以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明による行動支援システムの一実施形態を示すシステム構成図であって、1は移動端末、2は動作DB(データベース)、3はスケジュール情報DB、4はサーバ、5は行動支援サーバ(行動支援装置)、5aは個人行動パターン情報DB、5bは制御部、6はサービスサイト(サービス情報提供装置)、7はネットワークである。
同図において、各移動端末1は、携帯電話機などの携帯端末や自動車などに搭載された車載端末であって、移動端末1の所有者(以下、ユーザという)の各種の動作パターンを記憶した動作DB2やスケジュール情報を記憶したスケジュール情報DB3を備えるとともに、位置センサとしてのGPS(Global Positoning System)を利用したGPSユニットや行動センサとしての加速度センサ,ジャイロセンサなどのセンサ、さらに、時刻センサとしてのタイマなどが設けられている。GPSユニットにより、移動端末1(従って、そのユーザ)の現在位置が常時検出され、加速度センサにより、移動端末1(従って、ユーザユーザ)の状態(行動)の変化(移動し始めや移動の停止など)が検出され、ジャイロセンサにより、移動端末1(従って、ユーザ)の移動方向の変化が検出される。このことから、GPSユニットや行動センサにより、移動端末1の現在位置や動作状態(従って、動作パターン)が常時検出される。
なお、同じ動作パターン(例えば、「歩いている」という動作パターン)が継続しているときには、加速センサやジャイロセンサからは「歩いている」という状態を検出することはできないが、次の動作パターン(例えば、「電車で移動」という動作パターン)への変化があるまでは、この「歩いている」という同じ動作パターンが継続していることになるから、かかる変化があるまで、移動端末1では、検出した動作パターンの情報を行動パターン情報として保持しておき、一定の周期で保持している行動パターン情報をサーバ4に送り、現在の状態を表わす情報をサーバ4に通知する。
図2は動作DB2での動作パターン情報の一具体例とこの動作パターン情報から作成される行動パターン情報の一具体例を示す図であって、8は動作パターン情報、9は行動パターン情報である。
動作DB2には、図2(a)に示すように、「(1)歩いている」,「(2)寝ている」,「(3)座っている」,「(4)立ち止まっている」,「(5)電車内で座っている」,「(6)電車内で立っている」,……といったような各種の動作パターンを表わす動作パターン情報8が格納されている。移動端末1は、GPSユニットや行動センサの検出結果を基に、そのときの該当する動作パターン情報8を動作DB2から取得し、GPSユニットで取得される場所情報やタイマからの時間情報を基に(図2(b))、図2(c)に示すように、そのときのユーザ(移動端末1)の行動を表わす行動パターン情報9を決定する。なお、以下では、同じ動作パターンが継続するパターンを行動パターンといい、その経路(例えば、「歩いている」との動作パターンが続けて行なわれる経路)を、以下では、行動パターン経路という。
例えば、ユーザ(移動端末1)が電車に乗る場合、GPSユニットと行動センサとによってユーザ(移動端末1)が乗車駅に居て歩きを止めたことが検出され、電車が発車するとともに、この状態がGPSユニットによって検出される。また、ユーザ(移動端末1)が降車駅で電車から降りる場合には、電車が止まると、GPSユニットによってユーザ(移動端末1)がこの降車駅に居ることが検出され、ユーザ(移動端末1)が電車から降りる、行動センサによってユーザが電車から降りて歩き始めたことが検出される。
この場合、GPSユニットによってユーザ(移動端末1)がこの乗車駅に居ることが検出され、行動センサによって大きな加速度が検出されるともに、GPSユニットによってユーザ(移動端末1)の急速な移動が検出されると、移動端末1は乗車駅から電車で移動し始めたものと判定し、動作DB2からこの状態に該当する動作パターン「(5)電車内で座っている」または動作パターン「(6)電車内で立っている」の動作パターン情報8を取得し、この行動パターンの開始を示す「電車で移動」という行動パターン情報9を作成する。この際、GPSユニットの検出結果から、乗車駅の情報も取得し、タイマから乗車の日時情報も取得して、これらをこの行動開始の行動パターン「電車で移動」の行動パターン情報9に関連付ける。かかる「電車で移動」の行動パターンはGPSユニットで常時検出され、かかる行動パターン情報9は、所定時間の周期で順次作成される。また、電車が駅に停車する毎に行動センサが急激な減速(負の加速度)を行動センサが検出するが、電車が降車駅に到着してユーザがこの電車から降りて歩き始めると、移動端末1は行動センサの検出結果から電車が降車駅に停車してユーザが歩き始めたことを検出し、これまでの行動パターンの終了を示す行動パターン「電車で移動」という行動パターン情報9にGPSユニットで検出される降車駅名とタイマで検出される日時情報とを付加する。そして、動作パターン「歩いている」の動作パターン情報8を用いて、同様に、次の行動パターン「歩き」の行動パターン情報9を作成する。
また、ユーザ(移動端末1)が職場に出社するときや職場から退社するときには、GPSユニットによってユーザ(移動端末1)が職場に達したこと、職場から離れることが検出され、そのときユーザが歩き続けていれば、移動端末1は動作DB2から既に動作パターン「(1)歩いている」の動作パターン情報8を取得しており、また、タイマから出社時刻や退社時刻を取得する。これにより、移動端末1は、ユーザの出社時に出社時刻や会社名が付加された行動パターン「デスクワーク」開始の行動パターン情報9を作成し、退社時には、その退社時刻や会社名が付加された行動パターン「デスクワーク」終了の行動パターン情報9が作成される。
また、昼食のために職場から外出した場合には、移動端末1はGPSユニットと行動センサの検出結果を基に動作DB2から動作パターン「(1)歩いている」の動作パターン情報8を取得するとともに、タイマからそのときの時刻を検出し、これらを基に「昼食」と判定して、この時刻情報が付加されたこの行動パターン「昼食」の開始の行動パターン情報9を作成する。そして、昼食を終わって会社に帰ってきたときには、同様にして、その時刻情報が付加された行動パターン「昼食」終了の行動パターン情報9が作成される。
図1に戻って、各移動端末1は、ネットワーク7を介してサーバ4に通信可能に接続されている。このサーバ4は、個人行動パターン情報DB5aや制御部5bからなる行動支援サーバ(行動支援装置)5に接続されている。また、サーバ4は、サービスサイト(サービス情報提供装置)6と接続されており、このサービスサイト6から指定した目的地までの経路に沿う地域での経路案内情報や交通情報,天気情報などのサービス情報11を取得することができる。かかるサービス情報11は、ネットワーク7を介して移動端末1に提供され、移動端末1の表示画面に表示される。
移動端末1は、図2(c)に示した行動パターン情報9を作成する毎に、作成した行動パターン情報9を、ネットワーク7を介して、サーバ4に送信し、サーバ4は受信したこの行動パターン情報9を行動支援サーバ5に送る。ここで、同じ動作パターンが継続しているときには、上記のように、同じ動作パターン情報8に現時点での日時情報や場所情報が付加された行動パターン情報9が所定の周期で作成され、順次サーバ4に送信される。
行動支援サーバ5では、移動端末1毎に、一連の行動パターン情報9からなる標準行動パターン情報を記憶した個人行動パターン情報DB5aを備えている。かかる標準行動パターン情報は、行動の基点となる、例えば、自宅から目的地までの経路(以下、標準行動パターン経路という)の一連の行動の行動パターン情報9からなるものであって、同じユーザに目的地が複数個ある場合、その目的地毎に(従って、標準行動パターン経路毎に)標準行動パターン情報が作成されて、このユーザ(従って、このユーザの移動端末1)に関連付けられて個人行動パターン情報DB5aに格納されている。
かかる標準行動パターン情報は移動端末1から送られてくる行動パターン情報9に基いて作成されたものである。移動端末1から、新たな標準行動パターン経路について、行動の基点から目的地までの一連の行動パターン情報9が送られてくると、行動支援サーバ5では、制御部5bが順次受信する一連の行動パターン情報9が同じユーザの同じ標準行動パターン経路での行動パターン情報9であるか否かを判別し、夫々のユーザの夫々の標準行動パターン経路毎に区分してその標準行動パターン経路毎の標準行動パターン情報の行動パターン情報9として個人行動パターン情報DB5aに格納する。これにより、個人行動パターン情報DB5aには、ユーザ(移動端末1)毎に夫々の標準行動パターン経路の標準行動パターン情報が作成されて保存される。夫々の標準行動パターン情報には、該当する移動端末1を表わす端末識別情報(携帯電話機の場合には、例えば、その電話番号)や該当する標準行動パターン経路を表わす経路識別情報(基点と目的地など)が付加されている。
また、移動端末1から送信される各行動パターン情報9には、これを送信する移動端末1(ユーザ)を識別するための上記の端末識別情報も付加されており、これにより、制御部5bは順次受信した行動パターン情報9の標準行動パターン情報との関連性を判断することができ、同じ端末識別情報の行動パターン情報9を個人DB15の端末識別情報と経路識別情報とで指定される同じエリアに順次登録させる。これにより、個人行動パターン情報DB5aには、ユーザ毎に標準行動パターン経路毎の標準行動パターン情報が作成されて格納されることになる。
図3は行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに格納されている標準行動パターン情報の一具体例を示す図であって、91,92,93,94,は登録行動パターン情報、10は標準行動パターン情報、10a1は項目「日時」、10a2は項目「行動」、10a3は項目「場所」、10a4は項目「同伴者」、10a5は項目「購買行動」である。
同図において、標準行動パターン情報10は、これと同じ端末識別情報が付加された行動パターン情報91,92,93,94からなるものであり、これらを登録行動パターン情報という。この標準行動パターン情報10での夫々の登録行動パターン情報91,92,93,94は、移動端末1からの受信行動パターン情報9が登録されたものであって、が項目「日時」10a1,項目「行動」10a2,項目「場所」10a3,項目「同伴者」10a4及び項目「購買行動」10a5からなるように制御部5bで処理されている。
ここで、項目「日時」10a1は、標準行動パターン情報10が作成されたときの移動端末1でのタイマで得られて受信行動パターン情報9に付加された日にちと時刻情報であり、行動パターンの開始時に作成された行動パターン情報9に付加された時刻情報(開始時刻情報9a1s)とこの同じ行動パターンの終了時に作成された行動パターン情報9に付加された時刻情報(終了時刻情報9a1e)とから作成されるものである。行動パターン情報91の項目「行動」10a2を例に採ると、この行動パターン「歩き」の開始時に作成された行動パターン情報9に付加された開始時刻情報9a1sは「9月23日8時00分」であり、この行動パターン「歩き」の終了時に作成された行動パターン情報9に付加された終了時刻情報9a1eは「9月23日8時10分」ということになる。
項目「行動」10a2は図2で説明したようにして作成された行動パターンを表わす行動パターン情報9である。
項目「場所」10a3は行動パターン経路の開始点と終了点とを表わすものであり、移動端末1で行動パターンの開始時にGPSユニットによって検出されて受信行動パターン情報9に付加された開始点の場所情報(開始点場所情報9a3s)と行動パターンの終了時にGPSユニットによって検出されて受信行動パターン情報9に付加された終了点の場所情報(終了点場所情報9a3e)とから作成されたものである。登録行動パターン情報91の項目「場所」10a3を例に採ると、この行動パターン「歩き」の開始時に作成された受信行動パターン情報9に付加された開始点場所情報9a3sは「自宅」であり、この行動パターン「歩き」の終了時に作成された受信行動パターン情報9に付加された終了点場所情報9a3eは「○○駅」ということになる。
標準行動パターン情報10は、同じ標準行動パターン経路の基点から目的地までの登録行動パターン情報9からなるものであって、図示する標準行動パターン情報10は、基点を自宅とし、目的地を職場とする登録行動パターン情報91〜94からなるものである。
なお、この移動端末1のユーザに同伴者が居れば、項目「同伴者」10a4にその同伴者の氏名が登録されるし、また、行動パターンの途中で買い物をする場合には、項目「購買行動」10a5にそのことを表わす情報が登録される。
かかる標準行動パターン情報10には、図示しないが、上記の端末識別情報や経路識別情報が付加されており、移動端末1,標準行動パターン経路毎に識別できるようにしている。
ここで、かかる標準行動パターン情報10の作成工程について説明する。
いま、ユーザが移動端末1を入手して最初に職場に出勤するものとする。まず、自宅から○○駅まで歩くものとすると、自宅から歩き始めると、行動センサが歩き始めを検出し、移動端末1は、この移動端末1を表わす端末識別情報とタイマによる日時情報とGPSユニットによる自宅を表わす場所情報とが付加された「歩き」の行動パターンを表わす行動パターン情報9を作成し、ネットワーク7からサーバ4を介して行動支援サーバ5に送信する。行動支援サーバ5では、制御部5bがこの受信した行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9の個人行動パターン情報DB5aの有無を検索する。この場合には、この受信行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9が個人行動パターン情報DB5aに存在しないから、制御部5bはこの受信行動パターン情報9を、標準行動パターン情報10の登録行動パターン情報91として、個人行動パターン情報DB5aに登録する。
このときの登録行動パターン情報91では、項目「日時」10a1において、受信行動パターン情報9の日時情報によって日にち(9月23日)が登録されるとともに、開始時刻情報9a1sと終了時刻情報9a1eとが同じ「8:00」となる。項目「行動」10a2では、このときの行動パターンである「歩き」が登録され、項目「場所」10a3では、開始点場所情報9a3sと終了点場所情報9a3eとがともに「自宅」ということになる。
その後、ユーザが○○駅に向かって歩き続けるが、その間周期的に日時情報や現在位置などの情報が付加された行動パターンが「歩き」の行動パターン情報9から移動端末1から送信されるが、行動支援サーバ5では、かかる行動パターン情報9を受信する毎に、制御部5bが個人行動パターン情報DB5aに登録されている標準行動パターン情報10の項目「日時」10a1の終了時刻情報9a1eを更新していき、項目「場所」10a3での終了点場所情報9a3eを更新していく。
そして、ユーザが○○駅に着いて電車に乗り、この電車が発車すると、移動端末1でこれが検出され、このときの時刻情報や現在位置を表わす情報などが付加された行動パターンが「電車で移動」の行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、この行動パターン情報9が受信されると、制御部5bがこの受信行動パターン情報9を基に、その時刻情報「8:10」を項目「日時」10a1の開始時刻情報9a1sと終了時刻情報9a1eとし、行動パターン「電車で移動」を項目「行動」10a2の情報とし、「○○駅」を項目「場所」10a3の開始点場所情報9a3sと終了点場所情報9a3eとする登録行動パターン情報92を作成し、個人行動パターン情報DB5aに登録する。これとともに、登録行動パターン情報91の項目「日時」10a1の終了時刻情報9a1eをこの受信行動パターン情報9の時刻情報「8:10」に更新し、項目「場所」10a3の終了点場所情報9a3eをこの受信行動パターン情報9の場所情報「○○駅」に更新する。
電車が××駅に着くまで登録行動パターン情報92の項目「日時」10a1の終了時刻情報9a1eと項目「場所」10a3の終了点場所情報9a3eとが順次更新され、電車が××駅に着いて電車から降り、職場に歩き始めると、項目「行動」10a2を「歩き」とする登録行動パターン情報93が作成され、これとともに、登録行動パターン情報92の項目「日時」10a1の終了時刻情報9a1eをこの受信行動パターン情報9の時刻情報「8:55」に更新し、項目「場所」10a3の終了点場所情報9a3eをこの受信行動パターン情報9の場所情報「××駅」に更新する。
以下同様にして、職場に着くと、項目「行動」10a2を「デスクワーク」とする登録行動パターン情報94が作成され、これとともに、登録行動パターン情報93の項目「日時」10a1の終了時刻情報9a1eや項目「場所」10a3の終了点場所情報9a3eが設定登録される。
このようにして、職場までの標準行動パターン情報10が作成されて行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録されることになり、これを基に、ユーザ(移動端末1)が自宅から職場までの行動パターンを採るときには、サービスサイト6からこの標準行動パターン経路に沿うサービス情報11がこの移動端末1に提供されることになる。
なお、移動端末1で作成される行動パターン情報9に付加される場所情報としては、GPSユニットで検出される緯度,経度の情報と地名の情報と移動方向の情報とからなり、この移動方向は、1つ前に作成される行動パターン情報9での場所情報に対する位置の変化から求められる。かかる場所情報も個人行動パターン情報DB5aに登録される標準行動パターン情報10の項目「場所」10a3に登録され、これにより、開始点場所情報9a3sから終了点場所情報9a3eまでの経路情報も登録されることになる。この経路情報により、移動端末1からの行動パターン情報9に付加されている場所情報を基に、この行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9の有無を判定することが可能となる。
図1に戻って、このように、個人行動パターン情報DB5aに標準行動パターン情報10が登録されている状態で、移動端末1で行動パターン情報9が作成され、ネットワーク7,サーバ4を介して行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、この行動パターン情報9が受信されると、制御部5bにより、この受信行動パターン情報9の端末識別情報をもとに、個人行動パターン情報DB5aに登録されている標準行動パターン情報10のうちのこの受信行動パターン情報9に該当する行動パターン情報を含む送信元の移動端末1に該当する標準行動パターン情報10を検索する。この該当する1以上の標準行動パターン情報10が検索されると、検索された夫々の標準行動パターン情報10について、受信行動パターン情報9とこれら標準行動パターン情報10の該当する登録行動パターン情報9とを比較する。この比較の結果、例えば、項目「日時」10a1の内容が異なるなどして差異があると、その差異が最も小さい標準行動パターン情報10の登録行動パターン情報9の内容を修正する。この差異が最も小さい標準行動パターン情報10は、このとき移動端末1が行動している標準行動パターン経路に該当する標準行動パターン情報10ということになる。
かかる修正は、移動端末1から行動パターン情報9を受信する毎に行なわれ、このようにして、項目「日時」10a1の学習が行なわれる。項目「日時」10a1の内容の修正は、例えば、行動パターンの開始点で作成されて受信された行動パターン情報9の時刻情報が項目「日時」10a1での開始時刻情報9a1sから終了時刻情報9a1eまでの行動時間範囲からはみ出さないようになるまで、その開始時刻情報9a1sが修正され、また、行動パターンの終了点で作成されて受信行動パターン情報9の時刻情報が項目「日時」10a1でのこの行動時間範囲からはみ出さないようになるまで、その終了時刻情報9a1eが修正される。但し、受信行動パターン情報9の時刻情報と登録行動パターン情報9での開始時刻情報9a1s,終了時刻情報9a1eとが予め決められた時間範囲以上ずれている場合には、かかる修正は行なわれない。
また、行動支援サーバ5では、個人行動パターン情報DB5aから行動パターン情報9が受信される毎に、上記のように、制御部5bが受信した行動パターン情報9に該当する標準行動パターン情報10の登録行動パターン情報9が個人行動パターン情報DB5aに登録されているか否かの判定をし、登録されていると判定すると、この登録行動パターン情報9を含む標準行動パターン情報10での各登録行動パターン情報91〜94での項目「場所」10a3の終了点場所情報9a3eを順次取得し、サーバ4に送る。サーバ4は、行動支援サーバ5からのこの終了点場所情報9a3eを基にサービスサイト6に各登録行動パターン情報9の終了点に該当するサービス情報(従って、現在位置から標準行動パターン経路の目的地までのサービス情報)を要求する。これにより、サーバ4はサービスサイト6から要求したかかるサービス情報11を取得することができ、これを行動支援サーバ5が受信した行動パターン情報9の送信元の移動端末1に提供する。この移動端末1では、上記の行動パターン情報9に該当する行動を実行中、その表示画面に標準行動パターン経路に沿うサービス情報11が順に表示されることになる。但し、1つの行動パターン経路を通過すると、この行動パターン経路に対するサービス情報11は送られて来なくなる。
例えば、移動端末1から送信されて行動支援サーバ5で受信された行動パターン情報9が図3での標準行動パターン情報10での登録行動パターン情報91であるとすると、サービスサイト6からこの移動端末1に提供されるサービス情報は、この登録行動パターン情報91,92,93,94の項目「場所」10a3に開始点場所情報9a3s,終了点場所情報9a3eとして登録されている開始点の「自宅」から終了点の「職場」までの案内情報や交通情報,天気情報ということになるが、移動端末1から送信されて行動支援サーバ5で受信された行動パターン情報9が図3での標準行動パターン情報10での登録行動パターン情報92になると、サービスサイト6からこの移動端末1に提供されるサービス情報は、この登録行動パターン情報92,93,94の項目「場所」10a3に開始点場所情報9a3s,終了点場所情報9a3eとして登録されている「○○駅」から「職場」までの案内情報や交通情報,天気情報ということになる。
ところで、同じユーザ(移動端末1)であっても、基点は自宅として同じであるが、目的地が異なる複数の行動パターンを採る場合がある。この場合には、かかるユーザ(移動端末1)に対しては、目的地が異なる複数の標準行動パターン情報10が作成されて行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録される。但し、これらの標準行動パターン情報10では、基点は自宅といった同じ場所であるため、この基点からの一部の経路(1〜複数の行動パターン経路8)が重複することになる。
そこで、2以上の標準行動パターン情報10で共通する登録行動パターン情報9に該当する行動パターン経路8をユーザが移動しているときには、行動支援サーバ5では、このとき移動端末1で作成される行動パターン情報9により、かかる行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9を含む複数の標準行動パターン情報10が検索されることになり、夫々の標準行動パターン情報10について、サービス情報11を表示しなければならなくなり、表示しきれない場合もある。
このために、この実施形態では、同じユーザ(移動端末1)に対する夫々の標準行動パターン情報10に優先順位を設定し、ユーザが現在行動している行動パターン経路8に該当する標準行動パターン情報10のうち、優先順位が上位の予め決められた個数以下の標準行動パターン情報10について、サービスサイト6からのサービス情報11を提供できるようにする。以下では、優先順位が上位2個の標準行動パターン情報10について、サービス情報11が提供されるものとする。ここで、標準行動パターン情報10は、ユーザ(移動端末1)が行動する頻度が高いものほど、優先順位が高いものとする。
図4は標準行動パターン情報10の優先順位の決定方法の一具体例をカレンダ12を用いて示す図であり、12はカレンダ、101,102,103は標準行動パターン情報10である。
同図において、ユーザの行動パターンとしては、図示するように、「国分寺駅」までの行動と「赤坂駅」までの行動と「戸塚駅」までの行動と「実家」までの行動とがあるものとし、9月1日から9月17日までのこのユーザの行動をみると、9月1日,3日,6日,9日,13日,15日,17日に夫々「国分寺駅」までの行動をしており、9月2日,8日,14日,16日に夫々「赤坂駅」までの行動をしている。また、9月7日には「戸塚駅」までの行動をしており、9月4日には「実家」までの行動をしている。そして、この期間だけについてみると、「国分寺」までの行動は7日行なっており、「赤坂」までの行動は4日行なっており、「戸塚」までの行動は1日行なっただけである。従って、この場合には、「国分寺」までの行動の標準行動パターン情報101の優先順位が最も高く、「赤坂」までの行動の標準行動パターン情報102の優先順位がその次に高く、さらに、「戸塚」までの行動の標準行動パターン情報103の優先順位が最も低いことになる。
そこで、上記のように、優先順位が上位2個の標準行動パターン情報10について、サービス情報11が提供されるものとすると、いま、自宅から国分寺までの経路(標準行動パターン情報101)が自宅から赤坂までの経路(標準行動パターン情報102)と自宅から戸塚までの経路(標準行動パターン情報103)にも含まれているものとすると、自宅から国分寺までの経路では、優先順位が高い標準行動パターン情報101,102に対するサービス情報11が移動端末1に提供され、標準行動パターン情報103に対してはサービス情報11が提供されないことになる。国分寺から電車で出発した場合には、標準行動パターン情報101はサービス情報11の提供対象外となり、標準行動パターン情報102,103に対するサービス情報11が移動端末1に提供されることになる。
行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aには、ユーザ(移動端末1)毎に、各標準行動パターン情報10の優先順位を設定したリスト(優先順位設定リスト)も登録されており、移動端末1から受信した行動パターン情報9に対する標準行動パターン情報10が予め決められた個数を越えて存在する場合には、この優先順位設定リストから優先順位が高い予め決められた個数の標準行動パターン情報10を選択し、サービスサイト6からサービス情報を移動端末1に提供するようにする。
図5はかかる優先順位設定リストの一具体例を示す図であって、同図(a)は平日の、同図(b)は休日の優先順位設定リストを示すものであり、13aは平日の優先順位設定リスト、13a1は「標準行動パターン情報」欄、13a2は「優先順位」欄、13bは休日の優先順位設定リスト、13b1は「標準行動パターン情報」欄、13b2は「優先順位」欄である。
平日に対しては、図5(a)に示すように、平日に実行される行動パターンの標準行動パターン情報10に対する優先順位設定リスト13aが設定されている。この優先順位設定リスト13aでは、標準行動パターン情報10を表わす「標準行動パターン情報」欄13a1と夫々の標準行動パターン情報10の優先順位を表わす「優先順位」欄13a2とが設けられている。
「標準行動パターン情報」欄13a1において、「標準行動パターン情報(国分寺)」は基点である自宅から目的地「国分寺」までの標準行動パターン情報101であり、「優先順位」欄13a2により、優先順位1の最上位の順位が設定されている。「標準行動パターン情報(赤坂出勤)」は基点である自宅から目的地「赤坂」の職場までの標準行動パターン情報102であり、「優先順位」欄13a2により、優先順位2の2番目の順位が設定されている。「標準行動パターン情報(戸塚出張)」は基点である自宅から目的地「戸塚」までの標準行動パターン情報103であり、「優先順位」欄13a2により、優先順位3の3番目の順位が設定されている。
休日については、図5(b)に示すように、休日に実行される行動パターンの標準行動パターン情報10に対する優先順位設定リスト13bが設定されている。この優先順位設定リスト13bでは、標準行動パターン情報10を表わす「標準行動パターン情報」欄13b1と夫々の標準行動パターン情報10の優先順位を表わす「優先順位」欄13b2とが設けられている。
「標準行動パターン情報」欄13b1において、「標準行動パターン情報(実家)」は基点である自宅から目的地「実家」までの標準行動パターン情報104であり、「優先順位」欄13b2により、優先順位1の最上位の順位が設定されている。「標準行動パターン情報(ショッピング)」は基点である自宅からショッピングの目的地までの標準行動パターン情報105であり、「優先順位」欄13b2により、優先順位2の2番目の順位が設定されている。「標準行動パターン情報(町内会)」は基点である自宅から目的地「町内会館」までの標準行動パターン情報106であり、「優先順位」欄13b2により、優先順位3の3番目の順位が設定されている。
図6は電車で行動する場合のこの実施形態の動作の第1の具体例を示す図であって、同図(a)〜(f)は移動端末1の表示画面での表示情報を示すものであり、1aは移動端末1の表示画面、111〜114はサービス情報、14は自宅、15は国分寺駅、16は新宿駅、17は赤坂駅、18は戸塚駅、19はユーザ、20は電車、21a,21bはメニュー画面、21a1〜21a3,21b1〜21b3はメニューである。
同図において、ここでは、ユーザ19の標準行動パターン経路としては、自宅14を基点として目的地を国分寺(または国分寺駅)15とする第1の経路と、自宅14を基点として目的地を赤坂(または赤坂駅)17とする第2の経路と、自宅14を基点として目的地を戸塚(または戸塚駅)18とする第3の経路とがあるものとする。なお、以下では、図4から、この第1の経路についての標準行動パターン情報101が9月1日にユーザ19が、この移動端末1の取得後、最初に国分寺15まで歩くことによって作成され、この第2の経路についての標準行動パターン情報102が9月2日にユーザ19が赤坂17の会社に最初に出勤することによって次に作成され、この第3の経路についての標準行動パターン情報103が9月7日に戸塚に最初に出張することによって作成されたものとする。
第1の経路は、自宅14から国分寺15まで歩く行動パターン経路のみからなり、かかる経路での行動パターンを行動パターン1という。その標準行動パターン情報101は、図7(a)に示すように、「歩き」という行動パターン1の登録行動パターン情報911のみからなっている。第2の経路は、自宅14から国分寺15まで歩くという行動パターン1が行なわれる行動パターン経路と、国分寺駅15から新宿駅16を経て赤坂駅17までの電車20で移動するという行動パターン2の行動パターン経路とからなっており、その標準行動パターン情報102は、図7(b)に示すように、「歩き」の登録行動パターン情報921と国分寺駅15から赤坂駅17までの「電車で移動」の登録行動パターン情報922とから構成されている。第3の経路は、第2の経路よりも後にユーザが行動したことにより、自宅14から国分寺15まで歩くという行動パターン1の行動パターン経路と、国分寺駅15から新宿駅16まで電車20で移動する行動パターンの行動パターン経路と新宿駅16から戸塚駅18まで電車20で移動するという行動パターンとの行動パターン3の行動パターン経路とからなっており、その標準行動パターン情報103は、図7(c)に示すように、「歩き」の登録行動パターン情報931と国分寺駅15から新宿駅16までの「電車で移動」の登録行動パターン情報932と新宿駅16から戸塚18までの「電車で移動」の登録行動パターン情報933とから構成されている。これら標準行動パターン情報101〜103は、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録されている。なお、標準行動パターン情報102,103では、赤坂駅17,戸塚駅18から職場,出張先までの登録行動パターン情報9は省略している。
ここで、上記のように、標準行動パターン情報101は、最初に作成されたものであるとともに、図5(a)に示されるように、優先順位が最上位であり、標準行動パターン情報102が次に作成されたものであるとともに、優先順位がその次に高く、標準行動パターン情報103は最後に作成されたものであるとともに、優先順位が最下位とする。
なお、複数の標準行動パターン情報10において、行動パターン経路が一部重なっている場合(この重なった部分では、これら標準行動パターン情報10の全てにおいて、同じ行動パターンが採られることになる)、そのうちの最も早く作成された標準行動パターン情報10では、この行動パターンの開始位置から終了位置までが1つの登録行動パターン情報9で表わされるが、これよりも遅れて作成された標準行動パターン情報10では、これよりも早く作成された標準行動パターン情報10の行動パターン経路からの分岐点までが1つの登録行動パターン情報9で表わされ、この分岐点からこの行動パターンの終了点までが同じ行動パターンの他の登録行動パターン情報9で表わされる。
このため、図7に示すように、標準行動パターン情報102では、その行動パターン2に対して、その開始点の国分寺15の位置を開始点場所情報9a3sとし、終了点である赤坂17の位置を終了点場所情報9a3eとする登録行動パターン情報922が設定されていることになるが、この標準行動パターン情報102よりも後に作成された標準行動パターン情報103では、行動パターンが同じ「電車で移動」である、開始点の国分寺駅15の位置を開始点場所情報9a3sとし、戸塚駅18への分岐点である新宿駅16の位置を終了点場所情報9a3eとする登録行動パターン情報932と、分岐点である新宿駅16の位置を開始点場所情報9a3sとし、終了点である戸塚駅18の位置を終了点場所情報9a3eとする登録行動パターン情報933とが設定されていることになる。
以上のように、自宅14から国分寺15までの経路は、第1〜第3の経路で共通しており、標準行動パターン情報101〜103には、項目「行動」10a2,項目「場所」10a3(図3)が同じ登録行動パターン情報911,921,931が含まれている。国分寺駅15から新宿駅16までの経路は、第2,第3の経路で共通しており、標準行動パターン情報102,103には、項目「行動」10a2,項目「場所」10a3の開始点場所情報9a3sが同じであるが、その終了点場所情報9a3eが異なる登録行動パターン情報922,932が含まれている。そして、さらに、標準行動パターン情報103では、新宿駅16から戸塚駅18までの第3の経路の行動パターン経路に関する項目「行動」10a2が「電車で移動」で項目「場所」10a3が「新宿」(開始点場所情報9a3s),「戸塚」(終了点場所情報9a3e)の登録行動パターン情報933が含まれている。
また、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aには、標準行動パターン情報101の優先順位が最上位で標準行動パターン情報102の優先順位が2番目、標準行動パターン情報103の優先順位が3番目とする図5(a)に示すような優先順位設定リスト13aも登録されている。
ユーザ19が、移動端末1を取得後、最初に国分寺15まで歩くと(9月1日)、図3で説明したようにして、登録行動パターン情報911からなる標準行動パターン情報101(図7(a))が作成され、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録される(なお、この登録行動パターン情報911は、国分寺15から自宅14までの登録行動パターン情報9でもある。以下、同様)。
ユーザ19が、移動端末1を取得後、最初に赤坂17まで出勤すると(9月2日)、ユーザ19が自宅14から国分寺15まで歩く行動パターン1を採るときには、行動支援サーバ5の制御部5bは、移動端末1から「歩き」の受信行動パターン9を取得し、個人行動パターン情報DB5aの登録されている標準行動パターン情報101に「歩き」の登録行動パターン911があることから、この「歩き」の受信行動パターン9はこの「歩き」の登録行動パターン911に該当すると判定する。しかし、ユーザ19が国分寺駅15から電車20に乗ると、移動端末1から「電車で移動」の行動パターン情報9が送信され、行動支援サーバ5の制御部5bは、受信したこの行動パターン情報9を個人行動パターン情報DB5aの登録されている標準行動パターン情報101と対比するが、この受信行動パターン情報9に対応する登録行動パターン情報9が検索できないので、ユーザ19は新たな第2の経路の行動パターン2を採っていると判定し、この第2の経路の標準行動パターン情報102の最初の行動パターン1の登録行動パターン情報921として、標準行動パターン情報101の「歩き」の登録行動パターン911を取得し、また、受信した国分寺駅15からの「電車で移動」の行動パターン情報9をこの標準行動パターン情報102の次の行動パターン2の行動パターン情報922として、図7(b)に示す標準行動パターン情報102を作成し、個人行動パターン情報DB5aに登録する。
次に、ユーザ19が、移動端末1を取得後、最初に戸塚18まで出張すると(9月7日)、ユーザ19が自宅14から国分寺15まで歩く行動パターン1を採り、国分寺駅15から新宿16まで電車で移動しているときには、行動支援サーバ5の制御部5bは、移動端末1から「歩き」の受信行動パターン情報9を取得し、次いで、「電車で移動」の受信行動パターン情報9を取得するが、個人行動パターン情報DB5aの登録されている標準行動パターン情報102に「歩き」の登録行動パターン情報921と「電車で移動」の登録行動パターン情報922とがあることから、これら「歩き」,「電車で移動」の受信行動パターン情報9はこれら「歩き」,「電車で移動」の登録行動パターン情報921,922に該当すると判定する。
しかし、電車20が新宿駅16から戸塚駅18の方向に向かい、赤坂駅17への経路(路線)とは異なる経路(行動パターン経路)を進むと、移動端末1では、GPSユニットなどによってこれが検出されてこの行動パターン経路の場所情報を含む行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、この行動パターン情報9が受信されると、その制御部5bが、個人行動パターン情報DB5aの標準行動パターン情報102(図7(b))にこの受信行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9を検索し、該当する登録行動パターン情報9がないと判定する。そして、制御部5bは、図7(b)に示す標準行動パターン情報102の「歩き」の登録行動パターン情報921と「電車で移動」の登録行動パターン情報922とを取得し、図7(c)に示すように、夫々標準行動パターン情報103の「歩き」の登録行動パターン情報931,「電車で移動」の登録行動パターン情報932として、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録する。なお、このとき、この「電車で移動」の登録行動パターン情報932の開始点場所情報9a3sを「国分寺駅」とし、終了点場所情報9a3eを「新宿駅」とする。さらに、制御部5bは、「新宿駅」を開始点場所情報9a3sとする登録行動パターン情報933を新たに作成し、標準行動パターン情報103に追加して個人行動パターン情報DB5aに登録する。そして、電車20が戸塚駅18に到着すると、この電車20から降りて歩く動作に移るので、このとき受信される場所情報が「戸塚駅18」である受信行動パターン情報9により、制御部5bは標準行動パターン情報103の登録行動パターン情報933の終了点場所情報9a3eを「戸塚駅」とする。
このようにして、標準行動パターン情報101〜103が、図7(a)〜(c)に示すように、作成されて行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録される。
ここで、図8に示すフローチャートを用いて図6のサービス情報11を移動端末1に提供する動作を説明する。
いま、ユーザが移動端末1(ここでは、携帯電話機としている)を持って自宅14から国分寺駅15に向かって歩き始めると、上記のように、この移動端末1から最初の行動パターン(行動パターン1)である「歩き」の行動パターン情報9が行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、上記のようにして、受信したこの行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9を含む標準行動パターン情報10を個人行動パターン情報DB5aで検索する(ステップS100)。この場合、標準行動パターン情報101〜103が該当する標準行動パターン情報10として検索されるのであるが、優先順位設定リスト13a(図5(a))を基に、これらのうちの優先順位が高い2つの標準行動パターン情報101,102が選択され、選択されたかかる標準行動パターン情報101,102に関するサービス情報をサーバ4がサーバサイト6に要求する(ステップS101)。
サービスサイト6は、この要求に応じたサービス情報(交通情報や天気情報,案内情報)を検索するが、ユーザ19が「歩き」の行動パターン1を実行しているときに、標準行動パターン情報101,102の標準行動パターン経路に交通事情や天候などに格別の異常がないなどにより、案内情報以外に移動端末1に提供する必要があるサービス情報がなければ(ステップS102の“NO”)、案内情報のみをサービス情報11としてサーバ4、従って、移動端末1に提供し、ステップS100〜S102の動作を繰り返すが、天気情報や交通情報の少なくともいずれかに異常があると(ステップS102の“Yes”)、これを案内情報とともにサービス情報11をサーバ4を介して移動端末1に提供する。この場合、選択された標準行動パターン情報101,102に関するかかるサービス情報11を移動端末1に提供する。これにより、提供されたサービス情報11が移動端末1で表示される(ステップS103)。
このようにして、ユーザ19が自宅14から国分寺15に向かって歩き始めて、移動端末1に標準行動パターン情報101,102に対するサービス情報11が提供されると、この携帯端末1の表示画面1aに、図6(a)に示すように、国分寺15までのサービス情報111と赤坂17までのサービス情報112とが同時に表示される。
ユーザ19が国分寺駅15で電車20に乗車し、この電車20が発車する行動パターン2が開始すると、移動端末1でこれが検出され、上記のように、「電車で移動」の行動パターン情報9が作成されて行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、上記のようにして、この行動パターン2に対する受信した行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9を含む標準行動パターン情報10を、図5(a)に示す優先順位設定リスト13aも用いて、個人行動パターン情報DB5aで検索する(ステップS100)。この場合、優先順位が高い標準行動パターン情報102,103が該当する標準行動パターン情報10として検索される。そして、検索された標準行動パターン情報10が行動パターン1のときと異なるので、行動支援サーバ5の制御部5bは行動パターンが行動パターン1から次に実行される行動パターン2に変更されたと判定し(ステップS100の“NO”)、サーバ4から移動端末1にメニュー画面情報を送信して、図6(b)に示すように、移動端末1の表示画面1aにメニュー画面21aが表示される。
このメニュー画面21aでは、例えば、メニュー「戻りますか?」21a1,メニュー「赤坂ですか?」21a2,メニュー「ガイド終了」21a3といったタッチ操作などによる選択操作が可能なメニューが表示される。
ここで、メニュー「戻りますか?」21a1は国分寺15の方へ戻ることを指示するものであるが、このメニュー「戻りますか?」21a1が選択操作されると(ステップS104の“Yes”)、行動支援サーバ5の制御部5bにより、サーバ4が検索された上記の標準行動パターン情報102,103のうちの優先度が高い標準行動パターン情報102をもとに、現在位置から国分寺15に戻るまでのサービス情報をサービスサイト6に要求する。サービスサイト6はこの要求に応じて国分寺15まで戻るための案内情報(例えば、GPSユニットで検索される次の停車駅からの案内情報)を検索し、サービス情報11としてサーバ4に提供する。サーバ4はこのサービス情報11を移動端末1に送信し、移動端末1では、図6(c)に示すように、その表示画面1aに国分寺15までの案内情報としてのサービス情報114が表示される(ステップS105)。
また、メニュー画面21aでのメニュー「赤坂ですか?」21a2は、この行動パターン2が実行されているときの優先度が最も高い標準行動パターン情報10、ここでは、標準行動パターン情報102の目的地(即ち、赤坂17)までのサービス情報11を要求することができるようにするものであり、このメニュー「赤坂ですか?」21a2が選択操作されると(ステップS104の“NO”,ステップS106)、サーバ4は、行動支援サーバ5で選択されている優先度が最も高い標準行動パターン情報10が標準行動パターン情報102であることを基に、この標準行動パターン情報102での現在位置から目的地である赤坂17までのサービス情報112をサービスサイト6に要求する。サービスサイト6は、この要求に応じて、このサービス情報112をサーバ4に提供し、サーバ4はこのサービス情報112を移動端末1に提供する。これにより、図6(d)に示すように、移動端末1では、その表示画面1aに赤坂17までのサービス情報112が表示される。
なお、メニュー画面21aでメニュー「ガイド終了」21a3が選択操作された場合には、サービス情報11の移動端末1への提供が中止される。また、図示しないが、移動端末1の所定の操作により、このようなメニュー画面を表示させるようにすることもでき、これにより、サービス情報11の提供を受けることができるようにすることもできる。
また、予め決められた所定時間メニュー画面21aのいずれのメニューも選択されずに放置された場合には(ステップS108)、行動支援サーバ5の制御部5bは、サービス情報11の提供の対象とならなくなった最上位の優先順位の標準行動パターン情報101よりも優先順位が低く、かつサービス情報11の提供の対象となる標準行動パターン情報10が2個あるか否かを判定する(ステップS109)。この場合、行動パターン2に対する2つの標準行動パターン情報102,103がその対象となるので(ステップS109の“YES”)、これらを基に、サービスサイト6から移動端末1に標準行動パターン情報102での現在位置から目的地である赤坂駅17までのサービス情報112と標準行動パターン情報103での現在位置から目的地である戸塚駅18までのサービス情報113とが提供されることになり、図6(e)に示すように、これらが移動端末1の表示画面1aに表示されることになる(ステップS110)。
ここで、標準行動パターン情報102と行動パターンが重複する次の優先順位の標準行動パターン情報10がない場合には(ステップS109の“NO”)、さらに次の優先順位の標準行動パターン情報10の有無を判定し(ステップS111)、かかる優先順位の標準行動パターン情報10がある場合には(ステップS111の“YES”)、この標準行動パターン情報10と標準行動パターン情報102との2個の標準行動パターン情報10での現在位置から目的地までサービス情報11を移動端末1の表示画面1aに、図6(e)に示すように、表示させる。
標準行動パターン情報102と行動パターンが重複する下位の優先順位の標準行動パターン情報10がない場合には(ステップS111の“NO”,S112の“NO”)、移動端末1では、図6(d)に示すように、その表示画面1aに赤坂駅17までのサービス情報112のみが表示される。
図6において、電車20が移動して新宿駅16に達して赤坂駅17の方向に進行していくと、移動端末1では、GPSユニットによって新宿駅16に達したことを検知し、赤坂駅17の方向に移動していることが検出される。また、新宿駅16で電車20を乗り換える場合でも、その電車20が発車して赤坂駅17の方向に進むと、GPSユニットによって赤坂駅17の方向に移動していることが検出される。これにより、移動端末1では、GPSユニットのこの検出結果から、目的地を赤坂駅17とする標準行動パターン情報102に該当する行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、その制御部5bがこの受信した行動パターン情報9を基に標準行動パターン情報102を検索し、これにより、サービスサイト6で現在位置から赤坂駅17までのサービス情報11が検索されて移動端末1に提供され、図示しないが、このサービス情報11が移動端末1の表示画面1aで表示される。
この場合には、電車20が新宿駅16に着く前にメニュー画面21a(図6(b))でメニュー「赤坂ですか?」21a2が選択されて図6(d)に示す赤坂駅16までのサービス情報112が表示画面1aに表示されているときには、そのままこのサービス情報112が表示された状態が継続し、メニュー画面21a(図6(b))が放置されて図6(e)に示す赤坂駅15までのサービス情報112と戸塚駅18までのサービス情報113とが表示画面1aに表示されているときには、図6(d)に示す赤坂までのサービス情報112だけが表示画面1aに表示された状態となる。
また、電車20が移動して新宿駅16に達して戸塚駅18の方向に進行していくと、新宿駅16までは、上記の動作が行なわれており、移動端末1の表示画面1aには、図6(d)に示すサービス情報112、もしくは図6(e)に示すサービス情報112,113が表示されている。
電車20が新宿駅16から戸塚駅18の方向に進行して行動パターン3に進むと、移動端末1では、GPSユニットによって戸塚駅18の方向に移動していることが検出される。また、新宿駅16で電車20を乗り換える場合でも、その電車20が発車して戸塚駅18の方向に進むと、GPSユニットによって戸塚駅18の方向に移動していることが検出される。移動端末1では、GPSユニットのこの検出結果から、目的地を戸塚駅18とする標準行動パターン情報103に該当する行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、その制御部5bがこの受信した行動パターン情報9を基に標準行動パターン情報103を検索し、これにより、サービスサイト6で現在位置から戸塚駅18までのサービス情報11が検索されて移動端末1に提供される。
かかる状態は、図8でのステップS100で“NO”である場合に相当する状態であり(以下では、図8での該当するに「’(ダッシュ)」を付けて示す)、移動端末1の表示画面1aには、図6(f)に示すメニュー画面21(b)が表示される。このメニュー画面21bでは、例えば、メニュー「戻りますか?」21b1,メニュー「戸塚ですか?」21b2,メニュー「ガイド終了」21b3といったタッチ操作などによる選択操作が可能なメニューが表示される。
なお、先の図6(b)に示すメニュー画面21aでメニュー「ガイド終了」21a3が選択されてサービス情報11の提供が終了しても、行動パターンが変わって対象とする標準行動パターン情報10が変わると、図6(f)に示すように、再びメニュー画面が表示される。
かかるメニュー画面21bでメニュー「戻りますか?」21b1が選択されると(ステップS104’の“YES”)、移動端末1の表示画面1aには、図6(c)と同様に、新宿駅16までの案内情報が表示され(ステップS105’)、メニュー「戸塚ですか?」21b2が選択されると(ステップS104’の“NO”、ステップS106’)、目的地を戸塚18とする3番目の優先順位の標準行動パターン情報103により、移動端末1の表示画面1aには、図6(d)と同様に、戸塚駅18までの案内情報が表示され(ステップS107’)、メニュー「ガイド終了」21b3が選択されると、あるいは放置されると、行動パターン3に該当する標準行動パターン情報103よりも優先順位が低い標準行動パターン情報10は存在しないので、ステップS108’,S109’,S111’,S112’を経てステップS107’に進み、移動端末1の表示画面1aには、図6(d)と同様に、戸塚駅18までの案内情報11が表示される。
電車20が戸塚駅18に到着してユーザ19が電車20から降り、駅から歩き始めると、次の行動パターンとなって行動パターン3が終了したことが移動端末1で検知され、これとともに、この行動パターン3でのサービス情報11の提供が終了し、次の行動パターンでのサービス情報の提供へと移る。
このように、この具体例によると、必要に応じてメニュー画面21a,21bでの操作をすることもあるが、かかる操作をしなくとも、ユーザの行動の目的地に応じたサービス情報が、該当する行動パターンの実行中、常時その移動端末1に提供されることになり、ユーザは目的地までの標準行動パターン経路に関する案内や交通状況,天候などの情報を常に確認することができる。
図9は本発明による行動支援システムの第2の実施形態の動作を示す図であって、22は自宅、23は会社、24は顧客先、25は病院、261,262は分岐点、27は乗用車、28はカーナビ画面、29a,29bはメニュー画面、30a1,30a2,30b1,30b2はメニューであり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。この第2の実施形態についても、そのシステム構成や各種情報などは、先の第1の実施形態と同様である。
この第2の実施形態は、ユーザが、乗用車により、複数の目的地までの複数の行動パターンを実行するものである。
同図において、ここでは、乗用車27の標準行動パターン経路としては、自宅22を起点として目的地を会社23とする経路を第1の経路とし、自宅22を起点として目的地を顧客先24とする経路を第2の経路とし、自宅22を起点として目的地を病院25とする経路を第3の経路とする。第1の経路は自宅22から分岐点261,262を通して会社23に至る行動パターン1をなすものであり、第2の経路は自宅22から分岐点261までの行動パターン1と、分岐点262で第1の経路と分かれて顧客先24までの行動パターン2とをなすものであり、第3の経路は自宅22から出発して分岐点261まで行動パターン1をなし、この分岐点261で第1,第2の経路と分かれ、病院25に至る行動パターン3をなすものである。従って、自宅22から分岐点261までの経路は第1〜第3の経路が重複しており、分岐点261から分岐点262までの経路は第1,第2の経路が重複しており、分岐点262から会社23までの経路は第1の経路のみからなり、分岐点262から顧客先24までの経路は第2の経路のみからなり、分岐点261から病院25までの経路は第3の経路のみからなっている。
そして、図示しないが、この第1の経路についての標準行動パターン情報101が優先順位が最上位の標準行動パターン情報10とし、第2の経路についての標準行動パターン情報102が優先順位が次に高い標準行動パターン情報10とし、第3の経路についての標準行動パターン情報103が優先順位が最も低い標準行動パターン情報10とし、これら標準行動パターン情報101〜103は行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録されている。
これら標準行動パターン情報101〜103も、図3に示される構成をなしており、これを図7に示す標準行動パターン情報101〜103と対比すると、優先度が最上位の標準行動パターン情報101は図7(a)での標準行動パターン情報101に相当するものであるが、項目「行動」10a2は「自動車で移動」、項目「場所」10a3は「自宅→会社」となる登録行動パターン情報911からなる。優先度が2番目の標準行動パターン情報102は図7(b)での標準行動パターン情報102に相当するものであるが、項目「行動」10a2が「自動車で移動」、項目「場所」10a3が「自宅→分岐点262」の第1の登録行動パターン情報921と、項目「行動」10a2が「自動車で移動」、項目「場所」10a3が「分岐点262→顧客先24」の第2の登録行動パターン情報922とからなる。優先度が最も低い標準行動パターン情報103は図7(c)での標準行動パターン情報103に相当するものであるが、項目「行動」10a2が「自動車で移動」、項目「場所」10a3が「自宅→分岐点261」の第1の登録行動パターン情報931と、項目「行動」10a2が「自動車で移動」、項目「場所」10a3が「分岐点261→病院25」の第2の登録行動パターン情報932とからなる。
これら標準行動パターン情報101〜103は、先の第1の実施形態と同様、自動車27が自宅22から会社23まで移動することにより、自動車27が自宅22から顧客先24まで移動することにより、自動車27が自宅22から病院25まで移動することにより、夫々作成されるものである。
また、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aには、標準行動パターン情報101の優先順位が最上位で標準行動パターン情報102の優先順位が2番目、標準行動パターン情報103の優先順位が3番目とする図5(a)に示すような優先順位設定リスト13aも登録されている。
次に、この第2の実施形態の動作について説明するが、この動作も図8に示すフローチャートに従って行なわれるものである。
いま、ユーザが乗用車27に乗って自宅14を出発すると、図6に示す第1の実施形態の動作と同様、この移動端末1から最初の行動パターン(行動パターン1)である「自動車で移動」の行動パターン情報9が行動支援サーバ5に送信される。行動支援サーバ5では、上記のようにして、受信したこの行動パターン情報9に該当する登録行動パターン情報9を含む標準行動パターン情報10を個人行動パターン情報DB5aで検索する。この場合、標準行動パターン情報101〜103が該当する標準行動パターン情報10として検索されるのであるが、優先順位設定リスト13aを基に、これらのうちの優先順位が高い2つの標準行動パターン情報101,102が選択され、選択されたかかる標準行動パターン情報101,102に関するサービス情報をサーバ4がサーバサイト6に要求する。
サービスサイト6は、この要求に応じたサービス情報(交通情報や天気情報,案内情報)を検索し、乗用車27が「自動車で移動」の行動パターン1を実行しているときに必要とするサービス情報11として、サーバ4を介し、移動端末1に提供する。これにより、移動端末1では、そのカーナビゲーション装置(カーナビ)の画面、即ち、カーナビ画面28に、図9(a)に示すように、会社23の場所までのサービス情報111と顧客先24の場所までのサービス情報112とが同時に表示される。分岐点262まではかかる表示状態が継続し、分岐点262を過ぎてさらに会社23への経路を進むと、移動端末1でこれが検出されることにより、サービスサイト6からのサービス情報11は会社23までの標準行動パターン情報101に対するサービス情報111のみとなり、乗用車のカーナビ画面28には、図9(b)に示すように、現在位置から会社23までのサービス情報111だけが表示される。
また、分岐点262で会社23への経路から顧客先24への経路に経路変更し、行動パターン2が採られると、これが移動端末1で検出され、行動パターン2が採られたことにより、ナビ画面28には、図9(c)に示すようなメニュー画面29aが表示される。このメニュー画面29aでは、例えば、メニュー「顧客先ですか?」30a1,メニュー「ガイド終了」30a2といったタッチ操作などによる選択操作が可能なメニューが表示される。
ここで、メニュー「顧客先ですか?」30a1は、この行動パターン2が実行されているときの優先度が最も高い標準行動パターン情報10、ここでは、標準行動パターン情報102の目的地(即ち、顧客先24)までのサービス情報11を要求することができるようにするものであり、このメニュー「顧客先ですか?」30a2が選択操作されると、サーバ4は、行動支援サーバ5で選択されている優先度が最も高い標準行動パターン情報10が標準行動パターン情報102であることを基に、この標準行動パターン情報102での現在位置から目的地である顧客先24までのサービス情報112をサービスサイト6に要求する。サービスサイト6は、この要求に応じて、このサービス情報112をサーバ4に提供し、サーバ4はこのサービス情報112を移動端末1に提供する。これにより、図示しないが、図6(d)に相当する顧客24までのサービス情報112が移動端末1のカーナビ画面1aに表示される。
なお、メニュー画面29aでメニュー「ガイド終了」30a2が選択操作されると、サービス情報11の提供が終了し、カーナビ画面1aにサービス情報11が表示されなくなる。
また、予め決められた所定時間メニュー画面29aでいずれのメニューも選択されずに放置された場合には、行動支援サーバ5の制御部5bは、この行動パターン経路で標準行動パターン情報10があるか否かを判定する。この場合、この行動パターン2に対する1つの標準行動パターン情報102があるので、これを基に、サービスサイト6から移動端末1に標準行動パターン情報102での現在位置から目的地である顧客先24までのサービス情報112が提供されることになり、メニュー「顧客先ですか」30a1が選択操作された場合と同様、顧客24までのサービス情報112が移動端末1のカーナビ画面1aに表示される。
分岐点261で会社23や顧客先への経路から病院25への経路に経路変更し、行動パターン3が採られると、これが移動端末1で検出され、行動パターン3が採られたことにより、ナビ画面28には、図9(d)に示すようなメニュー画面29bが表示される。このメニュー画面29bでは、例えば、メニュー「病院ですか?」30b1,メニュー「ガイド終了」30b2といったタッチ操作などによる選択操作が可能なメニューが表示される。
ここで、メニュー「病院ですか?」30b1は、この行動パターン3が実行されているときの優先度が最も高い標準行動パターン情報10、ここでは、標準行動パターン情報103の目的地(即ち、病院25)までのサービス情報11を要求することができるようにするものであり、このメニュー「病院ですか?」30b1が選択操作されると、サーバ4は、行動支援サーバ5で選択されている優先度が最も高い標準行動パターン情報10が標準行動パターン情報103であることを基に、この標準行動パターン情報103での現在位置から目的地である病院25までのサービス情報113をサービスサイト6に要求する。サービスサイト6は、この要求に応じて、このサービス情報113をサーバ4に提供し、サーバ4はこのサービス情報113を移動端末1に提供する。これにより、図示しないが、図6(d)に相当する病院25までのサービス情報113が移動端末1のカーナビ画面28に表示される。
なお、メニュー画面29bでメニュー「ガイド終了」30b2が選択操作されると、サービス情報11の提供が終了し、カーナビ画面1aにサービス情報11が表示されなくなる。
また、予め決められた所定時間メニュー画面29bでいずれのメニューも選択されずに放置された場合には、メニュー画面29aで放置された場合と同様、サービスサイト6から移動端末1に標準行動パターン情報103での現在位置から目的地である病院25までのサービス情報113が提供されることになり、メニュー「病院ですか?」30b1が選択操作された場合と同様、病院25までのサービス情報113が移動端末1のカーナビ画面28に表示される。
このようにして、この第2の実施形態においても、必要に応じてメニュー画面29a,29bでの操作をすることになるが、その操作をしなくとも、ユーザの行動の目的地に応じたサービス情報11が、該当する行動パターンの実行中、常時その移動端末1に提供されることになり、ユーザは目的地までの標準行動パターン経路に関する案内や交通状況,天候などの情報を常に確認することができるものである。
図10は本発明による行動支援システムの第3の実施形態の動作の第1の具体例を示す図であって、1110〜1113はサービス情報、11a〜11cはメニュー、11dは「アラーム作動」通知、311〜3110は行動パターン、321〜324は標準行動パターン経路であり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
この第3の実施形態は、ユーザが午前中に自宅内に行なう行動パターンに対してサービスを行なうものである。この場合には、GPSユニットで検出される場所情報としては、「自宅」ということになり、標準行動パターン情報10での項目「場所」10a3は「自宅」ということになるが、加速度センサなどの行動センサにより、図2(a)に示す「(1)歩いている」,「(2)寝ている」,「(3)座っている」,「(4)立ち止まっている」などの動作パターン情報8が検出され、これを基に、上記のように、行動パターン情報9(図2(c))が作成され、行動支援サーバ5(図1)に送信される。そして、先の各実施形態と同様、サーバ4が、行動支援サーバ5の処理結果を基に、移動端末1から受信した行動パターン情報9に応じたサービスサイト6(図1)にサービス情報を要求し、このサービス情報11を取得して移動端末1に送信する。
ここで、ユーザが自宅で行動する場合には、行動する場所が限られた同じ場所であることから、タイマで得られる時間情報が動作パターン情報8が行動パターン情報9を決定する重要な要件となる。
以下、図10に示す動作について説明する。なお、ここでは、各行動パターン311〜319に時刻を示しているが、これら時刻は標準行動パターンが作成されて行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5a(図1)に登録されたときの時刻であって、夫々の時刻にはある程度の許容範囲が設定されているものである。例えば、「起床」の行動パターン312には、時刻「7:00(午前7時00分)」が設定されているが、ユーザがこの時刻の、例えば、±15分の範囲で起床したときには、この行動パターンを「起床」と見なすものである。
ユーザ(ここでは、主婦とする)は、午前中の日課として、通常「就寝中」の行動パターン311と、時刻「7:00」の「起床」の行動パターン312と、時刻「7:30」から時刻「8:00」までの「料理」の行動パターン313と、時刻「8:10」から時刻「8:40」までの「食事」の行動パターン314と、時刻「9:00」から時刻「9:20」までの「洗濯」の行動パターン315と、時刻「12:00」からの「昼食」の行動パターン316とを実行するものとする。かかる一連の行動パターン311〜316の流れは、「就寝中」を起点とし、「昼食」を目的地とすると、先の実施形態での1つの行動パターンの経路に相当するものであり、この実施形態においても、これを経路ということにする。かかる経路の行動パターン311〜316に対する行動パターン情報9は、ユーザが移動端末1を使用し始めたときのかかる一連の行動パターン311〜316に対する動作パターンが行なわれたことによって作成されたものであって、行動支援サーバ5では、この経路を第1の標準行動パターン経路321として、これら行動パターン311〜316の情報を登録行動パターン情報9として標準行動パターン情報101が作成され、個人行動パターン情報DB5a(図1)に登録されている。
ここで、ユーザが寝ているときには、移動端末1は、例えば、テーブル上に置かれた状態にあり、このため、移動を感知することがなく、このこととタイマが検知する現在の時刻とから、動作DB2から「(2)寝ている」との動作パターン情報8(図2(a))を取得し、「就寝中」の行動パターン311の行動パターン情報9を作成する。
ユーザが、その日の最初の行動パターンとして、起床するときには、ユーザは起き上がって着替えをし、移動端末1を手にして歩き出す。このように、ユーザが最初に移動端末1を所持して歩き出すという動作とタイマが検知する現在の時刻とから、動作DB2から「(1)歩いている」との動作パターン情報8(図2(a))を取得し、「起床」の行動パターン312の行動パターン情報9を作成する。
この通常の起床時刻に起床し、移動端末1がこの日の最初の行動パターンである「起床」の行動パターン312の行動パターン情報9を作成して行動支援サーバ5に送信すると、これに対して、サービスサイト6からこの移動端末1にサービス情報11が提供され、図10(a)に示すように、この移動端末1の表示画面1aに、サービス情報11としての、例えば、「本日のお薦めレシピ情報」1110が表示される。
ユーザは、この「本日のお薦めレシピ情報」1110などを参考にして、料理を始めると、動作DB2から繰り返し取得する「(1)歩いている」,「(4)立ち止まっている」などの動作パターン情報8(図2(a))やタイマからの時刻情報を基に、「料理」の行動パターン313の行動パターン情報9を作成し、行動支援サーバ5に送信する。
料理が終わり、食事が始まると、ユーザは予め決められた所定時間以上移動することがないことから、移動端末1は動作DB2から「(3)座っている」との動作パターン情報8(図2(a))を取得し、タイマからの時刻情報を基に、「食事」の行動パターン314の行動パターン情報9を作成し、行動支援サーバ5に送信する。この場合、移動端末1のマイクロフォンから入力される家族の話し声も参照するようにしてもよい。これに対し、サービスサイト6(図1)からテレビ番組に関するサービス情報11が提供され、図10(b)に示すように、この移動端末1の表示画面1aにメニュー「本日のお薦めテレビ番組」11aやメニュー「録画する」11bが表示され、メニュー「本日のお薦めテレビ番組」11aを見て希望するテレビ番組をテレビ受像機で選択することもできるし、また、メニュー「本日のお薦めテレビ番組」11aで希望するテレビ番組を選択し、メニュー「録画する」11bをタッチ選択することにより、この希望するテレビ番組を移動端末1で録画することもできる。
食事が終わり、食卓を片付けるなどしてユーザが移動し始めると、移動端末1はこれを検出し、その行動に応じた行動パターン情報9を行動支援サーバ5に送信するが、食事が終わって所定時間経過すると、行動支援サーバ5からの要求により、サービスサーバ6から移動端末1にこの自宅を含む領域での天気情報がサービス情報11として提供され、図10(c)に示すように、移動端末1の表示画面1aに本日の天気を示す天気情報1111が表示される。これに応じて、ユーザは洗濯をすることができる。この洗濯の時間帯では、「(1)歩いている」,「(4)立ち止まっている」の動作パターン情報8やタイマからの時刻情報を基に(さらには、マイクロフォンからの洗濯機の発生音も用いてもよい)、「洗濯」の行動パターン315の行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。
また、お昼近くになると、移動端末1からの行動パターン情報9から行動支援サーバ5の制御部5bがお昼近くになったことを検出し、サービスサーバ6に所定のサービス情報11を移動端末1に提供することを要求する。これにより、サービスサーバ6は要求されたサービス情報11をこの移動端末1に提供し、この移動端末1の表示画面1aに、図10(d)に示すように、例えば、「本日のお薦めのランチ情報」というサービス情報1112が表示される。これにより、ユーザはお昼の食事を決めることができる。そして、ユーザが昼食を始めると、移動端末1は、ユーザが所定時間以上移動しないことから、動作DB2から「(3)座っている」の動作パターン情報8を取得し、これとタイマからの時刻情報を基に、「昼食」の行動パターン316の行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。
ここで、図10(a)に示すサービス情報1110の「お薦めレシピ情報」や図10(d)に示すサービス情報1112での「ランチ情報」は、その例をいくつか示すものであって、ユーザはその中から使える食材を用いることができるレシピや出前などでとりよせることができるものを選択できるものである。
また、ユーザとしては、必ずしも決まった時刻の範囲内(ここでは、「7時00分±15分」)に、最初の行動パターンとしての起床をしなくともよい場合があり、この時刻の範囲を越えも起床しない場合には、例えば、時刻「7:15」になっても起床せず、「就寝中」の行動パターン311の行動パターン情報9が行動支援サーバ5に送信されると、行動支援サーバ5は「起床」に関するサービス情報の要求をサーバ4を介してサービスサーバ6に送る。これにより、サービスサーバ6はこの日の最初の行動パターンである「起床」を実行させるためのサービス情報11としてのアラーム情報を移動端末1に送る(このとき、行動支援サーバ5の制御部5bでは、アラーム情報が移動端末1に送られたことが認識される)。これにより、移動端末1はアラームを作動させてユーザに起床時刻になったことを通知し、これとともに、その表示画面1aに、図10(e)に示すように、アラーム作動中であることを示す「アラーム作動」通知11dのサービス情報11とアラームをOFF(停止)させるためのメニュー「アラームOFF」11cのサービス情報11とを表示する。
このアラームによってユーザが慌てて起床し、移動端末1の表示画面1aに表示されているメニュー「アラームOFF」11cをタッチ操作してアラームを停止させ(このときには、アラームが停止されたことを示す行動パターン情報9が携帯端末1で作成され、行動支援サーバ5に送信される。これにより、行動支援サーバ5の制御部5bは、携帯端末1でアラームが停止されたことが認識される)、着替えをした後、この携帯端末1を所持して移動すると、移動端末1はこれを検知して動作DB2から「(1)歩いている」の動作パターン情報8(図2(a))を取得し、これをもとに「慌てて起床」の行動パターン317の行動パターン情報9を作成し、行動支援サーバ5に送信する。そして、第1の標準行動パターン経路321の「料理」の行動パターン313からこの第1の標準行動パターン経路321と同じ行動パターン経路を辿るものである。
かかる行動パターン経路を第2の標準行動パターン経路322とするが、かかる第2の標準行動パターン経路322では、「就寝中」の行動パターン311と「慌てて起床」の行動パターン317と「料理」の行動パターン313と「食事」の行動パターン314と「洗濯」の行動パターン315と「昼食」の行動パターン316との一連の行動パターンが実行されるものであり、起点「就寝中」と目的地「昼食」が第1の標準行動パターン経路321と同じであって、かかる一連の行動パターン311,317,313〜316に対する動作パターンが行なわれたことによって作成されたものである。行動支援サーバ5では、この経路を第2の標準行動パターン経路322として、これら行動パターン311,317,313〜316の情報を登録行動パターン情報9として標準行動パターン情報102が作成され、個人行動パターン情報DB5a(図1)に登録されている。
なお、この第2の標準行動パターン経路322では、「慌てて起床」の行動パターン317の行動パターン情報9が作成されて行動支援サーバ5に送信されると、これに対して、サービスサイト6からこの移動端末1にサービス情報11が提供され、図10(f)に示すように、この移動端末1の表示画面1aに、サービス情報11としての、例えば、「お急ぎレシピ情報」1113が表示される。ユーザは、これを参考にして、料理を行なうこともできる。
さらに、ユーザとしては、移動端末1でアラームが作動しても、起床しない場合、あるいは、起床できない場合もある。このような場合には、移動端末1の表示画面1aでのメニュー「アラームOFF」11cをタッチ操作してアラームを停止させるが、そのまま就寝を継続する。この場合には、携帯端末1は、行動せず、動作DB2のいずれの動作パターン情報も取得できないので、「就寝中」と認識して「就寝中」の行動パターン318の行動パターン情報11を作成し、行動支援サーバ5に送信する。
しかる後、お昼近くに起床すると、「起床」の行動パターン312のときと同様に、移動端末1はこれを検出して動作DB2から「(1)歩いている」との動作パターン情報8(図2(a))を取得し、タイマの時刻情報を基に、「ゆっくり起床」の行動パターン319の行動パターン情報9を作成して、行動支援サーバ5に送信する。そして、第1の標準行動パターン経路321へと進み、お昼近くになると、図10(d)に示すように、移動端末1の表示画面1aに「本日のお薦めランチ情報」1112が表示され、お昼になって昼食が始まることになる。
以上の行動パターン経路を第3の標準行動パターン経路323とするが、かかる第3の標準行動パターン経路323では、「就寝中」の行動パターン311とアラームが作動した後の「就寝中」の行動パターン318と「ゆっくり起床」の行動パターン319と「昼食」の行動パターン316との一連の行動パターンが実行されるものであり、起点「就寝中」と目的地「昼食」が第1の標準行動パターン経路321と同じであって、かかる一連の行動パターン311,318,319,316に対する動作パターンが行なわれたことによって作成されたものである。行動支援サーバ5では、この経路を第3の標準行動パターン経路323として、これら行動パターン311,318,319,316の情報を登録行動パターン情報9として標準行動パターン情報103が作成され、個人行動パターン情報DB5a(図1)に登録されている。
さらにまた、ユーザとしては、移動端末1でアラームが作動しても、昼過ぎまでゆっくり寝ている場合もあり、この場合には、「就寝中」の行動パターン3110の行動支援サーバ5への送信が昼過ぎまで継続する。この行動パターン経路を第4の標準行動パターン経路324とし、この第4の標準行動パターン経路324に対する標準行動ハターン情報104が作成されて、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5a(図1)に登録されている。
この第3の実施形態のこの具体例では、自宅内の行動であって、サービスサイト6から提供されるサービス情報11は、そのときの状況(行動パターン)に応じたサービス情報であり、かつ各標準行動パターン経路321〜323は、ともに、起点と目的地が同じであるので、標準行動パターン情報101〜104に優先順位を設定する必要はない。
また、移動端末1に提供されるサービス情報としては、図10(a)〜(f)に図示するサービス情報に限るものではなく、夫々の行動パターン312〜317で夫々に応じて所望のサービス情報11を表示させることができる。
以上のように、この第3の実施形態のこの具体例では、起床から昼食までの夫々の標準行動パターン経路の行動パターンを実行することにより、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録されている標準行動パターン情報10を基に、サービス情報11を必要とする行動パターンが採られているときに、該当するサービス情報11が提供されて移動端末1の表示画面1aに表示される。これにより、ユーザとしては、行動パターンに対して必要とするサービス情報を閲覧することができ、先の実施形態と同様の効果が得られることになる。
図11は本発明による行動支援システムの第3の実施形態の動作の第2の具体例を示す図であって、1120〜1124はサービス情報、331〜337は行動パターン、34はメニュー画面、34a〜34cはメニュー、351〜353は標準行動パターン経路であり、前出図面に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
この第3の実施形態の第2の具体例は、ユーザが午後に自宅内に行なう行動パターンに対してサービスを行なうものである。この場合も、図10に示す第1の具体例と同様、GPSユニットで検出される場所情報としては、「自宅」ということになり、標準行動パターン情報10での項目「場所」10a3は「自宅」ということになるが、加速度センサなどの行動センサにより、図2(a)に示す「(1)歩いている」,「(2)寝ている」,「(3)座っている」,「(4)立ち止まっている」などの動作パターン情報8が検出され、これを基に、上記のように、行動パターン情報9(図2(c))が作成され、行動支援サーバ5(図1)に送信される。そして、先の各実施形態と同様、サーバ4が、行動支援サーバ5の処理結果を基に、移動端末1から受信した行動パターン情報9に応じたサービスサイト6(図1)にサービス情報を要求し、このサービス情報11を取得して移動端末1に送信する。
ここで、この第2の具体例においても、ユーザが自宅で行動するものであり、行動する場所が限られた同じ場所であることから、タイマで得られる時間情報が動作パターン情報8が行動パターン情報9を決定する重要な要件となる。
以下、図11に示す動作について説明する。なお、ここでは、各行動パターン311〜319に時刻を示しているが、これら時刻も、図10に示す第1の具体例と同様、標準行動パターンが作成されて行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5a(図1)に登録されたときの時刻であって、夫々の時刻にはある程度の許容範囲が設定されているものである。例えば、「家でTV視聴」の行動パターン331には、時刻「14:00」から時刻「16:00」までと設定されているが、ユーザがかかる時刻はいずれも、例えば、±5分の範囲内にあるときしたときには、この行動パターンを「家でTV視聴」の行動パターン331と見なすものである。
ユーザ(ここでも、主婦とする)は、午後には、時間的な余裕があるとき、午後の日課として、通常「家でTV視聴」の行動パターン331と、時刻「16:10」から時刻「16:50」までの「買い物に行く」の行動パターン332と、時刻「17:00」から時刻「18:00」までの「夕食準備」の行動パターン333と、時刻「18:00」から時刻「18:30」までの主人を車で迎えにいく「お迎え」の行動パターン334とを実行するものとする。かかる一連の行動パターン331〜334の流れは、「家でTV視聴」を起点とし、「お迎え」を目的地とすると、先の実施形態での1つの行動パターンの経路に相当するものであり、この具体例においても、これを経路ということにする。かかる経路の行動パターン331〜334に対する行動パターン情報9は、先の第1の具体例と同様、ユーザが移動端末1を使用し始めたときのかかる一連の行動パターン331〜334に対する動作パターンが行なわれたことによって作成されたものであって、行動支援サーバ5では、この経路を第1の標準行動パターン経路351として、これら行動パターン331〜334の情報を登録行動パターン情報9として標準行動パターン情報101が作成され、個人行動パターン情報DB5a(図1)に登録されている。
ここで、ユーザがTVを視聴しているときには、移動端末1は、例えば、テーブル上に置かれた状態にあり、このため、移動を感知しないが、タイマが検知する現在の時刻と行動センサで移動が感知されないこと、さらには、マイクロフォンからの音声入力により、動作DB2から「(2)座っている」や「立ち止まっている」との動作パターン情報8(図2(a))を取得し、「家でTV視聴」の行動パターン331の行動パターン情報9を作成する。この行動パターン情報9は行動支援サーバ5に送信され、制御部5bがこの受信した行動パターン情報9を個人行動パターン情報DB5aに登録されている標準行動パターン情報101と照合することにより、自宅でのユーザの行動が認識される。
ユーザが買い物に行くときには、移動端末1では、ユーザが移動を開始したことが行動センサによって感知され、なおかつ、GPSセンサによる現在位置の変化の検出やタイマが検知する現在の時刻から、動作DB2から「(1)歩いている」との動作パターン情報8(図2(a))が取得され、「買い物に行く」の行動パターン332の行動パターン情報9が作成される。
なお、タイマからの時刻情報により、買い物に行く時間が近くなると(例えば、時刻「16:05」)、行動支援サーバ5の制御部5bは、移動端末1からの受信行動パターン情報9での時刻情報を基にこれを判定し、この判定に基いてサービスサーバ6に買い物に関するサービス情報を要求する。サービスサイト6はこの要求に応じたサービス情報11を検索し、この移動端末1に提供する。これにより、この移動端末1の表示画面1aには、図11(a)に示すように、サービス情報11としての、例えば、「本日のお薦めレシピ情報」1120や「お買い得情報」1121が表示される。
ユーザが、これら「本日のお薦めレシピ情報」1120や「お買い得情報」1121を参考にして、買い物に行くと、移動端末1では、上記のように、「買い物に行く」の行動パターン332の行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。買い物して自宅に帰る場合も、同様にして、「買い物に行く」の行動パターン332の行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。これにより、行動支援サーバ5では、この受信した行動パターン情報9を個人行動パターン情報DB5aに登録されている標準行動パターン情報101と照合することにより、ユーザの買い物しているという行動が認識される。
自宅に帰ると、自宅での行動が、上記のように、行動センサの検出結果やタイマの時刻情報などをもとに検知され、行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信される。そして、ユーザが夕食の準備をすると、「夕食準備」の行動パターン333の行動パターン情報9が作成され、行動支援サーバ5に送信されるが、主人を国分寺駅まで迎えに行く時刻(時刻「18:00」)に近くなると、行動支援サーバ5では、移動端末1からの行動パターン情報9を基にこれを検出し、このお迎えに際して必要とするサービス情報をサービスサイト6に要求する。サービスサイト6では、この要求されるサービス情報11を検索し、この移動端末1に提供する。これにより、移動端末1では、その表示画面1aに、図11(b)に示すように、例えば、「赤坂−国分寺 順調」といった交通情報としてのサービス情報1122や「国分寺 晴れ」といった天気情報としてのサービス情報1123が表示される。
ユーザが、買い物に行く時刻「16:10」となっても、自宅から外出しない場合には、「家の中にいる」の行動パターン335の行動パターン情報9が所定周期で作成されて順次行動支援サーバ5に送信されている。この場合には、第1の標準行動パターン経路351とは、「買い物に行く」の行動パターン332の代わりに、「家の中にいる」の行動パターン335と「買い物に行く」の行動パターン336とが実行される第2の標準行動パターン経路352が採られるか、「家の中にいる」の行動パターン335と「家の中にいる」の行動パターン337とが実行される第3の標準行動パターン経路353が採られる。なお、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aには、第2の標準行動パターン経路352に対する第2の標準行動パターン情報102や第3の標準行動パターン経路353に対する第3の標準行動パターン情報103も登録されている。
第2の標準行動パターン経路352や第3の標準行動パターン経路353が採られる場合には、買い物に行く時刻「16:10」を過ぎても、移動端末1から「家の中にいる」の行動パターン335の行動パターン情報9が送信されており、行動支援サーバ5の制御部5bが、買い物に行く時刻「16:10」から所定時間、例えば、5分間過ぎた時刻「16:15」になると、このサービスサイト6にこれに対するサービス情報を要求する。サービスサイト6は、この要求に応じたサービス情報11を検索し、この移動端末1に提供する。これにより、この移動端末1では、その表示画面1aに、図11(c)に示すように、例えば、メニュー「買い物行きますか?」34a,メニュー「冷蔵庫の中身で調理しますか?」34b,メニュー「ガイド終了」34cからなるメニュー画面34が表示される。
このとき、ユーザが、例えば、買い物に行く積りであって、かかるメニュー画面34でメニュー「買い物行きますか?」34aがタッチ操作によって選択されると、この選択されたメニュー情報が「家の中にいる」の行動パターン335の行動パターン情報9に付加されて行動支援サーバ5に送信され、行動支援サーバ5では、制御部5bがこの選択されたメニュー情報に該当するサービス情報をサービスサイト6に要求する。この要求に応答してサービスサイト6から該当するサービス情報11が移動端末1に提供される。これにより、移動端末1の表示画面1aには、図11(d)に示すように、サービス情報11としての、例えば、図11(a)に示す情報と同様の「本日のお薦めレシピ情報」1120や「お買い得情報」1121が表示される。ユーザが買い物に出かける第2の標準行動パターン経路352を採ると、移動端末1は、GPSユニットや行動センサ,タイマの検出結果を基に、「買い物に行く」の行動パターン336の行動パターン情報9を作成し、行動支援サーバ5に送信する。これにより、行動支援サーバ5の制御部5bは、第2の標準行動パターン情報102を基に、第2の標準行動パターン経路352でユーザが買い物に行くものと認識する。そして、買い物をして帰宅すると、GPSユニットや行動センサ,タイマの検出結果による行動パターン情報9により、これを認識し、その後は第1の標準行動パターン経路351と同様の動作が行なわれる。
一方、ユーザが手持ちの食材で夕食の料理を作るつもりでおり、買い物に出かけるつもりがないときなどで、メニュー画面34でメニュー「冷蔵庫の中身で調理しますか?」34bがタッチ操作によって選択されると、この選択されたメニュー情報が「家の中にいる」の行動パターン335の行動パターン情報9に付加されて行動支援サーバ5に送信され、行動支援サーバ5では、制御部5bがこの選択されたメニュー情報に該当するサービス情報をサービスサイト6に要求する。この要求に応答してサービスサイト6から該当するサービス情報11が移動端末1に提供される。これにより、移動端末1の表示画面1aには、サービス情報11としての、例えば、図11(e)に示すように、「冷蔵庫のありものレシピ情報」1124が表示される。その後、ユーザが在宅して第3の標準行動パターン経路353を採ると、移動端末1は、GPSユニットや行動センサ,タイマの検出結果を基に、「家の中にいる」の行動パターン337の行動パターン情報9を作成し、行動支援サーバ5に送信する。これにより、行動支援サーバ5の制御部5bは、第3の標準行動パターン情報103を基に、ユーザが在宅中であることを認識する。夕食準備の時刻となると、GPSユニットや行動センサ,タイマの検出結果による行動パターン情報9により、これを認識し、その後は第1の標準行動パターン経路351と同様の動作が行なわれる。
また、メニュー画面34のいずれのメニューも選択されずに放置された場合には(図8のステップS108)、行動支援サーバ5の制御部5bは、移動端末1から送信される行動パターン情報9が次の順位の行動パターンに該当するか否かを判定する(図8のステップS109)。第2の経路352、即ち、第2の標準行動パターン情報102に該当すると判定された場合には、サービスサーバ6に買物に関するサービス情報を要求し、この要求に応答してサービスサイト6から該当するサービス情報11が移動端末1に提供される。これにより、移動端末1の表示画面1aには、図示しないサービス情報11としての、例えば、図11(a)に示す情報と同様の「本日のお薦めレシピ情報」1120や「お買い得情報」1121が表示される。また、第3の経路353、即ち、第3の標準行動パターン情報103に該当すると判定された場合には、サービスサーバ6に該当するサービス情報を要求し、この要求に応答してサービスサイト6から該当するサービス情報11が移動端末1に提供される。これにより、移動端末1の表示画面1aには、図示しないサービス情報11としての、例えば、図11(e)に示す情報と同様の「冷蔵庫のありものレシピ情報」1124が表示される。
以上のように、この第3の実施形態のこの具体例では、ユーザが午後の夫々の標準行動パターン経路35の行動パターン33を実行することにより、行動支援サーバ5の個人行動パターン情報DB5aに登録されている標準行動パターン情報10を基に、サービス情報11を必要とする行動パターンが採られているときに、該当するサービス情報11が提供されて移動端末1の表示画面1aに表示される。これにより、ユーザとしては、行動パターンに対して必要とするサービス情報を閲覧することができ、先の実施形態やこの第3の実施形態での図10に示す具体例と同様の効果が得られることになる。