JP5590716B2 - 計器ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用計器や船舶用計器、航空機用計器など各種用途のメータ装置において、その指針を取り付けた回転軸を回転自在に支持するメータ装置に用いられる計器ユニットに関するものである。
従来、各種計器類に用いるメータ装置の計器ユニットには、モータ及びこのモータからの回転力を回転軸に伝達させるギアをケース内部に収容するとともに、そのギアからの回転力が伝達されて回転する回転軸をケースに対して回転自在に支持したものが多用されている。このようなメータ装置では、回転軸の回転中の微振れを抑制するため、ギアにはバネが一体に形成されていることが多い。
このような計器ユニットとしては、指針の指示精度を向上させて、組み付け性を良好なものとすることができる回転軸支持構造などが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、これは、例えば図8に示すように、ロアケース105及びアッパケース106からなるケーシング101に設けられた軸孔101Aから、指針110を軸支する回転軸120の一部を、回動自在に挿通させると共に、回動軸120と、軸孔101A周縁との間に、軸延設方向へ回動軸120を弾性支持する板バネ102が設けられてなる計器用ムーブメント構造であって、板バネ部材102が当接される軸孔101Aの周囲には、板バネ102の外側縁に沿って、独立したガイド突起103、104が、複数設けられた構成のものが知られている。なお、図中符号107はモータ、108は減速ギア列、108Aはファイナルギアを示す。
このような構成の回転軸支持構造にあっては、図9に示すように、板バネ102の側縁部102Aが、弾性変形により、ケーシング101のロアケース105の底面部105Aに対して、図中破線の矢印で示す摺動方向と一致する方向で、ガイド突起103とガイド突起104との間に、塵芥排出溝部109、109が設けられている。また、これらのガイド突起103とガイド突起104との間に設けられた塵芥排出溝部109は、塵芥を挿通可能な間隙量を有している。
ところで、このような回転軸支持構造によれば、湾曲した板バネ102を出力軸120やファイナルギア108Aを介してロアケース105とアッパケース106との間で挟み、板バネ102のバネ力で出力軸120やファイナルギア108Aをケーシング101に圧接させ、その圧接部位の摩擦力により減速ギア列108の各ギアの噛合い時に発生する回転方向のがたつきなどを抑制するようになっている。
特開2007−303833号公報
ところで、上述のような構成の計器ユニットの回転軸支持構造にあっては、圧接力のバラツキにより、例えば摺動抵抗大によりもたらされるトルク損失を回避させるために板バネ102の撓み量を多くしたり、摺動抵抗小により指針ぶれの抑制効果が減殺される事態を回避させるために板バネ102の撓み量を少なくする、といったバネ力の調整を行うことが必要となる場合がある。このような圧接力のばらつきは、専ら、ロアケース105及びアッパケース106との隙間のばらつき(例えば図8のε部分の寸法)や、回転軸120及びファイナルギア108Aなどの長さ寸法のばらつき、などにより発生していた。
そこで、このようなばらつきに対応させるため、板バネ102の変形方向の長さを長く設定したり、高コストの厚さの薄い板材で板バネ部材を形成する、といった措置を講ずることが必要となっていた。一方、メータ装置の多様化、特に小型化などの要求が高まっており、板バネの設置スペースの縮小や板バネの短縮化などの要求も強まっている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、板バネの寸法のばらつきに伴うバネ力の調整量を大きく確保することができるのと同時に、板バネの設置スペースの縮小や板バネの短縮化を図ること可能となる計器ユニットを提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る計器ユニットは、下記(1)〜(3)を特徴としている。
(1) ステップモータと、
前記ステップモータの回転力が伝達されて回転するギアと、
前記ギアの両面から突出し、該ギアと軸心を一にしてギアと一体になって回転する回転軸と、
前記ギアに対して、該ギアの軸線方向に向けた荷重を作用させる制動バネと、
前記ステップモータ、前記制動バネ、前記ギア、前記回転軸、および指針が組み付けられる先端を除く前記回転軸を内部に収容するケースと、
を備える計器ユニットであって、
前記制動バネは、湾曲形状を呈し、前記ギアと前記ケースの下面との間に介装され、
前記ケースの内面は、前記制動バネに臨む該ケースの下面の一部が、該ケースの上方に向けて隆起し、湾曲した前記制動バネの内側にその隆起した一部が位置するように該制動バネが収容される、
こと。
(2) 上記(1)の構成の計器ユニットにおいて、
前記制動バネは、前記回転軸によって貫通される孔が形成され、
前記ケースの下面の隆起した一部には、前記回転軸の一端側が挿入される軸孔が形成されているとともに、該一部は、前記軸孔の開口から下る傾斜面を形成している、
こと。
(3) 上記(2)の構成の計器ユニットにおいて、
前記制動バネの長辺方向の両端部は、前記ケースの下面の前記傾斜面、または該傾斜面を除く前記ケースの下面に位置すること。
上記(1)〜(2)の構成のメータ装置の計器ユニットによれば、制動バネの寸法などのばらつきに伴うバネ力の調整量を大きく確保することができるのと同時に、板バネの設置スペースの縮小や板バネの短縮化を図ること可能となり、延いては計器ユニットの小型化に好適である。
上記(3)の構成のメータ装置の計器ユニットによれば、バックラッシュなどのがたつきが発生しない場合であって、制動バネの長辺方向の両端部がケース内部の傾斜面の周辺の平面上に配置される構成のときには、制動バネの姿勢が安定状態に保持できる。また、バックラッシュなどのがたつきが発生しない場合であって、制動バネの長辺方向の両端部がケース内部の傾斜面に配置される構成のときには、バックラッシュなどのがたつきが発生しても、制動バネの弾性力が迅速に発揮され、直ちにがたつきを吸収させることができる。
本発明の計器ユニットによれば、各部寸法などのばらつきに伴うバネ力の調整量を大きく確保することができるのと同時に、板バネの設置スペースの縮小や板バネの短縮化を図ること可能となり、延いては計器ユニットの薄型化、小型化にも好適である。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の実施形態に係る計器ユニットを取り付けたメータ装置を示す斜視図である。 その計器ユニットを示す、図1のII−II線の矢視断面図である。 図1の計器ユニットの分解斜視図である。 (A)はその計器ユニットのケース床面に形成した凸部の形状を示す斜視図、(B)はその変形例である。 本発明の実施形態に係る制動バネの形状を示す斜視図である。 (A)及び(B)は本発明に係る計器ユニットの制動バネの作用を示すものであり、それぞれ、回転軸を最上位置まで押し上げている普段の状態及びバックラッシュによるがたつきを制動バネが変形して吸収させている状態を示す説明図である。 比較例の計器ユニットを示す断面図である。 従来の回転軸支持構造を用いた計器ユニットを示す断面図である。 従来の回転軸支持構造に用いる板バネの作用などを示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る計器ユニット10を装着させたメータ装置1を示すものであり、図2及び図3は、本発明の実施形態に係るその計器ユニット10を示すものである。
メータ装置1は、図示外の基板上に実装された光源と、この光源が搭載された領域を含む基板上の所定場所に取付けられた計器ユニット10と、この計器ユニット10の上部に設置された、数字、文字、目盛りなど、車自体或いは車周辺の環境などに関する必要情報を表示する表示板2と、この表示板2の数字、文字、目盛りなど指し示す指針3と、を有する。
計器ユニット10は、ステップモータ5、減速ギア列、及び回転軸8などのムーブメント部品がモータケース4に収容されたものである。
本実施形態の計器ユニット10が適用されるメータ装置1は、図示外のコンビネーションメータの一部を構成しており、表面側を形成する表示板2が全面に亘って嵌め込まれて見返し板を構成している。また、この表示板2には、計器ユニット10を含む各種計器類を設置するための各種表示窓を開口させており、側面及び背面側を構成するコンビネーションメータケースと一体化されている。更に、この表示板2は、黒色系などの透明な図示外のカバーガラスで上部が覆われている。
なお、本実施形態の計器ユニット10が適用されるメータ装置1は、例えば速度計を構成している。この場合、図示しないセンサによって検出された現在速度に対応したセンサ信号に基づき、後述の指針を所定角度だけ回動させ、図示外の表示板に形成された特定の目盛りを指し示すことによって現在速度をアナログ表示する。
本実施形態の図示外の光源は、所定波長(λ)の可視光を出射する例えばLED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)で構成されており、後述する回転軸8の下側の端面に正対するような状態でその直下の基板に実装されている。本実施形態の光源であるLEDは、光軸が基板の上面に対して垂直なZ方向に設定されており、このLEDからの主要な大部分の光(以下、「照明光」とよぶ)が直上の回転軸8の下側の端面に向けて出射される。なお、この回転軸8の下側の端面から入射した照明光は、モータケース4の上部から突出した回転軸8の上側の先端まで案内され、この上端に圧入された指針3が発光照明されるように構成されている。
モータケース4は、図示外の基板に固設される下ケース4Aと、この下ケース4Aに重ねられる上ケース4Bとで構成されており、内部に所定の各種部品を組付けた後、双方のケースを嵌合させ一体化させることで、モータケース4が形成される。
下ケース4Aは、上方が開口された略箱型形状を呈している。また、この下ケース4Aには、その側面に、下方(−Z方向)に向けて突出する柱状に分岐した固定爪Pを左右両側面に設けており、これらの固定爪Pが基板上に開口された図示外の固定孔にそれぞれ嵌入されている。
また、下ケース4Aの内部には、図3に示すように、内面、即ち下面(以下、これを「床面4C」とよぶ)から上ケース4Bに向けて上方に隆起するように形成された凸部41が設けられている。また、下ケース4Aの床面4Cには、凸部41の中央部である頂部41A(図4参照)に所定の内径(r;図6(A)参照)で開口する軸孔42を穿設しているとともに、この軸孔42の奥部(即ち、底部)には、軸孔42の内径よりも小径(r;図6(A)参照)であって下ケース4Aの下面を貫通する軸受孔43を設けている。
凸部41は、図4に示すように、真ん中の中央部である頂部41Aから、下ケース4Aの床面4Cとの交差部分である裾部41Bまで、左右両側ともに同一長さαで幅がβの傾斜面41Cをそれぞれ形成しており、傾斜面41Cは裾部41Bまで直線的に傾斜している。また、各傾斜面41Cは、下ケース4Aの床面4Bに対して角度θで傾斜している。従って、凸部41は、縦断面形状が底角θの2等辺辺三角形を形成している。
頂部41Aの中央部には、前述したように、内径rの軸孔42が穿設されている。この軸孔42は、後述する回転軸8の大径部8Aが遊挿されるものであって、大径部8Aの外径D(但し、D<2r)よりも若干大きく開口されている。
軸受孔43は、回転軸8の大径部8Aから下方に延びる、大径部8Aよりも小径D(但し、D<D)の軸部8Bを回転可能な状態に、かつ、軸線方向にスライド可能な状態で、回転軸8の軸部8Bを支持するものであって、軸部8Bの外径寸法Dと略同一寸法の内径r(r≒D)を有している。
一方、上ケース4Bには、下ケース4Aの凸部41の中央部の、回転軸8の下部側での軸受けとして機能する軸受孔43(図2参照)に対応して、それとは同一軸線上の直上部分に軸孔44を穿設している。この軸孔44には、回転軸8の上側の端部が回転可能な状態で貫通している。さらに、この上ケース4Bには、下ケース4Aの軸受け45、軸受け46に対応してその直上部分の内面に、図示外の軸受けがそれぞれ形成されている。
また、この上ケース4Bの内面、即ち下面(以下、これを「天井面4D」とよぶ)には、図2に示すように、後述する出力ギア7の上面7A側の(回転軸8が貫通して圧入されている)中央部の軸孔72を囲設する凸部73の上面73Aに対向する部分に、押当部材4Eを、天井面4Dから下方に向けて所定長さ突出させた状態で一体に設けてある。この押当部材4Eは、略円筒形状を有しており、この中央部に回転軸8を回転可能に軸支する前述の軸孔44が上ケース4Bの上面まで貫通して設けてある。
モータケース4の内部には、先に簡単に述べたように、ステップモータ5と、中間ギア6と、出力ギア7と、この出力ギア7と一体の回転軸(但し、上側の先端は除く)8と、を収容している。
また、さらに、このモータケース4の内部には、後に詳細に説明する板バネ(以下、「制動バネ9」とよぶ)が出力ギア7と下ケース4Aとの間に挟持された状態で収容されている。具体的には、制動バネ9が、出力ギア7側の一面(以下、「下面7B」とよぶ)から軸芯を一致させるように突設しギア軸を構成する筒状凸部74と、下ケース4Aの傾斜面41Cとの間に圧接される状態で挟持・狭着されているが、これについては後に詳述する。なお、回転軸8の上側の先端は、モータケース4の外部に突出しており、この上側の端面に指針3が圧入された状態で嵌合されている。
ステップモータ5は、指針3を回動させるためのものであり、減速ギア列、即ち中間ギア6及び出力ギア7(特にこれらのギア列ではなく、単一のギアで減速させる構成でもよい)を介して減速させながら回転軸8を回動させる。そして、この回転軸8を回動させることにより、これと一体の指針3を表示板2の表面に沿って回動させ、必要な各種情報を指し示すようになっている。本実施形態のステップモータ5は、図3に示すように、ステータ51と、このステータ51の開口された中央部に配設するロータ軸52Aに取り付けられたロータ52と、を備えている。
なお、本実施形態の減速ギア列を構成するロータギア53、中間ギア6及び出力ギア7にあっては、図3に一部が示されているように、回転面(X−Y)方向については、隣のギアどうしが互い違いに入り込むように一部が積層された状態で、かつ、厚さ(Z)方向については隣のギアと僅かな隙間を隔てて積層配置された状態で、並設されている。
ステータ51は、下ケース4Aに固定されているとともに、ステータ51の開口された中央部に向けて磁極となる図示外の磁芯が突設されており、この磁芯にはボビンに巻装されたコイル51Aが装着されている。
ロータ52は、適宜の磁性材料で略円筒形状に形成されてステータ51の開口された中央部に回転自在に設置されており、上部には歯数の少ない小径のロータギア53が同芯状に固設されているとともに、外周面には図示しないマグネットを複数固着させている。なお、ロータ52を取付けたロータ軸52Aは、図3に示すように、下ケース4Aに設けた軸受け45と上ケース4Bに設けた図示外の軸受けとの間に回転自在に軸支されている。
中間ギア6は、支軸6Aに固着されており、この支軸6Aが下ケース4Aに設けた軸受け46と上ケース4Bに設けた軸受けとの間に回転自在に軸支されている。この中間ギア6は、外周に設けた歯数の多い大歯61が、ロータ52の上部に固着した小歯のロータギア53に噛合しており、ロータ52からの回転速度が減速されて伝達される。また、この中間ギア6の下面には、歯数の少ない小径のピニオン(図略)が支軸6Aと一体に同軸的に固着されている。
出力ギア7は、中間ギア6のピニオン62からの回転力を回転軸8に伝達させるため、回転軸8の中間部付近においてこの回転軸8と一体に固設されている。なお、本実施形態の出力ギア7は、適宜の透明樹脂材料により、後述する回転軸8と一体成形されている。
この出力ギア7は、外周に設けた歯数の多い大歯71が、中間ギア6の下部に設けた図示外のピニオンに噛合しており、中間ギア6の回転速度がさらに減速されて出力ギア7へ伝達され回転する。回転軸8は、大歯71が側面に設けられた円盤状のギア本体の上面および下面から、ギア本体のギア軸と軸心を一にするように突出してギア本体に設けられている。このため、回転軸8は、大幅に減速された出力ギア7と同一の角速度で一体に回動し、高い精度で指針を回動させることができる。
また、出力ギア7のギア本体には、該ギア本体の上面から突出する回転軸8を囲設するように、前述した凸部73が、上面7Aの中央部の軸孔72の周囲に形成されている。この凸部73は、上ケース4Bの押当部材4Eの外径と略同等の大きさを有しており、後述の制動バネ9による下方からの弾性力により凸部73の上面73Aが押当部材4Eの下面4F(図6(B)参照)に弾性的に当接している。
また、出力ギア7には、下面中央部の、軸孔72と連通する軸孔75の周囲から下方に垂下するように円筒状に突出する筒状凸部74が形成されており、この筒状凸部74の下面74Aは、常時、制動バネ9の中央部上面に弾性的に圧接されている。筒状凸部74は、上面側の凸部73に比べて外径寸法が大きくなるように形成されており、これにより制動バネ9の中央部上面に対する接触面積を大きく確保することで、制動バネ9の中央部上面に安定した状態で圧接できるように構成されている。
また、出力ギア7の上面7Aに形成した凸部73の中央部に開口する軸孔72は、出力ギア7の下面7Bに形成した筒状凸部74に開口する軸孔75に比べて小径をなしており、軸孔72と軸孔75との境界部分には孔段差76を設けている。
このような段差を設ける一方、回転軸8には大径部8Aを構成する中間部位にも段差(上部段差81及び下部段差82)を設けてある。このような構成とすることにより、回転軸8を出力ギア7に挿入して圧入させる際に、軸孔72,75の間の孔段差76に回転軸8の上部段差81を係止させるまで圧入させることで、圧入深さを正確に確認することができるようになっている。
詳細は後述するが、本発明の回転軸8は、出力ギア7と一体に固設されているので、出力ギア7の下面側に配置された制動バネ9の弾性力(バネ力)で上方に押動されながら、軸線(Z)方向に沿って後述する所定の遊びδ(図6(B)参照)の範囲内で移動可能となるように設置されている。一方、出力ギア7の大歯71と噛合する本発明のピニオン62についても、これに対応させるため、つまり少なくとも上記移動可能な遊びδの範囲内で出力ギア7の大歯71と噛合させることができるようにするため、このピニオン62の歯は軸線方向に沿って長めに形成されている。
換言すれば、ピニオン62は、軸線方向にスライド可能な出力ギア7の大歯71に対して、回転力伝達手段であるだけでなく、遊びδの範囲内で出力ギア7及び回転軸8を軸線(Z)方向に対して移動可能とする、スライド手段を兼用しているわけである。
因みに、このスライド動作を行うためには、出力ギア7及び回転軸8は、普段は制動バネ9に押上げられて最上位置で安定しているので、図6(B)に示すように、ここから下方へ遊びδの範囲内で移動可能である。
回転軸8は、指針の回転動作を行わせるための手段であるのと同時に、光源からの照明光を指針へ案内させるための導光手段を兼ねている。そのため、この回転軸8は、導光性に優れた適宜の透光性の樹脂材料で出力ギア7と一体に成形させてもよい。特に軸線方向が出力ギア7の回転面に対して垂直方向に向かうような状態で一体成形させてもよい。本実施形態の回転軸8は、光源からの照明光を指針3まで案内させるために略円柱形状を有しているが、所要の通過光量を確保するため、導光機能を持たない回転軸に比べて外径を太くしておくのが好ましい。
また、この回転軸8は、上述したように、上側が上ケース4Bの軸孔44からモータケース4の外部に突出しており、表示板2の表面まで突出する上端の部分に指針3が圧入されて組付けられている。前述したように、回転軸8は、この上側の軸受けとして機能する上ケース4B側の軸孔44に軸支されており、また下側が下ケース4Aに設けた軸受け43(図2参照)に回転自在に軸支されている。
また回転軸8は、前述したように、下側の端面が光源の直上に設置されて正対している。従って、光源からの照明光がこの端面に入射すると、その照明光の大部分が回転軸8の内部の外周面との界面部分で反射(例えば、全反射或いは正反射等)を繰り返しながら案内され、上側の端面へ向けて伝搬していく。
また、この回転軸8は、後述する制動バネ9で上方へ向けて付勢されているため、図2に示すように、普段は、出力ギアの上面7Aの凸部73の上面73Aが押当部材4Eの下面4F(図6(A)参照)に突き当たり、遊びδの範囲の最上位置まで上昇した状態で収容されている。一方、この回転軸8と一体成形された出力ギア7の大歯71は、上述したように、軸方向に長めに形成されているピニオン62に対して、その軸線方向に沿って変位可能な状態で噛合している。
本実施形態の制動バネ9は、可撓性を有する金属製の適宜の薄板を、幅β、長さγの大きさを有する略矩形形状に切断して形成した板バネで構成されている。この制動バネ9は、図5に示すように、外力が付与しない自然状態のときに、厚さ(Z)方向の上方に向けて突出した湾曲面形状を有しており、湾曲する厚さ(Z)方向の変位量に応じた大きさのバネ力(弾性力)を、厚さ(Z)方向の上方に向けて発生する。
また、この制動バネ9は、出力ギア7を介して、下ケース4A及び上ケース4Bとの間に挟持された状態で組付けられており、回転軸8に対して上端(+Z)方向に向けた所要のバネ力を付勢することで、回転軸8の安定的な回転動作を確保するように構成されている。
本実施形態の制動バネ9は、中央部に後述する孔91を設けた左右対称で上向き凸状のアーチ形状を呈している。孔91は、真円形状(若しくは真円より長手(Y)方向が若干長い長孔形状でもよい)を有するものであって、回転軸8の大径部8Aの外径寸法と略同等の開口寸法Sを有している。孔91をこのような形状に形成することによって、この孔91に貫通する回転軸8の大径部8Aに対して、制動バネ9が長手(Y)方向に起伏可能なアーチ状の屈曲変移動作が行えるようになっている。
本発明の制動バネ9は、長手方向の両端部に位置する短辺92それぞれが、常時、下ケース4Aの床面4Cに設けた凸部41の傾斜面41Cの領域に線接触状態で当接するように、長手方向の長さの半分(γ/2)が両傾斜面41Cの長さαよりも短く(但し、(γ/2)<α)形成されている。また、短辺92である短手方向の幅寸法βは、少なくとも、下ケース4Aの床面4Cに設けた凸部41の傾斜面41Cの幅寸法βよりも小さく形成されており、制動バネ9の内側に凸部41の傾斜面41Cが位置するように構成されている。
従って、制動バネ9に外的な加重などの作用を受けると、短辺92が傾斜面41C上を摺動して、制動バネ9の左右両面が押し潰されるような扁平形状に変形する。これにより、制動バネ9の短辺92は、凸部41の傾斜面41C上で下ケース4Aの床面4Cとの交差部分である裾部41Bに限りなく接近する。
例えばモータ5のバックラッシュ、さらには運転動作中の外部からの衝撃などによって、図6に示すように、出力ギア7が降下する場合、これに伴って出力ギア7の筒状凸部74の下面74Aが制動バネ9の上面中央部の近傍を押圧・押下することで、制動バネ9に上から荷重がかかる。すると、その反作用で、制動バネ9から出力ギア7の筒状凸部74の下面74Aに向けて上(+Z)方向に弾性力(復元力)を生じる。その結果、回転軸8が軸線方向の上方(+Z方向)に向けて弾性力が付勢される。つまり、回転軸8は、制動バネ9によって常時安定した状態で弾性的に制動される。
これにより、特に、例えば上ケースと下ケースとの間の隙間の寸法的なばらつきや回転軸8の長さの寸法的なばらつきなどに起因して発生する制動力差のばらつきのため、各ギアの噛合いなどバックラッシュにより発生する指針3の回転方向のがた、などの吸収抑制効果が減殺されるのを回避することができる。
上述した本発明の実施形態に係る計器ユニット10の作用を説明するために、下ケース4Aの床面4Cに設けた凸部41を設けていない、図7に示す比較例(従来)の計器ユニット20と比較しながら説明する。但し、この比較例に用いる計器ユニットにおいて、本実施形態の計器ユニットと異なるのは、下ケース4Aの床面4Cに凸部41を設けていない点のみであって、例えば制動バネ9については本実施形態のものと全く同一長さ、同一湾曲形状、及び同一バネ特性のものを用いているものとする。
上(+Z)方向に向いた凸状のアーチ形状を呈する本実施形態の制動バネ9は、図6に示すように、下ケース4Aの床面4Cに設けた凸部41の傾斜面41Cに搭載されており、長手方向の寸法γは傾斜面41Cの長手方向の全長2αよりも小さい。従って、本実施形態では、制動バネ9が最大限に押し広げられても、両短辺92が凸部41の傾斜面41Cから飛び出して床面4Cまではみ出すことがない。さらに、制動バネ9が最大限に押し広げられて回転軸8が最低高さまで降下したときに、両短辺92が凸部41の傾斜面41Cから飛び出してフラットな床面4Cに達するように構成してもよい。このように構成すれば、最大限まで広がるような大きなバックラッシュなどのがたつきが発生したときに、制動バネ9は安定した状態でそのがたつきを受け止めることができる。
ところで、図2に示すように、下ケース4Aの床面4Cと上ケース4Bの押当部材4Eの下面4F(下面4Fについては図6参照)との間の隙間の長さは、個々の計器ユニットの製品ごとに多少のばらつきがあっても一定寸法Hに形成されている。一方、下ケース4Aの床面4Cと出力ギア7の筒状凸部74の下面74Aとの間の隙間の長さdは、制動バネ9のアーチ状の屈曲形状に応じて大きく変動する。
従って、図6(A)に示すようにその隙間が大きい(d)場合には、制動バネ9のアーチ形状が閉じる方向に変形している。即ち、制動バネ9の長手方向の両端部に位置する短辺92は、凸部41の傾斜面41Cの頂部に近付く上部側領域にて傾斜面41Cに当接している。因みに、この図6(A)の場合には、出力ギア7及び回転軸8が最大高さまで押し上げられている状態であって、出力ギア7の凸部73の上面73Aが押当部材4Eの下面4Fに圧接する。
一方、図6(B)に示すようにその隙間が大きい(d)場合には、制動バネ9のアーチ形状が開く方向に変形している。即ち、制動バネ9の長手方向の両端部に位置する短辺92は、凸部41の傾斜面41Cの裾部41Bに近付く下部側領域にて傾斜面41Cに当接している。
ところで、図7に示す比較例の計器ユニット20の場合には、下ケース4Aの床面4Cと出力ギア7の筒状凸部74の下面74Aとの間の隙間の長さdは、制動バネ9の屈曲形状に合わせて変動するのみである。つまり、比較例の場合には、「凸部41の傾斜面41Cに搭載されることによる制動バネ9のアーチ形状の高まりを増幅させる作用効果」が発生しないので、隙間dの変化量が小さい。別言すれば、制動バネ9による回転軸8の上下軸線方向への移動変量が本実施形態のものよりも小さい。
従来であれば、例えば上ケースと下ケースとの間の隙間の寸法的なばらつきや回転軸8の長さの寸法的なばらつきなどに起因して制動力差のばらつきが大きく発生するため、各ギアの噛合いなどバックラッシュにより発生する指針3の回転方向のがたつきなどに対する吸収抑制作用、が効果的に作用しない虞れがあった。本実施形態によれば、回転軸8に対して大きな変移量を付与することができるので、上記の吸収抑制作用が減殺されるのを回避することができる。
しかも、本実施形態によれば、図6及び図7を用いて説明したように、制動バネ9が比較例のものと同一大きさ、同一湾曲形状及び同一バネ特性のものを用いていても、回転軸8に対する上下軸線方向への移動変量を比較例のものより大きく確保することができる。従って、回転軸8に対する上下軸線方向への移動変移量を比較例のものと同じ移動変移量を確保しようとする場合には、制動バネ9が短くて済む。このように、比較例のものより短い制動バネ9を用いて同一効果をもたらすことができるので、制動バネ9の設置スペースが小さくて済み、延いては計器ユニット10の小型化を図ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
例えば、本実施形態では、図4(A)に示すように下ケース4Aの床面4Cには凸部41のみを形成したが、例えば同図(B)に示すように凸部41´の長手方向の両側床面に、溝47を設けておくようにすれば、凸部41´の傾斜面41Cの長さαを短くすることができる。従って、同じ長さの制動バネ9を設置する場合でも、凸部41の長手方向の形成スペースが小さくて済み、延いては計器ユニット10の小型化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、制動バネ9を金属性の薄板で構成しているが、これに限られない。
また、本発明の計器ユニットは、例えば、燃料計部、タコメータ部、スピードメータ部、及び水温計等の各種計器類などのメータ装置への適用が可能である。
1 メータ装置
10 計器ユニット
2 表示板
3 指針
4 モータケース
4A 下ケース
4B 上ケース
4C 床面
4D 天井面
4E 押当部材
4F 下面
41 凸部
42 軸孔
43 軸受孔
41A 頂部
41B 裾部
41C 傾斜面
44 軸孔
5 ステップモータ
6 中間ギア
7 出力ギア
7A 上面
7B 下面
72 軸孔
73 凸部
73A 上面
74 筒状凸部
75 軸孔
76 孔段差
8 回転軸
8A 大径部
81 上部段差
82 下部段差
9 制動バネ
91 孔
92 短辺
α 傾斜面の長さ
δ 遊び

Claims (3)

  1. ステップモータと、
    前記ステップモータの回転力が伝達されて回転するギアと、
    前記ギアの両面から突出し、該ギアと軸心を一にしてギアと一体になって回転する回転軸と、
    前記ギアに対して、該ギアの軸線方向に向けた荷重を作用させる制動バネと、
    前記ステップモータ、前記制動バネ、前記ギア、前記回転軸、および指針が組み付けられる先端を除く前記回転軸を内部に収容するケースと、
    を備える計器ユニットであって、
    前記制動バネは、湾曲形状を呈し、前記ギアと前記ケースの下面との間に介装され、
    前記ケースの内面は、前記制動バネに臨む該ケースの下面の一部が、該ケースの上方に向けて隆起し、湾曲した前記制動バネの内側にその隆起した一部が位置するように該制動バネが収容される、
    ことを特徴とする計器ユニット。
  2. 前記制動バネは、前記回転軸によって貫通される孔が形成され、
    前記ケースの下面の隆起した一部には、前記回転軸の一端側が挿入される軸孔が形成されているとともに、該一部は、前記軸孔の開口から下る傾斜面を形成している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の計器ユニット。
  3. 前記制動バネの長辺方向の両端部は、前記ケースの下面の前記傾斜面、または該傾斜面を除く前記ケースの下面に位置することを特徴とする請求項2に記載の計器ユニット。
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