JP5587454B1 - 停電周知支援システム及び停電周知支援方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両による停電周知を効率よく行う。
【解決手段】停電周知支援システム1において、管理サーバ2は、配電自動化システム3から停電情報を取得し、営業オンラインシステム4から負荷情報を取得し、端末装置5から地域個別情報を取得し、それらの情報に基づいて、広報車81が停電周知のために巡回すべきルートを設定し、その巡回ルートを含む地図データをカーナビゲーション装置6に送信する。配電自動化システム3は、配電線の経路、開閉器の状況、停電区間を管理し、停電発生に即した停電情報を管理サーバ2に送信する。営業オンラインシステム4は、需要家との契約に関する情報を管理しており、需要家に係る負荷情報を管理サーバ2に送信する。端末装置5は、地域に固有の地域個別情報を取得し、管理サーバ2に送信する。カーナビゲーション装置6は、広報車81に搭載され、管理サーバ2から巡回ルートを含む地図データを取得し、表示する。
【選択図】図1
【解決手段】停電周知支援システム1において、管理サーバ2は、配電自動化システム3から停電情報を取得し、営業オンラインシステム4から負荷情報を取得し、端末装置5から地域個別情報を取得し、それらの情報に基づいて、広報車81が停電周知のために巡回すべきルートを設定し、その巡回ルートを含む地図データをカーナビゲーション装置6に送信する。配電自動化システム3は、配電線の経路、開閉器の状況、停電区間を管理し、停電発生に即した停電情報を管理サーバ2に送信する。営業オンラインシステム4は、需要家との契約に関する情報を管理しており、需要家に係る負荷情報を管理サーバ2に送信する。端末装置5は、地域に固有の地域個別情報を取得し、管理サーバ2に送信する。カーナビゲーション装置6は、広報車81に搭載され、管理サーバ2から巡回ルートを含む地図データを取得し、表示する。
【選択図】図1
Description
本発明は、事故停電を需要家に周知する際に、広報車が巡回すべき効率的なルートを設定し、そのルートをカーナビゲーション装置に出力するシステムに関する。
電力会社においては、配電線の故障や事故等による停電が発生した場合、需要家がいる現地に広報車で出向いて、停電のお侘びや復旧予定等の情報を周知している。その際、周知担当者は、携帯電話を用いて事務所と連絡をとり、刻々と変化する配電線の停電範囲を把握しながら、手持ちの配電系統図と照らし合わせて実際に停電している地域を確認し、拡声器を使用して、その地域への周知を行うことになる。従って、周知担当者は、配電線の停電範囲に関する情報に基づいて、周知を要するエリアや経路を迅速に判断し、停電を周知することが求められる。
地域への停電周知に資すると思われる方法として、特許文献1には、目的地点の配電線施設を道路地図上に表示して、走行の経路を速やかに決定し、目的地点の配電線施設まで短時間に到達できるカーナビゲーション装置が開示されている。特許文献2には、停電又は瞬低が起きたエリアを地図の上に識別表示する停電・瞬低エリア表示システムが開示されている。特許文献3には、特定のエリアに対して、音声到達範囲に基づいて、漏れなくかつ効率的に情報の周知を行うシステムが開示されている。
しかしながら、上記の先行技術は、いずれも停電周知を目的とするシステムではなく、以下の課題がある。すなわち、特許文献1の装置は、配電線の区間から給電を受けている負荷の状況が不明であり、停電した区間に対して実際に停電周知の対象とすべき需要家の負荷が接続されているか否かが判断できないため、特に山間部等において、時間をかけて現地に到着した際に、田畑や街灯等の、周知不要な箇所だったと判明することもあり得る。特許文献2のシステムは、停電区間のエリアを住所単位で把握することができるが、住所が入り組んでいる場合等には、個別の負荷が実際に周知すべき停電範囲に含まれるか否かをすぐに確認するのは難しい。特許文献3のシステムは、情報を漏れなく周知することを目的としており、周知不要な区間への周知も行うことがあるため、需要家が混乱する可能性があり、停電が広範囲に亘る場合には、効率が悪くなる。
また、いずれの先行技術も、停電区間の地図表示を可能としているものの、停電したエリアに効率的に停電を周知するために、広報車が巡回すべきルートの案内表示は実現されていない。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、車両による停電周知を効率よく行うことにある。
上記課題を解決するために、本発明は、停電を周知するための車両の走行を支援する停電周知支援システムであって、配電線の区間と、当該区間から給電を受ける負荷が位置する範囲とを対応付けた区間範囲情報を予め記憶する区間範囲情報記憶手段と、前記負荷ごとに、当該負荷の位置を含む負荷情報を予め記憶する負荷情報記憶手段と、前記配電線で停電が発生した場合に、停電区間を含む停電情報を取得する停電情報取得手段と、前記記憶した区間範囲情報及び前記取得した停電情報に基づいて、前記停電区間から停電している負荷の範囲を特定し、前記記憶した負荷情報に基づいて、当該特定した範囲に位置する負荷を停電周知対象負荷として特定する停電周知対象負荷特定手段と、前記特定した停電周知対象負荷を含む区域の、停電を周知すべき順序を特定する区域順序特定手段と、前記特定した区域の順序に基づいて、前記車両が巡回すべきルートを設定する車両ルート設定手段と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、需要家の負荷は、配電線のある区間から給電を受けているが、その区間の停電により給電が停止するので、停電周知対象負荷とする。その各停電周知対象負荷の順序ではなく、車両の通過により停電周知対象負荷の需要家に周知可能な区域の順序を特定する。そして、区域の順序に基づいて、車両の巡回ルートを設定する。これによれば、車両の巡回ルートを無駄なく設定できるので、停電周知を効率よく行うことができる。
また、本発明の上記停電周知支援システムにおいて、前記負荷情報記憶手段は、前記負荷情報として、前記負荷ごとの契約種別をさらに記憶し、前記停電周知対象負荷特定手段は、前記記憶した負荷情報に基づいて、前記特定した範囲に位置する負荷から、前記契約種別に基づいて停電の周知が不要と判定される負荷を除いた負荷を前記停電周知対象負荷として特定することとしてもよい。
この構成によれば、需要家の負荷は、配電線のある区間から給電を受けているが、その区間の停電により給電が停止したとしても、例えば、街灯や廃止中の設備等の契約種別が設定され、停電の影響が限定的であるため、需要家への停電周知が不要なものがある。そこで、停電になっている負荷から周知不要なものを除いて、停電周知の対象となるべき負荷とする。次に、周知対象となる各負荷の順序ではなく、車両の通過により対象負荷の需要家に周知可能な区域の順序を特定する。そして、区域の順序に基づいて、車両の巡回ルートを設定する。これによれば、車両の巡回ルートを無駄なく設定できるので、停電周知を効率よく行うことができる。
また、本発明の上記停電周知支援システムにおいて、前記区域順序特定手段は、前記停電周知対象負荷を含む区域のうち、重要施設のある区域と、行政無線で伝達できない区域と、前記停電周知対象負荷の個数が所定値以上の区域、又は、前記停電周知対象負荷の密集度が所定値以上の区域と、を前記停電を周知すべき順序として優先することとしてもよい。
この構成によれば、まず、例えば、学校や病院等の重要施設は、弱者を含む人数が多く、停電の影響が大きいので、それらの施設を含む区域への停電周知を優先する。次に、自治体に行政無線による停電周知を依頼することにより、行政無線の伝達範囲に対する停電周知は後回しにできるが、逆に、その伝達範囲に含まれない場所に対しては、停電周知を優先する。そして、停電周知の対象となる負荷の個数又は密集度が所定値以上の区域があれば、対象負荷が多い又は密集しているということなので、停電周知を優先する。
また、本発明の上記停電周知支援システムにおいて、前記配電線で停電が復旧中である場合に、その時点における停電区間を含む復旧情報を取得し、当該取得した復旧情報、前記記憶した区間範囲情報及び負荷情報に基づいて、その時点における前記停電周知対象負荷を含む区域を特定し、当該特定した区域から、前記車両が既に巡回した区域及び停電解消見込みのある区域を除いた区域の、停電を周知すべき順序を特定することとしてもよい。
この構成によれば、停電の復旧が開始した後であっても、地域全体の復旧には時間がかかり、しばらくの間は停電状態が続く場所もあるので、そのような場所には、停電を周知する必要がある。ただし、その時点で停電であっても、既に停電を周知した区域やすぐに停電解消の見込みのある区域には、周知は必要ないので、そのような場所は周知対象から除く。これによれば、停電が復旧しつつある場合に、実際に必要な場所に対して停電周知を行うことができる。
なお、本発明は、停電周知支援方法を含む。その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、車両による停電周知を効率よく行うことができる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。本発明の実施の形態に係る停電周知支援システムは、事故停電が発生した場合に、停電の周知が必要な負荷を特定し、その負荷を管理する需要家に停電を周知すべき広報車の、効率的な巡回ルートを設定し、そのルートを、広報車に搭載されたカーナビゲーション装置に表示するものである。
周知対象負荷を特定する際には、配電自動化システムから取得した停電範囲と、営業オンラインシステムから取得した、管轄領域内の顧客負荷に関する契約情報(住所、契約種別等)とを照合し、停電の周知が必要な顧客負荷の場所を特定する。ただし、周知対象外の契約種別として、街路灯、季節用電力(季節外)、廃止中設備等を周知対象負荷から除外する。
広報車の巡回ルートを設定する際には、管轄領域を複数のブロックに分割し、少なくとも1つの周知対象負荷が位置するブロックに関する、以下の状況を考慮しながら、巡回すべきブロックの優先順位を決定する。
(1)重要拠点となる建物等の有無。
(2)役所による行政無線等の整備状況。
(3)負荷の個数又は密集の度合い。
(1)重要拠点となる建物等の有無。
(2)役所による行政無線等の整備状況。
(3)負荷の個数又は密集の度合い。
なお、巡回ルートは、事故停電の復旧状況(開閉器の入切操作による停電解消の見込み等)に応じて、都度再設定されるものとする。
≪システムの構成と概要≫
図1は、停電周知支援システム1の構成を示す図である。停電周知支援システム1は、管理サーバ2、配電自動化システム3、営業オンラインシステム4、端末装置5及びカーナビゲーション装置6を備える。管理サーバ2と、配電自動化システム3、営業オンラインシステム4及び端末装置5とは、電力会社内に構築されたLAN(Local Area Network)等を介して通信可能である。管理サーバ2と、カーナビゲーション装置6とは、携帯電話網やVICS(Vehicle Information and Communication System)網等のネットワークを介して通信可能である。
図1は、停電周知支援システム1の構成を示す図である。停電周知支援システム1は、管理サーバ2、配電自動化システム3、営業オンラインシステム4、端末装置5及びカーナビゲーション装置6を備える。管理サーバ2と、配電自動化システム3、営業オンラインシステム4及び端末装置5とは、電力会社内に構築されたLAN(Local Area Network)等を介して通信可能である。管理サーバ2と、カーナビゲーション装置6とは、携帯電話網やVICS(Vehicle Information and Communication System)網等のネットワークを介して通信可能である。
管理サーバ2は、配電自動化システム3から事故情報や停電情報を取得し、営業オンラインシステム4から負荷情報を取得し、端末装置5から地域個別情報を取得し、それらの情報に基づいて、停電周知のために広報車81が巡回すべきルートを設定し、そのルートを含む地図データをカーナビゲーション装置6に送信する。
配電自動化システム3は、配電線の名称及び経路、開閉器の状況、停電区間を管理し、配電線の各区間を常時監視しながら、配電系統における事故停電の発生に即した事故情報や停電情報を管理サーバ2に送信する。営業オンラインシステム4は、電力会社の顧客である需要家の契約や負荷に関する情報(電気料金を含む顧客契約、電力の使用状況等)を管理し、当該需要家に係る負荷情報を管理サーバ2に送信する。端末装置5は、管轄地域の担当者により入力される、当該地域に固有の地域個別情報(域内の重要施設、行政無線の状況等)を取得し、管理サーバ2に送信する。
カーナビゲーション装置6は、電力会社が需要家に停電を周知するために管轄地域を巡回する広報車81に搭載され、管理サーバ2から、巡回ルートが設定された地図データを取得し、広報車81の停電周知担当者に向けて表示する。
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成を示す図である。管理サーバ2は、通信部21、表示部22、入力部23、処理部24及び記憶部25を備え、各部がバス26を介してデータを送受信可能なように構成される。通信部21は、ネットワークを介して、配電自動化システム3、営業オンラインシステム4、端末装置5及びカーナビゲーション装置6とIP(Internet Protocol)通信等を行う部分であり、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。表示部22は、処理部24からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部23は、オペレータがデータ(例えば、配電系統の区間から受電する負荷に係る需要家の住所データ等)や指示を入力する部分であり、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル等によって実現される。処理部24は、所定のメモリを介して各部間のデータの受け渡しを行うととともに、管理サーバ2全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部25は、処理部24からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置によって実現される。
なお、配電自動化システム3、営業オンラインシステム4、端末装置5及びカーナビゲーション装置6は、管理サーバ2と同様の構成を有する。
≪データの構成≫
図3及び図4は、管理サーバ2の記憶部25に記憶されるデータの構成を示す図である。図3(a)は、配電区間地図情報25Aの構成を示す。配電区間地図情報25Aは、予め記憶される、管轄地域内の配電系統の区間や地図に関する情報であり、区間住所データ25A1及び地図データ25A2を含む。区間住所データ25A1は、配電線の各区間に固有の番号である区間番号と、その区間の配電線から給電を受ける需要家宅(負荷)の住所(位置)の範囲とを対応付けたデータであり、これにより、停電の区間番号から、停電になっている需要家宅の住所を特定することができる。地図データ25A2は、管轄地域を網羅する地図のデータであり、広報車81が通行可能な道路が掲載され、所定の住所の地点をプロットすることが可能であり、当該地図は、複数のブロック(すなわち、区域。例えば、n個の矩形)に分割される。ブロックとしては、例えば、当該ブロック内の主要道路を広報車81が通り抜けたときに、拡声器により情報伝達が可能な範囲が設定される。
図3及び図4は、管理サーバ2の記憶部25に記憶されるデータの構成を示す図である。図3(a)は、配電区間地図情報25Aの構成を示す。配電区間地図情報25Aは、予め記憶される、管轄地域内の配電系統の区間や地図に関する情報であり、区間住所データ25A1及び地図データ25A2を含む。区間住所データ25A1は、配電線の各区間に固有の番号である区間番号と、その区間の配電線から給電を受ける需要家宅(負荷)の住所(位置)の範囲とを対応付けたデータであり、これにより、停電の区間番号から、停電になっている需要家宅の住所を特定することができる。地図データ25A2は、管轄地域を網羅する地図のデータであり、広報車81が通行可能な道路が掲載され、所定の住所の地点をプロットすることが可能であり、当該地図は、複数のブロック(すなわち、区域。例えば、n個の矩形)に分割される。ブロックとしては、例えば、当該ブロック内の主要道路を広報車81が通り抜けたときに、拡声器により情報伝達が可能な範囲が設定される。
図3(b)は、負荷情報25Bの構成を示す。負荷情報25Bは、営業オンラインシステム4から取得される、電力会社と契約している需要家に係る負荷に関する情報であり、契約者名25B1、住所25B2、契約種別25B3、電力使用実績25B4及び周知対象フラグ25B5を含む、需要家ごとのレコードからなる。契約者名25B1は、電力会社と電力使用契約を交わしている需要家の名前であり、具体的には、需要家である個人の氏名や法人の名称が設定される。住所25B2は、需要家の住所が設定される。
契約種別25B3は、電力使用契約の対象となる負荷の種別であり、家庭内負荷、街路灯、季節別電力使用設備、廃止中設備等が設定され、停電対象であっても、停電の影響が少なければ、停電周知は不要と判断される。電力使用実績25B4は、当該負荷による電力の使用実績であり、契約対象であっても、実際に電力を使用していなければ、停電周知は不要と判断される。周知対象フラグ25B5は、停電が発生した場合に、当該負荷に係る需要家に停電の周知が必要か否かを示すフラグであり、デフォルト値として0が設定され、周知が必要なときにオン(すなわち、1)、周知が不要なときにオフ(すなわち、0)に設定される。
図3(c)は、地域個別情報25Cの構成を示す。地域個別情報25Cは、端末装置5から取得される、管轄地域において、停電周知すべきブロックの優先順位を決める際の判断材料となる情報であり、重要施設位置25C1、拡声子局位置25C2、行政無線伝達範囲25C3及びブロック範囲25C4を含む。重要施設位置25C1は、優先的に停電通知を行うべき施設(学校、病院等)や場所の位置を示すものであり、当該位置の住所や当該位置を含むブロック番号等が設定される。拡声子局位置25C2は、拡声子局の位置を示すものであり、例えば、当該拡声子局の緯度、経度や住所が設定される。拡声子局は、自治体の役所による行政無線放送を実現するために、屋外に設置され、拡声スピーカから放送内容を流す施設である。行政無線伝達範囲25C3は、行政無線放送により伝達可能な範囲を示すものであり、拡声子局位置25C2から所定距離以内の範囲の住所や当該範囲を含むブロック番号等が設定される。ブロック範囲25C4は、管轄領域を複数に分割したブロック(区域)の範囲を示すものであり、各ブロックの住所や緯度経度の範囲が設定される。
なお、重要施設位置25C1、拡声子局位置25C2、行政無線伝達範囲25C3及びブロック範囲25C4は、予め地図データ25A2に設定されているものとする。例えば、図6の地図データ25A2によれば、ブロック1〜9の範囲が矩形により示され、学校82がブロック4にプロットされ、病院83がブロック7にプロットされ、拡声子局84がブロック3にプロットされており、さらに、行政無線伝達範囲85の境界線が拡声子局84を中心とする円弧により示されている。
図3(d)は、停電情報25Dの構成を示す。停電情報25Dは、配電自動化システム3から取得される、停電に関する情報であり、停電発生日時25D1、配電線状態25D2、開閉器状況25D3及び停電区間番号25D4を含む。停電発生日時25D1は、停電が発生した日時を示す。配電線状態25D2は、停電が発生した配電線の名称及び系統の状態を示す。開閉器状況25D3は、配電線上に設置された各開閉器の入切状況を示す。停電区間番号25D4は、配電線のうち、停電状態になっている区間の番号を示すものであり、配電系統の接続状態、事故停電の原因となる箇所及び各開閉器の入切状況に応じて設定される。
図4(a)は、ブロック情報25Eの構成を示す。ブロック情報25Eは、管轄地域が複数個に分割された各ブロックに関する情報であり、ブロック番号25E1、住所25E2及び対象負荷数25E3を含む、ブロックごとのレコードからなる。ブロック番号25E1は、当該ブロックに固有の番号であり、例えば、図6に示す地図データ25A2の例によれば、各レコードに対して1〜9が設定される。住所25E2は、当該ブロックの範囲に含まれる、1以上の住所であり、例えば、所定のブロック内に位置する負荷を特定する際に用いられる。対象負荷数25E3は、当該ブロック内に位置し、停電周知が必要な負荷の個数を示し、停電周知の優先順位を決める際の判断に用いられる。
図4(b)は、優先順位情報25Fの構成を示す。優先順位情報25Fは、停電の周知が必要な負荷のあるブロックの優先順位を示し、当該ブロックの番号が第1ブロック番号25F1、第2ブロック番号25F2、・・・の欄に順番に設定される。管理サーバ2又はカーナビゲーション装置6は、優先順位情報25Fを参照して、広報車81が巡回すべきルートを設定する。
≪システムの処理≫
<事故停電発生時の処理>
図5は、停電周知支援システム1の処理を示すフローチャートである。本処理は、管理サーバ2において、主として処理部24が、通信部21により他の装置との間でデータを送受信し、記憶部25のデータを参照、更新しながら、停電周知すべきブロックの優先順位を出力するものである。
<事故停電発生時の処理>
図5は、停電周知支援システム1の処理を示すフローチャートである。本処理は、管理サーバ2において、主として処理部24が、通信部21により他の装置との間でデータを送受信し、記憶部25のデータを参照、更新しながら、停電周知すべきブロックの優先順位を出力するものである。
配電系統で事故が発生すると、管理サーバ2は、配電自動化システム3から事故発生を示す事故情報を受信する(S501)。これにより、管理サーバ2は、配電線のいずれかで事故が発生しており、その事故により停電が発生した場合には、需要家に周知する必要があることを認識し、その後、停電情報を取得した際には、停電周知のルートを設定する処理を実行する。停電情報は、停電発生日時、配電線状態、開閉器状況及び停電区間番号を含む。
すなわち、管理サーバ2は、配電自動化システム3から停電情報を受信すると、停電情報25Dとして記憶部25に記憶する(S502)。そして、停電している配電線の区間から受電する契約負荷を特定する(S503)。詳細には、まず、記憶した停電情報25Dから停電区間番号25D4を抽出する。次に、区間住所データ25A1を参照して、抽出した停電区間番号に対応する住所を特定する。そして、負荷情報25Bを参照して、特定した住所に該当するレコードの周知対象フラグ25B5をオンに設定する。
続いて、管理サーバ2は、特定した契約負荷のうち、停電の周知が不要な負荷を除外する(S504)。詳細には、負荷情報25Bのうち、周知対象フラグ25B5がオンに設定されたレコードを参照して、当該契約種別25B3が、街路灯、季節用電力(季節外)、廃止中の設備等の、需要家への停電周知が不要なものであれば、周知対象フラグ25B5をオフに再設定する。
そして、管理サーバ2は、停電周知の対象となる契約負荷及び広報車の地点を地図データ上にプロットする(S505)。詳細には、まず、契約負荷に関して、負荷情報25Bのうち、周知対象フラグ25B5がオンに設定されたレコードを参照して、当該住所25B2に対応する地点を、地図データ25A2にプロットする。例えば、図6の地図データ25A2によれば、周知対象負荷が黒丸で表示されている。次に、広報車に関して、カーナビゲーション装置6から、GPS(Global Positioning System)等により特定された広報車81の位置情報を取得し、その位置に対応する地点をプロットする。例えば、図6の地図データ25A2によれば、広報車81がブロック1にプロットされている。
以下、S506〜S512の処理は、広報車81が巡回すべきブロックの順序を、記憶部25の優先順位情報25Fに記憶するものである。
まず、管理サーバ2は、周知対象負荷を含むブロックのうち、重要施設を含むブロックがあるか否かを判定する(S506)。これは、学校や病院等の重要施設に対して、優先的に停電を周知するためである。まず、負荷情報25Bのうち、周知対象フラグ25B5がオンに設定されたレコードから、住所25B2を抽出し、当該住所25B2と、地域個別情報25Cのブロック範囲25C4とを照合することにより、周知対象負荷の住所を含むブロックを特定する。そして、特定した各ブロックに関して、当該ブロック範囲25C4が重要施設位置25C1を含むか否かを判定する。
重要施設を含むブロックがあれば(S506のY)、管理サーバ2は、該当するブロックのうち、広報車81の現在地点に近いブロックほど巡回の優先度が高くなるように記憶部25の優先順位情報25Fに記憶する(S507)。これは、巡回すべきブロックが複数あった場合に、現在地点に近いブロックから巡回した方が、広報車81が走行する距離や時間の観点から効率がよいためである。例えば、図6の地図データ25A2によれば、周知対象負荷のあるブロックは、ブロック4〜9であり、そのうち、重要施設のあるブロックは、学校82のあるブロック4と、病院83のあるブロック7である。そのうち、ブロック1に含まれる広報車81に最も近いのは、ブロック4であるので、ブロック4を優先順位情報25Fの第1ブロック番号25F1に設定し、次に、ブロック7を第2ブロック番号25F2に設定する。なお、重要施設を含むブロックがなければ(S506のN)、S507の処理をスキップする。
そして、管理サーバ2は、周知対象負荷を含むブロックのうち、行政無線で停電を伝達できないブロックがあるか否かを判定する(S508)。これは、防災無線放送を通じて停電を伝えることを依頼できる自治体において、行政無線で伝達できる箇所は、広報車81が巡回して周知する優先度を下げて、後回しにしてもよいが、逆に、伝達できない箇所は、周知の優先度を上げる必要があるためである。詳細には、まず、負荷情報25Bのうち、周知対象フラグ25B5がオンに設定されたレコードから、住所25B2を抽出し、当該住所25B2と、地域個別情報25Cの行政無線伝達範囲25C3とを照合することにより、行政無線伝達範囲に含まれない周知対象負荷を特定する。そして、特定した周知対象負荷の住所25B2と、地域個別情報25Cのブロック範囲25C4とを照合することにより、行政無線伝達範囲に含まれない周知対象負荷の住所を含むブロックを特定する。
行政無線で停電を伝達できないブロックがあれば(S508のY)、管理サーバ2は、該当するブロックのうち、広報車81の現在地点に近いブロックほど巡回の優先度が高くなるように記憶部25の優先順位情報25Fに記憶する(S509)。例えば、図6の地図データ25A2によれば、周知対象負荷のあるブロックは、記憶済のブロック4、7を除いたブロック5、6、8、9であり、そのうち、斜線で示された行政無線伝達範囲85の外に周知対象負荷のあるブロックとしては、ブロック8が該当するので、そのブロック8を優先順位情報25Fの第3ブロック番号25F3に設定する。なお、行政無線で伝達できないブロックがなければ(S508のN)、S509の処理をスキップする。
次に、管理サーバ2は、周知対象負荷を含むブロックのうち、その周知対象負荷の個数が所定値以上のブロックがあるか否かを判定する(S510)。これは、負荷の個数が多いほど、停電周知の優先度を上げる必要があるためである。負荷の個数が所定値以上のブロックがあれば(S510のY)、該当するブロックのうち、広報車81の現在地点に近いブロックほど巡回の優先度が高くなるように記憶部25の優先順位情報25Fに記憶する(S511)。例えば、図6の地図データ25A2によれば、周知対象負荷のあるブロックは、記憶済のブロック4、7、8を除いたブロック5、6、9であり、そのうち、周知対象負荷が10個(所定値)以上あるブロックは、ブロック5であるので、ブロック5を優先順位情報25Fの第4ブロック番号25F4に設定する。なお、負荷の個数が所定値以上のブロックがなければ(S510のN)、S511の処理をスキップする。
さらに、管理サーバ2は、周知対象負荷を含むブロックのうち、広報車81の現在地点に近いブロックほど巡回の優先度が高くなるように記憶部25の優先順位情報25Fに記憶する(S512)。例えば、図6の地図データ25A2によれば、周知対象負荷のあるブロックは、記憶済のブロック4、5、7、8を除いたブロック6、9であり、そのうち、広報車81に最も近いブロックは、ブロック6であるので、ブロック6を優先順位情報25Fの第5ブロック番号25F5に設定し、残りのブロック9を第6ブロック番号25F6に設定する。
以上によれば、管理サーバ2が図5に示す処理を実行することにより、記憶部25の優先順位情報25Fに対して、広報車81による巡回の優先度順にブロック番号が設定される。そして、既存のカーナビゲーションシステムに用いられる、優先度順に設定されたブロック番号を入力し、その順に各ブロックを通過するルートを設定するプログラムにより、広報車81の巡回ルートが特定される。この場合、管理サーバ2がルート設定方法を実行して、その結果(巡回ルートが設定された地図データ)をカーナビゲーション装置6に送信してもよいし、カーナビゲーション装置6が管理サーバ2から優先順位情報25Fを取得して、ルート設定方法を実行した結果(巡回ルート)を地図上に表示してもよい。
例えば、図6の地図データ25A2によれば、上記に説明した通り、優先順位情報25Fには、ブロック4、7、8、5、6、9の順番に設定されるので、広報車81が通行可能な道路の中から、上記の順番に各ブロックを通過するようなルートが設定され、カーナビゲーション装置6に表示されることになる。また、優先順位情報25Fがブロック4、7、5、8の順番になっており、1ブロックずつ順序よく通過できない場合には、走行距離や時間、効率が考慮されて、ブロック4、7、8、5の順に通過するルートが設定される。
<事故停電復旧時の処理>
事故による停電が復旧する状況になると、管理サーバ2は、停電が発生したときの周知ルートの設定処理とは異なる処理を行うことになる。
事故による停電が復旧する状況になると、管理サーバ2は、停電が発生したときの周知ルートの設定処理とは異なる処理を行うことになる。
まず、配電自動化システム3から取得する復旧情報には、停電情報と同様に、日時、配電線状態、開閉器状況及び停電区間番号が含まれるが、停電発生時と比較すると、停電区間番号の個数は、停電の復旧に伴って減少する。そこで、復旧情報を取得する度に、図5のS503〜S512の処理を行い、停電周知済み(広報車81が通過済み)のブロックを除いて、ブロックの優先順位を再設定し、未だ復旧しておらず、周知が必要なブロックを通過するようなルートを設定する。
次に、復旧情報によらず、開閉器操作等による停電の解消見込みを判断する方法がある。第1に、停電復旧作業における開閉器の操作順序が決定した際に、オペレータが事業所の端末装置5に次の停電解消見込みの範囲を入力する。管理サーバ2は、端末装置5から停電解消見込みの範囲を取得し、記憶部25の優先順位情報25Fに設定され、広報車81が未だ通過していないブロックが当該範囲に含まれていれば、そのブロックの優先順位を下げる。
第2に、停電復旧の際には開閉器を切り換える順序があるので、開閉器を入切しながら、停電範囲を絞っていく過程において、配電自動化システム3から取得する停電情報に含まれる開閉器状況に基づいて、開閉器の切り換えが想定される方向性により、次に停電が復旧する地域を予測する。
なお、上記実施の形態では、図1に示す停電周知支援システム1内のサーバ、システム、装置を機能させるために、CPUで実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る停電周知支援システム1が実現されるものとする。この場合、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、広報車81による停電周知を効率よく行うことができる。これによれば、負荷を所有する需要家の満足度の向上を図ることができる。
詳細には、まず、図5のS504に示すように、停電区間から給電を受けている契約負荷から、停電の影響が限定的であるため、周知の必要がない負荷を除外する。例えば、街灯が、停電により夜間に消えていても、懐中電灯で済ますことができるし、季節外や廃止中の電気設備は、無論周知不要である。
次に、図5のS505及び図6のブロックに示すように、管轄地域をブロックに分割し、各ブロックの優先順位を決め、その優先順位に基づいて、広報車81の巡回ルートを設定するので、個々の周知対象負荷の位置に左右されることなく、マクロな視点から効率的なルートを設定することができる。
そして、効率的な巡回ルートが設定された地図データが、広報車81に搭載されたカーナビゲーション装置6に表示されるので、系統図の見方や現場の地理に不案内な社員であっても、迅速に現場に到着し、効率的な停電周知を実現できる。また、事務所との携帯電話でのやりとりが不要となり、周知作業に専念でき、1人でも対応可能となる。
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)上記実施の形態では、図5において、S504で周知不要な契約負荷を除外した、周知対象負荷に関して、S506〜S512の処理により、巡回すべきブロックの順序を設定するように説明したが、S503で特定した、停電区間から受電する契約負荷(停電負荷)に関して、巡回すべきブロックの順序を設定してもよい。
(2)上記実施の形態では、設定したルートをカーナビゲーション装置6が表示するように説明したが、別の方法で担当者にルートを知らせるようにしてもよい。例えば、カーナビゲーション装置6のディスプレイに限らず、広報車81のフロントガラスや、担当者が掛けている眼鏡のレンズ等にルートを表示することが考えられる。また、広報車81が交差点に接近する度に、カーナビゲーション装置6が、当該交差点につながる道路のうち、進むべき道路の方向を音声により伝えることが考えられる。
さらに、設定したルートの情報を、広報車81を運転する担当者に向けて出力することなく、広報車81を自動的に走行させるための自動走行制御装置に入力するようにしてもよい。
さらに、設定したルートの情報を、広報車81を運転する担当者に向けて出力することなく、広報車81を自動的に走行させるための自動走行制御装置に入力するようにしてもよい。
(3)上記実施の形態では、ブロックの優先順位を決める際に、ブロックに含まれる周知対象負荷の個数を考慮するように説明したが、ブロックにおける周知対象負荷の密集の度合いを考慮してもよい。例えば、負荷の密集度が高いということは、狭い範囲内に所定数の負荷が存在しているということであり、停電により当該地域が孤立しているおそれがあるので、停電及び復旧見込みを周知する優先度を上げる必要があると考えられる。
1 停電周知支援システム
2 管理サーバ
24 処理部
25 記憶部
25A1 区間住所データ(区間範囲情報)
25B 負荷情報
25D 停電情報
3 配電自動化システム
4 営業オンラインシステム
5 端末装置
6 カーナビゲーション装置
2 管理サーバ
24 処理部
25 記憶部
25A1 区間住所データ(区間範囲情報)
25B 負荷情報
25D 停電情報
3 配電自動化システム
4 営業オンラインシステム
5 端末装置
6 カーナビゲーション装置
Claims (8)
- 停電を周知するための車両の走行を支援する停電周知支援システムであって、
配電線の区間と、当該区間から給電を受ける負荷が位置する範囲とを対応付けた区間範囲情報を予め記憶する区間範囲情報記憶手段と、
前記負荷ごとに、当該負荷の位置を含む負荷情報を予め記憶する負荷情報記憶手段と、
前記配電線で停電が発生した場合に、停電区間を含む停電情報を取得する停電情報取得手段と、
前記記憶した区間範囲情報及び前記取得した停電情報に基づいて、前記停電区間から停電している負荷の範囲を特定し、前記記憶した負荷情報に基づいて、当該特定した範囲に位置する負荷を停電周知対象負荷として特定する停電周知対象負荷特定手段と、
前記特定した停電周知対象負荷を含む区域の、停電を周知すべき順序を特定する区域順序特定手段と、
前記特定した区域の順序に基づいて、前記車両が巡回すべきルートを設定する車両ルート設定手段と、
を備えることを特徴とする停電周知支援システム。 - 請求項1に記載の停電周知支援システムであって、
前記負荷情報記憶手段は、
前記負荷情報として、前記負荷ごとの契約種別をさらに記憶し、
前記停電周知対象負荷特定手段は、
前記記憶した負荷情報に基づいて、前記特定した範囲に位置する負荷から、前記契約種別に基づいて停電の周知が不要と判定される負荷を除いた負荷を前記停電周知対象負荷として特定する
ことを特徴とする停電周知支援システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の停電周知支援システムであって、
前記区域順序特定手段は、
前記停電周知対象負荷を含む区域のうち、
重要施設のある区域と、
行政無線で伝達できない区域と、
前記停電周知対象負荷の個数が所定値以上の区域、又は、前記停電周知対象負荷の密集度が所定値以上の区域と、
を前記停電を周知すべき順序として優先する
ことを特徴とする停電周知支援システム。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の停電周知支援システムであって、
前記配電線で停電が復旧中である場合に、その時点における停電区間を含む復旧情報を取得し、当該取得した復旧情報、前記記憶した区間範囲情報及び負荷情報に基づいて、その時点における前記停電周知対象負荷を含む区域を特定し、当該特定した区域から、前記車両が既に巡回した区域及び停電解消見込みのある区域を除いた区域の、停電を周知すべき順序を特定する
ことを特徴とする停電周知支援システム。 - コンピュータにより、停電を周知するための車両の走行を支援する停電周知支援方法であって、
前記コンピュータは、
配電線の区間と、当該区間から給電を受ける負荷が位置する範囲とを対応付けた区間範囲情報を予め記憶する区間範囲情報記憶ステップと、
前記負荷ごとに、当該負荷の位置を含む負荷情報を予め記憶する負荷情報記憶ステップと、
前記配電線で停電が発生した場合に、停電区間を含む停電情報を取得する停電情報取得ステップと、
前記記憶した区間範囲情報及び前記取得した停電情報に基づいて、前記停電区間から停電している負荷の範囲を特定し、前記記憶した負荷情報に基づいて、当該特定した範囲に位置する負荷を停電負荷として特定する停電負荷特定ステップと、
前記特定した停電負荷を含む区域の、停電を周知すべき順序を特定するステップと、
前記特定した区域の順序に基づいて、前記車両が巡回すべきルートを設定する車両ルート設定ステップと、
を実行することを特徴とする停電周知支援方法。 - 請求項1に記載の停電周知支援方法であって、
前記コンピュータは、
前記負荷情報記憶ステップにおいて、
前記負荷情報として、前記負荷ごとの契約種別をさらに記憶し、
前記停電周知対象負荷特定ステップにおいて、
前記記憶した負荷情報に基づいて、前記特定した範囲に位置する負荷から、前記契約種別に基づいて停電の周知が不要と判定される負荷を除いた負荷を前記停電周知対象負荷として特定する
ことを特徴とする停電周知支援方法。 - 請求項5又は請求項6に記載の停電周知支援方法であって、
前記コンピュータは、
前記区域順序特定ステップにおいて、
前記停電周知対象負荷を含む区域のうち、
重要施設のある区域と、
行政無線で伝達できない区域と、
前記停電周知対象負荷の個数が所定値以上の区域、又は、前記停電周知対象負荷の密集度が所定値以上の区域と、
を前記停電を周知すべき順序として優先する
ことを特徴とする停電周知支援方法。 - 請求項5ないし請求項7のいずれか一項に記載の停電周知支援方法であって、
前記コンピュータは、
前記配電線で停電が復旧中である場合に、その時点における停電区間を含む復旧情報を取得し、当該取得した復旧情報、前記記憶した区間範囲情報及び負荷情報に基づいて、その時点における前記停電周知対象負荷を含む区域を特定し、当該特定した区域から、前記車両が既に巡回した区域及び停電解消見込みのある区域を除いた区域の、停電を周知すべき順序を特定する
ことを特徴とする停電周知支援方法。
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