最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る情報処理装置は、車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報を取得する行動情報取得部と、前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報を取得する車両情報取得部と、前記行動情報取得部によって取得された前記行動情報、および前記車両情報取得部によって取得された前記車両状況情報に基づいて、前記車両に乗車している人間に配信すべき配信情報を決定する配信情報決定部とを備える。
このような構成により、車両が向かう目的地を用いて、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
(2)好ましくは、前記行動パターンは、さらに、前記車両の出発地を含み、前記車両状況情報は、さらに、前記車両の出発地を示す。
このような構成により、車両の出発地、および車両が向かう目的地を用いて、車両の現在の行動により適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動によりマッチした配信情報を決定することができる。
(3)好ましくは、前記行動パターンは、さらに、前記車両の走行時刻を含み、前記車両状況情報は、さらに、前記車両の現在時刻を示す。
このような構成により、車両の現在時刻を用いて、車両の現在の行動により適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動によりマッチした配信情報を決定することができる。
(4)好ましくは、前記車両状況情報は、さらに、前記車両の乗車人数を示す。
このような構成により、車両の現在の乗車人数にマッチした配信情報を決定することができる。具体的には、たとえば、車両の現在の乗車人数が1人である場合、運転者にとって有用な配信情報を決定することができ、また、車両の現在の乗車人数が複数である場合、運転者にとって有用な配信情報に加えて、またはその代わりに、運転者にとって有用ではないが同乗者にとって有用な配信情報を決定することができる。
(5)より好ましくは、前記行動パターンは、さらに、前記車両の乗車人数を含む。
このような構成により、車両の現在の乗車人数を用いて、車両の現在の行動により適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動によりマッチした配信情報を決定することができる。
(6)好ましくは、前記配信情報決定部は、前記車両状況情報の内容に相当する内容を含む前記行動パターンである相当行動パターンが前記行動情報に含まれる場合、前記車両を利用する目的であって前記相当行動パターンに対応する目的である行動目的を取得し、前記配信情報の内容を前記行動目的に応じて決定する。
このように、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンが行動情報に含まれる場合に、相当行動パターンに対応する行動目的を取得する構成により、より正確な行動目的を取得することができるので、車両の行動目的によりマッチした配信情報を決定することができる。これにより、車両のユーザにとって不要な情報を配信してしまう可能性を低減することができるので、ユーザの望む情報を配信する可能性を高めることができる。
(7)より好ましくは、前記配信情報決定部は、前記相当行動パターンの頻度をさらに取得し、前記配信情報の内容を前記行動目的および前記頻度に応じて決定する。
このような構成により、たとえば、配信すべき情報の内容を頻度に応じて調整することができるので、ユーザの望む内容の情報を配信する可能性を高めることができる。
(8)好ましくは、前記配信情報決定部は、前記車両状況情報の内容に相当する内容を含む前記行動パターンである相当行動パターンが前記行動情報に含まれない場合、前記車両状況情報、および前記車両の運転者の固有情報に基づいて前記配信情報の内容を決定する。
このような構成により、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンが行動情報に含まれない場合においても、たとえば運転者の嗜好、趣味または年齢等に合った、目的地付近についての配信情報を決定することができるので、運転者の望む情報を配信する可能性を高めることができる。
(9)本発明の実施の形態に係る端末装置は、車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報、および前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報に基づいて決定された、前記車両に乗車している人間に配信された配信情報を受信する受信部と、前記受信部によって受信された前記配信情報の内容を提示する制御を行う制御部とを備える。
このような構成により、車両が向かう目的地を用いて、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
(10)好ましくは、前記端末装置は、さらに、前記車両を利用した行動パターンであって、前記車両の走行時刻および出発地を含む行動パターンの履歴を示す履歴情報を取得する履歴情報取得部と、前記車両の位置、および前記位置に対応する時刻を含むプローブ情報を取得するプローブ情報取得部と、前記履歴情報取得部によって取得された前記履歴情報、および前記プローブ情報取得部によって取得された前記プローブ情報に基づいて、前記車両が向かう目的地を推定し、推定した前記目的地を示す前記車両状況情報を他の装置へ通知する推定処理部とを備える。
このような構成により、たとえば、端末装置のユーザによる目的地の入力が行われなかった場合においても、端末装置において、目的地を推定し、推定した目的地を、配信情報を決定する装置へ通知することができるので、端末装置は、推定した目的地に基づいて決定された有用な配信情報を受信することができる。
(11)本発明の実施の形態に係る情報処理方法は、情報処理装置における情報処理方法であって、車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報を取得するステップと、前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報を取得するステップと、取得した前記行動情報および前記車両状況情報に基づいて、前記車両に乗車している人間に配信すべき配信情報を決定するステップとを含む。
このような構成により、車両が向かう目的地を用いて、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
(12)本発明の実施の形態に係る情報処理方法は、端末装置における情報処理方法であって、車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報、および前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報に基づいて決定された、前記車両に乗車している人間に配信された配信情報を受信するステップと、受信した前記配信情報の内容を提示する制御を行うステップとを含む。
このような構成により、車両が向かう目的地を用いて、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
(13)本発明の実施の形態に係る情報処理プログラムは、情報処理装置において用いられる情報処理プログラムであって、コンピュータに、車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報を取得するステップと、前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報を取得するステップと、取得した前記行動情報および前記車両状況情報に基づいて、前記車両に乗車している人間に配信すべき配信情報を決定するステップとを実行させるためのプログラムである。
このような構成により、車両が向かう目的地を用いて、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
(14)本発明の実施の形態に係る情報処理プログラムは、端末装置において用いられる情報処理プログラムであって、コンピュータに、車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報、および前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報に基づいて決定された、前記車両に乗車している人間に配信された配信情報を受信するステップと、受信した前記配信情報の内容を提示する制御を行うステップとを実行させるためのプログラムである。
このような構成により、車両が向かう目的地を用いて、車両の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴から特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
図1を参照して、情報処理システム301は、車両1A,1B,1Cと、情報処理装置101と、3つの基地局151とを備える。以下、車両1A,1B,1Cの各々を、車両1とも称する。車両1は、端末装置111を含む。
図1では、3つの車両1を代表的に示しているが、さらに多数または少数の車両1が設けられてもよい。また、3つの基地局151を代表的に示しているが、さらに多数または少数の基地局151が設けられてもよい。
車両1は、たとえばプローブ機能を有する自動車であり、停止および発進を繰り返しながら道路を走行する。車両1に搭載される端末装置111は、基地局151とたとえば無線通信を行うことにより、基地局151と情報の送受信を行う。
基地局151は、たとえば通信事業者が管理および運営を行う基地局である。基地局151は、たとえばインターネット10を介して情報処理装置101と通信を行うことにより、情報処理装置101と情報の送受信を行う。たとえば、基地局151は、端末装置111から受信した情報を情報処理装置101へ送信したり、情報処理装置101から受信した情報を端末装置111へ送信したりする。
[端末装置の構成]
図2は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムにおける端末装置の構成を示す図である。
図2を参照して、端末装置111は、受付部51と、プローブ情報作成部(プローブ情報取得部)52と、音声出力部53と、撮影部54と、処理部(履歴情報取得部および推定処理部)55と、通信部(受信部)56と、提示制御部57と、表示部58と、車両状態検出部59とを備える。
端末装置111は、たとえば、車両1に搭載される車載装置であり、プローブ情報作成機能、ナビゲーション機能、および配信情報提示機能を有する。
より詳細には、端末装置111における通信部56は、基地局151とたとえば無線通信を行うことにより、基地局151と情報の送受信を行う。
車両状態検出部59は、自己の端末装置111が搭載されている車両(以下、自己車両とも称する。)1の状態を監視し、自己車両1の始動を検知すると、検知信号をプローブ情報作成部52および処理部55へ出力する。また、車両状態検出部59は、自己車両1が移動を開始すると、移動開始信号を処理部55へ出力する。
プローブ情報作成部52は、たとえば、自己車両1の位置、および当該位置に対応する時刻を含むプローブ情報、言い換えると、自己車両1の位置、および当該位置に当該自己車両1が存在した時刻を含むプローブ情報を取得する。
具体的には、プローブ情報作成部52は、たとえば、GPS(Global Positioning System)衛星から送信される電波を受信し、受信した電波に基づいて、自己車両1が存在する位置を示す車両座標を算出することが可能である。ここで、車両座標には、たとえば自己車両1の位置を示す緯度および経度が含まれる。
プローブ情報作成部52は、車両状態検出部59から検知信号を受けると、プローブ情報の作成を開始する。より詳細には、プローブ情報作成部52は、たとえば、所定のサンプリングタイミングに従って車両座標を算出するとともに、当該車両座標を算出したタイミングを測定時刻として取得する。
すなわち、プローブ情報作成部52は、車両座標および測定時刻を含むプローブ情報をサンプリングタイミングごとに作成する。ここで、サンプリングタイミングは、たとえば、所定の周期ごとであってもよいし、停止、発進、ウィンカーの点灯、発進から所定時間経過後および発進から所定距離走行後等のイベントごとであってもよい。
プローブ情報作成部52は、プローブ情報を作成すると、作成したプローブ情報に自己車両1の識別子である車両IDを含める。そして、プローブ情報作成部52は、プローブ情報を、通信部56および基地局151経由で情報処理装置101へ送信するとともに処理部55へ出力する。
撮影部54は、たとえば、カメラを含み、当該カメラを用いて自己車両1の車内を撮影し、撮影した画像を含む車内画像情報を作成する。撮影部54は、作成した車内画像情報を処理部55へ出力する。
端末装置111のユーザは、たとえば、ナビゲーション機能を利用する場合、乗車している車両1の目的地の座標(以下、目的地座標とも称する。)を入力するための操作を受付部51に対して行う。
受付部51は、ユーザの操作を受け付ける。受付部51は、たとえば、ユーザが自己に対して行った操作を受け付け、受け付けた内容を示す操作情報を処理部55へ出力する。
処理部55は、車両状態検出部59から検知信号を受けると、車両状態検出部59から移動開始信号を受けるまで、撮影部54からの車内画像情報および受付部51からの操作情報を待ち受ける。
処理部55は、撮影部54から車内画像情報を受けると、受けた車内画像情報を解析することにより、自己車両1の車内における乗車人数を算出する。
また、処理部55は、受付部51から操作情報を受けると、受けた操作情報に基づいて自己車両1の目的地座標を取得する。
処理部55は、乗車人数の算出、および目的地座標の取得を完了すると、目的地座標、乗車人数および車両IDを含む始動情報を作成し、作成した始動情報を通信部56および基地局151経由で情報処理装置101へ送信する。
なお、処理部55は、車両状態検出部59から移動開始信号を受けるまでに操作情報を受付部51から受けられなかった場合、目的地座標を推定する。
より詳細には、処理部55は、たとえば、車両1を利用した行動パターンであって、当該車両1の走行時刻および出発地を含む行動パターンの履歴を示す履歴情報を保持している。具体的には、処理部55は、たとえば、プローブ情報作成部52から受けるプローブ情報に基づいて、平日、土曜日、および、日曜日または祝日のいずれかを示す日種ごと、かつ時間帯ごとの移動経路を含む自己車両1のスケジュールを履歴情報として作成して保持している。この移動経路には、たとえば出発地座標および目的地座標が含まれる。
処理部55は、たとえば、保持している履歴情報、およびプローブ情報作成部52から受けるプローブ情報に基づいて、自己車両1が向かう目的地を推定し、推定した目的地を示す車両状況情報を他の装置へ通知する。
具体的には、処理部55は、たとえば、プローブ情報に基づいて現在の日種および時間帯を算出し、算出した現在の日種および時間帯と当該スケジュールとを比較することにより目的地座標を推定する。
そして、処理部55は、たとえば、推定した目的地座標、乗車人数および車両IDを含む始動情報を作成し、作成した始動情報を通信部56および基地局151経由で情報処理装置101へ送信する。
[情報処理装置の構成]
図3は、本発明の実施の形態に係る情報処理システムにおける情報処理装置の構成を示す図である。
図3を参照して、情報処理装置101は、外部情報取得部21と、行動情報作成部22と、外部情報管理部23と、記憶部24と、車両情報取得部28と、行動情報取得部29と、配信情報決定部30と、配信部31とを備える。記憶部24は、配信情報データベース25と、行動情報データベース26と、車両状況情報データベース27とを含む。以下、配信情報データベース25、行動情報データベース26および車両状況情報データベース27を、それぞれ配信情報DB25、行動情報DB26および車両状況情報DB27とも称する。
[外部情報]
情報処理装置101における外部情報取得部21は、たとえば、インターネット10に接続されたサーバ等に格納された情報の検索(以下、インターネット検索とも称する。)を行うことにより、Twitter(登録商標)情報、ならびに店舗および施設に関する情報等を外部情報としてインターネット10から取得する。
[車両状況情報]
車両情報取得部28は、車両1が向かう目的地を示す車両状況情報を取得する。具体的には、車両情報取得部28は、各車両1からインターネット10経由でプローブ情報および始動情報を車両状況情報として受信する。
ここで、車両状況情報は、たとえば、車両1の、出発地、現在時刻および乗車人数の少なくともいずれか1つをさらに示す。ここでは、車両状況情報は、たとえば、車両1が向かう目的地、ならびに車両1の、出発地、現在時刻および乗車人数のすべてを示す。
より詳細には、車両1が向かう目的地、および車両1の乗車人数は、たとえば始動情報に含まれる目的地座標および乗車人数である。
また、車両1の出発地は、たとえば車両1の出発地の座標(以下、出発地座標とも称する。)である。出発地座標は、たとえばプローブ情報に基づいて算出される。より詳細には、プローブ情報に含まれる車両1の車両座標、および当該車両座標の示す位置に当該車両1が存在する時刻tpに基づいて、車両1が移動を開始する車両座標すなわち出発地座標が算出される。また、現在時刻は、たとえば、プローブ情報に含まれる時刻tpである。
車両情報取得部28は、受信したプローブ情報および始動情報を、車両状況情報DB27に蓄積するとともに、行動情報取得部29および配信情報決定部30へ出力する。
[行動情報]
図4は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置における行動情報作成部により作成される行動パターンテーブルの一例を示す図である。
図4を参照して、行動情報作成部22は、たとえば、車両状況情報DB27に蓄積された車両状況情報に基づいて、車両1を利用した行動パターンであって、当該車両1の目的地を含む行動パターンの履歴Hisを示す行動情報を作成する。たとえば、行動パターンは、車両1の、出発地、走行時刻および乗車人数の少なくともいずれか1つをさらに含む。
ここでは、行動パターンは、たとえば、車両1の、目的地、出発地、走行時刻、および乗車人数のすべてを含む。より詳細には、目的地は、たとえば目的地名(POI(Point Of Interest))および目的地座標である。また、出発地は、たとえば出発地名(POI)および出発地座標である。また、走行時刻は、たとえば日種および出発時間帯である。なお、走行時刻は、たとえば、車両1が走行中である時刻、車両1の出発時刻もしくは到着時刻、または到着時間帯等であってもよい。
出発地名(POI)および目的地名(POI)は、出発地座標および目的地座標のように地図上の位置を示すのと異なり、たとえば車両1に乗車しているユーザにとって意味がある建物および施設等を示す。
具体的には、行動情報作成部22は、たとえば、図4に示す行動パターンテーブルAtblを作成し、作成した行動パターンテーブルAtblを記憶部24における行動情報DB26に保存する。ここで、行動パターンテーブルAtblは、行動情報の示す行動パターンの履歴His、行動目的および頻度を含む。
より詳細には、行動情報作成部22は、車両状況情報DB27に蓄積された車両状況情報を車両IDごとに整理する。そして、行動情報作成部22は、車両IDごとの車両状況情報を、当該車両IDを有する車両1が出発地を出発してから目的地に到着するまでの走行(以下、対象走行とも称する。)ごとにさらに整理する。
そして、行動情報作成部22は、対象走行ごとの車両状況情報に基づいて、各対象走行を1または複数の行動パターンに分類する。たとえば、図4に示す行動パターンテーブルAtblでは、車両IDとして「AAA」を有する車両1の対象走行が、「パターン番号」が1〜7の7つの行動パターンに分類されている。
行動情報作成部22は、たとえば、各対象走行において、「日種」、「出発時間帯」、「出発地名(POI)」、「出発地座標」、「目的地名(POI)」、「目的地座標」および「乗者人数」がすべて一致する対象走行を同じ行動パターンとして分類する。
ここで、「日種」は、対象走行が行われた日の種別、たとえば「平日」、「土曜日」および「日曜日または祝日」である。「出発時間帯」は、対象走行が開始された時刻すなわち出発時における車両1の走行時刻を含む時間帯である。「乗者人数」は、パターン番号3,4の行動パターンのように、車両1の乗車人数が「2〜4」と幅があってもよいし、パターン番号1,2,5,6,7の行動パターンのように、車両1の乗車人数が「1」または「4」と確定していてもよい。
行動情報作成部22は、たとえば、対象走行の出発地座標および目的地座標に基づいて「出発地名(POI)」および「目的地名(POI)」をそれぞれ導出する。
たとえば、行動情報作成部22は、平日の朝の通勤時間帯の各対象走行において、各出発地座標のうち最も頻度の高い出発地座標たとえば(Xh,Yh)に対応する「出発地名(POI)」を「自宅」として導出する。なお、行動情報作成部22は、平日の夜の通勤時間帯の各対象走行において、各目的地座標のうち最も頻度の高い目的地座標たとえば(Xh,Yh)に対応する「目的地名(POI)」を「自宅」として導出してもよい。
また、たとえば、行動情報作成部22は、平日の朝の通勤時間帯の各対象走行において、各目的地座標のうち最も頻度の高い目的地座標たとえば(Xc,Yc)に対応する「目的地名(POI)」を「会社」として導出する。なお、行動情報作成部22は、平日の夜の通勤時間帯の各対象走行において、各出発地座標のうち最も頻度の高い出発地座標たとえば(Xc,Yc)に対応する「出発地名(POI)」を「会社」として導出してもよい。
また、たとえば、行動情報作成部22は、土曜日、日曜日または祝日の各対象走行において、地図を参照することにより、目的地座標の示す位置に存在する施設、具体的には「ショッピングモール」、「レジャー施設」および「グルメ」等を「目的地名(POI)」として導出する。
また、行動情報作成部22は、上記施設が地図上に表示されていない場合、インターネット検索を行うことにより、目的地座標の示す位置に関する情報を外部情報取得部21経由でインターネット10から外部情報として取得し、取得した外部情報に基づいて、当該目的地座標の示す位置に存在する施設を「目的地名(POI)」として導出する。
また、行動情報作成部22は、「目的地座標」および「目的地名(POI)」の対応関係と「出発地座標」とを比較することにより、当該「出発地座標」に対応する「出発地名(POI)」を導出する。
[行動目的]
行動情報作成部22は、分類した各行動パターンにおいて、車両1を利用する目的であって行動パターンに対応する目的である「行動目的」を導出する。
より詳細には、行動情報作成部22は、たとえば、「日種」、「出発時間帯」、「出発地名(POI)」、「目的地名(POI)」および「乗者人数」に基づいて「行動目的」を導出する。
具体的には、行動情報作成部22は、たとえば、1の「パターン番号」の行動パターンでは、「平日」の朝において「自宅」から「会社」へ1人で向かうことから、「行動目的」として「通勤」を導出する。
また、行動情報作成部22は、たとえば、2の「パターン番号」の行動パターンでは、「平日」の夜において「会社」から「自宅」へ1人で向かうことから、「行動目的」として「帰宅」を導出する。
また、行動情報作成部22は、たとえば、3の「パターン番号」の行動パターンでは、「土曜日」の午後において「自宅」から「ショッピングモール」へ2人〜4人で向かうことから、「行動目的」として「買い物」を導出する。
また、行動情報作成部22は、たとえば、4の「パターン番号」の行動パターンでは、「土曜日」の午後において「ショッピングモール」から「自宅」へ2人〜4人で向かうことから、「行動目的」として「買い物からの帰宅」を導出する。
また、行動情報作成部22は、たとえば、5の「パターン番号」の行動パターンでは、「日曜日または祝日」の昼間において「自宅」から「レジャー施設」へ4人で向かうことから、「行動目的」として「家族での娯楽」を導出する。
また、行動情報作成部22は、たとえば、6の「パターン番号」の行動パターンでは、「日曜日または祝日」の夕方において「レジャー施設」から「グルメ」へ4人で向かうことから、「行動目的」として「家族での食事」を導出する。
また、行動情報作成部22は、たとえば、7の「パターン番号」の行動パターンでは、「日曜日または祝日」の夕方において「グルメ」から「自宅」へ4人で向かうことから、「行動目的」として「娯楽からの帰宅」を導出する。
また、行動情報作成部22は、たとえば、車両1に乗車しているユーザからの「行動目的」についてのアンケート結果を利用可能である場合、当該アンケート結果の内容を「行動目的」として用いる。
[頻度]
行動情報作成部22は、たとえば、行動パターンごとに過去所定日数内における対象走行の個数を算出し、算出した個数を当該所定日数で除することにより頻度を算出する。したがって、行動パターンテーブルAtblの各行における行動パターンは、当該行における行動パターンの履歴Hisを表す。
たとえば、行動情報作成部22は、算出した頻度と所定のしきい値Th1,Th2(Th1>Th2である。)とを比較することにより、頻度のレベルを算出する。より詳細には、行動情報作成部22は、ある行動パターンにおいて、算出した頻度が所定のしきい値Th1以上である場合、「頻度」として「高い」を導出する。
また、行動情報作成部22は、ある行動パターンにおいて、算出した頻度がしきい値Th1より小さくかつ所定のしきい値Th2以上である場合、「頻度」として「普通」を導出する。
また、行動情報作成部22は、ある行動パターンにおいて、算出した頻度がしきい値Th2より小さい場合、「頻度」として「低い」を導出する。
なお、行動情報作成部22は、ある車両ID(以下、第1車両IDとも称する。)の対象走行の個数が少ないために、算出可能な行動パターンの個数が少ない場合、第1車両IDの他の行動パターンを、第1車両IDと異なる車両ID(以下、第2車両IDとも称する。)の行動パターンに基づいて推定してもよい。
より詳細には、行動情報作成部22は、たとえば、行動パターンごとに規格化ベクトルを作成する。この規格化ベクトルの成分は、たとえば、数値化した「日種」、「出発時間帯」、「出発地名(POI)」、「出発地座標」、「目的地名(POI)」、「目的地座標」および「乗者人数」である。
行動情報作成部22は、第1車両IDの行動パターンの規格化ベクトルと、第2車両IDの行動パターンの規格化ベクトルとを用いて相関係数を算出し、算出した相関係数がたとえば0.6以上である場合、第1車両IDを有する車両1の運転者と第2車両IDを有する車両1の運転者とは似ていると判断する。そして、行動情報作成部22は、第2車両IDの「行動パターン」、「行動目的」および「頻度」を第1車両IDの「行動パターン」、「行動目的」および「頻度」としてそれぞれ採用して行動パターンテーブルAtblに書き込む。
[配信情報]
図5は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置における外部情報管理部により作成される配信情報テーブルの一例を示す図である。
図5を参照して、外部情報管理部23は、たとえば、行動情報作成部22によって作成された行動情報、および外部情報に基づいて、車両1に乗車している人間に配信すべき配信情報、より詳細には、車両1に搭載されている端末装置111を介して当該1に乗車している人間に配信すべき配信情報を情報配信レベルごとに作成する。
具体的には、外部情報管理部23は、たとえば、情報配信レベルごとの配信情報を含む、図5に示す配信情報テーブルDtblを作成し、作成した配信情報テーブルDtblを記憶部24における配信情報DB25に保存する。
より詳細には、外部情報管理部23は、記憶部24における行動情報DB26の内容を監視し、行動情報作成部22により新たな行動パターンが追加されると、追加された行動パターンに含まれる「出発地座標」および「目的地座標」に基づいて対象範囲を特定する。
ここで、対象範囲は、たとえば「出発地座標」の示す位置および「目的地座標」の示す位置の両方を含む地図上の範囲である。
外部情報管理部23は、たとえば地図を参照することにより、対象範囲に含まれる「施設(POI)」として「ショッピングモールX」および「グルメY」等を特定し、特定した「ショッピングモールX」および「グルメY」の地図上の重心の座標(以下、中心座標とも称する。)として「(X1,Y1)」および「(X2,Y2)」をそれぞれ取得する。
外部情報管理部23は、インターネット検索を行うことにより、「ショッピングモールX」の「カテゴリ」、具体的には「ショッピングモールX」に含まれる店舗として「ショップA」および「食事処B」をインターネット10から取得する。
同様に、外部情報管理部23は、インターネット検索を行うことにより、「グルメY」の「カテゴリ」、具体的には「グルメY」に含まれる店舗として「食事処C」をインターネット10から取得する。
そして、外部情報管理部23は、たとえばインターネット検索を行うことにより、「ショップA」、「食事処B」および「食事処C」に関する情報をたとえば「高」、「中」および「低」の3段階の情報配信レベルでインターネット10から取得する。
より詳細には、情報配信レベルが「低」である場合における「ショップA」、「食事処B」および「食事処C」の「配信情報の内容」は、たとえば、当該店舗の紹介および当該店舗の全般的な内容である。
また、情報配信レベルが「中」である場合における「ショップA」、「食事処B」および「食事処C」の「配信情報の内容」は、たとえば、当該店舗の紹介、当該店舗に関する口コミ、および嗜好ごとに特化した内容である。
ここで、当該店舗に関する口コミは、たとえばTwitter情報から取得される。また、嗜好ごとに特化した内容は、当該店舗がたとえばスポーツ用品店である「ショップA」である場合、野球、テニス、サッカーおよびゴルフ等にそれぞれ特化した内容である。また、当該店舗が「食事処B」および「食事処C」のいずれかである場合、たとえば和食、洋食および中華にそれぞれ特化した内容である。
また、情報配信レベルが「高」である場合における「ショップA」、「食事処B」および「食事処C」の「配信情報の内容」は、たとえば、当該店舗の紹介、当該店舗に関する口コミ、嗜好ごとに特化した内容、会員限定情報の内容、および期間限定情報の内容である。
再び図3を参照して、行動情報取得部29は、車両1を利用した行動パターンであって、当該車両1の目的地を含む行動パターンの履歴Hisを示す行動情報を取得する。
より詳細には、行動情報取得部29は、たとえば車両情報取得部28からプローブ情報および始動情報を受けたことをトリガとして、記憶部24における行動情報DB26に保存されている行動情報すなわち図4に示す行動パターンテーブルAtblを行動情報DB26から取得し、取得した行動パターンテーブルAtblを配信情報決定部30へ出力する。
[配信情報決定処理]
配信情報決定部30は、行動情報取得部29によって取得された行動情報、および車両情報取得部28によって取得された車両状況情報に基づいて、車両1に乗車している人間に配信すべき配信情報を決定する。
より詳細には、配信情報決定部30は、行動情報および車両状況情報に基づいて、たとえば車両1に搭載されている端末装置111を介して当該車両1に乗車している人間すなわち当該車両1の搭乗者に配信すべき配信情報を決定する。
言い換えると、配信情報決定部30は、たとえば、行動情報および車両状況情報に基づいて、車両1に搭載されている端末装置111、具体的には車載装置または当該車両1の搭乗者が携帯するスマートホンに配信すべき配信情報を決定する。
より詳細には、配信情報決定部30は、たとえば、車両情報取得部28からプローブ情報および始動情報を受けたこと、および行動情報取得部29から行動パターンテーブルAtblを受けたことをトリガとして、配信情報決定処理を開始する。
具体的には、配信情報決定部30は、プローブ情報に基づいて出発地座標(以下、対象出発地座標とも称する。)を算出する。そして、配信情報決定部30は、算出した出発地座標の示す位置に、プローブ情報および始動情報を送信した車両1(以下、対象車両1とも称する。)が存在する時刻(以下、出発時刻とも称する。)、および対象車両1の車両ID(以下、対象車両IDとも称する。)をプローブ情報から取得する。
また、配信情報決定部30は、始動情報から目的地座標(以下、対象目的地座標とも称する。)、乗車人数(以下、対象乗車人数とも称する。)および車両IDすなわち対象車両IDを取得する。
図6は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置における配信情報決定部が用いる配信ポリシーテーブルの一例を示す図である。
図6を参照して、配信情報決定部30は、たとえば、配信情報を決定する際に用いる配信ポリシーテーブルPtblを保持しており、配信ポリシーテーブルPtblの内容に従って、対象車両1に搭載されている端末装置111に配信すべき配信情報を決定する。
より詳細には、配信情報決定部30は、配信ポリシーテーブルPtblの内容に従って、記憶部24における配信情報DB25に保存された、図5に示す配信情報テーブルDtblに含まれる配信情報の中から対象車両1に搭載されている端末装置111に配信すべき配信情報を決定する。
配信情報決定部30は、たとえば、行動情報および車両状況情報を比較し、比較結果に基づいて、対象車両1に搭載されている端末装置111に配信すべき配信情報を決定する。
詳細には、配信情報決定部30は、たとえば、車両状況情報の内容に相当する内容を含む行動パターンである相当行動パターンが行動情報に含まれるか否かを確認する。より詳細には、配信情報決定部30は、相当行動パターンが行動パターンテーブルAtblに含まれるか否かを確認する。
具体的には、配信情報決定部30は、対象車両ID、出発時刻を含む日の日種、出発時刻を含む出発時間帯および対象出発地座標を検索キーK1に設定する。また、配信情報決定部30は、対象目的地座標および対象乗車人数を検索キーK2に設定する。
配信情報決定部30は、検索キーK1,K2を用いて行動パターンテーブルAtblにおける検索を行い、検索キーK1と一致し、かつ検索キーK2と一致する行動パターンを見出した場合、見出した行動パターンを相当行動パターンとして特定し、「一致する行動パターンがある」と判断する。
また、配信情報決定部30は、検索キーK1と一致し、かつ検索キーK2と一致しない行動パターンを見出した場合、見出した行動パターンを類似行動パターンとして特定し、「一致する行動パターンがない」と判断する。
また、配信情報決定部30は、検索キーK1と一致する行動パターンを見出せなかった場合、配信情報決定処理を終了する。
また、配信情報決定部30は、たとえば、相当行動パターンが行動情報に含まれる場合、車両1を利用する目的であって相当行動パターンに対応する目的である行動目的、および相当行動パターンの頻度を取得し、配信情報の内容を、取得した行動目的および頻度に応じて決定する。
具体的には、配信情報決定部30は、たとえば、行動パターンテーブルAtblにおいて相当行動パターンに対応する行動目的および頻度を取得し、取得した行動目的および頻度に応じた配信ポリシーを採用する。そして、配信情報決定部30は、たとえば、採用した配信ポリシーに従って、図5に示す配信情報テーブルDtblに含まれる配信情報の中から配信情報を決定する。
より詳細には、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が1、2および3の場合のように、「一致する行動パターンがある」と判断し、かつ相当行動パターンにおける「乗車人数が1人」の場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、対象車両1に乗車している人間が運転者だけであるので、配信情報の内容において「行動目的を考慮」するような配信ポリシーを採用する。
たとえば、配信情報決定部30がこのようなポリシーを採用した場合、配信情報決定部30は、目的地名(POI)および行動目的がそれぞれ「ショッピングモールX」および「買い物」であるとき、図5に示す配信情報テーブルDtblに含まれる配信情報の中から「ショッピングモールX」における「ショップA」についての情報を行動目的に応じた配信情報として決定する。
また、配信情報決定部30は、目的地名(POI)および行動目的がそれぞれ「ショッピングモールX」および「家族での食事」であるとき、図5に示す配信情報テーブルDtblに含まれる配信情報の中から「ショッピングモールX」における「食事処B」についての情報を行動目的に応じた配信情報として決定する。
また、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が4、5および6の場合のように、「一致する行動パターンがある」と判断し、かつ相当行動パターンにおける「乗車人数が複数」の場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、対象車両1において運転者以外の人間も乗車しているので、配信情報の内容において行動目的を考慮しない配信ポリシーを採用する。
たとえば、配信情報決定部30がこのようなポリシーを採用した場合、配信情報決定部30は、目的地名(POI)および行動目的がそれぞれ「ショッピングモールX」および「買い物」であるとき、図5に示す配信情報テーブルDtblに含まれる配信情報の中から「ショッピングモールX」における「ショップA」についての情報すなわち行動目的に応じた情報に加えて「食事処B」についての情報を配信情報として決定する。
また、配信情報決定部30は、目的地名(POI)および行動目的がそれぞれ「ショッピングモールX」および「家族での食事」であるとき、図5に示す配信情報テーブルDtblに含まれる配信情報の中から「ショッピングモールX」における「食事処B」についての情報すなわち行動目的に応じた情報に加えて「ショップA」についての情報を配信情報として決定する。
なお、配信情報決定部30は、たとえば、対象車両1に乗車している運転者以外のユーザの「行動目的」についてのアンケート結果を利用可能である場合、当該アンケート結果に基づく行動目的を考慮するような配信ポリシーを採用してもよい。
また、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が1および4の場合のように、取得した「頻度」が「低い」場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、対象車両1が走行しようとする経路(以下、予定経路とも称する。)は、対象車両1がたまに用いる経路であるので、「情報配信レベル」および「重複配信」がそれぞれ「低」および「あり」となるような配信ポリシーを採用する。
ここで、「情報配信レベル」は、図5に示す配信情報テーブルDtblにおける各「情報内容」を特定するために用いる。また、「重複配信」は、同じ内容の配信情報を対象車両1に搭載されている端末装置111へ複数回配信することを意味する。
また、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が2および5の場合のように、取得した「頻度」が「普通」である場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、予定経路は当該対象車両1がよく用いる経路であるので、「情報配信レベル」および「重複配信」がそれぞれ「中」および「なし」となるような配信ポリシーを採用する。
また、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が3および6の場合のように、取得した「頻度」が「高い」場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、予定経路は対象車両1が頻繁に用いる経路であるので、「情報配信レベル」および「重複配信」がそれぞれ「高」および「なし」となるような配信ポリシーを採用する。
また、配信情報決定部30は、たとえば、相当行動パターンが行動情報に含まれない場合、行動情報、車両状況情報、および対象車両1の運転者の固有情報に基づいて配信情報の内容を決定する。
ここで、対象車両1の運転者の固有情報は、当該運転者の嗜好、趣味または年齢等である。ここでは、当該固有情報は、当該運転者の嗜好である。たとえば、当該運転者がいつも対象車両1を運転する場合、対象車両IDにより対象車両1の運転者を特定することが可能である。配信情報決定部30は、たとえば、車両IDごとに、当該車両IDを有する車両1の運転者の固有情報を保持している。
なお、たとえば、端末装置111における撮影部54により作成された画像情報に基づいて、対象車両1を運転する運転者を識別可能である場合、配信情報決定部30は、対象車両IDの代わりにユーザIDを用いて配信情報決定処理を行ってもよい。
具体的には、配信情報決定部30は、たとえば、類似行動パターンにおける「目的地座標」と対象目的地座標との比較を行い、「目的地座標」と対象目的地座標とが同じであるか否かを確認する。
配信情報決定部30は、「目的地座標」と対象目的地座標とが同じである場合、目的地名(POI)が変化していないと判断し、また、「目的地座標」と対象目的地座標とが異なる場合、目的地名(POI)が変化したと判断する。
より詳細には、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が7の場合のように、「一致する行動パターンがない」と判断し、「目的地名(POI)が変化」したと判断し、かつ「対象乗車人数が1人」の場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、予定経路が対象車両1にとって新たな経路であると考えられるが、対象車両1に乗車している人間が運転者だけであるので、予定経路周辺の店舗の情報について、運転者の嗜好に合致した情報を配信するために、「情報配信レベル」が「低および中」となり、かつ配信情報の内容において「運転者の嗜好を考慮」するような配信ポリシーを採用する。
また、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が8の場合のように、「一致する行動パターンがない」と判断し、「目的地名(POI)が変化」したと判断し、かつ「対象乗車人数が複数」の場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、予定経路が対象車両1にとって新たな経路であると考えられるが、対象車両1に運転者以外の人間も乗車しているので、予定経路周辺の店舗の情報について、当該運転者以外の人間の嗜好に合致した情報を配信するために、「情報配信レベル」が「低」となり、かつ配信情報の内容において運転者の嗜好を考慮しないような配信ポリシーを採用する。
また、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が9の場合のように、「一致する行動パターンがない」と判断し、「目的地名(POI)が変化せずに乗車人数が変化」したと判断し、かつ「対象乗車人数が複数」の場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、予定経路は対象車両1が過去に走行した経路であるが、運転者以外の人間も対象車両1に乗車しているので、予定経路周辺の店舗の情報について、当該運転者以外の人間の嗜好に合致した情報を配信するために、「情報配信レベル」が「低および中」となり、配信情報の内容において運転者の嗜好を考慮せず、かつ「重複配信」が「あり」となるような配信ポリシーを採用する。
また、配信情報決定部30は、「ポリシー番号」が「10」の場合のように、「一致する行動パターンがない」と判断し、「目的地名(POI)が変化せずに乗車人数が変化」したと判断し、かつ「対象乗車人数が1人」の場合、以下の配信ポリシーを採用する。
すなわち、配信情報決定部30は、予定経路は対象車両1が過去に走行した経路であるが、通常と異なって運転者以外の人間が対象車両1に乗車していないので、予定経路周辺の店舗の情報について、当該運転者の嗜好に合致しかつ目新しい情報を配信するために、「情報配信レベル」が「中および高」となり、配信情報の内容において「運転者の嗜好を考慮」し、かつ「重複配信」が「なし」となるような配信ポリシーを採用する。
配信情報決定部30は、たとえば、地図を参照することにより、出発地から目的地までの経路の周辺に存在する「施設(POI)」を特定し、特定した「施設(POI)」に含まれる店舗の「情報内容」すなわち配信情報を、採用した配信ポリシーに従って、図5に示す配信情報テーブルDtblから取得する。配信情報決定部30は、取得した配信情報を配信部31へ出力する。
[配信処理]
配信部31は、配信情報決定部30から配信情報を受けると、受けた配信情報をインターネット10経由で対象車両1に搭載されている端末装置111へ送信する配信処理を行う。
[端末装置の構成その2]
再び図2を参照して、端末装置111における通信部56は、車両1を利用した行動パターンであって、当該車両1の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報、および当該車両1が向かう目的地を示す車両状況情報に基づいて決定された、当該車両1に乗車している人間に配信された配信情報を受信する。
具体的には、通信部56は、情報処理装置101から配信情報を受信すると、受信した配信情報を提示制御部57へ出力する。
提示制御部57は、通信部56によって受信された配信情報の内容を提示する制御を行う。
具体的には、提示制御部57は、たとえば、通信部56から配信情報を受けると、受けた配信情報の内容を表示部58から画像として出力させる制御、および当該内容を音声出力部53から音声として出力させる制御を行う。
これにより、車両1に乗車している人間すなわちユーザは、表示部58を見るか、または音声出力部53からの音声を聞くことにより、配信情報を認識することができる。
なお、音声出力部53および表示部58の少なくともいずれか1つが、端末装置111の外部に設けられてもよい。
[動作]
情報処理システム301における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のシーケンス図またはフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図7は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置が、配信情報決定処理および配信処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図7を参照して、情報処理装置101は、プローブ情報および始動情報を車両状況情報として端末装置111から受信するまで待機する(ステップS102でNO)。
次に、情報処理装置101は、プローブ情報および始動情報を端末装置111から受信すると(ステップS102でYES)、行動情報と車両状況情報との比較処理を行う(ステップS104)。
次に、情報処理装置101は、比較処理の結果、相当行動パターンが、図4に示す行動パターンテーブルAtblに含まれる場合(ステップS106でYES)、図6に示す配信ポリシーテーブルPtblにおける「ポリシー番号」が1〜6の配信ポリシーに従う配信情報決定処理Aを行う(ステップS108)。
一方、情報処理装置101は、比較処理の結果、相当行動パターンが行動パターンテーブルAtblに含まれず、かつ類似行動パターンが行動パターンテーブルAtblに含まれる場合(ステップS106でNOおよびステップS110でYES)、配信ポリシーテーブルPtblにおける「ポリシー番号」が7〜10の配信ポリシーに従う配信情報決定処理Bを行う(ステップS112)。
次に、情報処理装置101は、配信情報決定処理Aを行うか(ステップS108)、または配信情報決定処理Bを行うと(ステップS112)、配信情報決定処理AまたはBにより決定された配信情報を対象車両1に搭載されている端末装置111へ送信する配信処理を行う(ステップS114)。
また、情報処理装置101は、比較処理の結果、相当行動パターンおよび類似行動パターンの両方が行動パターンテーブルAtblに含まれない場合(ステップS106でNOおよびステップS110でNO)、配信処理を行わずに終了する。
図8は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置が、配信情報決定処理Aを行う際の動作手順を定めたフローチャートである。図8は、図7のステップS108における動作の詳細を示している。
図8を参照して、情報処理装置101は、行動パターンテーブルAtblにおいて、相当行動パターンに対応する行動目的を取得する(ステップS202)。
次に、情報処理装置101は、行動パターンテーブルAtblにおいて、相当行動パターンに対応する頻度として、「高い」、「普通」または「低い」を取得する(ステップS204)。
次に、情報処理装置101は、行動パターンテーブルAtblにおいて、相当行動パターンに対応する乗車人数が1人である場合(ステップS206でYES)、第1条件として、「行動目的を考慮する」を設定する(ステップS208)。
一方、情報処理装置101は、行動パターンテーブルAtblにおいて、相当行動パターンに対応する乗車人数が複数である場合(ステップS206でNO)、第1条件として、「行動目的を考慮しない」を設定する(ステップS210)。
次に、情報処理装置101は、第1条件として、「行動目的を考慮する」を設定するか(ステップS208)、または「行動目的を考慮しない」を設定すると(ステップS210)、取得した頻度が「低い」を示すか否かを確認する(ステップS212)。
次に、情報処理装置101は、取得した頻度が「低い」を示す場合(ステップS212でYES)、第2条件として、「重複配信する」を設定する(ステップS214)。
一方、情報処理装置101は、取得した頻度が「普通」または「高い」を示す場合(ステップS212でNO)、第2条件として、「重複配信しない」を設定する(ステップS216)。
次に、情報処理装置101は、第2条件として、「重複配信する」を設定するか(ステップS214)、または「重複配信しない」を設定すると(ステップS216)、地図を参照することにより、出発地から目的地までの経路の周辺に存在する「施設(POI)」を特定する(ステップS218)。
次に、情報処理装置101は、配信情報テーブルDtblにおいて、第1条件および第2条件を満たすように、特定した「施設(POI)」についての配信情報を頻度に応じて決定する(ステップS220)。
なお、上記ステップS202およびS204の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
図9は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置が、配信情報決定処理Bを行う際の動作手順を定めたフローチャートである。図9は、図7のステップS112における動作の詳細を示している。
図9を参照して、情報処理装置101は、地図を参照することにより、出発地から目的地までの経路の周辺に存在する「施設(POI)」を特定する(ステップS302)。
次に、情報処理装置101は、類似行動パターンにおける「目的地座標」と対象目的地座標とを比較する(ステップS304)。
次に、情報処理装置101は、「目的地座標」と対象目的地座標とが異なる場合、目的地名(POI)が変化したと判断し(ステップS306でYES)、対象乗車人数が1人か否かを確認する(ステップS314)。
次に、情報処理装置101は、対象乗車人数が1人であることを確認すると(ステップS314でYES)、配信情報テーブルDtblにおいて、対象車両1の運転者の嗜好を考慮するように、特定した「施設(POI)」についての配信情報を頻度に応じて決定する(ステップS316)。
一方、情報処理装置101は、対象乗車人数が複数であることを確認すると(ステップS314でNO)、配信情報テーブルDtblにおいて、対象車両1の運転者の嗜好を考慮しないで、特定した「施設(POI)」についての配信情報を頻度に応じて決定する(ステップS318)。
また、情報処理装置101は、「目的地座標」と対象目的地座標とが同じである場合、目的地名(POI)が変化していないと判断し(ステップS306でNO)、対象乗車人数が1人か否かを確認する(ステップS308)。
次に、情報処理装置101は、対象乗車人数が1人であることを確認すると(ステップS308でYES)、配信情報テーブルDtblにおいて、対象車両1の運転者の嗜好を考慮し、かつ重複配信しないように、特定した「施設(POI)」についての配信情報を頻度に応じて決定する(ステップS310)。
一方、情報処理装置101は、対象乗車人数が複数であることを確認すると(ステップS308でNO)、配信情報テーブルDtblにおいて、対象車両1の運転者の嗜好を考慮しないで、かつ重複配信するように、特定した「施設(POI)」についての配信情報を頻度に応じて決定する(ステップS312)。
なお、上記ステップS302およびS304の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
図10は、本発明の実施の形態に係る端末装置が、配信情報を提示する制御を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図10を参照して、端末装置111は、プローブ情報および始動情報を作成する(ステップS402)。
次に、端末装置111は、作成したプローブ情報および始動情報をインターネット10経由で情報処理装置101へ送信する(ステップS404)。
次に、端末装置111は、情報処理装置101から配信情報をインターネット10経由で受信する(ステップS406)。
次に、端末装置111は、受信した配信情報を提示する制御を行う(ステップS408)。
なお、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、配信情報決定部30は、相当行動パターンが行動情報に含まれる場合、配信情報の内容を行動目的および頻度に応じて決定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。配信情報決定部30は、このような場合において、配信情報の内容を行動目的に応じて決定する構成であればよい。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、配信情報決定部30は、相当行動パターンが行動情報に含まれない場合、行動情報、車両状況情報、および車両1の運転者の固有情報に基づいて配信情報の内容を決定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。配信情報決定部30は、このような場合において、車両状況情報、および車両1の運転者の固有情報に基づいて配信情報の内容を決定する構成であればよい。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、車両情報取得部28は、車両ID、車両座標および測定時刻を含むプローブ情報と目的地座標、乗車人数および車両IDを含む始動情報とを車両状況情報として取得する構成であるとしたが、これに限定するものではない。車両情報取得部28は、車両1が向かう目的地を示す始動情報を車両状況情報として取得する構成であればよい。
また、本発明の実施の形態に係る端末装置は、車載装置である構成であるとしたが、これに限定するものではない。端末装置は、たとえばスマートホンのように、受信部と、制御部とを備える構成であればよい。
また、本発明の実施の形態に係る端末装置では、処理部55は、日種ごと、かつ時間帯ごとの移動経路を含む自己車両1のスケジュールを履歴情報として作成して保持する構成であるとしたが、これに限定するものではない。処理部55は、たとえば、情報処理装置101から図4に示す行動パターンテーブルAtblを履歴情報として取得する構成であってもよい。
また、本発明の各実施の形態に係る情報処理装置の機能の一部または全部が、クラウドコンピューティングによって提供されてもよい。すなわち、本発明の実施の形態に係る情報処理装置が、複数のクラウドサーバ等によって構成されてもよい。
ところで、このような特許文献1に記載の技術を超えて、車両に乗車している人間に有用な情報を配信可能な技術が求められている。
これに対して、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、行動情報取得部29は、車両1を利用した行動パターンであって、当該車両1の目的地を含む行動パターンの履歴Hisを示す行動情報を取得する。車両情報取得部28は、車両1が向かう目的地を示す車両状況情報を取得する。そして、配信情報決定部30は、行動情報取得部29によって取得された行動情報、および車両情報取得部28によって取得された車両状況情報に基づいて、車両1に乗車している人間に配信すべき配信情報を決定する。
このような構成により、車両1が向かう目的地を用いて、車両1の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴Hisから特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両1の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、行動パターンは、さらに、車両1の出発地を含む。そして、車両状況情報は、さらに、車両1の出発地を示す。
このような構成により、車両1の出発地、および車両1が向かう目的地を用いて、車両1の現在の行動により適合する過去の行動パターンを履歴Hisから特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両1の現在の行動によりマッチした配信情報を決定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、行動パターンは、さらに、車両1の走行時刻を含む。そして、車両状況情報は、さらに、車両1の現在時刻を示す。
このような構成により、車両1の現在時刻を用いて、車両1の現在の行動により適合する過去の行動パターンを履歴Hisから特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両1の現在の行動によりマッチした配信情報を決定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、車両状況情報は、さらに、車両1の乗車人数を示す。
このような構成により、車両1の現在の乗車人数にマッチした配信情報を決定することができる。具体的には、たとえば、車両1の現在の乗車人数が1人である場合、運転者にとって有用な配信情報を決定することができ、また、車両1の現在の乗車人数が複数である場合、運転者にとって有用な配信情報に加えて、またはその代わりに、運転者にとって有用ではないが同乗者にとって有用な配信情報を決定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、行動パターンは、さらに、車両1の乗車人数を含む。
このような構成により、車両1の現在の乗車人数を用いて、車両1の現在の行動により適合する過去の行動パターンを履歴Hisから特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両1の現在の行動によりマッチした配信情報を決定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、配信情報決定部30は、車両状況情報の内容に相当する内容を含む行動パターンである相当行動パターンが行動情報に含まれる場合、車両1を利用する目的であって相当行動パターンに対応する目的である行動目的を取得し、配信情報の内容を当該行動目的に応じて決定する。
このように、車両1の現在の行動に適合する過去の行動パターンが行動情報に含まれる場合に、相当行動パターンに対応する行動目的を取得する構成により、より正確な行動目的を取得することができるので、車両1の行動目的によりマッチした配信情報を決定することができる。これにより、車両1のユーザにとって不要な情報を配信してしまう可能性を低減することができるので、ユーザの望む情報を配信する可能性を高めることができる。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、配信情報決定部30は、相当行動パターンの頻度をさらに取得し、配信情報の内容を行動目的および頻度に応じて決定する。
このような構成により、たとえば、配信すべき情報の内容を頻度に応じて調整することができるので、ユーザの望む内容の情報を配信する可能性を高めることができる。
また、本発明の実施の形態に係る情報処理装置では、配信情報決定部30は、車両状況情報の内容に相当する内容を含む行動パターンである相当行動パターンが行動情報に含まれない場合、車両状況情報、および車両1の運転者の固有情報に基づいて配信情報の内容を決定する。
このような構成により、車両1の現在の行動に適合する過去の行動パターンが行動情報に含まれない場合においても、たとえば運転者の嗜好、趣味または年齢等に合った、目的地付近についての配信情報を決定することができるので、運転者の望む情報を配信する可能性を高めることができる。
また、本発明の実施の形態に係る端末装置では、通信部56は、車両1を利用した行動パターンであって、当該車両1の目的地を含む行動パターンの履歴Hisを示す行動情報、および車両1が向かう目的地を示す車両状況情報に基づいて決定された、車両1に乗車している人間に配信された配信情報を受信する。そして、提示制御部57は、通信部56によって受信された配信情報の内容を提示する制御を行う。
このような構成により、車両1が向かう目的地を用いて、車両1の現在の行動に適合する過去の行動パターンを履歴Hisから特定することができるので、特定した過去の行動パターンに基づいて、当該車両1の現在の行動にマッチした配信情報を決定することができる。したがって、より有用な情報を車両に乗車している人間に配信することができる。
また、本発明の実施の形態に係る端末装置では、処理部55は、車両1を利用した行動パターンであって、当該車両1の走行時刻および出発地を含む行動パターンの履歴を示す履歴情報としてスケジュールを保持する。プローブ情報作成部52は、車両1の位置、および当該位置に対応する時刻を含むプローブ情報を取得する。そして、処理部55は、保持しているスケジュール、およびプローブ情報作成部52によって取得されたプローブ情報に基づいて、車両1が向かう目的地を推定し、推定した目的地を示す車両状況情報を情報処理装置101へ通知する。
このような構成により、たとえば、端末装置111のユーザによる目的地の入力が行われなかった場合においても、端末装置111において、目的地を推定し、推定した目的地を、情報処理装置101へ通知することができるので、端末装置111は、推定した目的地に基づいて決定された有用な配信情報を受信することができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報を取得する行動情報取得部と、
前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報を取得する車両情報取得部と、
前記行動情報取得部によって取得された前記行動情報、および前記車両情報取得部によって取得された前記車両状況情報に基づいて、前記車両に乗車している人間に配信すべき配信情報を決定する配信情報決定部とを備え、
前記情報処理装置は、さらに、
前記車両情報取得部によって取得された前記車両状況情報に基づいて前記行動情報を作成する行動情報作成部を備え、
前記行動パターンに含まれる目的地は、前記車両に乗車しているユーザにとって意味がある建物および施設を示すPOI(Point Of Interest)、および前記目的地の座標であり、
前記車両状況情報の示す目的地は、前記目的地の座標である、情報処理装置。
[付記2]
車両を利用した行動パターンであって、前記車両の目的地を含む行動パターンの履歴を示す行動情報、および前記車両が向かう目的地を示す車両状況情報に基づいて決定された、前記車両に乗車している人間に配信された配信情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された前記配信情報の内容を提示する制御を行う制御部とを備え、
前記行動パターンに含まれる目的地は、前記車両に乗車しているユーザにとって意味がある建物および施設を示すPOI(Point Of Interest)、および前記目的地の座標であり、
前記車両状況情報の示す目的地は、前記目的地の座標であり、
前記制御部は、前記内容を画像として出力する制御、および前記内容を音声として出力する制御の少なくともいずれか一方を行う、端末装置。