JP5590039B2 - ワイヤグリッド型偏光子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
ワイヤグリッド型偏光子は、光透過性基板上に複数の金属細線が互いに平行に配列した構造を有する。金属細線のピッチが入射光の波長よりも充分に短い場合、入射光のうち、金属細線に直交する電場ベクトルを有する成分(すなわちp偏光)は透過し、金属細線と平行な電場ベクトルを有する成分(すなわちs偏光)は反射される。
可視光領域で偏光分離能を示すワイヤグリッド型偏光子としては、以下のものが知られている。
(1)光透過性基板上に所定のピッチで金属細線が形成されたワイヤグリッド型偏光子(特許文献1参照)。
(2)光透過性基板の表面に所定のピッチで形成された複数の凸条の上面および側面が、金属または金属化合物からなる材料膜で被覆されて金属細線をなしているワイヤグリッド型偏光子(特許文献2参照)。
(3)表面に複数の凸条が所定のピッチで形成された光透過性基板の凸条に金属の板状体を形成し、金属細線としたワイヤグリッド型偏光子(特許文献4参照)。
(4)表面に複数の凸条が所定のピッチで形成された光透過性基板の凸条に金属層を形成し、金属細線としたワイヤグリッド型偏光子(特許文献3参照)。
(2)、(3)、(4)のワイヤグリッド型偏光子においては、金属細線が形成された面側(以下、表面側と記す。)とは反対側の面側(以下、裏面側と記す。)においてもS偏光の反射が起こる。ワイヤグリッド型偏光子の裏面側には、液晶表示装置であれば、液晶パネルが配置されるため、ワイヤグリッド型偏光子の裏面側で反射したS偏光が液晶パネルに入射すると、液晶パネルで表示される画像のコントラストが低下する。
(1)底部から頂部に向かうにしたがって幅がしだいに狭くなる複数の凸条が、該凸条間に形成される平坦部を介して互いに平行に、かつ所定のピッチで表面に形成された光透過性基板と、前記凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面の全部を被覆する、金属からなり、凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい金属層とを有する、ワイヤグリッド型偏光子。
(2)凸条の2つの側面を被覆する、金属からなり、2つの側面において凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい金属層を有する、(1)に記載のワイヤグリッド型偏光子。
(3)前記凸条の長さ方向に直交する断面形状が、三角形または台形である、(1)または(2)に記載のワイヤグリッド型偏光子。
(4)凸条の高さの半分の位置から底部までの金属層の被覆厚さの最大値をDa1とし、凸条の高さの半分の位置から頂部までの金属層の被覆厚さの最大値をDr1としたとき、Dr1>Da1であり、Dr1が20〜80nm、Da1が4〜25nmである、(1)または(2)に記載のワイヤグリッド型偏光子。
(5)Dr1/Da1が、2.5〜10である、(4)に記載のワイヤグリッド型偏光子。
(6)(2)に記載のワイヤグリッド型偏光子であって、凸条の長さ方向に沿った2つの側面に被覆された金属層の凸条の高さの半分の位置から底部までの金属層の被覆厚さの最大値をそれぞれDa1、Da2とし、凸条の高さの半分の位置から頂部までの金属層の被覆厚さの最大値をそれぞれDr1、Dr2としたとき、Dr1>Da1、かつDr2>Da2であり、Dr1が10〜45nm、Dr2が10〜45nm、Da1が4〜25nm、Da2が4〜25nm、である、ワイヤグリッド型偏光子。
(7)Dr1/Da1が、1.5〜6であり、Dr2/Da2が、1.5〜6である(6)に記載のワイヤグリッド型偏光子。
(8)金属層が、凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面に隣接する平坦部の一部を被覆する、(1)〜(7)のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
(9)凸条の高さHpが、250〜400nmである、(1)〜(8)のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
(10)下式から計算した偏光度が、99.5%以上である、(1)〜(9)のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
偏光度=((Tp−Ts)/(Tp+Ts)) 0.5 ×100
ただし、Tpは、表面p偏光透過率であり、Tsは、表面s偏光透過率である。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (a)
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+30 (b)
式(a)において、Ppは凸条間のピッチを、Dpbは凸条の底部の幅を、Hpは凸条の高さを示す。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (c)
tan(θL 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (d)
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+20 (e)
θL 1+1≦θL 2≦θL 1+20 (f)
式(c)および式(d)において、Ppは凸条間のピッチを、Dpbは凸条の底部の幅を、Hpは凸条の高さを示す。
(14)前記工程(2R1)および前記工程(2L1)を蒸着量が4〜25nmとなる条件で行い、前記工程(2R2)および前記工程(2L2)を蒸着量が10〜25nmとなる条件で行う、(12)に記載のワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
(15)前記凸条が、光硬化樹脂または熱可塑性樹脂からなり、インプリント法で形成される、(11)または(12)に記載のワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
本明細書において、「〜」とは、特段の定めがない限り、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法によれば、偏光度およびp偏光透過率が高く、裏面s偏光反射率が低いワイヤグリッド型偏光子を生産性よく製造できる。
本発明のワイヤグリッド型偏光子は、底部から頂部に向かうにしたがって幅がしだいに狭くなる複数の凸条が、該凸条間に形成される平坦部を介して互いに平行に、かつ所定のピッチで表面に形成された光透過性基板と、前記凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面を被覆する、金属または金属化合物からなり、凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい金属層とを有するものである。
光透過性基板は、ワイヤグリッド型偏光子の使用波長範囲において光透過性を有する基板である。光透過性とは、光を透過することを意味し、使用波長範囲は、具体的には、400nm〜800nmの範囲である。好ましくは、400nm〜800nmの範囲における平均光透過率が、85%以上の光透過性基板である。
凸条は、その長さ方向と光透過性基板の主表面とに直交する方向の断面の形状が長さ方向にわたってほぼ一定であり、複数の凸条においてもそれらの断面形状はすべてほぼ一定であることが好ましい。凸条の断面形状は、底部(すなわち光透過性基板の主表面)から頂部に向かうにしたがって幅がしだいに狭くなる形状である。具体的な断面形状としては、たとえば、三角形、台形、矩形状等が挙げられる。該断面形状は、角や辺(側面)が曲線状であってもよい。また、平行または略平行に光透過性基板の表面に形成された複数の凸条間のピッチの幅、すなわち平坦部の幅は、それぞれ一定であっても、あるいは一部あるいは全域に渡り異なる所定の幅としてもよい。
凸条の断面形状を、底部から頂部に向かうにしたがって幅がしだいに狭くなる形とすることにより、凸条の断面形状が矩形状である場合に比べて、金属層を形成した後の凸条の間隔を充分に確保でき、p偏光の高透過率を実現できる。
凸条に存在する金属層は、凸条の長さ方向に延びる所定の幅をもった線条をなしており、ワイヤグリッド型偏光子を構成する金属細線に相当する。
金属層は、凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面を被覆し、凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい。凸条の高さの半分の位置から頂部までを被覆する金属層が表面s偏光反射率の向上に寄与し、凸条の高さの半分の位置から底部までを被覆する金属層が裏面s偏光反射率の低下に寄与すると考えられる。
金属層は、裏面s偏光反射率がより低くなる点から、凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面の全部を被覆することが好ましい。
金属層は、凸条の頂部の一部もしくは全部を被覆してもよい。また、金属層は、凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面に隣接する平坦部の一部を被覆してもよい。
凸条の側面を被覆する金属層は、連続しているのが通例である。凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面は、金属層によって連続的に被覆されていることが好ましいが、製造上の問題等によりごく一部の側面が金属層によって被覆されない場合もある。該場合であっても、少なくとも一方の側面が金属層によってほぼ連続的に被覆されていれば、少なくとも一方の側面が金属層によって連続的に被覆されているとみなす。
凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい金属層が、凸条の片側の側面だけでなく両側の側面に形成されると、s偏光の透過率が抑制され、消光比を向上できる。
金属層の材料としては、可視光に対する反射率が高く、可視光の吸収が少なく、かつ高い導電率を有する点から、アルミニウム、アルミニウム系合金、銀、銀合金、クロム、クロム合金、マグネシウム、マグネシウム合金などが好ましく、アルミニウム、アルミニウム系合金が特に好ましい。
本発明のワイヤグリッド型偏光子は、表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成された光透過性基板を作製した後、凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい金属層を形成することによって製造される。
光透過性基板の作製方法としては、インプリント法(光インプリント法、熱インプリント法。)、リソグラフィ法等が挙げられ、凸条を生産性よく形成できる点および光透過性基板を大面積化できる点から、インプリント法が好ましく、凸条をより生産性よく形成できる点およびモールドの溝を精度よく転写できる点から、光インプリント法が特に好ましい。
(i)光硬化性組成物を基材の表面に塗布する工程。
(ii)複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたモールドを、溝が光硬化性組成物に接するように、光硬化性組成物に押しつける工程。
(iii)モールドを光硬化性組成物に押しつけた状態で放射線(たとえば、紫外線、電子線等。)を照射して光硬化性組成物を硬化させて、モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板を作製する工程。
(iv)光透過性基板からモールドを分離する工程。
なお、得られた、基材上の光透過性基板は、基材と一体のまま後述の金属層の形成を行うことができる。また必要により金属層の形成後に光透過性基板と基材を分離することができる。さらに、基材上に作製された光透過性基板を基材から分離した後、後述の金属層の形成を行うことができる。
(i)基材の表面に熱可塑性樹脂の被転写膜を形成する工程、または熱可塑性樹脂の被転写フィルムを作製する工程。
(ii)複数の溝が互いに平行にかつ一定のピッチで形成されたモールドを、溝が被転写膜または被転写フィルムに接するように、熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)または融点(Tm)以上に加熱した被転写膜または被転写フィルムに押しつけ、モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板を作製する工程。
(iii)光透過性基板をTgまたはTmより低い温度に冷却して光透過性基板からモールドを分離する工程。
なお、得られた、基材上の光透過性基板は、基材と一体のまま後述の金属層の形成を行うことができる。また必要により金属層の形成後に光透過性基板と基材を分離することができる。さらに、基材上に作製された光透過性基板を基材から分離した後、後述の金属層の形成を行うことができる。
金属層は、蒸着法で形成されることが好ましい。蒸着法としては、物理蒸着法(PVD)または化学蒸着法(CVD)が挙げられ、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法が好ましく、真空蒸着法が特に好ましい。真空蒸着法は、付着させる微粒子の光透過性基板に対する入射方向を制御することが容易であり、後述の斜方蒸着法を行うことが容易である。金属層の形成は、凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さくなるように選択的に金属または金属化合物を蒸着して形成する必要があるため、蒸着法としては、真空蒸着法による斜方蒸着法が最も好ましい。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (a)
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+30 (b)
式(a)において、Ppは凸条のピッチを、Dpbは凸条の底部の幅を、Hpは凸条の高さを示す。
本明細書において、「略直交し」また「略直交する」とは、方向Lと方向V1(または方向V2)のなす角度が85〜95度の範囲にあることを意味する。(なお、方向L、方向V1および方向V2については、図4参照。)
蒸着量は、凸条に金属層を形成する際に、凸条が形成されていない領域(すなわち平坦な平板部分)の表面に金属または金属化合物を蒸着して形成される金属層の厚さを意味する。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (c)
tan(θL 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (d)
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+20 (e)
θL 1+1≦θL 2≦θL 1+20 (f)
式(c)および式(d)において、Ppは凸条間のピッチを、Dpbは凸条の底部の幅を、Hpは凸条の高さを示す。
以下、本発明のワイヤグリッド型偏光子の実施形態を、図を用いて説明する。以下の図は模式図であり、実際のワイヤグリッド型偏光子は、図示したような理論的かつ理想的形状を有するものではない。たとえば、実際のワイヤグリッド型偏光子においては、凸条等の形状の崩れが多少あり、金属層の厚さの不均一も少なからず生じている。
なお、本発明における凸条および金属層の各寸法は、ワイヤグリッド型偏光子の断面の走査型電子顕微鏡像または透過型電子顕微鏡像において、5つの凸条および該凸条上の金属層における各寸法を測定し、5つの値を平均したものとする。
図1は、本発明のワイヤグリッド型偏光子の第1の実施形態を示す斜視図である。ワイヤグリッド型偏光子10は、断面形状が台形である複数の凸条12が、該凸条12間に形成される溝の平坦部13を介して互いに平行にかつ所定のピッチPpで表面に形成された光透過性基板14と、凸条12の第1の側面16を被覆する、金属または金属化合物からなる第1の金属層20であって、凸条12の高さの半分の位置(図1において点線Aで示す。)から底部までの被覆厚さの最大値が凸条12の高さの半分の位置から頂部19までの被覆厚さの最大値よりも小さい第1の金属層20とを有する。第1の金属層20は凸条12の長さ方向に伸びて金属細線を構成する。
Ppは、凸条12の底部の幅Dpbと、凸条12間に形成される平坦部13の幅との合計である。Ppは、300nm以下が好ましく、50〜250nmがより好ましい。Ppが300nm以下であれば、高い表面s偏光反射率を示し、かつ400nm程度の短波長領域においても高い偏光度を示す。また、回折による着色現象が抑えられる。また、Ppが50〜200nmであれば、蒸着によって各層を形成しやすい。
Dpbは、蒸着によって各層を形成しやすい点から、30〜100nmが好ましい。
凸条12の高さHpは、画像表示装置に用いた際のコントラストの点では、250〜1000nmがより好ましい。斜め方向から見た際のコントラスト低下を抑制するという点では、250〜400nmがさらに好ましい。
凸条12の高さHpは、波長分散が小さくなる点では、120〜300nmが特に好ましい。
また、Hpが80〜270nmであれば、蒸着によって第1の金属層20を形成しやすい。
第1の側面16の光透過性基板の平坦部をなす主表面に対する傾斜角θ1および第2の側面18の光透過性基板の平坦部をなす主表面に対する傾斜角θ2は、30〜80°が好ましい。θ1とθ2は、同じであってもよく、異なってもよい。より好ましくは、θ1とθ2のそれぞれの角度は45〜80°である。
光透過性基板14の厚さHsは、0.5〜1000μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。
第1の金属層20の、凸条12の高さの半分の位置から頂部19まで(凸条12の上半分。図1において点線Aから上の部分を示す。)の被覆厚さ(凸条12の幅方向の厚さ)の最大値Dr1は、20〜80nmが好ましい。20〜75nmが好ましく、35〜55nmがより好ましく、40〜50nmが特に好ましい。Dr1が20nm以上であれば、表面s偏光反射率が充分に高くなる。Dr1が80nm以下であれば、p偏光透過率が十分高くなる。
第1の金属層20の、凸条12の高さの半分の位置から底部まで(凸条12の下半分)の被覆厚さ(凸条12の幅方向の厚さ)の最大値Da1は、4〜25nmが好ましく、5〜22nmがより好ましい。Da1が4nm以上であれば、裏面s偏光反射率が充分に低くなる。Da1が25nm以下であれば、p偏光透過率が十分高くなる。
0.2×(Pp−Dpb)≦Dr1≦0.95×(Pp−Dpb) (m1)
Dr1が0.2×(Pp−Dpb)以上であれば、s偏光透過率が低くなって偏光分離能が充分に高くなり、かつ波長分散が小さい。Dr1が0.95×(Pp−Dpb)以下であれば、高いp偏光透過率を示す。
凸条12の頂部19より上方(光透過性基板14と逆側)に位置する第1の金属層20の高さH1に関して、H1/Hpは、0.05〜0.7が好ましく、0.1〜0.5がより好ましい。H1/Hpが0.7以下であれば、裏面s偏光反射率が十分に低くなる。H1/Hpが0.05以上であれば、表面s偏光反射率が充分に高くなる。
図2は、本発明のワイヤグリッド型偏光子の第2の実施形態を示す斜視図である。ワイヤグリッド型偏光子10は、断面形状が台形である複数の凸条12が、該凸条12間に形成される溝の平坦部13を介して互いに平行にかつ所定のピッチPpで表面に形成された光透過性基板14と、凸条12の第1の側面16を被覆する、金属または金属化合物からなる第1の金属層20であって、凸条12の高さの半分の位置(図2において点線Aで示す。)から底部までの被覆厚さの最大値が凸条12の高さの半分の位置から頂部19までの被覆厚さの最大値よりも小さい第1の金属層20と、凸条12の第2の側面18を被覆する、金属または金属化合物からなる第2の金属層25とを有する。
第2の実施形態は第1の実施形態よりも、裏面s偏光反射率が低くなる。
第2の実施形態において、第1の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10と同じ構成については、説明を省略する。
第2の金属層25の、凸条12の幅方向の厚さの最大値Da2は、4〜25nmが好ましく、5〜22nmがより好ましい。Da2が4nm以上であれば、裏面s偏光反射率が充分に低くなる。Da2が25nm以下であれば、p偏光透過率が十分高くなる。
図3は、本発明のワイヤグリッド型偏光子の第3の実施形態を示す斜視図である。ワイヤグリッド型偏光子10は、断面形状が台形である複数の凸条12が、該凸条12間に形成される溝の平坦部13を介して互いに平行にかつ所定のピッチPpで表面に形成された光透過性基板14と、凸条12の第1の側面16を被覆する、金属または金属化合物からなる第1の金属層20であって、凸条12の高さの半分の位置(図3において点線Aで示す。)から底部までの被覆厚さの最大値が凸条12の高さの半分の位置から頂部19までの被覆厚さの最大値よりも小さい第1の金属層20と、凸条12の第2の側面18を被覆する、金属または金属化合物からなる第2の金属層25であって、凸条12の高さの半分の位置(図3において点線Aで示す位置)から底部までの被覆厚さの最大値が凸条12の高さの半分の位置から頂部19までの被覆厚さの最大値よりも小さい第2の金属層25とを有する。
第3の実施形態は第1の実施形態および第2の実施形態よりも、裏面s偏光反射率が低くなる。
第3の実施形態においては、第1〜2の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10と同じ構成については、説明を省略する。
第1の金属層20の、凸条12の高さの半分の位置から頂部19まで(凸条12の上半分。図3において点線Aから上の部分を示す。)の被覆厚さ(凸条12の幅方向の厚さ)の最大値Dr1は、50nm以下が好ましい。10〜45nmが好ましく、15〜35nmがより好ましい。Dr1が10nm以上であれば、表面s偏光反射率が充分に高くなる。Dr1が50nm以下であれば、p偏光透過率を十分高くなる。
第1の金属層20の、凸条12の高さの半分の位置から底部まで(凸条12の下半分。図3において点線Aから上の部分を示す。)の被覆厚さ(凸条12の幅方向の厚さ)の最大値Da1についての好ましい態様は、第1の実施形態と同様であり、4〜25nmが好ましく、5〜22nmがより好ましい。Da1が4nm以上であれば、裏面s偏光反射率が充分に低くなる。Da1が25nm以下であれば、p偏光透過率が十分高くなる。
凸条12の高さの半分の位置から頂部19まで(凸条12の上半分)の被覆厚さの最大値Dr1は、下式(m2)を満足することが好ましい。
0.2×(Pp−Dpb)≦Dr1≦0.5×(Pp−Dpb) (m2)
Dr1が0.2×(Pp−Dpb)以上であれば、s偏光透過率が低くなって偏光分離能が充分に高くなり、かつ波長分散が小さい。Dr1が0.5×(Pp−Dpb)以下であれば、高いp偏光透過率を示す。
凸条12の高さの半分の位置から頂部19まで(凸条12の上半分)の被覆厚さの最大値Dr1と凸条12の高さの半分の位置から底部まで(凸条12の下半分)の被覆厚さの最大値Da1との比(Dr1/Da1)は1.5〜6が好ましく、2〜4がより好ましい。Dr1/Da1が1.5以上であれば偏光分離能が充分に高くなり、かつ波長分散が小さい。Dr1/Da1が6以下であれば高いp偏光透過率を示す。
凸条12の頂部19より上方に位置する第1の金属層20の高さH1に関して、H1/Hpは、0.05〜0.7が好ましく、0.1〜0.5がより好ましい。H1/Hpが0.7以下であれば、裏面s偏光反射率が十分に低くなる。H1/Hpが0.05以上であれば、表面s偏光反射率が充分に高くなる。
前述した本発明の第1〜3の実施形態のワイヤグリッド型偏光子の図1〜3の説明において、凸条の第1の側面を同凸条の右側の面とし、この第1の側面16に第1の金属層20を形成した例について、また図2、図3においては、凸条の第1の側面16を同凸条の右側の面とし、この第1の側面16に第1の金属層20を形成するとともに、凸条の第2の側面18を同凸条の左側の面とし、この第2の側面18に第2の金属層25を形成した例について説明したが、勿論凸条の第1の側面と第2の側面を読み替えて、各図面の凸条の第1の側面を同凸条の左側の面とし、凸条の第2の側面を同凸条の右側の面としてもよい。
なお、上記したように凸条の長さ方向に沿った左右の側面の第1及び第2の側面の読み替えても、それぞれの側面に被覆された金属層の被覆厚さに関し、凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値を凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さくするということに関しては、同様である。
また、同様に、本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法においても、凸条の第1の側面を右側の面、第2の側面を左側の面として取り扱っても、また凸条の第1の側面を左側の面、第2の側面を右側の面として取り扱ってもよい。
〔第1の実施形態のワイヤグリッド型偏光子の製造方法〕
第1の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10は、光透過性基板14の凸条12の第1の側面16の表面に第1の金属層の下層21を形成する工程(1R1)と、工程(1R1)の後、凸条12の第1の側面16の表面および/または第1の金属層の下層21の表面に第1の金属層の上層22を形成する工程(1R2)を実施することによって製造できる。
第1の金属層の下層21は、図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第1の側面16の側に下記式(a)を満たす角度θR 1(°)をなす方向V1から金属または金属化合物を蒸着する工程(1R1)を実施することにより形成できる。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (a)
角度θR 1(°)は、tan(θR 1±7)=(Pp−Dpb/2)/Hpを満たすことが好ましく、tan(θR 1±5)=(Pp−Dpb/2)/Hpを満たすことがより好ましい。
蒸着量が4〜25nmとなる条件とは、凸条に金属層を形成する際に、凸条が形成されていない領域(平坦な平板部分)の表面に金属または金属化合物を蒸着して形成される金属層の厚さtが4〜25nmとなるような条件を意味する。
なお、かかる蒸着量の条件の条件出しについては、予め別途用意された条件出し用の光透過性基板の平坦部分に対し所定の金属層形成用の金属または金属化合物を所定の方向から蒸着して当該平坦部に予め決められた所定の厚さの金属層が得られる蒸着条件を見出すという方法を採用することができる。
第1の金属層の上層22は、工程(1R1)の後、図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第1の側面16の側に下記式(b)を満たす角度θR 2(°)をなす方向V1から金属または金属化合物を、工程(1R1)より多い蒸着量となる条件で蒸着する工程(1R2)を実施することにより形成できる。
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+30 (b)
角度θR 2(°)は、θR 1+6≦θR 2≦θR 1+25を満たすことが好ましく、θR 1+10≦θR 2≦θR 1+20を満たすことがより好ましい。
蒸着は、工程(1R1)より多い蒸着量となる条件かつ蒸着量が25〜70nmとなる条件で行うのが好ましく、30〜60nmとなる条件で行うのがより好ましい。トータルの蒸着量が25〜70nmとなる条件で、式(b)を満たす範囲で角度θR 2(°)を連続的に変化させて蒸着を行ってもよい。角度θR 2(°)を連続的に変化させる場合、角度を小さくする方向に変化させることが好ましい。
第2の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10は、第1の実施形態の製造方法に、下記の工程を加えることによって製造できる。
任意の段階で、光透過性基板14の凸条12の第2の側面18の表面に第2の金属層25を形成する工程(1L1)。
該工程は、(1R1)と工程(1R2)の間に行うことが好ましい。
第2の実施形態において、第1の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10と同じ構成の形成工程については、説明を省略する。
第2の金属層25は、図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第2の側面18の側に下記式(g)を満たす角度θL 1(°)をなす方向V2から金属または金属化合物を蒸着する工程(1L1)を実施することにより形成するのが好ましい。
tan(θL 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (g)
角度θL 1(°)は、tan(θL 1±5)=(Pp−Dpb/2)/Hpを満たすことが好ましい。
蒸着は、蒸着量が4〜25nmとなる条件で行うのが好ましく、5〜22nmとなる条件で行うのがより好ましい。トータルの蒸着量が4〜25nmとなる条件で、式(g)を満たす範囲で角度θL 1(°)を連続的に変化させて蒸着を行ってもよい。
第3の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10は、光透過性基板14の凸条12の第1の側面16の表面に第1の金属層の下層21を形成する工程(2R1)と、光透過性基板14の凸条12の第2の側面18の表面に第2の金属層の下層26を形成する工程(2L1)と、工程(2R1)の後、凸条12の第1の側面16の表面および/または第1の金属層の下層21の表面に第1の金属層の上層22を形成する工程(2R2)と、工程(2L1)の後、凸条12の第2の側面18の表面および/または第2の金属層の下層26の表面に第2の金属層の上層27を形成する工程(2L2)と、を実施することによって製造できる。
工程(2R1)、工程(2L1)、工程(2R2)、工程(2L2)の順に行うのが好ましく、工程(2R1)、工程(2R2)、工程(2L1)、工程(2L2)の順に行ってもよく、工程(2R1)、工程(2L1)、工程(2L2)、工程(2R2)の順に行ってもよい。
第3の実施形態において、第1および第2の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10と同じ構成の形成工程については、説明を省略する。
第1の金属層の下層21は、図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第1の側面16の側に下記式(c)を満たす角度θR 1(°)をなす方向V1から金属または金属化合物を蒸着する工程(2R1)を実施することにより形成できる。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (c)
角度θR 1(°)は、tan(θR 1±7)=(Pp−Dpb/2)/Hpを満たすことが好ましく、tan(θR 1±5)=(Pp−Dpb/2)/Hpを満たすことがより好ましい。
第2の金属層の下層26は、図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第2の側面18の側に下記式(d)を満たす角度θL 1(°)をなす方向V2から金属または金属化合物を蒸着する工程(2L1)を実施することにより形成できる。
tan(θL 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (d)
角度θL 1(°)は、tan(θL 1±7)=(Pp−Dpb/2)/Hpを満たすことが好ましく、tan(θL 1±5)=(Pp−Dpb/2)/Hpを満たすことがより好ましい。
第1の金属層の上層22は、工程(2R1)の後、図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第1の側面16の側に下記式(e)を満たす角度θR 2(°)をなす方向V1から金属または金属化合物を、工程(2R1)より多い蒸着量となる条件で蒸着する工程(2R2)を実施することにより形成できる。
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+20 (e)
角度θR 2(°)は、θR 1+8≦θR 2≦θR 1+18を満たすことが好ましく、θR 1+10≦θR 2≦θR 1+15を満たすことが好ましい。
蒸着は、工程(2R1)より多い蒸着量となる条件かつ蒸着量が10〜50nmとなる条件で行うのが好ましく、10〜35nmとなる条件で行うのがより好ましく、10〜25nmとなる条件で行うのがさらに好ましく、15〜20nmとなる条件で行うのが特に好ましい。トータルの蒸着量が10〜25nmとなる条件で、式(e)を満たす範囲で角度θR 2(°)を連続的に変化させて蒸着を行ってもよい。工程(2R2)の後に、後述する工程(2L2)を行い、かつ角度θR 2(°)を連続的に変化させる場合、角度を小さくする方向に変化させることが好ましい。
第2の金属層の上層27は、工程(2L1)の後、図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第2の側面18の側に下記式(f)を満たす角度θL 2(°)をなす方向V2から金属または金属化合物を、工程(2L1)より多い蒸着量となる条件で蒸着する工程(2L2)を実施することにより形成できる。
θL 1+1≦θL 2≦θL 1+20 (f)
角度θL 2(°)は、θL 1+3≦θL 2≦θL 1+18を満たすことが好ましく、θL 1+5≦θL 2≦θL 1+15を満たすことが好ましい。
蒸着は、工程(2L1)より多い蒸着量となる条件かつ蒸着量が10〜50nmとなる条件で行うのが好ましく、10〜35nmとなる条件で行うのがより好ましく、10〜25nmとなる条件で行うのがさらに好ましく、15〜20nmとなる条件で行うのが特に好ましい。トータルの蒸着量が10〜25nmとなる条件で、式(f)を満たす範囲で角度θL 2(°)を連続的に変化させて蒸着を行ってもよい。工程(2R2)の後に工程(2L2)を行い、角度θL 2(°)を連続的に変化させる場合は、角度を大きくする方向に変化させることが好ましい。
凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して第1の側面16(第2の側面18)の側に角度θR(θL)をなす方向V1(V2)の延長線上に蒸着源が位置するように、蒸着源に対向して配置された光透過性基板14の傾きを変更できる蒸着装置。
例1〜15、21〜36は実施例であり、例16〜20、37は比較例である。
(凸条および各層の各寸法)
凸条および各層の各寸法は、ワイヤグリッド型偏光子の断面の透過型電子顕微鏡像において、5つの凸条および該凸条上の各層における各寸法を測定し、5つの値を平均して求めた。
p偏光透過率は、紫外可視分光光度計(JASCO社製、V−7200)を用いて測定した。測定は、付属の偏光子を、光源とワイヤグリッド型偏光子との間に、ワイヤグリッド型偏光子の金属細線の長軸に吸収軸が並行な向きにセットし、ワイヤグリッド型偏光子の表面側(凸条が形成された側)または裏面側(凸条が形成されていない側)から偏光を入射して行った。測定波長は、450nm、550nm、700nmとした。
p偏光透過率が、70%以上をSとし、60%以上70%未満をAとし、50%以上65%未満をBとし、50%未満をXとした。
s偏光反射率は、紫外可視分光光度計(JASCO社製、V−7200)を用いて測定した。測定は、付属の偏光子を、光源とワイヤグリッド型偏光子との間に、ワイヤグリッド型偏光子の金属細線の長軸に吸収軸が直行する向きにセットし、ワイヤグリッド型偏光子の表面または裏面に対し、5度の角度で偏光を入射して行った。測定波長は、450nm、550nm、700nmとした。
表面s偏光反射率が、80%以上をSとし、70%以上80%未満をAとした。
また、裏面s偏光反射率が、20%未満をSとし、20%以上40%未満をAとし、40%以上50%未満をBとし、50%以上をXとした。
偏光度は、下式から計算した。
偏光度=((Tp−Ts)/(Tp+Ts))0.5×100
ただし、Tpは、表面p偏光透過率であり、Tsは、表面s偏光透過率である。
偏光度が99.5%以上をSとし、99.0%以上99.5%未満をAとし、98.0%以上99.0%未満をBとし、98.0%未満をXとした。
輝度は以下の方法で測定した。
2インチサイズのLEDサイドライト型バックライト上に、ワイヤグリッド型偏光子、液晶セルを順に重ねた。ワイヤグリッド型偏光子は、裏面側が液晶セル側になるように設置した。液晶セルとしては、上側にのみヨウ素系偏光板を備えたものを用いた。
暗室内でバックライトおよび液晶セルを立ち上げた。液晶セルの全面の表示を白色表示とし、点灯10分後の中心輝度B31を、色彩輝度計(トプコン社製、BM−5AS)を用いて視野角0.1°で測定した。ついで、液晶セルの全面の表示を黒表示とし、そのときの輝度B32を測定した。
同じバックライトを用い、この上に上側および下側にヨウ素系偏光板を備えた液晶セルを重ねた。暗室内でバックライトおよび液晶セルを立ち上げ、同様に液晶セルの全面の表示を白色表示としたときの中心輝度B21を測定した。
上記測定で得られた値を用いて、下式から輝度向上率を求めた。
輝度向上率=(B31−B21)/B21×100
輝度向上率が25%以上をSとし、20%以上25%未満をAとし、15%以上20%未満をBとし、15%未満をXとした。
上記測定で得られた値を用いて、下式からコントラストを求めた。
コントラスト=B31/B32
コントラストが500以上をSとし、300以上500未満をAとし、100以上300未満をBとし、100未満をXとした。
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
単量体1(新中村化学工業社製、NK エステル A−DPH、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)の60g、
単量体2(新中村化学工業社製、NK エステル A−NPG、ネオペンチルグリコールジアクリレート)の40g、
光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、IRGACURE907)の4.0g、
含フッ素界面活性剤(旭硝子社製、フルオロアクリレート(CH2=CHCOO(CH2)2(CF2)8F)とブチルアクリレートとのコオリゴマー、フッ素含有量:約30質量%、質量平均分子量:約3000)の0.1g、
重合禁止剤(和光純薬社製、Q1301)の1.0g、および
シクロヘキサノンの65.0gを入れた。
(光透過性基板の作製)
厚さ100μmの高透過ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポン社製、帝人テトロンO3、100mm×100mm)の表面に、光硬化性組成物1をスピンコート法により塗布し、厚さ5μmの光硬化性組成物1の塗膜を形成した。
複数の溝が、該溝間に形成される平坦部を介して互いに平行にかつ所定のピッチで形成された石英製モールド(面積:150mm×150mm、パターン面積:100mm×100mm、溝のピッチPp:140nm、溝の上部の幅Dpb:60nm、溝の底部の幅Dpt:20nm、溝の深さHp:200nm、溝の長さ:100mm、溝の断面形状:略台形)を、溝が光硬化性組成物1の塗膜に接するように、25℃にて0.5MPa(ゲージ圧)で光硬化性組成物1の塗膜に押しつけた。
前記した石英製モールドを光硬化性組成物1の塗膜に押しつけた状態を保持したまま、PETフィルム側から高圧水銀灯(周波数:1.5kHz〜2.0kHz、主波長光:255nm、315nmおよび365nm、365nmにおける照射エネルギー:1000mJ。)の光を15秒間照射し、光硬化性組成物1を硬化させ、次いで光透過性基板1から石英製モールドをゆっくり分離した。このようにして、石英製モールドの溝に対応する複数の凸条および該凸条間の平坦部を有する光透過性基板1(凸条のピッチPp:140nm、凸条の底部の幅Dpb:60nm、凸条の頂部の幅Dpt:20nm、凸条の高さHp:200nm、θ1およびθ2:84°)を作製した。
蒸着源に対向する光透過性基板1の傾きを変更可能な真空蒸着装置(昭和真空社製、SEC−16CM)を用い、光透過性基板の凸条に斜方蒸着法にてアルミニウムを蒸着させ、金属層を形成し、裏面にPETフィルムが貼着されたワイヤグリッド型偏光子を得た。
この際、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して第1の側面の側に角度θRをなす方向V1(すなわち第1の側面の側)からの1回目の蒸着を、表1に示す角度θRおよび厚さtで1回行い、ついで、方向V1からの2回目の蒸着を、表1に示す角度θRおよび厚さtで1回行った。
なお、蒸着量tは、蒸着により凸条が形成されていない平坦な領域に形成される金属層の厚さであり、水晶振動子を膜厚センサーとする膜厚モニターにより測定した。
例1と同様にして光透過性基板を作製した後、蒸着の回数、各回の蒸着における方向(V1またはV2)および角度θRならびに1回の蒸着で形成される金属層の厚さtを表1に示す角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
例1と同様にして光透過性基板を作製した。
例1と同じ真空蒸着装置を用い、光透過性基板の凸条に斜方蒸着法にてアルミニウムを蒸着させ、金属層を形成し、裏面にPETフィルムが貼着されたワイヤグリッド型偏光子を得た。
この際、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して第1の側面の側に角度θRをなす方向V1(すなわち第1の側面の側)からの1回目の蒸着を、表1に示す角度θRおよび厚さtで1回行い、ついで、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して第2の側面の側に角度θLをなす方向V2(すなわち第2の側面の側)からの2回目の蒸着を、表1に示す角度θLおよび厚さtで1回行った。さらに、方向V1からの3回目の蒸着を、表1に示す角度θRおよび厚さtで1回行った。
例1と同様にして光透過性基板を作製した。
例1と同じ真空蒸着装置を用い、光透過性基板の凸条に斜方蒸着法にてアルミニウムを蒸着させ、金属層を形成し、裏面にPETフィルムが貼着されたワイヤグリッド型偏光子を得た。
この際、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して第1の側面の側に角度θRをなす方向V1(すなわち第1の側面の側)からの1回目の蒸着を、表1に示す角度θRおよび厚さtで1回行い、ついで、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して第2の側面の側に角度θLをなす方向V2(すなわち第2の側面の側)からの2回目の蒸着を、表1に示す角度θLおよび厚さtで1回行った。さらに、方向V1からの3回目の蒸着を、表1に示す角度θRおよび厚さtで1回行い、ついで、方向V2からの4回目の蒸着を、表1に示す角度θLおよび厚さtで1回行った。
例1と同様にして光透過性基板を作製した後、蒸着の回数、各回の蒸着における方向および角度θR(または角度θL)ならびに1回の蒸着で形成される金属層の厚さtを表1に示す角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
(光透過性基板の作製)
モールドとして、複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたシリコン製モールド(面積:20mm×20mm、パターン面積:10mm×10mm、溝のピッチPp:215nm、溝の幅Dpb:110nm、溝の深さHp:150nm、溝の長さ:10mm、溝の断面形状:略二等辺三角形)を用いた以外は、例1と同様にしてシリコン製モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板(凸条のピッチPp:215nm、凸条の幅Dpb:110nm、凸条の高さHp:150nm。)を作製した。
蒸着の回数、各回の蒸着における方向および角度θR(または角度θL)ならびに1回の蒸着で形成される金属層の厚さtを表1に示す角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
(光透過性基板の作製)
モールドとして、複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたシリコン製モールド(面積:20mm×20mm、パターン面積:10mm×10mm、溝のピッチPp:130nm、溝の幅Dpb:63nm、溝の深さHp:15nm、溝の長さ:10mm、溝の断面形状:略二等辺三角形)を用いた以外は、例1と同様にしてシリコン製モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板(凸条のピッチPp:130nm、凸条の幅Dpb:63nm、凸条の高さHp:15nm。)を作製した。
蒸着の回数、各回の蒸着における方向および角度θR(または角度θL)ならびに1回の蒸着で形成される金属層の厚さtを表1に示す角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
例17と同様にして光透過性基板を作製した後、蒸着の回数、各回の蒸着における方向および角度θRならびに1回の蒸着で形成される金属層の厚さtを表1に示す角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
モールドとして、複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたニッケル製モールド(面積:20mm×20mm、パターン面積:10mm×10mm、溝のピッチPp:200nm、溝の上部の幅Dpb:65nm、溝の底部の幅Dpt:50nm、溝の深さHp:100nm、溝の長さ:10mm、溝の断面形状:略台形)を用いた以外は、例1と同様にしてニッケル製モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板(凸条のピッチPp:200nm、凸条の底部の幅Dpb:65nm、凸条の頂部の幅Dpt:50nm、凸条の高さHp:100nm。)を作製した。
蒸着の回数、蒸着における方向および角度θRならびに蒸着で形成される金属層の厚さtを表1に示す角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
モールドとして、複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたニッケル製モールド(面積:20mm×20mm、パターン面積:10mm×10mm、溝のピッチPp:200nm、溝の上部の幅Dpb:80nm、溝の底部の幅Dpt:50nm、溝の深さHp:200nm、溝の長さ:10mm、溝の断面形状:略台形)を用いた以外は、例1と同様にしてニッケル製モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板(凸条のピッチPp:200nm、凸条の底部の幅Dpb:80nm、凸条の頂部の幅Dpt:50nm、凸条の高さHp:200nm。)を作製した。
蒸着の回数、蒸着における方向および角度θRならび蒸着で形成される金属層の厚さtを表1に示す角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
例1〜20のワイヤグリッド型偏光子について、金属層の各寸法を測定した。結果を表2に示す。
また、例1〜20のワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度、輝度、コントラストを測定した。結果を表3に示す。
例17、18は、特許文献3の実施例4、5に相当する例である。金属層の被覆厚みが一様であるため、裏面s偏光反射率が高かった。
例19、20は、特許文献4の実施例9、10に相当する例である。金属層の被覆厚みが一様であるため、裏面s偏光反射率が高かった。また、偏光度が低かった。
光透過性基板、蒸着の回数、各回の蒸着における方向および角度θRならびに1回の蒸着で形成される金属層の厚さtを、表4に示す光透過性基板、回数、角度および厚さとした以外は、例1と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
例21と同様にして光透過性基板を作製した。
例21と同じ真空蒸着装置を用い、光透過性基板の凸条に斜方蒸着法にてアルミニウムを蒸着させ、金属層を形成し、裏面にPETフィルムが貼着されたワイヤグリッド型偏光子を得た。
この際、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して第1の側面の側に角度θRをなす方向V1(すなわち第1の側面の側)からの1回目の蒸着を、表4に示す角度θRおよび厚さtで1回行い、ついで、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して第2の側面の側に角度θLをなす方向V2(すなわち第2の側面の側)からの蒸着を、表4に示す角度θLおよび厚さtで1回行った。さらに、方向V1からの2回目の蒸着を、表4に示す角度θRおよび厚さtで1回行い、ついで、方向V2からの3回目の蒸着を、表4に示す角度θLおよび厚さtで1回行った。
例21〜25のワイヤグリッド型偏光子について、金属層の各寸法を測定した。結果を表4に示す。
また、例21〜25のワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度、輝度、コントラストを測定した。結果を表5に示す。
光透過性基板を表6に示す光透過性基板に変更し、蒸着条件を表6に示す金属層が形成される条件に変更した以外は、例21〜25と同様にしてワイヤグリッド型偏光子を得た。
例26〜37のワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表7に示す。
なお、偏光度については、99.95%以上をSとし、99.9%以上99.95%未満をAとし、99.5%以上99.9%未満をBとし、99.5%未満をXとした。
なお、2009年10月8日に出願された日本特許出願2009−234431号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
16 第1の側面、18 第2の側面、19 頂部、
20 第1の金属層、21 第1の金属層の下層、22 第1の金属層の上層
25 第2の金属層、26 第2の金属層の下層、27 第2の金属層の上層
Claims (15)
- 底部から頂部に向かうにしたがって幅がしだいに狭くなる複数の凸条が、該凸条間に形成される平坦部を介して互いに平行に、かつ所定のピッチで表面に形成された光透過性基板と、
前記凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面の全部を被覆する、金属からなり、凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい金属層と、
を有する、ワイヤグリッド型偏光子。 - 凸条の長さ方向に沿った2つの側面を被覆する、金属からなり、2つの側面において凸条の高さの半分の位置から底部までの被覆厚さの最大値が凸条の高さの半分の位置から頂部までの被覆厚さの最大値よりも小さい金属層を有する、請求項1に記載のワイヤグリッド型偏光子。
- 前記凸条の長さ方向に直交する断面形状が、三角形または台形である、請求項1または2に記載のワイヤグリッド型偏光子。
- 凸条の高さの半分の位置から底部までの金属層の被覆厚さの最大値をDa1とし、凸条の高さの半分の位置から頂部までの金属層の被覆厚さの最大値をDr1としたとき、Dr1>Da1であり、Dr1が20〜80nm、Da1が4〜25nmである、請求項1または2に記載のワイヤグリッド型偏光子。
- Dr1/Da1が、2.5〜10である、請求項4に記載のワイヤグリッド型偏光子。
- 請求項2に記載のワイヤグリッド型偏光子であって、凸条の長さ方向に沿った2つの側面に被覆された金属層の凸条の高さの半分の位置から底部までの金属層の被覆厚さの最大値をそれぞれDa1、Da2とし、凸条の高さの半分の位置から頂部までの金属層の被覆厚さの最大値をそれぞれDr1、Dr2としたとき、Dr1>Da1、かつDr2>Da2であり、Dr1が10〜45nm、Dr2が10〜45nm、Da1が4〜25nm、Da2が4〜25nm、である、ワイヤグリッド型偏光子。
- Dr1/Da1が、1.5〜6であり、Dr2/Da2が、1.5〜6である請求項6に記載のワイヤグリッド型偏光子。
- 金属層が、凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面に隣接する平坦部の一部を被覆する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のワイヤグリッド型偏光子。
- 凸条の高さHpが、250〜400nmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のワイヤグリッド型偏光子。
- 下式から計算した偏光度が、99.5%以上である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のワイヤグリッド型偏光子。
偏光度=((Tp−Ts)/(Tp+Ts)) 0.5 ×100
ただし、Tpは、表面p偏光透過率であり、Tsは、表面s偏光透過率である。 - 底部から頂部に向かうにしたがって幅がしだいに狭くなる複数の凸条が、該凸条間に形成される平坦部を介して互いに平行に、かつ所定のピッチで表面に形成された光透過性基板と、前記凸条の長さ方向に沿った少なくとも一方の側面を被覆する、金属または金属化合物からなる金属層とを有する、ワイヤグリッド型偏光子を製造する方法であって、
前記凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ前記凸条の高さ方向に対して第1の側面の側に下記式(a)を満たす角度θR 1(°)をなす方向から金属または金属化合物を蒸着する工程(1R1)と、
前記工程(1R1)の後、前記凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ前記凸条の高さ方向に対して第1の側面の側に下記式(b)を満たす角度θR 2(°)をなす方向から金属または金属化合物を、工程(1R1)より多い蒸着量となる条件で蒸着して前記金属層を形成する工程(1R2)とを有する、ワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (a)
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+30 (b)
式(a)において、Ppは凸条のピッチを、Dpbは凸条の底部の幅を、Hpは凸条の高さを示す。 - 凸条の長さ方向に沿った2つの側面を被覆する、金属または金属化合物からなる金属層を有する、請求項11に記載のワイヤグリッド型偏光子を製造する方法であって、
前記凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ前記凸条の高さ方向に対して第1の側面の側に下記式(c)を満たす角度θR 1(°)をなす方向から金属または金属化合物を蒸着する工程(2R1)と、
前記凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ前記凸条の高さ方向に対して第2の側面の側に下記式(d)を満たす角度θL 1(°)をなす方向から金属または金属化合物を蒸着する工程(2L1)と、
前記工程(2R1)の後、前記凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ前記凸条の高さ方向に対して第1の側面の側に下記式(e)を満たす角度θR 2(°)をなす方向から金属または金属化合物を、工程(2R1)より多い蒸着量となる条件で蒸着する工程(2R2)と、
前記工程(2L1)の後、前記凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ前記凸条の高さ方向に対して第2の側面の側に下記式(f)を満たす角度θL 2(°)をなす方向から金属または金属化合物を、工程(2L1)より多い蒸着量となる条件で蒸着して前記金属層を形成する工程(2L2)とを有する、ワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
tan(θR 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (c)
tan(θL 1±10)=(Pp−Dpb/2)/Hp (d)
θR 1+3≦θR 2≦θR 1+20 (e)
θL 1+1≦θL 2≦θL 1+20 (f)
式(c)および式(d)において、Ppは凸条のピッチを、Dpbは凸条の底部の幅を、Hpは凸条の高さを示す。 - 前記工程(1R1)を蒸着量が4〜25nmとなる条件で行い、前記工程(1R2)を蒸着量が25〜70nmとなる条件で行う、請求項11に記載のワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
- 前記工程(2R1)および前記工程(2L1)を蒸着量が4〜25nmとなる条件で行い、前記工程(2R2)および前記工程(2L2)を蒸着量が10〜25nmとなる条件で行う、請求項12に記載のワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
- 前記凸条が、光硬化樹脂または熱可塑性樹脂からなり、インプリント法で形成される、請求項11または12に記載のワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
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