JP5892932B2 - 高性能ガラスセラミック及び高性能ガラスセラミックを製造する方法 - Google Patents

高性能ガラスセラミック及び高性能ガラスセラミックを製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガラスセラミック、それらの製造及び使用に関し、とりわけ、物理的特性及び化学的特性が大幅に改善された高性能ガラスセラミックに関する。
従来技術によって、とりわけ、ガラスセラミック物品の製品の機械的特性及び生産特性を最適なものとする、ガラスセラミックを製造する様々な方法が知られている。この最適化に関する主な開始点は、出発ガラスの組成の変更、又はより速く若しくはより遅く実行することができる昇温速度の変更である。
グリーンガラスの組成を変更する場合、最適化については大抵、ガラスセラミックの作業性に重きが置かれており、例えば、より低いプロセス処理温度を対象としている。その上、組成は、系の転移エンタルピー、それ故、転移速度に影響を与えることから、ガラスセラミックの特性に影響を及ぼす。
ガラスセラミックの製造における課題は、大型であるか又は壁が極めて薄いガラスセラミック物品の製造である。ガラスセラミックへの転移の際に、新たな結晶相が形成される。この変換はセラミック化する物品の体積変化と常に関係がある。物品の種々の領域において、転移、それ故、体積変化が、異なる時間、異なる速度で起こるため、物品の種々の領域間に応力が誘起される。これらの応力は、とりわけ、大容量のガラスを変換しなければならない大型物品に関して、又は極めて薄い壁のみに起因して機械的安定性が不安定である極めて薄い物品に関して、ほとんど制御することができない程、大きなものとなり得る。したがって、それらの製造は、極めて困難でありかつ通例、経済的でない。
上述の製品は多くの場合、比較的低い耐衝撃性を被る。ことさら、不透明ガラスセラミックは多くの場合、特定の製品要件を満たすのに不十分な耐衝撃性を有する。例えば、高いホワイトレベル(Lab色空間におけるL>90)を有するガラスセラミックの製造は、1000℃より高い、通常更に1080℃より高いセラミック化温度を要する。しかしながら、1080℃より高い温度で変換された多くの白色不透明ガラスセラミックは、変換直後に既に顕著な亀裂網を示すため、耐衝撃性が極めて低いか又は耐衝撃性をほとんど有しない。
特許文献1は、表面に生じる圧縮応力に起因する比較的高い衝撃強度を示す半透明ガラスセラミックの製造を教示している。この圧縮応力は、表面の高温石英混合結晶相及びガラスセラミックの内側のケアタイト混合結晶相によってもたらされる。高温石英混合結晶相が、ケアタイト混合結晶相よりも低い熱膨張を示すため、圧縮応力は、相転移後の冷却中に表面帯域において誘起される。
しかしながら、高温石英混合結晶相は、一方で、耐酸性の点で問題となるおそれがあり、他方、それは極めて厳密なプロセス制御を通じて製造されているに過ぎない。例えば、冷却中、含まれる高温石英が表面付近で低温石英構造へと再配置しないようにしなければならない。また、SiO含有量が多すぎると、これは、低温石英構造への変換をもたらすおそれがある。
特許文献2は、高い耐温度差性(temperature difference resistance)(TDR)を有するガラスセラミックの製造を可能とするセラミック化方法を記載している。この良好なTDRは、速い昇温速度を特徴とする特定のセラミック化方法によって達成される。しかしながら、そのように製造されたセラミックの耐衝撃性に関する情報は何一つなく、耐酸性も開示されていない。
さらに、特許文献2に記載されているガラスセラミックを変換すると同時に、それらの形状を維持することが極めて難しいことが分かっている。当該文献は、速い昇温速度と組み合わされる、比較的高温におけるケアタイト混合結晶相への高温石英混合結晶相の変換を教示している。このようなプロセスは、例えば、フラットパネル形状の物品をセラミック化する場合に、変形及び平面度のずれを容易に引き起こすおそれがある。このような歪み又は反りを可能な限り低く抑えるために、基板の平面度のずれを低減させる最大温度における特定の保持期間が一般的に要求される。
しかしながら、わずかな歪みしか許容されない場合、又はプレートの高い平面度が要求される場合、通常、一般的な方法は、機械的表面処理によって、又は更にはより大きなプレートから平らな部分を切り出すことによって、これを補うか又は修正することである。
より大きなプレートから平らな部分を切り出すことは、コストの観点からのみならず不都合な点がある。ガラスセラミック物品内には、ガラスセラミックの良好な機械的特性に寄与する特定配列のミクロ構造が形成される。この配列が、表面処理作業によって、例えば、切断又は研削によって遮られるか又は変更されると、これらの領域で不具合が生じるおそれがある。例えば、機械加工されたガラスセラミックの機械抵抗及び耐薬品性が、再加工されていないガラスセラミックのものよりも悪くなる傾向にある。この場合、ガラスセラミックの内部ミクロ構造が表面に露出し、それらの部位に微小亀裂を有するため、より耐性が大きい表層ミクロ構造によって、亀裂の成長又は侵襲性の化学物質の侵襲から保護されなくなる。
欧州特許第1170264号 独国特許第10 2005 019 247 B4号
したがって、本発明の目的は、改善された機械的特性及び化学的特性、とりわけ、より良好な耐衝撃性及び改善された耐酸性を示すガラスセラミックを提供することである。加えて、本発明による物品を製造することができる方法を開発している。
本目的は、独立請求項の主題によって解決される。有益な実施形態及び変更形態は従属請求項に記載している。
一体型の後処理も再加工もしていない、本発明によるガラスセラミックを含む物品は、少なくとも1つの前駆物品を、ガラスセラミックを含む物品へと少なくとも部分的に変換する方法によって製造することができる。ガラスセラミックを含む物品は、半透明であってもよく、好ましくは不透明であり得る。
一体型の後処理も再加工もされていない、ガラスセラミックを含む物品の特徴は、従来技術に対して、本発明によるガラスセラミックを含む物品の特性を定めるように主に意図するものである。とりわけ、上記の特性が、研削又はコーティングの塗布等の任意のその後のプロセス処理工程によって作られるものでなく、そのセラミック化したままの形態の物品に内在するものであることを明確にするものである。
ガラスの前駆物品は、少なくとも1つの第1の結晶相を含む、ガラスセラミックを含む物品へと変換又はセラミック化される。さもなければ、少なくともこの第1の結晶相を含む前駆物品の第1の結晶相が、ガラスセラミックを含む物品の第2の結晶相へと変換される。
述べられた以外に、本発明の状況における前駆物品は、10vol.%未満の結晶相含有量を有するグリーンガラス、又は、本発明による方法を用いて(異なるタイプの)ガラスセラミックミクロ構造を有する物品へと変換若しくは更にはセラミック化され、この際、少なくとも1つの相転移が起こる、ガラスセラミック物品を指す。
この相転移は、グリーンガラスにおける核形成、並びにその後の結晶化及び結晶子の成長を含み得る。代替的に、それは、事前にセラミック化された前駆物品中の既存の第1の結晶相から、異なるタイプの結晶相、すなわち第2の結晶相への変換を伴い得る。この状況における異なるタイプ、すなわち第2の結晶相への変換は、例えば高温石英混合結晶相からケアタイト混合結晶相への転移の際に起こる、構造及び組成の変更として理解される。
ガラスセラミックを含む物品を既にセラミック化された前駆物品から作製する場合、これは、本発明のプロセスを前駆物品の製造にも使用することを妨げない。それは、前駆物品、及びガラスセラミックを含む物品の両方を、本発明による方法を用いて製造することができることを意味する。
ガラスセラミック前駆物品を使用する場合、それは、本発明の変換とは独立して、とりわけ時間的に独立して、セラミック化されていてもよい。よって、前駆物品を一時的に室温に冷却してもよい。
しかしながら、本発明は、ガラスセラミック前駆物品を、本発明の変換直前に製造して、その合間に室温までは冷却しない場合にも及ぶ。前駆物品、及びガラスセラミックを含む物品を連続プロセスにおいて製造することも可能である。
前駆物品は、着色金属酸化物を含有し得るため、この前駆物品から製造される、ガラスセラミックを含む物品の容積全体が着色される。概して、従来技術で既知のガラスセラミックのためのいずれの着色酸化物又はドーパントも添加することが可能である。
本発明の状況において、「半透明の」ガラスセラミックを含む物品は、400nm〜1600nmの範囲において0.10〜0.95の透過率を有する物品として理解される。対照的に、「不透明な」ガラスセラミックを含む物品は、透過を事実上示さず、0〜0.10の透過率を有する。同様の方法で、すなわち、同様のプロセスパラメータを用いて製造されたものの、種々の壁厚を有する、ガラスセラミックを含む物品は、薄い厚みの場合に半透明となり、より厚い厚みの場合に不透明に見えることから、透過率、並びにそれ故、「半透明」及び「不透明」という用語は、4mmの壁厚に関連して理解されるものと考えられる。
プロセス中、前駆物品は最大温度に加熱される。最大温度に達する昇温速度は、好ましくは10K/分を超え、より好ましくは14K/分〜36K/分である。概して、昇温速度についての、プロセスに関連する上限は存在せず、むしろ、技術的な実現可能性、例えば使用される炉の性能に応じて決まる。
最大温度に達すると、それは、2分以下の、従来技術に比べて極めて短い保持時間で維持される。保持時間が全く観測されない、又は言い換えれば、保持時間を実質的に若しくは完全になくすことが好ましい。これは、それによってプロセス時間が節減されることから有益である。しかしながら、本発明の範囲を逸脱しない限り、核形成中の保持時間は可能である。
概して、本発明による方法は、以下でより詳細に記載する、ガラスセラミック製造の一般的な問題に関連するため、いずれの組成のガラスセラミックにも利用することができる。
上記のように、大型又は壁の薄い物品に対する特有の懸念は、物品の耐衝撃性、及びそれ故、強度及び耐久性に影響を及ぼす、ガラスセラミック物品における内部応力の発生である。本明細書の文脈における大型物品は1mを超える体積寸法を指し、壁の薄い物品は3mm未満の壁厚を有するものを指す。共通の理解に従い、これらの応力の発生は主に2つのメカニズムに起因する。
第1のメカニズムは、相変換が、前駆物品の種々の領域において種々の時間に開始し、また種々の速度で進行することを含む。相転移は結晶化熱を発生させる。この熱が十分迅速に散逸され得ない場合、得られる過度の熱によって、セラミック化速度が局所的に増大する。加えて漸進的な変換によって粘度の劇的な増大がもたらされるため、既に変換又は結晶化された領域は、まだ変換されていない領域よりもそれほど発生した応力を相殺することができない。とりわけ、変換が良好に進行したことに起因して、粘度が既に大きく増大している場合には、変換の発熱期間の終わりに向けて生じる応力をそれ以上十分に緩和することができない。そのように製造されたガラスセラミック物品は、低い強度、とりわけ、低い耐衝撃性しか有しない。
上記導入部において詳細に記載されるように、この問題に対処するための実行可能な手段は、昇温速度又は加熱速度を低減させて、最大結晶化期間を大幅に延長させることである。この減速は、セラミック化中に既に、発生する応力の部分的な緩和を可能とする。しかしながら、一般的な昇温速度の減速はまた、大幅に延長されたプロセス時間、並びにそれ故、より低いスループット及びコストの増大を暗に示す。その上、最大温度に達した後のガラスセラミック物品が、セラミック化し続ける。
ガラスセラミックミクロ構造内に、強度の観点から重大な応力を生じさせ得る第2の方法又は第2のメカニズムは、ガラスセラミックミクロ構造における種々の結晶相の熱膨張係数の勾配に起因する。穏やかな変換速度を伴って、ミクロ構造における個々の相の間で材料の移行が起こり得ることが知られている。その結果、個々の相は、特定の成分に富むようになり、ミクロ構造のタイプをこのように変える可能性がある。ミクロ構造タイプのこの変化は、比熱膨張係数の変更に関連付けられる。例えば、3つの主な相、すなわち、ガラスセラミックの内側の主結晶相としてのケアタイト混合結晶、表面付近の高温石英タイプのミクロ構造の混合結晶、及び大部分が非晶質の表面層を実質的に含むミクロ構造では、高温石英タイプのミクロ構造の混合結晶が、シリコンに富むことに起因して低温石英タイプのミクロ構造へと変換し得る。これにより、高温石英タイプのミクロ構造の約0.1×10−6−1の平均熱膨張係数から低温石英タイプのミクロ構造の5.0×10−6−1を超える平均熱膨張係数への有意な変化がもたらされる。このように、重大な引張応力が、ガラスセラミックの内側に生じ、これにより、亀裂がもたらされ、いずれの場合にも強度が減少する可能性がある。
速い昇温速度が、最大温度付近におけるプロセスの滞留時間又は保持時間をほとんど有しないことと、また急速冷却と組み合わされることに起因して、全ての相状態を凍結させ、かつ任意の形態の更なる結晶化、材料の富化及びミクロ構造タイプの変更を防止するか、又は、少なくともそれらを、特性に関して重要な意味を持たない程度にまで低減させる、本明細書に記載した製造プロセスを用いることによって、このような変換は回避可能である。
本発明者らは、驚くべきことに、比較的速い昇温速度、とりわけ極短い保持時間を使用する場合に、それらの高い衝撃強度及び優れた耐酸性によって特に区別される、新規なミクロ構造を有する製品を製造することができることを見出した。本発明による製品の利点の詳細な説明を以下で更に挙げる。
しかしながら、厳密には、最大温度付近における保持時間を短縮するか又は省略するこのプロセス処理工程が、相変換中に生じる反りの補償可能性に関して大いに問題となる。例えば、高温石英混合結晶相のケアタイト混合結晶相への変換は、0.1%〜2.0%の体積の有意な増大に関連付けられる。
結晶化の均質性は、セラミック化される物品のサイズ及び壁厚に依存するだけでなく、とりわけ、物品への熱入力の均質性にも依存する。したがって、セラミック化が、水平方向、好ましくは横方向にも可能な限り均一に起こることを確実にするために、セラミック化する前駆物品を可能な限り均等に加熱することが望ましい。これに対して、不均等な加熱には、ガラスセラミックを含む物品の変形及び反りのリスクがある。
このような撓み又は反りを、少なくとも部分的に回避する1つの方法は、最大温度における保持時間を観測することである。最大温度における保持時間の間、セラミック化する材料において、少なくともわずかに粘度が減少すると共に、存在する相のそれぞれの相密度が増大し、張力が低減する。反りは少なくとも部分的に再度平らになる。しかしながら、セラミック化する物品が成し遂げられると同時に、存在する勾配が低減し、相密度の増大に起因して、構造の変換及び/又は構造の変更が促される。したがって、このアプローチは、本発明による特徴を有するガラスセラミック物品を製造するのに好適でない。
本発明によって示唆したように、保持期間を大幅に低減するか又は完全に省略する場合には、反りを平らにするという可能性は適用されない。上記の問題は、最大温度を達成するために速い昇温速度を実行する場合に悪化する。相転移又は体積結晶化が起こる期間における昇温速度が速いほど、セラミック化する前駆物品において生じる可能性のある温度差のリスクが大きくなり、また相変換によってもたらされる可能性のある製品の反りが強くなる。
これらの問題を回避するために、速い昇温速度であっても、セラミック化する物品の均一な加熱が望ましい。これは、種々の方法によって実現することができる。例えば、ガラスセラミックを含む物品は、小さい炉容積しか有しないバッチ式炉において別々に製造することができる。第一に、小さい炉容積に起因して、急速な温度制御が可能である。他方、例えば、ローラー焼成窯(roller kiln)において製造を行う場合等に、温度の不確定性をもたらす可能性のある煙突効果が存在しない。しかしながら、これは、ローラー焼成窯における製造が不都合であると言っているわけではない。ここでは、均一な加熱を実現するための努力がより大きいというだけである。これに関する有用な手段(measure)は、例えば、異なる方向からセラミック化する物品を加熱して、例えば炉の幾何学的形状に起因して起こり得る温度差のより良好な補償を可能にすることである。また、例えば、セラミック化する前駆物品の上面及び底面から加熱を実施してもよい。
したがって、本発明の特に好ましい実施の形態によれば、前駆物品の上面と底面との間の温度勾配が可能な限り低く抑えられる。上面と底面との間の温度差は、前駆物品の平均温度から±1K未満しかずれないものとすることが好ましい。このようにして、平面度からの変形及びずれが低減されるか、又は更には完全に回避され得る。
本発明の有益な実施の形態によれば、前駆物品の温度変化は、好ましくは連続的に、とりわけ体積結晶化の臨界期の間、すなわち発熱性の相転移の期間中に測定される。このようにして、セラミック化する前駆物品における平均温度からの重大なずれを検出し、また指定の目標値に従って炉の加熱を修正又は調節することによって調整することができる。
その上、セラミック化する前駆物品における垂直方向の温度制御に加えて、有益には、水平方向の温度制御を実施することができる。この目的を達成するために、変換する前駆物品の幅及び/又は長さにわたる温度分布が、少なくとも相転移中に、変換する前駆物品における平均温度から±5K以下しかずれないように、相転移を実施する炉又はチャンバの加熱を制御する。
垂直方向又は水平方向の温度変化は、例えば、セラミック化する前駆物品のすぐ近くに配置される温度センサを用いて検出することができる。特に好ましい実施の形態では、このような温度センサが、10秒未満、好ましくは1秒以下の応答時間を有する。
また、ヒーターは、好ましくは10秒以内、より好ましくは1秒以内に制御可能であるものとする。相転移が速い昇温速度を伴って数分以内に、発熱しながら進行し得るため、速い応答時間が、効果的な温度制御にとって極めて重要である。
本発明による方法の特に有益な点は、前駆物品とガラスセラミックを含む物品との間の形態安定性である。相転移による体積変化を除き、前駆物品は、変換中にその形状をほとんど変化させない。これは、成形体、例えば中華鍋型ボウル(wok bowls)をセラミック化する場合に特に有益である。ここで特に有益な点は、既にセラミック化された前駆物品を使用することができ、その後、本発明による相転移を行うことである。物品が少なくとも部分的な結晶性ミクロ構造を既に有するため、最小粘度が、グリーンガラスを、高温石英混合結晶相を含む半透明ガラスセラミックへと変換する際よりも数桁大きく、そのため、直立壁のたるみも、底面の反りもセラミック化中に起こらない。中華鍋の形状は実質的に、中華鍋がセラミック化前に有していた形状、すなわち、相転移によってもたらされる体積変化を考慮しない形状に相当する。
上記の方法によって本発明によるガラスセラミックを含む物品を製造することが、特に好ましい。
ガラスセラミックを含む物品は、後処理も再加工もされていない状態で、少なくとも3つの異なるミクロ構造を含むことを特徴とする。これらのミクロ構造は、単位体積当たりに含まれる結晶子の数及び/若しくはサイズ、並びに/又は結晶子の組成、並びに/又は残りのガラス相の組成において異なり得る。
少なくとも3つの異なるミクロ構造は、例えば、断面における異なるイオン含有量から互いに区別することができる。イオン含有量プロファイルを、個々のミクロ構造間の転移帯域と垂直に測定する場合、特徴的な差異が、個々のミクロ構造のそれぞれについて見られる。
相対的なイオン含有量プロファイルは、二次イオン質量分析法により測定される強度を用いて求めることができる。これらの強度は、イオンの絶対含有量を反映するものでないが、それらは、含有量の相対的な変化と解釈され得る。簡潔にするために、「相対的なイオン含有量プロファイル」を以下、単に「イオン含有量プロファイル」と称する。
特に好ましくは、少なくとも3つの異なるタイプのミクロ構造のそれぞれが、個々のイオンの異なる強度プラトーを示す。「個々のイオン」は好ましくは、本発明によるガラスセラミックを含む物品の主要な相又は主な相の形成に関与するカチオンである。LASガラスセラミックでは、例えば、Naカチオン、Kカチオン、Liカチオン及びMgカチオン等のイオンが、強度プラトーを示す。異なるミクロ構造領域における個々のイオンのこのような強度プラトーは、従来技術からは知られていない。
ガラスセラミックを含む物品の異なるミクロ構造の帯域間の転移は通常、環境との境界面のモルフォロジ、すなわち、その外形または表面を反映するものであり、この異なるミクロ構造の帯域は表面から内部に向かって連続的に配置される。すなわち、異なるミクロ構造がマトリョーシカのように互いに入れ子になっている。
特に好ましい実施の形態によれば、ミクロ構造は、結晶子と残りのガラス相との比率に基づき互いに区別することができる。ガラスセラミックを含む物品の、環境との境界面を含む外側帯域は、大部分が非晶質の第1のミクロ構造を有する。大部分が非晶質の周縁層、又は大部分が非晶質の第1のミクロ構造は、30nm〜6000nmの厚みを有しかつ10vol.%未満の結晶子を含有する、表面付近のミクロ構造帯域として理解されると考えられる。特に好ましくは、このミクロ構造帯域が、ガラスセラミック物品の主結晶相のいずれの結晶子も全く含まない。いずれの場合にも、非晶質の表面帯域に含まれる10vol.%以下の結晶子は、主結晶相(複数可)に属する。
第1の帯域に隣接する第2の帯域は、10vol.%〜80vol.%の結晶子含有量を有する第2のミクロ構造を含む。
第2の帯域に隣接する第3の帯域は、80vol.%を超える結晶子含有量を有する第3のミクロ構造を含む。このミクロ構造は、ガラスセラミックを含む物品の最内帯域を形成する。
ガラスセラミックを含む物品の特に好ましい実施の形態は、DIN 12116に準拠してクラス1又はクラス2の耐酸性を示す。したがって、このようなガラスセラミックを含む物品は、侵襲性の物質を使用する製造プロセスにおいて、例えば実験装置として、又は炉を裏張りするため等に有益に使用することができる。
ガラスセラミックを含む物品の特に有益な点は、その高い耐衝撃性である。落球試験において、200mm×200mm×4mmの寸法を有する、ガラスセラミックを含む物品が、15cmより大きい、好ましくは20cmより大きい、より好ましくは25cmより大きい平均破壊高さ(ワイブル分布の5%フラクタイル(fractile))を示すことが実証された。この試験では、535gの鋼球を既定の高さから試料の中央に自由落下させる。破損が生じるまで落下高さを徐々に増大していく。耐衝撃性は、統計学的な値であり、約30個の試料から求められる破壊高さの平均値を表す。試験は、DIN 52306に従う落球試験と類似のものである。
耐薬品性はまた、本発明のガラスセラミックを含む物品を、370℃の温度における濃硫酸による侵襲に30分間かけるS試験を用いて証明することができる。上記のようなその後の落球試験では、物品が依然として、15cmより大きい、好ましくは更に20cmより大きい平均破壊高さ(5%フラクタイル)を示す。
さらに、本発明による不透明なガラスセラミックを含む物品は、700℃より高い耐温度差性を有益に示す。このような耐温度差性は、主結晶相として高温石英混合結晶を含むガラスセラミックに珍しいものではない。
しかしながら、現在の知識によれば、10分〜40分間の最大温度における停止時間を伴う、1070℃〜1090℃、好ましくは1080℃の温度におけるセラミック化によっては、主結晶相としてケアタイト混合結晶を含みかつL=95を超えるホワイトレベルを有するガラスセラミックのみが製造され得る。従来技術に従って製造されるガラスセラミックは多くの場合、外部からの誘因が何もなくとも、セラミック化後48時間以内で既に深刻な亀裂網をもたらすことから、高いホワイトレベル及び良好な耐温度差性を有するとりわけこのようなケアタイト混合結晶ガラスセラミックの耐衝撃性の生成は、取るに足らないものではない。この亀裂網は、ガラスセラミック表面の最小損傷と併せて、強力な内部応力の存在に起因する。
驚くべきことに、本発明による方法、とりわけ、900℃〜1300℃の最大温度における極めて短い保持時間(0分〜2分、好ましくは保持時間を全く有しない)と組み合わされる(10K/分を超える、好ましくは14K/分〜36K/分の)速い昇温速度は、特定の組成の場合に、ケアタイト混合結晶の主結晶相を有し、かつ95より大きい、好ましくは更に97より大きいホワイトレベルLを示すガラスセラミック物品の産業上利用可能な製造を可能にする。新規なミクロ構造は、上記のパラメータを用いて実現されると考えられる。
おそらく、本発明の方法によって得られる高い耐衝撃性及び耐温度差性は、特に、表面付近の帯域に低温石英ミクロ構造を有する混合結晶が事実上存在しないことに起因する。実験から、従来技術によって製造されたガラスセラミックが多くの場合に、本発明の製品中にも存在する周縁帯域又は実質的に非晶質の帯域下に更なる帯域を含み、この更なる帯域が低温石英構造を有する混合結晶を含むことが示された。本発明によれば、この帯域は不要である。
低温石英構造の混合結晶を有するこの帯域は、13×10−6−1より大きい熱膨張係数を有し、これは、ガラスセラミック物品の内側の約1.1×10−6−1の熱膨張係数よりも有意に大きく、また更に大部分が非晶質の周縁帯域における約4×10−6−1の熱膨張係数よりも大きい。そのため、セラミック化プロセスの終わりの冷却中に、隣接する帯域と比べて、低温石英構造を含む帯域において大幅に強い体積収縮が起こる。この異なる膨張挙動によって、種々の帯域に、表面亀裂をもたらすおそれのある応力が誘起されると考えられる。
上記の方法によって製造され得る本発明によるガラスセラミックを含む物品は、例えば、以下の機械的特性又は化学的特性を有し得る。
最大温度勾配:400K〜800K
耐温度差性:>700℃
熱膨張係数:図4を参照
弾性率(E)ASTM C−1259に準拠:84×10MPa〜95×10MPa
ヌープ硬度(HK0.1/20)ISO 9385に準拠:570〜680
曲げ強度(σbB)DIN EN 1288、パート5(R45)に準拠:100MPa〜160MPa
良好な耐衝撃性及び耐温度差性は、短い距離にかけて高い温度差が存在する分野における、本発明によるガラスセラミックを含む物品の使用を可能にする。これは、例えば、調理面、オーブンの窓ガラス、また家電製品又はガラスセラミック調理用容器であってもよい。例えば、調理用容器としての使用は、本発明のガラスセラミックを含む物品の耐衝撃性の理由からもっぱら妥当なものである。可視波長範囲において不透明である本発明による物品が、赤外波長範囲において70%を超える透過率を有し得ることは、この状況において特に有益である。
また、高い機械的安定性及びまた熱的安定性は、本発明によって製造される物品が事実上、如何なる材料/組成物の粒子又は成分も放出しないことを意味する。したがって、本発明の物品は、医薬産業において容器として又はシステムの構成要素として、火力発電所において例えば焼戻し炉のための炉の裏張りとして、及び太陽光産業における化学的又は物理的なコーティングラインにおいて、及び高性能セラミックとして使用することができる。最後のものは、そのために必要とされる幾何学的形状が容易に作られ、また幾何学的形状に平滑面が設けられることから特に推進される。
好ましい応用分野は:
一般的に、例えば、セラミック産業又は太陽光産業における、窯道具及び/又はサポートパネルとしての;
例えば酸化窒素を結合させるための機能面が付加的に設けられ得るファサードプレートとしての;
高温用途及び極低温用途のための、例えば化学産業における使用のためのセラミック物品としての;
如何なる粒子/塵埃も放出しないため、高純度用途に使用することができる、セラミック材料を超える利点を有する、炉の裏張りとしての;
それらの高純度、耐薬品性、及び物質の放出がないか又はほんのわずかしか放出しないという確証に起因して、医薬産業及び医療技術における製造プロセスに使用され得るキャリアプレートとしての;
耐薬品性の実験装置としての;
化学プラントのための、例えばコーティング産業におけるCVD装置及びPVD装置における、化学的及び熱的に高い耐性が必要とされる、平らで成形された裏張りとしての;
ウエハ基板としての;
高温環境を遮断するための遮熱材としての;
家電製品における、加熱素子のためのカバー、特に調理面若しくはフライ面(frying surface)としての;
焼却炉のための窓としての;
ラジエータのためのカバーとしての;
反射器、投光器、ビデオプロジェクタ、データプロジェクタ、コピー機のためのカバーとしての;
ナイトビジョンデバイス等の、熱機械応力を伴う用途のためのカバーとしての;
UV保護を伴う半透明物品としての;
ファサードカバーとしての
ものである。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、ガラスセラミックを含む物品は以下の組成を有し得る:
60wt.%〜73.0wt.%のSiO
15wt.%〜25.0wt.%のAl
2.2wt.%〜5.0wt.%のLiO、
0wt.%〜5.0wt.%のCaO+SrO+BaO、
0wt.%〜5.0wt.%のTiO
0wt.%〜5.0wt.%のZrO
0wt.%〜4.0wt.%のZnO、
0wt.%〜3.0wt.%のSb
0wt.%〜3.0wt.%のMgO、
0wt.%〜3.0wt.%のSnO
0wt.%〜9.0wt.%のP
0wt.%〜1.5wt.%のAs
0wt.%〜1.2wt.%のNaO+KO、なお、各々の濃度は以下の指定範囲内である:
0wt.%〜1.0wt.%のNaO、
0wt.%〜0.5wt.%のKO、及び
0wt.%〜1.0wt.%の着色酸化物。
上記の組成のいずれかに該当するガラスセラミックを含む物品は、第2のミクロ構造及び第3のミクロ構造と比較して、Liイオン及びMgイオンをわずかしか含まず、Naイオン及びKイオンに富む、第1の実質的に非晶質のミクロ構造を含み得る。以下の2つのミクロ構造と同様に、記載されるイオン含有量プロファイルは、異なるミクロ構造において異なる強度プラトーを示す。記載される相対的な富化又は欠乏は、異なるミクロ構造における強度プラトーのレベルに言及するものである。
第1の、実質的に非晶質のミクロ構造に隣接する第2のミクロ構造は有益なことに、第1のミクロ構造に比べてLiイオン及びMgイオンに富むことができる。第1のミクロ構造と比較してNaカチオン及びKカチオンはわずかしか含まれない。
第3のミクロ構造では、初めの2つのミクロ構造に比べてLiイオン及びMgイオンに富む。対照的に、他の2つのミクロ構造と比較してNaイオン及びKイオンはわずかしか含まれない。
初めの2つのミクロ構造帯域が、ミクロ構造の転移領域に垂直に、10μm以下、好ましくは5μm以下の厚み又は幅を有し、該ミクロ構造がそれらのイオン含有量プロファイルに基づき区別可能であることが好ましい。
本発明の特に好ましい実施の形態によれば、ガラスセラミックを含む物品の少なくとも第3のミクロ構造が、ケアタイト混合結晶の主結晶相と、高温石英混合結晶の第2の結晶相とを含み、高温石英混合結晶相とケアタイト混合結晶相との比率は、ガラスセラミックを含む物品の表面に向かって連続的に又は少しずつ増大している。高温石英混合結晶相がケアタイト混合結晶相よりも低い熱膨張係数を有することから、比較的連続的に内部から外側に向かって増大する張力が生じる。内部から外側に向かうこの比較的安定な増大はとりわけ、高温石英混合結晶に富む帯域又は層が表面付近に存在する従来技術と対比させて理解しなければならない。しかしながら、これらの高温石英混合結晶に富む層と、ケアタイト混合結晶の内層との間には、ガラスセラミック物品における応力分布に悪影響を有するおそれのある熱膨張係数の急激な転移が存在する。
さらに、本発明によるガラスセラミックを含む物品は、亜鉛スピネル混合結晶又はチタン酸ジルコニウム混合結晶等の少数結晶相を含んでいてもよい。特に好ましい実施の形態は、とりわけ、第1の実質的に非晶質のミクロ構造帯域、及び場合によっては全ての他のミクロ構造帯域にもより少量の亜鉛スピネル混合結晶を含む。本発明者らは、とりわけ第1のミクロ構造帯域における、亜鉛スピネルドーピングと同等とみなされ得る亜鉛スピネル混合結晶密度が、ガラスセラミックを含む物品の耐酸性を有益に向上させると仮定している。本発明者らは、とりわけ、比較的厚い非晶質周縁帯域と組み合わされる、この含有量の亜鉛スピネル混合結晶が、従来技術と比較した、ガラスセラミックを含む物品の極めて良好な耐酸性の原因であると考えている。
したがって、特に好ましいガラスセラミックを含む物品は、亜鉛スピネル混合結晶に富む第1の大部分が非晶質のミクロ構造の周縁帯域を含む。本発明の更なる変更形態によれば、第1の大部分が非晶質のミクロ構造の周縁帯域が、少なくとも亜鉛スピネルドーピングを含む。
ここで、例示的な実施形態を参照して本発明を詳細に説明する。図面中、同様又は類似の特徴は同様の参照番号を用いて示している。
不透明なケアタイト混合結晶セラミックを製造する本発明による方法の温度/時間図である。 本発明によるガラスセラミックを含む物品の種々のミクロ構造帯域を示す上からの断面図、及び対応するイオン含有量プロファイルである。 本発明によるガラスセラミックを含む物品の種々のミクロ構造帯域を示す下からの断面図、及び対応するイオン含有量プロファイルである。 本発明によるガラスセラミックを含む物品の或る深さ範囲の薄膜X線回折測定(TF−XRD)を示す図である。 本発明によるガラスセラミックを含む物品の或る深さ範囲の薄膜X線回折測定(TF−XRD)を示す図である。 本発明によるガラスセラミックを含む物品の或る深さ範囲の薄膜X線回折測定(TF−XRD)を示す図である。 0℃から950℃までの温度範囲にかかる、種々の組成のガラスセラミックを含む物品の長さの相対的な変化を示す図である。
図1は、グリーンガラス前駆物品から不透明なガラスセラミックを含む物品を製造するのに使用され得る本発明による方法の温度/時間図を示す。x軸は時間を表し、y軸は温度を表す。
概して、本方法は、時間及び任意に場所の点で、ガラスセラミックを含む物品の製造とは別に製造された事前にセラミック化された前駆物品を用いて実施することもできる。
リチウムアルミニウムシリケート(LAS)組成物を含むグリーンガラス前駆物品は初めに、高温石英混合結晶相を有する前駆物品へと変換され、その後、少なくともケアタイト混合結晶相を含む、ガラスセラミックを含む物品へと変換される。
グリーンガラスは以下の範囲の組成を有し得る:
60wt.%〜73.0wt.%のSiO
15wt.%〜25.0wt.%のAl
2.2wt.%〜5.0wt.%のLiO、
0wt.%〜5.0wt.%のCaO+SrO+BaO、
0wt.%〜5.0wt.%のTiO
0wt.%〜5.0wt.%のZrO
0wt.%〜4.0wt.%のZnO、
0wt.%〜3.0wt.%のSb
0wt.%〜3.0wt.%のMgO、
0wt.%〜3.0wt.%のSnO
0wt.%〜9.0wt.%のP
0wt.%〜1.5wt.%のAs
0wt.%〜1.2wt.%のNaO+KO、なお、各々の濃度は以下の指定範囲内である:
0wt.%〜1.0wt.%のNaO、及び
0wt.%〜0.5wt.%のKO。
任意で1.0wt.%の着色酸化物を含み得る。
初めに、前駆物品を、58K/分又は更には最大150K/分の昇温速度を伴って11分以内で室温から約660℃に加熱する。概して、この第1の加熱期間では、この時点において前駆物品の粘度が低く、いずれの内部応力もほとんど生じないため、可能な限り速い昇温速度を選択することができる。しかしながら、経済的な理由から、昇温速度は、15K/分を超えるものとし、好ましくは30K/分を超えるものとする。
その後、約20分間のプロセス処理時間で、昇温速度をゼロまで徐々に減少させた結果、高温石英混合結晶相の体積結晶化が、例えば790℃の一定温度で、又はセラミック化される物品の温度の均質化において起こる。しかしながら、この均質化段階は任意のものに過ぎず、すなわち、必ずしもプロセスに特有のものであるわけではなく、それ故、必ず必要とされるわけではない。このプロセス工程中の保持時間は約30分である。
概して、高温石英混合結晶相を有する前駆物品は、このような混合結晶相を生成するいずれの方法を用いても製造することができる。体積結晶化の最後までのプロセス期間は重大なものではない。しかしながら、比較的迅速なプロセスを暗に示すことから上記の方法工程が好ましい。概して、この時点でプロセスを中止してもよく、高温石英混合結晶を含む物品を室温まで冷却させてもよい。このように、ケアタイト混合結晶相への変換は時間を置いて可能であると考えられる。
その後、セラミック化する前駆物品を、約30K/分の昇温速度を伴って、1080℃〜1300℃、好ましくは1100℃〜1150℃の最大温度、より好ましく例示的な実施形態に示されるように1120℃に加熱する。このプロセス期間において、昇温速度は技術的な実現可能性に応じて決まる昇温速度の上限を伴い、概して10K/分を超えるものとし、好ましくは14K/分〜36K/分であるものとする。このプロセス期間における比較的速い昇温速度は、高温石英混合結晶相からケアタイト混合結晶相への転移点をより高い温度へと移行させる。同時にその結果は、1分〜6分以内、好ましくは1分〜4分以内、より好ましくは1分〜2分以内に包括的に起こる極めて急速な変換である。
言い換えると、これは、前駆物品を最大温度に加熱し、ガラスセラミックを含む物品の高温石英混合結晶相からケアタイト混合結晶相への変換中に前駆物品が受ける体積変化の少なくとも80%が、最大温度を達成するような10K/分を超える、好ましくは14K/分〜36K/分の昇温速度を伴って、1分〜6分の時間窓内、好ましくは1分〜4分以内、より好ましくは1分〜2分以内で完了することを意味する。
最大温度における保持時間を観測することなく、前駆物品をその後、約350K/分〜15K/分、好ましくは50K/分〜20K/分の平均冷却速度を伴って約400℃に冷却させ、続いて室温まで冷却させる。
最大温度における保持時間を省くことと、また続く急速冷却と組み合わされる、比較的速い昇温速度、及びその結果としてのより高い温度への転移点の移行が、良好な特性、とりわけ高い耐衝撃性、また良好な耐温度差性及び極めて良好な耐薬品性をもたらすと考えられる。本発明の方法によって生成されるミクロ構造を示すガラスセラミックが上述の特性を有することが実証され得る。
極めて小さい内部応力の発生を実現するために、少なくとも相転移の発熱期間中に前駆物品を可能な限り均等に温めなければならない。好ましくは、プレートの幅にわたる温度勾配が、変換する前駆物品内における平均温度から±1K以下しかずれないものとする。
好ましくは、上記のセラミック化する前駆物品の均質な加熱はセンサによってモニタリングされ、炉の温度は、測定値に応じて制御される。しかしながら、数分という極めて短い転移時間に起因して、炉の温度の効果的な制御は、極めて迅速に実施される調整を要する。したがって、温度センサは好ましくは、10秒未満、より好ましくは1秒以下の応答時間を有する。加熱の調整は好ましくは、10秒以内、より好ましくは1秒以内で達成される。
図2a及び図2bはそれぞれ、本発明によるガラスセラミックを含む物品のSEM画像、及びSIMS測定値によって求められた対応するイオン含有量プロファイルを示す。x軸にガラスセラミックを含む物品の表面から中心に向かう深さを表し、y軸に対数尺度の強度を表す座標系に、SIMS測定値をプロットする。
3つの異なるミクロ構造帯域1、2、3は断面において区別することができ、ガラスセラミックを含む物品の上側(図2a)及び下側(図2b)の対応するイオン含有量プロファイルを見ることができる。図2aを参照して包括的なミクロ構造を以下で説明するのに対し、図2bは、ガラスセラミックを含む物品の上側及び下側におけるミクロ構造の類似性を証明するのに役立つものである。
第1の大部分が非晶質のミクロ構造帯域1は、ガラスセラミックを含む物品の周縁部に設けられる。この帯域1は、最大6ミクロンの厚みを有し得る。図2aに示される例では、それが約570nmの幅を有する。このミクロ構造帯域1は、10vol.%以下の結晶子を含む、ガラス質、すなわち実質的に非晶質のマトリックスによって規定される。
この第1の実質的に非晶質の帯域1では、他の2つの帯域2、3と比較して、Naイオン4及びKイオン5に富むのに対し、Liイオン6及びMgイオン7をわずかしか含まない。とりわけ、表層領域、すなわち周縁部の100nm〜200nmでは、Znイオン12に富み、その後、ミクロ構造帯域2への転移まで著しく減少する。
記載されたイオン含有量プロファイルは、個々のミクロ構造1、2、3内に強度プラトー9を示す。本発明の状況における強度プラトー9は、一定のイオン含有量プロファイルというその狭い意味において理解されるものでなく、例えば個々のミクロ構造間の転移領域における急激に上昇及び降下する含有量と、ミクロ構造内の個々のイオンにおける徐々に又はわずかにのみ変化する含有量との間の差異を強調するように本質的に意図されるものである。
例えば、Liイオン6及びMgイオン7のイオン含有量プロファイルの場合、第1のミクロ構造帯域1では、濃度のわずかな増大が、ガラスセラミックを含む物品の内部に向かって認められ得る。しかしながら、第1のミクロ構造帯域1と第2のミクロ構造帯域2との間、又は第2のミクロ構造帯域2と第3のミクロ構造帯域3との間の転移領域と比較して、この増大は、極めて穏やかであるため、強度プラトー9として記載される。強度プラトー9を特徴とするこのようなミクロ構造の組成は、従来技術から知られていない。
第1の大部分が非晶質のミクロ構造帯域1の内側と接触する帯域2は、外側から内側への結晶子サイズの増大を伴って、10vol.%〜80vol.%の結晶子含有量を特徴とする。サイズの増大、及び結晶子のvol.%と残りのガラス相のvol.%との比率の増大は、内側帯域に向かって連続的なものであるように見える。
この第2のミクロ構造帯域2のイオン含有量プロファイルは、第1の大部分が非晶質のミクロ構造帯域1と比較してLiイオン6、Mgイオン7、及びZnイオン12の相対的な富化を示す。Liイオン6及びMgイオン7とは対照的に、第1の実質的に非晶質のミクロ構造帯域1と比較して、Naイオン4及びKイオン5をわずかしか含まない。この具体的な事例では、第2のミクロ構造帯域2が、約1ミクロンの幅を含むが、概して0.03μm〜5.00μmの範囲の幅を含んでいてもよい。
第3のミクロ構造帯域3は、80vol.%を超える結晶子含有量を特徴とする。0.05μm〜100μmのサイズを有する結晶子は、他の2つのミクロ構造帯域1、2におけるものよりも有意に大きい。この第3のミクロ構造帯域3は、ガラスセラミックを含む物品の最内帯域を形成する。
この第3のミクロ構造帯域3に関して、含有量プロファイルは、他の2つのミクロ構造帯域1、2、すなわちミクロ構造と比較して、Liイオン6、Mgイオン7及びZnイオン12の相対的な富化、並びにNaイオン4及びKイオン5の相対的な欠乏を示す。
Siイオン8の濃度は、相対濃度が減少するというごくわずかな傾向は別にして、第1のミクロ構造から第3のミクロ構造にかけて基本的に一定であり、すなわち、事実上、ミクロ構造に特異的な何らかの変化が存在する。
3つの全てのミクロ構造帯域1、2、3に含まれる最も顕著な第2の結晶相は、針状又は棒状の亜鉛スピネル混合結晶10、及び立方体又は立方形状のチタン酸ジルコニウム混合結晶11である。なお、ルチル混合結晶のような相が、ミクロ構造全体にわたって分布する少量成分として現れる場合がある。亜鉛スピネル混合結晶10は、第1の大部分が非晶質のミクロ構造帯域1における結晶相の大方を占めているように見える。上記のように、Znイオン含有量プロファイル12は特に、第1のミクロ構造帯域1の周縁部又は表面付近領域における富化を示す。ガラスセラミックのZn含有量は基本的に、亜鉛スピネル混合結晶10のZn含有量を反映するものであると想定することができる。
本発明者らは、亜鉛スピネルが良好な耐酸性を有することから、表層領域における亜鉛スピネル混合結晶の相対的な富化が、本発明のガラスセラミック物品の改善された耐薬品性を少なくとも部分的には説明することが可能であると考えている。特に、比較的厚い(最大6μmの)非晶質の周縁帯域と組み合わせて、このことは、ガラスセラミック物品の内部を、とりわけ酸による侵襲から保護する二重の効果的な「封止」をもたらす。
図3は、表面から測定した、0μm〜2.5μm(図3a)、0μm〜5μm(図3b)、0μm〜10μm(図3c)の深さに関するTF−XRD測定結果を示す。これらの図のx軸は回折角度を表し、y軸は強度を表す。図3a〜図3cは、Siに富む高温石英混合結晶13、及び主結晶相としてのケアタイト混合結晶14、及び少量成分としてのチタン酸ジルコニウム混合結晶15の存在を示す。約26.2°における高温石英混合結晶の主なピークの強度と、約25.8°におけるケアタイト混合結晶の主なピークの強度との比率は、内側(図3c)から外側(図3a)へと増大する。Siに富む高温石英混合結晶13における相対含有量の内側から外側への連続的な増大は、当然のことと考えられるかもしれない。しかしながら、これは、第2のミクロ構造帯域2又は第1の大部分が非晶質のミクロ構造帯域1のいずれかのTF−XRD測定が不可能であったため、単なる仮定に過ぎない。
この仮定が真実であれば、このことから、少なくとも第3のミクロ構造帯域3及び第2のミクロ構造帯域2にわたって、最内領域から外側に向かう、熱膨張係数の連続的な減少がもたらされると考えられる。これは、少なくともこれらの帯域2、3において、内部から外側に向かって均一に増大するように内部応力が生じるという効果を有することができ、その結果、本発明によるガラスセラミックを含む物品の良好な機械的特性を説明することが可能となると考えられる。
しかしながら、Siに富む高温石英混合結晶相13の相対含有量は、内部から外側に向かって連続的に増大するものでなく、不規則に、又は更には多くの個々の増加量で、増大することもある。しかしながら、この仮定についての、利用可能なデータによる証拠は何もない。
特許文献2は、ケアタイト混合結晶を含むか、又は高温石英混合結晶とケアタイト混合結晶とを含むガラスセラミックを製造する方法を開示している。該特許文献に述べられる従来技術とは対照的に、該特許文献に記載の方法により製造されるガラスセラミックは、高い温度差性を確保するような圧縮応力を表面に生じさせるのに、表面付近に高温石英混合結晶層を全く必要としない。本発明による方法は、表面と内部との間の異なる熱膨張係数の原因となる特定の化学的勾配を確実なものとする。これらの異なる熱膨張係数は更に、望ましい耐温度差性をもたらす、表面付近の圧縮応力の原因となる。
ガラスセラミックは、Kイオン、Naイオン、Znイオン及びLiイオンの勾配を特徴とし、かつ最大100μm、又は更には最大160μmの厚みを有し得る表面帯域を有する。本発明のガラスセラミックを含む物品とは対照的に、例示されたイオン含有量プロファイルは、如何なる強度プラトーも明らかにしないが、外側から内向きに連続的に減少又は増大する。
その上、この従来技術とは対照的に、本発明による方法を用いて製造される、LAS組成物を含む、ガラスセラミックを含む物品は、ケアタイト混合結晶相14に比べて内部から外側に向かって含有量が増大する高温石英混合結晶相13を有する。ガラスセラミックを含む物品の内部は、約1×10−6−1の熱膨張係数を有するケアタイト混合結晶相14によって大方占められる。外側に向かって相対含有量が増大する高温石英混合結晶13に伴って、この熱膨張係数は0K−1〜1×10−6−1の値に減少する。しかしながら、大部分が非晶質の第1のミクロ構造帯域1は、約3×10−6−1の熱膨張係数を有する。高温石英混合結晶相13の割合が連続的に又は少しずつ増大するかにかかわらず、表面付近の領域に向かってより均等に又は少なくともあまり劇的でなく増大し続ける圧縮応力が構成される。これは従来技術と対照的である。米国特許第4,218,512号は、例えば、内側のケアタイト混合結晶帯域と外側領域の高温石英混合結晶帯域との2層ミクロ構造を有するガラスセラミックを開示している。これらの2つの帯域間の転移は急激なものとして記載されている。熱膨張係数の間の中間の転移は存在しないように見える。
例えば特許文献1において教示されているような従来技術と比較した、本発明による方法の別の利点は、存在する高温石英混合結晶のSiO含有量が重大でないことである。上述の従来技術によれば、プロセスは、冷却中の低温石英構造への変換を防止するために、限定値を超えない高温石英混合結晶のSiO含有量を実現するように厳密に制御されていなければならない。本発明によるガラスセラミックを含む物品に含まれ得る高温石英混合結晶は、残存特徴を有する、すなわち、これらの高温石英混合結晶をケアタイト混合結晶へと変換させ得る前に、セラミック化が終了している。よって、プロセス制御における誤差がケアタイト混合結晶へのより広範な又はあまり広範でない変換をもたらすことから、記載した方法は、従来技術において教示されている方法よりも強固なものである。それ故、冷却中に低温石英ミクロ構造へと再配置する高温石英混合結晶の形成のリスクが存在しない。
例えば、本発明によるプロセスにより製造され、かつ4mmの壁厚を有する、ガラスセラミックを含む物品は、x±sが平均値x及び対応する標準偏差sを示す、以下の機械的特性及び化学的特性を有する。
耐衝撃性h
x±s 56±13cm
5%フラクタイル 33cm
剛軟度sbB
x±s 118±18MPa
TDR(耐温度差性)
x±s >787℃
熱膨張: 図4を参照
透過率:
400nm 0.0%
600nm 0.0%
700nm 0.2%
1600nm 72.0%
耐薬品性:
水(DIN/ISO 719) HGB 1
酸(DIN 12 116) 1
塩基(ISO 695) A1
さらに、本発明によるガラスセラミックを含む物品は、粒子をほとんど又は全く放出しない。アルカリイオン又はアルカリ土類イオン等の他の材料成分の放出は、極限条件、例えば、最大温度、及び亜硫酸雰囲気中における極めて長い作業時間の下でしか考えられない。この低い材料放出は一般的に、例えば太陽電池の製造又は更には医療産業及び医薬産業における高純度基準を伴う分野におけるこれらのガラスセラミックの使用をもたらす。この低い材料放出は、例えば高温応力下で外側へのイオンの拡散を大幅に低減させる、大部分が非晶質の表面における極めて小さい孔密度によって或る程度説明することができる。同時に、小さい孔密度はまた、何の表面処理も要しない極めて平滑な表面をもたらす。
図4は、0℃から約950℃までの温度範囲にかかる、温度に応じた、ガラスセラミックを含む物品の長さの相対的な変化を示す。ガラスセラミックを含む物品が、0℃から約950℃まで加熱した場合に、0.16vol.%以下しか拡大しないことが見てとれる。この温度範囲について、例示された、ガラスセラミックを含む物品の最大平均熱膨張係数は、約1.7×10−6/Kであり、最小熱膨張係数は約1.1×10−6/Kである。

Claims (17)

  1. 少なくとも1つの前駆物品を、ガラスセラミックを含む物品へと少なくとも部分的に変換する、ガラスセラミックを含む物品を製造する方法であって、
    ガラスの第1の前駆物品を、前記ガラスセラミックを含む物品へとセラミック化するか、又は
    前駆物品の少なくとも第1の結晶相を、前記ガラスセラミックを含む物品の第2の結晶相へとセラミック化し、
    ここで、前記ガラスセラミックを含む物品が以下の範囲から選択される組成を有し:
    60wt.%〜73.0wt.%のSiO
    15wt.%〜25.0wt.%のAl
    2.2wt.%〜5.0wt.%のLiO、
    0wt.%〜5.0wt.%のCaO+SrO+BaO、
    0wt.%〜5.0wt.%のTiO
    0wt.%〜5.0wt.%のZrO
    0wt.%〜4.0wt.%のZnO、
    0wt.%〜3.0wt.%のSb
    0wt.%〜3.0wt.%のMgO、
    0wt.%〜3.0wt.%のSnO
    0wt.%〜2.0wt.%のP
    0wt.%〜1.5wt.%のAs
    0wt.%〜1.2wt.%のNaO+KO、なお、各々の含有量は以下の指定範囲内である:
    0wt.%〜1.0wt.%のNaO、
    0wt.%〜0.5wt.%のKO、及び
    0wt.%〜1.0wt.%の着色酸化物、
    前駆物品を、15K/分を超える昇温速度を伴って11分以内で室温から660℃に加熱し、その後、20分間の処理時間で、昇温速度をゼロまで徐々に減少させた結果、高温石英混合結晶相の体積結晶化が、セラミック化される物品の温度の均質化において起こり、その後、セラミック化する前駆物品を、10K/分を超える昇温速度を伴って、1080℃〜1300℃の最大温度まで加熱し、
    なお、
    前記前駆物品の上面と底面との間の温度分布が、少なくとも相転移の発熱期間中、前記変換する前駆物品における平均温度から±1K以下しかずれないように、前記前駆物品を最大温度に加熱し、かつ
    前記最大温度を2分間以内維持し、前駆物品をその後、350K/分〜15K/分の平均冷却速度を伴って400℃に冷却させ、続いて室温まで冷却させる、
    ガラスセラミックを含む物品を製造する方法。
  2. 前記最大温度を達成するように実行される昇温速度が、10K/分を超える、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つの前駆物品を、ガラスセラミックを含む物品へとセラミック化する、請求項1又は2に記載の、ガラスセラミックを含む物品を製造する方法であって、
    ガラスの前駆物品を、ガラスセラミックを含む物品へとセラミック化するか、又は
    前駆物品の少なくとも第1の結晶相を、前記ガラスセラミックを含む物品の第2の結晶相へとセラミック化し、なお、
    前記前駆物品を最大温度に加熱し、かつ
    10K/分を超える、最大温度を達成する加熱速度を実行しながら、前記ガラスセラミックを含む物品の前記第1の結晶相又は第2の結晶相へのセラミック化中に前記前駆物品が受ける体積変化の少なくとも80%を、1分〜6分を含む時間内、に完了させる、
    ガラスセラミックを含む物品を製造する方法。
  4. ラスセラミックを含む物品であって、
    ガラスセラミックを含む物品が以下の範囲から選択される組成を有し:
    60wt.%〜73.0wt.%のSiO
    15wt.%〜25.0wt.%のAl
    2.2wt.%〜5.0wt.%のLiO、
    0wt.%〜5.0wt.%のCaO+SrO+BaO、
    0wt.%〜5.0wt.%のTiO
    0wt.%〜5.0wt.%のZrO
    0wt.%〜4.0wt.%のZnO、
    0wt.%〜3.0wt.%のSb
    0wt.%〜3.0wt.%のMgO、
    0wt.%〜3.0wt.%のSnO
    0wt.%〜2.0wt.%のP
    0wt.%〜1.5wt.%のAs
    0wt.%〜1.2wt.%のNaO+KO、なお、各々の含有量は以下の指定範囲内である:
    0wt.%〜1.0wt.%のNaO、
    0wt.%〜0.5wt.%のKO、及び
    0wt.%〜1.0wt.%の着色酸化物、
    さらに、該ガラスセラミックを含む物品が、少なくとも3つの異なるミクロ構造(1、2、3)を含み、
    前記ミクロ構造(1、2、3)が、単位体積当たりに含まれる結晶子の数及び/若しくはサイズ、並びに/又は該結晶子の組成、並びに/又は残りのガラス相の組成において異なり、かつ
    該異なるミクロ構造(1、2、3)が、転移領域に垂直な断面にわたる種々の相対的なイオン含有量プロファイルを特徴とし、
    該相対的なイオン含有量プロファイルが、二次イオン質量分析法を用いて測定される強度から求められ、かつ
    前記少なくとも3つの異なるミクロ構造(1、2、3)の各々が、主結晶相の成分である個々のイオンについての異なる強度プラトー(9)を有する、ガラスセラミックを含む物品。
  5. 前記ガラスセラミックを含む物品の、環境との境界面を含む、前記ガラスセラミックを含む物品の外側帯域が、この領域の結晶子含有量が10vol.%以下である主に非晶質の第1のミクロ構造(1)を示す、請求項4に記載のガラスセラミックを含む物品。
  6. 前記第1のミクロ構造に隣接する第2のミクロ構造(2)が、10vol.%〜80vol.%の結晶子含有量を有する、請求項4又は5に記載のガラスセラミックを含む物品。
  7. 前記第2のミクロ構造に隣接する第3のミクロ構造(3)が、80vol.%未満の結晶子含有量を有する、請求項4〜のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  8. 前記ガラスセラミックを含む物品が、落球試験において、15cmより大きい破壊高さの耐衝撃性を示し、所与の値が、ワイブル分布の5%フラクタイルに相当し、かつ535gの鋼球が落下する200mm×200mm×4mmの試料サイズに関連する、請求項4〜のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  9. DIN 12 116に準拠するクラス1又はクラス2の耐酸性を示す、請求項4〜のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  10. 370℃の温度における濃硫酸の30分間の侵襲後に、続いて実施した落球試験において、15cmより大きい破壊高さを示す、請求項4〜のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  11. 前記第1のガラス質のミクロ構造(1)が、前記第2のミクロ構造(2)及び第3のミクロ構造(3)と比較して、Liイオン(6)及びMgイオン(7)をわずかしか含まず、Naイオン(4)及びKイオン(5)に富む、請求項4〜10のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  12. 前記第2のミクロ構造(2)が、前記第1のミクロ構造(1)と比較して、Liイオン(6)及びMgイオン(7)に富むのに対し、前記第1のミクロ構造(1)と比較して、Naイオン(4)及びKイオン(5)をわずかしか含まない、請求項10又は11に記載のガラスセラミックを含む物品。
  13. 前記第3のミクロ構造(3)が、他の2つのミクロ構造(1、2)と比較して、Liイオン(6)及びMgイオン(7)に富むのに対し、他の2つのミクロ構造(1、2)と比較して、Naイオン(4)及びKイオン(5)をわずかしか含まない、請求項10〜12のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  14. 前記第1の主に非晶質のミクロ構造帯域の周縁領域が、亜鉛スピネル混合結晶に富み、かつ/又は前記第1の主に非晶質のミクロ構造帯域の非周縁領域が、亜鉛スピネル混合結晶をわずかしか含まない、請求項10〜13のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  15. イオン含有量プロファイルによって規定される、前記第1のミクロ構造(1)及び前記第2のミクロ構造(2)が、10μm以下の厚みを有する、請求項10〜14のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  16. 前記ガラスセラミックを含む物品の少なくとも前記第3のミクロ構造(3)が、ケアタイト混合結晶(14)の主結晶相と、高温石英混合結晶(13)の第2の結晶相とを含み、該高温石英混合結晶相(13)と該ケアタイト混合結晶相(14)との比率が、前記ガラスセラミックを含む物品の表面に向かって連続的に又は少しずつ増大する、請求項10〜15のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品。
  17. セラミック産業、太陽光産業若しくは医薬産業における、又はとりわけ高いクリーン条件下での製造プロセスにかかる医薬技術における、サポートプレート又はオーブンライナーとしての;化学的若しくは物理的なコーティングプロセスを実施する炉の裏張りとしての;又は、耐薬品性の実験装置としての;高温適用又は極低温適用におけるガラスセラミック物品としての;焼却炉のための炉の窓ガラスとしての;高温環境を遮断するための遮熱材としての;反射器、投光器、ビデオプロジェクタ、データプロジェクタ、コピー機のための、例えばナイトビジョンデバイスにおける、熱機械応力を伴う適用のためのカバーとしての;又は、家電製品における、加熱素子のためのカバー、特に調理面若しくはフライ面としての;ヒーターカバーとしての;ウエハ基板としての;UV保護を伴う半透明物品としての;又は、ファサードプレートとしての、請求項4〜16のいずれか一項に記載のガラスセラミックを含む物品の使用。
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