JP5592817B2 - 連続的なイソブチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

連続的なイソブチレン系重合体の製造方法 Download PDF

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本発明は、リビングカチオン重合によるイソブチレン系重合体の連続的な製造方法に関する。
リビング重合とは、狭義においては重合成長末端が常に活性を保ち続けて分子鎖が成長していく重合のことを言うが、一般には重合成長末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にありながら分子鎖が成長していく擬リビング重合も含まれる。このようなリビング重合では、重合反応が同時に開始すれば分散度の小さい重合体が得られ、また、特定の官能基を重合体の活性末端に導入することや、2種以上のモノマーを用いることにより共重合体を合成することができる。
工業的に実施されるリビング重合として、例えば、特許文献1や特許文献2に記載のイソブチレンのリビングカチオン重合が挙げられる。リビングカチオン重合により得られるイソブチレン系重合体は、末端に官能基を導入するなどの構造制御が可能となるため産業的に有用である。また、イソブチレンと高Tg(ガラス転移点)の重合性単量体成分とを共重合したイソブチレン系ブロック共重合体は熱可塑性エラストマーとなり、これも産業的に有用である。
特許文献1や特許文献2に記載されているように、リビングカチオン重合反応の操作形式は、撹拌槽型重合器を用い、反応原料を重合器に仕込んで回分式で行なわれる報告例が大多数を占める。しかしながら工業的な大量生産を踏まえると回分式には後述するような問題が多く存在する。
回分式の重合方法では、生産性を向上させるためには重合器の大型化が必要となる。大型化すると、内部蛇管冷却方式、外部熱交換器循環方式、リフラックスコンデンサー方式などにより除熱面積を増大させる工夫が必要となり、この場合には、除熱設備の大型化、複雑化により設備コストが高騰してしまう。設備コストを抑えようとすると内温制御が困難になり、副反応が増加してリビング重合の特徴である分散度の小さい重合体が得られにくくなるといった問題が生じる。除熱設備の問題を回避するためにモノマーの逐次追加など半回分方式による重合方法も用いられることがあるが、初期モノマー濃度が回分式と比べると希薄なため副反応が生じやすい、生産性が悪いといった問題がある。
一方、生産性の向上を目指して、原料を連続的に重合器に供給する連続式の重合方法についても検討がなされている。例えば、特許文献3は重合開始剤およびルイス酸触媒およびイソブチレンを1基の撹拌槽型重合器に連続的に供給することによりリビングカチオン重合を行なう方法を試みている。また、特許文献4ではシェルアンドチューブ型熱交換器を用いてイソブチレンの連続式のリビングカチオン重合を行なった後に、引き続き管型反応器内で重合体末端にビニル基を導入する方法を提案している。特許文献5、6、7ではイソブチレンのリビングカチオン重合を行うにあたり、連続的に流通式撹拌槽型重合器に原料を供給して重合を開始させ、引き続き、流通管型重合器に連続的に供給してリビングカチオン重合を進行させている。特許文献8では、原料を2流路から供給してスタティックミキサー(多数のミキシングエレメントからなる静止型混合器を1個以上組み込んだ管型混合器)と管型重合器とを直列に流通させてイソブチレンのリビングカチオン重合をおこなっている。また、特許文献9では原料を連続的に合流させて反応を開始させ引き続き細い流路に反応液を流通させることにより種種のリビングカチオン重合を行えるとしている。
しかしながら、連続式の重合を行なう際にもいくつかの問題が残されている。特許文献3では1基の撹拌槽型重合器で連続式の重合を行なった結果、得られた重合体の分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.4〜1.8となり、回分式の重合における分散度よりも大きくなっている。このような傾向は、1基の撹拌槽で連続式の重合を行なうと、反応液の滞留時間が広い分布を持つ(すなわち槽内での滞留時間が重合体の分子ごとに異なる)ので、リビング重合によって成長する分子の長さも揃わなくなることが影響していると考えられる。また、連続式の重合においては副反応が問題になる場合もあり、滞留時間分布を狭くするのみでは分散度が充分に小さくならない。特許文献4では、管型重合器を用いているので反応液の滞留時間の分布がきわめて狭いと考えられるにも関わらず、得られた重合体の分散度が3.1と大きい。特許文献5、6、7では、撹拌槽型重合器を1基通過後に管型重合器を通すことで分散度が1.2〜1.3と分散度の点では改善されているが、撹拌槽を用いているため、生産性を向上するためスケールアップすれば槽内混合条件の複雑化、副反応制御、除熱効率の観点で課題が残る。特許文献8においては、大規模な生産をするにはスタティックミキサーが大量に必要となるといった問題が残る。また、特許文献9においては分子量が数千程度の重合体しか得られておらず、重合による粘度の上昇に伴う閉塞等の課題があると推測される。分子量が5000〜300000程度の重合体が工業的には有用であると考えられるので、大きな分子量の重合体が得られないのは問題である。
以上のように、攪拌槽型重合槽を用いる場合は滞留時間分布の広がりやスケールアップに懸念があり、管型重合器を用いる場合には、重合器への原料の供給直後の混合不充分さに懸念がある。様々な重合反応のなかでもイソブチレン系重合体のリビングカチオン重合は触媒や添加剤についても特有の工夫を施して開始反応を制御していたり、低温でなければ重合活性が低下したり副反応を併発するので重合反応熱の除熱が重要となるなど、連続式の重合を適用するのが比較的困難であったと推察される。
以上のように、リビング重合を連続的に行なう場合、滞留時間分布の広がりや副反応により、得られる重合体の分散度が大きくなるという問題がある。分散度が大きくなると重合体の粘度が増大することから、重合体の用途によっては大きな問題となり、その用途開発に支障が生じることになる。なかでも副反応の問題は重合体の分散度が大きくなるだけではなく、重合体の成長末端が制御されないことから、重合体末端への官能基の導入や、ブロック体の合成が本来の設計通りにならないという問題がある。これらはリビング重合体の連続式の重合方法において特に重要な問題である。
特開平7−292038号公報 特開平8−53514号公報 米国特許第4568732号公報 特開平6−298843号公報 特開2001−55407号公報 特開2001−55408号公報 特開2001−55415号公報 特開2010−241908号公報 特開2008−001771号公報
本発明は、上記現状に鑑み、分散度が小さいリビング重合体を連続的に得ることができる製造方法を提供することを目的とするものである。また、本発明の目的は、重合器の内温を効果的に制御できるコンパクトな設備により実施可能な、リビング重合体の連続式の製造方法を提供することでもある。更に本発明の目的は、末端への官能基の導入や、ブロック共重合体の合成が本来の設計通りであるリビング重合体を得ることができる連続式の製造方法を提供することでもある。
本発明は、重合開始剤、第一の重合性単量体、および重合溶媒を含む溶液(A)と、ルイス酸触媒、および重合溶媒を含む溶液(B)とを連続的に第一の混合部に供給し、引き続き第一の混合部に接続した第一の反応部に供給することにより重合性単量体の重合を行なう製造方法において、反応部の内径を1mm以上とし、かつ、第一の混合部の内径D(mm)と第一の混合部での流速U(m/sec)を下記式(1)の関係を満たす範囲にすることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
50>D×U>0.3 (1)
好ましくは、第一の反応部の内径が1mm〜10mmであることを特徴とする請求項1に記載のイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましくは、溶液(A)に電子供与剤を含有することを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましくは、第一の反応部において、電子供与剤が重合開始剤に対してモル比で0.2〜10倍量存在することを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましくは、第一の反応部において、ルイス酸触媒が重合開始剤に対してモル比で10〜300倍量存在することを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましくは、重合開始剤が、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、および1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましくは、第一の反応部の長さと内径の比(長さ/内径)が10以上であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましくは、第一の反応部を通過した反応液と、官能基導入物質とを連続的に第二の混合部に供給し、引き続き混合部に接続した第二の反応部に供給して、官能基導入物質を反応させることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法。
好ましくは、官能基導入物質がアリルトリメチルシランであることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
前記に記載の第一の反応部を通過した反応液と、第二の重合性単量体とを連続的に第二の混合部に供給し、引き続き混合部に接続した第二の反応部に供給して第二の重合性単量体を重合させることを特徴とするイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法に関する。
好ましくは、第二の反応部の内径が2mm〜20mmであることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましくは、第一の重合性単量体と第二の重合性単量体の一方が、主としてイソブチレンを含む単量体であり、他の一方が主として芳香族ビニル系単量体を含む単量体成分であることを特徴とするイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法に関する。
好ましくは、第二の反応部の長さと内径の比(長さ/内径)が10以上であることを特徴とするイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法に関する。
好ましくは、前記した第二の反応部を通過した反応液と、官能基導入物質とを連続的に第三の混合部に供給し、引き続き混合部に接続した第三の反応部に供給して、官能基導入物質を反応させることを特徴とするイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法に関する。
好ましくは、官能基導入物質がアリルトリメチルシランであることを特徴とするイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法に関する。
本発明の連続製造方法によって、滞留時間を一定とする(滞留時間分布を狭くする)ことができ、かつ、副反応を制御することができるため、得られるイソブチレン系重合体の分散度が小さく、また機械特性に優れている点で有効である。
本発明に使用されるイソブチレン系重合体の連続製造装置の一例(概略図) 本発明に使用されるイソブチレン系ブロック共重合体もしくは官能基を導入したイソブチレン系重合体の連続製造装置の一例(概略図)
(適用できる反応系)
本発明の製造方法はリビング重合反応に適しており、さらにリビングカチオン重合に有効である。以下、リビングカチオン重合についてその詳細を述べる。リビングカチオン重合としては、例えばJ.P.Kennedy らの著書(CarbocationicPolymerization, John Wiley & Sons, 1982 )やK.Matyjaszewski らの著書(Cationic Polymerizations, Marcel Dekker, 1996 )に記載されている合成などが適用され得る。
(重合装置および方法)
本発明の最大の特徴は、重合開始剤、第一の重合性単量体、および重合溶媒を含む溶液(A)と、ルイス酸触媒、および重合溶媒を含む溶液(B)とを連続的に第一の混合部に供給し、引き続き第一の混合部に接続した第一の反応部に供給することにより重合性単量体の重合を行なう製造方法において、反応部の内径を1mm以上とし、かつ、第一の混合部の内径D(mm)と第一の混合部での流速U(m/sec)を下記式(1)の関係を満たす範囲にすることである。
50>D×U>0.3 (1)
イソブチレン系重合体は工業的には分子量が数千〜数万程度の重合体が有用であるが、このような分子量の重合体を含む反応液は粘度が高い。したがい、反応部を流通させる際に反応部の内径が1mm未満であると、送液できるポンプが特殊である等の制約が生じたり、高粘性のために反応部の閉塞が生じたりするなどの問題が生じるため、低分子量体の重合しかできない。よって、反応部の内径を1mm以上とすることにより、分子量が数千〜数万程度の重合体を得ることが可能となる。ただし反応部の内径が大きくなると反応部の体積あたりの伝熱面積が小さくなり除熱性能が低下するため、反応部の内径が1mm〜10mmであることがより好ましい。
同一の流量において、第一の混合部の内径D(mm)が大きくなると、第一の混合部での流速U(m/sec)が小さくなる。第一の混合部での流速U(m/sec)が小さくなりすぎると供給される溶液(A)と溶液(B)との混合が不十分となり反応が制御されない。逆に、混合が十分とするために第一の混合部での流速U(m/sec)を大きくするために第一の混合部の内径D(mm)を小さくしすぎると閉塞の問題や特殊な送液ポンプが必要である等の制約が生じる。
これまで述べたように、同一の流量において、第一の混合部の内径D(mm)が変化すると第一の混合部での流速U(m/sec)も変化する。すなわち混合部の内径D(mm)と第一の混合部での流速U(m/sec)とは相関関係があり、その好ましい値は下記式(1)の関係を満たす範囲として表される。
50>D×U>0.3 (1)
D×Uが50より大きくなると反応を完結させるために極めて大きな反応部容積を必要としたり、吐出圧力の極めて高い送液ポンプを必要としたりなどの問題があり、0.3より小さくなると副反応が多く生じて品質が低下する問題がある。
本発明の方法では、前記した第一の反応部を通過した反応液と、第二の重合性単量体とを連続的に第二の混合部に供給し、引き続き混合部に接続した第二の反応部に供給して第二の重合性単量体を重合させてイソブチレン系ブロック共重合体を得ることができる。第二の重合性単量体を混合する際には第一の重合性単量体が実質的に消費されているのが好ましい。ブロック共重合体をすることにより粘度が高まることから、第二の反応部の内径は2mm以上とすることが好ましく、除熱性能の観点から20mm以下とすることが好ましい。
第一の反応部の長さと内径の比(長さ/内径)、および第二の反応部の長さと内径の比が10以上であることが好ましい。比が小さすぎると除熱に必要な伝熱面積が不足する恐れがある。また、反応液の滞留時間が不十分となり重合が不完全となる可能性がある。
混合部および反応部の除熱構造については、必要とされる除熱性能が発揮されるならば特に限定されるものではなく、混合部および反応部を冷却バスに直接浸漬してもよいし、混合部および反応部にジャケット構造を設け、ジャケットの中に冷媒を通すことにより熱交換しても良い。
得られた反応液は水やアルコール類などで含有される触媒を失活させた後、例えば、二相を分離し、必要により有機相を水で洗浄し、有機溶媒を留去することで重合体を得ることができる。
(重合体の分子量)
本発明の方法により製造される重合体の数平均分子量は特に限定されるものではないが、分子量が短すぎるとゴム弾性や熱可塑性などイソブチレン系重合体の特性が発揮されないため、工業的に有益な材料との観点では通常5000〜500000、より好ましくは10000〜300000である。
(使用する重合開始剤)
リビングカチオン重合の開始反応を効率的に行う方法として、3級炭素に結合した塩素原子を有する化合物やα位に芳香環を有する塩素化合物などの化合物を重合開始剤として用いるイニファー法が開発されており(米国特許4276394号)、この方法を本発明に適用することができる。イニファー法に用いる重合開始剤としてはその機能を発揮するものであれば良く、代表例としては下記の構造を有するものを示すことができる。
(X−CR
(式中、Xはハロゲン原子を表す。RおよびRは、同一または異なって、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表す。Rは、炭素数1〜20のn価の炭化水素基を表す。nは1〜4の整数である。)
重合開始剤としては、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(以下p−DCC)、および1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(以下TCC)が好ましい。これらを単独あるいは混合物として使用することができる。このように芳香環を含んだ開始剤はより好ましい。p−DCCのように二官能開始剤は二官能重合体を必要とするときに選定する事が出来る。その他に一官能、TCCなどの三官能、多官能の開始剤を必要に応じて用いる事が出来る。重合開始剤とモノマーとの仕込み比に応じて、重合体の分子量を自由に設定することができる。
(ルイス酸触媒)
リビングカチオン重合に用いる触媒はルイス酸触媒であり、その具体例としては、TiCl、AlCl、BCl、ZnCl、SnCl、エチルアルミニウムクロライド、SnBrなどが挙げられる。ルイス酸触媒の使用量は、第一の反応部において重合開始剤に対してモル比で10〜300倍量とすることが好ましい。ルイス酸触媒の量が少なすぎると重合反応速度が著しく抑制され、カチオン重合反応に長時間を要することとなり生産性が低下する。逆にルイス酸触媒が多すぎると副反応が多くなる傾向があり、プロトン開始反応や連鎖移動反応が起こることによって分散度が大きくなる。
(電子供与剤)
前述したイニファー法を用いる際、連鎖移動反応やプロトン開始反応などの副反応を抑制して良好な重合体を得るためには、電子供与剤を用いることが効果的である(特開平2−245004号公報、特開平1−318014号公報、特開平3−174403号公報)。電子供与剤としては特に限定されないが、例えば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、または、金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等を挙げることができる。具体的には、ピリジン、2−メチルピリジン(ピコリンまたはα−ピコリンと略記)、トリメチルアミン、ジメチルアセトアミド(DMAcと略記)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル(EtOAc)、Ti(OiPr)などが好適に使用される。
電子供与剤は、第一の反応部において重合開始剤に対してモル比で0.2〜10倍量存在させるのが好ましい。電子供与剤の量が少なすぎると副反応が多くなる傾向があり、プロトン開始反応や連鎖移動反応が起こることによって分散度が大きくなる。逆に電子供与剤が多すぎると重合反応速度が著しく抑制され、カチオン重合反応に長時間を要することとなり生産性が低下する。本発明では、重合開始剤、第一の重合性単量体、および重合溶媒を含む溶液(A)と、ルイス酸触媒、および重合溶媒を含む溶液(B)とを、連続的に第一の混合部に供給し、引き続き第一の混合部に接続した第一の反応部に供給することにより重合性単量体の重合を行なうことを特徴とするが、触媒と電子供与剤とをあらかじめ混合すると析出する可能性があるため、電子供与剤は溶液(A)に含有されることが好ましい。
(重合性単量体)
本発明で用いる重合性単量体成分は、重合開始剤とルイス酸触媒を用いることにより重合体を得ることのできるものであれば良い。
イソブチレン系重合体を得る場合、第一の重合性単量体成分は主としてイソブチレンを含む単量体である。主としてとは、イソブチレンを30%以上含んでいるものであり、好ましくは50%以上含んでいるものである。
イソブチレン系ブロック共重合体を得る場合、第一の重合性単量体成分または第二の重合性単量体成分の少なくとも一方が主としてイソブチレンを含む単量体であり、第二の重合性単量体成分は、第一の重合性単量体成分とは異なる化合物および/または組成を有するものである。
第一の重合性単量体成分および第二の重合性単量体成分のイソブチレン以外の単量体としては、以下に述べる各種重合系で適用しうる重合性単量体を特に制限無く使用することができる。
カチオン重合に用いられる重合性単量体としては、炭素数3〜12のオレフィン類、共役ジエン類、ビニルエーテル類、芳香族ビニル化合物類などが挙げられる。これらの中で、炭素数3〜12のオレフィン類および共役ジエン類が好ましい。具体例としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−2−ブテン、ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ヘキセン、5−エチリデンノルボルネン、ビニルシクロヘキサン、ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、β−ピネン、インデン等が挙げられる。これらの中で、イソブチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、インデン、イソプレン、シクロペンタジエンなどが好適である。イソブチレン系ブロック共重合体の場合には、第一の重合性単量体、第二の重合性単量体の少なくとも一方が主としてイソブチレンを含む単量体成分であるが、一方が主として芳香族ビニル系単量体を含む単量体成分であることが好ましい。
また、イソブチレン系重合体の場合には、第一の反応部を通過した反応液と官能基導入物質とを連続的に第二の混合部に供給し、引き続き混合部に接続した第二の反応部に供給して、官能基導入物質を反応させることによって官能基を有するイソブチレン系重合体を得てもよく、イソブチレン系ブロック共重合体の場合には、第ニの反応部を通過した反応液と官能基導入物質とを連続的に第三の混合部に供給し、引き続き混合部に接続した第三の反応部に供給して、官能基導入物質を反応させることによって官能基を有するイソブチレン系ブロック共重合体を得てもよい。
ここでいう官能基導入物質とは得られた重合末端に官能基を導入するためのものであり、反応性および得られる重合体の有用性の観点からアリルトリメチルシランを用いるのが好ましい。
(反応温度)
反応温度は−100〜0℃の範囲とすることができる。比較的高い温度条件では反応速度が遅く、連鎖移動反応などの副反応が起こるので、−10℃よりも低い温度を選定することが好ましい。しかし反応温度が−100℃より低いと反応に関与する物質(原料又は重合体)が析出する場合があり、また工業的に実施するには経済的でない。したがって、より好ましい反応温度は−80〜−10℃である。
(重合溶媒)
本発明の方法では、重合溶媒を用いてもよく、ハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素、および芳香族炭化水素からなる群から選ばれる単独溶媒またはそれらの混合溶媒を用いることができる(特開平8−53514)。ハロゲン化炭化水素としては、クロロホルム、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、n−プロピルクロライド、n−ブチルクロライド、1−クロロプロパン、1−クロロ−2−メチルプロパン、1−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルブタン、1−クロロ−3−メチルブタン、1−クロロ−2,2−ジメチルブタン、1−クロロ−3,3−ジメチルブタン、1−クロロ−2,3−ジメチルブタン、1−クロロペンタン、1−クロロ−2−メチルペンタン、1−クロロ−3−メチルペンタン、1−クロロ−4−メチルペンタン、1−クロロヘキサン、1−クロロ−2−メチルヘキサン、1−クロロ−3−メチルヘキサン、1−クロロ−4−メチルヘキサン、1−クロロ−5−メチルヘキサン、1−クロロヘプタン、1−クロロオクタン、2−クロロプロパン、2−クロロブタン、2−クロロペンタン、2−クロロヘキサン、2−クロロヘプタン、2−クロロオクタン、クロロベンゼン等が使用でき、これらの中から選ばれる溶剤は単独であっても、二種以上の成分からなるものであっても良い。
脂肪族炭化水素としては、ブタン、ペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンが好ましく、これらの中から選ばれる溶剤は単独であっても、二種以上の成分からなるものであっても良い。また、芳香族炭化水素としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンが好ましく、これらの中から選ばれる溶剤は単独であっても、二種以上の成分からなるものであっても良い。
とりわけハロゲン化炭化水素と脂肪族炭化水素の混合溶媒、ハロゲン化炭化水素と芳香族炭化水素の混合溶媒は、反応制御および溶解度の観点からより好適に使用される。その中でも、炭素数3〜8の1級および/または2級のモノハロゲン化炭化水素と、脂肪族および/または芳香族系炭化水素を組み合わせた混合溶媒であることが好ましい。さらにn−ブチルクロライドとn−ヘキサンの混合溶媒であることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例に示す重合体は以下に示す方法で分析した。
(分子量及び分子量分布の分析)
Waters社製GPCシステム(カラム:昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)、移動相:クロロホルム)。数平均分子量はポリスチレン換算で表記した。
(分子鎖末端構造の分析)
分子鎖末端構造は1H−NMR(400MHz)により各構造に帰属するプロトンの共鳴信号を測定比較することにより求めた。
(破断強度の測定)
破断強度の値は、2mm厚プレスシートをダンベル3号型に打ち抜いてJIS K 6251に準拠した引張試験を行い求めている。
(実施例1)
装置の概略を図1に示す。具体的には、容積3Lの耐圧タンクを2槽用意し、耐圧タンク2槽ならびに管型重合器を窒素置換した後、一方のタンクには、重合溶媒(n−ブチルクロライド、n−ヘキサンを体積比にして9:1で混合)を1080ml、重合開始剤としてp−DCCを1.92g、電子供与体として2−メチルピリジンを反応部での重合開始剤に対するモル比が6となるように投入し、第一の重合性単量体としてイソブチレンを470ml投入した。もう一方の耐圧タンクには、重合溶媒(n−ブチルクロライド、n−ヘキサンを体積比にして9:1で混合)を1400ml、触媒としてTiClを混合後の重合開始剤に対するモル比が200となるように投入した。耐圧タンク2槽ならびに重合器を−50℃の冷却浴に浸すことで冷却を行った。重合器の混合部には内径1.3mmのT字ミキサー、反応部には内径3mm、管長10mの単管を使用した。T字ミキサーにはイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ35ml/minで供給した。重合器の出口より採取した反応液中の触媒を失活して水洗除去した後に溶媒を除去して重合体を得た。
得られた重合体のピーク分子量(Mp)、数平均分子量(Mn)、分散度(Mw/Mn)をGPC法により測定した。また、得られた重合体の末端構造をNMRにて測定した。NMRにおいては重合体分子鎖の末端オレフィン化率を測定している。末端オレフィン化は副反応により生じているため、完全なリビング重合であれば0であり、副反応が多ければこの値が大きくなる。表1に結果を示す。
(実施例2)
実施例1のうち、電子供与体として2−メチルピリジンを反応部での重合開始剤に対するモル比が1となるように投入し、管型重合器の合流部には内径3mmのT字ミキサーを使用した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(実施例3)
実施例2のうち、触媒としてTiClを混合後の重合開始剤に対するモル比が180となるように投入し、反応部には内径2mm、管長10mの単管を使用し、T字ミキサーにはイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ30ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(実施例4)
実施例1のうち、反応部には内径3mm、管長5mの単管を使用した以外は実施例1と同じとした。表1に結果を示す。
(実施例5)
実施例4のうち、T字ミキサーにイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ30ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(実施例6)
実施例4のうち、T字ミキサーにイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ35ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(実施例7)
実施例4のうち、電子供与体として2−メチルピリジンを反応部での重合開始剤に対するモル比が5となるように投入し、T字ミキサーにイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ27ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(実施例8)
実施例7のうち、T字ミキサーにイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ38ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(比較例1)
2Lセパラブルフラスコの内部を窒素置換した後、重合溶媒(n−ブチルクロライド、n−ヘキサンを体積比にして9:1で混合)491mlを加えた。アルコール溶液をドライアイスにて冷却した冷媒浴槽中にセパラブルフラスコを設置し、−50℃になるまで冷却した。冷却後、重合開始剤としてp−DCCを0.49g、電子供与体として2−メチルピリジンを重合開始剤に対するモル比が1となるように投入し、重合性単量体としてイソブチレンを140ml加えた。最後に、触媒としてTiClを重合開始剤に対するモル比が20となりように添加することによって重合反応を開始した。重合反応は回分式にて行い、重合反応中の撹拌回転数は500rpmとした。表1に結果を示す。
(比較例2)
実施例1のうち、2−メチルピリジンを反応部での重合開始剤に対するモル比が1となうように投入し、触媒としてTiClを混合後の重合開始剤に対するモル比が72となるように投入し、管型重合器の混合部には内径8.6mmのT字ミキサーを用い、T字ミキサーにはイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ25ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(比較例3)
比較例2のうち、T字ミキサーにはイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ20ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
(比較例4)
比較例2のうち、2−メチルピリジンを反応部での重合開始剤に対するモル比が6となうように投入し、触媒としてTiClを混合後の重合開始剤に対するモル比が200となるように投入し、T字ミキサーにはイソブチレン溶液、触媒溶液をそれぞれ30ml/minで供給した以外は同じとした。表1に結果を示す。
Figure 0005592817
上記実施例および比較例1より明らかなように、従来の回分式ではでは分散度が1.5以上と大きいのに対し、本発明の連続的な製造方法では分散度が1.3未満と小さく制御できる点で優れている。また、実施例および比較例2〜4より明らかなように、第一の混合部の内径D(mm)と第一の混合部での流速U(m/sec)を下記式(1)の関係を満たす範囲にしないと末端オレフィン率が10%以上と高く、下記式(1)の関係を満たす範囲とすることで10%以下と低く制御できる点で優れている。
50>D×U>0.3 (1)
(実施例9)
装置の概略を図2に示す。具体的には、第二の混合部には内径8.6mmのT字ミキサー、第二の反応部には内径4.35mm、管長2mの単管を使用した。第二の重合性単量体用耐圧タンクを窒素置換してスチレンを151ml仕込んだ。実施例7と同じ条件で第一の重合性単量体の重合を行い、引き続き、第二の混合部に第二の重合性単量体としてスチレンを第一の重合性単量体に対してモル比で0.174となるように供給した。重合器の出口より採取した反応液中の触媒を失活して水洗除去した後に溶媒を除去して重合体を得た。
得られた重合体のピーク分子量(Mp)、数平均分子量(Mn)、分散度(Mw/Mn)をGPC法により測定した。また、得られた重合体の機械強度を測定した。第一のモノマー重合体と第二のモノマー重合体とがブロック共重合していれば機械強度は高くなるが、ブロック共重合していなければ低くなり、場合によっては測定自体が不可能となる。表2に結果を示す。
(実施例10)
実施例8と同じ条件で第一の重合性単量体の重合を行い、引き続き、第二の混合部に第二の重合性単量体としてスチレンを第一の重合性単量体に対してモル比で0.174となるように供給した。表2に結果を示す。
(比較例5)
比較例1で重合した溶液を失活する前に、引き続き重合性単量体としてスチレンを第一の重合性単量体に対してモル比で0.174となるように添加した。重合反応は回分式にて行い、重合反応中の撹拌回転数は500rpmとした。表2に結果を示す。
(比較例6)
比較例2と同じ条件で第一の重合性単量体の重合を行い、引き続き、第二の混合部に第二の重合性単量体としてスチレンを第一の重合性単量体に対してモル比で0.174となるように供給した。表2に結果を示す。
(比較例7)
比較例3と同じ条件で第一の重合性単量体の重合を行い、引き続き、第二の混合部に第二の重合性単量体としてスチレンを第一の重合性単量体に対してモル比で0.174となるように供給した。表2に結果を示す。
Figure 0005592817
上記実施例および比較例5より明らかなように、従来の回分式の重合では機械強度が1MPa以下と低くブロック共重合体としての性能が低いのに対し、本発明の製造方法では機械強度が4MPa以上と高くブロック共重合体としての性能が高くなる点で優れている。また、実施例および比較例6および7より明らかなように、第一の混合部の内径D(mm)と第一の混合部での流速U(m/sec)を下記式(1)の関係を満たす範囲にしなければ機械強度が1MPa以下と低くブロック共重合体としての性能が低く、下記式(1)の関係を満たす範囲とすることで機械強度が4MPa以上と高くブロック共重合体としての性能が高くなる点で優れている。
50>D×U>0.3 (1)
1.第一の重合性単量体用耐圧タンク
2.触媒用耐圧タンク
3.送液ポンプ
4.第一の混合部
5.第一の反応部
6.第二の重合性単量体用耐圧タンク
7.第二の混合部
8.第二の反応部

Claims (14)

  1. 重合開始剤、第一の重合性単量体、電子供与剤、および重合溶媒を含む溶液(A)と、ルイス酸触媒、および重合溶媒を含む溶液(B)とを連続的に第一のT字ミキサーの混合部に供給し、引き続き前記混合部に接続した第一の反応部に供給することにより重合性単量体の重合を行なう製造方法において、反応部の内径を1mm以上とし、かつ、前記混合部の内径D(mm)と前記混合部での流速U(m/sec)を下記式(1)の関係を満たす範囲にすることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法。
    50>D×U>0.3 (1)
  2. 第一の反応部の内径が1mm〜10mmであることを特徴とする請求項1に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  3. 第一の反応部において、電子供与剤が重合開始剤に対してモル比で0.2〜10倍量存在することを特徴とする請求項1または2に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  4. 第一の反応部において、ルイス酸触媒が重合開始剤に対してモル比で10〜300倍量存在することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  5. 重合開始剤が、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、および1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  6. 第一の反応部の長さと内径の比(長さ/内径)が10以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  7. 第一の反応部を通過した反応液と、官能基導入物質とを連続的に第二のT字ミキサーの混合部に供給し、引き続きこの混合部に接続した第二の反応部に供給して、官能基導入物質を反応させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  8. 官能基導入物質がアリルトリメチルシランであることを特徴とする請求項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
  9. 請求項1〜6のいずれかに記載の第一の反応部を通過した反応液と、第二の重合性単量体とを連続的に第二のT字ミキサーの混合部に供給し、引き続きこの混合部に接続した第二の反応部に供給して第二の重合性単量体を重合させることを特徴とするイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法。
  10. 第二の反応部の内径が2mm〜20mmであることを特徴とする請求項に記載のイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法。
  11. 第一の重合性単量体と第二の重合性単量体の一方が、主としてイソブチレンを含む単量体であり、他の一方が主として芳香族ビニル系単量体を含む単量体成分であることを特徴とする請求項、または10に記載のイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法。
  12. 第二の反応部の長さと内径の比(長さ/内径)が10以上であることを特徴とする請求項11のいずれかに記載のイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法。
  13. 前記した第二の反応部を通過した反応液と、官能基導入物質とを連続的に第三のT字ミキサーの混合部に供給し、引き続きこの混合部に接続した第三の反応部に供給して、官能基導入物質を反応させることを特徴とする請求項12のいずれかに記載のイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法。
  14. 官能基導入物質がアリルトリメチルシランであることを特徴とする請求項13に記載のイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法。
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