JP2006182855A - イソブチレン系重合体の製造方法 - Google Patents
イソブチレン系重合体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006182855A JP2006182855A JP2004375953A JP2004375953A JP2006182855A JP 2006182855 A JP2006182855 A JP 2006182855A JP 2004375953 A JP2004375953 A JP 2004375953A JP 2004375953 A JP2004375953 A JP 2004375953A JP 2006182855 A JP2006182855 A JP 2006182855A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- isobutylene
- polymer
- producing
- isobutylene polymer
- polymerization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Abstract
【課題】 ルイス酸触媒および重合開始剤を用いたリビングカチオン重合によるイソブチレン系重合体の製造方法において、安定的かつ効率良くイソブチレン系重合体から触媒を除去する方法を提供する。
【解決手段】 触媒失活処理を行ったイソブチレン系重合体を含む反応溶液を、有機系高分子凝集剤が0.001〜0.05重量%含まれる水により洗浄することにより達成される。
【選択図】 なし
【解決手段】 触媒失活処理を行ったイソブチレン系重合体を含む反応溶液を、有機系高分子凝集剤が0.001〜0.05重量%含まれる水により洗浄することにより達成される。
【選択図】 なし
Description
本発明はイソブチレン系重合体の触媒残渣の効率的な除去、すなわちイソブチレン系重合体の効率的な精製によるイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
イソブチレン系重合体は粘弾性、耐候性、気体透過遮断性などに優れた液状ゴムである。イソブチレン系重合体に特定の官能基を導入して架橋反応させればゴム状の硬化物となり、コーティング材、建築用シーリング材、電子材料用封止材などの用途に供される。
またイソブチレンと芳香族ビニルモノマーをブロック共重合させれば、常温でゴム状、加熱すると流動し加工成型が可能な熱可塑性エラストマーとなる。このエラストマーには、耐熱性、耐候性、制震性、ガスバリア性などの高機能性が付与される。この特性を利用して、シール材、耐火発泡シート、制震材料、ゴム改質剤などの用途に供される。
これらイソブチレン系重合体は、分子量分布が狭いほど粘度が低下して重合反応時における反応液の混合が容易になったり、製品の取扱い作業性が向上したりする。またイソブチレンと芳香族ビニルモノマーをブロック共重合させて所望の物性を発現させるためには、出来るだけ全ての重合体が共重合するように制御することが望ましい。これらの要件を満たすイソブチレン系重合体を効率よく得るには、リビング重合の技術が有効である。
リビング重合とは、開始剤を起点とする重合反応が停止反応や連鎖移動反応などの副反応で妨げられることなく分子鎖が生長していく重合のことである。このようなリビング重合では、重合反応が同時に開始すれば分子量が均一な重合体を得ることかでき、また重合体の末端などに特定の官能基を導入することや重合反応の終点付近で異種のモノマーを添加して共重合体を合成することができる。イソブチレンは代表的なカチオン重合性のモノマーであり、リビングカチオン重合の技術(特許文献1、特許文献2)を用いたポリイソブチレンの製造が工業的規模で実施されている。リビングカチオン重合では、カチオン重合性モノマー以外に重合開始剤、重合触媒が使用され、さらに反応を安定化させる目的で電子供与剤が使用される。
リビングカチオン重合反応技術を用いたイソブチレン−芳香族ビニルブロック共重合体の製造は、イソブチレンの重合反応が実質的に終了した反応液に芳香族ビニルモノマーを添加することにより行う(特許文献3)。
しかし、カチオン重合において用いたルイス酸触媒および触媒失活後の触媒残渣が重合体中に残存すると腐食、臭気、着色、官能基の反応阻害など多くの悪影響を引き起こすため、適切な方法によって十分に取り除かなければならない。
触媒を失活させる方法として、イソブチレン系重合体を含む反応溶液を常温あるいは加温した水性溶液に注いで触媒を失活させて水相を除去し、こののちに水で洗浄する方法がある(特許文献4、5)。水による洗浄は、通常、数回繰り返して触媒残渣の除去を行うのが一般的であるが、水洗をある程度以上の回数繰り返しても実質的にはその繰り返し効果が現れなくなる。さらに触媒残渣を除去するには、水による洗浄の後にろ過処理すればよいと考えるのが普通であるが、反応溶液に残存する触媒残渣はきわめて小粒子であるため、通常のろ過では一部しか除去できない。すなわち触媒残渣が少ないイソブチレン系重合体を手に入れる必要がある場合には、精密ろ過が可能な設備を導入する、あるいは超遠心分離設備を導入するなどの対処が必要となり、工業的には不利である。
このように、カチオン重合におけるルイス酸触媒残渣の除去方法は課題を多く抱えているのが現状であり、触媒残渣の除去を効率よく達成でき、かつ実際の製造プロセスにも採用可能な簡便な方法が望まれていた。
本発明は、カチオン重合に使用された触媒の残渣除去を効率よく行い、イソブチレン系重合体を効率よく精製するための製造方法を提供するものである。
本発明者は、触媒失活後のイソブチレン系重合体を含む反応溶液を水で洗浄して触媒残渣の除去が効率よく行える方法を鋭意検討した。その結果、高分子凝集剤を含む水で洗浄する方法が前記課題を解決するのに有効であることを見出した。
すなわち本発明は、ルイス酸触媒および重合開始剤を用いたリビングカチオン重合によるイソブチレン系重合体の製造方法において、触媒失活処理を行ったイソブチレン系重合体を含む反応溶液を、有機系高分子凝集剤が0.001〜0.05重量%含まれる水により洗浄することを特徴とするイソブチレン系ブロック重合体の製造方法に関する。
好適な実施態様としては、有機系高分子凝集剤がポリエチレンイミンであることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好適な実施態様としては、イソブチレン系重合体がイソブチレンを主体として構成される重合体であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好適な実施態様としては、イソブチレン系重合体が、
(A)イソブチレンを主体として構成される重合体ブロックと、
(B)芳香族ビニル系単量体を主体として構成される重合体ブロック、
からなるブロック共重合体であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
(A)イソブチレンを主体として構成される重合体ブロックと、
(B)芳香族ビニル系単量体を主体として構成される重合体ブロック、
からなるブロック共重合体であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、−90〜−30℃の温度範囲で重合を行うことを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、重合開始剤が、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンから選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、ルイス酸触媒が、四塩化チタンであることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、リビングカチオン重合反応の際、2−メチルピリジン及び/またはジメチルアセトアミドを電子供与剤として使用することを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
好ましい実施態様としては、イソブチレン系重合体を含む溶液の溶媒が、炭素数3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素と脂肪族及び/又は芳香族炭化水素との混合溶媒であることを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法に関する。
本発明の有機系高分子凝集剤を含む水で洗浄する方法を用いるイソブチレン系重合体の製造方法によれば、従来の方法と比べて触媒残渣粒子を肥大化することが可能となる。その結果、ろ過工程での触媒残渣粒子の捕集性を高められ、触媒残渣の除去効率を向上させることができる。このことにより従来と比べて効率良く触媒残渣を除去でき、また有機相への触媒残渣混入が回避できるので安定した品質のイソブチレン系重合体が得られる。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明を適用することができるリビングカチオン重合についてその詳細は、例えばJ.P.Kennedyらの著書(Carbocationic Polymerization, John Wiley & Sons, 1982年)やK.Matyjaszewskiらの著書(Cationic Polymerizations, Marcel Dekker, 1996年)に合成反応の記載がまとめられている。
(イソブチレン系重合体)
本発明でいうイソブチレン系重合体とは、イソブチレンを含有するものであれば特に制限はないが、イソブチレンを主成分として構成される重合体であることが好ましい。具体的には、イソブチレンモノマーを重合触媒の存在下で開始剤、必要に応じて電子供与剤と共にカチオン重合して得られるものである。
本発明でいうイソブチレン系重合体とは、イソブチレンを含有するものであれば特に制限はないが、イソブチレンを主成分として構成される重合体であることが好ましい。具体的には、イソブチレンモノマーを重合触媒の存在下で開始剤、必要に応じて電子供与剤と共にカチオン重合して得られるものである。
また、本発明のイソブチレン系重合体の製造方法では、(A)イソブチレンを主体として構成される重合体ブロックと(B)芳香族ビニルモノマーを主体として構成される重合体ブロックからなるブロック共重合体が好ましく製造することができる。該ブロック共重合体は、イソブチレンモノマーを重合触媒の存在下で開始剤、必要に応じて電子供与剤と共にカチオン重合した後に反応溶液に芳香族ビニルモノマーを添加してさらにカチオン重合して得られる。(A)の割合が50重量%から95重量%である場合、熱可塑性エラストマーとしての性質が優れるため好ましい。
また、芳香族ビニルモノマーを主体として構成される重合体ブロックを生成させるのに用いられる芳香族ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン等が挙げられる。スチレンは安価かつ安定的に入手できるため工業的規模で用いるには好ましい。これらの芳香族ビニルモノマーを1種単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。
(重合開始剤)
カチオン重合の開始反応を効率的に行う方法として、3級炭素に結合した塩素原子を有する化合物やα位に芳香環を有する塩素化合物などの化合物を重合開始剤として用いるイニファー法が開発されており(米国特許第4276394号明細書)、本発明にもこの方法を適用することができる。イニファー法に用いる重合開始剤としてはその機能を発揮するものであれば良く、代表例として下記の構造を有するものを挙げることができる。
カチオン重合の開始反応を効率的に行う方法として、3級炭素に結合した塩素原子を有する化合物やα位に芳香環を有する塩素化合物などの化合物を重合開始剤として用いるイニファー法が開発されており(米国特許第4276394号明細書)、本発明にもこの方法を適用することができる。イニファー法に用いる重合開始剤としてはその機能を発揮するものであれば良く、代表例として下記の構造を有するものを挙げることができる。
(X−CR1R2)nR3
[式中、Xはハロゲン原子を、R1、R2は同一、または異なって、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表す。R3は炭素数1〜20のn価の炭化水素基を表す。nは1〜4の整数である]
イソブチレン系重合体の合成に用いることのできる開始剤種については特開平7−292038号公報に記載されているが、末端カチオンの安定性の観点から好ましい重合開始剤としては、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(MCC又はクミルクロライドともいう)、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(p−DCC又はジクミルクロライドともいう)、1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(TCC又はトリクミルクロライドともいう)が挙げられる。またこれらの誘導体等の芳香環を含んだ化合物も使用できる。これらは、単独あるいは混合物として使用することができる。これらの開始剤は1箇所もしくは複数個所の重合開始点を有するが、開始剤の重合開始点数が得られる重合体の一次構造に反映されるので目的とする重合体に合わせて開始剤を選ぶと良い。例えばp−DCCのような二官能開始剤は直鎖状の重合体を必要とするときに選定する事が出来る。その他にMCCなどの一官能、TCCなどの三官能の開始剤を必要に応じて用いる事が出来る。
[式中、Xはハロゲン原子を、R1、R2は同一、または異なって、炭素数1〜20の1価の炭化水素基を表す。R3は炭素数1〜20のn価の炭化水素基を表す。nは1〜4の整数である]
イソブチレン系重合体の合成に用いることのできる開始剤種については特開平7−292038号公報に記載されているが、末端カチオンの安定性の観点から好ましい重合開始剤としては、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(MCC又はクミルクロライドともいう)、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(p−DCC又はジクミルクロライドともいう)、1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン(TCC又はトリクミルクロライドともいう)が挙げられる。またこれらの誘導体等の芳香環を含んだ化合物も使用できる。これらは、単独あるいは混合物として使用することができる。これらの開始剤は1箇所もしくは複数個所の重合開始点を有するが、開始剤の重合開始点数が得られる重合体の一次構造に反映されるので目的とする重合体に合わせて開始剤を選ぶと良い。例えばp−DCCのような二官能開始剤は直鎖状の重合体を必要とするときに選定する事が出来る。その他にMCCなどの一官能、TCCなどの三官能の開始剤を必要に応じて用いる事が出来る。
(重合触媒)
イソブチレン系重合体の製造の際に使用される触媒は、一般にルイス酸として分類されカチオン重合能を有するものであれば特にその種類を問わないが、例示するならばTiCl4、AlCl4、BCl3、ZnCl2、SnCl4、エチルアルミニウムクロライド、SnBr4などが挙げられる。これらの触媒は単独種で使用しても、複数種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中で、特にTiCl4が取扱い易さ、重合活性の高さ、経済性などの点で好適である。この触媒は後述する方法により重合終了後のイソブチレン系重合体を含む溶液より取り除かれる。
イソブチレン系重合体の製造の際に使用される触媒は、一般にルイス酸として分類されカチオン重合能を有するものであれば特にその種類を問わないが、例示するならばTiCl4、AlCl4、BCl3、ZnCl2、SnCl4、エチルアルミニウムクロライド、SnBr4などが挙げられる。これらの触媒は単独種で使用しても、複数種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中で、特にTiCl4が取扱い易さ、重合活性の高さ、経済性などの点で好適である。この触媒は後述する方法により重合終了後のイソブチレン系重合体を含む溶液より取り除かれる。
(電子供与剤)
イソブチレン系重合体のカチオン重合をおこなう際、連鎖移動反応やプロトン開始反応などの副反応を抑制して良好な重合体を得るための付加的な改善策として、電子供与剤を用いることが報告されている(特開平2−245004号公報、特開平1−318014号公報、特開平3−174403号公報)。本発明においても、重合反応の際、電子供与剤を用いるのが望ましい。使用する電子供与剤としてはピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等を挙げることができる。具体例として、ピリジン、2−メチルピリジン(ピコリンまたはα−ピコリンと略記)、トリメチルアミン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、チタンテトライソプロポキサイドなどを使用することが好ましく、取扱い易さや経済性の観点から、2−メチルピリジンもしくはジメチルアセトアミドが特に好ましい。これらは単独もしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
イソブチレン系重合体のカチオン重合をおこなう際、連鎖移動反応やプロトン開始反応などの副反応を抑制して良好な重合体を得るための付加的な改善策として、電子供与剤を用いることが報告されている(特開平2−245004号公報、特開平1−318014号公報、特開平3−174403号公報)。本発明においても、重合反応の際、電子供与剤を用いるのが望ましい。使用する電子供与剤としてはピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物等を挙げることができる。具体例として、ピリジン、2−メチルピリジン(ピコリンまたはα−ピコリンと略記)、トリメチルアミン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、チタンテトライソプロポキサイドなどを使用することが好ましく、取扱い易さや経済性の観点から、2−メチルピリジンもしくはジメチルアセトアミドが特に好ましい。これらは単独もしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
(重合反応温度)
イソブチレン系重合体のカチオン重合の反応温度は、リビングカチオン重合であるため、通常低温で実施され、−90〜−30℃の範囲が好ましい。より好ましくは−80〜−50℃の範囲である。比較的高い温度条件では反応速度が遅く、連鎖移動反応などの副反応が起こるので、−30℃よりも低い温度に保つことがより好ましい。しかし反応温度が−90℃より低いと反応に関与する物質(原料又は重合体)が析出する場合がある。
イソブチレン系重合体のカチオン重合の反応温度は、リビングカチオン重合であるため、通常低温で実施され、−90〜−30℃の範囲が好ましい。より好ましくは−80〜−50℃の範囲である。比較的高い温度条件では反応速度が遅く、連鎖移動反応などの副反応が起こるので、−30℃よりも低い温度に保つことがより好ましい。しかし反応温度が−90℃より低いと反応に関与する物質(原料又は重合体)が析出する場合がある。
(重合反応溶媒)
イソブチレン系重合体を構成する各モノマー成分をカチオン重合させる際に用いられる溶媒は特に限定されず、ハロゲン化炭化水素からなる溶媒、非ハロゲン系の溶媒又はこれらの混合物を用いることができる。安全性や入手の容易さ、溶剤の蒸発除去や蒸留精製などの操作性を考慮すると、好ましくは、炭素数3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素と脂肪族及び/又は芳香族炭化水素との混合溶媒である。
イソブチレン系重合体を構成する各モノマー成分をカチオン重合させる際に用いられる溶媒は特に限定されず、ハロゲン化炭化水素からなる溶媒、非ハロゲン系の溶媒又はこれらの混合物を用いることができる。安全性や入手の容易さ、溶剤の蒸発除去や蒸留精製などの操作性を考慮すると、好ましくは、炭素数3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素と脂肪族及び/又は芳香族炭化水素との混合溶媒である。
ハロゲン化炭化水素としては、クロロホルム、塩化メチレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、n−プロピルクロライド、n−ブチルクロライド、1−クロロプロパン、1−クロロ−2−メチルプロパン、1−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルブタン、1−クロロ−3−メチルブタン、1−クロロ−2,2−ジメチルブタン、1−クロロ−3,3−ジメチルブタン、1−クロロ−2,3−ジメチルブタン、1−クロロペンタン、1−クロロ−2−メチルペンタン、1−クロロ−3−メチルペンタン、1−クロロ−4−メチルペンタン、1−クロロヘキサン、1−クロロ−2−メチルヘキサン、1−クロロ−3−メチルヘキサン、1−クロロ−4−メチルヘキサン、1−クロロ−5−メチルヘキサン、1−クロロヘプタン、1−クロロオクタン、2−クロロプロパン、2−クロロブタン、2−クロロペンタン、2−クロロヘキサン、2−クロロヘプタン、2−クロロオクタン、クロロベンゼン等が使用でき、これらの中から選ばれる溶剤は単独であっても、2種以上の成分からなるものであってもよい。
脂肪族炭化水素としては、ブタン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が使用でき、これらの中から選ばれる溶剤は単独であっても、2種以上の成分からなるものであってもよい。
また、芳香族炭化水素としてはベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が使用でき、これらの中から選ばれる溶剤は単独であっても、2種以上の成分からなるものであってもよい。
とりわけハロゲン化炭化水素と脂肪族炭化水素の混合溶媒、芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素の混合溶媒は、反応制御および溶解度の観点からより好適に使用される。
例えば、n−ブチルクロライドと脂肪族炭化水素を混合して溶媒とする場合は、混合溶剤中のn−ブチルクロライドの含有量は特に限定されるものではないが、反応制御および溶解度の観点から、一般的には10〜100重量%の範囲、より好ましくは50〜100重量%の範囲とすることができる。
(重合反応器)
イソブチレン系重合体を構成する各モノマー成分をカチオン重合させる際に用いられる反応器の形態は特に限定するものではないが、反応溶液を均一に混合させる点において、攪拌槽型反応器が好ましい。
イソブチレン系重合体を構成する各モノマー成分をカチオン重合させる際に用いられる反応器の形態は特に限定するものではないが、反応溶液を均一に混合させる点において、攪拌槽型反応器が好ましい。
攪拌槽型反応器に用いられる攪拌翼としては、特に制限を受けるものではないが、上下方向の循環、混合性能が高いものが反応溶液を均一に混合させる点において好ましく、比較的高粘度領域ではマックスブレンド翼、フルゾーン翼、サンメラー翼、Hi−Fiミキサー翼、特開平10−24230号公報に記載されているものなど大型のボトムパドルを有する大型翼が好適に使用される。
本発明でいう反応溶液とは、上述した原料・条件・装置の下で合成されたイソブチレン系重合体を含む溶液であって、重合反応が実質的に完了している溶液のことをいう。ここで、重合反応が実質的に完了しているとは、モノマーのうち80重量%以上が重合により消費されている状態を意味する。本発明では、この反応溶液を水で処理し触媒を失活させ水相を除去した後、該溶液を水で洗浄するにあたって、有機系高分子凝集剤が0.001〜0.05重量%含まれる水を使用する。
(水洗操作)
本発明の最大の特徴は、イソブチレン系重合体を含む反応溶液を水で処理し触媒を失活させ水相を除去した後、該溶液を水で洗浄するにあたって、有機系高分子凝集剤が含まれる水を使用することにある。これにより、触媒残渣の粒子が肥大化し、安定的かつ効率良くイソブチレン系重合体から触媒残渣を除去することが可能になる。触媒残渣が多いと、得られたイソブチレン系重合体の腐食、臭気、変色、官能基の反応阻害など多くの悪影響が生じるおそれがあるため、適切な方法によって十分に取り除くことが重要である。
本発明の最大の特徴は、イソブチレン系重合体を含む反応溶液を水で処理し触媒を失活させ水相を除去した後、該溶液を水で洗浄するにあたって、有機系高分子凝集剤が含まれる水を使用することにある。これにより、触媒残渣の粒子が肥大化し、安定的かつ効率良くイソブチレン系重合体から触媒残渣を除去することが可能になる。触媒残渣が多いと、得られたイソブチレン系重合体の腐食、臭気、変色、官能基の反応阻害など多くの悪影響が生じるおそれがあるため、適切な方法によって十分に取り除くことが重要である。
イソブチレン系重合体を含む反応溶液は、例えば、反応溶液とほぼ同量から半量の水と接触させることにより触媒を失活させることができる。反応溶液を水と接触させることにより、有機相のも洗浄もされる。そののちに水相を除去する。この分離操作の時点では反応溶液は強酸性であるため、有機相から水相へと触媒残渣を容易に抽出できる。触媒残渣を十分に取り除くためには、さらに水による洗浄をおこない有機相と水相とを分離させて水相のみを除去しなければならない。しかし、従来の方法では、水洗を繰り返して溶液が酸性でなくなると、有機相から水相への触媒残渣の移動が悪くなる傾向があった。触媒残渣の移動が悪いと、水洗を繰り返しても結局は有機相から触媒残渣が除去できていないのと同じことになっていた。また、生成される触媒残渣の粒子径は非常に小さいため、有機相から触媒残渣を高度に除去するには、精密ろ過設備を導入する、あるいは超遠心分離設備を導入するなどの対処が必要であった。
本発明による方法、すなわち触媒失活処理を行ったイソブチレン系重合体を含む反応溶液を、有機系高分子凝集剤が0.001〜0.05重量%含まれる水を使用することにより、触媒残渣の粒子を肥大化することができる。このことにより従来と比べて効率良く触媒残渣を除去でき、また有機相への触媒残渣混入が回避できるので安定した品質のイソブチレン系重合体が得られる。
本発明においては、有機系高分子凝集剤が0.001〜0.05重量%含まれる水で反応溶液を洗浄するのが良く、反応溶液の性質、処理量等を考慮して定めることができる。0.001重量%よりも低い濃度では、触媒残渣の凝集による肥大化の効果が低く、また0.05重量%より高い濃度にすると、油水の分離性が悪化したり、排水処理の負荷が増大したりするなどの問題が生じるので望ましくない。有機系高分子凝集剤が含まれる水で洗浄した反応溶液を引き続き水洗する場合には、ある程度の量の有機系高分子凝集剤が残存しているため触媒残渣の肥大化効果は引き継がれる場合が多い。したがって、繰り返し水洗を行う際には、有機系高分子凝集剤を都度追加添加する必要はない。
本発明における有機系高分子凝集剤としては、ポリエチレンイミンが挙げられる。特に分子量は制限するものではないが、分子量が小さすぎると凝集剤としての効果が低くなる。また分子量が大きすぎると粘度が高くなり取り扱いにくくなる。このことから、好ましくは分子量が1000〜100000のものを用いるのがよい。
本発明において、有機系高分子凝集剤の使用方法については特に限定しないが、あらかじめ調製した有機系高分子凝集剤の水溶液を水洗装置に流加しても良いし、有機系高分子凝集剤と水とを別々に水洗装置に添加したのちに水洗装置内で混合しても良い。
本発明では、反応溶液を水で処理し触媒を失活させ水相を除去した後の水による洗浄は1回でも数回繰り返しても良く、必要な精製度合い、及び重合条件等により選択することができる。また、通常は1回目の洗浄のみに有機系高分子凝集剤を用いれば充分であるが、数回繰り返して洗浄する場合には、2回目以降の洗浄にも有機系高分子凝集剤を用いても良い。
有機相と水相の分離方法としては様々な実施態様を取り得る。すなわち回分式の他に、連続式であっても差し支えない。大規模での実施の場合には向流対向方式が好ましい。水洗・分離は独立した複数の装置をつないで行っても良く、実質的に1つと見なせる容器の中で行っても良い。分離は両相の比重差を利用したデカンテーション法(静置分離)で行うのが設備が単純化できるため好ましい。
使用する水や装置を予め加温し、イソブチレン系重合体を含む溶液を水で洗浄する際の温度を制御することは重要である。温度が低すぎると粘度が高くなり混合効率が低下するので、反応溶媒の沸点よりやや低い温度まで加温するのが好ましい。圧力については特に制限を加えるものではないが、有機溶剤を取り扱うため、常圧から微加圧の範囲、不活性ガスの存在下で工程を進めるのが好ましい。また、水洗水にはイオン交換水または蒸留水を用いることが望ましい。
水による洗浄で、イソブチレン系重合体を含む溶液からルイス酸由来のハロゲン化水素を除去するのも重要な操作である。溶液を水と混合すればハロゲン化水素の有機相から水への移動は速やかに進行するが、やはりある程度の時間が必要であり、その温度での抽出平衡に達する時間を調べて操作時間を適宜決定することができる。有機相と水相との混合強度にもよるが、攪拌槽を用いた一般的な操作では、5分から30分程度の時間が適当である。精製の進行は排水の電気伝導度やpHによって監視が可能で、例を示すならば通常pHは3以上、電気伝導度は100μS/cm以下になるまで水洗を行えば、ハロゲン化水素除去の目的は達せられる。
(水洗装置)
本発明の方法を実施するの装置形態は特に限定しないが、触媒残渣除去にあたっては、有機相と水とをできるだけ均一に混合させることが必要である。一般に行われる攪拌槽における混合分散の他、容器の振とう、超音波の利用など、分散効率を向上させる操作を必要に応じて取り入れることができる。
本発明の方法を実施するの装置形態は特に限定しないが、触媒残渣除去にあたっては、有機相と水とをできるだけ均一に混合させることが必要である。一般に行われる攪拌槽における混合分散の他、容器の振とう、超音波の利用など、分散効率を向上させる操作を必要に応じて取り入れることができる。
攪拌槽の構造については特に制限を受けるものではないが、一般的には温度が高いほうが洗浄効果が高くなるため、たとえば、ジャケット部での加温が可能な構造を有しているものが好ましい。また、邪魔板を設けて混合状態を良好にできる構造であるのが好ましい。攪拌翼としては、特に制限を受けるものではないが、均一な混合を可能にするため、上下方向の循環、混合性能が高いものが好ましく、比較的低粘度領域の液体を取り扱うので(多段)傾斜パドル翼、タービン翼などの攪拌翼、三方後退翼などが好適に使用される。
また、失活操作と水洗操作の両方をひとつの装置で行うことができる設備とすることが好ましい。
(ろ過装置)
高度に触媒残渣を除去するには、水で洗浄した後のイソブチレン系重合体を含む溶液をろ過処理すればよい。この濾過に対して、水洗浄の操作中に触媒残渣を肥大化させておくことはきわめて好都合である。ろ過の装置としては、フィルターにより固液分離するものであれば限定されない。ろ過の迅速化のために、溶液中にケイソウ土、シリカ、合成ゼオライト、パーライトなどのろ過助剤を添加(ボディフィード)してもよいし、あらかじめろ過装置にろ過助剤のベッドを形成(プレコート)してからろ過を行ってもよい。ろ材としては、金網を有するリーフフィルター、布製フィルター(濾布)、合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)、などが挙げられる。実際の製造工程では、安価かつ取り扱いが容易な合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)が好ましい。また、強度と繰り返し使用が可能な点で金網を有するリーフフィルター、布製フィルター(ろ布)なども好ましい。
高度に触媒残渣を除去するには、水で洗浄した後のイソブチレン系重合体を含む溶液をろ過処理すればよい。この濾過に対して、水洗浄の操作中に触媒残渣を肥大化させておくことはきわめて好都合である。ろ過の装置としては、フィルターにより固液分離するものであれば限定されない。ろ過の迅速化のために、溶液中にケイソウ土、シリカ、合成ゼオライト、パーライトなどのろ過助剤を添加(ボディフィード)してもよいし、あらかじめろ過装置にろ過助剤のベッドを形成(プレコート)してからろ過を行ってもよい。ろ材としては、金網を有するリーフフィルター、布製フィルター(濾布)、合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)、などが挙げられる。実際の製造工程では、安価かつ取り扱いが容易な合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)が好ましい。また、強度と繰り返し使用が可能な点で金網を有するリーフフィルター、布製フィルター(ろ布)なども好ましい。
以下に本発明の具体的な実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
n−ブチルクロライド680g、ヘキサン56g、イソブチレンモノマー170g、p−DCC0.99g、α−ピコリン0.58gをセパラブルフラスコに仕込み、ドライアイス−エキネンバスで−73℃まで冷却したのちに、TiCl44.3gを添加して重合を開始した。イソブチレンモノマーの重合が実質的に終了した後にスチレンモノマー71gを追加して共重合させた。スチレンモノマーの重合が実質的に終了した時点で、反応溶液を60℃の水が仕込まれた失活容器に投入して失活させた。失活容器は攪拌槽(傾斜ピッチドパドル翼、d/D=0.5、邪魔板4枚、ジャケット付)で、水は360g用いた。容器内温はジャケット加温して60℃まで上昇させた。60分間混合したのち15分間静置分離して水相のみを排出し、さらにポリエチレンイミンを0.03g含む60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。1分間静置分離して水を払出し、さらに60℃の水240gで水洗をもう一度10分間行った。得られた溶液は1μmの合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)でろ過した。この操作で得られた樹脂中のTi量は37ppmであった。
n−ブチルクロライド680g、ヘキサン56g、イソブチレンモノマー170g、p−DCC0.99g、α−ピコリン0.58gをセパラブルフラスコに仕込み、ドライアイス−エキネンバスで−73℃まで冷却したのちに、TiCl44.3gを添加して重合を開始した。イソブチレンモノマーの重合が実質的に終了した後にスチレンモノマー71gを追加して共重合させた。スチレンモノマーの重合が実質的に終了した時点で、反応溶液を60℃の水が仕込まれた失活容器に投入して失活させた。失活容器は攪拌槽(傾斜ピッチドパドル翼、d/D=0.5、邪魔板4枚、ジャケット付)で、水は360g用いた。容器内温はジャケット加温して60℃まで上昇させた。60分間混合したのち15分間静置分離して水相のみを排出し、さらにポリエチレンイミンを0.03g含む60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。1分間静置分離して水を払出し、さらに60℃の水240gで水洗をもう一度10分間行った。得られた溶液は1μmの合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)でろ過した。この操作で得られた樹脂中のTi量は37ppmであった。
(比較例1)
実施例1と同一の操作で失活、水相の排出を行い、さらに60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。1分間静置分離して水を払出し、さらに60℃の水240gで水洗をもう一度10分間行った。得られた溶液は1μmの合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)でろ過した。この操作で得られた樹脂中のTi量は76ppmであった。
実施例1と同一の操作で失活、水相の排出を行い、さらに60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。1分間静置分離して水を払出し、さらに60℃の水240gで水洗をもう一度10分間行った。得られた溶液は1μmの合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)でろ過した。この操作で得られた樹脂中のTi量は76ppmであった。
(比較例2)
実施例1と同一の操作で失活、水相の排出を行い、さらに無機系凝集剤であるポリ塩化アルミニウムを0.04g含む60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。1分間静置分離して水を払出し、さらに60℃の水240gで水洗をもう一度10分間行った。得られた溶液は1μmの合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)でろ過した。この操作で得られた樹脂中のTi量は69ppmであった。
実施例1と同一の操作で失活、水相の排出を行い、さらに無機系凝集剤であるポリ塩化アルミニウムを0.04g含む60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。1分間静置分離して水を払出し、さらに60℃の水240gで水洗をもう一度10分間行った。得られた溶液は1μmの合成樹脂製フィルター(カートリッジタイプ)でろ過した。この操作で得られた樹脂中のTi量は69ppmであった。
(比較例3)
実施例1と同一の操作で失活、水相の排出を行い、さらにポリエチレンイミンを0.3g含む60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。30分間静置しても有機相と水相は分離せず、洗浄操作の継続ができなかった。
実施例1と同一の操作で失活、水相の排出を行い、さらにポリエチレンイミンを0.3g含む60℃の水を240g添加して水洗を10分間実施した。30分間静置しても有機相と水相は分離せず、洗浄操作の継続ができなかった。
上記実施例および比較例より明らかなように、本発明の方式では従来の方式と比べて、有機相から触媒残渣をより多く除去できることがわかる。すなわち、本発明の方式では従来の方式と比べて安定的かつ効率良く、イソブチレン系重合体から触媒を除去できることが示された。
Claims (9)
- ルイス酸触媒および重合開始剤を用いたリビングカチオン重合によるイソブチレン系重合体の製造方法において、触媒失活処理を行ったイソブチレン系重合体を含む反応溶液を、有機系高分子凝集剤が0.001〜0.05重量%含まれる水により洗浄することを特徴とするイソブチレン系重合体の製造方法。
- 有機系高分子凝集剤が、ポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
- イソブチレン系重合体がイソブチレンを主体として構成される重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
- イソブチレン系重合体が、
(A)イソブチレンを主体として構成される重合体ブロックと、
(B)芳香族ビニルモノマーを主体として構成される重合体ブロック、
からなるブロック共重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。 - −90〜−30℃の温度範囲で重合を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
- 重合開始剤が、(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンから選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
- ルイス酸触媒が、四塩化チタンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
- リビングカチオン重合反応の際、2−メチルピリジン及び/またはジメチルアセトアミドを電子供与剤として使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
- イソブチレン系重合体を含む反応溶液の溶媒が、炭素数3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素と脂肪族及び/又は芳香族炭化水素との混合溶媒であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のイソブチレン系重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004375953A JP2006182855A (ja) | 2004-12-27 | 2004-12-27 | イソブチレン系重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004375953A JP2006182855A (ja) | 2004-12-27 | 2004-12-27 | イソブチレン系重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006182855A true JP2006182855A (ja) | 2006-07-13 |
Family
ID=36736210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004375953A Pending JP2006182855A (ja) | 2004-12-27 | 2004-12-27 | イソブチレン系重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006182855A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013231146A (ja) * | 2012-05-01 | 2013-11-14 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 重合体溶液の精製方法 |
JP2016145268A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-12 | 株式会社カネカ | 重合体の製造方法 |
WO2017047335A1 (ja) * | 2015-09-16 | 2017-03-23 | 株式会社カネカ | (メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法 |
-
2004
- 2004-12-27 JP JP2004375953A patent/JP2006182855A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013231146A (ja) * | 2012-05-01 | 2013-11-14 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 重合体溶液の精製方法 |
JP2016145268A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-12 | 株式会社カネカ | 重合体の製造方法 |
WO2017047335A1 (ja) * | 2015-09-16 | 2017-03-23 | 株式会社カネカ | (メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法 |
JP6145233B1 (ja) * | 2015-09-16 | 2017-06-07 | 株式会社カネカ | (メタ)アクリロイル末端ポリイソブチレン系重合体の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2013039152A1 (ja) | 末端二重結合含有ポリオレフィンとその製造方法 | |
EP1209170A1 (en) | Method of continuous cationic living polymerization | |
JP4894265B2 (ja) | イソブチレン系樹脂粉粒体の製造方法 | |
TW200817447A (en) | Terminating bromination of styrenic polymer in a bromination reaction mixture | |
JP5365913B2 (ja) | リビングカチオン重合体の連続製造方法 | |
WO1995033774A1 (fr) | Procede de production d'un polymere d'isobutene | |
JP4748060B2 (ja) | イソブチレン系重合体の製造方法 | |
JP2006182855A (ja) | イソブチレン系重合体の製造方法 | |
JP5592817B2 (ja) | 連続的なイソブチレン系重合体の製造方法 | |
JP6758558B2 (ja) | シリカゲル製多孔性粒子およびその製造方法 | |
JP5947089B2 (ja) | 連続的な重合体の製造方法 | |
JP4377032B2 (ja) | リビング重合体の連続製造方法 | |
JPH0859742A (ja) | ポリイソオレフインの製造方法 | |
JP2005232391A (ja) | イソブチレン系重合体の製造方法 | |
JP2014051543A (ja) | 重合体の連続的製造方法 | |
JP6513953B2 (ja) | 重合体の製造方法 | |
JP3957603B2 (ja) | イソブチレン系熱可塑性エラストマーの製造方法 | |
JP3992525B2 (ja) | イソブチレン系重合体の製造方法 | |
CN108102010B (zh) | 一种基于吡啶的raft试剂及其制备方法与应用 | |
CN101495521B (zh) | 苯乙烯类聚合物中锂的减少 | |
JPH04218512A (ja) | スチレン系樹脂の製造方法 | |
JP6829016B2 (ja) | 重合体の連続製造方法 | |
JPH07116262B2 (ja) | α−メチルスチレン共重合体の製造方法 | |
JP2009007385A (ja) | イソブチレン系重合体の製造方法 | |
JP4377034B2 (ja) | リビングカチオン反応を用いるブロック共重合体の連続製造方法 |