JP5589989B2 - 遠心送風機 - Google Patents

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Description

本発明は、遠心送風機に関する。
従来、換気空調分野においてシロッコファンなどの遠心送風機が用いられている。シロッコファンは、サイズの割に比較的高い静圧が得られることから換気空調分野において広く採用されている。
シロッコファンの送風音は、羽根の背面(負圧面)における気流の剥離が大きく関わっている。従来のシロッコファンでは、空気は、羽根の前縁よりも前面側に流入し、そして、前面側と背面側に分かれる。背面側に向かう空気は、前縁の部分を回り込むように背面側に流れるので背面の形状に追随できない。したがって、背面では、気流の剥離領域が大きくなる。このような剥離領域が生じると空気の流れが不安定になるため、送風機の吹き出し流れを変動させ、結果的に送風機の送風音が大きくなるという問題がある。
例えば特許文献1には、翼の流入端部に、回転方向に向けて突出する突起を設けたシロッコファンが開示されている。このシロッコファンによれば、突起の整流効果により、流入端部から流入する空気量が増えて送風性能が向上する、とされている。
また、特許文献2には、前縁の背面側に略半円形状の凸部を有する多翼送風機の羽根車が開示されている。この羽根車によれば、前縁の厚みが増加し、前縁半径が大きくなった状態になっているので、入口角β1と流入角度が多少ずれても剥離を生じがたくなる、とされている。
特開2003−336599号公報 特開2000−9083号公報
ところで、シロッコファンにおいては、近年、小型化のニーズがさらに高くなっている。シロッコファンを小型化すると使用時の回転数を高くする必要があり、それに伴って送風音が大きくなる。したがって、送風音のさらなる低減が望まれている。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、送風音を低減することができる遠心送風機を提供することにある。
第1の発明の遠心送風機は、複数の前向き羽根(15)が周方向に沿って配列された羽根車(13)を備えている。前記羽根車(13)は回転軸(A)を中心に回転する。各前向き羽根(15)は、回転方向(R)に位置する前面(17)と、回転方向(R)の反対方向に位置する背面(19)と、半径方向内側の端部である前縁(P1)を含み、前記前面(17)及び前記背面(19)よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面(31)と、前記前面(17)と前記第1凸面(31)との間に位置し、前記第1凸面(31)につながり、回転方向(R)に凸の第2凸面(32)と、前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ凹曲面(41)と、を備えている。前記第1凸面(31)及び第2凸面(32)は、滑らかに連続する凸曲面(25)を形成している。各前向き羽根(15)を前記回転軸(A)に垂直な面で切った断面において、前向き羽根(15)の幅が最大となる部位は、前記第2凸面(32)を含む領域に位置している。各前向き羽根(15)は、前記第1凸面(31)と前記背面(19)とをつなぎ、かつ回転方向(R)の反対方向に凸の第3凸面(33)をさらに備え、前記第3凸面(33)における少なくとも半径方向内側の領域は、前記第1凸面(31)及び前記第2凸面(32)とともに滑らかに連続する凸曲面(25)を形成している。
この構成では、前面(17)と第1凸面(31)との間に位置し、第1凸面(31)につながり、回転方向(R)に凸の第2凸面(32)を備えており、この第2凸面(32)は第1凸面(31)とともに滑らかに連続する凸曲面(25)を形成している。この第2凸面(32)を含む領域は、前向き羽根(15)の幅が最大となる部位である。このように大きな第2凸面(32)が設けられているので、背面(19)側に向かう空気は凸曲面(25)に沿って背面(19)側にスムーズに案内される。具体的には、羽根の前縁(P1)よりも前面(17)側に流入する空気は、第2凸面(32)において前面(17)側と背面(19)側に分かれる。そして、背面(19)側に向かう空気は、第1凸面(31)及び第2凸面(32)により形成される滑らかに連続する凸曲面(25)に沿って背面(19)側にスムーズに案内される。したがって、この構成では、第2凸面(32)が設けられていない場合に比べて、気流の剥離位置を背面(19)寄りに移動させ、剥離を遅らせることができる。これにより、背面(19)における剥離領域を小さくすることができるので、送風機の吹き出し流れの変動を低減して送風機の送風音を低減できる。
また、この構成では、第2凸面(32)と前面(17)とは凹曲面(41)によってつながれているので、羽根の第2凸面(32)において前面(17)側に向かう空気は、凹曲面(41)に沿って円滑に前面(17)に流れ込む。これにより、前面(17)側を流れる空気の変動も抑制できる。
また、この構成では、第3凸面(33)における少なくとも半径方向内側の領域が第1凸面(31)及び第2凸面(32)とともに滑らかに連続する凸曲面(25)を形成しているので、凸曲面(25)が第1凸面(31)と第2凸面(32)のみによって形成されている場合に比べて、凸曲面(25)をさらに背面(19)側に拡大することができる。したがって、背面(19)側に向かう空気は、第2凸面(32)、第1凸面(31)及び第3凸面(33)の順に滑らかに連続する凸曲面(25)に沿って背面(19)側によりスムーズに案内されるので、気流の剥離位置をさらに背面(19)寄りに移動させ、剥離をさらに遅らせることができる。
第2の発明の遠心送風機は、複数の前向き羽根(15)が周方向に沿って配列された羽根車(13)を備えている。前記羽根車(13)は回転軸(A)を中心に回転する。各前向き羽根(15)は、回転方向(R)に位置する前面(17)と、回転方向(R)の反対方向に位置する背面(19)と、半径方向内側の端部である前縁(P1)を含み、前記前面(17)及び前記背面(19)よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面(31)と、前記前面(17)と前記第1凸面(31)との間に位置し、前記第1凸面(31)につながり、回転方向(R)に凸の第2凸面(32)と、前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ凹曲面(41)と、を備えている。前記第1凸面(31)及び第2凸面(32)は、滑らかに連続する凸曲面(25)を形成している。各前向き羽根(15)を前記回転軸(A)に垂直な面で切った断面において、前向き羽根(15)の幅が最大となる部位は、前記第2凸面(32)を含む領域に位置している。前記遠心送風機において、前記背面(19)は、回転方向(R)の反対方向に突出する凸面部(27)を有し、前記凸面部(27)は、前記前向き羽根(15)における半径方向の中央よりも外側に位置している。
この構成では、背面(19)には前向き羽根(15)における半径方向の中央よりも外側の位置に凸面部(27)が設けられているので、この凸面部(27)よりも半径方向内側の剥離位置において剥離した気流が渦状に流動する範囲は、剥離位置と凸面部(27)との間の領域にある程度固定化される。したがって、剥離位置において一旦剥離した気流を凸面部(27)近傍において背面(19)に再付着させることができるので、剥離領域の範囲の変動が抑制される。
第3の発明の遠心送風機は、複数の前向き羽根(15)が周方向に沿って配列された羽根車(13)を備えている。前記羽根車(13)は回転軸(A)を中心に回転する。各前向き羽根(15)は、回転方向(R)に位置する前面(17)と、回転方向(R)の反対方向に位置する背面(19)と、半径方向内側の端部である前縁(P1)を含み、前記前面(17)及び前記背面(19)よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面(31)と、前記前面(17)と前記第1凸面(31)との間に位置し、前記第1凸面(31)につながり、回転方向(R)に凸の第2凸面(32)と、前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ凹曲面(41)と、を備えている。前記第1凸面(31)及び第2凸面(32)は、滑らかに連続する凸曲面(25)を形成している。各前向き羽根(15)を前記回転軸(A)に垂直な面で切った断面において、前向き羽根(15)の幅が最大となる部位は、前記第2凸面(32)を含む領域に位置している。前記第1凸面(31)の前記前縁(P1)における曲率半径は、前記第2凸面(32)の回転方向(R)の端縁(P2)における曲率半径よりも大きい。
この構成では、前向き羽根の前縁(P1)に流入する空気が前面(17)側と背面(19)側とに分かれる分岐部分となる第2凸面(32)の端縁(P2)の曲率半径を相対的に小さくすることにより、前向き羽根に流入する空気を前面(17)側と背面(19)側とに円滑に分かれさせることができるとともに、分岐部分を第2凸面(32)の端縁(P2)近傍にある程度固定化して分岐部分が変動するのを抑制できる。しかも、第1凸面(31)の前縁(P1)における曲率半径を相対的に大きくすることにより、凸曲面(25)に沿って背面(19)側に向かう空気が凸曲面(25)において剥離するのを抑制しつつ、この背面(19)側に向かう空気を凸曲面(25)に沿って背面(19)側によりスムーズに案内できる。
の場合、各前向き羽根(15)において、半径方向外側の端部である後縁(P4)と前記回転軸(A)との間の距離である外半径と、前記前縁(P1)と前記回転軸(A)との間の距離である内半径との差に対して、前記第1凸面(31)の前記前縁(P1)における曲率半径は10%〜40%の範囲にあり、前記第2凸面(32)の前記端縁(P2)における曲率半径は3%〜10%の範囲にあり、前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ前記凹曲面(41)における最小の曲率半径は5%〜15%の範囲にある。
第1の発明において、前記第3凸面(33)における半径方向外側の領域は、前記背面(19)につながる凹曲面(42)であるのがより好ましい。
この構成では、第3凸面(33)は、半径方向内側の領域が凸曲面(25)の一部を構成し、半径方向外側の領域が凹曲面(42)であるので、これらの領域は、これらの境界部分において滑らかに連続しておらず、半径方向外側の領域に対して半径方向内側の領域は、回転方向(R)に凹んでいる。これにより、気流の剥離位置を前記境界部分にある程度固定化することができるので、この剥離位置よりも半径方向外側に形成される剥離領域の範囲の変動が抑制される。よって、送風機の吹き出し流れの変動をより低減することができるので、送風機の送風音をさらに低減できる。
第1の発明において、前記第3凸面(33)における半径方向外側の領域が背面(19)につながる凹曲面(42)である場合において、前記背面(19)は、回転方向(R)の反対方向に突出する凸面部(27)を有し、前記凸面部(27)は、前記前向き羽根(15)における半径方向の中央よりも外側に位置しており、前記凸面部(27)における半径方向内側の領域は凹曲面(43)であり、前記第3凸面(33)の前記凹曲面(42)、前記凸面部(27)の前記凹曲面(43)及びこれらの間の領域は、滑らかに連続する曲面を形成しているのがより好ましい。
この構成では、背面(19)には前向き羽根(15)における半径方向の中央よりも外側の位置に凸面部(27)が設けられているので、この凸面部(27)よりも半径方向内側の剥離位置において剥離した気流が渦状に流動する範囲は、剥離位置と凸面部(27)との間の領域にある程度固定化される。したがって、剥離位置において一旦剥離した気流を凸面部(27)近傍において背面(19)に再付着させることができるので、剥離領域の範囲の変動が抑制される。しかも、この構成では、気流の剥離位置が前記境界部分にある程度固定化されているので、剥離した気流が渦状に流動する範囲がより安定しており、これに加えて、第3凸面(33)の凹曲面(42)、凸面部(27)の凹曲面(43)及びこれらの間の領域が滑らかに連続する曲面を形成しているので、剥離した気流の動きをこの曲面の領域においてさらに安定化することができる。これにより、送風機の吹き出し流れの変動をさらに低減することができる。
記遠心送風機において、前記羽根車(13)は、隣り合う前記前向き羽根(15)同士の間に少なくとも1つの前向き短羽根(50)をさらに備えており、各前向き短羽根(50)は、半径方向の寸法が前記前向き羽根(15)よりも短く、各前向き短羽根(50)における半径方向外側の端部である後縁(P12)は、前記前向き羽根(15)における半径方向外側の端部である後縁(P4)と同心円上にあるのが好ましい。
この構成では、前向き羽根(15)のガイド効果によって前向き短羽根(50)の背面における剥離領域を小さくすることができる。これにより、全ての羽根が前向き羽根(15)である場合に比べて、羽根車(13)全体では剥離領域が減少し、剥離領域内部の渦により消費されるエネルギーも低減する。
本発明によれば、背面における剥離領域を小さくすることができるので、送風機の吹き出し流れの変動を低減して送風機の送風音を低減できる。
本発明の第1実施形態の遠心送風機を示す正面図である。 図1のII-II線断面図である。 第1実施形態の遠心送風機の羽根車を示す正面図である。 (A)は、第1実施形態の遠心送風機における前向き羽根を示す正面図であり、(B)は、従来の遠心送風機における前向き羽根を示す正面図である。 図4(A)に示す前向き羽根における空気の流れの解析結果を示す図である。 図4(B)に示す前向き羽根における空気の流れの解析結果を示す図である。 (A)は、図5に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図であり、(B)は、図6に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図である。 (A)は、本発明の第2実施形態の遠心送風機における前向き羽根を示す正面図であり、(B)は、図9に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図である。 図8(A)に示す前向き羽根における空気の流れの解析結果を示す図である。 (A)は、本発明の第3実施形態の遠心送風機における前向き羽根を示す正面図であり、(B)は、図11に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図である。 図10(A)に示す前向き羽根における空気の流れの解析結果を示す図である。 本発明の第4実施形態の遠心送風機の羽根車を示す正面図である。 (A)は、図12に示す羽根車の一部を拡大した正面図であり、(B)は、第4実施形態の変形例の羽根車の一部を示す正面図である。 (A)は、参考例1に係る遠心送風機の羽根車の一部を示す正面図であり、(B)は、その羽根車の前向き羽根及び前向き短羽根における空気の流れの概略を示す正面図であり、(C)は、参考例2に係る遠心送風機の羽根車の一部を示す正面図である。 参考例1に係る遠心送風機の前向き羽根及び前向き短羽根における空気の流れの解析結果を示す図である。 参考例3に係る遠心送風機における前向き羽根を示す正面図である。 風量と比騒音との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る遠心送風機11について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1に及び図2に示す第1実施形態の遠心送風機11は、片吸込型の多翼ファン(シロッコファン)である。この遠心送風機11は、スクロール型のケース12と、このケース12内に収容された羽根車13と、この羽根車13を回転させるモータ14とを備えている。
ケース12は、羽根車13の回転軸Aの軸方向に対向配置された一対の正面板121及び背面板122と、羽根車13の周方向に沿って正面板121と背面板122との間に配置された側面板123とを含む。正面板121には、円形の空気吸込口12aが形成されている。渦巻状のケース12の周方向の端部には空気吹出口12bが形成されている。モータ14は、そのシャフト14aが回転軸Aの軸方向に向くように背面板122に取り付けられている。
図2及び図3に示すように、羽根車13は、シャフト14aに固定された主板16と、この主板16の周方向に沿って配列され、主板16に固定された複数の前向き羽根15と、これらの前向き羽根15の正面側の端部に連結された補強リング18とを備えている。
この遠心送風機11では、モータ14のシャフト14aの回転に伴って羽根車13が回転方向Rに回転し、空気吸込口12aからケース12内に空気が吸い込まれる。この空気は、羽根車13の前向き羽根15同士の隙間を通過して羽根車13から半径方向外側に流出し、ケース12内の渦巻状の流路を通って空気吹出口12bから吹き出される。
図4(A)は、第1実施形態の遠心送風機11における前向き羽根15を示す正面図である。図3及び図4(A)に示すように、遠心送風機11の各前向き羽根15は、羽根出口が回転方向Rに傾いている。各前向き羽根15は、回転方向Rに位置する前面(正圧面)17と、回転方向Rとは反対方向に位置する背面(負圧面)19と、第1凸面31と、第2凸面32と、第1凹曲面41とを備えている。前面17は、回転方向Rと反対方向に凹む凹曲面であり、背面19は、回転方向Rと反対方向に凸の凸曲面である。これらの面は、前面17、第1凹曲面41、第2凸面32、第1凸面31及び背面19の順に並んでおり、滑らかに連続する曲面を形成している。
第1凸面31、第2凸面32及び第1凹曲面41は、前向き羽根15における半径方向の中央よりも半径方向内側に位置している。第1凸面31は、前面17、背面19、第1凹曲面41及び第2凸面32よりも半径方向内側に位置している。第2凸面32は、前面17及び第1凹曲面41よりも半径方向内側に位置している。第1凸面31は、半径方向内側に凸の曲面である。第1凸面31は、半径方向内側の端部である前縁P1を含む。第2凸面32は、第1凹曲面41と第1凸面31との間に位置し、これらの面41,31につながっている。第2凸面32は、回転方向Rに凸の曲面である。
第1凸面31と第2凸面32とは、滑らかに連続する凸曲面25を形成している。また、凸曲面25と背面19とは、滑らかに連続する凸曲面を形成している。前面17と第1凹曲面41とは、滑らかに連続する凹曲面を形成している。第1凹曲面41は、凹曲面である前面17と凸曲面である第2凸面32とを滑らかにつなぐことによりこれらを全体として滑らかな曲面とする役割を果たしている。
このように第1凹曲面41は凹曲面と凸曲面とをつないでいるので、前面17と第1凹曲面41とにより形成される凹曲面において曲率半径が最小となる部位P3は第1凹曲面41に存在する。第1凹曲面41と第2凸面32とは、これらの境界部分である変曲部P6においてつながっている。変曲部P6よりも第1凹曲面41側は凹曲面であり、変曲部P6よりも第2凸面32側は凸曲面である。
第1凸面31の前縁P1における曲率半径r1は、第2凸面32の回転方向Rの端縁P2における曲率半径r2よりも大きい。各部位の曲率半径の好ましい範囲は次の通りである。半径方向外側の端部である後縁P4と回転軸Aとの間の距離である外半径Roと、前縁P1と回転軸Aとの間の距離である内半径Riとの半径差Dに対して、第1凸面31の前縁P1における曲率半径は10%〜40%の範囲にあるのが好ましい。また、半径差Dに対して、第2凸面32の端縁P2における曲率半径は3%〜10%の範囲にあるのが好ましい。さらに、半径差Dに対して、第1凹曲面41における曲率半径最小部位P3の曲率半径r3は5%〜15%の範囲にあるのが好ましい。そして、これらの曲率半径は、r2<r3<r1の関係にあるのがより好ましい。
各前向き羽根15を回転軸Aに垂直な面で切った断面において、前向き羽根15の幅Wが最大となる部位は、第2凸面32を含む領域に位置している。本実施形態では、第2凸面32の端縁P2を含む領域の幅W1が前向き羽根15の最大幅である。前向き羽根15の幅Wは、最大幅W1の領域から後縁P4に向かうにつれて漸次小さくなる。また、前向き羽根15の幅Wは、最大幅W1の領域から前縁P1に向かうにつれて漸次小さくなる。
ここで、前向き羽根15の幅Wとは、前縁P1と後縁P4とを結ぶ直線L1に対して直交する方向の長さをいう。なお、図4(A)に示す前向き羽根15のように、前向き羽根15の半径方向外側の端部が、回転軸Aを中心とする補強リング18の内周面に沿う円弧形状を有している場合には、その円弧形状の端部の中央を後縁P4とし、この後縁P4と前縁P1とを結ぶ直線L1を基準として幅Wを求める。
第1実施形態の遠心送風機11では、各前向き羽根15において、第1凸面31と背面19との境界部分P5の曲率半径r5は、前縁P1の曲率半径r1よりも小さい。また、境界部分P5の曲率半径r5は、背面19の曲率半径よりも小さい。境界部分P5の曲率半径r5は、第2凸面32の端縁P2の曲率半径r2よりも大きい。境界部分P5は、幅W方向において、最大幅W1の領域のほぼ中央に位置している。
図5は、図4(A)に示す前向き羽根15における空気の流れの解析結果を示す図であり、図6は、図4(B)に示す従来の前向き羽根115における空気の流れの解析結果を示す図である。これらの解析図は、気流の速度に応じて濃度を変えて描いたものである。これらの解析では、前向き羽根の形状以外の条件(例えば羽根車の回転速度など)は同じ条件とした。図7(A)は、図5に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図であり、図7(B)は、図6に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図である。
図5及び図7(A)に示すように、第1実施形態における前向き羽根15では、凸曲面25に沿って背面19側に向かう気流が前向き羽根15から剥離する位置は、前縁P1よりも背面19側に位置する境界部分P5近傍である。この境界部分P5は、前述したように曲率半径r5が前縁P1の曲率半径r1及び背面19の曲率半径よりも小さいので、第1凸面31に沿って背面19側に向かう気流の剥離位置が境界部分P5又はその近傍にある程度固定化される。
これにより、前向き羽根15では、背面19近傍に形成される剥離領域S1は、後述する従来の前向き羽根115の剥離領域S11(図6及び図7(B))に比べて、平面視での面積が小さく、背面19からの距離も短い。この剥離領域S1では、空気は渦状に流れている。前向き羽根15では、前向き羽根15から一旦剥離した気流は、後縁P4に近い位置において背面19に再付着している。
また、この前向き羽根15では、前縁P1近傍の領域から境界部分P5近傍の領域までの領域V1を流れる気流の羽根に対する相対速度は、従来の前向き羽根115の前縁P1近傍の領域V11に比べて高い(16〜17(m/s)程度)。この領域V1は、図5に図示されている領域中では気流の速度が最も高い領域である。このように領域V1を流れる気流の速度が高くなるのは、第2凸面32が設けられていることによって背面19側に向かう空気が凸曲面25に円滑に流れ込み、凸曲面25に沿って背面19側にスムーズに案内されているからであると考えられる。
一方、図6及び図7(B)に示すように、従来の前向き羽根115では、背面119側に向かう気流が前向き羽根115から剥離する位置は、前縁P21又はその近傍である。すなわち、前縁P21近傍に流入して背面119側に向かう気流は、前縁P21又はその近傍においてすぐに剥離している。
これにより、従来の前向き羽根115では、背面119近傍に形成される剥離領域S11は、前向き羽根15に比べて、平面視での面積が比較的大きく、背面19からの距離も長い。この剥離領域S11では、空気は渦状に流れている。前向き羽根115では、前向き羽根115から一旦剥離した気流は、後縁P22に近い位置において背面119に再付着している。
また、従来の前向き羽根115では、前縁P21近傍の領域V11を流れる気流の羽根に対する相対速度は、前向き羽根15における領域V1に比べて低い(13〜15(m/s)程度)。
図17は、風量(m/分)と比騒音(dB)との関係を示すグラフである。グラフ中の下側の曲線は、図4(A)に示す前向き羽根15を有する羽根車13を備えた遠心送風機11のデータを示しており、グラフ中の上側の曲線は、図4(B)に示す従来の前向き羽根115を有する羽根車を備えた遠心送風機のデータを示している。
図4(A)に示す前向き羽根15は第2凸面32を備えており、この第2凸面32は第1凸面31とともに滑らかに連続する凸曲面25を形成しているので、図4(B)に示す従来の前向き羽根115に比べて、気流の剥離位置を背面19寄りに移動させ、剥離を遅らせることができる。これにより、図4(A)に示す前向き羽根15を備えた遠心送風機11では、背面19における剥離領域が小さくなるので、図17に示すように比騒音が従来に比べて低減される。
<第2実施形態>
図8(A)は、本発明の第2実施形態の遠心送風機における前向き羽根を示す正面図である。この第2実施形態では、第1実施形態と同様の構成については第1実施形態の図面と同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図8(A)に示すように、第2実施形態における各前向き羽根15は、第1凸面31と背面19とをつなぎ、かつ回転方向Rの反対方向に凸の第3凸面33をさらに備えている。第3凸面33は、前向き羽根15における半径方向の中央よりも半径方向内側に位置している。第3凸面33は、背面19よりも半径方向内側に位置している。この第3凸面33における半径方向内側の領域34は、第1凸面31及び第2凸面32とともに滑らかに連続する凸曲面25を形成している。第3凸面33における半径方向外側の領域42は、背面19につながる第2凹曲面42である。
半径方向内側領域34は凸曲面であり、半径方向外側領域42は凹曲面であるので、これらの境界部分P7は、これらの曲面を滑らかにはつないでいない。第3凸面33は、境界部分P7を頂点として回転方向Rの反対方向に尖っている。半径方向内側領域34の接線の傾きと半径方向外側領域42の接線の傾きとは、境界部分P7において不連続に変化する。
第2凹曲面42と背面19とは、滑らかに連続する曲面を形成している。第2凹曲面42と背面19とは、これらの境界部分である変曲部P8においてつながっている。変曲部P8よりも第2凹曲面42側は凹曲面であり、変曲部P8よりも背面19側は凸曲面である。
なお、図示は省略するが、各前向き羽根15を回転軸Aに垂直な面で切った断面において、前向き羽根15の幅Wが最大となる部位は、第2凸面32を含む領域に位置している。
図9は、図8(A)に示す前向き羽根における空気の流れの解析結果を示す図である。図8(B)は、図9に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図である。この解析では、前向き羽根の形状以外の条件(例えば羽根車の回転速度など)は図5に示す解析と同じ条件とした。
図8(B)及び図9に示すように、第2実施形態における前向き羽根15では、凸曲面25に沿って背面19側に向かう気流が前向き羽根15から剥離する位置は、前縁P1よりも背面19側に位置する境界部分P7近傍である。この境界部分P7は、その両側の領域を滑らかにつないでいないので、凸曲面25に沿って背面19側に向かう気流の剥離位置が境界部分P7又はその近傍にある程度固定化される。
これにより、第2実施形態における前向き羽根15では、背面19近傍に形成される剥離領域S2は、第1実施形態における前向き羽根15の剥離領域S1に比べて、平面視での面積がさらに小さく、背面19からの距離もさらに短い。この剥離領域S2では、空気は渦状に流れている。第2実施形態における前向き羽根15では、前向き羽根15から一旦剥離した気流は、後縁P4に近い位置において背面19に再付着している。
また、第2実施形態における前向き羽根15では、前縁P1近傍の領域V2を流れる気流の羽根に対する相対速度は従来の前向き羽根115の前縁P1近傍の領域V11に比べて高い(16〜17(m/s)程度)。この領域V2は、図9に図示されている領域中では気流の速度が最も高い領域である。また、領域V2は、第1実施形態における前向き羽根15の領域V1に比べて平面視での面積が大きく、凸曲面25に沿う方向の長さも大きい。
<第3実施形態>
図10(A)は、本発明の第3実施形態の遠心送風機における前向き羽根を示す正面図である。この第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成についてはこれらの図面と同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図10(A)に示すように、第3実施形態における各前向き羽根15の背面19は、回転方向Rの反対方向に突出する凸面部27をさらに有している。凸面部27は、前向き羽根15における半径方向の中央よりも外側に位置している。凸面部27における半径方向内側の領域43は第3凹曲面43である。第2凹曲面42、第3凹曲面43及びこれらの間の領域は、滑らかに連続する曲面を形成している。凸面部27における半径方向外側の領域35は凸曲面である。
凸面部27の半径方向内側領域43(第3凹曲面43)と、凸面部27の半径方向外側領域35(凸曲面35)とは、境界部分P9においてつながっている。境界部分P9は、これらの第3凹曲面43と凸曲面35とを滑らかにはつないでいない。半径方向内側領域43の接線の傾きと半径方向外側領域35の接線の傾きとは、境界部分P9において不連続に変化する。
背面19は、境界部分P9よりも半径方向内側に位置する内側背面19Aと、境界部分P9よりも半径方向外側に位置する外側背面19Bとを含む。内側背面19Aは、変曲部P8と境界部分P9との間の領域である。内側背面19Aは、変曲部P8と変曲部P10との間の凸曲面と、第3凹曲面43と、を有している。変曲部P10と境界部分P9との間の領域が第3凹曲面43である。凸面部27における半径方向外側領域35(凸曲面35)は、外側背面19Bの一部を構成している。
なお、図示は省略するが、各前向き羽根15を回転軸Aに垂直な面で切った断面において、前向き羽根15の幅Wが最大となる部位は、第2凸面32を含む領域に位置している。
図11は、図10(A)に示す前向き羽根における空気の流れの解析結果を示す図である。図10(B)は、図11に示す解析図における空気の流れの主な特徴を簡略化した概略図である。この解析では、前向き羽根の形状以外の条件(例えば羽根車の回転速度など)は図5に示す解析と同じ条件とした。
図10(B)及び図11に示すように、第3実施形態における前向き羽根15では、凸曲面25に沿って背面19側に向かう気流が前向き羽根15から剥離する位置は、第2実施形態と同様に、前縁P1よりも背面19側に位置する境界部分P7近傍である。この境界部分P7は、その両側の領域を滑らかにつないでいないので、凸曲面25に沿って背面19側に向かう気流の剥離位置が境界部分P7又はその近傍にある程度固定化される。また、第3実施形態における前向き羽根15では、前向き羽根15から一旦剥離した気流は、境界部分P9の近傍の位置において外側背面19Bに再付着している。このように第3実施形態では、気流の剥離領域S3が境界部分P7と境界部分P9との間の領域にある程度固定化されている。
これにより、第3実施形態における前向き羽根15では、背面19近傍に形成される剥離領域S3は、従来の前向き羽根115の剥離領域S11に比べて、平面視での面積が小さく、背面19からの距離も短い。この剥離領域S3では、空気は渦状に流れている。
また、第3実施形態における前向き羽根15では、前縁P1近傍の領域V3を流れる気流の羽根に対する相対速度は従来の前向き羽根115の前縁P1近傍の領域V11に比べて高い(16〜17(m/s)程度)。この領域V3は、図11に図示されている領域中では気流の速度が最も高い領域である。
<第4実施形態>
図12は、本発明の第4実施形態の遠心送風機の羽根車13を示す正面図であり、図13(A)は、その一部を拡大した正面図である。この第4実施形態における羽根車13は、隣り合う前向き羽根15同士の間に前向き短羽根50をさらに備えている。すなわち、この羽根車13では、前向き羽根15と前向き短羽根50とが周方向に沿って交互に並んでいる。
この第4実施形態における前向き羽根15は、第1実施形態と同様の形状を有しているので、上述した第1実施形態における前向き羽根15と同様の効果が得られる。これに加え、第4実施形態では、前向き短羽根50を備えていることによる効果も得られる。以下、この点について説明する。
各前向き短羽根50は、半径方向の寸法が前向き羽根15よりも短い。各前向き短羽根50における半径方向外側の端部である後縁P12は、前向き羽根15における半径方向外側の端部である後縁P4と回転軸Aを中心とする同心円上にある。すなわち、前向き羽根15と前向き短羽根50は、同じ外半径Roを有している。
前向き短羽根50の弦長(前縁P11と後縁P12との直線距離)は、前向き羽根15の弦長(前縁P1と後縁P4との直線距離)の60%以下とするのが好ましい。
各前向き短羽根50の入口角β1Sは80°〜100°の範囲にあり、各前向き短羽根50の出口角β2Sは150°〜170°の範囲にある。各前向き羽根15の出口角β2Lは150°〜170°の範囲にある。これらの出口角β2Sと出口角β2Lは等しい方が好ましい。
ここで、入口角とは、図13(A)に示すように羽根を平面視したときに、羽根の前面(正圧面)における半径方向内側の端部において、前面に引いた接線L2と、半径方向に直交する直線L3とのなす角度をいう。出口角とは、図13(A)に示すように羽根を平面視したときに、羽根の前面(正圧面)における半径方向外側の端部において、前面に引いた接線L4と、半径方向に直交する直線L5とのなす角度をいう。
このような構成にすることにより、前向き羽根15の背面19では剥離領域が形成されるが、前向き羽根15のガイド効果によって前向き短羽根50の背面では剥離領域がほとんど形成されない。その理由は、前向き羽根15が気流を半径方向外側に案内することにより、前向き短羽根50の背面の上流側の端部においては気流の向きが半径方向外側に整流されているからである。これにより、全ての羽根が前向き羽根15である場合に比べて、羽根車13全体では剥離領域が減少し、剥離領域内部の渦により消費されるエネルギーも低減する。これにより、羽根車13の効率を向上させることができる。
前向き羽根15の内半径Riは、外半径Roの0.8〜0.95倍である場合には、前縁P1が吸込流れと干渉することによる騒音を低減できる。
図13(B)に示すように、2つの前向き羽根15の間には、複数の前向き短羽根50を配置してもよい。前向き羽根15のガイド効果が有効な範囲内において、2つの前向き羽根15の間に配置する前向き短羽根50の枚数を設定すればよい。これにより、羽根車13全体では剥離領域がさらに減少し、剥離領域内部の渦により消費されるエネルギーもさらに低減する。
<参考例>
図14(A)は、参考例1に係る遠心送風機の羽根車の一部を示す正面図であり、図14(B)は、その羽根車の前向き羽根115及び前向き短羽根50における空気の流れの概略を示す正面図である。図15は、参考例1の遠心送風機の前向き羽根115及び前向き短羽根50における空気の流れの解析結果を示す図である。
図14(A)に示す参考例1における前向き羽根115は、図4(B)に示す前向き羽根115と同様の形状である。また、参考例1における前向き短羽根50は、図13(A)に示す前向き短羽根50と同様の形状である。この参考例1は以下の特徴を備えている。
各前向き短羽根50は、半径方向の寸法が前向き羽根115よりも短い。各前向き短羽根50における半径方向外側の端部である後縁は、前向き羽根115における半径方向外側の端部である後縁と回転軸Aを中心とする同心円上にある。前向き短羽根50の弦長は、前向き羽根15の弦長の60%以下とするのが好ましい。
各前向き短羽根50の入口角β1Sは80°〜100°の範囲にある。各前向き羽根115の入口角β1Lは30°〜80°の範囲にある。各前向き短羽根50の出口角β2Sは150°〜170°の範囲にある。各前向き羽根115の出口角β2Lは150°〜170°の範囲にある。これらの出口角β2Sと出口角β2Lは等しい方が好ましい。前向き羽根115の入口角β1Lを30°〜80°の範囲にすることにより、前向き羽根115において生じる剥離を低減させることができ、さらに効率が向上する。前向き羽根115の内半径は、外半径の0.8〜0.95倍である場合には、前縁が吸込流れと干渉することによる騒音を低減できる。
このような構成にすることにより、図14(B)及び図15に示すように、前向き羽根115の背面19では剥離領域S31が形成されるが、前向き羽根115のガイド効果によって前向き短羽根50の背面では剥離領域がほとんど形成されない。これにより、全ての羽根が前向き羽根115である場合に比べて、羽根車全体では剥離領域が減少し、剥離領域内部の渦により消費されるエネルギーも低減する。
図14(C)に示す参考例2のように、2つの前向き羽根15の間に、複数の前向き短羽根50を配置してもよい。これにより、羽根車13全体では剥離領域がさらに減少し、剥離領域内部の渦により消費されるエネルギーもさらに低減する。
図16は、参考例3の遠心送風機における前向き羽根215を示す正面図である。この参考例3における前向き羽根215は、第2凸面32を備えていない点で、図10(A)に示す第3実施形態における前向き羽根15と異なっているが、第2凸面32以外の構成は、第3実施形態と同様である。
<実施形態の概要>
本実施形態をまとめると以下のようになる。
各実施形態では、前面17と第1凸面31との間に位置し、第1凸面31につながり、回転方向Rに凸の第2凸面32を備えており、この第2凸面32は第1凸面31とともに滑らかに連続する凸曲面25を形成している。この第2凸面32を含む領域は、前向き羽根15の幅が最大となる部位である。このように大きな第2凸面32が設けられているので、背面19側に向かう空気は凸曲面25に沿って背面19側にスムーズに案内される。具体的には、羽根の前縁P1よりも前面17側に流入する空気は、第2凸面32において前面17側と背面19側に分かれる。そして、背面19側に向かう空気は、第1凸面31及び第2凸面32により形成される滑らかに連続する凸曲面25に沿って背面19側にスムーズに案内される。したがって、各実施形態では、第2凸面32が設けられていない場合に比べて、気流の剥離位置を背面19寄りに移動させ、剥離を遅らせることができる。これにより、背面19における剥離領域を小さくすることができるので、送風機の吹き出し流れの変動を低減して送風機の送風音を低減できる。
また、各実施形態では、第2凸面32と前面17とは凹曲面41によってつながれているので、羽根の第2凸面32において前面17側に向かう空気は、凹曲面41に沿って円滑に前面17に流れ込む。これにより、前面17側を流れる空気の変動も抑制できる。
第2実施形態及び第3実施形態では、第3凸面33における半径方向内側の領域が第1凸面31及び第2凸面32とともに滑らかに連続する凸曲面25を形成しているので、凸曲面25が第1凸面31と第2凸面32のみによって形成されている場合に比べて、凸曲面25をさらに背面19側に拡大することができる。したがって、背面19側に向かう空気は、第2凸面32、第1凸面31及び第3凸面33の順に滑らかに連続する凸曲面25に沿って背面19側によりスムーズに案内されるので、気流の剥離位置をさらに背面19寄りに移動させ、剥離をさらに遅らせることができる。
第2実施形態及び第3実施形態では、第3凸面33は、半径方向内側の領域が凸曲面25の一部を構成し、半径方向外側の領域が凹曲面42であるので、これらの領域は、これらの境界部分において滑らかに連続しておらず、半径方向外側の領域に対して半径方向内側の領域は、回転方向Rに凹んでいる。これにより、気流の剥離位置を前記境界部分にある程度固定化することができるので、この剥離位置よりも半径方向外側に形成される剥離領域の範囲の変動が抑制される。よって、送風機の吹き出し流れの変動をより低減することができるので、送風機の送風音をさらに低減できる。
第3実施形態では、背面19には前向き羽根15における半径方向の中央よりも外側の位置に凸面部27が設けられているので、この凸面部27よりも半径方向内側の剥離位置において剥離した気流が渦状に流動する範囲は、剥離位置と凸面部27との間の領域にある程度固定化される。したがって、剥離位置において一旦剥離した気流を凸面部27近傍において背面19に再付着させることができるので、剥離領域の範囲の変動が抑制される。
第3実施形態では、第3凸面33の凹曲面42、凸面部27の凹曲面43及びこれらの間の領域が滑らかに連続する曲面を形成しているので、剥離した気流の動きをこの曲面の領域においてさらに安定化することができる。これにより、送風機の吹き出し流れの変動をさらに低減することができる。
各実施形態では、前向き羽根の前縁P1に流入する空気が前面17側と背面19側とに分かれる分岐部分となる第2凸面32の端縁P2の曲率半径を相対的に小さくすることにより、前向き羽根15に流入する空気を前面17側と背面19側とに円滑に分かれさせることができるとともに、分岐部分を第2凸面32の端縁P2近傍にある程度固定化して分岐部分が変動するのを抑制できる。しかも、第1凸面31の前縁P1における曲率半径を相対的に大きくすることにより、凸曲面25に沿って背面19側に向かう空気が凸曲面25において剥離するのを抑制しつつ、この背面19側に向かう空気を凸曲面25に沿って背面19側によりスムーズに案内できる。
第4実施形態では、羽根車13は、隣り合う前向き羽根15同士の間に少なくとも1つの前向き短羽根50をさらに備えており、各前向き短羽根50は、半径方向の寸法が前向き羽根15よりも短く、各前向き短羽根50における半径方向外側の端部である後縁P12は、前向き羽根15における半径方向外側の端部である後縁P4と同心円上にある。したがって、前向き羽根15のガイド効果によって前向き短羽根50の背面における剥離領域を小さくすることができる。これにより、全ての羽根が前向き羽根15である場合に比べて、羽根車13全体では剥離領域が減少し、剥離領域内部の渦により消費されるエネルギーも低減する。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
例えば、第2実施形態では、第3凸面33における半径方向外側の領域が背面19につながる凹曲面42である場合を例示したが、これに限定されない。例えば、この半径方向外側の領域42は、半径方向内側の領域34及び背面19と滑らかに連続する凸曲面であってもよい。
第3実施形態では、凸面部27における半径方向内側の領域43が第3凹曲面43であり、第2凹曲面42、第3凹曲面43及びこれらの間の領域が滑らかに連続する曲面を形成している場合を例示したが、これに限定されない。例えば、凸面部27における半径方向内側の領域43は、外側背面19Bと滑らかに連続する凸曲面であってもよい。
11 遠心送風機
13 羽根車
15 前向き羽根
17 前面
19 背面
25 凸曲面
27 凸面部
31 第1凸面
32 第2凸面
33 第3凸面
34 第3凸面の半径方向内側の領域
41 第1凹曲面
42 第2凹曲面
43 第3凹曲面
50 前向き短羽根
A 回転軸
P1 前縁
P2 第2凸面の回転方向の端縁
P3 第1凹曲面における曲率半径最小部位
P4 後縁
P11 前向き短羽根の前縁
P12 前向き短羽根の後縁
R 回転方向
W 前向き羽根の幅
W1 最大幅

Claims (6)

  1. 複数の前向き羽根(15)が周方向に沿って配列された羽根車(13)を備え、前記羽根車(13)が回転軸(A)を中心に回転する遠心送風機であって、
    各前向き羽根(15)は、
    回転方向(R)に位置する前面(17)と、
    回転方向(R)の反対方向に位置する背面(19)と、
    半径方向内側の端部である前縁(P1)を含み、前記前面(17)及び前記背面(19)よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面(31)と、
    前記前面(17)と前記第1凸面(31)との間に位置し、前記第1凸面(31)につながり、回転方向(R)に凸の第2凸面(32)と、
    前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ凹曲面(41)と、を備え、
    前記第1凸面(31)及び第2凸面(32)は、滑らかに連続する凸曲面(25)を形成しており、
    各前向き羽根(15)を前記回転軸(A)に垂直な面で切った断面において、前向き羽根(15)の幅が最大となる部位は、前記第2凸面(32)を含む領域に位置しており
    各前向き羽根(15)は、前記第1凸面(31)と前記背面(19)とをつなぎ、かつ回転方向(R)の反対方向に凸の第3凸面(33)をさらに備え、
    前記第3凸面(33)における少なくとも半径方向内側の領域は、前記第1凸面(31)及び前記第2凸面(32)とともに滑らかに連続する凸曲面(25)を形成している、遠心送風機。
  2. 複数の前向き羽根(15)が周方向に沿って配列された羽根車(13)を備え、前記羽根車(13)が回転軸(A)を中心に回転する遠心送風機であって、
    各前向き羽根(15)は、
    回転方向(R)に位置する前面(17)と、
    回転方向(R)の反対方向に位置する背面(19)と、
    半径方向内側の端部である前縁(P1)を含み、前記前面(17)及び前記背面(19)よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面(31)と、
    前記前面(17)と前記第1凸面(31)との間に位置し、前記第1凸面(31)につながり、回転方向(R)に凸の第2凸面(32)と、
    前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ凹曲面(41)と、を備え、
    前記第1凸面(31)及び第2凸面(32)は、滑らかに連続する凸曲面(25)を形成しており、
    各前向き羽根(15)を前記回転軸(A)に垂直な面で切った断面において、前向き羽根(15)の幅が最大となる部位は、前記第2凸面(32)を含む領域に位置しており、
    前記背面(19)は、回転方向(R)の反対方向に突出する凸面部(27)を有し、
    前記凸面部(27)は、前記前向き羽根(15)における半径方向の中央よりも外側に位置している、遠心送風機。
  3. 複数の前向き羽根(15)が周方向に沿って配列された羽根車(13)を備え、前記羽根車(13)が回転軸(A)を中心に回転する遠心送風機であって、
    各前向き羽根(15)は、
    回転方向(R)に位置する前面(17)と、
    回転方向(R)の反対方向に位置する背面(19)と、
    半径方向内側の端部である前縁(P1)を含み、前記前面(17)及び前記背面(19)よりも半径方向内側に位置し、半径方向内側に凸の第1凸面(31)と、
    前記前面(17)と前記第1凸面(31)との間に位置し、前記第1凸面(31)につながり、回転方向(R)に凸の第2凸面(32)と、
    前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ凹曲面(41)と、を備え、
    前記第1凸面(31)及び第2凸面(32)は、滑らかに連続する凸曲面(25)を形成しており、
    各前向き羽根(15)を前記回転軸(A)に垂直な面で切った断面において、前向き羽根(15)の幅が最大となる部位は、前記第2凸面(32)を含む領域に位置しており、
    前記第1凸面(31)の前記前縁(P1)における曲率半径は、前記第2凸面(32)の回転方向(R)の端縁(P2)における曲率半径よりも大きく、
    各前向き羽根(15)において、
    半径方向外側の端部である後縁(P4)と前記回転軸(A)との間の距離である外半径と、前記前縁(P1)と前記回転軸(A)との間の距離である内半径との差に対して、
    前記第1凸面(31)の前記前縁(P1)における曲率半径は10%〜40%の範囲にあり、
    前記第2凸面(32)の前記端縁(P2)における曲率半径は3%〜10%の範囲にあり、
    前記第2凸面(32)と前記前面(17)とをつなぐ前記凹曲面(41)における最小の曲率半径は5%〜15%の範囲にある、遠心送風機。
  4. 前記第3凸面(33)における半径方向外側の領域は、前記背面(19)につながる凹曲面(42)である、請求項に記載の遠心送風機。
  5. 前記背面(19)は、回転方向(R)の反対方向に突出する凸面部(27)を有し、
    前記凸面部(27)は、前記前向き羽根(15)における半径方向の中央よりも外側に位置しており、
    前記凸面部(27)における半径方向内側の領域は凹曲面(43)であり、
    前記第3凸面(33)の前記凹曲面(42)、前記凸面部(27)の前記凹曲面(43)及びこれらの間の領域は、滑らかに連続する曲面を形成している、請求項に記載の遠心送風機。
  6. 前記羽根車(13)は、隣り合う前記前向き羽根(15)同士の間に少なくとも1つの前向き短羽根(50)をさらに備えており、
    各前向き短羽根(50)は、半径方向の寸法が前記前向き羽根(15)よりも短く、
    各前向き短羽根(50)における半径方向外側の端部である後縁(P12)は、前記前向き羽根(15)における半径方向外側の端部である後縁(P4)と同心円上にある、請求項1〜のいずれか1項に記載の遠心送風機。
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