JP5585622B2 - バイポーラ電池の製造方法 - Google Patents

バイポーラ電池の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5585622B2
JP5585622B2 JP2012160690A JP2012160690A JP5585622B2 JP 5585622 B2 JP5585622 B2 JP 5585622B2 JP 2012160690 A JP2012160690 A JP 2012160690A JP 2012160690 A JP2012160690 A JP 2012160690A JP 5585622 B2 JP5585622 B2 JP 5585622B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte
opening
battery
sealing material
current collector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012160690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012234823A (ja
Inventor
賢司 保坂
英明 堀江
修 嶋村
拓哉 木下
正明 鈴木
一 佐藤
謙二 濱田
直人 霧生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2012160690A priority Critical patent/JP5585622B2/ja
Publication of JP2012234823A publication Critical patent/JP2012234823A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5585622B2 publication Critical patent/JP5585622B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Description

本発明は、バイポーラ電池の製造方法に関する。
バイポーラ電池は、一つの集電体の一面に正極を設け、他面に負極を設けた電極を、電解質層を挟んで複数積層した構造である。
このようなバイポーラ電池においては、ポリマーの骨格に電解液を保持した電解質層を使用している。そして、この電解質からの液漏れを防止するために、積層された集電体に挟まれている一つひとつの正極、電解質および負極からなる単電池を取り囲むように集電体の間にシール材を集電体に接着させるように設けている(特許文献1)。
これは、バイポーラ電池では、集電体に挟まれている正極、電解質および負極よりなる単電池が一つのパッケージ内に複数存在するため、もし、一つの単電池から電解液が漏れだすと、他の単電池と液絡(短絡)してしまうため、これを防止する目的で、単電池ごとにシール材を設けているのである。
一方、通常のリチウムイオン二次電池(バイポーラ電池以外の二次電池)の中には、はじめに正極、セパレータおよび負極をこの順に配置した電池エレメントを作製し、このエレメントを、たとえば袋状のラミネートフィルムに入れて、袋状のラミネートフィルムの中に電解液を注入し、その後ラミネートフィルムの袋を閉じることで製造しているものがある(たとえば特許文献2参照)。
特開平09−232003号公報 特開2001−332307号公報(段落0076〜0078など)
従来のバイポーラ電池においては、上記のとおり、一つのパッケージ内で、複数の単電池が存在し、しかも、電解質層は単電池ごとに電解液が漏れでないように一つひとつの単電池をシール材により密封した構造となっている。
このため、通常の二次電池のごとく、電解液を除く電池エレメントを先に作り上げて、後から電解液を注入するといった製造方法をとることができない。
一方でバイポーラ電池は積層する部材が多い。たとえば、あらかじめ正極、負極が形成された集電体を、間に電解質層を挟んで100層以上積層するものがある。このようなバイポーラ電池は、集電体の間に、液体を保持させた電解質層を複数層介在させて保持し、さらにその周囲にシール材を配置しなければならず、しかもそれらが積層される数だけ存在するため製造が難しく、製造コストアップの一因となっているという問題があった。
上記目的を達成するための本発明は、第1面に正極が設けられ前記第1面と対向する第2面に負極が設けられた集電体のいずれか一面の外周部における前記正極または前記負極の非形成領域に、開口部となる部分を除いてシール材となる材料を塗布してシール材を形成する段階と、前記シール材の前記集電体に接していない面と、他の前記集電体の前記シール材が形成されていない外周部とを接触させて複数の前記集電体を積層する段階と、前記シール材を前記集電体に接着させる段階と、前記開口部から電解質を注入する段階と、前記開口部を封止する段階と、を有し、前記シール材を形成する際に設ける前記開口部を、前記集電体が前記積層された状態で積層方向に重ならない位置にすることを特徴とするバイポーラ電池の製造方法である。
上記目的を達成するための本発明は、第1面に正極が設けられ前記第1面と対向する第2面に負極が設けられた集電体のいずれか一面の外周部における前記正極または前記負極の非形成領域に、開口部となる部分を除いてシール材となる材料を塗布してシール材を形成する段階と、前記シール材の前記集電体に接していない面と、他の前記集電体の前記シール材が形成されていない外周部とを接触させて複数の前記集電体を積層する段階と、前記シール材を前記集電体に接着させる段階と、前記開口部から電解質を注入する段階と、前記開口部を封止する段階と、を有することを特徴とするバイポーラ電池の製造方法である。
本発明のバイポーラ電池の製造方法によれば、集電体の間に挟まれている正極、電解質層、および負極を取り囲むように配置されたシール材に開口部を設けることで、正極および負極を形成した集電体を複数積層した後から、開口部より流動性のある電解質を注入することが可能となる。したがって、本発明によれば、従来のバイポーラ電池のように、複数の集電体と共に、その間にシール材および流動性のある電解質を保持した状態を保つ必要がなくなり、比較的取り扱いが容易な固体物質である集電体とシール材のみを複数積層したのち、流動物である電解質を後から注入することができるので、製造が容易となり製造コスト低減を図ることができる。
本発明を適用したバイポーラ電池の構造を説明するための説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。 開口部の他の位置の例を説明するためのバイポーラ電池の平面図である。 開口部のさらに他の位置の例を説明するためのバイポーラ電池の平面図である。 一つの辺に開口部を設けた場合の例を示す図面であり、(a)はバイポーラ電池の平面図、(b)は(a)のB1−B2線に沿う断面図である。 開口部の他の位置の例を説明するためのバイポーラ電池の平面図である。 さらに開口部15の位置を変えたバイポーラ電池を説明するための説明図である。 他のバイポーラ電池を説明するための説明図である。 スペーサの他の形態を説明するための断面図である。 スペーサのさらに他の形態を説明するための平面図である。 ラミネートパッケージした電池の外観を示す斜視図である。 バイポーラ電池の製造方法を説明するための説明図であり、(a)は1枚の集電体を示す平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図、(c)はスペーサをのせた状態を示す断面図である。 図11に続くバイポーラ電池の製造方法を説明するための説明図であり、(a)は集電体を積層した状態で図6(a)のD−D線に沿う位置での断面を示す断面図、(b)は集電体を積層した状態で図6(a)のE−E線に沿う位置での断面を示す断面図である。 図12に続くバイポーラ電池の製造方法を説明するための説明図である。 図13に続くバイポーラ電池の製造方法を説明するための説明図である。 図14に続くバイポーラ電池の製造方法を説明するための説明図である。 図15に続くバイポーラ電池の製造方法を説明するための説明図である。 組電池の一例を示す斜視図である。 組電池をさらに複数個接続した組電池モジュールを搭載する自動車の概略図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明を適用した実施形態1のバイポーラ電池の構造を説明するための説明図であり、(a)は平面図、図1(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。
このバイポーラ電池1は、一つの集電体2の両面に正極3と負極4が形成されている。これをバイポーラ電極という。
積層された集電体2と集電体2の間は、正極3、電解質層5、および負極4によって一つの単電池が構成されている。すなわち一つの集電体2に設けられている正極3と、隣接する集電体2に設けられている負極4と、これら正極3および負極4の間に電解質層5が挟まれた構造となって、一つの単電池を構成しているのである。
そして、一つの単電池を取り囲むように、シール材8が設けられている。
このシール材8は、積層された集電体2の間に配置されていて、単電池ごとに電解質層からの液漏れを防止する。
このシール材8には、開口部15が設けられている。開口部15は、後述する製造方法において電解質(電解液)の注入に用いる。電解質はスペーサ18(図6参照)により保持されて電解質層5となる。
この開口部15は、バイポーラ電池1ができあがった状態(図1に示した状態)においては封止材7により密閉される。したがって、バイポーラ電池1ができあがった状態において、この開口部15から液漏れすることはない。封止材7は、電解質の注入後開口部15を封止するため、先に設けられているシール材8と対比して後シール材と言ってもよい。
この開口部15は、好ましくは、バイポーラ電池1の相対する辺に少なくもと一つずつ設けられている。図1(a)に示した例では、短辺2a側の辺にそれぞれ2つ(合計4個)の開口部15を設けている。
この理由は、後述する製造方法において、対向する2つの辺にそれぞれ開口部15を設けることで、一方の開口部15を電解質の液体に浸け、他方の開口部15から吸い上げることで、集電体2と集電体2の間に挟まれた空間、正確には正極3と負極4の間の空間に、まんべんなく、しかもより早く電解質を行き渡らせることが可能となる。
(実施形態2)
なお、開口部15の位置は、図1に示した以外にもさまざまな位置が可能である。
図2および図3は、開口部15の他の位置の例を説明するためのバイポーラ電池1の平面図である。本実施形態2は開口部15の位置以外は実施形態1と同じである。
開口部15の位置は、たとえば、図2に示すように、長辺2b側の2辺でもよいし、図3に示すように、対向する角部2c部分でもよい。すなわち、開口部15は、シール材8の電解質層を挟んで対向する位置あればよいのである。
(実施形態3)
さらに開口部15は、これらに限定されるものではない。
図4は、一つの辺に開口部15を設けた場合の例を示す図面であり、(a)はバイポーラ電池1の平面図、(b)は(a)のB1−B2線に沿う断面図である。
この例では、一つの辺に2つの開口部15を設けている。このように、1つの辺側にのみ開口部を設けた場合は、たとえば、全体を電解質の液中に漬け込み、全体を減圧下におくことで内部の空気を抜いて電解質をいきわたらせることで電解質の注入を行うようにしてもよい。また、1つの辺に2つ以上の開口部を浸けることで、一方の開口部から電解質の加圧注入を行い、他方の開口部15から電解質を加圧注入した際の内部の空気が抜けるようにしてもよい。
(実施形態4)
図5は、さらに開口部15の位置を変えたバイポーラ電池であり、図5(a)はこのバイポーラ電池の平面図、図5(b)はこのバイポーラ電池の側面図(開口部15のある側)である。
本実施形態4は、集電体2に挟まれるシール材8のそれぞれに設ける開口部15を、積層された状態で、積層方向に重ならない位置にしたものである。
バイポーラ電池1は、既に説明したように複数のバイポーラ電極(集電体2と正極3および負極4よりなる)の間に電解質層5を積層した構造である。したがって、シール材8も複数の集電体2の間に挟まれることになる。一方、開口部15は電解質の注入後、封止材7により密閉される。
このように開口部15の位置を積層された状態で積層方向に重ならない位置となるようにすることで、封止材7が膨張してそこだけ厚みが増したような場合でも、積層した電池全体として、封止材7を入れた部分の厚さが局所的に厚くなるのを抑えることができる。
また、後述する初充電を行う場合に短絡を防止するために開口部15周辺の電解液のふき取り、乾燥を十分に行う必要があるが、開口部15が積層方向に重なっていないため、開口部同士の距離を離すことがきるので、ふき取り、乾燥作業を簡略化することができる。
なお、本実施形態4のバイポーラ電池1においては、図5において一側面にのみ開口部15(すなわち封止材7の入る部分)が1つ設けられている例を示したが、これは前述した実施形態1〜3のように対向する辺に開口部15を設けた場合や、1辺に複数の開口部15を設けた場合においても同様に適用することができる。
また、図示した例は、すべての開口部15の位置が、積層された状態で積層方向に重ならないようにしているが、これは積層数が多くなると、同じ位置となってしまう場合もある。したがって、実際に製造する場合には、1辺の長さおよび開口部15の大きさなどにより、可能な限り異なる位置とすればよく、同じ位置になる場合があっても、すべての開口部を同じ位置に設けた場合と比較して局所的な厚さの増加を防ぐことが可能となる。
(実施形態5)
図6は、さらに開口部15の位置を変えたバイポーラ電池1を説明するための説明図であり、図6(a)は平面図、図6(b)は製造方法を説明するための説明図である。
本実施形態5のバイポーラ電池1は、図6(a)に示すように、集電体2の角部に一つの開口部15を設けたものである。
電解質の注入方法としては、各層内にチューブやノズル(図中矢印A)などの注入手段を用いて直接電解質をシール材8によって囲われている内部に注入する方法を採用することができる。
本実施形態5は、このような注入手段を用いた直接注入を行う場合に、注液部となる開口部15が角にあることで、図1または図2に示したように、電池の辺に当たる部分に開口部を設けた場合よりも、注液口となる開口部15を大きく開くことが可能になる。したがって、チューブ、ノズルなどを用いて各層に直接電解質を注入しやすくなり、チューブ、ノズルを用いた電解質の注入に際して生産性が向上する。
(実施形態6)
図7は、他のバイポーラ電池1を説明するための説明図であり、図7(a)は平面図、図7(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
本実施形態6のバイポーラ電池1は、集電体2の外周よりさらに広くスペーサ18設けたものである。
スペーサ18は、電極間(正極3と負極4の間)に挟まれて配置されているものである。スペーサ18は、電極間を絶縁すると共に電解質が含浸されることで、電解質層5として機能し、イオンのみを透過させる。言い換えれば、電解質層5は、集電体2より広いスペーサ18のシール材8の内側に含浸させた電解質よりなる。
なお、シール材8は他の実施形態と同じでよく、たとえば常温で液体の熱硬化性樹脂(詳細後述)などをシール材8となる部分に塗布してスペーサ18にしみ込ませて、その部分を加熱加圧することでシール材8を形成する。
このようにスペーサ18を集電体2よりも広くすることでは、集電体2同士がその周辺部で接触するようなことを防止して、絶縁性を高めることができる。
(実施形態7)
図8は、スペーサの他の形態を説明するための断面図である。
本実施形態7は、実施形態6同様に、スペーサ18を集電体2より広くしている。ただし、その製造方法として、スペーサ18の周囲、シール材8となる部分に、あらかじめ接着剤19を含浸させたものである。
このようにすることで、バイポーラ電極(集電体2と正極3および負極4よりなる)とスペーサ18を交互に積層した後、その周囲を加圧および加熱することで、バイポーラ電池の電解質注入前の状態まで、簡単に製造することができる。
なお、接着剤としては、たとえばシール材に使用される熱硬化性樹脂を使用することができる。
(実施形態8)
図9は、スペーサのさらに他の形態を説明するための平面図である。
本実施形態8は、スペーサ18全体を集電体2より広くして、さらに、開口部15に当たる部分に張り出し部180を設けたものである。なお、図9(a)は開口部を辺の部分に設けた場合を示し、図9(b)は開口部を角部分に設けた場合を示す。
この張り出し部180は、スペーサ18と同一のものであってもよいし、スペーサ18の開口部15に当たる部分に他の部材を貼り付けて張り出させたものであってもよい。
このように張り出し部180を設けることで、開口部の位置が分かりやすくなり、さらにチューブやノズルを用いて電解質を直接注入する場合は、この張り出し部180を持って開口部15を開くことができるため、電解質の注入が容易になる。
以下さらに、上述した各実施形態において共通する部材である、シール材8、集電体2、正極3、負極4、電解質層5などについて説明する。
[シール材]
開口部15を設けたシール材8について説明する。
このシール材8は、たとえば、樹脂材料である。樹脂材料としては、加圧加熱することで熱によって集電体2に融着(接着)する素材が好ましい。このよう熱融着性を持つ樹脂材料としては、たとえば、ポリプロピレン(PP:融点160〜170℃、熱膨張係数8.5×10−5/℃)、ポリエチレン(PE:融点(直鎖状低密度のもので)130℃程度、熱膨張係数16〜18×10−5/℃)、ポリウレタン(融点:105℃、または130℃、熱膨張係数10〜20×10−5/℃)などの汎用プラスチックや熱可塑オレフィンゴムなど、ポリアミド系樹脂(たとえばナイロン6(ナイロンは登録商標、以下同じ)(融点225℃、熱膨張係数8〜13×10−5/℃)、ナイロン66(融点267℃、熱膨張係数10〜15×10−5/℃))、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:融点320℃、熱膨張係数8.3〜10.5×10−5/℃)、ポリスチレン(融点230℃、熱膨張係数6〜8×10−5/℃)などを使用することができる。
これらの樹脂材料を用いてシール材8を集電体2上に形成するには、たとえば、これら樹脂材料の前駆体を印刷法などによって集電体2上に形成し、その後、加熱して樹脂を可塑化し、再び冷えて固まることで硬化するとよい。
また、好ましくは熱を加えることで硬化する熱硬化性樹脂を用いるのも好ましい。熱硬化性樹脂としては、常温では液状の前駆体であり、数分から数時間、加圧加熱することで熱によって硬化し、集電体2に接着する素材が好ましい。このよう熱融着性を持つ熱硬化性樹脂材料としては、たとえば、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フェノールーレゾルシノール樹脂、ユリア樹脂、ポリエステル、シリコーン、ポリイソシアネート樹脂、ウレタン、エポキシ樹脂などを使用することができる。硬化条件は、モノマーあるいはオリゴマーの分子量、組成、あるいは硬化剤、触媒の種類によって異なり、比較的低い温度から高い温度まで設計することができる(常温〜200℃程度)。
このような熱硬化性樹脂は、耐熱性に優れており、また硬化前の状態が常温で液状であることから、ディスペンサ、スクリーン印刷機などの塗布装置を用いて容易にシール材部分を形成することができる。したがって、電池の製造においては生産性向上に寄与する。
さらにシール材8は、上述した樹脂材料に絶縁性微粒子を含有させてもよい(図6参照)。絶縁性微粒子入りシール材8は、シール在中に絶縁性の微粒子が入ることで絶縁性が向上する。これは、シール材8全体としての絶縁性が向上するのみならず、中に絶縁性微粒子があることで、シール材8の塗布むらなどがあり、局所的に薄くなるような部分があった場合、微粒子を入れたことで、微粒子より薄く塗布されることがなくなり隣接する集電体同士を確実に絶縁することができる。
このような絶縁性微粒子としては、たとえば、シリコーン粒子、ガラスビーズなどである。絶縁性微粒子の大きさは、必ずしも球体である必要はないが、最大となる部分の大きさが集電体間の厚さより小さいことが好ましい。これは、あまり絶縁性微粒子が大きいとシール材8を介して集電体2を積層したときに微粒子によって、集電体周辺部が持ち上がってしまったり、隙間ができてしまったりして、好ましくないためである。
また、シール材8は多層構造とすることもできる。たとえば3層構造とする場合は、中間層に融点の高いナイロンを用いて、この中間層を挟んでサンドイッチする形で外層にポリプロピレンを用いた3層構造とする。このように3層構造とすれば、外層のポリプロピレンが融ける程度の温度で、かつナイロンの融点より低い温度を加えることで、ポリプロピレンが集電体2と溶着し、中間層のナイロンは融けることがない。
特に、シール材8だけでも、このような3層構造とすることで、たとえば、後述するバイポーラ電池1を製造する際に、シール材8同士を熱融着の際に、シール材8が融けすぎてしまうことを防止することができる。
シール材8の大きさは、シール材8として集電体2間の液漏れを防止することのできる大きさであれば特に限定されない。したがって、集電体2の外周より大きくてもよい。
このようにシール材8に設けられている開口部15は、バイポーラ電池1の完成状態において封止材により封止されている。
封止材7は、電解質を注入後、開口部15を埋め込んで電解質からの電解液の漏れだしを防止するものである。封止材7としては、たとえば、上述した熱可塑性のある樹脂を用いることもできる。熱可塑性のある樹脂を用いる場合は、たとえばホットメルト法などによりあらかじめ樹脂を溶解させて開口部15の上下どちらかの集電体に接着しておき、電解質を注入後に、樹脂に熱を加え、冷えて固まることで封止することができる。また、熱硬化性のある樹脂を用いてもよい。
熱硬化性のある樹脂を封止材7として用いる場合、電解質を注入後、開口部15に樹脂を塗布し、さらに開口部15付近のみを加熱加圧することで樹脂を硬化することで封止することができる。このとき用いる熱硬化性樹脂の前駆体は電池内部まで浸透しないように100cP以上の高粘度のものが好ましい。
封止するときは真空下で行うのがよく、これは真空下で封止することで電池内部を気体がない状態で密封することが可能になり、電池性能が向上するためである。
[集電体]
集電体2は、製法上、スプレーコートなどの薄膜製造技術により、いかような形状を有するものにも製膜積層して形成し得る必要上、たとえば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金などの金属粉末を主成分として、これにバインダー(樹脂)、溶剤を含む集電体金属ペーストを加熱して成形してなるものであり、上記金属粉末およびバインダーにより形成されてなるものである。また、これら金属粉末を1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいし、さらに、製法上の特徴を生かして金属粉末の種類の異なるものを多層に積層したものであってもよい。
上記バインダーとしては、特に制限されるべきものではなく、たとえば、エポキシ樹脂など、従来公知の樹脂バインダー材料を用いることができるほか、導電性高分子材料を用いても良い。
集電体2の厚さは、特に限定されないが、通常は1〜100μm程度である。
そして、この集電体の開口部15に当たる部分には、撥水撥油加工が施されている(図7(b)参照)。撥水撥油加工としては、たとえば、フッ素樹脂塗布またはポリオレフィン系樹脂塗布が好ましい。
フッ素樹脂としては、たとえば、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PFA(テトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体)、FEP(パーフルオロエチレン−プロペンコポリマー)などである。
ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどである。
また、その他に撥水撥油加工としては、シリコーン樹脂、パラフィンなどの塗布が挙げられる。
この撥水撥油加工により、電解質を開口部15から注入後、開口部15に残った電解質を、たとえば、空気や窒素ガスなどのガスを吹き付けることで容易に取り除くことができる。
これは、注入後、開口部15の部分を十分にふき取って電解質が残らないようにしなければならないが、もし開口部15に電解質が残ってしまうと、注入後、封止材7により開口部15を封止する際に、封止材7と集電体との間に導電性の電解質が残り、液絡(短絡)する可能性があるため、撥水撥油加工が施されていれば電解質が残ることもなく、確実に開口部15を封止することができるようになる。
特に、ポリオレフィン系樹脂は電解質をはじくため、注入後に注入口に残った電解質を容易に取り除くことができ、また、化学的安定性もきわめて高いので、その後電池として使用中に不具合の原因となることはない。
[正極(正極活物質層)]
正極は、正極活物質を含む。特に、正極活物質としてリチウム−遷移金属複合酸化物を用いることが好ましい。このような正極かつ物質は、容量、出力特性に優れた電池を構成することができる。
正極活物質は、この他にもイオン伝導性を高めるために電解質、リチウム塩、導電助剤などが含まれ得る。特に、正極または負極の少なくとも一方に電解質、好ましくは固体高分子電解質が含まれていることが望ましいが、バイポーラ電池1の電池特性をより向上させるためには、双方に含まれることが好適である。
上記正極活物質としては、具体的には、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、遷移金属とリチウムとの複合酸化物を使用できる。たとえば、LiCoOなどのLi・Co系複合酸化物、LiNiOなどのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMnなどのLi・Mn系複合酸化物、LiFeOなどのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。この他、LiFePOなどの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V、MnO、TiS、MoS、MoOなどの遷移金属酸化物や硫化物;PbO、AgO、NiOOHなどが挙げられる。
正極活物質の粒径は、製法上、正極材料をペースト化してスプレーコートなどにより製膜し得るものであればよいが、さらにバイポーラ電池1の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で用いられる一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が10〜0.1μmであるとよい。
導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。
正極における、正極活物質、電解質(好ましくは固体高分子電解質)、リチウム塩、導電助剤の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。たとえば、正極内における電解質、特に固体高分子電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、正極内における電解質、特に固体高分子電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。したがって、これらの要因を考慮して、目的に合致した固体高分子電解質量を決定する。
正極の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは1〜500μm程度である。
[負極(負極活物質層)]
負極は、負極活物質を含む。具体的には、金属酸化物、リチウム−金属複合酸化物金属、カーボンなどが好ましい。より好ましくは、カーボン、遷移金属酸化物、リチウム−遷移金属複合酸化物である。なかでもカーボンまたはリチウム−遷移金属複合酸化物は、電池の高容量化、高出力かが可能となる。さらには、チタン酸化物、リチウム−チタン複合酸化物、カーボンなども使用可能である。
そして、これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
[電解質層]
ここで用いている電解質層5は、流動性のある電解質(電解液)をスペーサに保持させたものである。電解質層5は、後述する製造方法のとおり、開口部15から電解質を注入することによって電解質層5を形成する。
流動性のある電解質としては、たとえば、ポリマー骨格中に、数重量%〜99重量%程度電解液を保持させたゲル電解質が好ましい。
このような電解質としては、特に高分子ゲル電解質が好ましい。高分子ゲル電解質としては、イオン導伝性を有する固体高分子電解質に、通常リチウムイオン電池で用いられる電解液を含んだもの、または、リチウムイオン導伝性を持たない高分子の骨格中に、同様の電解液を保持させたものも含まれるものである。
高分子ゲル電解質は、高分子電解質100%でできたもの以外の、電解液をポリマー骨格に含ませたものはすべて高分子ゲル電解質となる。なかでも電解液とポリマーとの比率(質量比)が、20:80〜98:2程度とする高分子ゲル電解質は、電解質による流動性と、電解質としての性能の両面から好ましいいものである。
ポリマー骨格としては、熱硬化性ポリマーまたは熱可塑性ポリマーのいずれであっても使用可能である。
具体的なポリマー骨格としては、たとえば、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖に持つ高分子(PEO)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリル酸エステル、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(PVDF−HFP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが用いられる。ただし、これらに限られるわけではない。
高分子ゲル電解質に含まれる電解液(電解質塩および可塑剤)としては、通常リチウムイオン電池で用いられるものであればよく、たとえば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10Cl10等の無機酸陰イオン塩、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON等の有機酸陰イオン塩の中から選ばれる、少なくとも1種類のリチウム塩(電解質塩)を含み、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等のエーテル類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトニトリル等のニトリル類;プロピオン酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;酢酸メチル、蟻酸メチルの中から選ばれる少なくともから1種類または2種以上を混合した、非プロトン性溶媒等の有機溶媒(可塑剤)を用いたものなどが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
このような高分子ゲル電解質は、開口部15から注入することで、電池を構成する電解質層5のほか、上記した正極および/または負極にも含まれるようになる。
電解質層5の厚さは、特に限定するものではない。しかしながら、コンパクトなバイポーラ電池を得るためには、電解質層5としての機能が確保できる範囲で極力薄くすることが好ましい。一般的な固体高分子電解質を用いた電解質層5の厚さは10〜100μm程度である。ただし、電解質層5の形状は、製法上の特徴を生かして、電極(正極または負極)の上面ならびに側面外周部も被覆するように形成することも容易であり、機能、性能面からも部位によらず常に略一定の厚さにする必要はない。
このような厚さを一定に保つために、本実施形態では、製造段階で正極と負極の間にスペーサ18として不織布を介在させている(図6(c)参照)。不織布の素材は、特に限定されるものではないが、開口部15からの電解質の注入に際してそれを妨げないように、たとえば、ポリアミド製不織布、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリイミド不織布、ポリエステル不織布、アラミド不織布などが好ましい。そして、この不織布は、電池として完成後(電解質注入後)はセパレータとして機能することになる。
また、フィルムを延伸することなどで細孔を有する既存のリチウムイオン電池用セパレータであるの微多孔膜フィルムを用いてもよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミドフィルムやあるいはこれらを積層したものを用いることもできる。
[電池外装材(電池ケース)]
バイポーラ電池1は、外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、バイポーラ電池本体を含めた電池積層体全体を電池外装材ないし電池ケースに収容する。
電池ケースは、軽量化の観点からは、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなど、従来公知の電池外装材を用いて、その外周部の一部または全部を熱融着にて接合することにより、電池積層体を収納し密封した構成とするのが好ましい。
また、熱伝導性に優れた高分子−金属複合ラミネートフィルムやアルミラミネートパックなどを用いることが、自動車の熱源から効率よく熱を伝え、電池内部を電池動作温度まですばやく加熱することができる点で好ましい。
図10は、バイポーラ電池1をアルミラミネートパックにより電池20として構成した場合の外観を示す図面である。この電池20は、端部の集電体2に正極端子板および負極端子板を設け、さらにリードを取り付けて、電極23および24としている。
[製造方法]
次に、バイポーラ電池1の製造方法について説明する。
図11〜14は、本発明を適用したバイポーラ電池1の製造方法を説明するための説明図である。図11(a)は1枚の集電体を示す平面図、図11(b)は図11(a)のB−B線に沿う断面図、図11(c)はスペーサをのせた状態を示す断面図である。また、図12(a)は集電体を積層した状態で図11(a)のD−D線に沿う位置での断面を示す断面図、図12(b)は集電体を積層した状態で図11(a)のE−E線に沿う位置での断面を示す断面図である。
まず、図11(a)および(b)に示すように、集電体の第1面に正極3、第1面に相対する第2面に負極4を形成する。これには、上述した正極活物質および負極活物質となる素材を混合し、スラリーとしてこれを集電体2のそれぞれ片面に塗布し乾燥させる。このとき、正極および負極は集電体の外周部には形成せず、非形成領域が存在する。これにより一つの集電体2に正極3と負極4が形成されたバイポーラ電極ができあがる。
続いて、集電体2の正極3側で、正極3の非形成領域に、シール材8を形成する。図11に示したシール材8は絶縁性微粒子81入りのものを示している。
ここで、正極3側にシール材8を形成したのは、通常のリチウムイオン電池ではリチウムのデンドライドを防ぐために正極3を負極4よりも小さく形成するため、正極側周辺部における正極3の非形成領域が広く、シール材料を塗布しやすいためである。なお、シール材8の形成は、負極側であってもよい。
集電体2の開口部15と接することになる部分には、撥水撥油加工を施す。この撥水撥油加工は、シール材8の形成前でもよいし、後でもよい。
たとえば、シール材形成前の場合には、開口部に当たる部分以外をマスキングフィルムなどによりマスクしてフッ素樹脂やポリオレフィン系樹脂をスプレー塗布し、その度マスキングフィルムをはがすようにすればよい。また、正極および負極を形成する前の段階で、集電体全体にフッ素樹脂やポリオレフィン系樹脂塗布を行って、その後、正極、負極、およびシール材8が形成される領域に塗布されたフッ素樹脂やポリオレフィン系樹脂を剥離し、これらの部分の集電体表面を露出させる一方、開口部15に当たる部分のみフッ素樹脂やポリオレフィン系樹脂を残すようにしてもよい。
また、シール材形成後の場合には、開口部に当たる部分以外をマスキングフィルムなどによりマスクしてスプレー塗布したり、また、開口部に当たる部分のみに刷毛塗りなどにより塗布してもよい(刷毛塗りの場合マスキングフィルムは不要である)。
その後、図11(c)に示すように、シール材8を形成した集電体2の正極側にスペーサ18として不織布をのせておく。この時点で、複数枚積層するバイポーラ電極部材10ができあがる。
なお、詳細な説明は省略するが、電池の最外層に当たる集電体には正極のみが形成されたものと、負極のみが形成されたものをそれぞれ上記と同じようにして用意しておく。ただし、負極のみ形成した集電体には、シール材の形成は不要である。
このようにして形成したバイポーラ電極部材10は、全体としては、固体物質のみとなっているので、取り扱いが容易である。
その後、図12に示すように、シール材8を形成した集電体2を複数積層する。図12(a)は開口部15のない部分であり、図12(b)は開口部15のある部分である。図示するように、シール材8を形成した集電体を複数積層することで、シール材の未形成部分が開口部15となる。そしてこの開口部15の集電体部分には撥水撥油加工9が施されている。
その後、図13に示すように、積層した集電体全体(電池エレメント11と称する)を両側から暖めながら加圧機61により加圧する。このときの温度は、シール材8が集電体に熱溶着する温度である。したがって、加熱温度は用いたシール材8により適宜選択することになる。
この段階で、電解質の入っていない電池エレメント11が完成する。
その後、図14に示すように、電池エレメント11の開口部15がある一方の辺を電解質溶液19に浸け、他方の辺にある開口部15から真空引きを行う。これにより、電解質が電池エレメント11内部に吸い込まれて、電解質が正極と負極の間に開口部15から注入され、電池エレメント11内に電解質層5ができあがる。
なお、電解質の注入は、図14に示した注入方法以外にも、既に説明したように、開口部15にチューブやノズルを差し込んで直接注入する方法もある。
電解質の注入後、図15に示すように、電池エレメント11の最外層の集電体に簡易的に電極リード62を接続して、初回充電を行う。これは初充電時により生じたガスを電池外部に排出する。
通常、リチウムイオン二次電池では、製造工程中で入った空気や、充電に伴う化学変化などによる内部から気体が発生のであるが、このような気体の大部分は初回充電時に発生する。そこで、開口部15を閉じる前に初回充電を行うことで、開口部15からこのような気体を逃がすことができるのである。
これにより、電池として内部気体による影響のない高信頼性を有する電池を製造することができる。
そして最後に、電解質を注入した開口部15に封止材7となる樹脂材料17を、たとえば、ホットメルト法などにより埋め込んで封止する。
これによりバイポーラ電池1が完成するので、その後は電極端子板を付けて、さまざまなパッケージに封入すればよい。
[実験例]
次に、実際の電池を製作した実験例について説明する。
<電極の形成>
(1)正極の形成
以下の材料を所定の比で混合して正極スラリーを作製した。
正極活物質として、LiMnを85質量%、導電助剤としてアセチレンブラックを5質量%、バインダーとしてPVDFと10質量%、スラリー粘度調整溶媒としてNMPを適量入れて混合して正極スラリーを製作した。
集電体であるSUS箔(厚さ20μm)の片面に、上記正極スラリーを塗布し乾燥させて30μの正極を形成した。
(2)負極の形成
以下の材料を所定の比で混合して負極スラリーを作製した。
負極活物質としてハードカーボンを90質量%、バインダーとしてPVDFを10質量%、スラリー粘度調整溶媒としてNMPを適量入れて混合して負極スラリーを製作した。
正極を塗布した先ほどのSUS箔の反対面に、上記負極スラリーを塗布し乾燥させて30μの負極を形成した。
これにより集電体であるSUS箔の両面に正極と負極がそれぞれ形成されることにより、バイポーラ電極が形成された。
これらのバイポーラ電極を130×80(mm)に切り取り、正極、負極ともに外周部は10mmをはがしとることにより、集電体であるSUS表面を露出させた。
<シール材の形成>
バイポーラ電極の正極側周辺部の正極未塗布部分にスクリーン印刷機を用いて、シール材の未塗布部分、すなわち開口部に当たる部分を残して、シール材となる前駆体を塗布した。このシール材となる前駆体は、主材であるエポキシ樹脂と硬化剤があらかじめ所定の比で混合され、さらに添加剤を含んでなる1液性のエポキシ樹脂を用い、厚さ、0.1mm程度となるようにした。この厚みは後の工程で加圧プレスされることで電極間距離と同様な厚みまでつぶされる。
<バイポーラスタックの形成>
以上で作成したバイポーラ電極の正極上にスペーサ(アラミド不織布20μm)をのせて、これを5層積層したバイポーラスタックを形成した。
<シール材の硬化>
以上のように作成したバイポーラスタックを熱プレス機により面圧3kg/cm2、90℃で1時間熱プレスすることにより、開口部(電解質注入口)を有する電池エレメントを作成した。
<電解質の注入>
開口部を電解質内に浸漬し、減圧下(真空下)におくこと、または真空引きにより電解質(PC+EC 1M−LiPF6)の注入を行った。
<注入後シール部材の形成>
電解質注入後、開口部をポリエチレンによってホットメルト法により埋め込み、冷却することで開口部を塞ぎ、電解質を密封した。これによりバイポーラ電池1を完成させた。
以上を基本製造工程として、以下の各実施例の電池を作成した。
(実施例1)
図4に示した、一つの辺に2つの開口部を有する電池エレメントを製作し、全体を電解質の溶液に漬け込み、減圧下において電解質を注入することでバイポーラ電池1を完成させた。このとき、電解質が完全に電池内に浸透するのに10分程度要した。
(実施例2〜4)
シール材の前駆体形成時において、未塗布部分(開口部)を対向の辺に2個ずつ形成した。図1に示したように短辺側にそれぞれ2個形成したものを実施例2、図2に示したように長辺側にそれぞれ2個形成したものを実施例3、図3に示したように対角部分に形成したものを実施例4とする。
電解質の注入は、上述した実施形態における製造方法に従い、一方の辺(または角部)のみ、電解質溶液中に浸け、全体を減圧下におくことで、開放されている方の開口部から電解質が真空引きされるようにした。
このとき、電解質が完全に電池内に浸透するのに、実施例2では2.5分、実施例3では3分、実施例4では4分、それぞれ要した。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例5)
シール材の前駆体形成時において、シール材の前駆体に10μmのシリコーン粒子を体積率20%添加し、ホモジナイザーにより攪拌した後、ディスペンサを用いて図4のように2個所の未塗布部分(開口部)を有するように塗布した。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例6)
電極周辺部のSUS露出部分にPTFE樹脂を塗布することでフッ素加工を施した。そして電解質の注入時に開口部付近を窒素ガスを用いた風圧で吹くことにより、開口部に付着した電解質を吹き飛ばす工程を加えた。これにより開口部に電解質がなくなり、電解質をウエスなどでふき取る必要がなくなった。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例7)
シール材の前駆体未塗布部分にあらかじめ15μmのポリエチレンフィルムを融着しておき、そして電解質の注入後、開口部付近を窒素ガスを用いた風圧で吹くことにより、開口部に付着した電解質を吹き飛ばす工程を加えた。これにより開口部に電解質がなくなり、電解質をウエスなどでふき取る必要がなくなった。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例8)
電解質の注入時に、電解質としてイオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量7500〜9000のモノマー溶液(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)10重量%、電解質としてPC+EC(1:1)90重量%、1.0M LiBF4、重合開始剤(パーヘキシルPV)からなるプレゲル溶液を用い、開口部から注入した。その後、開口部をポリエチレンによってホットメルト法により埋め込み、冷却した。さらに、その後、オーブンで全体を過熱して(90℃、1hr)で熱硬化させた。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例9)
電解質の注入時に、電解質として電解質を95重量部と、HFPの割合が10重量%であるPVDF−HFPコポリマーを5重量部からなり、90℃の温度をかけることにより可塑化されてなるプレゲル溶液を用い、注入後冷却することで、電池エレメント内部においてゲル化させた。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例10)
電解質注入後、封止材で開口部を封止する前に、開口部を上にして初回充電(0.5C充電で21Vまで)を行い、その後その状態で減圧し、内部で発生したガスの除去を行った。その後に封止材で開口部を埋め込んで封止した。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例11)
図5に示したように、開口部15が積層方向において異なる位置となるようにシール材8を形成した。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例12)
図6に示したように、開口部15が角部に位置するようにシール材8を形成した。そして、電解質を真空で含浸させるのではなく、チューブを各層に挿入して直接注入した。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例13)
図7に示したように、スペーサ18の大きさを集電体2よりも縦横10mm程度大きくし、バイポーラスタックの形成時においてバイポーラ電極の上にスペーサ18を配置して、さらにその上にもう一度同じ部位にディスペンサを用いてシール材8を塗布した。これを5層繰り返してバイポーラスタックを完成させた。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(実施例14)
図9(b)に示したように、スペーサ18の大きさを集電体2よりも縦横10mm程度大きくし、さらにスペーサ18の角部を他の部位より張り出せた張り出し部180を設けた。張り出し部180はスペーサ18の形状としてはじめから一体的に形成されたものを用いた。そしてバイポーラ電極の上にこのスペーサ18を配置して、開口部15がこの張り出し部180のある位置となるように、ディスペンサを用いてシール材18を塗布した。これを5層繰り返してバイポーラスタックを完成させた。
そして、張り出し部180を持って開口部15を開くようにして電解質を送り込むチューブを各層に挿入し、電解質を直接注入した。
それ以外は基本製造工程と同様である。
(比較例)
ポリプロピレン製のセパレータ50μmに、イオン伝導性高分子マトリックスの前駆体である平均分子量7500〜9000のモノマー溶液(ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドの共重合体)10重量%、電解質としてPC+EC(1:1)90重量%、1.0M LiBF4、重合開始剤(BDK)からなるプレゲル溶液を浸漬させて、石英ガラス基板に挟み込み紫外線を15分照射して前駆体を架橋させて、ポリマー電解質層を得た。この電解質をシール構造なしでバイポーラ電極と交互に積層し、5層バイポーラ電池を完成させた。
<評価1>
まず、実施例1〜10および比較例のそれぞれの電池で21Vまで充電を行った。充電電流は正極の塗布重量から概算された容量ベースで0.5C、2時間の定電流定電圧(CCCV)充電を行った。
その後、各電池を1Cの電流で定電流(CC)充電した後、定電流(CC)放電しこれを1サイクルとして、このサイクルを25℃で50サイクル行った。
(サイクル試験)
電解質シール層を持たない比較例の電池は、24サイクル目の途中に、電解質が単電池層外に染み出し、他の単電池層の電解質と接触して液絡が起こり、電池電圧が著しく低下した。
シール材を有する実施例1〜10の電池は、短絡が起こらず50サイクルを超えても電圧を維持し、良好なサイクル特性を示した。
したがって、各実施例におけるシール構造を有する電池においては、シール信頼性が高いことがわかった。
<評価2>
実施例1の電池と実施例2〜4の電池の電解質注入時間を比較すると、実施例3が一番早く2分、実施例2が2.5分、実施例4が4分、実施例1は10分であった。したがって、実施例2〜4のように、相対する位置に開口部を設けることで注入時間が短縮されることがわかった。なお、注入完了の判断は電池内の空隙をすべて埋める体積の電解質が電池内に浸透した時間を計測した。
さらに、実施例12および実施例14の電解質注入時間を計測した。その結果、実施例12は30秒、実施例14は9秒であった。これは直接電解質を各層内部に送り込むことができるため、実施例1〜4と比較して速くなったものである。
また、実施例14においてはスペーサをつかみ開口部15を開くことが可能なため、チューブやノズルを実施例12よりも入れやすいので、その分注液時間を短縮することができたものである。
<評価3>
実施例1の電池と実施例5の電池の両面をプレス機によりプレスを行い、電池に異常な加圧力が加わった状態を再現した。加えた圧力は異常時を想定した3トンの荷重(29kg/cm)をかけた。
実施例1の電池では内部で単電池が短絡してしまい電圧が低下したが、実施例5の電池ではこのような電圧の低下は認められなかった。
したがって、シール部材に絶縁性微粒子が分散しているものの方が、単電池ごとの絶縁性、シール性、および耐衝撃性が高いことがわかった。
さらに、実施例13、実施例14も同様に電池の両面をプレス機によりプレスを行い異常時を想定した3トンの荷重(29kg/cm)をかけたが、どちらの電池もショートが起こらなかった。
したがって、スペーサ18が短部の絶縁を行っている形態のものの方が端部の絶縁性が高いことがわかった。
<評価4>
実施例1の電池と実施例10の電池をさらに評価1の条件で、60℃で200サイクルのサイクル試験を行った。初期の放電容量を100%としたときの200サイクル後の放電容量を表1に示す。
ガス抜き工程を追加した実施例10の電池の方が放電容量が大きいことがわかった。これは、実施例1の電池ではガス抜きを行わなかったことで電池内に気泡が残り、電池の劣化が早まったものと考えられる。
<評価5>
実施例1〜14の各電池の開口部を封止後、開口部の付近の厚みを測定した。結果を表2に示す。
シール材8の形成時において開口部15を積層方向に異なる位置となるようにした実施例11では開口部付近の厚みが他の実施例のものより薄く、この厚みが電池中央部の厚みとほぼ同等であった。
したがって、実施例11の形態は体積が小さくなり電池の体積密度が向上することがわかった。
以上のように本実施形態によるバイポーラ電池は、集電体によって挟まれた複数の単電池ごとにシール材を設けつつ、集電体を積層後、電解質を注入方により入れることができるため、流動性のある電解質成分を保持することなく集電体(バイポーラ電極)を複数積層したバイポーラ電池を製造できるため、製造方法が容易になり製造コストの低減に寄与することが可能となる。また、このような構造においても、上述した各実施例からわかるとおり、十分なシール性を有することが確認された。
以上本発明によるバイポーラ電池とその製造方法を説明したが、以下、さらにこのバイポーラ電池を用いた組電池、およびそれを搭載した自動車について説明する。
上述したバイポーラ電池は、たとえば、図10に示したように、ラミネートパッケージなどにより電池として組み立てられるが、それをさらに複数個、並列や直列に接続して組電池化することもできる。
図17は、組電池の一例を示す斜視図である。
図示するように、この組電池50は、電池20を複数個、縦に席そうして並べたものをさらに横に並べて、導電バー51および52により各電池20の端子板23および24と接続されている。
このように、組電池化することで高容量、高出力と得ることができ、しかも一つひとつの電池20の信頼性が高いため、組電池としての長期的信頼性を向上させることができる。
なお、このような組電池50、さらに複数個直列および/または並列に接続してより大きな組電池や電池モジュールとして提供することも可能である。
そして、このような組電池50や組電池モジュールは、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用として最適な組電池モジュールとなる。
参考までに、図18に、組電池50をさらに複数個接続した組電池モジュール60を搭載する自動車100の概略図を示す。この自動車は、組電池モジュール60をモータの電源として使用してなる自動車である。
組電池モジュール60をモータ用電源として用いる自動車としては、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車など、車輪をモータによって駆動している自動車である。これらの自動車に本発明を適用したバイポーラ電池による組電池や電池モジュールを用いることで、単電池ごとの充電制御を行うなど非常にきめ細かい制御が可能となり、電気自動車などの性能の向上、たとえば1回の充電あたりの走行距離の向上、車載電池としての寿命の向上などが期待できる。
本発明は、バイポーラ電極を用いたリチウムイオン二次電池に好適である。そしてこのバイポーラ電池は、車両用モータの電源として好適である。
1…バイポーラ電池、
7…封止材、
8…シール材、
10…電池エレメント、
15…開口部、
18…スペーサ、
20…電池、
50…組電池
100…自動車。

Claims (8)

  1. 第1面に正極が設けられ前記第1面と対向する第2面に負極が設けられた集電体のいずれか一面の外周部における前記正極または前記負極の非形成領域に、開口部となる部分を除いてシール材となる材料を塗布してシール材を形成する段階と、
    前記シール材の前記集電体に接していない面と、他の前記集電体の前記シール材が形成されていない外周部とを接触させて複数の前記集電体を積層する段階と、
    前記シール材を前記集電体に接着させる段階と、
    前記開口部から電解質を注入する段階と、
    前記開口部を封止する段階と、
    を有し、
    前記シール材を形成する際に設ける前記開口部を、前記集電体が前記積層された状態で積層方向に重ならない位置にすることを特徴とするバイポーラ電池の製造方法。
  2. 前記シール材を形成する段階は、前記集電体の前記正極または前記負極の非形成領域に、前記開口部となる部分を除いて前記シール材となる未硬化樹脂材を塗布する段階と、
    前記未硬化樹脂材を硬化させる段階と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のバイポーラ電池の製造方法。
  3. 複数の前記集電体を積層する段階は、前記正極と前記負極との間に、所定の間隔を保ち、かつ、前記電解質を注入する段階によって注入された前記電解質の侵入を妨げずに、前記電解質が含浸されることで前記電解質層となるスペーサを介して積層されることを特徴とする請求項1または2に記載のバイポーラ電池の製造方法。
  4. 前記シール材を形成する段階前または前記シール材を形成する段階後、前記集電体の前記開口部に当たる部分に、撥水撥油加工を施す段階を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のバイポーラ電池の製造方法。
  5. 前記開口部から前記電解質を注入する段階と前記開口部を封止する段階との間に、
    充電を行う段階を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のバイポーラ電池の製造方法。
  6. 前記シール材を形成する段階は、前記集電体の前記正極が形成されている面に形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のバイポーラ電池の製造方法。
  7. 前記開口部から前記電解質を注入する段階は、注入手段を用いて前記開口部から直接電解質を前記シール材によって囲われている内部に注入することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のバイポーラ電池の製造方法。
  8. 前記スペーサは、前記開口部に当たる部分に前記集電体の外に張り出した張り出し部を有していて、
    前記開口部から前記電解質を注入する段階は、前記張り出し部を持って開口部を開いて注入手段により前記開口部から直接電解質を注入することを特徴とする請求項7記載のバイポーラ電池の製造方法。
JP2012160690A 2005-09-05 2012-07-19 バイポーラ電池の製造方法 Active JP5585622B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012160690A JP5585622B2 (ja) 2005-09-05 2012-07-19 バイポーラ電池の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005256557 2005-09-05
JP2005256557 2005-09-05
JP2012160690A JP5585622B2 (ja) 2005-09-05 2012-07-19 バイポーラ電池の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006068150A Division JP5124961B2 (ja) 2005-09-05 2006-03-13 バイポーラ電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012234823A JP2012234823A (ja) 2012-11-29
JP5585622B2 true JP5585622B2 (ja) 2014-09-10

Family

ID=47434906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012160690A Active JP5585622B2 (ja) 2005-09-05 2012-07-19 バイポーラ電池の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5585622B2 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6380200B2 (ja) * 2015-03-30 2018-08-29 トヨタ自動車株式会社 二次電池の製造方法
JP6636607B2 (ja) * 2015-07-07 2020-01-29 アップル インコーポレイテッドApple Inc. 双極型バッテリ設計
CN117638425A (zh) 2016-09-22 2024-03-01 苹果公司 用于叠堆电池设计的集电器
JP6801430B2 (ja) * 2016-12-19 2020-12-16 株式会社豊田自動織機 蓄電モジュール及び蓄電モジュールの製造方法
JP6838509B2 (ja) * 2017-01-31 2021-03-03 株式会社豊田自動織機 蓄電モジュールの検査方法
CN110546790A (zh) 2017-04-21 2019-12-06 苹果公司 具有电解质扩散材料的电池单元
WO2018213601A2 (en) 2017-05-19 2018-11-22 Cougeller Research Llc Rechargeable battery with anion conducting polymer
US11018343B1 (en) 2017-06-01 2021-05-25 Apple Inc. Current collector surface treatment
US10923728B1 (en) 2017-06-16 2021-02-16 Apple Inc. Current collector structures for rechargeable battery
US10916741B1 (en) 2017-08-08 2021-02-09 Apple Inc. Metallized current collector devices and materials
US11189834B1 (en) 2017-08-09 2021-11-30 Apple Inc. Multiple electrolyte battery cells
US11862801B1 (en) 2017-09-14 2024-01-02 Apple Inc. Metallized current collector for stacked battery
US11335977B1 (en) * 2017-09-21 2022-05-17 Apple Inc. Inter-cell connection materials
US11043703B1 (en) 2017-09-28 2021-06-22 Apple Inc. Stacked battery components and configurations
US10916796B1 (en) 2018-02-02 2021-02-09 Apple Inc. Selective charging matrix for rechargeable batteries
JP7056357B2 (ja) * 2018-04-27 2022-04-19 株式会社豊田自動織機 蓄電モジュールの製造方法、蓄電装置の製造方法、及び、蓄電装置
JP7081432B2 (ja) * 2018-10-03 2022-06-07 株式会社豊田自動織機 蓄電モジュール用電極及び蓄電モジュール
EP3977550A1 (en) 2019-05-24 2022-04-06 Advanced Battery Concepts, LLC Battery assembly with integrated edge seal and methods of forming the seal
US20230142076A1 (en) * 2020-03-16 2023-05-11 Advanced Battery Concepts, LLC Battery assembly, method of preparation, and thermal control thereof
US11600891B1 (en) 2020-09-08 2023-03-07 Apple Inc. Battery configurations having balanced current collectors
US11588155B1 (en) 2020-09-08 2023-02-21 Apple Inc. Battery configurations for cell balancing
US11923494B2 (en) 2020-09-08 2024-03-05 Apple Inc. Battery configurations having through-pack fasteners
US11677120B2 (en) 2020-09-08 2023-06-13 Apple Inc. Battery configurations having through-pack fasteners

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5755061A (en) * 1980-09-19 1982-04-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd Cell
JPS62229772A (ja) * 1986-03-31 1987-10-08 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 鉛蓄電池
JPH02153U (ja) * 1988-06-13 1990-01-05
JP2623311B2 (ja) * 1988-09-01 1997-06-25 古河電池株式会社 バイポーラ電池用極板の製造法
JPH04248274A (ja) * 1991-01-25 1992-09-03 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 積層電池
JP3819785B2 (ja) * 2002-02-26 2006-09-13 三洋電機株式会社 集合電池
JP2004047173A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Nissan Motor Co Ltd 積層型電池の外装ケース
CA2506600A1 (en) * 2002-11-29 2004-06-17 Nilar International Ab A bipolar battery and a method for manufacturing a bipolar battery
JP2004193006A (ja) * 2002-12-12 2004-07-08 Nissan Motor Co Ltd 積層電池の製造方法、組電池および車両
JP4100188B2 (ja) * 2003-02-18 2008-06-11 日産自動車株式会社 バイポーラ電池
JP2004281226A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Yuasa Corp 密閉型蓄電池
JP2005251465A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Nissan Motor Co Ltd バイポーラ電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012234823A (ja) 2012-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5585622B2 (ja) バイポーラ電池の製造方法
JP5124961B2 (ja) バイポーラ電池
US8076021B2 (en) Bipolar battery
JP4135473B2 (ja) バイポーラ電池
US7279248B2 (en) Bipolar battery and related method
JP4370902B2 (ja) バイポーラ電池およびその製造方法。
WO2011138920A1 (ja) 電極構造体、その製造方法及び双極型電池
JP4042613B2 (ja) バイポーラ電池
JP4670275B2 (ja) バイポーラ電池および組電池
JP4178926B2 (ja) バイポーラ電池、バイポーラ電池の製造方法、組電池および車両
JP5463997B2 (ja) 電池要素体並びに電池部品製造装置及び電池部品製造方法
JP2005174844A (ja) バイポーラ電池
JP4055640B2 (ja) バイポーラ電池、バイポーラ電池の製造方法、組電池および車両
JP4635599B2 (ja) リチウムポリマー電池の製造およびそれにより得られた電池
JP2004220829A (ja) バイポーラ電池
JP2004193006A (ja) 積層電池の製造方法、組電池および車両
JP4367220B2 (ja) バイポーラ電池、バイポーラ電池の製造方法、組電池、およびこの組電池を用いた自動車
JP2005347018A (ja) バイポーラ電池の製造方法
KR100329296B1 (ko) 리튬이온전지 및 그의 형성법
JP4258204B2 (ja) バイポーラ電池
JP2007250372A (ja) バイポーラ電極、およびこれを用いたバイポーラ電池

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140624

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140707

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5585622

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151