JP5582799B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、送風用のファンを三相交流モータによりベルトおよびプーリを介してベルト駆動する空気調和機に関するものである。
工場や各種施設、店舗等の温調に用いられる空気調和機として、空気調和機の吹出し口にダクトを接続し、該ダクトを介して温調風を被空調エリアに送風するようにした設備用空気調和機と称されているものがある。一般的な空気調和機においては、室内空気を吸い込み、熱交換により温調された空気を室内に吹出すための送風用ファンをモータでダイレクトに駆動している。これに対して、設備用空気調和機においては、送風用ファンの回転軸に設けられたプーリと駆動用モータとの間をファンベルトで連結し、モータの駆動力をファンベルトおよびプーリを介してファンに伝達するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
その理由は、設備用空気調和機では、設置する場所および環境等により要求される風量と静圧が変動するためである。つまり、設備用空気調和機は、設置する場所により接続されるダクトの長さが異なり、それに伴いダクトにおける圧損が変化する。このため、ダクトにおける圧損の変化に対応して、例えば圧損が大きな場合には送り出す温調風の静圧を増大させる必要がある。また、設備用空気調和機は、設置する場所の環境により要求される温調風の流量が変わるため、ファン回転数を変化させて温調風の流量を確保する必要がある。設備用空気調和機では、これらの要求に対してファンをベルト駆動方式とし、プーリの径(プーリ比)を変えることにより対応している。
ベルト駆動方式とした設備用空気調和機においては、ファンを駆動する三相交流モータを保護するため、一般に過電流継電器(OCR)を設け、過電流を保護するようにしているが、このようなOCRによる保護では、電流値が小さくなるような異常を検知することが困難であり、ファンベルトの摩耗、伸びによる滑りや切断は検知できない。また、三相交流モータでは、負荷が変わっても回転数が略一定のため、回転数を検出して保護制御することも困難である。
一方、ファンベルトが切れると、ファンが停止し、モータが回転していても、いずれ低圧異常等により冷媒回路保護機能が働き空気調和機の運転は停止されるが、切れたベルトにより周辺の機器類が損傷されることがある。このため、例えば5000時間等、一定の運転時間毎に定期的にベルトの点検・メンテナンスを行うことを奨励しているが、手間がかかるため、運転時間を把握したとしても、ユーザが必ずベルトを交換するとは限らないという問題があった。また、定期的にベルトを交換したとしても、それが使用限界寿命に達しているとは限らず、同じベルトでも使用状況や環境等により限界寿命が異なり、なるべく限界寿命近くまで使用することが好ましいが、その判別は困難であった。
そこで、ベルトの使用時間を積算し、使用時間の積算値が予め規定された規定値に到達したときに、ベルトの交換が必要なことを示す情報を外部に出力するベルト寿命管理制御部を設け、警報してもメンテナンスがされない場合には、強制的に運転を停止し、メンテナンスを促すようにしたものが特許文献2に提示されている。また、三相交流モータでファンを直結駆動している空気調和機において、通風抵抗の増大等による風量の減少をモータの電源回路に設けられている電流値検出手段により電流値の上昇として検知し、通風抵抗を除去するようにしたものが特許文献3に提示されている。
特開2006−10177号公報 特開2009−204194号公報 特開2003−269772号公報
しかしながら、特許文献2のものは、基本的に運転時間の積算値に基づいてベルトの交換が必要か否かを判断しているため、それ以前にベルトが異常摩耗したり、伸びたりして切断するような事態には対応できないという課題がある。また、特許文献3に示されるように、三相交流モータに対する負荷電流を電流値検出手段で検知し、その電流値に基づいて異常の有無を判定することは可能であるが、ファンをベルト駆動する設備用空気調和機のように、設置する場所や使用環境等に応じてプーリ比を変え、風量を調整するようにしているものでは、電流値検出手段で検出した電流値を一律の設定値と比較しても、的確に異常を判定することは困難であり、そのまま適用することはできなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、送風用のファンを三相交流モータでベルト、プーリを介して駆動する空気調和機において、プーリ比が変更されてもベルトの滑り・切断を運転時間に関係なく的確に検知することができる空気調和機を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の空気調和機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる空気調和機は、送風用のファンを三相交流モータによりベルトおよびプーリを介してベルト駆動している空気調和機において、前記三相交流モータに対する電源回路に設けられている電流値検出手段と、前記空気調和機据付け後の試運転時に、前記電流値検出手段により検出された電流値を記憶する記憶手段と、前記試運転後の通常運転時に、前記電流値検出手段により検出された電流値と、前記記憶手段に記憶されている記憶値とを比較して前記ベルトの滑りおよびベルト切れを検知するベルト滑り・切れ検知手段とを備え、前記ベルト滑り・切れ検知手段は、予め設定されているベルト張力とモータ電流との特性から、前記記憶手段に記憶されている記憶値に対して前記電流値検出手段により検出した電流値が設定値まで低下したことを以って、前記ベルトの滑りおよびベルト切れが検知可能とされていることを特徴とする。
本発明によれば、三相交流モータに対する電流値検出手段と、空気調和機据付け後の試運転時に、電流値検出手段により検出された電流値を記憶する記憶手段と、試運転後の通常運転時に、電流値検出手段により検出された電流値と、記憶手段に記憶されている記憶値とを比較してベルトの滑りおよびベルト切れを検知するベルト滑り・切れ検知手段とを備え、前記ベルト滑り・切れ検知手段が、予め設定されているベルト張力とモータ電流との特性から、記憶手段に記憶されている記憶値に対して電流値検出手段により検出した電流値が設定値まで低下したことを以って、ベルトの滑りおよびベルト切れが検知可能とされているため、試運転時に、正常な状態で運転されたときの電流値を記憶手段に記憶しておき、通常運転時に入ってから、ベルトの磨耗、伸びによる滑りやベルト切れ等により電流値が小さくなるような異常が発生した場合、そのときの電流値を電流値検出手段により検出し、予め設定されているベルト張力とモータ電流との特性から、電流値検出手段で検出した電流値が記憶手段に記憶されている記憶値に対して設定値以下まで低下したことを以って、ベルト滑り・切れ検知手段によりベルトの滑りまたはベルト切れを検知することができる。つまり、運転中にベルトが摩耗あるいは伸びることによって三相交流モータに対する電流値が低下し、それが試運転時に設定されたベルト張力100%の電流値(記憶値)に対して、例えばベルト張力が60%に相当する電流値まで低下したことが検知されると、ベルトの摩耗、伸びによる滑りを警告することができ、また、ベルト張力がベルト切れに相当する電流値まで低下したことが検知されると、ベルト切れを警告することができる。従って、過電流だけでなく、ベルトの異常磨耗、伸びによる滑りやベルト切れを検知し、そのベルトの摩耗や伸びから比較的高精度にベルトの寿命を判定してベルトの交換を促すことができ、事前のベルト交換によりベルト切れに至る事態を回避することができるとともに、ベルトを使用限界寿命近くまで使用することが可能となる。また、ベルトが切れた場合でも、それを検知してファンを駆動する三相交流モータおよび空気調和機を冷媒回路側保護機能が動作する前に停止することができる。更に、設置する場所および使用環境により運転点が変わる空気調和機においても、試運転時にセットした電流値に基づいて、ベルトの磨耗、伸びによる滑りやベルト切れを検知することができ、プーリ比が異なる個々の空気調和機において、的確にベルトの滑りや切れを検知することが可能となる。
さらに、本発明の空気調和機は、上記の空気調和機において、前記ベルト滑り・切れ検知手段により前記ベルトの滑りおよびベルト切れが検知されたとき、それを警告表示する警報手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、ベルト滑り・切れ検知手段によりベルトの滑りおよびベルト切れが検知されたとき、それを警告表示する警報手段を備えているため、警報手段による警告表示によって、ベルトの磨耗、伸び等をベルト切れに至る前に前もって把握することが可能となるとともに、ベルト切れが発生して空気調和機の機能が停止した場合、その停止原因がベルト切れであることを簡単に認識することが可能となる。従って、メンテナンス時期の適切化とメンテナンスの容易化を図り、空気調和機を安全にかつ安定的に運転することができる。
さらに、本発明の空気調和機は、上述のいずれかの空気調和機において、前記ベルト滑り・切れ検知手段により前記ベルト切れが検知されたとき、前記三相交流モータに対する電源回路を遮断するとともに、前記空気調和機の運転を停止するエアコン制御部を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、ベルト滑り・切れ検知手段によりベルト切れが検知されたとき、三相交流モータに対する電源回路を遮断するとともに、空気調和機の運転を停止するエアコン制御部を備えているため、ベルト切れが発生したとき、それをベルト滑り・切れ検知手段で検知し、エアコン制御部を介して三相交流モータの電源回路を遮断することにより三相交流モータを停止するとともに、空気調和機を停止することができる。従って、ベルト切れしても三相交流モータが回転し続ける事態を回避することができるとともに、空気調和機を冷媒回路保護機能が動作する前に停止することが可能となり、保護機能を強化することができる。
本発明によると、試運転時に、正常な状態で運転されたときの電流値を記憶手段に記憶しておき、通常運転時に入ってから、ベルトの磨耗、伸びによる滑りやベルト切れ等により電流値が小さくなるような異常が発生した場合、そのときの電流値を電流値検出手段により検出し、予め設定されているベルト張力とモータ電流との特性から、電流値検出手段で検出した電流値が記憶手段に記憶されている記憶値に対して設定値以下まで低下したことを以って、ベルト滑り・切れ検知手段によりベルトの滑りまたはベルト切れを検知することができるため、過電流だけでなく、ベルトの異常磨耗、伸びによる滑りやベルト切れを検知し、そのベルトの摩耗や伸びから比較的高精度にベルトの寿命を判定してベルトの交換を促すことができ、事前のベルト交換によりベルト切れに至る事態を回避することができるとともに、ベルトを使用限界寿命近くまで使用することが可能となる。また、ベルトが切れた場合でも、それを検知してファンを駆動する三相交流モータおよび空気調和機を冷媒回路側の保護機能が動作する前に停止することができる。更に、設置する場所および使用環境により運転点が変わる設備用の空気調和機においても、試運転時にセットした電流値に基づいて、ベルトの磨耗、伸びによる滑りやベルト切れを検知することができ、プーリ比が異なる個々の空気調和機において、的確にベルトの滑りや切れを検知することができる。
本発明の一実施形態に係る空気調和機の外観斜視図である。 図1に示す空気調和機の前面および右側面パネルを取り外した内部構造を示す斜視図である。 図1に示す空気調和機に組み込まれる送風用ファンとそれを駆動するファンモータの組み立て図である。 図3に示すファンモータに対する電気系統図である。 ファンモータへの電流値を検出し、該モータからファンに動力を伝達するベルトの滑り、切れを検知するための制御フローチャートである。 ベルトの滑り、切れの検知に用いるベルト張力とモータ電流値との特性図である。 三相交流モータの特性曲線図である。
以下に、本発明にかかる一実施形態について、図1ないし図7を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る設備用空気調和機の外観斜視図が示され、図2には、その内部構造を示す斜視図が示され、図3には、その送風用ファンとファンモータの組み立て図が示されている。
送風用ファンを三相交流モータによりベルトおよびプーリを介してベルト駆動するように構成されている設備用空気調和機(空気調和機)1は、縦に長い直方体形状とされたキャビネット2を備えており、その前面には、室内空気を吸込むスリット状の空気吸込み口3が設けられ、上面には、被空調エリアに温調風を送るダクト(図示省略)が接続可能とされた吹出し口4が設けられている。なお、空気吸込み口3は、キャビネット2の後面に設けられる場合もある。
キャビネット2の内部には、上下方向の中央部位に室内熱交換器5が後方下向きに傾斜配設されており、空気吸込み口3から吸込まれた室内空気が下方から上方に向け流通可能とされている。この室内熱交換器5の下方部位には、ドレンパン6が配設され、冷房時に室内熱交換器5から流下するドレン水を受け止め、ドレンホースを介して外部に排出できるように構成されている。また、ドレンパン6の下方空間には、コントロールボックス7が収納されている。
室内熱交換器5の上方部位には、吹出し口4が設けられているキャビネット2の天板2Aの内面に、送風用ファン8およびファンモータ9が懸垂状態で設置されている。送風用ファン8は、渦巻き形状のファンケーシング8Aの内部に羽根車8Bが回転自在に支持されているシロッコファンによって構成されており、ファンケーシング8Aを介して天板2Aに固定設置されている。この送風用ファン8は、2個の吹出し口4に対応するように2台並設されており、2台の送風用ファン8を貫通する1本の回転軸10により駆動可能とされている。
また、ファンモータ9は、三相交流モータとされており、この三相交流モータ(ファンモータ)9は、モータブラケット11を介して天板2Aに設置されている。三相交流モータ9のモータ軸および回転軸10の軸端には、それぞれプーリ12,13が設けられ、該一対のプーリ12,13間にベルト14が架けられることにより、送風用ファン8が三相交流モータ9によりベルト駆動されるように構成されている。
モータブラケット11は、天板2A側に固定される固定ブラケット11Aと、該固定ブラケット11Aに一端側が回動可能に結合された回動ブラケット11Bとから構成されており、三相交流モータ9は、回動ブラケット11B側に固定設置されている。回動ブラケット11Bは、他端側が固定ブラケット11Aに設けられている2本のテンションボルト11Cの他端側に調整ナット11Dを介して連結されており、固定ブラケット11Aに対する取り付け角度をテンションボルト11Cおよび調整ナット11Dで可変することによって、ベルト14の張力が調整可能に構成されている。
三相交流モータ9には、図4に示されるように、三相交流電源15から後述するリレー16の電磁開閉器16Aを介して給電されるようになっている。この電源回路には、三相交流モータ9に対して供給される電流値を検出するCTセンサ(Current Transformer)等の電流値検出手段17が設けられており、該電流値検出手段17の検出値は、CT基板18に入力されるようになっている。
CT基板18には、設置する場所および環境等に合わせて送風用ファン8の風量や静圧が調整される設備用空気調和機1を据付け後の試運転時において、電流値検出手段17により検出された電流値を記憶する記憶手段19と、該試運転後の通常運転時において、電流値検出手段17により検出された電流値と、記憶手段19の記憶値とを比較し、ベルト14の滑りおよびベルト14の切断を検知するベルト滑り・切れ検知手段20とが設けられている。このベルト滑り・切れ検知手段20には、図6に示されるようなベルト張力/モータ電流特性が設定されており、この特性から記憶手段19に記憶されている記憶値に対し、電流値検出手段17で検出された電流値が設定値まで低下したことを以って、ベルト14の滑りおよびベルト切れが検知されるようになっている。
CT基板18は、ベルト滑り・切れ検知手段20がベルト14の滑りおよびベルト切れを検知したとき、その検知信号をエアコン制御基板(エアコン制御部)21に出力するように構成されている。また、エアコン制御基板(エアコン制御部)21は、CT基板18から入力される信号に基づいて、空気調和機1の運転・停止およびリレー16の電磁開閉器16Aを介して三相交流モータ9の運転・停止を制御するとともに、警報手段22に対してベルト14の滑り、切れ等を警告表示する機能を担っている。
上記CT基板18およびエアコン制御基板(エアコン制御部)21の機能を、図5に示されるフローチャートに基づいて、更に詳しく説明する。
設備用空気調和機1は、現地において、据付け位置の場所および環境等に合せ、送風用ファン8により適切な風量、静圧等が得られるように、プーリ12,13が所定のプーリ比とされた状態で設置される(ステップS1)。空気調和機1の据付けが完了すると、プーリ12,13に架けられたベルト14の張力が、2本のテンションボルト11Cおよび調整ナット11Dによって所定の張力に調整される(ステップS2)。
この状態で送風用ファン8が、三相交流モータ9によりプーリ12,13およびベルト14を介して駆動され、試運転される(ステップS3)。送風用ファン8の運転開始から所定時間(例えば、10秒)が経過し、運転が安定したところで、三相交流モータ9に対する電流値Aが電流値検出手段17によって検出され、記憶手段19に記憶される(ステップS4)。この電流値Aは、図6に示されるように、試運転前のステップS2において、予め調整されたベルト14の張力をベルト張力100%としたときの電流値となる。
本実施形態は、上記の如く、ベルト張力100%としたときの電流値Aを記憶しておくことにより、通常運転の経過に伴うベルト14の摩耗、伸びによる張力の低下割合を電流値にて検知し、ベルト14の滑り、切れを判定しようとするものである。三相交流モータ9は、図7に示されるように、負荷変動に対して一次電流(A)が漸次増減する特性曲線を有している。この特性を利用することによって、ベルト14の摩耗あるいは伸びによる滑りおよび切断を、ベルト張力の低下、すなわち負荷の低下としてモータ電流から検知することができる。
図5中のステップS5において、空気調和機1が通常運転を開始すると、ステップS6では、所定時間(例えば、10秒)経過後から、三相交流モータ(ファンモータ)9の電流値が電流値検出手段(CTセンサ)17により検知開始される。そして、ステップS7では、ベルト滑り・切れ検知手段20により電流値検出手段17の検出値が、連続5秒間以上設定値B以下か否かが監視される。この設定値Bは、図6に示されるように、ベルト張力100%に対して、ベルト張力が60%に低下した場合を目安に、それを滑り警告を出す設定値としたときの電流値に相当する値である。
ステップS7での判定結果が「NO」の場合、ステップS8に移行し、そのまま運転を継続してステップS6に戻り、「YES」の場合は、ステップS9に移行される。ステップS9では、電流値検出手段17による検出値が、連続5秒間以上設定値C以下か否かが監視される。この設定値Cは、図6に示されるように、ベルト張力100%に対して、ベルト張力が20%以下に低下した場合を目安に、それをベルト切れと判定するための設定値としたときの電流値に相当する値である。
ステップS9で「NO」と判定された場合、ベルト14の張力が据付け時のベルト張力100%に対して、60%に低下する程度までベルト14が摩耗または伸びており、滑りが発生していると判定し、その判定結果をエアコン制御基板(エアコン制御部)21に出力してステップS10に移行する。エアコン制御基板(エアコン制御部)21は、警報手段22を介してベルト22の滑り情報を警告表示し、ベルト14の点検・メンテナンスを促した後、ステップS8を経て運転を継続し、ステップS6に戻るようになっている。
ステップS9で「YES」と判定された場合、ベルト切れと判定し、それをエアコン制御基板(エアコン制御部)21に出力してステップS11に移行する。エアコン制御基板(エアコン制御部)21は、ベルト切れ信号の入力により、警報手段22を介してベルト14の切断情報を警告表示するとともに、空気調和機1および送風用ファン8を停止状態に制御する。なお、送風用ファン8は、リレー16によりその電磁開閉器16Aが開とされることによって停止状態とされることとなる。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
設備用空気調和機1は、据付け位置の場所および環境等に合せ、送風用ファン8により適切な風量、静圧が得られるようにプーリ12,13のプーリ比が設定されている。この送風用ファン8は、該プーリ12,13およびベルト14を介して三相交流モータ9によりベルト駆動され、室内空気を吸込み、室内熱交換器5で温調した後、その温調風を吹出し口4に接続されているダクトを介して被空調エリアに送風し、吹出すことによって該被空調エリアの空調に供している。
送風用ファン8をベルト駆動する三相交流モータ9の電源回路には、その電流値を検出する電流値検出手段(CTセンサ)17が設けられており、通常の運転中、その検出値がCT基板18に入力されている。CT基板18に設けられている記憶手段19には、空気調和機1の据付け後の試運転時に、正常な状態で運転されたときの電流値Aが記憶されており、この記憶値Aと電流値検出手段17により検出された検出値とがベルト滑り・切れ検知手段20において比較されるようになっている。なお、記憶手段19に記憶されている電流値Aは、試運転前に張力調整されたベルト14の張力を100%としたときの電流値である。
通常運転の経過により、ベルト14に摩耗あるいは伸びが生じると、ベルト14の張力が漸次低下し、それに伴い三相交流モータ9の負荷も低下する。三相交流モータ9は、図7に示されるように、負荷の低下に伴って一次電流(A)が漸次低下する特性を有しているため、ベルト張力の低下によりモータ電流が漸次低下されることになる。従って、このベルト張力/モータ電流特性に基づいて、電流値検出手段17により検出された電流値からベルト14の張力を判定し、ベルト14の滑り状態や切断を検知することができる。
ここでは、図6に示されるように、試運転時のベルト張力を100%とし、その時のモータ電流値をAとしたとき、電流値検出手段17により検出された電流値が設定値Bまで低下したことを以って、試運転時のベルト張力100%に対してベルト張力が60%まで低下していることを検知し、また、電流値が設定値Cまで低下したことを以って、試運転時のベルト張力100%に対してベルト張力が20%まで低下していることを検知するようにしている。
本実施形態では、ベルト張力の60%までの低下を滑り警告設定値と定めており、ベルト滑り・切れ検知手段20がモータ電流の設定値Bまでの低下を検知したとき、エアコン制御基板(エアコン制御部)21に警告信号を出力する。これにより、警報手段22にベルト14の滑り情報が警告表示され、ベルト14の点検・メンテナンスが促されることとなる。また、ベルト張力の20%以下までの低下をベルト切れと設定しており、ベルト滑り・切れ検知手段20がモータ電流の設定値C以下までの低下を検知したとき、エアコン制御基板(エアコン制御部)21にベルト切れ信号を出力する。これにより、警報手段22にベルト14の切断情報が表示されるとともに、空気調和機1および送風用ファン8が停止状態とされる。
従って、本実施形態によれば、過電流だけでなく、ベルト14の異常磨耗、伸びによる滑りやベルト14の切断を検知することが可能となり、事前のベルト交換によりベルト切れに至る事態を回避することができるとともに、ベルト14が切れた場合でも、それを検知して送風用ファン8を駆動する三相交流モータ9および空気調和機1を冷媒回路側保護機能が動作する前に停止することができる。
また、設置する場所および使用環境により運転点が変わる設備用の空気調和機1においても、試運転時にセットした電流値Aに基づいて、ベルト14の磨耗、伸びによる滑りやベルト14の切断を検知することができ、プーリ比が異なる個々の設備用空気調和機1において、的確にベルト14の滑りや切れを検知することが可能となる。
また、運転中にベルト14の摩耗、伸びにより三相交流モータ9に対する電流値が低下し、それが試運転時に設定されたベルト張力100%の電流値Aに対して具体的に、例えばベルト張力が60%に相当する電流値Bまで低下したことが検知されると、ベルト14の摩耗、伸びによる滑りを警告することができ、また、ベルト張力がベルト切れに相当する電流値Cまで低下したことが検知されると、ベルト切れを警告することができる。このため、ベルト14の摩耗や伸び情報から比較的高精度に数値化してベルト14の寿命を判定し、ベルトの交換を促すことができる。従って、ベルト14を使用限界寿命近くまで使用することが可能となる。
また、ベルト14の磨耗、伸び等をベルト切れに至る前に前もって把握することが可能となるとともに、ベルト切れが発生して空気調和機1の機能が停止した場合、その停止原因がベルト切れであることを簡単に認識することが可能となる。このため、メンテナンス時期の適切化とメンテナンスの容易化を図り、設備用空気調和機1を安全にかつ安定的に運転することができる。
さらに、ベルト切れが発生したとき、それをベルト滑り・切れ検知手段20によって検知し、エアコン制御基板(エアコン制御部)21を介して三相交流モータ9の電源回路を遮断することにより三相交流モータ9の運転を停止することができるとともに、空気調和機1の運転を停止することができる。このため、ベルト切れしても三相交流モータ9が回転し続ける事態を回避することができるとともに、空気調和機1を冷媒回路側保護機能が動作する前に停止することができ、空気調和機1の保護機能を強化することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態においては、記憶手段19およびベルト滑り・切れ検知手段20が設けられているCT基板18をエアコン制御基板21と別に設けているが、CT基板18の機能をエアコン制御基板21に一体に組み込んだ構成としてもよいことはもちろんである。
また、上記実施形態では、記憶手段19に対して、試運転時にベルト張力100%に相当する電流値Aを自動的に記憶する例について説明したが、この電流値Aは、手動操作によって記憶させるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、ベルト張力の60%までの低下を滑り警告設定値としているが、この値は任意の値に設定することができる。また、この設定値は必ずしも1点である必要はなく、例えば10%程度毎に段階的に複数点設定し、小刻みにベルト14の滑り状態、すなわちベルト14の摩耗、伸び状態を表示するようにしてもよい。
1 設備用空気調和機(空気調和機)
8 送風用ファン
9 ファンモータ(三相交流モータ)
12,13 プーリ
14 ベルト
16 リレー
16A リレーの電磁開閉器
17 電流値検出手段(CTセンサ)
18 CT基板
19 記憶手段
20 ベルト滑り・切れ検知手段
21 エアコン制御基板(エアコン制御部)
22 警報手段

Claims (3)

  1. 送風用のファンを三相交流モータによりベルトおよびプーリを介してベルト駆動している空気調和機において、
    前記三相交流モータに対する電源回路に設けられている電流値検出手段と、
    前記空気調和機据付け後の試運転時に、前記電流値検出手段により検出された電流値を記憶する記憶手段と、
    前記試運転後の通常運転時に、前記電流値検出手段により検出された電流値と、前記記憶手段に記憶されている記憶値とを比較して前記ベルトの滑りおよびベルト切れを検知するベルト滑り・切れ検知手段とを備え、
    前記ベルト滑り・切れ検知手段は、予め設定されているベルト張力とモータ電流との特性から、前記記憶手段に記憶されている記憶値に対して前記電流値検出手段により検出した電流値が設定値まで低下したことを以って、前記ベルトの滑りおよびベルト切れが検知可能とされていることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記ベルト滑り・切れ検知手段により前記ベルトの滑りおよびベルト切れが検知されたとき、それを警告表示する警報手段を備えていることを特徴とする請求項に記載の空気調和機。
  3. 前記ベルト滑り・切れ検知手段により前記ベルト切れが検知されたとき、前記三相交流モータに対する電源回路を遮断するとともに、前記空気調和機の運転を停止するエアコン制御部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。
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