JP5590964B2 - 燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムの制御方法に関し、詳しくは、燃料電池スタックに対する酸素含有ガスの供給開始タイミングを制御する技術に関する。
特許文献1には、燃料電池のアノード極に燃料ガス(水素)を供給し、その後、カソード極に酸化剤ガス(エア)を供給することで、燃料電池の劣化(セパレータや膜電極などの腐食)を防止する燃料電池システムが開示されている。
即ち、燃料電池システムの起動時には、アノード極内に水素と酸素が共存し、このときカソード極に酸素が存在することで、カーボンが腐食する電位が生じるので、水素の供給によってアノード極内の水素濃度が十分に高くなってから、カソード極に対するエア(空気)の供給を開始させるものである。
そして、アノード極への水素の供給時間から、アノード極内における水素ガスの量(濃度)を推定し、前記供給時間が所定値に達すると、水素ガスの量(濃度)が所定値以上になったものと推定し、カソード極へのエアの供給を開始するようにしている。
特開2006−019153号公報
しかし、アノード極内における実際の水素ガス量(濃度)と供給時間との相関にはばらつきが発生する。このため、水素の供給時間に基づき水素ガスの量(濃度)を推定する場合、水素ガス量(濃度)が少ない側にばらついたとしても、水素ガスの量(濃度)が所定値を下回る状態でカソードに対する酸素含有ガス(エアや純酸素など)の供給を開始することがないように、十分な余裕時間を付加する必要があり、酸素含有ガスの供給開始、引いては、燃料電池の発電開始が過剰に遅れることがあるという問題があった。
そこで本発明は、燃料電池スタックにおける腐食の発生を回避しつつ、燃料電池スタックに対する酸素含有ガスの供給開始が遅れることを抑制できる燃料電池システムの制御方法を提供することを目的とする。
そのため、請求項1の燃料電池システムの制御方法では、燃料電池スタックと、炭化水素系燃料を改質して水素含有改質ガスを生成し、改質ガスを燃料電池スタックに供給する燃料処理部と、燃料電池スタックから排出されるオフガスを燃料として導入し前記燃料処理部に設けた触媒を加熱する燃焼部と、燃料電池スタックに酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給部と、を備えた燃料電池システムにおいて、前記燃焼部に供給する燃料を改質ガスからオフガスに切り替え、前記燃焼部におけるオフガスの着火判定を行い、オフガスの着火成功を判定したときに、前記電池スタックのアノード内の水素濃度が酸素含有ガスの供給を開始できるほどに高くなったとして前記酸素含有ガス供給部による酸素含有ガスの供給を開始し、前記オフガスの着火判定を行うステップは、前記燃焼部に供給する燃料を改質ガスからオフガスに切り替えた時点から周期的なサンプリングタイミング毎にそれまでの期間における前記燃焼部の温度の最低値を求め、前記燃焼部に供給する燃料を改質ガスからオフガスに切り替えた後に、前記燃焼部の温度が前記最低値よりも閾値以上に高い温度に達したときにオフガスの着火成功を判定するようにした。
燃焼部に燃料として供給するオフガスは、燃料電池スタックのアノード(燃料極)を通過した後に燃焼部に供給されるから、燃焼部においてオフガスの着火に成功した場合には、既に、燃料電池スタックのアノードに対して十分な量の改質ガス(水素)が供給され、アノード内の水素濃度が一定レベル以上になっていることを示す。
従って、燃焼部でオフガスの着火に成功した後に、燃料電池スタックに対する酸素含有ガスの供給を開始させれば、アノード内の水素濃度が一定以上に高くなった時点で速やかに酸素含有ガスの供給が開始されることになる。
また、請求項のように、前記酸素含有ガスの供給を開始させるステップは、オフガスの着火成功を判定してから所定の待ち時間が経過したか否かを判定し、前記所定の待ち時間が経過した後に、前記酸素含有ガス供給部による酸素含有ガスの供給を開始させることができる。
また、請求項のように、前記酸素含有ガス供給部は、前記電池スタックのカソードに酸化剤として酸素含有ガスを供給することができる。また、請求項のように、前記酸素含有ガス供給部は、前記電池スタックのアノードにブリードガスとして酸素含有ガスを供給することができる。
また、請求項のように、前記酸素含有ガス供給部は、前記電池スタックのカソードに酸化剤として酸素含有ガスを供給する第1酸素含有ガス供給部と、前記電池スタックのアノードにブリードガスとして酸素含有ガスを供給する第2酸素含有ガス供給部とを含むことができる。
上記発明によると、アノード内の水素濃度が十分に高くなってから、酸素含有ガス供給部による電池スタックへの酸素含有ガスの供給を開始させることができるので、燃料電池の劣化(セパレータや膜電極などのカーボン腐食)を回避できると共に、アノード内の水素濃度が十分に高くなったことを、オフガスの着火判定に基づいて検出するので、水素濃度変化のばらつきに応じて酸素含有ガスの供給開始タイミングを変化させ、酸素含有ガスの供給開始が遅れることを抑制することができる。
実施形態における燃料電池システムの概略構成図である。 実施形態における燃料処理システム(FPS)を示す断面図である。 実施形態における燃料電池システムの起動処理を示すフローチャートである。 実施形態における起動時におけるバーナ燃料の切り替え処理及びブリードエア・カソードエアの供給開始タイミングを示すタイムチャート。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施形態の燃料電池システムを示す構成ブロック図である。
本実施形態における燃料電池システムは、原燃料として灯油などの炭化水素系燃料を用いて発電を行なうものである。
図1に示すように、燃料電池システム1は、脱硫器2、燃料処理部としての燃料処理システム(以下「FPS」とする)3、固体高分子形燃料電池(以下「PEFC」とする)スタック4、インバータ5、及び、これらを収容する筐体6を備えている。
脱硫器2は、外部から供給する炭化水素系燃料から硫黄分を除去するものである。この脱硫器2は、脱硫触媒及びヒータを備え、ヒータは脱硫触媒を例えば150℃〜300℃に加熱し、脱硫触媒は炭化水素系燃料の脱硫処理を行う。尚、脱硫触媒として、室温程度の温度条件で使用するものを備えてもよい。
FPS3は、炭化水素系燃料を改質して水素含有改質ガスを生成するものであり、改質器(改質部)7,バーナ燃焼器(燃焼部)8,変成器(変成部)9及び選択酸化器(選択酸化部)11を有している。
改質器7は、脱硫処理後の炭化水素系燃料と水蒸気とを改質触媒で水蒸気改質反応させて、水素を含有する水蒸気改質ガスを生成する。
バーナ燃焼器8は、燃料の燃焼で発生する熱で改質器7の改質触媒を加熱し、水蒸気改質反応に必要な熱量を供給する。
変成器9は、改質器7が生成した水蒸気改質ガスをシフト触媒で水性シフト反応させて、一酸化炭素COの濃度を低下させたシフト改質ガスを生成する。
また、選択酸化器11は、変成器9が生成したシフト改質ガスを、選択酸化エアの供給によって選択酸化触媒で選択酸化反応させて一酸化炭素COの濃度を更に低下させ、PEFCスタック4における発電反応に用いる改質ガスを生成する。
PEFCスタック4は、複数の電池セル(単セル)を複数直列接続してなり、FPS3が生成した改質ガスを用いて発電する。
PEFCスタック4を構成する各電池セルは、アノード(燃料極)4aと、カソード(エア極)4bと、アノード4aとカソード4bとの間に配置した固体高分子である電解質(図示省略)とを有しており、アノード4aに改質ガス(水素)を供給すると共に、カソード4bにエア(空気)を供給することで、発電反応が行われる。
インバータ5は、PEFCスタック4が出力するDC電流をAC電流に変換する。
筐体6は、その内部に、前述の脱硫器2、FPS3、PEFCスタック4及びインバータ5をモジュール化して収容する。
また、燃料電池システム1は、筐体6の外部からFPS3に炭化水素系燃料(LPGや都市ガスなどの気体燃料、又は、灯油などの液体燃料)を供給するための燃料ラインL1を備えている。尚、本実施形態においては、炭化水素系燃料として灯油を用いる。
燃料ラインL1は、脱硫器2の下流側において、炭化水素系燃料を改質器7に供給する燃料ラインL11と、炭化水素系燃料をバーナ燃焼器8に供給する燃料ラインL12とに分岐する。
また、燃料ラインL11及び燃料ラインL12には、改質器7及びバーナ燃焼器8への炭化水素系燃料の供給を切り替える電磁バルブ12,13を設けてある。
尚、燃料ラインL12を、脱硫器を介さずに直接バーナ燃焼器8に接続し、脱硫処理していない炭化水素系燃料を、バーナ燃焼器8に供給することも可能である。
更に、改質器7付近の燃料ラインL11には、水蒸気改質に用いる水(原料水)を改質器7に供給するための水ラインL2を連結してある。
この水ラインL2の上流側には水タンク15に連結し、また、水ラインL2には、改質器7への水の供給・停止を制御する電磁バルブ14を設けてある。
また、水タンク15には、筐体6の外部から水タンク15に水を供給する水ラインL21、及び、PEFCスタック4で反応により生成したプロセス水を回収する回収水ラインL22を連結してある。
更に、水タンク15には、バーナ燃焼器8が排出する燃焼ガス(排出ガス)が含む水を回収する回収水ラインL23を連結してある。
回収水ラインL23を介した燃焼ガスからの水の回収は、バーナ燃焼器8において改質ガス又はオフガスを燃焼させた場合に行われる。
これは、バーナ燃焼器8において炭化水素系燃料を燃焼させた場合の燃焼ガスに比べて、改質ガス又はオフガスを燃焼させた場合の燃焼ガスには油成分が少なく、不純物の少ない水を回収できるためである。
また、筐体6の外部に設けたエア供給ブロワ41からのエア(燃焼用エア)をバーナ燃焼器8に供給するためのバーナ用エア供給ラインL31を設けてある。
また、PEFCスタック4は、改質ガス供給ラインL4を介してFPS3の選択酸化器11に接続し、PEFCスタック4は、選択酸化器11を通過した改質ガスを、改質ガス供給ラインL4を介して導入する。
また、PEFCスタック4には、発電反応に寄与しなかった水素を含むオフガスをアノード4aから排出させるためのオフガス供給ラインL5を連結してあり、このオフガス供給ラインL5の下流側を、バーナ燃焼器8に連結してある。
更に、改質ガス供給ラインL4の途中から分岐し、オフガス供給ラインL5の途中に接続するバイパスラインL14を設けてある。
そして、バイパスラインL14に設けた電磁バルブ(バイパス弁)26と、バイパスラインL14の分岐部よりも下流側の改質ガス供給ラインL4に設けた電磁バルブ(改質ガス供給弁)27とを制御することで、FPS3が生成した改質ガスを、バーナ燃焼器8に供給する状態と、PEFCスタック4に供給する状態(オフガスをバーナ燃焼器8に供給する状態)とに切り替えることができるようになっている。
即ち、電磁バルブ27を閉じ、電磁バルブ26を開けると、選択酸化器11を通過した改質ガスは、PEFCスタック4をバイパスしてバーナ燃焼器8に供給される。一方、電磁バルブ27を開け、電磁バルブ26を閉じると、選択酸化器11を通過した改質ガスはPEFCスタック4に供給され、PEFCスタック4から排出されるオフガスが、バーナ燃焼器8に燃料として供給される
また、筐体6の外部に設けたエア供給ブロワ42(第1酸素含有ガス供給部)からの酸化剤としてのエア(酸素含有ガス)をPEFCスタック4のカソード4bに供給するためのカソードエア供給ラインL32を設けてあり、また、筐体6の外部に設けたエア供給ブロワ44(第2酸素含有ガス供給部)からのブリードガスとしてのエア(酸素含有ガス)をPEFCスタック4のアノード4aに供給するためのブリードエア供給ラインL34を設けてある。
尚、ブリードエア(ブリードガス)とは、一酸化炭素CO除去用の酸素をアノード4aに供給するために、改質ガス(燃料ガス)に混合するエア(酸素含有ガス)である。改質ガス中に一酸化炭素COが含まれていると、アノード4aの被毒が生じるので、選択酸化器11で改質ガス(燃料ガス)中の一酸化炭素COの濃度を低下させ、更に、改質ガスにエアを混合して、PEFCスタック4内で一酸化炭素COを酸化させるようにしてある。
本実施形態では、エア供給ブロワ42(第1酸素含有ガス供給部)及びエア供給ブロワ44(第2酸素含有ガス供給部)は、いずれもエア(空気)をPEFCスタック4に供給するが、エア(空気)に代えて純酸素を供給する構成とすることができ、エア供給ブロワ42及びエア供給ブロワ44は、エアや純酸素などの酸素含有ガスを供給する装置であればよい。
更に、筐体6の外部に設けたエア供給ブロワ43からのエア(選択酸化用エア)を選択酸化器11に供給するための選択酸化用エア供給ラインL33を、選択酸化器11に連結してある。
マイクロプロセッサを内蔵した制御装置(制御部)30は、上記の電磁バルブ12,13,14,26,27及びエア供給ブロワ41,42,43,44、更に、後述するイグナイタ22などを制御して、燃料電池システムの動作を制御する。
次に、FPS3の構造を詳細に説明する。図2は、FPS3の断面図であり、この図2に示すように、バーナ燃焼器(燃焼部)8は、バーナ燃料(炭化水素系燃料、改質ガス、オフガス)を空気で燃焼するバーナ部19、及び、バーナ火炎を保炎する燃焼筒21を有している。
前記バーナ部19には、燃料ラインL12、バーナ用空気ラインL31、オフガス供給ラインL5とバイパスラインL14とが合流したラインを連結してあり、また、連続して点火動作を行える点火装置であるイグナイタ22を備え、バーナ燃料は、イグナイタ22の火花点火によって着火燃焼する。
灯油などの液体の炭化水素系燃料を用いる場合、燃料ラインL12又はバーナ燃焼器8の内部に気化器(図示省略)を配置し、灯油などの液体の炭化水素系燃料を気化器で気化させてから、燃焼筒21に供給するようにする。
燃焼筒21は、バーナ燃焼空間Sを画定し、この燃焼筒21で保炎される。また、この燃焼筒21には、該燃焼筒21内の温度TB(燃焼部の温度)を検出する燃焼温度センサ23を設けてある。
一方、燃焼筒21の外側を囲むように、円筒状の改質器筐体24を配置し、燃焼筒21の外周面と、改質器筐体24の内周面との間に、環状の触媒収容空間SCを形成する。
触媒収容空間SCには、改質器筐体24の内周面及び燃焼筒21の外周面に対してそれぞれに隙間SR1,SR2を有して環状の改質触媒容器25を挿置し、かつ、改質触媒容器25のバーナ燃焼器8側の端面と、改質器筐体24のバーナ燃焼器8側の端面との間に隙間SREを設けてある。
改質触媒容器25には、例えば、ニッケル若しくはルテニウムを主成分とする改質触媒25aを充填してあり、脱硫処理後の炭化水素系燃料と水蒸気とからなる原料ガスを改質触媒25aで水蒸気改質反応させて、水素を含有する水蒸気改質ガスを生成する。
改質触媒容器25は、下方端から原料ガスを導入し、改質触媒25aで水蒸気改質反応して生成された水蒸気改質ガスは、改質触媒容器25の上端側外周から改質触媒容器25を囲む環状空間SC1に導出され、改質触媒容器25の外側を下方に向けて流れ、改質触媒容器25の下方に配置した変成器(変成部)9に導入される。
一方、燃焼筒21で発生した燃焼ガスは、燃焼筒21の外周面と改質触媒容器25の内周面とで挟まれる環状空間SR1を通って、バーナ燃焼器8側の端部に向けて移動した後、前記改質触媒容器25のバーナ燃焼器8側の端面を回り込むようにして、改質器筐体24の内周面と改質触媒容器25の外周面とで挟まれる環状空間SR2に入り、前記環状空間SR2をバーナ燃焼器8から離れる方向(図2で下方)に移動した後、前記変成器9の外側の囲む環状空間SRE1を介して外部に排出される。
更に、前記環状空間SRE1の外側を囲むようにして、水タンク15内の水を蒸発させる水蒸気発生器16を設けてあり、この水蒸気発生器16で発生した水蒸気を、改質触媒25aに導入される脱硫処理後の炭化水素系燃料に混入させるようになっている。
変成器(変成部)9を通過した改質ガスは、途中で選択酸化用の空気を加えられた後、前記水蒸気発生器16の外側を囲むようにして設けられた選択酸化器11に導入され、ここで、一酸化炭素濃度が低減された後、後段(燃料電池スタック4又はバーナ燃焼器8)に供給される。
尚、水タンク15内の水は、選択酸化器11から導出された直後の改質ガスとの間で熱交換を行った後、水蒸気発生器16に供給されるようにしてある。
上記のようにして、燃焼筒21(燃焼部)で発生した高温の燃焼ガスが、改質触媒容器25の内周面及び外周面に沿って流れることで、改質触媒容器25内の改質触媒25a及び原料ガスが、前記改質触媒25aにおける吸熱反応に必要な温度(例えば400℃〜800℃)に加熱される。また、燃焼筒21(燃焼部)で発生した燃焼ガスの熱は、変成器9のシフト触媒及び選択酸化器11の選択酸化触媒の加熱に用いられ、更に、水蒸気発生器16における熱源として用いられる。即ち、前記バーナ燃焼器8は、燃焼ガスによって触媒加熱を行う燃焼部である。
制御装置30は、起動スイッチ31のオン・オフ信号や、燃焼温度センサ23が出力する燃焼温度信号TBなどを入力する一方、電磁バルブ12,13,14,26,27及びエア供給ブロワ41,42,43,44、更に、イグナイタ22に対して操作信号を出力することで、バーナ燃焼器8に対する燃料及びエアの供給、改質器7に対する炭化水素系燃料及び原料水の供給、イグナイタ22による点火動作、PEFCスタック4への改質ガス及びエアの供給などを制御する。
図3は、燃料電池システム1の起動時に、制御装置30が実行する制御処理手順(起動処理手順)を示すフローチャートである。制御装置30は、例えば、起動スイッチ31のオン操作信号を入力したときに図3のフローチャートに示す処理を開始する。
まず、電磁バルブ13及びエア供給ブロワ41を制御して、バーナ燃焼器8に炭化水素系燃料及びエアを供給し(S111)、イグナイタ22によって炭化水素系燃料を着火燃焼させる。これにより、バーナ燃焼器8の燃焼排ガスが改質触媒25aを加熱する。
FPS3で改質ガスを生成するようになるまでは、バーナ燃焼器8に燃料として供給できる改質ガスが発生しないので、起動時はバーナ燃料として、改質処理の原燃料である灯油などの炭化水素系燃料を用い、改質熱を発生させる。
バーナ燃焼器8における炭化水素系燃料の燃焼によって改質触媒25aの温度が吸熱反応に必要な温度にまで高まり、水蒸気発生器16で水蒸気が発生できる温度にまで高まると、FPS3において改質ガスの生成を開始させるために、電磁バルブ12,14を制御して、改質器7に対し、脱硫器2で脱硫処理した炭化水素系燃料、及び、水タンク15内の原料水を供給する(S112)。
改質器7に炭化水素系燃料及び原料水を供給することによって、FPS3が改質ガスを生成するようになるが、炭化水素系燃料の投入直後は、FPS3から導出される改質ガスに許容量を超える一酸化炭素COが含まれていたり、また、改質しきれなかった微量の炭化水素系燃料が含まれていたりする場合があり、このような改質ガスをPEFCスタック4に供給すると、PEFCスタック4を劣化(被毒)させることになってしまう。
そこで、FPS3の燃料処理の開始当初は、FPS3から導出される改質ガスをPEFCスタック4に供給せずに、PEFCスタック4をバイパスさせてバーナ燃焼器8に燃料として供給する。
具体的には、炭化水素系燃料及び原料水の供給によって、FPS3が改質ガスを生成するようになると、バーナ燃料を炭化水素系燃料から改質ガスに移行させるために、まず、電磁バルブ13を制御して、バーナ燃焼器8への炭化水素系燃料の供給を停止する(S113)。続いて、電磁バルブ27を閉制御し、電磁バルブ26を開制御し、FPS3から導出される改質ガスを、バイパスラインL14を介して直接バーナ燃焼器8に供給する(S114)。
また、エア供給ブロワ41を制御して、改質ガスの燃焼に最適なエア量に制御し、イグナイタ22による連続した火花点火によって改質ガスを着火させる。
ここで、改質ガスのバーナ燃焼器8への供給開始に先立って、イグナイタ22による点火動作を開始させておくことが好ましい。
尚、電磁バルブ26を開制御して、改質ガスのバーナ燃焼器8への供給を開始し、その後に電磁バルブ13を制御してバーナ燃焼器8への炭化水素系燃料の供給を停止させてもよく、この場合、炭化水素系燃料のみをバーナ燃焼器8に供給する状態から、炭化水素系燃料及び改質ガスをバーナ燃焼器8に供給する状態を過渡的に経て、改質ガスのみをバーナ燃焼器8に供給する状態に移行することになる。
ここで、電磁バルブ26を開いて改質ガスのバーナ燃焼器8への供給を開始してからも、電磁バルブ27を閉状態に保持するので、FPS3から導出される改質ガスは、PEFCスタック4に供給されずに、PEFCスタック4をバイパスしてバーナ燃焼器8に供給されることになり、改質ガスに一酸化炭素COや炭化水素系燃料が含まれていたとしても、PEFCスタック4を劣化させることはない。
FPS3における改質処理や選択酸化処理が安定するようになり、改質ガスに含まれる一酸化炭素COや炭化水素系燃料が許容量内になるまでは、PEFCスタック4をバイパスさせた改質ガスをバーナ燃焼器8に燃料として供給する状態を継続させる。ここで、改質ガスにおける一酸化炭素COや炭化水素系燃料の許容量(許容濃度)とは、PEFCスタック4に継続的に供給しても劣化を招くことがない量(濃度)である。
改質ガスをバーナ燃焼器8に対して燃料として供給する状態から、改質ガスをPEFCスタック4に供給する状態への切り替え判断は、FPS3における改質処理の開始(FPS3に対する炭化水素系燃料の投入)からの経過時間が、予め設定された改質処理安定化時間に達しているか否かに基づいて行われる(S115)。
即ち、前記経過時間が改質処理安定化時間未満である場合には、改質ガスに許容量を超える一酸化炭素COや炭化水素系燃料が含まれている可能性があると判断し、PEFCスタック4をバイパスさせた改質ガスをバーナ燃焼器8に燃料として供給する状態を継続させる。
一方、前記経過時間が改質処理安定化時間に達した時点で改質処理が安定し、FPS3から導出される改質ガスにおける一酸化炭素COや炭化水素系燃料の含有量(濃度)が許容レベル内になったものと判断し、PEFCスタック4への改質ガスの供給を開始させる(S116)。
具体的には、電磁バルブ26を閉じることで、バイパスラインL14を介したバーナ燃焼器8への改質ガスの供給を停止させると共に、電磁バルブ27を開いて、FPS3から導出される改質ガスを、改質ガス供給ラインL4を介してPEFCスタック4に供給する。
但し、PEFCスタック4への改質ガス(燃料ガス、水素)の供給を開始した当初は、エア供給ブロワ42,44によるカソードエア・ブリードエアの供給を開始せず、後述の開始判断を待って、カソードエア・ブリードエアの供給を開始させるようにしてある。
上記のように、カソード4bに対するカソードエアの供給が行われないので、PEFCスタック4への改質ガスの供給を開始しても、改質ガス中の水素は殆ど消費されることなく、未反応燃料(オフガス)としてPEFCスタック4から排出され、オフガス供給ラインL5を介してバーナ燃焼器8に供給される。
即ち、PEFCスタック4をバイパスさせてバーナ燃焼器8に改質ガスを供給する状態から、改質ガスをPEFCスタック4に供給する状態に切り替えることで、バーナ燃焼器8に供給される燃料は、改質ガスからオフガスに切り替わることになる。
このバーナ燃料の切り替え時には、バーナ燃焼器8に設けたイグナイタ22による点火動作を行わせてオフガスを着火燃焼させるが、ここでは、オフガスの着火に成功したか否かを判断する(S117)。
そして、バーナ燃焼器8においてオフガスの着火に成功してから、エア供給ブロワ42,44(酸素含有ガス供給部)を動作させて、カソードエア・ブリードエアの供給を開始させる(S118)。
バーナ燃料の改質ガスからオフガスへの切り替えは、まず、バーナ燃焼器8への改質ガスの供給を停止させ、バーナ燃焼器8に供給されていた改質ガスを燃料電池スタック4(アノード4a)に供給させ、アノード4aから未反応分として排出されるオフガスを、バーナ燃焼器8に供給することになる。
このため、改質ガスからオフガスへの切り替え時は、火炎形成が途絶えるため、オフガスがバーナ燃焼器8に安定供給されるようになって、オフガスの燃焼による火炎が継続的に形成されるようになったか否かを、着火に成功したか否かとして検出する。
上記の着火判定は、ブリードエア・カソードエアの供給開始タイミングを判断するために行われ、後述するように、着火成功を判定した後に、ブリードエア・カソードエアの供給を開始させるようになっている。
燃料電池システムの起動時には、アノード4a内に水素と酸素が共存し、このときカソード4bに酸素が存在すると、カーボンが腐食する電位が生じるので、改質ガス(水素)の供給によってアノード4a内の水素濃度が十分に高くなった後、遅れてカソード4bに対するエア(空気)供給を開始させることが好ましい。また、アノード4aに対する改質ガスの供給開始と同時に、ブリードエアをアノード4aに供給すると、アノード4a内に水素と酸素が共存する状態を助長することになる。
これに対し、予めアノード4a内の水素濃度が高い状態にしておいてから、カソードエア・ブリードエアの供給を開始させれば、ブリードエアはアノード4aへの導入直後に水素と反応して水になり、アノード4a内に水素と酸素が共存する状況を防ぐことができ、また、アノード4a内の水素濃度が高くなってから、カソードエアを導入させれば、腐食が発生する電位の発生を防ぐことができる。
そこで、アノード4aに対する改質ガス(水素)の導入開始に対して、カソードエア・アノードエアの導入開始を遅らせることで、アノード4a内の水素濃度が高くなってから、カソードエア・アノードエアを導入し、アノード4a内に水素と酸素が共存すること、水素と酸素が共存するアノード4aに対し、カソード4bに酸素が存在する状況を防ぐようにしている。
そして、本願では、アノード4aに対する改質ガス(水素)の導入開始から、アノード4a内の水素濃度が十分に高くなったことを、バーナ燃焼器8におけるオフガスの着火成功に基づいて検出する。
即ち、バーナ燃焼器8に供給されるオフガスは、アノード4aを通過した改質ガスであり、このオフガス中の水素濃度が、低い値を保持したり、大きく変動したりする状態では、バーナ燃焼器8で火炎を継続的に形成できず、着火成功が判定されない。
一方、アノード4aへの改質ガスの供給を継続させると、電磁バルブ27よりも下流側の改質ガス供給ラインL4やアノード4a内やオフガス供給ラインL5内のエアが排出され、バーナ燃焼器8が導入するオフガス中の水素濃度が高い状態に維持されるようになり、これによって火炎を継続して形成できるようになって、着火成功を判定するようになる。
即ち、バーナ燃焼器8においてオフガスの着火に成功したことは、オフガスの水素濃度が高い値に安定するようになったことを示し、更に、バーナ燃焼器8に供給されるオフガスの水素濃度が高い値に安定したことは、アノード4a内の水素濃度が高くなったことを示す。
従って、バーナ燃焼器8においてオフガスの着火に成功してから、カソードエア・アノードエアの供給を開始すれば、アノード4a内の水素濃度が高くなってから、換言すれば、アノード4a内に水素と酸素が共存する状況を解消してから、カソードエア・アノードエアを供給することになって、腐食が発生する電位の発生を未然に防止できる。
ここで、アノード4aに対する改質ガスの供給を開始してからの経過時間に基づき、アノード4a内の水素濃度が十分高くなったか否かを推定する場合、種々のばらつき要因があっても確実に水素濃度が高くなる時間の経過を待つ必要が生じ、比較的早くアノード4a内の水素濃度が高くなる条件においては、過剰にカソードエア・アノードエアの供給開始、即ち、発電の開始が遅れることになってしまう。
これに対し、バーナ燃焼器8におけるオフガスの着火判定においては、アノード4a内の水素濃度が高くなるのに略同期して着火の成功を判定することになるから、比較的早くアノード4a内の水素濃度が高くなる条件では、カソードエア・アノードエアの供給開始を早めることができ、カソードエア・アノードエアの供給開始が過剰に遅れることを回避できる。
一方、アノード4a内の水素濃度の上昇が遅い条件の場合には、オフガスの着火成功を判定するタイミングも遅れ、水素濃度の上昇をより長い時間待つことになり、アノード4a内の水素濃度が十分に高くなっていない状態で、カソードエア・アノードエアの供給を開始してしまうことがない。
尚、カソードエア・アノードエアの供給は、バーナ燃焼器8におけるオフガスの着火成功を判定したときに同時に開始させても良いし、また、着火成功の判定から予め設定した待ち時間TDが経過した時点で開始させてもよい。
前記待ち時間TDは、オフガスの着火成功を判定する方法によって、着火成功を判定するタイミングが異なり、これによって着火成功を判定するときのアノード4a内の水素濃度が異なることなどに応じて予め適合される。
前記バーナ燃焼器8におけるオフガスの着火判定は、温度センサ23が検出した燃焼筒21内の温度(燃焼部の温度)TBに基づいて行うことができる。
具体的には、改質ガスからオフガスに切り替えた時に過渡的に火炎が形成されなくなることで低下した燃焼筒21内の温度が、オフガスの安定燃焼状態に見合う温度にまで昇温した時点、即ち、オフガスへの切り替え後に燃焼筒21内の温度が閾値を超えた時点で、若しくは、前記閾値を超える温度を所定時間以上継続した時点で、オフガスの着火成功を判定することができる。
また、オフガスに切り替えた後、閾値を超える速度で燃焼筒21内の温度が上昇変化した時点で、オフガスの着火成功を判定することができる。
更に、改質ガスからオフガスに切り替えた時点から、周期的なサンプリングタイミング毎にそれまでの期間における燃焼筒21内の温度の最低値を求め、この最低値よりも閾値以上に高い温度に達した時点で、オフガスの着火成功を判定することができる。
尚、複数の温度センサ23によって複数個所で温度検出を行って着火成功を判定させることができ、更に、温度以外の状態量、例えば燃焼筒21内の圧力や燃焼排気の成分濃度などに基づいて着火成功を判定させることもでき、公知の種々の着火判定方法を適宜採用することができる。
また、オフガスへの切り替え時点から最大判定時間を越えても、バーナ燃焼器8におけるオフガスの着火成功を判定できなかった場合には、着火失敗を判定し、着火失敗を判定した場合には、アラーム(警告)を発すると共に、脱硫器2・FPS3へのエア・炭化水素系燃料・原料水の供給を停止させ、燃料電池システムをリセットするとよい。
図4は、上記実施形態における起動時処理を概略的に示すタイムチャートであり、時刻t1でシステム起動すると、まず、バーナ燃料として、灯油などの炭化水素系燃料をバーナ燃焼器8に供給する。
そして、バーナ燃焼器8における炭化水素系燃料の燃焼熱で、改質触媒の温度が目標温度にまで昇温されたことを時刻t2の時点で判断すると、改質器7に炭化水素系燃料及び水を供給して改質処理を開始させる。
但し、改質開始当初に得られる改質ガスは、一酸化炭素COや炭化水素系燃料を許容量以上に含む可能性があって、アノード4a(PEFCスタック4)に供給するのに相応しくないので、バイパスラインL14を開いてバーナ燃料としてバーナ燃焼器8に供給する。
改質開始から安定化時間Tstが経過した時点である時刻t3では、改質ガスの安定供給状態になった、換言すれば、改質ガスに含まれる一酸化炭素COや炭化水素系燃料が許容レベル内になったものと推定し、バイパスラインL14を閉じ、PEFCスタック4(アノード4a)に対する改質ガス(水素)の供給を開始させる。
PEFCスタック4(アノード4a)に対する改質ガス(水素)の供給によって、PEFCスタック4(アノード4a)から排出されるオフガスは、バーナ燃焼器8に対して燃料として供給され、このオフガスの着火に成功したか否かを、バーナ燃焼器8における温度上昇変化などに基づいて判断する。
そして、オフガスの着火に成功したことを時刻t4で判断すると、同時又は時刻t4から待ち時間TDが経過した時点(時刻t5)で、アノード4aへのブリードエアの供給、及び、カソード4bへのカソードエアの供給を開始させる。
ここで、PEFCスタック4(アノード4a)に対する改質ガス(水素)の供給開始(時刻t3)から、ブリードエア・カソードエアの供給開始時(時刻t4又は時刻t5)までの遅れ時間の間で、アノード4aにおける水素濃度が十分に上昇し、ブリードエアを供給しても直ぐに水素と反応し、アノード4a内に水素と酸素が共存することを防止できるので、カソードエアを供給しても腐食が発生する電位になることがない。
また、バーナ燃焼器8においてオフガスの着火に成功したことは、バーナ燃焼器8に供給されるオフガス中の水素濃度が安定的に高いことが前提となり、着火成功時には、アノード4a内の水素濃度が十分に高くなっているものと推定できるから、ブリードエア・カソードエアの供給を、アノード4a内の水素濃度が十分に高くなった時点で直ちに開始させることができ、腐食の発生を防止しつつ、発電を可及的速やかに開始させことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、バーナ燃焼器8(燃焼部)に用いる炭化水素系燃料として灯油を例示したが、この他、ガソリン、ナフサ、軽油、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、バイオマスを利用したバイオ燃料を用いてもよく、更に、炭化水素系燃料は液体燃料に限定されず、都市ガスなどの気体燃料であってもよい。
また、上記実施形態では、PEFCスタック4を備えた燃料電池システム1としたが、固体酸化物形燃料電池(SOFC)スタックを備えた燃料電池システムでもよい。
また、例えば、改質器7と変成器9とを一体的に形成したり、改質器7と変成器9と選択酸化部11とを一体的に形成したり、脱硫器2と改質器7と変成器9とを一体的に形成したりすることができる。
また、バーナ燃焼器8を、変成器9が備えるシフト触媒(例えばFe−Crの混合酸化物)の加熱用として用い、このバーナ燃焼器8に、選択酸化器11を通過した改質ガス及びPEFCスタック4(アノード4a)から排出されるオフガスを、燃料として供給する構成であってもよい。
更に、上記実施形態では、カソードエアをカソード4bに供給するためのエア供給ブロア42(第1酸素含有ガス供給部)と共に、ブリードエアをアノード4aに供給するためのエア供給ブロア44(第2酸素含有ガス供給部)を備える構成としたが、ブリードエアの供給を行わない(エア供給ブロア44及びブリードエア供給ラインL34(第2酸素含有ガス供給部)を備えない)燃料電池システムであってもよい。
ブリードエアの供給を行わない燃料電池システムにおいては、バーナ燃焼器8におけるオフガスの着火成功を判定した後に、カソードエアの供給を開始させることになり、このとき、アノード4a内で水素と酸素とが共存する状態が解消され、アノード4a内の水素濃度が高い状態になっているから、カソード4bにカソードエアを供給しても、腐食を発生させることはない。
1…燃料電池システム1、3…燃料処理システム(FPS、燃料処理部)、4…固体高分子形燃料電池(PEFC)スタック、4a…アノード、4b…カソード、7…改質器(改質部)、8…バーナ燃焼器(燃焼部)、9…変成器(変性部)、11…選択酸化器(選択酸化部)、21…燃焼筒、22…イグナイタ(点火装置)、23…燃焼温度センサ、30…制御装置(制御部)、42,44…エア供給ブロア(酸素含有ガス供給部)

Claims (5)

  1. 燃料電池スタックと、炭化水素系燃料を改質して水素含有改質ガスを生成し、改質ガスを前記燃料電池スタックに供給する燃料処理部と、前記燃料電池スタックから排出されるオフガスを燃料として導入し前記燃料処理部に設けた触媒を加熱する燃焼部と、前記燃料電池スタックに酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給部と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃焼部に供給する燃料を改質ガスからオフガスに切り替え、
    前記燃焼部におけるオフガスの着火判定を行い、
    オフガスの着火成功を判定したときに、前記電池スタックのアノード内の水素濃度が酸素含有ガスの供給を開始できるほどに高くなったとして前記酸素含有ガス供給部による酸素含有ガスの供給を開始し、
    前記オフガスの着火判定を行うステップは、
    前記燃焼部に供給する燃料を改質ガスからオフガスに切り替えた時点から周期的なサンプリングタイミング毎にそれまでの期間における前記燃焼部の温度の最低値を求め、
    前記燃焼部に供給する燃料を改質ガスからオフガスに切り替えた後に、前記燃焼部の温度が前記最低値よりも閾値以上に高い温度に達したときにオフガスの着火成功を判定する、燃料電池システムの制御方法。
  2. 前記酸素含有ガスの供給を開始させるステップは、
    オフガスの着火成功を判定してから所定の待ち時間が経過したか否かを判定し、
    前記所定の待ち時間が経過した後に、前記酸素含有ガス供給部による酸素含有ガスの供給を開始させる、請求項1記載の燃料電池システムの制御方法。
  3. 前記酸素含有ガス供給部は、前記電池スタックのカソードに酸化剤として酸素含有ガスを供給する、請求項1又は2記載の燃料電池システムの制御方法。
  4. 前記酸素含有ガス供給部は、前記電池スタックのアノードにブリードガスとして酸素含有ガスを供給する、請求項1又は2記載の燃料電池システムの制御方法。
  5. 前記酸素含有ガス供給部は、前記電池スタックのカソードに酸化剤として酸素含有ガスを供給する第1酸素含有ガス供給部と、前記電池スタックのアノードにブリードガスとして酸素含有ガスを供給する第2酸素含有ガス供給部とを含む請求項1又は2記載の燃料電池システムの制御方法。
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