JP5700379B2 - マグネシウム合金圧延材の製造方法及びマグネシウム合金圧延材並びにプレス成形体 - Google Patents

マグネシウム合金圧延材の製造方法及びマグネシウム合金圧延材並びにプレス成形体 Download PDF

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Description

本発明は、マグネシウム合金圧延材の製造方法、及び該製造方法を用いて製造したマグネシウム合金圧延材、並びに該圧延材をプレス加工したプレス成形体に関するものである。
マグネシウムは、実用構造金属材料中、最も低密度で、その密度は1.7g/cmである。該マグネシウムは、金属材料特有のリサイクルの容易性を有し、資源も豊富に存在することから、次世代の構造用軽量材料として高く注目されており、家電製品筐体や輸送機器構造部材に利用されている。現在、日本におけるマグネシウム製品の多くは、ダイキャストなどの鋳造法により製造されている。しかし、現状の鋳造法による生産手法には、鋳造欠陥を補うための後処理が必要であること、歩留りが低いこと、部材の強度・剛性に問題があること、などの問題が存在する。
一般的に、プレス成形は、歩留まりが高く、成形と同時に、製品の高強度・高靭性化を図ることができることから、マグネシウム製品の需要拡大の有効な手段と言える。マグネシウム合金を用いて製造されたマグネシウム合金圧延材から、プレス成形により、成形体を製造することができれば、薄肉、かつ高強度な成形体を、安価なプロセスで製造することが可能となり、当該マグネシウム製品に、多くの需要を見込むことができる。
一方、マグネシウム合金は、その結晶構造に起因して、常温で非底面すべりが殆ど活動しないことや、圧延と同時に強い(0002)面集合組織が形成されることに起因して、常温成形性が極めて低いこと、が問題となっている。
現在、幅広い分野で利用されているアルミニウム合金を用いて製造されたアルミニウム合金圧延材の常温成形性、すなわちエリクセン値は、5000系合金であると、8.3(5083−O材)であり、6000系合金であると、9.2(6061−T4材)であり、1000系合金であると、11.0(1100−O材)である(非特許文献1)。一方、マグネシウム合金圧延材の常温成形性、すなわちエリクセン値は、せいぜい2.0〜5.0である(非特許文献2)。
今後、マグネシウム合金圧延材の需要増加を見込むためには、該マグネシウム合金圧延材に、アルミニウム合金圧延材に匹敵する常温成形性、すなわち常温でのエリクセン値が、少なくとも7.0以上の特性を付与することが必要であり、当技術分野においては、優れた易成形性を有する、新しいマグネシウム合金圧延材の製造技術及びその製品を開発することが強く要請されている。
マグネシウム合金圧延材を、常温でプレス成形する手法としては、上述した集合組織を制御したマグネシウム合金圧延材を利用することが挙げられる。近年、本発明者らは、規定量の軽希土類元素、Zn、Mn、Zrを添加したマグネシウム合金、もしくは規定量のCa、Zn、Al、Mn、Zrを添加したマグネシウム合金を、特定の条件で、圧延及び焼鈍すると、(0002)面集合組織に、TD方向に約35度傾いた極が現れ、成形性が著しく改善し、エリクセン値が8.0以上になることを発見した(特許文献1)。この方法を利用すると、アルミニウム合金並の常温成形性を有するマグネシウム合金圧延材を製造することができる。
しかし、上述の方法でマグネシウム合金圧延材を製造するためには、軽希土類元素などの高価な元素を利用する必要があり、Mg−Al−Zn系やMg−Al−Mn系のマグネシウム合金圧延材と比較すると、製品コストは高くなる。また、上述の方法により得られるマグネシウム合金圧延材の(0002)面集合組織は、TD方向、すなわち圧延直角方向に約35度傾いた極を有するため、TD方向には、変形し易いが、RD方向、すなわち圧延方向には、相対的に変形しにくい。それゆえに、機械的特性の異方性を解消することが、マグネシウム合金圧延材の実用化に向けた課題となっている。
マグネシウム合金圧延材の集合組織を改質する別の手法としては、マグネシウム合金圧延材に、繰り返し曲げ加工を施す手法が提案されている。本手法は、Mg−Al−Zn系のマグネシウム合金圧延材に適用することができ、常温成形性を、アルミニウム合金圧延材程度であるエリクセン値6.5以上に高めることができる(特許文献2)。この手法は、Mg−Al−Zn系のマグネシウム合金圧延材の常温成形性を改善手法として注目されている。
しかし、繰り返し曲げ加工を施したマグネシウム合金圧延材は、その(0002)面集合組織に、RD方向に約45度傾いた極が現れるため、RD方向には変形し易いが、TD方向には、変形しにくいという性質を持つ。それゆえに、上述の特許文献1の場合と同様に、機械的特性の異方性を解消することが、上述の手法により製造されるマグネシウム合金圧延材の実用化に向けた課題となっている。また、本手法を実施するためには、繰り返し曲げ加工を行うための付帯設備を設置する必要があることも、該マグネシウム合金圧延材の実用化に際しての障壁となっている。
近年、本発明者らは、マグネシウム合金圧延材の集合組織を改質する他の手法として、Mg−Al−Zn系のマグネシウム合金でなる板材を、所定の試料温度、すなわち490℃〜566℃まで、短時間で、好ましくは5分未満で昇温し、圧延率5%以上で、好ましくは5〜50%の範囲で、熱間圧延を行い、その圧延後板材に対して焼鈍を行う手法を提案した(特許文献3)。本手法の原理は、圧延時の試料表面温度を450℃以上の高い温度に昇温して、非底面すべりの活動を活発化した状態で、圧延を行うことにある。
本手法により製造されるマグネシウム合金圧延材は、TD方向もしくはRD方向に大きく傾いた極を有しないため、上述の特許文献1及び特許文献2に記載の発明よりも異方性が少なく、(0002)面集合組織の相対強度が従来のマグネシウム合金圧延材よりも低くなって、アルミニウム合金圧延材並みの優れた常温成形性、すなわちエリクセン値7.0以上を示すものとなる。また、本手法は、軽希土類元素などの高価な元素を利用せず、既存圧延設備を流用して、成形性の優れたマグネシウム合金圧延材を低コストで製造できる技術として注目されている。
特開2010−013725号公報 特開2005−298885号公報 特開2010−133005号公報
アルミニウムハンドブック(第4版),軽金属協会編,軽金属協会発行,東京(1989)p.98 Y.Chino,H.Iwasaki,M.Mabuchi,Mater.Sci.Eng.A,466(2007)90−95 X.Li,P.Yang,L.−N.Wang,L.Meng,F.Cui,Mater.Sci.Eng.A517(2009)160−169 M.R.Barnett,M.D.Nave,C.J.Bettles:Mater.Sci.Eng.A386(2004)205−211 F.J.Humphreys and M.Hatherly:Recrystallization and Related Annealing Phenomena,2nd edition,Elsevier,Oxford(2004)pp.293−304
上述の特許文献3の発明では、試料の組成、試料の加熱時間、試料の加熱温度、試料の総圧延率を規定している。しかしながら、マグネシウム合金圧延材の圧延プロセスには、圧延ロールの表面温度など、他に重要な操作パラメータがあり、前記規定以外の諸条件の変動により、得られたマグネシウム合金圧延材が優れた常温成形性を発現しない場合があり、それが実用化に際しての問題となっている。
本発明は、上述の解決課題に鑑み、Mg−Al−Mn系あるいはMnを微量含むMg−Al−Zn系のマグネシウム合金圧延材を、高い歩留まりで製造できるマグネシウム合金圧延材の製造方法、及びアルミニウム合金圧延材と同程度の常温成形性を有し、宇宙・航空材料・電子機器材料、自動車部材などの幅広い分野で利用できる、前記製造方法を用いて製造されたマグネシウム合金圧延材、並びに該マグネシウム合金圧延材をプレス加工されたプレス成形体の提供を目的とするものである。
本発明者らは、上述の従来技術における問題を解決できる新しい技術を開発することを目標として鋭意研究開発を積み重ねた結果、圧延に供する板材の表面温度及び該表面温度にする昇温時間を適正化し、かつ該板材の圧延に用いる圧延ロールの表面温度を適正化し、そして、該板材を圧延し、該圧延後の板材を焼鈍することにより、アルミニウム合金圧延材と同程度の常温成形性を有するマグネシウム合金圧延材が高い歩留まりで製造可能となることを見出し、本発明に到達した。
上述した課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)質量%で、アルミニウム(Al)を2.0〜8.0%、マンガン(Mn)を0〜1.0%以下(0を含まず)含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなる板材を用い、該板材の表面温度を予め8分未満で480〜566℃とし、かつ該板材を圧延する圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃とした後に、該板材を少なくとも総圧延率5%以上で圧延し、該圧延による圧延後板材に300〜450℃にて10分以上の焼鈍条件で焼鈍を行うことにより、平均結晶粒径が30μm未満であり、XRD法(シュルツの反射法)による測定で、(0002)極点図の正規化したRD−TD面の板厚中央部における(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満(但し、RD:圧延方向、TD:板幅方向)で、室温エリクセン値が7.0以上であることを特徴とするマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(2)板材が、さらに亜鉛(Zn)を0.2〜2.0質量%含有する、前記(1)に記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(3)前記圧延ロールの表面温度を予め60〜220℃とする、前記(1)又は(2)に記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(4)外部加熱装置を用いて、前記圧延ロールの表面を昇温して所定の温度とする、前記(1)から(3)のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(5)前記圧延ロール内部に熱源を設置して、前記圧延ロールの表面を昇温して所定の温度とする、前記(1)から()のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(6)前記板材を総圧延率15%以上で圧延する、前記(1)から(5)のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(7)前記板材の表面温度を予め5分未満で昇温して所定の温度とする、前記(1)から(6)のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(8)前記(1)から(7)のいずれかに記載の製造方法を、全圧延プロセスの一部に含むことを特徴とするマグネシウム合金圧延材の製造方法。
(9)前記圧延後板材の表面温度を予め8分未満で480〜566℃とし、かつ該板材を圧延する圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃とした後に、該板材を少なくとも総圧延率5%以上で圧延を施す操作を行うことにより、該圧延後板材が、焼鈍前に双晶を含む変形組織を有するようにする、請求項1から8のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
10)前記(1)から()のいずれかに記載の製造方法によって製造されたマグネシウム合金圧延材であって、
質量%で、アルミニウム(Al)を2.0〜8.0%、マンガン(Mn)を0〜1.0%以下(0を含まず)含有し、あるいは、さらに亜鉛(Zn)を0.2〜2.0%含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなり、平均結晶粒径が30μm未満であり、XRD法(シュルツの反射法)による測定で、(0002)極点図の正規化したRD−TD面の板厚中央部における(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満(但し、RD:圧延方向、TD:板幅方向)で、室温エリクセン値が7.0以上である、ことを特徴とするマグネシウム合金圧延材。
11)前記(10)に記載のマグネシウム合金圧延材が所定の形態にプレス加工された成形体からなることを特徴とするプレス成形体。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)Mg−Al−Mn系合金あるいはMnを微量含むMg−Al−Zn系合金でなる、成形性に優れたマグネシウム合金圧延材を製造することができる。
(2)具体的には、得られたマグネシウム合金圧延材は、平均結晶粒径が微細で、すなわち30μm未満であり、XRD法(シュルツの反射法)による測定で、(0002)極点図の正規化したRD−TD面の板厚中央部における(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満で、室温エリクセン値が7.0以上であり、優れた常温成形性を示すものとなる。
(3)本発明を利用すると、資源枯渇・価格高騰が懸念される希土類元素を利用せずに、また、既存設備を利用して、優れた常温成形性を有するマグネシウム合金圧延材を、歩留まりの高いプロセスで、低コストで、製造することができる。
(4)本発明を利用すると、幅広い用途に適用可能な、機械的特性の異方性が少ない、成形性に優れたマグネシウム合金圧延材を提供することができる。
(5)本発明のマグネシウム合金圧延材は、成形性に優れているため、プレス加工による成形性が良く、よって、簡易、かつ容易にプレス成形体を製造することができ、また、該プレス成形体からなる筐体などの物品の製造が容易となる。
実施例にて製造したAZ31B合金圧延材の、焼鈍前後の(0002)面集合組織とエリクセン値を示したものであり、[比較例1]は、比較例1で製造した試料の結果を、[実施例1]は、実施例1で製造した試料の結果を、[比較例2]は、比較例2で製造した試料の結果をそれぞれ示す。 実施例にて製造したAZ31B合金圧延材の、RD−ND面の光学顕微鏡による組織観察の結果であって、焼鈍前後の組織をそれぞれ示したものであり、[比較例1]は、比較例1で製造した試料の結果を、[実施例1]は、実施例1で製造した試料の結果を、[比較例2]は、比較例2で製造した試料の結果をそれぞれ示す。
本発明のマグネシウム合金圧延材の製造方法において、特に重要な技術的特徴は、圧延に供する板材の表面温度及び該表面温度にする昇温時間を適正化し、かつ該板材の圧延に用いる圧延ロールの表面温度を適正化し、そして、該板材を圧延することにある。具体的には、圧延に供する板材の表面温度を予め8分未満、好ましくは5分未満で、480〜566℃に昇温しておき、かつ圧延に用いる圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃、好ましくは60〜220℃に昇温しておく。このようにして前記板材を圧延した圧延後板材に対して焼鈍を行うことにより、成形性に優れた本発明のマグネシウム合金圧延材を得ることができる。
本発明において、圧延に供する前記板材には、質量%で、アルミニウム(Al)を2.0〜8.0%、マンガン(Mn)を0〜1.0%以下(0を含まず)含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなる前記板材が適用されるが、さらに、亜鉛(Zn)を0.2〜2.0質量%含有する板材も適用できる。
前記板材を圧延する本発明の製造方法において、焼鈍前の前記圧延後板材の組織は、双晶を含む変形組織を示し、前記圧延後板材を焼鈍した焼鈍後板材の組織は、平均結晶粒径30μm未満の微細組織を示すものとなる。このような組織を有する前記焼鈍後板材は、XRD法(シュルツの反射法)による測定で、(0002)極点図の正規化したRD−TD面の板厚中央部における(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満で、室温エリクセン値が7.0以上である優れた常温成形性を発現するものとなり、すなわち、本発明のマグネシウム合金圧延材となる。ここで、室温は、一般に使用される用語としての常温と同意であってよい。
また、前記本発明のマグネシウム合金圧延材は、優れた常温成形性を有するため、簡易、かつ容易にプレス加工できることから、該圧延材をプレス加工して本発明のプレス成形体を容易に製造することができ、マグネシウム合金の優れた特性を活かした多様な機械成形製品を提供できるようになる。
上述した圧延後板材や焼鈍後板材に関し、(0002)面集合組織(結晶方位分布)をX線回折(シュルツの反射法)で測定し、(0002)面からのX線の回析強度−結晶の軸の配向の強さに対応−を相対的な強度値として求め、例えば(0002)極点図に表して相対強度値の分布パターンやピーク強度値を知得することができる。こうして得た情報に基いて、種々に条件を変更して製造した圧延後板材や焼鈍後板材に関して、その集合組織のランダム化の程度、つまり異方性の弱化の程度などを比較対比することができる。
ここで、「相対強度」とは、内部規格によるものである。本発明で用いた集合組織解析には、すべて内部規格を適用している。内部規格とは、被験試料自身の強度データを使用してデータを規格する手法であり、該内部規格の定義については、例えば、RIGAKU X線マニュアル、Windows(登録商標)版 Cat.No.9258J102/P101,RINT 2000/PCソフトウェア 正極点分析(Ver.2.0)取扱説明書Manual No.MJ13203B05に説明がある。
X線回折(シュルツの反射法)による測定について、以下にその概略を補足しておく。該測定は、被測定試料を該試料面の垂直軸、すなわち法線の周りに、また水平軸の周りに回転可能なホルダを調整し、目的の反射の回折条件を満たすブラッグ角、及び測定したい極のブラッグ角に、該試料を固定した後、ホルダを垂直軸と水平軸の周りにそれぞれ角度α、βで回転し、そのときの回折強度を測定するものである。測定された回折強度は、その極の密度(極密度)を現し、試料の厚さなどによって補正を要する場合は常識的補正を経て、求められた極密度を等高線でα角、β角についてプロットすることで、上述した極点図を得ることができる。
本発明の製造方法、並びに該製造方法において圧延に供するマグネシウム合金製の板材について、以下にさらに詳細に説明する。
本発明の製造方法では、上述したように、質量%で、アルミニウム(Al)を2.0〜8.0%、マンガン(Mn)を0〜1.0%以下(0を含まず)含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなる板材を、あるいは、さらに亜鉛(Zn)を0.2〜2.0質量%含有する板材を、圧延に供する。市場に流通している汎用マグネシウム合金の中で、前記化学成分に該当するものとしては、AZ31B、AZ61、AZ80、AM50、AM60などが挙げられる。マグネシウムは、前述したように、実用構造金属材料中で最も低密度であり、金属材料特有のリサイクルの容易性を有し、資源も豊富に存在することから、次世代の構造用軽量材料として好適である。
アルミニウム(Al)は2.0〜8.0%、マンガン(Mn)は0〜1.0%以下(0を含まず)であるのが良い。これは、該範囲でAlを含有すると有意の固溶強化が達成され、また、該範囲でAl、Mnを含有するとMg合金内部にAl−Mn系金属間化合物が析出されるため、合金として好適な強度を持たせることができるからである。なお、Alの含有量が8.0%を超えると熱間加工性が低下し、2.0%未満であると好適な強度を持たせ難くなるため、避けるべきである。また、Mnの含有量が1.0%を超えると、金属間化合物が粗大化して強度が低下しやすいため、避けるべきである。
また、さらに亜鉛(Zn)を0.2〜2.0質量%含有することができる。これは、該範囲でさらにZnを含有すると、Alと同様に、強度などの機械的性質の向上に寄与することができるからである。なお、Znの含有量が、2.0%を超えると、熱間加工性が低下するため、避けるべきである。
本発明者らは、上述したマグネシウム合金からなる板材を用いて、詳細かつ系統的な実験を試みた結果、圧延に供する前記板材を、該板材の表面温度を予め480〜566℃に8分未満で、より好ましくは5分未満で昇温し、かつ圧延に用いる圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃に、より好ましくは60〜220℃に昇温した上で、圧延し、その圧延後板材に対して焼鈍を行うことによって、焼鈍前の圧延後板材に形成された双晶を含む変形組織が、焼鈍中の再結晶に伴って(0002)面集合組織が弱化し、焼鈍後に優れた常温成形性が発現することを見出した。
本発明において、圧延に供する板材の表面温度を予め480〜566℃に8分未満で昇温するのは、該板材自体を、圧延される瞬間に非底面すべりが滑動できる450℃以上の温度域に保持し、これにより非底面転位を変形組織の粒界に蓄積させるためである。予め昇温する該板材の表面温度の下限値を480℃以上に規定するのは、圧延時には圧延ロールとの接触により板材の表面温度が低下することを考慮し、本発明者らが得た知見に基いて、その温度低下の相当分だけ該板材の表面温度を高くすべきと考えたからである。また、上限値を566℃以下に規定するのは、それを超える温度まで該板材を昇温した場合には、該板材が発火して燃焼しやすくなるからである。
なお、特許文献3では、圧延に供する板材の表面温度を490〜566℃に昇温することを規定したが、本発明では、圧延に供する板材の表面温度を480〜566℃に昇温すると規定した。両者は、下限値において、10℃の温度差がある。これは、本発明において、圧延に供する板材の表面温度と圧延ロールの表面温度との関係を適正化したことによって、該下限値を10℃低くした場合であっても、圧延加工中の板材を前記450℃以上の温度域に保持でき、非底面すべりが活動する条件での圧延を可能としたことによる。
また、本発明では、圧延後板材の組織を異常粒成長が抑制された組織にするべく、圧延前に板材の表面温度を昇温するに当たり、なるべく短時間で、好ましくは8分未満で、より好ましくは5分未満で、目的とする温度に昇温する。これにより、昇温中に板材の組織において異常粒の成長が起こらないようにできる。圧延に供する板材の表面温度を、短時間で昇温する手法としては、例えば昇温に用いる加熱炉の温度を高めに設定しておく簡易な方法や、急速加熱法、すなわち通電加熱や赤外線加熱などを利用する方法がある。なお、板材を昇温する場合、固相線温度である566℃を超えると溶解するため、この温度を超えないようにするべきである。
上述した圧延に供する板材の表面温度とともに、圧延中の板材の温度状態に大きな影響を及ぼす、圧延に用いる圧延ロールの表面温度は重要である。本発明においては、圧延ロールの表面温度は予め50〜250℃にする。これは、上述したように、圧延される瞬間の板材を非底面すべりが滑動する450℃以上の温度域に保持するためであって、圧延に供する板材の表面温度との関係、並びに圧延ロールの表面に肌荒れを生じない表面状態を考慮し、圧延に用いる圧延ロールの表面温度を適正な範囲として規定した。
圧延ロールの表面温度を50℃未満に設定すると、圧延に供する板材の表面温度を予め480〜566℃に短時間で昇温しても、圧延中の圧延ロールとの接触により、該板材の表面温度が450℃よりも低い温度に低下してしまう。このため、この条件では、圧延中に非底面すべりの活動が低下し、その結果、非底面転位の活動が抑制され、底面転位が粒界や双晶界面に蓄積されるようになり、一方、高密度の非底面転位が、粒界、双晶界面に蓄積され難くなって、焼鈍に際して、温間圧延後の板材に近似の再結晶挙動が現れ、その結果として、母材と異なる方位を有する再結晶粒の生成が不十分になってしまう。
また、圧延ロールの表面温度を250℃を超える温度に設定すると、圧延中に再結晶が起こり、高密度の非底面転位を、粒界や双晶界面に蓄積することが困難になる。すなわち、この条件では、圧延後の焼鈍過程において静的再結晶を起こすことができなくなり、母材とは異なる方位を有する再結晶粒を生成することが困難になり、また、圧延ロールの表面に肌荒れや微細なクラックを生じ、場合によっては表面剥離のような重篤な不具合を生じる可能性が高まる。
圧延ロールの表面を昇温する手法としては、圧延ロールの直近に配置した熱風ドライヤー、ガスバーナー、抵抗炉などの外部加熱装置を用いる手法がある。また、圧延ロール内部に熱源としてSiC発熱帯や加熱流体などを配置し、圧延ロールの表面に限らず昇温する手法もあり、製造条件に応じて選択することができる。
実際に、圧延ロールの表面温度を50℃未満である常温の30℃とし、板材の表面温度を予め前記温度範囲に昇温した試料を用いて圧延を行った。その結果を、後述する[比較例1]の結果として図2に示すが、焼鈍前の試料の組織には、双晶を含む変形組織が確認された。このため、焼鈍に伴う集合組織強度はやや弱化するものの不十分であって、アルミニウム合金圧延材と同程度の優れた常温成形性であるエリクセン値7.0以上を発現させることができなかった。
また、圧延ロールの表面温度を250℃を超える300℃とし、板材の表面温度を予め前記温度範囲に昇温した試料を用いて圧延を行ったところ、これを後述する[比較例2]の結果として図2に示すように、焼鈍前の試料の組織には、双晶を含む変形組織を確認されなかった。これは、圧延中によって試料に再結晶が起こったことを示唆しており、転位の再配列に伴い、転位密度が減少したことを示している。この転位密度に関しては、図2に示すように、圧延ロールの表面温度を、常温の30℃とした後述する[比較例1]、並びに90℃とした[実施例1]と、300℃とした[比較例2]とを比較し、[比較例1]並びに[実施例1]では、双晶を含む変形組織が残っており、[比較例2]よりも試料内部の転位密度が高いと考えることができる。
変形組織に関して、Liら(非特許文献3)及びBarnettら(非特許文献4)は、冷間圧延に供したMg合金の組織には、双晶を含む変形組織が形成され、その試料を焼鈍に供すると、双晶を核として、再結晶粒が生成することを報告している。これらの知見は、変形組織が、再結晶粒を生成するための核になることを示唆している。
上述したように、前記マグネシウム合金でなる板材を用いて、圧延に用いる圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃とし、かつ圧延に供する板材の表面温度を予め上述した温度に昇温した上で、圧延を行うと、圧延中に該板材が非底面すべりが活動できる450℃以上の温度域に保持できるため、圧延中に非底面転位が粒界もしくは双晶界面に高密度に蓄積された変形組織を形成することができる。そして、上述した変形組織に関する知見からしても、その圧延後板材を焼鈍すると、高密度の非底面転位を吸収した再結晶核が生成されることが期待できる。なお、圧延ロールの表面温度は、予め昇温する板材の表面温度との関係を考慮の上、圧延中の板材や圧延ロールの表面肌の状態がより安定しやすい60〜220℃にすることが望ましい。
例えば、圧延後板材において、粒界、双晶界面に高密度の転位が蓄積されている場合は、焼鈍に伴って静的再結晶が生じる(非特許文献5)。また、一般に、圧延に供する前記板材の表面温度を常温の30℃〜200℃に昇温して圧延した場合は、柱面<a>すべりや錐面<c+a>すべり(非底面すべり)の臨界分解せん断応力(CRSS)が底面<a>すべりのCRSSよりも十分大きいため、非底面すべりは殆ど活動できない。しかし、前記板材の表面温度を450℃以上に昇温して圧延した場合は、非底面すべりのCRSSが底面<a>すべりのCRSSとほぼ同じ値となるため、非底面すべりが活発に活動するようになる(特許文献3)。それゆえに、前記板材の表面温度を450℃以上に昇温して圧延を行うと、圧延変形粒に非底面すべりが活発に活動するため、温間圧延と比較して、高密度の非底面転位が粒界、双晶界面に蓄積されるようになる。
圧延中に板材を表面温度150〜300℃で圧延を行う温間圧延では、本発明とは異なり、一般に、高密度の底面転位が、粒界もしくは双晶界面に蓄積されると考えられる。このように、高密度の底面転位を蓄積した粒界もしくは双晶界面では、焼鈍時に、母材と同じ方位を有する再結晶粒がしばしば生成してしまう。これに比べ、上述したように高密度の非底面転位を吸収した再結晶核を生成させた場合は、該再結晶核が底面転位を多く吸収した再結晶核とは異なる粒界傾角を示し、結果として、母材とは異なる方位の再結晶粒を数多く生成する。
圧延中に板材を450℃以上の温度域に保持して圧延を行った場合の熱間圧延では、圧延加工中に底面すべりと一緒に非底面すべりの活動が活発に起こり、従来の温間圧延では得られなかった、非底面転位の蓄積が、粒界もしくは双晶界面で発生する。非底面転位が高密度に蓄積された板材は、底面転位が高密度に蓄積された温間圧延による板材とは異なる種類の転位を粒界に蓄積することができる。このため、圧延後板材を焼鈍すると、温間圧延の場合とは異なる核生成挙動が起こり、もしくは核生成直後に温間圧延の場合とは異なる結晶回転が起こり、母材とは異なる方位の再結晶粒が生成し、結果として、ランダムな集合組織が形成される。
上述したように、非底面転位を高密度に吸収した粒界もしくは双晶界面では、底面転位を高密度に吸収した粒界もしくは双晶界面とは異なる種類の転位が蓄積されるため、焼鈍時に、母相とは全く異なる方位を有する再結晶粒が形成される。それゆえに、後述する[実施例1]で観察された焼鈍に伴う集合組織強度の低下は、焼鈍に伴い、高密度の非底面転位を蓄積した粒界もしくは双晶界面を起点として、母材とは異なる方位の再結晶粒が生成した結果であると考えることができる。
本発明において、焼鈍中に、圧延後板材の集合組織強度を弱化させるためには、上述した圧延中に、十分な塑性変形を付与し、圧延後板材の内部に、双晶を含む変形組織もしくは高密度転位を蓄積する必要がある。そのため、上述した圧延において、少なくとも総圧延率5%以上、好ましくは15%以上の圧延加工を行う必要がある。
圧延後板材中の結晶粒の異常粒成長を極少化するためには、圧延に供する板材を、圧延前から圧延中にかけて、高温に晒す機会をなるべく減らすことが効果的である。例えば所定に近い厚みまでは、冷間圧延や温間圧延あるいは480℃に近い低温側の表面温度に昇温して熱間圧延を行い、最終的な圧延に限って、本発明を適用して圧延を行うことで、圧延後板材中の結晶粒の異常粒成長を極少化することができる。
また、本発明においては、上述した圧延を行った後の圧延後板材に蓄積された双晶を含む変形組織や高密度転位を利用して集合組織強度を弱化するのであるが、そのためには、上述した圧延後板材に対して焼鈍、すなわち完全焼なましを行う必要がある。具体的には、300〜450℃にて10分以上の熱処理を行うことが好ましい。450℃を超えて熱処理を行うと、結晶粒の異常粒成長が起こる恐れがあるため、留意すべきである。
以上、本発明者らの一連の研究開発から得られた知見より、質量%で、アルミニウム(Al)を2.0〜8.0%、マンガン(Mn)を0〜1.0%以下(0を含まず)含有し、あるいは、さらに亜鉛(Zn)を0.2〜2.0%含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなる板材を用い、該板材の表面温度を予め8分未満で、好ましくは5分未満で480〜566℃とし、かつ、該板材を圧延する圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃、好ましくは60〜220℃とした後に、該板材を少なくとも総圧延率5%以上、好ましくは15%以上で圧延し、該圧延による圧延後板材に焼鈍を行うことによって、前記板材は、組織が微細、すなわち平均結晶粒径30μm未満で、(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満である板材を、低コスト、かつ歩留まりの高いプロセスで製造することができる。
こうして得られたマグネシウム合金でなる板材は、常温の30℃で、アルミニウム合金圧延材に匹敵する成形性、すなわち室温エリクセン値で少なくとも7.0以上を有してなる、優れた常温成形性を示す本発明のマグネシウム合金圧延材となる。ここでは、マグネシウム合金圧延材の成形性を表す指標として、エリクセン値を採用した。このエリクセン値を求めるエリクセン試験とは、JIS−B7729及びJIS−Z2274に準ずる試験を意図するものである。
また、本発明のマグネシウム合金圧延材は、XRD法(シュルツの反射法)による測定で、(0002)極点図の正規化したRD−TD面の板厚中央部における(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満(但し、RD:圧延方向、TD:板幅方向)である、(0002)面集合組織を有する。実際には、[比較例1]として後述するように、相対強度が5.0未満の値を示していても、マイクロクラックなどの特別な事象が要因となって、優れた常温成形性、すなわち室温エリクセン値7.0未満が発現しない場合もある。しかしながら、優れた常温成形性、すなわち室温エリクセン値7.0以上を示すマグネシウム合金圧延材は、(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満の値を示すものとなる。
なお、マグネシウム合金圧延材の表層部と中央部の(0002)面集合組織の相対強度は異なる値を示し、一般的に、表層部で、強い相対強度が測定される。そこで、本発明においては、相対強度が最も弱くなる領域である中央部において、RD−TD面の(0002)面集合組織を測定した際に検出されるピーク強度を、上述のように(0002)面集合組織の相対強度として採用した。
次に、本発明について、実施例と比較例(実施例1〜16、比較例1〜3)に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1〜2]と[比較例1〜2]
[実施例1]、[実施例2]と、[比較例1]、[比較例2]では、評価のための試料であるAZ31Bの製造を行うために、AZ31B合金;組成が、質量%で、Mg−2.7%Al−0.8%Zn−0.4%Mnを、供試材とした。圧延前の試料の形状は、80×110×5.0mmであった。圧延には、圧延ロール直径が160mm、圧延ロール幅が250mmの2段圧延機を利用し、圧延ロールの表面温度を、所定条件の温度の常温〜300℃に設定した上で、圧延を行った。圧延ロールの回転速度は、10m/minとした。
各試料の圧延条件などは、表1に示す通りである。試料を、予め470℃に保持したマッフル炉に投入し、その表面温度が480℃よりも低い450℃に到達した時点で試料を取り出し、1パス当たり21%の圧延率で圧延を行った。同じ圧延スケジュールで、計6回の圧延を行い、当初の厚み5.0mmの試料を1.26mmまで圧延した。ここまでの圧延が、表1に示す圧延ステップ1である。
次に、試料を、予め560℃に保持したマッフル炉に投入し、その表面温度が本発明で規定する480〜566℃の範囲内となる525℃に到達した時点で試料を取り出し、即時、1パスで21%の圧延率で圧延を行い、厚み1.0mmの板材を得た。この圧延が、表1に示す圧延ステップ2である。試料の表面温度が本発明で規定する480〜566℃の範囲内となる圧延における総圧延率は21%である。
上述した圧延ステップ1、2においては、試料の表面温度を470℃以上として行った7パスの圧延による総圧延率は80%となる。なお、圧延ステップ1、2では、圧延パス毎に、試料を、NDを軸として180°回転させるリバース圧延により実施した。また、圧延ステップ2の後、つまり最終圧延後には、前記板材に対し、350℃、キープ時間60分間の条件で、焼鈍を行った。
Figure 0005700379
[実施例3〜9]
[実施例3]〜[実施例9]では、評価のための試料であるAZ61の製造を行うために、AZ61合金;組成が、質量%で、Mg−5.9%Al−0.5%Zn−0.3%Mnを、供試材とした。圧延前の試料の形状は、80×140×2.0mmであった。圧延には、圧延ロール直径が160mm、圧延ロール幅が250mmの2段圧延機を利用し、圧延ロールの表面温度を、所定条件の温度の60〜210℃に設定した上で、圧延を行った。圧延ロール回転速度は、10m/minとした。
各試料の圧延条件などは、表1に示す通りである。試料を、予め540℃もしくは500℃に保持したマッフル炉に投入し、その表面温度が505℃もしくは480℃に到達した時点で試料を取り出し、1パス当たり26%の圧延率で圧延を行った。同じ圧延スケジュールで、計3回の圧延を行い、当初の厚み2.0mmの試料を圧延し、厚み0.8mmの板材を得た。この圧延が、表1に示す圧延ステップ1である。試料の表面温度が本発明で規定する480〜566℃の範囲内となる圧延における総圧延率は、59.5%である。この圧延ステップ1では、圧延を、圧延パス毎に、試料を、NDを軸として180°回転させるリバース圧延により実施した。また、圧延ステップ1の後、つまり最終圧延後には、前記板材に対し、350℃、キープ時間60分間の条件で、焼鈍を行った。
[比較例3]と[実施例10]〜[実施例16]
[比較例3]と[実施例10]〜[実施例16]では、評価のための試料であるAM60の製造を行うために、AM60合金;組成が、質量%で、Mg−6.2%Al−0.4%Mnを、供試材とした。圧延前の試料形状は、80×140×2.0mmであった。圧延には、圧延ロール直径が160mm、圧延ロール幅が250mmの2段圧延機を利用し、圧延ロールの表面温度を、所定条件の温度の常温〜210℃に設定した上で、圧延を行った。圧延ロール回転速度は、10m/minとした。
各試料の圧延条件などは、表1に示す通りである。試料を、予め500℃に炉温を保持したマッフル炉に投入し、その表面温度が本発明で規定する480〜566℃の範囲の下限となる480℃に到達した時点で試料を取り出し、即時、1パス当たり26%の圧延率で圧延を行った。同じ圧延スケジュールで、計2回の圧延を行い、当初の厚み2.0mmの試料を1.1mmまで圧延した。ここまでの圧延が、表1に示す圧延ステップ1である。
次に、試料を、予め575℃もしくは555℃に保持したマッフル炉に投入し、その表面温度が本発明で規定する480〜566℃の範囲内となる545℃もしくは520℃に到達した時点で試料を取り出し、即時、1パスで27%の圧延率で圧延を行い、厚み0.8mmの板材を得た。この圧延が、表1に示す圧延ステップ2である。試料の表面温度が本発明で規定する480〜566℃の範囲内となる圧延における総圧延率は27%である。
上述した圧延ステップ1、2においては、試料の表面温度を470℃以上として行った3パスの圧延による総圧延率は60%となる。なお、圧延ステップ1、2では、圧延パス毎に、試料を、NDを軸として180°回転させるリバース圧延により実施した。また、圧延ステップ2の後、つまり最終圧延後には、前記板材に対し、350℃、キープ時間60分間の条件で、焼鈍を行った。
上述のようにして製造した板材、つまりマグネシウム合金圧延材の常温成形性を評価するために、エリクセン試験を実施した。エリクセン試験は、JIS−B7729及びJIS−Z2247に準拠して実施した。なお、ブランク形状は、板材形状の都合上φ60mm、その厚みは1mmもしくは0.8mmとし、金型温度(試料温度)は30℃とし、成形速度は5mm/minとし、しわ押さえ力は10kNとし、潤滑剤にはグラファイトグリスを利用した。
前記マグネシウム合金圧延材の(0002)面集合組織を、XRD法(シュルツの反射法)により測定し、前記、内部規格を用いて規格化した(0002)面の集合組織の相対強度を求めた。正規化した(0002)面の集合組織強度を求めた。測定に際しては、試料となるそれぞれのマグネシウム合金圧延材からφ34mmの円板を切り出し、RD−TD面を、厚み0.4mm〜0.5mmまで面研削した上で、#2400のSiC研磨紙を用いて表面研磨し、測定用試料とした。
また、それぞれの前記マグネシウム合金圧延材のRD−ND面の組織を、光学顕微鏡により観察し、切片法(文献:A.W.Thompson:Metallography,Vol.28(1972),p.366参照)により、平均結晶粒径を算出した。得られた平均切片長さに、係数1.74を乗じた値を、平均結晶粒径とした。
各測定用試料の室温エリクセン値、集合組織強度、平均結晶粒径を、表2に示す。表2において、[比較例1]、[比較例2]及び[実施例1]、[実施例2]は、AZ31B合金の結果である。
圧延ロールの表面温度を、常温の30℃に設定した[比較例1]及び300℃に設定した[比較例2]では、集合組織強度が顕著な弱化を示さず、7.0未満のエリクセン値であった。一方、圧延ロール表面温度を、90℃に設定した[実施例1]及び150℃に設定した[実施例2]では、集合組織強度が顕著な弱化を示し、7.0以上のエリクセン値であった。なお、平均結晶粒径としては、いずれも30μm未満の微細結晶粒を有していた。
Figure 0005700379
また、本発明において特に重要な圧延ロールの表面温度の影響について、圧延ロールの表面温度に限り変更した[実施例1]、[比較例1]、[比較例2]を用いて説明する。
各試料について、焼鈍前後の(0002)面集合組織の相対強度分布である極点図とそのピーク強度値、並びに室温エリクセン値を、図1に示す。いずれの試料も、最終圧延において、試料の表面温度を、525℃まで、約2分で加熱した上で、圧延を行ったものである。
焼鈍前の(0002)面集合組織に注目すると、(0002)面の配向の度合いを示す集合組織強度は、いずれの試料も、6.0前後であり、集合組織強度の観点からは、各試料の違いを見出すことはできなかった。一方、焼鈍後の(0002)面集合組織に注目すると、圧延ロールの表面温度の差異に伴って、集合組織強度の変化に差が生じることを確認できた。
圧延ロールの表面温度を、常温のままとした[比較例1]の集合組織強度では、焼鈍後に3.6まで減少し、予め90℃とした[実施例1]の集合組織強度では、焼鈍後に2.8まで減少していた。しかし、圧延ロールの表面温度を予め300℃とした[比較例2]の試料では、焼鈍に伴う集合組織強度の弱化は確認できなかった。
それぞれの試料の室温エリクセン値は、圧延ロールの表面温度を、常温のままとした[比較例1]では、6.7であり、予め90℃とした[実施例1]では、8.8であり、予め300℃とした[比較例2]では、4.0であった。よって、この結果から、焼鈍中に生じる集合組織強度の弱化に応じて、試料、すなわちマグネシウム合金圧延材の常温成形性が改善することが確認できた。
以上のことからして、非底面すべりが活発に活動する温度である450℃以上まで、圧延に供する板材の表面温度を短時間で昇温した後に圧延を実施したとしても、圧延ロールの表面温度が適正化されていなければ、圧延後板材に対して焼鈍を実施しても集合組織強度の弱化が起きず、焼鈍後のマグネシウム合金圧延材には、優れた常温成形性が発現しないことが確認された。
また、表2において、[実施例3]〜[実施例9]は、AZ61合金を用いて上述と同様に評価した結果である。圧延ロールの表面温度を60〜210℃とした[実施例3]〜[実施例9]の集合組織強度は、顕著な弱化を示し、また、30μm未満の微細結晶粒を有し、7.0以上のエリクセン値となった。
また、表2において、[比較例3]及び[実施例10]〜[実施例16]は、AM60合金を用いて上述と同様に評価した結果である。圧延ロールの表面温度を常温の30℃とした[比較例3]では、7.0未満のエリクセン値となった。一方、圧延ロールの表面温度を60〜210℃とした[実施例10]〜[実施例16]の集合組織は、顕著な弱化を示し、また、30μm未満の微細結晶粒を有し、7.0以上のエリクセン値となった。
以上詳述した通り、本発明は、マグネシウム合金圧延材の製造方法及びマグネシウム合金圧延材並びにプレス成形体に係るものであり、本発明により、資源枯渇・価格高騰が懸念される希土類元素を利用せずに、既存の圧延設備を用い、異方性と成形性を同時に改善し、平均結晶粒径が30μm未満の微細組織を有し、(0002)面集合組織の強度は5.0未満となる、アルミニウム合金圧延材と同程度の常温成形性、すなわちエリクセン値で少なくとも7.0以上を有する、Mg−Al−Mn系あるいはMnを微量含むMg−Al−Zn系の優れた常温成形性を有するマグネシウム合金圧延材、並びに、これを用いたプレス成形体などを、簡易、かつ安価に製造できるようになる。そして、本発明により、例えばデジタルカメラ・ノートパソコン・PDAなどの家電製品に止まらず、宇宙・航空材料・電子機器材料、自動車部材などの幅広い分野で利用できる、マグネシウム合金圧延材やこれを用いたプレス成形体を安価に提供できるようになる。

Claims (11)

  1. 質量%で、アルミニウム(Al)を2.0〜8.0%、マンガン(Mn)を0〜1.0%以下(0を含まず)含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなる板材を用い、該板材の表面温度を予め8分未満で480〜566℃とし、かつ該板材を圧延する圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃とした後に、該板材を少なくとも総圧延率5%以上で圧延し、該圧延による圧延後板材に300〜450℃にて10分以上の焼鈍条件で焼鈍を行うことにより、平均結晶粒径が30μm未満であり、XRD法(シュルツの反射法)による測定で、(0002)極点図の正規化したRD−TD面の板厚中央部における(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満(但し、RD:圧延方向、TD:板幅方向)で、室温エリクセン値が7.0以上であることを特徴とするマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  2. 板材が、さらに亜鉛(Zn)を0.2〜2.0質量%含有する、請求項1に記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  3. 前記圧延ロールの表面温度を予め60〜220℃とする、請求項1又は2に記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  4. 外部加熱装置を用いて、前記圧延ロールの表面を昇温して所定の温度とする、請求項1から3のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  5. 前記圧延ロール内部に熱源を設置して、前記圧延ロールの表面を昇温して所定の温度とする、請求項1からのいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  6. 前記板材を総圧延率15%以上で圧延する、請求項1から5のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  7. 前記板材の表面温度を予め5分未満で昇温して所定の温度とする、請求項1から6のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の製造方法を、全圧延プロセスの一部に含むことを特徴とするマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  9. 前記圧延後板材の表面温度を予め8分未満で480〜566℃とし、かつ該板材を圧延する圧延ロールの表面温度を予め50〜250℃とした後に、該板材を少なくとも総圧延率5%以上で圧延を施す操作を行うことにより、該圧延後板材が、焼鈍前に双晶を含む変形組織を有するようにする、請求項1から8のいずれかに記載のマグネシウム合金圧延材の製造方法。
  10. 請求項1からのいずれかに記載の製造方法によって製造されたマグネシウム合金圧延材であって、
    質量%で、アルミニウム(Al)を2.0〜8.0%、マンガン(Mn)を0〜1.0%以下(0を含まず)含有し、あるいは、さらに亜鉛(Zn)を0.2〜2.0%含有し、残部がマグネシウム(Mg)及び不可避不純物からなり、平均結晶粒径が30μm未満であり、XRD法(シュルツの反射法)による測定で、(0002)極点図の正規化したRD−TD面の板厚中央部における(0002)面集合組織の相対強度が5.0未満(但し、RD:圧延方向、TD:板幅方向)で、室温エリクセン値が7.0以上である、ことを特徴とするマグネシウム合金圧延材。
  11. 請求項10に記載のマグネシウム合金圧延材が所定の形態にプレス加工された成形体からなることを特徴とするプレス成形体。
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