JP5578794B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に適用して有用なものである。
液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば圧電素子及び圧力発生室が設けられたアクチュエーターユニットと、圧力発生室に連通してインクを吐出するノズル開口が設けられたノズルプレート及び前記圧力発生室の共通のインク室となるリザーバーが設けられた流路ユニットとを具備するものがある。
このようなインクジェット式記録ヘッドのリザーバーは、その幅を中央部に配設された液体導入口から離れるにしたがって狭くなるように構成したもの(特許文献1参照)や、リザーバーを分岐させて分岐口の方向を流れに合わせることで各分岐流路の流路抵抗を揃えるように構成したもの(特許文献2参照)が知られている。前者は、気泡の滞留しやすい領域の流速を速めて気泡の滞留を防止するように工夫したものであり、後者は各圧力発生室に対して同時にインクを充填することでリザーバー内の気泡の残りを抑制するように工夫したものである。
特開2002−292868号公報 特開2006−297897号公報
しかしながら、上述の如きリザーバーの構造では、インクジェット式記録ヘッドの長尺化には対処できない。すなわち、従来はリザーバーの中央部に配設した一個の液体導入口を介してインクをリザーバー内に導入していたが、例えば1inchを超えるような長尺のインクジェット式記録ヘッドでは、リザーバーも比例して長尺化する結果、リザーバーでの圧力損失が大きくなる。かかる圧力損失の増大の影響を除去してインクの供給性を確保するためには、液体導入口を2個以上設ける必要がある。ただ、この場合にはインクの合流領域では流れが淀んで気泡排出が困難になるという新たな問題を生起する。このように、液体供給口を複数個設けた場合のインクの淀みに起因する気泡排出性の悪化という新たな問題に対して特許文献1,2に開示する技術では対処できない。何れも一個のリザーバーに一個の液体導入口を設けた場合を前提とするものであるからである。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、複数個の液体供給口を設けた場合における液体の合流領域での淀みを発生させることなくリザーバーにおける気泡排出性の向上を図り得る液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、圧力変動によりノズル開口を介して液体を吐出するように基板に並設された圧力発生室と、前記圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段と、3個以上の液体導入口を介して前記液体を供給され、前記圧力発生室に対して前記基板の面に沿う方向複数の液体供給口を介して、併設された前記圧力発生室のそれぞれに前記液体を供給するリザーバーと、を有し、前記リザーバーは、前記各液体導入口から供給された液体の合流領域において凸状の絞り部を有し、前記絞り部は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、前記液体供給口に向かって凸状になるように、かつ、前記圧力発生室の並設方向において複数設けられ、前記絞り部の凸状の形状は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁間の幅を、前記圧力発生室の並設方向における前記液体導入口側から隣接する前記液体導入口の中間部に向かって漸減させることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
本態様によれば、3個以上の液体供給口から供給される液体の合流領域における淀みを合流領域の幅狭部分で除去し得るので、淀みに起因して滞留する気泡を良好に排出することができる。また、リザーバーを経て各圧力発生室に供給される液体の流れを各圧力発生室の長手方向に対してより平行に近い流れとすることができるので、この点でも良好な気泡の排出性を保証することができる。
さらに、絞り部を複数設けているので、流体の合流領域を複数個形成することができ、リザーバーの長手方向の寸法が長尺になった場合でも、各合流領域における流体の淀みを除去するとともに、気泡の排出も良好に行うことができるばかりでなく、凸状の頂点部分と液体導入口が、液体導入口よりも、液体供給口の側にある結果、リザーバーを経て各圧力発生室に供給される液体の流れを各圧力発生室の長手方向に対してより平行に近い流れとすることができるので、この点でも良好な気泡の排出性を保証することができる。
本発明の他の態様は、圧力変動によりノズル開口を介して液体を吐出するように基板に並設された圧力発生室と、前記圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段と、3個以上の液体導入口を介して前記液体を供給され、前記圧力発生室に対して前記基板の厚さ方向の液体供給口を介して、併設された前記圧力発生室のそれぞれに前記液体を供給するリザーバーと、を有し、前記液体供給口は、前記圧力発生室の並設方向において複数形成され、かつ、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁の間に形成され、前記リザーバーは、前記各液体導入口から供給された液体の合流領域において凸状の絞り部を有し、前記絞り部は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁のそれぞれに、かつ、前記圧力発生室の並設方向において複数設けられ、前記絞り部の凸状の形状は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁間の幅を、前記圧力発生室の並設方向における前記液体導入口側から隣接する前記液体導入口の中間部に向かって漸減させることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
本態様によれば、基板の厚さ方向の複数の液体供給口を有する場合でも、上記態様と同様の作用効果を発揮させることができる。
ここで、前記圧力発生室の並設方向に延びるリザーバー内壁はいずれも、前記液体供給口から自然消滅が可能な気泡の直径よりも大きい距離で離れているのが望ましい
発明の他の態様は、圧力変動によりノズル開口を介して液体を吐出するように基板に並設された圧力発生室と、前記圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段と、前記圧力発生室に前記液体を供給するとともに前記圧力発生室の並設方向に亘って設けられた共通の液体室を構成するよう前記基板に設けられたリザーバーとを有し、前記リザーバーは複数の液体導入口から前記液体を供給されるとともに、前記各液体導入口から供給された液体の合流領域において前記リザーバーの断面積が、前記合流領域以外の所定領域における前記リザーバーの断面積よりも小さくなるように構成したことを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
本態様によれば、複数の液体供給口から供給される液体の合流領域における淀みを合流領域の幅狭部分で除去し得るので、淀みに起因して滞留する気泡を良好に排出することができる。また、リザーバーを経て各圧力発生室に供給される液体の流れを各圧力発生室の長手方向に対してより平行に近い流れとすることができるので、この点でも良好な気泡の排出性を保証することができる。
ちなみに、長尺化のために複数のヘッドまたは、複数のリザーバーを単に並べた場合には、各ヘッドや複数のリザーバーの構造的な強度のバラツキやリザーバーの静圧のバラツキ、リザーバー間のコンプライアンスのバラツキ等に起因してクロストークが発生する。しかし、本態様であればヘッドを長尺化しても1つの共通したリザーバーを用いることが容易になるので、構造的な強度のバラツキやリザーバーの静圧のバランス、リザーバー中のコンプライアンスのバラツキを揃えることでクロストークを抑制しつつ、気泡の排出性能を十分良好なものとすることができる。
ここで、前記リザーバーは、前記基板の面に沿う方向に液体供給口を介して前記圧力発生室に前記液体を供給するように構成するとともに、前記合流領域において前記液体供給口に対向するリザーバー内壁が、前記液体供給口に向かって凸状になるように構成することができる。この場合には、基板の面方向に平行な方向から液体供給口を介して前記液体を前記圧力発生室に供給する形式の液体噴射ヘッドにおいて、上述の如き作用・効果を発揮させることができる。また、前記リザーバーは、前記基板の厚さ方向に液体供給口を介して前記圧力発生室に前記液体を供給するように構成するとともに、前記液体供給口を挟んで前記圧力発生室の並設方向に延びるリザーバー内壁のそれぞれは、前記合流領域において相対向するリザーバー内壁に向かって凸状になるように構成することができる。この場合には、前記基板の厚さ方向と平行な方向から液体供給口を介して前記液体を前記圧力発生室に供給する形式の液体噴射ヘッドにおいて、上述の如き作用・効果を発揮させることができる。また、前記所定領域において前記液体供給口を挟んで前記圧力発生室の並設方向に延びるリザーバー内壁はいずれも、前記液体供給口から自然消滅が可能な気泡の直径よりも大きい距離で離れていることが望ましい。前記距離が小さいほど有害な気泡が成長し易いからである。
前述の如く幅を小さくすることは、例えば前記合流領域に絞り部を形成することにより容易に実現し得る。また、前記絞り部は、前記圧力発生室の並設方向の前記液体導入口側から隣合う前記液体導入口の中間部に向けて前記幅が漸減するような形状とするのが好適である。液体の流れを絞り部に沿わせることで効果的に気泡の排出を行うことができるからである。ここで、前記絞り部の前記幅は、前記液体の流線に沿って漸減するような形状とするのが最適である。液体の流れが最も円滑になり、その分良好に気泡も排出されるからである。
また、前記絞り部はリザーバー内に複数設けられていても良い。この場合には流体の合流領域を複数個形成して各合流領域における流体の淀みを除去することができる。したがって、リザーバーの長手方向の寸法が長尺になった場合に特に有用なものとなる。
また、本発明の他の態様は、上述の如き液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
本態様によれば、長尺のヘッドで印字の高速化を実現できるだけでなく、印字品質の向上にも資することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る液体噴射ヘッドの断面図である。 図1のリザーバー部分を抽出して示す平面図である。 図2に示すリザーバーに対し絞り部を有しない場合を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液体噴射ヘッドの断面図である。 図4のリザーバー部分を抽出して示す平面図である。 本発明の実施の形態に係るインクジェット式記録装置の概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの断面図である。同図に示すように、インクジェット式記録ヘッド10は、複数の圧力発生室11を有する流路形成基板12と、各圧力発生室11に連通する複数のノズル開口13が穿設されたノズルプレート14と、流路形成基板12のノズルプレート14とは反対側の面に設けられる振動板15とを具備する流路ユニット16を有する。さらに、振動板15上の各圧力発生室11に対応する領域に設けられる圧電素子17を有する圧電素子ユニット18と、振動板15上に固定されて圧電素子ユニット18が収容される収容部19を有するケースヘッド20とを有する。
流路形成基板12には、その一方面側の表層部分に、圧力発生室11が隔壁によって区画されてその幅方向で複数並設されている。例えば、本形態では、流路形成基板12には、複数の圧力発生室11が並設されている。各圧力発生室11の列の外側には、ケースヘッド20外部のインク供給手段(図示せず)に連通するインク導入口21を介してインクが供給されるリザーバー22が、流路形成基板12を厚さ方向に貫通して設けられている。そして、リザーバー22と各圧力発生室11とは、インク供給口23を介して連通され、各圧力発生室11には、インク供給手段からインク導入口21及びリザーバー22を介してインクが供給される。インク供給口23は、圧力発生室11よりも狭い幅で形成されており、リザーバー22から圧力発生室11に流入するインクの流路抵抗を一定に保持する役割を果たしている。さらに、圧力発生室11のリザーバー22とは反対の端部側には、流路形成基板12を貫通するノズル連通孔24が形成されている。
このように、本形態では、リザーバー22からインク供給口23を介して流路形成基板12の面方向にインクを流すことにより各圧力発生室11にインクを充填するように構成してある。すなわち、流路形成基板12には圧力発生室11、リザーバー22、インク供給口23、ノズル連通孔24が設けられている。このような流路形成基板12は、シリコン単結晶基板からなり、流路形成基板12に設けられる上記圧力発生室11等は、流路形成基板12をエッチングすることによって形成されている。
流路形成基板12の一方面側にはノズル開口13が穿設されたノズルプレート14が接着剤50を介して接着され、各ノズル開口13は、流路形成基板12に設けられたノズル連通孔24を介して各圧力発生室11と連通している。一方、流路形成基板12の他方面側、すなわち圧力発生室11の開口面側には振動板15が接合されている。各圧力発生室11はこの振動板15によって封止されている。ここで、振動板15は、例えば樹脂フィルム等の弾性部材からなる弾性膜25と、この弾性膜25を支持する、例えば金属材料等からなる支持板26との複合板で形成されており、弾性膜25側が流路形成基板12に接合されている。また、振動板15の各圧力発生室11に対向する領域内には、圧電素子17の先端部が当接する島部27が設けられている。この圧電素子17の先端面は、接着剤28によって島部27に接合されている。また、振動板15のリザーバー22に対向する領域に支持板26がエッチングにより除去されて実質的に弾性膜25のみで構成されるコンプライアンス部29が設けられている。なお、このコンプライアンス部29は、リザーバー22内の圧力変化が生じた時に、このコンプライアンス部29の弾性膜25が変形することによって圧力変化を吸収し、リザーバー22内の圧力を常に一定に保持する役割を果たす。さらに、振動板15にはインク導入口21とリザーバー22とが連通するように開口30が設けられている。この振動板15は流路形成基板12に接着剤51を介して接着されている。
圧電素子17は、一つの圧電素子ユニット18において一体的に形成されている。すなわち、圧電材料31と電極形成材料32,33とを縦に交互にサンドイッチ状に挟んで積層した圧電素子形成部材34を形成し、この圧電素子形成部材34を各圧力発生室11に対応して櫛歯状に切り分けることによって各圧電素子17が形成されている。そして、この圧電素子17(圧電素子形成部材34)の振動に寄与しない不活性領域、すなわち圧電素子17の基端部側が固定基板35に固着されている。本形態では、これら圧電素子17(圧電素子形成部材34)と固定基板35とで圧電素子ユニット18が構成されている。そして、圧電素子17の基端部近傍には、固定基板35とは反対側の面に、各圧電素子17を駆動するための信号を供給する配線36を有する回路基板37が接続されている。
このような圧電素子ユニット18は、圧電素子17の先端部が上述したように振動板15の島部27に当接された状態で固定されている。例えば、本実施形態では、上述したように振動板15上にケースヘッド20が固定されており、圧電素子ユニット18は、このケースヘッド20の収容部19内に収容されて、圧電素子17が固定された固定基板35が、圧電素子17とは反対面側でケースヘッド20に固定されている。具体的には、ケースヘッド20の収容部19内には、段差部38が設けられており、固定基板35は、このケースヘッド20の段差部38に接着剤39によって接合されている。
さらにケースヘッド20上には、回路基板37の各配線36がそれぞれ接続される複数の導電パッド40が設けられた配線基板41が固定されており、ケースヘッド20の収容部19は、この配線基板41によって実質的に塞がれている。配線基板41には、ケースヘッド20の収容部19に対向する領域にスリット状の開口部42が形成されており、回路基板37はこの配線基板41の開口部42から収容部19の外側に引き出されている。
また、圧電素子ユニット18を構成する回路基板37は、例えば、本実施形態では、圧電素子17を駆動するための駆動IC(図示なし)が搭載されたチップオンフィルム(COF)からなる。そして、回路基板37の各配線36は、その基端部側では、例えば、半田、異方性導電材等によって圧電素子17を構成する電極形成材料32,33に接続されている。一方、先端部側では、各配線36は配線基板41の各導電パッド40に接合されている。具体的には、配線基板41の開口部42から収容部19の外側に引き出された回路基板37の先端部が配線基板41の表面に沿って折り曲げられた状態で、各配線36は配線基板41の各導電パッド40に接合されている。
図2は本形態に係る各種のリザーバーの平面形状を示す説明図である。ここでは図2(a)乃至図2(d)の4種類を示すが、勿論これらに限定するものではない。ただ、本形態における各リザーバー22,72,82,92は複数(図では2乃至3個)のインク導入口(21a,21b)、(71a〜71c)、(81a〜81c)、(91a,91b)に連通する点を共通の第1の特徴とする。同時に、各インク導入口(21a,21b)、(71a〜71c)、(81a〜81c)、(91a,91b)から供給されたインクの合流領域において圧力発生室11(図1参照)と反対側(図の上方側)の壁を突出させてこの部分の長手方向(図の左右方向)と直交する方向(図の上下方向)の寸法である幅が他の部分の幅よりも小さくなるように絞り部22a,(72a,72b),(82a,82b),92aを形成した点を共通の第2の特徴とする。すなわち、リザーバー22の長尺化に伴うインクの圧力損失を抑制するという観点から、まずインク導入口(21a,21b)、(71a〜71c)、(81a〜81c)、(91a,91b)の数を決定し、それぞれの場合において、リザーバー22内でのインクの淀みを除去するという観点から前記合流領域に絞り部22a,(72a,72b),(82a,82b),92aを形成している。
図2(a)は、リザーバー22が、その長手方向に関する両端部の2個のインク導入口21a,21bに連通している場合である。この場合の流線を図中に矢印で示すが、この矢印の先端がぶつかる合流領域に絞り部22aが形成してある。これにより、合流部分でのインクの淀みを防止することができる。この結果、淀み部分に滞留する気泡を有効に排除して気泡の排出性を向上させることができる。また、この場合の流線は、図中下方側に形成されている圧力発生室11の軸線(図中の上下方向)に対し、より平行に近いものとなる。したがって、このことによっても気泡を良好に排出できる。
図2(b)は、リザーバー72が、その長手方向に関する両端部の2個のインク導入口71a,71bに連通するとともに、中央部の1個のインク導入口71cに連通する場合である。すなわち、3個のインク導入口71a乃至71cに連通する場合であるが、各インク導入口71a乃至71cから導入されたインクが合流する合流領域に絞り部72a,72bが形成してある。図2(c)は、リザーバー82を3ブロックに分割し、各ブロックの中央部をインク導入口81a,81b,81cに連通させたものである。この場合には、両端のブロックの左端部乃至右端部での流速の低下を抑制するため、インクが合流する合流領域に絞り部82a,82bを設けるだけでなく、リザーバー82の両端部も絞って相対的な幅狭部82c、82dを形成している。かくして、絞り部82a,82bと幅狭部82c,82dとの気泡排出機能が相俟って良好に気泡を排出することができる。
図2(d)はリザーバー92が、その長手方向に関する両端部の2個のインク導入口91a,91bに連通している場合である。この点では、図2(a)に示す場合と同様であるが、図2(d)に示す場合には、さらにリザーバー92の形状自体も、各インク導入口91a,91bから合流領域に向けて長手方向に沿って幅(図中の上下方向の寸法)が漸減するように形成してある。したがって、この場合には、リザーバー92自体の幅の変化により、インクの流れを円滑にすることができる。ただ、流路抵抗は増大するので、この流路抵抗による圧力損失との兼ね合いで幅の変化率を調整する必要がある。
なお、図2(a)乃至図2(d)において、絞り部22a等は何れも所定の合流領域において、リザーバー22等の長手方向に沿う両側から中央部に向けて幅が漸減するような形状とし、しかも前記幅が曲線的に漸減するような形状としたが、これに限るものではない。絞り部22等の幅は、直線的に漸減するような形状としても良い。ただ、絞り部22等の幅をインクの流線に沿って漸減するような形状とした場合が最も円滑にインクを流すことができ、気泡の排出性能も最良なものとなる。
ちなみに、複数のインク導入口に連通させている長尺のリザーバーにおいて、図2に示すような、絞り部22a等を有しない場合には、図3(a)及び図3(b)に示すような問題を発生する。すなわち、リザーバー102においてインク導入口101a、101bから供給されたインクの合流領域に図3(b)に示すような流れの淀み領域105が形成されてしまい、これが原因となって図3(a)に示すように、図3(b)の淀み領域105に気泡104が滞留して排出されず印字性能を悪化させる。
上述の如き本形態によれば、圧電素子17及び振動板15の変形によって各圧力発生室11の容積を変化させることでインク滴を吐出させることができる。具体的には、図示しないインクカートリッジから複数のインク導入口21を介してリザーバー22にインクが供給されると、インク供給口23から各圧力発生室11にインクが分配される。実際には、圧電素子17に電圧を印加することにより圧電素子17を収縮させる。これにより、振動板15が圧電素子17と共に変形されて圧力発生室11の容積が広げられ、圧力発生室11内にインクが引き込まれる。ノズル開口13に至るまで内部にインクが満たされた後、配線基板を介して供給される記録信号に従い、圧電素子17の電極形成材料32,33に印加していた電圧を解除する。これにより、圧電素子17が伸張されて元の状態に戻ると共に振動板15も変位して元の状態に戻る。結果として圧力発生室11の容積が収縮して圧力発生室11内の圧力が高まりノズル開口13からインク滴が吐出される。
かかるインク吐出の際にリザーバー22内のインクは上述の如く合流領域の絞り部22a(図2(a)参照)に案内されて良好に圧力発生室11内に流入する。この結果、合流領域でのインクの淀みを防止でき良好な気泡排出性を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの断面図である。同図に示すように、本形態に係るインクジェット式記録ヘッド110は、アクチュエーターユニット120と、このアクチュエーターユニット120が固定される流路ユニット130とで構成されている。
アクチュエーターユニット120は、圧電素子140を具備するアクチュエーター装置であり、圧力発生室121が形成された流路形成基板122と、流路形成基板122の一方面側に設けられた振動板123と、流路形成基板122の他方面側に設けられた圧力発生室底板124とを有する。
流路形成基板122は、例えば、150μm程度の厚みを有するアルミナ(Al)や、ジルコニア(ZrO)などのセラミックス板からなり、本形態では、複数の圧力発生室121がその幅方向に沿って並設されている。そして、この流路形成基板122の一方面に、例えば、厚さ10〜12μmのステンレス鋼(SUS)の薄板からなる振動板123が固定され、圧力発生室121の一方面はこの振動板123により封止されている。
圧力発生室底板124は、流路形成基板122の他方面側に固定されて圧力発生室121の他方面を封止すると共に、圧力発生室121の長手方向一方の端部近傍に設けられて圧力発生室121と後述するリザーバーとを連通する供給連通孔125と、圧力発生室121の長手方向他方の端部近傍に設けられて後述するノズル開口134に連通するノズル連通孔126とを有する。
そして、圧電素子140は、振動板123上の各圧力発生室121に対向する領域のそれぞれに設けられている。
ここで、各圧電素子140は、振動板123上に設けられた下電極膜141と、各圧力発生室121毎に独立して設けられた圧電体層142と、各圧電体層142上に設けられた上電極膜143とで構成されている。圧電体層142は、圧電材料からなるグリーンシートを貼付することや、印刷することで形成されている。また、下電極膜141は、並設された圧電体層142に亘って設けられて各圧電素子140の共通電極となっており、振動板の一部として機能する。勿論、下電極膜141を各圧電体層142毎に設けるようにしてもよい。
なお、アクチュエーターユニット120の各層である流路形成基板122、振動板123及び圧力発生室底板124は、粘土状のセラミックス材料、いわゆるグリーンシートを所定の厚さに成形して、例えば、圧力発生室121等を穿設後、積層して焼成することにより接着剤を必要とすることなく一体化される。そして、その後、振動板123上に圧電素子140が形成される。
一方、流路ユニット130は、アクチュエーターユニット120の圧力発生室底板124に接合された液体供給口形成基板131と、複数の圧力発生室121の共通インク室となるリザーバー132が形成されるリザーバー形成基板133と、リザーバー形成基板133の液体供給口形成基板131とは反対側に設けられたコンプライアンス基板150と、ノズル開口134が形成されたノズルプレート135とからなる。
液体供給口形成基板131は、厚さ60μmのステンレス鋼(SUS)の薄板からなり、ノズル開口134と圧力発生室121とを接続するノズル連通孔136と、前述の供給連通孔125と共にリザーバー132と圧力発生室121とを接続するインク供給口137を穿設して構成され、また、各リザーバー132と連通し、外部のインクタンクからのインクを供給するインク導入口138が設けられている。ここで、インク供給口137は各圧力発生室121に対応させて同一の配列ピッチで圧力発生室121と同数設けてある。また、インク導入口138はリザーバー132の長手方向の寸法に応じて複数個設けてある。したがって、複数箇所からリザーバー132内に流入するインクは隣接するインク導入口138の中間領域で合流する。すなわち、リザーバー132内おいては、隣接するインク導入口138の中間領域でインクの合流領域が形成される。
リザーバー形成基板133は、インク流路を構成するに適した、例えば、150μmのステンレス鋼などの耐食性を備えた板材に、外部のインクタンク(図示なし)からインクの供給を受けて圧力発生室121にインクを供給するリザーバー132と、圧力発生室121とノズル開口134とを連通するノズル連通孔139とを有する。
リザーバー132は、複数の圧力発生室121に亘って、すなわち、圧力発生室121の並設方向である一方向に亘って設けられている。さらに、リザーバー132はインク供給口137を挟んで相対向するリザーバー内壁間の幅が、前述の如きインクの合流領域において、それ以外の領域における幅よりも小さくなるように構成してある。本形態においては、インクの合流領域において相対向するリザーバー132の内壁に絞り部132a,132bを形成してインクの合流領域でのリザーバー132の幅を小さくしている。この点に関しては図5を追加して後に詳述する。
コンプライアンス基板150は、リザーバー形成基板133の液体供給口形成基板131とは反対側の面に接合されてリザーバー132の底面を封止している。ここで、コンプライアンス基板150のリザーバー132に相対向する領域は、他の領域に比べて厚さが薄く形成されることで、リザーバー132の圧力変化によって変形するコンプライアンス部151となっている。コンプライアンス基板150の材料としては、例えば、ステンレス鋼等の金属やセラミックを用いることができる。もちろん、コンプライアンス基板150は、特にこれに限定されず、例えば、コンプライアンス部151を構成するフィルム状の弾性膜と、厚さ方向の一部が貫通して設けられた支持基板とで構成するようにしてもよい。
さらに、コンプライアンス基板150には、厚さ方向に貫通してリザーバー形成基板133に設けられたノズル連通孔139とノズル開口134とを連通するノズル連通孔152が設けられている。すなわち、圧力発生室121からのインクは、液体供給口形成基板131、リザーバー形成基板133及びコンプライアンス基板150に設けられたノズル連通孔136、139及び152を介してノズル開口134から吐出される。
ノズルプレート135は、例えば、ステンレス鋼からなる薄板に、圧力発生室121と同一の配列ピッチでノズル開口134が穿設されて形成されている。
このような流路ユニット130は、液体供給口形成基板131、リザーバー形成基板133、コンプライアンス基板150及びノズルプレート135を接着剤や熱溶着フィルム等によって固定することで形成される。そして、このような流路ユニット130とアクチュエーターユニット120とは、接着剤や熱溶着フィルムを介して接合されて固定されている。
図5は本形態に係る各種のリザーバーの平面形状を示す説明図である。同図を追加してリザーバー132、特にその絞り部132a,132b等について詳説する。
図5(a)は、リザーバー132が、その長手方向に関する両端部の2個のインク導入口138a,138bに連通している場合であり、第1の実施の形態における図2(a)に示す場合に対応している。図1及び図2(a)に示す第1の実施の形態の場合、リザーバー22は、流路形成基板12の面方向に平行な方向からインク供給口23を介してインクを圧力発生室11に供給するように構成してあるので、絞り部22aはインク供給口23が相対向するリザーバー22の内壁面のみを突出させれば良い。
これに対し、本形態では、インク供給口137がリザーバー132の相対向する内壁132c,132dの間に形成されているため、インク導入口138a,138b側の内壁132c側に絞り部132aを設けるだけでは不十分である。インク導入口138a,138bを介してリザーバー132内に流入したインクの内壁132d側における合流領域で淀みが発生し、この淀みに起因する気泡が成長し、インク供給口137を介して圧力発生室121内に流入する可能性があるからである。特に、内壁132dからインク供給口137までの距離dが、自然消滅する可能性が高い小径の気泡や排出したい気泡のサイズよりも大きい場合には、成長した気泡がインク供給口137を介して圧力発生室121内に流入する可能性が高くなる。
そこで、本形態では、内壁132d側にも絞り部132bを設けている。すなわち、インクの合流領域において相対向するリザーバー132の内壁132c、132dに絞り部132a,132bを形成してインクの合流領域でのリザーバー132の幅を小さくしている。
図5(a)にこの場合の流線を矢印で示す。この矢印の先端がぶつかる合流領域に絞り部132a、132bが形成してある。これにより、合流部分でのインクの淀みを防止することができる。この結果、淀み部分に滞留する気泡を有効に排除して気泡の排出性を向上させることができる。
図5(b)は、リザーバー172が、その長手方向に関する両端部の2個のインク導入口171a,171bに連通するとともに、中央部の1個のインク導入口171cに連通している場合であり、第1の実施の形態における図2(b)に示す場合に対応している。すなわち、3個のインク導入口171a乃至171cに連通する場合であるが、各インク導入口171a乃至171cから導入されたインクが合流する合流領域に絞り部172a,172bが形成してあるだけでなく、これらに相対向する位置に絞り部172c,172dが形成してある。
図5(c)は、リザーバー182を3ブロックに分割し、各ブロックの中央部をインク導入口181a,181b,181cに連通させたものである。これは、第1の実施の形態における図2(c)に示す場合に対応している。この場合には、両端のブロックの左端部乃至右端部での流速の低下を抑制するため、インクが合流する合流領域に絞り部182a,182bを設けるだけでなく、リザーバー182の両端部も絞って相対的な幅狭部182c、182dを形成している。同時に、絞り部182a,182bに相対向する位置には絞り部182e,182fが、また幅狭部182c、182dに相対向する位置には幅狭部182g,182hがそれぞれ設けられている。
かくして、絞り部182a,182b、182e,182fと幅狭部182c,182d、182g,182hとの気泡排出機能が相俟って良好に気泡を排出することができる。
図5(d)はリザーバー192が、その長手方向に関する両端部の2個のインク導入口191a,191bに連通している場合である。この点では、図5(a)に示す場合と同様であるが、図5(d)に示す場合には、さらにリザーバー192の形状自体も、各インク導入口191a,191bから合流領域に向けて長手方向に沿って幅(図中の上下方向の寸法)が漸減するように内壁192cを形成してあり、さらにこれに相対向する内壁192dも対称な形状に形成してある。かくして、インクの合流領域に絞り部192a、192bが形成されている。
したがって、この場合には、リザーバー192自体の幅の変化により、インクの流れを円滑にすることができる。ただ、流路抵抗は増大するので、この流路抵抗による圧力損失との兼ね合いで幅の変化率を調整する必要がある。
なお、図5(a)乃至図5(d)において、絞り部132a等は何れも所定の合流領域において、リザーバー132等の長手方向に沿う両側から中央部に向けて幅が漸減するような形状とし、しかも前記幅が曲線的に漸減するような形状としたが、これに限るものではない。絞り部132a等の幅は、直線的に漸減するような形状としても良い。ただ、絞り部132a等の幅をインクの流線に沿って漸減するような形状とした場合が最も円滑にインクを流すことができ、気泡の排出性能も最良なものとなる。
上述の如き本形態によればインクカートリッジ(貯留手段)から複数のインク導入口138を介してリザーバー132内にインクを取り込み、リザーバー132からノズル開口134に至るまでのインク流路内をインクで満たした後、図示しない駆動回路からの記録信号に従い、各圧力発生室121に対応する各圧電素子140に電圧を印加して圧電素子140と共に振動板123をたわみ変形させることにより、各圧力発生室121内の圧力が高まり各ノズル開口134からインク滴が吐出される。
かかるインク吐出の際にリザーバー132内のインクは上述の如く合流領域の絞り部132a,132bに案内されて良好に圧力発生室121内に流入する。この結果、合流領域でのインクの淀みを防止でき良好な気泡排出性を得ることができる。
(他の実施形態)
上記実施の形態では、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子を有する、インクジェット式記録ヘッド等について説明したが、リザーバーを有するものであればインクジェット式記録ヘッドの種類には限定されない。例えば、厚膜型の圧電素子を有するインクジェット式記録ヘッド、例えばゾル−ゲル法、MOD法、スパッタリング法等により形成される圧電材料を有する薄膜型の圧電素子を有するインクジェット式記録ヘッド、振動板と電極を所定の隙間を開けて配置し、静電気力で振動板の振動を制御する、いわゆる静電アクチュエーターを有するインクジェット式記録ヘッド、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドであっても同様の効果を奏する。
また、上記実施の形態に係るインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク導入口を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図6は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。同図に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
なお、上述した実施形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドの検査方法にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
10,110 インクジェット式記録ヘッド、 11,121 圧力発生室、 12,122 流路形成基板、 13,134 ノズル開口、 14,135 ノズルプレート、 15,123 振動板、 16,130 流路ユニット、 17,140 圧電素子、 18 圧電素子ユニット、 19 収容部、 20 ケースヘッド、 21,138 インク導入口、 22,132 リザーバー、 22a,132a 絞り部

Claims (4)

  1. 圧力変動によりノズル開口を介して液体を吐出するように基板に並設された圧力発生室と、
    前記圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段と、
    3個以上の液体導入口を介して前記液体を供給され、前記圧力発生室に対して前記基板の面に沿う方向複数の液体供給口を介して、併設された前記圧力発生室のそれぞれに前記液体を供給するリザーバーと、
    を有し、
    前記リザーバーは、前記各液体導入口から供給された液体の合流領域において凸状の絞り部を有し、
    前記絞り部は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、前記液体供給口に向かって凸状になるように、かつ、前記圧力発生室の並設方向において複数設けられ
    記絞り部の凸状の形状は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁間の幅を、前記圧力発生室の並設方向における前記液体導入口側から隣接する前記液体導入口の中間部に向かって漸減させることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 圧力変動によりノズル開口を介して液体を吐出するように基板に並設された圧力発生室と、
    前記圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせる圧力発生手段と、
    3個以上の液体導入口を介して前記液体を供給され、前記圧力発生室に対して前記基板の厚さ方向の液体供給口を介して、併設された前記圧力発生室のそれぞれに前記液体を供給するリザーバーと、
    を有し、
    前記液体供給口は、前記圧力発生室の並設方向において複数形成され、かつ、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁の間に形成され、
    前記リザーバーは、前記各液体導入口から供給された液体の合流領域において凸状の絞り部を有し、
    前記絞り部は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁のそれぞれに、かつ、前記圧力発生室の並設方向において複数設けられ、
    前記絞り部の凸状の形状は、前記基板の面と平行な直線であって前記圧力発生室の並設方向と直交する直線の方向において、対向する前記リザーバーの内壁間の幅を、前記圧力発生室の並設方向における前記液体導入口側から隣接する前記液体導入口の中間部に向かって漸減させることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項2に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    前記圧力発生室の並設方向に延びるリザーバー内壁はいずれも、前記液体供給口から自然消滅が可能な気泡の直径よりも大きい距離で離れていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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