JP5584902B2 - 電気化学電池セル用電解質 - Google Patents

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Description

本発明は、電気化学電池セル、特に、再充電可能な非水系セルに関する。
そのようなセル、及びそのようなセルの単数又は複数から作られる電池は、種々多様な用途に必要とされる。新規な電池セルの開発において、高いエネルギー密度、高通電容量(低内部抵抗)、多数の充電/放電サイクルを通しての長い耐久性、低コスト、及び高レベルの運転安全性がその課題とされる。
1つの重要な機能的な要素は、電池セルの正極と負極とに接触する電解質である。電解質は導電性塩を含有している。この導電性塩の少なくとも1つのイオン(アニオン又はカチオン)は、セルの機能のために必須の正負極の間の電荷の移動がイオン伝導によって起こることが可能であるという意味において、電解質中を移動可能である。
本発明は、特に、SO系電解質に関する。ここで、「SO系電解質」とは、SOを単に添加物として低濃度で含有するのではなく、少なくともある程度、電解質に含まれる前記導電性塩のイオンの移動を可能にし、それによって電荷輸送を確保できる程度に、SOを含有することを意味する。
そのような電解質は、好ましくは、その活性金属(その酸化状態は、負極で起こる反応によって充電時と放電時とで変化する)がアルカリ金属、好ましくは、リチウムであるアルカリ金属セルに使用される。但し、前記活性金属は、周期律表の第2亜族から選択されるアルカリ土類金属であってもよい。例示的目的のために(但し、一般性を限定することなく)、以下、負極の活性金属として、主にリチウムに言及する。
アルカリ金属セルの場合、前記導電性塩として、好ましくは、アルカリ金属の四ハロゲン化アルミン酸塩、例えば、LiAlClが使用される。SO系電解質を有するアルカリ金属セルを、以後、アルカリ金属SOセルと称する。その他の好適な導電性塩は、アルカリ金属、特にリチウムの、アルミン酸塩、ハロゲン化物、ホウ酸塩、リン酸塩、ヒ酸塩、そして没食子酸塩である。
電池セルに使用される電解質溶液は、通常、液体状である。例えば、導電性塩1モル当たり少なくとも約0.5モルの二酸化硫黄含有率を有する二酸化硫黄系電解質は、室温で液体である。液体電解質の主な利点の一つは、イオンが液体中で非常に容易に移動することができるので、それらがイオンを非常に容易に伝導することにある。これらのセルは内部抵抗が低く、高充放電電流で作動可能である。
しかしながら、液体電解質の使用には利点だけでなく欠点もある。これらは、特に電池セルの安全性に関係するものである。損傷や運転中の不適切な取り扱いによってハウジングから漏れ始まると、即座に液体電解質が流れ出し、二酸化硫黄等の揮発性成分が蒸発する。この漏れ出した電解質によってかなりの不都合と、危険すら生じる可能性がある。例えば、SOが流れ出すと不快な臭いを有する物質であることが分かる。少なくともアルカリ金属セルの場合では、液体の電解質溶液は水と接触すると激しく反応する。濃く白いクラウドが形成されることに加えて、電解質の反応性成分が飛び散って皮膚をヒリヒリさせる炎症を引き起こすかもしれない。
液体電解質溶液のもう一つの欠点は、外側セルコンタクトとセル内部の電極との間の電気接続を提供するセルの内部コネクタ間の短絡を防止するために複雑な構造が必要であることにある。これらのセルは、一般に、それらの位置の如何に関わらず、機能可能なものでなければならない、つまり、それらはそれらの空間における向きによって影響を受けることのないものでなければならない。もしも、セルの内部コネクタ間に電解質が存在するならば、そこがセルの他の場所よりも電気抵抗が低いことから、多量のリチウム等の金属がこの領域に堆積する可能性がある。その結果、その金属が導体の一方上に沈積物を形成し、最終的に、もしもそれが他方の導体に接触するならば、短絡が起こる。これを避けるためには高度な絶縁対策が必要である。
これら及びその他の理由により、これまで、液体電解質に関連するリスクと欠点をなくするための多くの試みがなされてきた。特に、リチウムイオン電池に使用されるもののような、有機電解質の分野においては、様々なポリマー電解質が提案されてきた。それらは安全性の点においては利点を提供するものではあるが、それらには、まだ、その他の点、特に電気抵抗、したがってセルの電力、においてもかなりの欠点がある。この点に関する比較的に最適な特性は、「ゲル・ポリマー電解質」で得ることができる。この開発の要旨は、A. M. Stephan, “Review on gel polymer electrolytes for lithium batteries”, European Polymer Journal 42 (2006), 21-42に提供されている。
本発明は、主として、無機電解質に関する。これらは、好ましくは、炭素原子を含有しない。但し、本発明は、アセトニトリル等の有機成分を含有する電解質にも使用可能である。
無機電解質に関して、例えば、EP 1 149 429において、セルの負極の近傍の多孔性構造に固相塩を、負極に堆積した活物質と接触する状態に載置することが提案されている。前記塩添加物の化学的作用と、固相塩の領域での移動性の減少にとりわけ関連する物理的作用との両方から安全性を改善する意図が説明されている。WO 02/071507によれば、二酸化硫黄系電解質の場合において粘度を増大させるために無機固体粒子の添加物を使用することが提案されている。WO 2003/061036では、セル内に多孔性構造、好ましくは、平均粒径の異なる固体粒子の少なくとも二つのフラクションから成るもの、を使用することが提案されている。これらの提案は、電気化学セルの安全性を増大させるには適したものではあるが、液体電解質の前記利点、特にセルの低い内部抵抗に関する利点、を保持しながら、安全性の問題を最小限にする技術的解決手段がいまだ求められている。
EP 1 149 429 WO 02/071507 WO 2003/061036
エイ・エム・ステファン(A. M. Stephan),「レビュー・オン・ゲル・ポリマー・エレクトロライツ・フォー・リチウム・バッテリーズ(Review on gel polymer electrolytes for lithium batteries)」,ヨーロピアン・ポリマー・ジャーナル(European Polymer Journal),42,(2006),p21−42
この点に関して、本発明は、たとえそれらの特性がある程度互いに矛盾するものであっても、高い許容可能な電流密度と高い運転安全性とを可能な限り併せ持つ電気化学電池セル用の電解質と、そのような電解質を含む電池セルとを提供するという技術的課題に取り組むものである。
この課題は、請求項1に記載の電解質によって達成される。従属請求項には好適な実施例が記載されている。本発明は、更に、そのような電解質を含む電池セルにも関する。請求項において、単数表現は不定冠詞として解釈されるものであり、単数を表すものではない。従って、本発明の全ての実施例において、請求項の要素は1つ以上存在することもありうる。
液体電解質LE(三角形の測定点)とゲル電解質GE(四角形の測定点)とをそれぞれ使用した場合における、ボルト単位での電極電位の関数としてのmA/cm単位での電流密度のグラフである。 リチウムコバルト酸化物電極の放電容量を、充放電サイクルの回数として調べた実験結果のグラフである。 サイクリック・ボルタンメトリーから得られた測定結果のグラフである。 フッ化マンガンを使用してゲル電解質を調製した場合のリチウムコバルト酸化物電極の放電容量を、充放電サイクルの回数として調べた実験結果のグラフである。 フッ化マンガンを使用してゲル電解質を調製した場合のサイクリック・ボルタンメトリーから得られた測定結果のグラフである。 本発明者の現在の知識によって推定されるゲル相電解質のネットワーク様構造である。
本発明による電解質は、二酸化硫黄を含有する。前記導電性塩に対するSOの割合は、導電性塩1モルにつきSOが少なくとも0.5モルであり、特に、導電性塩1モルにつきSOが少なくとも0.1モルである。SOの濃度が低すぎると、電解質の比抵抗の増大が観察された。前記電解質は、フルオロスルフィナート(fluorosulphinate)の関与によって形成されるゲルである。この目的のために、フルオロスルフィナートは、[SOF]アニオンと任意のカチオンとから形成される塩として理解される。
ゲルは、通常、少なくとも二つの成分から成る分散系として理解され、前記成分のうちの1つは固体、コロイド状分散物質であって、これはしばしば増粘剤又はゲル化剤と呼ばれる。以後、「ゲル化剤」という用語を使用する。このゲル化剤は、ゲル内に空間ネットワークを形成し、ここで、その粒子はいくつかの点で互いにリンクされる(例えば、ファン・デル・ワールス力、イオン架橋、SO架橋によって)。第2の成分はそのネットワークの格子間空間に存在する。
本発明に関連して、フルオロスルフィナートアニオンを含む塩がゲル形成反応に関与することによって高度に有利な特性を有するゲル電解質を作り出すことが出来ることが判った。この知見は、電解質系LiAlCl・xSO (導電性塩としてテトラクロロアルミン酸リチウム塩を含むSO系電解質)が、適切なフッ化物が添加された時にゲルを形成する、という実験観察に基づくものである。更に実験を続けたところ、前記フッ化物が電解質中のSOと反応して、そのアニオンが[SOF]である塩を形成することが明らかになった。フッ化物中のカチオンをMeと命名するならば、フルオロスルフィナートを形成するための前記反応は以下のように記載することができる。
(I)MeFy + SO2 → Me(SO2F)y
その後のゲル形成に関して、本発明者の現在の知識を基づき、下記の機構が示唆されるが、これはまだ完全に確認されているものではない。以後、例示の目的で、一価の金属カチオンMeに関して説明する。
導電性塩、テトラクロロアルミン酸塩とのフルオロスルフィナートの反応。これによってルイス酸の塩化アルミニウムが形成され、これがルイス酸/ルイス塩基反応においてフルオロスルフィナートと反応する。これによって金属錯体及び固体LiClが形成される。予め、電解質溶液に金属ハロゲン化物MXを添加することによって、固体LiClの沈殿を抑制又は完全に防止することができる。ここで、Mは周期律表の第3主族からの金属であり、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲンのうちのいずれか1つである。
(II)LiAlCl4 + MeSO2F → LiCl + Me+ + [SO2FACl3]-
電解質溶液の二酸化硫黄による錯イオンの結合とネットワーク様構造の形成:
(III)Me+ + [SO2FACl3]- + LiAlCl4 -・xSO2 → ネットワーク様構造
本発明者の現在の知識によって推定される前記ゲル相電解質のネットワーク様構造が図6に図示されている。
一般に、導電性塩のカチオン(これはセルの活性金属でもある)、リチウムセルの場合Li、とマッチするカチオンを有するフッ化物が、ゲル形成に特に適している。文献(F. Seel, L. Riehl “Ueber Fluorsulfinate”, Z. Anorg. Allgem. Chem. 282, 293 (1955))によれば、フルオロスルフィナートは、アルカリ金属からフッ化アルカリを液体又は気体状SOと反応させることによって作ることができることが知られている。しかしながら、スルフィナートを形成するための一次付加反応は、全てのフッ化物で起こるものではない。NaF,KF,RbF及びCFでは前記一次付加反応が起こり、このシーケンスにおいてその変換速度が速くなる(即ち、カチオンのサイズが増大する)ことが観察された。一般に、反応は非常に遅く、数週間かかることもある。最も好適な場合は2〜3日間である。
前記文献によれば、LiF及びCaFでは、対応のスルフィナートを形成する付加反応は起こらない。しかしながら、本発明において、LiFでもスルフィナートが形成し、追加の工程が行われる場合には、ゲルを形成することが可能であることが観察された。特に、例えば、撹拌や超音波の使用等の適当な方法によって、そのゆっくりとした反応をスピードアップすることができる。Liカチオンよりも大きなカチオン、例えば、カリウムイオンK、が少量存在することによっても、ゲル形成を加速することができる。この作用は、KFがLiFよりも電解質溶液中においてより容易に溶解可能であるという事実に基づく。
この点に関して、下記の反応機構が示唆される。
カリウムイオンのフッ化リチウムとの反応(イオン交換):
(Ia)K+ + LiF → KF + Li+
カリウムフルオロスルフィナートを作り出す、フッ化カリウムと電解質溶液の二酸化硫黄との反応:
(I)KF + SO2 → KSO2F
前記式に類似の錯体形成反応(II):
(II)LiAlCl4 + KSO2F → LiCl + K+[SO2FAlCl3]-
錯カチオンのイオン交換反応:
(IIa) K+[SO2FAlCl3]- + Li+ → Li+[SO2FAlCl3]- + K+
これによって形成したカリウムイオンは、反応(Ia)に利用される。この循環プロセスが、ごく少量のカリウム添加剤の加速効果を説明している。
前記式に類似の構造形成(III):
(III)Li+ + [SO2FAlCl3]- + LiAlCl4・xSO2 → ネットワーク様構造
記載したゲル形成プロセスにおける決定的な反応物質はフルオロスルフィナートアニオンである。これは、上記反応式(I)による適当なフッ化物との反応によって形成することができる。この反応は、(以後より詳細に説明するように)そのセルを製造するのに使用される方法に応じて、電池セルの内部又はセルの外部で行うことができる。
前記フルオロスルフィナートアニオンを作るために種々のフッ化物が適している。これらには、CsF,RbF,SrF,BaF等のアルカリ又はアルカリ土類金属が含まれる。金属フッ化物、特に、MnF等の小さなカチオン(遷移金属の場合)を含む遷移金属フッ化物、を使用することができる。既に説明したように、LiFとCaFは、追加の工程無しでは、SOと結合してスルフィナートを形成せず、自発的にゲル形成ももたらさない。但し、それらは、もしもゲル形成を促進するために追加の工程、特に、より大きなカチオンの触媒作用のために十分な量の添加、および/又は、物理的エネルギー(例えば、撹拌又は超音波の適用)を長時間加えること、を行う場合には、使用可能である。個々のフッ化物がどの程度適切なものであるかは、実験によって決めることができ、そこで、フルオロスルフィナートアニオンを形成するために使用される塩に関して下記の特性が重要である。
− 金属フッ化物はSO(その純粋な形態又は電解質から)と反応する必要がある。
− フッ化物のカチオンは、セル機能、特に、セル内に起こる電気化学反応、を損なうものであってはならない。
既に述べたように、前記ネットワーク様ゲル構造を形成するための、前に(II)及び(III)と命名した機構についてはまだ完全に検証されていない。しかしながら、ゲル中においてSOがゲル形成構造に属するものであると推測される。例えば、図6に図示の構造に基づき、元の量のSOの一部が、フルオロスルフィナート中に結合される。その他の部分はまだSO分子の形態で存在しているが、それはその構造内において移動不能に固定されている(この図示のケースでは、錯体間のSO架橋として)。それにも関わらず、ゲル中において、SOは、まだ、(SO系電解質の上述の定義の意味では)導電性塩のイオン (少なくともその一部) の移動性を確保している。これは、このSOによって、導電性塩が電解質中に溶離することを可能にする溶媒和エネルギーが提供されるからである。この意味において、SOは、それがゲル中において主として結合および/又は固定状態で存在しているにも関わらず、導電性塩のための溶媒として作用する。
本発明によるゲル様電解質は、下記の多くの際立った優れた特徴を有する。
− その電気特性は、まだゲルに変換されていない二酸化硫黄系電解質のそれに等しい。例えば、LiAlCl 1.4SOの組成を含む電解質溶液は、室温で50mScm−1の導電性を有するが、これはゲルが形成されても変わらない。
− 前記組成を有する電解質溶液の蒸気圧は、20℃で約0.110Paである。それからゲルが形成されると、この蒸気圧は更に低下する。
− SOから前記フルオロスルフィナートを作り出すための前記反応は、電解質溶液中のSOの濃度を低減する作用を有する。これによってセルの安全性が改善されるが、未結合SOの濃度の低下(これは安全のためには有利である)によって電気特性は損なわれない。
− 前記ゲルはチキソトロピック特性を有する。つまり、それは撹拌されると再び流動可能となる。これは、電池セルの製造中の処理のために有利である。
− 本発明による電解質中の二酸化硫黄の大半は結合および/又は固定状態で存在するので、活性金属のイオンの輸送と共に輸送されるSOの輸送は非常に少ない。その結果、その内部で輸送されるイオンの流れによるセル中の二酸化硫黄濃度勾配の形成が無い。その代わりに、結合/固定されたSOは、セル中に均一に分布された状態に留まる。
− 過充電反応が減少することが観察された。これは、より高い電位においては、前記ゲル形成アニオン又はこのゲル形成アニオンを含む錯体が、正極の表面に吸収されることによる。過充電反応は、導電性塩のアニオンの不均一な電気化学的酸化であり、それは、電極上において利用可能な吸収空間が、ゲル形成アニオンによって占有されることによって減少する。ゲル形成アニオンは、過充電反応に関しては不活性である。
− 過充電反応の減少によって、より高いセル電圧が可能となる。例えば、最高5ボルトの電圧のセルを作るのに適した電極材料が入手可能である。しかしながら、これまで、そのような高電圧で安定的な電解質が無かったためにそれをフルに利用することは不可能であった。
前記ゲルの特性は、SOと、導電性塩と、ゲル形成アニオンとの量を、互いに対して相対的に変化させることによって制御された状態で変えることができる。もしもゲル形成アニオンの量を増大させるならば、その結果得られるゲルは変形に対するより大きな抵抗を持つものとなる。十分に高い濃度によって固体に類似の特性を有する電解質が得られる。
本発明によるゲル状電解質を有する電池セルを製造するために、そのセルは、電解質で満たされなければならず、それは多くの場合に微小孔性構造を有するものとなる電極との密接状態を提供しなければならない。これらの要件を満たすには後述するように様々な方法が可能である。
1.フッ化物をセルに導入することによるin-situ製造
フッ化物を適当な溶媒(例えば、水又はアセトニトリル)に溶解させ、その溶液をセルに導入し、その後、溶媒を蒸発させる。
セルを二酸化硫黄ガスで満たしてフルオロスルフィナートを形成する(反応式(I))。過剰SOは逃がす。
セルを電解質溶液で満たす。使用されるフッ化物によっては、ゲルは自発的には形成されない。ゲル形成を促進するために追加の手段が必要とされるかもしれない。特に、この目的のために、塩が使用され、そのカチオンが、上述した反応式(Ia)及び(IIa)を参照して例示目的で説明したように、添加されたフッ化物のカチオンと交換される。反応式(II)による固体LiClが作り出されることを抑制するためには、予め塩化アルミニウム(AlCl)を多くしておいた電解質溶液を使用すると有利である。
2.予め準備しておいたフルオロスルフィナートの導入
フルオロスルフィナートを適当な溶媒に溶解させる。この点に関して、有機(非プロトン性)溶媒が使用されるべきである。その溶液をセルに導入し、その後、溶媒を蒸発させる。
次に、前記方法1のプロセスと同様、セルに、通常の電解質溶液又は予め塩化アルミニウムを多くしておいた電解質溶液で満たし、時間をかけてゲル形成を起こらせる。
3.予め準備しておいたフルオロスルフィナート錯体の導入
フルオロスルフィナート錯体を適当な溶媒に溶解させる、その溶液をセルに導入し、溶媒をそこから蒸発させる。
セルに前記方法1又は2で記載したものと類似のプロセスで電解質溶液を満たした後、ゲル形成が自発的に起こる。
4.セルの直接充填
ゲルはチキソトロピック性であるため、物理的な力、例えば、撹拌、しんとう等を加えることによって、或いは、超音波手段によって、それを液化し、ゲルをその液体状態でセルに導入することができる。
上述した種々の反応に関与する出発成分は以下のように調製することができる。
a) フルオロスルフィナート
フルオロスルフィナートは、対応のフッ化物を二酸化硫黄と反応させることによって形成される。この目的のために、その反応物は、例えば、不活性ガス雰囲気中で混合され、その後、撹拌される。通常、2〜3時間から数日間かかる反応時間の後、使用したフッ化物及び反応条件によっては、未変換SOを、蒸発によって除去し、これによって得られた生成物を使用することができる。
フルオロスルフィナートを作り出す方法として多くの方法が知られており、これらの方法においてSOが種々の形態と凝集状態で使用される。前記方法はその一例に過ぎず、これは既に1955年に下記の文献に記載されている。
F. Seel, L. Riehl“Ueber Florsulfinate”, Z. Anorg. Allgerm. Chem. 292, 293 (1955)
b) フルオロスルフィナート錯体
フルオロスルフィナートは以下と混合される。
(i)SO系電解質、好ましくは、AlCl添加物が添加されたもの、或いは、
(ii) 液体SO、好ましくはAlCl3添加物が添加されたもの。
反応は自発的に起こる。過剰SOは蒸発除去され、その結果得られた生成物が使用可能である。(i)の場合、導電性塩が液体SOで希釈され、過剰SOが除去された後に生成物が残る。(ii)の場合は、過剰SOが蒸発除去されてそのまま使用可能な生成物が得られる。
以下、前記ゲル電解質とこれから作られる電池セルとの有利な特性について、図1〜5に示されている実験結果を参照しながら説明する。
過充電反応に関する前記ゲル電解質の特性を調べるために、リチウムコバルト酸化物電極の単位面積当たりの電流(電流密度)を種々の電位について測定した。図1は、液体電解質LE(三角形の測定点)とゲル電解質GE(四角形の測定点)とをそれぞれ使用した場合における、ボルト単位での電極電位の関数としてのmA/cm単位での電流密度を示している。
図は、液体電極が使用された場合は、電流密度が、約4.2ボルトを超えたところで、電流が過充電反応によって消費され、熱に変換されることから、急激に上昇する、ということをはっきりと図示している。これに対して、本発明によるゲル電解質が使用された場合は、過充電反応が大幅に抑制され、電流は低い状態に留まり、不可逆的に消費されるエネルギーの量は小さい。
ここに記載される本発明によるセルの特性は、個々のケースの要件に応じてゲル形成アニオンの量を変化させることによって調整することができる。もしもある用途のためには過充電反応が有利であるならば、電解質を調製するために比較的少量のフルオロスルフィナートを使用する。他方、もしもセル電圧が可能な限り高いことが必要ならば、例えば、充電作業が注意深く制御されるために過充電反応は必要でないならば、高濃度のフルオロスルフィナートが有利である。
図2は、リチウムコバルト酸化物電極の放電容量を、充放電サイクルの回数として調べた実験の結果を図示している。この目的のために、サイクリック・ボルタンメトリーを、三電極システム(作用電極:リチウムコバルト酸化物、対電極:リチウム、参照電極:リチウム)で測定した。これらの電極は、ガラス電気セル中に配置され、各電解質溶液を調べた。サイクリック・ボルタンメトリーの電位範囲は、3.5ボルト〜4.5ボルトであり、これを0.2mV/sの率で変化させた。
図2は、放電容量が、この方法において、理論的容量のパーセンテージCとして、そして、リチウムコバルト酸化物電極の充放電の回数Nの関数として、得られることを示している。同様に、液体電解質溶液LE(○)とゲル電解質溶液GE(□)とで比較され、その後者は、フッ化リチウムの添加とゲル形成を促進するための他の処理によって調製される。ゲル電解質を使用したセルの放電容量は、液体電解質を使用したものに比べて、より高く、サイクルプログラムの間よりコンスタントであることが明らかである。これは、ゲル電解質が使用された場合、実際の充電の影響を受けることなく、過充電反応に消費されるエネルギーが少ないという事実に帰することができる。
図3も、上述したサイクリック・ボルタンメトリーから得られた測定結果を図示している。この図は、サイクル数Nの関数としての、液体電解質LE(○)とゲル電解質GE(□)の、ボルト単位での正極の充電ピークのピーク位置PPを示している。ピークがより高い電位へとシフトしていることは、正極上のカバー層によって起こる抵抗の増大を示すものである。この結果は、ゲル電解質の場合の方が液体電解質の場合よりもそのようなシフトが遥かに少ないことを示している。これは、ゲルが使用された場合、前記カバー層の形成のために必要な過充電生成物の形成量が少ないという事実に帰することができる。
図4及び5は、図2及び3と同様であるが、フッ化マンガン(MnF)を使用してゲル電解質を調製した場合の実験結果を図示している。ここに図示されている結果は、図2及び3から導かれる知見を確認するものであり、ゲル電解質を使用することの有利な結果を示すものである。

Claims (12)

  1. 二酸化硫黄と導電性塩とを含む電気化学電池セル用の電解質であって、
    フルオロスルフィナートと、前記導電性塩から形成されるルイス酸との間のルイス塩基/ルイス酸反応を含む反応によって形成されたゲルであることを特徴とする電解質。
  2. 金属ハロゲン化物MX(Mは周期律表の第3主族の金属であり、Xはフッ素、塩素、臭素、及びヨウ素のハロゲンのうちの1つである。)を含むことを特徴とする請求項1に記載の電解質。
  3. 前記ゲルは前記導電性塩とSOとの溶媒和物を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電解質。
  4. 前記電解質中の前記導電性塩の量に対するSOの量は、導電性塩1モルに対し、SOが少なくとも0.1モルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電解質。
  5. 前記導電性塩は、アルカリ金属の、アルミン酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、ヒ酸塩、没食子酸塩を含む群から選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電解質。
  6. 正極と、負極と、請求項1〜5のいずれかに記載の電解質とを含むことを特徴とする電気化学電池セル。
  7. 前記正極の活物質が、金属化合物を含むことを特徴とする請求項6に記載の電気化学電池セル。
  8. 前記正極の活物質は、遷移金属の酸化物を含有することを特徴とする請求項7に記載の電気化学電池セル。
  9. 前記正極の活物質は、層間化合物を含有することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の電気化学電池セル。
  10. 充電中に、電極反応によって負極に活性金属が形成される電気化学電池セルであって、
    前記活性金属がアルカリ金属、アルカリ土類金属、及び周期律表の第2亜族の金属からなる群から選択されることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の電気化学電池セル。
  11. 請求項6〜10のいずれかに記載の電池セルを製造する方法であって、フルオロスルフィナートとルイス酸との間のルイス塩基/ルイス酸反応を含む形成反応によって、前記ゲルを前記セル内部に形成させることを特徴とする方法。
  12. 請求項6〜10のいずれかに記載の電池セルを製造する方法であって、前記ゲルを、前記セルの外部で形成させ、機械的な力の付与によって液体状態に変換させ、液体として前記セルに導入することを特徴とする方法。
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