JP5591554B2 - 駆動回路、駆動装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被駆動素子に駆動電流を供給する駆動回路、被駆動素子とその駆動回路とを含む駆動装置、及び、この駆動装置を含む画像形成装置に関するものである。
一般に、発光ダイオード(LED)、有機EL素子、発光サイリスタなどの被駆動素子は、温度変化に伴って特性が変化する温度特性、すなわち、温度依存性を持つ。例えば、電子写真方式のLEDプリンタの露光用プリントヘッド(LEDヘッド)に用いられる発光素子としてのLEDは、一般に、温度上昇に伴って発光パワーが低下する温度特性を持つ。LEDプリンタは、LEDの発光パワーの変動が印刷濃度の変動を生じさせるので、温度変化に伴う発光パワーの変動を補償するように、LEDの駆動電流を変化させる構成を備えている。
LEDプリンタは、複数のLEDと、各LEDに駆動電流を供給するドライバIC部と、ドライバIC部に基準電圧を供給する基準電圧発生回路とを有している(例えば、特許文献1及び2参照)。このようなLEDプリンタでは、ドライバIC部がLEDに供給する駆動電流はドライバIC部に与えられる基準電圧に略比例するという特性を利用して、LEDの発光パワーの温度補償機能を実現している。具体的には、基準電圧発生回路に温度上昇に伴い基準電圧を上昇させる正の温度特性を持たせることによって、LEDプリンタに発光パワーの温度補償機能を持たせている。
特許文献1は、基準電圧として絶対温度に略比例した出力電圧を与える基準電圧発生回路を開示している。また、特許文献2は、正の温度係数を持ち、その温度係数を調整可能とする基準電圧発生回路を開示している。
特開平10−332494号公報 特開2006−159472号公報
ところで、LEDヘッドは、LEDの駆動に伴う温度上昇があった場合にも、LEDの発光パワーを所定値に維持する必要がある。また、LEDの温度特性及び発光効率は、LEDの結晶材料や発光波長によって様々であるため、温度係数を幅広く調整可能な温度補償回路が必要となる。
しかしながら、特許文献1の基準電圧発生回路は、絶対温度に比例して変化する基準電圧を出力するので、LEDの特性によっては、発光パワーの適切な温度補償を行うことができないという問題がある。
特許文献2の基準電圧発生回路は、温度特性を調節可能である。しかし、この基準電圧発生回路は、温度変化に対する基準電圧の変化幅を大きく設定するためにダイオードの順電圧を大きくすると、ドライバIC部に供給される基準電圧が微小な電圧値となってしまう。このため、ノイズなどの影響を大きく受け、ドライバIC部がLEDに供給する駆動電流が適切に設定されず、発光パワーの適切な温度補償を行うことができないという問題がある。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、温度変化に伴う被駆動素子の特性変化に応じた駆動電流の補償を適切に行うことができる駆動回路、これを含む駆動装置、及び、この駆動装置を含む画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る駆動回路は、基準電圧出力端子を有し、基準電圧を生成して前記基準電圧出力端子から出力する基準電圧発生回路と、前記基準電圧が入力され、被駆動素子を前記基準電圧に応じた駆動量で駆動させる駆動回路部とを備え、前記基準電圧発生回路は、第1の電圧を生成するレギュレータ電圧発生部と、第1の電位供給部と第2の電位供給部とから電位が供給され、前記第1の電圧及び温度に応じた第2の電圧を生成する温度補償部と、前記第2の電圧を増倍して前記基準電圧を生成し、前記基準電圧を前記基準電圧出力端子に供給する電圧増倍部とを備え、前記温度補償部は、ベース端子とコレクタ端子とエミッタ端子とを持つバイポーラトランジスタと、第3の抵抗とを有し、前記バイポーラトランジスタ及び前記第3の抵抗は、前記エミッタ端子と前記第3の抵抗とを接続してなるエミッタフォロワ回路を形成し、前記ベース端子に前記第1の電圧が印加され、前記エミッタ端子は前記第3の抵抗を介して前記第2の電位供給部に接続され、前記電圧増倍部は、第1の電位供給部の電位が印加される電源側端子を有するカレントミラー回路と、前記カレントミラー回路の従属側端子と前記第2の電位供給部との間に接続された第4の抵抗とを有し、前記バイポーラトランジスタの前記コレクタ端子と前記カレントミラー回路の制御側端子とが接続され、前記温度補償部は、前記バイポーラトランジスタの前記ベース端子と前記エミッタ端子とを接続する第5の抵抗をさらに備えたことを特徴としている。
また、本願の他の態様に係る駆動回路は、基準電圧出力端子を有し、基準電圧を生成して前記基準電圧出力端子から出力する基準電圧発生回路と、前記基準電圧が入力され、被駆動素子を前記基準電圧に応じた駆動量で駆動させる駆動回路部とを備え、前記基準電圧発生回路は、第1の電圧を生成するレギュレータ電圧発生部と、第1の電位供給部と第2の電位供給部とから電位が供給され、前記第1の電圧及び温度に応じた第2の電圧を生成する温度補償部と、前記第2の電圧を増倍して前記基準電圧を生成し、前記基準電圧を前記基準電圧出力端子に供給する電圧増倍部とを備え、前記温度補償部は、前記第2の電圧の温度係数として正の温度係数を与える温度補償回路であって、前記温度補償回路の前記正の温度係数は、前記第1の電圧に応じて設定され、前記電圧増倍部は、前記温度補償回路の前記正の温度係数とは独立に、前記基準電圧を設定することを特徴としている。
本発明に係る駆動装置は、上記駆動回路を備えたことを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置は、上記駆動装置を備えた露光用プリントヘッドを有することを特徴としている。
本発明の駆動回路によれば、温度変化に伴う被駆動素子の特性変化に応じた駆動電流の補償を適切に行うことができ、その結果、温度変化に伴う被駆動素子の駆動量の変化を低減することができるという効果がある。
本発明の駆動装置によれば、温度変化に伴う被駆動素子の駆動量の変化を低減することができるという効果がある。
本発明の画像形成装置によれば、温度変化に伴う被駆動素子の駆動量である発光パワーの変化を低減することができ、その結果、温度変化に伴う印刷濃度の変化を低減することができるという効果がある。
本発明に係る第1乃至第3の実施形態の画像形成装置としてのLEDプリンタの構成を概略的に示すブロック図である。 本発明に係る第1の実施形態の駆動装置としてのLEDヘッドの構成を概略的に示すブロック図である。 第1の実施形態における基準電圧発生回路の構成を概略的に示す回路図である。 第1の実施形態のLEDヘッドの動作を示すタイミングチャートである。 比較例の基準電圧発生回路の構成を概略的に示す回路図である。 本発明に係る第2の実施形態の駆動装置としてのLEDヘッドの構成を概略的に示すブロック図である。 第2の実施形態における基準電圧発生回路の構成を概略的に示す回路図である。 図7のレギュレータ回路の構成を概略的に示す回路図である。 図8のレギュレータ回路の特性を示すグラフである。 第2の実施形態におけるドライバIC部の一部の構成を概略的に示す回路図である。 第2の実施形態の変形例における基準電圧発生回路の構成を概略的に示す回路図である。 図11の基準電圧発生回路の特性を示すグラフである。 第2の実施形態の他の変形例における基準電圧発生回路の構成を概略的に示す回路図である。 本発明に係る第3の実施形態の駆動装置としてのLEDヘッドの構成を概略的に示すブロック図である。 第3の実施形態におけるドライバIC部の一部の構成を概略的に示す回路図である。 第1乃至第3の実施形態のLEDヘッドが適用可能なカラー画像形成装置としてのLEDプリンタの構成を概略的に示す縦断面図である。
《1》第1の実施形態
《1−1》第1の実施形態の構成
電子写真方式のプリンタ装置(例えば、LEDプリンタ)においては、露光用プリントヘッド(例えば、LEDヘッド)が、帯電器によって一様帯電した感光体ドラムの表面に、プリント情報に応じた光を選択的に照射することによって、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する。その後、現像装置が、感光体ドラムの表面の静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し、転写器が、感光体ドラムの表面に形成されたトナー像を用紙に転写させ、定着器が、用紙上に転写されたトナー像を加熱・加圧してトナー像を定着させる。
図1は、本発明に係る第1の実施形態の画像形成装置としてのLEDプリンタの構成を概略的に示すブロック図である。図1に示されるように、LEDプリンタは、印刷制御部11と、LEDヘッド100と、現像器12と、現像器12に電圧を印加する帯電用高圧電源12aと、転写器13と、転写器13に電圧を印加する転写用高圧電源13aと、現像・転写プロセス用モータ14と、現像・転写プロセス用モータ14を駆動させるドライバ14aと、ヒータ15aを内蔵した定着器15と、定着器温度センサ15bとを備えている。また、LEDプリンタは、用紙送りモータ16と、用紙送りモータ16を駆動させるドライバ16aと、用紙吸入口センサ17と、用紙排出口センサ18と、用紙残量センサ19と、用紙サイズセンサ20とを備えている。
印刷制御部11は、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、入出力ポート、タイマなどから構成される。印刷制御部11は、LEDプリンタで印刷を実行する印刷部の一部tpして備えられ、画像処理部(図示せず)からの制御信号SG1及びビデオ信号(ドットマップデータを一次元的に配列した信号)SG2などに応じてLEDプリンタの印刷動作を制御する。印刷制御部11は、制御信号SG1によって印刷指示を受信すると、定着器温度センサ15bによって検出された定着器15の温度が、使用可能な温度範囲にあるか否かを判定し、この温度範囲を下回る温度であるときにヒータ15aに通電し、使用可能な温度に達するまで定着器15を加熱する。次に、印刷制御部11は、ドライバ14aに現像・転写プロセス用モータ14を回転させ、これと並行して、チャージ信号SGCによって帯電用高圧電源12aをオンにして現像器12の帯電を行う。
次に、印刷制御部11は、用紙積載カセットに積載されている用紙の有無を用紙残量センサ19の検出信号に基づいて判定し、用紙の種類を用紙サイズセンサ20の検出信号に基づいて判定する。用紙送りモータ16は、ドライバ16aからの駆動信号に基づいて正方向及び逆方向に回転することができる。用紙送りモータ16は、積載されている用紙を予め設定された量だけ搬送するために逆方向に回転し、用紙吸入口センサ17が用紙を検知したならば逆方向の回転を停止する。次に、用紙送りモータ16は、正回転し、用紙をLEDプリンタの印刷部に搬送する。
印刷制御部11は、用紙が印刷可能な位置まで到達した時点において、画像処理部(図示せず)に対してタイミング信号SG3(主走査同期信号、副走査同期信号を含む)を送信し、ビデオ信号SG2を受信する。画像処理部においてページ毎に編集され、印刷制御部11に受信されたビデオ信号SG2は、印刷データ信号HD−DATAとしてLEDヘッド100に転送される。LEDヘッド100は、それぞれ1ドット(すなわち、1ピクセル)の印刷のために設けられたLEDを複数個、例えば、ライン状に、配列したLEDアレイを有している。印刷制御部11は、1ライン分のビデオ信号を受信すると、LEDヘッド100にラッチ信号HD−LOADを送信し、印刷データ信号HD−DATAをLEDヘッド100内に保持させる。LEDヘッド100は、印刷制御部11が画像処理部から次のビデオ信号SG2を受信している期間中であっても、LEDヘッド100に保持した印刷データ信号HD−DATAについての印刷動作を実行することができる。クロック信号HD−CLKは、印刷データ信号HD−DATAをLEDヘッド100に送信するために使用されるクロック信号である。
ビデオ信号SG2の送受信は、印刷ライン毎に行われる。LEDヘッド100によって印刷される情報は、マイナス電位に帯電させられた感光体ドラム上において電位の上昇したドットとして潜像化される。そして、現像器12において、マイナス電位に帯電させられた画像形成用のトナーが、電気的な吸引力によって各ドットに吸引され、感光体ドラム上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム上のトナー像は、感光体ドラムと転写器13との間を通過するときに、転写器13によって用紙上に転写される。転写されたトナー像を有する用紙は、定着器15によって加熱・加圧されて、用紙に定着される。定着された画像を有する用紙は、搬送されて用紙排出口センサ18を通過してLEDプリンタの外部に排出される。
印刷制御部11は、用紙サイズセンサ20及び用紙吸入口センサ17の検知信号に応じて、用紙が転写器13を通過している間だけ転写用高圧電源13aからの高電圧を転写器13に印加させる。印刷制御部11は、印刷が終了し、用紙が用紙排出口センサ18を通過すると、帯電用高圧電源12aによる現像器12への電圧の印加を終了させ、現像・転写プロセス用モータ14の回転を停止させる。LEDプリンタは、上記動作を繰り返すことによって、印刷動作を実行する。
図2は、第1の実施形態の駆動装置としてのLEDヘッド100の構成を概略的に示すブロック図である。LEDヘッド100は、複数個のLEDアレイ(例えば、CHP1,CHP2,…,CHP26)と、複数個のドライバIC部(例えば、IC1,…,IC26)と、基準電圧発生回路40とを有する。各LEDアレイは、複数個のLEDを有する。例えば、A4サイズの用紙に1インチ当たり600ドットの解像度で印刷可能な構成を持つLEDヘッドは、26個のLEDアレイを有し、4992個(ドット)のLEDを有する。この場合、各LEDアレイは、192個のLEDを持つ。各ドライバIC部IC1,…,IC26は、同一の回路構成を主要部として有し、隣接して配置されるドライバIC部同士は、カスケードに接続される。基準電圧発生回路40は、各ドライバIC部IC1,…,IC26に所定の基準電圧Vrを供給する。図2に示すLEDヘッド100においては、プリント配線板(図示せず)上に26個のLEDアレイCHP1,…,CHP26と、それらを駆動する26個のドライバIC部IC1,…,IC26とが、それぞれ対向しながら整列して配置されており、ドライバIC部1チップ当たり192個のLEDが駆動でき、26個のドライバIC部IC1,…,IC26がカスケードに接続され、外部からチップCHP1に入力される印刷データを他のドライバIC部IC2,…,IC26にシリアルに転送できるように構成されている。
各ドライバIC部IC1,…,IC26は、クロック信号HD−CLKを受けて印刷データのシフト転送を行うシフトレジスタ回路31と、シフトレジスタ回路31の出力信号をラッチ信号HD−LOADによりラッチするラッチ回路32と、ラッチ回路32とインバータ回路33との出力信号を入力して否定論理積をとるNAND回路34と、NAND回路34の出力信号により電源VDDから駆動電流をLEDアレイ(CHP1,…,CHP26のいずれか)に供給するLED駆動回路35と、LED駆動回路35の駆動電流が一定となるように指令電圧を発生する制御電圧発生回路36とを備えている。
印刷データ信号HD−DATA、クロック信号HD−CLK、ラッチ信号HD−LOAD、ストローブ信号HD−STB−Nの各信号は、印刷時に印刷制御部11からLEDヘッド100に送られてくる信号である。負論理のストローブ信号HD−STB−Nは、インバータ回路33に入力される。
図2に示す基準電圧発生回路40は、LEDヘッド100に1つ設けられており、ドライバIC部IC1,…,IC26を共通に制御する構成としている。しかし、本発明はこのような構成に限定されず、基準電圧発生回路を複数個備えてもよく、例えば、ドライバIC部IC1,…,IC26のそれぞれに基準電圧発生回路を設けてもよい。なお、本願においては、LEDを「被駆動素子」とも呼び、ドライバIC部IC1,…,IC26と基準電圧発生回路40とからなる回路構成を「駆動回路」とも呼び、LEDヘッドを「駆動装置」とも呼ぶ。
図3は、第1の実施形態における基準電圧発生回路40の構成を概略的に示す回路図である。図3に示されるように、基準電圧発生回路40は、レギュレータ回路41と、NPNバイポーラトランジスタ42と、抵抗43,44,45と、演算増幅器46とを備えている。
レギュレータ回路41の電源端子41aは、電源(第1の電位供給部)VDDに接続され、レギュレータ回路41のグランド端子41cは、ドライバIC部のグランド(第2の電位供給部)に接続され、レギュレータ回路41の出力端子41bは、NPNバイポーラトランジスタ42のベース端子42bに接続されている。NPNバイポーラトランジスタ42のコレクタ端子42cは、電源VDDに接続され、エミッタ端子42eは、抵抗43を介してグランドGNDに接続されている。NPNバイポーラトランジスタ42と抵抗43とは、エミッタフォロワ回路を形成している。NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ端子42eは、演算増幅器46の非反転入力端子46aに接続され、演算増幅器46の反転入力端子46bには、抵抗44の一端と抵抗45の一端とが接続されている。抵抗44の他端は、グランドGNDに接続され、抵抗45の他端は、演算増幅器46の出力端子46cに接続されている。また、演算増幅器46の出力端子46cは、基準電圧発生回路40の出力端子であるVREF端子に接続されている。
図3に示されるレギュレータ回路41は、入力される電源電圧の変動によって出力電圧が変動し難い構成を有し、所定の出力電圧が得られる回路であり、その出力電圧の温度係数は略ゼロに設定することができる。また、図3のレギュレータ回路41をディスクリート部品を用いて構成する場合には、採用するレギュレータ回路の品種を適切に選択することによって、出力電圧の値を種々に変更可能であり、使用条件により最適な出力電圧のものを選択することができる。
《1−2》第1の実施形態の動作の概略
図4は、第1の実施形態のLEDヘッドの動作を示すタイミングチャートである。図4に示されるように、先ず、LEDプリンタの印刷動作開始に伴い、LEDプリンタ内で同期信号SG3が生成され、画像処理部(図示せず)に伝達される。それと同期して、LEDヘッド100に、クロック信号HD−CLKと印刷データ信号HD−DATAが入力される。A4サイズの用紙に1インチ当たり600ドットの解像度で印刷可能なLEDヘッドの場合には、LEDの総数は4992ドットである。そのため、クロック信号HD−CLKの発生パルス数は、4992クロックであり、4992クロックのクロック信号HD−CLKの送出が完了すると、ラッチ信号HD−LOADが発生して、LEDヘッド100内のシフトレジスタ31にシフト入力された印刷データはラッチ回路32にラッチされる。次に、LEDプリンタ内でLED駆動のためにストローブ信号HD−STB−Nが発生し、このストローブ信号がLowレベルとなっている期間に、LEDは発光して感光体ドラムに光照射する。
《1−3》比較例の説明
図5は、比較例の基準電圧発生回路90の構成を概略的に示す回路図である。図5において、図3の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図5に示されるように、比較例の基準電圧発生回路90は、レギュレータ回路41と、NPNバイポーラトランジスタ42と、抵抗61,62とを有している。レギュレータ回路41の電源端子41aは、電源VDDに接続され、グランド端子41cは、ドライバIC部のグランドGNDに接続されている。レギュレータ回路41の出力端子41bは、NPNバイポーラトランジスタ42のベース端子42bに接続され、NPNバイポーラトランジスタ42のコレクタ端子42cは、電源VDDに接続され、エミッタ端子42eは、抵抗61,62の直列接続回路を介してグランドGNDに接続されている。また、抵抗61と抵抗62の接続中点は、VREFa端子に接続されている。
比較例の基準電圧発生回路90において、レギュレータ回路41は、電源VDDの電圧値Vddによらず、その出力電圧は略一定とすることができる。レギュレータ回路41の出力電圧をV1と記載する。NPNバイポーラトランジスタ42のベース・エミッタ間電圧をVbeと記載し、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ端子42eの電位をV2と記載し、抵抗61,62の抵抗値をR61,R62と記載するとき、電位V2は以下の式1で表される。
V2=V1−Vbe (式1)
これより、図5の比較例の基準電圧発生回路のVREF端子の電圧Vraは以下の式2で与えられる。
Vra=V2×R61/(R61+R62)
=(V1−Vbe)×R61/(R61+R62) (式2)
電位V1はレギュレータ回路41の出力電圧であって、その電圧値は既知であり、NPNバイポーラトランジスタ42のベース・エミッタ間電圧Vbeの特性もまた既知であって、Vbe≒0.6Vと考えてよい。また、NPNバイポーラトランジスタ42のベース・エミッタ間電圧Vbeは温度増加に対してその電圧が減少する負の温度依存性を持ち、その値は約−2[mV/℃]である。また、抵抗R61,R62の両方について、同一材料のものを用いる又は同一品種のものを選択することで、式2の第2列右辺の中の温度依存性を示す項「R61/(R61+R62)」はキャンセルされ、抵抗R61,R62からなる分圧回路に起因する温度依存性は生じなくすることができる。
以上の数値を元に、図5の比較例の基準電圧発生回路の出力電圧Vraの温度係数Tcを計算することができる。なお、温度係数Tcは、次式3で定義される。
Figure 0005591554
レギュレータ回路41の出力電圧の温度係数は小さく無視することができると仮定すると、図5の基準電圧発生回路90のVREFa端子の基準電圧Vraの温度係数Tcは、次式4で表される。
Figure 0005591554
式4及び式1を用いることによって、比較例に関する数値例1〜4を得ることができる。
〈数値例1(比較例)〉
V1=1.4[V]とするとき、温度係数Tcは、以下のように算出される。
Tc=1/(1.4[V]−0.6[V])×2[mV/℃]
=+0.25[%/℃]
R1=0とした場合のVREFa端子の基準電圧Vraは、以下のように算出される。
Vra=V1−Vbe
=0.8[V]
〈数値例2(比較例)〉
V1=1.2[V]とするとき、温度係数Tcは、以下のように算出される。
Tc=1/(1.2[V]−0.6[V])×2[mV/℃]
=+0.33[%/℃]
R1=0とした場合のVREFa端子の基準電圧Vraは、以下のように算出される。
Vra=V1−Vbe
=0.6[V]
〈数値例3(比較例)〉
V1=0.9[V]とするとき、温度係数Tcは、以下のように算出される。
Tc=1/(0.9[V]−0.6[V])×2[mV/℃]
=+0.66[%/℃]
R1=0とした場合のVREFa端子の電圧Vraは、以下のように算出される。
Vra=V1−Vbe
=0.3[V]
〈数値例4(比較例)〉
V1=0.8[V]とするとき、温度係数Tcは、以下のように算出される。
Tc=1/(0.8[V]−0.6[V])×2[mV/℃]
=+1.0[%/℃]
R1=0とした場合のVREFa端子の電圧Vraは、以下のように算出される。
Vra=V1−Vbe
=0.2[V]
ここで、LEDの温度特性の例を説明すると、LEDとしてAlGaAs材料のものを用いるとき、その温度特性を補償するために必要な駆動電流の温度係数は、約0.25[%/℃]である。また、LEDとしてGaAsP材料のものを用いるとき、その温度特性を補償するために必要な駆動電流の温度係数は、約0.6[%/℃]である。さらに、LEDとしてAlGaInP材料のものを用いるとき、その温度特性を補償するために必要な駆動電流の温度係数は約1[%/℃]である。このように、一般的に、LED材料によって又は発光波長(発光色)によって、LEDの温度係数は大きく異なる。
そこで、LEDによる温度係数の違いに対応するため、レギュレータ回路41の出力電圧値V1を変更するが、特に、温度係数を+1[%/℃]のような大きな値に設定しようとすると、必然的に基準電圧Vraの値は小さくなり、例えば、0.2[V]といった微小な値となってしまう。このような微小な値は、ノイズ電圧によって受ける影響が大きいため、ドライバIC部の設計仕様として好ましくない。また、図2で示されるように、LEDヘッドおいては基準電圧発生回路が多数のドライバIC部を一括して制御するようにしているので、ノイズの影響を受けやすく、これに起因してLED駆動電流が様々に変動することがあった。
《1−4》第1の実施形態の動作の詳細
図3に示されるように、第1の実施形態における基準電圧発生回路40は、レギュレータ電圧発生部51と、温度補償部52と、電圧増倍部53とを備えている。第1の実施形態における基準電圧発生回路40は、電圧増倍部53が追加されている点が、図5に示される比較例の基準電圧発生回路90と相違する。レギュレータ電圧発生部51及び温度補償部52は、図5に示される従来の構成と同様であり、電位V2の温度係数Tcは、式4で与えられる。
Figure 0005591554
電圧増倍部53は、演算増幅器46と、演算増幅器46の出力端子46cを演算増幅器46の反転入力端子45bにフィードバックする抵抗値R2の抵抗45と、演算増幅器46の反転入力端子46cとグランドGNDとの間に接続された抵抗値R1の抵抗44とを備えている。抵抗値R2の抵抗45の働きによって、演算増幅器46の反転入力端子46bの電位は、非反転入力端子46aの電位と等しくなる。そのため、基準電圧発生回路40のVREF端子の基準電圧Vrは、以下の式5で表される。
Vr={1+(R2/R1)}×V2 (式5)
式1から、
V2=V1−Vbe
であるので、式5及び式1から、以下の式6が得られる。
Vr={1+(R2/R1)}×(V1−Vbe) (式6)
電圧増倍部53は、非反転入力端子46aの電圧値を、(1+R2/R1)の比で増倍するものであるため、出力端子46cの基準電圧Vrを増加させた場合であっても、温度補償部52で発生させた電圧V2の温度係数を変化させることはない。そのため、一例として、図3においてR1とR2の比を1:5とすることで、電圧V2に対して6倍の値を持つ基準電圧Vrを得ることができる。
以下の数値例5は、第1の実施形態における数値例である。
〈数値例5(第1の実施形態)〉
V1=0.8[V]とするとき、温度係数Tcは、以下のように算出される。
Tc={1/(0.8[V]−0.6[V])}×2[mV/℃]
=+1.0[%/℃]
R2/R1=5とした場合のVREF端子の電圧Vrは、以下のように算出される。
Vr=(1+R2/R1)×(V1−Vbe)
=(1+5)×(0.8[V]−0.6[V])
=1.2[V]
このように、図5に示す比較例の場合の基準電圧Vraは0.2[V]と微小な値であるが、第1の実施形態の基準電圧発生回路40(図3)とすることで、基準電圧Vrを1.2[V]と6倍に増倍させることができ、ノイズ電圧の影響を無視し得る程度にまで軽減することができる。
第1の実施形態の基準電圧発生回路40においては、電圧増倍部53を設けるために演算増幅器46を追加する必要が生じて、その分、コストアップが生じ、図3の回路をモノリシックICとして構成する場合においても、演算増幅器46は比較的大きなチップ占有面積を有するので、それに要するチップ面積の増加はコストアップの原因となる。しかし、数値例5から明らかなように、得られる温度係数Tcは、+1[%/℃]であって、例えば、AlGaInP材料を用いるLEDの温度補償用として好適である。
《1−5》第1の実施形態の効果
第1の実施形態における基準電圧発生回路40(図3)に用いるレギュレータ電圧発生部51(レギュレータ回路41)は入力される電源電圧の変動によらず所定の出力電圧が得られるものであり、その出力電圧の温度係数は略ゼロに構成されている。また、温度補償部52で用いられるNPNバイポーラトランジスタ42のベース・エミッタ間電圧Vbeの値及びその温度係数Tcは既知であって、そのバラッキも比較的小さくすることができる。
また、電圧増倍部53は、それに用いる抵抗値の比(R2/R1)を定めることで所望の電圧増倍を図ることができ、電圧増倍部53を設けたことによる温度係数の変動は無視し得るほど小さい。この結果、基準電圧Vrの温度係数Tcはレギュレータ電圧発生部51(レギュレータ回路41)の出力電圧を変えることで設定可能であり、基準電圧Vrの値自体は電圧増倍部53によって温度係数Tcとは独立に設定可能となる。
図5の比較例の構成においては、温度係数を大きく設定しようとすると、出力端子の基準電圧が低下してしまい、ノイズ電圧の影響を受け易くなる結果、光量変動や印刷濃度ムラといつた不具合が生じやすい。これに対して、第1の実施形態の駆動回路によれば、出力電圧値と温度係数とは独立に設定することででき、様々なLED材料、すなわち、発光波長(発光色)の異なるLEDの温度補償に用いることができる。
《2》第2の実施形態
《2−1》第2の実施形態の構成
図6は、本発明に係る第2の実施形態の駆動装置としてのLEDヘッド200の構成を概略的に示すブロック図である。図6において、図2(第1の実施形態)のLEDヘッド100の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。第2の実施形態のLEDヘッド200は、基準電圧発生回路70a(又は70b又は70c)の構成が、第1の実施形態のLEDヘッド100の基準電圧発生回路40と相違する。
図7は、第2の実施形態における基準電圧発生回路70aの構成を概略的に示す回路図である。図7において、図3(第1の実施形態)の基準電圧発生回路40の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図7に示されるように、第2の実施形態における基準電圧発生回路70aは、レギュレータ回路41と、NPNバイポーラトランジスタ42と、抵抗43,83と、PMOSトランジスタ81,82とを有している。レギュレータ回路41の電源端子41aは、電源VDDに接続され、グランド端子41cは、グランドGNDに接続され、出力端子41bは、NPNバイポーラトランジスタ42のベース端子42bに接続されている。NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ端子42eは、抵抗43を介してグランドGNDに接続される。NPNバイポーラトランジスタ42及び抵抗43は、エミッタフォロア回路を形成している。PMOSトランジスタ81,82のソース端子81s,82sは、電源VDDに接続されている。また、PMOSトランジスタ81,82のゲート端子81g,82gは、互いに接続され、且つ、PMOSトランジスタ81のドレーン端子81dとNPNバイポーラトランジスタ42のコレクタ端子42cに接続されている。
PMOSトランジスタ82のドレーン端子82dは、抵抗83を介してグランドGNDに接続されている。また、PMOSトランジスタ82のドレーン端子82dは、VREF端子に接続されている。なお、抵抗43,83の抵抗値をR11,R12とし、レギュレータ回路41の出力端子41bの電位をV1とし、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ端子42eの電位をV2とし、VREF端子の電位をVrとする。また、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電流をIeとし、PMOSトランジスタ82のドレーン電流をIyとしている。図7に示されるように、基準電圧発生回路70aは、機能面から、レギュレータ電圧発生部71と、温度補償部72と、電圧増倍部73とに区分けできる。
図8は、図7のレギュレータ回路41の構成を概略的に示す回路図である。図8において、レギュレータ回路41は、PMOSトランジスタ101,102,103と、NPNバイポーラトランジスタ104,105と、抵抗106,107,108とを備えている。PMOSトランジスタ101,102,103のソース端子101s,102s,103sは、電源VDDに接続され、ゲート端子101g,102g,103gは、互いに接続されている。また、PMOSトランジスタ102のゲート端子102gとドレーン端子102dとは互いに接続されている。PMOSトランジスタ101のドレーン端子101dは、抵抗106を介してNPNバイポーラトランジスタ104のベース端子104bに接続され、NPNバイポーラトランジスタ104のベース端子104bとコレクタ端子104cとは抵抗106を介して接続されている。また、PMOSトランジスタ102のドレーン端子102dは、NPNバイポーラトランジスタ105のコレクタ端子105cに接続され、NPNバイポーラトランジスタ105のベース端子105bは、NPNバイポーラトランジスタ104のコレクタ端子104cに接続されている。NPNバイポーラトランジスタ104,105のエミッタ端子104e,105eは、グランドGNDに接続されている。PMOSトランジスタ103のドレーン端子103dは、抵抗108を介してグランドGNDに接続されている。また、PMOSトランジスタ103のドレーン端子103dは、VREG端子に接続されており、図7に示されるレギュレータ回路41の出力電圧V1を発生している。ここで、NPNバイポーラトランジスタ105のエミッタ面積は、NPNバイポーラトランジスタ104のエミッタ面積のN倍に設定されており、Nは1より大きい値である。
図8においては、PMOSトランジスタ101,102,103のドレーン電流をI1,I2,I3と記載し、抵抗106,107,108の抵抗値をR21,R22,R23と記載し、PMOSトランジスタのドレーン電位をVoと記載すると共に、NPNバイポーラトランジスタ103のベース・エミッタ間電圧をVbe1、NPNバイポーラトランジスタ104のベース・エミッタ間電圧をVbe2と記載する。
《2−2》第2の実施形態の動作
《2−2−1》レギュレータ電圧発生部71の動作
図8において説明したレギュレータ回路41において、その端子ノードVoに生じる出力電圧Voを計算する。そのために、まず、電流I1を求める。電子物性の理論で知られているように、NPNバイポーラトランジスタのエミッタ電流Ieとベース・エミッタ間電圧Vbeとの間には以下に示す式7が成立する。
Ie≒Is*exp(qVbe/(kT)) (式7)
ここで、Isは、飽和電流であり、NPNバイポーラトランジスタの素子面積に比例して決まる定数である。また、「exp()」は、指数関数を示す。また、qは、電子の電荷であり、q=1.6*10−19[C]である。kは、ボルツマン定数であり、k=1.38*10−23[J/K]である。Tは、絶対温度であり、室温25[℃]において約298[K]である。
式7から、以下に示す式8が得られる。
Vbe=(kT/q)*ln(Ie/Is) (式8)
なお、「ln()」は、自然対数関数を示す。ここで、NPNバイポーラトランジスタ104,105について、エミッタ間電圧をVbe1,Vbe2、エミッタ電流をIe1,Ie2、飽和電流をIs1,Is2と記載することにする。このとき、式8から、NPNバイポーラトランジスタ104,105について以下に示す式9、式10が成り立つ。
Vbe1=(kT/q)*ln(Ie1/Is1) (式9)
Vbe2=(kT/q)*ln(Ie2/Is2) (式10)
図8を参照すると、抵抗値R21の抵抗106の一端の電位はVbe1であり、他端の電位はVbe2である。このため、抵抗値R21の抵抗106の両端に生じる電位差ΔVbeは、次式11で表される。
ΔVbe=Vbe1−Vbe2 (式11)
式11に、式9及び式10を代入して整理すると、以下の式12が得られる。
ΔVbe
=(kT/q)×[ln(Ie1/Is1)−ln(Ie2/Is2)]
=(kT/q)×ln[(Is2/Is1)*(Ie1/Ie2)] (式12)
NPNバイポーラトランジスタ104と105のエミッタ面積比は、1:N(ここで、N>1)と設定しており、飽和電流はトランジスタの素子面積に比例するので、以下の式13が成立する。
Is2=Is1×N (式13)
また、PMOSトランジスタ101,102のドレーン電流I1,I2を互いに等しくできる。この結果、PMOSトランジスタ101、102は、カレントミラー回路を構成しており、NPNバイポーラトランジスタ104,105のエミッタ電流Ie1,Ie2は、互いに略等しくなる。このため、以下の式14が成り立つ。
ΔVbe=(kT/q)×ln(N) (式14)
PMOSトランジスタ101のドレーン電流I1は、抵抗値R21の抵抗106に流れる電流に略等しいので、以下の式15が成り立つ。
I1=ΔVbe/R21
=(1/R21)×(kT/q)×ln(N) (式15)
ドレーン電流I1は、抵抗値R22の抵抗106を介して流れるので、Vo端子の電位Voは、以下の式16で得られる。
Vo=I1×R22+Vbe1
=(R22/R2)×(kT/q)×ln(N)+Vbe1 (式16)
式16の右辺第1項「I1×R22」は、絶対温度に対して正の温度係数を示し、右辺第2項「Vbe1」であるNPNバイポーラトランジスタのベース・エミッタ間電圧の温度係数は、約−2[mV/℃]と負の依存性を持つ。この結果、式16の抵抗値R22,R21の比を適切に設定することで、Vo電位の温度依存性を正の値や負の値、あるいは略ゼロに設定することもできる。
一方、VREG端子の電圧Vregを試算すると、PMOSトランジスタ101,102,103はカレントミラー回路を構成し、I1=I2=I3とすることができる。ドレーン電流I1は、抵抗値R21の抵抗106に流れる電流に略等しいので、以下の式17が成立する。
I1=ΔVbe/R21
=(1/R21)×(kT/q)×ln(N) (式17)
そこで、I3=I1と設定するとき、電圧Vregは、以下の式18で与えられる。
Vreg=I3×R23
=(R23/R21)×(kT/q)×ln(N) (式18)
電圧Vregは絶対温度Tに比例しているので、その温度係数は(1/T)であって、室温において約+0.33[%/℃]と計算される。
図9は、図8のレギュレータ回路41の特性を示すグラフであり、レギュレータ回路41のVo端子の出力電圧Voの温度係数を示すグラフである。図9において、横軸は、Vo電圧設定値を示し、縦軸はVo電圧の温度係数を示す。グラフ上に記した点Pdは図8の抵抗値R22を略ゼロとする場合であって、このときのVo電圧はNPNバイポーラトランジスタ103のベース・エミッタ間電圧Vbe1に相当しており、その温度依存性は、約−2[mV/℃]である。
ベース・エミッタ間電圧Vbe1を0.6[V]とするとき、その温度係数Tcは、以下の式19で得られる。
Tc=−2[mV/℃]/0.6[V]
=−2×10−3[V/℃]/0.6[V]
=−0.33[%/℃] (式19)
一方、図9における点Peは、Vo電圧が約1.2[V]の場合に相当するものであって、Vo電圧はバンドギャップリファレンス電圧と呼ばれ、その温度係数が略ゼロとなることは公知である。さらに、抵抗値R22を大きく選び、Vo電圧を高く設定する場合においては、式16において、右辺第1項「I1×R22」が右辺第2項「Vbe1」よりも大きくなり支配的となる。このとき、右辺第1項の温度係数Tcは、(1/T)であり、室温T=300[K]の場合には、その温度係数Tcは、以下の式20で得られる。
Tc=+0.33[%/℃] (式20)
図9においては、温度係数Tc=0を破線で示し、Vo電圧を高く設定する場合におけるグラフの漸近線(+0.33[%/℃]の線)を一点鎖線で示している。図9から理解できるように、図8の構成のレギュレータ回路41を用い、Vo端子からの出力電圧をレギュレータ回路41の出力とする場合においては、その温度係数Tcを−0.33[%/℃]から+0.33[%/℃]までの間の所望の値に設定することができる。一方、図8におけるVREG端子をレギュレータ回路41の出力とするとき、そのレギュレータ回路出力電圧Vregは、抵抗108の抵抗値R23の値を変えることで比較的自由に設定することができ、また、その場合のレギュレータ回路出力電圧Vregの温度係数は約+0.33[%/℃]と固定された値となる。
《2−2−2》温度補償部72の動作
図7において、温度補償部72は、図3に示される温度補償部52と同様であり、電位V2の温度係数Tcは、以下の式21で与えられる。
Figure 0005591554
《2−2−3》電圧増倍部73の動作
NPNバイポーラトランジスタ42の電流増幅率は大きく、そのエミッタ・コレクタ電流に比べてベース電流は小さい。この結果、図7のNPNバイポーラトランジスタ42のコレクタ電流は、エミッタ電流Ieと略等しい。また、NPNバイポーラトランジスタ42のコレクタ電流は、PMOSトランジスタ81のドレーン電流に相当し、PMOSトランジスタ81,82とは、ゲート・ソース間電圧が等しく設定されて、カレントミラー回路を構成している。その結果、PMOSトランジスタ81,82のドレーン電流を略等しくすることができる。そのため、以下の式22とすることができる。
Ie≒Iy (式22)
エミッタ電流Ieは次式23で表される。
Ie=V2/R11 (式23)
また、基準電圧は次式で表される。
Vr=Iy×R12 (式24)
式23及び式24から、次式25が成り立つ。
Vr=(R12/R11)×V2 (式25)
式25から、電圧増倍部73は、電位V2を(R12/R11)倍に増倍した出力電位Vrを生じさせることがわかる。例えば、図7において抵抗値R11とR12の比を1:2とした場合には、電圧V2に対して2倍の基準電圧Vrを得ることができる。
式1から、
V2=V1−Vbe
である。これより、VREF端子の電位Vrは、以下の式26で求めることができる。
Vr=(R12/R11)×(V1−Vbe) (式26)
次に、図7と図8を組み合わせた場合における基準電圧Vrの温度係数を試算する。式3のVrをV1とすると、次式27が成り立つ。
Figure 0005591554
これより、次式28が成り立つ。
Figure 0005591554
図8のVREG端子のレギュレータ回路出力電圧Vregにおいて、温度係数Tcは、+0.33[%/℃]であるので、式28を用いて、種々の設定における基準電圧Vr及びその温度係数を試算することができる。
〈数値例6(第2の実施形態)〉
図8の抵抗値R23を調整することで、Vreg=1.2[V]に設定する場合、
V1=Vregであるので、∂Vreg/∂Tは、式28から、以下のように得られる。
(∂Vreg/∂T)=Tc×Vreg
=0.33×10−2[/℃]×1.2[V]
=0.4×10−2[V/℃]
式21から、温度係数Tcは、以下のようになる。
Tc
={1/(Vreg−Vbe)}×(∂Vreg/∂T−∂Vbe/∂T)
={1/(1.2[V]−0.6[V])}×(0.4×10−2+2×10−3)[V/℃]
=1×10−2[/℃]
=+1[%/℃]
このとき、式26から
Vr=(R12/R11)×(Vreg−Vbe)
であるので、
R12/R11=2とすることで、基準電圧Vrは、次式で得られる。
Vr=2×(1.2[V]−0.6[V])
=1.2[V]
〈数値例7(第2の実施形態)〉
図8のR23を調整することで、Vreg=1.8[V]に設定する場合、
V1=Vregであるので、∂Vreg/∂Tは、式28から、以下のように得られる。
(∂Vreg/∂T)=Tc×Vreg
=0.33×10−2[/℃]×1.8[V]
=0.6×10−2[V/℃]
式21から、温度係数Tcは、以下のようになる。
Tc
={1/(Vreg−Vbe)}×(∂Vreg/∂T−∂Vbe/∂T)
=(1/(1.8[V]−0.6[V]))×(0.6×10−2+2×10−3
=0.66×10−2
=+0.66[%/℃]
このとき、式26から、
Vr=(R12/R11)×(Vreg−Vbe)
であるので、
R12/R11=1とすることで、基準電圧Vrは、次式で得られる。
Vr=1×(1.8[V]−0.6[V])
=1.2[V]
このように、図8で示すレギュレータ回路41において、その出力をVREG端子から取り出すことで得られる基準電圧Vrの温度係数を大きな値とすることができる。また、比較的小さな温度係数を与えたい場合には、レギュレータ回路41においてその出力をVo端子から取り出すことで目的を達することができ、いずれの場合においても、図7における抵抗値R11,R12の比を設定することで基準電圧Vrの値を所望の値に設定することができる。このように、第2の実施形態の構成(図7)とすることで、基準電圧Vrの温度係数の値のみならず、その電圧値をも所望の値に設定することが可能となる。これにより、図5に示す比較例の場合のように基準電圧Vraの値が微小となってしまい、ノイズ電圧の影響によって駆動電流が変動するといった問題は生じない。なお、数値例6のから明らかなように、得られる温度係数は、+1[%/℃]であって、例えば、AlGaInP材料を用いるLEDの温度補償用として好適である。
また、第2の実施形態の構成においては、演算増幅器のようなチップ占有面積の大きい構成を不要としている。
《2−2−4》ドライバIC部の動作
図10は、第2の実施形態におけるドライバIC部の一部の構成を概略的に示す回路図である。図10において、図6の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図10は、代表して1個のドット(例えば、1個のLEDの駆動回路)について記載されている。図10のフリップフロップ回路111は、図2におけるラッチ回路32に対応しており、図10のインバータ回路33は、図2のインバータ回路33に対応し、図10のNAND回路34は、図2のNAND回路34に対応する。LED駆動回路35は、駆動用のPMOSトランジスタ112を有し、LEDアレイは、LED113を有する。
また、図10に示される制御電圧発生回路36は、ドライバIC部のチップ毎に1つずつ設けられている。制御電圧発生回路36は、演算増幅器114と、PMOSトランジスタ116と、抵抗値Rrの抵抗115とを有する。演算増幅器114の出力電圧は、制御電圧Vcontになる。制御電圧Vcontは、LED113の駆動電流を調整するためLED駆動用PMOSトランジスタ112のゲート端子に印加される。
一方、NAND回路34の電源端子34aは、電源VDDに接続され、NAND回路34のグランド端子34bは、演算増幅器114の出力端子114aに接続されている。NAND回路34の出力端子34cがHighレベルであるとき、その出力電位は電源VDDの電位Vddと略等しくなり、NAND回路34の出力端子34cがLowレベルであるとき、その出力電位は制御電圧Vcontの電位と略等しくされる。また、MOSトランジスタ116は、図10のPMOSトランジスタ112などとはゲート長が相等しいサイズとなるように構成されている。
VREF端子は、演算増幅器114の反転入力端子114aに接続され、図7に示される基準電圧発生回路70aにより発生される基準電圧Vrが演算増幅器114の反転入力端子114aに入力される。演算増幅器114とPMOSトランジスタ116と抵抗Rrとによる回路で、フィードバック制御回路を構成しており、抵抗値Rrの抵抗115に流れる基準電流Ir、すなわち、PMOSトランジスタ116に流れる電流は、電源VDDの電圧Vddによらず、基準電圧Vrと抵抗Rrの値のみにより決定される構成としている。すなわち、演算増幅器114の働きにより、演算増幅器114の反転入力端子114aの電位と非反転入力端子114bの電位とは略等しくなるように制御されるので、演算増幅器114の非反転入力端子114aの電位は、基準電圧Vrと略等しくされ、図10の基準電流Irは、次式29で得られる。
Ir=Vr/Rr (式29)
既に説明したように、LED駆動用PMOSトランジスタ112などとPMOSトランジスタ116とは、ゲート長が相等しいサイズとなるように構成されており、LED駆動時には、そのゲート電位は制御電圧Vcontと等しく、PMOSトランジスタ116とLED駆動用PMOSトランジスタ112などは飽和領域で動作しておりカレントミラー回路を構成している。この結果、LED113などの各駆動電流値は、基準電流Irに比例することになり、基準電流Irは、VREF端子に入力された基準電圧Vrに比例するので、基準電圧VrによりLED駆動電流値を一括して調整することができる。
《2−3》第2の実施形態の効果
以上に説明したように、第2の実施形態の駆動回路の構成(図7)とすることで、基準電圧Vrの温度係数の値のみならず、その電圧値をも所望の値に設定することができる。これにより、図5に示される比較例の場合のように基準電圧Vraの値が微小となってしまい、ノイズ電圧の影響によって駆動電流が変動するといった事態は生じない。加えて、第2の実施形態の基準電圧発生回路70aにおいては、演算増幅器のようなチップ占有面積の大きい構成を不要としているので、演算増幅器を追加することに起因するコストアップを回避できる。
なお、第2の実施形態の基準電圧発生回路70aにおける温度補償部52や電圧増倍部53の構成は、種々の変形が可能である。以下に変形例を示す。ただし、変形例は、これらに限定されるものでない。
《2−4》第2の実施形態の変形例
図11は、第2の実施形態の変形例における基準電圧発生回路70bの構成を概略的に示す回路図である。図12は、図11の基準電圧発生回路70bの特性を示すグラフである。図11において、図7(第2の実施形態)に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図11に示されるように、図11の基準電圧発生回路70bは、バイポーラトランジスタ42のベース端子42bとエミッタ端子42eとを接続する抵抗値R13の抵抗84をさらに備えた点が、図12の基準電圧発生回路70aと相違する。
図11においては、抵抗43,83,84の抵抗値を、それぞれR11,R12,R13と記載する。また、レギュレータ回路41の出力端子41bの電位をV1と記載し、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電位42eをV2と記載し、VREF端子の電位をVrと記載している。また、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電流を、Ieと記載し、PMOSトランジスタ82のドレーン電流を、Iyと記載している。さらに、図11に示されるように、回路各部をその機能面に着目して、図11に示される基準電圧発生回路は、レギュレータ電圧発生部121と、温度補償部122と、電圧増倍部123とに区分けしている。
図11の基準電圧発生回路70bは、抵抗84を設けることで、抵抗84を介してレギュレータ回路41の出力端子41bから抵抗84,43を介して図中の破線矢印で示す電流Irを生じる。レギュレータ回路41の出力電圧V1は、抵抗84の有無には影響されず、また、NPNバイポーラトランジスタ42のベース・エミッタ間電圧Vbeも略一定であるので、V2電位も略一定である。そのため、抵抗43を流れる電流は、抵抗84の抵抗値R13の値には依存しない。この結果、抵抗84を設けることで、電流Irを生じ、その分だけNPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電流Ieは減少する。
また、電流Irは、主として、レギュレータ回路41の出力電圧V1と、抵抗値R13,R11に依存して定まるので、その温度依存性を小さくすることができる。NPNバイポーラトランジスタ42のベース電流は、無視し得る程度に小さいので、そのコレクタ電流は、エミッタ電流Ieと略等しい。また、PMOSトランジスタ81,82は、カレントミラー回路を構成しており、PMOSトランジスタ81と82のドレーン電流を略等しくすることができる。その結果、PMOSトランジスタ82のドレーン電流Iyは、PMOSトランジスタ81のドレーン電流、すなわち、NPNバイポーラトランジスタ42のコレクタ電流と等しく、これは、電流Ieとも略等しい。抵抗84の抵抗値R13を小さいものとして電流Irを増したとき、電流Ieは、その分だけ減少するので、電流Iyも減少することになるが、それに応じて抵抗R12の値を大きくすることで基準電圧Vrを所定値に保つことができる。一方、温度係数について考えると、温度に依存する電流Ieは、温度に依存しない電流Irにより減じられ、その分だけ温度係数は大きくなる。
図12は、図11に示される基準電圧発生回路70bの温度特性を示すグラフである。図12において、破線でNPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電流を示し、Ie0は図7の回路における場合、Ieは図11の回路の場合を示す。両者は電流Irにより位置がシフトした特性となっており、Ie0とIeとはグラフ曲線の傾きは略同じであるものの、Ieの直線を下に下げた結果、電流Ieの温度特性Tcは増加する。一方、図12における実線は、基準電圧発生回路70bの出力基準電圧Vrを示し、Vr0は、図7の回路における場合、Vrは図11の回路の場合を対比して示している。図7、図11の回路における電圧増倍部73,123はNPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電流を定数倍した出力電圧を与えるので、基準電圧Vr0は図7における回路の電流Ie0を定数倍したものである。
一方、基準電圧Vrは、図11における回路の電流Ieを定数倍したものであり、この場合における定数は、図7におけるものよりも大きな値に設定されている。基準電圧Vr0とVrとは、図12の点Pfにおいて交差しており、図7の基準電圧発生回路70aと図11の基準電圧発生回路70bとで、同じ出力電圧に設定可能である。また、図12は、図11の基準電圧発生回路70bにおける基準電圧Vrにおいては、温度係数Tc(図12の直線の勾配)を大きくすることができることを示している。このように、図11の構成とすることによって、図7の構成と比べて、さらに大きな温度係数を実現できる。
《2−5》第2の実施形態の他の変形例
図13は、第2の実施形態の他の変形例における基準電圧発生回路70cの構成を概略的に示す回路図である。図13において、図7(第2の実施形態)に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図13に示されるように、基準電圧発生回路70cは、レギュレータ回路41と、NPNバイポーラトランジスタ42と、抵抗43,83,91,92と、PNPトランジスタ93,94とを有している。レギュレータ回路41の電源端子41aは、電源VDDに接続され、そのグランド端子41cはグランドGNDに接続されている。レギュレータ回路41の出力端子41bは、NPNバイポーラトランジスタ42のベース端子42bに接続され、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ端子42eは、抵抗43を介してグランドGNDに接続されている。PNPトランジスタ93,94のエミッタ端子93e,94eはそれぞれ抵抗91,92を介して電源VDDに接続されている。また、PNPトランジスタ93,94のベース端子93b,94bは、互いに接続されており、且つ、PNPトランジスタ93のコレクタ端子93c及びNPNバイポーラトランジスタ42のコレクタ端子42cに接続されている。一方、PNPトランジスタ94のコレクタ端子94cは、抵抗83を介してグランドGNDに接続される。また、PNPトランジスタ94のコレクタ端子は、図13で示される回路のVREF端子に接続されている。
また、図13においては、抵抗91,92の抵抗値をR21,R22と記載し、抵抗43,83の抵抗値をR11,R12と記載し、レギュレータ回路41の出力端子の電位をV1と記載し、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電位をV2と記載し、VREF端子の電位をVrと記載する。また、NPNバイポーラトランジスタ42のエミッタ電流をIeと記載し、PNPトランジスタ94のコレクタ電流をIyと記載している。さらに、図13で示す回路各部をその機能に着目して、レギュレータ電圧発生部131と、温度補償部132と、電圧増倍部133とに区分けしている。
PNPトランジスタ93,94のエミッタ端子93e,94eは、それぞれ抵抗91,92を介して電源VDDに接続され、またベース端子93b,94bは、互いに接続され、PNPトランジスタ93のコレクタ端子に接続されている。抵抗91,92及びPNPトランジスタ93,94からなる回路でカレントミラー回路を構成しており、図7で示されるPMOSトランジスタ81,82からなる回路と同様の動作をする。図7の基準電圧発生回路70aと比較したときの図13の基準電圧発生回路70cの特徴は、NPNバイポーラトランジスタ93,94の特性を略等しく設定するとき、図13の基準電圧発生回路70cにおける電流IeとIyとを、抵抗R21,R22により定めることができることである。
例えば、抵抗値R21,R22を幾分大きな値に設定し、両者の比を1と設定するとき、電流IeとIyとを略等しくすることができる。これにより、PNPトランジスタ93,94の特性に僅かな差を生じていたとしても、それによる特性変動は表面化しなぃとぃう利点を生じる。そのため、図13に示す基準電圧発生回路70cを個別部品からなるトランジスタや抵抗素子の集合体としてプリント配線板状に構成する場合であっても、図7の基準電圧発生回路70aの場合と同様に、所望の特性を得ることができる。
《3》第3の実施形態
《3−1》第3の実施形態の構成
図14は、本発明に係る第3の実施形態の駆動装置としてのLEDヘッド300の構成を概略的に示すブロック図である。図14において、図2の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図14に示されるように、図14のLEDヘッド300は、ドライバIC部のLED駆動回路35a及び制御電圧発生回路36aが、図2のものと相違する。
図15は、第3の実施形態におけるドライバIC部の一部の構成を概略的に示す回路図である。図15において、図10の構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。図15に示される回路は、図14におけるドライバIC部の要部に対応する。ただし、図15は、1個のLEDとその駆動回路を(1個のドット)について記載している。第3の実施形態においては、制御電圧発生回路36aが温度補償機能を備えている。また、第3の実施形態の駆動回路は、従来の制御電圧発生回路が採用していた演算増幅器を不要としている。
図15に示されるように、第3の実施形態の駆動回路は、被駆動素子であるLED113を駆動させる回路であり、フリップフロップ回路111と、インバータ回路33と、NAND回路34と、PMOSトランジスタ112及びPMOSトランジスタ125からなるLED駆動回路35aと、制御電圧発生回路36aとを有している。制御電圧発生回路36aは、NPNバイポーラトランジスタ123と、PMOSトランジスタ122と、抵抗124とを有している。
図15において、フリップフロップ回路111は、図14におけるラッチ回路32に相当する。図15に示されるインバータ回路33及びNAND回路34は、図14に示されるインバータ回路33及びNAND回路34にそれぞれ相当する。LED駆動用のPMOSトランジスタ112は、LED113に対する駆動電流Ioの値を定める。PMOSトランジスタ125は、LED113に対する駆動電流Ioのオン・オフを制御する。
図15に示される制御電圧発生回路36aは、図14に示される制御電圧発生回路36に相当する。制御電圧発生回路36aは、ドライバIC部チップ毎に1回路ずつ設けられている。制御電圧発生回路36aにおいて、PMOSトランジスタ122のソース端子は、電源VDDに接続され、PMOSトランジスタ122のゲート端子とドレーン端子とは、互いに接続されている。PMOSトランジスタ122のドレーン端子の電位Vcontは、LED113の制御電圧であり、LED113の駆動電流を調整するためLED駆動用PMOSトランジスタ112のゲート端子に印加される。
NAND回路34の電源端子34aは、電源VDDに接続され、NAND回路34のグランド端子34bは、グランドGNDに接続されている。NAND回路34の出力端子34aがHighレベルとされるとき、その出力電位は電源VDDの電位Vddと略等しくなり、NAND回路34の出力端子34cがLowレベルとされるとき、その出力電位はグランドGND電位と略等しくなる。NAND回路34の出力は、PMOSトランジスタ125のゲート端子125gに接続されている。NAND回路34の出力がHighレベルであるときに、PMOSトランジスタ125は、オフとなり、NAND回路34の出力がLowレベルであるときに、PMOSトランジスタ125は、オンとなる。PMOSトランジスタ125がオンのときには、PMOSトランジスタ112によって定まる駆動電流Ioが、LED113に供給される。
PMOSトランジスタ122は、PMOSトランジスタ112とゲート長が相等しいサイズとなるように構成されており、そのソース端子122s,112sの電位は互いに同電位であり、ゲート端子122g,112gの電位は互いに同電位にあって、PMOSトランジスタ112とPMOSトランジスタ122とはカレントミラー回路を構成している。
VREG端子には、例えば、図7に示されるレギュレータ回路41より発生されるレギュレータ回路出力電圧Vregが入力される。VREG端子は、NPNバイポーラトランジスタ123のベース端子123bに接続され、NPNバイポーラトランジスタ123のコレクタ端子123cは、PMOSトランジスタ122のドレーン端子122dに接続され、NPNバイポーラトランジスタ123のエミッタ端子123eは、抵抗124を介してグランドGNDに接続されている。
《3−2》第3の実施形態の動作
図15において、NPNバイポーラトランジスタ123のベース電流は、NPNバイポーラトランジスタ123のエミッタ電流及びコレクタ電流に比べて、無視できるほど小さいので、レギュレータ回路出力電圧Vregと基準電流Irの関係を次式30で表すことができる。
Ir=(Vreg−Vbe)/R11 (式30)
ここで、Vbeは、NPNバイポーラトランジスタ123のベース・エミッタ間電圧を示し、R11は、抵抗124の抵抗値を示す。ここで、レギュレータ回路41の働きにより、レギュレータ回路出力電圧Vregは所定値に設定することができる。また、ベース・エミッタ間電圧Vbeは所定値にすることができ、典型例では、約0.6[V]である。このため、基準電流Irは、抵抗値R11を調整することによって所望の値に設定することができる。
LED駆動用のPMOSトランジスタ112とPMOSトランジスタ122とは、ゲート長が相等しいサイズとなるように構成されており、LED駆動時には、それらのゲート電位は制御電圧Vcontと等しく、PMOSトランジスタ122とLED駆動用のPMOSトランジスタ112は飽和領域で動作しており、カレントミラー回路を構成している。この結果、LED113の駆動電流Ioは、基準電流Irに比例することになり、基準電流Irは、VREG端子に入力されたレギュレータ回路出力電圧Vregに応じて定めることができるので、レギュレータ回路出力電圧VregによりLED駆動電流値を一括して調整することができる。加えて、NPNバイポーラトランジスタ123を備えることによって、図15の制御電圧発生回路36aは、LED113の駆動電流Ioに対して正の温度係数を与える温度補償機能を備えている。
以下に、温度係数の数値例を説明する。LEDの駆動電流Ioと基準電流Irとは比例関係にあり、Kをミラー比とするとき、以下の関係式31が成立する。
Io=K×Ir (式31)
Ir=(Vreg−Vbe)/R11
であるので、次式32が成立する。
Io=K×(Vreg−Vbe)/R11 (式32)
一方、駆動電流Ioの温度係数Tcは、次式33で与えられる。
Figure 0005591554
ここで、Tは温度を示す。
抵抗124の抵抗値R11の温度依存性は無視できるほど小さいと仮定すると、次式34が成立する。
Figure 0005591554
式を簡素化するため、レギュレータ回路41の出力電圧の温度係数をゼロと仮定すると、式34の右辺括弧内の第1項は無視することができるので、次式35が成立する。
Figure 0005591554
ここで、NPNバイポーラトランジスタ123のベース・エミッタ間電圧Vbeは、温度に対して約−2[mV/℃]の依存性があると仮定すると、図15で示される制御電圧発生回路36aは正の温度係数を備え、温度上昇に対して駆動電流Ioが増加する特性を備え、LEDの発光出力の減少を補償する特性を有していることが判る。以下に、第3の実施形態の数値例を示す。
〈数値例8(第3の実施形態)〉
Vreg=1.2[V]、Vbe=0.6[V]とするとき、LED駆動電流Ioの温度係数Tcは、以下のようになる。
Tc=1/(1.2[V]−0.6[V])×{−(−2[mV/℃])}
=+0.33[%/℃]
この場合、LED駆動電流Ioは、抵抗R11、ミラー比Kを適切に選ぶことで設定可能であり、前述した温度係数の値とは独立に調整することができる。
《3−3》第3の実施形態の効果
以上詳細に説明したように、第3の実施形態の駆動回路によれば、LED駆動電流Ioの温度係数TcとLED駆動電流Ioとを独立に所望の値に設定することができる。したがって、第3の実施形態の駆動回路によれば、図5の比較例の場合のようにLED駆動電流の指令値である基準電圧Vrが微小となってしまい、ノイズ電圧の影響によってLED駆動電流が大きく変動してしまうという問題を解決できる。
また、第3の実施形態の駆動回路によれば、演算増幅器のようなチップ占有面積の大きい構成部品を不要としているので、コスト削減を実現できる。
《4》利用形態の説明
第1乃至第3の実施形態のLEDヘッドは、電子写真プリンタの露光工程で用いる光源、すなわち、LEDプリントヘッドとして利用することができる。以下に、第1〜第3の実施形態のいずれかを、タンデムカラープリンタに適用した場合を説明する。図16は、第1乃至第3の実施形態のLEDヘッドが適用可能なカラー画像形成装置としてのLEDプリンタの構成を概略的に示す縦断面図である。
図16において、画像形成装置600は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色の画像を各々に形成する4つのプロセスユニット601,602,603,604を有し、これらが記録媒体605の搬送経路の上流側から順に配置されている。プロセスユニット601,…,604の内部構成は共通しているため、例えば、マゼンタのプロセスユニット603を例に取り、説明する。プロセスユニット603には、像担持体としての感光体ドラム603aが矢印方向に回転可能に配置され、この感光体ドラム603aの周囲には、その回転方向上流側から順に、感光体ドラム603aの表面に電荷を供給して帯電させる帯電装置603b、帯電された感光体ドラム603aの表面に選択的に光を照射して静電潜像を形成する露光装置603cが備えられる。露光装置603cとしては、第1乃至第3の実施形態のLEDヘッドを用いることができる。
静電潜像が形成された感光体ドラム603aの表面に、マゼンタ(所定色)のトナーを付着させて顕像を発生させる現像装置603dが備えられ、感光体ドラム603a上のトナーの顕像を転写した際に残留したトナーを除去するクリーニング装置603eが備えられる。なお、各装置に用いられているドラム又はローラは、図示しない駆動源からギアなどを経由して動力が伝達され回転する。
画像形成装置600は、紙などの記録媒体605を堆積した状態で収納する用紙カセット606が装着されており、記録媒体605を1枚ずつ分離させて搬送するためのホッピングローラ607が備えられている。記録媒体605の搬送方向における、ホッピングローラ607の下流側には、ピンチローラ608,609と、記録媒体を搬送する搬送ローラ610と、及び、記録媒体605の斜行を修正し、プロセスユニット601に搬送するレジストローラ611とが備えられている。ホッピングローラ607、搬送ローラ610及びレジストローラ611は図示されない駆動源からギア等を経由して動力が伝達されて、回転する。プロセスユニット601,…,604の各感光体ドラム(例えば、601a)に対向する位置には、それぞれ半導電性のゴム等によって形成された転写ローラ612が備えられている。転写ローラ612には、感光体ドラム603a上に付着されたトナー像を記録媒体605に転写する転写時に、感光体ドラム601a,…,604aの表面電位とこれら各転写ローラ612の表面電位に電位差を持たせるための電位が印加されている。定着装置613(図1の15)は、加熱ローラとバックアップローラとを有し、記録媒体605上に転写されたトナーを加圧・加熱することによって定着する。この下流の排出ローラ614,615は、定着装置613から排出された記録媒体605を、排出部のピンチローラ616,617と共に搬送し、記録媒体スタッカ部618に搬送する。これら定着装置613、排出ローラ614等は図示しない駆動源からギアなどを経由して動力が伝達され回転される。
次に、画像記録装置600の動作を説明する。まず、用紙力セット606に積載された記録媒体605がホッピングローラ607によって上から1枚ずつ分離されて搬送される。搬送された記録媒体605は、搬送ローラ610とレジストローラ611の間、ピンチローラ608,609の間を通過して、プロセスユニット601の感光体ドラム601aと転写ローラ612の間に搬送される。その後、搬送された記録媒体605は、感光体ドラム601a及び転写ローラ612の間を通過する際に、感光体ドラム601aの回転によって搬送されると共に、記録面にトナー像が転写される。同様に、記録媒体605は、順次プロセスユニット602,603,604を通過し、その通過過程で、各露光装置601c,…,604cにより形成された静電潜像を、現像装置601d,…,604dによって現像した各色のトナー像がその記録面に順次転写され、重ね合わせられる。
そして、その記録面上に各色のトナー像が重ね合わせられた後、定着装置613によってトナー像が定着された記録媒体605は、排出ローラ614,615の間及びピンチローラ616,617の間を通過して、画像記録装置600の外部の記録媒体スタッカ部618に排出される。以上の過程を経て、カラー画像が記録媒体605上に形成される。
以上のように、第1乃至第3の実施形態の駆動装置であるLEDヘッドを採用するためスペース効率及び光取り出し効率に優れた高品質の画像形成装置(プリンタ、コピー機など)を提供することができる。
また、第1乃至第3の実施形態の駆動装置として発光サイリスタヘッドを用いた場合には、上記説明したフルカラーの画像形成装置に限らずモノクロ、マルチカラーの画像形成装置においても同様の効果が得られるが、特に露光装置を数多く必要とするフルカラーの画像形成装置において一層大きな効果が得られる。
以上の説明では露光装置の光源としてLED及び発光サイリスタを適用した場合について説明したが、本発明は、他の被駆動素子、例えば、発光トランジスタ、有機EL素子、発熱抵抗体への電圧印加制御を行う場合にも適用可能である。例えば、有機EL素子のアレイで構成される有機ELヘッドを備えたプリンタや発熱抵抗体の列で構成されるサーマルプリンタにおいて利用することができる。また、本発明に係る駆動回路及び駆動装置は、3端子構造を備えたサイリスタのほか、第1と第2の2つのゲート端子を備えた4端子サイリスタにも適用可能である。
また、本発明に係る駆動回路及び駆動装置は、表示素子、例えば、列状又はマトリクス状に配列された表示素子の駆動(電圧印加の制御)にも適用可能である。
11 印刷制御部、 12 現像器、 12a 帯電用高圧電源、 13 転写器、 13a 転写用高圧電源、 14 現像・転写プロセス用モータ、 14a ドライバ、 15 定着器、 15a ヒータ、 15b 定着器温度センサ、 16 用紙送りモータ、 16a ドライバ、 17 用紙吸入口センサ、 18 用紙排出口センサ、 19 用紙残量センサ、 20 用紙サイズセンサ、 31 シフトレジスタ回路、 32 ラッチ回路、 33 インバータ回路、 34 NAND回路、 35,35a LED駆動回路、 36,36a 制御電圧発生回路、 40,70a,70b,70c 基準電圧発生回路、 41 レギュレータ回路、 42 NPNバイポーラトランジスタ、 43,44,45,83 抵抗、 46 演算増幅器、 51,71,121,131 レギュレータ電圧発生部、 52,72,122,132 温度補償部、 53,73,123,133 電圧増倍部、 81,82 PMOSトランジスタ、 91,92 抵抗、 93,94 NPNバイポーラトランジスタ、 100,200,300 LEDヘッド、 101,102,103 PMOSトランジスタ、 104,105 NPNバイポーラトランジスタ、 106,107,108 抵抗、 111 フリップフロップ回路、 112,125 PMOSトランジスタ、 114 演算増幅器、 116 PMOSトランジスタ、 123 NPNバイポーラトランジスタ、 124 抵抗、 600 LEDプリンタ、 CHP1,CHP2,…,CHP26 LEDアレイ、 IC1,…,IC26 ドライバIC部、 VDD 電源(第1の電位供給部)、 GND グランド(第2の電位供給部)、 Vr 基準電圧、 Vcont 制御電圧。

Claims (7)

  1. 基準電圧出力端子を有し、基準電圧を生成して前記基準電圧出力端子から出力する基準電圧発生回路と、
    前記基準電圧が入力され、被駆動素子を前記基準電圧に応じた駆動量で駆動させる駆動回路部と
    を備え、
    前記基準電圧発生回路は、
    第1の電圧を生成するレギュレータ電圧発生部と、
    第1の電位供給部と第2の電位供給部とから電位が供給され、前記第1の電圧及び温度に応じた第2の電圧を生成する温度補償部と、
    前記第2の電圧を増倍して前記基準電圧を生成し、前記基準電圧を前記基準電圧出力端子に供給する電圧増倍部と
    を備え
    前記温度補償部は、ベース端子とコレクタ端子とエミッタ端子とを持つバイポーラトランジスタと、第3の抵抗とを有し、
    前記バイポーラトランジスタ及び前記第3の抵抗は、前記エミッタ端子と前記第3の抵抗とを接続してなるエミッタフォロワ回路を形成し、
    前記ベース端子に前記第1の電圧が印加され、
    前記エミッタ端子は前記第3の抵抗を介して前記第2の電位供給部に接続され、
    前記電圧増倍部は、第1の電位供給部の電位が印加される電源側端子を有するカレントミラー回路と、前記カレントミラー回路の従属側端子と前記第2の電位供給部との間に接続された第4の抵抗とを有し、
    前記バイポーラトランジスタの前記コレクタ端子と前記カレントミラー回路の制御側端子とが接続され、
    前記温度補償部は、前記バイポーラトランジスタの前記ベース端子と前記エミッタ端子とを接続する第5の抵抗をさらに備え
    ことを特徴とする駆動回路。
  2. 前記電圧増倍部は、
    前記第1の電位供給部と前記カレントミラー回路の制御側の電源側端子との間に配置された第6の抵抗と、
    前記第1の電位供給部と前記カレントミラー回路の従属側の電源側端子との間に配置された第7の抵抗と
    をさらに有することを特徴とする請求項に記載の駆動回路。
  3. 前記駆動回路部は、
    前記基準電圧に応じた値の制御電圧を生成する制御電圧発生回路と、
    前記制御電圧に応じた駆動量で前記被駆動素子を駆動させる素子駆動部と
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動回路。
  4. 前記制御電圧発生回路は、第1制御端子と第2制御端子と制御端子とを持つ第1導電型トランジスタと、ベース端子とコレクタ端子とエミッタ端子とを持つバイポーラトランジスタと、第8の抵抗とを有し、
    前記バイポーラトランジスタのエミッタ端子と前記第8の抵抗とを接続してエミッタフォロワ回路を形成し、
    前記バイポーラトランジスタのコレクタ端子と前記第1の電位供給部との間に前記第1導電型トランジスタの第1制御端子と第2制御端子が接続され、
    前記第1制御端子は前記第1の電位供給部に接続され、
    前記バイポーラトランジスタのコレクタ端子と前記第2制御端子と前記制御端子とは、互いに接続され、
    前記制御電圧は、前記第2制御端子に発生する
    ことを特徴とする請求項に記載の駆動回路。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動回路を備えたことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項5に記載の駆動装置を備えた露光用プリントヘッドを有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 基準電圧出力端子を有し、基準電圧を生成して前記基準電圧出力端子から出力する基準電圧発生回路と、
    前記基準電圧が入力され、被駆動素子を前記基準電圧に応じた駆動量で駆動させる駆動回路部と
    を備え、
    前記基準電圧発生回路は、
    第1の電圧を生成するレギュレータ電圧発生部と、
    第1の電位供給部と第2の電位供給部とから電位が供給され、前記第1の電圧及び温度に応じた第2の電圧を生成する温度補償部と、
    前記第2の電圧を増倍して前記基準電圧を生成し、前記基準電圧を前記基準電圧出力端子に供給する電圧増倍部と
    を備え、
    前記温度補償部は、前記第2の電圧の温度係数として正の温度係数を与える温度補償回路であって、前記温度補償回路の前記正の温度係数は、前記第1の電圧に応じて設定され、
    前記電圧増倍部は、前記温度補償回路の前記正の温度係数とは独立に、前記基準電圧を設定する
    ことを特徴とする駆動回路。
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