JP5590660B2 - 冷間成形性と面内異方性を改善したマグネシウム合金板材及びその作製方法 - Google Patents

冷間成形性と面内異方性を改善したマグネシウム合金板材及びその作製方法 Download PDF

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本発明は、易成形性マグネシウム合金の製造方法、易成形性マグネシウム合金プレス成形体及び易成形性マグネシウム合金部材に関するものであり、さらに詳しくは、Al、Zn、Mn、Caを適当量添加したマグネシウム合金圧延材を、所定の試料表面温度(40〜566℃)に加熱した上で、熱間圧延し、その後に焼鈍を行うものであり、常温(30℃)で、アルミニウム合金(5000系もしくは6000系相当)に匹敵する成形性を付与し、さらに、板材の面内異方性を低減することを可能とする、マグネシウム合金板材、その製造方法、そのプレス成形体及びその部材に関するものである。本発明は、宇宙・航空材料・電子機器材料、自動車部材等、幅広い分野で利用することが可能なマグネシウム合金製部材及び筐体に関する新技術・新製品を提供するものである。
マグネシウムは、実用構造金属材料中、最も低密度(=1.7g/cm)であり、金属材料特有の易リサイクル性を有し、資源も豊富に存在することから、次世代の構造用軽量材料として注目されている。
塑性加工プロセス、特に、板材のプレス成形は、高い歩留まりを保持しつつ精密成形品・大型成形品を作製するための重要な手段であり、さらに、成形と同時に、高強度・高靭性化を図ることができることから、需要拡大の有効な手段と言える。マグネシウム合金製板材から、プレス成形により成形体を作製できる場合、薄肉、かつ高比強度な成形体を安価なプロセスで作製することができ、家電製品筐体等、多くの需要が予測できる。
金属の塑性変形の基本となる転位の運動性は、すべり面間隔/原子間距離の比に影響されることが知られている。したがって、最密六方晶であるマグネシウム合金の場合、a軸長さとc軸長さの比(c/a比)が大きく(c/a=1.6236)、底面すべりと非底面すべりでは転位の運動性に大きな違いが生じる。
そのため、マグネシウム合金の非底面すべりの臨界分解せん断応力(CRSS)は、常温において、他のすべり系と比較して非常に大きく、常温成形性は必然的に低い。さらに、マグネシウム合金板材には、(0002)面が板面に対して平行に配向する集合組織が形成されるため、塑性変形時の板厚方向の歪みが期待できず、そのことが、常温成形性を低める一因となっている。
現在、幅広い分野で利用されているアルミニウム合金の常温成形性(エリクセン値)は、上記のマグネシウム合金よりも高く、5000系合金であると8.3(5083−O材)、6000系合金であると9.2(6061−T4材)、1000系合金であると11.0(1100−O材)である(非特許文献1)。一方、商用マグネシウム合金の常温成形性(エリクセン値)は、せいぜい2.0〜5.0である(非特許文献2)。
したがって、マグネシウム合金に関しても、今後、マグネシウム合金板材の著しい需要を見込むためには、アルミニウム合金板材に相当する常温成形性(常温でのエリクセン値が少なくとも7.0以上)を付与することが必要であり、当技術分野においては、優れた易成形性を有する新しいマグネシウム合金板材の製造技術及びその製品を開発することが強く要請されている。
成形性に乏しいマグネシウム合金を、常温でプレス成形する手法としては、集合組織を制御したマグネシウム合金板材を利用することが挙げられる。近年、本発明者らは、規定量の軽希土類元素、Zn、Mn、Zrを添加したマグネシウム合金、もしくは規定量のCa、Zn、Al、Mn、Zrを添加したマグネシウム合金を、特定の条件で熱間・温間圧延し、特定の条件で焼鈍すると、板材の(0002)面集合組織に、板幅方向(TD方向)に約35度傾いた極が現れ、成形性が著しく改善する(エリクセン値8.0以上)ことを発見した(特許文献1)。
本発明を利用すると、アルミニウム合金並の常温成形性を有するマグネシウム合金板材を作製することができ、デジタルカメラ・ノートパソコン・PDA等の家電製品プレス成形体に、マグネシウム合金を積極的に適用することが可能である。一方、本合金を作製するためには、軽希土類元素等の高価な元素を利用する必要があり、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)と比較すると、製品コストは高くなる。
アルミニウム合金並みの常温成形性を有するマグネシウム合金板材を作製する手段として、規定量の希土類元素等を添加したマグネシウム合金を熱間加工する手法、繰り返し曲げ加工を行う手法、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)を短時間で昇温した後に圧延する手法等、様々な方法が提案されているが、いずれの手法も、成形性は改善するが、試料に面内異方性が存在し、成形性、機械的特性に無視できない異方性が生じることが問題となっている。
また、本発明により得られる圧延材の(0002)面集合組織は、TD方向に約35°傾いた極を有するため、TD方向には変形し易いが、圧延方向(RD方向)には相対的に変形しにくい。それゆえに、成形性や機械的特性の異方性を解消することが、実用化に向けた課題となっている。
マグネシウム合金の集合組織を改質する他の手法としては、マグネシウム合金板材に繰り返し曲げ加工を施す手法が提案されている。この手法は、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)に適用することができ、商用マグネシウム合金の常温成形性をアルミニウム合金並(エリクセン値:6.5以上)に高めることができる(特許文献2)。しかし、この発明により作製された圧延材の(0002)面集合組織には、RD方向に約45°傾いた極が現れるため、RD方向には変形し易いが、TD方向には変形しにくい。それゆえに、特許文献1と同様、成形性や機械的特性の異方性を解消することが、実用化に向けた課題となっている。
近年、本発明者らは、マグネシウム合金の集合組織を改質する他の手法として、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)を、所定の試料温度(490℃〜566℃)まで短時間(8分未満:好ましくは5分未満)で昇温し、圧延率5%以上、好ましくは5〜50%の範囲で熱間圧延を行い、圧延後に焼鈍を行う手法を開発した(特許文献3)。この発明により作製された圧延材の(0002)面集合組織は、公知のマグネシウム合金とほぼ同じであり、上記の発明(特許文献1、2)と比較すると、成形性や機械的特性の異方性は少ない。
一方、公知のマグネシウム合金圧延材の(0002)面集合組織にも異方性は存在し、TD方向よりもRD方向に(0002)面が傾斜した集合組織を示す。それゆえに、公知のマグネシウム合金板材の成形性や機械的特性にも異方性は存在し、その異方性を解消することが課題となっている。
特願2008−292848号 特開2005−298885号公報 特願2009−114038号 特開2000−104129号公報 特開2000−109963号公報 特開2006−257478号公報
アルミニウムハンドブック(第4版),軽金属協会編(軽金属協会発行,東京,1989),p.98 Y.Chino,H.Iwasaki and M.Mabuchi:Mater.Sci.Eng.A,Vol.466(2007),p.90 S.R.Agnew et al.:Acta Mater.,Vol.49(2001),p.4277
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、成形性や機械的特性に著しい異方性を生じさせずに、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)に、アルミニウム合金並みの常温成形性(エリクセン値で7.0以上)を付与することを目標として鋭意研究を重ねた結果、商用マグネシウム合金に微量のカルシウム(0.01〜0.5質量%)を添加した合金を、試料表面温度40〜566℃まで加熱し、その後に総圧延率5%以上で熱間圧延し、熱間圧延後に焼鈍を行うことにより、アルミニウム合金並みの常温成形性を有し、かつ異方性の少ないマグネシウム合金圧延材を作製することに成功し、本発明を完成するに至った。
本発明は、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)の組成に極めて近い素材を利用して、優れた常温成形性と面内異方性を示す板材を作製するための手法を提供することを目的とするものである。また、本発明は、公知のマグネシウム合金圧延材よりも優れた成形性と面内異方性を有するマグネシウム合金板材を提供することを目的とするものである。また、本発明は、該マグネシウム合金板材を成形して、複雑形状を有するマグネシウム合金製プレス成形体及びマグネシウム合金製部材を常温で作製する製造方法を提供することを目的とするものである。さらに、本発明は、上記手法により作製されたマグネシウム合金板材、マグネシウム合金製プレス成形体及びマグネシウム合金製部材を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下、Mn:0超〜1.0%以下、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延板の試料表面温度を、40〜566℃まで加熱し、その後に、総圧延率5%以上で熱間圧延し、熱間圧延後に、焼鈍を行うことにより、エリクセン値が少なくとも7.0以上、かつ、面内異方性の指標値(圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるランクフォード値と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるランクフォード値の差)が1.0未満(絶対値)である易成形性マグネシウム合金板材を作製することを特徴とする易成形性マグネシウム合金板材の製造方法。
(2)質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0.4〜2.0%、Mn:0.01〜1.0%、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延板の試料表面温度を、40〜566℃まで加熱する、前記(1)に記載の易成形性マグネシウム合金板材の製造方法。
(3)焼鈍前に、圧延板の試料表面温度を300℃未満に設定し、総圧延率30%未満の範囲で仕上げ圧延を行う、前記(1)又は(2)に記載の易成形性マグネシウム合金板材の製造方法。
(4)前記(1)又は(2)に記載の方法で作製した易成形性マグネシウム合金板材であって、質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下、Mn:0超〜1.0%以下、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延材であり、エリクセン値が少なくとも7.0以上、かつ、面内異方性の指標値(圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるランクフォード値と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるランクフォード値の差)が1.0未満(絶対値)であることを特徴とする易成形性マグネシウム合金板材。
(5)質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0.4〜2.0%、Mn:0.01〜1.0%、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延板である、前記(4)に記載の成形性マグネシウム合金板材。
(6)前記(1)又は(2)に記載の方法において、焼鈍前に、圧延板の試料表面温度を300℃未満に設定し、総圧延率30%未満の範囲で仕上げ圧延を行うことにより作製したマグネシウム合金板材である、請求項4又は5に記載の易成形性マグネシウム合金板材。
(7)前記(4)から(6)のいずれかに記載の易成形性マグネシウム合金板材の成形体からなることを特徴とするマグネシウム合金製プレス成形体。
(8)前記(7)に記載のマグネシウム合金製プレス成形体からなることを特徴とするマグネシウム合金製部材。
次に、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明は、質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下(もしくはZn:0.4〜2.0%)、Mn:0超〜1.0%以下(もしくはMn:0.01〜1.0%)、Ca:0.01〜0.5%を含有し、残部がMg及び不可避不純物からなる組成を有するマグネシウム合金板材を、所定の試料表面温度(40℃〜566℃)まで昇温した上で、圧延率5%以上の熱間圧延を行うものであり、熱間圧延後に焼鈍を行うことを特徴とするものである。
また、本発明は、質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下(もしくはZn:0.4〜2.0%)、Mn:0超〜1.0%以下(もしくはMn:0.01〜1.0%)、Ca:0.01〜0.5%を含有し、残部がMg及び不可避不純物からなる組成を有するマグネシウム合金板材からなり、エリクセン値で少なくとも7.0以上の常温成形性を示すものである。
また、本発明は、質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下、もしくはZn:0.4〜2.0%、Mn:0超〜1.0%以下、もしくはMn:0.01〜1.0%、Ca:0.01〜0.5%を含有し、残部がMg及び不可避不純物からなる組成を有するマグネシウム合金板材からなり、面内異方性の指標値(圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるランクフォード値(r値)と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるr値の差)が1.0未満(絶対値)であることを特徴とするものである。
さらに、本発明は、上記製造方法で作製した易成形性マグネシウム合金板材の成形体であって、上記のエリクセン値と上記の面内異方性を示す、マグネシウム合金製プレス成形体、及び該マグネシウム合金製プレス成形体からなるマグネシウム合金部材の点に特徴を有するものである。
本発明者らは、以前の研究において、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)のプレス成形体を、常温(30℃)で作製するための手段として、当該マグネシウム合金を所定の試料温度(490℃〜566℃)まで短時間(8分未満)で昇温し、圧延率5%以上の熱間圧延を行い、圧延後に、焼鈍を行う手法を発明した(特許文献3)。
この発明の原理の一つは、試料表面温度を490℃以上に設定して、柱面<a>すべりや錐面<c+a>すべり(非底面すべり)の活動を活発化し、圧延中に(0002)面集合組織の形成を促進する{10−12}<10−11>双晶の活動を抑制することにある。また、試料の加熱時間を著しく短くすることにより、加熱中の異状粒成長を抑制することも重要な原理として挙げられる。
本発明により作製された圧延材の(0002)面集合組織は、公知のマグネシウム合金とほぼ同じ形状を示すが、相対強度が、公知のマグネシウム合金よりも著しく低い値を示す。それゆえに、成形性や機械的特性の異方性が少ない状態で、高い冷間成形性が発現する。
なお、公知のマグネシウム合金圧延材の(0002)面集合組織にも弱冠の異方性は存在し、TD方向よりもRD方向に(0002)面が傾斜した集合組織を示す。それゆえに、公知のマグネシウム合金にも成形性や機械的特性に異方性が存在し、その異方性を解消することが課題となっている。
そこで、本発明者らは、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)に、高い常温成形性と異方性を同時に付与する手段として、商用マグネシウム合金に微量の添加元素を添加する手法を着想し、詳細かつ系統的な実験を試みた。その結果、商用マグネシウム合金の組成に、微量のカルシウム(0.01〜0.5質量%)を添加した合金を、試料表面温度40〜566℃で熱間圧延し、焼鈍を行うことにより、その集合組織が改質され、優れた常温成形性と面内異方性が同時に発現することを見出した。
本発明の成果の一つとして、図1[実施例1]に、後述する実施例で説明するMg−3.0質量%Al−1.0質量%Zn−0.5質量%Mn合金(AZ31合金)に、0.1質量%Caを添加した合金(AZ31+0.1Ca合金)を、試料表面温度470℃で圧延した試料の(0002)面集合組織とエリクセン試験結果を示す。
また、図1[比較例1]に、AZ31合金を試料表面温度450℃で圧延した試料の(0002)面集合組織とエリクセン試験結果を、図1[比較例2]に、AZ31合金を試料表面温度525℃で圧延した試料の(0002)面集合組織とエリクセン試験結果を示す。試料の作製方法の詳細は実施例で説明する。
比較例1(試料表面温度450℃)で作製したAZ31合金の(0002)面集合組織は、試料垂直方向(ND軸)と平行な極を有し、極はRD方向に伸長して分布する。また、比較例2(試料表面温度525℃)で作製したAZ31合金の(0002)面集合組織は、比較例1と類似しているものの、極の強度が比較例1と比較して半減する。底面配向の度合が著しく低い比較例2は、比較例1と比較して、優れた常温成形性(エリクセン値:8.8)を示す。
実施例1(試料表面温度470℃)で作製したAZ31合金の(0002)面集合組織は、比較例1や比較例2と類似した分布を示すが、比較例1や比較例2と比較して、極の分布がTD方向に拡張していることが確認できる。また、実施例1は、比較例2と類似した極の強度を示し、比較例2と比較しうる常温成形性(エリクセン値:8.0)を示す。
図1に示す通り、公知のマグネシウム合金よりも、(0002)面の極がTD方向に拡張して分布する実施例1の試料は、RD方向とTD方向で似た成形性や機械的特性を示し、その面内異方性は低減する。
(0002)面が板面に対して平行に配向する、商用マグネシウム合金に特有の集合組織は、熱間加工中の主たる変形モードが、底面<a>すべり、もしくは{10−12}<10−11>双晶の時に形成されることが、数値計算により予見されている(非特許文献3)。
本発明の原理の一つは、試料表面温度を40℃以上に設定し、柱面<a>すべりや錐面<c+a>すべり(非底面すべり)の活動を活発化し、圧延中に(0002)面集合組織の形成を促進する{10−12}<10−11>双晶の活動を抑制することにある。また、本発明のもう一つの原理は、カルシウムの微量添加により、(0002)面集合組織のTD方向の拡がりを制御することである。
Agnewらは、圧延中の柱面<a>すべりの活動の度合いが、圧延材の(0002)面集合組織の極のTD方向への拡がりと密接な関係があることを数値解析により予見している(非特許文献3)。それゆえに、カルシウムの微量添加は、圧延中の柱面<a>すべりの活動を活発化させ、その結果、等方的な(0002)面集合組織が発現したと考えることができる。
商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)にカルシウムを添加したマグネシウム合金は、難燃性マグネシウム合金として認知されており、カルシウムの添加により、マグネシウム溶湯表面酸化物を安定成長させ、溶湯発火を著しく抑制した合金である(特許文献4〜6)。本発明は、商用マグネシウム合金へのカルシウム添加量を極少化し、さらに、特定の条件で圧延を行うことにより、従来の難燃性マグネシウム合金では発現しなかった、優れた冷間成形性と面内異方性を発現させることに成功したものである。
以上の研究開発から得られた知見より、商用マグネシウム合金(Mg−Al―Zn−Mn系合金)を、所定の試料温度(40℃〜566℃)まで昇温し、圧延率5%以上の範囲で熱間圧延を行い、熱間圧延後に焼鈍を行うことにより、優れた冷間成形性(エリクセン値:7.0以上)と、優れた面内異方性(圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるr値と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるr値の差が1.0未満(絶対値))であることを特徴とする易成形性マグネシウム合金板材を創製することに成功した。
本発明のマグネシウム合金板材の成分及び作製条件の限定理由を説明する。本発明の製造方法に適用されるマグネシウム合金は、重量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下、Mn:0超〜1.0%以下、Ca:0.01〜0.5%を含有し、残部がMg及び不可避不純物からなる成分組成を有するものである。また、本発明の製造方法に適用されるマグネシウム合金は、より好ましくは、重量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0.4〜2.0%、Mn:0.01〜1.0%、Ca:0.01〜0.5%を含有し、残部がMg及び不可避不純物からなる成分組成を有するものである。
Alの含有量は、十分な鋳造性と固溶強化を図るために、2.5〜7.2%の範囲内で添加されていることが好ましい。なお、Alの添加量が7.2%を超えると、熱間加工性が低下する。また、Alの添加量が2.5%未満では、十分な固溶強化が図れない。
Znの含有量は、2.0%以下の範囲内で添加されてもよい。Znは、Alと同様に、鋳造性と強度等の機械的性質の向上に寄与するものであるが、Znの添加量が2.0%を超えると、鋳造性が低下する。
Mnの含有量は、1.0%以下の範囲内で添加されることが好ましい。Mg−Al−Zn系合金にMnを添加すると、Al−Mn系の金属間化合物が粒内・粒界に析出し、熱間圧延時の異状粒成長を抑制する役割を果たす。一方、Mn添加量が1.0%を超えると、金属間化合物が粗大化するので、過度の添加は避けるべきである。
Caの含有量は、0.01〜0.5%の範囲内で添加されることが好ましい。0.01%未満であると、集合組織形成に有意の変化が現れなくなる。一方、0.5%以上のカルシウムを添加すると、MgCaやAlCa等の粗大な金属間化合物が粒内・粒界に析出し、熱間加工性、常温成形性に悪影響を及ぼすため避けるべきである。
熱間圧延に際しては、柱面<a>すべりや錐面<c+a>すべりが十分活動する、40℃以上に試料表面温度を加熱する必要がある。一方、試料表面温度を固相線温度(566℃)以上に加熱すると、試料が溶解するため、試料表面温度は、566℃未満と設定すべきである。なお、圧延前の試料加熱時間は、カルシウムを微量添加した商用マグネシウム合金板材の集合組織形成、結晶粒形成には大きな影響を及ぼさないので、昇温時間は、任意に設定することができる。
試料に目的の集合組織を造りこむためには、熱間圧延中に十分な塑性変形を板材に付与する必要がある。具体的には、少なくとも熱間圧延の全圧延率を5%以上に設定する必要がある。
試料表面温度40℃以上の圧延を行うと、無視できないレベルで表面酸化が起こるため、試料表面を高温に晒す機会はなるべく少ない方がよい。たとえば、所定の厚みまで比較的低い試料表面温度(40℃以下)で圧延を行い、最終的な圧延(圧下率5%以上)のみ、試料を短時間で高温に昇温して圧延を行うと、試料を高温に晒す機会を減らすことができ、優れた表面性状を有する圧延材を創製することができる。
圧延材の板厚の均一性を確保するために精密圧延を行う際には、圧延の最終パスに、温間圧延もしくは冷間圧延を行う必要がある。本発明者らは、圧延の最終パスに、試料表面温度300℃未満で総圧延率30%未満の温間・冷間圧延であれば、圧延材の集合組織に大きな変化は起きず、優れた成形性と面内異方性が保持されることを確認している。
熱間圧延後の試料内部には、高密度の転位が蓄積されているため、板材の常温成形を行う前に熱処理(完全焼き鈍し)を行うことが望ましい。具体的には、300〜450℃にて10分以上の熱処理に供した後に、プレス成形に供することが望ましい。
上記、発明要素を駆使して作製されたマグネシウム合金板材は、常温(30℃)で、アルミニウム合金に相当する成形性(エリクセン値で少なくとも7.0以上)を示す。ここでは、マグネシウム合金板材の成形性を表す指標として、エリクセン値を採用した。エリクセン試験は、JIS B7729及びJIS Z2274に準ずる試験を指す。
上記、発明要素を駆使して作製されたマグネシウム合金板材は、優れた面内異方性を示す。ここでは、面内異方性を示す指標値として、常温引張り試験により得られるランクフォード値(r値)を採用し、圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるr値と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるr値の差の絶対値を指標値とした。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)に、微量(0.01〜0.5質量%)のカルシウムを添加した合金を、所定の試料温度(40℃〜566℃)まで昇温し、圧延率5%以上の範囲で熱間圧延を行い、熱間圧延後に、焼鈍を行うことにより、優れた常温成形性と面内異方性を有するマグネシウム合金板材を作製することができる。
(2)得られた板材は、優れた常温成形性(エリクセン値7.0以上)を示し、さらに、優れた面内異方性(圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるr値と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるr値の差が1.0未満(絶対値))を示すマグネシウム合金板材であり、本発明により、幅広い用途に適用可能なマグネシウム合金板材を提供することができる。
(3)本発明を利用すると、商用マグネシウム合金に極めて近い組成の合金で、既存の圧延装置を利用して、優れた常温成形性と面内異方性を示す板材を作製することが可能であり、低コストで板材を作製することができる。
(4)上記マグネシウム合金板材を常温成形することにより、マグネシウム合金製プレス成形体を作製し、提供することができる。
(5)上記マグネシウム合金製プレス成形体からなる筐体等のマグネシウム合金製部材を作製し、提供することができる。
実施例において利用したマグネシウム合金圧延材の(0002)面集合組織とエリクセン試験の結果を示したものであり、[実施例1]、[比較例1]、[比較例2]は、実施例1、比較例1、比較例2で作製した試料の(0002)面集合組織とエリクセン試験結果を示す。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
AZ31合金(Mg−3.0質量%Al−1.0質量%Zn−0.5質量%Mn)、該A Z31合金に、規定量のカルシウムを添加した合金(AZ31+0.1%Ca合金、AZ31+0.3%Ca合金、AZ31+0.8%Ca合金(質量%))、AZ51合金(Mg−5.0質量%Al−1.0質量%Zn−0.5質量%Mn)、該AZ51合金に、規定量のカルシウムを添加した合金(AZ51+0.1%Ca合金(質量%))、を供試材とした。
圧延前の試料形状は、50×60×5.0mmである。圧延には、ロール直径152mm、ロール幅200mmの2段圧延機を利用した。試料の圧延条件を、まとめて表1に示す。予め、275〜555℃に保持したマッフル炉を利用して、試料表面の加熱を実施した。実施例2を除き、マッフル炉の温度は、目標とする試料表面温度よりも10〜25℃高く設定した。
マッフル炉に試料を投入後、熱電対により計測する試料表面温度が所定値に到達した時点で、試料をマッフル炉から取り出し、すかさず、熱間圧延に供した。実施例2を除き、いずれの圧延パスも、試料加熱時間は5分未満である。圧延時の1パス当たりの圧延率は20%とし、所定の厚みまで、熱間圧延を実施した。圧延パス毎の試料の向きは同じである。圧延後に、350℃、90分の条件で焼鈍を行った。
比較例2、実施例1については、厚み5.0mmから1.6mmまでの圧延では、比較的低温の試料表面温度で圧延を行い、厚み1.6mmから1.0mmまでの圧延では、試料表面を高温(470℃及び525℃)に昇温した上で、圧延を行った。
実施例2については、マッフル炉に試料を投入してから、試料を炉内で20分間保持した後に、マッフル炉から試料を取り出し、熱間圧延に供した。圧延時の試料表面温度は、マッフル炉温度とほぼ同じである。
実施例6については、厚み5.0mmから1.3mmまでの圧延では、試料表面を高温(470℃)に加熱した上で、圧延を行い、厚み1.3mmから1.0mmまでの圧延では、マッフル炉を低温(275℃)に設定し、試料表面温度が250℃に到達した時点でマッフル炉から取り出し、圧延を行った。
作製したマグネシウム合金板材の常温成形性を評価するために、エリクセン試験を実施した。エリクセン試験は、JIS B7729及びJIS Z2247に準拠する。なお、ブランク形状は、板材形状の都合上、φ60mm(厚み1mm)とした。金型(試料)温度は30℃とし、成形速度は5mm/minとし、しわ押さえ力は10kNとした。潤滑剤には、グラファイトグリスを利用した。
作製したマグネシウム合金板材の常温における面内異方性を評価するために、引張り試験を実施した。試験片の平行部長さは10mm、平行部幅は5mm、平行部厚みは1.0mmである。圧延方向と引張り方向の角度が0°と90°となる引張り試験片を圧延材から切り出し、引張り試験を行った。
クロスヘッドスピードは1.0mm/minとした。引張り試験前の平行部幅、平行部厚みを測長顕微鏡もしくはマイクロメータで測定し、7%の公称歪みを引張り試験により付与した後の試料の平行部幅、平行部厚みを測定し、幅方向歪みと厚み方向歪みを測定し、r値(幅方向歪み/厚み方向歪み)を導出した。
各試料のエリクセン値及びr値を表2にまとめて示す。
比較例1及び比較例2は、カルシウムを添加しないAZ31合金である。圧延時の試料表面温度が450℃以下であると、エリクセン値は7.0未満となる。一方、圧延時の試料表面温度を525℃に設定すると、エリクセン値は8.8まで向上するが、面内異方性の指標値は1.0以上となる。
比較例3は、AZ31にカルシウムを0.1質量%添加した合金を、試料表面温度420℃で圧延した結果である。試料表面温度が低いと、エリクセン値は7.0未満となる。
比較例4は、AZ51合金にカルシウムを0.1質量%添加した合金を、試料表面温度420℃で圧延した結果である。試料表面温度が低いと、エリクセン値は7.0未満となる。
比較例5は、AZ31合金にカルシウムを0.8質量%添加した合金を、試料表面温度480℃で圧延した結果である。0.5質量%を超えるカルシウムを添加した合金は、高温で圧延を行っても、エリクセン値は7.0未満となる。
実施例1及び実施例2は、AZ31合金にカルシウムを0.1質量%添加した合金を、所定の試料表面温度で圧延した結果である。試料の組成を適当な組成に設定し、適切な条件で圧延を行うことにより、7.0以上のエリクセン値と1.0未満の面内異方性を示す板材を創製することができる。
実施例3及び実施例4は、AZ51合金にカルシウムを0.1質量%添加した合金を、所定の試料表面温度で圧延した結果である。試料の組成を適当な組成に設定し、適切な条件で圧延を行うことにより、7.0以上のエリクセン値と1.0未満の面内異方性を示す板材を創製することができる。
実施例5は、AZ31合金にカルシウムを0.3質量%添加した合金を、所定の試料表面温度で圧延した結果である。試料の組成を適当な組成に設定し、適切な条件で圧延を行うことにより、7.0以上のエリクセン値と1.0未満の面内異方性を示す板材を創製することができる。
実施例6は、AZ31合金にカルシウムを0.1質量%添加した合金を、所定の試料表面温度で圧延した結果である。試料の組成を適当な組成に設定し、適切な条件で圧延を行うことにより、仕上げ圧延を行っても、7.0以上のエリクセン値と1.0未満の面内異方性を示す板材を創製することができる。
以上詳述したように、本発明は、冷間成形性と面内異方性を改善したマグネシウム合金板材及びその作製方法に係るものであり、本発明により、商用マグネシウム合金(Mg−Al−Zn−Mn系合金)に、微量(0.01〜0.5質量%)のカルシウムを添加した合金を、所定の試料表面温度(40℃〜566℃)まで昇温し、圧延率5%以上の範囲で熱間圧延を行い、圧延後に、焼鈍を行うことにより、易成形性マグネシウム合金板材を作製することができる。作製された板材は、アルミニウム合金なみの常温成形性を示し、優れた面内異方性を示す。本発明を利用すると、アルミニウム合金に匹敵する成形性と、優れた面内異方性を有するマグネシウム合金板材を低コストで作製することが可能であり、異方性と成形性を同時に改善したマグネシウム合金板材を作製することができる。本発明は、デジタルカメラ・ノートパソコン・PDA等、主に家電製品のプレス成形体を中心として積極的に適用することが可能である易成形性マグネシウム合金板材を提供するものとして有用である。

Claims (8)

  1. 質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下、Mn:0超〜1.0%以下、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延板の試料表面温度を、40〜566℃まで加熱し、その後に、総圧延率5%以上で熱間圧延し、熱間圧延後に、焼鈍を行うことにより、エリクセン値が少なくとも7.0以上、かつ、面内異方性の指標値(圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるランクフォード値と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるランクフォード値の差)が1.0未満(絶対値)である易成形性マグネシウム合金板材を作製することを特徴とする易成形性マグネシウム合金板材の製造方法。
  2. 質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0.4〜2.0%、Mn:0.01〜1.0%、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延板の試料表面温度を、40〜566℃まで加熱する、請求項1に記載の易成形性マグネシウム合金板材の製造方法。
  3. 焼鈍前に、圧延板の試料表面温度を300℃未満に設定し、総圧延率30%未満の範囲で仕上げ圧延を行う、請求項1又は2に記載の易成形性マグネシウム合金板材の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の方法で作製した易成形性マグネシウム合金板材であって、質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0超〜2.0%以下、Mn:0超〜1.0%以下、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延材であり、エリクセン値が少なくとも7.0以上、かつ、面内異方性の指標値(圧延方向と引張り方向が0°の条件で得られるランクフォード値と圧延方向と引張り方向が90°の条件で得られるランクフォード値の差)が1.0未満(絶対値)であることを特徴とする易成形性マグネシウム合金板材。
  5. 質量%で、Al:2.5〜7.2%、Zn:0.4〜2.0%、Mn:0.01〜1.0%、Ca:0.01〜0.5%含有し、残部がMg及び不可避不純物からなるMg合金圧延板である、請求項4に記載の成形性マグネシウム合金板材。
  6. 請求項1又は2に記載の方法において、焼鈍前に、圧延板の試料表面温度を300℃未満に設定し、総圧延率30%未満の範囲で仕上げ圧延を行うことにより作製したマグネシウム合金板材である、請求項4又は5に記載の易成形性マグネシウム合金板材。
  7. 請求項4から6のいずれかに記載の易成形性マグネシウム合金板材の成形体からなることを特徴とするマグネシウム合金製プレス成形体。
  8. 請求項7に記載のマグネシウム合金製プレス成形体からなることを特徴とするマグネシウム合金製部材。
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