JP5577800B2 - グロープラグ異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けたグロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置に発生するグロープラグの劣化や、断線、短絡異常等の異常を検出するグロープラグ異常検出装置に関するものであり、特にグロープラグの予熱時に発生する異常を検出するのに好適なものである。
従来、ディーゼル燃焼機関の着火を補助するグロープラグの断線異常や過電流異常等を検出する異常検出装置として、グロープラグとグロープラグへの通電を制御するスイッチ手段との間に電流センサや電流検出抵抗を設けてグロープラグに流れる電流を監視しグロープラグの異常を検出する装置が知られている(例えば、特許文献1、2、3等参照)。
また、発熱体として通電により発熱する導電性セラミック(例えば、炭化タングステンを主成分として窒化ケイ素等を含むセラミック抵抗体)からなる発熱体を絶縁性セラミック(例えば、窒化ケイ素を主成分として硅化モリブデン等を含むセラミック絶縁体)からなる支持体に埋設したセラミックグロープラグが速暖性に優れたグロープラグとして用いられるようになっている(例えば、特許文献4、5等参照)。
さらに、セラミックグロープラグは、長期に使用を続けると熱負荷により導電性セラミックの粒界成分が電極に拡散するマイグレーションや導電性セラミックのポーラス化によって抵抗値が徐々に増加し、所望の発熱温度に到達しなくなったり、過電流によって破壊に至ったりする虞がある。このため、セラミックグロープラグの使用に際してはセラミックグロープラグの劣化を確実に監視し、早期に異常を検出する必要がある。
ところが、セラミックグロープラグは、発熱温度によって抵抗値が大きく変化するため、特に通電開始直後余熱時の抵抗変化は短時間で大きい。
その上に、エンジンの運転状況によってグロープラグの設けられた燃焼室内に流れる筒内気流の流速や、燃料の噴霧量などによって吸熱量が変化し、これに伴いグロープラグの発熱温度や抵抗値も変化する。
さらにセラミックグロープラグは、製造工程において焼結を伴っているため、抵抗値について固体間の差が発生し易い。
このため、一定の基準で劣化しているか否かを判定した場合には、誤判定を防止するため、通電開始直後は、劣化判定を禁止したり、大きく劣化してしまった固体のみ検出することしかできない虞があった。
また、グロープラグを駆動するバッテリの電圧は、バッテリ容量や、グロープラグと同時に駆動されるクランクモータ等の負荷の状況やエンジンの運転状況等を考慮して劣化検出を実施するためには、エンジンを制御するECU側で劣化判定の演算処理を実施する必要がある。
従来のグロープラグ異常検出装置では、電流検出手段として、電源とグロープラグとの間にシャント抵抗を介装したり、スイッチンッグ素子にカレントミラー回路を形成したりして、グロープラグに流れるプラグ電流を検出しているが、プラグ電流として検出されるのは、実際には、プラグ電流に比例する電圧値であり、グロープラグに印加されている電圧値と共にA/Dコンバータ等を用いてデジタルデータに変換した後、マイクロコンピュータにより演算処理してグロープラグに流れる抵抗値を算出している。
このため、エンジンを制御するECU側でこの演算処理を行おうとすると、プラグ電流とプラグ電圧とをA/D変換して大量のデータを送信するため、ECUとグロープラグ通電制御装置との間を高速通信手段で繋ぐ必要が生じたり、グロープラグ通電制御装置内で演算処理を行おうとすると、演算処理能力の高いマイコンを使用せざるを得なったりするため、製造コストの増大を招く虞がある。
特に、セラミックグロープラグは、通電開始直後の予熱時の抵抗値の温度変化が短時間で極めて大きく、始動直後には、100A程度の大電流が流れ、温度が安定し定電力制御を行うときには数A以下となるため、広い範囲の抵抗レンジに対して、精度良く抵抗値を短時間で算出するためには極めて膨大なデータが必要となる。
また、プラグ電流とプラグ電圧とのサンプリングのタイミングにずれが生じ、正確な抵抗値を算出して劣化状態を判定することが困難となる虞もある。
さらに、上述の如くプラグ電流とプラグ電圧とから算出したグロープラグの抵抗値は、発熱体の抵抗値のみならず、配線経路も含めた導通部分全体の合成抵抗として検出されるため、算出された抵抗値の変化が温度変化によるものなのか、グロープラグの劣化やグロープラグのみならず導通部分の断線、短絡等の異常によるものなのか区別できない虞もある。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、簡易な構成により、通電開始直後の予熱時のグロープラグの劣化や断線、短絡といったグロープラグ通電制御装置に発生する異常を正確に検出可能なグロープラグ異常検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明では、ディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けられたグロープラグと電源との間に設けたスイッチング手段を駆動信号によって開閉駆動して、上記グロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置の異常を検出するグロープラグ異常検出装置であって、上記グロープラグに流れるプラグ電流を電圧変換し所定の電圧閾値との比較によって上記グロープラグの状態を閾値判定するプラグ電流閾値判定手段と、その判定結果にしたがって最大電力を供給する予熱制御と、上記機関の運転を制御する電子制御装置によって算出された目標温度の維持を図る温度維持制御との切り換えを行う駆動切換制御手段と、上記機関の運転状況に応じた所定の時間閾値を設定する時間閾値設定手段と、通電開始から温度維持制御に切り換えられるまでの切換時間と所定の時間閾値との比較によって、切換時間が所定の時間閾値の範囲内であるときは予熱正常と判断し、それ以外は予熱異常と判断する時間閾値判定を上記駆動信号の発信周期毎に行う時間閾値判定手段とを具備し、上記目標温度に対して、所定の温度だけ低い温度において上記グロープラグに流れるプラグ電流を第1の電圧閾値とし、上記目標温度における上記グロープラグに流れるプラグ電流を第2の電圧閾値とし、上記切換時間が上記所定の時間閾値以下であっても、上記プラグ電流が上記第2の電圧閾値以上である場合には、再起動時であると判断して予熱正常と判定し、上記切換時間が上記所定の時間閾値以下で、かつ、上記プラグ電流が上記第の電圧閾値より低い場合は、断線異常であると判断して予熱異常と判定する(請求項1)。
第1の発明によれば、実際にグロープラグの抵抗値などを算出することなく、予熱制御から温度維持制御に切り換えるまでの切換時間を閾値判定するものであり、また、駆動信号の周期毎に判定を行うので、グロープラグの抵抗値変化の大きい通電初期においても異常の有無を早期に検出することができる。
なお、上記プラグ電流は、電流検出手段によって電圧値として電圧変換して検出することができ、上記電圧閾値は、電源電圧や駆動電圧やグロープラグ出力電圧等を分圧した電圧閾値として形成し、これらを比較することによって、グロープラグの抵抗値の変化として検知することができる。
加えて、本発明によれば、グロープラグが所定の目標温度に到達する前に、予熱制御から温度維持制御に切り換えられるので、過昇温によるグロープラグの破壊等を招く虞がなく、グロープラグの異常検出が可能となるのに加え、上記グロープラグへの通電を開始した後、一旦通電を停止し、直後に再度通電を再開した場合には、グロープラグの温度がある程度上昇しているので、通電を停止してから極めて短い時間で再起動された場合には、上記時間閾値判定手段によって、予熱時間過短異常であると判定される虞があるが、再起動時には上記グロープラグに電流が流れており、上記第2の電圧閾値以上となるので、再起動時と判定され、断線異常と誤判定されることなく、上記温度維持制御が継続される。
一方、断線異常が生じた場合には、上記グロープラグに電流が流れず、第2の電圧閾値より低くなるので、速やかに断線異常と判断され、直ちに異常を警告したり、通電を停止したりすることによって、グロープラグ通電制御装置の異常による上記機関への悪影響を早期に回避することができる。
さらに、上記電子制御装置に入力される運転状況検出手段からの情報を用いて、断線異常か再起動時の判断の精度を向上させることも可能となる。
本発明によれば、確実に再起動時と断線異常とを区別して検出することができ、グロープラグ異常検出装置の信頼性が向上する。
第2の発明では、上記時間閾値判定手段は、時間閾値として、最長予熱時間と、最短予熱時間とを具備し、上記予熱制御が継続される時間が最長予熱時間よりも長いときには、予熱時間過長異常と判定し、上記切換時間が最短予熱時間よりも短いときには、予熱時間過短異常と判定する(請求項2)。
従来のようにプラグ抵抗を算出して異常を検出するためには、プラグ温度が安定した状態又は、安定していると想定される時間に異常の有無を判断しなければならないが、本発明では、上記最長予熱時間といえども、従来のプラグ温度が安定した状態に比べれば短い時間内に異常の有無の判定が終了する。
グロープラグの劣化や、グロープラグと電源との間で他の配線との短絡が生じている場合や、グロープラグ内に短絡異常が発生している場合等では、グロープラグが昇温せず、予熱時間が長くなるので、最長予熱時間を超過した場合には直ちに予熱時間過長異常と判断されるので、直ちに異常を警告したり、通電を停止したりすることによって、グロープラグ通電制御装置の異常による上記機関への悪影響を早期に回避することができる。
また、グロープラグと電源とを繋ぐ通電経路で断線を生じた場合には、極短期間に予熱制御から温度維持制御に切り換えられ、予熱時間過短異常と判定されるので、直ちに異常を警告したり、通電を停止したりすることによって、グロープラグ通電制御装置の異常による上記機関への悪影響を早期に回避することができる。
第3の発明では、上記目標温度に対して、所定の温度だけ低い温度において上記グロープラグに流れるプラグ電流に対応する値を上記所定の電圧閾値とする(請求項3)。
第3の発明によれば、グロープラグが所定の目標温度に到達する前に、予熱制御から温度維持制御に切り換えられるので、過昇温によるグロープラグの破壊等を招く虞がなく、グロープラグの異常検出が可能となる。
の発明では、上記時間閾値設定手段と上記時間閾値判定手段とを、上記電子制御装置側に設け、上記プラグ電流閾値判定手段を、上記グロープラグ通電制御装置側に設け、上記プラグ電流閾値判定手段によって上記予熱時と判定したときには、自己診断信号として、予熱中信号を上記グロープラグ通電制御装置から上記電子制御装置に発信し、上記温度維持時と判定したときには、該予熱中信号を停止し、上記時間閾値判定手段は、上記予熱中信号の有無によって切換時間を特定する(請求項)。
の発明によれば、上記時間閾値判定手段をエンジン制御側に設けることにより、外気温、電源電圧や、再通電の有無等の運転状況を示すより多くの情報を利用でき、機関の運転状況に応じた上記時間閾値を選択可能となるので、グロープラグ異常検出装置の信頼性がさらに向上する。
上記電子制御装置とグロープラグ通電制御装置との間で送受信されるデータは、駆動信号及び自己診断信号のみであり、従来のように電流値や電圧値等のアナログデータをデジタルデータに変換して送信することはないので、通信速度の速い高額な通信手段を設ける必要がなく、簡易な構成で信頼性の高いグロープラグ異常検出装置が実現できる。
の発明では、上記電子制御装置は、上記予熱中信号を検出したときには、上記機関の始動クランキングを許可しない(請求項)。
の発明によれば、上記予熱制御中の始動クランキングを禁止することにより、突入電流の大きい予熱制御中にクランキングが同時に行われることがないので、一時的な電源容量の急低下を招く虞がなく、安定した状態でグロープラグ通電制御装置の異常を検出することができるので、電源容量低下による誤判定が回避され、グロープラグ異常検出装置の信頼性が向上する。
加えて、同時クランキングによる予熱速度の低下を招く虞がなく、早期にグロープラグの温度を上昇させることができる。
の発明では、上記予熱制御が所定の時間内に完了せず、上記時間閾値判定手段によって予熱時間過長異常と判定された場合は、異常を通知した上で始動クランキングを許可する(請求項)。
の発明によれば、緊急避難的に駆動を許可して異常検出時にエンジンが始動できなくなるのを回避し、ユーザーにグロープラグの異常を警告し早期の交換を促すことができる。
本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置の概要を示す構成図。 本発明の適用されるグロープラグの概要を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置に用いられるグロープラグの通電制御方法を示すフローチャート。 本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置に用いられる異常判定方法を示すフローチャート。 セラミックグロープラグの問題点を説明するための説明図であって、(a)は、抵抗成分を示す模式図、(b)は、抵抗特性を示す特性図。 (a)本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置のプラグ電流閾値判定手段に用いられる所定の電圧閾値を決定する方法を示す特性図、(b)は、比較例と共に、本発明の効果を示す特性図。 本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置の異常判定方法の概要を示し、(a)は、プラグ電流に起因する出力電圧の変化を示す特性図、(b)は、再起動時における駆動信号と個別の駆動信号とを示すタイムチャート、(c)は、通常始動時におけるタイムチャート、(d)は、電源容量低下時、又はスタータを同時駆動した場合におけるタイムチャート、(e)は、短絡異常発生時におけるタイムチャート、(f)は、断線時におけるタイムチャート、(g)は、各状況における本発明の効果を示す特性図。 本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置の概要を示す構成図。 本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置に用いられるグロープラグの通電制御方法を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置に用いられる異常判定方法を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置の効果を示し、(a)は、プラグ電流に起因する出力電圧の変化を示す特性図、(b)は、再起動時における駆動信号と個別の駆動信号とを示すタイムチャート、(c)は、断線時におけるタイムチャート、(d)は、各状況における本発明の効果を示す特性図。 本発明の第3の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置の概要を示す構成図。
図1を参照して、本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置6の概要について説明する。
本発明のグロープラグ異常検出装置6は、図略のディーゼル燃焼機関5の気筒毎に設けられたグロープラグ1と電源BATTとの間に設けたスイッチング手段210を駆動信号によって開閉駆動して、グロープラグ1への通電を制御するグロープラグ通電制御装置2やグロープラグ1の異常の有無を早期に検出するものである。
早期に昇温すべく最大電力を通電する予熱制御期間においては、グロープラグ1の温度変化が大きく、グロープラグ1の抵抗値も短期間で大きく変化する。
このため、従来のグロープラグ異常検出装置では、グロープラグ1の抵抗値が安定した状態で異常の有無を検出していたが、本発明のグロープラグ異常検出装置6は、従来検出が困難であった予熱制御期間に発生する異常の検出に好適なものである。
図1に示すように、グロープラグ異常検出装置6は、グロープラグ1とグロープラグ通電制御装置2と、電子制御装置3と、運転状況検出手段4とによって構成されている。
グロープラグ通電制御装置2は、グロープラグ1に流れるプラグ電流IGLと所定の電圧閾値との比較によってグロープラグ1の状態を閾値判定するプラグ電流閾値判定手段23と、その判定結果にしたがって最大電力を供給する予熱制御(例えば、100%、又は、100%に近い予熱時デューティ比D)と、機関5の運転を制御するECU3によって算出された目標温度TMPTRGの維持を図る温度維持制御(例えば、駆動信号SIのディーティ比に等しい温度維持時デューティ比D)との切り換えを行う駆動切換制御手段(DCU)20と、機関5の運転状況に応じた所定の時間閾値TJDGを設定する時間閾値設定手段31と、通電開始から温度維持制御D1に切り換えられるまでの切換時間Tと所定の時間閾値(minTJDG、maxTJDG)との比較によって、切換時間Tが所定の時間閾値(minTJDG、maxTJDG)の範囲内であるときは予熱正常と判断し、それ以外は予熱異常と判断する時間閾値判定(S200〜S290)を駆動信号SIの発信周期毎に行う時間閾値判定手段30とを具備する。
GCU2には、少なくとも、駆動制御装置(DCU)20と、自己診断装置(DIU)201と、駆動装置(DRV)21と、電流検出手段(RSENSE)22と、電流増幅手段(OP)23と、プラグ電流閾値判定手段として比較器(CP)24が設けられている。
GCU2では、グロープラグ1への通電により変化するプラグ電流IGLを電流検出手段22(例えば、シャント抵抗等)によって検出し、電流増幅手段23によって増幅された出力電圧V、と所定の電圧閾値VREFとを比較器24によって閾値判定している。
なお、電圧閾値VREFは、バッテリ電源+Bを、所定の抵抗値を有する抵抗26、27を用いて案分して形成している。
で、プラグ電流IGLを増幅した出力電圧Vは、所定の電圧閾値VREF以上となり、比較器24の判定出力VOUTはH出力となり、通電に伴い、プラグ電流IGLは徐々に低下し、所定に電圧閾値VREFより小さくなると、比較器24の判定出力VOUTはL出力となる。
さらに、DCU20は、比較器24の判定出力VOUTに基づいて、早期の昇温を果たすべくグロープラグ1に最大電力を供給する予熱制御(例えば100又は100%に近い予熱時デューティ比D)とECU3によって算出された所定の目標温度TMPTRGの維持を図るべく所定の電力を供給する温度維持制御(例えば、駆動信号SIに等しい温度維持時デューティ比D)とを切り換えると共に、自己診断信号DIとして、予熱制御を行っている間は、自己診断信号DIの特定の情報データをセット状態として予熱中信号をECU3に発信し、予熱制御から温度維持制御に切り換えられたときには、その情報データをリセットして予熱中信号を停止する。
ECU3には、エンジン水温TW、エンジン回転数NE、バッテリ電圧+B、アクセル開度SL等の機関の運転状況を検出する機関運転状況検出手段4によって検出された運転状況を示す情報に基づいて、機関5の運転制御を行うのに必要な公知の構成に加え、本発明の要部である時間閾値判定手段30と閾値時間設定手段31とが設けられている。
ECU3は、少なくとも、グロープラグ1への通電の開始からの経過時間を計測する通電時間計測手段(S230)と、機関5の運転状況に応じた所定の時間閾値TJDGを設定する時間閾値設定手段31と、予熱制御から温度維持制御に切り換えられるまでの切換時間Tと所定の時間閾値TJDGとの比較によって、切換時間Tが所定の時間閾値(minTJDG〜maxTJDG)の範囲内であるときは予熱正常と判断し、それ以外は予熱異常と判断する時間閾値判定手段30とを具備し、GCU2から発信された自己診断信号DIに基づいて、駆動信号SIの発信周期毎に時間閾値判定(S200〜S290)を行っている。
ECU3は、機関5の運転を制御すると共に、運転状況に応じて、グロープラグ1の温度を目標温度TMPTRGに維持するために必要な電力を算出し、その電力を供給するためにスイッチング手段210を開閉駆動する駆動信号SIをGCU2に発信している。
さらに、ECU3は、グロープラグ通電制御装置2から発信された自己診断信号DIに基づいて、時間閾値判定手段30によって、グロープラグ1及びグロープラグ通電制御装置2の異常の有無を検出している。
本実施形態においては、グロープラグ1の抵抗値RGLの代用特性として、グロープラグ1に流れるプラグ電流IGLを検出すべく電流検出手段22として、駆動電源BATTとグロープラグ1との間にシャント抵抗(RSENSE)22を設け、電流増幅手段23としてシャント抵抗の両端の電位差を増幅するオペアンプ23を用いている。
シャント抵抗22は、比較的低い抵抗値(例えば、0.01Ω)で、温度変化のよる抵抗値の変動が少なく高精度の抵抗体が用いられる。
電流増幅手段23は、シャント抵抗22の両端の電位差を増幅して出力しており、シャント抵抗22の抵抗値が一定であることから、電流増幅手段23の出力電圧Vはグロープラグ1に流れるプラグ電流IGLに比例し、プラグ電流IGLを電圧変換して検出することができる。
一般的には、グロープラグ1に印加されるプラグ電圧VGLとプラグ電流IGLとをA/Dコンバータ、エンコーダ等を用いてデジタルデータに変換し、マイコンを用いて演算処理することによってグロープラグ1の抵抗値RGLを算出して、グロープラグ1の異常を検出している。
しかし、本発明においては、従来行われているようにプラグ電圧VGLとプラグ電流IGLとの演算処理を行って抵抗値RGLを算出し、抵抗値RGLに応じてグロープラグ1の異常を検出するのではなく、ECU3に設けられた切換時間判定手段30によってGCU2から発信された自己診断信号DIに基づいて、予熱制御から温度維持制御に切り換えられるまでの切換時間Tを所定の時間閾値TJDGと比較してグロープラグ1及びグロープラグ通電制御装置2の異常の有無を検出している。
図2を参照して、本発明に用いられるグロープラグ1の概要を説明する。
グロープラグ1は、発熱部10と通電部11とハウジング部12とによって構成されている。
発熱部10は、通電により発熱する導電性セラミック(例えば、炭化タングステンを主成分として窒化珪素等を含むセラミック抵抗体)からなる発熱体100を絶縁性セラミック(例えば、窒化珪素を主成分として、珪化モリブデン等を含むセラミック絶縁体)からなるセラミック支持体101に埋設し、タングステン等の導電性金属からなるリード部114、123によって、端子部113、122と発熱体100とが接続されている。
入力側の端子113には、金属製の接続金具112を介して通電部11を構成する金属製の中軸部110の先端が接続され、中軸部110の基端側には外部のグロープラグ通電制御装置2に接続される接続部111が形成されている。
接地側の端子122は、導電性耐熱材料からなる先端側筒部124に接続され、さらに、その周囲を金属からなり筒状に形成されたハウジング部12のハウジング基体120によって覆われ、ハウジング基体120の外周に設けられたネジ部121によって内燃機関の燃焼室5に固定されている。
燃焼室の所定位置に先端側の発熱部10が載置され、接地側端子122がハウジング基体120を介して燃焼室5に電気的に接地された状態となっている。
図3を参照して、本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置6を構成するGCU2に用いられるグロープラグ1への通電制御方法について説明する。
グロープラグ1への通電を開始すべく電源が投入されると、GCU2の通電制御が開始される。なお、本制御は、標準駆動信号SIの1周期毎に繰り返される。
ステップS100の駆動信号発信判定行程では、ECU3からGCU2へ送信される駆動信号SIのPWM信号の有無が判定される。
ステップS100の駆動信号発信判定行程で、駆動信号SIのPWM信号が検出されると、判定Yesとなり、ステップS110の通電行程に進む。
ステップS100の駆動信号発信判定行程で、駆動信号SIのPWM信号が検出されなければ、判定Noとなり、ステップS120の出力停止行程へ進む。
ステップS120の出力停止では、グロープラグ1への出力が停止され、次の駆動信号SIのPWM信号を検出するまでループが繰り返される。
ステップS110の通電行程では、グロープラグ1への通電が開始される。
ステップS130の閾値判定行程では、電流検出手段22によって検出され電流増幅手段23によって増幅されたプラグ電流IGLに応じた出力電圧Vと、プラグ電流閾値判定手段として設けられた比較器24に入力された電圧閾値VREFとの直接的な比較によって、出力電圧Vが電圧閾値VREF以上の場合には、判定出力VOUTがH出力となり、判定Yesとなって、予熱時と判定され、ステップS140に進み、出力電圧Vが電圧閾値VREFより低くなった場合には、判定出力VOUTがL出力となり、判定Noとなって、温度維持時と判定され、ステップS150に進む。
ステップS140の予熱時制御行程では、個別駆動信号ISIとして、最大電力を供給すべく、100%又はこれに近い予熱時デューティ比Dで通電制御する予熱時駆動信号が選択され、グロープラグ1に最大電力で通電される予熱制御が行われ、同時にステップS150の予熱中信号発信行程において、自己診断信号DIの予熱中であることを示す自己診断情報がセットされ、ステップS100へ戻る。
ステップS160の温度維持時通電行程では個別駆動信号ISIとして、ECU3において運転状況に応じて算出された目標温度TMPTRGの維持を図るための、駆動信号SIに等しいデューティ比Dの温度制御時駆動信号が選択され、グロープラグ1へのPWM制御通電が実施され、同時にステップS170の予熱中信号解除行程において、自己診断信号DIの予熱中であることを示す自己診断情報がリセットされ、ステップS100へ戻る。
ステップ180の自己診断情報出力行程では、予熱中であることを示す自己診断情報がセットされたときには、H出力がECU3へ伝達され、予熱中であることを示す自己診断情報がリセットされたときには、L出力がECU3へ伝達される。
なお、本実施形態では、ステップS130の電流閾値判定行程において、グロープラグ1が目標温度TMPTRGに到達する前に、最大電力を供給する予熱時駆動信号Dから、目標温度の維持を図るための温度維持時駆動信号Dに切り変えられるため過昇温が抑制されている。
以上の通電制御行程が駆動信号SIの周期毎に実行され、個々のグロープラグ1の状態に応じて予熱制御と温度維持制御が選択され、同時に予熱中であるか否かについての情報が自己診断信号としてECU3に伝達される。
従来のように、グロープラグ1に流れるプラグ電流IGLとグロープラグ1に印加されているプラグ電圧VGLとから、グロープラグ1の抵抗値RGLを算出して、抵抗値RGLに応じた駆動信号を算出するのではなく、閾値判定手段23によって判定された判定出力VOUTによって、駆動信号の切り換えを行うので、瞬間的な駆動信号の切り換えが可能で、通電途中であってもデューティ比を切り換えることができる。
図4を参照して、本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置6に用いられる異常判定方法について説明する。
ステップS200のグロープラグ通電要否判定行程では、運転状況検出手段4からECU3に伝達された運転状況を示すデータに基づいて、グロープラグ1への通電の要否が判定され、通電が必要と判断されたときには判定Yesとなり、ステップS210の駆動信号出力行程に進み、通電が不要と判断されたときには、判定Noとなり、ステップS220の終了行程に進み、グロープラグ1の異常判定及び通電を終了する。
ステップS210の駆動信号出力行程では、運転状況に応じて算出された目標温度TMPTRGを維持するために必要な電力が算出され、その電力を供給するためのデューティ比を指示する駆動信号SIがGCU2へ出力される。
ステップS230の通電時間計測開始行程では、通電開始からの経過時間の計測が開始される。
ステップS240予熱中判定行程では、GCU2から発信された自己診断信号IDの予熱中信号がHi出力となっているか否かが判定される。
GCU2から、予熱中信号が発信されている場合には判定Yesとなり、ステップ250の最長予熱時間閾値判定行程では、時間閾値設定手段31によって時間閾値TJDGとして、機関5の運転状況に応じて選択された最長予熱時間maxTJDGと、予熱中信号が検出さている間の経過時間Tとが比較される。
GCU2から予熱中信号が送信され、最長予熱時間maxTJDGを超えるまでは、ステップS240とステップS250との間のループが繰り返される。
通電に伴いグロープラグ1の抵抗値が下がり、プラグ電流IGLが電圧閾値VREF以下となって、予熱制御から温度維持制御に切り換えられると予熱中信号がリセットされるので、ステップS240の予熱中判定行程で判定Noとなり、ステップS260の最短予熱時間閾値判定行程に進む。
一方、通電を継続しても、グロープラグ1の抵抗値が下がらない場合には、プラグ電流IGLが電圧閾値VREF以下とならず、予熱中信号が発信され続けるため、やがて、予熱制御が継続される時間Tが最長予熱時間maxTJDGを超えるので、ステップS250の最長予熱時間閾値判定行程では、判定Yesとなり、ステップS270の予熱時間過長異常判定がなされる。
ステップS260の最短予熱時間閾値判定行程では、時間閾値設定手段31によって時間閾値TJDGとして、機関5の運転状況に応じて選択された最短予熱時間minTJDGと通電開始から温度維持制御に切り換えられるまでの切換時間Tとが比較される。
ステップS260において、切換時間Tが最短予熱時間minTJDGよりも長い場合には、正常にグロープラグ1が昇温され、プラグ電流IGLが下がり、温度維持制御に切り換えられていると判断されるので、判定Yesとなり、ステップSS280の予熱正常判定に進む。
一方、グロープラグ1と電源BATTとを繋ぐ通電経路で断線を生じた場合には、極めて短期間に予熱制御から温度維持制御に切り換えられるので、切換時間TSは、最短予熱時間minTJDGよりも短くなり、判定Noとなり、ステップS280の予熱時間過短異常判定に進む。
以上により、本発明の第1の実施形態における異常判定行程が完了し、各判定結果に応じて、予熱異常と判定された場合には、異常警報を発信したり、通電を停止したり、予熱正常と判定された場合には、温度維持制御が継続される。
ここで、図5を参照して、本発明のグロープラグ異常検出装置6の適用されるグロープラグ1の温度特性について述べる。
図5(a)に示すように、セラミックグロープラグの抵抗RSUMは、発熱に寄与する発熱体抵抗成分Rとリード部の内部抵抗や導通線との接触抵抗等のその他の抵抗成分R、Rとによって構成され、電流検出手段22は、図5(b)に示すように、発熱体抵抗成分Rとその他の抵抗成分R、Rとの合成抵抗RSUMに流れる電流を検出することになる。
発熱体抵抗成分Rは電開始後、熱容量が小さいため早期に発熱し抵抗値が安定するのに対して、他の抵抗成分R、Rは熱容量が大きいため電開始後温度が比較的ゆっくり上昇するため、抵抗値の安定が熱体抵抗成分R対して遅れる。
そのため閾値を目標温度付近に設定すると、発熱体抵抗成分Rと他の抵抗成分R、Rの抵抗変化の時間差により、グロープラグ1の温度は、目標温度TMPTRGよりも最大で400℃程度高くなってしまい、過昇温を招く虞がある。
図6を参照して、本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置6の要部を構成するプラグ電流閾値判定手段に用いられる所定の電圧閾値VREFの設定方法について説明する。
図6(a)に示すように、例えば、目標温度TMPTRGを1200℃としたとき、温度閾値TMPREFを0〜400℃程度低い値に設定し、このときの標準的なグロープラグの抵抗閾値RREFとし、さらに、このときグロープラグ1に流れる電流IGLを電流増幅手段23で増幅した出力電圧Vを電圧閾値VREFとしている。
実施例1では、本図(b)に実線で示すように、グロープラグ1の抵抗値から算出される目標温度よりも所定の温度だけ低い、閾値温度TMPREF以下では、個別駆動信号ISIとして、予熱時駆動信号Dが選択され、最大電力でグロープラグ1への通電が実施され、閾値温度TMPREFに到達すると、個別駆動信号ISIが、温度維持時駆動信号Dに切り換えられるので、昇温が抑制され、過昇温となることなく目標温度TMPTRGに到達する。
一方、比較例1として、本図(b)に一点破線で示すように、従来のグロープラグ通電制御装置では、通電開始から一定時間TFIXだけ、100%デューティで通電を行い、電流検出手段によって算出されたグロープラグ1の抵抗値に基づいて算出された算出温度TMPCALが目標温度TMPTRGに到達した後、PWM制御に切り換えているので、実際のグロープラグの発熱に寄与する発熱体の抵抗Rと、電流検出手段によって検出される合成抵抗RSUMとの差によって、実際のグロープラグの温度は目標温度TMPTRGに到達しているにも拘わらず、一定時間TFIXの間100%デューティで昇温され続けるため、実際のプラグ温度は過昇温となり、算出温度TMPCALが目標温度TMPTRGとなり、PWM制御が開始されると、過昇温の状態から目標温度TMPTRGに近づき、目標温度TMPTRGに到達した状態で、抵抗値RGLが安定した状態となっている。
このため、従来のグロープラグ異常検出装置では、グロープラグの温度或いは抵抗値が安定した状態となる一定時間以上経過したときでないと正確な異常検出を行うことができず、過昇温によるグロープラグの破損等の異常が回避できない虞があった。
図7を参照して、本発明に第1の実施形態における効果について説明する。
本図(a)は、プラグ電流に起因する出力電圧の変化を示す特性図、(b)は、再起動時における駆動信号と個別の駆動信号とを示すタイムチャート、(c)は、通常始動時におけるタイムチャート、(d)は、電源容量低下時、又はスタータを同時駆動した場合におけるタイムチャート、(e)は、短絡異常発生時におけるタイムチャート、(f)は、断線時におけるタイムチャート、(g)は、各状況における本発明の効果を示す特性図である。
本図(a)に点線で示すように、グロープラグ1への通電を開始し、一旦停止した後再度通電を開始した再起動時においては、グロープラグ1の温度が比較的高い状態で通電が開始されるので、比較的短い時間でプラグ電流ILに基づく出力電圧Vが所定の電圧閾値VREF以下になり、本図(b)に示すように、予熱制御(Dty=D)から温度維持制御(Dty=D)に切り換わるので、従来のように、抵抗値が上昇しているにも拘わらず一定時間予熱制御がされることはないので、本図(g)中点線で示すように、温度閾値TMPREFに到達した時点で、ECU3からの駆動信号SIに等しいデューティ比の温度維持制御がなされるので過昇温とならず、また、本図(b)に示すように、予熱中信号が通電開始からTS1経過時にリセットされ、これが、最短時間閾値minTJDGより長いときには、早期に再起動時と判定され、温度維持制御が継続され、目標温度TMPTRGを維持される。
また、図7(a)に実線で示す通常始動時には、プラグ電流IGLに基づく出力電圧Vが電圧閾値VREF以下となるまでは、本図(c)に示すように、予熱制御(Dty=D)され、温度維持制御(Dty=D)に切り換えられた切換時間TS2は、所定の時間閾値TJDGの範囲内(minTJDG〜maxTJDG)で、予熱正常判定され、温度維持制御が継続され、本図(g)に実線で示すように、過昇温を引き起こすことなく目標温度TMPTRGを維持できる。
さらに、図7(a)に、一点鎖線で示す電源電圧の低下や、始動クランキングがグロープラグ1への通電と同時に行われた場合などでは、供給電力が十分でないため、グロープラグ1の昇温速度が遅くなり、出力電圧VIが所定の電圧閾値VREF以下となるまでの時間が長くなり、本図(d)に示すように、予熱制御時間も長くなるため、電源容量の低下によるエネルギ不足を補い、昇温速度が遅くなっても、切換時間TS3が、所定の最長時間閾値maxTJDG以内に電圧閾値VREF以下となれば、異常判定されず、本図(d)に示すように、温度維持制御が維持される、本図(g)に示すように、目標温度TMPTRGに到達させることができる。
また、図7(a)に2点鎖線で示す、電流が他に分流している可能性がある配線異常か、グロープラグ1内で短絡が生じている場合には、電力印加が少なく温度上昇が小さくなるので、本図(e)に示すように、予熱制御が、温度維持制御に切り換えられず、切換時間TS4が、最長予熱時間maxTJDGを超え、予熱異常と判断されるので、異常警報を発信したり、直ちに駆動信号を停止したりすることができ、本図(g)に2点鎖線で示すように、通電が停止される。
さらに、図7(a)に3点鎖線で示す、断線異常が発生している場合、本図(f)に示すように、最短時間閾値minTJDG以下の極めて短い時間TS5で予熱制御から温度維持制御に切り換えられるので、直ちに予熱異常と判定され、通電を停止することができる。
図8を参照して、本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置6aの概要について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、同じ符号を付したので説明を省略する。
上記実施形態においては、閾値判定手段として、一つの比較器24を設けた例を示したが、本実施形態においては、閾値判定手段として、第1の比較器(CP)24と、第2の比較器(CP)25とを具備し、電流増幅手段23の出力電圧Vを第1の比較器24の非反転入力(V+)と第2の比較器25の非反転入力(V+)とのそれぞれに入力し、第1の比較器24の反転入力(V−)と第2の比較器25(V−)とのそれぞれに入力された第1の電圧閾値VREF1と第2の電圧閾値VREF2とを直接比較するアナログロジックによって、グロープラグ1に流れる電流IGLの閾値判定を行っている。
第1の比較器24と第2の比較器25とには、それぞれ、バッテリ電圧+Bと接地GNDとの間に直列に接続された所定の抵抗値を有する分圧抵抗26、27、28によって分圧された第1の電圧閾値VREF1と第2の電圧閾値VREF2とが入力されている。
また、上記実施形態においては、電流検出手段22としてシャント抵抗を用いた例を示したが、本実施形態のように、GCU2aの設けたスイッチング手段210aの素子の一部を利用してカレントミラー回路を形成し、これを電流検出手段としても良い。
上記実施形態においては、極めて短時間の間に再起動がなされた場合に、断線異常との区別がなされず、予熱異常と判定される虞があるが、本実施形態では、第2の電圧閾値VREFを設けることにより、早期にプラグ電流が第1の閾値VREF1如何となった場合に、プラグ電流の有無を検出して、断線異常か再起同時かを区別して判定することが可能となる。なお、ECU3に入力される運転状況検出手段4からの情報を用いて、断線異常か再起動時の判断の精度を向上させることも可能である。
図9を参照して、本発明の第2の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置6aを構成するGCU2aに用いられるグロープラグ1への通電制御方法について説明する。
グロープラグ1への通電を開始すべく電源が投入されると、GCU2の通電制御が開始される。なお、本制御は、標準駆動信号SIの1周期毎に繰り返される。
ステップS300の駆動信号発信判定行程では、ECU3からGCU2へ送信される駆動信号SIのPWM信号の有無が判定される。
ステップS300の駆動信号発信判定行程で、駆動信号SIのPWM信号が検出されると、判定Yesとなり、ステップS410の通電行程に進む。
ステップS300の駆動信号発信判定行程で、駆動信号SIのPWM信号が検出されなければ、判定Noとなり、ステップS320の出力停止行程へ進む。
ステップS320の出力停止では、グロープラグ1への出力が停止され、次の駆動信号SIのPWM信号を検出するまでループが繰り返される。
ステップS310の通電行程では、グロープラグ1への通電が開始される。
ステップS330の第1の閾値判定行程では、電流検出手段22によって検出され電流増幅手段23によって増幅されたプラグ電流IGLに応じた出力電圧Vと、第1のプラグ電流閾値判定手段として設けられた比較器24に入力された第1の電圧閾値VREF1との直接的な比較によって、出力電圧Vが第1の電圧閾値VREF1以上の場合には、第1の判定出力VOUT1がH出力となり、判定Yesとなって、第1の予熱時と判定され、ステップS340に進み、出力電圧Vが第1の電圧閾値VREF1より低くなった場合には、第1の判定出力VOUT1がL出力となり、判定Noとなって、ステップS350の第2の閾値判定行程に進む。
ステップS350の第2の閾値判定行程では、電流検出手段22によって検出され電流増幅手段23によって増幅されたプラグ電流IGLに応じた出力電圧Vと、第2のプラグ電流閾値判定手段として設けられた比較器25に入力された第2の電圧閾値VREF2との直接的な比較によって、出力電圧Vが第2の電圧閾値VREF2以上の場合には、第2の判定出力VOUT1がH出力となり、判定Yesとなって、再起動時と判断され、ステップS360の温度維持制御行程に進み、出力電圧Vが第2の電圧閾値VREF2より低くなった場合には、第2の判定出力VOUT2がL出力となり、判定Noとなって、断線異常と判断され、ステップS370の通電停止行程に進む。
ステップS340の予熱時制御行程では、個別駆動信号ISIとして、最大電力を供給すべく、100%又はこれに近い予熱時デューティ比Dで通電制御する予熱時駆動信号が選択され、グロープラグ1に最大電力で通電される予熱制御が行われ、同時にステップS380の予熱中信号発信行程において、自己診断信号DIの予熱中であることを示す自己診断情報DIがセットされ、ステップS300へ戻る。
ステップS360の温度維持時通電行程では個別駆動信号ISIとして、ECU3において運転状況に応じて算出された目標温度TMPTRGの維持を図るための、駆動信号SIに等しいデューティ比Dの温度制御時駆動信号が選択され、グロープラグ1へのPWM制御通電が実施され、同時にステップS370の予熱中信号解除行程において、自己診断信号DIの予熱中であることを示す自己診断情報DI及び断線状態であることを示す断線情報信号DIがリセットされ、ステップS300へ戻る。
ステップS370の通電停止行程では、自己診断信号DIとして断線情報信号DIがセットされ、ステップS300へ戻る。
ステップS410の第1の自己診断情報出力行程では、予熱中であることを示す第1の自己診断情報DIがセットされたときには、H出力がECU3へ伝達され、予熱中であることを示す第1の自己診断情報DIがリセットされたときには、L出力がECU3へ伝達される。
ステップS420の第2の自己診断情報出力行程では、断線状態であることを示す第2の自己診断情報DIがセットされたときには、H出力がECU3へ伝達され、温度維持通電中である場合には、断線状態を示す第2の自己診断情報DIがリセットされ、L出力がECU3へ伝達される。
図10を参照して、本発明の第1の実施形態におけるグロープラグ異常検出装置6aに用いられる異常判定方法について説明する。
ステップS500のグロープラグ通電要否判定行程では、運転状況検出手段4からECU3aに伝達された運転状況を示すデータに基づいて、グロープラグ1への通電の要否が判定され、通電が必要と判断されたときには判定Yesとなり、ステップS510の駆動信号出力行程に進み、通電が不要と判断されたときには、判定Noとなり、ステップS520の終了行程に進み、グロープラグ1の異常判定及び通電を終了する。
ステップS510の駆動信号出力行程では、運転状況に応じて算出された目標温度TMPTRGを維持するために必要な電力が算出され、その電力を供給するためのデューティ比を指示する駆動信号SIがGCU2aへ出力される。
ステップS530の通電時間計測開始行程では、通電開始からの経過時間の計測が開始される。
ステップS540予熱中判定行程では、GCU2aから発信されただい1の自己診断信号の予熱中信号IDがHi出力となっているか否かが判定される。
GCU2aから、予熱中信号IDが発信されている場合には判定Yesとなり、 ステップ550の最長予熱時間閾値判定行程では、時間閾値設定手段31によって時間閾値TJDGとして、機関5の運転状況に応じて選択された最長予熱時間maxTJDGと、予熱中信号が検出さている間の経過時間Tとが比較される。
GCU2aから予熱中信号IDが送信され、最長予熱時間maxTJDGを超えるまでは、ステップS540とステップS550との間のループが繰り返される。
通電に伴いグロープラグ1の抵抗値が下がり、プラグ電流IGLが第1の電圧閾値VREF1以下となって、予熱制御から温度維持制御に切り換えられると予熱中信号DIがリセットされるので、ステップS540の予熱中判定行程で判定Noとなり、ステップS560の最短予熱時間閾値判定行程に進む。
一方、通電を継続しても、グロープラグ1の抵抗値が下がらない場合には、プラグ電流IGLが第1の電圧閾値VREF1以下とならず、予熱中信号IDが発信され続けるため、やがて、予熱制御が継続される時間Tが最長予熱時間maxTJDGを超えるので、ステップS550の最長予熱時間閾値判定行程では、判定Yesとなり、ステップS570の予熱時間過長異常判定がなされる。
ステップS560の最短予熱時間閾値判定行程では、時間閾値設定手段31によって時間閾値TJDGとして、機関5の運転状況に応じて選択された最短予熱時間minTJDGと通電開始から温度維持制御に切り換えられるまでの切換時間Tとが比較される。
ステップS560において、切換時間Tが最短予熱時間minTJDGよりも長い場合には、正常にグロープラグ1が昇温され、プラグ電流IGLが下がり、温度維持制御に切り換えられていると判断されるので、判定Yesとなり、ステップSS580の予熱正常判定に進む。
一方、グロープラグ1と電源BATTとを繋ぐ通電経路で断線を生じた場合や、極めて短時間の間に通電の再起動がなされた場合には、極めて短期間に予熱制御から温度維持制御に切り換えられるので、切換時間Tは、最短予熱時間minTJDGよりも短くなり、判定Noとなり、ステップS590の断線異常判定行程に進む。
ステップS590の断線異常判定行程では、断線状態であることを示す第2の自己診断信号DIの有無が判定される。
ステップS590の断線判定行程で、第2の自己診断信号DIが検出されると、判定Yesとなり、断線異常の蓋然性が高いため、ステップS600の予熱過短異常判定に進む。
ステップS590の断線判定行程で、第2の自己診断信号DIが検出されなければ、判定Noとなり、再起動時である蓋然性が高く、ステップS610の予熱正常判定に進む。以上により、本発明の第2の実施形態における異常判定行程が完了し、各判定結果に応じて、予熱異常と判定された場合には、異常警報を発信したり、通電を停止したり、予熱正常と判定された場合には、温度維持制御が継続される。
図11を参照して本発明の第2の実施形態における効果について説明する。図11(a)に点線で示す再起動時においては、出力電圧Vが、極めて早期に第1の電圧閾値VREF1以下となった場合には、切換時間TS1が、最短予熱時間minTJDG以下となるので、予熱異常判定され得るが、所定の第2の電圧閾値VREF2以上となるプラグ電流IGLが流れる場合には、本図(b)に示すように、断線を示す自己診断信号DIがリセットされた状態であるので、再起動時と判定され、温度維持制御が継続され、本図(d)に点線で示すように、早期に目標温度に到達し、目標温度TMPTRGの維持が図られる。
一方、図11(a)に3点鎖線で示す断線時には、導通がなく、出力電圧VIは、直ちに第2の電圧閾値VREF2以下となるので、本図(c)に示すように、断線状態であることを示す自己診断信号DIがセットされ、断線異常であることを警報することが可能となり、直ちに駆動信号SIが停止さる。
図12を参照して、本発明の第3の実施形態におけるグロープラグ異常犬種装置6bについて説明する。上記実施形態においては、1組のグロープラグ1の制御について説明したが、本実施形態においては、多気筒エンジン(例えば4気筒)に搭載された複数のグロープラグ1(a〜d)の通電制御をする場合について説明する。
上記実施形態と同様に、1つのグロープラグ毎に電流検出手段22、電流増幅手段23、第1の比較器24、及び、第2の比較器25を設けても良いが、本実施形態のように、1組の電流検出手段22、電流増幅手段23、第1の比較器24、第2の比較器25を複数のグロープラグに対して共用し、電流切換手段29を設けて、気筒順にグロープラグ1(a〜d)に流れる電流を切り換えながら検出して閾値判定し、それぞれのグロープラグ1(a〜d)に応じた個別駆動信号ISI(a〜d)とする構成としても良い。
また、一つの比較器の反転入力(V−)に複数の閾値電圧を入力し、閾値のチャンネルを切り換えることによって、より精度の高い閾値判定を行うことも可能となる。
複数の閾値判定手段を設けることにより、第2の実施形態と同様に、断線異常と再起動時とを明確に区別して判定することが可能となり、加えた、複数の閾値判定手段によって、駆動信号の切り換えを複数行うことにより、予熱制御と温度維持制御との間に、第2の予熱制御を設けて、最大電力よりは低い電力で、温度維持制御よりは高い電力で通電することにより、グロープラグの過昇温を抑制しつつさらに早期の昇温を実現することも可能となる。
時間閾値判定手段30をECU3側に設けることにより、外気温、電源電圧や、再通電の有無等の運転状況を示すより多くの情報を利用でき、機関の運転状況に応じた時間閾値TJDGを選択可能となるので、グロープラグ異常検出装置6の信頼性がさらに向上する。
また、ECU3とGCU2との間で送受信されるデータは、駆動信号SI及び自己診断信号DIのみであり、従来のように電流値や電圧値等のアナログデータをデジタルデータに変換して送信することはないので、通信速度の速い高額な通信手段を設ける必要がなく、簡易な構成で信頼性の高いグロープラグ異常検出装置が実現できる。
したがって、上記実施形態に示したように、時間閾値設定手段31と時間閾値判定手段30とを、ECU3側に設け、プラグ電流閾値判定手段24を、GCU2側に設け、プラグ電流閾値判定手段23によって予熱時と判定したときには、自己診断信号DIとして、予熱中信号をGCU2からECU3に発信し、温度維持時と判定したときには、予熱中信号を停止し、時間閾値判定手段30は、予熱中信号の有無によって切換時間Tを特定するように構成するのが望ましいが、GCU2のメモリや演算処理能力に余裕が持てる場合には、時間閾値判定手段30をGCU2側に設けた構成としても良い。
また、ECU3は、予熱中信号を検出したときには、機関5の始動クランキングを許可しないように構成しても良い。
予熱制御中の始動クランキングを禁止することにより、突入電流の大きい予熱制御中にクランキングが同時に行われることがないので、一時的な電源容量の急低下を招く虞がなく、安定した状態でグロープラグ通電制御装置6の異常を検出することができるので、電源容量低下による誤判定が回避され、グロープラグ異常検出装置6の信頼性が向上する。
加えて、同時クランキングによる予熱速度の低下を招く虞がなく、早期にグロープラグ1の温度を目標温度に上昇させることができる。
さらに、予熱制御が所定の時間内に完了せず、予熱時間閾値を超え時間閾値判定手段30によって予熱時間過長異常と判定された場合は、警告灯を点灯表示する等、異常を通知した上で始動クランキングを許可することもできる。
このような構成とすれば、緊急避難的に駆動を許可して異常検出時にエンジンが始動できなくなるのを回避し、ユーザーにグロープラグ1の異常を警告し早期の交換を促すことができる。
本発明は、上記実施形態に限定するものではなく、グロープラグ通電制御装置に設けた閾値判定手段によって判定したグロープラグの判定結果にしたがって最大電力を供給する予熱制御と、ECUによって算出された目標温度の維持を図る温度維持制御との切り換えを行うと共に、機関の運転状況に応じた所定の時間閾値を設定する時間閾値設定手段と、通電開始から温度維持制御に切り換えられるまでの切換時間と所定の時間閾値との比較によって、切換時間が所定の時間閾値の範囲内であるときは予熱正常と判断し、それ以外は予熱異常と判断する時間閾値判定を駆動信号の発信周期毎に行う時間閾値判定手段を具備することによって予熱制御時におけるグロープラグ及びグロープラグ通電制御装置の異常を早期に検出しようとする本発明の趣旨に反しない限りにおいて適宜変更可能である。
例えば、本発明は発熱体としてセラミックグロープラグの通電制御に特に好適なものであるが、金属発熱体を有するグロープラグの通電制御に用いても良い。
1 グロープラグ
210 スイッチング手段
2 グロープラグ通電制御装置(GCU)
3 電子制御装置(ECU)
30 時間閾値判定手段(S200〜S290)
S230 通電時間計測手段
31 時間閾値設定手段
5 ディーゼル燃焼機関
6 グロープラグ異常検出装置
+B 制御電源
BATT 駆動電源
SI 駆動信号
GL プラグ電流
REF 電圧閾値
TMPTRG 目標温度
予熱制御
温度維持制御
JDG 時間閾値
切換時間
maxTJDG 最長予熱時間
minTJDG 最短予熱時間
特開2001−66329号公報 特開2008−31979号公報 特開2008−297925号公報 特開2003−247721号公報 特開2005−147533号公報

Claims (6)

  1. ディーゼル燃焼機関の気筒毎に設けられたグロープラグと電源との間に設けたスイッチング手段を駆動信号によって開閉駆動して、上記グロープラグへの通電を制御するグロープラグ通電制御装置の異常を検出するグロープラグ異常検出装置であって、
    上記グロープラグに流れるプラグ電流を電圧変換し所定の電圧閾値との比較によって上記グロープラグの状態を閾値判定するプラグ電流閾値判定手段と、
    その判定結果にしたがって最大電力を供給する予熱制御と、
    上記機関の運転を制御する電子制御装置によって算出された目標温度の維持を図る温度維持制御との切り換えを行う駆動切換制御手段と、
    上記機関の運転状況に応じた所定の時間閾値を設定する時間閾値設定手段と、
    通電開始から温度維持制御に切り換えられるまでの切換時間と所定の時間閾値との比較によって、切換時間が所定の時間閾値の範囲内であるときは予熱正常と判断し、それ以外は予熱異常と判断する時間閾値判定を上記駆動信号の発信周期毎に行う時間閾値判定手段とを具備し、
    上記目標温度に対して、所定の温度だけ低い温度において上記グロープラグに流れるプラグ電流を第1の電圧閾値とし、
    上記目標温度における上記グロープラグに流れるプラグ電流を第2の電圧閾値とし、
    上記切換時間が上記所定の時間閾値以下であっても、上記プラグ電流が上記第2の電圧閾値以上である場合には、再起動時であると判断して予熱正常と判定し、
    上記切換時間が上記所定の時間閾値以下で、かつ、上記プラグ電流が上記第の電圧閾値より低い場合は、断線異常であると判断して予熱異常と判定することを特徴とするグロープラグ異常検出装置。
  2. 上記時間閾値判定手段は、時間閾値として、最長予熱時間と、最短予熱時間とを具備し、上記予熱制御が継続される時間が最長予熱時間よりも長いときには、予熱時間過長異常と判定し、上記切換時間が最短予熱時間よりも短いときには、予熱時間過短異常と判定する請求項1に記載のグロープラグ異常検出装置。
  3. 上記目標温度に対して、所定の温度だけ低い温度において上記グロープラグに流れるプラグ電流に対応する値を上記所定の電圧閾値とする請求項1又は2に記載のグロープラグ異常検出装置。
  4. 上記時間閾値設定手段と上記時間閾値判定手段とを、上記電子制御装置側に設け、
    上記電流閾値判定手段を、上記グロープラグ通電制御装置側に設け、
    上記電流閾値判定手段によって上記予熱時と判定したときには、自己診断信号として、
    予熱中信号を上記グロープラグ通電制御装置から上記電子制御装置に発信し、
    上記温度維持時と判定したときには、該予熱中信号を停止し、
    上記時間閾値判定手段は、上記予熱中信号の有無によって切換時間を特定する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のグロープラグ異常検出装置。
  5. 上記電子制御装置は、上記予熱中信号を検出したときには、上記機関の始動クランキングを許可しないことを特徴とする請求項1ないし4に記載のグロープラグ異常検出装置。
  6. 上記予熱制御が所定の時間内に完了せず、上記時間閾値判定手段によって予熱時間過長異常と判定された場合は、異常を通知した上で始動クランキングを許可する請求項5に記載のグロープラグ異常検出装置。
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