する所定の画素パターンを検出するパターン検出部と、
    検出した前記画素パターンに含まれる画素数を計数するとともに、この計数値の画素パターンごとの合計値を求めるドット計数部と、
    前記画素パターンごとの合計値と、当該画素パターンごとに定められる所定の補正係数とを乗算し、この乗算値をすべての画素パターンについて積算する処理を演算処理として行う演算部と、
    前記演算部が求めた積算値及び前記画素パターンごとの合計値にもとづいて文字部におけるトナーの消費量を算出する文字部消費量算出部と、を備える
    請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記画素パターンに対応したパターン画像を所定の記録媒体上に形成するパターン画像形成部を備え、
    前記演算部が、
    前記ドット計数部が求めた画素パターンごとの画素数と、当該画素パターンにもとづいて定められる所定の補正係数と、前記記録媒体上に形成したパターン画像の濃度にもとづいて定められる所定の付加補正係数とを乗算し、その乗算値をすべての画素パターンについて積算する処理を前記演算処理として行う
    請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記パターン画像形成部が、
    当該画像形成装置の主電源がオンされたとき又は当該画像形成装置において予め定められた数の画像形成動作を行ったときのうち少なくとも一方のときに前記パターン画像を前記記録媒体上に形成するとともに、
    前記演算部が、
    前記パターン画像形成部が前記パターン画像を前記記録媒体上に形成したときに前記演算処理を行う
    請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記濃度補正処理部が、当該画像形成装置の主電源がオンされたとき又は当該画像形成装置において予め定められた数の画像形成動作を行ったときのうち少なくとも一方のときに前記濃度補正を行う
    請求項1〜4のいずれか一項記載の画像形成装置。
  6. 対象画像に含まれる各画素が文字部か階調部かを識別するステップと、
    前記階調部の画素に対し、中間調γ補正テーブルを用いた中間調γ補正処理を行うステップと、
    前記中間調γ補正後の画素に対し、所定のドットパターンに基づいてスクリーン処理を行うステップと、
    前記スクリーン処理後の画素にもとづいて、前記対象画像の画像形成を行うステップと、
    前記ドットパターンにもとづく濃度補正用画像であって、前記画像形成部により画像形成された画像の濃度に基づいて前記中間調γ補正テーブルの補正を行うステップと、を有するとともに、
    前記文字部におけるトナーの消費量を、その画素の連続数に応じた重み付けにもとづいて算出するステップと、
    前記階調部におけるトナーの消費量を、その画素値に応じた補正値にもとづいて算出するステップと、
    前記文字部におけるトナーの消費量及び前記階調部におけるトナーの消費量にもとづき、前記対象画像の形成に用いるトナー消費量を算出するステップと、を有し、
    前記階調部におけるトナーの消費量を算出するステップは、
    前記階調部におけるトナーの消費量を、前記中間調γ補正を行う前の画素値に応じた補正値にもとづいて算出する
    ことを特徴とするトナー消費量算出方法。
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