JP5589427B2 - カップ型ドレッサ及びツルーイング・ドレッシング方法 - Google Patents

カップ型ドレッサ及びツルーイング・ドレッシング方法 Download PDF

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Description

本発明は、砥粒を結合剤で結合した構成であり加工面を球面形状に形成された砥石をツルーイングおよびドレッシングするためのカップ型ドレッサ、及びそのカップ型ドレッサを用いたツルーイング・ドレッシング方法に関するものである。
従来、砥石の加工面を球面形状に成形し、その成形された砥石でワークを研削加工する研削装置として、特許文献1や特許文献2に開示されたものがある。
この従来の研削装置を図5〜図7に基づいて説明する。図5において、成形される砥石122は、砥石ヘッド128に回転可能に保持されている。この砥石ヘッド128は、サーボモータ125,129により鉛直方向(Y軸方向)および水平方向(Z軸方向)に移動可能となっている。一方、砥石122を球面形状にツルーイング(加工)する中空円筒状(以下、カップ形状と称する)のツルア113は、ワーク支持部107と並列的に設けられたツルア軸111に回転可能に保持されている。また、ツルア113は、その先端部を砥石122に向けてZ軸と平行に配設されており、ツルア113の回転軸と砥石122の回転軸とが直交するようになっている。そして、ツルア軸111は、図示しないサーボモータによりY軸方向およびZ軸方向に対して垂直な方向のX軸方向に移動可能となっている。
次に、上記研削装置を用いて、砥石122の加工面134を球面形状にツルーイング及びドレッシングする方法を図6及び図7に基づいて説明する。まず、図6を用いて、ツルーイングについて説明する。砥石122をY軸方向に移動させると共にツルア113をX軸方向に移動させ、ツルア113の回転軸と砥石122の回転軸とを直交させるようにする。次に、砥石122とツルア113を回転駆動させる。その後、砥石122をZ軸方向に移動させ、砥石122の回転中心がツルア113の回転軸に沿ってこの回転軸上を移動するように切込送り制御する。これにより、ツルア113の開口端内周の円周縁121が砥石122の加工面(外周面)134に線接触し、砥石122の加工面134が球面形状にツルーイングされる。その結果、砥石122の加工面134は、曲率半径R(図6参照)の球面形状に成形される。
ここで、ワークとしてガラスレンズやその金型の場合には、光学面としてナノメートルオーダーの厳しい表面粗さが要求されるため、微粒のダイヤモンド砥粒132からなる研削砥石122(例えば砥粒径5μm)が用いられる。この研削砥石122を効率良く球面形状にツルーイングするためには、それより大きなダイヤモンド砥粒(例えば75μm)からなるカップ型ツルア113が採用される。ツルーイング作業では、研削砥石122のボンド133(例えばレジンボンド)と微粒のダイヤモンド砥粒132が同時に削られながら球面に成形される。その結果、微粒のダイヤモンド砥粒132はボンド面と同じ高さで平らな面となり、ダイヤモンド砥粒132が研削砥石122の表面から充分に突き出した状態にならない(図6(d))。従って、この研削砥石122を用いてワークを加工しても、砥石122の砥粒132がワークに充分切込み作用をしないため、高精度な加工を行うことができず、また、効率良く加工できない。
このため、特許文献2では、上記ツルーイングを行った後に、研削砥石122の表面からダイヤモンド砥粒132を突き出すいわゆる目立てを行うためのドレッシングが行われる。
次に、図7を用いてドレッシングについて説明する。
ツルーイングが終了したら、ツルア113の回転速度をツルーイング工程のときよりも低速(例えば回転速度100min−1)に設定し、砥石122の回転速度もツルーイング工程のときよりも低速に設定する。その後、砥石122の加工面134とツルア113の円周縁121との間にノズル140から砥石ドレッシング用のスラリ(遊離砥粒+水)141を供給する。この砥石122の加工面134とツルア113の円周縁121との間に介在したスラリ141によって、砥石122を構成する結合剤としてのボンド133が選択的に除去されるため、ツルーイングされた球面形状の精度を崩すことなく、砥粒132をボンド133の表面から突き出させる、いわゆる砥石122の目立て(ドレッシング)が行われる(図7(d)参照)。
特開平7−299746号公報 特開2001−260023号公報
しかしながら、上述したようなツルーイングおよびドレッシング方法では、ドレッシング後の砥石122の加工面134にはツルーイングによって磨耗したりあるいは亀裂を生じたりした砥粒切れ刃が残留した状態となる。このため、そのような加工面134で研削を行うと、切れ味が悪く大きな研削抵抗を生じ、研削後の研削面の面性状も悪くなるという課題があった。また、この課題に対して、ドレッシング後にいわゆる捨て研を行いツルーイングで摩滅あるいは破砕した砥粒を脱落させることにより切れ味を回復するという方法も採られ得るが、この場合は折角ツルーイングによって成形した形状精度が損なわれるという欠点があった。
また、ドレッシングの際にスラリ(遊離砥粒)141を供給するためのスラリ供給系を設けねばならず、研削装置が複雑化してしまうという問題があった。
さらに、砥石122の加工面134とツルア113の円周縁121とは密接しているため、その間にノズル140からスラリ141を良好に供給することが困難であるという問題もあった。
本発明は上記課題を解決し、簡易的な構成で、加工面が良好にドレッシングされた高精度な球面形状砥石を得ることを目的とする。また、ツルーイングにより砥粒に破砕や亀裂などの損傷を与えることなく、ツルーイングとドレッシングとを同時に行うことを目的とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1記載のカップ型ドレッサは、砥粒と該砥粒を結合した結合剤とからなり加工面が球面形状に形成された砥石を、前記砥石の回転軸と自らの回転軸を交差させ、前記砥石と自らを各々回転させながら面接触させて、ツルーイング・ドレッシングするための中空円筒形状のカップ型ドレッサであって、前記砥石の砥粒と同径もしくは前記砥石の砥粒よりも小径であり、前記砥石の砥粒よりも破砕性が高く、前記砥石の砥粒より低硬度で、前記砥石の結合剤よりも硬い砥粒を、前記砥石の砥粒保持力よりも弱い保持力で結合したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載のカップ型ドレッサは、上記請求項1記載のカップ型ドレッサにおいて、前記カップ型ドレッサの結合剤と前記砥石の結合剤とで、結合力の異なる結合剤を用いること、結合剤率を異ならせること、結合剤の破砕性を異ならせることの少なくとも一つの手段により、前記カップ型ドレッサの砥粒保持力を前記砥石の砥粒保持力よりも弱い保持力としたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載のツルーイング・ドレッシング方法は、上記請求項1又は上記請求項2記載のカップ型ドレッサを用いた砥石のツルーイング・ドレッシング方法であって、前記砥石と前記カップ型ドレッサとを回転させながら面接触させ、前記砥石の砥粒を前記カップ型ドレッサの砥粒で摩耗させることで前記砥石を球面形状に成形し、前記砥石と前記カップ型ドレッサと接触界面にて、前記砥石との接触負荷によって前記カップ型ドレッサの砥粒を脱落させ、脱落した砥粒により前記砥石の結合剤を除去することを特徴とする。
上記のように構成した請求項1記載のカップ型ドレッサ及び請求項3記載のツルーイング・ドレッシング方法では、砥石をドレッシングすると、カップ型ドレッサを構成している砥粒の保持力が砥石の砥粒保持力よりも弱いため、砥石との接触負荷によって、カップ型ドレッサの砥粒が脱落してくる。そして、この脱落した砥粒は砥石の砥粒と同径もしくは砥粒よりも小径であり砥石の結合剤よりも硬いため、砥石表面の砥粒間に入り込んで砥石の結合剤を表面から選択的に除去する。この結果、砥粒を結合剤の表面より突き出させることができ、砥石のドレッシングが行われる。しかも、カップ型ドレッサの砥粒は砥石の砥粒よりも低硬度であるから砥石の砥粒に切除や破砕などの損傷を与ることがなく、磨耗による微細な除去が行われ、常にシャープな状態が保たれる。
また、砥粒の周囲の結合剤の除去が過度に進行するとその砥粒はやがて脱落し、より内部にある新しい砥粒が表面に露出することになる。砥石とカップ型ドレッサは二面の擦り合せ状態なので、砥石とカップ型ドレッサとは互いに凸と凹の球面に斬近するように磨耗が進行し、ツルーイングとドレッシングとが同時に行われることになる。このため、高精度の球面にツルーイングが行われると共に、ツルーイングとドレッシングとを別々に行う必要がない。
また、本発明では、カップ型ドレッサを構成している砥粒をドレッシングの際の遊離砥粒として利用している。従って、従来のように、スラリを供給するためのスラリ供給系をわざわざ設ける必要がない。
さらに、本発明では、ドレッシングの際の遊離砥粒としてカップ型ドレッサと砥石の接触界面から発生してくる砥粒を利用しているため、カップ型ドレッサと砥石との間に良好に遊離砥粒として利用する砥粒を供給することができ、ドレッシング性能を向上させることができる。
また、本発明の請求項2記載のカップ型ドレッサでは、前記カップ型ドレッサの結合剤と砥石の結合剤とで、結合力の異なる結合剤を用いること、結合剤率を異ならせること、結合剤の破砕性を異ならせることの少なくとも一つの手段により、前記カップ型ドレッサの砥粒保持力を前記砥石の砥粒保持力よりも弱い保持力としたので、カップ型ドレッサの砥粒を砥石の砥粒保持力よりも確実に弱い結合力で結合することができる。
本発明の実施形態における研削装置及びその制御部の全体構成図である。 本発明の実施形態における研削装置の側面図である。 本発明の実施形態におけるツルーイング・ドレッシング方法を説明する説明図である。 本発明の実施形態におけるツルーイング・ドレッシング原理図である。 従来における研削装置の側面図である。 従来におけるツルーイング方法を説明する説明図である。 従来におけるドレッシング方法を説明する説明図である。
以下、本発明のカップ型ドレッサ及びツルーイング・ドレッシング方法を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<実施形態>
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の研削装置1及びその制御部の全体構成図、図2はその側面図である。図1及び図2において、2はベッド、3はベッド2上に固定されたワーク用案内台であり、このワーク用案内台3上には、ワーク用スライドテーブル4がX軸方向(トラバース送り方向)に移動可能に設置されている。
ワーク用スライドテーブル4は、ワーク用案内台3に設置されたサーボモータ5及びこのサーボモータ5により回転される送りねじ6とによってX軸方向に送り制御される。ワーク用スライドテーブル4上には、ワーク支持台7が固定され、このワーク支持台7の前面には真空チャック8が設けられ、この真空チャック8によってワークWが保持されるようになっている。
また、ワーク用スライドテーブル4上には、ワーク支持台7に対してX軸方向に離間して成形装置9が並列的に固定されている。成形装置本体10には、成形軸スピンドル11がX軸と直角なZ軸軸線回りに回転可能に支承されており、この成形軸スピンドル11は電動モータ12によって回転駆動される。
成形軸スピンドル11先端には、ツルーイングおよびドレッシング用のカップ型ドレッサ13が交換可能に保持される。カップ型ドレッサ13は、図3に示すように、中央にボルト穴14が形成された円柱状の基部15に中空円筒状のドレッサ部17が形成される。なお、このドレッサ部17の回転軸線方向の厚み、半径方向の厚みをできるだけ大きくとることが、カップ型ドレッサ13の寿命を向上させる上では好ましい。
そして、ボルト18によって、カップ型ドレッサ13が成形軸スピンドル11に交換可能に装着される。
そして、カップ型ドレッサ13の回転軸心と砥石22の回転軸心を交差するように位置決めすることで、カップ型ドレッサ13の回転軸心上に砥石中心を一致させる。次に、カップ型ドレッサ13の開口端内周の円周縁21を後述する砥石22の加工面(外周面)34に面接触させカップ型ドレッサ13に切込み負荷を与えた状態で、カップ型ドレッサ13及び砥石22を回転させることによってツルーイングおよびドレッシングを行う。予め球面に成形された砥石22に対して、カップ型ドレッサ13が擦り合わされ、砥石22の球面に倣って凹球面となり両者が面接触状態となるものである。なお、カップ型ドレッサ13の開口端内周縁21の形状としては、予め砥石22の球形状の半径と同径の凹球面としておいてもよいし、単にテーパ形状としておいてもよい。この場合、凹球面にするよりも容易に成形することができる点で有利である。このカップ型ドレッサ13の開口端内周縁21は、当初はテーパ形状であっても最終的には砥石22に倣って凹球面となるため、初期の形状はツルーイングおよびドレッシング作用には影響を及ぼさない。
図1、図2において、23はワーク用案内台3の右方向においてベッド2上に固定された砥石用案内台であり、この砥石用案内台23上には、砥石スライドテーブル24がX軸と直角なZ軸方向(切込み送り方向)に移動可能に設置されている。砥石用スライドテーブル24は、砥石用案内台23に設置したサーボモータ25及びこのサーボモータ25により回転される送りねじ26とによってZ軸方向に送り制御される。
砥石用スライドテーブル24上にはコラム27が鉛直に設置されており、このコラム27のワークWと対向する側面には砥石ヘッド28が鉛直なY軸方向(ピッチフィード送り方向)に移動可能に設置されている。砥石ヘッド28は、コラム27上に設置されたサーボモータ29及びサーボモータ29により回転される送りねじ(図示せず)とによってY軸方向に送り制御される。
砥石ヘッド28には、外周面が球面状の砥石22がカップ型ドレッサ13の回転軸線と直交する鉛直軸線回りに回転可能に軸支され、この砥石22は電動モータ30によって回転駆動される。なお、図1、図2において、31は砥石ヘッド28にワイヤ等を介して連結されたカウンタバランスである。
次に、砥石22およびカップ型ドレッサ13の材質について説明する。
ワークとしてガラスレンズやその金型の場合には光学面としてナノメートルオーダーの厳しい表面粗さが要求されるため、砥石22として、微粒のダイヤモンド砥粒(粒度♯4000:粒径5μm)を結合剤としてレジンボンドで結合したレジンボンドダイヤモンド砥石を用いている。砥石22は、加工面34が半径R(30mm)の球面に成形される。
カップ型ドレッサ13としては、砥石22の砥粒よりも小径で、砥石22の砥粒よりも破砕性が高く、砥石22の砥粒よりも低硬度であるGC砥粒(♯8000:粒径2〜3μm)を用いている。なお、粒径としては砥石22の砥粒と同程度でもよいが、脱落した際に砥石22の砥粒間に入り込むことができることが必要である。そして、このGC砥粒は砥石22の結合剤であるレジンボンドよりも硬い。なお、カップ型ドレッサ13の結合剤としてもレジンボンドを用いている。カップ型ドレッサ13の外径は60mm、内径は20mmである。なお、砥粒としてはGC砥粒に限らず、WA等の他の一般砥粒でも上述の条件を満たすものであれば採用可能である。
ここで、カップ型ドレッサ13と砥石22とでは、共にレジンボンドを用いているが、その砥粒保持力を異ならせている。すなわち、カップ型ドレッサ13の砥粒保持力を砥石22の砥粒保持力よりも弱いものとしている。本実施の形態では、カップ型ドレッサ13と砥石22とで共にレジンボンドを用いているが、レジンボンドの結合剤率を異ならせることにより両者の砥粒保持力を異ならせている。なお、砥粒保持力を異ならせる他の手段として、カップ型ドレッサ13と砥石22とで結合剤自体の結合力が異なるものを用いることができる。例えば、例えば、レジンボンドにバブル(気泡)や雲母やタルク(石膏)を混ぜ込むことによって結合力を低下させたものをカップ型ドレッサ13の結合剤38として用いてもよい。また、レジンボンドにかえて、レジンボンドよりも結合力の弱いゴムボンドやウレタンボンドをカップ型ドレッサ13の結合剤38として用いてもよい。さらに、砥石22にレジンボンドを用い、カップ型ドレッサ13にはビトリファイドボンドを用いて、ビトリファイドボンドの破砕性の高さにより、両者の砥粒保持力が異なるようにすることも可能である。
次に上記のように構成された本実施形態の動作について説明する。
ワークWを加工する場合は、加工プログラムにしたがい数値制御装置を動作させて、ワーク用スライドテーブル4をX軸方向へ、砥石用スライドテーブル24をZ軸方向へ同時2軸制御することによって、砥石22によってワークWを加工する。なお、ワークW加工時の砥石22の回転速度は、例えば10000min−1である。
ツルーイング兼ドレッシング工程では、カップ型ドレッサ13および砥石22を回転駆動した状態で(例えば、ドレッサ13の回転速度:100min−1、砥石22の回転速度:1000min−1)、砥石用スライドテーブル24を切込み送りすることによって、図3(a)、(b)、(c)に示すように、カップ型ドレッサ13の開口端内周の円周縁21が砥石22の加工面34に面接触で密着させ、砥石用スライドテーブル24によってカップ型ドレッサ13と砥石22との間に切込み負荷を与えることによってツルーイング兼ドレッシングを行う。
次にツルーイング兼ドレッシング時のメカニズムについて説明する。
カップ型ドレッサ13の砥粒保持力を砥石22の砥粒保持力よりも弱くしてあるので、図4に示すように、砥石22との接触負荷によって、カップ型ドレッサ13の砥粒37が脱落してくる。そして、この脱落した砥粒37は砥石22の砥粒32よりも小径であり砥石22の結合剤(レジンボンド)33よりも硬いため、砥石表面の砥粒32間に入り込んで砥石22の結合剤33を表面から除去する。このとき、カップ型ドレッサ13のGC砥粒等の一般砥粒は砥石22のダイヤモンド砥粒を傷つけることなく、ボンドだけを選択的に除去する。この結果、砥粒32を結合剤33の表面より突き出すことができ、砥石22のドレッシングが行われる。
つまり、本発明では、カップ型ドレッサ13を構成している砥粒37をドレッシングの際の遊離砥粒として利用している。従って、従来のように、スラリを供給するためのスラリ供給系をわざわざ設ける必要がなく、装置構造を簡略化することができる。
また、本発明では、ドレッシングの際の遊離砥粒としてカップ型ドレッサ13と砥石22の接触界面から発生してくる砥粒37を利用しているため、カップ型ドレッサ13と砥石22との間に良好に遊離砥粒として利用する砥粒37を供給することができ、ドレッシング性能を向上させることができる。
このとき、砥粒の回りの結合剤の除去が進行するとその砥粒はやがて脱落し、より内部にある新しい砥粒が表面に露出することになりドレッシングが行われる。砥石22とカップ型ドレッサ13は二面の擦り合せ状態なので、砥石22とカップ型ドレッサ13とは互いに凸と凹の球面に斬近するように磨耗が進行し、砥石22は球面に成形されツルーイングが行われる。これにより、ツルーイングとドレッシングとが同時に行われることになる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、ワーク支持台7に、特開2001−260023号公報に記載されているようなワークWを回転駆動するワーク軸スピンドルを設けてもよい。この場合には、ワーク軸スピンドルを成形軸スピンドル11としても利用することが可能であり、ワーク軸スピンドルにカップ型ドレッサ13を取り付けて、ツルーイング・ドレッシングを行うことができる。なお、この場合、ワークWを取り外すことなく行うことが好ましい。
13:カップ型ドレッサ、22:砥石、32:ダイヤモンド砥粒、33:結合剤、34:加工面、37:WA砥粒、38:結合剤、39:微細紛

Claims (3)

  1. 砥粒と該砥粒を結合した結合剤とからなり加工面が球面形状に形成された砥石を、前記砥石の回転軸と自らの回転軸を交差させ、前記砥石と自らを各々回転させながら面接触させて、ツルーイングおよびドレッシングを同時にするための中空円筒形状のカップ型ドレッサであって、
    前記砥石の砥粒と同径もしくは前記砥石の砥粒よりも小径であり、前記砥石の砥粒よりも破砕性が高く、前記砥石の砥粒より低硬度で、前記砥石の結合剤よりも硬い砥粒を、前記砥石の砥粒保持力よりも弱い保持力で結合したことを特徴とするカップ型ドレッサ。
  2. 請求項1記載のカップ型ドレッサにおいて、前記カップ型ドレッサの結合剤と前記砥石の結合剤とで、結合力の異なる結合剤を用いること、結合剤率を異ならせること、結合剤の破砕性を異ならせることの少なくとも一つの手段により、前記カップ型ドレッサの砥粒保持力を前記砥石の砥粒保持力よりも弱い保持力としたことを特徴とするカップ型ドレッサ。
  3. 請求項1又は請求項2記載のカップ型ドレッサを用いた砥石のツルーイングおよびドレッシングを同時にするツルーイング・ドレッシング方法であって、
    前記砥石と前記カップ型ドレッサとを回転させながら面接触させ、
    前記砥石の砥粒を前記カップ型ドレッサの砥粒で摩耗させることで前記砥石を球面形状に成形し、
    前記砥石と前記カップ型ドレッサと接触界面にて、前記砥石との接触負荷によって前記カップ型ドレッサの砥粒を脱落させ、脱落した砥粒により前記砥石の結合剤を除去することを特徴とするツルーイング・ドレッシング方法。
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