JP4912342B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、調整用チャートを読み取って階調補正の設定を行い、形成される画像の階調補正を行う画像形成装置に関する。
従来、感光体ドラムに静電潜像を形成し、静電潜像をトナーにより現像して、トナー像を用紙等に転写して印刷を行う画像形成装置がある(いわゆる電子写真方式)。この電子写真方式の画像形成装置では、設置環境(湿度や温度)や、装置の使用期間が長期にわたることによる感光体ドラムや現像剤の疲労や、画像形成装置を構成する部材の特性等の要因により、印刷画像における階調(濃淡の度合)が変化することがある。例えば、この変化により、画像の濃い部分と薄い部分の濃度差が少なくなるなどして階調を適切に表現できなくなるので、階調補正を行って、形成される画像の階調を適切なものとすることが必要となる。
このような階調補正を行う画像形成装置が特許文献1に記載されている。具体的に特許文献1には、原稿読み取り手段と、カラー画像を記録媒体に記録する画像記録手段を備え、γ変換特性が異なり、且つ色成分毎に設けられた複数のγテーブルと、所定の濃度の階調パターンの画像信号を発生し、この階調パターン画像を画像記録手段が記録媒体上に記録し、階調パターンの所定の濃度と記録媒体を原稿読み取り手段が読み取った場合の階調パターンの濃度とを比較して複数のγテーブルから最適なγテーブルを選択するγテーブル選択手段とを有するカラー画像形成装置が記載されている。この構成により、ユーザが希望する階調を再現しようとする(特許文献1:請求項1、段落[0005]等参照)。
特開平09−172547号公報
特許文献1記載の発明のように、階調パターン(複数のパッチ)を印刷して、その階調パターンをスキャナ等で読み取りを行って階調補正を行うことがある。ここで、一般に、スキャナ等で画像データを得る場合、ランプの発光ムラや、原稿に反射した光を受光するスキャナ内のイメージセンサの各画素の感度のバラツキを補正するため、シェーディング補正が行われる。そして、一般にシェーディング補正における白基準は、スキャナ等に設けられるほぼ純白の白色板(以下、「シェーディング板」と称する。)を読み取ることで取得し、黒基準は、ランプの無点灯状態で読み取りを行って取得する。この白基準と黒基準におけるイメージセンサの出力(例えば電圧)の間で階調(例えば、8ビットの256階調)が定められ、各画素についてイメージセンサの出力の量子化を行って、その結果、全体の画像データが得られる。
しかし、一般に、用紙の色よりもシェーディング板の方が白く、又、設置環境における影響や感光体ドラム等の疲労等により、印刷物における最大濃度よりも無点灯状態での読取値の方が暗い(黒い)ので、実際には、印刷物の濃度域はシェーディング補正における白基準と黒基準間の濃度域よりも狭くなる。従って、階調パターンを読み取る際に、通常のシェーディング補正の黒基準と白基準により階調をとると濃度域が広すぎるので、量子化における1段階あたりの刻み幅が広くなり、量子化誤差が生じやすく、階調パターンの各パッチについて精細な画素値(階調データ)を得難いという問題がある。
確かに、特許文献1記載の発明によれば、階調補正を行うことができ、一定の効果があると考えられるが、階調パターンの各パッチの高精度な画素値(データ)を得難いという問題については対応できない。例えば、量子化における刻み幅が大きいので、印刷物では濃度が違っていると認識できるものの、画像データでの画素値は同じということが生じる場合があり、これでは、正確な階調補正を行うことができない。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、階調補正設定時に、印刷物における濃度域に基づき、各パッチの読取を行って、高精度に各パッチのデータを得て階調補正に利用することを課題とする。又、正確に得られた階調補正特性データに基づき、的確な階調補正を行うことを課題とする。
請求項1に係る画像形成装置は、画像データに基づき記録媒体に印刷を行うため画像を形成する画像形成部と、原稿に光を照射するためのランプと、通常時のシェーディング補正を行う際の白基準を得るためのシェーディング板と、前記ランプから原稿に当たった光の反射光により原稿を読みとるイメージセンサとを有する画像読取部と、前記イメージセンサの出力した読取値を白基準と黒基準の間で、各画素について階調を決定して画素値を出力し、画像データを出力するシェーディング補正部と、それぞれ濃度が異なる複数のパッチと、前記画像形成部が形成可能な最大濃度パターンが配され、その印刷結果を前記画像読取部で読み取って階調補正の設定に利用する調整用チャートの画像データを記憶する記憶部と、画像データ内の各画素の画素値を変換する画素値変換部を有する階調補正設定部と、を備え、前記画像形成部により印刷された前記調整用チャートを前記画像読取部で読み取ることにより階調補正の設定を行う場合、前記シェーディング補正部は、印刷された前記調整用チャートの読み取り時に、前記シェーディング板を読み取った際の読取値を通常時の白基準として取得しておき、又、前記ランプの消灯時の読取値を通常時の黒基準として取得しておき、更に、前記調整用チャートが印刷された記録媒体の色を読み取った際の読取値を階調補正設定時の白基準とし、前記最大濃度パターンの読取値を階調補正設定時の黒基準とし、前記階調補正設定時の白基準と黒基準の範囲で各前記パッチの第1の画素値を出力し、前記画素値変換部は、各前記パッチの前記第1の画素値を換算して、前記シェーディング補正部が取得しておいた前記通常時の白基準及び黒基準の範囲における各パッチの第2の画素値を得ることとした。
この構成によれば、階調補正設定時には、用紙の色を白基準とし、最大濃度パターンを黒基準とするので、調整用チャートの各パッチの画素値を高精度に得ることができる。さらに、高精度に求められた各パッチの階調値を通常時の読み取り範囲に適用することができる。そして、高精度に得られた各パッチの画素値を、例えば、製品出荷時や、製品設置時や、メンテナンス時の階調補正の設定に利用することができる。
又、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、階調補正の設定を行う場合、前記シェーディング補正部は、前記通常時の白基準と黒基準の範囲で、印刷された前記調整用チャートの記録媒体の色の画素値と、前記最大濃度パターンの画素値を取得し、前記画素値変換部は、前記記録媒体の色の画素値を前記通常時の白基準に、前記最大濃度パターンの画素値を前記通常時の黒基準に、比例的に一致させてレンジを変更することにより前記第1の画素値を前記第2の画素値に換算することとした。
この構成によれば、記録媒体の色を通常時の白基準を一致させ、最大濃度パターンの画素値を通常時の黒基準に比例的に一致させるので、的確に画素値の換算を行うことができる。尚、本発明の好適な実施形態の1つである。
又、請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、前記階調補正設定部は、前記第2の画素値と前記調整用チャートの画像データの各パッチの画素値との対比に基づき階調補正特性データを算出する階調補正特性算出部を有し、算出した前記階調補正特性データを記憶することとした。
この構成によれば、第2の画素値と調整用チャートの画像データの各パッチの画素値との対比に基づき階調補正特性データを算出するので、このデータに基づき、階調補正を実施することができ、印刷結果において、適切に階調を再現することができる。尚、本発明の好適な実施形態の1つである。
又、請求項4に係る発明は、請求項3記載の画像形成装置において、画像形成時、入力画像データに対して前記階調補正特性データに基づき階調補正を施して画像データを出力する階調補正部、及び/又は、前記階調補正特性データに基づき前記画像形成部の画像形成条件を調整する画像形成調整部を備えることとした。
この構成によれば、画像形成時、入力画像データに対して階調補正特性データに基づき階調補正を施して画像データを出力する階調補正部を備えるので、画像データにおける各画素の画素値を補正して階調補正を行うことができる。又、階調補正特性データに基づき画像形成部の画像形成条件を調整する画像形成調整部を備えるので、画像形成条件を変更して階調補正を行うこともできる。
又、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の画像形成装置において、前記画像形成部は、黒色を含む複数色のトナーを用いてカラーのトナー像を形成し、前記調整用チャートは、複数色分の複数の前記パッチと、黒色の前記最大濃度パターンで形成され、前記画像読取部は、階調補正設定時、カラーの前記調整用チャートを読み取ることとした。
この構成によれば、カラー画像を形成する画像形成装置において、適切な階調補正を行うことができる。
上述したように本発明によれば、階調補正の設定時に、高精度に各パッチの画素値を求めることができるから、階調補正の設定に利用する高精度なデータを得ることができる。そして、高精度に求められたデータに基づき、階調補正の特性を決定することができるから、階調補正を的確に行うことができる。
以下、本発明の実施形態について図1〜10を参照しつつ説明する。但し、各実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
まず、図1及び図2により本発明の実施形態に係る複写機1(画像形成装置に相当)の概略を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る複写機1の模型的正面断面図である。図2の(a)は原稿搬送装置2と画像読取部3の部分拡大図、(b)は画像形成部5の一部拡大模型的断面図である。
(複写機1の構成の概要)
まず、図1に基づき、複写機1の画像形成動作の概要を説明する。図1に示すように、複写機1の最上部には原稿搬送装置2(詳細は後述)が設置され、その下部に、原稿の画像を読み取る画像読取部3(詳細は後述)が配される。そして、複写機1の内部には、シート供給部40、シート搬送路45、画像形成部5(詳細は後述)、中間転写部6、定着装置67等が配される。
尚、複写機1の正面前方には、複写機1の動作開始を指示するためのスタートキー71や、機能を設定するための機能設定キー72や、液晶表示部73を有する操作パネル7を設けることができる(図1に破線で図示)。例えば、液晶表示部73は、タッチパネル方式でメニュー選択により設定指示を行え、又、使用者に対し複写機1の状態などの情報伝達の表示を行う。
前記シート供給部40は、記録媒体として用紙(A4、B4等の各サイズ)等のシートを収納し、画像形成の際、シートを供給する。前記シート搬送路45は、供給されたシートを排出トレイ46まで搬送する。そのため、シート搬送路45には、案内のためのガイド板47や搬送ローラ対48等が複数設けられる。
前記中間転写部6は、画像形成部5の下方に設けられ、画像データに基づき、画像形成部5の各感光体ドラム52の周面に形成されたトナー像の1次転写を受け、シートにトナー像の2次転写を行う部分である。そして、中間転写部6の中間転写ベルト61は、上側の外周面と各感光体ドラム52が当接するように、駆動ローラ62と従動ローラ63と4本の1次転写ローラ64に張架される。駆動ローラ62にはモータ、ギア等の駆動手段(不図示)が接続され、その駆動により、中間転写ベルト61は、図1において時計方向(矢印方向)に周回する。ここで、1次転写ローラ64は、各感光体ドラム52に対向して1本ずつ回転可能に配され、1次転写ローラ64に所定の大きさの電圧(バイアス)が、タイミングを合わせて印加されることで、各色のトナー像が、各感光体ドラム52から中間転写ベルト61に1次転写される。この1次転写の際、各色のトナー像は重ね合わせられ、カラーのトナー像が形成される。
シートへの2次転写は、具体的には、中間転写ベルト61に当接し、駆動ローラ62に対向し、回転可能に支持される2次転写ローラ65と中間転写ベルト61のニップにシートとトナー像が進入した際、所定の電圧(バイアス)が2次転写ローラ65に印加され、トナー像はシートに2次転写される。ベルトクリーニング装置66は、残トナー等を中間転写ベルト61から除去し、清掃する。定着装置67は、シートに転写されたトナー像を定着させる。定着装置67をシートが通過するとトナーが溶融・加熱され、トナー像がシートに定着する。その後、シートは排出トレイ46に排出され、画像形成が完了する。
(原稿搬送装置2、画像読取部3、画像形成部5の構成)
次に、図2(a)に基づき、原稿搬送装置2と画像読取部3について説明する。まず、原稿搬送装置2は、読み取りを行う原稿を載置する原稿トレイ21、原稿の搬送を行う複数の原稿搬送ローラ対22、原稿搬送路23、原稿排出トレイ24を備え、原稿トレイ21上の原稿を1枚ずつ原稿搬送路23に送り出す。送り出された原稿は、画像読取部3上面の送り読取用コンタクトガラス33aに接するように自動かつ連続的に搬送される。又、原稿搬送装置2は、紙面奥側設けられた支点(不図示)により、上方に持ち上げ可能であり、例えば書籍等の原稿を画像読取部3の上面の載置読取用コンタクトガラス33bに載せることもできる。
次に、前記画像読取部3は、スキャナとしてユニット化され、原稿に光を照射し、その反射光に基づき原稿を読み取って画像データを生成する。そのため、主走査方向(原稿搬送方向と垂直な方向)に伸び、原稿に光を照射するためのランプ30aと複数のミラー30bを備えた移動枠30、原稿の反射光を結像するレンズ31、複数のラインで受光素子が配され、ランプ30aから原稿に当たり、レンズ31で結像された反射光が入射されることにより原稿を読みとるイメージセンサ32(例えばCCD)等が設けられ、光学的に原稿を走査する。原稿搬送装置2により原稿を読み取る時は、移動枠30は、送り読取用コンタクトガラス33aの下方で固定され、一方、載置読取用コンタクトガラス33b上の原稿を読み取るときは、巻取ドラム34aの回転駆動により移動枠30を水平方向に移動させて読み取りが行われる(移動枠30と巻取ドラム34aは、ワイヤ34bで接続される)。尚、画像データの生成の詳細は後述する。
ここで、送り読取用コンタクトガラス33aと載置読取用コンタクトガラス33bの間には、原稿の搬送をガイドするガイド部材35が設けられ、そして、ガイド部材35の下方には、通常時のシェーディング補正を行う際の白基準を得るためのシェーディング板36が設けられる。シェーディング板36は、主走査方向(原稿搬送方向と垂直な方向)に伸びる白色の板であり、このシェーディング板36を読み取り、シェーディング補正における画像データにおける白色の基準(白基準)とする。一方、シェーディング補正における黒基準は、ランプ30aの無点灯状態の読取値を基準とすることができる。
次に、画像形成部5を図1及び図2(b)に基づき説明する。画像形成部5は、画像データに基づき記録媒体に印刷を行うため画像(トナー像)を形成する。そして、画像形成部5は、図1に示すように、4つの画像形成ユニット50K(ブラックのトナー像を形成)、50C(シアンのトナー像を形成)、50M(マゼンタのトナー像を形成)、50Y(イエローのトナー像を形成)と、画像データに基づき、光による走査・露光を各感光体ドラム52に対し行って、静電潜像を形成する露光装置としてのLSU51(Laser Scanning Unit)で構成される。従って、本実施形態の複写機1の画像形成部5は、黒色を含む複数色のトナーを用いてカラートナー像(カラー画像)を形成可能である。尚、各画像形成ユニット50は、使用するトナーの色が異なるが、基本的構成は同様であるから以下の説明では特に説明する場合を除き、K、Y、C、Mの記号は省略する。
そして、図2(b)に示すように、各画像形成ユニット50は、同図中に示す矢印方向に回転可能に支持され、中間転写ベルト61の周回方向(=シート搬送方向)と垂直な方向に延び、モータ(不図示)等により、所定の方向に回転駆動される感光体ドラム52を備える。感光体ドラム52の周囲には、感光体ドラム52の表面を所定電位に均一に帯電させる帯電装置53と、トナーを担持し、トナーを感光体ドラム52に飛翔させるため現像バイアスが印加される現像ローラ54を備え、静電潜像に帯電したトナーを供給して現像(可視像化)する現像装置55と、感光体ドラム52の表面を清掃するクリーニング部56を備える。これらの構成により、各感光体ドラム52の周面にトナー像が形成され、中間転写部6に1次転写されることになる。
(複写機1の制御におけるハードウェア構成)
次に、図3に基づき、複写機1のハードウェア構成について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る複写機1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態に係る複写機1は、内部に制御部8を有する。制御部8は、複写機1全体の動作を制御し、例えば、CPU81、記憶部82等から構成される。
前記CPU81は、中央演算処理装置であって、記憶部82に格納され、展開される制御プログラムに基づき複写機1の各部の制御や演算を行う。前記記憶部82は、ROM、RAM、HDD、フラッシュROM等の記憶装置で構成される。記憶部82は、複写機1の制御用プログラム、制御用データ、設定データ、画像読取部3でスキャンした画像データ等を記憶する。尚、本発明に関し、記憶部82には、調整用チャートCHの画像データを記憶しておくことができる。
そして、制御部8は、複写機1を構成する原稿搬送装置2、画像読取部3、シート供給部40、シート搬送路45、中間転写部6、画像形成部5、定着装置67、画像処理部9(詳細は後述)、操作パネル7等と接続され、記憶部82の制御プログラムやデータに基づき、適切に画像形成が行われるように各部の動作を制御する。
更に、制御部8は本発明に関し、階調補正を行って画像形成を行う場合、画像形成部5の画像形成条件を調整することができる(画像形成調整部に相当)。例えば、制御部8は、画像形成部5における現像装置55での現像ローラ54に印加する現像バイアスを変化させることで、静電潜像の現像時に感光体ドラム52に飛翔するトナーの量を変化させ印刷画像の濃度調整を行うことができる。又、帯電装置53による感光体ドラム52の帯電電位によって、形成される画像の濃度は変化するので、制御部8は、帯電装置53の印加電位を調整・制御することで、印刷画像の濃淡を調整することができる。又、例えば、中間転写部6の1次転写ローラ64及び2次転写ローラ65に印加されるバイアスを変化させると、シートに転写されるトナーの量が変化するので、制御部8は、1次転写ローラ64及び2次転写ローラ65に印加されるバイアスを調整・制御して形成される画像の濃度調整を行うことができる。
(画像データの生成と処理)
次に、図4に基づき、本発明の実施形態に係る画像読取部3及び画像処理部9での画像データの流れを説明する。図4は、本発明の実施形態に係る画像読取部3や画像処理部9の一例を示すブロック図である。
まず、画像読取部3での画像データ生成では、イメージセンサ32は、反射光の強さに応じて画素ごとに電流(電圧)を出力する。尚、本実施形態の複写機1のイメージセンサ32は、カラー対応のものを搭載し、R、G、Bの各信号を出力する。そして、イメージセンサ32の各出力電流(電圧)を増幅部37で増幅し、例えば、ICチップ等で構成されるA/D変換及びシェーディング補正部38が各出力電流(電圧)のデジタル化を行う。本実施形態のA/D変換及びシェーディング補正部38(シェーディング補正部に相当)は、白黒の画像データの場合、1画素当たり8ビット(256階調)、カラーの場合は、RGBで1画素当たり、計24ビットに量子化を行う(Red=8ビット、Green=8ビット、Blue=8ビット、それぞれ0〜255の値を取り、256階調)。即ち、A/D変換及びシェーディング補正部38は、イメージセンサ32の出力した読取値を白基準と黒基準の間で、各画素について階調を決定して画素値を出力し、画像データを出力する。尚、A/D変換及びシェーディング補正部38は、原稿を読み取って得られたR,G,Bの信号に対し、画像読取部3における露光ランプ30aの露光分布特性や光電変換素子の感度分布特性等の補正も行う。
具体的な白基準と黒基準について、A/D変換及びシェーディング補正部38は、通常の原稿読取時、シェーディング板36を読み取った際のイメージセンサ32における各受光素子の読取値(イメージセンサ32の各受光素子の出力値)を通常時の白基準として取得しておき、又、ランプ30aの消灯時のイメージセンサ32における各受光素子の読取値(イメージセンサ32の各受光素子の出力値)を通常時の黒基準として取得しておき、この通常時の白基準と通常時の黒基準の出力値の範囲で各画素の濃淡を表す画素値を決定する。その結果、通常時、A/D変換及びシェーディング補正部38では、カラーの画像データの場合、ランプ30aの消灯時のイメージセンサ32の読取値は、(R;G;B=0,0,0)と量子化され、シェーディング板36を読み取った際のイメージセンサ32の読取値は、(R;G;B=255,255,255)と量子化される。
更に、A/D変換及びシェーディング補正部38は、階調補正の設定時には、後述する調整用チャートCHが印刷された用紙等の記録媒体としてのシートの色を読み取った際のイメージセンサ32における各受光素子の読取値(イメージセンサ32の各受光素子の各受光素子の出力値)を階調補正の設定における白基準とし、調整用チャートCHに形成される最大濃度パターンDmaのイメージセンサ32の読取値(イメージセンサ32の各受光素子の出力値)を階調補正の設定における黒基準とし、この階調補正設定時の白基準と黒基準のイメージセンサ32の出力値の範囲で各画素の画素値を出力することもできる。即ち、通常時とは異なる白基準と黒基準の間で読み取り階調を決定し、画素値を出力することができる。例えば、最大濃度パターンDma(例えば、黒トナーで形成)のイメージセンサ32の読取値は、(R;G;B=0,0,0)と量子化され、用紙等の色を読み取った際のイメージセンサ32の読取値は、(R;G;B=255,255,255)と量子化される。
上述した画像読取部3で形成された原稿画像の画像データは、画像処理部9に入力される。本実施形態の画像処理部9は、画像データに関する演算や作業領域としてのワークRAMや、専用回路としてのASIC等を組み合わせて構成される回路である。尚、制御部8のCPU81や記憶部82に画像処理プログラムを格納してソフトウェア的に画像処理部9を実現することもできる。そして、この画像処理部9は、例えば、階調補正部91、色空間変更部92、黒生成処理部93、濃度変換処理部94、拡大・縮小処理部95、フィルタ処理部96、出力処理部97を備える。
前記階調補正部91は、階調補正設定時に設定された階調補正特性に基づき、画像を印刷した場合に、適切に階調が現れるように各画素の濃度を表す画素値の補正処理を行う部分である。又、階調補正部91には、γ補正を行うため、各色について複数のγ特性曲線を記憶したルックアップテーブルが備えられていても良い。
色空間変更部92は、RGB形式の画像データを、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の濃度に応じたCMY形式に変換する処理を行う。黒生成処理部93は、CMY形式のカラー画像データから黒の画像データKを生成する。濃度変換処理部94は、画像形成部5の出力特性や操作パネル7等による使用者の濃度変更設定等を考慮して、C、M、Y、Kの信号の色補正処理を行う。拡大・縮小処理部95は、設定倍率等に応じて画像の拡大/縮小処理を行う。フィルタ処理部96は、文字領域であればエッジ強調処理を、写真領域および網点領域であれば平滑処理を施し、形成される画像の画質を向上させる。出力処理部97は、中間調処理などLSU51に画像データを出力する際のデータ変換処理等を行う。
ここで、本実施形態の複写機1では、複写機1の設置環境、出力特性、感光体ドラム52やトナーを含む現像剤の疲労等が生ずる長期間の使用等の要因のため、形成される画像の階調のずれ(形成される画像の濃度ずれ)を補正することができる。その階調補正の設定は、画像形成部5により印刷された調整用チャートCHを画像読取部3で読み取ることにより行われる。
そして、この階調補正を行うためには、どのように階調を補正すべきか判断するべく、適切に補正を行うための階調補正特性データを得て、階調補正の設定を行う必要がある。その階調補正の特性を得て、設定を行う部分が、階調補正設定部10である。この階調補正設定部10は、例えば、階調補正の設定時において、調整用チャートCHを読み取って得られた画像データ内の各画素の画素値を変換、換算する画素値変換部11、換算された画素値に基づき行うべき階調補正特性データを算出する階調補正特性算出部12、算出された階調補正特性データを記憶するメモリ13等を有する。
そして、メモリ13に記憶された階調補正特性データは、図4に示すように、例えば、制御部8に入力され、制御部8による画像形成部5での画像形成条件変更に利用され、或いは、画像処理部9の階調補正部91による画像データへの階調補正処理での利用に供され、階調補正が実現される。
(階調補正の設定)
次に、図5乃至図9に基づき、本実施形態における階調補正の設定(キャリブレーション)について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る複写機1の階調補正の設定時の制御の一例を示すフローチャートである。図6は、本発明の実施形態に係る階調補正の設定時に利用する調整用チャートCHの一例である。図7は、調整用チャートCHを読み取る際の読取範囲を説明するための説明図である。図8は、本発明の実施形態に係る画素値の変換の一例を説明するための説明図である。図9は、本発明の実施形態に係る階調補正特性データの算出の一例を説明するための説明図である。
まず、階調補正の設定(キャリブレーション)は、例えば、サービスマンによる複写機1のメンテナンス時に行うことができる。又、予め設定された枚数の画像形成が行われた場合や複写機1に設けられる不図示の環境検知センサ(温度センサや湿度センサ)によって、大きな環境変化が検知された場合等に、操作パネル7の液晶表示部73に階調補正の設定を行う旨の表示を行って、複写機1の使用者によって行われるようにしてもよい。
そして、図5に示すように、階調補正の設定を行う場合、制御部8は、操作パネル7へのサービスマンや使用者の入力を受け、図6に示すような記憶部82に記憶される調整用チャートCHの画像データを読み出し、画像処理部9に入力し、画像処理後の画像データにより、画像形成部5に調整用チャートCHの印刷を行わせる(ステップ♯1)。尚、本実施形態では、調整用チャートCHの画像データはRGB形式で記憶されるものとする。このとき、以前に設定されていた階調補正特性データがあれば、階調補正を行って調整用チャートCHの印刷が行われても良い。この場合、階調補正の設定は、以前の階調補正特性データの修正する作業といえる。又、階調補正特性データの有無を問わず、階調補正を行わないで調整用チャートCHを印刷しても良い。この場合、階調補正の設定は、新たに階調補正特性データを得る作業となる。
本実施形態における調整用チャートCHは、図6に示すように、それぞれ濃度が異なる複数のパッチPAと、画像形成部5が形成可能な最大濃度パターンDmaが配され、調整用チャートCHの印刷結果を画像読取部3で読み取って、階調補正の設定に利用する。まず、最大濃度パターンDmaは、例えば、調整用チャートCHの主走査方向に伸び、一定の幅を有する帯状のラインである。そして、この最大濃度パターンDma内の各画素は、画像データにおける設定で最も濃い濃度として設定されている。従って、最大濃度パターンDmaの各画素の画像データにおける画素値は、(R;G;B=0,0,0)となり、即ち、最大濃度パターンDmaは、黒ベタとして印刷される。
尚、画像形成装置における画像データの扱いにおいては、各チャンネル8ビット分の画素値を有するとすれば、黒のデータの画素値を(R;G;B=255,255,255)として扱う場合もあり得るが、本実施形態における以下の説明では、白側を255、黒側を0として統一して扱う。
そして、調整用チャートCHでは、最大濃度パターンDmaの下方に、複数のパッチPAが形成される。この複数のパッチPAは、複数のブロックBに分けられる。例えば、図6の左から順に、シアンのパッチPA群からなるシアンのブロックBC、マゼンタのパッチPA群からなるマゼンタのブロックBM、イエローのパッチPA群からなるイエローのブロックBY、ブラックのパッチPA群からなるブラックのブロックBKと配列される。尚、これらのブロックBは順不同である。
シアンのブロックBCでは、シアントナーにより、例えば16個のパッチPAが形成される。例えば、16個のパッチPAは、主走査方向に2つ、副走査方向に8つ配列されるが、調整用チャートCHを記録するシート内であれば、配列方法に特段の決まりはない。又、1ブロック当たりのパッチPAの数も16個に限られない(8個や32個、厳密には本実施形態では1〜256個までの範囲)。そして、マゼンタのブロックBMではマゼンタトナーにより、イエローのブロックBYではイエロートナーにより、ブラックのブロックBKではブラックトナーにより用いて各パッチPAが形成される。そして、図6に2点鎖線で示すように、各ブロックBでは、ブロックBの左上隅のパッチPAを最も低濃度とし、右下隅のパッチPAの濃度が最も高濃度とし、最も濃度が低いパッチPAから最も濃度が高いパッチPAまで、次第に濃度が高くなるように、各パッチPAの濃度は異なるように形成される。尚、各パッチPAの濃度は、例えば、各色のトナーの階調幅を16個に等分し、その16個に等分した各領域の代表値とすることができる。
次に、図5に示すように、階調補正の設定を行うため、サービスマンや使用者によって、印刷した調整用チャートCHの読み取りが、画像読取部3で開始される(ステップ♯2)。この読み取りは、例えば、サービスマン等が調整用チャートCHの印刷結果を、原稿搬送装置2の原稿トレイ21や載置読取用コンタクトガラス33に載置し、操作パネル7のスタートキー71を押すことにより開始される。
そして、画像読取部3による読み取りが開始されると、まず、画像読取部3は、ランプ30aの無点灯状態での読取値を得て(ステップ♯3)、その後、シェーディング板36を読み取った際の読取値を得る(ステップ♯4)。即ち、シェーディング補正のために、通常の原稿読み取り時に行う動作と同様に、無点灯状態とシェーディング板36を読み取った際のイメージセンサ32の出力値を得る。言い換えると、A/D変換及びシェーディング補正部38は、印刷された調整用チャートCHの読み取り時に、シェーディング板36を読み取った際の読取値を通常時の白基準として取得しておき、ランプ30aの消灯時の読取値を通常時の黒基準として取得しておく。
次に、無点灯状態での読取値を黒基準とし、シェーディング板36を読み取った際の読取値を白基準として、調整用チャートCHが印刷されているシート(例えば、コピー用紙や再生紙等)の色(図6に示す(イ)部分)と最大濃度パターンDma(図6の(ロ)部分)を読み取って、それぞれの画素値を得る(ステップ♯5)。そして、シートの色の画素値と最大濃度パターンDmaの画素値を、例えば、階調補正設定部10のメモリ13に保存しておく(ステップ♯5)。
次に、画像読取部3のA/D変換及びシェーディング補正部38は、調整用チャートCHが印刷されているシートの読取値を階調補正設定時のシェーディング補正における白基準とし、最大濃度パターンDmaの読取値を階調補正設定時のシェーディング補正における黒基準と設定する(ステップ♯6)。この新たな白基準と黒基準の設定は、図6に示す(ハ)、(ニ)部分の読み取りを行うことで行っても良いし、先に(イ)、(ロ)を読み取った際の読取値を利用しても良い。そして、最大濃度パターンDmaの下方に印刷された各パッチPAの読み取りを行って、階調補正設定時のシェーディング補正における白基準と黒基準における各パッチPAの画素値を得る(ステップ♯7)。即ち、調整用チャートCHが印刷された記録媒体(用紙)の色を読み取った際の読取値を階調補正設定時の白基準とし、最大濃度パターンDmaの読取値を階調補正設定時の黒基準とし、階調補正設定時の白基準と黒基準の範囲で各パッチPAの第1の画素値を出力する。
このように白基準と黒基準を取り直す理由を図7に基づき説明する。ここで、図7では、便宜上、R、G、Bのうちの1チャンネル分についてのみ図示する(図8、図9でも同様)。尚、当然、他の2チャンネルについても同様に考えることができる。
図7に示すように、通常時のシェーディング補正における白基準と黒基準は、どのような原稿の読み取りが行われても画素値を取得できるように、白基準と黒基準の濃度範囲(図7において、通常時読取範囲として図示)は広くとられる。そのため、白基準を得るためのシェーディング板36には、通常のコピー用紙よりも白いような、ほぼ純白な板が用いられ、又、黒基準は、ランプ30aを点灯しない状態(ほぼ無光状態)でのイメージセンサ32の出力値が採用される。
しかし、階調補正を行う場合、読み取りを行う対象は、調整用チャートCHであって、用紙の色が最も白く、最大濃度パターンDmaの濃度、言い換えると黒トナーの色が最も黒くなる。従って、その濃度範囲(図7において、階調補正設定時読取範囲として図示)は、通常時の白基準と黒基準の濃度範囲よりも、狭くなることが通常である。即ち、階調補正を行う場合では、通常時のシェーディング補正ほどの濃度範囲は必要ない。
そして、イメージセンサ32の読取値(出力値)は、白基準と黒基準の間で階調が決定され、画素値へとディジタル化されるが、複写機1で扱うことのできる最大の画素値(例えば8ビットの256階調とすれば、最大の画素値は255)は定まっていることから、白基準と黒基準の濃度範囲が広いほど、量子化における刻み幅が広くなり、量子化誤差が大きくなる。階調補正設定を行う場合では、画像読取部3は、各パッチPAの濃度測定器として用いると同様と考えられ、量子化における刻み幅は狭い方がよい。そこで、本実施形態の複写機1では、階調補正の設定時、用紙の色を白基準とし、最大濃度パターンDmaを黒基準として、各パッチPAの画素値を得る(この画素値が特許請求の範囲における第1の画素値となる)。このように濃度範囲を狭くして各パッチの画素値を得るので、量子化誤差の少ない高精度な画素値を得ることができる。
このように、各パッチPAの画素値(第1の画素値)を得た後、その各パッチPAの画素値は、階調補正設定部10に入力され、階調補正設定部10が、換算を行う(ステップ♯8)。具体的には、階調補正設定部10の画素値変換部11は、各パッチPAの第1の画素値を換算して、A/D変換及びシェーディング補正部38が取得しておいた通常時の白基準及び黒基準の範囲における各パッチPAの第2の画素値を得る。その理由は、調整用チャートCHにおける各パッチPAの画素値は、通常時の白基準と黒基準をもとに設定されるところ(通常時の白基準と黒基準は、出荷時、設置時、使用時等、全期間においてほぼ同じである)、一方、階調補正の設定時における白基準はその用紙の色の白さの度合(例えば、コピー用紙、再生紙等)で変化するなど、階調補正設定時の白基準と黒基準のもとに得られた画素値(第1の画素値)をそのまま利用するよりも、換算を行う方がよいと考えられるためである。
そこで、換算方法の一例を図8に基づき説明する。例えば、図8に示すように、階調補正設定時の濃度の読取範囲は、通常時の白基準と黒基準の読取範囲よりも狭いので、例えば、階調補正設定時の読取範囲を通常時の読取範囲に濃度のレンジを変更・拡大する換算を行うことができる(この換算・変換後の画素値が特許請求の範囲における第2の画素値となる)。具体的な一例としては、A/D変換及びシェーディング補正部38は、通常時の白基準と黒基準の範囲で、印刷された調整用チャートCHの記録媒体の色の画素値(「X1」とする。)と、最大濃度パターンDmaの画素値(「X2」とする。)を取得しておき、画素値変換部11は、記録媒体の色を通常時の白基準を一致させ、最大濃度パターンDmaの画素値を通常時の黒基準に比例的に一致させて濃度レンジを拡大することにより、第1の画素値を第2の画素値に換算する。
ここで、上述したステップ♯5において、通常時の白基準と黒基準の範囲における調整用チャートCHを印刷した紙の画素値(X1)と、最大濃度パターンDmaの画素値(X2)を取得している。このX1とX2を用いて、濃度分布を広げる演算を行うことが可能であり、例えば、以下のような変換演算を行うことができる。
まず、第1の各画素値(0〜255の整数値)を、通常時の白基準と黒基準におけるシートの画素値(X1)と最大濃度パターンDma(X2)の画素値の間に変換する。即ち、X1とX2の画素値の間を256分割して、第1の各画素値を置換する。
ここで、X1とX2の画素値の間に置換後の画素値をX´とすると、
X´ = X2+(第1の画素値)×(X1−X2)/255
となる。例えば、X1=240、X2=30とすれば、第1の画素値におけるゼロは、X´=30に置換され、第1の画素値における255は、X´=240に置換される。
次に、X1を通常時白基準に合わせ、X2を通常時黒基準に合わせ、例えば以下の式により、レンジを拡大するように変換・換算作業を行う。まず、換算後の画素値(第2の画素値)をYとすると、
Y=A×(X´−a)/(b−a)
但し、Y:換算後の画素値(第2の画素値)
A:換算後のレンジ幅(最大画素値−最小画素値、255−0=255)
a:換算前の通常時読取範囲での最小画素値(本例では、X2)
b:換算前の通常時読取範囲での最大画素値(本例では、X1)
となる。このような、X´やYを求める演算においては、小数点以下まで利用して演算を行うことができるので、非常に高精度に第1の画素値を第2の画素値に換算することができる。
次に、例えば、図9に示すように、階調補正特性算出部12が、換算後の第2の画素値と、各パッチPAの理想的な値(例えば、調整用チャートCHの画像データにおける各パッチPAの画素値)とを比較する。そして、印刷された調整用チャートCHでの各パッチPAの濃度と理想的な各パッチPAの差を、調整用チャートCHにおける全パッチPAについて求めることで、行うべき階調補正特性データを算出する(ステップ♯9)。即ち、階調補正設定部10に設けられる階調補正特性算出部12は、第2の画素値と調整用チャートCHの画像データでの各パッチPAの画素値との対比に基づき階調補正特性データを算出する。
例えば、図9に示すように、換算後の調整用チャートCHでの各パッチPAのうちの1つの画素値を例に挙げて説明すると、あるパッチPAについて調整用チャートを読み取って得られた換算後の画素値が例えばD1であり、調整用チャートCHの画像データにおけるそのパッチPAの理想的な画素値をD2とすると、(D2−D1)により理想的な濃度と、実際の印刷物における濃度とのずれΔDを演算、検出することができる。このずれΔDを各パッチPAについて求めれば、行うべき階調補正特性データを得ることができる。即ち、どの色のどの濃度に関しては、濃度を高くする補正を行うべきであり、どの色のどの濃度に関しては、濃度を低くするべきであるという階調補正特性データを得ることができる。そして、階調補正特性データを例えば、階調補正設定部10のメモリ13(記憶部82でもよい)に記憶して(ステップ♯10)、階調補正の設定動作は完了する。尚、各パッチPAの印刷物における画素値と理想的な画素値とのずれΔDの演算結果により、例えば、階調補正部91のγ補正のためのルックアップテーブルから最適なγ補正曲線を選択するようにしてもよい。この場合、最適なγ補正曲線や、ルックアップテーブル内のアドレスを階調補正設定部10のメモリ13に記憶しても良い。
尚、換算後の各パッチPAについての第2の画素値をどのように利用して階調補正の設定を行い、どのように階調補正を行うかは様々な方法があるので、上述した例は、その一例である(その他の方法の一例としては、重み付けを行いつつ階調補正の設定を行うなど)。しかし、様々な方法のうち、どのような階調補正の設定を行い、階調補正を実行したとしても、本発明では、各パッチPAは精度高く読み取られ、その高精度な読取データ(画素値)を利用することができるので、階調補正を的確に行う効果が得られる。
更に、感光体ドラム52やトナーの疲労により、最大濃度パターンDmaの濃度が予め定められた所定値に到っていない(薄すぎる)ならば、ひとまず、所定値と、最大濃度パターンDmaの画素値を比較して、そのずれを演算するようにしてもよい。そして、そのずれに基づき、制御部8が、形成される画像の濃度を高めるように画像形成条件を変化させ、変化させた画像形成条件のもと、再度調整用チャートCHを印刷して、その調整用チャートCHの読み取りを行って、各パッチPAの画素値と理想的な画素値とを比較して階調補正特性データを得てもよい。
次に、図10に基づき、階調補正を行いつつ画像形成を行う場合の制御の一例について説明する。図10は、本発明の実施形態に係る階調補正を行って画像形成を行う場合の制御の一例を示すフローチャートである。
まず、スタートは、階調補正設定後、操作パネル7でのスタートキー71の押下があった場合等、画像形成開始指示が複写機1に入力された時点である。次に、制御部8は、記憶部82や画像読取部3を動作させ、画像形成を行う画像データを画像処理部9に入力する(ステップ♯11)。次に、制御部8及び画像処理部9は、階調補正設定部10のメモリ13から階調補正特性データを読み出す(ステップ♯12)。次に、制御部8及び画像処理部9は、階調補正特性データに基づき、階調補正を実施する(ステップ♯13)。例えば、画像処理部9が画像データにおける各画素の画素値の調整を行い、或いは、制御部8は、形成された最大濃度パターンDmaの濃度が予め設定された所定値よりも低い場合、印加する現像バイアスや転写バイアスの値を大きくしたりして、形成される画像全体の濃度を高める。尚、画像データの各画素の画素値の調整や画像形成条件の変更を同時に行ってもよい。言い換えると、本実施形態の複写機1は、画像形成時、入力画像データに対して階調補正特性データに基づき階調補正を施して画像データを出力する階調補正部91、及び/又は、階調補正特性データに基づき画像形成部5の画像形成条件を調整する画像形成調整部を備え、この構成により階調補正が実行される。
次に、画像処理部9から出力された画像データが、LSU51に入力され、画像データに基づき画像形成部5で画像形成がなされる(ステップ♯14)。そして、1枚の画像について階調補正を施した上での画像形成動作が完了する(エンド)
このようにして、本実施形態の構成によれば、階調補正設定時には、用紙の色を白基準とし、最大濃度パターンDmaを黒基準とするので、調整用チャートCHの各パッチPAの画素値を高精度に得ることができる。さらに、高精度に求められた各パッチPAの階調値を通常時の読み取り範囲に適用することができる。そして、高精度に得られた各パッチPAの画素値を利用すれば、例えば、製品出荷時や、製品設置時や、メンテナンス時の階調補正の設定に利用することができる。
又、換算においては、種々の方法が考えられるが、例えば、記録媒体としての用紙の色を通常時の白基準を一致させ、最大濃度パターンDmaの画素値を通常時の黒基準に比例的に一致させるので、的確に画素値の換算を行うことができる。又、階調補正の方法は様々な方法があるが、例えば、第2の画素値と調整用チャートCHの画像データの各パッチPAの画素値との対比に基づき階調補正特性データを算出するので、このデータに基づき、階調補正を実施することができ、印刷結果において、適切に階調を再現することができる。
又、画像形成時、入力画像データに対して階調補正特性データに基づき階調補正を施して画像データを出力する階調補正部91を備えるので、画像データにおける各画素の画素値を補正して階調補正を行うことができる。又、階調補正特性データに基づき画像形成部5の画像形成条件を調整する制御部8(画像形成調整部)を備えるので、画像形成条件を変更して階調補正を行うこともできる。更に、カラー画像を形成する画像形成装置においても、階調補正の設定を行うことができ、適切な階調補正を行うことができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、画像読取部3と画像形成部5を有し、調整用チャートCHを印刷して、調整用チャートCHを画像読取部3で読み取って階調補正の設定を行う画像形成装置に利用可能である。
実施形態に係る複写機1の模型的正面断面図である。 (a)は原稿搬送装置2と画像読取部3の部分拡大図、(b)は画像形成部5の一部拡大模型的断面図である。 実施形態に係る複写機1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る画像読取部3や画像処理部9の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る複写機1の階調補正の設定時の制御の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る階調補正の設定時に利用する調整用チャートCHの一例である。 調整用チャートCHを読み取る際の読取範囲を説明するための説明図である。 実施形態に係る画素値の変換の一例を説明するための説明図である。 実施形態に係る階調補正特性データの算出の一例を示す説明図である。 実施形態に係る階調補正を行って画像形成を行う場合の制御の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 複写機(画像形成装置) 3 画像読取部
30a ランプ 32 イメージセンサ
36 シェーディング板
38 A/D変換及びシェーディング補正部(シェーディング補正部)
5 画像形成部
50K、50C、50M、50Y 画像形成ユニット
8 制御部(画像形成調整部) 82 記憶部
9 画像処理部 91 階調補正部
10 階調補正設定部 11 画素値変換部
12 階調補正特性算出部 PA パッチ
Dma 最大濃度パターン CH 調整用チャート

Claims (5)

  1. 画像データに基づき記録媒体に印刷を行うため画像を形成する画像形成部と、
    原稿に光を照射するためのランプと、通常時のシェーディング補正を行う際の白基準を得るためのシェーディング板と、前記ランプから原稿に当たった光の反射光により原稿を読みとるイメージセンサとを有する画像読取部と、
    前記イメージセンサの出力した読取値を白基準と黒基準の間で、各画素について階調を決定して画素値を出力し、画像データを出力するシェーディング補正部と、
    それぞれ濃度が異なる複数のパッチと、前記画像形成部が形成可能な最大濃度パターンが配され、その印刷結果を前記画像読取部で読み取って階調補正の設定に利用する調整用チャートの画像データを記憶する記憶部と、
    画像データ内の各画素の画素値を変換する画素値変換部を有する階調補正設定部と、を備え、
    前記画像形成部により印刷された前記調整用チャートを前記画像読取部で読み取ることにより階調補正の設定を行う場合、
    前記シェーディング補正部は、印刷された前記調整用チャートの読み取り時に、前記シェーディング板を読み取った際の読取値を通常時の白基準として取得しておき、又、前記ランプの消灯時の読取値を通常時の黒基準として取得しておき、更に、前記調整用チャートが印刷された記録媒体の色を読み取った際の読取値を階調補正設定時の白基準とし、前記最大濃度パターンの読取値を階調補正設定時の黒基準とし、前記階調補正設定時の白基準と黒基準の範囲で各前記パッチの第1の画素値を出力し、
    前記画素値変換部は、各前記パッチの前記第1の画素値を換算して、前記シェーディング補正部が取得しておいた前記通常時の白基準及び黒基準の範囲における各パッチの第2の画素値を得ることを特徴とする画像形成装置。
  2. 階調補正の設定を行う場合、
    前記シェーディング補正部は、前記通常時の白基準と黒基準の範囲で、印刷された前記調整用チャートの記録媒体の色の画素値と、前記最大濃度パターンの画素値を取得しておき、
    前記画素値変換部は、前記記録媒体の色の画素値を前記通常時の白基準に、前記最大濃度パターンの画素値を前記通常時の黒基準に、比例的に一致させてレンジを変更することにより前記第1の画素値を前記第2の画素値に換算することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記階調補正設定部は、前記第2の画素値と前記調整用チャートの画像データの各パッチの画素値との対比に基づき階調補正特性データを算出する階調補正特性算出部を有し、算出した前記階調補正特性データを記憶することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 画像形成時、入力画像データに対して前記階調補正特性データに基づき階調補正を施して画像データを出力する階調補正部、及び/又は、前記階調補正特性データに基づき前記画像形成部の画像形成条件を調整する画像形成調整部を備えることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成部は、黒色を含む複数色のトナーを用いてカラーのトナー像を形成し、
    前記調整用チャートは、複数色分の複数の前記パッチと、黒色の前記最大濃度パターンで形成され、
    前記画像読取部は、階調補正設定時、カラーの前記調整用チャートを読み取ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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