JP5578068B2 - 結晶化ガラス物品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、結晶化ガラス物品の製造方法に関する。
近年、建築物の外装材、内装材、床材等の建築用仕上げ材として、結晶化ガラス物品が広く使用されている。
従来、このような用途の結晶化ガラス物品を製造する方法として、集積法と呼ばれる方法が知られている(例えば、下記特許文献1〜3参照)。この方法は、まず、軟化点より高温で熱処理すると軟化変形しながら針状の結晶が析出する性質を有するガラスを、水砕等の方法により粉砕して粒径10mm以下の多数のガラス小体を準備し、次いで、図4に示すように、ムライト製の棚板10上に離型材としてセラミックペーパ20を敷き、その上にムライト製の壁枠材30を載置することによって成形型40を構成し、この成形型40内に多数のガラス小体Gを集積し、そして、焼成炉で成形型40内のガラス小体Gを加熱してガラス小体G同士を溶着させるとともに針状結晶を析出させることによって結晶化ガラス物品を成形する方法である。
しかしながら、従来の結晶化ガラス物品の製造方法は、その生産能率を向上させるべく、より短時間で熱処理を行おうとすると、成形型40や結晶化ガラス物品自体が変形、破損する問題を生じた。つまり、成形型40を構成するムライト製棚板10は、耐熱強度に優れている半面、耐熱衝撃性が比較的に低いため、炉内の急激な温度上昇により破損する問題があった。しかも、ムライト製棚板10は、熱伝導性が比較的に低いため、炉内の急激な温度上昇に追従しきれず、棚板面内の温度分布が不均一になり易く、このことで結晶化ガラス物品の面内に不均一な熱応力が生じ、冷却後に結晶化ガラス物品が反ったり破損したりする問題があった。
特開平11−171569号公報 特開平9−132429号公報 特開平2−116639号公報
本発明は、従来の結晶化ガラス物品の製造方法に上記のような問題があったことに鑑みて為されたもので、より短時間で熱処理を行っても、結晶化ガラス物品が変形、破損したり、成形型が変形、破損したりするおそれがなく、高品質な結晶化ガラス物品を高能率、低コストに製造することができる結晶化ガラス物品の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、軟化点より高温で熱処理すると軟化変形しながら結晶が析出する性質を有する多数のガラス小体を準備する準備工程と、前記多数のガラス小体を成形型内に集積する集積工程と、前記成形型内のガラス小体を加熱してガラス小体同士を溶着させるとともに結晶を析出させる熱処理工程とを備え、
前記熱処理工程は、前記成形型を前記ガラス小体の軟化点より高い温度まで昇温させる昇温過程と、前記昇温過程により昇温させた前記成形型を前記軟化点以上の温度で保持する保温過程と、前記保温過程により保温した前記成形型を50℃まで降温させる降温過程とを含む、結晶化ガラス物品の製造方法であって、
前記集積工程において、前記成形型を熱膨張係数が15×10−7(/℃)未満のガラス基板上に、セラミック繊維を板状に成形した耐熱ボードから成る保護材を設け、該保護材上に壁枠材を設けることにより構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記成形型のガラス基板が、結晶化ガラス材から成り、表面の平坦度が0.3%以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記成形型の保護材が、熱膨張係数が15×10−7(/℃)未満で、厚みが1mm以上、15mm未満で、標準嵩密度が0.2g/cm以上であることを特徴とする。
また、本発明は、前記熱処理工程の昇温過程において、前記成形型を50℃から軟化点まで昇温させる際の温度勾配が6℃/分以上、8℃/分以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記熱処理工程の降温過程において、前記成形型を軟化点から50℃まで降温させる際の温度勾配が3℃/分以上、5℃/分以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記熱処理工程を連続炉内で行うことを特徴とする。
本発明に係る結晶化ガラス物品の製造方法によれば、成形型を構成するガラス基板の熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れているため、熱処理時の炉内の急激な温度上昇によってもガラス基板が破損するようなことがなく、正常に結晶化ガラス物品を製造することができる。また、ガラス基板は、熱伝導性に優れているため、炉内の急激な温度上昇によっても面内の温度分布が不均一になり難く、このことで結晶化ガラス物品の反りや破損を招くこともない。
しかも、ガラス基板上に保護材を設けているので、熱処理時にガラス小体から発生する揮発成分との反応によってガラス基板が変形し、その平坦度が損なわれることを回避することができ、反り等のない高品質な結晶化ガラス物品を製造することができる。
さらに、熱膨張係数の小さいガラス基板を用いているので、保護材の存在によって熱処理時にガラス基板の上下面に温度差が生じても、この温度差によってガラス基板が変形するようなこともなく、その平坦度を維持することができる。このことによっても高品質な結晶化ガラス物品を製造することができる。
本実施形態の結晶化ガラス物品の製造方法の集積工程を説明する概略側面図である。 本実施形態の結晶化ガラス物品の製造方法の熱処理工程の説明図である。 本実施形態の結晶化ガラス物品の製造方法の実施例を説明する概略側面図である。 従来の結晶化ガラス物品の製造方法の集積工程を説明する概略側面図である。
本実施形態の結晶化ガラス物品の製造方法は主として、多数のガラス小体を準備する準備工程と、多数のガラス小体を成形型内に集積する集積工程と、成形型内のガラス小体を加熱してガラス小体同士を溶着させるとともに結晶を析出させる熱処理工程と、から構成されている。
まず、準備工程を行う。準備工程は、軟化点より高温で熱処理すると軟化変形しながら針状の結晶が析出する性質を有するガラス小体を多数個、準備する工程である。熱処理すると軟化変形しながら結晶が析出する性質を有するガラスとしては、種々の組成を含有するものを使用することができ、例えば、重量%で、SiO 40〜77%、Al 0.5〜25%、CaO 0.5〜25%、ZnO 0〜18%、BaO 0〜20%、MgO 0〜17%、NaO 0.5〜25%、KO 0〜10%、LiO 0〜5%の組成を含有し、主結晶として、β−ウォラストナイト等の結晶を析出する性質を有するガラスを使用することができる。このガラスを公知の水砕等の方法により粉砕して粒径10mm以下の多数のガラス小体を得る。
次いで、集積工程を行う。集積工程は、図1に示すように、結晶化ガラス物品を板状に成形するための成形型5を組み立てる組立工程と、組み立てた成形型5の型内に多数のガラス小体Gを充填する充填工程と、から成る。組立工程は、ガラス基板1上に保護材2を載置し、この保護材2上に離型材3としてセラミックペーパを敷き、その上に複数の角棒状の壁枠材4を載置することにより成形型5を構成する工程である。
本実施形態のガラス基板1は、結晶化ガラス材から成り、熱膨張係数が15×10−7(/℃)未満である。このことで、耐熱衝撃性を向上させることができ、炉内の急激な温度上昇による破損を防ぐことができる。ガラス基板1は、多数回の繰返し使用に耐え、耐熱衝撃の温度差が1000℃近い材料のものが好ましい。また、ガラス基板1は、1200℃における曲げ強さが680kgf/cm以上であることが好ましい。このことで、熱処理工程の最高温度においてもクラックを生じない耐熱強度を確保でき、併せて、結晶化ガラス物品の重量に耐え得る曲げ剛性を確保することができる。さらに、ガラス基板1は、表面の平坦度が0.3%以下であることが好ましい。平坦度が0.3%を越えると、結晶化ガラス物品の平坦度が許容値を超えてしまい、好ましくない。
本実施形態では、ガラス基板1として、低膨張の耐熱結晶化ガラス(日本電気硝子株式会社製結晶化ガラス:コード名 N-11)を使用している。その他、熱膨張係数が15×10−7(/℃)未満のガラス基板材として、石英ガラス、シリカガラスなどの板材を使用することができる。
本実施形態の保護材2は、セラミック繊維を板状に成形した耐熱ボードから成り、熱膨張係数が15×10−7(/℃)未満で、厚みが1mm以上、15mm未満である。後述する熱処理工程において、結晶化ガラス物品は、その上面が炉内の雰囲気により加熱される一方、下面は保護材2を介してガラス基板1からの熱伝導により加熱される。したがって、ガラス基板1からの熱伝導が小さくなると、結晶化ガラス物品の上下面の加熱度合いに大きな差が生じ、結晶化ガラス物品内に残留歪が生じ、冷却後に大きく反ってしまうことになる。したがって、冷却後の結晶化ガラス物品の残留歪を許容範囲内に収めるためには、耐熱ボードの厚みは15mm未満であることが好ましく、10mm以下であることがさらに好ましい。一方、耐熱ボードが薄くなりすぎると、結晶化ガラス物品の重量により耐熱ボード自体が凹んだり破損し易くなるため、耐熱ボードの厚みは1mm以上であることが好ましい。また、保護材2の標準嵩密度は、ガラス小体の揮発成分等からガラス基板1を保護する上で0.2g/cm以上であることが好ましい。
さらに、結晶化ガラス物品に許容される平坦度が1mm/m以下であることから、多数のガラス小体を耐熱ボード上に乗せる集積工程において、ボードの平坦度が1mm/m未満である事が必要であり、これを実現しうるボードの曲げ強さとして1.0MPa未満、さらに好ましくは0.5MPa未満となる。
本実施形態の離型材3は、アルミナ繊維とシリカ繊維とを混合して成形されたアルミナペーパから成り、熱処理工程の最高温度において、溶けたり破れたりせず、ガラスと溶着しない。また、成形型5から結晶化ガラス物品を取り出す際、結晶化ガラス物品や保護材2との離型性も良好である。なお、離型材3として、アルミナ粉を水に溶いたアルミナスラリーを使用することもできる。
本実施形態の壁枠材4は、耐熱温度が1200℃以上の耐火材から成り、熱処理工程の最高温度においても変形したり破損することがない。
図1に示すように、これらガラス基板1、保護材2、離型材3及び壁枠材4を用いて成形型5を構成し、この成形型5内に、上記準備工程で準備した多数のガラス小体Gを充填することにより集積工程を行う。
次いで、熱処理工程を行う。熱処理工程は、図2に示すように、成形型5をガラス小体Gの軟化点Tより高い温度まで昇温させる昇温過程(a)と、昇温過程(a)により昇温させた成形型5を軟化点T以上の温度で保持する保温過程(b)と、保温過程(b)により保温した成形型5を50℃まで降温させる降温過程(c)とから成る。
昇温過程(a)において、ガラス小体Gは、室温から軟化点Tまで加熱される間に軟化され、軟化点Tから最高温度TMAXまでの間に融着し、さらにはガラス小体Gの融着界面から内部に向かって、針状結晶が成長を開始する。成形型5を50℃から軟化点Tまで昇温させる際の温度勾配は、6℃/分以上、8℃/分以下である。このことで、より短時間で熱処理工程を行うことができ、結晶化ガラス物品の製造コストを低減することができる。この温度勾配が6℃/分未満であると、昇温過程(a)に時間がかかり、生産能率の向上を図ることができない。温度勾配が8℃/分を超えると、ガラス小体Gの軟化が不十分となる。
保温過程(b)において、ガラス小体Gの融着界面から内部へと向かう針状結晶の成長が完了するが、このためには最高温度から10℃以内の温度領域で、1時間程度の温度保持が必要である。ガラス小体の針状結晶の成長は、結晶化ガラス物品の表層近傍のみで行われればよい為、上記温度保持の時間は、物品厚みによらず概ね一定である。
次に降温過程(c)において、結晶化ガラス物品は、室温まで冷却される。成形型5を軟化点Tから50℃まで降温させる際の温度勾配は、3℃/分以上、5℃/分以下である。このことで、より短時間で熱処理工程を行うことができ、結晶化ガラス物品の製造コストを低減することができる。この温度勾配が3℃/分未満であると、降温過程(c)に時間がかかり、生産能率の向上を図ることができない。温度勾配が5℃/分を超えると、結晶化ガラス物品内に大きな残留歪が生じる。
これら昇温過程(a)、保温過程(b)、及び降温過程(c)から成る熱処理工程を行うことにより板状の結晶化ガラス物品が製造される。本実施形態では、熱処理工程をローラハースキルン等の連続炉で行っている。このことで、例えば研磨工程等の次工程へ搬送ラインに載せたまま搬送することができる。また、製造した結晶化ガラス物品を取り出した後、成形型5は再使用される。このことで、結晶化ガラス物品を効率良く量産することが可能となる。
このように本実施形態の結晶化ガラス物品の製造方法によれば、成形型5を構成するガラス基板1の熱膨張係数が小さく、耐熱衝撃性に優れているため、熱処理時の炉内の急激な温度上昇によってもガラス基板1が破損するようなことがなく、正常に結晶化ガラス物品を製造することができる。また、ガラス基板1は、熱伝導性に優れているため、炉内の急激な温度上昇によっても面内の温度分布が不均一になり難く、このことで結晶化ガラス物品の反りや破損を招くこともない。
しかも、本実施形態の結晶化ガラス物品の製造方法によれば、ガラス基板1上に保護材2を設けているので、熱処理時にガラス小体Gから発生する揮発成分との反応によってガラス基板1が変形し、その平坦度が損なわれることを回避することができ、反り等のない高品質な結晶化ガラス物品を製造することができる。
さらに、熱膨張係数の小さいガラス基板1を用いているので、保護材2の存在によって熱処理時にガラス基板1の上下面に温度差が生じても、この温度差によってガラス基板1が変形するようなこともなく、その平坦度を維持することができる。このことによっても高品質な結晶化ガラス物品を製造することができる。
以上、本実施形態の結晶化ガラス物品の製造方法について説明したが、本発明はその他の形態でも実施することができる。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施してもよく、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成してもよく、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施してもよい。
以下、本発明に係る結晶化ガラス物品の製造方法の実施例について、図3を参照しながら説明する。
まず、準備工程として、重量%で、SiO 64%、Al 5%、CaO 14%、ZnO 5%、BaO 5%、NaO 3%、KO 2%、LiO 0.5%、B 1%の組成を含有し、軟化点が700℃であり、熱処理するとβ−ウォラストナイトを析出する性質を有する結晶性ガラスとなるように調合されたガラス原料を、約1450℃で溶融した。次いで、この溶融ガラスを水中に投入して水砕し、粒径約10mm以下の小粒状のガラス小体Gを得た。そして、これらガラス小体Gをふるいで分級し、粒径2mm以上、4mm未満の範囲に整えた第一ガラス小体群g1と、ふるい下の粒径2mm未満およびふるい上の粒径4mm以上のものを混合した第二ガラス小体群g2とを準備した。
次いで、集積工程のために、ガラス基板1として、外寸2100×1100×4mmの低膨張の耐熱結晶化ガラス(日本電気硝子株式会社製;N-11)を用意した。また、保護材2として、外寸600×900×6mmのアルミナとシリカの繊維の混合物から成る標準嵩密度が0.25〜0.30g/cmで、曲げ強さが0.49MPaのセラミックファイバー製耐熱ボード(タクミ産業製)を6枚用意し、各耐熱ボードを適当なサイズにカットして、互いに組み合わせたとき全体として外寸2000×1100×6mmの大きさになるようなカットピースを用意した。また、離型材3として、外寸2000×1100×1mmのアルミナとシリカの繊維の混合物から成るアルミナペーパと、アルミナ粉1kgを水4kgに溶いたアルミナスラリーとを用意した。また、壁枠材4として、互いに組み合わせたとき、内寸1900×900×30mmの矩形の枠体を構成するムライト製の角棒材を用意した。
そして、集積工程の組立工程として、ローラハースキルンに接続された搬送ライン上に、2枚のガラス基板1を重ね置き、その上に保護材2のカットピースを、外寸2000×1100×6mmになるように組み合わせて載置した。そして、耐熱ボード用の接着剤によりカットピース同士を接着し、ガラス基板1ごと炉で仮焼きし、有機バインダを焼き飛ばし、外寸2000×1100×6mmの保護材2を形成した。
そして、保護材2の上に離型材3としてアルミナペーパを敷き、その上に壁枠材4を載置して内寸1900×900×30mmの型枠を組んだ。そして、型枠内にアルミナスラリーをスプレー法により均一に塗布し、常温で一時間保持し乾燥させた。こうして、成形型5を組み立てた。
次いで、集積工程の充填工程として、成形型5内に、まず、第二ガラス小体群g2を約15mmの厚さに充填してその表面をならし、その上に、粒径が整った第一ガラス小体群g1を約15mmの厚さに充填し、焼成後に意匠面となるその表面をならした。こうして成形型5内にガラス小体Gを集積した。
そして、熱処理工程として、成形型5ごとガラス小体Gを連続炉のローラハースキルン内に搬入し、昇温過程において、15℃から900℃の軟化点までは、8℃/分の昇温速度で加熱を行い、900℃から最高温度1120℃までは、6℃/分の昇温速度で加熱を行うことで、各ガラス小体Gを軟化溶着させた。次いで、保温過程において、1120℃で30分保持することで、ガラス小体Gの溶着界面から各粒の内部に向かってβ−ウォラストナイトの針状結晶を析出させた。そして、降温過程において、結晶化ガラス物品が割れない程度の5℃/分の降温速度で15℃まで徐冷を行うことで、約900×1800×17mmの二層構造の結晶化ガラス物品を製造した。なお、図3中符号Rで指示するものは連続炉の搬送ローラである。
その後、製造した結晶化ガラス物品を成形型5から取り出し、結晶化ガラス物品の裏面の離型材3をスクレーパ等で大方除去し、さらに洗浄機で洗浄することによって、結晶化ガラス物品の製品を得た。
本発明に係る結晶化ガラス物品の製造方法は、建築用仕上げ材以外の焼結品の製造にも適用可能である。
1 ガラス基板
2 保護材
3 離型材
4 壁枠材
5 成形型
G ガラス小体
軟化点
a 昇温過程
b 保温過程
c 降温過程

Claims (6)

  1. 軟化点より高温で熱処理すると軟化変形しながら結晶が析出する性質を有する多数のガラス小体を準備する準備工程と、前記多数のガラス小体を成形型内に集積する集積工程と、前記成形型内のガラス小体を加熱してガラス小体同士を溶着させるとともに結晶を析出させる熱処理工程とを備え、
    前記熱処理工程は、前記成形型を前記ガラス小体の軟化点より高い温度まで昇温させる昇温過程と、前記昇温過程により昇温させた前記成形型を前記軟化点以上の温度で保持する保温過程と、前記保温過程により保温した前記成形型を50℃まで降温させる降温過程とを含む、結晶化ガラス物品の製造方法であって、
    前記集積工程において、
    前記成形型を、熱膨張係数が15×10−7(/℃)未満のガラス基板上に、セラミック繊維を板状に成形した耐熱ボードから成る保護材を設け、該保護材上に壁枠材を設けることにより構成することを特徴とした結晶化ガラス物品の製造方法。
  2. 前記成形型のガラス基板が、結晶化ガラス材から成り、表面の平坦度が0.3%以下であることを特徴とする請求項1に記載の結晶化ガラス物品の製造方法。
  3. 前記成形型の保護材が、熱膨張係数が15×10−7(/℃)未満で、厚みが1mm以上、15mm未満で、標準嵩密度が0.2g/cm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の結晶化ガラス物品の製造方法。
  4. 前記熱処理工程の昇温過程において、
    前記成形型を50℃から前記軟化点まで昇温させる際の温度勾配が6℃/分以上、8℃/分以下であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の結晶化ガラス物品の製造方法。
  5. 前記熱処理工程の降温過程において、
    前記成形型を前記軟化点から50℃まで降温させる際の温度勾配が3℃/分以上、5℃/分以下であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の結晶化ガラス物品の製造方法。
  6. 前記熱処理工程を連続炉内で行うことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の結晶化ガラス物品の製造方法。
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