JP5578483B2 - Lpp方式のeuv光源とその発生方法 - Google Patents
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Description
本発明は、LPP方式のEUV光源に関する。LPP方式EUV光源は、例えば、特許文献1,2に開示されている。
またこの装置は、少なくとも1つのレーザービーム53を発生するための手段と、チャンバーと、少なくとも1つのターゲット57をチャンバー内で発生するための手段50と、レーザービーム53をチャンバー内でターゲット57に集光させるための手段54とを含む。ターゲット発生手段50は、液体の噴流を発生し、集光手段54は、レーザービーム53を噴流の空間的に連続した部分に集光させるようになっている。
なお、この図で、51は集光点、52は液滴、55は液滴形成点である。
この装置は、レーザー発振部61と、集光レンズ等の集光光学系62と、ターゲット供給装置63と、ターゲットノズル64と、EUV集光ミラー65とを含んでいる。レーザー発振部61は、ターゲット物質を励起させるためのレーザービームをパルス発振するレーザー光源である。レーザー発振部61から射出したレーザービームは、集光レンズ62によって所定の位置に集光される。一方、ターゲット供給装置63は、ターゲット物質をターゲットノズル64に供給し、ターゲットノズル64は、供給されたターゲット物質を所定の位置に噴射する。
また、実用出力を目指す、高繰り返し運転化(10〜100kHz)においては、発光源物質(すなわちターゲット物質)の廃棄は、デブリ発生、チャンバーの真空度悪化などの大きな問題を引き起こしていた。
該真空チャンバー内にターゲット物質の極超音速定常ガスジェットを形成するガスジェット装置と、
前記極超音速定常ガスジェット内の所定の集光点に同一周波数のレーザー光を交差させて集光し照射するレーザー装置と、を備え、
該レーザー装置は、レーザー発振器から出射されるレーザー光を複数のレーザー光に分割するビームスプリッタと、分割された複数のレーザー光を反射して同一の集光点に導く複数の反射ミラーと、前記反射ミラーの一部を光軸方向に移動して前記集光点における複数のレーザー光の干渉を調整する干渉調整装置と、分割された複数のレーザー光を集光点に集光させる複数の集光レンズとを有し、
前記集光点において前記レーザー光によりターゲット物質を励起してプラズマを発生させ、そこから極端紫外光を発光させる、ことを特徴とするLPP方式のEUV光源が提供される。
ここで、レーザー装置は連続出力のほか、パルス出力の装置の使用も可能である。
前記ガスジェット装置は、真空チャンバー内に前記集光点を挟んで対向配置された極超音速ノズル及び極超音速ディフューザーと、前記極超音速定常ガスジェットを極超音速ノズルから噴射しかつ極超音速ディフューザーから回収して循環させるガス再循環装置とからなる。
該真空チャンバー内にターゲット物質の極超音速定常ガスジェットを回収可能に形成し、
レーザー発振器から出射されるレーザー光を複数のレーザー光に分割し、
分割された複数のレーザー光を複数の反射ミラーで反射して同一の集光点に導き、
前記極超音速定常ガスジェット内の所定の集光点に分割された複数のレーザー光を交差させて集光し照射し、かつ前記反射ミラーの一部を光軸方向に移動して前記集光点における複数のレーザー光の干渉を調整し、
前記集光点において前記レーザー光によりターゲット物質を励起してプラズマを発生させ、そこから極端紫外光を発光させる、ことを特徴とするLPP方式のEUV光発生方法が提供される。
従って、投入する総エネルギー量は同じでも、局所的に高エネルギー密度領域の生成が可能となり、この領域で高密度プラズマを生成して、ここから強い極端紫外光を発光させることができる。
ターゲット物質は、Xe(キセノン),Sn(スズ),Li(リチウム)等のガスもしくはクラスターであることが好ましい。
極超音速ノズル14aの末端(図で上端)と極超音速ディフューザー14bの先端(図で下端)とは、集光点2を挟んで所定の隙間を隔てている。この隙間は、真空チャンバー12内の真空環境に連通している。
ガス再循環装置15は、ターゲット物質を供給ライン17aを介して極超音速ノズル14aまで亜音速で供給し、極超音速ノズル14aからターゲット物質の極超音速定常ガスジェット1を極超音速(M>5)で噴射し、かつ極超音速ディフューザー14bからターゲット物質を極超音速(M>5)で回収し、亜音速まで減速して戻りライン17bを介して吸引ポンプ15aまで戻すことにより、ターゲット物質を循環使用するようになっている。なお、ターゲットチャンバー15bには、ターゲット物質が外部から補給される。
なお、一般的に、極超音速及び極超音速定常ガスジェット1とは、M>5の極超音速流を意味するが、本発明では、上記要件を満たす限りで、M>1であればよい。
この例において、レーザー光3の光路は、極超音速定常ガスジェット1の流路に直交しているが、本発明はこれに限定されず、斜めに交差してもよい。また、レーザー装置16及びレーザー光3は、それぞれ1台に限定されず、2台以上を用いてもよい。
また、干渉調整装置26で反射ミラー24b,24cを図で上下方向に移動することにより、レーザー光3bの光路長さを調整して、集光点2におけるレーザー光3a,3bの干渉を調整することができる。
プラズマ化して極端紫外光4を発光する発光プラズマの総輻射量は、黒体輻射体の場合最大であり、プラズマサイズ(すなわち集光点2の直径)が10μmの場合、30eVのキセノンガスからの輻射量は約150kWに達し、10eVのリチウムガスからの輻射量はその1/80程度(約1.9kW)となる。
実際の発光プラズマは黒体ではなく、EUV発光プラズマからの総輻射量はこれより低くなる。エネルギーバランス調整の観点から、レーザーの最小集光径は、プラズマ総輻射量に相当するエネルギーを、レーザー発振器16aから集光点2に供給できる事が望ましい。
上述した輻射量に相当するエネルギーを集光点2に集光させるために、集光点2の直径は、小さいほど好ましく、その観点から、YAGレーザー又はCOレーザーを用いるのが好ましい。
すなわち、例えば図3(B)に示すように、2本のレーザー光3a,3bを同一の集光点2に集め、相互に干渉を生じさせる事により、エネルギー密度の高い領域Hと、低い領域Lが生成される。この場合、高エネルギー密度領域Hのエネルギー密度は、単一のレーザー光の場合の約2倍となる。
従って投入する総エネルギー量は同じでも、局所的にエネルギー密度の高い高エネルギー密度領域Hの生成が可能となり、この領域で高密度プラズマを生成して、ここからのEUV光(極端紫外光)を発光させることができる。なお、本発明では、集光領域内に多数のEUV発光点が分散存在することになるが、リソグラフィ光源としての性能には影響は与えない。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
(A) 真空チャンバー12内を所定の真空環境に保持し、
(B) 真空チャンバー12内にターゲット物質の極超音速定常ガスジェット1を回収可能に形成し、
(C) 極超音速定常ガスジェット1内の所定の集光点2に同一周波数のレーザー光3を交差させて集光し照射し、
(D) かつ前記集光点における複数のレーザー光の干渉を調整し、
これにより、集光点2においてレーザー光によりターゲット物質を励起してプラズマを発生させ、そこから極端紫外光4を発光させる。
従って、投入する総エネルギー量は同じでも、局所的に高エネルギー密度領域Hの生成が可能となり、この領域で高密度プラズマを生成して、ここから強い極端紫外光を発光させることができる。
2 集光点、
3(3a,3b,3c,3d,3e,3f) レーザー光、
10 LPP方式EUV光源、12 真空チャンバー、
12a 光学窓、13 真空ポンプ、
14 ガスジェット装置、
14a 極超音速ノズル、14b 極超音速ディフューザー、
15 ガス再循環装置、15a 吸引ポンプ、
15b ターゲットチャンバー、15b 吐出ポンプ、
16 レーザー装置、
16a レーザー発振器、
17a 供給ライン、17b 戻りライン、
18 ターゲット加熱装置、
20 交差集光光学系、22 ビームスプリッタ、
24a,24b,24c,24d 反射ミラー、
25a,25b,25c 反射ミラー、
26 干渉調整装置、
28a,28b 集光レンズ
Claims (4)
- 所定の真空環境に保持された真空チャンバーと、
該真空チャンバー内にターゲット物質の極超音速定常ガスジェットを形成するガスジェット装置と、
前記極超音速定常ガスジェット内の所定の集光点に同一周波数のレーザー光を交差させて集光し照射するレーザー装置と、を備え、
該レーザー装置は、レーザー発振器から出射されるレーザー光を複数のレーザー光に分割するビームスプリッタと、分割された複数のレーザー光を反射して同一の集光点に導く複数の反射ミラーと、前記反射ミラーの一部を光軸方向に移動して前記集光点における複数のレーザー光の干渉を調整する干渉調整装置と、分割された複数のレーザー光を集光点に集光させる複数の集光レンズとを有し、
前記集光点において前記レーザー光によりターゲット物質を励起してプラズマを発生させ、そこから極端紫外光を発光させる、ことを特徴とするLPP方式のEUV光源。 - 前記極超音速定常ガスジェットを回収可能に形成する、ことを特徴とする請求項1に記載のLPP方式のEUV光源。
- 前記ガスジェット装置は、真空チャンバー内に前記集光点を挟んで対向配置された極超音速ノズル及び極超音速ディフューザーと、前記極超音速定常ガスジェットを極超音速ノズルから噴射しかつ極超音速ディフューザーから回収して循環させるガス再循環装置とからなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のLPP方式のEUV光源。
- 真空チャンバー内を所定の真空環境に保持し、
該真空チャンバー内にターゲット物質の極超音速定常ガスジェットを回収可能に形成し、
レーザー発振器から出射されるレーザー光を複数のレーザー光に分割し、
分割された複数のレーザー光を複数の反射ミラーで反射して同一の集光点に導き、
前記極超音速定常ガスジェット内の所定の集光点に分割された複数のレーザー光を交差させて集光し照射し、かつ前記反射ミラーの一部を光軸方向に移動して前記集光点における複数のレーザー光の干渉を調整し、
前記集光点において前記レーザー光によりターゲット物質を励起してプラズマを発生させ、そこから極端紫外光を発光させる、ことを特徴とするLPP方式のEUV光発生方法。
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